JP4923656B2 - ネガ型感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 - Google Patents

ネガ型感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品 Download PDF

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本発明は、ネガ型感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品に関し、さらに詳しくは、感光性を有する耐熱性高分子を含有する耐熱性のネガ型感光性樹脂組成物、これを用いたパターンの製造方法及び電子部品に関するものである。
従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜には、優れた耐熱性と電気特性、機械特性等を併せ持つポリイミド樹脂が用いられている。しかし、近年半導体素子の高集積化、大型化が進む中、封止樹脂パッケージの薄型化、小型化の要求がありLOC(リード・オン・チップ)や半田リフローによる表面実装などの方式が取られてきており、これまで以上に機械特性、耐熱性等に優れたポリイミド樹脂が必要とされるようになってきた。
一方、ポリイミド樹脂自身に感光特性を付与した感光性ポリイミドが用いられてきているが、これを用いるとパターン作製工程が簡略化でき、煩雑な製造工程の短縮が行えるという特徴を有する。従来の感光性ポリイミド又はその前駆体を用いてなる耐熱性フォトレジストや、その用途については良く知られている。ネガ型では、ポリイミド前駆体にエステル結合又はイオン結合を介してメタクリロイル基を導入する方法(例えば、特許文献1〜4参照)、光重合性オレフィンを有する可溶性ポリイミド(例えば、特許文献5〜10参照)、ベンゾフェノン骨格を有し、かつ窒素原子が結合する芳香環のオルソ位にアルキル基を有する自己増感型ポリイミド(例えば、特許文献11、12参照)などがある。
上記のネガ型では、現像の際にN−メチルピロリドン等の有機溶剤を必要とするため、最近では、アルカリ水溶液で現像ができるポジ型の感光性樹脂の提案がなされている。ポジ型では、ポリイミド前駆体にエステル結合を介してo−ニトロベンジル基を導入する方法(例えば、非特許文献1参照)、可溶性ヒドロキシルイミド又はポリオキサゾール前駆体にナフトキノンジアジド化合物を混合する方法(例えば、特許文献13、14参照)、可溶性ポリイミドにエステル結合を介してナフトキノンジアジドを導入する方法(例えば、非特許文献2参照)、ポリイミド前駆体にナフトキノンジアジドを混合するもの(例えば、特許文献15参照)などがある。
しかしながら、上記のネガ型ではその機能上、解像度に問題があったり、用途によっては製造時の歩留まり低下を招くなどの問題がある。また、上記のものでは用いるポリマーの構造が限定されるために、最終的に得られる被膜の物性が限定されてしまい多目的用途には不向きなものである。一方、ポジ型においても上記のように感光剤の吸収波長に伴う問題から感度や解像度が低かったり、構造が限定され、同様の問題を有する。
また、ポリベンゾオキサゾール前駆体にジアゾナフトキノン化合物を混合したもの(例えば、特許文献16参照)や、ポリアミド酸にエステル結合を介してフェノール部位を導入したもの(例えば、特許文献17参照)などカルボン酸の代わりにフェノール性水酸基を導入したものがあるが、これらのものは現像性が不十分であり未露光部の膜減りや樹脂の基材からの剥離が起こる。また、こうした現像性や接着の改良を目的に、シロキサン部位をポリマー骨格中に有するポリアミド酸を混合したもの(例えば、特許文献18、19参照)が提案されているが、前述のごとくポリアミド酸を用いるため保存安定性が悪化する。加えて保存安定性や接着の改良を目的に、アミン末端基を重合性基で封止したもの(例えば、特許文献20〜22参照)も提案されているが、これらのものは、酸発生剤として芳香環を多数含むジアゾキノン化合物を用いるため、感度が低く、ジアゾキノン化合物の添加量を増やす必要から、熱硬化後の機械物性を著しく低下させるという問題があり、実用レベルの材料とは言い難いものである。
特開昭49−11551号公報 特開昭51−40922号公報 特開昭54−145794号公報 特開昭56−38038号公報等 特開昭59−108031号公報 特開昭59−220730号公報 特開昭59−232122号公報 特開昭60−6729号公報 特開昭60−72925号公報 特開昭61−57620号公報等 特開昭59−219330号公報 特開昭59−231533号公報 特開昭64−60630号公報 米国特許第4395482号明細書 特開昭52−13315号公報 特公平1−46862号公報 特開平10−307393号公報 特開平4−31861号公報 特開平4−46345号公報 特開平5−197153号公報 特開平9−183846号公報 特開2001−183835号公報 特開平3−763号公報 特開平7−219228号公報 特開平10−186664号公報 特開平11−202489号公報 特開2001−56559号公報 特開2001−194791号公報 特表2002−526793号公報 米国特許第6143467号明細書 特開2001−125267号公報 特開平3−58048号公報 特開平3−259148号公報 特開平10−195294号公報 特開平11−202488号公報 特開2000−250209号公報 特開2001−249454号公報 特開2004−94118号公報 J.Macromol.Sci.Chem.,A24,10,1407,1987 Macromolecules,23,4796,1990 Macromolecules,29,6427,1996
前記ジアゾキノン化合物の問題点の改良を目的に、種々の化学増幅システムを適用したものも提案されている。化学増幅型のポリイミド(例えば、特許文献23参照)、化学増幅型のポリイミドあるいはポリベンゾオキサゾール前駆体(例えば、特許文献24〜30参照)が挙げられるが、これらのうち、高感度のものは低分子量が招く膜特性の低下が、膜特性に優れるものは高分子量が招く溶解性不十分による感度の低下が見られ、いずれも実用レベルの材料とは言い難いものである。また、酸触媒の存在下で進行する架橋反応を利用したネガ型の化学増幅システムを利用したもの(例えば、前出特許文献17及び31参照)も提案されているが、これらは分子鎖中の水酸基が架橋点となっており、実際には架橋反応効率は低く、高感度とはならない。
加えて、最近では、MRAM(Magnet Resistive RAM)のように、高温での加熱プロセスに弱いデバイスも提案されていることから、ポリイミドあるいはポリベンゾオキサゾール前駆体を環化する温度をより低温化する需要も高まってきている。環化プロセスそのものを要しない有機溶剤可溶性のポリイミドそのものを感光化したものも提案されている(例えば、特許文献32〜38及び非特許文献3参照)が、これらは感光特性、アルカリ水溶液現像性、耐熱性のいずれかに劣る欠点がある。従って、いずれも未だ実用化レベルで充分なものはないのが実状であるという問題点があった。
本発明は、以上のような従来の課題を解決するためになされたものであって、280℃以下の低温下の加熱処理でも十分な耐熱性と機械特性を与えるネガ型感光性樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、前記ネガ型感光性樹脂組成物の使用により、アルカリ水溶液で現像可能であり、耐熱性、機械特性に優れる良好な形状のパターンが得られるパターンの製造方法を提供するものである。さらに本発明は、良好な形状と特性のパターンを有することにより、信頼性の高い電子部品を提供することを目的とする。
すなわち、本発明によるネガ型感光性樹脂組成物は、(a)アルカリ水溶液可溶性のポリマーと、(b)活性光線照射により酸を発生する化合物と、及び(c)酸の作用により前記(a)成分の少なくとも末端基と架橋あるいは重合し得る化合物とを含有してなることを特徴とする。
また、本発明のネガ型感光性樹脂組成物にあっては、前記(a)成分が、ポリイミド、ポリオキサゾール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリヒドロキシアミド及びこれらの共重合体からなる群から選択される少なくとも1種の耐熱性高分子化合物であることを特徴とする。
また、本発明のネガ型感光性樹脂組成物にあっては、前記(a)成分が、1級又は2級アルコール、カルボキシル基、アミノ基、チオール及び芳香環からなる群から選択される官能基又は結合を含み、かつ前記(c)成分が、メチロール、アルコキシアルキル基、3級アルコール、シクロアルキル基、オレフィン、三重結合、ハロゲン化アルキル、エポキシ基などの環状エーテル、カーボネート及びイソシアナートからなる群から選択される官能基又は結合を含むことを特徴とする。
また、本発明のネガ型感光性樹脂組成物にあっては、前記(a)成分が、メチロール、アルコキシアルキル基、3級アルコール、シクロアルキル基、オレフィン、三重結合、ハロゲン化アルキル、エポキシ基などの環状エーテル、エステル結合、カーボネート及びイソシアナートからなる群から選択される官能基又は結合を含み、かつ前記(c)成分が、1級又は2級アルコール、カルボキシル基、アミノ基、チオール及び芳香環からなる群から選択される官能基又は結合を含むことを特徴とする。
本発明ネガ型感光性樹脂組成物にあっては、後述のように、前記(a)成分が末端に前記官能基又は結合の内のカルボキシル基又はエステルを含む場合には、前記(c)成分は末端に前記官能基又は結合の内の1級又は2級アルコール、エポキシ基、ビニルエーテル、イソシアネートから選ばれる1種を含み;前記(a)成分が末端に前記官能基又は結合の内のアミノ基を含む場合には、前記(c)成分は末端に前記官能基又は結合の内のエポキシ基を含み;前記(a)成分が末端に前記官能基又は結合の内のイソシアナートを含む場合には、前記(c)成分は末端に前記官能基又は結合の内の1級又は2級アルコール、フェノール、カルボキシル基から選ばれる1種を含み;前記(a)成分が末端に前記官能基又は結合の内のオレフィンを含む場合には、前記(c)成分は末端に前記官能基又は結合の内のオレフィンを含み;前記(a)成分が末端に前記官能基又は結合の内の三重結合を含む場合には、前記(c)成分は末端に前記官能基又は結合の内の三重結合を含み;前記(a)成分が末端に前記官能基又は結合の内の芳香環を含む場合には、前記(c)成分は末端に前記官能基又は結合の内のメチロール、アルコキシアルキル基、3級アルコール又はビニルエーテルから選ばれる1種を含むことが、好ましい。
また、本発明のネガ型感光性樹脂組成物にあっては、前記(a)成分100重量部に対して、前記(b)成分0.01〜50重量部、及び前記(c)成分0.1〜50重量部を含有することを特徴とする。
また、本発明のパターンの製造方法にあっては、前記ネガ型感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、前記塗布、乾燥工程により得られた感光性樹脂膜を露光する工程と、前記露光後の感光性樹脂膜をアルカリ水溶液を用いて現像する工程と、及び前記現像後の感光性樹脂膜を加熱処理する工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明の電子部品にあっては、前記パターンの製造方法により得られるパターンの層を有してなる電子デバイスを有する電子部品であって、前記電子デバイス中に前記パターンの層が層間絶縁膜層又は表面保護膜層として設けられていることを特徴とする。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物を用いることで、感度、解像度に優れたパターン形成が可能となる。また、本発明のネガ型感光性樹脂組成物をパターン形成、加熱硬化した膜は、耐熱性及び機械特性に優れる。
また、本発明のパターンの製造方法によれば、前記ネガ型感光性樹脂組成物の使用により、感度、解像度及び耐熱性に優れ、良好な形状のパターンが得られる。
さらに、本発明の電子部品は、良好な形状と特性のパターンを有することにより、信頼性が高いという効果を奏する。
以下に、本発明にかかるネガ型感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
[ネガ型感光性樹脂組成物]
まず、本発明によるネガ型感光性樹脂組成物について説明する。
本発明によるネガ型感光性樹脂組成物は、(a)アルカリ水溶液可溶性のポリマー(以下、単に「(a)成分」とする)と、(b)活性光線照射により酸を発生する化合物(以下、単に「(b)成分」とする)と、及び(c)酸の作用により前記(a)成分の少なくとも末端基と架橋あるいは重合し得る化合物(以下、単に「(c)成分」とする)とを含有してなる。以下、各成分について説明する。
[(a)成分]
本発明における(a)成分は、アルカリ水溶液可溶性のポリマーであり、酸の存在下で(c)成分と橋架け反応しうる末端基を持つものであれば、特に構造上の制限はない。ここで言う橋架け反応には加熱を伴うものも含まれる。
なお、アルカリ水溶液とは、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、金属水酸化物水溶液、有機アミン水溶液等のアルカリ性の溶液である。一般には、濃度が2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液が用いられるので、(a)成分は、この水溶液に対して可溶性であることが好ましい。
なお、本発明の(a)成分がアルカリ水溶液で可溶であることの1つの基準を以下に説明する。(a)成分単独あるいは以下に順を追って説明する(b)成分、(c)成分とともに任意の溶剤に溶解して得られたワニスを、シリコンウエハなどの基板上にスピン塗布して膜厚5μm程度の塗膜を形成する。これをテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、金属水酸化物水溶液、有機アミン水溶液のいずれか一つに20〜25℃において、浸漬する。この結果、均一な溶液として溶解し得るとき、用いた(a)成分はアルカリ水溶液で可溶であると判断する。
ここで、前記(a)成分の主鎖骨格としてポリイミド、ポリオキサゾール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリヒドロキシアミドなどから選ばれる高分子化合物であることが、例えば加工性、耐熱性の点で好ましく、複数のフェノール性水酸基やカルボキシル基を有する構造であることがアルカリ水溶液可溶性の点で好ましい。また、これらの二種類以上の共重合体や混合物として用いることもできる。
本発明における(a)成分と(c)成分の架橋反応は、必ずしも末端のみに架橋点が限定されるものではなく、これと合わせて(a)成分の主鎖中の官能基と(c)成分の架橋反応が進行しても良い。本発明において、(a)成分の末端に架橋点があることで、架橋のあるなし、つまり、露光部、未露光部の溶解速度の差が大きくなり、良好なパターン形成に効果的である。(a)成分の末端基と(c)成分の官能基との組み合わせとしては、酸の存在下で熱により、共有結合、イオン結合、水素結合のいずれかの形態にて両者の間で結合が生ずれば良く、特に制限はない。
中でも、反応性すなわちパターニングの際の感度や、最終的に得られる膜の機械特性の観点から、(a)成分、(c)成分の官能基や結合が次のA群、B群よりそれぞれ一つずつ選ばれるような組み合わせが好ましい。この場合、(a)成分をどちらの群から選んでも良いが、原則として(a)成分及び(c)成分を互いに異なる群より選ばれた組み合わせとする必要がある。
〔A群〕 1級又は2級アルコール、カルボキシル基、アミノ基、チオール、芳香環。
〔B群〕 メチロール、アルコキシアルキル基、3級アルコール、シクロアルキル基、オレフィン、三重結合、ハロゲン化アルキル、エポキシ基などの環状エーテル、エステル結合、カーボネート、イソシアナート。
しかしながら、上記に該当しない組み合わせでも、カルボキシル基又はエステルとアミノ基、カルボキシル基又はエステルと1級又は2級アルコール、シクロアルキル基同士、カルボキシル基同士、アルコール同士、エポキシ基同士、オレフィンあるいは三重結合同士、メチロール同士なども反応性の高い好ましい組み合わせとして挙げることができる。
好ましい主鎖骨格として例示した樹脂を用いる場合、末端基導入の容易さの観点で、(a)成分の末端がカルボキシル基又はそれより誘導されるエステル、アミノ基又はそれより誘導されるイソシアナート前駆体であることが望ましい。このような観点から、特に好ましい組み合わせとしては、(a)成分としてカルボキシル基又はエステルと、(c)成分として1級又は2級アルコール、エポキシ基、ビニルエーテル又はイソシアナートとの組み合わせ、(a)成分としてアミノ基と、(c)成分としてエポキシ基又はエステルとの組合せ、(a)成分としてイソシアナートと、(c)成分として1又は2級アルコール、フェノール、カルボキシル基又はエステルとの組合せを挙げることができる。
加えて、良好な硬化膜強度が得られる組み合わせという点で(a)成分及び(c)成分がオレフィンあるいは三重結合同士、良好な感度が得られる組み合わせという点で(a)成分として芳香環と、(c)成分としてメチロール、アルコキシアルキル基、3級アルコール又はビニルエーテルとの組合せが特に好ましいものとして挙げることができる。
なお、(a)成分の末端基と(c)成分の官能基との組み合わせは、感光性樹脂組成物の塗布時には、基本的には結合(架橋)が生じない組み合わせとする。即ち、その組み合わせにおいて架橋の生じる温度として、酸の存在下で150℃以上であることが好ましい。そのため、これまでに組み合わせの例示として挙げた各官能基を保護基や誘導体とする方法などで潜在化させ、露光による光化学反応あるいはその後の露光後加熱工程の際の熱による化学変化等で所望の官能基に変換するなどの手法を併せて取ることもできる。例えば、イソシアナートは150℃以下の低温でも反応してしまうため、アミノ基をアルコキシカルボニル基などでブロック化した前駆体の状態で(a)成分の末端基や(c)成分に導入することができる。
本発明で用いる(a)成分において、末端基と繰り返し単位との割合は、モル比率で、末端基2に対して繰り返し単位(例えばポリイミドやポリアミドの場合、酸残基とアミン残基からなる繰り返し単位)1〜100であることが好ましく、2〜50であることがより好ましい。これよりも末端基比率が小さいと、架橋反応の効果が薄れるあるいは感光特性が低下してしまう恐れがある。逆にこれよりも比率が大きいときには、分子量の低下により架橋反応が十分に進行しても、十分な膜物性が得られない恐れがある。
(a)成分にポリイミド、ポリオキサゾール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリヒドロキシアミドを用いる場合、酸残基とアミン残基のモル比は特に制限はないが、末端基がアミノフェノールに起因する場合は、酸残基がアミン残基より一つ多く、100:99〜2:1の範囲であることが好ましく、50:49〜3:2の範囲であることがより好ましい。末端基がヒドロキシ安息香酸誘導体の場合は、酸残基がアミン残基より一つ少なく、99:100〜1:2の範囲とするのが好ましく、49:50〜2:3の範囲であることがより好ましい。その定量方法としては、1H NMRの測定により行うことができる。
(a)成分として用いることのできるアルカリ水溶液可溶性のポリマーについて、さらに説明する。ポリイミドは、例えばテトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させ、脱水閉環することにより得ることができる。ポリオキサゾールは、例えばジカルボン酸ジクロリドとジヒドロキシジアミンを反応させ、脱水閉環することにより得ることができる。ポリアミドイミドは、例えばトリカルボン酸とジアミンを反応させ、脱水閉環することにより得ることができる。ポリアミドは、例えばジカルボン酸ジクロリドとジアミンを反応させることにより得ることができる。ポリアミド酸は、例えばテトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させることにより得ることができる。ポリアミド酸エステルは、例えばテトラカルボン酸ジエステルジクロリドとジアミンを反応させることにより得ることができる。
中でも現在電子部品用としては、加熱によりポリベンゾオキサゾールに閉環しうるポリヒドロキシアミドは、耐熱性、機械特性、電気特性に優れるものとして多用されつつある。このポリヒドロキシアミドは下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有する。ヒド
ロキシ基を含有するアミドユニットは、最終的には硬化時の脱水閉環により、耐熱性、機械特性、電気特性に優れるオキサゾール体に変換される。
Figure 0004923656
(I)
(式中、Uは4価の有機基を示し、Vは2価の有機基を示す)
本発明で用いることができる一般式(I)で表される繰り返し単位を有するポリヒドロキシアミドは、前記繰り返し単位を有していればよいが、ポリヒドロキシアミドのアルカリ水溶液に対する可溶性は、フェノール性水酸基に由来するため、ヒドロキシ基を含有するアミドユニットが、ある割合以上含まれていることが好ましい。
即ち、次式(II)
Figure 0004923656
(II)
(式中、Uは4価の有機基を示し、VとWは2価の有機基を示す。jとkは、モル分率を示し、jとkの和は100モル%であり、jが60〜100モル%、kが40〜0モル%である。)
で表されるポリヒドロキシアミドであることが好ましい。ここで、式中のjとkのモル分率は、j=80〜100モル%、k=20〜0モル%であることがより好ましい。
本発明において、一般式(I)で表される繰り返し単位を有するポリアミドは、一般的にジカルボン酸誘導体とヒドロキシ基含有ジアミン類とから合成できる。具体的には、ジカルボン酸誘導体をジハライド誘導体に変換後、前記ジアミン類との反応を行うことにより合成できる。ジハライド誘導体としては、ジクロリド誘導体が好ましい。
ジクロリド誘導体は、ジカルボン酸誘導体にハロゲン化剤を作用させて合成することができる。ハロゲン化剤としては通常のカルボン酸の酸クロリド化反応に使用される、塩化チオニル、塩化ホスホリル、オキシ塩化リン、五塩化リン等が使用できる。
ジクロリド誘導体を合成する方法としては、ジカルボン酸誘導体と上記ハロゲン化剤を溶媒中で反応させるか、過剰のハロゲン化剤中で反応を行った後、過剰分を留去する方法で合成できる。反応溶媒としは、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ベンゼン等が使用できる。
これらのハロゲン化剤の使用量は、溶媒中で反応させる場合は、ジカルボン酸誘導体に対して、1.5〜3.0モルが好ましく、1.7〜2.5モルがより好ましく、ハロゲン化剤中で反応させる場合は、4.0〜50モルが好ましく、5.0〜20モルがより好ましい。反応温度は、−10〜70℃が好ましく、0〜20℃がより好ましい。
ジクロリド誘導体とジアミン類との反応は、脱ハロゲン化水素剤の存在下に、有機溶媒中で行うことが好ましい。脱ハロゲン化水素剤としては、通常、ピリジン、トリエチルアミン等の有機塩基が使用される。また、有機溶媒としは、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等が使用できる。反応温度は、−10〜30℃が好ましく、0〜20℃がより好ましい。
ここで、一般式(I)及び(II)において、Uで表される4価の有機基とは、一般に、ジカルボン酸と反応してポリアミド構造を形成する、2個のヒドロキシ基がそれぞれアミンのオルト位に位置した構造を有するジアミンの残基であり、4価の芳香族基が好ましく、炭素原子数としては6〜40のものが好ましく、炭素原子数6〜40の4価の芳香族基がより好ましい。4価の芳香族基としては、4個の結合部位がいずれも芳香環上に存在するものが好ましい。
このようなジアミン類としては、3,3'−ジアミノ−4,4'−ジヒドロキシビフェニル、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、前記ポリアミドの式(II)において、Wで表される2価の有機基とは、一般に、ジカルボン酸と反応してポリアミド構造を形成する、ジアミンの残基であり、前記Uを形成するジアミン以外の残基であり、2価の芳香族基又は脂肪族基が好ましく、炭素原子数としては4〜40のものが好ましく、炭素原子数4〜40の2価の芳香族基がより好ましい。
このようなジアミン類としては、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、4,4'−ジアミノジフェニルスルフィド、ベンジシン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン等の芳香族ジアミン化合物、この他にもシリコーン基の入ったジアミンとして、LP−7100、X−22−161AS、X−22−161A、X−22−161B、X−22−161C及びX−22−161E(いずれも信越化学工業株式会社製、商品名)等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
これらの化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、一般式(I)及び(II)において、Vで表される2価の有機基とは、ジアミンと反応してポリアミド構造を形成する、ジカルボン酸の残基であり、2価の芳香族基が好ましく、炭素原子数としては6〜40のものが好ましく、炭素原子数6〜40の2価の芳香族基がより好ましい。2価の芳香族基としては、2個の結合部位がいずれも芳香環上に存在するものが好ましい。
このようなジカルボン酸としては、イソフタル酸、テレフタル酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4'−ジカルボキシビフェニル、4,4'−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4'−ジカルボキシテトラフェニルシラン、ビス(4−カルボキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(p−カルボキシフェニル)プロパン、5−tert−ブチルイソフタル酸、5−ブロモイソフタル酸、5−フルオロイソフタル酸、5−クロロイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族系ジカルボン酸、1,2−シクロブタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸等の脂肪族系ジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
これらの化合物を、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(a)成分の分子量は、重量平均分子量で3,000〜200,000が好ましく、5,000〜100,000がより好ましい。ここで、分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線より換算して得た値である。
[(b)成分]
本発明のネガ型感光性樹脂組成物において、前記(a)成分として用いるアルカリ水溶液可溶性のポリマーとともに、前記(b)成分として活性光線照射により酸を発生する化合物(以下、酸発生剤という)を用いる。この酸発生剤の含有量は、感光時の感度、解像度を良好とするために、(a)成分100重量部に対して、0.01〜50重量部とすることが好ましく、0.01〜20重量部とすることがより好ましく、0.5〜20重量部とすることがさらに好ましい。
本発明に使用する前記酸発生剤(b)は、紫外線の如き活性光線の照射によって酸性を呈すると共に、その作用により、(c)成分を(a)成分の末端基と架橋せしめる、あるいは(c)成分同士を重合せしめる作用を有する。このような(b)成分の化合物としては、具体的にはジアリールスルホニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、ジアルキルフェナシルスルホニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、アリールジアゾニウム塩、芳香族テトラカルボン酸エステル、芳香族スルホン酸エステル、ニトロベンジルエステル、オキシムスルホン酸エステル、芳香族N−オキシイミドスルフォネート、芳香族スルファミド、ハロアルキル基含有炭化水素系化合物、ハロアルキル基含有ヘテロ環状化合物、ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルなどが用いられる。このような化合物は必要に応じて2種類以上併用したり、他の増感剤と組合せて使用することができる。なかでも芳香族オキシムスルホン酸エステル、芳香族N−オキシイミドスルフォネートは高感度の点で効果が期待できるので好ましい。
[(c)成分]
本発明に使用する(c)成分、すなわち酸の作用により架橋あるいは重合し得る化合物であって前記(a)成分の少なくとも末端基と架橋し得る化合物は、前述した条件を満たすものであれば特に制限はないが、分子内に少なくとも一つ好ましくは2つ以上の反応性官能基を有する化合物であることが好ましい。(c)成分の架橋しうる温度としては、感光性樹脂組成物が塗布、乾燥、露光、現像の各工程で架橋が進行しないように、150℃以上であることが好ましい。(c)成分は(a)成分の末端基と架橋するが、これと併せて分子間で重合するような化合物でも良い。
このような化合物として好ましいものは、分子内に2個以上のメチロール基、アルコキシメチル基、エポキシ基、オキセタン、ビニルエーテル基、オレフィン、アルキニル基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル結合、シクロアルキル基、アミノ基、イソシアナート基など、先に例示した(a)成分と組み合わせるのに好ましいものに該当する官能基を有する化合物を挙げることができる。特に好ましくは、これらの置換基が芳香環上に置換した化合物すなわちフェノール、ビスフェノール、ポリフェノール、ノボラック樹脂、レゾール樹脂やこれらの置換基でN位を置換したメラミン、ベンゾグアナミン、グリコールウリル、尿素化合物が特に好ましい。これら好ましい化合物群の例を以下の一般式(III)、(IV)として挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0004923656
(III)
(式中、Xは単結合又は1〜4価の有機基を示し、Zは(a)成分と反応する官能基を示し、R1は水素原子、水酸基又は一価の有機基を示し、nは1〜4の整数であり、p、qは各々独立に0〜4の整数である。)
Figure 0004923656
(IV)
(式中、Zは各々独立に(a)成分と反応する官能基を示し、R2は各々独立に水素原子又は一価の有機基を示し、互いが結合することで環構造となっていても良い。)
一般式(III)において、Xで示される有機基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等の炭素数が1〜10のアルキレン基、エチリデン基等の炭素数が2〜10のアルキリデン基、フェニレン基等の炭素数が6〜30のアリーレン基、これら炭化水素基の水素原子の一部又は全部をフッ素原子等のハロゲン原子で置換した基、スルホン基、カルボニル基、エーテル結合、チオエーテル結合、アミド結合等が挙げられ、また下記一般式(V)
Figure 0004923656
(V)
(式中、個々のX'は、各々独立に、単結合、アルキレン基(例えば炭素原子数が1〜10のもの)、アルキリデン基(例えば炭素数が2〜10のもの)、それらの水素原子の一部又は全部をハロゲン原子で置換した基、スルホン基、カルボニル基、エーテル結合、チオエーテル結合、アミド結合等から選択されるものであり、R3は水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基又はハロアルキル基であり、複数存在する場合は互いに同一でも異なっていてもよく、mは1〜10である。)
で示される2価の有機基が好ましいものとして挙げられる。さらに、下記一般式(VI)に挙げられるものは感度、解像度にも優れるため、特に好ましいものとして挙げられる。
Figure 0004923656
(VI)
(式中、2つのYは各々独立に水素原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基であり酸素原子又はフッ素原子を含んでいても良く、R4〜R5は各々独立に水素原子又は一価の有機基を示し、p、q、r及びsは各々独立に0〜4の整数である。)
これらの架橋剤は単独で使用しても良く、また2種類以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明に使用する(c)成分の含有量は、感光時の感度、解像度、また硬化時のパターンの溶融を抑止するために、(a)成分100重量部に対して、0.1〜50重量部とすることが好ましく、0.1〜20重量部とすることがより好ましく、0.5〜20重量部とすることがさらに好ましい。
[その他の成分:(1)酸発生化合物]
本発明によるネガ型感光性樹脂組成物は、前記(a)成分〜(c)成分の他に、(1)酸発生化合物、(2)密着性付与在、(3)界面活性剤あるいはレベリング剤、(4)溶剤等を含有しても良い。
まず、(c)成分の架橋反応を促進するために、酸触媒あるいは熱により酸を発生する(1)酸発生化合物を併用しても良い。触媒として用いる酸としては強酸が好ましく、具体的には、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸のようなアリールスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸のようなパーフルオロアルキルスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ブタンスルホン酸のようなアルキルスルホン酸が望ましい。熱により上記酸を発生する化合物は、オニウム塩として塩の形やイミドスルホナートのような共有結合の形で本発明のネガ型感光性樹脂組成物に添加される。
中でも熱分解開始温度が50℃〜270℃であるものが望ましい。具体的には、熱重量分析(TG)で測定される1%重量減少温度が50℃〜270℃、あるいは5%重量減少温度が60℃〜300℃であるものが望ましい。さらには、熱分解開始温度が140℃〜250℃であるものがプリベーク時の際に酸が発生せず、感光特性等に悪影響を与える可能性がないのでより好ましい。具体的には、熱重量分析(TG)で測定される1%重量減少温度が140℃〜250℃、あるいは5%重量減少温度が170℃〜265℃であるものが望ましい。これらの酸触媒あるいは熱により酸を発生する化合物を用いる場合は、(a)成分100重量部に対して、10重量部以下が好ましく、5重量部以下がより好ましい。添加量が多い場合には、プリベーク時の熱分解による影響が無視できない恐れがある。
[その他の成分:(2)接着性付与剤]
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、硬化膜の基板との接着性を高めるために、有機シラン化合物、アルミキレート化合物等の(2)接着性付与剤を含むことができる。
有機シラン化合物としては、例えば、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、尿素プロピルトリエトキシシラン、メチルフェニルシランジオール、エチルフェニルシランジオール、n−プロピルフェニルシランジオール、イソプロピルフェニルシランジオール、n−ブチルフェニルシランジオール、イソブチルフェニルシランジオール、tert−ブチルフェニルシランジオール、ジフェニルシランジオール、エチルメチルフェニルシラノール、n−プロピルメチルフェニルシラノール、イソプロピルメチルフェニルシラノール、n−ブチルメチルフェニルシラノール、イソブチルメチルフェニルシラノール、tert−ブチルメチルフェニルシラノール、エチルn−プロピルフェニルシラノール、エチルイソプロピルフェニルシラノール、n−ブチルエチルフェニルシラノール、イソブチルエチルフェニルシラノール、tert−ブチルエチルフェニルシラノール、メチルジフェニルシラノール、エチルジフェニルシラノール、n−プロピルジフェニルシラノール、イソプロピルジフェニルシラノール、n−ブチルジフェニルシラノール、イソブチルジフェニルシラノール、tert−ブチルジフェニルシラノール、フェニルシラントリオール、1,4−ビス(トリヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(メチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(エチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(プロピルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ブチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジメチルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジエチルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジプロピルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジブチルヒドロキシシリル)ベンゼン等が挙げられる。アルミキレート化合物としては、例えば、トリス(アセチルアセトネート)アルミニウム、アセチルアセテートアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。
これらの(2)密着性付与剤を用いる場合は、(a)成分100重量部に対して、0.1〜20重量部含有させるのが好ましく、0.5〜10重量部含有させるのがより好ましい。
[その他の成分:(3)界面活性剤あるいはレベリング剤]
また、本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、塗布性、例えばストリエーション(膜厚のムラ)を防いだり、現像性を向上させるために、適当な界面活性剤あるいはレベリング剤を添加することができる。このような界面活性剤あるいはレベリング剤としては、例えば、ポリオキシエチレンウラリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル等があり、市販品としては、メガファックスF171、F173、R−08(大日本インキ化学工業株式会社製商品名)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム株式会社製商品名)、オルガノシロキサンポリマーKP341、KBM303、KBM403、KBM803(信越化学工業株式会社製商品名)等が挙げられる。
[その他の成分:(4)溶剤]
本発明においてはこれらの成分を(4)溶剤に溶解し、一般にワニス状にして使用する。溶剤としては、N‐メチル‐2‐ピロリドン、γ‐ブチロラクトン、N,N‐ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、2‐メトキシエタノール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル‐1,3‐ブチレングリコールアセテート、1,3‐ブチレングリコールアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、テトラヒドロフランなどがあり、単独でも混合して用いても良い。
[パターンの製造方法]
次に、本発明によるパターンの製造方法について説明する。本発明によるパターンの製造方法は、上述したネガ型感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、前記塗布、乾燥工程により得られた感光性樹脂膜を露光する工程と、前記露光後の感光性樹脂膜を、アルカリ水溶液を用いて現像する工程と、及び前記現像後の感光性樹脂膜を加熱処理する工程とを経て、所望の耐熱性高分子のパターンを製造することができる。以下、各工程について説明する。
(塗布・乾燥(成膜)工程)
ネガ型感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥する工程では、ガラス基板、半導体、金属酸化物絶縁体(例えばTiO2、SiO2等)、窒化ケイ素などの支持基板上に、上述した感光性樹脂組成物を、スピンナーなどを用いて回転塗布する。その後、ホットプレート、オーブンなどを用いて乾燥することにより、支持基板上にネガ型感光性樹脂組成物の被膜である感光性樹脂膜を形成する。
(露光工程)
次に、露光工程では、支持基板上で被膜となった感光性樹脂組成物(感光性樹脂膜)に、マスクを介して紫外線、可視光線、放射線などの活性光線を照射する。なお、所望により露光後の感光性樹脂膜を加熱する工程をさらに含んでも良い。
(現像工程)
続いて、現像工程では、未露光部を現像液で除去することによりパターンが得られる。現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどのアルカリ水溶液が好ましいものとして挙げられる。これらの水溶液の塩基濃度は、0.1〜10重量%とすることが好ましい。さらに、上記現像液にアルコール類や界面活性剤を添加して使用することもできる。これらはそれぞれ、現像液100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部の範囲で配合することができる。
(加熱処理工程)
次いで、加熱処理工程では、例えば種々の熱拡散炉、加熱炉や硬化炉を使用して、得られたパターンに好ましくは150〜450℃の加熱処理を施すことにより、耐熱性高分子のパターンになる。本発明においては、加熱処理を280℃以下、好ましくは150〜280℃で行っても十分な膜特性を得ることができる。
(マイクロ波硬化)
また、加熱処理には、熱拡散炉等に限らず、マイクロ波を用いることもできる。マイクロ波を、周波数を変化させながらパルス状に照射した場合は定在波を防ぐことができ、基板面を均一に加熱することができる点で好ましい。さらに、基板として電子部品のように金属配線を含む場合は、周波数を変化させながらマイクロ波をパルス状に照射すると、金属からの放電等の発生を防ぐことができ、電子部品を破壊から守ることができる点で好ましい。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物において、照射するマイクロ波の周波数は0.5〜20GHzの範囲であるが、実用的には1〜10GHzの範囲が好ましく、さらに2〜9GHzの範囲がより好ましい。
照射するマイクロ波の周波数は連続的に変化させることが望ましいが、実際は周波数を階段状に変化させて照射する。その際、単一周波数のマイクロ波を照射する時間はできるだけ短い方が定在波や金属からの放電等が生じにくく、その時間は1ミリ秒以下が好ましく、100マイクロ秒以下が特に好ましい。
照射するマイクロ波の出力は、装置の大きさや被加熱体の量によっても異なるが、概ね10〜2000Wの範囲であり、実用上は100〜1000Wがより好ましく、100〜700Wがさらに好ましく、100〜500Wが最も好ましい。出力が10W以下では被加熱体を短時間で加熱することが難しく、2000W以上では急激な温度上昇が起こりやすい。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物において、照射するマイクロ波はパルス状に入/切させることが好ましい。マイクロ波をパルス状に照射することにより、設定した加熱温度を保持することができ、また、ポリイミド薄膜や基材へのダメージを避けることができる点で好ましい。パルス状のマイクロ波を1回に照射する時間は、条件によって異なるが、概ね10秒以下である。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物において熱硬化させる時間は、残存溶剤や揮発成分の飛散が十分進行するまでの時間であるが、作業効率との兼ね合いから概ね5時間以下である。また、熱処理の雰囲気は、大気中、又は窒素等の不活性雰囲気中いずれを選択することもできる。
[半導体装置の製造工程]
次に、本発明によるネガ型感光性樹脂組成物を用いたパターンの製造方法の一例として、半導体装置(電子部品)の製造工程の一例を図面に基づいて説明する。図1〜図5は、多層配線構造を有する半導体装置の製造工程を説明する概略断面図である。これらの図1〜図5において、回路素子(図示しない)を有するSi基板等の半導体基板1は、回路素子の所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜2で被覆され、露出した回路素子上に第1導体層3が形成されている。この半導体基板1上に、スピンコート法等で層間絶縁膜としてのポリイミド樹脂等の層間絶縁膜層4が形成される(図1、工程(a))。
次に、塩化ゴム系又はフェノールノボラック系の感光性樹脂層5が、前記層間絶縁膜層4上にスピンコート法で形成され、公知の写真食刻技術によって所定部分の層間絶縁膜層4が露出するように窓6Aが設けられる(図2、工程(b))。前記窓6Aにより露出した層間絶縁膜層4は、酸素、四フッ化炭素等のガスを用いるドライエッチング手段によって選択的にエッチングされ、窓6Bが空けられている。次いで、窓6Bから露出した第1導体層3を腐食することなく、感光性樹脂層5のみを腐食するようなエッチング溶液を用いて感光性樹脂層5が完全に除去される(図3、工程(c))。
さらに、公知の写真食刻技術を用いて、第2導体層7を形成させ、第1導体層3との電気的接続が完全に行われる(図4、工程(d))。3層以上の多層配線構造を形成する場合は、上記の工程を繰り返して行い各層を形成することができる。
次に、表面保護膜層8を形成する。図1〜図5の例では、この表面保護膜層8を、前記感光性樹脂組成物をスピンコート法にて塗布、乾燥し、所定部分に窓6Cを形成するパターンを描いたマスク上から光を照射した後、アルカリ水溶液にて現像してパターンを形成し、加熱して耐熱性高分子膜とする(図5、工程(e))。この表面保護膜層8としての耐熱性高分子膜は、導体層を外部からの応力、α線などから保護するものであり、得られる半導体装置は信頼性に優れる。なお、上記例において、表面保護膜層8だけでなく、層間絶縁膜層4を本発明のネガ型感光性樹脂組成物を用いて形成することも可能である。
[電子部品]
次に、本発明による電子部品について説明する。本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、半導体装置や多層配線板等の電子部品に使用することができ、具体的には、半導体装置の表面保護膜や層間絶縁膜、多層配線板の層間絶縁膜等の形成に使用することができる。本発明の半導体装置は、前記ネガ型感光性樹脂組成物を用いて形成される表面保護膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとることができる。本発明による電子部品は、本発明のネガ型感光性樹脂組成物を用いて上記パターンの製造方法によって形成されるパターンを含む。また、電子部品としては、半導体装置や多層配線板、各種電子デバイス等を含む。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜12、参考例1〜6
実施例、参考例及び後述する比較例において、合成したポリマーの重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC、装置は(株)日立製作所製、カラムは日立化成工業(株)製ゲルパック)を用いて、標準ポリスチレン換算により求めた。
[合成例1] ポリベンゾオキサゾール前駆体の合成
攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸15.48g(60 mmol)、N−メチルピロリドン90gを仕込み、フラスコを5℃に冷却した後、塩化チオニル23.9g(120 mmol)を滴下し、30分間反応させて、4,4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸クロリドの溶液を得た。次いで、攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン87.5gを仕込み、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン18.30g(50 mmol)を攪拌溶解した後、ピリジン9.48g(120 mmol)を添加し、温度を0〜5℃に保ちながら、4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸クロリドの溶液を30分間で滴下した後、30分間攪拌を続けた。溶液を3リットルの水に投入し、析出物を回収、純水で3回洗浄した後、減圧乾燥してカルボキシル基末端のポリヒドロキシアミドを得た(以下、ポリマーIとする)。ポリマーIのGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は17,600、分散度は1.6であった。
[合成例2]
合成例1の4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸とビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンのモル量60 mmol:50 mmolを50 mmol:60 mmolとし、他の試薬の量もそれぞれのモル量に比例して変更した以外は、合成例1と同様にして合成を行った。その結果得られたアミノ基末端のポリヒドロキシアミドを以下、ポリマーIIとする。ポリマーIIのGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は16,200、分散度は1.8であった。
[合成例3]
攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸15.48g(60 mmol)、N−メチルピロリドン90gを仕込み、フラスコを5℃に冷却した後、塩化チオニル23.9g(120 mmol)を滴下し、30分間反応させて、4,4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸クロリドの溶液を得た。次いで、攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン87.5gを仕込み、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン18.30g(50 mmol)とm−アミノアニソール2.46g(20 mmol)を添加し、攪拌溶解した後、ピリジン9.48g(120 mmol)を添加し、温度を0〜5℃に保ちながら、4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸クロリドの溶液を30分間で滴下した後、30分間攪拌を続けた。この溶液を3リットルの水に投入し、析出物を回収、純水で3回洗浄した後、減圧乾燥してメトキシ置換ベンゼン末端のポリヒドロキシアミドを得た(以下、ポリマーIIIとする)。ポリマーIIIのGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は19,100、分散度は1.6であった。
[合成例4]
攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸12.90g(50 mmol)、N−メチルピロリドン75gを仕込み、フラスコを5℃に冷却した後、塩化チオニル19.9g(100 mmol)を滴下し、30分間反応させて、4,4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸クロリドの溶液を得た。次いで、攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン105gを仕込み、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン22.0g(60 mmol)と5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物3.28 g(20 mmol)を添加し、攪拌溶解した後、ピリジン7.9g(100 mmol)を添加し、温度を0〜5℃に保ちながら、4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸クロリドの溶液を30分間で滴下した後、30分間攪拌を続けた。得られた溶液を3リットルの水に投入し、析出物を回収、純水で3回洗浄した後、減圧乾燥して二重結合を末端に持つポリヒドロキシアミドを得た(以下、ポリマーIVとする)。ポリマーIVのGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は22,800、分散度は1.8であった。
[合成例5] ポリイミド前駆体の合成
攪拌機及び温度計を備えた0.2リットルのフラスコ中に、3,3',4,4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物(ODPA)10g(32 mmol)とイソプロピルアルコール3.87g(65 mmol)とをN−メチルピロリドン45gに溶解し、1,8−ジアザビシクロウンデセンを触媒量添加の後に、60℃にて2時間加熱を行い、続いて室温下(25℃)で15時間攪拌し、エステル化を行った。その後、氷冷下で塩化チオニルを7.61g(64 mmol)加え、室温に戻し2時間反応を行い酸クロリドの溶液を得た。この溶液を酸クロ溶液Iと呼ぶ。
次いで、攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン40gを仕込み、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン10.25g(28 mmol)を添加し、攪拌溶解した後、ピリジン7.62g(64 mmol)を添加し、温度を0〜5℃に保ちながら、先に調製した酸クロ溶液Iを30分間で滴下した後、30分間攪拌を続けた。この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物を濾別して集め、減圧乾燥することによってカルボキシル基末端のポリアミド酸エステルを得た(以下、ポリマーVとする)。ポリマーVの重量平均分子量は19,400、分散度は2.2であった。
[合成例6]
合成例5の(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンのモル量を36 mmolとし、酸クロ溶液I以外の他の試薬の量もそれぞれのモル量に比例して変更した以外は、合成例5と同様にして合成を行った。その結果得られたアミノ基末端のポリアミド酸エステルを以下、ポリマーVIとする。ポリマーVIのGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は23,200、分散度は2.0であった。
[合成例7]
合成例5のビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンのN−メチルピロリドン溶液にm−アミノアニソール0.99g(8 mmol)を添加した以外は、合成例5と同様にして合成を行った。その結果得られたメトキシ置換ベンゼン末端のポリアミド酸エステルを以下、ポリマーVIIとする。ポリマーVIIのGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は20,000、分散度は1.6であった
[合成例8]
攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン40gを仕込み、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン13.17g(36 mmol) と5-ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物1.31g(8 mmol)を添加し、攪拌溶解した後、ピリジン7.62g(64 mmol)を添加し、温度を0〜5℃に保ちながら、先に調製した酸クロ溶液Iを30分間で滴下した後、30分間攪拌を続けた。この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物を濾別して集め、減圧乾燥することによって二重結合を末端に持つポリアミド酸エステルを得た。(以下、ポリマーVIIIとする)。ポリマーVIIIの重量平均分子量は21,100、分散度は2.1であった。
[合成例9] ポリイミドの合成
攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン60gを仕込み、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン11.71g(32 mmol)と無水マレイン酸0.39g(4 mmol)を添加し、攪拌溶解した。ここに室温下(25℃)で、3,3',4,4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物8.68g(28 mmol)を30分間で加え、12時間攪拌を続けた。この反応液に対して、m−キシレンを20g加え、150℃で2時間加熱還流を行った。この際、イミド環の環化により生じた水は共沸により系外へと除きながら還流を行った。その後、室温まで冷却した後、この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物を濾別して集め、減圧乾燥することによって二重結合を末端に持つポリイミドを得た(以下、ポリマーIXとする)。ポリマーIXの重量平均分子量は18,700、分散度は1.7であった。
[合成例10] ポリアミドイミドの合成
攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン60gを仕込み、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン8.78g(24 mmol)を添加し、攪拌溶解した。ここに室温下(25℃)で、無水ピロメリット酸3.49g(16 mmol)を30分間で加え、12時間攪拌を続けた。この反応液に対して、m−キシレンを15g加え、150℃で2時間加熱還流を行った。この際、イミド環の環化により生じた水は共沸により系外へと除きながら還流を行った。これをイミド溶液と呼ぶ。これとは別の攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸2.32g(9 mmol)、N−メチルピロリドン15gを仕込み、フラスコを5℃に冷却した後、塩化チオニル2.14g(18 mmol)を滴下し、30分間反応させて、4,4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸クロリドの溶液を得た。この溶液を酸クロ溶液IIと呼ぶ。先に調製したイミド溶液にピリジン1.42g(18 mmol)を添加し、温度を0〜5℃に保ちながら、酸クロリド溶液IIを30分間かけて滴下して加え、その後30分間攪拌を続けた。溶液を3リットルの水に投入し、析出物を回収、純水で3回洗浄した後、減圧乾燥してカルボキシル基を末端に持つポリアミドイミドを得た(以下、ポリマーXとする)。ポリマーXの重量平均分子量は24,300、分散度は2.8であった。
[感光特性評価]
(a)成分としての前記ポリマーI〜X各々100重量部に対し、(b)成分、(c)成分を表1に示した所定量にて配合した。また有機溶媒としては、γ−ブチロラクトン(BLO)あるいはN−メチルピロリドン(NMP)を表1に示す重量部用いた。
Figure 0004923656
表1中、( )内はポリマー100重量部に対する添加量を重量部で示した。表1中、(b)成分として用いたB1、B2、(c)成分として用いたC1〜C8は、下記の化学式(VII)及び(VIII)で示す化合物である。なお、(b)成分としてB1を用いた場合には、増感剤としてDMEAをポリマー100重量部に対し3重量部添加している。
Figure 0004923656
(VII)
Figure 0004923656
C2はn=1〜3のオリゴマーの混合物
(VIII)
前記溶液をシリコンウエハ上にスピンコートして、乾燥膜厚7〜12μmの塗膜を形成し、そののち干渉フィルターを介した、超高圧水銀灯を用いて100〜1000mJ/cm2のi線露光を行った。露光後、120℃で3分間加熱し、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38重量%水溶液にて露光部のシリコンウエハが露出するまで現像した後、水でリンスし残膜率(現像前後の膜厚の比)90%以上が得られるパターン形成に必要な最小露光量(感度)と解像度を求めた。その結果を表2にまとめて示した。
Figure 0004923656
続いて、前記溶液をシリコンウエハ上にスピンコートして、120℃で3分間加熱し、膜厚15μmの塗膜を形成した。
その後、前記塗膜をイナートガスオーブン中、窒素雰囲気下、150℃で30分加熱した後、さらに320℃で1時間加熱して硬化膜を得た。次に、得られた膜をシリコン基板ごとフッ酸水溶液に浸漬し、基板から硬化膜を剥離し、水洗、乾燥した後、ガラス転移点(Tg)、破断伸び(引っ張り試験機で測定)を測定した。これらの結果を表3に示した。
Figure 0004923656
以上に示したように、実施例1〜12においては、(a)成分として末端にカルボキシル基やアミノ基などの特定の官能基又は結合を有するポリマーを使用しており、(b)成分及び前記(a)成分の特定の官能基又は結合と所定の関係を持って組み合わせられる特定の官能基又は結合を有する(c)成分との相互作用により、破断伸びが15%以上といずれも実用上問題ない機械特性、耐熱性を有することが分かった。
(比較例1〜7)
(a)成分としてポリマーI、ポリマーVを使用し、これらのポリマー100重量部に対し、(b)成分、(c)成分を表4に示した所定量にて配合し、以下実施例と同様にして評価を行った。
Figure 0004923656
表4中、( )内はポリマー100重量部に対する添加量を重量部で示した。表4中、(b)成分として用いたB1、B2、(c)成分として用いたC1、C5は、上記化学式(VII)及び(VIII)に示す化合物である。また、表4中、(b)成分として用いたB3は、下記の化学式(IX)で示す化合物である。なお、(b)成分としてB1を用いた場合には、増感剤として化学式(VII)に示したDMEAをポリマー100重量部に対し3重量部添加している。
Figure 0004923656
(IX)
次に、実施例と同様に、前記溶液をシリコンウエハ上にスピンコートし、露光、現像後、水でリンスし残膜率(現像前後の膜厚の比)90%以上が得られるパターン形成に必要な最小露光量(感度)と解像度を求めた。その結果を表5にまとめて示した。
Figure 0004923656
比較例1、2に示すように、(c)成分として用いたメチロールC5は、酸存在下でポリマーIあるいはVにおけるポリマー鎖中のフェノール部位とは反応するためネガ像は得られるが、C5はこれらポリマーの末端基であるカルボキシル基とは反応しないため感度は実施例に比べ大きく低下した。また、(b)あるいは(c)成分を添加していない比較例3、4はパターンを得ることができなかった。比較例5においては、ポジ型の像が得られたが、感度は420mJ/cm2、残膜率75%と低く、良好な特性は得られなかった。
以上より末端基と(c)成分の架橋反応が感光特性の向上に寄与していると分かった。
また、比較例1、2、5の硬化膜特性を実施例と同様にして測定した。結果を表6に示した。
Figure 0004923656
比較例1〜5におけるいずれの硬化膜も脆く、実施例における硬化膜に比べて劣っていた。また、比較例2,4,5では、硬化膜が脆すぎて破断伸びの測定ができなかった。
以上のように、本発明にかかるネガ型感光性樹脂組成物は、感度、解像度に優れたパターン形成が可能となる。また、本発明のネガ型感光性樹脂組成物をパターン形成、加熱硬化した膜は、耐熱性及び機械特性に優れる。また、本発明のパターンの製造方法によれば、前記ネガ型感光性樹脂組成物の使用により、感度、解像度及び耐熱性に優れ、良好な形状のパターンが得られる。さらに、本発明の電子部品は、良好な形状と特性のパターンを有することにより、信頼性が高い。従って、本発明は、電子デバイス等の電子部品に有用である。
本発明の実施の形態における多層配線構造を有する半導体装置の製造工程を説明する概略断面図である。 本発明の実施の形態における多層配線構造を有する半導体装置の製造工程を説明する概略断面図である。 本発明の実施の形態における多層配線構造を有する半導体装置の製造工程を説明する概略断面図である。 本発明の実施の形態における多層配線構造を有する半導体装置の製造工程を説明する概略断面図である。 本発明の実施の形態における多層配線構造を有する半導体装置の製造工程を説明する概略断面図である。
符号の説明
1 半導体基板
2 保護膜
3 第1導体層
4 層間絶縁膜層
5 感光樹脂層
6A、6B、6C、6D 窓
7 第2導体層
8 表面保護膜層

Claims (4)

  1. (a)アルカリ水溶液可溶性のポリマーと、(b)活性光線照射により酸を発生する化合物と、及び(c)酸の作用により前記(a)成分の少なくとも末端基と架橋あるいは重合し得る化合物とを含有してなり、前記(a)成分が、末端に、カルボキシル基、エステル、アミノ基、イソシアナート、オレフィン、三重結合、及び芳香環からなる群から選択される官能基又は結合を含み、かつ前記(c)成分が、末端に、1級又は2級アルコール、エポキシ基、ビニルエーテル、イソシアナート、フェノール、カルボキシル基、オレフィン、三重結合、メチロール、アルコキシアルキル基、3級アルコールからなる群から選択される官能基又は結合を含むネガ型感光性樹脂組成物であって、
    前記(a)成分が、ポリイミド、ポリオキサゾール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリヒドロキシアミド及びこれらの共重合体からなる群から選択される少なくとも1種の耐熱性高分子化合物であり、
    前記(a)成分が末端に前記官能基又は結合の内のカルボキシル基又はエステルを含む場合には、前記(c)成分は末端に前記官能基又は結合の内の1級又は2級アルコール、エポキシ基、ビニルエーテル、イソシアネートから選ばれる1種を含み;前記(a)成分が末端に前記官能基又は結合の内のアミノ基を含む場合には、前記(c)成分は末端に前記官能基又は結合の内のエポキシ基を含み;前記(a)成分が末端に前記官能基又は結合の内のイソシアナートを含む場合には、前記(c)成分は末端に前記官能基又は結合の内の1級又は2級アルコール、フェノール、カルボキシル基から選ばれる1種を含み;前記(a)成分が末端に前記官能基又は結合の内のオレフィンを含む場合には、前記(c)成分は末端に前記官能基又は結合の内のオレフィンを含み;前記(a)成分が末端に前記官能基又は結合の内の三重結合を含む場合には、前記(c)成分は末端に前記官能基又は結合の内の三重結合を含み;前記(a)成分が末端に前記官能基又は結合の内の芳香環を含む場合には、前記(c)成分は末端に前記官能基又は結合の内のメチロール、アルコキシアルキル基、3級アルコール又はビニルエーテルから選ばれる1種を含むことを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物。
  2. 前記(a)成分100重量部に対して、前記(b)成分0.01〜50重量部、及び前記(c)成分0.1〜50重量部を含有することを特徴とする請求項1に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載のネガ型感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、前記塗布、乾燥工程により得られた感光性樹脂膜を露光する工程と、前記露光後の感光性樹脂膜をアルカリ水溶液を用いて現像する工程と、及び前記現像後の感光性樹脂膜を加熱処理する工程とを含むことを特徴とするパターンの製造方法。
  4. 請求項3に記載のパターンの製造方法により得られるパターンの層を有してなる電子デバイスを有する電子部品であって、前記電子デバイス中に前記パターンの層が層間絶縁膜層又は表面保護膜層として設けられていることを特徴とする電子部品。
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