JP5632630B2 - ネガ型感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば半導体装置の表面保護膜又は層間絶縁膜として使用される耐熱性樹脂の前駆体として使用できるネガ型感光性樹脂組成物、及び該ネガ型感光性樹脂組成物を用いる、耐熱性を有する硬化レリーフパターンの製造方法、並びに該硬化レリーフパターンを有してなる半導体装置及びその製造方法に関する。
半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜等の用途として、感光性ポリイミド樹脂や感光性ポリベンゾオキサゾール樹脂等のポリマー材料が多く用いられてきている。従来の感光性ポリイミドは有機溶媒を現像液としたものが主流であったが、有機溶媒廃液は通常焼却処理をするため、環境保護の点から、また、廃液処理コストの点からも、アルカリ水溶液現像の要求が高まってきている。例えば、フェノール性水酸基を有するポリイミド樹脂に感光剤としてオルトキノンジアジド化合物を配合してなる、ポジ型のアルカリ現像液に現像可能な感光性樹脂組成物が提案されている(特許文献1)。また、ポリベンゾオキサゾール前駆体にジアゾナフトキノン化合物を配合したポジ型感光性組成物も提案されている(特許文献2)。これらの感光性樹脂組成物は、感光剤として芳香環を多数含むジアゾキノン化合物等を用いるため、感度が低く、感光剤の使用量を増やす必要があり、そのため、熱硬化後の機械物性を著しく低下させるという問題がある。また、これらの感光性樹脂組成物はポジ型であるため、露光部と未露光部との現像液に対する溶解度差をとりにくく、パターン部の膜減りが大きいという問題もある。
そこで、(a)ポリマー骨格にフェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性のポリマーと、(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物と、(c)酸の発生により架橋あるいは重合しえる化合物とを含有することを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物が、感度、解像度、及び耐熱性に優れ、良好な硬化膜特性が得られる組成物として提案されている(特許文献3及び特許文献4)。
特許第2906637号 特開平1−46862号公報 特許第3871767号公報 特許第3966590号公報
近年、半導体素子の小型化、高集積化及び高速化による多層配線化技術が採用されつつある。二層目の配線を形成するため、層間絶縁膜として形成されるレリーフパターンの断面形状は順テーパー状であることが望ましい。上記特許文献3及び4で提案されるようなアルカリ化学増幅ネガ型組成の場合、断面形状を順テーパー状にするには、活性光線の照射により酸を発生する化合物の増量、酸の発生により架橋あるいは重合しえる化合物の増量等の手法が有効である。しかしこれらの手法では、露光部をより硬化させる一方で、未露光部の熱による架橋反応も同時に促進させられ、現像時間の延長や解像度の低下等のリソ上の問題が発生する。現在報告されている文献では、順テーパー状のパターン形状とリソ性能とを両立できる例はまだ見出されていない。
本発明は、優れたリソ性能を有し、かつ多層配線に好適な順テーパー型断面形状を有するパターンを形成可能なネガ型感光性樹脂組成物、該ネガ型感光性樹脂組成物を用いた硬化レリーフパターンの製造方法、並びに該硬化レリーフパターンを有してなる半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有する化合物を用いることによって、上記の課題を解決するネガ型感光性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明をなすに至った。すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1] (a)アルカリ水溶液可溶性樹脂:100質量部、(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物:0.1〜20質量部、(c)酸の作用により架橋又は重合し得る化合物:1〜50質量部、及び(d)分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物:1〜50質量部、を含有する、ネガ型感光性樹脂組成物。
[2] 上記(d)分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物が、下記一般式(1):
{式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、又は、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基であり、p及びqは、それぞれ独立に、0、1又は2であり、かつ、p及びqは同時に2ではない。R3及びR4は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキレン基であり、R3とR4とが互いに異なっている場合、−(R3−O)−及び−(R4−O)−で表される繰り返し単位は、ブロック構造を構成してもよいし、ランダム構造を構成してもよい。j及びkは、それぞれ独立に、0又は正の整数であり、j及びkの合計は、1〜40である。R5は、水素又はCH3基である。}
で表される化合物、及び下記一般式(2):
{式中、R6及びR7は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキレン基であり、R6とR7とが互いに異なっている場合、−(R6−O)−及び−(R7−O)−で表される繰り返し単位は、ブロック構造を構成してもよいし、ランダム構造を構成してもよい。m及びnは、それぞれ独立に、0又は正の整数であり、m及びnの合計は、1〜40である。R8及びR9は、それぞれ独立に、水素又はCH3基である。}
で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、上記[1]に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[3] 上記(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂が、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ノボラック樹脂及びエポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のアルカリ水溶液可溶性樹脂である、上記[1]又は[2]に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[4] 上記(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂が、下記一般式(3):
{式中、R10は、芳香族環を有する有機基であり、そしてR11は、芳香族基、脂環式基又は炭素数2〜10の脂肪族基である。}
で表される繰り返し単位を有するポリアミドである、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[5] 上記[1]〜[4]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成する感光性樹脂層形成工程、
該感光性樹脂層を活性光線で露光する露光工程、
該露光された感光性樹脂層を加熱する加熱工程、
該加熱された感光性樹脂層を現像してレリーフパターンを形成する現像工程、及び
得られたレリーフパターンを加熱して硬化レリーフパターンを形成する加熱硬化工程
を含む、硬化レリーフパターンの製造方法。
[6] シリコンウェハ基板上又は銅ウェハ基板上に、上記[5]に記載の硬化レリーフパターンの製造方法により形成された硬化レリーフパターンを有する、半導体装置。
[7] 上記[5]に記載の硬化レリーフパターンの製造方法を工程の一部として含む、半導体装置の製造方法。
本発明によれば、パターンの断面形状が順テーパー状であるネガ型のリソグラフィー性能を有するネガ型感光性樹脂組成物、該ネガ型感光性樹脂組成物を用いた硬化レリーフパターンの製造方法、並びに該硬化レリーフパターンを有してなる半導体装置及びその製造方法を提供することができる。
図1は、実施例1〜7及び比較例1で形成した硬化レリーフパターンの断面形状を示すSEM(走査型電子顕微鏡)画像である。
<ネガ型感光性樹脂組成物>
本発明に係るネガ型感光性樹脂組成物は、(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂:100質量部、(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物:0.1〜20質量部、(c)酸の作用により架橋又は重合し得る化合物:1〜50質量部、及び(d)分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物:1〜50質量部を含有することを特徴とする。以下、本発明に係るネガ型感光性樹脂組成物を具体的に説明するが、本発明は、以下の具体例により限定されるものではない。
以下順番に、本発明に係るネガ型感光性樹脂組成物の各成分(a)〜(d)について詳細に説明する。
(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂
本発明で用いる(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂は、典型的には、主鎖及び側鎖の少なくともいずれかに水酸基、カルボキシル基、及びスルホン酸基の少なくともいずれかを持つ樹脂である。(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂としては、例えば、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ノボラック樹脂、及びエポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂が挙げられる。これらの中で、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル等は、耐熱性及び構成する感光性組成物の感光特性の両立の観点から好ましい。これらの中で特に好ましいのはポリアミドである。
ポリアミドとしては、ポリベンゾオキサゾール前駆体構造を有する樹脂、ポリアミド酸構造を有する樹脂又はポリアミド酸エステル構造を有する樹脂であって、主鎖及び側鎖の少なくともいずれかに、水酸基、カルボキシル基、及びスルホン酸基の少なくともいずれかを有する樹脂が好ましい。これらの中で、最終加熱後の耐熱性の観点から、下記一般式(3):
{式中、R10は、芳香族環を有する有機基であり、そしてR11は、芳香族基、脂環式基又は炭素数2〜10の脂肪族基である。}
で表される繰り返し単位を有するポリアミドが好ましい。尚、これらの樹脂の一部が、閉環し、ポリベンゾオキサゾール構造となっていても構わない。
上記一般式(3)で表される繰り返し単位を有するポリアミドは、たとえば、R11(COOH)2の構造を有するジカルボン酸及びR10(NH22(OH)2の構造を有するジヒドロキシジアミンを重縮合させて得ることができる。製造方法については後述する。
10としては、耐熱性及びアルカリ水溶液中での適切な溶解性確保の観点から、芳香族環を有する基が好ましく、以下の:
から選ばれる芳香族基が特に好ましい。
上記R10(NH22(OH)2の構造を有する好ましいジヒドロキシジアミンとしては、例えば、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2’−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2’−ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシベンゼン、及び1,3−ジアミノ−4,6−ジヒドロキシベンゼン等が挙げられる。これらのジヒドロキシジアミンは、単独で又は2種以上を組合せて使用できる。
11としては、耐熱性の観点から、芳香族基が好ましい。また、R11が脂肪族基である場合、R11の炭素数は、アルカリ水溶液中での適切な溶解性確保の観点から2以上、より好ましくは3以上であり、耐熱性の観点から10以下、より好ましくは8以下である。R11の特に好ましい例としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンテン基、ヘキセン基等が挙げられる。
上記R11(COOH)2の構造を有するジカルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)へキサフルオロプロパン、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4’−ジカルボキシテトラフェニルシラン、ビス(4−カルボキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(p−カルボキシフェニル)プロパン、5−tert−ブチルイソフタル酸、5−ブロモイソフタル酸、5−フルオロイソフタル酸、5−クロロイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族系ジカルボン酸、1,2−シクロブタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂環式系及び脂肪族系のジカルボン酸等が挙げられる。又は、これらジカルボン酸を塩素化したジカルボン酸ジクロライド化合物若しくはこれらジカルボン酸の誘導体(例えば、ジカルボン酸ジイミダゾリド等)を用いてもよい。これらは、単独で又は2種以上を組合せて使用できる。
上記一般式(3)で表される繰り返し単位を有するポリアミドは、例えば、R10の構造を含むジアミンと、R11の構造を含むジカルボン酸、ジカルボン酸ジクロライド又はジカルボン酸誘導体等から選ばれる化合物とを反応させて得ることができる。例えば、ジカルボン酸を、塩化チオニルを使用してジ酸クロライドとした後にジアミンを作用させる方法、又はジカルボン酸とジアミンとをジシクロヘキシルカルボジイミドにより重縮合させる方法等が挙げられる。ジシクロヘキシルカルボジイミドを使用する方法においては、同時にヒドロキシベンズトリアゾールを作用させることもできる。
上記一般式(3)で表される繰り返し単位を有するポリアミドは、その末端基を有機基(以下、封止基という。)で封止して使用してもよい。前記した重縮合において、ジカルボン酸成分をジアミン成分に比べて過剰のモル数で使用する場合には、封止基としてアミノ基又は水酸基を有する化合物を封止剤として用いることが好ましい。このような封止剤の例としては、アニリン、エチニルアニリン、ノルボルネンアミン、ブチルアミン、プロパルギルアミン、エタノール、プロパルギルアルコール、ベンジルアルコール、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート等が挙げられる。
一方、ジカルボン酸成分に比べてジアミン成分を過剰のモル数で使用する場合には、酸無水物、カルボン酸、酸クロリド、封止基としてイソシアネート基等を有する化合物等を封止剤として用いることが好ましい。このような封止剤の例としては、ベンゾイルクロリド、ノルボルネンジカルボン酸無水物、ノルボルネンカルボン酸、エチニルフタル酸無水物、グルタル酸無水物、無水マレイン酸、無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロへキセンジカルボン酸無水物、メタクロイルオキシエチルメタクリレート、フェニルイソシアネート、メシルクロリド、及びトシル酸クロリド等が挙げられる。
例えば前記した反応により得ることができる、本発明において(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂として用いるポリアミドの分子量としては、重量平均分子量で4,000〜150,000が好ましく、6,000〜100,000がより好ましい。上記重量平均分子量は、本発明のネガ型感光性樹脂組成物を用いて形成される材料の機械物性及び耐熱性を確保する観点から、4000以上が好ましく、一方、ネガ型感光性樹脂組成物のアルカリ溶解性及び現像速度の観点から、150,000以下が好ましい。尚、本明細書に記載する重量平均分子量の値は、後述の実施例において記載する方法に従って測定される値である。
(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物
本発明で用いる(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物は、活性光線の照射により酸を発生する任意の化合物であることができ、後述の(c)酸の作用により架橋又は重合し得る化合物に酸を供給して、本発明のネガ型感光性樹脂組成物の露光時の架橋又は重合を進行させる作用を有する。(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物としては、所謂光酸発生剤として公知の種々の化合物を使用できるが、例えば、以下の化合物が挙げられる。
i)トリクロロメチル−s−トリアジン類
トリス(2,4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオフェニル)ビス(4,6−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(2−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メチルチオ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン等。
ii)ジアリールヨードニウム類
ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロアセテート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウム−p−トルエンスルホナート等。
iii)トリアリールスルホニウム塩類
トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルテトラフルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロアルセネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニルーp−トルエンスルホナート等。
これらの化合物の内、トリクロロメチル−s−トリアジン類としては、2−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシーβ―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン等を、ジアリールヨードニウム塩類としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート等を、そしてトリアリールスルホニウム塩類としては、トリフェニルスルホニウムメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート等を好適なものとして挙げることができる。
前記したような化合物としては、トリアリールスルホニウム塩類が、感光性能の観点から好ましい。尚、前記したものの他にも、以下に示す化合物を用いることができる。
(1)ジアゾケトン化合物
ジアゾケトン化合物として、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができ、具体例としてはフェノール類の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル化合物を挙げることができる。
(2)スルホン化合物
スルホン化合物として、例えば、β−ケトスルホン化合物、β−スルホニルスルホン化合物及びこれらの化合物のα−ジアゾ化合物を挙げることができ、具体例として、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェナシルスルホニル)メタン等を挙げることができる。
(3)スルホン酸化合物
スルホン酸化合物として、例えば、アルキルスルホン酸エステル類、ハロアルキルスルホン酸エステル類、アリールスルホン酸エステル類、イミノスルホネート類等を挙げることができる。好ましい具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルトリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルp−トルエンスルホネート等を挙げることができる。
(4)スルホンイミド化合物
スルホンイミド化合物の具体例として、例えば、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルイミド等を挙げることができる。
(5)オキシムエステル化合物
2−[2−(4−メチルフェニルスルホニルオキシイミノ)]−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG121」)、[2−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG103」)、[2−(n−オクタンスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG108」)、α−(n−オクタンスルフォニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「CGI725」)等を挙げることができる。
(6)ジアゾメタン化合物
ジアゾメタン化合物の具体例として、例えば、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン等を挙げることができる。
とりわけ、感度の観点から、上記(5)オキシムエステル化合物群が好ましい。
(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物の配合量は、(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂100質量部に対して、0.1〜20質量部であり、好ましくは0.5〜15質量部、より好ましくは1〜15質量部である。この配合量が0.1質量部以上であれば、活性光線(例えば放射線)の照射により発生する酸の量が十分となり、ネガ型感光性樹脂組成物の十分な感度が得られ、また、この配合量が20質量部以下であれば、ネガ型感光性樹脂組成物の硬化後の機械物性が良好である。
(c)酸の作用により架橋又は重合し得る化合物
(c)酸の作用により架橋又は重合し得る化合物(以下、(c)架橋剤ともいう。)は、酸の作用によりポリマー架橋又は重合し得る任意の化合物であることができる。(c)架橋剤は、前述の(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物から供給される酸によって、本発明のネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層の塗膜を加熱硬化させる際に、(c)架橋剤が上記(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂を架橋しうるか、又は(c)架橋剤自身が架橋ネットワークを形成しうるという作用を有する。これにより、ネガ型感光性樹脂組成物から形成された材料の耐熱性を強化することができる。
(c)架橋剤としては、N位がメチロール基及び/又はアルコキシメチル基で置換されたメラミン樹脂、尿素樹脂等が好ましいものとして挙げられる。これらは、分子内に3個以上のメチロール基、炭素数1〜20のアルコキシメチル基を有するものが、架橋性能が高い観点から好ましい。
より具体的には、N−メチロールメラミン、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、グリコールウリル樹脂、尿素樹脂、アルコキシメチル化メラミン樹脂、アルコキシメチル化ベンゾグアナミン樹脂、アルコキシメチル化グリコールウリル樹脂、アルコキシメチル化尿素樹脂等を挙げることができる。
更に、(c)架橋剤としては、例えば、市販されているサイメル300、301、303、370、325、327、701、266、267、238、1141、272、202、1156、1158、1123、1170、1174、UFR65、300(以上、三井サイテック(株)製)、ニカラックMX−270、−280、−290、ニカラックMS―11、ニカラックMW―30、−100、−300、−390、−750(以上、三和ケミカル社製)等を、実用上好ましく使用することができる。これらの化合物は単独で又は2種以上を組合せて使用できる。
(c)架橋剤の配合量は、(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂100質量部に対して、1〜50質量部であり、好ましくは1〜40質量部、より好ましくは3〜30質量部である。この配合量が1質量部以上であれば、架橋が十分に進行し、パターニング性が良好となり、また、この配合量が50質量部以下であれば、加熱硬化(キュア)後の機械物性が保たれる。
(d)分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物
本発明において用いる(d)分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物(以下、(d)成分ともいう。)は、分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する任意の化合物であることができ、少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基によって、露光部にある(d)成分が架橋反応に関与することができ、露光部と未露光部との現像液中での溶解速度差(コントラストとも言う)をより大きくするという作用を有する。これにより、本発明のネガ型感光性樹脂組成物に優れたリソ性能が付与されるとともに、順テーパー形状の硬化レリーフパターンの形成が可能になる。尚、本明細書において、(メタ)アクリロイル基は、メタクリロイル基及びアクリロイル基を包含する。
(d)成分としては、例えば:2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、1,3−アクリロイロキシ−2−ヒドロキシプロパン、1,3−メタクリロイロキシ−2−ヒドロキシプロパン、メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジメタクリロイロキシ尿素、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリメタクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組合せて使用できる。
中でも、解像度と順テーパー形状とのバランスを保つ観点から、下記一般式(1):
{式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、又は、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基であり、p及びqは、それぞれ独立に、0、1又は2であり、かつ、p及びqは同時に2ではない。R3及びR4は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキレン基であり、R3とR4とが互いに異なっている場合、−(R3−O)−及び−(R4−O)−で表される繰り返し単位は、ブロック構造を構成してもよいし、ランダム構造を構成してもよい。j及びkは、それぞれ独立に、0又は正の整数であり、j及びkの合計は、1〜40である。R5は、水素又はCH3基である。}
で表される化合物、及び下記一般式(2):
{式中、R6及びR7は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキレン基であり、R6とR7とが互いに異なっている場合、−(R6−O)−及び−(R7−O)−で表される繰り返し単位は、ブロック構造を構成してもよいし、ランダム構造を構成してもよい。m及びnは、それぞれ独立に、0又は正の整数であり、m及びnの合計は、1〜40である。R8及びR9は、それぞれ独立に、水素又はCH3基である。}
で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
上記一般式(1)において、R1及びR2は、熱により(c)成分と反応する官能基を有さないこと及び適切なアルカリ水溶液中の溶解性を確保する観点から、水素、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、又は、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基であり、好ましくは水素、水酸基、炭素数1〜5のアルキル基、又は、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基であり、より好ましくは水素、水酸基、炭素数1〜3のアルキル基、又は、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基である。R3及びR4の炭素数は、適切なアルカリ水溶液中の溶解性を確保する観点から1〜4であり、好ましくは2〜4、より好ましくは2〜3である。j及びkの合計は、感光性組成物の解像度の観点から1以上、硬化したレリーフパターンの耐熱性の観点から40以下であり、好ましくは2〜30、より好ましくは3〜30である。R5は、アクリロイル基の反応性が高い観点から水素又はCH3基である。
上記一般式(2)において、R6及びR7の炭素数は、適切なアルカリ水溶液中の溶解性を確保する観点から1〜4であり、好ましくは2〜3である。m及びnの合計は、感光性組成物の解像度の観点から1以上、硬化したレリーフパターンの耐熱性の観点から40以下であり、好ましくは2〜30、より好ましくは3〜30である。R8及びR9は、アクリロイル基の反応性が高いという観点から水素又はCH3基である。
これらの中で、解像度及びアルカリ溶解速度の観点から、(d)成分として特に好ましく用いられるのは、エチレングリコール又はポリエチレングリコールのモノ又はジアクリレート及びメタクリレート、プロピレングリコール又はポリプロピレングリコールのモノ又はジアクリレート及びメタクリレート、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロック共重合体のモノ又はジアクリレート及びメタクリレートである。これらは単独で又は2種以上を組合せて使用できる。
また、本発明のネガ型感光性樹脂組成物中に存在する(メタ)アクリロイル基数密度は、断面形状の順テーパー状確保とリソ性能とのバランスの観点から、0.7以下であることが好ましく、より好ましくは0.5未満であり、更に好ましくは0.45以下である。一方、(メタ)アクリロイル基数密度は、断面形状順テーパー確保の観点から、0.01以上であることが好ましく、より好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.05以上である。
ここで、ネガ型感光性樹脂組成物中に存在する(メタ)アクリロイル基数密度は、以下のように定義される。
ネガ型感光性樹脂組成物中の上記(d)成分の配合量は、上記(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂100質量部に対して、1〜50質量部であり、より好ましくは5〜40質量部であり、更に好ましくは5〜30質量部である。この配合量が1質量部以上であれば、断面形状を順テーパー状に確保でき、50質量部以下であれば、高解像度を確保できる。
(e)増感剤
本発明のネガ型感光性樹脂組成物には、必要に応じ、光感度向上のための増感剤を配合することができる。
増感剤としては、例えば、ミヒラーズケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,5−ビス(4’−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン、2,6−ビス(4’−ジエチルアミノベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−ジメチルアミノベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−ジエチルアミノベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、2−(4’−ジメチルアミノシンナミリデン)インダノン、2−(4’−ジメチルアミノベンジリデン)インダノン、2−(p−4’−ジメチルアミノビフェニル)ベンゾチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンジリデン)アセトン、1,3−ビス(4−ジエチルアミノベンジリデン)アセトン、3,3’−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−アセチル−7−ジメチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンジロキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−メトキシカルボニル−7−ジエチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジエチルアミノクマリン、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、N−p−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン、4−モルホリノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、ベンズトリアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、1−フェニル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、1−シクロヘキシル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、1−(tert−ブチル)−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ナフト(1,2−p)チアゾール、2−(p−ジメチルアミノベンゾイル)スチレン等が挙げられる。
これらの内、ベンズトリアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、1−フェニル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、1−シクロヘキシル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、及び1−(tert−ブチル)−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、3−位及び/又は7−位に置換基を持つクマリン類、フラボン類、ジベンザルアセトン類、ジベンザルシクロヘキサン類、カルコン類、キサントン類、チオキサントン類、ポルフィリン類、フタロシアニン類、アクリジン類、及び9−位に置換基を有するアントラセン類からなる群から選ばれる1種以上の増感剤を配合することが好ましい。また、使用にあたっては、単独でも2種以上の混合物でもかまわない。
増感剤を配合する場合の配合量は、(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂100質量部に対して、0.1〜15質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。
(f)重合禁止剤
本発明のネガ型感光性樹脂組成物には、必要に応じ、保存時のネガ型感光性樹脂組成物溶液の粘度及び光感度の安定性を向上させるために重合禁止剤を配合することができる。
このような重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン、N−ニトロソジフェニルアミン、p−tert−ブチルカテコール、フェノチアジン、N−フェニルナフチルアミン、エチレンジアミン四酢酸、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、2,6−ジ−tert−ブチル−p−メチルフェノール、5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン、1−ニトロソ−2−ナフトール、2−ニトロソ−1−ナフトール、2−ニトロソ−5−(N−エチル−N−スルフォプロピルアミノ)フェノール、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシアミンアンモニウム塩、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩、N−ニトロソ−N−(1−ナフチル)ヒドロキシルアミンアンモニウム塩、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジtert−ブチル)フェニルメタン等を用いることができる。
重合禁止剤を配合する場合の配合量は、(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂100質量部に対して、0.001〜5質量部であることが好ましく、0.01〜1質量部であることがより好ましい。
(g)シランカップリング剤
本発明のネガ型感光性樹脂組成物には、必要に応じ、シランカップリング剤を配合することができる。シランカップリング剤の具体的な好ましい例としては、N−フェニル−3−アミノプロピルトリアルコキシシラン、3−メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、2−(トリアルコキシシリルエチル)ピリジン、3−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3−グリシドキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン若しくは3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシラン又は酸無水物若しくは酸二無水物の反応物、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン又は3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシランのアミノ基をウレタン基又はウレア基に変換したもの等を挙げることができる。尚、この際のアルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基等が、酸無水物としてはマレイン酸無水物、フタル酸無水物等が、酸二無水物としてはピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物等が、ウレタン基としてはt−ブトキシカルボニルアミノ基等が、ウレア基としてはフェニルアミノカルボニルアミノ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
シランカップリング剤を配合する場合の配合量は、(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、1〜15質量部であることがより好ましい。
以上の他にも、本発明のネガ型感光性樹脂組成物には、散乱光吸収剤、及び塗膜平滑性付与剤等、必要に応じて種々の添加剤を適宜配合することができる。
溶媒
本発明に係るネガ型感光性樹脂組成物には、任意に溶媒を添加してネガ型感光性樹脂組成物溶液を調製できる。ネガ型感光性樹脂組成物溶液は、溶媒の種類及び添加量に応じて粘度を調整でき好ましい。好適な溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上の組合せで用いることができる。これらの中でも、N−メチル−2−ピロリドンやγ−ブチロラクトンが特に好ましい。
これらの溶媒は、所望の塗布膜厚及び粘度に応じて、本発明に係るネガ型感光性樹脂組成物に適宜添加することができるが、(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂100質量部に対し、溶媒10〜1000質量部の範囲で用いることが好ましい。
塗布性を改良する目的で、上記の溶媒とプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート等の溶剤とを混合してなる混合溶媒を用いることもできる。塗布性を改良する目的での上記の混合溶媒の好ましい添加量は、(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂100質量部に対し、10〜900質量部である。
一方、ネガ型感光性樹脂組成物の経時的な保存安定性を更に向上させる目的で、以下に示すアルコール類を併用することもできる。
上記アルコール類として、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ベンジルアルコール、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ(n−プロピル)エーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ(n−プロピル)エーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、等のモノアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のジアルコール類を挙げることができる。これらの中でも、ベンジルアルコール、及びエチレングリコールモノフェニルエーテルが特に好ましい。
これらのアルコール類が溶媒中に占める含量が50質量%以下であると、ポリマーの溶解性が良好であるため好ましい。
<硬化レリーフパターンの製造方法>
本発明は、上述した本発明のネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成する感光性樹脂層形成工程、該感光性樹脂層を活性光線で露光する露光工程、該露光された感光性樹脂層を加熱する加熱工程、該加熱された感光性樹脂層を現像してレリーフパターンを形成する現像工程、及び得られたレリーフパターンを加熱して硬化レリーフパターンを形成する加熱硬化工程を含む、硬化レリーフパターンの製造方法をも提供する。以下、本発明に係る硬化レリーフパターンの製造方法について、具体的に説明する。
[感光性樹脂層形成工程]
第一に、本工程では、本発明に係るネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を、例えば、シリコンウェハ、銅ウェハ、セラミック基板、アルミ基板等の基板上に、スピナーを用いた回転塗布により、又はダイコーター若しくはロールコーター等のコーターにより塗布する。必要に応じて、これをオーブン又はホットプレートを用いて50〜140℃で乾燥して溶媒を除去する。
[露光工程]
第二に、本工程では、上記のようにして形成した感光性樹脂層を活性光線で露光する。具体的には、マスクを介して、コンタクトアライナー若しくはステッパーを用いて化学線による露光を行うか、又は、光線、電子線若しくはイオン線を直接照射する。
[加熱工程]
第三に、本工程では、上記のようにして露光された感光性樹脂層を加熱処理(すなわち露光後ベーキング(PEB))する。このPEB処理は、感光性樹脂組成物の感度を増感するための処理であり、本発明に係る硬化レリーフパターンの製造方法における作用効果を得るために必要である。PEB温度は、感度や得られるパターン形状等を考慮すると、好ましくは80〜160℃、より好ましくは90〜150℃である。
[現像工程]
第四に、本工程では、上記のようにして加熱処理された、基板上に形成された感光性樹脂層を、適当な濃度のアルカリ水溶液で現像処理する。現像処理により、基板上に微細な樹脂パターンを転写してレリーフパターンを形成できる。感光性樹脂層の未露光部又は未照射部を現像液で溶解除去し、引き続きリンス液によるリンスを行うことで所望のレリーフパターンを得る。現像方法としてはスプレー、パドル、ディップ、超音波等の方式が可能である。リンス液としては、蒸留水、脱イオン水等が使用できる。
本発明に係るネガ型感光性樹脂組成物により形成された感光性樹脂層を現像するために用いられる現像液は、(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂を溶解除去するものであり、通常、アルカリ化合物を溶解したアルカリ性水溶液である。現像液中に溶解されるアルカリ化合物は、無機アルカリ化合物又は有機アルカリ化合物のいずれであってもよい。
無機アルカリ化合物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、アンモニア等が挙げられる。
また、有機アルカリ化合物としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、エタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
更に、必要に応じて、上記アルカリ性水溶液に、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール等の水溶性有機溶媒、界面活性剤、保存安定剤、樹脂の溶解抑止剤等を適量添加することができる。
現像後、リンス液で洗浄することにより、所望のレリーフパターンを得ることができ、これは耐熱性材料前駆体のネガ型画像として利用できる。
[加熱硬化工程]
第五に、本工程では、上記のようにして得られたネガ型のレリーフパターンを、高温(例えば約160〜400℃)で加熱硬化処理することによって、上記レリーフパターンを、耐熱性、耐薬品性、及び機械的物性に優れた硬化物である耐熱性材料で形成された硬化レリーフパターンに変換できる。
<半導体装置、及び半導体装置の製造方法>
本発明は、シリコンウェハ基板上又は銅ウェハ基板上に、上述した本発明の硬化レリーフパターンの製造方法により形成された硬化レリーフパターンを有する、半導体装置をも提供する。半導体装置において、硬化レリーフパターンは、例えば表面保護膜、層間絶縁膜、再配線用絶縁膜、フリップチップ装置用保護膜又はバンプ構造を有する装置の保護膜として、シリコンウェハ基板上又は銅ウェハ基板上に形成できる。
本発明は、上述した本発明に係る硬化レリーフパターンの製造方法を工程の一部として含む、半導体装置の製造方法をも提供する。半導体装置は、前記した硬化レリーフパターンの製造方法の各工程と、公知の半導体装置の製造方法における他の工程とを組合せることにより製造できる。
本発明に係るネガ型感光性樹脂組成物は、多層回路の層間絶縁、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜等の用途にも有用である。
以下、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら具体例により何ら限定されるものではない。
尚、合成例中、得られたポリアミドの重量平均分子量(Mw)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(以下、「GPC」ともいう。)(標準ポリスチレン(昭和電工(株)製ShodexSTANDARDSM−105)換算)で測定した。GPCの分析条件を以下に記す。
カラム:昭和電工社製商標名Shodex805M/806M直列
容離液:ジメチルホルムアミド40℃
流速:1.0ml/分
検出器:昭和電工製商標名ShodexRI−930
<ポリアミドの合成>
[合成例1]
攪拌機、温度計センサー及び窒素ガス導入管を取り付けた2Lのセパラブルフラスコ内に、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(以下、「6FAP」ともいう。)109.9g(0.30モル)、ピリジン43.5g(0.55モル)、及びN−メチル−2−ピロリドン400gを仕込み、窒素ガスを流速約100ml/minでパージしながら、攪拌溶解した。6FAPが完全溶解した後、溶液を0℃以下に冷却し、反応溶液温度が5℃を超えないように、240gNMP中に溶解した4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル酸クロリド(以下、「DEDC」ともいう。)79.7g(0.27モル)溶液を滴下添加した。滴下完了後、室温に戻し、4時間攪拌を続けた。その後、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(以下、「NA」ともいう。)16.4g(0.1モル)、及びピリジン10gを加え、50℃で、24時間攪拌し、反応させ続けた。得られた反応液をイオン交換水中に攪拌しながら滴下してポリマーを沈降させ、析出したポリマーをろ過し、ろ液のpH値が7になるまでイオン交換水で洗浄した。その後、ポリマーを50℃で48時間真空乾燥して、ポリアミド(P−1)を得た。このポリアミドの重量平均分子量は15,800であった。
[合成例2]
DEDCの使用量を73.8g(0.25モル)としたこと、及び末端反応用のNAを添加せずに直接反応液をイオン交換水に滴下し、後処理を行ったこと以外は、合成例1と同様に実施した。得られたポリアミド(P−2)の重量平均分子量は12,700であった。
<ネガ型感光性樹脂組成物の調製>
[実施例1〜7、比較例1]
以下の表1に示すように、(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂((a)成分)として、上記合成例で得たポリアミド(P−1)又は(P−2)100質量部、(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物((b)成分)として、2−[2−(4−メチルフェニルスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバ・ジャパン社製、IrgacurePAG121)5質量部、(c)酸の作用により架橋又は重合し得る化合物((c)成分)として、メチル化メラミン樹脂(三和ケミカル社製、商標名ニカラック、品番MX−390、単量体96質量%以上、配合量は表1に示す)、(d)分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物((d)成分)として以下に構造を示すD−1〜D−6の化合物(実施例1〜7、配合量は表1に示す)、及び3−(トリエトキシシリル)−N−(t−ブトキシカルボニル)プロピルアミン2質量部を、γ−ブチロラクトン120質量部に溶解した後、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過して、ネガ型感光性樹脂組成物溶液であるワニスを得た。
ネガ型感光性樹脂組成物中の(メタ)アクリロイル基数密度を、下記式に従って算出した。結果を表1に示す。
表1中の(d)成分の化学式を以下に示す。
<感光性能の評価>
感光性能を、以下のようにして評価した。上記実施例及び比較例で得られたネガ型感光性樹脂組成物溶液を、6インチシリコンウェハ基板にスピンコートし、次いでホットプレート上で95℃、3分間ベーキングして厚さ約14μmのフィルムを感光性樹脂層として得た。このフィルムを、i線ステッパー露光機(ニコン社製、NSR2005i8A)によりレチクルを通して露光量を段階的に変化させて露光した。露光されたウェハを100℃で3分間露光後ベーキング(PEB)し、2.38質量%のTMAH水溶液(クラリアントジャパン社製AZ300MIF)を使用して、ジャスト現像タイム(MDT、すなわち、未露光部が完全に溶解除去されるために必要な時間(秒))の110%現像時間で現像し、次いで脱イオン水でリンスしてレリーフパターンを得た。得られたレリーフパターンを顕微鏡下で観察し、露光領域でのフィルム厚さの約85%が保持された部分の露光量を感度(mJ/cm2)とし、未露光部の正方形レリーフパターンが完全に溶解除去した最小ビアサイズを解像度(μm)として定義した。結果を表2に示す。
<断面形状の評価>
上記リソ過程を経て得られたネガ型のレリーフパターンを窒素雰囲気下、320℃、1時間で加熱硬化させた。SEM(走査型電子顕微鏡)でライン/スペース10μmの断面形状を観察した。図1は、実施例1〜7及び比較例1で形成した硬化レリーフパターンの断面形状を示すSEM(走査型電子顕微鏡)画像である。
表2及び図1から分かるように、実施例1〜7では、本発明に係る(d)成分を配合することで、硬化レリーフパターンの断面形状は順テーパー状となり、かつ高解像度の感光性能を示した。これに反し、比較例1では、感光性組成物中に、本発明に係る(d)成分を配合しなかったため、断面形状は逆テーパー状(オーバーハング状)となり、かつ、解像度は30μmで、低かった。
本発明に係るネガ型感光性樹脂組成物は、半導体装置の表面保護膜、層間絶縁膜、及び再配線用絶縁膜、フリップチップ装置用保護膜、バンプ構造を有する装置の保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜等として好適に利用できる。

Claims (5)

  1. (a)アルカリ水溶液可溶性樹脂:100質量部、(b)活性光線の照射により酸を発生する化合物:0.1〜20質量部、(c)酸の作用により架橋又は重合し得る化合物:1〜50質量部、及び(d)分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物:1〜50質量部、を含有する、ネガ型感光性樹脂組成物であって、
    前記(d)分子構造中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物が、下記一般式(1):
    {式中、R 1 及びR 2 は、それぞれ独立に、水素、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、又は、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基であり、p及びqは、それぞれ独立に、0、1又は2であり、かつ、p及びqは同時に2ではない。R 3 及びR 4 は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキレン基であり、R 3 とR 4 とが互いに異なっている場合、−(R 3 −O)−及び−(R 4 −O)−で表される繰り返し単位は、ブロック構造を構成してもよいし、ランダム構造を構成してもよい。j及びkは、それぞれ独立に、0又は正の整数であり、j及びkの合計は、1〜40である。R 5 は、水素又はCH 3 基である。}
    で表される化合物、及び下記一般式(2):
    {式中、R 6 及びR 7 は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキレン基であり、R 6 とR 7 とが互いに異なっている場合、−(R 6 −O)−及び−(R 7 −O)−で表される繰り返し単位は、ブロック構造を構成してもよいし、ランダム構造を構成してもよい。m及びnは、それぞれ独立に、0又は正の整数であり、m及びnの合計は、1〜40である。R 8 及びR 9 は、それぞれ独立に、水素又はCH 3 基である。}
    で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物であり、
    前記(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂が、下記一般式(3):
    {式中、R 10 は、芳香族環を有する有機基であり、そしてR 11 は、芳香族基、脂環式基又は炭素数2〜10の脂肪族基である。}
    で表される繰り返し単位を有するポリアミドである、ネガ型感光性樹脂組成物
  2. 前記ネガ型感光性樹脂組成物中の(メタ)アクリロイル基数密度が0.01以上0.7以下である、請求項1に記載のネガ型感光性樹脂組成物
  3. 請求項1又は2に記載のネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成する感光性樹脂層形成工程、
    該感光性樹脂層を活性光線で露光する露光工程、
    該露光された感光性樹脂層を加熱する加熱工程、
    該加熱された感光性樹脂層を現像してレリーフパターンを形成する現像工程、及び
    得られたレリーフパターンを加熱して硬化レリーフパターンを形成する加熱硬化工程
    を含む、硬化レリーフパターンの製造方法。
  4. シリコンウェハ基板上又は銅ウェハ基板上に、請求項に記載の硬化レリーフパターンの製造方法により形成された硬化レリーフパターンを有する、半導体装置。
  5. 請求項に記載の硬化レリーフパターンの製造方法を工程の一部として含む、半導体装置の製造方法。
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