JP5632630B2 - ネガ型感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
[2] 上記(d)分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物が、下記一般式(1):
で表される化合物、及び下記一般式(2):
で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、上記[1]に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[3] 上記(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂が、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ノボラック樹脂及びエポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のアルカリ水溶液可溶性樹脂である、上記[1]又は[2]に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[4] 上記(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂が、下記一般式(3):
で表される繰り返し単位を有するポリアミドである、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[5] 上記[1]〜[4]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成する感光性樹脂層形成工程、
該感光性樹脂層を活性光線で露光する露光工程、
該露光された感光性樹脂層を加熱する加熱工程、
該加熱された感光性樹脂層を現像してレリーフパターンを形成する現像工程、及び
得られたレリーフパターンを加熱して硬化レリーフパターンを形成する加熱硬化工程
を含む、硬化レリーフパターンの製造方法。
[6] シリコンウェハ基板上又は銅ウェハ基板上に、上記[5]に記載の硬化レリーフパターンの製造方法により形成された硬化レリーフパターンを有する、半導体装置。
[7] 上記[5]に記載の硬化レリーフパターンの製造方法を工程の一部として含む、半導体装置の製造方法。
本発明に係るネガ型感光性樹脂組成物は、(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂:100質量部、(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物:0.1〜20質量部、(c)酸の作用により架橋又は重合し得る化合物:1〜50質量部、及び(d)分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物:1〜50質量部を含有することを特徴とする。以下、本発明に係るネガ型感光性樹脂組成物を具体的に説明するが、本発明は、以下の具体例により限定されるものではない。
以下順番に、本発明に係るネガ型感光性樹脂組成物の各成分(a)〜(d)について詳細に説明する。
本発明で用いる(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂は、典型的には、主鎖及び側鎖の少なくともいずれかに水酸基、カルボキシル基、及びスルホン酸基の少なくともいずれかを持つ樹脂である。(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂としては、例えば、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ノボラック樹脂、及びエポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂が挙げられる。これらの中で、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル等は、耐熱性及び構成する感光性組成物の感光特性の両立の観点から好ましい。これらの中で特に好ましいのはポリアミドである。
で表される繰り返し単位を有するポリアミドが好ましい。尚、これらの樹脂の一部が、閉環し、ポリベンゾオキサゾール構造となっていても構わない。
本発明で用いる(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物は、活性光線の照射により酸を発生する任意の化合物であることができ、後述の(c)酸の作用により架橋又は重合し得る化合物に酸を供給して、本発明のネガ型感光性樹脂組成物の露光時の架橋又は重合を進行させる作用を有する。(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物としては、所謂光酸発生剤として公知の種々の化合物を使用できるが、例えば、以下の化合物が挙げられる。
トリス(2,4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオフェニル)ビス(4,6−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(2−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メチルチオ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン等。
ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロアセテート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウム−p−トルエンスルホナート等。
トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルテトラフルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロアルセネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニルーp−トルエンスルホナート等。
ジアゾケトン化合物として、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができ、具体例としてはフェノール類の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル化合物を挙げることができる。
スルホン化合物として、例えば、β−ケトスルホン化合物、β−スルホニルスルホン化合物及びこれらの化合物のα−ジアゾ化合物を挙げることができ、具体例として、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェナシルスルホニル)メタン等を挙げることができる。
スルホン酸化合物として、例えば、アルキルスルホン酸エステル類、ハロアルキルスルホン酸エステル類、アリールスルホン酸エステル類、イミノスルホネート類等を挙げることができる。好ましい具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルトリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルp−トルエンスルホネート等を挙げることができる。
スルホンイミド化合物の具体例として、例えば、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルイミド等を挙げることができる。
2−[2−(4−メチルフェニルスルホニルオキシイミノ)]−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG121」)、[2−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG103」)、[2−(n−オクタンスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG108」)、α−(n−オクタンスルフォニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「CGI725」)等を挙げることができる。
ジアゾメタン化合物の具体例として、例えば、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン等を挙げることができる。
(c)酸の作用により架橋又は重合し得る化合物(以下、(c)架橋剤ともいう。)は、酸の作用によりポリマー架橋又は重合し得る任意の化合物であることができる。(c)架橋剤は、前述の(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物から供給される酸によって、本発明のネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層の塗膜を加熱硬化させる際に、(c)架橋剤が上記(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂を架橋しうるか、又は(c)架橋剤自身が架橋ネットワークを形成しうるという作用を有する。これにより、ネガ型感光性樹脂組成物から形成された材料の耐熱性を強化することができる。
本発明において用いる(d)分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物(以下、(d)成分ともいう。)は、分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する任意の化合物であることができ、少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基によって、露光部にある(d)成分が架橋反応に関与することができ、露光部と未露光部との現像液中での溶解速度差(コントラストとも言う)をより大きくするという作用を有する。これにより、本発明のネガ型感光性樹脂組成物に優れたリソ性能が付与されるとともに、順テーパー形状の硬化レリーフパターンの形成が可能になる。尚、本明細書において、(メタ)アクリロイル基は、メタクリロイル基及びアクリロイル基を包含する。
で表される化合物、及び下記一般式(2):
で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物には、必要に応じ、光感度向上のための増感剤を配合することができる。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物には、必要に応じ、保存時のネガ型感光性樹脂組成物溶液の粘度及び光感度の安定性を向上させるために重合禁止剤を配合することができる。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物には、必要に応じ、シランカップリング剤を配合することができる。シランカップリング剤の具体的な好ましい例としては、N−フェニル−3−アミノプロピルトリアルコキシシラン、3−メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、2−(トリアルコキシシリルエチル)ピリジン、3−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3−グリシドキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン若しくは3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシラン又は酸無水物若しくは酸二無水物の反応物、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン又は3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシランのアミノ基をウレタン基又はウレア基に変換したもの等を挙げることができる。尚、この際のアルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基等が、酸無水物としてはマレイン酸無水物、フタル酸無水物等が、酸二無水物としてはピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物等が、ウレタン基としてはt−ブトキシカルボニルアミノ基等が、ウレア基としてはフェニルアミノカルボニルアミノ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明に係るネガ型感光性樹脂組成物には、任意に溶媒を添加してネガ型感光性樹脂組成物溶液を調製できる。ネガ型感光性樹脂組成物溶液は、溶媒の種類及び添加量に応じて粘度を調整でき好ましい。好適な溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上の組合せで用いることができる。これらの中でも、N−メチル−2−ピロリドンやγ−ブチロラクトンが特に好ましい。
本発明は、上述した本発明のネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成する感光性樹脂層形成工程、該感光性樹脂層を活性光線で露光する露光工程、該露光された感光性樹脂層を加熱する加熱工程、該加熱された感光性樹脂層を現像してレリーフパターンを形成する現像工程、及び得られたレリーフパターンを加熱して硬化レリーフパターンを形成する加熱硬化工程を含む、硬化レリーフパターンの製造方法をも提供する。以下、本発明に係る硬化レリーフパターンの製造方法について、具体的に説明する。
第一に、本工程では、本発明に係るネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を、例えば、シリコンウェハ、銅ウェハ、セラミック基板、アルミ基板等の基板上に、スピナーを用いた回転塗布により、又はダイコーター若しくはロールコーター等のコーターにより塗布する。必要に応じて、これをオーブン又はホットプレートを用いて50〜140℃で乾燥して溶媒を除去する。
第二に、本工程では、上記のようにして形成した感光性樹脂層を活性光線で露光する。具体的には、マスクを介して、コンタクトアライナー若しくはステッパーを用いて化学線による露光を行うか、又は、光線、電子線若しくはイオン線を直接照射する。
第三に、本工程では、上記のようにして露光された感光性樹脂層を加熱処理(すなわち露光後ベーキング(PEB))する。このPEB処理は、感光性樹脂組成物の感度を増感するための処理であり、本発明に係る硬化レリーフパターンの製造方法における作用効果を得るために必要である。PEB温度は、感度や得られるパターン形状等を考慮すると、好ましくは80〜160℃、より好ましくは90〜150℃である。
第四に、本工程では、上記のようにして加熱処理された、基板上に形成された感光性樹脂層を、適当な濃度のアルカリ水溶液で現像処理する。現像処理により、基板上に微細な樹脂パターンを転写してレリーフパターンを形成できる。感光性樹脂層の未露光部又は未照射部を現像液で溶解除去し、引き続きリンス液によるリンスを行うことで所望のレリーフパターンを得る。現像方法としてはスプレー、パドル、ディップ、超音波等の方式が可能である。リンス液としては、蒸留水、脱イオン水等が使用できる。
第五に、本工程では、上記のようにして得られたネガ型のレリーフパターンを、高温(例えば約160〜400℃)で加熱硬化処理することによって、上記レリーフパターンを、耐熱性、耐薬品性、及び機械的物性に優れた硬化物である耐熱性材料で形成された硬化レリーフパターンに変換できる。
本発明は、シリコンウェハ基板上又は銅ウェハ基板上に、上述した本発明の硬化レリーフパターンの製造方法により形成された硬化レリーフパターンを有する、半導体装置をも提供する。半導体装置において、硬化レリーフパターンは、例えば表面保護膜、層間絶縁膜、再配線用絶縁膜、フリップチップ装置用保護膜又はバンプ構造を有する装置の保護膜として、シリコンウェハ基板上又は銅ウェハ基板上に形成できる。
カラム:昭和電工社製商標名Shodex805M/806M直列
容離液:ジメチルホルムアミド40℃
流速:1.0ml/分
検出器:昭和電工製商標名ShodexRI−930
[合成例1]
攪拌機、温度計センサー及び窒素ガス導入管を取り付けた2Lのセパラブルフラスコ内に、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(以下、「6FAP」ともいう。)109.9g(0.30モル)、ピリジン43.5g(0.55モル)、及びN−メチル−2−ピロリドン400gを仕込み、窒素ガスを流速約100ml/minでパージしながら、攪拌溶解した。6FAPが完全溶解した後、溶液を0℃以下に冷却し、反応溶液温度が5℃を超えないように、240gNMP中に溶解した4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル酸クロリド(以下、「DEDC」ともいう。)79.7g(0.27モル)溶液を滴下添加した。滴下完了後、室温に戻し、4時間攪拌を続けた。その後、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(以下、「NA」ともいう。)16.4g(0.1モル)、及びピリジン10gを加え、50℃で、24時間攪拌し、反応させ続けた。得られた反応液をイオン交換水中に攪拌しながら滴下してポリマーを沈降させ、析出したポリマーをろ過し、ろ液のpH値が7になるまでイオン交換水で洗浄した。その後、ポリマーを50℃で48時間真空乾燥して、ポリアミド(P−1)を得た。このポリアミドの重量平均分子量は15,800であった。
DEDCの使用量を73.8g(0.25モル)としたこと、及び末端反応用のNAを添加せずに直接反応液をイオン交換水に滴下し、後処理を行ったこと以外は、合成例1と同様に実施した。得られたポリアミド(P−2)の重量平均分子量は12,700であった。
[実施例1〜7、比較例1]
以下の表1に示すように、(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂((a)成分)として、上記合成例で得たポリアミド(P−1)又は(P−2)100質量部、(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物((b)成分)として、2−[2−(4−メチルフェニルスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバ・ジャパン社製、IrgacurePAG121)5質量部、(c)酸の作用により架橋又は重合し得る化合物((c)成分)として、メチル化メラミン樹脂(三和ケミカル社製、商標名ニカラック、品番MX−390、単量体96質量%以上、配合量は表1に示す)、(d)分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物((d)成分)として以下に構造を示すD−1〜D−6の化合物(実施例1〜7、配合量は表1に示す)、及び3−(トリエトキシシリル)−N−(t−ブトキシカルボニル)プロピルアミン2質量部を、γ−ブチロラクトン120質量部に溶解した後、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過して、ネガ型感光性樹脂組成物溶液であるワニスを得た。
感光性能を、以下のようにして評価した。上記実施例及び比較例で得られたネガ型感光性樹脂組成物溶液を、6インチシリコンウェハ基板にスピンコートし、次いでホットプレート上で95℃、3分間ベーキングして厚さ約14μmのフィルムを感光性樹脂層として得た。このフィルムを、i線ステッパー露光機(ニコン社製、NSR2005i8A)によりレチクルを通して露光量を段階的に変化させて露光した。露光されたウェハを100℃で3分間露光後ベーキング(PEB)し、2.38質量%のTMAH水溶液(クラリアントジャパン社製AZ300MIF)を使用して、ジャスト現像タイム(MDT、すなわち、未露光部が完全に溶解除去されるために必要な時間(秒))の110%現像時間で現像し、次いで脱イオン水でリンスしてレリーフパターンを得た。得られたレリーフパターンを顕微鏡下で観察し、露光領域でのフィルム厚さの約85%が保持された部分の露光量を感度(mJ/cm2)とし、未露光部の正方形レリーフパターンが完全に溶解除去した最小ビアサイズを解像度(μm)として定義した。結果を表2に示す。
上記リソ過程を経て得られたネガ型のレリーフパターンを窒素雰囲気下、320℃、1時間で加熱硬化させた。SEM(走査型電子顕微鏡)でライン/スペース10μmの断面形状を観察した。図1は、実施例1〜7及び比較例1で形成した硬化レリーフパターンの断面形状を示すSEM(走査型電子顕微鏡)画像である。
Claims (5)
- (a)アルカリ水溶液可溶性樹脂:100質量部、(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物:0.1〜20質量部、(c)酸の作用により架橋又は重合し得る化合物:1〜50質量部、及び(d)分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物:1〜50質量部、を含有する、ネガ型感光性樹脂組成物であって、
前記(d)分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物が、下記一般式(1):
で表される化合物、及び下記一般式(2):
で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物であり、
前記(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂が、下記一般式(3):
で表される繰り返し単位を有するポリアミドである、ネガ型感光性樹脂組成物。 - 前記ネガ型感光性樹脂組成物中の(メタ)アクリロイル基数密度が0.01以上0.7以下である、請求項1に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
- 請求項1又は2に記載のネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成する感光性樹脂層形成工程、
該感光性樹脂層を活性光線で露光する露光工程、
該露光された感光性樹脂層を加熱する加熱工程、
該加熱された感光性樹脂層を現像してレリーフパターンを形成する現像工程、及び
得られたレリーフパターンを加熱して硬化レリーフパターンを形成する加熱硬化工程
を含む、硬化レリーフパターンの製造方法。 - シリコンウェハ基板上又は銅ウェハ基板上に、請求項3に記載の硬化レリーフパターンの製造方法により形成された硬化レリーフパターンを有する、半導体装置。
- 請求項3に記載の硬化レリーフパターンの製造方法を工程の一部として含む、半導体装置の製造方法。
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