JP2002134461A - 乾燥方法 - Google Patents

乾燥方法

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JP2002134461A
JP2002134461A JP2000326162A JP2000326162A JP2002134461A JP 2002134461 A JP2002134461 A JP 2002134461A JP 2000326162 A JP2000326162 A JP 2000326162A JP 2000326162 A JP2000326162 A JP 2000326162A JP 2002134461 A JP2002134461 A JP 2002134461A
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ipa
wafer
drying
dried
drying method
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JP2000326162A
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Kazumi Asada
和己 浅田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】疎水化された表面に対しても、大量の有機溶剤
を使用せずに均一に乾燥を行い、ウォーターマークの形
成を防止できる乾燥方法を提供する。 【解決手段】ウェハ4を純水3に浸漬させる工程(a)
と、不活性ガスを供給する工程(b)と、例えばIPA
蒸気および不活性ガスを供給して、純水3の気液界面に
IPA層5を形成する工程(c)と、IPA蒸気および
不活性ガスを供給しながら、ウェハ4をIPA層5を通
過させて引き上げる工程(c)と、所定量のIPA蒸気
および不活性ガスをさらに供給する工程(d)と、水洗
槽2に貯留された純水3を排出する工程と、不活性ガス
雰囲気に置換して、ウェハ4を乾燥させる工程(e)と
を有する乾燥方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置等の製
造に用いられる乾燥方法に関し、特に、表面が疎水化さ
れている場合にも均一に純水を乾燥させ、ウォーターマ
ークの形成を防止できる乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造において、成膜工程の
前には下地の清浄度および下地への密着性を高くする目
的で、必ず洗浄処理が行われる。これは、MOSトラン
ジスタやバイポーラトランジスタ等のトランジスタ、電
荷結合素子(CCD;charge coupled
device)、TFT(thin film tra
nsistor)、発光ダイオード(LED;ligh
t−emittingdiode)あるいはレーザダイ
オード(LD;laser diode)等、各種の半
導体装置の製造に共通する。以下、説明を容易とするた
め、被洗浄物をウェハとするが、被洗浄物はウェハに限
定されない。
【0003】洗浄には例えばプラズマを利用するドライ
洗浄と、液体を用いるウェット洗浄があるが、パーティ
クルの付着を少なくし、ウェハへのダメージを少なくす
る上ではウェット洗浄が優れている。ウェット洗浄工程
の一例を、図7の概略図に示す。まず、ウェハ31を薬
液槽32に貯留された薬液33に浸漬し、薬液33によ
る洗浄処理を行う。次に、ウェハ31を薬液槽32から
引き上げ、水洗槽34に貯留された純水35に浸漬す
る。水洗槽34に純水を供給してオーバーフローさせる
ことにより、ウェハ31が水洗され、ウェハ31に残留
する薬液33が除去される。
【0004】次に、ウェハ31を水洗槽34から引き上
げ、薬液槽36に移動させる。薬液槽36には薬液33
と異なる薬液37が貯留されている。ウェハ31を薬液
37に浸漬させることにより、薬液37による洗浄処理
を行う。その後、図示しないが、ウェハ31を水洗槽に
移動させ、上記と同様に水洗する。
【0005】薬液処理後、水洗されたウェハ31は最終
的に乾燥槽38に搬入される。上記の例では、2種類の
薬液33、37を用いた薬液処理を行うが、単一の薬液
を用いて薬液処理を行った後、ウェハ31を水洗して乾
燥させる場合もある。また、3種類以上の薬液を用いた
薬液処理が行われる場合もある。乾燥槽38に搬入され
たウェハ31は、まず、乾燥槽38内の水洗槽39に浸
漬される。その後、ウェハ31を水洗槽39から引き上
げ、乾燥槽38内で乾燥する。これにより、ウェハ31
に付着した純水が除去される。
【0006】しかしながら、半導体プロセスの微細化に
伴い、ウェハ表面に幅および高低差の小さい微細な凹凸
が形成されるようになり、そのような部分が乾燥工程で
純水の均一な乾燥を妨げる要因となってきている。例え
ば、素子形成領域と素子分離領域との間の段差や、素子
が密に形成されている部分では、純水が除去されにくく
なる場合がある。
【0007】ウェハ上で局所的に純水の乾燥が遅くなる
と、水シミあるいはウォーターマークと呼ばれる自然酸
化膜が形成される。ウォーターマークはウェハ上に点在
し、ウォーターマークの大きさは0.1〜数10μm程
度、厚さは0.1〜20nm程度である。ウォーターマ
ークはウェハ表面を疎水化する薬液、例えば希フッ酸を
用いて薬液処理を行った後に形成されやすく、ウェハ表
面が親水化された状態では形成されにくい。
【0008】ポリシリコン層等の導電層表面にウォータ
ーマークが形成されると、導電層の抵抗が高くなるだけ
でなく、下地のパターニングを正常に行えなくなる場合
がある。例えば、2層のポリシリコン層を積層し、デュ
アルゲート構造のゲート電極を形成する場合、下層ポリ
シリコン層の表面にウォーターマークが形成されると、
隣接するゲート電極間がショートする。
【0009】図8(a)は、基板41上にゲート酸化膜
42を介して下層ポリシリコン層43が形成され、下層
ポリシリコン層43の表面にウォーターマーク44が形
成された状態を示す断面図である。次に、図8(b)に
示すように、上層ポリシリコン層45を形成する。
【0010】さらに、図8(c)に示すように、上層ポ
リシリコン層45上にタングステンシリサイド層46お
よびオフセット酸化膜47が形成される。図8におい
て、下層ポリシリコン層43および上層ポリシリコン層
45の膜厚を例えばそれぞれ50nmとすると、ウォー
ターマーク44の厚さは例えば10nm程度である。
【0011】図8(c)に示すように、ウォーターマー
ク44が形成されている部分に、シリコン酸化膜のエッ
チング選択比よりもポリシリコン層のエッチング選択比
が高くなるような条件でエッチングを行うと、図8
(d)に示すように、ウォーターマーク44がエッチン
グストッパー層となる。この場合、ウォーターマーク4
4直下の下層ポリシリコン層43はパターニングされ
ず、隣接するゲート電極48間が下層ポリシリコン層4
3を介してショートする。上記のように、水洗後の乾燥
工程で導電層表面にウォーターマークが発生すると、ト
ランジスタ、キャパシタあるいは配線等のショートの要
因となる。
【0012】水洗後のウェハを乾燥する方法としては、
スピンドライによる方法と、有機溶剤の蒸気(vapo
r)を用いる方法がある。スピンドライはウェハを高速
回転させ、ウェハに付着した純水を遠心力により吹き飛
ばしながら、純水を蒸発させる方法であるが、吹き飛ば
した水滴の再付着によりウォーターマークが形成された
り、装置自体からパーティクルが発生してウェハに付着
したりする。したがって、有機溶剤の蒸気を用いる方法
(蒸気乾燥)が主流となっている。
【0013】蒸気乾燥に用いることができる有機溶剤と
しては、任意の割合で水と相溶し、かつウェハに対する
水の接触角を小さくする有機溶剤、例えばメタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)等のア
ルコール類、アセトン、ジエチルケトン等のケトン類、
メチルエーテル、エチルエーテル等のエーテル類、エチ
レングリコール等の多価アルコール等が挙げられるが、
水との置換効率や沸点、粘度、蒸気圧等の諸特性から主
にIPAが用いられている。以下、IPA蒸気を用いる
乾燥について説明するが、他の溶剤に変更することもで
きる。
【0014】図9は、IPA直接置換乾燥方式を示す概
略図である。IPA直接置換乾燥方式によれば、ウェハ
に付着した水をIPA蒸気雰囲気中でIPAに置換し、
水と置換したIPAをIPA蒸気雰囲気中で蒸発させ
る。まず、図9(a)に示すように、乾燥槽51内に水
洗されたウェハ52を搬入する。乾燥槽51内にはIP
A蒸気槽53が設けられている。IPA蒸気槽53槽内
のIPAを例えばヒーター54により加熱して沸騰さ
せ、IPA蒸気槽53槽内をIPA蒸気雰囲気にする。
IPA蒸気槽53の蓋55を開けてウェハ52をIPA
蒸気槽53に搬入する。
【0015】その後、図9(b)に示すように蓋55を
閉める。例えば室温のウェハ52をIPA蒸気に直接さ
らすことにより、ウェハ52表面にIPAが凝縮して水
と置換する。凝縮して液化したIPAがウェハ52表面
を流れる間に、ウェハ52に付着した水を溶解して除去
する。ウェハ温度がIPA蒸気温度と等しくなるまでI
PAの凝縮は継続する。この過程で、ウェハ52に付着
した水がIPAに置換されながら、ウェハ52が加熱さ
れる。これにより、ウェハ52上のIPAが蒸発する。
【0016】次に、図9(c)に示すように蓋55を開
けて、乾燥したウェハ52をIPA蒸気槽53から搬出
する。その後、図9(d)に示すように蓋55を閉め
て、ウェハ52を乾燥槽51から搬出する。以上のよう
なIPA直接置換乾燥方式は、ウォーターマークおよび
パーティクルを低減する上では、現在のところ最も優れ
ている。
【0017】しかしながら、図9(b)に示す工程に要
する時間が長く、半導体装置製造のスループットを低下
させるという欠点をもつ。図9(b)の工程の所要時間
を短縮する目的で加熱温度を上げると、IPAの突沸が
起こり、ウェハ52の乾燥が不均一となる。
【0018】また、IPA直接置換乾燥方式はIPAの
消費量が多いという欠点ももつ。例えば、8インチウェ
ハの処理に用いられる30cm×30cm×60cm程
度の大きさの乾燥槽51において、1回の処理を行うと
400〜500cc程度のIPAを使用する。近年、環
境問題の観点から揮発性有機物(VOC;volati
le organic compound)の使用の削
減が求められており、IPAの使用量の少ない乾燥方法
が望まれている。
【0019】上記のIPA直接置換乾燥方式に比較し
て、IPAの使用量を低減できる乾燥方式としては、以
下のような制御したIPA乾燥方式と、マランゴニー
(Marangoni)効果を利用した乾燥方式が知ら
れている。図10は、制御したIPA乾燥方式を示す概
略図である。図10(a)に示すように、乾燥槽61内
に水洗槽62が設けられ、水洗槽62には純水63が貯
留される。水洗槽62はシャッター64によりチャンバ
ー65から隔離可能となっている。
【0020】この方式によれば、まず、図10(a)に
示すように、ウェハ66を乾燥槽61内に搬入し、乾燥
槽61内を窒素ガス雰囲気とする。続いて、シャッター
64を開けてウェハ66を水洗槽62内の純水63に浸
漬させる。次に、図10(b)に示すように、シャッタ
ー64を閉じてウェハ66を水洗する。その後、図10
(c)に示すようにシャッター64を開け、ウェハ66
を水洗槽62から引き上げてチャンバー65に移動させ
る。
【0021】次に、図10(d)に示すように、シャッ
ター64を閉じてチャンバー65を水洗槽62から隔離
させてから、IPA蒸気および窒素ガスがウェハ66に
上方から吹き付けられる。これにより、ウェハ66に付
着した水がIPA蒸気によって置換され、水と置換され
たIPAが蒸発することにより、ウェハ66が乾燥す
る。以上のような制御したIPA乾燥方式によれば、例
えば、8インチウェハ用の30cm×30cm×60c
m程度の大きさの乾燥槽61において、1回の処理当た
りのIPA使用量を75〜150cc程度、例えば90
ccとすることができる。
【0022】図11は、マランゴニー効果を利用した乾
燥方式を示す概略図である。図11(a)に示すよう
に、乾燥槽71内に水洗槽72が設けられ、水洗槽72
には純水73が貯留される。この方式によれば、まず、
図11(a)に示すように、乾燥槽71内を窒素ガス雰
囲気とし、ウェハ74を乾燥槽71内に搬入する。
【0023】続いて、図11(b)に示すように、ウェ
ハ74を水洗槽71内の純水73に浸漬させ、窒素ガス
の供給を行いながらウェハ74を水洗する。次に、図1
1(c)に示すように、ウェハ74の水洗終了後、ウェ
ハ74を水洗槽72から引き上げる前に、IPA蒸気お
よび窒素ガスが上部から水面に吹き付けられる。これに
より、純水73の表面に液化されたIPA層75が形成
される。
【0024】ウェハを例えば純水から引き上げる場合、
ウェハ表面と液界面にメニスカス部と呼ばれる勾配が形
成される。IPA層75を形成すると、ウェハに対する
純水の表面張力は上昇して、メニスカス部の勾配は大き
くなる。すなわち、ウェハ表面の水に対して下向きに作
用する力が大きくなる。したがって、ウェハ74を水洗
槽72から引き上げる際に、水分が勾配を伝わって剥が
され、ウェハ上に残留しなくなる。
【0025】図11(d)に示すように、ウェハ74を
水洗槽72から引き上げた後、水洗槽72内の純水を乾
燥槽71の外部に排液する。乾燥槽71内に窒素ガスを
供給しながらウェハ74上のIPAを乾燥させる。以上
のようなマランゴニー効果を利用した乾燥方式によれ
ば、例えば、8インチウェハ用の30cm×30cm×
60cm程度の大きさの乾燥槽71において、1回の処
理当たりのIPA使用量を10cc程度とすることがで
きる。
【0026】したがって、前述したIPA直接置換乾燥
方式および制御したIPA乾燥方式に比較して、IPA
使用量を大幅に削減することができる。また、乾燥処理
に要する時間もIPA直接置換乾燥方式に比較して短縮
される。これにより、従来問題となっていた乾燥処理に
おけるスループットの低下が改善される。以上のことか
ら、マランゴニー効果を利用した乾燥方式は、IPA直
接置換乾燥方式に替わる乾燥方式として注目されてい
る。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】上記のマランゴニー効
果を利用した従来の乾燥方式によれば、ウェハ表面が親
水性となっている場合には問題なくウェハを乾燥させる
ことができる。しかしながら、水洗の直前、すなわち薬
液処理の最後に用いられた薬液が、例えば希フッ酸等、
ウェハ表面を疎水化させる薬液であった場合には、ウェ
ハの乾燥が不均一となる。これにより、ウォーターマー
クが形成されやすくなり、図8に示すように、ウォータ
ーマークに起因するショート等が発生する。
【0028】希フッ酸処理等によりウェハ表面が疎水化
されている場合、ウェハ上の気液界面における水とIP
Aの置換が不完全となり、ウェハに局所的に水が残留す
ると考えられている。例えばIPA直接置換乾燥方式の
ように大量のIPA蒸気を供給すれば、ウェハ表面が疎
水化されている場合にも、ウォーターマークの形成を抑
制することができる。しかしながら、IPAの使用量を
削減する必要から、大量のIPA蒸気を供給する方式は
採用できない。
【0029】このような観点から、マランゴニー効果を
利用して気液界面における水とIPA(または有機溶
剤)の置換を行いながら、または行った後、またはその
両方でIPAのミストをウェハに供給し、ウェハへの有
機溶剤の供給量を増加させることにより、ウォーターマ
ークを低減させる乾燥方法および乾燥装置が特開平20
00−124187号公報に開示されている。
【0030】上記の乾燥装置において、液状のIPA
(または有機溶剤)ミストを噴霧するミスト供給手段は
必須の構成要件であるが、IPA(または有機溶剤)蒸
気を処理槽内に供給する蒸気供給手段は必ずしも設けら
れない。乾燥装置に蒸気供給手段が設けられる場合、ミ
スト供給手段と蒸気供給手段とは選択的に作動されるこ
とが記載されている。
【0031】また、乾燥方法の請求項にも、有機溶剤蒸
気の供給はミスト供給の後に行われることが明記されて
いる。すなわち、純水からのウェハの引き上げが終了し
た後、IPAミストの供給を停止して、IPA蒸気が供
給される。以上のように、特開平2000−12418
7号公報記載の乾燥方法および乾燥装置によれば、ウェ
ハ上の水をIPA等の有機溶剤に置換する過程では、I
PA(または有機溶剤)蒸気の供給は行われていない。
【0032】上記の特開平2000−124187号公
報記載の乾燥方法によれば、IPAミストを供給するこ
とにより、ウェハに付着するパーティクルが増加すると
いう問題が起こる。液状のIPAミストは粘度の高いゲ
ル状の粒子であり、IPAミストをウェハに対して供給
すると、ウェハにパーティクルが付着しやすくなる。
【0033】例えば、レジストの残渣等に含まれる芳香
族化合物や、酸化膜の残渣等とIPAミストが接触する
と、粘度の高いパーティクルとなる。ゲル状のIPAミ
ストとともに付着したパーティクルは、その後、例えば
IPA乾燥のための窒素ガスパージ等を行っただけでは
除去できない。
【0034】また、IPAが有機溶剤すなわち炭素化合
物の一種であることから、IPAミストの温度変化やパ
ーティクルとの反応等によってIPAが炭化し、黒色の
パーティクルが生成することもある。このような黒色の
パーティクルは、特にCCD固体撮像素子等、光透過性
の変化が欠陥とみなされる半導体装置において、問題と
なる。
【0035】マランゴニー効果を利用するがIPAミス
トの供給は行わない乾燥方法としては、特開平6−32
6073号公報記載の乾燥方法が挙げられる。この乾燥
方法によれば、図11に示すように、有機溶剤(IP
A)蒸気を供給しながらウェハを純水から引き上げ、そ
の後、乾燥槽内を減圧してウェハを乾燥させる。上記の
公報には、ウェハを引き上げる間および引き上げる前に
IPA蒸気を供給することは記載されているが、ウェハ
の引き上げ後にIPA蒸気の供給を行うことについて
は、特に記載されていない。
【0036】また、この公報には、乾燥槽内を減圧する
ことにより、有機溶剤の沸点が降下するため、ウェハ表
面の水と置換された有機溶剤が速やかに蒸発し、短時間
でウェハを乾燥できることが記載されている。しかしな
がら、実際には乾燥槽内を減圧することにより、乾燥槽
内の温度も低下するため、乾燥時間が明らかに短縮する
ことはなく、温度の低下により蒸気が凝縮して液化する
場合もある。
【0037】さらに、この公報には、IPA等のアルコ
ールの蒸気を発生させるアルコール蒸気発生ユニット
と、ウェハの乾燥が行われるチャンバに温度調節機能を
もたせることは記載されているが、蒸気供給用管路の温
度制御については記載されていない。IPA蒸気はキャ
リアガスと混合されるため、IPA蒸気を発生させる温
度よりも低い温度で蒸気供給用管路を通過するが、IP
A蒸気が過度に冷却されると、蒸気がミストとなりゲル
化したり炭化したりするため、パーティクルが増加す
る。
【0038】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、したがって本発明は、疎水化された表面に対
しても、大量の有機溶剤を使用せずに均一に乾燥を行
い、ウォーターマークの形成を防止できる乾燥方法を提
供することを目的とする。
【0039】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の乾燥方法は、被乾燥物を水洗槽に貯留され
た純水に浸漬させる工程と、前記水洗槽周囲に不活性ガ
スを供給して第1の雰囲気とする工程と、前記第1の雰
囲気に、水と相溶する有機溶剤の蒸気を供給して第2の
雰囲気とし、前記純水の気液界面に前記有機溶剤の液層
を形成する工程と、前記被乾燥物を前記液層を通過させ
て前記第2の雰囲気内に移動させる工程と、前記被乾燥
物を前記第2の雰囲気中に移動させた後、引き続きさら
に所定量の前記有機溶剤の蒸気を前記第2の雰囲気に供
給する工程と、前記水洗槽に貯留された純水を、前記第
2の雰囲気の外に排出する工程と、前記第2の雰囲気を
前記第1の雰囲気に置換して、前記被乾燥物を乾燥させ
る工程とを有することを特徴とする。
【0040】本発明の乾燥方法は、好適には、前記所定
量は、前記被乾燥物に付着した純水が実質的に完全に前
記有機溶剤に置換される範囲で設定されることを特徴と
する。本発明の乾燥方法は、好適には、前記所定量は、
前記被乾燥物へのパーティクルの付着が十分に抑制され
る範囲で設定されることを特徴とする。本発明の乾燥方
法は、好適には、前記所定量は、前記乾燥工程の後、前
記被乾燥物に前記有機溶剤が実質的に残留しない範囲で
設定されることを特徴とする。
【0041】本発明の乾燥方法は、好適には、前記有機
溶剤は前記被乾燥物に対する水の表面張力を上昇させる
有機溶剤であることを特徴とする。本発明の乾燥方法
は、さらに好適には、前記有機溶剤はイソプロピルアル
コールを含むことを特徴とする。本発明の乾燥方法は、
好適には、前記有機溶剤の蒸気および前記不活性ガスを
供給する工程は、前記有機溶剤の蒸気が凝縮してミスト
化しない温度範囲で行うことを特徴とする。
【0042】本発明の乾燥方法は、好適には、前記被乾
燥物を純水に浸漬させる前に、前記被乾燥物の表面を疎
水化させる処理を行う工程をさらに有することを特徴と
する。本発明の乾燥方法は、好適には、前記被乾燥物の
表面は半導体からなることを特徴とする。本発明の乾燥
方法は、好適には、前記被乾燥物の表面は主にシリコン
からなることを特徴とする。あるいは、本発明の乾燥方
法は、好適には、前記被乾燥物の表面は主にシリコンか
らなり、前記被乾燥物の表面を疎水化させる処理は、希
フッ酸を用いた処理を含むことを特徴とする。
【0043】これにより、マランゴニー効果を利用して
純水の気液界面で水を有機溶剤に置換し、さらに、有機
溶剤蒸気を供給して水を有機溶剤に実質的に完全に置換
することが可能となる。したがって、被乾燥物の表面に
局所的に水が残留せず、ウォーターマークの形成が防止
される。また、有機溶剤蒸気を供給するため、被洗浄物
へのパーティクルの付着が防止される。また、本発明の
乾燥方法によれば、従来のIPA直接置換乾燥方式に比
較して、有機溶剤の供給量を大幅に低減することが可能
となる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の乾燥方法の実施
の形態について、図面を参照して説明する。 (実施形態1)図1は本実施形態の乾燥方法を示す概略
図である。図1に示すように、乾燥槽1内に水洗槽2が
設けられ、水洗槽2には純水3が貯留される。この方式
によれば、まず、図1(a)に示すように、乾燥槽1内
を窒素ガス雰囲気とし、ウェハ4を乾燥槽1内に搬入す
る。
【0045】続いて、図1(b)に示すように、ウェハ
4を水洗槽1内の純水3に浸漬させ、窒素ガスの供給を
行いながらウェハ4を水洗する。次に、図1(c)に示
すように、ウェハ4の水洗終了後、ウェハ4を水洗槽2
から引き上げる前に、IPA蒸気および窒素ガスが上部
から水面に吹き付けられる。
【0046】これにより、純水3の表面に液化されたI
PA層5が形成される。この工程で、IPA層5を形成
するために水面に吹き付けるIPA量は、例えば8イン
チウェハ用の約30cm×30cm×60cmにおい
て、10cc程度でよい。窒素ガスはIPA蒸気のキャ
リアガスであり、アルゴン等の他の不活性ガスに変更す
ることも可能である。窒素ガスを用いることにより、低
コストで乾燥処理を行うことができる。
【0047】ウェハを例えば純水から引き上げる場合、
図2(a)に示すように、ウェハ表面と液界面にメニス
カス部と呼ばれる勾配が形成される。ウェハ4と純水と
の接触角をθ1 とする。図2(b)はIPA層5を形成
した場合のメニスカス部を示す。IPA層5を形成する
ことにより、ウェハ4に対する純水の表面張力は上昇し
て、メニスカス部の勾配は大きくなる。すなわち、図2
(b)における接触角θ2 はθ1 よりも小さくなり、ウ
ェハ表面の水に作用する下向きのベクトルは図2(b)
の方が図2(a)よりも大きい。図1(c)に示すよう
に、IPA層5を形成すると、ウェハ4を水洗槽2から
引き上げる際に、水分が勾配で発生する下向きの力によ
って剥がされ、ウェハ上に残留しなくなる。
【0048】次に、図1(d)に示すように、ウェハ4
を水洗槽2から引き上げた後、さらに所定量、IPA蒸
気および窒素ガスの供給を続ける。あるいは、ウェハ4
を水洗槽2から引き上げた後、さらに所定の時間、IP
A蒸気および窒素ガスを供給する。装置の構成上、IP
A蒸気は通常一定の流量で供給されるため、供給量を制
御するか、あるいは流量および供給時間を制御すればよ
い。
【0049】IPA蒸気および窒素ガスの供給は、ウェ
ハ上に付着した水がIPA蒸気に完全に置換されるまで
行う。例えば、ウェハの引き上げ後のIPA蒸気の供給
量(以下、ポストIPA供給量とする。)と、ウェハの
乾燥後に実際に形成されるウォーターマークの量との関
係を調べ、それに基づいて上記の所定量を設定する。
【0050】その後、図1(e)に示すように、水洗槽
2内の純水を乾燥槽1の外部に排出する。洗浄槽1内に
窒素ガスを供給しながらウェハ4上のIPAを乾燥させ
る。ここで、本実施形態の乾燥方法によれば、乾燥槽1
内の減圧を行わない。これにより、乾燥槽1内の温度低
下が防止され、温度低下によるIPA蒸発速度の低下
や、蒸気の凝縮が防止される。
【0051】上記の本実施形態の乾燥方法によれば、図
1(d)に示す工程において、IPAミストでなくIP
A蒸気を乾燥槽1内に供給する。IPAミストは粘度の
高いゲル状の粒子であり、パーティクルの付着を起こし
やすい。ウェハの引き上げ中およびウェハの引き上げ後
にIPA蒸気を供給することにより、ウェハに付着する
パーティクルを大幅に低減することができる。
【0052】(実施形態2)図3(a)は、図1(c)
および(d)に示す工程でIPA蒸気を供給した場合の
ウェハ上のパーティクルマップを示し、図3(b)は同
じ工程でIPAミストを供給した場合のパーティクルマ
ップを示す。IPA蒸気およびIPAミストにはいずれ
も、キャリアガスとして窒素ガスを混合した。
【0053】一般に、IPAミストとIPA蒸気の境界
は厳密に区分できないが、IPAの沸点は82.4℃で
あり、常圧で80〜85℃のIPA蒸気で最も分子の凝
集が少なくなる、すなわち分子が均一に分散した状態と
なることが知られている。IPA蒸気の温度が80〜8
5℃の範囲を外れると、IPA蒸気はミスト化する。I
PA蒸気を窒素ガス等の不活性ガスと混合し、適切に温
度制御することにより、このようなミスト化は防止され
る。
【0054】図3(a)の場合、乾燥槽1内に85℃の
IPA蒸気が供給されるように温度制御を行った。図3
(b)の場合、乾燥槽1内に45℃のIPAミストが供
給されるように温度制御を行った。これらの温度制御に
ついては、実施形態4で後述する。
【0055】図3(a)に示すように、IPA蒸気およ
び窒素ガスを供給した場合、直径0.15μmを超える
大きさのパーティクルは、1プロセスでウェハ当たり例
えば30個であった。一方、図3(b)に示すように、
IPAミストおよび窒素ガスを供給した場合、直径0.
15μmを超える大きさのパーティクルは、1プロセス
でウェハ当たり例えば5428個であった。IPAミス
トでなくIPA蒸気を供給することにより、パーティク
ルの付着は大幅に低減した。
【0056】図3(b)に示すように、IPAミストを
供給した場合には、ゲル状のミストが異物と付着してパ
ーティクル汚染が発生する。それに対し、図3(a)に
示すように、IPA蒸気を供給した場合には、IPAの
固形物が存在しないために、IPAと異物との複合物は
形成されない。したがって、パーティクルの付着が起こ
りにくい。
【0057】(実施形態3)上記の実施形態1における
ポストIPA供給量について、ウォーターマークの形成
およびパーティクルの付着を防止する上での最適範囲を
検討した。ウェハは希フッ酸処理により表面を疎水化し
た後、水洗したものを用いた。以下、8インチウェハの
処理に用いられる約30cm×30cm×60cmの乾
燥槽を用いる場合についての例を示す。
【0058】図4は、ポストIPA供給量とウォーター
マーク個数の関係を示す。図4に示すように、ポストI
PA供給量が0ccの場合、すなわちマランゴニー効果
を利用した従来の乾燥方法(図11参照)によれば、1
プロセスでウェハ当たり約2400個となる。図示しな
いが、ウェハに希フッ酸処理を行わず、ウェハ表面が親
水性となっている状態で同様の処理を行うと、ウォータ
ーマークは形成されないか、1個形成される程度であ
る。
【0059】ポストIPA供給量を60cc程度に増加
させると、ウォーターマークの個数は急激に減少する。
さらにIPA供給量を増加させ、IPA供給量が約20
0ccを超えると、ウォーターマークの個数は数10個
以下となり、ほとんど変化しなくなる。VOCの使用量
を削減する観点から、図4の場合にはポストIPA供給
量を200cc以下とすればよいことがわかる。以上か
ら、図4の場合は、120〜200cc程度が至適IP
A供給量とみなせる。
【0060】図5は、ポストIPA供給量とパーティク
ル数あるいはIPA汚染の関係を示す。図5に示すよう
に、ポストIPA供給量が0ccの場合、パーティクル
数は1プロセスでウェハ当たり約25個である。ポスト
IPA供給量が約200cc以下の場合には、パーティ
クル数に大きな変化は見られない。ポストIPA供給量
が約200ccを超えると、パーティクル数は急激に増
加する。以上から、ウェハへのパーティクルの付着を低
減するためには、約200cc以下が至適IPA供給量
とみなせる。
【0061】一方、IPA汚染量については、ポストI
PA供給量が0ccの場合のIPA汚染量を1として、
相対的な比を示した。図5に示すように、ポストIPA
供給量が約200cc以下の場合には、IPA汚染量は
約10以下であり、IPA汚染量の大きな変化は見られ
ない。ポストIPA供給量が約200ccを超えると、
IPA汚染量は急激に増加する。
【0062】以上から、ウェハのIPA汚染を低減する
ためには、約200cc以下が至適IPA供給量とみな
せる。また、ウェハへのパーティクルの付着と、IPA
汚染量はともに約200ccを境にして挙動が変化す
る。したがって、ウェハへのパーティクルの付着と、I
PA汚染量との間には何らかの関連があることも示唆さ
れる。図4および図5から、本実施形態においては、ポ
ストIPA供給量を約120〜200ccの範囲とすれ
ばよいことがわかる。
【0063】(実施形態4)図6は、本実施形態の乾燥
装置の概略図である。本実施形態の乾燥装置は、上記の
実施形態1に示す乾燥方法に用いることができる。図6
に示すように、乾燥槽1内に水洗槽2が設けられ、水洗
槽2には純水3が貯留される。水洗槽2には乾燥槽1外
部に設けられた純水供給槽11から、例えばノズル12
を介して純水3が供給され、貯留される。
【0064】また、水洗槽2にはドレイン部13が設け
られており、ドレイン部13から乾燥槽1外部に純水3
が排出される。図示しないが、乾燥槽1内には水洗槽2
にウェハ4を浸漬させる、あるいは水洗槽2からウェハ
4を引き上げるための昇降手段が設けられている。
【0065】乾燥槽1内には窒素ガス、またはIPA蒸
気と窒素ガスの混合ガスを供給するノズル15が設けら
れている。乾燥槽1内を窒素ガス雰囲気とする場合に
は、窒素ガス供給源16からバルブ17を介してノズル
15に窒素ガスが供給される。乾燥槽1内にIPA蒸気
を供給する場合には、まず、IPA供給槽18からフィ
ルタ19を通過して、IPA蒸気発生槽20にIPAが
送液される。IPA蒸気発生槽20は例えばヒーター2
1によって加熱される。
【0066】バルブ22、23を開けると、窒素ガス供
給源16からIPA蒸気発生槽20に窒素ガスが供給さ
れ、IPA蒸気と窒素ガスが混合される。混合されたガ
スはフィルタ24を通過してノズル15から乾燥槽1内
に供給される。バルブ17、22、23の開閉を制御す
ることにより、乾燥槽1内に窒素ガスのみ、あるいはI
PA蒸気と窒素ガスとの混合ガスのいずれかを供給する
ことができる。
【0067】上記の本実施形態の乾燥装置において、I
PA蒸気発生槽20の温度をT1、バルブ17とフィル
タ24との間の配管の温度をT2、フィルタ24とノズ
ル15との間の配管の温度をT3、ノズル15から供給
するミストまたは蒸気の温度をT4、乾燥槽1内の温度
をT5とした。
【0068】乾燥槽1にIPA蒸気を供給する場合に
は、T1を50℃、T2を90℃、T3を125℃、T
4を85℃、T5を50℃とした。前述した実施形態2
の図3(a)に示すパーティクルマップは、T1〜T5
を上記の各温度とした場合に得られたものである。一
方、実施形態2において、IPAミストを供給した場合
のパーティクルマップ(図3(b)参照)は、T1を5
0℃、T2を90℃、T3を70℃、T4を45℃、T
5を50℃として得られたものである。
【0069】IPA蒸気を乾燥槽1内に供給する場合、
配管にヒーターや保温材を巻き、特に、乾燥槽1内に導
入する直前でガスが高温となるように温度制御した。こ
れにより、IPA蒸気のミスト化が防止され、ゲル状の
ミストによるパーティクルの付着が防止された。
【0070】上記の本発明の実施形態の乾燥方法および
乾燥装置によれば、疎水化されたウェハ表面に対しても
均一に乾燥を行い、ウォーターマークやパーティクルを
低減することが可能となる。例えば、マランゴニー効果
を利用した従来の乾燥方式に比較して、ウォーターマー
クやパーティクルが低減される。また、上記の本発明の
実施形態の乾燥方法および乾燥装置によれば、従来のI
PA直接置換乾燥方式に比較して、IPAの使用量を半
分程度に低減することが可能である。
【0071】本発明の乾燥方法および乾燥装置の実施形
態は、上記の説明に限定されない。例えば、IPA以外
の有機溶剤を蒸気乾燥に用いることも可能である。その
他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可
能である。
【0072】
【発明の効果】本発明の乾燥方法によれば、疎水化され
た表面に対しても、大量の有機溶剤を使用せずに均一に
乾燥を行い、ウォーターマークの形成を防止することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜(e)は本発明の実施形態1に係
る乾燥方法を示す概略図である。
【図2】図2は図1(c)のメニスカス部を表し、
(a)は純水とウェハのメニスカス部、(b)はIPA
が供給された純水とウェハのメニスカス部を表す。
【図3】図3(a)および(b)は本発明の実施形態2
に係るパーティクルマップである。
【図4】図4は本発明の実施形態3に係り、ポストIP
A供給量とウォーターマーク数の関係を表す図である。
【図5】図5は本発明の実施形態3に係り、ポストIP
A供給量とパーティクル数あるいはIPA汚染量の関係
を表す図である。
【図6】図6は本発明の実施形態4に係る乾燥装置の概
略図である。
【図7】図7は従来の乾燥方法を示す概略図である。
【図8】図8はウォーターマークに起因するゲート電極
間のショートを示す断面図である。
【図9】図9は従来の乾燥方法を示す概略図である。
【図10】図10は従来の乾燥方法を示す概略図であ
る。
【図11】図11は従来の乾燥方法を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1、38、51、61、71…乾燥槽、2、34、3
9、62、72…水洗槽、3、35、63、73…純
水、4、31、52、66、74…ウェハ、5、75…
IPA層、11…純水供給槽、12、15…ノズル、1
3…ドレイン部、16…窒素ガス供給源、17、22、
23…バルブ、18…IPA供給槽、19、24…フィ
ルタ、20…IPA蒸気発生槽、21、54…ヒータ
ー、32、36…薬液槽、33、37…薬液、41…基
板、42…ゲート酸化膜、43…下層ポリシリコン層、
44…ウォーターマーク、45…上層ポリシリコン層、
46…タングステンシリサイド層、47…オフセット酸
化膜、48…ゲート電極、53…IPA蒸気槽、55…
蓋、64…シャッター、65…チャンバー。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被乾燥物を水洗槽に貯留された純水に浸漬
    させる工程と、 前記水洗槽周囲に不活性ガスを供給して第1の雰囲気と
    する工程と、 前記第1の雰囲気に、水と相溶する有機溶剤の蒸気およ
    び前記不活性ガスを供給して第2の雰囲気とし、前記純
    水の気液界面に前記有機溶剤の液層を形成する工程と、 前記有機溶剤の蒸気および前記不活性ガスを前記第2の
    雰囲気に供給しながら、前記被乾燥物を前記液層を通過
    させて前記第2の雰囲気内に移動させる工程と、 前記被乾燥物を前記第2の雰囲気中に移動させた後、引
    き続きさらに所定量の前記有機溶剤の蒸気および前記不
    活性ガスを前記第2の雰囲気に供給する工程と、 前記水洗槽に貯留された純水を、前記第2の雰囲気の外
    に排出する工程と、 前記第2の雰囲気を前記第1の雰囲気に置換して、前記
    被乾燥物を乾燥させる工程とを有する乾燥方法。
  2. 【請求項2】前記所定量は、前記被乾燥物に付着した純
    水が実質的に完全に前記有機溶剤に置換される範囲で設
    定される請求項1記載の乾燥方法。
  3. 【請求項3】前記所定量は、前記被乾燥物へのパーティ
    クルの付着が十分に抑制される範囲で設定される請求項
    1記載の乾燥方法。
  4. 【請求項4】前記所定量は、前記乾燥工程の後、前記被
    乾燥物に前記有機溶剤が実質的に残留しない範囲で設定
    される請求項1記載の乾燥方法。
  5. 【請求項5】前記有機溶剤は前記被乾燥物に対する水の
    表面張力を上昇させる有機溶剤である請求項1記載の乾
    燥方法。
  6. 【請求項6】前記有機溶剤はイソプロピルアルコールを
    含む請求項5記載の乾燥方法。
  7. 【請求項7】前記有機溶剤の蒸気および前記不活性ガス
    を供給する工程は、前記有機溶剤の蒸気が凝縮してミス
    ト化しない温度範囲で行う請求項1記載の乾燥方法。
  8. 【請求項8】前記被乾燥物を純水に浸漬させる前に、前
    記被乾燥物の表面を疎水化させる処理を行う工程をさら
    に有する請求項1記載の乾燥方法。
  9. 【請求項9】前記被乾燥物の表面は半導体からなる請求
    項1記載の乾燥方法。
  10. 【請求項10】前記被乾燥物の表面は主にシリコンから
    なる請求項9記載の乾燥方法。
  11. 【請求項11】前記被乾燥物の表面は主にシリコンから
    なり、 前記被乾燥物の表面を疎水化させる処理は、希フッ酸を
    用いた処理を含む請求項8記載の乾燥方法。
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