JP2011199316A - 露光方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板上に所定のパターンを形成できる露光方法を提供する。
【解決手段】露光方法は、基板(P)上に液浸領域(LR)を形成する工程と、液浸領域(LR)の液体(LQ)を介して基板(P)に露光光(EL)を照射して基板(P)を露光する工程と、液浸領域(LR)の液体(LQ)と基板(P)上の第1領域(S1〜S37、101)とが接触する接触時間の積算値が予め定められた許容値を超えないようにする工程とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を介して基板を露光する露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法に関するものである。
本願は、2005年4月28日に出願された特願2005−131866号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
半導体デバイス、液晶表示デバイス等のマイクロデバイス(電子デバイスなど)の製造工程の一つであるフォトリソグラフィ工程では、マスク上に形成されたパターンを感光性の基板上に投影露光する露光装置が用いられる。この露光装置は、マスクを保持するマスクステージと基板を保持する基板ステージとを有し、マスクステージ及び基板ステージを逐次移動しながらマスクのパターンを投影光学系を介して基板に投影露光するものである。マイクロデバイスの製造においては、デバイスの高密度化のために、基板上に形成されるパターンの微細化が要求されている。この要求に応えるために露光装置の更なる高解像度化が望まれており、その高解像度化を実現するための手段の一つとして、下記特許文献1に開示されているような、基板上に液体の液浸領域を形成し、液浸領域の液体を介して基板を露光する液浸露光装置が案出されている。
国際公開第99/49504号パンフレット
しかし、液浸露光装置においては、液体と基板とが接触することによって、液体が基板に影響を及ぼす可能性があり、その影響によって基板上に所望のパターンを形成できない可能性がある。また、欧州特許公開第1519231号公報に開示されているように、パターンのサイズ(線幅など)が液体との接液時間に依存する可能性もある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、液浸法を用いる場合にも、基板上に所定のパターンを形成できる露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、基板(P)上に液浸領域(LR)を形成する工程と、液浸領域(LR)の液体(LQ)を介して基板(P)に露光光(EL)を照射して基板(P)を露光する工程と、液浸領域(LR)の液体(LQ)と基板(P)上の第1領域(S1〜S37、101)とが接触する接触時間の積算値が予め定められた許容値を超えないようにする工程とを備える露光方法が提供される。
本発明の第1の態様によれば、液浸領域の液体と基板上の第1領域とが接触する接触時間の積算値が予め定められた許容値を超えないようにすることで、液体が基板に接触しても、基板上に所定のパターンを形成することができる。
本発明の第2の態様に従えば、基板(P)上に液浸領域(LR)を形成する工程と、液浸領域(LR)の液体(LQ)を介して基板(P)を露光する工程と、基板(P)上で液浸領域(LR)の少なくとも一部(LGなど)がほぼ静止している静止時間が予め定められた許容値を超えないようにする工程とを備える露光方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、基板上で液浸領域の少なくとも一部(エッジなど)がほぼ静止している静止時間が予め定められた許容値を超えないようにすることで、液体が基板に接触しても、基板上に所望のパターンを形成することができる。
本発明の第3の態様に従えば、上記態様の露光方法を用いるデバイス製造方法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、基板上に形成されるパターンの劣化を抑制し、所望の性能を有するデバイスを製造することができる。
本発明の第4の態様に従えば、液浸領域(LR)を介して基板(P)を露光する露光装置において、液浸領域(LR)を形成する液浸機構(1)と、液浸領域(LR)の液体(LQ)と基板(P)上の所定領域(S1〜S37、101)とが接触する接触時間の積算値が予め定められた許容値を超えないようにする制御装置(CONT)とを備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第4の態様によれば、液浸領域の液体と基板上の所定領域とが接触する接触時間の積算値が予め定められた許容値を超えないようにすることで、液体が基板に接触しても、基板上に所望のパターンを形成することができる。
本発明の第5の態様に従えば、液浸領域(LR)を介して基板(P)を露光する露光装置において、液浸領域(LR)を形成する液浸機構(1)と、基板(P)上で液浸領域(LR)の少なくとも一部(LGなど)がほぼ静止している静止時間が予め定められた許容値を超えないようにする制御装置(CONT)とを備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第5の態様によれば、基板上で液浸領域の少なくとも一部(エッジなど)がほぼ静止している静止時間が予め定められた許容値を超えないようにすることで、液体が基板に接触しても、基板上に所望のパターンを形成することができる。
本発明の第6の態様に従えば、上記態様の露光装置(EX)を用いるデバイス製造方法が提供される。
本発明の第6の態様によれば、基板上に形成されるパターンの劣化を抑制し、所望の性能を有するデバイスを製造することができる。
露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。 基板ステージ及び計測ステージを上方から見た図である。 基板ステージ上と計測ステージ上とで液浸領域が移動する様子を示す図である。 露光装置の動作の一例を説明するための平面図である。 露光装置の動作の一例を説明するための平面図である。 露光装置の動作の一例を説明するための平面図である。 基板上のショット領域を露光するときの基板と露光光との位置関係を説明するための図である。 基板上に液浸領域が形成されている状態を示す側断面図である。 露光方法の一実施形態を説明するためのフローチャート図である。 液浸領域の状態を検出する検出装置を説明するための図である。 基板の移動条件を説明するための図である。 基板の移動条件を説明するための図である。 液浸領域のエッジの位置に対応する基板上に異物が付着した様子を示す図である。 液浸領域が基板ステージの上面に移動した状態を説明するための側断面図である。 液浸機構の動作の一例を説明するための側断面図である。 液浸領域の形状の一例を示す図である。 ノズル部材の別の実施形態を示す図である。 マスクの別の実施形態を示す図である。 マスクの別の実施形態を示す図である。 露光動作の一例を説明するための平面図である。 露光動作の一例を説明するための平面図である。 露光動作の一例を説明するための平面図である。 露光動作の一例を説明するための平面図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。
<第1実施形態>
図1は露光装置EXの一実施形態を示す概略構成図である。図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージMSTと、基板Pを保持して移動可能な基板ステージST1と、露光処理に関する計測を行う計測器の少なくとも一部を搭載して移動可能な計測ステージST2と、マスクステージMST上のマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターン像を基板ステージST1上の基板Pに投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置CONTとを備えている。制御装置CONTには、露光処理に関する情報を記憶した記憶装置MRYと、露光処理に関する情報を表示する表示装置DYとが接続されている。基板ステージST1及び計測ステージST2のそれぞれは、投影光学系PLの像面側で、ベース部材BP上において互いに独立して移動可能となっている。また、露光装置EXは基板Pの搬送を行う、即ち基板ステージST1に基板Pをロードするとともに、基板ステージST1から基板Pをアンロードする搬送装置Hを備えている。なお、基板Pのロードとアンロードとを異なる位置で行ってもよいが、本実施形態では同一位置(RP)にて基板Pのロードとアンロードとを行うものとする。
本実施形態の露光装置EXは、露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに焦点深度を実質的に広くするために液浸法を適用した液浸露光装置であって、投影光学系PLを構成する複数の光学素子のうち、少なくとも投影光学系PLの像面に最も近い最終光学素子LS1と、その像面側に配置された物体(基板P、基板ステージST1、及び計測ステージST2の少なくとも一部)との間の露光光ELの光路空間K1を液体LQで満たして液浸空間とし、その物体上に液体LQの液浸領域LRを形成する液浸機構1を備えている。液浸機構1の動作は制御装置CONTにより制御される。
液浸機構1は、投影光学系PLの像面近傍に設けられ、液体LQを供給する供給口12及び液体LQを回収する回収口22を有するノズル部材70と、供給管13、及びノズル部材70に設けられた供給口12を介して投影光学系PLの像面側に液体LQを供給する液体供給装置11と、ノズル部材70に設けられた回収口22、及び回収管23を介して投影光学系PLの像面側の液体LQを回収する液体回収装置21とを備えている。
なお、以下の説明においては、液浸領域LRは、基板P上の一部に形成されるものとして説明する場合があるが、投影光学系PLの像面側において、最終光学素子LS1と対向する位置に配置された物体上、すなわち、基板P、基板ステージST1の上面F1、及び計測ステージST2の上面F2の少なくとも一部に形成される。
本実施形態においては、露光装置EXは、投影光学系PLの投影領域ARを含む基板P上の一部の領域に、投影領域ARよりも大きく且つ基板Pよりも小さい液体LQの液浸領域LRを局所的に形成する局所液浸方式を採用している。露光装置EXは、少なくともマスクMのパターン像を基板Pに投影している間、液浸機構1を使って、投影光学系PLの像面に最も近い最終光学素子LS1と投影光学系PLの像面側に配置された基板Pとの間の露光光ELの光路空間K1を液体LQで満たして、基板P上の一部の領域に液体LQの液浸領域LRを局所的に形成し、投影光学系PLと液体LQとを介してマスクMを通過した露光光ELを基板Pに照射することによって、マスクMのパターン像を基板Pに投影露光する。制御装置CONTは、液浸機構1の液体供給装置11を使って液体LQを所定量供給するとともに、液体回収装置21を使って液体LQを所定量回収することで、光路空間K1を液体LQで満たし、基板P上の一部の領域に液体LQの液浸領域LRを局所的に形成する。光路空間K1に満たされた液体LQによって形成される液浸領域LRは、露光光ELの光路上に形成される。
本実施形態では、露光装置EXとしてマスクMと基板Pとを走査方向に同期移動しつつマスクMに形成されたパターンを基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)を使用する場合を例にして説明する。以下の説明において、水平面内においてマスクMと基板Pとの同期移動方向(走査方向)をY軸方向、水平面内においてY軸方向と直交する方向(非走査方向)をX軸方向、X軸及びY軸方向に直交する方向(本例では投影光学系PLの光軸AXと平行な方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。なお、ここでいう「基板」は半導体ウエハ等の基材上に感光材(レジスト)、保護膜などの膜を塗布したものを含む。「マスク」は基板上に縮小投影されるデバイスパターンを形成されたレチクルを含む。
照明光学系ILは、露光光ELを射出する露光用光源、露光用光源から射出された露光光ELの照度を均一化するオプティカルインテグレータ、オプティカルインテグレータからの露光光ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、及び露光光ELによるマスクM上の照明領域を設定する視野絞り等を有している。マスクM上の所定の照明領域は照明光学系ILにより均一な照度分布の露光光ELで照明される。露光用光源から射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本実施形態においてはArFエキシマレーザ光が用いられる。
本実施形態においては、液体供給装置11から供給される液体LQとして純水が用いられる。純水はArFエキシマレーザ光のみならず、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)も透過可能である。
マスクステージMSTは、マスクMを保持して移動可能である。マスクステージMSTは、例えば真空吸着によりマスクMを保持する。マスクステージMSTは、投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。マスクステージMSTはリニアモータ等を含むマスクステージ駆動装置MDにより駆動される。マスクステージ駆動装置MDは制御装置CONTにより制御される。マスクステージMST上には移動鏡51が設けられている。また、所定の位置にはレーザ干渉計52が設けられている。マスクステージMST上のマスクMの2次元方向の位置、及びθZ方向の回転角(場合によってはθX、θY方向の回転角も含む)は移動鏡51を用いてレーザ干渉計52によりリアルタイムで計測される。レーザ干渉計52の計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計52の計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置MDを駆動することでマスクステージMSTに保持されているマスクMの位置制御を行う。
なお、移動鏡51は平面鏡のみでなくコーナーキューブ(レトロリフレクタ)を含むものとしてもよいし、移動鏡51をマスクステージMSTに固設する代わりに、例えばマスクステージMSTの端面(側面)を鏡面加工して形成される反射面を用いてもよい。また、マスクステージMSTは、例えば特開平8−130179号公報(対応米国特許第6,721,034号)に開示される粗微動可能な構成としてもよい。
投影光学系PLは、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率βで基板Pに投影するものであって、複数の光学素子で構成されており、それら光学素子は鏡筒PKで保持されている。本実施形態において、投影光学系PLは、投影倍率βが例えば1/4、1/5、あるいは1/8の縮小系であり、前述の照明領域と共役な投影領域ARにマスクパターンの縮小像を形成する。なお、投影光学系PLは縮小系、等倍系及び拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。本実施形態においては、投影光学系PLを構成する複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い最終光学素子LS1のみが、光路空間K1に供給された液体LQと接触する。
基板ステージST1は、基板Pを保持する基板ホルダPHを有しており、基板ホルダPHに基板Pを保持して移動可能である。基板ホルダPHは、例えば真空吸着等により基板Pを保持する。基板ステージST1上には凹部58が設けられており、基板Pを保持するための基板ホルダPHは凹部58に配置されている。そして、基板ステージST1のうち凹部58以外の上面F1は、基板ホルダPHに保持された基板Pの表面とほぼ同じ高さ(面一)になるような平坦面となっている。これは、例えば基板Pの露光動作時、液浸領域LRの一部が基板Pの表面からはみ出して上面F1に形成されるためである。なお、基板ステージST1の上面F1の一部、例えば基板Pを囲む所定領域(液浸領域LRがはみ出す範囲を含む)のみ、基板Pの表面とほぼ同じ高さとしてもよい。また、投影光学系PLの像面側の光路空間K1を液体LQで満たし続けることができる(即ち、液浸領域LRを良好に保持できる)ならば、基板ステージST1の上面F1と基板ホルダPHに保持された基板Pの表面とに段差があってもよい。さらに、基板ホルダPHを基板ステージST1の一部と一体に形成してもよいが、本実施形態では基板ホルダPHと基板ステージST1とを別々に構成し、例えば真空吸着などによって基板ホルダPHを凹部58に固定している。
基板ステージST1は、制御装置CONTにより制御されるリニアモータ等を含む基板ステージ駆動装置SD1の駆動により、基板Pを基板ホルダPHを介して保持した状態で、ベース部材BP上でXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。更に、基板ステージST1は、Z軸方向、θX方向、及びθY方向にも移動可能である。したがって、基板ステージST1に保持された基板Pの表面は、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。基板ステージST1の側面には移動鏡53が設けられている。また、所定の位置にはレーザ干渉計54が設けられている。基板ステージST1上の基板Pの2次元方向の位置、及び回転角は移動鏡53を用いてレーザ干渉計54によりリアルタイムで計測される。また、不図示ではあるが、露光装置EXは、基板ステージST1に保持されている基板Pの表面の面位置情報を検出するフォーカス・レベリング検出系を備えている。
レーザ干渉計54の計測結果は制御装置CONTに出力される。フォーカス・レベリング検出系の検出結果も制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは、フォーカス・レベリング検出系の検出結果に基づいて、基板ステージ駆動装置SD1を駆動し、基板Pのフォーカス位置(Z位置)及び傾斜角(θX、θY)を制御して、基板Pの表面と投影光学系PL及び液体LQを介して形成される像面との位置関係を調整するとともに、レーザ干渉計54の計測結果に基づいて、基板PのX軸方向、Y軸方向、及びθZ方向における位置制御を行う。
なお、レーザ干渉計54は基板ステージST1のZ軸方向の位置、及びθX、θY方向の回転情報をも計測可能としてよく、その詳細は、例えば特表2001−510577号公報(対応国際公開第1999/28790号パンフレット)に開示されている。さらに、移動鏡53を基板ステージST1に固設する代わりに、例えば基板ステージST1の一部(側面など)を鏡面加工して形成される反射面を用いてもよい。
また、フォーカス・レベリング検出系はその複数の計測点でそれぞれ基板PのZ軸方向の位置情報を計測することで、基板PのθX及びθY方向の傾斜情報(回転角)を検出するものであるが、この複数の計測点はその少なくとも一部が液浸領域LR(又は投影領域AR)内に設定されてもよいし、あるいはその全てが液浸領域LRの外側に設定されてもよい。さらに、例えばレーザ干渉計54が基板PのZ軸、θX及びθY方向の位置情報を計測可能であるときは、基板Pの露光動作中にそのZ軸方向の位置情報が計測可能となるようにフォーカス・レベリング検出系を設けなくてもよく、少なくとも露光動作中はレーザ干渉計54の計測結果を用いてZ軸、θX及びθY方向に関する基板Pの位置制御を行うようにしてもよい。
計測ステージST2は、露光処理に関する計測を行う各種計測器(計測部材を含む)を搭載しており、投影光学系PLの像面側において、ベース部材BP上で移動可能に設けられている。計測ステージST2は計測ステージ駆動装置SD2により駆動される。計測ステージ駆動装置SD2は制御装置CONTにより制御される。そして、制御装置CONTは、ステージ駆動装置SD1、SD2のそれぞれを介して、基板ステージST1及び計測ステージST2のそれぞれをベース部材BP上で互いに独立して移動可能である。計測ステージ駆動装置SD2は基板ステージ駆動装置SD1と同等の構成を有し、計測ステージST2は、計測ステージ駆動装置SD2によって、基板ステージST1と同様に、X軸、Y軸、及びZ軸方向、θX、θY、及びθZ方向のそれぞれに移動可能である。また、計測ステージST2の側面には移動鏡55が設けられており、所定の位置にはレーザ干渉計56が設けられている。計測ステージST2の2次元方向の位置、及び回転角は移動鏡55を用いてレーザ干渉計56によりリアルタイムで計測され、制御装置CONTはレーザ干渉計56の計測結果に基づいて、計測ステージST2の位置を制御する。なお、レーザ干渉計56は計測ステージST2のZ軸方向の位置、及びθX、θY方向の回転情報をも計測可能としてよい。また、移動鏡55を計測ステージST2に固設する代わりに、例えば計測ステージST2の一部(側面など)を鏡面加工して形成される反射面を用いてもよい。
計測ステージST2に搭載されている計測器としては、例えば特開平5−21314号公報(対応米国特許第RE36,730号)などに開示されているような、複数の基準マークが形成された基準マーク板、例えば特開昭57−117238号公報(対応米国特許第RE32,795号)に開示されているように照度ムラを計測したり、特開2001−267239号公報(対応米国特許第6,721,039号)に開示されているように投影光学系PLの露光光ELの透過率の変動量を計測するためのムラセンサ、特開2002−14005号公報及び特開2002−198303号公報(対応米国公開2002/0041377A1)に開示されているような空間像計測センサ、及び特開平11−16816号公報(対応米国公開2002/0061469A1)に開示されているような照射量センサ(照度センサ)が挙げられる。あるいは、計測ステージST2に搭載される計測器としては、国際公開第99/60361号パンフレット(対応する米国特許6,819,414号)、特開2002−71514号、US特許第6650399号などに開示されている波面収差計測器、及び特開昭62−183522号公報(対応米国特許第4,780,747号)などに開示されている反射部等も挙げられる。このように、計測ステージST2は露光処理に関する計測処理を行うための専用のステージであって、基板Pを保持しない構成となっており、基板ステージST1は、露光処理に関する計測を行う計測器を搭載されていない構成となっている。なお、このような計測ステージを備えた露光装置については、例えば特開平11−135400号公報(対応国際公開1999/23692)、及び特開2000−164504号公報(対応米国特許第6,897,963号)等により詳細に開示されている。また、本実施形態においては、計測ステージST2には、液浸領域LRの状態を観察する観察装置も搭載されている。
なお、計測ステージST2には、上述の計測器を全て搭載する必要はなく、必要に応じて一部の計測器を搭載するようにしてもよい。更に、露光装置EXに必要な計測器の一部を計測ステージST2に搭載し、残りの一部を基板ステージST1に搭載するようにしてもよい。また、上記各計測器はその一部のみが計測ステージST2または基板ステージST1に搭載され、残りは外部あるいは別の部材に設けるようにしてもよい。
投影光学系PLの先端近傍には、基板P上のアライメントマーク、計測ステージST2上に設けられた基準マーク板上の基準マークなどを検出するオフアクシス方式のアライメント系ALGが設けられている。本実施形態のアライメント系ALGでは、例えば特開平4−65603号公報(対応米国特許5,995,234号)に開示されているように、基板P上の感光材を感光させないブロードバンドな検出光を対象マークに照射し、その対象マークからの反射光により受光面に結像された対象マークの像と不図示の指標(アライメント系ALG内に設けられた指標板上の指標パターン)の像とを撮像素子(CCD等)を用いて撮像し、それらの撮像信号を画像処理することでマークの位置を計測するFIA(フィールド・イメージ・アライメント)方式が採用されている。本実施形態においては、アライメント系ALGは、液体LQを介さずに、基板P上のアライメントマーク及び基準マーク板上の基準マークを検出することができる。
次に、液浸機構1について説明する。液浸機構1の液体供給装置11は、最終光学素子LS1の光射出側の光路空間K1を液体LQで満たすために液体LQを供給するものであって、液体LQを収容するタンク、加圧ポンプ、供給する液体LQの温度を調整する温度調整装置、供給する液体LQ中の気体成分を低減する脱気装置、及び液体LQ中の異物を取り除くフィルタユニット等を備えている。液体供給装置11には供給管13の一端部が接続されており、供給管13の他端部はノズル部材70に接続されている。液体供給装置11の液体供給動作は制御装置CONTにより制御される。なお、液体供給装置11のタンク、加圧ポンプ、温度調整装置、脱気装置、フィルタユニット等は、その全てを露光装置EXが備えている必要はなく、露光装置EXが設置される工場等の設備を代用してもよい。
液浸機構1の液体回収装置21は、最終光学素子LS1の光射出側の光路空間K1に満たされている液体LQを回収するためのものであって、真空ポンプ等の真空系、回収された液体LQと気体とを分離する気液分離器、及び回収した液体LQを収容するタンク等を備えている。液体回収装置21には回収管23の一端部が接続されており、回収管23の他端部はノズル部材70に接続されている。液体回収装置21の液体回収動作は制御装置CONTにより制御される。なお、液体回収装置21の真空系、気液分離器、タンク等は、その全てを露光装置EXが備えている必要はなく、露光装置EXが設置される工場等の設備を代用してもよい。
液体LQを供給する供給口12及び液体LQを回収する回収口22はノズル部材70の下面に形成されている。ノズル部材70の下面は、XY平面と実質的に平行に設定され、投影光学系PL(最終光学素子LS1)と対向して基板ステージST1(または計測ステージST2)が配置されるときにその上面F1及び/又は基板Pの表面(または上面F2)との間に所定のギャップが形成されるようにその位置が設定されている。ノズル部材70は、投影光学系PLの像面側に配置される少なくとも1つの光学素子(本例では、最終光学素子LS1)の側面を囲むように設けられた環状部材であって、供給口12は、ノズル部材70の下面において、光路空間K1を囲むように複数設けられている。また、回収口22は、ノズル部材70の下面において、光路空間K1に対して供給口12よりも外側に(離れて)設けられており、光路空間K1(最終光学素子LS1)及び供給口12を囲むように環状に設けられている。また、本実施形態の回収口22には多孔部材が設けられている。多孔部材は、例えばセラミックス製の多孔体、あるいはチタン製またはステンレス鋼(例えばSUS316)製の板状メッシュによって構成されている。
そして、制御装置CONTは、液浸機構1の液体供給装置11より液体LQを所定量供給するとともに、液浸機構1の液体回収装置21を使って液体LQを所定量回収することで、光路空間K1を液体LQで満たし、液体LQの液浸領域LRを局所的に形成する。液体LQの液浸領域LRを形成する際、制御装置CONTは、液浸機構1の液体供給装置11及び液体回収装置21のそれぞれを駆動する。制御装置CONTの制御のもとで液体供給装置11から液体LQが送出されると、その液体供給装置11から送出された液体LQは、供給管13を流れた後、ノズル部材70の内部に形成された供給流路(内部流路)を介して、供給口12より投影光学系PLの像面側の光路空間K1に供給される。また、制御装置CONTのもとで液体回収装置21が駆動されると、投影光学系PLの像面側の光路空間K1の液体LQは回収口22を介してノズル部材70の内部に形成された回収流路(内部流路)に流入し、回収管23を流れた後、液体回収装置21に回収される。
なお、ノズル部材70を含む液浸機構1(液浸空間形成部材)の形態は、上述のものに限られず、例えば国際公開第2004/086468号パンフレット(対応米国公開2005/0280791A1)、特開2004−289126号公報(対応米国特許第6,952,253号)などに開示されるノズル部材を用いてもよい。具体的には、本実施形態ではノズル部材70の下面が投影光学系PLの下端面(射出面)とほぼ同じ高さ(Z位置)に設定されているが、例えばノズル部材70の下面を投影光学系PLの下端面よりも像面側(基板側)に設定してもよい。この場合、ノズル部材70の一部(下端部)を、露光光ELを遮らないように投影光学系PL(最終光学素子LS1)の下側まで潜り込ませて設けてもよい。また、本実施形態ではノズル部材70の下面に供給口12を設けているが、例えば投影光学系PLの最終光学素子LS1の側面と対向するノズル部材70の内側面(傾斜面)に供給口12を設けてもよい。
図2は基板ステージST1及び計測ステージST2を上方から見た平面図である。なお説明を簡単にするために、図2においては計測ステージST2に、上述の空間像計測センサの一部を構成する上板400だけが示されている。
空間像計測センサは、光路空間K1を液体LQで満たした状態で、投影光学系PLの結像特性(光学特性)を計測するのに用いられるものであって、計測ステージST2上に配置された上板400、光電変換素子からなる不図示の受光素子(光センサ)、及び上板400を通過した光を受光素子に導く不図示の光学系などを備えている。
また、空間像計測センサの上板400の上面は、計測ステージST2の上面とほぼ面一になっている。以下の説明においては、空間像計測センサの上板400の上面を含む計測ステージST2の上面を適宜、「上面F2」と称する。なお、計測ステージST2の上面F2は液体LQに対して撥液性を示すことが望ましい。
また、図3に示すように、制御装置CONTは、基板ステージST1と計測ステージST2とを接触又は接近させることができ、基板ステージST1の上面F1と計測ステージST2の上面F2とを、例えばそのステージST1、ST2の少なくとも一方をZ軸方向(及び/又はθX、θY方向)に駆動することにより、ほぼ同じ高さ位置となるように制御(調整)することができる。また、図3に示すように、投影光学系PLの最終光学素子LS1の光射出側に液浸機構1によって形成された液浸領域LRは、基板ステージST1上と計測ステージST2上との間で移動可能となっている。液浸領域LRを移動する際には、制御装置CONTは、ステージ駆動装置SD1、SD2を使って、基板ステージST1の上面F1のエッジと計測ステージST2の上面F2のエッジとを接触又は接近させた状態で、基板ステージST1と計測ステージST2とをXY平面内で一緒に移動する。こうすることにより、基板ステージST1と計測ステージST2との隙間(ギャップ)からの液体LQの流出を抑えつつ、投影光学系PLの光路空間K1を液体LQで満たした状態で、基板ステージST1上と計測ステージST2上との間で液浸領域LRを移動することができる。このとき、基板ステージST1と計測ステージST2とはその上面F1、F2がほぼ同じ高さ(Z位置)に設定されてその駆動が並行して行われる。
次に、上述の構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法の一例について説明する。まず、図4〜図7を参照しながら、基板ステージST1及び計測ステージST2の動作の一例について説明する。図4〜図6は基板ステージST1及び計測ステージST2を上方から見た図、図7は基板ステージST1を上方から見た図である。
なお以下の説明においては、液浸機構1により、光路空間K1に対する液体LQの供給動作と光路空間K1の液体LQの回収動作とが並行して継続され、投影光学系PLの像面側の光路空間K1には常に液体LQが保持されているものとする。
図4には、計測ステージST2上に液浸領域LRが形成され、基板ステージST1が基板交換位置RPに配置されて基板交換動作が行われる状態が示されている。
図4において、制御装置CONTは、搬送装置Hを使って露光処理済の基板を基板ステージST1からアンロード(搬出)するとともに、次に露光処理される基板Pを基板ステージST1にロード(搬入)する。
また、基板ステージST1における基板交換動作中に、制御装置CONTは液体LQを介して計測ステージST2に搭載されている空間像計測センサを用いた計測動作を実行する。制御装置CONTは、図4に示すように、液浸領域LRを計測ステージST2の上板400上に形成する。この状態で、空間像計測センサは、投影光学系PLと上板400との間の液体LQを通過した露光光ELを、上板400に形成された光透過部を介して受光し、投影光学系PLの結像特性の計測を行う。なお、基板交換動作中に、計測ステージST2上に搭載されている不図示の基準マーク板を用いたベースライン計測、不図示のムラセンサを用いた透過率計測などの他の計測動作を実行してもよい。また、実行する計測動作は1つに限られず複数でもよい。
制御装置CONTは、その計測結果に基づいて、例えば投影光学系PLのキャリブレーション処理などを実行し、その計測結果を、その後に実行される基板Pの実露光処理に反映する。
基板ステージST1に対する基板Pのロードが完了するとともに、計測ステージST2を用いた計測動作が終了した後、基板Pの露光処理が開始される。制御装置CONTは、計測ステージST2上に液浸領域LRを形成した状態で、基板ステージST1にロード後の基板Pに対してアライメント処理を行う。具体的には、制御装置CONTは、アライメント系ALGによって、交換後の基板P上のアライメントマークの検出を行い、基板P上に設けられた複数のショット領域それぞれの位置座標(配列座標)を決定する。
アライメント処理が終了すると、制御装置CONTは、ステージ駆動装置SD1、SD2を使って基板ステージST1及び計測ステージST2の少なくとも一方を移動し、図5に示すように、基板ステージST1と計測ステージST2とを接触(又は接近)させ、さらに、基板ステージST1と計測ステージST2とのX軸方向における相対的な位置関係を維持しつつ、ステージ駆動装置SD1、SD2を使って、基板ステージST1と計測ステージST2とを−X方向に一緒に移動する。制御装置CONTは、基板ステージST1と計測ステージST2とを一緒に移動することによって、液浸領域LRを、計測ステージST2の上面F2から基板ステージST1の上面F1へ移動する。液浸機構1によって形成されている液体LQの液浸領域LRが、計測ステージST2の上面F2から基板ステージST1の上面F1に移動する途中においては、計測ステージST2の上面F2と基板ステージST1の上面F1とに跨るようにして形成されるが、両ステージが接触(又は接近)しているので、両ステージの間からの液体LQの漏れを防止することができる。そして、更に基板ステージST1及び計測ステージST2が一緒に−X方向に所定距離移動すると、投影光学系PLの最終光学素子LS1と基板ステージST1(基板P)との間に液体LQが保持された状態となり、液浸機構1によって形成される液体LQの液浸領域LRが、基板Pの表面を含む基板ステージST1の上面F1に形成される。なお、アライメント処理の終了前に計測ステージST2と基板ステージST1とを接触(又は接近)させてもよい。
液浸領域LRの基板ステージST1上への移動が完了すると、制御装置CONTは、図6に示すように、基板ステージST1から計測ステージST2を離し、計測ステージST2を所定の退避位置PJへ移動し、基板Pの露光を開始する。
図7は、基板Pを露光するために、基板Pの表面に液浸領域LRを形成した状態で基板Pを移動するときの投影光学系PL及び液浸領域LRと基板Pとの位置関係を模式的に示した図である。基板P上にはマトリクス状に複数のショット領域S1〜S37が設定されており、これら複数のショット領域S1〜S37のそれぞれが順次露光される。制御装置CONTは、基板P上の複数のショット領域S1〜S37のそれぞれにマスクMのデバイスパターンを順次転写する。
上述のように、本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを走査方向に同期移動しつつ基板Pを露光する走査型露光装置であって、制御装置CONTは、レーザ干渉計54によって基板ステージST1の位置を計測(モニタ)しつつ、基板ステージ駆動装置SD1を使って基板ステージST1をXY平面内で移動することによって、露光光ELに対して基板Pを移動しつつ各ショット領域を露光する。制御装置CONTは、図7中、例えば矢印y1で示すように、露光光EL(投影光学系PLの光軸AX)と基板Pとを相対的に移動しつつ、複数のショット領域S1〜S37を順次露光する。液浸領域LRは露光光ELの光路上に形成されており、基板P上のショット領域S1〜S37の露光中には、基板Pと液浸領域LRとが相対的に移動する。すなわち、基板P上の一部の領域に局所的に形成される液浸領域LRは、基板ステージST1(基板P)の移動に伴って、基板P上を移動する。
制御装置CONTは、基板ステージST1に保持された基板Pに対する液浸露光を終了した後、ステージ駆動装置SD1、SD2を使って、基板ステージST1及び計測ステージST2の少なくとも一方を移動し、基板ステージST1と計測ステージST2とを接触(又は接近)させてもよい。そして、制御装置CONTは、先ほどとは逆に、基板ステージST1と計測ステージST2とのX軸方向の相対的な位置関係を維持しつつ、両ステージST1、ST2を+X方向に一緒に移動して、計測ステージST2を投影光学系PLの下方に移動する。これにより、液浸機構1により形成される液浸領域LRが計測ステージST2の上面F2に移動する。制御装置CONTは、基板ステージST1を基板交換位置RPなどの所定位置に移動し、搬送装置Hを使って、基板交換位置RPに移動した基板ステージST1上より露光済みの基板Pをアンロードするとともに、露光処理されるべき基板Pを基板ステージST1にロードするといった基板交換作業を行う。なお、露光処理の途中で計測ステージST2と基板ステージST1とを接触(又は接近)させてもよい。
そして、上述同様、基板ステージST1にロード後の基板Pに対してアライメント処理が行われた後、液浸領域LRを基板ステージST1上に移動する。そして、上述のように、基板ステージST1上の基板Pを露光する動作、液浸領域LRを計測ステージST2上に移動する動作、基板Pを交換する動作、及び基板Pがロードされた基板ステージST1上に液浸領域LRを移動する動作などを繰り返すことによって、制御装置CONTは、複数の基板Pを順次露光する。
図8は基板ステージST1の基板ホルダPHに保持された基板Pを液浸露光している状態を示す図である。図8において、基板ステージST1は凹部58を有しており、凹部58の内側に、基板Pを保持するための基板ホルダPHが設けられている。基板ホルダPHは、基材80と、基材80上に形成され、基板Pの裏面を支持する支持部(ピン部)81と、基材80上に形成され、基板Pの裏面に対向する上面を有し、支持部81を囲むように設けられた周壁部(リム部)82とを備えている。基板ホルダPHの支持部81は、周壁部82の内側において複数一様に設けられている。支持部81は複数の支持ピンを含み、基板ホルダPHは、所謂ピンチャック機構を有した構成となっている。基板ホルダPHのピンチャック機構は、基板ホルダPHの基材80と周壁部82と基板Pとで囲まれた空間83の気体を吸引することによってその空間83を負圧にする吸引口84を含む吸引機構を備えており、空間83を負圧にすることによって基板Pを支持部81で吸着保持する。
基板Pは、基材Wと、その基材Wの上面の一部に被覆された感光材Rgとを有している。基材Wは、例えばシリコンウエハを含むものである。感光材Rgとしては、例えば化学増幅型レジストが用いられている。なお、必要に応じて、感光材Rgを覆うように、トップコート膜と呼ばれる保護膜、及び/又は反射防止膜を設けることができる。
図8に示すように、基板Pを液浸露光するときには、液体LQと基板Pとが接触するが、その液体LQが基板Pに影響を及ぼす可能性がある。液体LQと感光材Rgとが接触すると、感光材Rgの状態(物性など)が液体LQによって変化する可能性がある。例えば、液体LQと感光材Rgとが接触した状態が長時間に及ぶと、感光材Rgに液体LQが浸透し、これによって感光材Rgの状態が変化する可能性がある。あるいは、感光材Rgが化学増幅型レジストである場合には、液体LQと感光材Rgとが接触した状態が長時間に及ぶことによって、その化学増幅型レジストに含まれる一部の物質(例えば、光酸発生剤(PAG:Photo Acid Generator)など)が液体LQ中に溶出し、これによって感光材Rgの状態が変化する可能性がある。また、上述のトップコート膜が設けられている場合であっても、液体LQとトップコート膜とが接触した状態が長時間に及ぶと、トップコート膜の状態が変化したり、トップコート膜に液体LQが浸透して、その下層の感光材Rgの状態を変化させる可能性がある。あるいは、感光材Rg(又はトップコート膜)を介して、その下層の基材Wの状態が変化する可能性もある。
このように、液体LQと基板Pとが接触した状態が長時間に及ぶと、液体LQによって基板Pの状態が変化する可能性がある。感光材などの状態が変化した基板Pを露光した場合、基板Pに所望のパターンを形成できなくなる可能性がある。例えば、所定時間以上液体LQと接触した基板Pを露光し、その基板Pに現像処理等の所定のプロセス処理を施した場合、基板P上に形成されたパターンが所望形状(所望サイズ)でなくなる等、パターンに欠陥が発生する可能性がある。
そこで、制御装置CONTは、液浸領域LRの液体LQと、基板PのうちマスクMのパターンが転写されるショット領域S1〜S37のそれぞれとが接触する接触時間の積算値が、予め定められた第1許容値を超えないように、露光処理に関する動作を制御する。
ここで、第1許容値とは、基板Pの状態を所望状態に維持することができる液体LQとの接触時間の許容値である。液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値以下であれば、そのショット領域に所望のパターンを形成することができる。一方、液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超える場合、そのショット領域に所望のパターンを形成することができなくなる可能性がある。この第1許容値は、基板Pの条件に応じた値であり、予め実験あるいはシミュレーションによって求めておくことができ、記憶装置MRYに記憶されている。ここで、基板Pの条件とは、トップコート膜の有無、液体LQと接触する感光材Rgの膜、又はトップコート膜の物性、あるいは膜構成(層構成)などの条件を含む。
液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値には、基板Pのショット領域上に液浸領域LRを形成した状態で基板Pに露光光ELを照射している間における液体LQと基板Pとの接触時間はもちろん、基板Pに露光光ELが照射される前の液体LQと基板Pのショット領域との接触時間、及び基板Pに露光光ELが照射された後の液体LQと基板Pのショット領域との接触時間も含まれる。
例えば、基板P上に設定された複数のショット領域のうち、あるショット領域を液浸領域LRを介して露光しているときにおいて、液浸領域LRの液体LQはその露光中のショット領域以外に、既に液浸露光されたショット領域、及び/又はその後に露光されるショット領域に接触する可能性もある。
例えば、図7において、液浸領域LRを介して基板Pの第7ショット領域S7に露光光ELを照射しているときにおいて、液浸領域LRの液体LQは、第7ショット領域S7の前に既に液浸露光された第6ショット領域S6と、第7ショット領域S7の次に露光される第8ショット領域S8とに接触している。
また、液浸領域LRを介して基板Pの第7ショット領域S7に露光光ELを照射しているときには、第6ショット領域S6及び第8ショット領域S8のみならず、例えば、既に液浸露光されたショット領域S1、S2、及び/又は次に液浸露光されるショット領域S10、S11、S12などが液浸領域LRの液体LQと接触する可能性がある。また、第7ショット領域S7は露光時だけでなくその前後、例えばショット領域S1、S2、S6の露光時、及びショット領域S8、S10、S11、S12の露光時などにも、液浸領域LRの液体LQと接触する可能性がある。
このように、基板ステージST1にロードされてからアンロードされるまでの間おいて、基板Pの各ショット領域S1〜S37は、露光光ELの照射中に限られず、例えばその照射前後における走査露光のための基板Pの移動時(加減速期間などを含む)、基板Pのステッピング時、及びアライメント処理時などにも、液体LQと接触する可能性がある。液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値は、これら各接触時間の和を含む。
本実施形態においては、制御装置CONTは、基板Pが基板ステージST1にロードされてからアンロードされるまでの間おいて、液浸領域LRの液体LQと、基板P上のショット領域S1〜S37のそれぞれとが接触する接触時間の積算値が、予め定められた第1許容値を超えないように、基板Pと液浸領域LRとの相対的な位置関係を調整する。
具体的には、制御装置CONTは、液浸領域LRの液体LQと基板P上の各ショット領域とが接触する接触時間の積算値が予め定められた第1許容値を超えないように、基板Pの移動条件を調整する。ここで、基板Pの移動条件とは、露光光EL(光路空間K1)に対する基板Pの移動速度、移動加減速度、及び移動方向(移動軌跡)の少なくとも1つの条件を含む。
上述のように、基板P上に設定された複数のショット領域のそれぞれは、露光光ELの照射中、露光光ELが照射される前、及び露光光ELが照射された後を含めて、液体LQに対して所定回数で所定時間だけ液体LQと接触する可能性がある。1つのショット領域が液浸領域LRの液体LQと接触する回数及び時間は、基板P上でのショット領域の配列(位置と大きさ)、液浸領域LRに対する基板Pの移動条件、及び液浸領域LRの状態に応じて変化する。ここで、液浸領域LRの状態とは、液浸領域LRの大きさ及び形状を含む。液浸領域LRの大きさ及び形状は、液浸機構1により液浸領域LRを形成するときの液浸条件、及び基板Pの移動条件等に応じて変化する。液浸条件とは、ノズル部材70の構造(例えば供給口12の位置及び形状、回収口22の位置及び形状、ノズル部材70の下面の大きさ及び形状など)、供給口12からの単位時間当たりの液体供給量、回収口22を介した単位時間当たりの液体回収量などの条件を含む。
例えば、ノズル部材70の構造によって、液浸領域LRの大きさ及び/又は形状が変化する可能性がある。また、供給口12からの単位時間当たりの液体供給量、回収口22を介した単位時間当たりの液体回収量などによっても、液浸領域LRの大きさ及び/又は形状が変化する可能性がある。また、例えば光路空間K1に対する基板Pの移動方向が+Y方向の場合には、液体LQの粘性などによって液浸領域LRが+Y側に拡大する可能性があり、一方、基板Pの移動方向が−Y方向の場合には、液浸領域LRが−Y側に拡大する可能性がある。このように、基板Pの移動方向に応じて、液浸領域LRの拡大方向ひいては液浸領域LRの大きさ及び/又は形状が変化する可能性がある。また、基板Pの移動速度及び/又は移動加減速度に応じても、液浸領域LRの拡大の程度が変動する可能性があり、それによって、液浸領域LRの大きさ及び/又は形状が変化する可能性がある。
したがって、本実施形態では、デバイスを製造するための基板Pの実露光(本露光)の前に、テスト露光を行って、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値以下となるような露光条件(基板Pの移動条件、液浸条件を含む)を決定し、その決定された露光条件に基づいて、デバイスを製造するための基板Pの実露光を行う。
具体的には、図9のフローチャート図に示すように、まず、制御装置CONTは、基板ステージST1に基板Pをロードし、光路空間K1を液体LQで満たした状態で、所定の基板Pの移動条件及び液浸条件の下で、その基板Pをテスト露光する(ステップSA1)。なお、基板Pのテスト露光は、実際の基板Pの複数のショット領域の配列(ショット領域の位置、大きさ、個数)で行われる。またテスト露光中の基板Pの移動条件及び液浸条件は、スループットなどを考慮して予めシミュレーションなどを行い、各ショット領域の液体LQとの接触時間の積算値が第1許容値を超えないと予測される条件に設定されている。テスト露光を行っているときの露光光EL(液浸領域LR)に対する基板ステージST1(基板P)の位置情報はレーザ干渉計54によって計測されており、制御装置CONTは、レーザ干渉計54によって基板P(基板ステージST1)の位置情報を計測しながら、基板Pをテスト露光する。
なお、テスト露光時における、前述の移動条件及び液浸条件を除く残りの基板Pの露光条件(例えば、露光ドーズ、マスクM(パターン)の種類及び照明条件など)は、必ずしも全てが本露光時と同一でなくてもよいが、テスト露光と本露光とでほぼ一致させる、あるいは大きく異ならせないこととしてもよい。
また、テスト露光中における液浸領域LRの状態(大きさ及び形状)は、図10に示すような検出装置90によって検出される。図10において、検出装置90は、検出光Laを射出する射出部91と、検出光Laに対して所定の位置関係に設けられた受光部92とを備えている。検出装置90は、射出部91から複数位置のそれぞれに検出光Laを照射したときの受光部62の受光結果に基づいて、液浸領域LRの大きさを求めることができる。射出部91は液浸領域LRのエッジLGを含む複数位置のそれぞれに対して検出光Laを照射する。図10に示す例では、射出部91はY軸方向に並んだ複数の検出光LaをX軸方向に沿って照射している。
受光部92は前記複数の検出光Laに対応した複数の受光素子を有している。これら受光素子の位置情報は設計値などによって予め分かっている。射出部91から射出される複数の検出光Laのうち、一部の検出光La1が液浸領域LRの液体LQに照射されると、その検出光La1に対応する受光部92の受光素子には検出光La1が到達しない、あるいは受光素子で受光される光量が低下する。一方、残りの一部の検出光La2は液浸領域LRの液体LQを介さないで受光部92に到達する。したがって、検出装置90は、検出光La1を受光した受光部92の受光素子の受光結果と、その受光素子の位置情報とに基づいて、液浸領域LRの大きさを求めることができる。
また、図10に示す例においては、検出装置90は液浸領域LRに対してX軸方向より検出光Laを照射しているため、液浸領域LRのY軸方向における大きさを求めることができるが、液浸領域LRに対してY軸方向より検出光Laを照射することにより、液浸領域LRのX軸方向における大きさを求めることができる。また、XY平面内においてX軸(Y軸)方向に対して傾斜方向から検出光Laを照射することももちろん可能である。そして、液浸領域LRに対して複数方向から検出光Laを照射したときのそれぞれの受光結果を演算処理することで、検出装置90(あるいは制御装置CONT)は、液浸領域LRの形状を求めることができる。なお、検出光LaはXY平面と平行に照射してもよいし、XY平面に対して傾けて照射してもよい。
なお、液浸領域LRの状態(大きさ及び形状)を検出可能であれば、図10の検出装置に限らず、例えば撮像素子を有する検出装置を用いて、液浸領域LRの状態を検出することもできる。また、液浸領域LRの状態を検出する検出装置は、射出部と受光部とが液浸領域LRを挟んで配置される構成であるものとしたが、これに限らず、例えば液浸領域LRを囲むように複数の検出部がノズル部材70に設けられる検出装置を用いることとしてもよい。
なお、このとき用いられる基板Pとしては、実露光に使用される基板Pでもよいし、あるいはこの基板Pと同等の表面状態(基板条件)を有するテスト露光用基板であってもよい。
制御装置CONTは、レーザ干渉計54の計測結果である基板P(基板ステージST1)の位置情報に基づいて、露光光ELの光路上に形成された液浸領域LRの液体LQと基板P上の各ショット領域との相対的な位置関係を求めることができる。また、制御装置CONTは、レーザ干渉計54の計測結果である基板P(基板ステージST1)の位置情報、及び検出装置90の検出結果である液浸領域LRの状態(大きさ及び形状)に基づいて、基板P上の各ショット領域が液浸領域LRの液体LQと接触する接触回数、及びそのときの接触時間を求めることができる。基板P上に設定されたショット領域の配列(ショットマップ)は既知であるとともに、液浸領域LRの大きさ及び形状も検出装置90によって検出されているため、制御装置CONTは、レーザ干渉計54の計測結果に基づいて、基板P上の各ショット領域が液浸領域LRの液体LQと接触する接触回数、及びそのときの接触時間を求めることができる。したがって、制御装置CONTは、液浸領域LRの液体LQと基板P上の各ショット領域とが接触する接触時間の積算値を求めることができる(ステップSA2)。
そして、制御装置CONTは、液浸領域LRの液体LQと基板P上の各ショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値以下となるような露光条件(基板Pの移動条件、液浸条件を含む)を決定する(ステップSA3)。すなわち、制御装置CONTはステップSA2で算出された各ショット領域の接触時間の積算値が第1許容値を超えないか否かを判断し、いずれのショット領域の接触時間の積算値も第1許容値を超えない場合には、テスト露光中の条件を、その後の基板Pの実露光条件とする。また液体LQとの接触時間の積算値が第1許容値を超えてしまうショット領域がある場合には、テスト露光中の条件を補正(調整)して、全てのショット領域の接触時間の積算値が第1許容値を超えないような実露光条件を決定する。制御装置CONTは、テスト露光に基づいて決定された露光条件(基板Pの移動条件、液浸条件を含む)に関する情報を記憶装置MRYに記憶する(ステップSA4)。
そして、制御装置CONTは、決定された露光条件に基づいて、デバイスを製造するために基板Pを露光(実露光)する(ステップSA5)。制御装置CONTは、ステップSA4において記憶装置MRYに記憶した露光条件(移動条件)に基づいて、レーザ干渉計54によって基板Pを保持した基板ステージST1の位置情報をモニタしつつその基板ステージST1を駆動することによって、基板Pと液浸領域LRとの相対的な位置関係を調整しながら、基板Pを液浸露光する。これにより、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えないように、ショット領域S1〜S37を露光することができる。
なおここでは、検出装置90を使って液浸領域LRの状態を検出し、その検出結果とレーザ干渉計54の計測結果とに基づいて、液浸領域LRの液体LQと基板P上の各ショット領域とが接触する接触時間の積算値を求めているが、例えばステップSA1のテスト露光時において実際に基板Pに所定のパターンを露光し、その基板P上に形成されたパターン形状(線幅などのサイズも含む)を所定の形状計測装置を用いて計測することによって、パターン形状が所望状態となる実露光条件(基板Pの移動条件、液浸条件を含む)を決定するようにしてもよい。この場合、テスト露光によって基板上にパターン欠陥(線幅異常なども含む)が存在するショット領域は、液体LQとの接触時間が第1許容値よりも長いことが予想されるので、パターン欠陥が存在するショット領域の液体LQとの接触時間がテスト露光中の露光条件よりも短くなるように、実露光条件を決定すればよい。あるいは、例えば基板Pとほぼ同等の外形を有し、基板ステージST1(基板ホルダPH)に保持可能であって、液体LQを検出可能な液体センサを基板ステージST1に保持させ、その液体センサ上に液浸領域LRを形成した状態で、テスト露光と同様の移動条件及び液浸条件の下で、液浸領域LRの液体LQと液体センサとが接触する接触時間を計測することによって、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値を求めるようにしてもよい。なお、実験あるいはシミュレーションの結果のみに基づいて、基板P上の各ショット領域と液体LQとの接触時間が第1許容値を超えないように基板Pの実露光条件を決定してもよい。
図11に基板Pの移動条件の一例を示す。図11は、基板P上でX軸方向に並ぶ2つのショット領域を連続的に露光するときの基板PのY軸方向に関する移動速度と時間との関係を示す図である。図11に示すように、基板Pに設定された2つのショット領域のうち、第1のショット領域を露光するときには、制御装置CONTは、第1のショット領域を走査開始位置に移動した後、第1のショット領域が露光光EL(投影領域AR)に対して例えば+Y方向に、加速する加速状態、一定速度で移動する定速状態、及び減速する減速状態の順に遷移するように、基板ステージST1を移動する。ここで、例えば定速状態では、投影光学系PLのスリット状(矩形状)の投影領域ARに、マスクM上における露光光ELの照明領域に応じたマスクMの一部のパターン像が投影される。そして、制御装置CONTは、第2のショット領域の走査露光のために、第1のショット領域の走査露光終了後、基板ステージST1をY軸方向に関して減速させつつX軸方向にステッピングさせて、第2のショット領域を走査開始位置へ移動した後、基板Pの移動を一旦停止して停止状態にする。第2のショット領域を露光するときには、制御装置CONTは、第2のショット領域が露光光ELに対して例えば−Y方向に、加速状態、定速状態、及び減速状態の順に遷移するように、基板Pを移動する。
制御装置CONTは、基板Pの移動条件として、基板Pの移動速度を調整することができる。例えば、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えないように、基板Pの移動速度を高める。基板Pのショット領域を露光光ELに対してY軸方向に移動しつつ露光するときの移動速度(スキャン速度)を高めることにより、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間を短くすることができ、ひいてはその接触時間の積算値を小さくすることができる。なお、スキャン速度の変更に伴うショット領域の露光ドーズの変動を補償するために、露光光ELの強度、発振周波数、及びY軸方向に関する投影領域ARの幅の少なくとも1つを調整する。また、基板Pのショット領域に露光光ELを照射するときにおいて、制御装置CONTは、その露光光ELを照射するときのY軸方向に関する基板Pの移動加減速度を調整することによっても、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値を調整することができる。
また、Y軸方向(走査方向)に関する基板Pの移動速度及び移動加減速度に限らず、制御装置CONTは、図11において、2つのショット領域のうち第1のショット領域を露光した後、次の第2のショット領域を露光するために第2のショット領域を走査開始位置に移動するときのステッピング動作における移動速度(ステッピング速度)及び/又は移動加減速度を調整することによっても、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値を調整することができる。
また、制御装置CONTは、露光光ELに対する基板Pの移動方向(移動軌跡)を調整することによっても、露光光ELの光路上に形成された液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値を調整することができる。例えば、基板P上に設定された複数のショット領域S1〜S37を順次露光するときの順序を調整したり、第1のショット領域を露光した後、次の第2のショット領域を露光するときのステッピング動作におけるステッピング方向、移動速度(ステッピング速度)、あるいは移動加減速度を調整することによっても、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値を調整することができる。
また、基板Pの移動条件には、基板Pが液浸領域LRに対してほぼ静止している静止時間も含まれる。したがって、図12に示すように、制御装置CONTは、基板Pが液浸領域LRに対してほぼ静止している静止時間を変えることによって、基板P(基板ステージST1)の移動条件を調整する。これにより、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値を調整することができる。図12に示す例では、制御装置CONTは、基板Pが液浸領域LRに対して静止している静止時間がほぼゼロとなるように、基板P(基板ステージST1)の移動条件を調整している。
なお、基板Pと液体LQとの接触時間の積算値の調整に限らず、基板P上で液浸領域LRの少なくとも一部(液浸領域LRのエッジLG)がほぼ静止している(即ち、基板P上での液浸領域LRのエッジLGの位置が実質的に変化しない)静止時間は可能な限り短い方が望ましい。基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止した状態を長時間継続していると、図13の模式図に示すように、基板Pの表面のうち液浸領域LRのエッジLG近傍に異物(パーティクル)が付着して、エッジLG部分のパターンに欠陥が生じる可能性がある。本実施形態においては、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間に対する第2許容値を設定し、液体LQが基板Pに及ぼす影響を抑えるようにしている。すなわち、制御装置CONTは、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えないように、露光処理に関する動作を制御する。
ここで、第2許容値とは、基板P上のエッジLG近傍に異物が付着しない時間の許容値である。基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値以下であれば、基板Pの状態は所望状態に維持され、基板P上に所望形状のパターンを形成することができる。この第2許容値は、予め実験あるいはシミュレーションによって求めておくことができ、記憶装置MRYに記憶されている。
基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えないように、制御装置CONTは、基板Pと液浸領域LRとの相対的な位置関係を調整する。例えば、制御装置CONTは、基板ステージST1の動作を制御して、液浸領域LRに対して基板Pが常に移動し続けるように、基板Pの移動条件を調整する。
なお、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値に関する第1許容値と、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間に関する第2許容値とは、同一であってもよいが、別々の値に設定することもできる。例えば、第2許容値のほうが第1許容値よりも小さい(厳しい)場合には、制御装置CONTは、液浸領域LRの液体LQと基板Pとが接触してからの経過時間が第1許容値以下であっても、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値に達しないように、例えば液浸領域LRに対して基板Pを微動させる。こうすることにより、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えることに起因する不都合(異物の付着等)の発生を防止することができる。
以上説明したように、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が予め定められた第1許容値を超えないようにすることで、液体LQが基板Pに及ぼす影響を抑え、基板P上に所望のパターンを形成することができる。
また、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えないように、基板Pと液浸領域LRとの相対的な位置関係を調整することで、基板P上に異物(パーティクル)が付着する等、液体LQが基板Pに及ぼす影響を抑え、基板P上に所望のパターンを形成することができる。
なお本実施形態においては、液浸領域LRの液体LQと基板P上の各ショット領域との接触時間の積算値が第1許容値を超えないように、且つ基板P上における液浸領域LRの静止時間が第2許容値を超えないように、基板Pの実露光条件を決定しているが、液浸領域LRの液体LQと基板P上の各ショット領域との接触時間の積算値、又は基板P上における液浸領域LRの静止時間が問題とならない場合には、一方の許容値を考慮せずに実露光条件を設定してもよい。
また、液体LQが存在していない光路空間K1に液体LQを供給して液浸領域LRを形成するときに、液体LQの供給を、基板ステージST1に保持された基板Pの表面(ショット領域)と異なる領域、例えば基板Pの表面を除く基板ステージST1の上面F1、あるいは計測ステージST2の上面F2で開始するのが望ましい。こうすることにより、基板ステージST1に基板Pがロードされてからアンロードされるまでの間における、液浸領域LRの液体LQと基板ステージST1に保持されている基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値を小さくすることができる。
また、液体LQの供給を基板Pの表面と異なる領域で開始することにより、仮にノズル部材70の供給流路(内部流路)あるいは供給管13内部などに異物があった場合でも、その異物は基板Pの表面と異なる領域に供給されることになる。そして、液体LQの供給を基板Pの表面と異なる領域で開始し、基板Pの表面と異なる領域に対する液体LQの供給動作を所定時間行うことによって液浸領域LRを形成した後、その形成された液浸領域LRを基板P上に移動することで、基板P上には清浄な液体LQからなる液浸領域LRが形成されることとなるため、基板Pに異物が付着することを防止できる。
また、例えば、光路空間K1への液体LQの供給を始めた後、ノズル部材70等の温度が安定するのを待つために待ち時間を設定した場合には、基板P上に液浸領域LRを形成した状態でノズル部材70等の温度が安定するのを待たずに、例えば基板ステージST1の上面F1あるいは計測ステージST2の上面F2に液浸領域LRを形成した状態でノズル部材70等の温度が安定するのを待つことが好ましい。
なお、基板P上に液浸領域LRを形成した状態でノズル部材70等の温度が安定するのを待つ場合には、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えないように、基板Pと液浸領域LRとの相対的な位置関係を調整すればよい。同様に、基板P上に液浸領域LRを形成した状態でノズル部材70等の温度が安定するのを待つ場合には、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えないように、基板Pと液浸領域LRとの相対的な位置関係を調整すればよい。
なお、上述のように、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値は、基板Pに露光光ELが照射される前の接触時間、及び基板Pに露光光ELが照射された後の接触時間のそれぞれを含むが、基板Pに露光光ELが照射される前の接触時間の積算値と、基板Pに露光光ELが照射された後の接触時間の積算値とのそれぞれに関して、別々の許容値(第1許容値)を設定してもよい。上述のように、感光材Rgが化学増幅型レジストである場合には、露光光ELの照射後に、光酸発生剤(PAG)より酸が発生するため、露光光ELが照射される前の基板Pの状態と、露光光ELが照射された後の基板Pの状態とは互いに異なる可能性がある。すなわち、基板P上に所望形状でパターンを形成する場合、基板Pに露光光ELが照射される前(あるいは照射された後)の接触時間の積算値は比較的長くても許容されるが、基板Pに露光光ELが照射された後(あるいは照射される前)の接触時間の積算値は短くする必要が生じる場合がある。したがって、基板Pに露光光ELが照射される前の接触時間の積算値、及び基板Pに露光光ELが照射された後の接触時間の積算値のそれぞれを考慮して、第1許容値を設定するようにしてもよい。同様にして、基板P上に液浸領域LRが静止している静止時間も、露光前のショット領域に対する第2許容値と露光後のショット領域に対する第2許容値とを別々に設定しても良い。
なお、上述の実施形態においては、液浸領域LRの液体LQと基板P上の各ショット領域とが接触する接触時間の積算値が予め定められた第1許容値を超えないようにしているが、積算値の算出対象はこれに限らず、例えば、液浸領域LRの液体LQと基板P全体とが接触する接触時間の積算値が予め定められた許容値を超えないようにしてもよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
上述の第1実施形態は、基板Pを露光するときの動作について説明したが、露光に関する所定の処理を行うときの動作についても同様に、基板Pと液浸領域LRとの相対的な位置関係を調整することができる。
例えば、基板Pを露光する前に、アライメント系ALGを使った基板P上のアライメントマークの検出動作を含むアライメント処理が行われる。本実施形態においては、計測ステージST2上に液浸領域LRを形成した状態で、アライメント系ALGによるアライメントマークの検出が行われるが、投影光学系PLとアライメント系ALGとの位置関係(距離)によっては、アライメント処理中に、計測ステージST2と基板ステージST1とを接触(又は接近)させて一緒に移動して、液浸領域LRの少なくとも一部を基板ステージST1上に形成しなければならない可能性がある。この場合、投影光学系PLの像面側に形成される液浸領域LRの液体LQと基板Pとが接触する可能性がある。そこで、制御装置CONTは、アライメント処理中も含めて、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えないように、基板ステージST1などの動作を制御する。具体的には、アライメント系ALGを使ったアライメント処理中における、アライメント系ALGによる処理時間、及びそのときの基板Pの移動条件を制御して、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域との接触時間を調整する。こうすることにより、液体LQが基板Pに及ぼす影響を抑えることができる。
なお、基板Pの実露光条件の自由度を確保するために、アライメント処理中における液浸領域LRの液体LQと基板Pとの接触時間は第1実施形態のように零にするか、極力短くするのが望ましい。
また上述のアライメント処理は、アライメント系ALGと基板P上のアライメントマークとをほぼ静止した状態で行われるので、基板P上に液浸領域LRが形成される場合には、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えないように、アライメント系ALGによる処理時間、及び/又は基板Pの移動条件を調整する。こうすることにより、液体LQが基板Pに及ぼす影響を抑えることができる。
以上説明したように、一連のシーケンスにおける所定の処理時間を調整することによって、液体LQが基板Pに及ぼす影響を抑えることができる。
なおここでは、所定の処理を行う処理装置として、アライメント系ALGを例にして説明したが、アライメント系ALGに限らず、露光に関する所定の処理を行う他の処理装置(例えば、基板Pの段差情報の計測に使用可能なフォーカス・レベリング検出系など)についても同様である。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について図14を参照しながら説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。上述の実施形態においては、制御装置CONTは、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えないように、基板Pの移動速度、移動加減速度、及び移動方向(移動軌跡)などを調整しているが、本実施形態においては、制御装置CONTは、液浸領域LRを基板P上のショット領域(表面)と異なる領域に移動することによって、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えないようにする。制御装置CONTは、基板Pと液浸領域LRとの相対的な位置関係をレーザ干渉計54を使って計測し、そのレーザ干渉計54の計測結果、すなわち、基板Pと液浸領域LRとの相対的な位置関係の計測結果に基づいて、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えないように、基板Pと液浸領域LRとの相対的な位置関係を調整する。
具体的には、制御装置CONTは、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えないように、レーザ干渉計54を使って基板ステージST1の位置情報をモニタしつつ、基板ステージST1の動作を制御する。制御装置CONTは、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えそうになったとき、レーザ干渉計54を使って基板ステージST1の位置情報をモニタしつつ、基板ステージST1を駆動し、図14に示すように、基板P上の液浸領域LRを基板Pの外側、即ち基板ステージST1の上面F1上に移動する。これにより、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域との接触時間の積算値が予め定められた第1許容値を超えてしまうことを防止することができる。
あるいは、制御装置CONTは、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えないように、液浸領域LRを基板P上から計測ステージST2上に移動してもよい。液浸領域LRを基板ステージST1に保持された基板P上から計測ステージST2上に移動する場合には、図3等を参照して説明したように、基板ステージST1と計測ステージST2とを接触(又は接近)させ、その状態のままで基板ステージST1と計測ステージST2とをXY平面内で一緒に移動することにより、液浸領域LRを計測ステージST2上に移動することができる。
あるいは、制御装置CONTは、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えないように、液浸領域LRを基板P上から基板ステージST1及び計測ステージST2以外の所定の物体上に移動してもよい。
同様に、制御装置CONTは、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えないように、レーザ干渉計54を使って基板ステージST1の位置情報をモニタしつつ、基板ステージST1の動作を制御することができる。制御装置CONTは、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えそうになったとき、レーザ干渉計54を使って基板ステージST1の位置情報をモニタしつつ、基板ステージST1を駆動して、基板P上の液浸領域LRを基板ステージST1の上面F1上に移動する。あるいは制御装置CONTは、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えないように、液浸領域LRを基板P上から計測ステージST2上に移動してもよい。あるいは、制御装置CONTは、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えないように、液浸領域LRを基板P上から基板ステージST1及び計測ステージST2以外の所定の物体上に移動してもよい。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について図15を参照しながら説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。制御装置CONTは、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えないように、液浸領域LRを形成するための液体LQの供給を停止し、液浸領域LRの液体LQを取り去る(全て回収する)ようにしてもよい。液浸領域LRの液体LQを取り去る場合、制御装置CONTは、液浸機構1の動作を制御する。制御装置CONTは、液体供給装置11の動作を制御して、供給口12から光路空間K1に対する液体LQの供給を停止するとともに、液体LQの供給を停止後も、所定時間、液体回収装置21による回収口22を介した液体回収動作を継続する。こうすることにより、図15に示すように、制御装置CONTは、液浸機構1を使って、液浸領域LRの液体LQ(光路空間K1の液体LQ)を取り去ることができる。
また、制御装置CONTは、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えないように、液浸領域LRの液体LQを取り去る(全て回収する)ようにしてもよい。
なお、本実施形態では基板P上で液浸領域LRの液体LQの全回収を行うものとしたが、これに限らず、液浸領域LRを基板ステージST1の上面F1または計測ステージST2の上面F2などに移動してから液体LQの全回収を行うようにしてもよい。また、必ずしも液体回収装置21によって液体LQの回収を行わなくてもよく、例えば基板ステージST1(又は計測ステージST2)などに排液用の溝が設けられているときは、その溝によって液浸領域LRの液体LQを回収することとしてもよい。
<第5実施形態>
第2実施形態で説明したように、基板Pを露光する前のアライメント処理中に液体LQと基板Pとが接触する場合がある。また、アライメント処理中に、アライメント処理不能(アライメントマークの検出不能)となる状況が生じる場合がある。なお、アライメント処理不能な状況とは、例えばアライメント系ALGの出力結果に基づいて制御装置CONTが基板Pのショット領域の位置情報を算出不能な状況を含む。ここで、以下の説明においては、アライメント処理が不能となった状態を適宜、「アライメントエラー」と称する。
アライメントエラーが発生した場合、露光装置EXは、オペレータによる手動処理(アシスト処理)によって動作する。例えば、オペレータによるアシスト処理によって、基板ステージST1が移動され、基板ステージST1に保持されている基板P上のアライメントマークがアライメント系ALGの計測領域内に配置される処理が行われる。
オペレータによるアシスト処理中においては、液浸機構1により形成された液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが長時間接触し続ける状況が発生する可能性があるが、制御装置CONTは、オペレータによるアシスト処理中においても、基板ステージST1の位置情報をレーザ干渉計54によってモニタしている。すなわち、制御装置CONTは、オペレータによるアシスト処理中においても、レーザ干渉計54を使って、基板Pと液浸領域LRとの相対的な位置関係を計測している。
制御装置CONTは、オペレータによるアシスト処理中において、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値に対して所定値に達したとき(積算値が第1許容値を超えそうになったとき)、表示装置DYを使って、積算値が第1許容値を超えそうである旨を表示する。なお、表示装置DYにかえて、音及び/又は光などによって各種情報を報知可能な報知装置を設け、積算値が第1許容値を超えそうである旨を音及び/又は光などによって報知するようにしてもよい。
すなわち、本実施形態においては、第1許容値に応じたオペレータによるアシスト処理制限時間が設定されており、このアシスト処理制限時間を超えたときに、制御装置CONTは、表示装置(報知装置)DYを使って表示(報知)するようにしている。オペレータは、表示装置DYの表示結果(又は報知装置の報知結果)に基づいて、液浸領域LRと基板Pとが離れるように基板ステージST1を動かし、液浸領域LRを例えば基板ステージST1の上面F1に移動する。
このように、第1許容値に応じたオペレータによるアシスト処理制限時間を設定し、オペレータによるアシスト処理時間がアシスト処理制限時間を超えたときに表示(報知)することで、アライメントエラー時におけるオペレータのアシスト処理中においても、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えてしまうといった不都合を防止できる。
なお、オペレータによるアシスト処理時において、制御装置CONTは、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えた後に、表示(報知)するようにしてもよい。また、その場合、制御装置CONTは、レーザ干渉計54の計測結果に基づいて、液体LQとの接触時間の積算値が第1許容値を超えたショット領域を記憶装置MRYに記憶することができる。そして、後のプロセス処理においては、記憶装置MRYの記憶情報に基づいて、液体LQとの接触時間の積算値が第1許容値を超えたショット領域に対して所定の処置を施すことができる。例えば、液体LQとの接触時間の積算値が第1許容値を超えたショット領域を廃棄したり、あるいはそのショット領域の上層に形成されるべきパターンを露光するときの露光処理を省略することができる。これにより、所望のパターンを形成できない基板P(ショット領域)に対して所定のプロセス処理を実行し続けてしまうといったことを防止できる。
なお、第5実施形態においては、オペレータによるアシスト処理中において、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値に関する第1許容値に応じた制限時間を設けているが、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間に関する第2許容値に応じた制限時間を設けることも可能である。その場合、制御装置CONTは、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えないように、表示装置(報知装置)DYを使って表示(報知)を行い、オペレータに注意を促すなどの処置を施すことができる。また、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えた場合、後のプロセス処理においては、その基板Pを廃棄するなどの所定の処置を施すことができる。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について説明する。本実施形態においては、基板P上のあるショット領域を走査露光するための助走動作(加速移動を含む)中に、基板Pの位置(基板P表面の面位置(Z軸、θX及びθY方向の位置)、基板PのXY平面内における位置を含む)の誤差が所定の許容値を超えてしまったとき、あるいは基板Pの位置制御に不具合が発生した場合、そのショット領域に対する走査露光を行わずに、そのショット領域を走査露光するための助走動作を再度実行する。以下の説明においては、基板Pの助走動作中に生じたエラー状態を適宜「同期エラー」と称する。また、同期エラーが生じたショット領域を走査露光するために、再度助走動作を行うことを適宜、「リトライ動作」と称する。
リトライ動作を実行した場合、同期エラーが生じたショット領域だけでなく、その周辺のショット領域と液体LQとの接触時間の積算値が大きくなる。
基板P上のショット領域に対する露光動作時、及びリトライ動作時において、基板ステージST1の位置情報はレーザ干渉計54によってモニタされている。制御装置CONTは、同期エラー発生後、リトライ動作が実行されるまでの間において、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えないように、例えば、液浸領域LRを一時的に基板ステージST1の上面F1に移動する等の処置を講ずることができる。
また、制御装置CONTは、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値に対して所定値に達したとき(積算値が許容値を超えそうになったとき)、表示装置(報知装置)DYを使って、積算値が第1許容値を超えそうである旨を表示(報知)するようにしてもよい。
また、制御装置CONTは、液体LQとの接触時間の積算値が第1許容値を超えたショット領域を記憶装置MRYに記憶することができる。後のプロセス処理においては、記憶装置MRYの記憶情報に基づいて、液体LQとの接触時間の積算値が第1許容値を超えたショット領域に対して所定の処置が施される。例えば、液体LQとの接触時間の積算値が許容値を超えたショット領域は廃棄されたり、あるいは、そのショット領域の上層に形成されるべきパターンを露光するときの露光処理が省略される。これにより、所望のパターンを形成できない基板P(ショット領域)に対して所定のプロセス処理を実行し続けてしまうといったことを防止できる。
なお、第6実施形態において、基板Pと液浸領域LRとの相対位置がほぼ静止した状況が生じた場合においては、制御装置CONTは、同期エラー発生後、リトライ動作が実行されるまでの間において、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えないように、例えば、基板ステージST1上の基板Pを液浸領域LRに対して動かし続ける等の処置を講ずることが望ましい。また、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えた場合には、後のプロセス処理においては、その基板Pを廃棄するなどの所定の処置を施すことができる。
なお第6実施形態のように、基板Pの実露光を行うときにも、基板ステージST1の位置はレーザ干渉計54の出力などに基づいて、基板P上の各ショット領域と液体LQとの接触時間をそれぞれ計時して記憶しておくことが望ましい。これにより、あるショット領域にパターン欠陥などが生じた場合に、そのパターン欠陥が液体LQとの接触時間に起因するものか否かを判断することができる。
<第7実施形態>
次に、第7実施形態について説明する。上述の第5、第6実施形態においては、アライメントエラー及び同期エラーにおける処理について説明したが、この他にも露光装置EXには種々のエラーが発生する。エラーが発生した場合、基板ステージST1の駆動は停止され、表示装置(報知装置)DYにはエラーが発生した旨が表示(報知)される。なお、そのエラーが発生した場合においても、液浸機構1による液体LQの供給動作及び回収動作は継続される。ここで発生するエラーは、液浸機構1による液体LQの供給動作及び回収動作が継続されても、露光装置EXに影響を及ぼさないエラーである。
エラーが発生した場合、例えば、所定の入力装置(例えばキーボード、タッチパネルなど)を介したオペレータによる入力操作を待つ状況が発生する場合がある。オペレータは、入力装置を介して、例えば復帰動作に関する指令を入力することができる。エラーが発生してからオペレータの入力操作が行われるまでの間、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが長時間接触する可能性があるが、エラー発生時においても、制御装置CONTは、基板ステージST1の位置情報をレーザ干渉計54によってモニタしている。すなわち、制御装置CONTは、エラー発生時においても、レーザ干渉計54を使って、基板Pと液浸領域LRとの相対的な位置関係を計測している。
制御装置CONTは、エラー発生時(エラーが発生してからオペレータの入力操作が行われるまでの間)において、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値に対して所定値に達したとき(積算値が第1許容値を超えそうになったとき)、表示装置(報知装置)DYを使って、積算値が第1許容値を超えそうである旨を表示(報知)することができる。また、オペレータは、アシスト処理によって、積算値が第1許容値を超えないように、液浸領域LRと基板Pとが離れるように基板ステージST1を動かし、液浸領域LRを例えば基板ステージST1の上面F1に移動することができる。なおこの場合、可能であれば、制御装置CONTが、液浸領域LRの液体LQと基板Pとが離れるように、基板ステージST1を動かして液浸領域LRを基板ステージST1の上面F1に移動してもよい。
このように、露光装置EXに何らかのエラーが発生した場合であっても、基板ステージST1を駆動することによって、液浸領域LRの液体LQと基板P上のショット領域とが接触する接触時間の積算値が第1許容値を超えてしまうといった不都合を防止できる。
また、制御装置CONTは、液体LQとの接触時間の積算値が第1許容値を超えたショット領域を記憶装置MRYに記憶することができる。後のプロセス処理においては、記憶装置MRYの記憶情報に基づいて、液体LQとの接触時間の積算値が第1許容値を超えたショット領域に対して所定の処置が施される。
なお、第7実施形態において、基板Pと液浸領域LRとの相対位置がほぼ静止した状況が生じた場合においては、例えばエラーが発生してからオペレータの入力操作が行われるまでの間において、あるいはエラーが復帰するまでの間において、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が第2許容値を超えないように、例えば、基板ステージST1上の基板Pを液浸領域LRに対して動かし続ける等の処置を講ずることが望ましい。なお、上述の第5〜第7実施形態ではエラー発生時にその報知を、デバイス製造工程を管理するホストコンピュータなどに対して行うこととしてもよい。
なお、上述の第1〜第7実施形態においては、液浸領域LRの液体LQと基板P上の各ショット領域との接触時間が第1許容値を超えないように、基板Pの実露光条件を決定しているが、液体LQと各ショット領域との接触時間は可能な限り等しくすることが望ましい。
また、上述の第1〜第7実施形態において、一部のショット領域の液体LQとの接触時間が第1許容値を超えて、その一部のショット領域に異常なサイズ(線幅)のパターンが形成されてしまうとことが予測される場合には、所望サイズ(線幅)のパターンが形成されるように、その一部のショット領域に対するドーズ量(露光光ELによる積算露光量)を調整するようにしてもよい。
<第8実施形態>
ところで、液浸領域LRの状態(形状)によっては、液浸領域LRに対して基板Pを動かし続けているにもかかわらず、基板Pと液浸領域LRのエッジLGとの相対位置が実質的にほぼ変化しない状況が生じる可能性がある。例えば、液浸領域LRと基板Pとを所定方向に相対的に移動する場合において、平面視における液浸領域LRが所定方向とほぼ平行な辺(エッジLG)を有する形状の場合、その液浸領域LRと基板Pとを相対的に移動したにもかかわらず、基板Pの一部の領域上に液浸領域LRのエッジLGが静止し続ける状態となる。例えば図7等に示すように、液浸領域LRがY軸方向とほぼ平行な辺(エッジLG)を有する平面視矩形状である場合、その液浸領域LRと基板PとをY軸方向に相対的に移動したとき、液浸領域LRと基板Pとを相対的に移動したにもかかわらず、基板Pの一部の領域に液浸領域LRのY軸方向と平行な辺(エッジLG)が実質的に静止し続けることとなる。この場合、液浸領域LRのY軸方向と平行な辺(エッジLG)の長さが長いほど、基板Pの一部の領域に液浸領域LRのY軸方向と平行な辺(エッジLG)が静止し続ける時間が長くなり、図13等を参照して説明したように、基板Pの一部の領域に異物(パーティクル)が付着する可能性がある。同様に、基板Pと液浸領域LRとがX軸方向に相対的に移動する場合においても、液浸領域LRがX軸方向と平行な辺(エッジLG)を有していると、基板Pの一部の領域に液浸領域LRのX軸方向と平行な辺(エッジLG)が実質的に静止し続けることとなる。
そこで、基板Pと液浸領域LRとを所定方向に相対的に移動する場合において、液浸領域LRの平面視における形状を、所定方向と平行な辺(エッジLG)が無い形状、あるいはその辺(エッジLG)の長さが十分に短い形状にすることにより、基板Pと液浸領域LRとを所定方向に相対的に移動した場合でも、基板Pの一部の領域と液浸領域LRのエッジLGとが接触し続けることを防止し、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止している静止時間が長くなることを抑えることができる。例えば、図16の模式図に示すように、液浸領域LRの平面視における形状を菱形状にして、基板Pと液浸領域LRとを相対的に移動する方向(X軸方向、Y軸方向)と平行な辺(エッジLG)を十分に短くすることにより、基板Pと液浸領域LRとを所定方向(X軸方向、Y軸方向)に相対的に移動した場合でも、基板Pの一部の領域と液浸領域LRのエッジLGとが実質的に接触し続けることを防止することができる。
なお、図16を参照して説明した液浸領域LRの形状は一例であって、基板Pと液浸領域LRとを所定方向に相対的に移動する場合において所定方向と平行な辺(エッジLG)が無い形状、あるいはその辺(エッジLG)の長さが十分に短い形状であれば、円形、多角形など任意の形状を採用することができる。
もちろん、液浸領域LRがある長さの直線エッジを有している場合には、その直線エッジと平行な方向への、液浸領域LRと基板Pとの相対的な移動を避ける、あるいは可能な限り移動距離、及び/又は移動時間を短くすることが望ましい。
また、ノズル部材70の構造を最適化することで、液浸領域LRのエッジLGの位置を変動させ、これによって、基板Pの一部の領域と液浸領域LRのエッジLGとが実質的に接触し続けることを防止することができる。図17は、液浸領域LRのエッジLGの位置を変動させることができるノズル部材70の一例を下から見た図である。図17において、最終光学素子LS1を囲むようにノズル部材70が設けられている。そして、ノズル部材70の下面には、光路空間K1(投影領域AR)を囲むように複数の供給口12が設けられている。図17に示す例では、供給口12のそれぞれは平面視において円弧スリット状であり、その円弧状でスリット状の供給口12が光路空間K1を囲むように設けられている。また、ノズル部材70の下面には、光路空間K1及び供給口12を囲むように環状の第1回収口22Aが設けられている。更に、ノズル部材70の下面には、第1回収口22Aを囲むように環状の第2回収口22Bが設けられている。第1回収口22A及び第2回収口22Bのそれぞれには多孔部材が配置されている。第1回収口22Aに接続する回収流路及び回収管と、第2回収口22Bに接続する回収流路及び回収管とは互いに独立しており、液浸機構1は、第1回収口22Aを介した液体回収動作と、第2回収口22Bを介した液体回収動作とを互いに独立して行うことができる。
制御装置CONTは、液浸機構1の動作を制御して、第2回収口22Bを介した液体LQの回収動作を行うとき、第1回収口22Aを介した液体LQの回収動作を停止することで、第2回収口22Bの大きさ及び形状に応じた液浸領域LRを形成することができる。このとき、制御装置CONTは、液浸機構1の動作を制御して、供給口12より、第2回収口22Bに応じた量の液体LQを供給している。また、制御装置CONTは、液浸機構1の動作を制御して、第1回収口22Aを介した液体LQの回収動作を行うことで、第1回収口22Aの大きさ及び形状に応じた液浸領域LRを形成することができる。このとき、制御装置CONTは、液浸機構1の動作を制御して、供給口12より、第1回収口22Aに応じた量の液体LQを供給している。
制御装置CONTは、第1回収口22Aを介した液体回収動作と、第2回収口22Bを介した液体回収動作とを切り替えながら、露光光ELに対して基板Pを移動しつつ基板Pに露光光ELを照射することにより、基板Pの走査露光中において、液浸領域LRのエッジLGの位置を変動させることができる。このように、第1回収口22Aを介した液体回収動作と第2回収口22Bを介した液体回収動作とを切り替えることによって液体回収位置を変化させることにより、基板Pと液浸領域LRとを所定方向に移動した場合でも、基板Pの一部の領域と液浸領域LRのエッジLGとが実質的に接触し続けることを防止することができる。
なお、図17を参照して説明したノズル部材70は一例であって、液浸領域LRのエッジLGの位置を変えることができる構造であれば、任意の構造を採用することができる。例えば、光路空間K1に対してノズル部材70を駆動することができる所定の駆動機構を有する支持機構によってノズル部材70を支持するようにしてもよい。ノズル部材70自体を移動することにより、光路空間K1に対する供給口12の位置(液体供給位置)及び回収口22の位置(液体回収位置)を変えることができるため、液浸領域LRのエッジLGの位置を調整することができる。そして、ノズル部材70の位置を変えつつ基板Pを移動しながら露光することによって、基板Pの一部の領域と液浸領域LRのエッジLGとが実質的に接触し続けることを防止することができる。
なお、上述の第1〜第8実施形態においては、基板Pが基板ステージST1上にロードされた後、基板Pが基板ステージST1からアンロードされるまでの基板P上における液浸領域LRの移動経路、すなわち液浸領域LRに対する基板Pの移動軌跡をモニタして、記憶しておくことが望ましい。これにより、基板P上におけるパターンの欠陥分布と、基板P上における液浸領域LRの移動経路との因果関係の有無を判断することができる。
<第9実施形態>
本実施形態においては、図18A及び18Bに示すような、パターンが形成されたパターン形成領域を複数(9つ)有するマスクMを使って基板P上にパターンを転写する例について説明する。
図18Aにおいて、マスクM上には、パターンが形成された複数(9つ)のパターン形成領域a〜iが設定されている。パターン形成領域a〜iは、マスクM上において、互いに所定の間隔をあけてマトリクス状に設定されている。また、マスクM上において、パターン形成領域a〜iは比較的小さい領域であり、パターン形成領域a〜i以外の領域はクロムなどの遮光膜によって覆われている。
各パターン形成領域a〜iには、図18Bに示すような、Y軸方向を長手方向するラインパターンがX軸方向に関して所定間隔で複数並んで設けられた第1ラインアンドスペースパターン(第1L/Sパターン)LP1と、X軸方向を長手方向するラインパターンがY軸方向に関して所定間隔で複数並んで設けられた第2ラインアンドスペースパターン(第2L/Sパターン)LP2とが設けられている。
マスクM上のパターン形成領域a〜iのそれぞれに形成された第1、第2L/SパターンLP1、LP2を基板P上に転写する際には、上述の各実施形態同様、マスクMと基板PとをY軸方向に同期移動しつつ、マスクMに形成されたパターン形成領域a〜iのそれぞれの第1、第2L/SパターンLP1、LP2を基板Pに露光する。
図19は、第1回目の走査露光により、マスクM上のパターン形成領域a〜iのそれぞれの第1、第2L/SパターンLP1、LP2が基板P上に転写された様子を示している。図19に示すように、第1回目の走査露光により、基板Pの所定領域(第1領域)101には、マスクM上のパターン形成領域a〜iのそれぞれの第1、第2L/SパターンLP1、LP2が転写される。
ここで、以下の説明においては、簡単のため、第1、第2L/SパターンLP1、LP2を含むマスクM上でのパターン形成領域のそれぞれを適宜、「マスク側パターンa〜i」と称し、基板P上に転写された第1、第2L/SパターンLP1、LP2を含む基板P上でのパターン形成領域(ショット領域)のそれぞれを適宜、「基板側パターンa〜i」と称する。
マスク側パターンa〜iが基板P上に転写されることにより、基板P上には基板側パターンa〜iが互いに所定の間隔をあけてマトリクス状に形成される。上述の実施形態同様、液浸領域LRは、投影領域ARを覆うように基板P上の一部の領域に局所的に形成される。また、液浸領域LRは、基板側パターンa〜iが形成される第1領域101を覆うように形成される。
本実施形態においては、第1回目の走査露光によって基板P上に転写された基板側パターンa〜iに隣り合う位置に、第2回目の走査露光によってマスク側パターンa〜iが転写される。次いで、第2回目の走査露光によって基板P上に転写された基板側パターンa〜iに隣り合う位置に、第3回目の走査露光によってマスク側パターンa〜iが転写される。そして、基板P上に先に転写された基板側パターンa〜iに隣り合う位置に、次の走査露光によってマスク側パターンa〜iを転写するといった動作が繰り返され、基板P上に基板側パターンa〜iが複数形成される。本実施形態においては、走査露光が9回繰り返し実行される。したがって、基板P上には基板側パターンa〜iが9つずつ形成される。
また、複数の走査露光のそれぞれにおいて、制御装置CONTは、露光条件を変えながらマスク側パターンa〜iを基板P上に転写する。具体的には、制御装置CONTは、例えば、投影光学系PL及び液体LQを介した像面位置(投影光学系PLの像面と基板Pの表面とのZ軸方向の位置関係)、及び/又は露光光ELの照射量(露光ドーズ)などを変えつつ、マスク側パターンa〜iを基板P上に転写する。そして、基板P上に形成された基板側パターンa〜iの形状(線幅などのサイズも含む)などを評価し、その評価結果に基づいて、最適な露光条件が導出される。すなわち、本実施形態においては、マスク側パターンa〜iを有するマスクMを使って露光条件を決定するためのテスト露光が行われる。
図20は、第1回目の走査露光が終了した後、第2回目の走査露光が開始される前の基板Pと液浸領域LRとの位置関係を示す図である。第1回目の走査露光が終了した後、制御装置CONTは、第2回目の走査露光のために、マスクMを保持したマスクステージMSTを走査開始位置に戻す。マスクステージMSTを走査開始位置に戻すためにマスクステージMSTを移動している間、あるいはそのマスクステージMSTの移動の前後において、制御装置CONTは、基板ステージST1を駆動して、基板Pに対して液浸領域LRを図20に示す位置に移動する。すなわち、制御装置CONTは、第1回目の走査露光時において液浸領域LRの液体LQと接触していた基板Pの第1領域101から、基板P上における第1領域101以外の第2領域102に、液浸領域LRを移動する。制御装置CONTは、液浸領域LRを第2領域102に移動した後、その状態を所定時間維持する。
所定時間経過後、制御装置CONTは、第2回目の走査露光を行うために、基板ステージST1を駆動して、液浸領域LRを第1領域101に移動する。図21は、第2回目の走査露光によって、基板P上に先に転写されている基板側パターンa〜iの隣り合う位置に、次のマスク側パターンa〜iが転写された様子を示す図である。制御装置CONTは、第1回目の走査露光を行うときと同様、マスクMと基板PとをY軸方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンを基板Pの第1領域101に転写する。
第2回目の走査露光が終了した後、制御装置CONTは、基板ステージST1を駆動して、液浸領域LRを第2領域102に移動し、その状態を所定時間維持する。そして、所定時間経過後、制御装置CONTは、第3回目の走査露光を行うために、基板ステージST1を駆動して、液浸領域LRを第1領域101に移動する。制御装置CONTは、第1、第2回目の走査露光を行うときと同様、マスクMと基板PとをY軸方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンを基板Pの第1領域101に転写する。
以上の動作を所定回数(ここでは9回)繰り返すことにより、すなわち、先に基板P上に転写された基板側パターンa〜iに隣り合う位置に、次の走査露光によってマスク側パターンa〜iを転写する動作を繰り返すことにより、図22に示すように、基板P上に複数の基板側パターンa〜iが転写される。
このように、基板P上の比較的小さい第1領域101に、露光条件を変えながらマスク側パターンa〜iを複数転写することにより、基板Pの平坦度(フラットネス)の影響を抑えた状態で、テスト露光によって形成されたパターン形状を評価することができる。
上述のように、本実施形態においては、先の走査露光が終了した後、次の走査露光を開始する前に、液浸領域LRが、基板Pのうち露光光ELが照射されてパターンが転写される第1領域101から、第1領域101以外の第2領域102に一旦移動される。そして、液浸領域LRが第2領域102に移動され、所定時間経過した後、次の走査露光のために、液浸領域LRが第1領域101に移動される。
例えば第1回目の走査露光を終了した後、直ちに第2回目の走査露光を行う場合、露光光ELの照射熱によって熱せられた第1領域101が冷める前に、次の露光光ELの照射動作が行われてしまうこととなり、パターン転写精度が劣化する可能性がある。そこで、第1回目の走査露光が終了した後、第2回目の走査露光を開始する前に、基板Pの温度上昇を補償するための待ち時間を設定することが望ましい。ところが、第1領域101上に液浸領域LRを形成した状態で第1領域101が冷めるのを待つ構成では、液浸領域LRの液体LQと基板P上の第1領域101とが接触する接触時間の積算値が大きくなってしまう。また、マスク側パターンa〜iは基板P上の比較的小さい第1領域101に複数転写されるため、第1領域101を露光した後、第2領域102に液浸領域LRを移動しない場合、基板Pの移動(ステッピング移動)は僅かで済む。このため、液浸領域LRの液体LQと基板P上の第1領域101とが接触する接触時間の積算値が大きくなるとともに、基板P上で液浸領域LRのエッジLGがほぼ静止した状態となる。
そこで、第1領域101を露光した後、第2領域102に液浸領域LRを移動し、その状態を所定時間維持することで、液浸領域LRの液体LQと第1領域101とが接触している接触時間の積算値を低減することができるとともに、先の走査露光による露光光ELの照射熱の影響を低減した状態で、次のマスク側パターンa〜iを第1領域101に露光することができる。
なお、本実施形態においては、基板P上の第1領域101を露光した後、液浸領域LRを基板P上の第1領域101以外の第2領域102に移動しているが、第2領域102に液浸領域LRを移動したときに、この第2領域102にマスク側パターンa〜iを転写してもよい。
あるいは、基板P上の第1領域101を露光した後、液浸領域LRを基板P上の第1領域101以外の第2領域102に移動せずに、基板ステージST1の上面F1あるいは計測ステージST2の上面F2に移動してもよい。
上述したように、上記各本実施形態では液体LQとして純水が用いられている。純水は、半導体製造工場等で容易に大量に入手できるとともに、基板P上のフォトレジスト及び光学素子(レンズ)等に対する悪影響がない利点がある。また、純水は環境に対する悪影響がないとともに、不純物の含有量が極めて低いため、基板Pの表面、及び投影光学系PLの先端面に設けられている光学素子の表面を洗浄する作用も期待できる。なお工場等から供給される純水の純度が低い場合には、露光装置が超純水製造器を持つようにしてもよい。
そして、波長が193nm程度の露光光ELに対する純水(水)の屈折率nはほぼ1.44と言われており、露光光ELの光源としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)を用いた場合、基板P上では1/n、すなわち約134nmに短波長化されて高い解像度が得られる。更に、焦点深度は空気中に比べて約n倍、すなわち約1.44倍に拡大されるため、空気中で使用する場合と同程度の焦点深度が確保できればよい場合には、投影光学系PLの開口数をより増加させることができ、この点でも解像度が向上する。
上記各実施形態では、投影光学系PLの先端に光学素子LS1が取り付けられており、このレンズにより投影光学系PLの光学特性、例えば収差(球面収差、コマ収差等)の調整を行うことができる。なお、投影光学系PLの先端に取り付ける光学素子としては、投影光学系PLの光学特性の調整に用いる光学プレートであってもよい。あるいは露光光ELを透過可能な平行平面板(カバープレートなど)であってもよい。
なお、液体LQの流れによって生じる投影光学系PLの先端の光学素子と基板Pとの間の圧力が大きい場合には、その光学素子を交換可能とするのではなく、その圧力によって光学素子が動かないように堅固に固定してもよい。
なお、ノズル部材70を含む液浸機構1の構造は、上述の構造に限らず、例えば、欧州特許公開第1420298号公報、国際公開第2004/055803号公報、国際公開第2004/057590号公報、国際公開第2005/029559号公報に記載されているものも用いることができる。
なお、上記各実施形態では、投影光学系PLと基板P表面との間は液体LQで満たされているが、例えば基板Pの表面に平行平面板からなるカバーガラスを取り付けた状態で少なくともその表面との間に液体LQを満たしてもよい。
また、上述の実施形態の投影光学系は、先端の光学素子(LS1)の像面側の光路空間を液体で満たしているが、国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、先端の光学素子の物体面側の光路空間も液体で満たす投影光学系を採用することもできる。
なお、上記各実施形態の液体LQは水(純水)であるが、水以外の液体であってもよい、例えば、露光光ELの光源がFレーザである場合、このFレーザ光は水を透過しないので、液体LQとしてはFレーザ光を透過可能な例えば、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、あるいはフッ素系オイル等のフッ素系流体であってもよい。この場合、液体LQと接触する部分には、例えばフッ素を含む極性の小さい分子構造の物質で薄膜を形成することで親液化処理する。また、液体LQとしては、その他にも、露光光ELに対する透過性があってできるだけ屈折率が高く、投影光学系PL及び基板P表面に塗布されているフォトレジストに対して安定なもの(例えばセダー油)を用いることも可能である。
また、液体LQとしては、屈折率が1.6〜1.8程度のものを使用してもよい。更に、石英あるいは蛍石よりも屈折率が高い(例えば1.6以上)材料で光学素子LS1を形成してもよい。液体LQとして、種々の液体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。
なお、上記各実施形態では干渉計システム(52、54、56)を用いてマスクステージMST、基板ステージST1、及び計測ステージST2の各位置情報を計測するものとしたが、これに限らず、例えば各ステージに設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよい。この場合、干渉計システムとエンコーダシステムの両方を備えるハイブリッドシステムとし、干渉計システムの計測結果を用いてエンコーダシステムの計測結果の較正(キャリブレーション)を行うことが好ましい。また、干渉計システムとエンコーダシステムとを切り替えて用いる、あるいはその両方を用いて、ステージの位置制御を行うようにしてもよい。
なお、上記各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
また、露光装置EXとしては、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第1パターンの縮小像を投影光学系(例えば1/8縮小倍率で反射素子を含まない屈折型投影光学系)を用いて基板P上に一括露光する方式の露光装置にも適用できる。この場合、更にその後に、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第2パターンの縮小像をその投影光学系を用いて、第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光するスティッチ方式の一括露光装置にも適用できる。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、上記各実施形態では投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。投影光学系を用いない場合であっても、露光光はマスク又はレンズなどの光学部材を介して基板に照射され、そのような光学部材と基板との間の所定空間に液浸領域が形成される。
また、本発明は、例えば特開平10−163099号公報及び特開平10−214783号公報(対応米国特許第6,590,634号)、特表2000−505958号公報(対応米国特許第5,969,441号)、米国特許第6,208,407号などに開示されているような複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
また、本発明は、例えば国際公開第99/49504号パンフレットに開示されているように、計測ステージを備えていない露光装置にも適用することができる。また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。
また、上述の実施形態においては、投影光学系PLと基板Pとの間に局所的に液体を満たす露光装置を採用しているが、本発明は、例えば特開平6−124873号公報、特開平10−303114号公報、米国特許第5,825,043号などに開示されているような露光対象の基板の表面全体が液体中に浸かっている状態で露光を行う液浸露光装置にも適用可能である。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスクとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いてもよい。
また、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
さらに、例えば特表2004−519850号公報(対応米国特許第6,611,316号)に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回のスキャン露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置にも本発明を適用することができる。
なお、本国際出願で指定又は選択された国の法令で許容される限りにおいて、上記各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図23に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EXによりマスクのパターンを基板に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などの基板処理プロセスを含むステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
本発明によれば、基板上に所望のパターンを形成することができ、所望の性能を有するデバイスを製造することができる。それゆえ、本発明は、例えば半導体素子、液晶表示素子又はディスプレイ、薄膜磁気ヘッド、CCD、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、レチクル(マスク)のような広範囲な製品を製造するための露光装置及び方法に極めて有用となる。
1…液浸機構、11…液体供給装置、21…液体回収装置、70…ノズル部材、ALG…アライメント系(処理装置)、CONT…制御装置、EL…露光光、EX…露光装置、LG…エッジ、LQ…液体、LR…液浸領域、P…基板、S1〜S37…ショット領域(第1領域)、ST1…基板ステージ(第1可動部材)、ST2…計測ステージ(第2可動部材)

Claims (1)

  1. 基板上に液浸領域を形成する工程と、
    前記液浸領域の液体を介して前記基板に露光光を照射して前記基板を露光する工程と、
    前記液浸領域の前記液体と前記基板上の第1領域とが接触する接触時間の積算値が予め定められた許容値を超えないようにする工程と
    を備える露光方法。
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