JP2012237784A - ポジ型感光性樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】感度と基板との密着性に優れ、さらに耐薬性と耐熱性に優れた感光性樹脂組成物、それを用いた絶縁膜や保護膜としての硬化膜、およびそれを用いた半導体装置の提供。
【解決手段】(a)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾールもしくはポリアミドイミド、それらいずれかの前駆体またはそれらの共重合体、(b)オキシムスルホン酸化合物、(c)溶剤、(d)1分子中にアルコキシメチル基を2つ以上有する化合物および(e)ジビニルエーテル化合物を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、高感度かつ基板との密着性に優れ、高性能の硬化膜を提供するポジ型感光性樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置に関する。
従来、電子機器の半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜等には、耐熱性や機械特性等に優れたポリイミド樹脂やポリベンゾオキサゾール樹脂が広く使用されているが、近年は基板の大口径化や半導体装置の実装技術の変遷に伴い、これまでよりも高感度でかつ基板との密着性に優れ、更に耐熱性、耐薬性に優れた硬化膜を必要とされている。
高感度化の手法としては、耐熱性樹脂やその前駆体にノボラック樹脂やポリヒドロキシスチレン樹脂等のフェノール性水酸基を有する樹脂を混合する系が知られている。具体的には、ポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体100重量部に対して、ノボラック樹脂および/またはポリヒドロキシスチレン樹脂101重量部以上、およびキノンジアジド化合物を含有するポジ型感光性樹脂前駆体組成物(例えば特許文献1参照)、ポリイミド樹脂、フェノール性水酸基を有する樹脂、光酸発生剤および架橋剤を含有する感光性樹脂組成物(例えば特許文献2参照)、などが挙げられる。しかし、フェノール性水酸基を有する樹脂を含有する樹脂組成物は、膜の硬化が不十分なため機械的特性が著しく低下し、10μmの厚さの膜であっても十分な耐熱性や耐薬性が得られないという課題があった。
また、その他の高感度化の手法としては、ポリイミド前駆体樹脂とビニル化合物を有する化学増幅型のポジ型感光性樹脂前駆体組成物(例えば特許文献3、4、5参照)などが挙げられる。しかし、ビニル化合物は耐熱性に乏しく、それらを架橋剤として用いた場合、例えば350℃以上の高温で焼成して得られた硬化膜は機械的特性が著しく低下し、十分な耐熱性や耐薬性が得られないという課題があった。
特開2005―352004号公報 特開2008―083359号公報 特開2004―029053号公報 特開2010―139931号公報 特開2005―115249号公報
本発明は、上記問題点を鑑み、高感度かつ基板との密着性に優れ、耐熱性と耐薬性に優れた感光性樹脂組成物、絶縁膜や保護膜としての硬化膜、およびそれを用いた半導体装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の感光性樹脂組成物は下記の構成からなる。すなわち、(a)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾールもしくはポリアミドイミド、それらいずれかの前駆体またはそれらの共重合体、(b)一般式(1)または(2)で表されるオキシムスルホン酸化合物、(c)溶剤、(d)1分子中にアルコキシメチル基を2つ以上有する化合物および(e)ジビニルエーテル化合物を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物である。
Figure 2012237784
(Rは炭素数1から20までの有機基、Rは炭素数1から8までの脂肪族基、Rは、脂肪族基、芳香族基または複素環基を含む炭素数6から25の有機基を示す。Rは炭素数5から20までの脂肪族基、芳香族基または複素環基を示す。)
本発明の感光性樹脂組成物は感度と基板との密着性に優れ、さらに耐薬性と耐熱性に優れた感光性樹脂組成物、絶縁膜や保護膜としての硬化膜、およびそれを用いた半導体装置を得ることができる。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、(a)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾールもしくはポリアミドイミド、それらいずれかの前駆体またはそれらの共重合体、(b)一般式(1)または(2)で表されるオキシムスルホン酸化合物、(c)溶剤、(d)1分子中にアルコキシメチル基を2つ以上有する化合物および(e)ジビニルエーテル化合物を含有することを特徴とする。
また、本発明の絶縁膜や保護膜としての硬化膜は、上記に記載の感光性樹脂組成物の硬化物で構成されていることを特徴とする。
また、本発明の半導体装置は、上記に記載の感光性樹脂組成物の硬化膜で構成されていることを特徴とする。
まず、ポジ型感光性樹脂組成物について説明する。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、(a)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾールもしくはポリアミドイミド、それらいずれかの前駆体またはそれらの共重合体を含有する。
(a)成分は、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾールもしくはポリアミドイミド、それらいずれかの前駆体またはそれらの共重合体を含み、(a)成分を2種以上含有してもよいし、これらの2種以上の繰り返し単位を有する共重合体を含有してもよい。
本発明に好ましく用いられるポリイミドとしては、テトラカルボン酸や対応するテトラカルボン酸二無水物、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドなどと、ジアミンや対応するジイソシアネート化合物、トリメチルシリル化ジアミンを反応させることにより得ることができ、テトラカルボン酸残基とジアミン残基を有する。
本発明に好ましく用いられるポリベンゾオキサゾールとしては、ビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸や対応するジカルボン酸クロリド、ジカルボン酸活性エステルなどを反応させて得ることができ、ジカルボン酸残基とビスアミノフェノール残基を有する。
本発明に好ましく用いられるポリアミドイミドとしては、例えば、トリカルボン酸、対応するトリカルボン酸無水物、トリカルボン酸ハライドなどとジアミンやジイソシアネートを反応させることにより得ることができる。
本発明に好ましく用いられるポリイミド前駆体としては、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリアミド酸アミド、ポリイソイミドなどを挙げることができる。例えば、ポリアミド酸は、テトラカルボン酸、対応するテトラカルボン酸二無水物、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドなどとジアミン、対応するジイソシアネート化合物、トリメチルシリル化ジアミンを反応させて得ることができる。ポリイミドは、例えば、上記の方法で得たポリアミド酸を、加熱あるいは酸や塩基などの化学処理で脱水閉環することで得ることができる。
本発明に好ましく用いられるポリベンゾオキサゾール前駆体としては、ポリヒドロキシアミドを挙げることができる。例えば、ポリヒドロキシアミドは、ビスアミノフェノールとジカルボン酸、対応するジカルボン酸クロリド、ジカルボン酸活性エステルなどを反応させて得ることができる。ポリベンゾオキサゾールは、例えば、上記の方法で得たポリヒドロキシアミドを、加熱あるいは無水リン酸、塩基、カルボジイミド化合物などの化学処理で脱水閉環することで得ることができる。
本発明に好ましく用いられるポリアミドイミド前駆体は、例えば、トリカルボン酸、対応するトリカルボン酸無水物、トリカルボン酸無水物ハライドなどとジアミンやジイソシアネートを反応させて得ることができる。ポリアミドイミドは、例えば、上記の方法で得た前駆体を、加熱あるいは酸や塩基などの化学処理で脱水閉環することにより得ることができる。
本発明に好ましく用いられるポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリアミドイミドの共重合体としては、ブロック共重合、ランダム共重合、交互共重合、グラフト共重合のいずれかまたはそれらの組み合わせであっても良い。例えば、ポリヒドロキシアミドにテトラカルボン酸、対応するテトラカルボン酸二無水物、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドなどを反応させてブロック共重合体を得ることができる。さらに、加熱あるいは酸や塩基などの化学処理で脱水閉環することもできる。
本発明に用いられる(a)成分は、一般式(3)〜(6)のいずれかで表される構造単位を有することが好ましく、(3)または(6)で表される構造単位を有することがより好ましい。これらの構造単位を有する2種以上の樹脂を含有してもよいし、2種以上の構造単位を共重合してもよい。本発明における(a)成分は、一般式(3)〜(6)で表される構造単位を分子中に3〜1000含むものが好ましく、20〜500含むものがより好ましい。
Figure 2012237784
一般式(3)〜(6)中、RおよびRは4価の有機基、R、RおよびR10は2価の有機基、Rは3価の有機基、R11は2〜4価の有機基、R12は2〜12価の有機基を表す。R〜R12はいずれも芳香族環および/または脂肪族環を有するものが好ましい。R13は水素原子または炭素数1〜20の1価の炭化水素基を表す。pは0〜2の整数、qは0〜10の整数、nは0〜2の整数を表し、かつp+nは0〜2の整数である。
一般式(3)〜(6)中、Rはテトラカルボン酸誘導体残基、Rはジカルボン酸誘導体残基、Rはトリカルボン酸誘導体残基、R11はジ−、トリ−またはテトラ−カルボン酸誘導体残基を表す。R、R、R、R11(OH)(COOR13を構成する酸成分としては、ジカルボン酸の例として、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ビス(カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビフェニルジカルボン酸、ベンゾフェノンジカルボン酸、トリフェニルジカルボン酸など、トリカルボン酸の例として、トリメリット酸、トリメシン酸、ジフェニルエーテルトリカルボン酸、ビフェニルトリカルボン酸、テトラカルボン酸の例として、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸などの芳香族テトラカルボン酸や、ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸などの脂肪族テトラカルボン酸などを挙げることができる。これらのうち、一般式(6)においては、トリカルボン酸、テトラカルボン酸のそれぞれ1つまたは2つのカルボキシル基がCOOR13基に相当する。これらの酸成分は、そのまま、あるいは酸無水物、活性エステルなどとして使用できる。また、これら2種以上の酸成分を組み合わせて用いてもよい。
一般式(3)〜(6)中、R、R、R10およびR12はジアミン誘導体残基を表す。R、R、R10、R12(OH)を構成するジアミン成分の例としては、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メチレン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)ビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのヒドロキシル基含有ジアミン、3−スルホン酸−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのスルホン酸含有ジアミン、ジメルカプトフェニレンジアミンなどのチオール基含有ジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,4,4’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニルなどの芳香族ジアミンや、これらの芳香族環の水素原子の一部を、炭素数1〜10のアルキル基やフルオロアルキル基、ハロゲン原子などで置換した化合物、シクロヘキシルジアミン、メチレンビスシクロヘキシルアミンなどの脂環式ジアミンなどを挙げることができる。これらのジアミンは、そのまま、あるいは対応するジイソシアネート化合物、トリメチルシリル化ジアミンとして使用できる。また、これら2種以上のジアミン成分を組み合わせて用いてもよい。耐熱性が要求される用途では、芳香族ジアミンをジアミン全体の50モル%以上使用することが好ましい。
一般式(3)〜(6)のR〜R12は、その骨格中にフェノール性水酸基、スルホン酸基、チオール基などを含むことができる。フェノール性水酸基、スルホン酸基またはチオール基を適度に有する樹脂を用いることで、適度なアルカリ可溶性を有するポジ型感光性樹脂組成物となる。
また、(a)成分の構造単位中にフッ素原子を有することが好ましい。フッ素原子により、アルカリ現像の際に膜の表面に撥水性が付与され、表面からのしみこみなどを抑えることができる。(a)成分中のフッ素原子含有量は、界面のしみこみ防止効果を充分得るために10重量%以上が好ましく、また、アルカリ水溶液に対する溶解性の点から20重量%以下が好ましい。
また、耐熱性を低下させない範囲で、R、R、R10またはR12にシロキサン構造を有する脂肪族の基を共重合してもよく、基板との接着性を向上させることができる。具体的には、ジアミン成分として、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(p−アミノフェニル)オクタメチルペンタシロキサンなどを1〜10モル%共重合したものなどが挙げられる。
また、樹脂組成物の保存安定性を向上させるため、(a)成分は主鎖末端をモノアミン、酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物、モノ活性エステル化合物などの末端封止剤で封止することが好ましい。末端封止剤として用いられるモノアミンの導入割合は、全アミン成分に対して、好ましくは0.1モル%以上、特に好ましくは5モル%以上であり、好ましくは60モル%以下、特に好ましくは50モル%以下である。末端封止剤として用いられる酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物またはモノ活性エステル化合物の導入割合は、ジアミン成分に対して、好ましくは0.1モル%以上、特に好ましくは5モル%以上であり、好ましくは100モル%以下、特に好ましくは90モル%以下である。複数の末端封止剤を反応させることにより、複数の異なる末端基を導入してもよい。
モノアミンとしては、アニリン、2−エチニルアニリン、3−エチニルアニリン、4−エチニルアニリン、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノールなどが好ましい。これらを2種以上用いてもよい。
酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物、モノ活性エステル化合物としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、ナジック酸無水物、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物などの酸無水物、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−7−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−5−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−7−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−6−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−5−カルボキシナフタレン、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸などのモノカルボン酸類およびこれらのカルボキシル基が酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、テレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレンなどのジカルボン酸類の一方のカルボキシル基だけが酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、モノ酸クロリド化合物とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物などが好ましい。これらを2種以上用いてもよい。
一般式(3)〜(5)のいずれかで表される構造単位を有する樹脂において、構造単位の繰り返し数は3以上200以下が好ましい。また、一般式(6)で表される構造単位を有する樹脂において、構造単位の繰り返し数は10以上1000以下が好ましい。この範囲であれば、厚膜を容易に形成することができる。
本発明に用いられる(a)成分は、一般式(3)〜(6)のいずれかで表される構造単位のみからなるものであってもよいし、他の構造単位との共重合体あるいは混合体であってもよい。その際、一般式(3)〜(6)のいずれかで表される構造単位を樹脂全体の10重量%以上含有することが好ましい。共重合あるいは混合に用いられる構造単位の種類および量は、最終加熱処理によって得られる薄膜の機械特性を損なわない範囲で選択することができる。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、(b)一般式(1)または(2)で表されるオキシムスルホン酸化合物を含有する。
Figure 2012237784
オキシムスルホン酸化合物は、対応するオキシム化合物とスルホニルハライド、又はスルホン酸無水物を用いて反応させることで合成できる。
一般式(1)または(2)のRは炭素数1から20までの有機基を示す。得られるポジ型感光性樹脂組成物の安定性の観点から、Rは炭素数1から20までの炭化水素基が好ましい。Rは炭素数1から8までの脂肪族基を示す。露光作業に用いる光源の波長に応じて炭素数を変化させる事が好ましく、フッ素原子を含むことが好ましい。Rは、脂肪族基、芳香族基または複素環基を含む炭素数6から25までの有機基を示す。Rは炭素数5から20までの脂肪族基、芳香族基または複素環基を示す。特にi線(波長365nm)での露光を行う場合、Rはベンゼン環を有することがより好ましい。これによりi線露光で高い感度を得ることが出来る。
(b)化合物の含有量は、(a)成分100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、1〜10重量部がより好ましい。(b)化合物の含有量をこの範囲とすることにより、より高感度で安定したパターンを得ることができる。さらに安定化剤を必要に応じて添加しても良い。安定化剤としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリデシルアミン、トリエタノールアミンなどの第二級又は第三級アミンなどが挙げられる。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、(c)溶剤を含有する。これによりワニスの状態にすることができ、塗布性を向上させることができる。
前記(c)溶剤は、γ−ブチロラクトンなどの極性の非プロトン性溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、ジアセトンアルコールなどのケトン類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチルなどのエステル類、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−ペンチル、酢酸i−ペンチル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸エチル等の他のエステル類トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、などの溶剤を単独、または混合して使用することができる。これらの中でもγ−ブチロラクトンは他の成分を良好に溶解させ平坦性の良い塗膜を形成させることができるため好ましい。
前記(c)溶剤の使用量は、特に限定されないが、(a)成分100重量部に対して、50〜2000重量部が好ましく、100〜1000重量部がより好ましい。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、耐熱性、耐薬性に優れた硬化膜を得る目的で(d)1分子中にアルコキシメチル基を2つ以上有する化合物を含有する。アルコキシメチル基を2つ以上有することで、樹脂および同種分子と縮合反応して架橋構造体とすることができる。(d)1分子中にアルコキシメチル基を2つ以上有する化合物の中でも、さらにフェノール性水酸基を有する化合物が好ましい。
(d)成分として用いられるアルコキシメチル化合物の具体例を下記に示す。これらのアルコキシメチル化合物は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよく、下記に挙げた化合物に限定されない。
Figure 2012237784
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、(e)下記一般式(7)で示されるジビニルエーテル化合物を含有する。
Figure 2012237784
一般式(7)中、R14は、炭素数4から16の脂肪族基または芳香族基を示す。
ジビニルエーテルが含まれることにより現像工程における未露光部分の膜厚減少を抑えることができ、コントラストが向上し高感度パターンが得られる。モノビニルエーテル化合物では現像工程における未露光部の膜厚減少を抑える効果はほとんど無く、トリビニルエーテル化合物のような1分子中に3つ以上のビニルエーテル基をもつ化合物では、耐薬品性が悪化するため好ましくない。
一般式(7)で表されるジビニルエーテルの具体例としては、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、1,9−ノナンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテルなどの2官能性のビニルエーテルが挙げられる。なお、これらのジビニルエーテル化合物は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのジビニルエーテルの中でも、現像による未露光部の膜厚減少を抑える点から脂環構造を持つジビニルエーテルが好ましく用いられる。特に好ましい脂環構造としては、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルなどが挙げられる。
前記(d)1分子中にアルコキシメチル基を2つ以上有する化合物と前記(e)ジビニルエーテル化合物の合計量に対する前記(d)1分子中にアルコキシメチル基を2つ以上有する化合物の量の割合が、20重量%以上90重量%以下であることが好ましく、30重量%以上60重量%以下であることがより好ましい。この範囲を下回ると、硬化膜に過剰に大きな多孔質が生じ易くなり、耐薬性、耐熱性が低下する。この範囲を上回ると、現像時の未露光部の膜厚減少が大きくなり、コントラストが低下して高感度が得られない。
また、必要に応じて、キュア後の収縮残膜率を小さくしない範囲でアルコキシメチル基を有さずフェノール性水酸基を有する化合物を含有してもよい。これにより、現像時間を調整し、スカムを改善することができる。これらの化合物としては、例えば、Bis−Z、BisP−EZ、TekP−4HBPA、TrisP−HAP、TrisP−PA、BisOCHP−Z、BisP−MZ、BisP−PZ、BisP−IPZ、BisOCP−IPZ、BisP−CP、BisRS−2P、BisRS−3P、BisP−OCHP、メチレントリス−FR−CR、BisRS−26X(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、BIP−PC、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−BIPC−F(以上、商品名、旭有機材工業(株)製)、ノボラック樹脂等が挙げられる。これらを組み合わせて2種以上含有してもよい。
アルコキシメチル基を有さずフェノール性水酸基を有する化合物の含有量は、(a)成分100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部である。
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて基板との濡れ性を向上させる目的で界面活性剤、乳酸エチルやプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、エタノールなどのアルコール類、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ−テル類を含有してもよい。
また、本発明の樹脂組成物は無機粒子を含んでもよい。好ましい具体例としては酸化珪素、酸化チタン、チタン酸バリウム、アルミナ、タルクなどが挙げられるがこれらに限定されない。これら無機粒子の一次粒子径は100nm以下、より好ましくは60nm以下が好ましい。
また、基板との接着性を高めるために、保存安定性を損なわない範囲で本発明の樹脂組成物にシリコン成分として、トリメトキシアミノプロピルシラン、トリメトキシエポキシシラン、トリメトキシビニルシラン、トリメトキシチオールプロピルシランなどのシランカップリング剤を含有してもよい。好ましい含有量は、(a)成分100重量部に対して0.01〜5重量部である。
次に、本発明のポジ型感光性樹脂組成物を用いて耐熱性樹脂パターンを形成する方法について説明する。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物を基板に塗布する。基板としてはシリコンウェハー、セラミックス類、ガリウムヒ素などが用いられるが、これらに限定されない。塗布方法としてはスピナーを用いた回転塗布、スプレー塗布、スリット塗布、ロールコーティングなどの方法、またはこれらを組み合わせた方法がある。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃度、粘度などによって異なるが、通常、乾燥後の膜厚が0.1〜150μmになるように塗布される。
シリコンウェハーなどの基板とポジ型感光性樹脂組成物との接着性を高めるために、基板を前述のシランカップリング剤で前処理することもできる。例えば、シランカップリング剤をイソプロパノール、エタノール、メタノール、水、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、アジピン酸ジエチルなどの溶媒に0.5〜20重量%溶解させた溶液を、スピンコート、浸漬、スプレー塗布、蒸気処理などにより表面処理をする。場合によっては、その後50℃〜300℃までの熱処理を行い、基板とシランカップリング剤との反応を進行させる。
次にポジ型感光性樹脂組成物を塗布した基板を乾燥して、ポジ型感光性樹脂組成物被膜を得る。乾燥はオーブン、ホットプレート、赤外線などを使用し、50℃〜150℃の範囲で1分間〜数時間行うことが好ましい。
次に、このポジ型感光性樹脂組成物被膜上に所望のパターンを有するマスクを通して化学線を照射し、露光する。露光に用いられる化学線としては紫外線、可視光線、電子線、X線などが挙げられる。
耐熱性樹脂のパターンを形成するには、露光後に再びオーブン、ホットプレート、赤外線などを使用し、50℃〜150℃の範囲で1分間〜数時間の加熱処理を行うことが好ましい。その後、現像液を用いて露光部を除去する。現像液としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、酢酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルカリ性を示す化合物の水溶液が好ましい。また場合によっては、これらのアルカリ水溶液にN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、ジメチルアクリルアミドなどの極性溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類などを単独あるいは数種を組み合わせたものを添加してもよい。現像方式としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が可能である。
次に、現像によって形成したパターンを蒸留水にてリンス処理をすることが好ましい。ここでもエタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類などを蒸留水に加えてリンス処理をしてもよい。
次に加熱処理を行い、イミド環、オキサゾール環を形成し、または熱架橋反応を進行させ、耐熱性および耐薬品性を向上させる。この加熱処理は温度を選び、段階的に昇温するか、ある温度範囲を選び連続的に昇温しながら5分間〜5時間実施する。一例としては、130℃、200℃で各30分ずつ熱処理する。あるいは室温より400℃まで2時間かけて直線的に昇温するなどの方法が挙げられる。本発明においての加熱処理条件としては150℃から400℃が好ましく、200℃以上350℃以下がより好ましい。
次に、本発明の絶縁膜や保護膜としての硬化膜について説明する。感光性樹脂組成物の硬化物である硬化膜は、半導体のパッシベーション膜、半導体素子の保護膜、高密度実装用多層配線の層間絶縁膜などの用途に好適に用いられる。
また、前記感光性樹脂組成物からなる硬化膜は、高感度であるので半導体装置生産の歩留まりを向上することができ、さらに耐熱性や耐薬性および基板との密着性が優れているため半導体素子に好適に用いられる。
次に、本発明の半導体装置について説明する。本発明の感光性樹脂組成物を使用して得られた硬化物である硬化膜を形成してなる、パッシベーション膜、パッシベーション膜上に前記感光性樹脂組成物の硬化膜を形成してなる表面保護膜、半導体素子の回路上に形成してなる層間絶縁膜等を挙げることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。まず、各実施例および比較例における評価方法について説明する。評価には、あらかじめ1μmのポリテトラフルオロエチレン製のフィルター(住友電気工業(株)製)で濾過した感光性樹脂組成物(以下ワニス)を用いた。
(1)感度評価
塗布現像装置Mark−7(東京エレクトロン(株)製)を用いて、シリコンウェハー上にワニスをスピンコート法で塗布を行い、120℃で3分間ホットプレートにて加熱を行った後、露光機i線ステッパーNSR−2005i9C(ニコン社製)を用いて露光した。露光後、前記Mark−7の現像装置を用いて、2.38重量%のテトラメチルアンモニウム水溶液(以下TMAH、多摩化学工業(株)製)を用いてパドル法にてパドル時間40秒の現像を2回繰り返した後、蒸留水でリンス後、振り切り乾燥し、パターンを得た。パターンを光学顕微鏡で観察し、マスクサイズが5μm のパターンが開口するのに最低必要露光量を求め、これを感度とし、250mJ/cmのものを優(◎)、251mJ/cm〜500mJ/cmのものを良(○)、500mJ/cm以上のものを不可(×)とした。
(2)残膜率の算出
塗布現像装置Mark−7(東京エレクトロン(株)製)を用いて、シリコンウェハー上にワニスをスピンコート法で塗布を行い、120℃で3分間ホットプレートにて加熱を行った。この際の膜厚を「プリベーク後の膜厚」とした。その後、露光機i線ステッパーNSR−2005i9C(ニコン社製)を用いて露光した。露光後、前記Mark−7の現像装置を用いて、2.38重量%のテトラメチルアンモニウム水溶液(以下TMAH、多摩化学工業(株)製)を用いてパドル法にてパドル時間40秒の現像を2回繰り返した後、蒸留水でリンス後、振り切り乾燥し、パターンを得た。この際の未露光部の膜厚を「現像後の未露光部膜厚」とした。残膜率は以下の式に従って算出した。
残膜率(%)=現像後の未露光部膜厚÷プリベーク後の膜厚×100
その結果、残膜率が85%を上回っている場合を◎とし、85%を下回った場合を×とした。
(3)密着性評価
塗布現像装置Mark−7(東京エレクトロン(株)製)を用いて、シリコンウェハー上にワニスをスピンコート法で塗布を行い、120℃で3分間ホットプレートにて加熱を行った後、前記Mark−7の現像装置を用いて、2.38重量%のテトラメチルアンモニウム水溶液(以下TMAH、多摩化学工業(株)製)を用いてパドル法にてパドル時間40秒の現像を2回繰り返した後、蒸留水でリンス後、振り切り乾燥し、イナートオーブンINH−21CD(光洋サーモシステム(株)製)を用いて、窒素気流下(酸素濃度20ppm以下)170℃で30分、その後320℃まで1時間で昇温して320℃で1時間熱処理をし、樹脂被膜を作製した。得られた樹脂被膜をPCT試験機(タバイエスペック(株)社製)に投入し、121℃/100%RHの条件で240時間処理した。JIS K 5600に準拠したクロスカット試験を行い、その結果、剥離が生じているクロスカット部分が明確に5%を上回ることが無かった場合を◎とし、5%を上回った場合を×とした。
(4)耐薬品性評価
(1)でパターン加工したシリコンウェハーをイナートオーブンINH−21CD(光洋サーモシステム(株)製)を用いて、窒素気流下(酸素濃度20ppm以下)170℃で30分、その後320℃まで1時間で昇温して320℃で1時間熱処理をし、樹脂被膜を作製した。得られた樹脂被膜を剥離液106(東京応化工業(株)製)中に浸漬し、70℃で10分間処理した後、水洗した。光学顕微鏡でパターンに剥がれやクラックなど異常がないか観察した。特に問題がなかった場合を◎とし、剥がれやクラックが発生したり、評価できなかった場合を×とした。
合成例1 ヒドロキシル基含有酸無水物化合物の合成
乾燥窒素気流下、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(BAHF)18.3g(0.05モル)とアリルグリシジルエーテル34.2g(0.3モル)をガンマブチロラクトン100gに溶解させ、−15℃に冷却した。ここにガンマブチロラクトン50gに溶解させた無水トリメリット酸クロリド22.1g(0.11モル)を反応液の温度が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後、0℃で4時間反応させた。この溶液をロータリーエバポレーターで濃縮して、トルエン1Lに投入してヒドロキシル基含有酸無水物(a−1)を得た。
合成例2 ヒドロキシル基含有ジアミン化合物の合成
BAHF18.3g(0.05モル)をアセトン100mL、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに4−ニトロベンゾイルクロリド20.4g(0.11モル)をアセトン100mLに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させ、その後室温に戻した。析出した白色固体をろ別し、50℃で真空乾燥した。
固体30gを300mLのステンレスオートクレーブに入れ、メチルセロソルブ250mLに分散させ、5%パラジウム−炭素を2g加えた。ここに水素を風船で導入して、還元反応を室温で行なった。約2時間後、風船がこれ以上しぼまないことを確認して反応を終了させた。反応終了後、濾過して触媒であるパラジウム化合物を除き、ロータリーエバポレーターで濃縮し、ヒドロキシル基含有ジアミン(a−2)を得た。
合成例3 アルカリ可溶性樹脂(A−1)の合成
乾燥窒素気流下、4,4’−ジアミノフェニルエーテル5.01g(0.025モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.24g(0.005モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)50gに溶解させた。ここに合成例1で得られたヒドロキシ基含有酸無水物(a−1)21.4g(0.03モル)をNMP14gとともに加えて、20℃で1時間反応させ、次いで50℃で4時間反応させた。その後、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール7.14g(0.06モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下し、50℃で3時間反応させた。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿を濾過で集めた。さらに水2Lで2回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥し、アルカリ可溶性樹脂であるポリイミド前駆体(A−1)を得た。
合成例4 アルカリ可溶性樹脂(A−2)の合成
乾燥窒素気流下、合成例2で得られたヒドロキシル基含有ジアミン(a−2)51.3g(0.085モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(SiDA、信越化学(株)製)1.24g(0.005モル)、3−アミノフェノール(3−APh、東京化成(株)製)2.18g(0.02モル)をN−メチルピロリドン(NMP)200gに溶解した。ここに3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物(ODPA、マナック(株)製)31.0g(0.1モル)を加え、40℃で2時間撹拌した。その後、ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(三菱レーヨン(株)製、DFA)7.14g(0.06モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分間かけて滴下した。滴下後、40℃で2時間撹拌を続けた。撹拌終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿を濾過で集めた。さらに水2Lで3回洗浄した後、50℃の真空乾燥機で72時間乾燥し、アルカリ可溶性樹脂であるポリイミド前駆体(A−2)を得た。
合成例5 アルカリ可溶性樹脂(A−3)の合成
乾燥窒素気流下、BAHF29.30g(0.08モル)、SiDA1.24g(0.005モル、)、末端封止剤として、3−APh3.27g(0.03モル)をNMP80gに溶解させた。ここにODPA31.2g(0.1モル)をNMP20gとともに加えて、20℃で1時間反応させ、次いで50℃で4時間反応させた。その後、キシレンを15g添加し、水をキシレンとともに共沸しながら、150℃で5時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を得た。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥し、アルカリ可溶性樹脂であるポリイミド樹脂(A−3)を得た。
実施例1〜8、比較例1〜5
以下の表1に示す重量比で、(c)成分を除く各成分を混合したのち、(c)成分を加え、固形分濃度40%のワニスを調製し、これらの特性を上記評価方法により測定した。得られた結果を表2に示す。
Figure 2012237784
Figure 2012237784
表1中の各標記は、以下の化合物を表す。
B−1: イルガキュアPAG103(BASF社製)
Figure 2012237784
B−2: イルガキュアPAG203(BASF社製)
Figure 2012237784
D−1:HMOM−TPHAP(三和ケミカル製)
Figure 2012237784
D−2:HMOM−TPPA(三和ケミカル製)
Figure 2012237784
D−3:DMOM−PC(三和ケミカル製)
Figure 2012237784
D−4:DMOM−PTBP(三和ケミカル製)
Figure 2012237784
D−5: 4MOM−P−MF(本州化学製)
Figure 2012237784
E−1:1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル
E−2:トリエチレングリコールジビニルエーテル
E−3:メチルビニルエーテル
E−4:ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル

Claims (5)

  1. (a)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾールもしくはポリアミドイミド、それらいずれかの前駆体またはそれらの共重合体、(b)一般式(1)または(2)で表されるオキシムスルホン酸化合物、(c)溶剤、(d)1分子中にアルコキシメチル基を2つ以上有する化合物および(e)ジビニルエーテル化合物を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
    Figure 2012237784
    (Rは炭素数1から20までの有機基、Rは炭素数1から8までの脂肪族基、Rは、脂肪族基、芳香族基または複素環基を含む炭素数6から25の有機基を示す。Rは炭素数5から20までの脂肪族基、芳香族基または複素環基を示す。)
  2. 前記(d)1分子中にアルコキシメチル基を2つ以上有する化合物と前記(e)ジビニルエーテル化合物の合計量に対する前記(d)1分子中にアルコキシメチル基を2つ以上有する化合物の量の割合が、20重量%以上90重量%以下であることを特徴とする請求項1記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  3. 前記(d)1分子中にアルコキシメチル基を2つ以上有する化合物が、1分子中にフェノール性水酸基を1つ以上有することを特徴とする請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  4. 前記化合物(e)が、下記一般式(7)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
    Figure 2012237784
    (R14は、炭素数4から16までの脂肪族基または芳香族基を示す。)
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に形成し過熱して得られた硬化膜層を有することを特徴とする半導体装置。
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