JP2008510540A - 加圧された流体をカプセルに注入することにより飲料を調合し配給するカプセル - Google Patents

Abstract

本発明は、本体（２）と、注入壁（３）と、抽出されるべき食品物質のベッドを収容するチャンバ（４）と、上記チャンバ内の内圧を保持する手段（５）とを備え、加圧された流体を注入することにより飲料を配給するカプセルに関する。改良は、少なくとも一つの流体の噴流の形で流体を注入する手段が注入壁を通して取り入れられることを可能にする注入空間（７）を設けること、及び、流体の噴流を遮断し、低減速度で物質のベッドの表面全域に流体の分布を分配する手段（６）を設けることにある。これらの手段は、剛性又は柔軟性多孔壁の形、又は、不連続な要素の層若しくはスポンジ層のような様々な形を取る。このようなカプセルは、圧力保持手段（５）を通る液体抽出物の流れを改良し、抽出条件を改良する。
【選択図】 図１

Description

本発明は、加圧された流体をカプセルに注入することにより、カプセルに収容された食品物質から抽出及び／又は分解された飲料を調合し配給するように構成されたカプセルに関する。

飲料を形成するため、流体、一般的には、水の圧力下で抽出されることが意図された食品物質を収容するカプセルの多数の例が知られている。カプセルの例は、欧州特許第０５１２４６８号に記載されている。カプセルは抽出マシンに挿入されるように設計される。カプセルの閉鎖端は、膜を引き裂くためのリリーフと液体抽出物を通過させるためのダクトとが備え付けられた膜サポートとの接触時に、流体の圧力の影響下で、開かれる引き裂き可能な膜を備える。

カプセルの別の例は、国際公開第０３／０５９７７８号パンフレットに記載されている。カプセルは、抽出又は分解されるべき物質を収容する閉鎖チャンバを備え、チャンバを開ける手段をさらに備える。チャンバの開口は、チャンバ内の圧力を増加することにより達成され、この圧力は、多量の加圧流体をチャンバに取り入れることにより増加させられる。内圧が十分であるとき、膜又は壁は、隆起要素との接触時に裂け、又は、切れ、飲料がこのようにして生成された開口部を通って流れる。

カプセルは、代替的に、フィルタを収容する透水性エンクロージャでもよく、又は、代替的に、フィルタ部を備える半透水性エンクロージャでもよい。飲料の噴流を形成し、フィルタリング壁と関連しているか、又は、関連していない１個以上の制限を備えるカプセルがさらに存在する。

より多くの種類の飲料を提供するため、混合用（溶解性又は分散性）物質を用い、同じマシンを使用して圧力下で抽出を実行することは知られている実務である。例えば、全く同一のマシンが、カプセルが挽いたコーヒーを収容するときに「エスプレッソ」コーヒーを調合し、物質がココアと粉ミルクの混合物を含むときにホットチョコレートを調合するため使用され得る。しかし、カプセルを異なる性質の物質で満たすことは、例えば、香り、風味、及び／又は、泡の体積の点で良質の飲料を得るために十分ではない。

特に、種々の注入、混合又は湿潤条件は、生産される飲料の質にかなりの影響を有する。粉砕から生じ、カプセルに詰め込まれた抽出されるべき物質を考えるか、或いは、水溶性コーヒー、又は、カプチーノ、ホットチョコレートなどのミルクベースの物質のような液体中で溶解又は分散させられるべき物質を考えるかを問わず、水がカプセル内を循環する方式は、抽出又は混合条件に、したがって、飲料の最終品質に影響を与える。よって、コーヒー又はチョコレートのような生成物は、好ましくは、急速かつ完全に溶解又は分散し、好ましくは、ある程度の泡を生成することが必要であるのに対し、水溶性茶葉は、好ましくは、泡を生成することなく急速に溶解することが必要である。溶解又は分散は、完全、一様、急速であり、かつ、塊又は凝集を形成しないことが必要である。挽いたコーヒーのような抽出されるべき生成物の場合、最適な湿潤条件は異なる。生成物は、一様に、すなわち、水がコーヒーのベッドの中を流れる優先経路を作成することなく、完全に湿潤させられるべきである。

よって、飲料を注入する方式は、カプセルに収容された物質のタイプに応じて変化する。例えば、２００３年８月２５日に出願された同時係属中の特許出願第０３０１９１６３．９号は、カプセル中に偏心的に位置する加圧水の少なくとも一つの噴流を用いて、カプセルの内側に渦効果を形成する物質を収容するカプセルの中を通して液体を注入することにより、飲料を調合する方法に関する。このような構成は、溶解されるべき物質を用いて巧く機能する。加圧水の噴流は、カプセル内の物質が急速かつ完全に溶解することを促進する乱流を引き起こす。

しかし、乱流を形成するため一つ以上の噴流で加圧水を注入することは、挽いたコーヒーのような物質のベッドから飲料を抽出するのに適していない。特に、水の噴流は物質を撹拌し、微粉（すなわち、小さなサイズの粒子）をベッドの底に定着させる。微粉は、したがって、オリフィスの近くに集まり、オリフィスを妨げ、飲料の流れを、止めないとしても、かなり削減する。

したがって、水噴射型の注入手段からの流体を、これらの手段に関連した問題を現すことなく、すなわち、ベッドを混ぜ合わせることなく、したがって、微粉を沈殿させることなく、したがって、飲料が通過することになっている開口部を塞ぐことなく、受け取る能力のあるカプセルが必要である。

カプセルの分野で遭遇する別の問題は、配給された生成物の品質の再現性に関する。この品質は飲料を流すための所要時間がカプセルによって変化するときに特に影響を受ける。特に、抽出されるべき物質のベッドの厚さ、平坦度、及び／又は、密度を始めとして様々な要因がこのフロー時間に影響を与える。ベッドの厚さ、平坦度、及び／又は、密度は、カプセルが輸送され、貯蔵されるのにつれて変化する。例えば、カプセルが水平に保たれないとき、物質のベッドが片側に集積し、流体がより急速に通過する領域と、流体が物質の中をより緩やかに通過する別の領域を形成する傾向がある。

したがって、抽出条件の良い再現性を保証するように、抽出されるべき物質のベッドの厚さ、平坦度、及び／又は、密度を確実に制御することが重要である。

本発明はこれらの問題に解決策を提供することを目的とする。したがって、本発明は、中空本体及び本体に取り付けられた注入壁と、抽出されるべき少なくとも一つの食品物質のベッドを収容するチャンバと、上記チャンバ内の内圧を保持する手段とを備え、加圧流体をカプセルに注入することにより飲料を配給するカプセルに関する。本発明の改良によれば、カプセルは、カプセルに注入された流体の噴流を遮断し、低減速度で流体を物質のベッド全域に分配するように構成された手段を備える。

発明との関連において、食品物質とは、食物用、スープ用、飲料用、医療用、臨床用、及び／又は、栄養用生成物の調合に適したあらゆる食用物質を意味する。

本発明の一実施形態では、注入空間が設けられ、少なくとも一つの加圧流体の噴流の形をした注入手段が注入壁を通して取り入れられることを可能にする。よって、流体注入空間は、噴流を遮断し、注入された流体噴流の速度を低減し、物質のベッド全域に流体の分布を分配するように構成された手段によってチャンバから分離されたままである。

したがって、本発明によるカプセルは、通常のカプセルでは、カプセル内の物質を撹拌させるが、噴流を遮断し、低減した速度で流れを分配する手段によって、物質内に混乱が起こることを防止し、特に、微粉を沈殿させない注入部材を用いて注入された流体を受け入れる。

本発明の一態様によれば、噴流を遮断し、速度を低減する手段は、注入空間に取り入れられた注入手段によって生成された噴流を直接的又は間接的に遮断するように、注入空間を物質のベッドを収容するチャンバから分離するため構成された横壁を備える。

本発明の一実施形態によれば、壁は、上記横壁を中空本体の内部で、注入壁から後方に配置するように、中空本体の内面に溶接された溶接エッジを備える。

この特定の実施形態は以下の数個の利点を組み合わせる。
−噴流遮断手段は、食品物質、例えば、挽いたコーヒーのベッドの表面の近くにあり、このことは、コーヒーのベッドが所定の位置にうまく保持されることを可能にし、
−手段のエッジを本体の内側に溶接することは、液体及び／又は固体抽出物がカプセルの本体のエッジに沿って上昇することを妨げることを可能にし、このように溶接された壁と流体の圧力の組み合わされた効果の下で、物質のベッドはさらにうまく詰まった状態を保ち、
−この手段は、同様な理由で、エッジ沿いを始めとして注入壁から離された状態に保たれ、これは、いずれのポイントでも、例えば、エッジに沿って、カプセルに挿入され得るが、しかし、例えば、穿刺するように噴流遮断手段の壁を破損することなく、侵入的な手段による注入を確保し、
−その結果として、注入壁は、システムの注入手段によって引き起こされる伸長又は引き裂きに晒されないので、柔軟性があり、かつ、安価な材料で作ることが可能になる。

したがって、発明の本実施形態では、好ましくは、変形可能な柔軟性膜で形成された壁を使用する。このような壁は、食品物質の上面付近で中空本体の内部に付けられる溶接されたエッジを備える。

壁は、上に曲げられ、本体の内面に溶接された溶接壁の形で側面に沿って延在する。溶接エッジの幅は約１〜１０ｍｍのオーダーである。

柔軟性膜は、カプセルの中空本体への溶接とうまく両立する材料で作られた、少なくとも溶接層を備える。好ましい実施例では、中空本体は、食品用ポリオレフィン、より好ましくは、ポリプロピレンで作られた表面を備え、柔軟性膜は、それ自体が食品用ポリオレフィン、最も好ましくは、ポリプロピレンで作られた溶接層を備える。

溶接層は、好ましくは、注入壁と向かい合う壁の側面に、エッジから後退させて配置される。

注入噴流を遮断する手段の壁は、溶接層のための１層以上の支持層を備える。支持層は、必ずしも中空本体への溶接と両立しなくてもよい。支持層は、溶接層に堅固に取り付けられたポリマー、又は、織布、マットなどの層でもよい。壁は、したがって、ＰＰ／ＰＥＴ、ＰＰ／ＰＥ、又は、ＰＰ／ＰＡの積層でもよく、或いは、代替的に、ＰＰ又はＰＥのような単層でもよい。

意外にも、膜は、非常に精細であると共に、裂けることなく、噴流遮断部及び分割部として機能する。厚さは、５００ミクロン未満であり、好ましくは、２００ミクロン未満であり、より好ましくは、２０〜１００ミクロン、例えば、３０〜４０ミクロンである。

壁には表面全域に一様に分布した多数の穴が設けられ、注入液体が物質のベッドを通過できるようにする。

膜は、連続的な方法によってカプセルの本体に供給されることがある。
ロールから繰り出した後に、カプセルの本体の内部に少なくとも部分的に挿入されるように、壁を切断し、適切なサイズ及び形状の溶接ダイを用いてエッジを貼り、溶接する。

溶接は、熱溶接、超音波溶接又は誘導溶接のような適当なテクノロジーを用いて実行される。

一構造では、壁は、噴流を直接的に遮断するため、上記注入手段から上記流体の噴流と向かい合うように向けられる。一実施形態では、上記壁は、このようにして、実質的に注入壁と平行に、又は、凹型（隆起が本体の閉端又は底へ向けられる）に位置付けられる。噴流に「向かい合うように」向けられるという表現は、噴流が壁に直接衝突する方向に向けられるように壁が配置されることを意味するとして理解されるべきであり、噴流はこの壁に対してある程度の傾斜角で到達すること、又は、壁に垂直に到達することが可能である。

好ましくは、噴流を遮断し、チャンバ全域での流体の分布を分配する手段は、物質のベッド全域に流体の流れを分配するように上記壁を貫通する多数の開口部を備える。

よって、壁は、チャンバへ向かってカプセル、より詳細には、その目的のため設けられた注入領域に入る流体の一つ以上の噴流を遮断するために直接的又は間接的に役立つ。したがって、流体は、直接的又は間接的に壁に衝突するとき、その運動エネルギーの一部を失い、次に、このようにして減速された流体は、複数の開口部を通って多数のストリームに分かれるので、壁を通過する流体の速度はそれ自体が開口部の個数に比例して分割される。物質のベッドの実際的に断面全体を越えて開口部を介してチャンバに入る流体ピストンがこのようにして作られ、これが物質に乱流の効果を生じることなく、チャンバ内の圧力の上昇を促進する。流体は、したがって、乱流を作ることなく、ベッドを著しく持ち上げることなく、物質自体を撹拌することなく、低速で分布した状態で開口部を通過する。多数の開口部を通る分布は、物質の一様な湿潤にも寄与し、同時に、物質を通る優先経路の作成の促進を防止する。

好ましくは、有孔壁の開口部は、流体のストリームを物質のベッド全域で実質的に一様に分布させるように、壁全域で実質的に一様に分布する。開口部の分布の一様性は、かならずしも対称的ではないが、少なくとも２個の隣接する開口部の間の隙間に著しいばらつきが無い、壁の表面全体に亘る開口部の分布を意味することが理解されるべきである。しかし、穴は、無作為に配置されてもよく、又は、体系化されているが、しかし、不均一な形で配置されてもよい。例えば、穴の密度は、物質のベッドの周辺からカプセルの中心線へ向かうベッドへの大量の水の流入を助けるために、カプセルの中心よりも周辺で高くされる。

開口部の個数は、物質全域に亘る流体の優れた分布を保証するために十分でなければならない。好ましくは、開口部の個数は１０個以上であり、好ましくは、少なくとも２０個であり、より好ましくは、少なくとも５０個以上である。開口部の形状は重要ではない。開口部は、円形でも、矩形でも、長方形でも、或いは、その他の形状でもよい。開口部のサイズは変化する。各開口部の表面積は、好ましくは、０．１〜３ｍｍ^２である。

壁は、流体の噴流の速度を低減する所要の機能、及び、物質のベッド全域に流体を分配する所要の機能を実現させるために多数の形式を採用する。一般に、有孔壁は、穴付きのプラスチック壁、穴付きの膜、格子、織布若しくは不織布材の層、スポンジの層のような多孔材で作られた層、綿、又は、ガーゼ、或いは、これらの組み合わせから選択される。例えば、多孔材の層は、カプセルに拘束されていない部品として挿入される。

本発明の一態様によれば、抽出されるべき物質は、本質的に、チャンバ全体を占有する。有孔壁は、物質をチャンバ内に閉じ込めるため、１ｍｍ以下の距離で固定され、又は、好ましくは、チャンバ内で物質のベッドの表面と実際に接触する。壁の固定化は、壁が注入領域に入る流体の噴流と接触したときに動かされないか、又は、著しく破損されないように、壁がカプセル内に配置されるという意味で理解されるべきである。よって、壁は、速度を低減し、カプセルへの注入を通じて物質全域に流体を分配するという点で壁の役割を果たすように、その位置とその物理的完全性を維持する。

物質をチャンバ内に閉じ込めることは、物質が抽出中に実質的に撹拌されることを防止することが可能であり、輸送中及び保存中に、ベッドの厚さがカプセルの空間姿勢とは無関係に維持されることを保証する。

さらに好ましくは、噴流遮断手段の壁は、物質のベッドを圧縮するようにカプセル内に構成される。よって、物質のベッドを圧縮下に維持することは、物質のベッドが、水を含まない状態で、カプセルが充填されたときにシールされた時点からカプセルが使用される時点まで、その初期密度を実質的に変わらずに維持することを可能にする。圧縮は、さらに、特に、ベッドの底で、物質の混合と、最小サイズの固形微粒子の可能な運動を防止する。

有利な一実施形態では、流体の噴流を遮断し、流体を分配する手段は、本体内部に挿入され、所定の位置で固定された有孔壁を伴う皿部を備える。皿部の形状は、ある種の利点を与える。皿部は、皿部自体の中で、注入手段を受け入れるために必要とされる注入領域を画定する。よって、皿部の深さは、注入手段と、意図された注入空間内での注入手段の配置とに応じて決定される。皿部の形状は、簡単な剛性シートより安定性があるので、カプセルの本体により巧く固定され続ける。皿部は、このようにして、カプセルの本体に溶接され、膜によって、皿部のエッジに支えられた物質のベッドに接触した状態、又は、さらに好ましくは物質のベッドを圧縮する状態に保たれる。膜は、このようにして、皿部内に１個以上の噴流を作成するために注入手段によって穿刺される。この皿部の別の利点は、製造の時点で容易に挿入できることである。よって、皿部は、固定することなく、カプセルの内部に簡単に設置される。しかし、皿部の一つの不利点は、固体及び／又は液体抽出物がエッジに沿って、チャンバから後ろ向きに上昇する可能性から生じる。注入のための空間が、例えば、コーヒーの滓で汚れるならば、壁自体のオリフィスが塞がれる危険性をもたらし、したがって、物質のベッドを通る水のストリームの分布の低下をもたらし、さらに、注入手段が塞がれる危険性をもたらす。別の不利点は、いくつかの連続したワークステーション、すなわち、皿部の保管、ピッキング、整列、及び、取り付けを必要とするカプセル内での工業用配列から生じる。したがって、皿部の使用は、皿部の材料及び製造に伴う付加的なコストを指摘するまでもなく、フィルムの使用より工業規模で多くの費用がかかることがわかる。

噴流遮断手段を組み込むその他の可能な形態が発明の範囲を逸脱することなく可能である。それらの形態には、物質のベッドと接触させて配置された簡単なシート、平面、波形、又は、それ以外が含まれ、断面は物質のベッドの上面の断面と実質的に一致する。シートのエッジは、したがって、固定手段によって所定の位置に保持され、又は、単にカプセルの本体の内壁に突き当てられる。この場合、壁は、カプセル内での望ましくない動き、特に、輸送又は噴流の力に起因する傾斜を防ぐために恐らく高剛性である。しかし、一つの不利点は、シーリングの不足のために、エッジに沿って逆向きに上昇する抽出物の可能性である。

別の可能な形態では、噴流を遮断し、物質のベッド全域に流体を分配する手段は、オリフィスが設けられ、本体のエッジに溶接された柔軟性膜を備え、膜は注入流体の衝突下で膨張し、物質のベッドの表面を圧迫する能力を有する。

別の可能な形態では、分配及び遮断手段は、又は、流体噴流入口を物質のベッドの表面から分離する、離散的な要素の層若しくは塊、又は、少なくとも１層のスポンジ材を備える。離散的な要素の層若しくは塊、又は、スポンジ材は、次に、有孔壁を置き換えるか、又は、補完し、チャンバの「デッド」体積、及び／又は、注入空間の実質的に全部又は一部を占有する。離散的な要素は、ベッド、顆粒、スティックなどの形をしている。離散的な要素は、好ましくは、発泡プラスチックで作られる。プラスチックは、ポリスチレン、ポリプロピレン、又は、その他の適切な材料である。離散的な要素を形成するため使用される材料の密度は、好ましくは、要素、例えば、ビードがカプセルの底に沈殿することを防ぐために、物質の密度より低くなるように選択される。要素は、噴流が物質のベッドの表面に直接的に衝突することを防止し、よって、物質のベッドに入る流体のためのフローネットワークを生成することができる多数の小さな隙間を作成する。スポンジ材は、合成スポンジ若しくは天然スポンジ、又は、ガーゼ又は綿のような織物でもよい。

前述の通り、噴流を遮断する壁は、簡単な柔軟性膜でもよいが、この場合、柔軟性膜が移動すること、それ自体で丸くなり、柔軟性膜が役に立たなくなることを防ぐために、柔軟性膜をカプセル内で物質のベッドに関して固定化することを先行することが好ましい。固定化は、カプセルの本体、又は、物質のベッドそのものへの取り付けを用いるような種々の手段によって達成される。一つの可能な実施形態では、壁は、物質のベッドを１ブロックに保持する有孔パッケージを形成する。パッケージングは、ベッドを所望の密度に保つように、ベッドの周りに熱収縮した膜材料で作られる。好ましい一実施形態では、壁は本体の内面に溶接又は接合される。

本発明の一態様によれば、カプセルは、チャンバ内部の流体が物質の抽出を改善するため十分に圧力を増加することを可能にさせる圧力保持手段を備える。保持手段は、さらに、カプセル内の圧力の増加の結果として得られた少なくとも１個のオリフィス、又は、カプセル内の構造物を通る飲料を濾過する。圧力保持手段は、したがって、チャンバ内の流体を適切な隆起手段に対抗して維持する壁の引き裂き、突き刺し、切り込みなどによるカプセル内の圧力の結果として、少なくとも１個のフローオリフィスを備えるか、又は、少なくとも１個のフローオリフィスを生成する能力をもつ少なくとも１個の壁を備える。

よって、可能な一実施形態によれば、カプセル内の圧力を保持する手段は、
穿刺可能な膜と、
カプセルのチャンバに取り込まれた流体の圧力の上昇の効果で得られる穿刺部を作り、液体抽出物が上記穿刺部を通過することを可能にする上記膜を開口する隆起要素と、
を備える。

この構成の利点の一つは、カプセルがその固有の開口手段を持っていることであり、したがって、このことが、開口部特性をカプセルに収容された物質のタイプ、及び／又は、生成されるべき飲料のタイプに適合させることを可能にする。別の利点は、この構成が、様々の種類の飲料が次々に調合されるときに、二次汚染の危険性を低減することである。

有利な実施形態では、隆起要素はチャンバの外側に置かれる。このとき、膜はチャンバの外側に置かれた隆起要素を圧迫する。このような構造は、特に、開口時間、穿刺部のサイズ、及び、飲料抽出物の流れをよりよく制御するという利点がある。別の実施形態では、隆起要素はチャンバ自体にある。穿刺部を作り、飲料抽出物が自由に流れることを可能にするため、隆起要素は、チャンバ自体に入る流体によって加圧され、要素は穿刺可能な膜を圧迫する。

隆起要素は、必要に応じて異なる形状、異なるサイズ、及び、異なる個数でもよい。隆起要素の形状、サイズ及び個数は、抽出物特性、中でも、カプセル内部の圧力上昇、開口までの遅れ、飲料の流速、及び、フロー時間を決定する。隆起要素は、ピラミッド形、ドーム形、円錐台形、細長いリブ、スパイク、又は、ブレードを備える。開口がより遅延し、例えば、コーヒーからある芳香性成分又は分子の抽出を促進する場合、隆起要素は、むしろ突出部のない形状であり、ピラミッド形、円錐台形、リブ、又は、ドームが選択されるであろう。穿刺部の生成を加速するため、したがって、開口部及び流れを生成するため、スパイク又はブレードのような突出部のある要素が推奨される。隆起要素の個数もまた所望の飲料の特性及び性質に依存する。隆起要素の個数が増えると、開口と、液体抽出物のフローまでの時間が遅れる傾向がある。したがって、隆起要素の個数は１個から２００個までの要素の間で変化する。

本発明の別の可能な実施形態によれば、圧力保持手段は、予備成形された開口部又は弱線若しくは弱点を含むフィルタ壁を備える。よって、隆起要素と接触した膜を穿刺することにより、飲料が流れるようにするため開口部を先行する代わりに、圧力が壁によって保持され、それ自体で、カプセル内の圧力上昇を促進し、飲料のフローを遅延させるために十分な圧力降下を生じる。予備成形された開口部は、単純な穴、孔隙、蛇行性ダクトなどでもよい。弱線又は弱点は、所定の圧力スレッショルドを一旦越えると、飲料が中を流れることを可能にするため開口部を作ることが意図されている。これらは、フィルタ壁に生成された厚さが低減された点又は線でもよく、又は、流体の圧力下で開き、及び／又は、拡大する切り込みでもよい。同様に、本発明は、微粉を沈殿させ、これらの開口部を遮断し、飲料の通過を妨げる原因となる物質の著しい撹拌を回避することを目的とする。

有利な実施形態では、本体は、飲料の収集部と、飲料を分配する少なくとも一つのパイプ又は通路とを備える。同様に、収集部は、カプセルから出る飲料のストリームを減速するようにパイプと協働する飲料オーバーフロー手段を備える。

本発明は、
少なくとも一つの加圧流体噴流をカプセル内で生成するように構成された注入装置と、
前述の少なくとも１個のカプセルと、
を備え、加圧流体をカプセルに注入することにより複数の飲料を調合し配給するシステムにも関する。

好ましい実施形態によれば、注入装置は、注入壁に穴を開け、少なくとも一つの加圧流体噴流を優先される方向へ送る少なくとも一つの注入ノズルを取り込むように構成される。このような方向は、好ましくは、物質のベッドに向かう。このような場合、装置は、カプセル内で、この流体の噴流を遮断する上記手段無しで、泡の急速分解及び／又は生成を促進する物質の乱流生成するように構成される。注入装置は、注入ノズルがカプセルの中央よりカプセルのエッジに接近するように、注入ノズルをカプセルに偏心的に取り込む。このような注入方向は、上記噴流遮断手段を保有しないカプセル内の渦巻き運動の生成をさらに促進し、これは物質の分解を改善し、これを実現するために要する時間を短縮する。噴流速度は、噴流遮断手段が無い場合に、カプセル内部の生成物に乱流を生じさせるために十分高くしなければならない。そのようにするため、注入手段は、少なくとも一つの噴流を生成し、その噴流の初期直線速度は、少なくとも５ｍ／ｓ、好ましくは、少なくとも７ｍ／ｓである。

本発明は、加圧流体をカプセルに注入することにより複数の飲料を調合し配給するシステムであって
少なくとも一つの加圧流体噴流をカプセル内で生成する注入装置と、
少なくとも第１のカプセル及び第２のカプセルの組と、
を備え、組の中の各カプセルが、
本体及び注入壁と、
少なくとも一つの食品物質を収容するチャンバと、
上記チャンバ内の内圧を保持する手段と、
を備え、
第１のカプセルが、噴流を遮断し、上記第２のカプセルと比べてチャンバ内の物質の混合を低減又は除去するように物質全域に流体の流れを分配するように構成された手段を備え、第２のカプセル自体が、第１のカプセルとは異なって、第２のカプセルのチャンバ内の物質のある程度の混合を促進するように、それらの手段を持つことなく構成されていることを特徴とするシステムにも関する。

したがって、本発明によるシステムは、カプセルが共通の注入装置に合わせて調整され、同時に、カプセルのタイプに依存して、撹拌し、又は、他方で、撹拌しないか、若しくは、最低限でも撹拌の量を削減する解決策を提供する。

システムの好ましい実施形態によれば、第１のカプセルは、物質がヘッドスペース無しで閉じ込められるチャンバを備え、第２のカプセルは、物質がチャンバの１〜１００％を占有するチャンバを備える。よって、第１のカプセルでは、第１のカプセル内の物質の粒子の運動の可能性が排除され、一方、第２のカプセルはそれらのチャンバの充填に特定の制約はなく、充填率が、物質の性質、生成されるべき飲料の体積などのような要因に依存する。

別の特長によれば、第１のカプセルは、挽いたコーヒー、又は、不溶性茶葉のような抽出されるべき物質を備え、第２のカプセルは、液体中で分解又は分散させられるべき物質を備える。

よって、第１のカプセルでは、物質は抽出時に流体で湿潤するが、物質はチャンバ内に閉じ込められたままであり、著しい撹拌は起こらない。

これに反して、第２のカプセルでは、利用可能な気体の体積は、始めに大量又は小量（ゼロパーセントに近い）であるが、飲料の流れと組み合わされた物質の完全な分解のため、十分な気体体積が常に生成され、泡立つ飲料を配給することを可能にする。加圧流体の噴流は、大量の撹拌、したがって、泡を生成するように、これらの第２のカプセル内での混合を促進する。

第２のカプセルは、好ましくは、液体中の良好かつ急速な分解又は分散が、飲料を数秒で配給するために、カプセル内で十分なレベルの乱流を維持することを必要とする物質である、可溶性食品ゲル、液体、又は、粉末を収容する。第２のカプセル内の物質は、例えば、可溶性コーヒー濃縮物、可溶性茶葉濃縮物、ミルク濃縮物、スープ、若しくは、代替的に、フルーツジュース、又は、これらの物質の組み合わせを備える。

本発明は、加圧流体をカプセルに注入することにより飲料を配給するカプセルを製造する方法であって、
カートリッジが、中空本体及び本体に取り付けられた注入壁と、抽出されるべき少なくとも一つの食品物質のベッドを収容するチャンバと、上記チャンバ内の内圧を抑制する手段とを備え、
噴流遮断及び水分配壁を形成する穿刺された要素が中空本体に横向きに置かれ、中空本体の内側に、注入壁から離れた場所で溶接されることを特徴とする方法にも関する。

本発明の一態様では、穿刺された要素の溶接動作は、中空本体が食品物質で満たされた後に、かつ、注入壁が中空本体に取り付けられる前に実行される。

穿刺された要素は、熱又は超音波の効果によって中空本体に溶接され得る。

穿刺された要素は、反対側より低い溶接開始点又は融点をもつ溶接可能な側面を備える膜でもよい。

一態様では、穿刺された要素の溶接は、穿刺された要素を置き、穿刺された要素を中空本体の内側に溶接するため、支持ダイ上に中空本体を保持し、中空本体内に溶接ダイをはめ込むことにより実行される。

本方法は、開口手段を中空本体に挿入し、次に、チャンバの底を形成し、開口手段を上記チャンバから分離するため第１の膜を溶接するステップと、
本体のエッジからセットバックされたカプセル内のある高さまで食品物質からカプセルに量り入れるステップと、
食品物質の表面と接触させて、又は、食品物質の表面と重ねて、穿刺された要素を溶接するステップと、
注入壁を中空本体に取り付けるステップと、
をさらに備える。

本発明の可能な実施形態が次に図面と共に説明される。

図１〜４は、本発明の原理によるカプセルの第１の実施例を説明する。カプセル１は、カップの形をした本体２と、カップの開放部分を閉じる注入壁３とを備える。本体は、例えば、熱成形プラスチック製でもよい。本体は、注入壁３を支え、注入壁が溶接及び／又は接合された上側エッジ２０を備える。注入壁３は、有利的には、穿刺可能であり、かつ、液体及び空気を透さないプラスチック若しくはアルミニウム膜であるか、又は、複合多層である。

本体２は抽出されるべき食品物質が収容されるチャンバ４を備える。食品物質は、このチャンバ内で物質のベッドの形で位置を取り、ベッドの中を通る流体の通路を横断するチャンバの表面が、一方で、開口手段５によって画定され、他方で、注入流体を遮断しこの流体をチャンバ４の全域に分配する手段６によって画定される。チャンバは本体の側面２１によっても画定される。食品物質は、一般的に、挽かれたコーヒー又は茶葉のような抽出されるべき生成物を含む。コーヒーは、粉砕プロセス中に５〜３０％のオーダーであるかなり高い割合の微粉を生成する。微粉は規準以下、一般には、９０ミクロン以下のサイズをもつコーヒーの粒子である。

注入流体の噴流を遮断し、チャンバ内でこの流体を分配する手段６は、一般に、流体が抽出されるべき物質に到達する前に、この物質を撹拌することを避けるために、カプセルに入る一つ又は複数の噴流を遮断することができる壁６０を備える。例示された、限定的ではなく、好ましい実施例では、注入流体の噴流を遮断し、この流体を分配する手段６は、本体の側面２０の内面に溶接された上向きエッジ２１を備える有孔フレキシブル膜６０である。膜は、このようにして、カプセルには関係ない注入装置が導入されることを可能にする注入空間７を画定する皿部を形成する。膜は、カプセル内で物質１８のベッドの全域に分配されるように流体が流れることを可能にする多数の穿刺部又は穴を備える。

図２〜４が示すように、噴流を遮断する要素６は、上記カプセルに、例えば、一服の挽いたコーヒーのような食品物質が詰められた後に、カプセルの本体の内壁に溶接された高精細膜の形をした要素である。したがって、カプセルを製造する方法の一般的なステップは、
ａ−開口手段５を本体２に挿入し、次に、開口手段をカプセルのチャンバの底から分離するために第１の膜５０を溶接するステップと、
ｂ−カプセルのエッジからセットバックされたカプセル内のある高さまで食品物質１８からカプセルに量り入れるステップと、
ｃ−カプセル中で噴流を遮るために役立つ有孔要素６を、食品物質の表面と接触させて、又は、食品物質の表面と重ねて溶接するステップと、
ｄ−最終的に、注入壁３をカプセルのエッジ２０に溶接するステップと、
を備える。

図２〜４は、要素６をカプセルに溶接するステップ「ｂ」をより詳しく説明する。

そのため、食料物質が満たされているカプセル（ステップａ）が、支持ダイ１２に置かれ、本体のエッジ２０が支持ダイのベアリングエッジ１２０に支えられる。要素６が、次に、上記支持ダイと、溶接ダイ部を備える溶接ダイ１３との間に差し挟まれる。要素６は、このようにして、所望の寸法に予め切断され、空気の吸引又は吸着効果によって溶接ダイに接触して保持されてもよく、又は、単にカプセルのエッジ２０に接触させて置かれてもよく、或いは、代替的に、２個のダイ部品１２、１３の間で僅かに捕捉されることによって保持されてもよい。

溶接ダイは、本体の壁の形状にぴったり合う狭小化された、例えば、円錐台状の溶接部１４を有する。加熱要素１５は、必要とされる熱を伝導効果によって溶接部へ供給するためダイを取り囲む。加熱要素は、中を通る通路を有し、又は、耐熱要素（図示せず）に連結される。

図３は、膜６を溶接位置に追い込むための溶接ダイ１３のカプセルの本体への下降と、この膜の本体の内側への実際の溶接とを示す。溶接は、流体圧力に対する十分な抵抗力を要素に与える十分なエッジ領域１７に亘って行われる。溶接は、本体の内面と接触した膜の表面が溶けるまで、このエッジ部を加熱することにより達成される。膜を引き離し、又は、膜を破る効果があるので、ダイが回収されるときに膜がダイに貼り付くことを防止するため、膜の反対側の表面、すなわち、溶接ダイと接触している表面は、その融解又は溶接開始点にまで到達させられない。溶接開始点は、ここでは、最小シール強度が得られる、シーラントを形成する材料の溶接温度を指す。シール強度は、所与の溶接温度における接着の強度である。シーリングは、引き離し、剥離、層間剥離、又は、そうでなければ、ある期間に亘る圧力と熱の影響を受けることに耐える接着又はシールを形成する膜の表面の能力である。好ましくは、膜は、膜の外部層６０１より低い融点又は溶接開始点をもつ材料で作られた（本体内壁側面に接する）溶接層６００を含む複数のポリマーの層から形成された積層である（図４）。内部溶接層は、例えば、カプセルの本体がポリプロピレンで作られるとき、ポリプロピレンで作られ、外層はポリアミドのような材料で作られる。必要に応じて、ダイの中央部は、特に、層６００の溶融の結果として、穿刺を妨げ、フィルムをダイに貼り付ける原因となることがあるので、膜がダイに貼り付くことを防止するため冷却される。

熱溶接手段は超音波溶接手段又はその他の適切な手段で置き換えられることが指摘される。一つの可能な変形では、要素６を形成する膜は、ロールによって与えられる連続シート又はプレートの形でもよく、ジョー部１２とダイ１３との間に差し挟まれ、次に、溶接され、切断される。溶接は順次に行われても同時に行われてもよい。

図５〜９は、本発明の原理によるカプセルの第２の実施例を説明する。カプセル１は、カップの形をした本体２と、カップの開放部を閉鎖する注入壁３とを備える。この場合、注入流体の噴流を遮断し、この流体を分配する手段６は、剛性又は半剛性プラスチックのような自己支持型プラスチックである。手段６は、溶接することなく本体の内部に置かれた単なる皿部である。

図９に示されるように、注入装置は、図５によって示されているような、先鋭部８０と１個又は数個のオリフィス８１とを伴う穿刺ノズル８でもよい。注入装置は、したがって、一つ以上の加圧流体の噴流を空間７の内部へ向けるように構成されている。加圧流体の噴流は、好ましくは、カプセル内に収容された物質の方へ、下向きに、又は、（図示されるように）ある程度の傾斜角で向けられる。噴流は、比較的強力であり、少なくとも５ｍ／ｓ、好ましくは、少なくとも７ｍ／ｓの直線速度をもつ。この装置は、カプセルの中心軸Iの周りに流体の乱流、又は、渦運動を作るか、或いは、代替的に、この軸Iへ向けられた運動を作るように構成される。このような装置は、カプセル内で物質の撹拌を生じさせると同時に、粉末又はその他の可溶性材料を溶解するときに特に効果的である。しかし、本発明によるカプセルは、この流体の噴流を遮断し、したがって、チャンバ内での物質の撹拌を阻止する手段を保有せず、カプセルがこのタイプの注入手段を受け入れるためにも適するようにさせる。したがって、本発明によるカプセルは、原理的に、噴流の速度を低減し分配する手段６が無い場合に、粉末コーヒー、ココア、及び／又は、ミルクの場合のようにカプセル内で物質の撹拌を生じさせるため設計された注入手段に適することが理解される。しかし、本カプセルに対し施された修正は、撹拌が、噴流を遮断する手段６によって、設けられた多数の開口部に流体を通すことにより、除去されるので、これらの注入手段が物質の撹拌と関連した問題を伴うことなく使用されることを可能にする。したがって、挽いた焙煎コーヒーのようなその他の物質は注入手段を交換することなく抽出され得る。

よって、皿部６は、多数の穴６２が壁の全域に、好ましくは、壁の表面全体を一様に被うように分布した横方向又は端壁６０を備える。このような構造は、チャンバに入り、物質を通過する液体のストリームを分配することを目的とし、それによって、流体が物質を通過する速度を分割し、優先される流体循環経路の形成を防止する。

図５に示されているように、皿部は単に置くことによって本体に挿入される。好ましくは、エッジ２０に溶接された膜である注入壁３は、本体が狭小化された形状を有するときに皿部のベアリング６４の線に沿って本体の側面及び／又は、リム６５で支えたまま皿部６０を保持するか、或いは、代替的に、好ましくは、本体と表面の両方で支えたまま皿部６０を保持するために役立つ。皿部は、このようにして、壁３と本体２との間の一つ以上の静置部、及び／又は、物質のベッドの上面（図示せず）によって固定される。皿部の壁６０はこのようにして、チャンバ内で物質を閉じ込め、圧縮された状態に保ち、再現可能なフロー特性を保証する。

皿部は、有利的には、熱成形又は射出成形されたプラスチックの単一部品から製造され、或いは、代替的に、プレス加工又は射出された金属の単一部品から製造される。

図１〜９におけるカプセルは、チャンバ内である程度の圧力に達したとき、液体抽出物又は飲料が通路又はパイプ９を通して放出される圧力保持手段５を備える。そのようにするため、開口手段は、チャンバの下方境界に位置する本体の内部リム２２に連結された穿刺可能な膜５０を備える。膜は、溶接、結合、又は、その他の等価的な手段のようなシールドコネクションの適切な手段によって連結されることがある。膜は、開口のため、一連のダクト又は空間５３を画定する隆起要素５２を備える皿状部品５１と協働する。

図１０は、これらの隆起要素を備える開口部部品の一実施例を示す。この部品５Ａは、円錐台形状５２０の隆起要素と、膜を横断する液体抽出物を収集する空間５３０とを備える射出成形されたディスクである。部品の側面には、開口部を画定するリム５４と、本体の収集部２５と開口部部品５Ａとの間に飲料を排出する通路又はスロット５５とがある。部品の耐圧性を高め、飲料を配給パイプ９の方へ排出させることを容易にするためリブが部品の下に設けられてもよい。パイプ９は、好ましくは、例えば、液体のストリームを中心に再集中させＳ字型リムの形をしたオーバーフロー手段を備え、泡の質を維持し、これによって、液飛びを制限する。

図１１は、隆起要素５２１がピラミッド形の別個のダクト５２２であり、部品の表面全域にフローネットワークを形成する、膜を開口するため使用される部品５Ｂの別の実施例を示す。部品のリム５４０は飲料の通路のためのスロット５５０を画定する。

カプセルは、膜５０に加えられた圧力が、膜が隆起要素の場所で穿刺し、したがって、膜に多数のオリフィスを作るような圧力であるとき、液体抽出物を放出するために開口される。流体は、隆起要素の表面と、フィルタ効果をもつ膜のオリフィスのエッジとの間に流れるので、固形微粒子すべてはチャンバ内に閉じ込められたままにされる。抽出物は、したがって、空間５３０又はダクト５２２の間を流れ、次に、部品の下に位置する収集部のエッジ及び／又は溝（図示せず）に沿ってスロット５５、５５０の中をパイプ９まで流れる。例えば、皿部の穿刺された壁の噴流遮断手段が無い場合、オリフィスの一部は、直ぐに遮られ、飲料は全く流れなくなるか、又は、少なくとも十分な流速で流れなくなる。噴流の速度を低減する手段６が存在するために、物質に撹拌が無いとするならば、微粉は、通路の周り、又は、これらのオリフィス又はレリーフに接して沈殿する傾向がないので、飲料は正常に流れることができる。

図１２は、前述の実施形態との相違が弱点又は弱線５８０を備えたフィルタ壁５８を有する保持手段５から生じる本発明によるカプセルの別の実施形態を示す。加圧流体が無い場合、壁５８は注入壁３と共に、閉じたエンクロージャを形成する。流体がチャンバ内に蓄積するとき、圧力増加は、弱点又は弱線５８０を通る開口部を強制的に形成させ、飲料抽出物を通過させる開口圧力スレッショルドに到達する。非穿刺リブを備える要素のような支持要素５９は、チャンバ内に加えられた圧力の結果として、壁５８が潰れることを防止するため配置される。液体は、したがって、これらの支持要素５９の中及び／又は下に存在する溝又はダクト５９０の中を流れ、飲料配給パイプ９を通して放出される。

図１３は、チャンバ４の圧力保持手段の壁５８１がある圧力より上で流体がチャンバ内で流れるように構成された、予備成形された開口部５８２を有するカプセルの別の実施形態を示す。この場合、壁は、既に開口し、流体がパイプ９を通して収集されるために克服されるべき圧力降下を生じる。このようなカプセルの一つの不利点は、カプセルが収容する物質の鮮度を保つために、パイプ９を密閉し、オーバーラップするか、少なくともピール可能なシールを必要とすることである。

圧力保持手段のその他の可能な実施形態が発明の一般的な範囲を逸脱することなく考えられ得る。

図１４は、噴流の速度を低減し、流体の流れを分配する手段が、少なくとも織布又は不織布剤の層を備える要素６６により構成された実施例を示す。このような層は、織布、マット、プラスチック製、セルロース、綿、又は、ある種のその他の材料である。要素は、フィラメント、ストリップ、又は、金属、及び／又は、プラスチックリブ、多孔材の層などのような剛性をもつ手段を提供するその他の層又はウェブを備える。要素６６は、図１０に示されているようにディスク形状を有し、又は、前述されたように皿形状を有する。要素６６は、或いは、金属又はプラスチックフィラメントで作られ、その高さ注入空間７を画定する支持バスケットに置かれたディスクの形でもよい。

別の実施形態（図示せず）では、噴流を遮断する手段の壁は、多数のオリフィスが設けられ、本体２及び／又は注入壁３に固定され、表面と注入壁との間での流体の注入の影響下で膨張し、そのオリフィスから流体を広げるように構成されたフレキシブル膜を備える。膜は、有利的には、カプセルの本体のエッジ２０と注入壁３との溶接線の間でそのエッジによって保持される。膜は、例えば、多数（例えば、３０〜１００個）のオリフィスを備えた、ポリプロピレン又はエラストマで作られた高精細膜（例えば、１００〜６００ミクロンの厚さ）である。注入ノズルが壁３を通して取り込まれるとき、注入ノズルは、膜を穿刺することなく、内側へ向かって膜を押し返す。次に、壁３と膜との間に取り込まれた水は、膜が膨張し、したがって、物質のベッドの表面を押し込むことを可能にする。膜は小さな初期サイズから弾性変形し、及び／又は、大きなサイズの膜が設けられるならば、膜が展開する。したがって、膜は、物質のベッドを固定し、乱流／撹拌がチャンバ内に確立されることを妨げる。水は、膜のオリフィスと、物質の表面を均一に流れる。

図１５に示された別の可能な実施形態では、噴流を遮断し、物質のベッド全域に流体を分配する手段は、流体の噴流の入口を物質のベッドの表面から分離する層６７を備え、層６７は、ビード、顆粒、若しくは、スティック、又は、その他の等価的な要素のような複数の巨視的な要素６７０を備える。これらの要素６７０は、好ましくは、カプセルに収容された物質１８の密度より低い密度の材料であり、及び／又は、層６７は、物質のベッドの単位体積質量より低い単位体積質量を有するので、要素は抽出の乾燥条件下及び水圧条件下で物質のベッドの表面上に残る。これらの要素は、例えば、発泡ブラスチック又はセルロースで作られた要素である。要素は、カプセルに入る流体の噴流と物質のベッドの表面との間の体積の全部又は一部を占有し、同時に、接触するそれぞれの要素６７０の間のギャップ６７１のネットワークを、注入手段を出る流体の噴流の初期速度より低減された速度で層６７を通る流体の通路のために使える状態にする。要素は、好ましくは、食品用材料で作られ、好ましくは、抽出の熱、圧力、及び、湿潤条件下、及び、食品物質と接触した保存の条件下で不活性である。要素のサイズは変化し、およそ１〜８ｍｍ、好ましくは、２．５〜６ｍｍのオーダーである。これらの要素は、噴流が物質１８のベッドの表面に直接衝突することを阻止し、よって、物質のベッドに入る流体のためのフローネットワークを生成し得る多数の小さな隙間を作る。それらは、好ましくは、ポリプロピレン、ポリスチレン、又は、その他の適切な材料のような食品用プラスチックで作られる。

本発明は、図９で説明され、又は、代替的に、“Ｆｏｏｄ ｐｒｅｐａｒｅｔｉｏｎ ｍｅｔｈｏｄ”というタイトルが付けられた同時係属中の欧州特許出願第０３０１６９１６３．９号に記載され、特色とされているタイプの注入装置を備える、加圧流体をカプセルに注入することにより複数の飲料を生成し配給するシステムにも関する。注入装置は、したがって、上記カプセル中で少なくとも一つの加圧流体の噴流を生成する。注入装置と組み合わされるように構成された第１のカプセル及び第２のカプセルの組がシステム内に設けられる。組の中の各カプセルは、このようにして、本体及び注入壁と、少なくとも一つの食品物質を収容するチャンバと、上記チャンバ内の内圧を保持する手段とを備える。第１のカプセルは、本願において記載されたタイプであり、すなわち、このように定義された一般的な手段に加えて、注入された流体の噴流を遮断し、流体が物質の中を通るときに、チャンバ内の物質の撹拌を低減又は除去するため流れを分割するように構成された手段を備える。第２のカプセルは、その役割のため、同様の一般的な形で構成されているが、第１のカプセルとは異なり、第２のカプセルのチャンバ内の物質のある程度の撹拌を促進するため、上記手段６、６０、６２を含まない。流体の噴射を遮断するこのような手段を利用しないカプセルは、例えば、参照として本明細書に組み込まれる国際公開公報第０３／０５９７７８号において詳細に記載され説明されている。

本発明は、厳密に記載され説明された実施形態に限定されるのではなく、請求項の範囲に入るあらゆる技術的な均等物を含む。

本発明によるカプセルの第１の実施形態の垂直中央面による断面図である。 流体噴流を遮断するフレキシブル手段をカプセルに溶接するステップを示す図である。 溶接動作の第２のステップを示す図である。 上記手段が溶接された後のカプセルの本体を示す図である。 本発明によるカプセルの第２の実施形態の垂直中央面による断面図である。 注入流体の速度を低減し注入流体を分配する手段の一実施例の平面図である。 図６の手段の上方斜視図である。 図６及び７の手段の下方斜視図である。 カプセルの注入壁を貫通する注入針を使用するカプセルへの流体の注入を示す断面図である。 カプセルの膜と開口の形で協働するように構成されたカプセルを開口する隆起要素の配置を備えるコンポーネントの実施例を示す図である。 カプセルを開口する隆起要素の配置を備えるコンポーネントの第２の実施例を示す図である。 開口手段が弱線をもつフィルタ壁を備えている本発明によるカプセルの別の実施形態を示す図である。 開口手段が液体抽出物の通路のための予備形成孔を伴うフィルタ壁を備えている本発明によるカプセルの別の実施形態を示す図である。 噴流の速度を低減し本発明のカプセルを分配する別の実施例を示す図である。 本発明によるカプセルの別の実施形態の垂直中央面による断面図である。

Claims (41)

1. 加圧流体をカプセルに注入することにより飲料を配給するカプセル（１）であり、
   中空本体（２）及び前記本体に取り付けられた注入壁（３）と、
   抽出されるべき少なくとも一つの食品物質のベッドを収容するチャンバ（４）と、
   前記チャンバ内の内圧を保持する手段（５）と
   を備える前記カプセル（１）において、
   前記カプセルに注入された流体の噴流の速度を低減するように、流体の噴流を遮断し、低減速度で前記物質のベッド全域に前記流体を分配するように構成された手段（６，６０，６２，６７）を備えることを特徴とするカプセル。
2. 加圧流体の少なくとも一つの噴流の形をした注入手段（８）が前記注入壁（３）を通して取り入れられることを可能にする注入空間（７）をさらに備え、
   前記流体注入空間（７）が前記噴流の速度を低減する前記手段（６，６０，６２）によって前記チャンバから分離されていることを特徴とする、請求項１に記載のカプセル。
3. 前記分配及び噴流遮断手段（６，６０，６２）が前記注入空間（７）を前記物質のベッドを収容する前記チャンバ（４）から分離する少なくとも一つの壁（６０）を備えることを特徴とする、請求項２に記載のカプセル。
4. 前記壁が、前記壁を前記注入壁から後方に配置するように、前記中空本体の内面に溶接された溶接エッジを備えることを特徴とする、請求項３に記載のカプセル。
5. 前記壁が変形可能な柔軟性膜であることを特徴とする、請求項４に記載のカプセル。
6. 前記噴流遮断手段の前記壁（６０）が、前記注入壁（３）に関して実質的に平行に、凸形に、又は、凹形に向けられることを特徴とする、請求項３に記載のカプセル。
7. 前記噴流遮断手段（６）が、前記物質のベッド全域に流体の流れを分配するように、前記壁（６０）を貫通する多数の開口部（６２）を備えることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載のカプセル。
8. 前記物質のベッド全域に実質的に一様に流体の流れを分配するように、有孔壁（６２）の前記開口部（６２）が前記壁全域で実質的に一様に分布されていることを特徴とする、請求項７に記載のカプセル。
9. 前記有孔壁（６０）が、穴付きのプラスチック壁、穴付きの膜、格子、織布又は不織布材の層、多孔層、又は、これらの組み合わせから選択されることを特徴とする、請求項７又は８に記載のカプセル。
10. 抽出されるべき前記物質が前記チャンバを実質的に完全に占有し、前記有孔壁（６０）がこのようにして前記ベッドの表面から１ｍｍ以下離れた距離に固定されることを特徴とする、請求項５〜７のいずれか一項に記載のカプセル。
11. 前記有孔壁（６０）が前記チャンバ（４）内の前記物質のベッドの表面と実際に接触することを特徴とする、請求項１０に記載のカプセル。
12. 前記有孔壁（６０）が上記物質のベッドを圧縮状態に保つように置かれることを特徴とする、請求項１１に記載のカプセル。
13. 前記噴流遮断手段の前記壁（６０）が剛性であることを特徴とする、請求項３に記載のカプセル。
14. 前記噴流遮断手段の前記壁（６０）が前記本体の内部に挿入される皿部の底を形成することを特徴とする、請求項１３に記載のカプセル。
15. 前記分配及び噴流遮断手段が、流体噴流入口を前記物質のベッドの表面から分離する離散的な要素の層若しくは塊（６７）、又は、少なくとも１層のスポンジ材を備えることを特徴とする、請求項１又は２に記載のカプセル。
16. 前記離散的な要素（６７０）が、ビード、顆粒、又は、スティックの形であることを特徴とする、請求項１５に記載のカプセル。
17. 前記圧力保持手段（５）が、
    穿刺可能な膜（５０）と、
    当該カプセルの前記チャンバ内の圧力の上昇の効果の下で得られる穿刺部を前記膜（５０）内に作り、液体抽出物が前記穿刺部を通過することを可能にするため、前記膜を開口する隆起要素（５２）と、
    を備えることを特徴とする、請求項１〜１６のいずれか一項に記載のカプセル。
18. 前記隆起要素（５２）が前記チャンバ（４）の外側に置かれることを特徴とする、請求項１７に記載のカプセル。
19. 前記隆起要素（５２）が前記チャンバ（４）の内側に置かれることを特徴とする、請求項１７に記載のカプセル。
20. 前記隆起要素が、前記飲料が流れる開口部、通路、又は、スロット（５５，５５０）につながるダクト（５３，５３０，５２２）を備えるプレート（５，５Ａ，５Ｂ）上に分布することを特徴とする、請求項１７又は１８に記載のカプセル。
21. 前記隆起要素（５２，５２０，５２１）が、ピラミッド形、円錐台形、ドーム形、細長いリブ、スパイク、又は、ブレードであることを特徴とする、請求項１７〜２０のいずれか一項に記載のカプセル。
22. 前記保持手段（５）が、予備成形された開口部（５８２）又は弱線若しくは弱点（５８０）を備えるフィルタ壁（５８）を備えることを特徴とする、請求項１〜１６のいずれか一項に記載のカプセル。
23. 前記本体（２）が前記飲料の収集部（２５）と前記飲料を分配する少なくとも一つの通路又はパイプ（９）とを備えることを特徴とする、請求項１〜２２のいずれか一項に記載のカプセル。
24. 前記収集部（２５）が、当該カプセルから出る飲料のストリームを減速するため、前記通路又はパイプに接する飲料オーバーフロー手段（９０）を備えることを特徴とする、請求項２３に記載のカプセル。
25. 前記食品物質が挽いたコーヒー又は茶葉を含むことを特徴とする、請求項１〜２４のいずれか一項に記載のカプセル。
26. 加圧流体をカプセルに注入することにより複数の飲料を調合し配給するシステムであって、
    少なくとも一つの加圧流体噴流をカプセル内で生成するように構成された注入装置（８）と、
    請求項１〜２４のいずれか一項に記載の少なくとも１個のカプセルと、
    を備えるシステム。
27. 前記注入装置が少なくとも一つの加圧流体噴流を優先される方向へ送るように構成された少なくとも一つの注入ノズルを取り込むように構成されることを特徴とする、請求項２６に記載のシステム。
28. 前記注入装置が前記ノズルを前記カプセルに取り込むように前記注入壁に穴を開けることを特徴とする、請求項２６に記載のシステム。
29. 前記注入ノズルが前記カプセルの中央より前記カプセルのエッジに接近するように、前記注入装置が前記注入ノズルを偏心的に前記カプセルに取り込むことを特徴とする、請求項２８に記載のシステム。
30. 前記流体の噴流が少なくとも５ｍ／ｓの直線速度で送られることを特徴とする請求項２６〜２９のいずれか一項に記載のシステム。
31. 加圧流体をカプセルに注入することにより複数の飲料を調合し配給するシステムにおいて、
    少なくとも一つの加圧流体噴流をカプセル内で生成するように構成された注入装置（８）と、
    少なくとも第１のカプセル及び第２のカプセルの組と、
    を備え、前記組の中の各カプセルが、
    本体（２）及び注入壁（３）と、
    少なくとも一つの食品物質を収容するチャンバ（４）と、
    前記チャンバ内の内圧を保持する手段（５）と、
    を備え、
    前記第１のカプセルが、前記噴流を遮断し、前記第２のカプセルと比べて前記チャンバ内の前記物質の混合を低減又は除去するように前記物質全域に流体の流れを分配するように構成された手段（６，６０，６２）を備え、前記第２のカプセル自体が、前記第１のカプセルとは異なり、前記第２のカプセルの前記チャンバ内の前記物質のある程度の混合を促進するように、前記手段（６，６０，６２）を持たないで構成されていることを特徴とするシステム。
32. 前記第１のカプセルが、前記物質がヘッドスペース無しで閉じ込められるチャンバを備え、
    前記第２のカプセルが、前記物質がチャンバの１〜１００％を占有するチャンバを備えることを特徴とする、請求項３１に記載のシステム。
33. 前記第１のカプセルが、挽いたコーヒー、又は、不溶性茶葉のような抽出されるべき物質を備え、
    前記第２のカプセルが、流体中で分解又は分散させられるべき物質を備えることを特徴とする、請求項３１又は３２に記載のシステム。
34. 前記第２のカプセルが、可溶性食品ゲル、液体、又は、粉末を収容することを特徴とする、請求項３２に記載のシステム。
35. 加圧流体をカプセルに注入することにより飲料を配給するカプセルを製造する方法において、
    カートリッジが、中空本体（２）及び前記本体に取り付けられた注入壁（３）と、抽出されるべき少なくとも一つの食品物質のベッドを収容するチャンバ（４）と、上前記チャンバ内の内圧を抑制する手段（５）とを備え、
    噴流遮断及び水分配壁（６０）を形成する穿刺された要素（６）が前記中空本体に横向きに置かれ、前記中空本体の内側に、前記注入壁から離れた場所で溶接されることを特徴とする方法。
36. 前記穿刺された要素（６）の溶接動作が、前記中空本体が前記食品物質で満たされた後に、かつ、前記注入壁（３）が前記中空本体に取り付けられる前に実行されることを特徴とする、請求項３５に記載の方法。
37. 前記穿刺された要素が熱又は超音波の効果によって前記中空本体に溶接されることを特徴とする、請求項３５、３６又は３７のいずれか一項に記載の方法。
38. 前記穿刺された要素が反対側より低い溶接開始点又は融点をもつ溶接可能な側面を備える膜であることを特徴とする、請求項３７に記載の方法。
39. 前記穿刺された要素の溶接が、前記穿刺された要素を置き、前記穿刺された要素を前記中空本体の内側に溶接するため、支持ダイ上に前記中空本体を保持し、前記中空本体内に溶接ダイをはめ込むことにより実行されることを特徴とする、請求項３５〜３９のいずれか一項に記載の方法。
40. 前記穿刺された要素の溶接が、溶接ゾーン内の前記中空本体の内側外形に柔軟に従う前記要素の溶接エッジの上で行われることを特徴とする、請求項３９に記載の方法。
41. 開口手段（５）を前記中空本体（２）に挿入し、次に、前記チャンバの底を形成し、前記開口手段を前記チャンバから分離するため第１の膜（５０）を溶接するステップと、
    前記本体のエッジからセットバックされた前記カプセル内のある高さまで前記食品物質（１８）から前記カプセルに量り入れるステップと、
    前記食品物質の表面と接触させて、又は、前記食品物質の表面と重ねて、前記穿刺された要素（６）を溶接するステップと、
    前記注入壁（３）を前記中空本体に取り付けるステップと、
    をさらに備えることを特徴とする、請求項３５〜４０のいずれか一項に記載の方法。

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