JP2006190996A - 基板処理方法、露光方法、露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液浸露光工程を含むデバイス製造工程において、デバイス欠陥の発生を抑制できる基板処理方法を提供する。
【解決手段】液体LQの液浸領域AR2を基板P上に形成し、液浸領域AR2の液体LQを介して基板P上に露光光ELを照射して基板Pを露光する工程を含む基板処理方法において、基板Pが液浸領域AR2の液体LQと接触している接液時間を管理する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を介して露光する工程を含む基板処理方法、露光方法、露光装置、及びデバイス製造方法に関するものである。
半導体デバイスや液晶表示デバイス等のマイクロデバイスの製造工程の一つであるフォトリソグラフィ工程では、マスク上に形成されたパターンを感光性の基板上に投影露光する露光装置が用いられる。この露光装置は、マスクを支持するマスクステージと基板を支持する基板ステージとを有し、マスクステージ及び基板ステージを逐次移動しながらマスクのパターンを投影光学系を介して基板に投影露光するものである。マイクロデバイスの製造においては、デバイスの高密度化のために、基板上に形成されるパターンの微細化が要求されている。この要求に応えるために露光装置の更なる高解像度化が望まれている。その高解像度化を実現するための手段の一つとして、下記特許文献1に開示されているような、投影光学系と基板との間を液体で満たして液浸領域を形成し、その液浸領域の液体を介して露光処理を行う液浸法が案出されている。
国際公開第99/49504号パンフレット
基板上に液体が残留し、その残留した液体が気化すると、基板上に液体の付着跡が形成される可能性がある。以下、液体が水でない場合も液体の付着跡をウォーターマークと称する。ウォーターマークが形成されると、製造されるデバイスに欠陥が生じる虞がある。例えば基板を液浸露光処理した後、基板上にウォーターマークが形成された状態で現像処理を行った場合、現像欠陥が生じて所望の性能を有するデバイスが製造できなくなる虞がある。所望の性能を有するデバイスを製造するためには、ウォーターマークの発生を抑制することが重要である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、液浸露光工程を含むデバイス製造工程において、デバイス欠陥の発生を抑制できる基板処理方法、露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は実施の形態に示す図1〜図12に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、液体(LQ)の液浸領域(AR2)を基板(P)上に形成し、液浸領域(AR2)の液体(LQ)を介して基板(P)に露光光(EL)を照射して基板(P)を露光する工程を含む基板処理方法において、基板(P)が液浸領域(AR2)の液体(LQ)と接触している接液時間を管理する基板処理方法が提供される。
本発明の第1の態様によれば、基板が液体と接触している接液時間(基板が液体と接触した後の経過時間)を管理することで、基板上に液体の付着跡(ウォーターマーク)が形成される不都合を防止できる。
本発明の第2の態様に従えば、液体(LQ)の液浸領域(AR2)を基板(P)上に形成し、液浸領域(AR2)の液体(LQ)を介して基板(P)上に露光光(EL)を照射して基板(P)を露光する工程を含む基板処理方法において、基板(P)上から液浸領域(AR2)を取り去ってからの時間を管理する基板処理方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、基板上から液浸領域を取り去った後の時間を管理することで、基板上に液体の付着跡(ウォーターマーク)が形成される不都合を防止できる。
ここで、「基板上から液浸領域を取り去る」とは、液体回収機構を使って基板上から液体を回収することだけでなく、基板上から他の部材上に液体を移動させることも含み、液浸領域を基板上から取り去る方法、またはそれに用いる機構は任意である。基板上から液浸領域を取り去る処理を行っても、基板表面と液体との親和性などによっては、基板上に液体の滴などが残留する場合がある。本発明は、このような状況にも対処できる。それゆえ、本願においては、用語「基板上から液浸領域を取り去った後の状態」は、基板上から液体が完全に除去された状態だけではなく、基板上から液浸領域を取り去っても液体の滴などが基板上に残留している状態が含まれる。
本発明の第3の態様に従えば、液体(LQ)の液浸領域(AR2)を基板(P)上に形成し、液浸領域(AR2)の液体(LQ)を介して基板(P)上に露光光(EL)を照射して基板(P)を露光する工程を含む基板処理方法において、基板(P)上から液浸領域(AR2)を取り去った後に、基板(P)上に液体(LQ)が残留するように、基板(P)の液体(LQ)に対する接触角を設定する基板処理方法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、基板上から液浸領域を取り去った後に、基板上に液体が残留するように、基板の液体に対する接触角を設定することで、基板上に液体の付着跡(ウォーターマーク)が形成される不都合を防止できる。
ここで、「基板上から液浸領域を取り去る」とは、液体回収機構を使って基板上から液体を回収することだけでなく、基板上から他の部材上に液体を移動させることも含み、液浸領域を基板上から取り去る方法またはそれに用いる機構は任意である。
本発明の第4の態様に従えば、液体(LQ)の液浸領域(AR2)を基板(P)上に形成し、液浸領域(AR2)の液体(LQ)を介して基板(P)上に露光光(EL)を照射して基板(P)を露光する露光装置において、基板(P)を保持する基板ホルダ(PH)と、基板(P)上の液体(LQ)を除去するための液体除去機構(20、90)と、基板(P)が液浸領域(AR2)の液体(LQ)と接触している接液時間を管理する制御装置(CONT)とを備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第4の態様によれば、基板が液体と接触している接液時間(基板が液体と接触を開始した後の経過時間)を制御装置が管理することで、基板上に液体の付着跡(ウォーターマーク)が形成される不都合を防止できる。
本発明の第5の態様に従えば、液体(LQ)の液浸領域(AR2)を基板(P)上に形成し、液浸領域(AR2)の液体(LQ)を介して基板(P)上に露光光(EL)を照射して基板(P)を露光する露光装置において、基板(P)を保持する基板ホルダ(PH)と、液浸領域(AR2)を形成する液体(LQ)と接触した基板(P)を、基板ホルダ(PH)から濡れたまま搬送する搬送系(H)とを備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第5の態様によれば、液浸領域の液体と接触した基板を搬送系によって基板ホルダから濡れたまま搬送することで、基板上に液体の付着跡(ウォーターマーク)が形成される不都合を防止できる。
本発明の第6の態様に従えば、液体(LQ)の液浸領域(AR2)を基板(P)上に形成し、液浸領域(AR2)の液体(LQ)を介して基板(P)に露光光(EL)を照射して基板(P)を露光する露光装置であって、基板(P)を保持する基板ホルダ(PH)と、基板(P)が液浸領域(AR2)の液体(LQ)と接触している接液時間を管理する制御装置(CONT)とを備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第6の態様によれば、基板が液体と接触している接液時間(基板が液体と接触を開始した後の経過時間)を制御装置が管理することで、所望のパターンが基板上に形成することができる。
本発明の第7の態様に従えば、上記態様の基板処理方法を用いる露光方法が提供される。
本発明の第7の態様によれば、付着跡(ウォーターマーク)の発生を防止して、所望の露光パターンを形成することができる。
本発明の第8の態様に従えば、上記態様の露光装置(EX)を用いるデバイス製造方法が提供される。
本発明の第8の態様によれば、付着跡(ウォーターマーク)に起因するデバイス欠陥の発生を抑制し、所望の性能を有するデバイスを製造することができる。
本発明によれば、デバイス欠陥の発生を抑制し、所望の性能を有するデバイスを製造できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。
図1は、本発明に係る露光装置を備えたデバイス製造システムの一実施形態を示す図である。図1において、デバイス製造システムSYSは、露光装置EX−SYSと、コータ・デベロッパ装置C/D−SYSとを備えている。
露光装置EX−SYSは、コータ・デベロッパ装置C/D−SYSとの接続部を形成するインターフェース部IFと、基板Pの露光処理を行う露光装置本体EXと、基板Pを搬送する搬送系Hと、露光装置EX−SYS全体の動作を統括制御する制御装置CONTとを備えている。制御装置CONTは、露光処理に関する時間を管理するために、タイマー7を備えている。
露光装置本体EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージMSTと、基板Pを保持する基板ホルダPHを有し、基板Pを保持した基板ホルダPHを移動可能な基板ステージPSTと、マスクステージMSTに保持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板P上に投影する投影光学系PLとを備えている。なお、ここでいう「基板」は半導体ウエハ等の基材上に感光材(レジスト)を塗布したものを含み、「マスク」は基板上に縮小投影されるデバイスパターンを形成されたレチクルを含む。
露光装置本体EXは、露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに焦点深度を実質的に広くするために液浸法を適用した液浸露光装置であって、基板ステージPSTに保持された基板P上に液体LQの液浸領域AR2を形成し、液浸領域AR2の液体LQを介して基板P上に露光光ELを照射して基板Pを露光する。
本実施形態では、露光装置本体EXとしてマスクMと基板Pとを走査方向における互いに異なる向き(逆方向)に同期移動しつつマスクMに形成されたパターンを基板Pに露光する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)を使用する場合を例にして説明する。以下の説明において、水平面内においてマスクMと基板Pとの同期移動方向(走査方向)をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向(非走査方向)、X軸及びY軸方向に垂直で投影光学系PLの光軸AXと一致する方向をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
露光装置EX−SYSは、搬送系Hの搬送経路の途中に設けられ、液浸露光処理された後の基板P上の液体LQを除去するための液体除去システム90と、基板Pの表面を撮像する撮像装置80とを備えている。撮像装置80の撮像結果は制御装置CONTに出力され、制御装置CONTは、撮像装置80の撮像結果に基づいて、基板Pの表面情報を求めることができる。また、撮像装置80は、不図示の駆動機構に支持されており、搬送系Hの搬送経路に沿って移動可能に設けられている。
コータ・デベロッパ装置C/D−SYSは、露光処理される前の基板Pの基材(半導体ウエハ)に対して感光材(レジスト)の塗布処理を行う塗布装置(不図示)、及び露光装置本体EXにおいて露光処理された後の基板Pに対して現像処理を行う現像装置(不図示)を含むコータ・デベロッパ本体C/Dと、基板Pを搬送する搬送系HCDと、基板Pを洗浄する洗浄装置100とを備えている。なお、露光装置EX−SYSが洗浄装置100を備えていてもよい。
露光装置本体EX及び搬送系Hなどは、清浄度が管理された第1チャンバ装置CH1内部に配置されている。一方、コータ・デベロッパ本体C/D及び搬送系HCDなどは、第1チャンバ装置CH1とは別の第2チャンバ装置CH2内部に配置されている。第1チャンバ装置CH1と第2チャンバ装置CH2とは、インターフェース部IFを介して接続されている。
搬送系Hは、インターフェース部IFと露光装置本体EXとの間で基板Pを搬送する複数の搬送アームH1〜H4を備えている。搬送系Hは、露光処理される前の基板Pを基板ステージPST(基板ホルダPH)に搬入(ロード)する第1搬送アームH1と、露光処理された後の基板Pを基板ステージPST(基板ホルダPH)から搬出(アンロード)する第2搬送アームH2とを備えている。更に、搬送系Hは、露光処理された後の基板Pをインターフェース部IFまで搬送する第3、第4搬送アームH3、H4を備えている。
ここで、基板Pの搬送手順の概略を説明する。コータ・デベロッパ本体C/Dの塗布装置で感光材の塗布処理を施された基板Pは、搬送系HCDによってインターフェース部IFまで搬送される。インターフェース部IFに搬送された基板Pは、露光装置EX−SYSに設けられているプリアライメント部(不図示)に渡される。ここで、第1、第2チャンバ装置CH1、CH2それぞれのインターフェース部IFと対面する部分には開口部及びこの開口部を開閉するシャッタが設けられており、基板Pのインターフェース部IFに対する搬送動作中にはシャッタが開放される。プリアライメント部に渡された基板Pは、プリアライメント部において、基板ステージPSTに対して大まかに位置合わせされる。このとき、撮像装置80が、プリアライメント部に保持された基板Pの表面を撮像し、撮像結果を制御装置CONTに出力する。制御装置CONTは、撮像装置80の撮像結果に基づいて、露光処理前の基板Pの表面情報を取得する。なお、撮像装置80によって露光処理前の基板Pの表面を撮像する場合には、不図示の駆動機構により撮像装置80がプリアライメント部に保持された基板Pの上方に配置される。
制御装置CONTは、プリアライメント部で位置合わせされた基板Pを、第1搬送アームH1によって基板ステージPST(基板ホルダPH)にロードする。制御装置CONTは、基板ステージPSTにロードされた基板Pの液浸露光処理を行った後、その露光処理後の基板Pを、第2搬送アームH2によって基板ステージPST(基板ホルダPH)よりアンロードする。このとき、撮像装置80が、第2搬送アームH2に保持された基板Pの表面を撮像し、撮像結果を制御装置CONTに出力する。制御装置CONTは、撮像装置80の撮像結果に基づいて、露光処理後の基板Pの表面情報を取得する。なお、撮像装置80によって露光処理後の基板Pの表面を撮像する場合には、不図示の駆動機構により撮像装置80が第2搬送アームH2に保持された基板Pの上方に配置される。
制御装置CONTは、第2搬送アームH2によって基板ステージPSTよりアンロードした露光処理後の基板Pを、インターフェース部IFまで搬送する。あるいは、制御装置CONTは、第2搬送アームH2によって基板ステージPSTよりアンロードした露光処理後の基板Pを、第4搬送アームH4に渡し、第4搬送アームH4によって、インターフェース部IFまで搬送することもできる。
また、搬送系Hの搬送経路上には液体除去システム90が設けられており、制御装置CONTは、第2搬送アームH2によって基板ステージPSTよりアンロードした露光処理後の基板Pを、液体除去システム90に渡すこともできる。その場合、制御装置CONTは、第2搬送アームH2によって基板ステージPSTよりアンロードした露光処理後の基板Pを、液体除去システム90を介して、第3搬送アームH3又は第4搬送アームH4の一方に渡す。制御装置CONTは、液体除去システム90による処理内容に応じて、第3搬送アームH3又は第4搬送アームH4の一方を選択し、その選択された搬送アーム(H3又はH4)を使って、基板Pをインターフェース部IFまで搬送する。
インターフェース部IFまで搬送された露光処理後の基板Pは、コータ・デベロッパ装置C/D−SYSの搬送系HCDに渡される。搬送系HCDは、露光処理後の基板Pを洗浄装置100に搬送する。洗浄装置100は、露光処理後の基板Pを洗浄する。搬送系HCDは、洗浄装置100で洗浄された後の基板Pを、コータ・デベロッパ本体C/Dの現像装置に搬送する。コータ・デベロッパ本体C/Dの現像装置は、搬送された基板Pに対して現像処理を施す。
上述のように、第1搬送アームH1は露光処理前の液体LQが付着してない基板Pを保持して基板ステージPSTにロードする。一方、第2搬送アームH2は液浸露光処理後の液体LQが付着している可能性のある基板Pを保持して基板ステージPSTよりアンロードする。このように、液体LQが付着していない基板Pを搬送する第1搬送アームH1と、液体LQが付着している可能性のある基板Pを搬送する第2搬送アームH2とを使い分けているので、第1搬送アームH1には液体LQが付着することなく、基板ステージPSTにロードされる基板Pの裏面などへの液体LQの付着を防止することができる。したがって、基板ステージPSTの基板ホルダPHが基板Pを真空吸着保持する構成であっても、基板ホルダPHの吸着穴を介して真空ポンプなどの真空系に液体LQが浸入する等の不都合の発生を防止することができる。
また、液体除去システム90は、液浸露光処理後の基板P上の液体LQを除去するものであるが、後述するように、制御装置CONTは、液体除去システム90による液浸露光処理後の基板P上の液体LQの除去動作を行わない場合もある。制御装置CONTは、液体除去システム90による液浸露光処理後の基板P上の液体LQの除去動作を行った場合には、第3搬送アームH3によって液体除去システム90より基板Pを取り出して搬送し、基板P上の液体LQの除去動作を行わない場合には、第4搬送アームH4によって基板Pを搬送する。このように、液体除去システム90によって液体除去処理を施された基板Pを搬送する第3搬送アームH3と、液体除去処理を施されずに液体LQが付着している可能性のある基板Pを搬送する第4搬送アームH4とを使い分けているので、第3搬送アームH3に液体LQが付着することが防止されている。
また、基板Pの搬送経路には、露光後の基板Pから飛散(落下)した液体LQを回収する回収機構60が設けられている。回収機構60は、基板ステージPSTと液体除去システム90との間における搬送系H(第2搬送アームH2)の搬送経路の下に配置された樋部材61と、樋部材61で回収された液体LQを樋部材61より排出する液体吸引装置62とを備えている。樋部材61は第1チャンバ装置CH1内部に設けられ、液体吸引装置62は第1チャンバ装置CH1外部に設けられている。樋部材61と液体吸引装置62とは管路63を介して接続されており、管路63には、この管路63の流路を開閉するバルブ63Bが設けられている。また、回収機構60は、液体除去システム90とインターフェース部IFとの間における搬送系H(第4搬送アームH4)の搬送経路の下に配置された樋部材64も備えており、樋部材64で回収された液体LQも液体吸引装置62によって、樋部材64より排出されるようになっている。液体LQが付着している基板Pを搬送系Hで搬送した場合、基板Pから液体LQが落下する可能性があるが、その落下した液体LQは樋部材61、64で回収することができる。落下した液体LQを樋部材61、64で回収することで、搬送経路上の周辺機器や部材に基板Pからの液体LQが付着する等の不都合の発生を防止することができる。そして、液体吸引装置62はチャンバ装置CH1内部に設けられた樋部材61、64上の液体LQを吸引することで、チャンバ装置CH1外部に排出し、チャンバ装置CH1内部の樋部材61、64に液体LQが留まらないようにすることができる。したがって、チャンバ装置CH1内部に湿度変動(環境変動)が生じる不都合を防止することができる。ここで、液体吸引装置62は、樋部材61、64に回収された液体LQの吸引動作を連続的に行うことができるし、予め設定された所定期間においてのみ吸引動作を断続的に行うこともできる。吸引動作を連続的に行うことにより、樋部材61、64には液体LQが留まらないので、チャンバ装置CH1内部の湿度変動をより一層防止することができる。一方、例えば露光装置本体EXでの基板Pの露光中には、液体吸引装置62による吸引動作(排出動作)を行わず、露光以外の期間においてのみ吸引動作を行うことにより、吸引動作によって発生する振動が露光精度に影響を与えるといった不都合を防止することができる。
図2は、コータ・デベロッパ本体C/Dにおいて塗布処理が行われた後の基板Pの一例を示す図である。図2において、基板Pは、基材1と、その基材1の上面1Aに形成された膜2とを有している。基材1はシリコンウエハを含むものである。膜2は感光材(レジスト)によって形成されており、基材1の上面1Aの中央部の殆どを占める領域に、所定の厚み(例えば200μm程度)で被覆されている。本実施形態においては、感光材として化学増幅型レジストが用いられている。一方、基材1の上面1Aの周縁部1Asには感光材(膜)2は被覆されておらず、その上面1Aの周縁部1Asにおいては、基材1が露出している。また、基材1の側面1Cや下面1Bにも感光材2は被覆されていない。スピンコート法等の所定の塗布方法で基材1上に感光材2を設けた場合、基材1の周縁部において感光材2が中央部より盛り上がるように多量に設けられる現象が生じる場合がある。その基材1の周縁部の感光材2は剥離し易く、剥離した感光材2は異物となり、その異物が基板P上に付着するとパターン転写精度に影響を及ぼす。そこで、基材1上に所定の塗布方法で感光材2を設けた後、露光処理を行う前に、周縁部1Asの感光材2を例えば溶剤を使って除去する処理(所謂エッジリンス)が行われる。これにより、基材1(基板P)の周縁部においては感光材2が除去され、その周縁部1Asにおいて基材1が露出する。
次に、図3を参照しながら露光装置本体EXについて説明する。図3は、露光装置本体EXを示す概略構成図である。露光装置本体EXは、液浸法に基づいて基板Pを露光するものであって、投影光学系PLの像面側における露光光ELの光路空間を液体LQで満たすための液浸機構300を備えている。液浸機構300は、投影光学系PLの像面側近傍に設けられ、液体LQを供給する供給口12及び液体LQを回収する回収口22を有するノズル部材70と、ノズル部材70に設けられた供給口12を介して投影光学系PLの像面側に液体LQを供給する液体供給機構10と、ノズル部材70に設けられた回収口22を介して投影光学系PLの像面側の液体LQを回収する液体回収機構20とを備えている。ノズル部材70は、基板P(基板ステージPST)の上方において、投影光学系PLを構成する複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い第1光学素子LS1を囲むように環状に形成されている。
露光装置本体EXは、少なくともマスクMのパターン像を基板P上に転写している間、液体供給機構10から供給した液体LQにより投影光学系PLの投影領域AR1を含む基板P上の一部に、投影領域AR1よりも大きく且つ基板Pよりも小さい液体LQの液浸領域AR2を局所的に形成する局所液浸方式を採用している。具体的には、露光装置本体EXは、投影光学系PLの像面に最も近い第1光学素子LS1の下面LSAと、投影光学系PLの像面側に配置された基板P上面との間の光路空間を液体LQで満たし、この投影光学系PLと基板Pとの間の液体LQ及び投影光学系PLを介してマスクMを通過した露光光ELを基板Pに照射することによってマスクMのパターンを基板Pに投影露光する。制御装置CONTは、液体供給機構10を使って基板P上に液体LQを所定量供給するとともに、液体回収機構20を使って基板P上の液体LQを所定量回収することで、基板P上に液体LQの液浸領域AR2を形成する。
照明光学系ILは、露光用光源、露光用光源から射出された光束の照度を均一化するオプティカルインテグレータ、オプティカルインテグレータからの露光光ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、及び露光光ELによるマスクM上の照明領域を設定する視野絞り等を有している。マスクM上の所定の照明領域は照明光学系ILにより均一な照度分布の露光光ELで照明される。照明光学系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本実施形態においてはArFエキシマレーザ光が用いられる。
本実施形態においては、液浸領域AR2を形成する液体LQとして純水が用いられている。純水は、ArFエキシマレーザ光のみならず、例えば、水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)も透過可能である。
マスクステージMSTは、マスクMを保持して移動可能である。マスクステージMSTは、マスクMを真空吸着(又は静電吸着)により保持する。マスクステージMSTは、制御装置CONTにより制御されるリニアモータ等を含むマスクステージ駆動装置MSTDの駆動により、マスクMを保持した状態で、投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微少回転可能である。マスクステージMST上には移動鏡41が設けられている。また、移動鏡41に対向する位置にはレーザ干渉計42が設けられている。マスクステージMST上のマスクMの2次元方向の位置、及びθZ方向の回転角(場合によってはθX、θY方向の回転角も含む)はレーザ干渉計42によりリアルタイムで計測される。レーザ干渉計42の計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは、レーザ干渉計42の計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置MSTDを駆動し、マスクステージMSTに保持されているマスクMの位置制御を行う。
投影光学系PLは、マスクMのパターンを所定の投影倍率βで基板Pに投影露光するものであって、複数の光学素子で構成されており、それら光学素子は鏡筒PKで保持されている。本実施形態において、投影光学系PLは、投影倍率βが例えば1/4、1/5、あるいは1/8の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。また、本実施形態においては、投影光学系PLを構成する複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い第1光学素子LS1は、鏡筒PKより露出している。また、本実施形態の投影光学系PLは反射素子を含まない屈折系であるが、屈折素子と反射素子とを含む反射屈折系であってもよいし、屈折素子を含まない反射系であってもよい。
基板ステージPSTは、基板Pを保持する基板ホルダPHを有し、投影光学系PLの像面側において、ベース部材BP上で移動可能である。基板ホルダPHは、例えば真空吸着等により基板Pを保持する。基板ステージPST上には凹部46が設けられており、基板Pを保持するための基板ホルダPHは凹部46に配置されている。そして、基板ステージPSTのうち凹部46以外の上面47は、基板ホルダPHに保持された基板Pの上面とほぼ同じ高さ(面一)になるような平坦面(平坦部)となっている。
基板ステージPSTは、制御装置CONTにより制御されるリニアモータ等を含む基板ステージ駆動装置PSTDの駆動により、基板Pを基板ホルダPHを介して保持した状態で、ベース部材BP上でXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。更に基板ステージPSTは、Z軸方向、θX方向、及びθY方向にも移動可能である。したがって、基板ステージPSTに支持された基板Pの上面は、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。基板ステージPSTの側面には移動鏡43が設けられている。また、移動鏡43に対向する位置にはレーザ干渉計44が設けられている。基板ステージPST上の基板Pの2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計44によりリアルタイムで計測される。また、露光装置EXは、基板ステージPSTに支持されている基板Pの上面の面位置情報を検出する斜入射方式のフォーカス・レベリング検出系30を備えている。フォーカス・レベリング検出系30は、基板Pの上面に検出光Laを投射する投光部31と、基板Pの上面で反射した検出光Laの反射光を受光する受光部32とを備えており、基板Pの上面の面位置情報(Z軸方向の位置情報、及び基板PのθX及びθY方向の傾斜情報)を検出する。レーザ干渉計44の計測結果は制御装置CONTに出力される。フォーカス・レベリング検出系30(受光部32)の検出結果も制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは、フォーカス・レベリング検出系30の検出結果に基づいて、基板ステージ駆動装置PSTDを駆動し、基板Pのフォーカス位置(Z位置)及び傾斜角(θX、θY)を制御して基板Pの上面をオートフォーカス方式、及びオートレベリング方式で投影光学系PLの像面に合わせ込むとともに、レーザ干渉計44の計測結果に基づいて、基板PのX軸方向、Y軸方向、及びθZ方向における位置制御を行う。
次に、液浸機構300の液体供給機構10及び液体回収機構20について説明する。液体供給機構10は、液体LQを投影光学系PLの像面側に供給するためのものであって、液体LQを送出可能な液体供給部11と、液体供給部11にその一端部を接続する供給管13とを備えている。供給管13の他端部はノズル部材70に接続されている。ノズル部材70の内部には、供給管13の他端部と供給口12とを接続する内部流路(供給流路)が形成されている。液体供給部11は、液体LQを収容するタンク、加圧ポンプ、及び液体LQ中の異物を取り除くフィルタユニット等を備えている。なお、液体供給機構10のタンク、加圧ポンプ、フィルタユニット等は、その全てを露光装置EXが備えている必要はなく、露光装置EXが設置される工場などの設備を代用してもよい。液体供給部11の動作は制御装置CONTにより制御される。
液体回収機構20は、投影光学系PLの像面側の液体LQを回収するためのものであって、液体LQを回収可能な液体回収部21と、液体回収部21にその一端部を接続する回収管23とを備えている。回収管23の他端部はノズル部材70に接続されている。ノズル部材70の内部には、回収管23の他端部と回収口22とを接続する内部流路(回収流路)が形成されている。液体回収部21は例えば真空ポンプ等の真空系(吸引装置)、回収された液体LQと気体とを分離する気液分離器、及び回収した液体LQを収容するタンク等を備えている。なお、液体回収機構20の真空系、気液分離器、タンク等は、その全てを露光装置EXが備えている必要はなく、露光装置EXが設置される工場などの設備を代用してもよい。液体供給部21の動作は制御装置CONTにより制御される。
液体LQを供給する供給口12及び液体LQを回収する回収口22はノズル部材70の下面70Aに形成されている。ノズル部材70の下面70Aは、基板Pの上面、及び基板ステージPSTの上面47と対向する位置に設けられている。ノズル部材70は、光学素子LS1の側面を囲むように設けられた環状部材であって、供給口12は、ノズル部材70の下面70Aにおいて、投影光学系PLの第1光学素子LS1(投影光学系PLの光軸AX)を囲むように複数設けられている。また、回収口22は、ノズル部材70の下面70Aにおいて、第1光学素子LS1に対して供給口12よりも外側に離れて設けられており、第1光学素子LS1及び供給口12を囲むように設けられている。
そして、制御装置CONTは、液体供給機構10を使って基板P上に液体LQを所定量供給するとともに、液体回収機構20を使って基板P上の液体LQを所定量回収することで、基板P上に液体LQの液浸領域AR2を局所的に形成する。液体LQの液浸領域AR2を形成する際、制御装置CONTは、液体供給部11及び液体回収部21のそれぞれを駆動する。制御装置CONTの制御のもとで液体供給部11から液体LQが送出されると、その液体供給部11から送出された液体LQは、供給管13を流れた後、ノズル部材70の供給流路を介して、供給口12より投影光学系PLの像面側に供給される。また、制御装置CONTのもとで液体回収部21が駆動されると、投影光学系PLの像面側の液体LQは回収口22を介してノズル部材70の回収流路に流入し、回収管23を流れた後、液体回収部21に回収される。
なお、液体回収機構20で回収された少なくとも一部の液体LQを液体供給機構10に戻してもよい。あるいは、液体回収機構20で回収された液体LQを全て廃棄して、新しい清浄な液体LQを液体供給機構10から供給するようにしてもよい。なお、ノズル部材70などの液浸機構1の構造は、上述の構造に限られず、例えば、欧州特許公開第1420298号公報、国際公開第2004/055803号公報、国際公開第2004/057589号公報、国際公開第2004/057590号公報、国際公開第2005/029559号公報に記載されているものも用いることができる。
図4は、基板ホルダPHに保持された基板Pが液浸露光処理されている状態を示す断面図である。基板ホルダPHは、基板ステージPSTの凹部46に配置されており、基板P(基材1)の下面1Bに対向する上面51Aを有するベース部材51と、ベース部材51の上面51Aに設けられ、基板Pの下面1Bの周縁領域と対向する平面視ほぼ円環状の上面52Aを有する周壁部52と、ベース部材51の上面51Aのうち周壁部52の内側に複数設けられたピン状の支持部53とを備えている。また、ベース部材51の上面51Aのうち支持部53が設けられている位置以外の位置には、不図示の真空系と接続する吸着穴54が複数設けられている。すなわち、基板ホルダPHは、所謂ピンチャック機構を有しており、制御装置CONTは、吸着穴54に接続されている真空系を駆動し、吸着穴54を介して、ベース部材51の上面51Aと周壁部52と基板Pの下面1Bとで囲まれた空間55の気体を吸引して、この空間55を負圧にすることによって、基板Pの下面1Bを支持部53で支持する。
液体回収機構20で回収された少なくとも一部の液体LQを液体供給機構10に戻してもよい。あるいは、液体回収機構20で回収された液体LQを全て廃棄して、新しい清浄な液体LQを液体供給機構10から供給するようにしてもよい。なお、ノズル部材70などの液浸機構1の構造は、上述の構造に限られず、例えば、欧州特許公開第1420298号公報、国際公開第2004/055803号公報、国際公開第2004/057589号公報、国際公開第2004/057590号公報、国際公開第2005/029559号公報に記載されているものも用いることができる。
図4に示すように、基板P上に液体LQの液浸領域AR2を形成して液体LQと感光材2とを接触させた場合、感光材2を介して液体LQと基材1とが接触する可能性がある。例えば、液体LQが感光材2を浸透し、その浸透した液体LQと基材1とが接触したり、感光材2の一部に塗布欠陥がある場合にはその塗布欠陥部分を介して液体LQと基材1とが接触したりする可能性がある。また、基板P上面の周縁領域を液浸露光するときに、液体LQと基材1の周縁部1Asとが接触する場合もある。
液体の付着跡(ウォーターマーク)は、不純物を含んだ状態(汚染した状態)の液体が乾燥することで形成される乾燥残渣であると一般的に言われている。ウォーターマークの原因となる不純物の1つとして、液浸領域AR2の液体LQ中に溶出した基材1を構成する物質であるシリコンに起因するシリカ化合物が挙げられる。シリコンを含む基材1が酸素と反応すると、基材1表面に酸化膜(SiO)が形成される。酸化膜(SiO)は、基材1と液体LQとが接触する前においては、大気中の酸素と反応することで形成されると考えられ、基材1と液体LQとが接触した後においては、大気中の酸素に加えて、液体LQ中の溶存酸素や大気中から液体LQ中に溶解した酸素と反応することで形成されると考えられる。そして、基材1の上面1Aに酸化膜が形成された場合、その上面1Aの酸化膜と液体LQとが感光材2を介して(周縁部1Asにおいては感光材2を介さずに)接触すると、基材1上に形成された酸化膜は液体LQ中に溶出し、シリカ化合物(HSiO)となって拡散する。この液体LQ中に溶出したシリカ化合物がウォーターマークの原因となる不純物として作用する。このように、基材1上に形成された酸化膜より液体LQ中にウォーターマークの原因となるシリカ化合物が溶出する。したがって、ウォーターマークの発生を抑制するための対策の1つとして、液体LQへのシリカ化合物の溶出を抑えることが挙げられる。換言すれば、液体LQへのシリカ化合物の溶出量を抑え、液体LQ中のシリカ化合物の濃度を許容濃度以下に抑えることで、ウォーターマークの発生を抑制することができる。
ところで、基板P(基材1)と液体LQとが接触してから、シリカ化合物の溶出が開始されて液体LQ中のシリカ化合物の濃度が許容濃度以上に達するまでには、所定時間(例えば3分程度)Trかかると言われている。基板P(基材1)と液体LQとが接触している時間が長いほど、液体LQへのシリカ化合物の溶出量が多くなり、液体LQ中のシリカ化合物の濃度が高くなる。したがって、基板Pと液体LQとが接触している時間を所定時間(許容時間)Tr以下に抑えることで、液体LQ中に、ウォーターマークの原因となるシリカ化合物が多量に溶出することを防止することができる。すなわち、基板Pが液体LQと接触してからの接液時間Ta、すなわち基板Pが液体LQとを開始した後の経過時間を予め定められた所定時間(許容時間)Tr以下に抑えることで、液体LQ中のシリカ化合物の濃度を許容濃度以下に抑えることができる。そのため、基板P上に液体LQの液浸領域AR2を形成した場合、基板Pが液浸領域AR2の液体LQと接触してからの接液時間Taが許容時間Trを越えないように、基板P上の液体LQの除去処理を行うことで、基板Pにウォーターマークが形成されることを防止できる。
許容時間Trは、例えば実験又はシミュレーションによって予め求めることができ、求めた許容時間Trに関する情報は、制御装置CONTに予め記憶される。制御装置CONTは、許容時間Trに応じて、基板Pが液浸領域AR2の液体LQと接触してからの接液時間Taを管理しつつ、露光処理及び搬送処理を含む各種処理を行う。露光装置は、制御装置CONTの内部にまたはその外部に上記情報を記憶するメモリを備えていてもよい。このようなメモリは、使用する液体LQ及び基板(基材及びその上に形成される膜(特に最上層))の種類に応じて許容時間Trを記憶し得る。また、このようなメモリは、使用する液体LQ及び基板(基材及びその上に形成される膜(特に最上層))の種類に応じて、前記許容時間Trを考慮した接液時間を記憶し得る。
また、基板Pと液体LQとが接触してから液体LQへのシリカ化合物の溶出が開始されるまでの時間、液体LQへのシリカ化合物の単位時間あたりの溶出量、ひいては基板Pが液体LQと接触してから液体LQ中のシリカ化合物の濃度が許容濃度以上に達するまでの時間などは、液体LQ、基板P(基材1)などに応じて変化する可能性がある。したがって、所定時間Trを、液体LQ、及び/又は基板Pに関する情報に基づいて設定し、基板Pが液体LQと接触してからの接液時間Taを許容時間Tr以下に抑えることで、液体LQ中のシリカ化合物の濃度を許容濃度以下に抑え、基板Pにウォーターマークが形成されることを防止できる。
また、図5に示すように、基板Pが、感光材2の表面を覆うように形成されたトップコート膜と呼ばれる保護膜3を備えている場合、基材1から液体LQ中へのシリカ化合物の溶出を抑制できる可能性がある。その場合には、許容時間Trを比較的長く設定することができる。このように、許容時間Trを、基板Pの膜構成(積層構造及び特に最上層を形成する材料)に関する情報に基づいて設定することもできる。
なお上述のように、液体LQ中に溶出するシリカ化合物は、基材1上に形成された酸化膜(SiO)に起因して生成されると考えられるため、酸化膜の形成を抑制するために、例えばチャンバ装置内部の酸素濃度を低減して基板Pが置かれる環境の酸素濃度を低減したり、液浸領域AR2の周囲の環境の酸素濃度を局所的に低減したり、液体供給機構10から供給される液体LQ中の溶存酸素量を低減することができる。
また、本実施形態の露光装置EX−SYSにおいて、ウォーターマークの原因となる不純物としては、上述したような「(1)液浸領域AR2の液体LQ中に溶出した基材1を構成する物質であるシリコンに起因するシリカ化合物」の他に、「(2)液浸領域AR2の液体LQ中に分散又は溶解した大気中の浮遊パーティクルや化学物質などの汚染物」が挙げられる。したがって、基板Pが液体LQと接触してからの接液時間Taを短くすることで、基板Pと接触している液体LQが大気に曝されている時間を短くすることができ、液体LQ中に大気中の汚染物が分散又は溶解する量を抑えることができ、上記(2)に起因するウォーターマークの形成を抑制することができる。
一方、ウォーターマークは、不純物を含んだ状態の液体が乾燥することで形成される乾燥残渣であると言われている。このようなウォーターマークが不純物を含んだ状態の液体が乾燥することで一旦形成されると、基板を液体に再度浸漬してもまたは基板上に液体を流しても除去するのが極めて困難である。本実施形態では、ウォーターマークを形成するであろう不純物を含んだ液体を基板上で乾燥させないようにしている。具体的には、基板Pと液体LQとを接触させた後(基板Pの液浸露光完了後)、基板P上より液体LQを完全に除去することなく、すなわち、基板Pを濡れたまま洗浄装置100に搬送して洗浄処理に移行し、洗浄装置100においてシリカ化合物や大気中の汚染物を含むウォーターマークの原因となる不純物を除去することで、基板P上にウォーターマークが形成されることを抑制することができる。なお、「基板Pを濡れたまま洗浄装置100に搬送する」とは、基板Pの搬送中に液体が基板P上で乾燥してウォーターマークが形成されない程度に基板上にバルクまたは水滴として残っている状態を意味している。
なお、ウォーターマークの原因となる不純物としては、上記(1)、(2)に加えて、「(3)基板Pに吸着している吸着物」、「(4)液体供給機構10から供給される液体LQ中に含まれる不純物」なども挙げられる。したがって、基板Pを露光する前に、例えばコータ・デベロッパ装置C/D−SYSや露光装置EX−SYSに設けられた洗浄装置を使って基板Pを洗浄することで、上記(3)に起因するウォーターマークの発生を抑制することができる。また、液体供給機構10から供給される液体LQの品質(水質)を向上することで、上記(4)に起因するウォーターマークの発生を抑制することができる。
次に、上述した露光装置本体EXを備えたデバイス製造システムSYSの動作の一例について、図6のフローチャート図を参照しながら説明する。
コータ・デベロッパ装置C/D−SYSから露光装置EX−SYSのプリアライメント部に露光処理前の基板Pが搬送されると、制御装置CONTは、プリアライメント部において、基板Pを基板ステージPSTに対して大まかに位置合わせする。また、制御装置CONTは、撮像装置80によって、露光処理前の基板Pの表面情報を取得する。露光処理前の基板Pの表面には液体LQは付着しておらず、制御装置CONTは、この露光処理前の液体LQが付着していない基板Pの表面情報を、基準表面情報(基準画像情報)として記憶する(ステップSA1)。
次いで、制御装置CONTは、第1搬送アームH1によって、基板Pを露光装置本体EXの基板ホルダPHにロードする。基板Pは基板ホルダPHに保持される。そして、制御装置CONTは、基板ホルダPHに保持された基板P上に液体LQの液浸領域AR2を形成するために、液体供給機構10による液体LQの供給動作及び液体回収機構20による回収動作を開始する。制御装置CONTは、基板Pと液浸領域AR2を形成するための液体LQとが初めて接触した時点を計測開始時点Tとして、タイマー7による時間計測を開始する(ステップSA2)。
本実施形態においては、制御装置CONTは、基板P上に液体供給機構10による液体LQの供給動作を開始し、その液体供給機構10から供給された液体LQが基板Pに初めて接触した時点を計測開始時点Tとして、タイマー7による時間計測を開始する。この場合、例えばノズル部材70の供給口12近傍に液体LQを検出可能な液体センサを設けておき、制御装置CONTは、その液体センサの検出結果に基づいて、タイマー7による時間計測を開始することができる。すなわち、供給口12近傍に設けられた液体センサが液体LQを初めて検出した時点と、基板Pが供給口12から供給された液体LQと初めて接触した時点とはほぼ同時なので、制御装置CONTは、液体センサが液体LQを初めて検出した時点を、基板Pと液体LQとが初めて接触した時点とすることができる。あるいは、制御装置CONTが液体供給機構10に液体LQの供給を開始させる信号を送信した時点から時間計測を開始してもよい。この場合、予めそのような信号が送信されてから液体が基板Pに接触するまでの必要時間を求めておき、その必要時間を時間計測を開始した時刻から差し引くことで、現実的な計測開始時点Tを液体センサを用いることなく求めることができる。
あるいは、制御装置CONTは、基板ステージPSTの上面47と投影光学系PLとの間に液体LQの液浸領域AR2を形成した後、基板ステージPSTをXY方向に移動して、液浸領域AR2を基板P上に初めて配置した時点を計測開始時点Tとして、タイマーTによる時間計測を開始するようにしてもよい。この場合、制御装置CONTは、基板ステージPSTのXY方向に関する位置を計測するレーザ干渉計44の計測結果に基づいて、液浸領域AR2が基板P上に配置されたか否か、すなわち基板Pと液体LQとが接触したか否かを判断し、タイマー7による時間計測を開始することができる。
基板P上に液体LQの液浸領域AR2が形成された後、制御装置CONTは、基板Pの液浸露光を開始する(ステップSA3)。制御装置CONTは、照明光学系ILより露光光ELを射出し、マスクステージMSTに保持されているマスクMを露光光ELで照明する。マスクMを通過した露光光ELは、投影光学系PL及び液浸領域AR2の液体LQを介して基板ホルダPHに保持されている基板P上に照射され、基板Pは液浸露光処理される。
基板P上には複数のショット領域が設定されており、1つのショット領域への露光終了後に、基板Pのステッピング移動によって次のショット領域が走査開始位置に移動し、以下、ステップ・アンド・スキャン方式で基板Pを移動しながら各ショット領域に対する走査露光処理が順次行われる。
各ショット領域のそれぞれに対する液浸露光処理が終了した後(ステップSA4)、制御装置CONTは、液体供給機構10による基板P上への液体供給を停止するとともに、タイマー7の計測結果に基づいて、計測開始時点Tからの経過時間が許容時間Trを越えたか否か、すなわち基板Pが液浸領域AR2の液体LQと接触してからの接液時間Taが許容時間Trを越えたか否かを判断する(ステップSA5)。
例えば露光装置EX−SYSが複数ロットの基板Pを順次露光するとき、各ロット毎に露光条件(プロセス条件)を異ならせる場合がある。例えば、各ロット毎に基板P一枚当たりの露光処理時間(ひいては接液時間Ta)を異なる場合、接液時間Taが許容時間Tr未満となるロット(基板P)と、接液時間Taが許容時間Tr以上となるロット(基板P)とが混在する可能性がある。その場合、制御装置CONTは、接液時間Taを管理し、各基板Pの露光完了毎に、接液時間Taが許容時間Trを越えたか否かを判断する。
ステップSA5において、基板Pが液浸領域AR2の液体LQと接触してからの接液時間Taが許容時間Trを越えたと判断した場合、制御装置CONTは、液体回収機構20を使って、液体LQの一部が基板P上に残留するように、すなわち基板Pが濡れた状態を維持するように、基板P上の液浸領域AR2を形成している液体LQを回収する(ステップSA6)。ここで、基板Pが濡れた状態を維持することにより、液体LQ回収後に残留した液体が基板P上で直ちに乾燥してウォーターマークが形成されることが防止される。少なくとも後述するステップSA9またはステップSA17における処理までは、基板P上に残留した液体が乾燥してウォーターマークを形成しない程度に、基板P上に残留しておくのが望ましい。
制御装置CONTは、ステップSA6において、液体回収機構20を使って、基板P上の液体LQを回収した後、第2搬送アームH2を使って、基板Pを基板ホルダPHよりアンロードする。第2搬送アームH2は、基板ホルダPHから基板Pを濡れたままアンロードする(ステップSA7)。
図7に示すように、第2搬送アームH2は、濡れた状態の基板Pを搬送する。制御装置CONTは、第2搬送アームH2を使って、液体除去システム90での液体除去作業を行わずに、基板Pを濡れたままインターフェース部IFを介してコータ・デベロッパ装置C/D−SYSへ搬送する(ステップSA8)。なお、制御装置CONTは、濡れた状態の基板Pを第2搬送アームH2から第4搬送アームH4に渡し、第4搬送アームH4によって、インターフェース部IFを介してコータ・デベロッパ装置C/D−SYSまで搬送するようにしてもよい。露光後の液体LQが付着している基板Pを第2搬送アームH2(又は第4搬送アームH4)で搬送している最中、基板Pから液体LQが落下する可能性があるが、その落下した液体LQは樋部材61(又は64)で回収することができる。落下した液体LQを樋部材61で回収することで、搬送経路の周囲に液体LQが飛散する等の不都合を防止できる。
ここで、基板Pを基板ホルダPHよりアンロードした後、制御装置CONTは、撮像装置80を使って基板Pの表面を観測して、露光処理後の基板Pの表面情報を取得する。制御装置CONTは、撮像装置80の撮像結果と、ステップSA1で求めた基準表面情報とに基づいて、基板P上に液体LQが付着しているか否か(基板Pが濡れているか否か)を確認することができる。基板Pの表面に液体LQが付着しているときの撮像状態と、付着していないときの撮像状態とは互いに異なるので、制御装置CONTは、ステップSA1で求めた露光処理前の基板Pの基準表面情報と、露光処理後の基板Pの表面情報とを比較することにより、液体LQが付着してるか否か、すなわち基板Pが濡れているか否かを確認することができる。何らかの原因で、基板Pが濡れていない場合には、基板Pに液体LQを供給可能な液体供給装置を例えば搬送系Hの搬送経路上に設けておき、その液体供給装置を使って基板Pに液体LQを例えば吹き付けるように供給することによって、基板Pを濡らすことができる。
なお、制御装置CONTは、フォーカス・レベリング系30を使って、基板ホルダPHからアンロードされる前の基板Pが濡れているか否かを確認することもできる。基板Pの表面に液体LQが付着しているときのフォーカス・レベリング系30の受光部32の受光状態と、付着していないときの受光状態とは互いに異なるので、制御装置CONTは、受光部32の受光結果に基づいて、基板Pが濡れているか否かを確認することができる。
そして、基板ホルダPHから搬出された基板Pは、コータ・デベロッパ装置C/D−SYSの洗浄装置100に搬送され、洗浄装置100は、搬送された基板Pの洗浄処理を行う(ステップSA9)。なお上述したように、洗浄装置100は露光装置EX−SYSに設けられていてもよい。
図8は、洗浄装置100を示す図である。図8において、洗浄装置100は、基板Pの下面(基材1の下面1B)の中央部を保持するホルダ部101と、ホルダ部101に接続する軸部103と、基板Pを保持したホルダ部101を軸部103を介して回転する回転機構102と、液体の飛散を防止するためにホルダ部101に保持された基板Pの周囲を囲むように設けられたリング状部材104と、基板P上に洗浄液LQ’を供給する供給部材105とを備えている。本実施形態においては、洗浄液LQ’と、液浸領域AR2の液体LQとは同じ液体(純水)である。ホルダ部101の上面にはバキューム装置の一部を構成する真空吸着孔が設けられており、ホルダ部101は基板Pの下面中央部を吸着保持する。回転機構102は、モータ等のアクチュエータを含んで構成されており、ホルダ部101に接続された軸部103を回転することで、ホルダ部101に保持された基板PをθZ方向に回転する。供給部材105は、ホルダ部101に保持された基板Pの上方に配置されており、洗浄液LQ’を基板Pの上方より、基板Pの上面に供給する。また、供給部材105は、不図示の駆動機構により、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向に移動可能となっている。すなわち、供給部材105は、ホルダ部101に保持された基板Pに対して相対的に移動可能となっている。洗浄装置100は、供給部材105を基板Pに対して相対的に移動することにより、基板Pに対して洗浄液LQ’を供給する方向や、供給部材105と基板Pとの距離等を調整することができる。洗浄装置100は、ホルダ部101に保持された基板Pに対して、供給部材105より洗浄液LQ’を供給し、基板Pを洗浄液LQ’で洗浄する。本実施形態においては、洗浄装置100は、回転機構102によってホルダ部101に保持された基板Pを、図中、θZ方向に回転しながら、ホルダ部101に保持された基板Pに対して供給部材105を相対的に移動しつつ、供給部材105より洗浄液LQ’を連続的に供給する。これにより、基板Pの上面の広い領域に洗浄液LQ’が供給される。したがって、洗浄装置100は、基板Pの広い領域を洗浄液LQ’で洗浄することができる。また、ホルダ部101に保持された基板Pの周囲にはリング状部材104が設けられているので、リング状部材104によって第2液体LQ2の飛散を防止することができる。
洗浄装置100において洗浄処理を施された基板Pは、例えば、洗浄液LQ’の供給を停止して軸部103を回転することにより、洗浄液LQ’を除去した後、コータ・デベロッパ本体C/Dに搬送され、現像処理を施される(ステップSA10)。基板Pはウォーターマークの発生を抑制されているので、現像欠陥を引き起こすことなく、良好に現像処理される。
このように、許容時間Trを越えてしまった基板Pを濡れたまま洗浄装置100まで搬送することで、ウォーターマークの発生を抑制することができる。そして、基板Pを濡れたまま洗浄装置100に搬送して洗浄処理を行い、ウォーターマークの原因となる不純物を含む液体LQを洗い流してしまうので、基板P上にウォーターマークが形成されることを抑制することができる。
ステップSA5において、基板Pが液浸領域AR2の液体LQと接触してからの接液時間Taが許容時間Trを越えていないと判断した場合、制御装置CONTは、液体回収機構20を使って、基板ホルダPHに保持されている基板P上の液浸領域AR2の液体LQを十分に取り去る(ステップSA11)。
制御装置CONTは、液体回収機構20を使って基板P上の液体LQを十分に取り去った後、第2搬送アームH2を使って、基板Pを基板ホルダPHよりアンロードする(ステップSA12)。
ここで、「基板P上から液浸領域AR2を取り去る」とは、上述のように、液体回収機構20を使って基板P上から液体LQを回収することに加えて、液体回収機構20を用いずに例えば基板Pを傾けて重力作用等による液体LQの動きだけで基板P上から液体を移動することも含む。あるいは、基板P上から他の物体上に液浸領域AR2を移動させる場合も含む。例えば基板ステージPSTを移動して、基板P上から基板ステージPST(上面47)上へ液浸領域AR2を移動する場合や、図10に示すように、基板P上に形成された液浸領域AR2を計測ステージPST2上に移動させることも含む。すなわち、「基板P上から液浸領域AR2を取り去る」ために、任意の方法及びそれの方法を実施する任意の機構を用いることができる。ここで、計測ステージPST2は基板Pを保持しないステージであって、例えば特開昭57−117238号公報に開示されているような照度ムラセンサや特開平11−16816号公報に開示されているような照射量センサ(照度センサ)等の露光処理に関する計測処理を行う各種計測器を搭載している。基板ステージPST1と計測ステージPST2とが互いに近接又は接触した状態でXY方向に一緒に移動することで、投影光学系PLの像面側に形成された液浸領域AR2を基板ステージPST1上と計測ステージPST2上との間で移動させることができる。
基板Pを基板ホルダPHよりアンロードした後、制御装置CONTは、札層装置80で露光処理後の基板Pの表面を観測して、露光処理後の基板Pの表面情報を取得する(ステップSA13)。そして、制御装置CONTは、撮像装置80の撮像結果と、ステップSA1で求めた基準表面情報とに基づいて、基板P上に液体LQが付着しているか否かを判断する(ステップSA14)。すなわち、基板ホルダPHから基板Pをアンロードする前に、液体回収機構20を使って基板P上の液体LQを除去する動作を行った場合でも、基板P上に液体LQが残留する可能性があるため、制御装置CONTは、撮像装置80の撮像情報に基づいて、基板P上に液体LQが付着(残留)しているか否かを判断する。なお、この場合においても、制御装置CONTは、フォーカス・レベリング系30を使って、基板ホルダPHからアンロードされる前の基板Pに、液体LQが付着しているか否かを確認することができる。
ステップSA14において、基板P上に液体LQが付着していないと判断した場合、制御装置CONTは、第2搬送アームH2を使って、液体LQが付着していない基板Pを、インターフェース部IFを介してコータ・デベロッパ装置C/D−SYSへ搬送する(ステップSA15)。なお、制御装置CONTは、液体LQが付着していない(濡れていない)基板Pを第2搬送アームH2から第3搬送アームH3に渡し、第3搬送アームH3によってインターフェース部IFを介してコータ・デベロッパ装置C/D−SYSまで搬送するようにしてもよい。コータ・デベロッパ装置C/DーSYSまで搬送された基板Pは、現像処理を施される(ステップSA10)。
一方、ステップSA14において、基板P上に液体LQが付着していると判断した場合、制御装置CONTは、タイマー7の計測結果に基づいて、計測開始時点Tからの経過時間が予め定められた許容時間Trを越えたか否か、すなわち基板Pが液浸領域AR2の液体LQと接触してからの接液時間Taが許容時間Trを越えたか否かを判断する(ステップSA16)。
この場合、接液時間Taは、計測開始時点Tから液浸領域AR2を取り去る動作を行った(完了した)時点までの時間と、基板P上から液浸領域AR2を取り去る動作を行った後に基板P上に液体LQが残留している時間とを含んでいる。ステップSA14において、制御装置CONTは、基板P上から液浸領域AR2を取り去った後に基板P上に液体LQが残留している時間を含む接液時間Taに応じて、基板P上に残留している液体LQの除去を行うか否かを判断する。
ステップSA16において、接液時間Taが許容時間Trを越えていない判断した場合、制御装置CONTは、基板P上に残留している液体LQの除去動作を、液体除去システム90を使って実行する(ステップSA17)。
図9は、液体除去システム90を示す図である。液体除去システム90は、基板ホルダPHからアンロードされた後の基板P上の液体LQの除去動作を行うものであって、基板Pを保持可能な保持テーブル91と、保持テーブル91を収容するカバー部材92と、保持テーブル91に保持された基板Pに気体を吹き付ける吹付ノズル93とを備えている。カバー部材92には、第1、第2開口部94、95が形成されており、第1、第2開口部94、95のそれぞれには、シャッタ94A、95Aが設けられている。液浸露光後の基板Pを保持した第2搬送アームH2は、保持テーブル91を収容したカバー部材92の内部に、第1開口部94より進入する。このとき制御装置CONTはシャッタ94Aを駆動して第1開口部94を開放している。一方、第2開口部95はシャッタ95Aにより閉じられている。そして、不図示の吹付ノズルが基板Pの裏面に気体を吹き付けて、その基板Pの裏面に付着している液体を除去する。次いで、第2搬送アームH2は基板Pを保持テーブル91に渡す。保持テーブル91は渡された基板Pを真空吸着保持する。カバー部材92内部には、液体除去システム90の一部を構成する吹付ノズル93が配置されており、吹付ノズル93には流路96を介して気体供給系97が接続されている。流路96には、基板Pに対して吹き付ける気体中の異物(ゴミやオイルミスト)を除去するフィルタが設けられている。そして、気体供給系97が駆動することにより、流路96を介して吹付ノズル93より所定の気体が基板Pの表面に吹き付けられ、基板Pの表面に付着している液体LQは吹き付けられた気体によって飛ばされて除去される。カバー部材92には、液体回収部99が回収管98を介して接続されている。回収管98にはその回収管98の流路を開閉するバルブ98Bが設けられている。基板Pから飛ばされた液体LQはカバー部材92に接続されている液体回収部99により回収される。液体回収部99はカバー部材92内部の気体を飛散した液体LQとともに吸引することで、基板Pから飛ばされた液体LQを回収する。ここで、液体回収部99は、カバー部材92内部の気体及び飛散した液体LQの吸引動作を継続的に行う。これにより、カバー部材92の内壁や底などカバー部材92内部に液体LQが留まらないので、カバー部材92内部の湿度が大きく変動することはない。また、シャッタ94A、95Aが開放されたときにも、カバー部材92内の湿った気体がカバー部材92の外へ流れ出ることもない。
液体除去システム90によって基板P上の液体LQを除去した後、制御装置CONTは、第3搬送アームH3を使って、基板Pを液体除去システム90より搬出する。第3搬送アームH3は、保持テーブル91を収容したカバー部材92の内部に、第2開口部95より進入する。このとき制御装置CONTはシャッタ95Aを駆動して第2開口部95を開放している。一方、第1開口部94はシャッタ94Aにより閉じられている。そして、第3搬送アームH3は保持テーブル91より搬出し、カバー部材92の外側に出す。
制御装置CONTは、液体除去システム90において液体除去処理を施された基板Pを、第3搬送アームH3を使って、インターフェース部IFを介してコータ・デベロッパ装置C/D−SYSに搬送する(ステップSA15)。搬送された基板Pは、コータ・デベロッパ本体C/Dによって現像処理を施される(ステップSA10)。
ここで、制御装置CONTは、液体除去システム90で液体除去処理を施された基板Pをインターフェース部IFに搬送する前に、撮像装置80を使って、液体除去処理後の基板Pの表面情報を取得することができる。制御装置CONTは、撮像装置80の撮像結果と、ステップSA1で求めた基準表面情報とに基づいて、基板P上から液体LQが完全に除去されたか否かを判断することができる。そして、液体LQが付着していると判断し、許容時間Trを未だ越えていないと判断した場合には、制御装置CONTは、液体除去システム90による基板P上の液体除去動作を再び実行することができる。
一方、ステップSA16において、接液時間Taが許容時間Trを越えたと判断した場合、制御装置CONTは、液体除去システム90による液体除去動作を行わずに、濡れた状態の基板Pをインターフェース部IFを介してコータ・デベロッパ装置C/D−SYSに搬送する(ステップSA18)。搬送された基板Pは、洗浄装置100で洗浄処理を施された後(ステップSA9)、コータ・デベロッパ本体C/Dによって現像処理を施される(ステップSA10)。
なお、ステップSA5において、制御装置CONTは、それまでの接液時間Taに、ステップSA11での液体除去に要する時間などを加えて、許容時間Trを越えるか否かを判断するのが望ましい。同様に、ステップSA16において、制御装置CONTは、液体除去システム90で液体の除去動作を開始するまでの時間も加味して、許容時間を超えるか否かを判断するのが望ましい。
また、上述の実施形態において撮像装置80を省略することもできる。すなわち、図6のフローチャートにおいて、ステップSA1及びステップSA13、SA14、SA16〜SA18を省略して、基板Pを基板ステージPSTからアンロードした後に、インターフェース部IFを介してコータ・デベロッパ装置C/D−SYSに搬送して、直ちに現像処理を行なうようにしてもよい。
また、液体回収機構20による液体LQの回収だけでは不十分と思われる場合には、基板ステージPSTからアンロードした基板Pを液体除去システム90に搬送するようにしてもよい。図11は、基板ステージPSTからアンロードした基板Pを液体除去システム90へ搬送する一例を示すフローチャートである。なお、図11のフローチャートにおいても、撮像装置80を省略した動作を示している。
制御装置CONTは、第1搬送アームH1により基板Pを基板ホルダPHにロードするとともに、基板ホルダPHに保持された基板P上に液体LQの液浸領域AR2を形成するために液体供給機構10による液体LQの供給動作と液体回収機構20による液体LQの回収動作を開始する。そして制御装置CONTは、基板Pと液浸領域AR2を形成するために液体LQとが接触した時点を計測開始時点Tとして、タイマー7による時間計測を開始する(ステップSB1)。
基板P上に液体LQの液浸領域AR2が形成された後、制御装置CONTは基板Pの液浸露光を開始する(ステップSB2)。各ショット領域のそれぞれに対する液浸露光処理が終了した後(ステップSB3)、制御装置CONTは、液浸供給機構10による基板P上への液体供給を停止するとともに、液体回収機構20を使って、基板P上から液浸領域AR2の液体LQを取り去る(ステップSB4)。
この場合、液浸領域AR2を基板P上から基板ステージPST上などの他の物体上に移動するだけでもよい。
次に制御装置CONTは、タイマー7の計測結果に基づいて、基板Pを基板ステージPST(基板ホルダPH)からアンロードして、液体除去システム90へ搬送し、液体除去動作を開始するまでの経過時間が許容時間Trを超えるか否かを判断する(ステップSB5)。ここで、制御装置CONTは、液体除去システム90へ搬送し、液体除去動作を開始するまでの時間を接液時間Taの一部としてステップSB5における判断を行なっている。これは、液体回収機構20で基板P上の液体を取り去っても、一部の液体LQが基板P上に残留している可能性があり、液体除去システム90で液体除去作業を行なうまでは液体LQが基板Pに接触している可能性があるからである。ステップSB5において、接液時間Taが許容時間Trを超えてしまうと判断した場合には、制御装置CONTは、第2搬送アームH2を使って基板Pを基板ホルダPHよりアンロードする(ステップSB6)。第2搬送アームH2は、液体除去システム90での液体除去作業を行なわずに、基板Pをインターフェース部IFを介してコータ・デベロッパ装置C/D−SYSの洗浄装置100に搬送する(ステップSB7)。コータ・デベロッパ装置C/D−SYSは、洗浄装置100に搬送された基板Pに付着している可能性のある不純物を含む液体LQを上述と同様にして洗い流した後(ステップSB8)に、コータ・デベロッパ本体C/Dに洗浄後の基板Pを搬送し、現像処理を施す(ステップSB9)。
またステップSB5において、接液時間Taが許容時間Trを超えないと判断した場合には、制御装置CONTは、第2搬送アームH2を使って、基板Pを基板ホルダPHからアンロードするとともに(ステップSB10)、液体除去システムに搬送して、上述と同様にして基板Pの液体除去動作を実行する(ステップSB11)。液体除去システム90により基板P上の液体を除去した後、制御装置CONTは第3搬送アームH3を使って、基板Pを液体除去システム90から搬出する。第3搬送システムH3は、液体除去処理された基板Pを、インターフェース部IFを介してコータ・デベロッパ装置C/D−SYSに搬送する(ステップSB12)。コータ・デベロッパ装置C/D−SYSに搬送された基板Pは、洗浄装置100での洗浄処理を行なわずに、現像処理が施される(ステップSB9)。
以上のように、図11のフローチャートの動作においては、接液時間Taが所定の許容時間Trを超える前に、液体除去システム90で液体除去処理を開始できる判断した場合には、液体除去システム90で汚染物が混入した液体が付着している可能性のある基板Pの液体除去処理を行なうようにしているので、ウォーターマークが発生するのを防止することができる。また、液体除去処理を開始する前に、接液時間Taが許容時間Trを超えてしまうと判断した場合には、基板Pを直ちに洗浄装置100に搬送して、汚染物が混入した液体が付着している可能性のある基板Pの洗浄処理を行なうので、図6で示した動作例と同様に、ウォーターマークの発生を防止することができる。
ところで、基板Pの液浸露光中(ステップSA3)に、何らかの原因で露光動作を停止すべきエラーが発生することがある。そのようなエラーが発生した場合(エラー信号を検知した場合)、制御装置CONTは、その基板Pを基板ステージPSTよりアンロードし、所定の退避位置に退避する処理を行う場合がある。制御装置CONTは、エラーが発生した基板Pの接液時間Taが所定の許容時間Trを超えない場合には、液体回収機構20による液体回収処理と液体除去システム90による液体除去処理の少なくとも一方を行なってから、エラーが発生した基板Pを所定の退避位置へ搬送する。一方、エラーが発生した基板Pの接液時間Taが所定の許容時間Trを超えてしまう場合には、エラーが発生した基板Pを直ちに洗浄装置100へ搬送して、洗浄処理を行なった後に、所定の退避位置へ搬送する。このようにすることで、エラーが発生した基板Pのウォーターマークの発生を防止することができる。
上述の実施形態においては、制御装置CONTは、予め定められた許容時間Trに応じて、基板Pが液浸領域AR2の液体LQと接触してからの接液時間Taを管理しつつ、露光処理及び搬送処理を含む各種処理を行っているが、基板P上から液浸領域AR2を取り去ってからの時間Tbを管理しつつ、各種処理を行うようにしてもよい。ここで、「基板P上から液浸領域AR2を取り去る」とは、上述のように、液体回収機構20を使って基板P上から液体LQを回収することに加えて、液体回収機構20を用いずに例えば基板Pを傾けて重力作用等による液体LQの動きだけで基板P上から液体を移動することも含む。あるいは、基板P上から他の物体上に液浸領域AR2を移動させる場合も含む。例えば基板ステージPSTを移動して、基板P上から基板ステージPST上へ液浸領域AR2を移動する場合や、図10に示すように、基板P上に形成された液浸領域AR2を計測ステージPST2上に移動させることも含む。すなわち、「基板P上から液浸領域AR2を取り去る」ために、任意の方法及びそれの方法を実施する任意の機構を用いることができる。ここで、計測ステージPST2は基板Pを保持しないステージであって、例えば特開昭57−117238号公報に開示されているような照度ムラセンサや特開平11−16816号公報に開示されているような照射量センサ(照度センサ)等の露光処理に関する計測処理を行う各種計測器を搭載している。基板ステージPST1と計測ステージPST2とが互いに近接又は接触した状態でXY方向に一緒に移動することで、投影光学系PLの像面側に形成された液浸領域AR2を基板ステージPST1上と計測ステージPST2上との間で移動させることができる。
基板P上から液浸領域AR2を取り去った後の状態には、基板P上に液体LQが残留している状態が含まれる(基板P上から液浸領域AR2を移動または除去しても、基板P上に液体LQが、例えば液滴状に、残留していることもあり得る)。その残留した液体LQが基板P上で乾燥する前に、液体除去システム90で液体除去作業が完了すれば、ウォーターマークの発生を防止することができる。したがって、基板P上から液浸領域AR2を取り去る動作を行った(完了した)時点を計測開始時点Tとして、計測開始時点Tからの経過時間、すなわち基板P上から液浸領域AR2を取り去ってから液体除去システム90で液体除去処理を開始するまでの時間Tbが予め定められた許容時間Tr’を超えるか否かを判断し、基板P上から液浸領域AR2を取り去ってからの時間Tbが許容時間Tr’を越えないと判断された場合には、基板P上に残留した液体LQの除去処理を実行することで、ウォーターマークの発生をより確実に防止できる。
また、基板P上から液浸領域AR2を取り去ってからの時間Tbが許容時間Tr’を超えると判断された場合には、液体除去システム90で液体除去処理を行なわずに、直ちに基板Pを洗浄装置100へ搬送し、洗浄処理することで、ウォーターマークの発生を防止することができる。
基板P上から液浸領域AR2を取り去った後、基板ステージPSTから基板Pをアンロードし、液体除去システム90で液体除去処理を開始するまでの時間はほぼ一定とみなすことができるが、基板P上の液体LQの残留量や分布は、基板Pの表面状態によっても異なるため、許容時間Tr’は基板毎、あるいはロット毎に変更する必要がある。例えば、基板Pの表面における液体LQの接触角(動的接触角含む)が小さい場合には、基板上P上に液体LQが大量に残留し、濡れ拡がってしまう。そのように残留した大量の液体LQが乾燥するまでの時間は長くなるので、許容時間Tr’も長めに設定することができる。逆に、基板Pの表面における液体LQの接触角が大きい(例えば100°以上の)場合には、基板P上に液体LQが小さな滴となって残留する程度である。そのように残留した少量の液体が乾燥するまでの時間は非常に短いので、許容時間Tr’も短く設定しなければならない。また、図2に示した基板Pのように、基板Pの周縁部の膜が除去されている場合には、基板Pの中央付近に微小の滴が残り、周縁部に大量の液体が残留(付着)する可能性もある。この場合には、残留した液体が乾燥するまでの時間が短いと思われる基板Pの中央付近の表面状態に合わせて許容時間Tr’を設定する必要がある。あるいは後述するように、接触角を液体と基板の表面を形成する材料の組合わせを適宜選択することで許容時間を調整することもできる。基板Pの表面状態と基板P上に残留した液体が乾燥するまでの時間は、実験やシミュレーションによって予め求めておくことができるので、制御装置CONTに、基板Pの表面状態から許容時間Tr’を決定するためのテーブルや関数を記憶しておき、次に露光される基板Pの情報(基板P表面における液体LQとの接触角や膜の有無など)を予め取得することで、次に露光される基板Pに対する許容時間Tr’を決定することができる。
このように、基板P上から液浸領域AR2を取り去ってからの経過時間Tbが所定の許容時間Tr’を超える前に液体除去システム90で液体除去処理を行ない、経過時間Tbが所定時間Tr’を超えてしまう場合には、液体除去処理を行なわずに、基板Pに付着している可能性のある汚染された液体を洗浄処理してしまうので、ウォーターマークの発生を防止することができる。
また、基板Pの露光中にエラーが発生した場合には、制御装置CONTは、エラーが発生した基板P上から液浸領域AR2を取り去ってからの経過時間Tbが所定の許容時間Tr’を超えない場合には、液体除去システム90による液体除去処理を行なってから、エラーが発生した基板Pを所定の退避位置へ搬送し、経過時間Tbが許容時間Tr’を超えてしまう場合には、エラーが発生した基板Pを直ちに洗浄装置100へ搬送して、洗浄処理を行なった後に、所定の退避位置へ搬送する。このようにすることで、エラーが発生した基板Pのウォーターマークの発生を防止することができる。
なお、経過時間Tbが所定時間Tr’を超えてしまうと判断して、液体除去システム90での液体除去処理を行なわずに、洗浄装置100へ基板Pを搬送する場合、洗浄装置100へ搬送される前に、基板P上に残留している液体が乾燥してしまう可能性がある場合には、基板Pをアンロードする前、あるいは基板Pの搬送の途中で、基板P上に液体LQを供給するようにしてもよい。
なお、上述の実施形態において液体除去システム90は、露光装置EX−SYS内に配置されているが、インターフェース部IF、あるいはコータ・デベロッパ装置C/D−SYS内に配置してもよい。
上述の実施形態においては、基板Pの接液時間Ta及び/又は基板P上から液浸領域を取り去ってからの経過時間Tbを管理して、基板Pでのウォーターマークの発生を防止するようにしているが、このような時間管理を行なわずに、基板ステージPSTから基板Pを濡れた状態でアンロードして、直ちに、コータ・デベロッパ装置C/D−SYSの洗浄装置100へ搬送するようにしてもよい。
上記実施形態では、接液時間Taが許容時間Trを超えているかを判断して各種の処理を行っていたが、許容時間Trに基づいて接液時間Ta、すなわち液浸状態を維持している時間を設定することができる。特に、液体LQ及び基板Pの材料(特に液体LQと接する膜の材料)ごとに接液時間Taを設定することができる。こうすることで、液浸露光の露光特性に影響を及ぼすと考えられる液体と基板との接触による影響を最小限にして最適な液浸露光を実現することができる。そのような液体LQ及び基板Pの材料ごとに設定された接液時間Taは予め露光装置の制御装置または記憶装置に記憶させてもよい。
本実施形態の場合には、基板Pを濡れた状態で搬送するので、液体回収機構20を省略することもできる。また、洗浄装置100へ基板Pを搬送するまでに基板Pが乾燥しないような適量の液体が基板P上に残留するように液体回収機構20での回収動作を行なうようにしてもよい。また、液体回収機構20による液体回収を行って、基板P上から液浸領域AR2を取り去っても、洗浄装置100へ基板Pを搬送するまでに基板Pが乾燥しないような適量の液体が基板P上に残留するように基板Pの表面に所定の処理を施してもよい。例えば、基板P表面における液体LQの接触角(動的接触角含む)が小さくなるように基板Pの表面に所定の膜を形成することができる。接触角は、液体LQと基板Pの表面(液体と接触する面)を形成する材料の組合わせで決定されるので、それらを予め選定することで、液体LQの基板上での残留のし易さや基板と液体LQが接触する接液時間の許容範囲を制御することができる。すなわち、本発明では、基板上から液浸領域を取り去った後に基板上に液体が残留するように基板の液体に対する接触角を設定することで、基板上に液体の付着跡(ウォーターマーク)が形成されることを抑制できる。
なお、上述の実施形態においては、基板Pでのウォーターマークの発生を防止するために、基板Pの接液時間Ta、及び/又は基板P上から液浸領域を取り去ってからの経過時間Tbを管理しているが、基板Pの接液時間Ta、及び/又は基板P上から液浸領域を取り去ってからの経過時間Tbの管理は、この目的に限られない。
例えば、基板Pと液体LQとの接触時間が許容時間を超えてしまうと基板Pの感光材3の改質が起こり、現像後に基板P上にパターン形成されるべきパターンの線幅に異常が生じることがある。基板P上に形成されるパターンの線幅のエラーはデバイス欠陥となる可能性がある。したがって、基板上に形成されるパターンの線幅変化を考慮して接液時間Ta、及び/又は経過時間Tbの許容時間Trを設定するようにしてもよい。この場合、接液時間Taが許容時間Trを超えてしまった場合には、パターンの線幅エラーが生じないように、コータ・デベロッパ装置C/D−SYSで液浸露光後の基板Pに対して行われる加熱処理の条件(加熱温度、加熱時間など)を調整することができる。また、接液時間Taが許容時間Trを超えてしまうことが予めわかっている場合には、パターンの線幅エラーが生じないように、液浸露光中の基板Pに対するドーズ量を調整してもよい。
上述したように、本実施形態における液体LQは純水である。純水は、半導体製造工場等で容易に大量に入手できるとともに、基板P上のフォトレジストや光学素子(レンズ)等に対する悪影響がない利点がある。また、純水は環境に対する悪影響がないとともに、不純物の含有量が極めて低いため、基板Pの表面、及び投影光学系PLの先端面に設けられている光学素子の表面を洗浄する作用も期待できる。なお工場等から供給される純水の純度が低い場合には、露光装置が超純水製造器を持つようにしてもよい。
そして、波長が193nm程度の露光光ELに対する純水(水)の屈折率nはほぼ1.44と言われており、露光光ELの光源としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)を用いた場合、基板P上では1/n、すなわち約134nmに短波長化されて高い解像度が得られる。更に、焦点深度は空気中に比べて約n倍、すなわち約1.44倍に拡大されるため、空気中で使用する場合と同程度の焦点深度が確保できればよい場合には、投影光学系PLの開口数をより増加させることができ、この点でも解像度が向上する。
本実施形態では、投影光学系PLの先端に光学素子LS1が取り付けられており、このレンズにより投影光学系PLの光学特性、例えば収差(球面収差、コマ収差等)の調整を行うことができる。なお、投影光学系PLの先端に取り付ける光学素子としては、投影光学系PLの光学特性の調整に用いる光学プレートであってもよい。あるいは露光光ELを透過可能な平行平面板であってもよい。
なお、液体LQの流れによって生じる投影光学系PLの先端の光学素子と基板Pとの間の圧力が大きい場合には、その光学素子を交換可能とするのではなく、その圧力によって光学素子が動かないように堅固に固定してもよい。
なお、本実施形態では、投影光学系PLと基板P表面との間は液体LQで満たされている構成であるが、例えば基板Pの表面に平行平面板からなるカバーガラスを取り付けた状態で液体LQを満たす構成であってもよい。
また、上述の実施形態の投影光学系は、先端の光学素子の像面側の光路空間を液体で満たしているが、国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、先端の光学素子のマスク側の光路空間も液体で満たす投影光学系を採用することもできる。
なお、本実施形態の液体LQは水であるが、水以外の液体であってもよい、例えば、露光光ELの光源がFレーザである場合、このFレーザ光は水を透過しないので、液体LQとしてはFレーザ光を透過可能な例えば、過フッ化ポリエーテル(PFPE)やフッ素系オイル等のフッ素系流体であってもよい。この場合、液体LQと接触する部分には、例えばフッ素を含む極性の小さい分子構造の物質で薄膜を形成することで親液化処理する。また、液体LQとしては、その他にも、露光光ELに対する透過性があってできるだけ屈折率が高く、投影光学系PLや基板P表面に塗布されているフォトレジストに対して安定なもの(例えばセダー油)を用いることも可能である。この場合も表面処理は用いる液体LQの極性に応じて行われる。
なお、上記各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
また、露光装置EXとしては、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第1パターンの縮小像を投影光学系(例えば1/8縮小倍率で反射素子を含まない屈折型投影光学系)を用いて基板P上に一括露光する方式の露光装置にも適用できる。この場合、更にその後に、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第2パターンの縮小像をその投影光学系を用いて、第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光するスティッチ方式の一括露光装置にも適用できる。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。また、上記実施形態では投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報などに開示されているツインステージ型の露光装置にも適用できる。
更に、特開平11−135400号公報に開示されているように、基板を保持する基板ステージと基準マークが形成された基準部材や各種の光電センサを搭載した計測ステージとを備えた露光装置にも本発明を適用することができる。
また、上述の実施形態においては、投影光学系PLと基板Pとの間に局所的に液体を満たす露光装置を採用しているが、本発明は、特開平6−124873号公報や特開平10−303114号公報に開示されているような、露光対象の基板表面全体を液体に浸けた状態で基板の露光を行う液浸露光装置にも適用可能である。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
基板ステージPSTやマスクステージMSTにリニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、各ステージPST、MSTは、ガイドに沿って移動するタイプでもよく、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。
各ステージPST、MSTの駆動機構としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニットと、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力により各ステージPST、MSTを駆動する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージPST、MSTに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージPST、MSTの移動面側に設ければよい。
基板ステージPSTの移動により発生する反力は、投影光学系PLに伝わらないように、特開平8−166475号公報(USP5,528,118)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
マスクステージMSTの移動により発生する反力は、投影光学系PLに伝わらないように、特開平8−330224号公報(USP5,874,820)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図12に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EXによりマスクのパターンを基板に露光する露光処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
露光装置を備えたデバイス製造システムの一実施形態を示す概略構成図である。 基板の一例を示す断面図である。 露光装置本体の一例を示す概略構成図である。 液浸領域の液体を介して基板が露光されている状態を示す図である。 基板の別の例を示す断面図である。 デバイス製造システムの動作の一例を示すフローチャート図である。 搬送系が基板を濡れたまま搬送している状態を示す図である。 洗浄装置の一例を示す図である。 液体除去システムの一例を示す図である。 基板ステージと計測ステージとの間で液浸領域が移動している状態を示す図である。 デバイス製造システムの動作の別の例を示すフローチャート図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
1…基材、2…感光材(膜)、3…保護膜(膜)、10…液体供給機構、20…液体回収機構、90…液体除去システム、100…洗浄装置、300…液浸機構、AR2…液浸領域、C/D−SYS…コータ・デベロッパ装置、CONT…制御装置、EL…露光光、EX…露光装置本体、EX−SYS…露光装置、H…搬送系、LQ…液体、P…基板、PH…基板ホルダ、SYS…デバイス製造システム

Claims (34)

  1. 液体の液浸領域を基板上に形成し、前記液浸領域の液体を介して前記基板上に露光光を照射して前記基板を露光する工程を含む基板処理方法において、
    前記基板が前記液浸領域の液体と接触している接液時間を管理する基板処理方法。
  2. 前記接液時間が所定の許容時間を超えないように、前記基板上の液体の除去処理を行う請求項1記載の基板処理方法。
  3. 前記基板上から液浸領域を取り去るステップを更に含み、
    前記接液時間は、前記基板上から液浸領域を取り去った後に、前記基板上に液体が残留している場合には、前記基板上に液体が残留している残留時間も含む請求項2記載の基板処理方法。
  4. 前記基板は、基材と該基材表面に形成された膜とを有し、
    前記許容時間は、前記基板に関する情報に基づいて設定される請求項2又は3記載の基板処理方法。
  5. 前記基材を形成する材料はシリコンを含む請求項4記載の基板処理方法。
  6. 前記許容時間は、前記基板上に液体の付着跡が形成されないように設定される請求項4又は5記載の基板処理方法。
  7. 液体の液浸領域を基板上に形成し、前記液浸領域の液体を介して前記基板上に露光光を照射して前記基板を露光する工程を含む基板処理方法において、
    前記基板上から液浸領域を取り去った後の時間を管理する基板処理方法。
  8. 前記基板上から液浸領域を取り去った後の時間が所定の許容時間を超える前に、前記基板上に残留した液体の除去処理を実行する請求項7記載の基板処理方法。
  9. 前記基板は、基材と該基材表面に形成された膜とを有し、
    前記許容時間は、前記基板に関する情報に基づいて設定される請求項8記載の基板処理方法。
  10. 前記基材を形成する材料はシリコンを含む請求項9記載の基板処理方法。
  11. 前記許容時間は、前記基板上に液体の付着跡が形成されないように設定される請求項9又は10記載の基板処理方法。
  12. 前記基板上から液浸領域を取り去った後の時間に応じて、前記基板上に残留している液体の除去を行うか否かを判断する請求項7〜11のいずれか一項記載の基板処理方法。
  13. 液体の液浸領域を基板上に形成し、前記液浸領域の液体を介して前記基板上に露光光を照射して前記基板を露光する工程を含む基板処理方法において、
    前記基板上から液浸領域を取り去った後に、前記基板上に液体が残留するように、前記基板の液体に対する接触角を設定する基板処理方法。
  14. 前記基板上に液体の付着跡が形成されないように、前記接触角が設定される請求項13記載の基板処理方法。
  15. 前記液体と基板の液体と接する面の材料とを選定することで接触角を設定する請求項13記載の基板処理方法。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の基板処理方法を含む露光方法。
  17. 液体の液浸領域を基板上に形成し、前記液浸領域の液体を介して前記基板上に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置において、
    前記基板を保持する基板ホルダと、
    前記基板上の液体を除去するための液体除去機構と、
    前記基板が前記液浸領域の液体と接触している接液時間を管理する制御装置とを備えた露光装置。
  18. 前記液体除去機構は、前記接液時間が所定の許容時間を超えないように、前記基板上の液体の除去動作を行う請求項17記載の露光装置。
  19. 前記液体除去機構は、前記基板ホルダから前記基板を搬出した後に、前記基板上の液体の除去動作を行う請求項18記載の露光装置。
  20. 前記液体除去機構は、前記基板ホルダから前記基板を搬出する前に、前記基板上の液体の除去動作を行う請求項18記載の露光装置。
  21. 露光後の基板に現像処理を行う基板処理装置に接続され、
    前記接液時間が所定の許容時間を越えた場合には、前記液体除去機構による液体除去動作を行わずに、前記基板を前記基板処理装置へ搬送する請求項17〜20のいずれか一項記載の露光装置。
  22. 前記制御装置が、露光される基板及び使用する液体の少なくとも一方に応じて前記接液時間を管理する請求項17〜21のいずれか一項に記載の露光装置。
  23. さらに、露光される基板及び使用する液体の少なくとも一方に応じた前記接液時間の情報を記憶した記憶装置を備える請求項22に記載の露光装置。
  24. さらに、前記接液時間を計測するタイマーを備える請求項17〜23のいずれか一項に記載の露光装置。
  25. 液体の液浸領域を基板上に形成し、前記液浸領域の液体を介して前記基板上に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置において、
    前記基板を保持する基板ホルダと、
    前記液浸領域を形成する液体と接触した基板を、前記基板ホルダから濡れたまま搬送する搬送系とを備えた露光装置。
  26. 前記基板上から液浸領域を取り去った後に、前記基板上に液体が残留するように、前記基板の液体に対する接触角が設定されている請求項25記載の露光装置。
  27. 前記基板ホルダから搬出された基板の洗浄を行う洗浄装置を更に備えた請求項25又は26記載の露光装置。
  28. 露光後の基板に対して少なくとも現像処理を行う基板処理装置に接続され、
    前記搬送系は、前記基板を濡れたまま前記基板処理装置へ搬送する請求項25〜27のいずれか一項記載の露光装置。
  29. 液体の液浸領域を基板上に形成し、前記液浸領域の液体を介して前記基板に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置であって、
    前記基板を保持する基板ホルダと、
    前記基板が前記液浸領域の液体と接触している接液時間を管理する制御装置とを備えた露光装置。
  30. 前記制御装置は、前記接液時間に関する所定の許容時間を管理する請求項29記載の露光装置。
  31. 前記許容時間は、露光される基板及び使用する液体の少なくとも一方に応じて設定される請求項30に記載の露光装置。
  32. 前記許容時間の情報を記憶した記憶装置を備える請求項30又は31に記載の露光装置。
  33. さらに、前記接液時間を計測するタイマーを備える請求項29〜32のいずれか一項に記載の露光装置。
  34. 請求項17〜請求項33のいずれか一項記載の露光装置を用いるデバイス製造方法。
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