JP2011197362A - ポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】感度と保存安定性に優れ、250℃以下の低温焼成時においても機械特性に優れた硬化膜を得ることのできるポジ型感光性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】(a)アルカリ可溶性ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリアミドイミド、それらいずれかの前駆体またはそれらの共重合体、(b)一般式(1)で表される構造単位を主成分とするベンジルエーテル型フェノール樹脂、および(c)光酸発生剤を含有するポジ型感光性樹脂組成物。
【化1】
Figure 2011197362

一般式(1)中、Aがジメチレンエーテル基である構造単位を有することを必須とし、それ以外の構造単位のAはメチレン基である。Rは炭素原子数1〜4のアルキル基、Rは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。mは0〜2の整数、nは0〜1の整数を表す。
【選択図】なし

Description

本発明はポジ型感光性樹脂組成物に関する。より詳しくは、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜、有機電界発光素子の絶縁層などに好適に用いられるポジ型感光性樹脂組成物に関する。
従来、電子機器の半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜等には、耐熱性や機械特性等に優れたポリイミド系樹脂、ポリベンゾオキサゾール系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂が広く使用されている。ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体、ポリアミドイミド前駆体の塗膜を熱的に脱水閉環させて耐熱性、機械特性に優れた薄膜を得る場合、通常350℃前後の高温焼成を必要とする。ところが、例えば、次世代メモリとして有望なMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory;磁気抵抗メモリ)などは高温プロセスに弱いため、表面保護膜においても、約250℃以下、さらに望ましくは200℃以下の低温での焼成で硬化可能であり、従来の350℃前後の高温で焼成したものと遜色ない性能が得られるポリイミド系樹脂、ポリベンゾオキサゾール系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂が求められている。
低温硬化可能な樹脂組成物としては、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾールなどの樹脂および熱架橋剤を含有する樹脂組成物(例えば、特許文献1参照)、アルカリ可溶性ポリアミドイミド、光酸発生剤、溶剤および架橋剤を含有するポジ型感光性ポリアミドイミド樹脂組成物(例えば、特許文献2参照)などが知られている。これらの樹脂組成物は前駆体ではなく既閉環型の樹脂を用いることで、低温焼成においても耐薬品性に優れ、硬化時の熱収縮を抑えることが可能であった。ところが、これらの樹脂組成物は水銀灯のi線(365nm)の透過率が低く、低感度であるという課題があった。
高感度化の手法としては、耐熱性樹脂やその前駆体にノボラック樹脂やポリヒドロキシスチレン樹脂等のフェノール性水酸基を有する樹脂を混合する系が研究されている。具体的には、ポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体100重量部に対して、ノボラック樹脂および/またはポリヒドロキシスチレン樹脂101重量部以上、およびキノンジアジド化合物を含有するポジ型感光性樹脂前駆体組成物(特許文献3参照)、ポリイミド樹脂、フェノール性水酸基を有する樹脂、光酸発生剤および架橋剤を含有する感光性樹脂組成物(特許文献4参照)などが挙げられる。しかし、フェノール性水酸基を有する樹脂を含有する樹脂組成物は、特に250℃以下の低温で焼成した場合、膜の硬化が不充分なため硬化膜の機械特性が低いという課題がある。
膜を充分に硬化させる目的で、フェノール性水酸基を有する樹脂に架橋性基をもつものを使用する系が研究されている。例えばポリベンゾオキサゾール前駆体と少なくとも1つのメチロール基を有する特定の構造のフェノール樹脂、感光性ジアゾキノンおよび溶剤を含有するポジ型感光性樹脂組成物(特許文献5参照)、同様の組み合わせでポリベンゾオキサゾール前駆体に替えてポリヒドロキシイミドを使用するポジ型感光性樹脂組成物(特許文献6参照)が挙げられる。ところが、これらの樹脂組成物は使用するフェノール樹脂の点から感度と保存安定性の両立の面で課題があった。
特開2007―16214号公報(第1−4頁) 特開2007―240554号公報(第1−3頁) 特開2005―352004号公報(第1−3頁) 特開2008―83359号公報(第1−3頁) 特開2005−173026号公報(第1−3頁) 特開2005−173027号公報(第1−3頁)
本発明は、感度と保存安定性に優れ、250℃以下の低温焼成時においても機械特性に優れた硬化膜を得ることができるポジ型感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の樹脂組成物は下記の構成からなる。すなわち、(a)アルカリ可溶性ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリアミドイミド、それらいずれかの前駆体またはそれらの共重合体、(b)一般式(1)で表される構造単位を主成分とするベンジルエーテル型フェノール樹脂、および(c)光酸発生剤を含有するポジ型感光性樹脂組成物である。
Figure 2011197362
一般式(1)中、Aがジメチレンエーテル基である構造単位を有することを必須とし、それ以外の構造単位のAはメチレン基である。Rは炭素原子数1〜4のアルキル基、Rは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。mは0〜2の整数、nは0〜1の整数を表す。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は感度と保存安定性に優れ、250℃以下の低温焼成時においても機械特性に優れた硬化膜を得ることができる。
本発明の樹脂組成物は、(a)アルカリ可溶性ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリアミドイミド、それらいずれかの前駆体またはそれらの共重合体、(b)一般式(1)で表される構造単位を主成分とするベンジルエーテル型フェノール樹脂、および(c)光酸発生剤を含有する。一般のフェノール樹脂はフェノール系モノマー間の結合はそのほとんど全てがメチレン結合であるが、本発明に使用する(b)ベンジルエーテル型フェノール樹脂はモノマー間にジメチレンエーテル結合を有する。このジメチレンエーテル結合はその柔軟性もさることながら、焼成時にその一部は加水分解を起こして2つのメチロール基となることで架橋性も発現する。これらの効果によって、樹脂組成物の硬化膜の機械特性を向上させることができる。
一方、特許文献5および6で開示されている少なくとも1つのメチロール基を有するフェノール樹脂にも結合はメチレン結合またはジメチレンエーテル結合との記載はあるものの、フェノール系化合物とフェニレン系化合物を交互に有する構造をしており、反応性の差によってジメチレンエーテル結合の導入が困難であり、実質使用できない。また、フェノール系水酸基が芳香環の約半分にしかなく、メチロール基が少ない場合は感度向上効果が低く、逆にメチロール基が多い場合は保存安定性が著しく低下する。本発明における(b)ベンジルエーテル型フェノール樹脂は、高感度化は主にフェノール系水酸基が、架橋性向上はジメチレンエーテル結合が担うため、過度にメチロール基を導入する必要がなく、高い保存安定性を達成できる。
本発明に用いられる(a)成分は、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリアミドイミド、それらいずれかの前駆体またはそれらの共重合体であり、(a)成分を2種以上含有してもよい。
本発明に好ましく用いられるポリイミド前駆体としては、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリアミド酸アミド、ポリイソイミドなどを挙げることができる。例えば、ポリアミド酸は、テトラカルボン酸、対応するテトラカルボン酸二無水物、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドなどとジアミン、対応するジイソシアネート化合物、トリメチルシリル化ジアミンを反応させて得ることができる。ポリイミドは、例えば、上記の方法で得たポリアミド酸を、加熱あるいは酸や塩基などの化学処理で脱水閉環することで得ることができる。
本発明に好ましく用いられるポリベンゾオキサゾール前駆体としては、ポリヒドロキシアミドを挙げることができる。例えば、ポリヒドロキシアミドは、ビスアミノフェノールとジカルボン酸、対応するジカルボン酸クロリド、ジカルボン酸活性エステルなどを反応させて得ることができる。ポリベンゾオキサゾールは、例えば、上記の方法で得たポリヒドロキシアミドを、加熱あるいは無水リン酸、塩基、カルボジイミド化合物などの化学処理で脱水閉環することで得ることができる。
本発明に好ましく用いられるポリアミドイミド前駆体は、例えば、トリカルボン酸、対応するトリカルボン酸無水物、トリカルボン酸無水物ハライドなどとジアミンやジイソシアネートを反応させて得ることができる。ポリアミドイミドは、例えば、上記の方法で得た前駆体を、加熱あるいは酸や塩基などの化学処理で脱水閉環することにより得ることができる。
本発明に用いられる(a)成分は、一般式(2)〜(5)のいずれかで表される構造単位を有することが好ましい。これらの構造単位を有する2種以上の樹脂を含有してもよいし、2種以上の構造単位を共重合してもよい。本発明における(a)成分の樹脂は、一般式(2)〜(5)で表される構造単位を3〜1000有するものが好ましい。
Figure 2011197362
一般式(2)〜(5)中、RおよびRは4価の有機基、R、RおよびRは2価の有機基、Rは3価の有機基、Rは2〜4価の有機基、R10は2〜12価の有機基を表す。R〜R10はいずれも芳香族環および/または脂肪族環を有するものが好ましい。R11は水素原子または炭素数1〜20の1価の炭化水素基を表す。pは0〜2の整数、qは0〜10の整数を表す。
一般式(2)〜(5)中、Rはテトラカルボン酸誘導体残基、Rはジカルボン酸誘導体残基、Rはトリカルボン酸誘導体残基、Rはジ−、トリ−またはテトラ−カルボン酸誘導体残基を表す。R、R、R、R(COOR11を構成する酸成分としては、ジカルボン酸の例として、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ビス(カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビフェニルジカルボン酸、ベンゾフェノンジカルボン酸、トリフェニルジカルボン酸など、トリカルボン酸の例として、トリメリット酸、トリメシン酸、ジフェニルエーテルトリカルボン酸、ビフェニルトリカルボン酸、テトラカルボン酸の例として、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸などの芳香族テトラカルボン酸や、ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸などの脂肪族テトラカルボン酸などを挙げることができる。これらのうち、一般式(5)においては、トリカルボン酸、テトラカルボン酸のそれぞれ1つまたは2つのカルボキシル基がCOOR11基に相当する。これらの酸成分は、そのまま、あるいは酸無水物、活性エステルなどとして使用できる。また、これら2種以上の酸成分を組み合わせて用いてもよい。
一般式(2)〜(5)中、R、R、RおよびR10はジアミン誘導体残基を表す。R、R、R、R10(OH)を構成するジアミン成分の例としては、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メチレン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)ビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのヒドロキシル基含有ジアミン、3−スルホン酸−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのスルホン酸含有ジアミン、ジメルカプトフェニレンジアミンなどのチオール基含有ジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,4,4’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニルなどの芳香族ジアミンや、これらの芳香族環の水素原子の一部を、炭素数1〜10のアルキル基やフルオロアルキル基、ハロゲン原子などで置換した化合物、シクロヘキシルジアミン、メチレンビスシクロヘキシルアミンなどの脂環式ジアミンなどを挙げることができる。これらのジアミンは、そのまま、あるいは対応するジイソシアネート化合物、トリメチルシリル化ジアミンとして使用できる。また、これら2種以上のジアミン成分を組み合わせて用いてもよい。耐熱性が要求される用途では、芳香族ジアミンをジアミン全体の50モル%以上使用することが好ましい。
一般式(2)〜(5)のR〜R10は、その骨格中にフェノール性水酸基、スルホン酸基、チオール基などを含むことができる。フェノール性水酸基、スルホン酸基またはチオール基を適度に有する樹脂を用いることで、適度なアルカリ可溶性を有するポジ型感光性樹脂組成物となる。
また、(a)成分の構造単位中にフッ素原子を有することが好ましい。フッ素原子により、アルカリ現像の際に膜の表面に撥水性が付与され、表面からのしみこみなどを抑えることができる。(a)成分中のフッ素原子含有量は、界面のしみこみ防止効果を充分得るために10重量%以上が好ましく、また、アルカリ水溶液に対する溶解性の点から20重量%以下が好ましい。
また、耐熱性を低下させない範囲で、R、RまたはR10にシロキサン構造を有する脂肪族の基を共重合してもよく、基板との接着性を向上させることができる。具体的には、ジアミン成分として、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(p−アミノフェニル)オクタメチルペンタシロキサンなどを1〜10モル%共重合したものなどが挙げられる。
また、樹脂組成物の保存安定性を向上させるため、(a)成分の樹脂は主鎖末端をモノアミン、酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物、モノ活性エステル化合物などの末端封止剤で封止することが好ましい。末端封止剤として用いられるモノアミンの導入割合は、全アミン成分に対して、好ましくは0.1モル%以上、特に好ましくは5モル%以上であり、好ましくは60モル%以下、特に好ましくは50モル%以下である。末端封止剤として用いられる酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物またはモノ活性エステル化合物の導入割合は、ジアミン成分に対して、好ましくは0.1モル%以上、特に好ましくは5モル%以上であり、好ましくは100モル%以下、特に好ましくは90モル%以下である。複数の末端封止剤を反応させることにより、複数の異なる末端基を導入してもよい。
モノアミンとしては、アニリン、2−エチニルアニリン、3−エチニルアニリン、4−エチニルアニリン、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノールなどが好ましい。これらを2種以上用いてもよい。
酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物、モノ活性エステル化合物としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、ナジック酸無水物、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物などの酸無水物、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−7−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−5−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−7−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−6−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−5−カルボキシナフタレン、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸などのモノカルボン酸類およびこれらのカルボキシル基が酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、テレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレンなどのジカルボン酸類の一方のカルボキシル基だけが酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、モノ酸クロリド化合物とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物などが好ましい。これらを2種以上用いてもよい。
また、(a)成分の樹脂に導入された末端封止剤は、以下の方法で容易に検出できる。例えば、末端封止剤が導入された樹脂を、酸性溶液に溶解し、構成単位であるアミン成分と酸無水物成分に分解し、これをガスクロマトグラフィー(GC)や、NMR測定することにより、本発明に使用の末端封止剤を容易に検出できる。これとは別に、末端封止剤が導入された樹脂成分を直接、熱分解ガスクロクロマトグラフ(PGC)や赤外スペクトルおよび13C−NMRスペクトルで測定することによっても、容易に検出可能である。
一般式(2)〜(4)のいずれかで表される構造単位を有する樹脂において、構造単位の繰り返し数は3以上200以下が好ましい。また、一般式(5)で表される構造単位を有する樹脂において、構造単位の繰り返し数は10以上1000以下が好ましい。この範囲であれば、厚膜を容易に形成することができる。
本発明に用いられる(a)成分は、一般式(2)〜(5)のいずれかで表される構造単位のみからなるものであってもよいし、他の構造単位との共重合体あるいは混合体であってもよい。その際、一般式(2)〜(5)のいずれかで表される構造単位を樹脂全体の10重量%以上含有することが好ましく、30重量%以上がより好ましい。これらの中でも低温焼成時の耐熱性や保存安定性の点から、一般式(2)の構造単位を20〜200含むことが好ましく、30〜150含むことがより好ましい。共重合あるいは混合に用いられる構造単位の種類および量は、最終加熱処理によって得られる薄膜の機械特性を損なわない範囲で選択することが好ましい。このような主鎖骨格としては例えば、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾールなどが挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、(b)一般式(1)で表される構造単位を主成分とするベンジルエーテル型フェノール樹脂を含有する。一般式(1)で表される構造単位は構造単位総数の70%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。この範囲にすることで、適度なアルカリ可溶性を有することができるため高感度化が可能になる。また、ジメチレンエーテル結合はモノマー間の結合の総数の30%以上が好ましく、40%以上がより好ましい。この範囲にすることで、ジメチレンエーテル結合の柔軟性・架橋性によって機械特性の高い硬化膜を得ることができる。モノマー間の結合の割合は13C NMRによって見積もることができる。
ベンジルエーテル型フェノール樹脂はフェノール類とホルマリンなどのアルデヒド類を2価の金属塩触媒存在下で重縮合することにより得られる。
フェノール類としては、例えば、フェノール、p−クレゾール、m−クレゾール、o−クレゾール、2,3−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、2,3,4−トリメチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、2,4,5−トリメチルフェノール、メチレンビスフェノール、メチレンビス(p−クレゾール)、レゾルシン、カテコール、2−メチルレゾルシン、4−メチルレゾルシン、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール、2,3−ジクロロフェノール、m−メトキシフェノール、p−メトキシフェノール、p−ブトキシフェノール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、2,3−ジエチルフェノール、2,5−ジエチルフェノール、p−イソプロピルフェノール、α−ナフトール、β−ナフトールなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
一般式(1)で表される構造単位を導入するため、上記のフェノール類の中でも、フェノール、p−クレゾール、m−クレゾール、o−クレゾール、2,3−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノールを用いることが好ましい。
また、アルデヒド類としては、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロロアセトアルデヒドなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
また、2価の金属塩触媒としては、例えば、ナフテン酸鉛、ナフテン酸亜鉛、酢酸鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、酸化鉛や、このような金属塩を形成する酸性触媒と塩基性触媒との組合せ等を挙げることができる。この金属塩が感光性樹脂組成物に混入するとバッファーコート膜の絶縁性を損なうことになり好ましくないが、合成したベンジルエーテル型フェノール樹脂の溶液を水等の溶媒に再沈して精製することで、金属塩触媒は除去できる。
(b)ベンジルエーテル型フェノール樹脂の好ましい重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によるポリスチレン換算で500〜50000、より好ましくは1000〜40000である。
(b)ベンジルエーテル型フェノール樹脂の含有量は、(a)成分の樹脂100重量部に対して、1〜1000重量部が好ましい。
本発明の樹脂組成物は、(c)光酸発生剤を含有する。(c)光酸発生剤を含有することにより、紫外線露光部に酸が発生し、露光部のアルカリ水溶液に対する溶解性が増大するため、ポジ型感光性樹脂組成物として用いることができる。
本発明に用いられる(c)光酸発生剤としては、キノンジアジド化合物、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩などが挙げられる。中でも優れた溶解抑止効果を発現し、高感度かつ低膜減りの感光性樹脂組成物を得られるという点から、キノンジアジド化合物が好ましく用いられる。また、光酸発生剤を2種以上含有してもよい。これにより、露光部と未露光部の溶解速度の比をより大きくすることができ、高感度な感光性樹脂組成物を得ることができる。
キノンジアジド化合物としては、ポリヒドロキシ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステルで結合したもの、ポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がスルホンアミド結合したもの、ポリヒドロキシポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合および/またはスルホンアミド結合したものなどが挙げられる。これらポリヒドロキシ化合物やポリアミノ化合物の全ての官能基がキノンジアジドで置換されていなくても良いが、官能基全体の50モル%以上がキノンジアジドで置換されていることが好ましい。このようなキノンジアジド化合物を用いることで、一般的な紫外線である水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)に感光するポジ型の感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明において、キノンジアジド化合物は5−ナフトキノンジアジドスルホニル基、4−ナフトキノンジアジドスルホニル基のいずれも好ましく用いられる。同一分子中にこれらの基を両方有する化合物を用いてもよいし、異なる基を用いた化合物を併用してもよい。
本発明に用いられるキノンジアジド化合物は、特定のフェノール化合物から、次の方法により合成される。例えば5−ナフトキノンジアジドスルホニルクロライドとフェノール化合物をトリエチルアミン存在下で反応させる方法が挙げられる。フェノール化合物の合成方法は、酸触媒下で、α−(ヒドロキシフェニル)スチレン誘導体を多価フェノール化合物と反応させる方法などが挙げられる。
(c)光酸発生剤の含有量は、(a)成分の樹脂100重量部に対して、好ましくは3〜40重量部である。光酸発生剤の含有量をこの範囲とすることにより、より高感度化を図ることができる。さらに増感剤などを必要に応じて含有してもよい。
本発明の樹脂組成物は、さらに(d)熱酸発生剤を含有してもよい。(d)熱酸発生剤は、加熱により酸を発生し、(b)成分のジメチレンエーテル基の加水分解反応およびメチロール基、アルコキシメチル基の架橋反応を促進する他、未閉環のイミド環、オキサゾール環の環化を促進し、硬化膜の機械特性をより向上させることができる。
(d)熱酸発生剤の熱分解開始温度は、50℃〜270℃が好ましく、250℃以下がより好ましい。また、本発明のポジ型感光性樹脂組成物を基板に塗布した後の乾燥(プリベーク:約70〜140℃)時には酸を発生せず、その後の露光、現像でパターニングした後の最終加熱(キュア:約100〜400℃)時に酸を発生するものを選択すると、現像時の感度低下を抑制できるため好ましい。
(d)成分から発生する酸は強酸が好ましく、例えば、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などのアリールスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ブタンスルホン酸などのアルキルスルホン酸やトリフルオロメチルスルホン酸などのハロアルキルスルホン酸などが好ましい。これらはオニウム塩のような塩として、またはイミドスルホナートのような共有結合化合物として用いられる。これらを2種以上含有してもよい。
(d)熱酸発生剤の含有量は、(a)成分の樹脂100重量部に対して0.01重量部以上が好ましく、0.1重量部以上がより好ましく、0.5重量部以上がさらに好ましい。0.01重量部以上含有することで、架橋反応および樹脂の未閉環構造の環化が促進されるため、硬化膜の機械特性および耐薬品性をより向上させることができる。また、硬化膜の電気絶縁性の観点から、20重量部以下が好ましく、15重量部以下がより好ましく、10重量部以下がより好ましい。
本発明の樹脂組成物は、(b)成分とは別に、アルコキシメチル基またはメチロール基を少なくとも2つ有する化合物を含有してもよい。これらの基を少なくとも2つ有することで、樹脂および同種分子と縮合反応して架橋構造体とすることができる。(b)成分と併用することで、感度や硬化膜の機械特性の向上のためにより幅広い設計が可能になる。
このような化合物の好ましい例としては、例えば、DML−PC、DML−PEP、DML−OC、DML−OEP、DML−34X、DML−PTBP、DML−PCHP、DML−OCHP、DML−PFP、DML−PSBP、DML−POP、DML−MBOC、DML−MBPC、DML−MTrisPC、DML−BisOC−Z、DML−BisOCHP−Z、DML−BPC、DML−BisOC−P、DMOM−PC、DMOM−PTBP、DMOM−MBPC、TriML−P、TriML−35XL、TML−HQ、TML−BP、TML−pp−BPF、TML−BPE、TML−BPA、TML−BPAF、TML−BPAP、TMOM−BP、TMOM−BPE、TMOM−BPA、TMOM−BPAF、TMOM−BPAP、HML−TPPHBA、HML−TPHAP、HMOM−TPPHBA、HMOM−TPHAP(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、NIKALAC(登録商標) MX−290、NIKALAC MX−280、NIKALAC MX−270、NIKALAC MX−279、NIKALAC MW−100LM、NIKALAC MX−750LM(以上、商品名、(株)三和ケミカル製)が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
アルコキシメチル基またはメチロール基を少なくとも2つ有する化合物の含有量は、(a)成分の樹脂100重量部に対して、好ましくは0.5重量部以上、より好ましくは1重量部以上、より好ましくは10重量部以上であり、好ましくは300重量部以下、より好ましくは200重量部以下である。
また、必要に応じて、キュア後の収縮残膜率を小さくしない範囲でフェノール性水酸基を有する低分子化合物を含有してもよい。これにより、現像時間を短縮することができる。
これらの化合物としては、例えば、Bis−Z、BisP−EZ、TekP−4HBPA、TrisP−HAP、TrisP−PA、BisOCHP−Z、BisP−MZ、BisP−PZ、BisP−IPZ、BisOCP−IPZ、BisP−CP、BisRS−2P、BisRS−3P、BisP−OCHP、メチレントリス−FR−CR、BisRS−26X(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、BIP−PC、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−BIPC−F(以上、商品名、旭有機材工業(株)製)等が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
フェノール性水酸基を有する低分子化合物の含有量は、(a)成分の樹脂100重量部に対して、好ましくは1〜40重量部である。
本発明の樹脂組成物は、溶剤を含有することが好ましい。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの極性の非プロトン性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテートなどのエステル類、乳酸エチル、乳酸メチル、ジアセトンアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノールなどのアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類等が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。溶媒の含有量は、(a)成分の樹脂100重量部に対して、100〜1500重量部が好ましい。
本発明の樹脂組成物の粘度は、2〜5000mPa・sが好ましい。粘度が2mPa・s以上となるように固形分濃度を調整することにより、所望の膜厚を得ることが容易になる。一方粘度が5000mPa・s以下であれば、均一性の高い塗布膜を得ることが容易になる。このような粘度を有する樹脂組成物は、例えば固形分濃度を5〜60重量%にすることで容易に得ることができる。
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて基板との濡れ性を向上させる目的で界面活性剤、乳酸エチルやプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、エタノールなどのアルコール類、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ−テル類を含有してもよい。
また、本発明の樹脂組成物は無機粒子を含んでもよい。好ましい具体例としては酸化珪素、酸化チタン、チタン酸バリウム、アルミナ、タルクなどが挙げられるがこれらに限定されない。これら無機粒子の一次粒子径は100nm以下、より好ましくは60nm以下が好ましい。
また、基板との接着性を高めるために、保存安定性を損なわない範囲で本発明の樹脂組成物にシリコン成分として、トリメトキシアミノプロピルシラン、トリメトキシエポキシシラン、トリメトキシビニルシラン、トリメトキシチオールプロピルシランなどのシランカップリング剤を含有してもよい。好ましい含有量は、(a)成分の樹脂100重量部に対して0.01〜5重量部である。
次に、本発明のポジ型感光性樹脂組成物を用いて耐熱性樹脂パターンを形成する方法について説明する。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物を基板に塗布する。基板としてはシリコンウェハー、セラミックス類、ガリウムヒ素などが用いられるが、これらに限定されない。塗布方法としてはスピンナを用いた回転塗布、スプレー塗布、ロールコーティングなどの方法がある。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃度、粘度などによって異なるが、通常、乾燥後の膜厚が0.1〜150μmになるように塗布される。
シリコンウェハーなどの基板とポジ型感光性樹脂組成物との接着性を高めるために、基板を前述のシランカップリング剤で前処理することもできる。例えば、シランカップリング剤をイソプロパノール、エタノール、メタノール、水、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、アジピン酸ジエチルなどの溶媒に0.5〜20重量%溶解させた溶液を、スピンコート、浸漬、スプレー塗布、蒸気処理などにより表面処理をする。場合によっては、その後50℃〜300℃までの熱処理を行い、基板とシランカップリング剤との反応を進行させる。
次にポジ型感光性樹脂組成物を塗布した基板を乾燥して、ポジ型感光性樹脂組成物被膜を得る。乾燥はオーブン、ホットプレート、赤外線などを使用し、50℃〜150℃の範囲で1分間〜数時間行うことが好ましい。
次に、このポジ型感光性樹脂組成物被膜上に所望のパターンを有するマスクを通して化学線を照射し、露光する。露光に用いられる化学線としては紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、本発明では水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いることが好ましい。
耐熱性樹脂のパターンを形成するには、露光後、現像液を用いて露光部を除去する。現像液としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、酢酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルカリ性を示す化合物の水溶液が好ましい。また場合によっては、これらのアルカリ水溶液にN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、ジメチルアクリルアミドなどの極性溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類などを単独あるいは数種を組み合わせたものを添加してもよい。現像後は水にてリンス処理をすることが好ましい。ここでもエタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類などを水に加えてリンス処理をしてもよい。
現像後、150℃〜500℃の温度を加えて熱架橋反応を進行させ、耐熱性および耐薬品性を向上させる。この加熱処理は温度を選び、段階的に昇温するか、ある温度範囲を選び連続的に昇温しながら5分間〜5時間実施する。一例としては、130℃、200℃で各30分ずつ熱処理する。あるいは室温より400℃まで2時間かけて直線的に昇温するなどの方法が挙げられる。本発明においてのキュア条件としては150℃以上350℃以下が好ましいが、本発明は特に低温硬化性において優れた硬化膜を提供するものであるため、180℃以上280℃以下がより好ましい。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物により形成した耐熱性樹脂被膜は、半導体のパッシベーション膜、半導体素子の保護膜、高密度実装用多層配線の層間絶縁膜などの用途に好適に用いられる。本発明のポジ型感光性樹脂組成物を使用して得られる表面保護膜や層間絶縁膜等を有する電子デバイスとしては、例えば、耐熱性の低いMRAMが好ましい。すなわち、本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、MRAMの表面保護膜用として好適である。また、MRAM以外にも次世代メモリとして有望なポリマーメモリ(PolymerFerroelectric RAM:PFRAM)や相変化メモリ(Phase Change RAM:PCRAM、あるいはOvonics Unified Memory:OUM)も、従来のメモリに比べて耐熱性の低い新材料を用いる可能性が高い。したがって、本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、これらの表面保護膜用としても好適である。また、基板上に形成された第一電極と、前記第一電極に対向して設けられた第二電極とを含む表示装置、具体的には例えば、LCD、ECD、ELD、有機電界発光素子を用いた表示装置(有機電界発光装置)などの絶縁層に用いることができる。特に、近年の半導体素子の電極や多層配線、回路基板の配線は、構造のさらなる微細化に伴い、銅電極、銅配線が主流となっており、本発明の感光性樹脂組成物により形成した耐熱性樹脂被膜をそのような電極、配線の保護膜として用いると、下地の銅電極や銅配線を腐食することなく高感度でパターン形成できるため、特に好ましく用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。まず、各実施例および比較例における評価方法について説明する。評価には、あらかじめ1μmのポリテトラフルオロエチレン製のフィルター(住友電気工業(株)製)で濾過したポジ型感光性樹脂組成物(以下ワニスと呼ぶ)を用いた。
(1)分子量測定
(a)成分の樹脂の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)装置Waters2690−996(日本ウォーターズ(株)製)を用い、展開溶媒をN−メチル−2−ピロリドン(以降NMPと呼ぶ)として測定し、ポリスチレン換算で重量平均分子量(Mw)を計算した。
(2)イミド化率測定
(a)成分の樹脂のイミド化率は、次の方法で測定した。まず、各実施例の方法で得られた(a)成分の粉体を35重量%の濃度でγ−ブチロラクトン(以降GBLと呼ぶ)に溶解させ、6インチのシリコンウェハー上に塗布現像装置Mark−7(東京エレクトロン(株)製)を用いて120℃で3分間のベーク後の膜厚が5μmになるように塗膜を作製した。この塗膜の赤外吸収スペクトルをFT−720((株)堀場製作所製)を用いて測定した。次に塗膜を作製したウェハーを300℃のホットプレート(Mark−7)を用いて5分間のキュアを行ない、同様の方法でキュア膜の赤外吸収スペクトルを測定した。キュア前後の1377cm−1付近のピーク強度を比較することによって、イミド化率を求めた。
(3)(a)成分の樹脂中の一般式(2)の単位構造数の見積もり
まず用いたモノマー成分から1単位構造当たりの見かけの分子量を算出し、(2)〜(5)の単位構造数の合計を見積もり、これとイミド化率から一般式(2)の単位構造数を見積もった。
(4)感光特性の評価
ワニスを、6インチのシリコンウェハー上に120℃で3分間のベーク後の膜厚が5μmになるように、塗布現像装置Mark−7(東京エレクトロン(株)製)を用いてスピンコート法で塗布およびプリベークを行なった。露光機i線ステッパーDSW−8000(GCA社製)にパターンの切られたレチクルをセットし、50〜1000mJ/cmの露光量で50mJ/cmステップで露光した。露光後、Mark−7の現像装置を用いて、2.38重量%のテトラメチルアンモニウム水溶液(多摩化学工業(株)製)を用いてパドル法で現像液の吐出時間10秒、パドル時間40秒の現像を2回繰り返し、その後純水でリンス後、振り切り乾燥し、ポジ型のパターンを得た。パターンを光学顕微鏡で観察し、5μmのパターンが解像している最低露光量を求め、これを感度とした。また、現像後の膜減り量を求めた。
(5)膜厚測定
膜厚は光干渉式膜厚測定装置ラムダエースSTM−602(大日本スクリーン製造(株)製)を使用して、屈折率1.629で測定した。
(6)保存安定性の評価
E型回転粘度計(東機産業(株)製)を用いて25℃におけるワニスの粘度を測定した(試験前粘度)。さらに40℃でワニスを2週間放置した後、再び25℃で粘度測定を行ない(試験後粘度)、粘度の保存安定性を評価した。2週間後の粘度の変化率が±15%以内であるものを安定であると評価した。
(7)硬化膜の機械特性の評価
ワニスを6インチのシリコンウェハー上に、120℃で3分間のプリベーク後の膜厚が11μmとなるように塗布現像装置Mark−7を用いてスピンコート法で塗布およびプリベークした後、イナートオーブンCLH−21CD−S(光洋サーモシステム(株)製)を用いて、酸素濃度20ppm以下で3.5℃/分で200℃まで昇温し、200℃で1時間加熱処理を行なった。温度が50℃以下になったところでウェハーを取り出し、45重量%のフッ化水素酸に5分間浸漬することで、ウェハーより樹脂組成物の膜を剥がした。この膜を幅1cm、長さ9cmの短冊状に切断し、テンシロンRTM−100((株)オリエンテック製)を用いて、室温23.0℃、湿度45.0%RH下で引張速度50mm/分で引っ張り、破断点伸度の測定を行なった。測定は1検体につき10枚の短冊について行ない、結果から上位5点の平均値を求めた。破断点伸度の値が10%以上の条件を満たすときを合格、満たさないときを不合格とした。
合成例1 ヒドロキシル基含有ジアミン化合物の合成
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(以降BAHFと呼ぶ)18.3g(0.05モル)をアセトン100mL、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに4−ニトロベンゾイルクロリド20.4g(0.11モル)をアセトン100mLに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させ、その後室温に戻した。析出した白色固体をろ別し、50℃で真空乾燥した。
固体30gを300mLのステンレスオートクレーブに入れ、メチルセロソルブ250mLに分散させ、5%パラジウム−炭素を2g加えた。ここに水素を風船で導入して、還元反応を室温で行なった。約2時間後、風船がこれ以上しぼまないことを確認して反応を終了させた。反応終了後、濾過して触媒であるパラジウム化合物を除き、ロータリーエバポレーターで濃縮し、下記式で表されるヒドロキシル基含有ジアミン化合物を得た。
Figure 2011197362
合成例2 レゾール樹脂の合成
乾燥窒素気流下、MEH(C)−7800M(商品名、明和化成(株)製)10gと47重量%ホルマリン1.9gを混合し、20重量%水酸化ナトリウム水溶液1.0gを加え、80℃で60分間反応させた。放冷後、50重量%p−トルエンスルホン酸水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出後、減圧濃縮し、レゾール樹脂を得た。この樹脂は先行技術文献の特許文献5および6に記載のあるMEP−7200(商品名、明和化成(株)製)と同骨格の構造をした樹脂であり、(7)の構造で表される。
Figure 2011197362
(7)中、rは0〜1の整数、sは0〜2の整数、tは正の整数である。
合成例3 キノンジアジド化合物の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−HAP(商品名、本州化学工業(株)製)15.31g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリド(NAC−5、東洋合成(株)製)26.86g(0.10モル)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン15.18gを系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間撹拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集め、さらに1重量%塩酸1Lで洗浄した。その後、さらに水2Lで2回洗浄した。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、Qのうち平均して2個が5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化された下記式で表されるキノンジアジド化合物を得た。
Figure 2011197362
実施例に使用した(d)熱酸発生剤PAG−103(熱分解開始温度155℃;示差走査熱量測定法)を以下に示す。
Figure 2011197362
実施例1
乾燥窒素気流下、BAHF29.30g(0.08モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、4−アミノフェノール(東京化成工業(株)製)3.27g(0.03モル)をNMP80gに溶解させた。ここにビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(以降ODPAと呼ぶ、マナック(株)製)31.2g(0.1モル)をNMP20gとともに加えて、20℃で1時間反応させ、次いで50℃で4時間反応させた。その後、キシレンを15g添加し、水をキシレンとともに共沸しながら、150℃で5時間撹拌した。撹拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を得た。この沈殿を濾過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥しアルカリ可溶性ポリイミド樹脂(A−1)の粉末を得た。上記の方法で評価した結果、樹脂(A−1)の重量平均分子量は32600、イミド化率は100%であり、(2)の構造単位は平均して1分子当たり50個と見積もられた。
得られた樹脂(A−1)5gに(b)成分としてTG−62(商品名、ベンジルエーテル型フェノール樹脂、モノマー:フェノール(100%)、モノマー間結合の約67%がジメチレンエーテル結合で他はメチレン結合、群栄化学工業(株)製)を1.5g、(c)成分として合成例3で得られたキノンジアジド化合物0.6g、溶剤としてGBLを10g加えてワニス(W−1)を作製し、上記の方法で評価を行なった。
実施例2
実施例1で得られた樹脂(A−1)5gに(b)成分としてTG−62を1.5g、(c)成分として合成例3で得られたキノンジアジド化合物0.6g、(d)成分としてPAG−103(商品名、チバスペシャルティケミカルズ(株)製)を0.1g、溶剤としてGBLを10g加えてワニス(W−2)を作製し、上記の方法で評価を行なった。
実施例3
乾燥窒素気流下、ODPA6.20g(0.02モル)をNMP100gに溶解させた。ここに合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン化合物9.07g(0.015モル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン0.25g(0.001モル)をNMP25gとともに加えて、20℃で1時間反応させ、次いで50℃で2時間反応させた。次に末端封止剤として4−アミノフェノール0.87g(0.008モル)をNMP5gとともに加え、50℃で2時間反応させた。その後、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール7.15g(0.06モル)をNMP10gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、50℃で3時間撹拌した。撹拌終了後、溶液を室温まで冷却した後、溶液を水1Lに投入して白色沈殿を得た。この沈殿を濾過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥し、ポリイミド前駆体およびポリベンゾオキサゾール前駆体構造を含むアルカリ可溶性樹脂(A−2)の粉末を得た。上記の方法で評価した結果、樹脂(A−2)の重量平均分子量は34000、イミド化率は19%であり、(2)の構造単位は平均して1分子当たり8個と見積もられた。
得られた樹脂(A−2)5gに(b)成分としてTG−62を1.5g、(c)成分として合成例3で得られたキノンジアジド化合物0.6g、溶剤としてGBLを10g加えてワニス(W−3)を作製し、上記の方法で評価を行なった。
実施例4
ジアミンを4,4’−ジアミノジフェニルエーテル2.00g(0.010モル)とBAHF1.83g(0.005モル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン0.25g(0.001モル)に変更する以外は実施例3と同様の方法で重合反応を行ない、アルカリ可溶性ポリイミド前駆体樹脂(A−3)の粉末を得た。上記の方法で評価した結果、樹脂(A−3)の重量平均分子量は31800、イミド化率は22%であり、(2)の構造単位は平均して1分子当たり13個と見積もられた。
得られた樹脂(A−3)5gに(b)成分としてTG−62を1.5g、(c)成分として合成例3で得られたキノンジアジド化合物0.6g、溶剤としてGBLを10g加えてワニス(W−4)を作製し、上記の方法で評価を行なった。
実施例5
実施例1で得られた樹脂(A−1)5gに(b)成分としてTG−66(商品名、ベンジルエーテル型メトキシメチル化フェノール樹脂、モノマー:m−クレゾール(100%)、群栄化学工業(株)製)を1.5g、(c)成分として合成例3で得られたキノンジアジド化合物0.6g、溶剤としてGBLを10g加えてワニス(W−5)を作製し、上記の方法で評価を行なった。
比較例1
実施例1で得られた樹脂(A−1)5gにフェノール樹脂として合成例2で得られたレゾール樹脂を1.5g、(c)成分として合成例3で得られたキノンジアジド化合物0.6g、溶剤としてGBLを10g加えてワニス(W−6)を作製し、上記の方法で評価を行なった。
比較例2
実施例1で得られた樹脂(A−1)5gにフェノール樹脂としてXPS−4958G(商品名、ノボラック樹脂、群栄化学工業(株)製)を1.5g、(c)成分として合成例3で得られたキノンジアジド化合物0.6g、溶剤としてGBLを10g加えてワニス(W−7)を作製し、上記の方法で評価を行なった。
比較例3
実施例1で得られた樹脂(A−1)5gに、フェノール樹脂は添加せず、(c)成分として合成例3で得られたキノンジアジド化合物0.6g、溶剤としてGBLを11g加えてワニス(W−8)を作製し、上記の方法で評価を行なった。
上記の評価ワニスの組成を表1に示す。なお、表1中、「PI」はアルカリ可溶性ポリイミドを、「PBO」はポリベンゾオキサゾールを、「BE」はベンジルエーテルを、「MOM」はメトキシメチルを示す。
Figure 2011197362
上記の評価結果を表2に示す。なお、表2中、「nd」とは膜が脆いため測定不可であることを示す。
Figure 2011197362

Claims (3)

  1. (a)アルカリ可溶性ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリアミドイミド、それらいずれかの前駆体またはそれらの共重合体、(b)一般式(1)で表される構造単位を主成分とするベンジルエーテル型フェノール樹脂、および(c)光酸発生剤を含有するポジ型感光性樹脂組成物。
    Figure 2011197362
    一般式(1)中、Aがジメチレンエーテル基である構造単位を有することを必須とし、それ以外の構造単位のAはメチレン基である。Rは炭素原子数1〜4のアルキル基、Rは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。mは0〜2の整数、nは0〜1の整数を表す。
  2. (a)が一般式(2)で表される構造単位を20〜200含むことを特徴とする請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
    Figure 2011197362
    一般式(2)中、Rは4価の有機基、Rは2価の有機基を表す。
  3. さらに(d)熱酸発生剤を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
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