JP2005173027A - ポジ型感光性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高解像度、高感度で、かつ、優れたパターン寸法制御性を有し、さらには、高耐熱性、低吸湿性である感光性樹脂組成物及びその硬化物を提供する。
【解決手段】本発明は、(A)次の一般式(I)で表されるポリヒドロキシイミド
【化16】
Figure 2005173027

(但し、式中Rは2価の芳香族基、Rは4価の芳香族基、Rはケイ素を有する2価の有機基であり、a及びbは正の整数、nは5〜40の整数である。)と、(B)次の一般式(III)で表される少なくとも一つのメチロール基を有するフェノール樹脂
【化17】
Figure 2005173027

(但し、式中Rは水素原子又はアルキル基、Zはそれぞれメチレン基又はジメチレンエーテル基であり、kは0〜50の整数であり、m1、m2及びm3はそれぞれ0〜2の整数である。)と、(C)感光性ジアゾキノン化合物と、(D)溶剤とを含有するポジ型感光性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ICやLSI等の半導体素子表面上に成膜される絶縁保護膜を形成することをができる耐熱性の感光性樹脂組成物及びその硬化物に関する。
ポリイミド樹脂は、その高い耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性、低誘電率等によって、半導体を含む電気、電子分野へ展開されており、半導体デバイスの分野では、IC、LSI、超LSIのチップの層間絶縁膜や表面保護膜として利用されている。
近年、ポリイミド前駆体に感光基を導入し、ポリイミド自体のパターン形成を可能にした樹脂が主流になってきており、このような感光基を有する耐熱性樹脂としては、感光基をポリイミド前駆体であるポリアミック酸にイオン結合にて導入したタイプと、エステル結合にて導入したタイプが知られていた。
しかし、これらはいずれもネガ型のパターン形成方法を採用しており、パターン形成時に極性の高い有機溶剤を用いて現像しなくてはならないため、産業廃棄物等の環境問題の点で好ましくなく、また、機能的にも現像液に膨潤性が高いため微細加工をすることが困難であった。
これに対して、有機溶剤を使用せずにアルカリ水溶液でパターン形成をすることが可能なポジ型感光性樹脂が提案されており、これらの感光性樹脂はアルカリ水溶液に対する膨潤性が低く、ネガ型感光性樹脂組成物に比べ微細なパターンを得ることができることから、材料メーカー各社において種々の検討がなされている。
このようなポジ型感光性樹脂として、ポリベンゾオキサゾールに感光剤としてジアゾナフトキノン化合物を添加したポジ型感光性樹脂が知られているが(例えば、特許文献1参照。)、ポリベンゾオキサゾールに感光剤としてジアゾナフトキノン化合物を添加したポジ型感光性樹脂は、耐熱性、耐薬品性においてポリイミド樹脂より性能が悪く、限られた半導体製品への適用しかできず、さらに、露光部と未露光部の溶解度差が低いため大型ウェハにおけるパターニングでは、パターンの寸法制御性が悪かった。
これに対し、ポリベンゾオキサゾールに感光剤としてジアゾナフトキノン化合物を添加したポジ型感光性樹脂にフェノール樹脂を添加することで、未露光部と露光部のコントラストを向上させ、現像後のパターン寸法制御性を改善し、低膜減り性に優れるポジ型感光性樹脂組成物が提案されている。このとき、フェノール樹脂としては、ノボラック型フェノール樹脂、ポリビニルフェノール等が用いられていた(例えば、特許文献2、3及び4参照。)。
特開2001−220443号公報 特開2001−154356号公報 特開2001−255654号公報 特開2002−241611号公報
しかし、ポリベンゾオキサゾールに他の樹脂を混合することにより、耐熱性が低下し、さらには、フェノール樹脂は吸湿性のため、最終塗膜に残存したフェノール樹脂により耐湿信頼性が悪くなり、パターン寸法制御性と膜特性の両立は困難であった。
また、近年の半導体技術の急速な発展に伴い、その関連材料、とりわけパターン形成材料に対する要求特性はますます厳しいものとなっており、従来のポリイミド樹脂と同等の膜特性を有していながら、レジスト材料並の解像度が要求され、同時に露光時間の短縮化を図るため高感度である感光性樹脂の開発が望まれていた。
そこで、本発明は、前記した従来の問題点を解消し、高解像度、高感度で、かつ、優れたパターン寸法制御性を有し、さらには、高耐熱性、低吸湿性である感光性樹脂組成物及びその樹脂組成物を用いてなるポジ型パターン形成方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、新規な組成を有するポジ型感光性樹脂組成物が上記目的を達成することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、(A)次の一般式(I)で表されるポリヒドロキシイミド
Figure 2005173027
(但し、式中Rは2価の芳香族基、Rは4価の芳香族基、Rは次の一般式(II)で表される基
Figure 2005173027
(但し、式中R、Rは2価の有機基、R、Rは1価の有機基である。)であり、a及びbは正の整数、nは5〜40の整数である。)と、
(B)次の一般式(III)で表される少なくとも一つのメチロール基を有するフェノール樹脂
Figure 2005173027
(但し、式中Rは水素原子又はアルキル基、Zはそれぞれメチレン基又はジメチレンエーテル基であって、少なくとも1つはメチレン基であり、kは0〜50の整数であり、m1、m2及びm3はそれぞれ0〜2の整数である。)と、(C)感光性ジアゾキノン化合物と、(D)溶剤とを含有することを特徴とする。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いる(A)ポリヒドロキシイミドは、R骨格を有するテトラカルボン酸又はその二無水物とR骨格を有するジアミン及びR骨格を有するテトラカルボン酸又はその二無水物とR骨格を有するジアミンとの重縮合反応によりポリヒドロキシイミド前駆体を得た後、得られたポリヒドロキシイミド前駆体を脱水環化させてイミド化することにより得ることができる。
一般式(I)中のR骨格となる酸成分としては、例えば、ピロメリット酸、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3´,4´−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、4,4´−オキシジフタル酸、3,3´,4,4´−ジフェニルスルフォンテトラカルボン酸、2,2´−ビス(3,4−ジカルボキシルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロペンタンテトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸、3,3´,4,4´−ビシクロヘキシルテトラカルボン酸、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−コハク酸等のテトラカルボン酸やそれらの酸無水物が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上を混合して使用することができる。
骨格となるジアミン成分としては、フェノール性水酸基を有するジアミン、例えば、3,5−ジアミノ−1−ヒドロキシベンゼン、3,3´−ジヒドロキシ−4,4´−ジアミノビフェニル、4,4´−ジヒドロキシ−3,3´−ジアミノビフェニル、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上混合して使用することができる。
骨格となるジアミン成分としては、次の一般式
Figure 2005173027
(R、Rは2価の有機基であり、R、Rは1価の有機基である。)で表されるジアミンである。
このジアミンにおけるR、Rの2価の有機基としては、例えば、−(CH−(jは1〜6である。)、
Figure 2005173027
(Rは、水素原子又はメチル基である。)で表される基が挙げられ、それぞれ同一の基であることが好ましく、また、R、Rの4価の有機基としては、例えば、メチル基、フェニル基、ベンジル基であることが好ましい。
このジアミンとしては、例えば、
Figure 2005173027
等が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上を混合して使用することができる。
このR骨格となるジアミン成分の使用により、例えば、シリコンウェハのような基板に対して、特に優れた密着性を付与することができるが、この使用割合が多いと樹脂の溶解性が著しく低下してしまう点に注意を要する。
この一般式(I)で表される(A)ポリベンゾオキサゾール前駆体のa及びbは、少なくとも1以上の正の整数であり、0.6≦a/(a+b)<1.0を満たす整数であることが好ましく、0.8≦a/(a+b)≦0.95を満たす整数であることがより好ましい。aの使用割合が0.6未満、すなわちbの使用割合が多く、R骨格となるジアミン成分の割合が多くなると、樹脂の溶解性が著しく低下してしまう。
また、(A)ポリベンゾオキサゾール前駆体の重合度nは5〜40の整数であって、有用なパターンを得るためには15〜30の整数であることが好ましい。
このポリヒドロキシイミド前駆体の合成に用いる溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン等が用いられ、これらは単独で又は2種類以上を混合して用いることもできる。このとき反応温度は常温で行うことが好ましい。
得られたポリヒドロキシイミド前駆体を脱水環化させてイミド化し、ポリヒドロキシイミドとする脱水環化法としては、ポリイミド前駆体の溶液を加熱し、副生する水を共沸留去する方法、ポリイミド前駆体の溶液に脱水剤及び脱水環化触媒を添加し、必要に応じて加熱して反応させる方法等が挙げられる。
共沸留去させる場合には、副生する水の除去を容易にするため、水と共沸し、特に反応系外で水と容易に分離し得る成分、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒を脱水剤として存在させることができる。
また、反応温度は、通常、50〜400℃であって、100〜250℃であることが好ましい。この場合、反応温度が50℃未満では、脱水環化反応が充分に進行せず、一方、400℃を超えると、得られるイミド化物の分子量が低下してしまう。
また、脱水剤を使用する場合は、脱水剤として、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸等の酸無水物を用いることができ、これらは、イミド前駆体の繰返し単位1モルに対して0.01〜20モルが好ましい。また、脱水環化触媒として、例えば、ピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミン等の第三級アミン類を用いることができるが、これらに限定されるものではない。この触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルの範囲であることが好ましい。また、反応温度は、通常0〜180℃であって、10〜150℃であることが好ましい。
本発明に用いる(B)フェノール樹脂は、一般式(III)で表されるフェノール樹脂であり、熱硬化性官能基として少なくとも一つのメチロール基を有するものである。
この樹脂は次の一般式(IV)
Figure 2005173027
(ただし、式中、Rは水素原子又はアルキル基、Zはメチレン基又はジメチレンエーテル基であって少なくとも一つはメチレン基であり、kは0〜50の整数である。)で表されるフェノール樹脂に、ホルムアルデヒド又はパラホルムアルデヒドを付加させることで合成することができる。この(B)フェノール樹脂としては、例えば、メチロール化フェノールアラルキル樹脂 MEP−7200(明和化成株式会社製、商品名)が挙げられる。
この(B)フェノール樹脂は、(C)感光性ジアゾキノン化合物に対して、未露光部は溶解抑止効果を有する一方、露光部は溶解促進効果を示すためコントラストを生じさせ、パターンを形成することができる。しかし、汎用性のフェノール樹脂、例えば、ポリヒドロキシスチレンやノボラック型フェノール樹脂を加えると、パターン特性は向上するが、フェノールは親水性の官能基であるため、硬化膜の吸湿特性が向上し、絶縁保護膜としての性能が低下してしまう。
そこで、パターン形成後に加熱して3次元架橋させることで硬化することができる官能基を有する一般式(III)で表されるフェノール樹脂を用いたところ、吸湿性を抑える効果に優れていることがわかった。
本発明の(B)フェノール樹脂の添加量は、(A)ポリヒドロキシイミド 100質量部に対して、1〜100質量部であることが好ましく、5〜40質量部であることが特に好ましい。1質量部未満であると膜減りを抑制する効果が現れず、100質量部を超えると現像後に現像残りが発生してしまう。
本発明に用いる(C)感光性ジアゾキノン化合物は、1,2−ベンゾキノンジアジド又は1,2−ナフトキノンジアジド骨格を有する化合物であり、ポジ型レジストの分野においてはよく知られた化合物であり、例えば、
Figure 2005173027
Figure 2005173027
(式中、Xは水素原子、
Figure 2005173027
であり、それぞれの化合物において全てが水素原子ではない。)等が挙げられる。
この(C)感光性ジアゾキノン化合物の添加量は、(A)ポリヒドロキシイミド 100質量部に対して、1〜100質量部であることが好ましく、5〜40質量部であることが特に好ましい。1質量部未満であると未露光部の現像液に対する溶解性が向上してパターン形成能が著しく低下し、100質量部を超えると硬化後の膜中に残存して著しく硬化膜特性が低下してしまう。
本発明に用いる(D)溶剤は、以上説明した(A)〜(C)成分を溶解し、ワニス状にして使用することができるものであればよい。この(D)溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上を混合して使用することができる。
この(D)溶剤の添加量は、各成分を十分に溶解してワニス状にすることができればよく、(A)ポリヒドロキシイミド100質量部に対して、30〜300質量部であることが好ましく、50〜250質量部であることが特に好ましい。
30質量部未満であると、各成分を十分に溶解することができないため塗布することが困難となり、300質量部を超えるとレジスト膜の膜厚が薄くなりすぎる等、パターン形成に不具合が生じてしまう。
次に本発明の感光性樹脂組成物を用いてポジ型パターンを形成し、硬化物を得る方法について、半導体デバイスへの適用を例に説明する。
まず、この樹脂組成物を対象とするウェハ上にスピンコーターを用いてコーティングし、次にその塗膜を90〜130℃に加熱してプリベークする。次いで、得られた塗膜上にパターンが描画されているマスクを透過させて365nm、436nmといった活性紫外線を照射し露光する。
次に、この塗膜をアルカリ水溶液、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、アンモニア等の無機アルカリ水溶液やエチルアミン、n−プロピルアミン等の一級アミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の二級アミン、トリエチルアミン、メチルジメチルアミン等の三級アミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の四級アミンを使用して活性光線照射部のみを溶解・現像し、純水によってリンス洗浄する。現像方式としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が考えられる。
これによって、対象ウェハ上には所望するポジ型パターンを得ることができる。さらに、この塗膜を熱処理することによって、この樹脂組成物が3次元架橋反応を行い、より強固に硬化し特性の優れた膜を形成することができ、ポジ型感光性樹脂組成物の硬化物とすることができる。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、ポジ型パターン形成能を有する感光性ポリヒドロキシイミドであり、高いコントラストを有し、高感度でかつ寸法制御性が良好なシャープなポジ型パターンを得ることができる。
さらに、このポジ型感光性樹脂組成物により最終的に得られる塗膜は、耐熱性、耐薬品性、さらには低吸湿性を有し、現在使用されている半導体デバイス保護膜と同様に使用することができ、優れた特質を有するものである。
(実施例1)
窒素導入管を備えた反応フラスコに、N−メチル−2−ピロリドン(三菱化学株式会社製) 400gを入れ、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(セントラル硝子株式会社製、商品名:BIS−AP−AF) 49.6g、1,3−ビス(γ−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(信越化学工業株式会社製、商品名:H−PAM) 3.74gを加えて撹拌し、溶解させた。続いて、4,4´−オキシジフタル酸二無水物(東京化成工業株式会社製) 46.7gを加えて撹拌し、室温で5時間縮合反応させた。
次に、得られたイミド前駆体のN−メチル−2−ピロリドン溶液にm−キシレン(関東化学株式会社製) 120gを加え、180℃で4時間加熱撹拌しながら脱水反応させ、イミド化合物を得た。
得られたスラリー状の樹脂を高速に撹拌した5Lのメタノール中で撹拌洗浄した後、減圧乾燥によって乾燥してポリヒドロキシイミドを得た。
得られたポリヒドロキシイミド 100質量部、フェノール樹脂(明和化成株式会社製、商品名:MEP−7200) 20質量部、次の化学式で表されるジアゾキノン
Figure 2005173027
20質量部をN−メチル−2−ピロリドン 150質量部に溶解し、感光性樹脂組成物とした。
得られた組成物を6インチのシリコンウェハ上にスピンコーターを用いて塗布した後、120℃のベーク板上で4分間加熱し乾燥させて10μm膜厚の塗膜を得た。この塗膜に紫外線露光機によりマスクを通して200mJ/cmの露光を行った。次に、この塗膜表面を2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、純水でリンス洗浄した。現像後の膜厚測定を行ったところ、9.2μmの膜厚であった。
得られたポジ型パターンを光学顕微鏡で観察したところ、3μmのポジ型レリーフパターンがシャープに形成されていることが確認できた。さらにこのパターンを150℃で1時間、250℃で1時間、300℃で1時間、それぞれ加熱処理を行った。熱処理後のパターンはシリコンウェハ上に強固に密着しており、通常のテープ剥離試験においても剥れることはなかった。
次に、感光性樹脂組成物を4インチシリコンウェハ上にスピンコーターを用いて塗布した後、120℃のベーク板上で4分間加熱乾燥させた。乾燥後の重量を測定し、あらかじめ測定しておいたシリコンウェハの重量から計算して、樹脂の重量が1gになるまで塗布と乾燥の工程を繰返し行った。この塗膜を150℃で1時間、250℃で1時間、300℃で1時間加熱処理を行い、熱処理後の重量を測定した。次に、熱処理後の塗膜を100℃に加熱した水中で2時間煮沸し、表面の水滴を拭取った後の重量を測定した。続いて150℃の乾燥機で1時間乾燥させ、乾燥後の重量を測定した。このときの樹脂の吸水率を計算したところ、2.3%であった。
なお、吸水率の計算には次の式
吸水率=〔吸水した水の重量(g)/樹脂固形分の重量(g)〕×100
を用い、吸水した水の重量及び樹脂固形分の重量は、次の式
吸水した水の重量(g)=煮沸後の重量(g)−乾燥後の重量(g)
樹脂固形分の重量(g)=熱処理後の重量(g)−シリコンウェハの重量(g)
により計算した。
(実施例2〜3)
実施例1におけるフェノール樹脂(明和化成株式会社製、商品名:MEP−7200)の配合量を、実施例2においては5質量部、実施例3においては40質量部にしてそれぞれ実施例1と同様の操作により感光性樹脂組成物を製造し、硬化物とした際の特性の評価を行った。
(比較例1〜2)
実施例1におけるフェノール樹脂(明和化成株式会社製、商品名:MEP−7200)を添加しなかった場合を比較例1とし、フェノール樹脂の代わりに次の化学式で表されるノボラック型フェノール樹脂
Figure 2005173027
(旭有機材工業株式会社製、商品名:EP4050G) 20質量部を添加した場合を比較例2としてそれぞれ実施例1と同様の操作により感光性樹脂組成物を製造し、硬化物とした際の特性の評価を行った。
(参考例1)
感光性樹脂組成物としてネガ型感光性樹脂組成物(京セラケミカル株式会社製、商品名:CT4700)を用い、実施例1と同様の操作によりその硬化物の特性の評価を行った。
実施例、試験例及び参考例の特性の評価結果を表1に示した。
Figure 2005173027

Claims (5)

  1. (A)次の一般式(I)で表されるポリヒドロキシイミド
    Figure 2005173027
    (但し、式中Rは2価の芳香族基、Rは4価の芳香族基、Rは次の一般式(II)で表される基
    Figure 2005173027
    (但し、式中R、Rは2価の有機基、R、Rは1価の有機基である。)であり、a及びbは正の整数、nは5〜40の整数である。)と、
    (B)次の一般式(III)で表される少なくとも一つのメチロール基を有するフェノール樹脂
    Figure 2005173027
    (但し、式中Rは水素原子又はアルキル基、Zはそれぞれメチレン基又はジメチレンエーテル基であって、少なくとも1つはメチレン基であり、kは0〜50の整数であり、m1、m2及びm3はそれぞれ0〜2の整数である。)と、
    (C)感光性ジアゾキノン化合物と、
    (D)溶剤と
    を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
  2. 前記(A)ポリヒドロキシイミドのa及びbが0.6≦a/(a+b)<1.0を満たす整数であることを特徴とする請求項1記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  3. 前記(A)ポリヒドロキシイミドのnが15〜30であることを特徴とする請求項1又は2記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  4. 前記(A)ポリヒドロキシイミド 100質量部に対して、前記(B)フェノール樹脂 1〜100質量部、前記(C)感光性ジアゾキノン化合物 1〜100質量部、前記(D)溶剤 50〜300質量部の割合で配合してなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載のポジ型感光性樹脂組成物を塗布後、プリベークし、所望のマスクパターンを介して露光し、露光した部分を溶剤を用いて現像し、現像して得られたパターンを加熱により硬化させたことを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物の硬化物。
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