JP4618075B2 - ネガ型感光性樹脂組成物及びパターン形成方法 - Google Patents

ネガ型感光性樹脂組成物及びパターン形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、ネガ型感光性樹脂組成物及びパターン形成方法、特に、感光性を有する耐熱性高分子を含有し、感度、解像度及び耐熱性に優れた耐熱性ネガ型感光性樹脂組成物及びこれを用いたパターンの形成方法に関するものである。
従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜には、優れた耐熱性と電気特性、機械特性等を併せ持つポリイミド樹脂が用いられている。しかし、近年半導体素子の高集積化、大型化が進む中、封止樹脂パッケージの薄型化、小型化の要求がありLOC(リード・オン・チップ)や半田リフローによる表面実装などの方式が採られてきており、これまで以上に機械特性、耐熱性等に優れたポリイミド樹脂が必要とされるようになってきた。
一方、ポリイミド樹脂自身に感光特性を付与した感光性ポリイミドが用いられてきているが、これを用いるとパターン作製工程が簡略化でき、煩雑な製造工程の短縮が行えるという特徴を有する。従来の感光性ポリイミド又はその前駆体を用いてなる耐熱性フォトレジストや、その用途については良く知られている。ネガ型では、ポリイミド前駆体にエステル結合又はイオン結合を介してメタクリロイル基を導入する方法(例えば、特許文献1〜4参照)、光重合性オレフィンを有する可溶性ポリイミド(例えば、特許文献5〜10参照)、ベンゾフェノン骨格を有し、かつ窒素原子が結合する芳香環のオルト位にアルキル基を有する自己増感型ポリイミド(例えば、特許文献11、12参照)などがある。
上記のネガ型では、現像の際にN−メチルピロリドン等の有機溶剤を必要とするため、最近では、アルカリ水溶液で現像ができるポジ型の感光性樹脂の提案がなされている。ポジ型では、ポリイミド前駆体にエステル結合を介してo−ニトロベンジル基を導入する方法(例えば、非特許文献1参照)、可溶性ヒドロキシルイミド又はポリオキサゾール前駆体にナフトキノンジアジド化合物を混合する方法(例えば、特許文献13、14参照)、可溶性ポリイミドにエステル結合を介してナフトキノンジアジドを導入する方法(例えば、非特許文献2参照)、ポリイミド前駆体にナフトキノンジアジドを混合するもの(例えば、特許文献15参照)などがある。
しかしながら、上記のネガ型ではその機能上、解像度に問題があったり、用途によっては製造時の歩留まり低下を招くなどの問題がある。また、上記のものでは用いるポリマーの構造が限定されるために、最終的に得られる被膜の物性が限定されてしまい多目的用途には不向きなものである。一方、ポジ型においても上記のように感光剤の吸収波長に伴う問題から感度や解像度が低かったり、構造が限定され、同様の問題を有する。
また、ポリベンゾオキサゾール前駆体にジアゾナフトキノン化合物を混合したもの(例えば、特許文献16参照)や、ポリアミド酸にエステル結合を介してフェノール部位を導入したもの(例えば、特許文献17参照)などカルボン酸の代わりにフェノール性水酸基を導入したものがあるが、これらのものは現像性が不十分であり未露光部の膜減りや樹脂の基材からの剥離が起こる。また、こうした現像性や接着の改良を目的に、シロキサン部位をポリマー骨格中に有するポリアミド酸を混合したもの(例えば、特許文献18、19参照)が提案されているが、前述のごとくポリアミド酸を用いるため保存安定性が悪化する。加えて保存安定性や接着の改良を目的に、アミン末端基を重合性基で封止したもの(例えば、特許文献20〜22参照)も提案されているが、これらのものは、酸発生剤として芳香環を多数含むジアゾキノン化合物を用いるため、感度が低く、ジアゾキノン化合物の添加量を増やす必要から、熱硬化後の機械物性を著しく低下させると言う問題があり、実用レベルの材料とは言い難いものである。
特開昭49−11551号公報 特開昭51−40922号公報 特開昭54−145794号公報 特開昭56−38038号公報 特開昭59−108031号公報 特開昭59−220730号公報 特開昭59−232122号公報 特開昭60−6729号公報 特開昭60−72925号公報 特開昭61−57620号公報 特開昭59−219330号公報 特開昭59−231533号公報 特開昭64−60630号公報 米国特許第4395482号明細書 特開昭52−13315号公報 特公平1−46862号公報 特開平10−307393号公報 特開平4−31861号公報 特開平4−46345号公報 特開平5−197153号公報 特開平9−183846号公報 特開2001−183835号公報 特開平3−763号公報 特開平7−219228号公報 特開平10−186664号公報 特開平11−202489号公報 特開2001−56559号公報 特開2001−194791号公報 特表2002−526793号公報 米国特許第6143467号明細書 特開2001−125267号公報 J.Macromol.Sci.Chem.,A24,12,1407(1987) Macromolecules, 23,4796(1990)
前記ジアゾキノン化合物の問題点の改良を目的に、種々の化学増幅システムを適用したものも提案されている。化学増幅型のポリイミド(例えば、特許文献23参照)、化学増幅型のポリイミドあるいはポリベンゾオキサゾール前駆体(例えば、特許文献24〜30参照)が挙げられるが、これらは高感度のものは低分子量が招く膜特性の低下が、膜特性に優れるものは高分子量が招く溶解性不十分による感度の低下が見られ、いずれも実用レベルの材料とは言い難いものである。また、酸触媒の存在下で進行する架橋反応を利用したネガ型の化学増幅システムを利用したもの(例えば、前出特許文献17及び31参照)も提案されているが、これらは分子鎖中の水酸基が架橋点となっており、実際には架橋反応効率は低く、高感度とはならない。従って、いずれも未だ実用化レベルで充分なものはないのが実状であるという問題点があった。
本発明は、以上のような従来の課題を解決するためになされたものであって、感度や解像度も良好な耐熱性ネガ型感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
また本発明は、前記ネガ型感光性樹脂組成物の使用により、アルカリ水溶液で現像可能であり、感度、解像度及び耐熱性に優れ、良好な形状のパターンが得られるパターン形成方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、良好な形状と特性のパターンを有することにより、信頼性の高い電子部品を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の請求項1に記載のネガ型感光性樹脂組成物は、(a)末端にフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性のポリマーと、(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物と、及び(c)酸の作用により架橋あるいは重合し得る化合物とを含有するネガ型感光性樹脂組成物であって、前記(a)ポリマーは、末端にフェノール性水酸基を有する、ポリイミド、ポリオキサゾール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル及びポリヒドロキシアミドからなる群から選択される少なくとも1種の耐熱性の高分子化合物であり、前記フェノール性水酸基を有する末端基は、対応するアミノフェノール又はヒドロキシ安息香酸誘導体を用いて前記(a)ポリマーの主鎖骨格に導入された、後出の一般式(IV)に示されるいずれかの基であることを特徴とする。
また、本発明の請求項に記載のネガ型感光性樹脂組成物にあっては、前記(c)成分が、分子内に少なくとも一つのメチロール基あるいはアルコキシアルキル基を有する化合物であることを特徴とする。
また、本発明の請求項に記載のネガ型感光性樹脂組成物にあっては、前記(c)成分が、一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする。
Figure 0004618075
(式中、Xは単結合又は1〜4価の有機基を示し、q個のR1は各々独立に一価の有機基を示し、p個のR2は各々独立に水素原子又は一価の有機基を示し、nは1〜4の整数であり、p及びqは各々独立に0〜4の整数である。)
また、本発明の請求項に記載のネガ型感光性樹脂組成物にあっては、前記(c)成分が、一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする。
Figure 0004618075
(式中、2つのYは各々独立に水素原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基で酸素原子又はフッ素原子を含んでいても良く、R3及びR4は各々独立に水素原子を示し、R5及びR6は各々独立に水素原子又は一価の有機基を示し、m及びnは各々独立に1〜3の整数であり、p及びqは各々独立に0〜4の整数である。)
また、本発明の請求項に記載のネガ型感光性樹脂組成物にあっては、前記(c)成分が、一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする。
Figure 0004618075
(式中、複数のR7及びR8は各々独立に水素原子又は一価の有機基を示す。)
また、本発明の請求項に記載のネガ型感光性樹脂組成物にあっては、前記(a)成分100重量部に対して、前記(b)成分0.01〜50重量部、前記(c)成分0.1〜50重量部を配合することを特徴とする。
また、本発明の請求項に記載のパターン形成方法にあっては、請求項1〜6のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、前記塗布、乾燥工程により得られた感光性樹脂膜を露光する工程と、前記露光後の感光性樹脂膜を加熱する工程と、前記加熱後の感光性樹脂膜を、アルカリ水溶液を用いて現像する工程と、及び前記現像後の感光性樹脂膜を加熱処理する工程とを含むことを特徴とする。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、感度、解像度及び耐熱性に優れる。また本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、200〜300℃の低温で熱硬化を行っても、良好な硬化膜特性が得られる。加えて、硬化による膜の収縮が小さい。
また、本発明のパターン形成方法によれば、前記ネガ型感光性樹脂組成物の使用により、感度、解像度及び耐熱性に優れ、良好な形状のパターンが得られる。
さらに、本発明のパターン形成方法を用いて得た電子部品は、回路の表面保護膜層又は層間絶縁膜層として、良好な形状と特性のパターンを有することにより、信頼性の高いものとなる
本発明にかかるネガ型感光性樹脂組成物、パターン形成方法及び本発明方法により得られる電子部品の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
[ネガ型感光性樹脂組成物]
まず、本発明によるネガ型感光性樹脂組成物について説明する。
本発明によるネガ型感光性樹脂組成物は、(a)末端にフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性のポリマーと、(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物と、及び(c)酸の作用により架橋あるいは重合し得る化合物とを含有する。
本発明は、耐熱性の高分子((a)成分)に、活性光線の照射により酸を発生する化合物((b)成分)と、酸の作用で架橋又は重合し得る化合物((c)成分)とを配合することによって、感光性を付与する耐熱性高分子がいかなる構造であっても充分に対応でき、しかも感度や解像度も良好な耐熱性ネガ型感光性樹脂組成物を提供することができる。
以下、各成分について説明する。
[(a)成分]
本発明における(a)成分は、末端にフェノール性水酸基を有しておりアルカリ水溶液に可溶性であれば良く、特に構造上の制限はない。末端基のフェノール性水酸基が架橋点となって、酸触媒の存在下(c)成分の架橋反応が効率的に進行し、主に感度向上や硬化膜の耐熱性、機械特性の向上に寄与する。
ここで、アルカリ水溶液とは、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、金属水酸化物水溶液、有機アミン水溶液等のアルカリ性の溶液である。一般には、濃度が2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液が用いられるので、(a)成分は、この水溶液に対して可溶性であることが好ましい。
本発明の(a)成分がアルカリ性現像液に可溶であることの1つの基準を、以下に説明する。(a)成分単独、あるいは後述する(b)成分、(c)成分と共に任意の溶剤に溶解して得られたワニスを、シリコンウエハなどの基板上にスピン塗布して形成された膜厚5μm程度の塗膜とする。これをテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、金属水酸化物水溶液、有機アミン水溶液のいずれか一つに20〜25℃において、浸漬する。この結果、均一な溶液として溶解し得るとき、用いた(a)成分はアルカリ性現像液に可溶であると判定する。
上記(a)成分としては、ポリイミド、ポリオキサゾール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリヒドロキシアミドなどから選ばれる高分子化合物であることが、例えば加工性、耐熱性の点で好ましく、複数のフェノール性水酸基やカルボキシル基を有する構造であることが、アルカリ水溶液可溶性の点でさらに好ましい。また、(a)成分として、これらの二種類以上の共重合体や混合物を用いることもできる。
(a)成分のフェノール性水酸基を有する末端基は、フェノール性水酸基を有していれば良く、特に構造上の制限はない。好ましいものは、以下の一般式(IV)に挙げるように、ポリイミド主鎖との結合部位(左側の結合鎖の部位)に対してメタ位に水酸基を持つ化合物である(各構造式において左側にアミノ基が結合している)。
Figure 0004618075
(式中、R9は各々独立に一価の有機基、nは1〜4の整数を示す。)
また、(c)成分にメチロールあるいはアルコキシアルキル基を有する化合物を用いる場合には、OH基のオルト位が架橋点となるので、OH基のオルト位には置換基がないものが特に好ましいものとして挙げられる。
これら末端基は、対応するアミノフェノールやヒドロキシ安息香酸誘導体などを用いることで、主鎖骨格に導入することができる。
本発明で用いる(a)成分において、末端基に存在するフェノール性水酸基の数としては、両末端合わせて1つから6つが好ましく、2つから4つがより好ましい。フェノール性水酸基の存在する末端基と繰り返し単位との割合は、モル比率で、末端基2に対して繰り返し単位(酸残基とアミン残基からなる繰り返し単位)1〜100であることが好ましく、2〜50であることがより好ましい。これよりも末端基比率が小さいと、架橋反応の効果が薄れるあるいは感光特性が低下してしまう恐れがあり好ましくない。逆に、これよりも比率が大きいときには、分子量の低下により架橋反応が十分に進行しても、十分な膜物性が得られない恐れがあり好ましくない。
酸残基とアミン残基のモル比は、特に制限はないが、末端基がアミノフェノールに起因する場合は、酸残基がアミン残基より一つ多く、100:99〜2:1の範囲であることが好ましく、50:49〜3:2の範囲であることがより好ましい。末端基がヒドロキシ安息香酸誘導体の場合は、酸残基がアミン残基より一つ少なく、99:100〜1:2の範囲とするのが好ましく、49:50〜2:3の範囲であることがより好ましい。その定量方法としては、1H NMRの測定により行うことができる。
(a)成分として用いることのできるアルカリ水溶液可溶性のポリマーについて、さらに説明する。ポリイミドは、例えばテトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させ、脱水閉環することにより得ることができる。ポリオキサゾールは、例えばジカルボン酸ジクロリドとジヒドロキシジアミンを反応させ、脱水閉環することにより得ることができる。ポリアミドイミドは、例えばトリカルボン酸とジアミンを反応させ、脱水閉環することにより得ることができる。ポリアミドは、例えばジカルボン酸ジクロリドとジアミンを反応させることにより得ることができる。ポリアミド酸は、例えばテトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させることにより得ることができる。ポリアミド酸エステルは、例えばテトラカルボン酸ジエステルジクロリドとジアミンを反応させることにより得ることができる。
中でも現在、電子部品用として、加熱によりポリベンゾオキサゾールに閉環しうるポリヒドロキシアミドは、耐熱性、機械特性、電気特性に優れるものとして多用されつつある。このポリヒドロキシアミドは、下記一般式(V)で表される繰り返し単位を有する。ヒドロキシ基を含有するアミドユニットは、最終的には硬化時の脱水閉環により、耐熱性、機械特性、電気特性に優れるオキサゾール体に変換される。
Figure 0004618075
(式中、Uは4価の有機基を示し、Vは2価の有機基を示す。)
本発明で用いることができる、一般式(V)で表される繰り返し単位を有するポリヒドロキシアミドは、前記繰り返し単位を有していればよいが、ポリヒドロキシアミドのアルカリ水溶液に対する可溶性は、フェノール性水酸基に由来するため、ヒドロキシ基を含有するアミドユニットが、ある割合以上含まれていることが好ましい。
即ち、次式(VI)で表されるポリヒドロキシアミドであることが好ましい。
Figure 0004618075
(式中、Uは4価の有機基を示し、VとWは2価の有機基を示す。jとkは、モル分率を示す。)
この一般式(VI)におけるjとkの和は100モル%であり、jが60〜100モル%、kが40〜0モル%であることが好ましい。また、jとkのモル分率は、j=80〜100モル%、k=20〜0モル%であることがより好ましい。
本発明において、一般式(V)で表される繰り返し単位を有するポリアミドは、一般的にジカルボン酸誘導体とヒドロキシ基含有ジアミン類とから合成できる。具体的には、ジカルボン酸誘導体をジハライド誘導体に変換後、前記ジアミン類との反応を行うことにより合成できる。ジハライド誘導体としては、ジクロリド誘導体が好ましい。
ジクロリド誘導体は、ジカルボン酸誘導体にハロゲン化剤を作用させて合成することができる。ハロゲン化剤としては通常のカルボン酸の酸クロリド化反応に使用される、塩化チオニル、塩化ホスホリル、オキシ塩化リン、五塩化リン等が使用できる。
ジクロリド誘導体を合成する方法としては、ジカルボン酸誘導体と上記ハロゲン化剤を溶媒中で反応させるか、過剰のハロゲン化剤中で反応を行った後、過剰分を留去する方法で合成できる。反応溶媒としは、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ベンゼン等が使用できる。
これらのハロゲン化剤の使用量は、溶媒中で反応させる場合は、ジカルボン酸誘導体に対して、1.5〜3.0モルが好ましく、1.7〜2.5モルがより好ましい。ハロゲン化剤中で反応させる場合は、4.0〜50モルが好ましく、5.0〜20モルがより好ましい。反応温度は、−10〜70℃が好ましく、0〜20℃がより好ましい。
ジクロリド誘導体とジアミン類との反応は、脱ハロゲン化水素剤の存在下に、有機溶媒中で行うことが好ましい。脱ハロゲン化水素剤としては、通常、ピリジン、トリエチルアミン等の有機塩基が使用される。また、有機溶媒としは、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等が使用できる。反応温度は、−10〜30℃が好ましく、0〜20℃がより好ましい。
ここで、前記一般式(V)及び(VI)において、Uで表される4価の有機基とは、一般に、ジカルボン酸と反応してポリアミド構造を形成する、2個のヒドロキシ基がそれぞれアミンのオルト位に位置した構造を有するジアミンの残基であり、4価の芳香族基が好ましく、炭素原子数としては6〜40のものが好ましく、炭素原子数6〜40の4価の芳香族基がより好ましい。4価の芳香族基としては、4個の結合部位がいずれも芳香環上に存在するものが好ましい。
このようなジアミン類としては、3,3'−ジアミノ−4,4'−ジヒドロキシビフェニル、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、前記一般式(VI)において、Wで表される2価の有機基とは、一般に、ジカルボン酸と反応してポリアミド構造を形成する、ジアミンの残基であり、前記Uを形成するジアミン以外の残基であり、2価の芳香族基又は脂肪族基が好ましく、炭素原子数としては4〜40のものが好ましく、炭素原子数4〜40の2価の芳香族基がより好ましい。
このようなジアミン類としては、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、4,4'−ジアミノジフェニルスルフィド、ベンジシン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン等の芳香族ジアミン化合物、この他にもシリコーン基の入ったジアミンとして、LP−7100、X−22−161AS、X−22−161A、X−22−161B、X−22−161C及びX−22−161E(いずれも信越化学工業株式会社製、商品名)等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
これらの化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、一般式(V)及び(VI)において、Vで表される2価の有機基とは、ジアミンと反応してポリアミド構造を形成する、ジカルボン酸の残基であり、2価の芳香族基が好ましく、炭素原子数としては6〜40のものが好ましく、炭素原子数6〜40の2価の芳香族基がより好ましい。2価の芳香族基としては、2個の結合部位がいずれも芳香環上に存在するものが好ましい。
このようなジカルボン酸としては、イソフタル酸、テレフタル酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4'−ジカルボキシビフェニル、4,4'−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4'−ジカルボキシテトラフェニルシラン、ビス(4−カルボキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(p−カルボキシフェニル)プロパン、5−tert−ブチルイソフタル酸、5−ブロモイソフタル酸、5−フルオロイソフタル酸、5−クロロイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族系ジカルボン酸、1,2−シクロブタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸等の脂肪族系ジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
これらの化合物を、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(a)成分の分子量は、重量平均分子量で3,000〜200,000が好ましく、5,000〜100,000がより好ましい。ここで、分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線より換算して得た値である。
[(b)成分]
本発明によるネガ型感光性樹脂組成物において、前記(a)成分として用いる、末端基にフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性のポリマーと共に、(b)成分として活性光線照射により酸を発生する化合物(以下、酸発生剤という)を用いる。(b)成分の配合量は、感光時の感度、解像度を良好とするために、(a)成分100重量部に対して、0.01〜50重量部とすることが好ましく、0.01〜20重量部とすることがより好ましく、0.5〜20重量部とすることがさらに好ましい。
本発明に使用する前記酸発生剤(b)は、紫外線の如き活性光線の照射によって酸性を呈すると共に、その作用により、(c)成分を(a)成分であるポリアミド誘導体と架橋せしめる、あるいは(c)成分同士を重合せしめる作用を有する。このような(b)成分の化合物としては、具体的にはジアリールスルホニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、ジアルキルフェナシルスルホニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、アリールジアゾニウム塩、芳香族テトラカルボン酸エステル、芳香族スルホン酸エステル、ニトロベンジルエステル、オキシムスルホン酸エステル、芳香族N−オキシイミドスルフォネート、芳香族スルファミド、ハロアルキル基含有炭化水素系化合物、ハロアルキル基含有ヘテロ環状化合物、ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルなどが用いられる。
このような化合物は、必要に応じて2種類以上併用したり、他の増感剤と組合せて使用することができる。なかでも芳香族オキシムスルホン酸エステル、芳香族N−オキシイミドスルフォネートは高感度の点で効果が期待できるので好ましい。
[(c)成分]
本発明によるネガ型感光性樹脂組成物に使用する(c)酸の作用により架橋あるいは重合し得る化合物は、分子内に少なくとも一つのメチロール基あるいはアルコキシアルキル基を有する化合物であることが好ましい。また、分子内に2個以上のメチロール基、アルコキシメチル基、エポキシ基又はビニルエーテル基を有し、これらの基がベンゼン環に結合している化合物、あるいはN位がメチロール基及び/又はアルコキシメチル基で置換されたメラミン樹脂、尿素樹脂から選ばれる。中でも感度とワニスの安定性、加えてパターン形成後の膜の硬化時に、膜の溶融を防ぐことができる点で、メチロール基、アルコキシメチル基を有する化合物が好ましい。
本発明に使用することのできるこれらの化合物に特に制限はないが、中でも下記一般式(I)又は(III)に挙げられるものが、感度と露光部の硬化時の溶融を防止する効果のバランスに優れ、より好ましい。
Figure 0004618075
(式中、Xは単結合又は1〜4価の有機基を示し、q個のR1は各々独立に一価の有機基を示し、p個のR2は各々独立に水素原子又は一価の有機基を示し、nは1〜4の整数であり、p及びqは各々独立に0〜4の整数である。)
Figure 0004618075
(式中、複数のR7及びR8は各々独立に水素原子又は一価の有機基を示す。)
一般式(I)において、Xで示される有機基としては、炭化水素基やハロゲン化炭化水素基などが挙げられ、より具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等の炭素数が1〜10のアルキレン基、エチリデン基等の炭素数が2〜10のアルキリデン基、フェニレン基等の炭素数が6〜30のアリーレン基、これら炭化水素基の水素原子の一部又は全部をフッ素原子等のハロゲン原子で置換した基、スルホン基、カルボニル基、エーテル結合、チオエーテル結合、アミド結合等が挙げられ、また下記一般式(VII)で示される2価の有機基が好ましいものとして挙げられる。
Figure 0004618075
(式中、個々のX’は、各々独立に、単結合、アルキレン基(例えば炭素原子数が1〜10のもの)、アルキリデン基(例えば炭素数が2〜10のもの)、それらの水素原子の一部又は全部をハロゲン原子で置換した基、スルホン基、カルボニル基、エーテル結合、チオエーテル結合、アミド結合等から選択されるものであり、R9は水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基又はハロアルキル基であり、複数存在する場合は互いに同一でも異なっていてもよく、mは1〜10の整数である。)
さらに、下記一般式(II)に挙げられるものは、感度、解像度にも優れるため、特に好ましいものとして挙げられる。
Figure 0004618075
(式中、2つのYは各々独立に水素原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基で酸素原子又はフッ素原子を含んでいても良く、R3及びR4は各々独立に水素原子を示し、R5及びR6は各々独立に水素原子又は一価の有機基を示し、m及びnは各々独立に1〜3の整数であり、p及びqは各々独立に0〜4の整数である。)
具体的には、一般式(II)中のYとして酸素原子を含むものとしては、アルキルオキシ基等があり、フッ素原子を含むものとしてはパーフルオロアルキル基等がある。また、R5及びR6の有機基として、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、アミル基などが典型的な例として例示されるが、これらに限定されるものではない。一般式(I)及び(II)の具体例として、以下の化学式(VIII)で表されるものが挙げられる。
Figure 0004618075
また一般式(III)において、感度の点でさらに好ましいものは、以下の化学式(IX)で表されるものが挙げられる。
Figure 0004618075
(Zは炭素数1〜10の一価のアルキル基を表す。)
本発明で使用する(c)成分の配合量は、感光時の感度、解像度、また硬化時のパターンの溶融を抑止するために、(a)成分100重量部に対して、0.1〜50重量部とすることが好ましく、0.1〜20重量部とすることがより好ましく、0.5〜20重量部とすることがさらに好ましい。
[その他の成分:(1)密着性付与剤]
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、硬化膜の基板との接着性を高めるために、有機シラン化合物、アルミキレート化合物等の密着性付与剤を含むことができる。
有機シラン化合物としては、例えば、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、尿素プロピルトリエトキシシラン、メチルフェニルシランジオール、エチルフェニルシランジオール、n−プロピルフェニルシランジオール、イソプロピルフェニルシランジオール、n−ブチルフェニルシランジオール、イソブチルフェニルシランジオール、tert−ブチルフェニルシランジオール、ジフェニルシランジオール、エチルメチルフェニルシラノール、n−プロピルメチルフェニルシラノール、イソプロピルメチルフェニルシラノール、n−ブチルメチルフェニルシラノール、イソブチルメチルフェニルシラノール、tert−ブチルメチルフェニルシラノール、エチルn−プロピルフェニルシラノール、エチルイソプロピルフェニルシラノール、n−ブチルエチルフェニルシラノール、イソブチルエチルフェニルシラノール、tert−ブチルエチルフェニルシラノール、メチルジフェニルシラノール、エチルジフェニルシラノール、n−プロピルジフェニルシラノール、イソプロピルジフェニルシラノール、n−ブチルジフェニルシラノール、イソブチルジフェニルシラノール、tert−ブチルジフェニルシラノール、フェニルシラントリオール、1,4−ビス(トリヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(メチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(エチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(プロピルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ブチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジメチルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジエチルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジプロピルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジブチルヒドロキシシリル)ベンゼン等が挙げられる。
アルミキレート化合物としては、例えば、トリス(アセチルアセトネート)アルミニウム、アセチルアセテートアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。これらの密着性付与剤を用いる場合は、(a)成分100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、0.5〜10重量部がより好ましい。
[その他の成分:(2)界面活性剤あるいはレベリング剤]
また、本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、塗布性、例えばストリエーション(膜厚のムラ)を防いだり、現像性を向上させるために、適当な界面活性剤あるいはレベリング剤を添加することができる。このような界面活性剤あるいはレベリング剤としては、例えば、ポリオキシエチレンウラリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル等があり、市販品としては、メガファックスF171、F173、R−08(大日本インキ化学工業株式会社製商品名)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム株式会社製商品名)、オルガノシロキサンポリマーKP341、KBM303、KBM403、KBM803(信越化学工業株式会社製商品名)等が挙げられる。
[その他の成分:(3)溶剤]
本発明においては、前述したネガ型感光性樹脂組成物の各成分を溶剤に溶解し、ワニス状にして使用する。溶剤としては、N‐メチル‐2‐ピロリドン、γ‐ブチロラクトン、N,N‐ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、2‐メトキシエタノール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル‐1,3‐ブチレングリコールアセテート、1,3‐ブチレングリコールアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、テトラヒドロフランなどがあり、単独でも混合して用いても良い。
[パターン形成方法]
次に、本発明によるパターン形成方法について説明する。本発明のパターン形成方法は、上述したネガ型感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、前記乾燥工程により得られた感光性樹脂膜を露光する工程と、前記露光後の感光性樹脂膜を加熱する工程と、前記加熱後の感光性樹脂膜を、アルカリ水溶液を用いて現像する工程と、及び前記現像後の感光性樹脂膜を加熱処理する工程とを経て、所望の耐熱性高分子のパターンを形成することができる。以下、各工程について説明する。
(塗布・乾燥(成膜)工程)
上述したネガ型感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥する工程では、ガラス基板、半導体、金属酸化物絶縁体(例えばTiO2、SiO2等)、窒化ケイ素などの支持基板上に、上述した感光性樹脂組成物を、スピンナーなどを用いて回転塗布する。その後、ホットプレート、オーブンなどを用いて乾燥することにより、支持基板上にネガ型感光性樹脂組成物の被膜である感光性樹脂膜を形成する。
(露光工程)
次に、露光工程では、支持基板上で被膜となった感光性樹脂膜に、マスクを介して紫外線、可視光線、放射線などの活性光線を照射する。
(現像工程)
続いて、現像工程では、露光部を現像液で除去することによりパターンが得られる。現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどのアルカリ水溶液が好ましいものとして挙げられる。これらの水溶液の塩基濃度は、0.1〜10重量%とすることが好ましい。さらに、上記現像液にアルコール類や界面活性剤を添加して使用することもできる。これらはそれぞれ、現像液100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部の範囲で配合することができる。
(加熱処理工程)
次いで、加熱処理工程では、例えば種々の熱拡散炉、加熱炉や硬化炉を使用して、得られたパターンに好ましくは150〜450℃の加熱処理を施すことにより、イミド環、オキサゾール環や他の官能基を有する耐熱性高分子のパターンになる。
(マイクロ波硬化)
また、加熱処理には、熱拡散炉等に限らず、マイクロ波を用いることもできる。マイクロ波を、周波数を変化させながらパルス状に照射した場合は定在波を防ぐことができ、基板面を均一に加熱することができる点で好ましい。さらに、基板として電子部品のように金属配線を含む場合は、周波数を変化させながらマイクロ波をパルス状に照射すると、金属からの放電等の発生を防ぐことができ、電子部品を破壊から守ることができる点で好ましい。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物において、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステルやポリヒドロキシアミドをそれぞれポリイミド、ポリオキサゾールへと脱水閉環させる際に、照射するマイクロ波の周波数は、0.5〜20GHzの範囲であるが、実用的には1〜10GHzの範囲であり、さらに2〜9GHzの範囲がより好ましい。
照射するマイクロ波の周波数は連続的に変化させることが望ましいが、実際は周波数を階段状に変化させて照射する。その際、単一周波数のマイクロ波を照射する時間はできるだけ短い方が定在波や金属からの放電等が生じにくく、その時間は1ミリ秒以下が好ましく、100マイクロ秒以下が特に好ましい。
照射するマイクロ波の出力は、装置の大きさや被加熱体の量によっても異なるが、概ね10〜2000Wの範囲であり、実用上は100〜1000Wがより好ましく、100〜700Wがさらに好ましく、100〜500Wが最も好ましい。出力が10W以下では被加熱体を短時間で加熱することが難しく、2000W以上では急激な温度上昇が起こりやすい。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物においてポリアミド酸及びポリヒドロキシアミドをそれぞれポリイミド、ポリオキサゾールへと脱水閉環させる際に照射するマイクロ波は、パルス状に入/切させることが好ましい。マイクロ波をパルス状に照射することにより、設定した加熱温度を保持することができ、また、ポリオキサゾール薄膜や基材へのダメージを避けることができる点で好ましい。パルス状のマイクロ波を1回に照射する時間は条件によって異なるが、概ね10秒以下である。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物において、ポリアミド酸及びポリヒドロキシアミドをそれぞれポリイミド、ポリオキサゾールへと脱水閉環させる時間は、脱水閉環反応が十分進行するまでの時間であるが、作業効率との兼ね合いから概ね5時間以下である。また、脱水閉環の雰囲気は、大気中、又は窒素等の不活性雰囲気中のいずれを選択することもできる。
このようにして、本発明のネガ型感光性樹脂組成物を層として有する基材に、前述の条件でマイクロ波を照射して本発明のネガ型感光性樹脂組成物におけるポリアミド酸及びポリヒドロキシアミドを脱水閉環すれば、マイクロ波による低温での脱水閉環プロセスによっても、熱拡散炉を用いた高温での脱水閉環膜の物性と差がないポリイミドあるいはポリオキサゾールが得られる。
[半導体装置の製造工程]
次に、本発明によるパターン形成方法の一例として、半導体装置の製造工程を図面に基づいて説明する。図1−1〜図1−5は、多層配線構造を有する半導体装置の製造工程を説明する概略断面図である。これらの図1−1〜図1−5において、回路素子(図示しない)を有するSi基板等の半導体基板1は、回路素子の所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜2で被覆され、露出した回路素子上に第1導体層3が形成されている。この半導体基板1上に、スピンコート法等でポリイミド樹脂等の層間絶縁膜4が成膜される(図1−1)。
次に、塩化ゴム系、フェノールノボラック系等の感光性樹脂層5が、マスクとして前記層間絶縁膜4上にスピンコート法で形成され、公知の写真食刻技術によって所定部分の層間絶縁膜4が露出するように窓6Aが設けられる(図1−2)。この窓6Aの層間絶縁膜4は、酸素、四フッ化炭素等のガスを用いるドライエッチング手段によって選択的にエッチングされ、窓6Bが空けられている。次いで、窓6Bから露出した第1導体層3を腐食することなく、感光樹脂層5のみを腐食するようなエッチング溶液を用いて感光樹脂層5が完全に除去される(図1−3)。さらに、公知の写真食刻技術を用いて、第2導体層7を形成させ、第1導体層3との電気的接続が完全に行われる(図1−4)。
次に、表面保護膜8を形成する。図1−1〜図1−5の例では、本発明によるネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法にて層間絶縁膜4及び第2導体層7上に塗布、乾燥する。次に、所定部分に窓6Cを形成するパターンを描いたマスク上から光を照射した後、アルカリ水溶液にて現像してパターンを形成する。その後、加熱(硬化)して、表面保護膜8としての耐熱性高分子膜を形成する(図1−5)。この耐熱性高分子膜は、導体層を外部からの応力、α線などから保護するものであり、得られる半導体装置は信頼性に優れる。
なお、3層以上の多層配線構造を形成する場合は、上記の工程を繰り返して行い、各層を形成することができる。すなわち、層間絶縁膜4を形成する各工程、及び表面保護膜8を形成する各工程を繰り返すことによって、多層のパターンを形成することが可能である。また、上記例において、表面保護膜8だけでなく、層間絶縁膜4も本発明のネガ型感光性樹脂組成物を用いて形成することも可能である。
[電子部品]
次に、本発明による電子部品について説明する。本発明による電子部品は、ネガ型感光性樹脂組成物を用いて上記パターン形成方法によって形成されるパターンを有する。ここで、電子部品としては、半導体装置や多層配線板、各種電子デバイス等を含む。また、上記パターンは、具体的には、半導体装置の表面保護膜や層間絶縁膜、多層配線板の層間絶縁膜等の形成に使用することができる。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、半導体装置や多層配線板等の電子部品に使用することができ、具体的には、半導体装置の表面保護膜や層間絶縁膜、多層配線板の層間絶縁膜等の形成に使用することができる。本発明の半導体装置は、前記組成物を用いて形成される表面保護膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜31)
[合成例1] ポリベンゾオキサゾール前駆体の合成
攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸15.48g(60 mmol)、N−メチルピロリドン90gを仕込み、フラスコを5℃に冷却した後、塩化チオニル23.9g(120 mmol)を滴下し、30分間反応させて、4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸クロリドの溶液を得た。次いで、攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン87.5gを仕込み、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン18.30g(50 mmol)とm−アミノフェノール2.18g(20 mmol)を添加し、攪拌溶解した後、ピリジン9.48g(120 mmol)を添加し、温度を0〜5℃に保ちながら、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸クロリドの溶液を30分間で滴下した後、30分間攪拌を続けた。溶液を3リットルの水に投入し、析出物を回収、純水で3回洗浄した後、減圧乾燥してポリヒドロキシアミドを得た(以下、ポリマーIとする)。
ポリマーIのGPC法標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は17,600、分散度は1.6であった。
[合成例2]
合成例1で使用した4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸の50mol%をシクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸に置き換えた以外は合成例1と同様の条件にて合成を行った。
得られたポリヒドロキシアミド(以下、ポリマーIIとする)の標準ポリスチレン換算により求めた重量平均分子量は18,580、分散度は1.5であった。
[合成例3] ポリイミド前駆体の合成
攪拌機及び温度計を備えた0.2リットルのフラスコ中に、3,3',4,4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物(ODPA)10g(32mmol)とイソプロピルアルコール3.87g(65 mmol)とをN−メチルピロリドン45gに溶解し、1,8−ジアザビシクロウンデセンを触媒量添加の後に、60℃にて2時間加熱を行い、つづいて室温下(25℃)で15時間攪拌し、エステル化を行った。
その後、氷冷下で塩化チオニルを7.61g(64 mmol)加え、室温に戻し2時間反応を行い酸クロリドの溶液を得た。次いで、攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン40gを仕込み、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン10.25g(28 mmol)とm−アミノフェノール0.87g(8 mmol)を添加し、攪拌溶解した後、ピリジン7.62g(64 mmol)を添加し、温度を0〜5℃に保ちながら、先に調製した酸クロリドの溶液を30分間で滴下した後、30分間攪拌を続けた。この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリアミド酸エステルを得た(以下、ポリマーIIIとする)。
重量平均分子量は19,400であった。NMRスペクトルより求めたポリアミド酸のエステル化率は100%であった。
[合成例4] ポリイミド前駆体の合成
攪拌機、温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン60gを仕込み、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン10.25g(28 mmol)とm−アミノフェノール0.87g(8 mmol)を添加し、攪拌溶解した。ここに室温下で、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(6FDA)14.21g(32mmol)を30分間で加え、12時間攪拌を続けた。この反応液(反応液Aとする)を蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリアミド酸を得た(以下、ポリマーIVとする)。
重量平均分子量は16,800であった。
[合成例5] ポリイミド体の合成
合成例4で得られた反応液Aに対して、m−キシレンを20g加え、150℃で2時間加熱還流を行った。この際、イミド環の環化により生じた水は共沸により系外へと除きながら還流を行った。その後、室温まで冷却した後、この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリイミドを得た(以下、ポリマーVとする)。
重量平均分子量は15,500であった。
[感光特性評価]
(a)成分としての前記ポリマーI〜V各々100重量部に対し、(b)、(c)成分を表1に示した所定量にて配合し、ネガ型感光性樹脂組成物の溶液を得た。溶剤にはγ-ブチロラクトンを使用し、ポリマー重量の1.5倍の重量分を使用した。
Figure 0004618075
各表中、(b)及び(c)成分における括弧内は、(a)成分である各ポリマーI〜V
の100重量部に対する添加量を重量部で示している(以下、同様)。また、表1における(b)成分として用いたB1、B2、(c)成分として用いたC1〜C11は、それぞれ下記の式(X)、(XI)で表される化合物である。
Figure 0004618075
Figure 0004618075
前記各実施例におけるネガ型感光性樹脂組成物の溶液をシリコンウエハ上にスピンコートして、乾燥膜厚3〜10μmの塗膜を形成し、そののち干渉フィルターを介して、超高圧水銀灯を用いてi線(365nm)露光を行った。露光後、120℃で3分間加熱し、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38重量%水溶液にて露光部のシリコンウエハが露出するまで現像した後、水でリンスし残膜率(現像前後の膜厚の比)90%以上が得られるパターン形成に必要な最小露光量(感度)と解像度を求めた。その結果を表2にまとめて示した。
Figure 0004618075
表2から明らかなように、何れの実施例においても、高感度、高解像度が得られた。
さらに、実施例1、3、6、7、9、10、13、14、28、31に関しては、前記ネガ型感光性樹脂組成物の溶液をシリコンウエハ上にスピンコートして、120℃で3分間加熱し、膜厚15μmの塗膜を形成した。
その後、前記塗膜をイナートガスオーブン中、窒素雰囲気下、150℃で30分加熱した後、さらに、320℃で1時間あるいは225℃で1時間加熱して硬化膜を得た。次に、フッ酸水溶液を用いて、この硬化膜を剥離し、水洗、乾燥した後、ガラス転移点(Tg)、破断伸び(引っ張り試験機で測定)、5%重量減少温度(Td)といった膜物性を測定した。これらの結果を表3に示した。
さらに、320℃での硬化膜に対しては、硬化前後の膜厚を測定し、硬化収縮(硬化収縮=硬化による膜厚の減少量/硬化前の膜厚)を求めた。併せて結果を表3に示した。
Figure 0004618075
表3に示すように、225℃での硬化においても、320℃で硬化した場合と遜色ない膜物性が得られた。5%重量減少温度に関しては、225℃で硬化したときの方が、若干低い値となったが、いずれも実用上問題ない値であった。
(実施例32〜39)
さらに、表1に示した実施例1、6、7、10、13、21、25、26で用いた材料に関して、硬化方法を変えた検討を行った。これらのネガ型感光性樹脂組成物の溶液をシリコンウエハ上にスピンコートして、120℃で3分間加熱し、膜厚15μmの塗膜を形成した。その後、前記塗膜をラムダテクノロジー社製Microcure2100により、マイクロ波出力450W、マイクロ波周波数5.9〜7.0GHz、基板温度を250℃に保って、2時間硬化し、膜厚約10μmの硬化膜を得た。
次に、フッ酸水溶液を用いて、この硬化膜を剥離し、水洗、乾燥して、ガラス転移点(Tg)、破断伸び、5%重量減少温度(Td)を測定した。これらの結果を表4に示した。
Figure 0004618075
表4に示すように、本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、基板温度を250℃に保って、周波数を変化させながらパルス状にマイクロ波を照射する方法によっても、申し分のない物性が得られており、効果的にポリアミドあるいはポリイミドの脱水閉環が起き、硬化されることが分かった。
(比較例1〜7)
前記ポリマーI及び、IIIの合成において、m−アミノフェノールを用いずに合成を行い、得られたポリマーをそれぞれポリマーVI、ポリマーVIIとする。(a)成分としてのポリマー100重量部に対し、(b)、(c)成分を表5に示した所定量にて配合し、ネガ型感光性樹脂組成物の溶液を得た。
Figure 0004618075
表5中、(b)成分として用いたB3、(c)成分として用いたC12は、下記の式(XII)、(XIII)で表される化合物である。
Figure 0004618075
Figure 0004618075
以下、実施例と同様にして評価を行った。これらの結果を表6に示した。
Figure 0004618075
表6から明らかなように、比較例1〜3においては、結果はいずれも、露光部での架橋反応あるいは重合による不溶化が起こらず、パターンは得られなかった。比較例4においては、ポジ型の像が得られたが、感度は420mJ/cm2、残膜率75%と低く、良好な特性は得られなかった。比較例5〜7ではネガ像を得ることはできたが、実施例と比べ、残膜率が著しく低く、露光量を上げても向上しなかった。このことより末端基のフェノール性水酸基が感光特性の向上に寄与していると分かった。
また比較例1、5、7の硬化膜特性を前記と同様にして測定した。結果を表7に示した。
Figure 0004618075
表7から明らかなように、いずれの硬化膜も脆く、実施例に比べてTgも劣っていた。
(比較例8)
(a)成分に前記ポリマーIVを用い。実施例と同様に320℃硬化時の硬化収縮を求めた。ポリマー100重量部に対する、他の成分の配合量と測定結果を表8に示した。
Figure 0004618075
表8における光反応開始剤B’4及び架橋剤C’13は、それぞれ下記の(XIV)、(XV)で表される化合物である。
Figure 0004618075
Figure 0004618075
表8に示すように、実施例と同様に行った感光特性評価では、比較例8はN−メチル−2−ピロリドンなどの有機溶剤を現像液として用いることで、ネガ像を得ることができたが、硬化収縮は45%と極めて大きかった。
以上のように、本発明にかかるネガ型感光性樹脂組成物は、感度、解像度及び耐熱性に優れ、200〜300℃の低温で熱硬化を行っても、良好な硬化膜特性が得られる。加えて、硬化による膜の収縮が小さい。また、本発明のパターン形成方法によれば、前記ネガ型感光性樹脂組成物の使用により、感度、解像度及び耐熱性に優れ、良好な形状のパターンが得られる。さらに、本発明の電子部品は、回路の表面保護膜層又は層間絶縁膜層として、良好な形状と特性のパターンを有することにより、信頼性の高い電子部品が得られる。従って、本発明は、電子デバイス等の電子部品に有用である。
本発明の実施の形態における多層配線構造を有する半導体装置の製造工程を説明する概略断面図である。 本発明の実施の形態における多層配線構造を有する半導体装置の製造工程を説明する概略断面図である。 本発明の実施の形態における多層配線構造を有する半導体装置の製造工程を説明する概略断面図である。 本発明の実施の形態における多層配線構造を有する半導体装置の製造工程を説明する概略断面図である。 本発明の実施の形態における多層配線構造を有する半導体装置の製造工程を説明する概略断面図である。 実施例8〜9及び比較例3で作成した電子部品を示す概略断面図である。
符号の説明
1 半導体基板
2 保護膜
3 第1導体層
4 層間絶縁膜層
5 感光樹脂層
6A、6B、6C、6D 窓
7 第2導体層
8 表面保護膜層
9 導体層

Claims (7)

  1. (a)末端にフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性のポリマーと、(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物と、及び(c)酸の作用により架橋あるいは重合し得る化合物とを含有するネガ型感光性樹脂組成物であって、
    前記(a)ポリマーは、末端にフェノール性水酸基を有する、ポリイミド、ポリオキサゾール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル及びポリヒドロキシアミドからなる群から選択される少なくとも1種の耐熱性の高分子化合物であり、前記フェノール性水酸基を有する末端基は、対応するアミノフェノール又はヒドロキシ安息香酸誘導体を用いて前記(a)ポリマーの主鎖骨格に導入された下記一般式(IV):
    Figure 0004618075
    (式中、R9は各々独立に一価の有機基、nは1〜4の整数を示す。)
    に示されるいずれかの基であることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物。
  2. 前記(c)成分が、分子内に少なくとも一つのメチロール基あるいはアルコキシアルキル基を有する化合物であることを特徴とする請求項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  3. 前記(c)成分が、一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする請求項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
    Figure 0004618075
    (式中、Xは単結合又は1〜4価の有機基を示し、q個のR1は各々独立に一価の有機基を示し、p個のR2は各々独立に水素原子又は一価の有機基を示し、nは1〜4の整数であり、p及びqは各々独立に0〜4の整数である。)
  4. 前記(c)成分が、一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする請求項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
    Figure 0004618075
    (式中、2つのYは各々独立に水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、酸素原子又はフッ素原子であり、R3及びR4は各々独立に水素原子を示し、R5及びR6は各々独立に水素原子又は一価の有機基を示し、m及びnは各々独立に1〜3の整数であり、p及びqは各々独立に0〜4の整数である。)
  5. 前記(c)成分が、一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする請求項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
    Figure 0004618075
    (式中、複数のR7及びR8は各々独立に水素原子又は一価の有機基を示す。)
  6. 前記(a)成分100重量部に対して、前記(b)成分0.01〜50重量部、前記(c)成分0.1〜50重量部を配合することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、前記塗布、乾燥工程により得られた感光性樹脂膜を露光する工程と、前記露光後の感光性樹脂膜を加熱する工程と、前記加熱後の感光性樹脂膜を、アルカリ水溶液を用いて現像する工程と、及び前記現像後の感光性樹脂膜を加熱処理する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
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