JP5142918B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は、ポリイミド構造を含有するポリマー、及び当該ポリマーを含む感光性樹脂組成物に関する。更に詳しくは、本発明は、電子部品の絶縁材料や半導体装置におけるパッシベーション膜、バッファーコート膜、層間絶縁膜、α線遮蔽膜などに用いられる、低残留応力及び優れた感光性能を有する薄膜パターンを形成するためのネガ型感光性樹脂組成物に関する。
近年、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜等の用途として、その優れた耐熱性、電気特性、機械特性などを併せ持つポリイミド樹脂、及びポリベンゾオキサゾール樹脂が用いられている。
このような用途に用いられる材料として、パターン作成工程が簡略化でき、煩雑な製造工程の短縮が行えるという特徴を有することから、感光性ポリイミド樹脂や感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体樹脂が多く用いられている。従来の感光性ポリイミドは、有機溶媒を現像液としたものが主流であったが、有機溶媒廃液は通常焼却処理をするため、環境保護の点から、また、廃液処理コストの点から、アルカリ水溶液現像の要求が高まってきている。
これまでの技術として、例えば、フェノール性水酸基を有するポリイミド樹脂に感光剤としてオルトキノンジアジド化合物を配合してなるポジ型のアルカリ現像液に現像可能な感光性樹脂組成物が提案されている(以下、特許文献1を参照のこと)。また、ポリベンゾオキサゾール前駆体にジアゾナフトキノン化合物を配合したポジ型感光性組成物も提案されている(以下、特許文献2を参照のこと)。これらの組成物は、感光剤として芳香環を多数含むジアゾキノン化合物などを用いるため、感度が低く、感光剤の添加量を増やす必要があり、そのため、熱硬化後の機械物性を著しく低下させるという問題がある。また、ポジ型であるため、露光部と未露光部の溶解度差をとりにくく、パターン部の膜減りが大きいという問題もある。
そこで、(a)末端フェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性のポリマーと、(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物と、及び(c)酸の発生により架橋又は重合しえる化合物とを含有することを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物が、感度、解像度、及び耐熱性に優れ、良好な硬化膜特性が得られる組成物として提案されている(以下、特許文献3を参照のこと)。
ところで、表面保護膜としての感光性材料とシリコンウエハの材質の違いにより、両材質間では熱膨張係数差が存在するが、近年、基板となるシリコンウエハの径が年々大きくなるにつれ、該熱膨張係数差に起因する感光性材料を形成したシリコンウエハの反りが、以前より大きくなっている。また、形成された感光性材料膜とシリコンウエハとの間の密着性が低下したり、感光性材料膜が基材から剥離したり、基材が破壊されるといった問題が発生している。このシリコンウエハの反りは、製造工程での不良品、搬送不良、割れの要因、あるいはデバイス特性への影響を考えると好ましくない。そのため、ウエハの反りを低減できる低応力の感光性材料の開発が強く望まれている。
一般に分子構造を剛直にすることにより低応力は達成できるが、剛直構造の場合、デバイス加工工程に必要な表面保護膜としての感光性材料膜の強靭性が失われ(以下、非特許文献1を参照のこと)、保護膜にクラックが発生し、製品の最終物性に大きいダメージを与える。また、剛直な分子構造を有する材料は、露光に用いられるi線はほとんど透過しないため、感光性能が低く、実用レベルの材料とは言い難い。
特許第2906637号 特開平1−46862号公報 特開2006―189788号公報 「最新ポリイミド〜基礎と応用」、エヌ・ティー・エス発行、p.114(2002)
本発明が解決しようとする課題は、低残留応力と良好な機械物性を両立できるポリマーを提供し、そして、該ポリマーを含む感光性樹脂組成物を提供することである。この組成物は、高感度、高解像度を有することが必要である。 本発明が解決しようとする課題は、環境に優しい、アルカリ水溶液で現像が可能な感光性樹脂組成物を提供することでもある。さらに、本発明が解決しようとする課題は、電子部品の絶縁材料や半導体装置におけるパッシベーション膜、バッファーコート膜、層間絶縁膜、α線遮蔽膜などに用いられる、低残留応力及び優れた機械物性を有する薄膜パターンを与えるパターン形成方法を提供することでもある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく実験を重ね鋭意検討した結果、ポリマー骨格に脂肪族環及びフェノール性水酸基を有するポリイミドとポリベンゾオキサゾール前駆体を共重合させて得られたポリマーが、予想外に低残留応力と優れた機械物性を両立しうることを発見し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は次の[1]〜[7]である:
[1]下記式(1):
Figure 0005142918
{式中、Rは脂肪族環を有する4価の有機基であり、そしてR及びRは、4価の芳香族環含有有機基である。}で表される繰り返し単位、及び下記式(2):
Figure 0005142918
{式中、Rは、2価の芳香族環含有有機基であり、そしてRは4価の芳香族環含有有機基である。}で表される繰り返し単位を含有するポリマーであって、該式(1)で表される繰り返し単位/該式(2)で表される繰り返し単位のモル比が、0.1〜20であるポリマー。
[2]前記式(1)中のRが、下記式(3):
Figure 0005142918
{式中、Rは、−CH−、−C(CH−、−C(CF−、−CH−CH−又は−CH=CH−である。}、下記式(4):
Figure 0005142918
{式中、Rは、−CH−、−C(CH−、−C(CF−又は−CH−CH−である。}、下記式(5):
Figure 0005142918
{式中、Rは、−CH−又は−CH−CH−である。}、及び下記式(6):
Figure 0005142918
で表される構造から成る群から選ばれる少なくとも一種の構造である、前記[1]に記載のポリマー。
[3]前記ポリマーの末端に、下記式(7):
Figure 0005142918
{式中、Rは、アルキレン基、脂肪族環又は芳香族環を有する有機基である。}で表される有機基を有する、前記[1]又は[2]に記載のポリマー。
[4](A)前記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリマーを含む耐熱性ポリマー100質量部、(B)活性光線照射により酸を発生する化合物0. 5〜20質量部、及び(C)酸の作用により上記(A)耐熱性ポリマーを架橋し得る化合物3〜50質量部、を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
[5]前記[4]に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成する形成工程、該感光性樹脂層を活性光線で露光する露光工程、加熱する熱処理工程、現像する現像工程、及び得られたレリーフパターンを加熱する加熱工程を含む、硬化レリーフパターンの形成方法。
[6]シリコンウエハ基板上に、前記[5]に記載の硬化レリーフパターンの形成方法により形成された硬化レリーフパターンを有する半導体装置。
[7]前記[5]に記載の硬化レリーフパターンの形成方法を工程の一部として含む、半導体装置の製造方法。
本発明のポリマーを用いることで、低残留応力及び良好な機械物性、すなわち良好な伸度を有する硬化膜が得られる。
また、上記ポリマーを含有する感光性樹脂組成物は、感度が高く、得られる硬化レリーフパターンは、解像度に優れるという効果を奏する。さらに、シリコンウエハ基板上に、該硬化レリーフパターンを有する半導体装置は、良好な形状と低残留応力のパターンを有することにより、信頼性の高いものとなる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
感光性樹脂組成物に用いられるポリマーは、前記式(1)で表される繰り返し単位、及び前記式(2)で表される繰り返し単位を含有し、前記式(1)で表される繰り返し単位/前記式(2)で表される繰り返し単位のモル比は、0.1〜20である。低残留応力と感光特性を両立させるため、式(1)で表される繰り返し単位/式(2)で表される繰り返し単位のモル比は、0.1〜20であり、好ましくは0.5〜10であり、より好ましくは0.8〜5である。前述モル比は硬化膜の残留応力を充分に下げるという観点から、0.1以上が好ましく、該ポリマーを感光性樹脂組成物中に用いた場合の感度の観点から、20以下が好ましい。
本発明に用いられるポリマーは、以下のようにして好適に合成することができる。
第一に、下記式(8):
Figure 0005142918
{式中、Rは、脂肪族環を有する4価の有機基である。}に示す脂肪族環を有するテトラカルボン酸二無水物と、下記一般式(9):
Figure 0005142918
{式中、Rは、4価の芳香族環含有有機基である。}に示すジヒドロキシジアミンとを、有機溶媒中、モル比1:1.05〜2、−10℃〜50℃下で1〜24時間反応させた後、50℃〜190℃で2〜48時間加熱して、前記式(1)の繰り返し単位を有するポリイミドオリゴマーを得る。必要に応じて、50℃〜190℃で加熱する前に、トルエン、キシレン、デカリンなどを添加し、共沸により生成する水を除去してもよい。
前記式(8)の内、好適に用いられる4価の脂肪族環基Rを有するテトラカルボン酸二無水物としては、以下の化合物:
Figure 0005142918
{式中、Rは、−CH−、−C(CH−、−C(CF−、−CH−CH−又は−CH=CH−である。}
Figure 0005142918
{式中、Rは、−CH−、−C(CH−、−C(CF−又は−CH−CH−である。}、
Figure 0005142918
{式中、Rは、−CH−又は−CH−CH−である。}、及び
Figure 0005142918
から成る群から選ばれるものであることが好ましい。
また、上記式(9)の内、好適に用いられる4価の芳香族環基Rを含むジヒドロキシジアミン化合物として、例えば、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−ジヒドロキシベンゼンが挙げられる。これらのジヒドロキシジアミン化合物は単独で又は混合して使用してもよい。
また、前記の反応に用いられる有機溶媒として、アミド類、スルホキシド類、テトラメチル尿素、ケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類が挙げられる。例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ガンマブチロラクトン(GBL)、スルホランが挙げられる。これらの中で、ポリイミドオリゴマーを完全に溶解するものがより好ましい。例として、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ガンマブチロラクトン、スルホランが挙げられる。これらの溶媒は必要に応じて、単独で又は混合して用いることができる。
第二に、前記した方法により得られたポリイミドオリゴマー反応液に、ジカルボン酸ジクロリド又は適当な縮合剤やカルボン酸活性化剤の存在下、ジカルボン酸を添加し、共縮合することによって本発明のポリマーを得ることができる。得られたポリマーの耐熱性や機械物性の観点から、上記第二に使用されるモノマーは芳香族環基を含有することが好ましい。
具体的に、ジカルボン酸ジクロリドを用いる場合、前記第一に得られたポリイミドオリゴマー反応液に、酸捕捉剤として三級アミン類化合物、例えば、ピリジン又はトリエチルアミンを添加し、その後、反応溶液を約0℃〜−20℃の温度範囲に冷却し、予め別途溶媒に溶解又は分散させておいたジカルボン酸ジクロリドを滴下投入する。その後、好ましい反応温度である約−15℃〜40℃好ましい反応時間である約2〜24時間反応させ、本発明のポリマーを得ることができる。この段階の反応で用いられるジカルボン酸又はジカルボン酸ジクロリドとして、下記式(10):
Figure 0005142918
{式中、Wは、OH基又は塩素であり、そしてRは、2価の芳香族環含有有機基である。}で表されるもの、又はこれらの混合物が挙げられる。
好適に用いられる2価の芳香族基Rを有するジカルボン酸として、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、テレフタル酸又はイソフタル酸が挙げられる。前述のように、これらジカルボン酸を塩素化した化合物を用いてもよい。
また、物性を調整するため、酸補足剤として三級アミン類化合物を添加する前に、必要に応じ、上記第二の反応に、下記式(11):
Figure 0005142918
{式中、Rは、4価の芳香族環基である。}で示すジヒドロキシジアミンを添加してもよい。添加モル数比は、前記第一反応に使用された式(9)で示すジヒドロキシジアミンのモル数から、前記第一反応に使用された式(8)で示す酸二無水物のモル数を差し引いた差に対して最大で10である。好ましくは最大で8であり、より好ましくは最大で5である。硬化膜としたときの応力上昇防止の観点から、該モル数比は10以下であることが好ましい。
上記式(11)で示す、4価の芳香族基Rを含むジヒドロキシジアミンとして好適に用いられる化合物としては、例えば、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−ジヒドロキシベンゼン等が挙げられる。これらのジヒドロキシジアミンは単独あるいは混合して使用してもよい。
共縮合反応終了後、上記反応液をイオン交換水に高速攪拌下で滴下し重合体を分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施し、本発明のポリマーを得ることができる。また、ポリマーの更なる精製が必要な場合、上記共縮合反応後、反応溶液を、イオン交換樹脂を有機溶媒で膨潤させて充填したカラムに通し、イオン性不純物を除去してもよい。前記合成法で得られた本発明のポリマーの分子量は、重量平均分子量で4,000〜150,000が好ましく、8,000〜100,000がより好ましい。重量平均分子量は、材料の機械物性や耐熱性を確保する観点から、4000以上が好ましく、材料のアルカリ溶解性及び現像速度の観点から、150,000以下が好ましい。
また、本発明のポリマーの末端基としては、ジヒドロキシジアミンに由来するアミノ基のままであっても、又は下記式(12):
Figure 0005142918
{式中、Rは、アルキレン基、脂肪族環又は芳香族環を有する有機基である。}で表される酸無水物と上記アミノ基とを反応して形成された有機基であってもよい。本発明のポリマーの保存安定性及び耐熱性の観点から、酸無水物と末端アミノ基とを反応して形成される結合は、イミド結合であることが好ましい。
前記式(12)で表される酸無水物の内、とりわけ、下記の化合物:
Figure 0005142918
Figure 0005142918
から成る群より選ばれるものが好ましい。
前記式(12)で表される酸無水物と末端アミノ基とを反応させる時、上述合成法で得られた共重合体の反応液に直接酸無水物を添加して反応させることができる。また、共重合体を一旦反応液から精製、乾燥した後、ポリマーを再び有機溶媒に溶解し、次いで酸無水物を添加することにより該酸無水物と末端アミノ基とを反応させることもできる。
共重合体の反応液に、直接酸無水物を添加して反応させる場合、使用する酸無水物のモル数比は、上記第一の反応及び上記第二の反応に使用したジヒドロキシジアミンの合計モル数から、上記第一の反応に使用した酸二無水物と、上記第二の反応に使用したジカルボン酸又はジカルボン酸ジクロリドとの合計モル数を差し引いた差に対して10〜300%である。酸無水物を添加する際の好ましい添加温度は約−25℃〜25℃であり、更に好ましい添加温度は約−10℃〜0℃である。酸無水物添加完了後、好ましい反応温度は約0℃〜80℃であり、より好ましい反応温度は約25℃〜60℃である。好ましい反応時間は約1〜48時間である。触媒として有機又は無機の塩基を添加してもよい。好適な有機アミン塩基の例として、ピリジン、トリエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、ジメチルピリジン、ジメチルアニリン等が挙げられるが、これらに限定されない。他の好適な塩基の例として、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム等がある。
感光性樹脂組成物は、(A)前記ポリマーを含む耐熱性ポリマーと共に、(B)活性光線照射により酸を発生する化合物及び、(C)酸の作用により前記(A)の耐熱性ポリマーを架橋し得る化合物を含む。
(A)前記ポリマーを含む耐熱性ポリマー
感光性樹脂組成物に用いられる耐熱性ポリマーは、上記合成法による合成されるポリマー単独で使用されても又は他の耐熱性ポリマーと混合して使用されてもよい。本発明の上記ポリマーを他の耐熱性ポリマーと混合して使用する場合、上記ポリマーの使用量は、ポリマー全体重量の20質量%以上であることが好ましい。硬化膜の残留応力を充分に低下させるという観点から、20質量%以上が好ましい。他の耐熱性ポリマーとしては、例えば、ポリイミド、ポリオキサゾール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリヒドロキシアミド、これらの共重合体等が挙げられる。
(B)活性光線照射により酸を発生する化合物
本発明に使用される(B)活性光線照射により酸を発生する化合物は、活性光線照射により酸を発生する化合物であり、このような化合物としては例えば、以下の化合物が挙げられる。
i)トリクロロメチル−s−トリアジン類
トリス(2,4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオフェニル)ビス(4,6−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(2−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メチルチオ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン等。
ii)ジアリルヨードニウム類
ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロアセテート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウム−p−トルエンスルホナート等。
iii)トリアリルスルホニウム塩類
トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルテトラフルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロアルセネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニルーp−トルエンスルホナート等。
これらの化合物の内、トリクロロメチル−S−トリアジン類としては、2−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−S−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−S−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−S−トリアジン、2−(4−メトキシーβ―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−S−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−S−トリアジン等を、ジアリールヨードニウム塩類としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート等を、トリアリールスルホニウム塩類としては、トリフェニルスルホニウムメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート等を好適なものとして挙げることができる。
この他にも、以下に示す化合物を用いることもできる。
(1)ジアゾケトン化合物
ジアゾケトン化合物として、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができ、具体例としてはフェノール類の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル化合物を挙げることができる。
(2)スルホン化合物
スルホン化合物として、例えば、β−ケトスルホン化合物、β−スルホニルスルホン化合物及びこれらの化合物のα−ジアゾ化合物を挙げることができ、具体例として、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェナシルスルホニル)メタン等を挙げることができる。
(3)スルホン酸化合物
スルホン酸化合物として、例えば、アルキルスルホン酸エステル類、ハロアルキルスルホン酸エステル類、アリールスルホン酸エステル類、イミノスルホネート類等を挙げることができる。好ましい具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルトリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルp−トルエンスルホネート等を挙げることができる。
(4)スルホンイミド化合物
スルホンイミド化合物の具体例として、例えば、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルイミド等を挙げることができる。
(5)オキシムエステル化合物
2−[2−(4−メチルフェニルスルホニルオキシイミノ)]−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG121」)、[2−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG103」)等を挙げることができる。
(6)ジアゾメタン化合物
ジアゾメタン化合物の具体例として、例えば、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン等を挙げることができる。
とりわけ、感度の観点から、上記(5)オキシムエステル化合物が好ましい。
活性光線照射により酸を発生する化合物の添加量は、本発明の共重合体を含む耐熱性ポリマー100質量部に対して、好ましくは0.5〜20質量部である。この添加量が0.5質量部以上だと、活性光線照射により発生する酸の量が十分となり、感度が向上し、この添加量が20質量部以下だと硬化後の機械物性が低下しない。
(C)酸の作用により上記(A)耐熱性ポリマーを架橋し得る化合物
以下、(C)酸の作用により上記(A)耐熱性ポリマーを架橋し得る化合物について説明する。この酸の作用により該ポリマー架橋し得る化合物を添加すると、塗膜を加熱硬化する際に、上記(A)耐熱性ポリマーを架橋しうるか又はそれ自身が架橋ネットワークを形成しうるので、耐熱性を強化することができる。
(C)酸の作用により該ポリマーを架橋し得る化合物成分は、N位がメチロール基又はアルコキシメチル基で置換されたメラミン樹脂及びその単量体、並びに尿素樹脂及びその単量体から選ばれることが好ましい。これらの例として、アルコキシメチル化メラミン樹脂、アルコキシメチル化ベンゾグアナミン樹脂、アルコキシメチル化グリコールウリル樹脂、アルコキシメチル化尿素樹脂、及びこれらの単量体を挙げることができる。これらの内、アルコキシメチル化メラミン樹脂、アルコキシメチル化ベンゾグアナミン樹脂、アルコキシメチル化グリコールウリル樹脂、アルコキシメチル化尿素樹脂、及びこれらの単量体は、対応する公知のメチロール化メラミン樹脂、メチロール化ベンゾグアナミン樹脂、メチロール化尿素樹脂、及びその単量体のメチロール基をアルコキシメチル基に変換することにより得られる。
このアルコキシメチル基の種類については、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基等を挙げることができるが、実用上市販されているサイメル300、301、303、370、325、327、701、266、267、238、1141、272、202、1156、1158、1123、1170、1174、UFR65、300(三井サイテック(株)製)、ニカラックMX−270、−280、−290、ニカラックMS―11、ニカラックMW―30、−100、−300、−390、−750(三和ケミカル社製)等を好ましく使用することができる。これらの化合物は単独で又は混合して使用することができる。
前記記載の樹脂の単量体も架橋剤として用いられ、例えば、ヘキサメトキシメチルメラミン、ジメトキシメチル尿素等を挙げることができる。これらの(C)酸の作用により架橋し得る化合物の添加量は、共重合体100質量部に対して、好ましくは、3〜50質量部である。この添加量が3質量部以上だと架橋が十分に進行し、パターニング性が良好となり、この添加量が50質量部以下だと、キュア後の機械物性は保たれる。
(D)溶媒
感光性樹脂組成物には、任意に溶媒を添加して粘度を調整することが好ましい。好適な溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等が挙げられ、これらは単独で又は二種以上の組合せで用いることができる。これらの中でも、N−メチル−2−ピロリドンやγ−ブチロラクトンが特に好ましい。
これらの溶媒は、塗布膜厚、粘度に応じて、本発明のネガ型感光性樹脂組成物に適宜添加することができるが、ポリマー100質量部に対し、溶媒0〜1000質量部の範囲で用いることが好ましい。
塗布性を改良する目的で、上記の溶媒とプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート等の溶剤とを混合して用いることもできる。塗布性を改良する目的での上記の混合溶媒の好ましい添加量は、共重合体100質量部に対し、0〜900質量部である。
感光性樹脂組成物の経時的な保存安定性をさらに向上させるために、前記した溶媒に加えて、以下に示すアルコール類を併用することもできる。
これらのアルコール類として、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ベンジルアルコール、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ(n−プロピル)エーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ(n−プロピル)エーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、等のモノアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のジアルコール類を挙げることができる。これらの中でも、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノフェニルエーテルが特に好ましい。
これらのアルコール類が溶媒中に占める含量が50質量%以下であると、ポリマーの溶解性が良好であるため好ましい。
(E)増感剤
感光性樹脂組成物には、必要に応じ、光感度向上のための増感剤を添加することができる。
このような増感剤としては、例えば、ミヒラーズケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,5−ビス(4’−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン、2,6−ビス(4’−ジエチルアミノベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−ジメチルアミノベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−ジエチルアミノベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、2−(4’−ジメチルアミノシンナミリデン)インダノン、2−(4’−ジメチルアミノベンジリデン)インダノン、2−(p−4’−ジメチルアミノビフェニル)ベンゾチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンジリデン)アセトン、1,3−ビス(4−ジエチルアミノベンジリデン)アセトン、3,3’−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−アセチル−7−ジメチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンジロキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−メトキシカルボニル−7−ジエチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジエチルアミノクマリン、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、N−p−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン、4−モルホリノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、ベンズトリアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、1−フェニル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、1−シクロヘキシル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、1−(tert−ブチル)−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ナフト(1,2−p)チアゾール、2−(p−ジメチルアミノベンゾイル)スチレン等が挙げられる。これらの内、ベンズトリアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、1−フェニル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、1−シクロヘキシル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、及び1−(tert−ブチル)−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、3−位及び/又は7−位に置換基を持つクマリン類、フラボン類、ジベンザルアセトン類、ジベンザルシクロヘキサン類、カルコン類、キサントン類、チオキサントン類、ポルフィリン類、フタロシアニン類、アクリジン類、及び9−位に置換基を有するアントラセン類から成る群から選ばれる1つ以上の増感剤を添加することが好ましい。また、使用にあたっては、単独でも2種以上の混合物でもかまわない。
増感剤の添加量は、(A)耐熱性ポリマー100質量部に対して0〜15質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。
(F)重合禁止剤
感光性樹脂組成物には、必要に応じ、保存時の組成物溶液の粘度や光感度の安定性を向上させるために重合禁止剤を添加することができる。
このような重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン、N−ニトロソジフェニルアミン、p−tert−ブチルカテコール、フェノチアジン、N−フェニルナフチルアミン、エチレンジアミン四酢酸、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、2,6−ジ−tert−ブチル−p−メチルフェノール、5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン、1−ニトロソ−2−ナフトール、2−ニトロソ−1−ナフトール、2−ニトロソ−5−(N−エチル−N−スルフォプロピルアミノ)フェノール、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシアミンアンモニウム塩、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩、N−ニトロソ−N−(1−ナフチル)ヒドロキシルアミンアンモニウム塩、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジtert−ブチル)フェニルメタン等を用いることができる。
重合禁止剤の添加量は、(A)耐熱性ポリマー100質量部に対して、0〜5質量部であることが好ましく、0.01〜1質量部であることがより好ましい。
(G)シランカップリング剤
感光性樹脂組成物には、必要に応じ、シランカップリング剤を添加することができる。シランカップリング剤の具体例としては、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製:商品名 KBM803、チッソ株式会社製:商品名 サイラエースS810)、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン(アズマックス株式会社製:商品名 SIM6475.0)、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業株式会社製:商品名 LS1375、アズマックス株式会社製:商品名 SIM6474.0)、メルカプトメチルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製:商品名 SIM6473.5C)、メルカプトメチルメチルジメトキシシラン(アズマックス株式会社製:商品名 SIM6473.0)、3−メルカプトプロピルジエトキシメトキシシラン、3−メルカプトプロピルエトキシジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルジエトキシプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルエトキシジプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルメトキシジプロポキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルジエトキシメトキシシラン、2−メルカプトエチルエトキシジメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、2−メルカプトエチルエトキシジプロポキシシラン、2−メルカプトエチルジメトキシプロポキシシラン、2−メルカプトエチルメトキシジプロポキシシラン、4−メルカプトブチルトリメトキシシラン、4−メルカプトブチルトリエトキシシラン、4−メルカプトブチルトリプロポキシシラン、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)ウレア(信越化学工業株式会社製:商品名 LS3610、アズマックス株式会社製:商品名 SIU9055.0)、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)ウレア(アズマックス株式会社製:商品名 SIU9058.0)、N−(3−ジエトキシメトキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−エトキシジメトキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−ジエトキシプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−エトキシジプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−ジメトキシプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−メトキシジプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−トリメトキシシリルエチル)ウレア、N−(3−エトキシジメトキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−エトキシジプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−ジメトキシプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−メトキシジプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリメトキシシリルブチル)ウレア、N−(3−トリエトキシシリルブチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルブチル)ウレア、3−(m−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製:商品名 SLA0598.0)、m−アミノフェニルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製:商品名 SLA0599.0)、p−アミノフェニルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製:商品名 SLA0599.1)、アミノフェニルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製:商品名 SLA0599.2)、2−(トリメトキシシリルエチル)ピリジン(アズマックス株式会社製:商品名 SIT8396.0)、2−(トリエトキシシリルエチル)ピリジン、2−(ジメトキシシリルメチルエチル)ピリジン、2−(ジエトキシシリルメチルエチル)ピリジン、N−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]フタルアミド酸、3−(トリエトキシシリル)−N−(t−ブトキシカルボニル)プロピルアミン等が挙げられる。
シランカップリング剤の添加量は、(A)耐熱性ポリマー100質量部に対して、0〜20質量部であることが好ましく、1〜15質量部であることがより好ましい。
(H)その他の添加剤
以上の他にも、感光性樹脂組成物には、散乱光吸収剤、及び塗膜平滑性付与剤など、必要に応じて種々の添加剤を適宜配合することが出来る。
<硬化レリーフパターンと半導体装置の製造方法>
以下、上記感光性樹脂組成物を用いて画像を形成する方法の一例を示す。まず、この組成物を基材上に乾燥後の膜厚が1〜50μm、好ましくは5〜30μmとなるように塗布する。この時、基材上にシランカップリング剤等の接着助剤を予め処理しておくこともできる。塗布した塗膜を乾燥した後、通常のフォトマスクを通して露光を行ない、その後加熱処理(PEB)を行う。このPEB工程は、感光性樹脂組成物の感度を増感するための処理であり、本発明の目的を達成するためには必要不可欠である。
PEB温度は、感度や得られるパターン形状等を考慮すると、90〜160℃、好ましくは100〜150℃の温度がよい。活性光線照射後加熱処理された基板は、適当な濃度のアルカリ水溶液で現像処理されることにより基板上に微細な樹脂パターンを転写することができる。このときに用いる現像液としては、露光膜を適当な時間内で完全に溶解除去できるものが好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機アルカリ性水溶液、又はプロピルアミン、ブチルアミン、モノエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド(以下、「TMAH」ともいう。)、コリン等の有機アルカリ性水溶液等を単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
また、このアルカリ性水溶液には必要に応じてアルコール類などの有機溶剤や、各種の界面活性剤を含有させることもできる。現像後、リンス液で洗浄することにより耐熱性材料前駆体のネガ型画像が得られる。このようにして得られた画像は、高温加熱処理(約200〜400℃)することによって、耐熱性、耐薬品性、機械的物性に優れた耐熱性材料に変換することができ、良好なレリーフパターンを有する硬化物となる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、各例中の特性は以下のようにして測定した。
(1)重量平均分子量
重量平均分子量(Mw)をゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(以下、「GPC」ともいう。)(標準ポリスチレン(昭和電工(株)製Shodex STANDARD SM−105))換算)で測定した。GPCの分析条件を以下に記す。
カラム:昭和電工社製 商標名 Shodex 805M/806M直列
容離液:N−メチル−2−ピロリドン 40℃
流速 :1.0ml/分
検出器:昭和電工製 商標名 Shodex RI−930
(2)残留応力の測定
6インチシリコンウエハーに実施例及び比較例で得られたネガ型感光性樹脂組成物を硬化後の膜厚が約7〜9μmとなるように回転塗布し、300℃で2時間加熱して、樹脂硬化膜を得た。樹脂硬化膜による基板の曲率半径の変化を薄膜ストレス測定装置(ケーエルエー・テンコール株式会社製、FLX−2320)を用いて測定した。下記計算式(1)を用いて基板の曲率半径から樹脂硬化膜の残留応力を求めた:
δ=Eh/{(1−v)6RT}・・・計算式(1)
δ:薄膜の平均ストレス
E:ヤング率
v:ポアソン比
h:基板の厚さ
R:基板の曲率半径
T:膜厚。
(3)伸度の測定
伸度測定用サンプルの作成は、最表面にアルミ蒸着層を設ける6インチシリコンウエハーを使用する以外、上記(2)と同様にして得られた樹脂硬化膜を希塩酸によりウエハーから剥がして樹脂硬化膜のテープを作り、得られた樹脂硬化膜のテープを用い、ASTMD−882−88を用い、伸度を測定した。
以下、発明の具体的な実施の形態を実施例に基づいて説明する。
[実施例1]
攪拌機、温度計センサー、窒素ガス導入管、水分分離トラップを備えた玉付冷却管を取り付けた2Lのセパラブルフラスコ中に、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(以下「6FAP」ともいう)109.9g(0.30モル)とN−メチル−2−ピロリドン(以下「NMP」ともいう)600gを仕込み、窒素ガスを流速約100ml/minでパージしながら攪拌溶解し、6FAPは完全溶解した後、溶液を0℃以下冷却した。ここに0℃下で、ビシクロ[2,2,2]オクタ−2−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物(以下「BCD」ともいう)37.2g(0.15モル)を、反応溶液の温度は5℃を超えないように少量ずつ添加した。その後、反応溶液は室温まで戻し、トルエン100gを仕込み、続いて、油浴中で185℃に昇温して3時間撹拌して反応させた。185℃下での反応の最後に、生成した水及び共沸より出たトルエンをできるだけ除去した。反応溶液は室温まで冷却した後、ピリジン10g(0.13モル)を加え、再び、反応溶液を0℃以下に冷却した。反応溶液温度は5℃を超えないように、100gNMP中に溶解した4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル酸クロリド(以下、「DEDC」ともいう)36.9g(0.125モル)溶液を滴下添加した。滴下完了後、室温に戻し、反応液温度が10℃に達したら、更にピリジン9.8g(0.12モル)を加えた。室温下で4時間攪拌を続けた。得られた反応液をイオン交換水に、攪拌しながら滴下し、ポリマーを沈降させ、析出した共重合体をろ過し、ろ液のpH値が7になるまで、イオン交換水で洗浄した。その後、共重合体を50℃下、48時間真空乾燥して、共重合体(P−1)を得た。この共重合体の重量平均分子量は17,800であった。
上記乾燥された共重合体P−1をThermo Nicolet社製のAvatar360赤外線分光分析装置を用いて、赤外線吸収スペクトル(KBr法、反射光線)を測定した。赤外線分光スペクトルチャートを図1に示す。1779cm−1(イミドC=O結合)、1713cm−1(イミドC=O結合)、1651cm−1(アミドC=O結合)の吸収を示し、P−1はポリイミドポリベンゾオキサゾール前駆体の共重合物であることを示した。また、Bruker Biospin社製Avance600 FT−NMR装置を用いて、共重合体P−1のプロトンNMRスペクトルを測定した。プロトンNMRスペクトルチャート(DMSO−d溶媒)を図2に示す。BCDのC=C結合の二つのプロトン(化学シフト=6.09ppm)の積分値とDEDCのベンゼン環の8個のプロトンのうち4個のプロトン(化学シフト=8.04ppm)の積分値の比から、共重合体P−1中、イミドユニット(式(1))で表される繰り返し単位/アミドユニット(式(2))で表される繰り返し単位のモル比を計算し、その値は1.15であった。
以下実施例2及び3、比較例1で合成されたポリマーにおける式(1)と式(2)のモル比を、上記と同様方法で計算した。結果を以下の表1に示す。
[実施例2]
実施例1に、DEDCを加え、室温下で4時間反応した後、続いて、以下のように末端封止を行った。上記反応液に、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(以下、「NA」ともいう)16.4g(0.1モル)を加え、50℃下で、18時間攪拌反応し続けた。その後、実施例1と同様にポリマーの後処理を行い、末端封止の共重合体(P−2)を得た。この共重合体の重量平均分子量は19,200であった。
[実施例3]
DEDCの使用量を40.2g(0.136モル)とした以外、実施例1と同様に共重合体を合成した。得られた共重合体(P−3)の重量平均分子量は24,400であった。
[比較例1]
実施例1において、BCDを添加せず、6FAPとDEDCのみ反応させた後、続いて、NAによる末端封止を行った。具体的には、攪拌機、温度計センサー、窒素ガス導入管を取り付けた2Lのセパラブルフラスコ中に、6FAP109.9g(0.30モル)、ピリジン43.5g(0.55モル)とNMP400gを仕込み、窒素ガスを流速約100ml/minでパージしながら攪拌溶解した。6FAPは完全溶解した後、溶液を0℃以下冷却し、反応溶液温度は5℃を超えないように、240gNMP中に溶解したDEDC79.68g(0.27モル)溶液を滴下添加した。滴下完了後、室温に戻し、4時間攪拌を続けた。その後、NA16.4g(0.1モル)、ピリジン10gを加え、50℃下で、12時間攪拌反応し続けた。その後、実施例2と同様にポリマーの後処理を行い、ポリベンゾオキサゾール前駆体(P−4)を得た。重量平均分子量は18,700であった。
Figure 0005142918
[実施例4]
共重合体(P−1)100質量部、活性光線照射により酸を発生する化合物として、2−[2−(4−メチルフェニルスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(Irgacure PAG121、チバ・ジャパン社製)5質量部、酸の作用により架橋し得る化合物として、アルコキシメチル化尿素樹脂(品番MX−270、三和ケミカル社製、商標名ニカラック、単量体95%以上)30質量部、3−(トリエトキシシリル)−N−(t−ブトキシカルボニル)プロピルアミン(SUR)2質量部をGBL150質量部に溶解した後、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過して感光性ワニスを得た。
[実施例5]
共重合体P−2を用いた以外は、実施例4と同じように調合し感光性ワニスを得た。
[実施例6]
共重合体P−1とP−4との質量混合比50/50の混合ポリマーを用いた以外は、実施例4と同じように調合し感光性ワニスを得た。
[実施例7]
共重合体P−3とP−4との質量混合比50/50の混合ポリマーを用いた以外は、実施例4と同じように調合し感光性ワニスを得た。
[比較例2]
共重合体P−4を用いた以外は、実施例4と同じように調合し感光性ワニスを得た。
上記実施例4〜7、及び比較例2の組成一覧を以下の表2に示す。
Figure 0005142918
得られたネガ型感光性樹脂組成物を使って、6インチシリコンウエハーに硬化後の膜厚が約7〜9μmとなるようにスピンコートしそしてホットプレート上で110℃で3分間ベーキングした後、300℃、2時間加熱して、樹脂硬化膜を得た。得られた樹脂硬化膜の応力を評価した。結果を以下の表3に示す。
リソ特性の比較は、以下のようにして行った。上記実施例4〜7、及び比較例2から得られたネガ型感光性樹脂組成物を使って、シリコンウエハー上にスピンコートしそしてホットプレート上で110℃で3分間ベーキングして厚さ約8μmのフィルムを得た。このフィルムにi線ステッパー露光機(ニコン社製、NSR2005i8A)によりレチクルを通して露光量を段階的に変化させて露光した。露光されたウエハーを120℃で3分間露光後ベーキングし、2.38%のTMAH水溶液(クラリアントジャパン社製 AZ300MIF)を使用して現像し、次いで脱イオン水でリンスしてレリーフパターンを得た。このレリーフパターンを顕微鏡下で観察し、露光領域でのフィルム厚さの約90%が保持された部分の露光量を感度とし、未露光部の正方形レリーフパターンが完全に溶解除去したビアサイズを解像度とし定義した。結果を以下の表3に示す。
Figure 0005142918
実施例4〜7は、高伸度、高感度と高解像度を示すと共に、低残留応力も示した。
比較例2は、高伸度、高感度と高解像度を示したが、膜の残留応力が高かった。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、電子部品や半導体装置における分野で好適に利用できる。
実施例1で得られた共重合体P−1の赤外線分光スペクトルチャート。 実施例1で得られた共重合体P−1のプロトンNMRスペクトル。

Claims (6)

  1. 以下の:
    (A)下記式(1):
    Figure 0005142918
    {式中、Rは、脂肪族環を有する4価の有機基であり、そしてRは、4価の芳香族環含有有機基である。}で表される繰り返し単位、及び下記式(2):
    Figure 0005142918
    {式中、Rは2価の芳香族環含有有機基であり、そしてRは4価の芳香族環含有有機基である。}で表される繰り返し単位を含有するポリマーであって、該式(1)で表される繰り返し単位/該式(2)で表される繰り返し単位のモル比が、0.1〜20であるポリマーを含む耐熱性ポリマー:100質量部;
    (B)活性光線照射により酸を発生する化合物0.5〜20質量部;並びに
    (C)酸の作用により上記(A)耐熱性ポリマーを架橋し得る化合物:3〜50質量部;を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 前記式(1)中のRが、下記式(3):
    Figure 0005142918
    {式中、Rは、−CH−、−C(CH−、−C(CF−、−CH−CH−又は−CH=CH−である。}、下記式(4):
    Figure 0005142918
    {式中、Rは、−CH−、−C(CH−、−C(CF−又は−CH−CH−である。}、下記式(5):
    Figure 0005142918
    {式中、Rは、−CH−又は−CH−CH−である。}、及び下記式(6):
    Figure 0005142918
    で表される構造から成る群から選ばれる少なくとも一種の構造である、請求項1に記載の感光性樹脂組成物
  3. 前記ポリマーの末端に、下記式(7):
    Figure 0005142918
    {式中、Rは、アルキレン基、脂肪族環又は芳香族環を有する有機基である。}で表される有機基を有する、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成する形成工程、該感光性樹脂層を活性光線で露光する露光工程、加熱する熱処理工程、現像する現像工程、及び得られたレリーフパターンを加熱する加熱工程を含む、硬化レリーフパターンの形成方法。
  5. シリコンウエハ基板上に、請求項に記載の硬化レリーフパターンの形成方法により形成された硬化レリーフパターンを有する半導体装置。
  6. 請求項に記載の硬化レリーフパターンの形成方法を工程の一部として含む、半導体装置の製造方法。
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