JP2007503877A - 食器洗浄機および方法 - Google Patents

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Abstract

個人用食器洗浄機は、食器洗浄機チャンバ内を手動または機械的に移動する皿、またはチャンバに手動で載置されチャンバから手動で取り出される皿を洗浄し乾燥させる。洗浄水には、石鹸を含む可能性のある加圧された水、湿潤剤などが加えられてもよい。クリーニングおよび/または消毒のために蒸気が用いられてもよい。消毒のために紫外光が用いられてもよい。食器洗浄機チャンバは、より大きい皿、ボウル、グラスなどを通過させて洗浄するために拡大されてもよい。皿を洗浄する方法は、皿を手動で食器洗浄機内に挿入する工程と、食器洗浄機内において皿を通過させる工程と、皿を引き出す工程とを含む。皿を洗浄する方法は、1枚の皿を食器洗浄機に挿入する工程と、加圧下で皿に液体を向ける工程と、皿に空気流を向ける工程と、皿を引き出す工程とを含む。

Description

本発明は、概して食器洗浄機および皿などを洗浄する方法に関し、特に1枚または数枚の皿および/または複数の皿を順に迅速に洗浄するために有用な比較的小型の食器洗浄機および方法に関する。本発明による例示的食器洗浄機は比較的小型であってよく、固定型でも持ち運び可能でもよく、皿、金属製食器、グラス、深鍋型調理器、平鍋型調理器などを洗浄するために効率的かつ便利に用いることができる。
本発明は、4件の米国特許仮出願、すなわち2003年8月26日出願の米国仮特許出願第60/498,177号、2003年11月25日出願の米国仮特許出願第60/525,083号、2004年2月5日出願の米国仮特許出願第60/542,251号、および2004年3月19日出願の米国仮特許出願第60/554,654号を基礎とする優先権を主張し、上記仮特許出願の全体を参考のため援用する。
本明細書において、用語「洗浄」は皿を洗浄することおよび乾燥させることを含み得る。さらに本明細書において、用語「皿」は皿、ガラス製食器、ボウル、深鍋型調理器、平鍋型調理器、金属製食器、配膳用具、グラス、カップなどを含む。
従来、様々なタイプの食器洗浄機が市販されており、例えば家庭用のビルトインタイプのユニット、家庭用の持ち運び可能なユニット、および業務用のユニットなどがある。従来の食器洗浄機は比較的大型で、独立型の場合はかなりの床面積を必要とし、ビルトインタイプの場合はかなりのカウンタ下の空間を必要とする。従来の食器洗浄機はそれぞれ典型的には1以上のラックを有しており、ラック内に皿、ガラス製食器、深鍋型調理器、平鍋型調理器、金属製食器などの物体が配置される。ラックはハウジングまたはキャビネット内に配置される。洗浄すべき物体に水が向けられる。乾燥は通常ハウジングを通過する空気流および/または熱によって行われる。
従来の食器洗浄機は、内部全体に物体を入れるのに数分、物体を取り除くのに数分、洗浄および乾燥サイクルに30分から60分などと時間がかかる。皿がジェット水流によってラック内の位置から押し出されると壊れる可能性があり、皿または台所用具が滑り落ちて水をスプレーする回転機構をブロックすると洗浄が非効率になる可能性がある。さらにラック内の皿の数にかかわらずラック内の皿を洗浄するのにかなり長い時間がかかることがある。これは家庭で所有する皿の数が少なく、食事中の複数の料理に同じ皿または同じサイズの皿が必要とされる場合に問題となり得る。僅か数枚の皿を洗浄するために食器洗浄機を全洗浄サイクルに亘って動作させることはかなりのエネルギー、水および時間の無駄となり得る。レストランにおいてさえも、1枚または僅か数枚の皿であれば迅速に洗浄することが望ましく、食器洗浄機を長時間使用することは下水道に流れ出る石鹸を考慮すると不必要に環境を汚染していると言える。
このような従来の食器洗浄機は大きな空間を必要とする。例えば比較的小さい台所、モーターホーム、航空機またはボートでは空間が都合よく手に入るとは限らない。比較的大きな台所であっても大型の食器洗浄機は、収納に使える空間を占領することになる。
したがって、設置面積および容積の小さい高速食器洗浄機が必要である。さらに小数の皿、さらには1枚の皿を効率的に洗浄することが可能な便利な食器洗浄機が必要である。
本発明のいくつかの局面は個人用食器洗浄機に関し、他の局面は個人用食器洗浄機および従来の意味での食器洗浄機に関する。
本発明の一局面は、1枚または数枚の皿を効率的に洗浄することができる比較的小型の食器洗浄機に関する。
一局面は、一度に1枚の皿を洗浄するが比較的迅速に動作するため順に数枚の皿を洗浄することができる、小型の迅速作動食器洗浄機に関する。
別の局面は、1枚または数枚の皿が載置され得る洗浄チャンバと、皿を洗浄するために流体が方向付けられる流体入口とを有する個人用食器洗浄機に関する。
別の局面は、洗浄ゾーンと、皿などが手動で洗浄ゾーンに挿入され得、かつ洗浄ゾーンから取り出され得る通路とを含む食器洗浄機に関する。
単独でまたは本明細書に記載する1以上の食器洗浄機および方法と関連する1以上の組み合わせで用いることができる1以上の他の局面は、洗浄のために皿などに向けて流体を出す流体ディスペンサ、洗浄ゾーンで皿などを磨くブラシ、皿をクリーニングするため又は少なくともクリーニングを補助するために皿などに蒸気の流れを向ける蒸気流、皿などを照射する紫外線照射源、洗剤ディスペンサ、洗浄ゾーンで皿などを洗浄する生物分解性化学洗剤、洗浄ゾーンで皿などを少なくとも部分的にクリーニングするプラズマ源、洗浄ゾーンで皿などを少なくとも部分的にクリーニングする超音波エネルギー源、皿および/または水を加熱する熱源、および/または上記のうちの1以上のためのコンポーネントを含む。
別の局面は、洗浄ゾーンを有するハウジングと、キャビネットまたはカウンタ内の収容エリアとを含み、皿などの洗浄に用いられるためにキャビネットから又はカウンタに対する別の位置からカウンタまで移動可能である食器洗浄機に関する。
別の局面は、移動可能および/または置換可能であって皿を拭くように構成された複数のブラシおよび/またはストラップなどと、皿が食器洗浄機内を通過する際に皿を拭くようにブラシを移動させるデバイスと、液体を皿に向ける液体入口とを含み、ブラシと液体入口とは、皿が液体入口およびブラシに対して移動する際に液体を皿に向け且つ皿を拭くように配置されている食器洗浄機に関する。
別の局面は、皿を洗浄および/または乾燥するためにすすぎ水、洗浄水、蒸気または空気のうちの少なくとも1つを前記皿に向ける少なくとも1つの出口と、皿洗浄チャンバを有するキャビネットと、皿が洗浄されるチャンバと、すすぎ水、洗浄水、蒸気および/または空気の少なくとも1つのための制御および配送部とを含む食器洗浄機に関する。
別の局面は、皿を洗浄および/または乾燥するためにすすぎ水、洗浄水、蒸気または空気のうちの少なくとも1つを皿に向ける少なくとも1つの出口と、皿洗浄チャンバを有するキャビネットと、それぞれにおいて皿が洗浄されるいくつかのチャンバと、すすぎ水、洗浄水、蒸気および/または空気の少なくとも1つのための制御および配送部とを含む食器洗浄機に関する。
別の局面は、洗浄すべき皿に液体を向ける水スプレーデバイスと、皿の上面と底面とを磨くブラシとを含み、ブラシは互いに、皿を少なくとも部分的に支持するように配置される食器洗浄機に関する。
別の局面は、皿が洗浄のために通路に沿って通過し得るハウジングと、皿が通過し得るハウジングの入口と、皿がハウジング内を通過する際に皿を洗浄する水スプレーおよび/またはブラシと、洗浄された皿が回収され得るハウジングの出口とを含むフロースルー型食器洗浄機に関する。
別の局面は、皿が手動で保持されている間に、(a)洗浄すべき皿を食器洗浄機内に載置する工程と、(b)洗浄すべき皿に液体を向ける工程と、(c)食器洗浄機内で洗浄すべき皿を磨いてクリーニングする工程と、(d)洗浄された皿を食器洗浄機から取り出す工程とを含む、皿洗浄方法に関する。
別の局面は、ハウジングと、ハウジング内の洗浄チャンバと、チャンバ内の皿に液を向けて洗浄する液体ディレクタと、皿を磨いてクリーニングする、チャンバ内のブラシと、それぞれチャンバ内に皿を載置し且つチャンバから皿を取り出す、チャンバの入口および出口とを含む瞬間食器洗浄機に関する。
別の局面は、ハウジングと、洗浄すべき皿などのための、ハウジング内の移動路と、移動路に沿ってハウジング内を移動する皿をクリーニングする、ハウジング内の複数のクリーニング部材と、皿を移動路に沿ってハウジング内に入れる入口と、皿がハウジングから取り出され得る出口とを含み、入口と出口との間の距離は、皿を前記ハウジング内において通過させて洗浄する工程の少なくとも一部の間、入口と出口との両方で皿が手動で保持され得る距離である迅速作動食器洗浄機に関する。
別の局面は、洗浄ゾーンを有するハウジングと、キャビネットまたはカウンタの上面下の収容エリアとを含み、収容エリアに配置可能であり、皿などの洗浄に用いられるために少なくとも実質的に上面の位置まで移動可能である食器洗浄機に関する。
別の局面は、バーベキューグリルに取り付けられるタイプの食器洗浄機に関する。
別の局面は、2つのシンク間に食器洗浄機を有し、皿が一方のシンクから他方のシンクまで食器洗浄機内を通過することを可能にするダブルシンクに関する。
別の局面は、一方の皿を洗浄のために一方のチャンバ内に載置することができ、他方のチャンバですでに洗浄された皿を取り出すことができ、このような動作が順に行われる、2チャンバ型食器洗浄機に関する。
別の局面は、1枚の皿が洗浄のために食器洗浄機内に載置され、最初の皿が洗浄のために載置された後に第2の皿が食器洗浄機から取り出され、このシーケンスが反復される皿洗浄方法に関する。
別の局面は、一方の手が洗浄のために皿を食器洗浄機内に載置し得、他方の手がすでに洗浄された皿を食器洗浄機から取り出すというように2つの手が順に用いられ、これにより皿を洗浄する時間を最小限に抑え、且つ動作が常に行われているために時間を短く感じさせる皿洗浄方法に関する。
別の局面は、一方の手が洗浄のために皿を食器洗浄機内に載置し得、他方の手がすでに洗浄された皿を食器洗浄機から取り出すというように2つの手が順に用いられる皿洗浄方法に関する。
別の局面は、テーブル(例えばダイニングルームのテーブル、キッチンテーブルなど)の上、下、またはテーブルに対する別の位置に取り付けられた食器洗浄機に関する。
別の局面は、皿にジェットスプレー中をくぐらせることにより皿を洗浄する方法および装置に関する。
別の局面は、ローディング/アンローディングゾーンと洗浄ゾーンとの間において皿を往復させる又は移送することにより皿を洗浄する方法および装置に関する。
別の局面は、皿を手動手で保持し、食器洗浄機の洗浄および/または乾燥ゾーン内において皿を手動で移動させることにより皿を洗浄および/または乾燥させる方法に関する。
別の局面は、洗浄および/または乾燥ゾーン内を手動で移動される皿を洗浄する食器洗浄機に関する。
別の局面は、ハウジングと、洗浄ゾーンと、洗浄ゾーンへのアクセスを提供するハウジングの入口とを含み、ハウジングは入口のサイズを変更するように調整可能である食器洗浄機に関する。
別の局面は、食器洗浄機内で皿をクリーニングするために粒状物質を用いることに関する。
別の局面は、皿の消毒を補助するために比較的遮断されたエリア内で紫外線照射または紫外光を用いることに関する。
別の局面は、皿の消毒を補助するために紫外線照射または紫外光を集光する、および/または閉じこめることに関する。
本発明の別の局面は、皿を洗浄および/または乾燥するためにすすぎ水、洗浄水、蒸気または空気のうちの少なくとも1つを前記皿に向ける少なくとも1つの出口と、皿洗浄チャンバを有するキャビネットと、皿用のサポートと、すすぎ水、洗浄水、蒸気および/または空気の少なくとも1つのための制御および配送部とを含む食器洗浄機に関する。
別の局面は、食物を食べる、準備する、または配膳するために用いられる物体を拭くように構成された複数のブラシと、前記物体が前記食器洗浄機内を通過する際に前記物体を拭くように前記ブラシを移動させるデバイスと、液体を前記物体に向ける液体出口と、
を含み、前記ブラシと前記液体出口とは、前記物体が前記液体出口および前記ブラシに対して移動する際に液体を前記物体に向け、かつ物体を拭くように配置されている食器洗浄機に関する。
別の局面は、液体を洗浄すべき物体に向ける水スプレーデバイスと、洗浄すべき物体の上部および底部を磨くブラシとを含み、前記ブラシは互いに、それにより洗浄されている物体を少なくとも部分的に支持するように配置されている食器洗浄機に関する。
別の局面は、皿と食物準備デバイスと食物を食べる用具のうちの少なくとも1つの形状を有する物体が洗浄のために内部で通路に沿って通過し得るハウジングと、前記物体が通過し得るハウジングの入口と、前記物体が前記ハウジング内を通過する際に前記物体を洗浄する水スプレーおよび/またはブラシと、前記洗浄された物体が回収され得る前記ハウジングの出口とを含むフロースルー型食器洗浄機に関する。
別の局面は、食物の準備、配膳および貯蔵のうちの少なくとも1つに用いられる物体を洗浄する方法であって、物体が手動で保持されている間に、
a)前記洗浄すべき物体を食器洗浄機内に載置する工程と、
b)前記洗浄すべき物体に液体を向ける工程と、
c)前記食器洗浄機内で前記洗浄すべき物体を磨いてクリーニングする工程と、
d)前記洗浄された物体を前記食器洗浄機から取り出す工程とを含む方法に関する。
別の局面は、ハウジングと、前記ハウジング内の洗浄チャンバと、前記チャンバ内の皿に液を向けて洗浄する液体ディレクタと、皿を磨いてクリーニングする、前記チャンバ内のブラシと、前記チャンバ内に皿を載置し、かつ前記チャンバから前記皿を取り出す、前記チャンバの入口および出口とを含む瞬間食器洗浄機に関する。
別の局面は、ハウジングと、洗浄すべき皿などのための、前記ハウジング内の移動路と、前記移動路に沿って前記ハウジング内を移動する皿をクリーニングする、前記ハウジング内の複数のクリーニング部材と、皿を前記移動路に沿って前記ハウジング内に入れる入口と、皿が前記ハウジングから取り出され得る出口とを含み、前記入口と前記出口との間の距離は、皿を前記ハウジング内において通過させて洗浄する工程の少なくとも一部の間、前記入口と前記出口との両方で前記皿が手動で保持され得る距離である迅速作動食器洗浄機に関する。
別の局面は、洗浄ゾーンと、皿などが手動で前記洗浄ゾーンに挿入され得、かつ前記洗浄ゾーンから取り出され得る通路とを含む食器洗浄機に関する。
別の局面は、洗浄ゾーンを有するハウジングと、キャビネットまたはカウンタ内の収容エリアとを含み、皿などの洗浄に用いられるために前記キャビネットまたはカウンタからカウンタ上にまで移動可能である食器洗浄機に関する。
別の局面は、洗浄ゾーンを有するハウジングと、キャビネットまたはカウンタの上面下の収容エリアとを含み、前記収容エリアに配置可能であり、皿などの洗浄に用いられるために少なくとも実質的に前記上面の位置まで移動可能である食器洗浄機に関する。
別の局面は、ハウジングと、洗浄ゾーンと、前記洗浄ゾーンへのアクセスを提供する、前記ハウジングの入口とを含み、前記ハウジングは前記入口のサイズを変更するように調整可能である食器洗浄機に関する。
別の局面は、内部に蒸気流を有し、蒸気流が外部に流れることを阻止する水カーテンを有する食器洗浄機に関する。
別の局面は、洗浄ゾーンと、皿または他の物体に蒸気を向けて洗浄する少なくとも1つの蒸気ゾーンとを含む食器洗浄機に関する。
別の局面は、洗浄ゾーンと、前記洗浄ゾーンを外部の環境から隔離するエアーカーテンとを有する食器洗浄機に関する。
別の局面は、蒸気流を皿に向けて前記皿を洗浄することを含む皿洗浄方法に関する。
別の局面は、洗浄ゾーンを有するハウジングと、前記ハウジング外部の蒸気ディスペンサとを含む食器洗浄機に関する。
別の局面は、持ち運び可能ホルダと、前記ホルダに対して移動可能な少なくとも1つのブラシとを含む、皿などのための洗浄デバイスに関する。
別の局面は、皿洗浄チャンバを有する食器洗浄機と、前記皿洗浄チャンバ内の収容位置に取り付けられて皿を洗浄する動作位置まで移動可能な個人化食器洗浄機とを含む組み合わせ型食器洗浄機に関する。
別の局面は、皿洗浄チャンバと、前記皿洗浄チャンバ内で皿、グラスなどに応答して食器洗浄機の動作を制御するスイッチとを含む食器洗浄機に関する。
別の局面は、洗浄すべき物体の近傍に蒸気を出す蒸気ディスペンサ開口部を有するラックを含む食器洗浄機に関する。
別の局面は、複数のポール状部材を含み、前記ポール状部材の少なくとも1つは蒸気を出す1以上の開口部を有する食器洗浄機用ラックに関する。
本発明の上記及び他の1以上の局面、目的、特徴および利点は、本明細書に記載し特許請求の範囲に記載する発明を用いて達成される。
本明細書および特許請求の範囲において、皿の一例として、通常用いられるディナープレート、すなわち上面、底面、および周縁を有し、周縁は円形、楕円形、多角形、角を有するなどの形状であるディナープレートについて述べる。しかし用語「皿」は、以下の場合に通常用いられる他の物体も含む。すなわち食事および配膳用(プレートまたはボウルなど)、食事準備用(深鍋型調理器、平鍋型調理器など)、食品の貯蔵および配膳用(ボウルまたは他の容器など)、食事用の道具(フォーク、ナイフ、スプーンなど)、および/または飲むための物体または道具(グラス、カップ、マグカップ、足つきグラスなど)などを含む。したがって以下の記載において特に記載または暗示しない限り、用語「皿」は食器洗浄機内で洗浄することができる様々なものを意味する。
用語「個人用食器洗浄機」または「個人化食器洗浄機」は、僅か1枚または数枚の皿(例えば1枚から数枚の範囲の皿)を洗浄するための食器洗浄機を意味する。
一実施形態または図面に示す特徴などの一部は別の実施形態でも同一または同様の様式で用いられ得ることが理解される。
上記および関連する目的を達成するために、本発明は以下に完全に述べ且つ特許請求の範囲で特に指摘する特徴を含む。以下の記載および添付の図面は本発明を説明するいくつかの実施形態を詳細に示す。しかしこれらの実施形態は例にすぎず、本発明の原理が採用され得る多くの様式の一部にすぎない。
本発明をいくつかの実施形態に照らして示し記載するが、当業者であれば本明細書を読み理解することにより均等物および改変を思いつくことは明らかである。本発明はそのような均等物および改変をすべて含み、特許請求の範囲によってのみ限定される。
添付の図面は必ずしも実際の寸法に比例しておらず、多少模式的である。図示と説明の便宜上、方向が示されているが、本発明はそれぞれの構成部分の向きおよび動作に必ずしも限定されない。ある参照符号により示す部材と構造および機能の面で類似する部材は、同様の参照符号にダッシュを付けたもの(例えば1)で示すことがある。
図面を詳細に参照しながら本発明を説明する。複数の図面で用いる同様の参照符号は同様の部材を示す。まず図1から図3を参照して本発明による食器洗浄機10を説明する。本明細書において食器洗浄機は上記したように、皿(金属製食器、深鍋型調理器、平鍋型調理器、グラスなど)または他の物体(例えば服、タオルおよび/または他の物体)を洗浄するために用いることができる。これらの物体の例は本明細書の「課題を解決するための手段」の項に示す。食器洗浄機10は比較的小型であり、持ち運び可能であっても比較的固定型であってもよい。
食器洗浄機10は、ハウジング11と液体ディスペンサ12と複数のブラシまたは拭き取りデバイス13(以下、便宜上ブラシと呼ぶ)とを含む。食器洗浄機10はさらに乾燥器14を含む。ハウジング11の上部は所望であれば上部壁またはカバー15(図1では部分的に切り欠いている)により閉じられていてもよい。ハウジングの底部は別個の壁またはカバー(図示せず)により閉じられていてもよい。食器洗浄機が用いられる場所によって、例えばシンク内かシンクの上か、水収集トレイ内かなどによって、底部カバーを排除してもよい。なぜなら水および除去された食物は食器洗浄機から直接シンクに排出することができるからである。さらに、洗浄動作中のハウジング11上部からの飛散が極小または実質的にゼロであれば、カバー15またはその一部は排除されてもよい。
液体ディスペンサ12は例えば皿を洗浄する水を出す能力を有することができる。液体ディスペンサは、皿を洗浄する水を出す洗浄水ディスペンサ12a(図2)を含んでもよいし、および/または皿から余分な物質を水で洗い流す、すすぎ水ディスペンサ12bを含んでもよい。洗浄水ディスペンサ12aに石鹸を加えるために石鹸ディスペンサまたは他のディスペンサが用いられてもよいし、すすぎ水ディスペンサ12bに別の成分を加えるために適切なディスペンサが用いられてもよい。これらの例を以下に示す。洗浄水ディスペンサ12a及びすすぎ水ディスペンサ12bのうちの一方または両方が皿の消毒を補助する消毒剤を含んでもよい。乾燥器14は例えば空気配送器を含んでもよく、これにより空気流を皿に向けて皿から水を吹き飛ばす、および/または乾燥機能を実行する。皿に香りをつけるために空気に香りがつけられてもよいし、空気が皿の消毒を補助する消毒剤を含んでもよい。
食器洗浄機10は入口または入口側20を有し、この側には皿(図示された皿22など)をハウジング11の内部チャンバ23(洗浄チャンバまたはチャンバとも呼ぶ)に入れる入口または挿入口21がある。ハウジング11はさらに出口または出口側24を有し、この側には皿(皿22など)をハウジング11のチャンバ23から出す出口または取出開口部25がある。挿入口21と取出口25とは多少スロット状であってよく、これにより皿が通過する空間が提供される一方で食器洗浄機外部への飛散が最小限に抑えられる。フレキシブルなフラップ21fおよび25fが、挿入口21および取出口25から液体と食物の残りカスが飛散することを阻止することができる。
図1A、図2および図3に示す実施形態では、食器洗浄機は水平方向にある。例えば皿は概して水平な通路に沿ってチャンバ23内の洗浄ゾーン23wを通過し、その間、皿の概して平面状の表面は概して水平方向にある。この方向においてスロット状入口21および出口25は概して水平に設けられる。この方向により、食器洗浄機の高さが最小限に抑えられ、さらにユーザが皿を手動で把持または保持することを容易にすると言える。しかし所望であれば、食器洗浄機のブラシ、流体流、入口、出口などは概して垂直方向にあってもよいし、垂直方向と水平方向の間の方向にあってもよい。例えば図1Bに模式的示すような方向にあってもよい。
図1Bにおいて、食器洗浄機は概して垂直方向にあり、皿が概して垂直方向にある状態で皿を洗浄する。例えば皿の概して平面状の主な部分が概して垂直方向にある。この方向では重力のおかげで、皿が洗浄されている間、皿から粒子および洗浄流体が流れ落ちるのが促進されるという作用が働く。
本明細書に示すか特に記載する方向以外の方向も食器洗浄機、その構成部分、その使用形態に用いることができる。
図1から図3に示すように、ブラシ13は1以上のブラシが皿22の一方側に対向し、かつ1以上のブラシが皿の他方側に対向するようなパターンに配置されている。これによりブラシが皿を拭き皿がチャンバ23内を移動している間、皿は少なくとも部分的にブラシによって支持される。本明細書において用語「拭く」、「擦る」、「磨く」などは概して同様の意味に用いられる。食器洗浄機10の使用中、皿22は例えば手で入口または挿入口21に載置され、矢印26の方向に押し出される。矢印26は出口または取出口25へ向かうチャンバ23内の移動路を示す。皿は出口または取出口25において例えば手動で食器洗浄機から取り出すことができる。
液体ディスペンサ12aは矢印26で示す移動路において比較的上流にあり、液体(例えば水、石鹸水、または他の液体)を皿に向けて洗浄を促進し、および/または洗浄を実行する。ブラシ13は回転して皿22の表面を拭く、磨く、擦るなどしてクリーニングまたは洗浄機能を実行する。これは例えば液体ディスペンサ12aによって出された液体と共に行われる。液体ディスペンサ12bはすすぎ液(例えば水または他の液体)を皿に適用して更なる汚れおよび/または石鹸水などを除去する。乾燥器14は空気流(例えば加熱した空気または単に室温を有する空気)を皿に向けて余分な水または他の液体を吹き飛ばし乾燥機能を実行する。皿に香りをつけるために加熱した空気に香りがつけられてもよい。
所望であれば図2に示すように、石鹸ディスペンサ12cが洗浄水ライン12aに石鹸または洗剤を注入してもよい。石鹸ディスペンサ12cは例えば手動ディスペンサボトルを用いる手動式であってもよいし、適切なバルブ12dによって制御されることにより石鹸または洗剤を連続的に供給するものであってもよい。洗浄水ライン12a内の水に石鹸または他の成分を供給する他の構造が用いられてもよい。
ブラシ13は、皿22がチャンバ23内を移動する間、皿22を適切な位置に保持するように作用する。これにより、液体が皿に向けて適切に出されブラシは適切に皿を拭き、さらに乾燥器14からの乾燥用空気が適切に皿に吹き付けられる。食器洗浄機10のサイズは、ユーザ(人)が手動で食器洗浄機内に皿を押し出すときに手動で皿の一端またはその近傍を保持し、片方の手で皿を保持しながら、出口または取出口25の近傍において他方の手で皿の他端を掴んで食器洗浄機から皿を引き出すことができるようなサイズであればよい。例えば移動路27の全長は約3〜8インチ(7.5〜20cm)のオーダーであればよい。これらの寸法は例にすぎず、移動路は例えば意図する用途および/または食器洗浄機の配置によってこれより短くてもよいし長くてもよい。
このように食器洗浄機10は、フィードスルーまたはフロースルー様式で用いることができる。これらの様式では、皿は食器洗浄機の一端から食器洗浄機内に挿入され、洗浄され(例えば乾燥用空気が用いられる場合は、乾燥されるか又は少なくとも部分的に乾燥され)、他端から引き出される。食器洗浄機を手動で用いるのは一例であり、皿を食器洗浄機に機械的に入れ、および/または食器洗浄機から機械的に取り出すために他のメカニズムが用いられてもよい。さらに本明細書では食器洗浄機をフィードスルーまたはフロースルー様式で用いるように示し記載しているが、本発明の精神および範囲内で、皿を食器洗浄機の一方側から挿入して同じ側から取り出すように改変することも可能である。
図1から図3に示す食器洗浄機10の実施形態では、2組のブラシ13、すなわち上部ブラシ組13tと底部ブラシ組13bとが設けられている。これらはそれぞれ食器洗浄機全体に亘って移動路26の上下に設けられている。2組のブラシは皿が洗浄されながら食器洗浄機内を移動する間、皿を拭くまたは磨くために、移動路に対して適切な位置にあるような向きになっている。2組のブラシは互いに十分近い位置に設けられてもよく、これにより皿が食器洗浄機内を移動する間、皿を支持し案内する。例えば底部ブラシ組13bが下から皿を支持し、上部ブラシ組13tが底部ブラシ組方向に皿を付勢してもよく、これにより皿が食器洗浄機内を移動する間、両方のブラシ組で皿を拭くことが保証され、かつ皿が食器洗浄機の上方に移動する、または「飛び出す」ことを阻止する。別の実施形態では、例えば皿(または他の物体)の一方側のみを擦ったり磨いたりする場合に、上部ブラシ組13tと底部ブラシ組13bの一方または他方が排除されてもよい。
2組のブラシ13tおよび13bを用いることの利点は、2組のブラシの中間に皿を配置してほぼ同等の力で皿を拭くことができるということである。さらにブラシが適切な支持を提供することができるため、皿に対する追加の支持構造が不要となり得ることである。さらなる支持の必要性を減らすことによりコストが低減され、重量が低減されて携帯性が高まり、皿が押しつけられ得る剛性部が皿の縁を割ることが防止され、皿を拭く力が比較的均一になることにより各皿がほぼ同等の力で拭かれる。1組のブラシのみ、例えば上部ブラシ組13tまたは底部ブラシ組13bのみが用いられる場合、所望であれば追加の支持または保持機能が提供されてもよく、これにより皿が食器洗浄機内を移動する間、皿が支持される。
上部および下部ブラシ組13tおよび13bのブラシの一例として、上部ブラシ組13tのうちの1つのブラシ13t’について述べる。ブラシ13t’はブラシエレメント40と、取り付けシャフト41と、ギアアセンブリ42(伝達アセンブリ42とも呼ぶ)とを含む。ブラシエレメント40は剛毛、スポンジ、布など、皿22に対して磨き作用および機能を提供するために適したものであれば実質的にいかなる材料で製造されていてもよい。ブラシエレメント40は図示する例ではドーナツ状または環状であるが、他の形状でもよい。適切な取り付け機構がブラシエレメント40を取り付けシャフト41に取り付ける。取り付けシャフト41はターン/回転することによりブラシエレメント40を回転させ、例えば皿22に対する拭き取り機能を実行することができる。取り付けシャフト41の前端すなわち遠位端がブラシエレメント40を保持し、取り付けシャフト41の後端すなわち取り付け端がギアアセンブリ/伝達部42内に支持されている。
ギアアセンブリ/伝達部42は円筒状支持ハウジングおよびギアアセンブリ43と、適切なベアリングなどとを含む。適切なベアリングなどは、ブラシエレメント40を先端に有する取り付けシャフト41を機械的に支持して、取り付けシャフト41およびブラシエレメント40が取り付けシャフト41の軸回りにターンまたは回転することを可能にする。駆動ギアおよび駆動シャフト機構44がギアアセンブリ/伝達部42に機械的回転インプットを提供し、ギアアセンブリ/伝達部42がシャフト41を介してブラシエレメント40を回転させる。支持ハウジングおよびギアアセンブリ43は適切な固定具、溶接、接着剤またはその他の機構によって支持プラットホーム45上に取り付けられており、支持プラットホーム45はブラケットまたは他の適切な取り付け構造によって食器洗浄機ハウジング11内に取り付けられている。支持プラットホーム45はスリーブサポート45aによって駆動シャフト46上に支持されてもよい。モータ47がギアアセンブリ43を介して駆動シャフト46を回転させる。ギアアセンブリ43は取り付けシャフト41を回転させることによりブラシ13を回転させる。
支持プラットホーム45は複数の独立して回動可能な支持プラットホームを含む。これらの支持プラットホームは駆動シャフト46上に回転可能に取り付けられており、各ブラシエレメント40が独立して所与の皿の上または下で浮動することを可能にする。ブラシは例えばヘリカルギア構造によって回転することができ、ヘリカルギア構造は支持ハウジングおよびギアアセンブリ43内にヘリカルギアを含む。ヘリカルギアは、駆動シャフト46上に取り付けられた対応するヘリカルギアと噛合する。あるいはベルトドライブまたは他の伝達部材が用いられてもよい。使用中、駆動シャフト46、ギアアセンブリ42および取り付けシャフト41を介してブラシに付与されるトルクまたは他の力が、それぞれの列内でブラシを互いに付勢させて皿を付勢する、および/またはブラシ13tがブラシ13bを付勢する(またはその逆)ように作用する。所望であれば、支持プラットホーム45の回動可能部分が独立して回動している間、上部および/または底部ブラシエレメントを皿に対して、およびブラシどうし互いに、付勢させるためにバネが用いられてもよい。取り付けシャフト41およびギアアセンブリ/伝達部42の各々に別々の駆動ギアおよび駆動シャフト機構44がある。各駆動ギアアセンブリ43は駆動シャフト46上に取り付けられており、駆動シャフト46はモータ47によってターンする。そのためモータ47による回転インプットによって取り付けシャフト46とブラシエレメント40とが回転する。ブラシを動作させる別の駆動構造が用いられてもよい。
上部ブラシ組13tのいくつかのブラシは、底部ブラシ組13bのブラシ同様、上記したブラシ13t’に類似している。但しモータ47はギア機構50によって上部駆動シャフト46および底部駆動シャフト46bに連結され、2つの駆動シャフトを互いに逆方向に回転させる。そのため上部ブラシ組13tのブラシは底部ブラシ組13bのブラシと逆方向に回転する。2つのブラシ組のブラシが回転中に互いに係合する場合(例えば皿がブラシどうしを分離しない場合)、2つのブラシ組のブラシはほぼ同じ速度で回転し、互いに係合し、互いを変形させるように作用するか、および/または互いに係合して互いをクリーニングするように作用し、逆方向に回転した場合に起こり得る強制的干渉を最低限に抑える。これによりブラシを回転させるために必要なパワーが最低限に抑えられる。さらにブラシは互いに逆方向に回転するため、モータ47によって上部駆動シャフト46および底部駆動シャフト46bに付与されるトルクは互いに逆方向であり、その結果ブラシおよび支持プラットホームが逆方向、例えば互いに相手に向かう方向に付勢および回動するように作用する。例えば、上部駆動シャフト46とそれに連動する支持プラットホーム45とは反時計方向に付勢されて回転するように作用し、他方ブラシと支持プラットホームと底部駆動シャフト46bとは時計方向に付勢されて回転するように作用する。
図示するように、上部ブラシ組13tには2列のブラシがあり、同様に底部ブラシ組13bにも2列のブラシがある。所与のブラシ組の2列のブラシは移動路の方向26に沿って間隔があいている。2列のブラシ間の間隔は、適切な長さの駆動シャフト41を用いてあけられる。例えばこれにより一方の列のブラシが長い方の駆動シャフトに取り付けられ、他方の列のブラシが短い方の駆動シャフトに取り付けられる。所望であれば上部および底部ブラシ組はそれぞれ1列のみのブラシを有してもよいし、2を超える数の列のブラシを有してもよい。
図3は、ハウジング全体を除いた食器洗浄機10の側面図であり、上部ブラシ組13tのブラシと下部ブラシ組13bのブラシとを含むブラシ13の互いの相対的位置、およびこれらのブラシ13の皿22に対する相対的位置を示している。皿22は入口21から挿入されている。入口21および出口(取出口)25には、1対のフレキシブルなフラップ21f、25fにより形成されたスプラッシュガードがある。スプラッシュガードはプラスチック、布、革、または他の材料で形成されてもよい。所望であれば上部フラップ21fおよび底部フラップ25fの各々が数枚の片を有していてもよい。この場合、1片が皿22によって折り曲げられ他の片は皿の側縁の向こう側にあって折り曲げられない。スプラッシュガードは食器洗浄機10のチャンバ23内でスプレーされている液体の少なくとも一部が食器洗浄機から外に飛散することを阻止する。
水ディスペンサ12a、12bにより水または他の液体が供給されて、食器洗浄機10によって洗浄される皿を洗浄するか又はすすぐ。水ディスペンサ12a、12bはそれぞれ水配送システム70、71を含む。水配送システム70はパイプまたは管72を含み、パイプまたは管72にはフローコントロール73を介して洗浄水、例えば石鹸水が供給される。水ディスペンサ12a、12bは、食器洗浄機チャンバ23内を移動している皿22に水を送る開口部12a’、12b’を含んでもよい。この水は石鹸水でもよいし、クリーニング機能を提供する他の流体でもよい。例としての流体および/または水への添加剤は、香水、香料、消毒剤、湿潤剤などを含む。所望であれば、水は石鹸を含まない透明水であってもよいし、蒸気であってもよい。別の流体は粒状材料、例えば砂であってもよい。管12aは上部および底部を有し、その一方または両方が皿に向けて水を送る。配送開口部12a’、12b’は管に連結されたノズルであってもよいし、皿に向けて水を送る他の機構であってもよい。フローコントロール73によって適切な水圧が提供されるのであれば、水は、スプレー、ジェット流またはストリームとして皿に向けられてもよく、これにより皿から食物を洗い流しブラシ13による皿の洗浄を補助するように作用する。スプレーは機械的デバイスによって増強されてもよく、これにより例えばブラシ、ストラップなどによって皿がクリーニングされる。水は皿についた食物または他の物質を柔らかくし、溶かし、流動化することができ、ブラシが皿からこれらの物質を容易に取り除くことができるようにする。水のスプレー(または皿に向けられる他の流体、例えば蒸気のスプレー)が適切な圧力、力、量、温度および/またはクリーニング能力、例えば生物分解性化学的洗浄力を有しているのであれば、ブラシ13は不要と言える。この場合、食器洗浄機はブラシレス食器洗浄機となる。フローコントロール73への接続部74が水タップ、蛇口、パイプ、または他の水供給部に設けられてもよく、石鹸貯蔵部12cがフローコントロールに設けられてもよい。石鹸は貯蔵部に供給されて、管72へ向かう途中でフローコントロール73内を流れる水と合流してもよい。
水スプレー配送システム71はシステム70に類似しており、その構成部分は同一の参照符号に「’」をつけて示す。水スプレー配送システム71内の水は、皿から石鹸および余分な食物の粒子をすすぎ取るために用いられる透明水であってもよく、貯蔵部12c’で供給される別の添加剤(例えば湿潤剤、香水、消毒剤など)を含んでもよい。
乾燥器14を図2および図3に示す。乾燥器14は2つの空気流パイプ81t、81bに連結されており、ハウジング82を含む。ハウジング82はファン83を含み、所望であればヒータ84を含む。乾燥器80はさらに空気入口85を有する。乾燥器80は入口85を介して空気を受け取り、パイプ81t、81bを介してファン83により空気を吹き付ける。パイプ81t、81bは空気出口76を有しており、皿に対して空気を向ける(例えば吹き付ける)ことにより皿を乾燥させる。所望であれば、空気を加熱し乾燥機能を高めるためにヒータ84が用いられてもよい。
90で示す適切な電気接続部およびコントロールが提供されてもよい。コントロール90は電源への接続部91と、食器洗浄機10の様々な電気パーツへの接続部92とを含む。食器洗浄機10の様々な電気パーツとは、例えばモータ47、もし用いられるならばフローコントロール70、71のフローコントロール73、73’内のポンプ93、93’(ポンプは参照符号93で模式的に示す)、および乾燥器14である。所望であれば、コントロール、電気接続部およびコントロール90は変圧器などを含むことにより比較的低い電圧を食器洗浄機10のいくつかの電気パーツに供給してもよいし、および/または携帯型電源、例えば電池を含んでもよい。
所望であれば、食器洗浄機10の1以上の電気パーツ(例えばモータ47、フローコントロール73など)および/または乾燥器14を液圧パワーシステムに置き換えてもよい。この場合、蛇口、家屋のパイプなどからフローコントロール73を介して流れる水流は、モータ47を回転させるパワー、水スプレー配送システム70、71に流体流を供給するパワー、および/または乾燥器80のファン83をターンさせるパワーを供給することができる。
水配送システム12a、12bはブラシ13とは別々に示しているが、ブラシと共にまたはブラシ内に含まれていてもよい。一例ではシャフト41が中空であってもよく、これにより水がブラシまで流れ、ブラシから水が供給されて皿を洗浄する。
食器洗浄機10は比較的小型でコンパクトなサイズとその形状のために、容易に運び、カウンタトップに置き、キャビネット内にビルトインし、シンクまたはタブ内に載置し、ボート、航空機またはモーターホームなどで用いることができる。
図4を簡単に参照すると、食器洗浄機10用のビルトイン構造100が示されている。構造100は、食器洗浄機10を置いて用いることができるカウンタ101と、食器洗浄機10をエリア103内に収納することができるキャビネット102と、食器洗浄機からの水を排出するシンク104と、食器洗浄機に水を供給する水供給部105とを含む。食器洗浄機10はローラ、ホイールなど106の上に取り付けられてもよいし、スライドブラケット(図示せず)上に取り付けられてもよい。これらの場合、食器洗浄機はカウンタ101上を回転により移動したり、スライドブラケット上に支持されたりして、キャビネット102内のエリア103内の収納位置とカウンタ101上の使用位置との間を移動する。食器洗浄機10をエリア103内の収納位置から付勢して取り出すためにバネが用いられてもよいし、食器洗浄機をキャビネットのエリア103内に保持するためにラッチおよび/またはドア107が用いられてもよい。所望であれば、図8Bに示すように食器洗浄機10をカウンタ101の下に置いて使用時に「飛び上がる」ようにしてもよい。この場合所望であれば、食器洗浄機10の上面にはカウンタ内の開口部を埋めるためにカウンタの材料が取り付けられてもよい。カウンタ内の開口部はキャビネット102内のエリア103内に収容された食器洗浄機へのアクセスを提供する。
構造100内で食器洗浄機10を用いる際に、例えば食器洗浄機の底壁の排出部(図示せず)とシンク104との間に排出ホース111が連結されてもよく、水供給部105の注入口113と食器洗浄機の水入口74(図2)との間に水供給ホース112が連結されてもよい。ブラシ13を回転させ、および/またはヒータまたは乾燥器14(図2)内のファンを動作させるために水力(液力)が用いられる場合、食器洗浄機10を動作させるためにさらなる接続部は必要でないと言える。電力が必要であれば、従来の電気コンセントなどからの電気接続を例えば適切な電気コード114によって提供してもよい。水は、水供給ホース112によって食器洗浄機に供給され、排出ホース111によって食器洗浄機から排出される。皿は、食器洗浄機を通過させたり、食器洗浄機に挿入して食器洗浄機から取り出したりして洗浄することができる。食器洗浄機はシンク104とキャビネット102とに隣接して直接カウンタ101上にあるため、ユーザは余分な食物を皿からシンクに捨て、皿を食器洗浄機に入れ、および/または食器洗浄機を通過させて皿を洗浄および乾燥させ、さらに例えば皿を棚116のキャビネット101内の位置に重ねることができる。棚116を図4に模式的に示す。
図5は食器洗浄機10用の別のビルトイン構造例100’を示す。食器洗浄機10はキャビネット102のカウンタトップ101に示されている。キャビネット102は、ホース、パイプなど111、112を介して電源114、排出部、水供給部に連結されている。このような水および排出部への流体連通部は、カウンタ下の実質的に永久的な連結によって、又はカウンタ上の、蛇口供給部およびシンク排水口へのホースによって、提供される。食器洗浄機10は収納および支持構造117に支持されており、収納および支持構造117は支持プラットホーム117aと、食器洗浄機を支持プラットホーム117aに対して上昇または下降させる入れ子状サポート117b(例えば1または複数の同心円状管、シザージャッキなど)と、マウント117c(例えばキャビネット102への脚部またはアタッチメント)とを含む。カウンタトップ101内の開口部または切り欠き部118によって、食器洗浄機10を図5に示すレベルまで上昇させ、ほぼカウンタのレベルで使用することができる。さらに開口部または切り欠き部118によって、食器洗浄機10を支持構造によって(例えば入れ子状構造またはシザージャッキを引いて)キャビネット102の内部まで下降させて支持プラットホーム117a上に支持することができる。食器洗浄機の上面にはカウンタトップ101と実質的に同一の材料により形成された部材119があり、部材119は開口部118に適合し実質的に開口部118を埋める形状を有する。これによりカウンタトップ101は実質的に一体的かつ平滑に見え、カウンタトップ下に収納された食器洗浄機を隠す(カモフラージュする)ように作用する。所望であれば、開口部118において部材119とカウンタトップ101との間にシール119aが設けられてもよく、これにより食器洗浄機が収納位置にあるときに開口部118に流体または他の物質が流れ込むことを阻止する。シール119aはさらに、食器洗浄機が例えば図5に示す使用位置にあるとき、食器洗浄機10のハウジング11の側部を密閉してもよく、これにより水および/または他の物質が開口部118に流れ込むことを阻止する。
コントロールスイッチ117dが、入れ子状構造117bまたはシザージャッキなどに連結されたモータ117eを通電することによりユニット117bを動作させてもよく、これにより食器洗浄機10が上昇下降する。スイッチ117dを動作させることにより食器洗浄機10はカウンタトップから「飛び上がり」、皿を洗浄することができる。さらにコントロールスイッチ117dを動作させることによりユニット117bが動作して食器洗浄機をカウンタ内に引き入れる。
図6はダブルシンク104aの一部としての、食器洗浄機10の別の構造100”を模式的に示す。食器洗浄機10は例えばダブルシンク104aのシンクボウル104bと104cとの間にあるか、別々のシンクのシンクボウル104bと104cとの間にある。2つのシンク間またはダブルシンクの2つのボウル間の空間は比較的無駄な空間であることがあり、ここに食器洗浄機を意図的に置くことにより空間を有効に使うことができる。それぞれのシンクボウルの側壁は、ダブルシンクであれ2つの別々のシンクであれ、スロット状の開口部を有することができる。これらの開口部は、シンク上面より下の位置で食器洗浄機の挿入口21および取出口25と整合している。皿を一方のシンクから食器洗浄機に入れて他方のシンクまで移動させ、他方のシンクから取り出すことができる。食器洗浄機の上面はカウンタトップ101より下のレベルで2つのシンク間の空間内にあってもよい。あるいは食器洗浄機の上面は、カウンタトップ101と同じレベルにあって、上記したように食器洗浄機が入れ子状に移動して挿入口および取出口の高さを上昇させてグラス、カップ、深鍋型調理器などを洗浄する際に食器洗浄機の上部が上昇してもよい。シンク間のエリアから水が落ちないように適切なシールが設けられてもよい。さらに所望であれば、食器洗浄機10は図5に示すものと同様の構造を有してもよい。この場合、食器洗浄機はカウンタ101および/またはシンク上面より下のレベルから「上昇」し、都合よくシンクエリアにある状態で皿を洗浄するために使用することができる。
以下に述べる食器洗浄機の実施形態は、例えば図1A、図2および図3に示すように上部挿入口/取出口を有し、別の実施形態は図1Bに示すように端部挿入口/取出口を有する。図5および図6でシンク104b、104c間に示す食器洗浄機10は上部の開口部21aまたは食器洗浄機の端部壁の開口部21bを挿入口/取出口として用いることができる。
図7および図8を簡単に参照すると、調整可能ハウジング11’を有する食器洗浄機10’’’が示されている。調整可能ハウジング11’は入口21および、もし用いられるならば出口25のサイズ、例えば高さを増加させることができる。これは大型の(例えば厚い)皿、深鍋型調理器具、平鍋型調理器具、またはグラスを洗浄する場合に行われる。食器洗浄機10’’’は、いくつかの流体システム(例えば乾燥用空気流、洗浄及び/又はすすぎ水配送など)のための調整可能連結具200〜203と、もし用いられるならばブラシを動作させる調整可能機械的連結具とを含む。ハウジング11’は2つの部分11a、11bを有し、これらは図7に示すように互いに係合した状態で設けることもできるし、図8に示すように別々に設けることもできる。前者の場合は入口21のサイズを最小限にし、後者の場合は拡大させる。乾燥用空気流用の連結具203とそれぞれの液体(例えば水、フローシステム)用の連結具201とにより、ハウジングの上部および下部が互いから離れたり互いに近づいたりすることが可能になり、その間それぞれの流体システムの完全性が漏れを回避する。機械的連結具202はギア構造またはフレキシブルなドライブであってよく、ハウジングの上部および下部が互いから離れたり互いに近づいたりしている間に、ブラシ用の動力がモータからブラシに伝達されることを可能にする。
図15および図22に示すように、皿などを食器洗浄機チャンバ23に対して出し入れするため、および皿などを洗浄ゾーン23wに保持するためにトレイが用いられてもよい。皿などを保持するため、および皿などを食器洗浄機の洗浄ゾーンに対して出し入れするために回転盆タイプのデバイスが用いられてもよい。
上記を考慮すると、本発明は、異なるサイズの皿を洗浄するために効率的に動作する空間効率の高い食器洗浄機を提供するということが理解される。
図8に示すように、食器洗浄機10’’’のハウジング11’は上部11aと下部11bとを有し、これらは互いから離れたり互いに近づいたりすることができる。例えばこれらは動力システム210を用いて入れ子状に移動させることができる。動力システム210はクランク機構211を含み、クランク機構211はクランク212を回転させることによって動作してハウジングの上部および下部を互いから離したり互いに近づけたりすることができる。他のタイプの動力システムが用いられてもよい。
図示する動力システム210は1対のスライドバー213、214を含む。これらはストラップ215および適切な固定具(例えばネジ、リベットなど216)によってハウジングの上部11aに取り付けられる。スライドバーは、スライド案内ストラップ217を用いてハウジングの下部11bに対して摺動するように取り付けられる。スライド案内ストラップ217は適切な固定具によりハウジングの底部分11bに取り付けられている。スライドバー213、214はギア歯などの歯220を有し、クランク機構212は1対の回転可能なギア221、222を含む。ギア221、222は歯223、224を有し、歯223、224は互いに、および概して図8に示すように歯220と噛合する。ギア221、222はハウジングの下部11bの側壁225に取り付けられる。クランク212は手動で(またはモータなどを用いて)ターンさせてギア221を回転させることができる。回転ギア221はギア222をターンさせる。2つのギアを回転させることにより、クランク212の回転方向に依存してスライドバー213、214が上方または下方に移動する。クランクが例えば図16Cに示す時計回り方向に回転すると、ハウジングの上部11aが上方、すなわちハウジングの下部11bから離れる方向に移動する。例えばハウジングの上部と食器洗浄機チャンバ23内においてハウジングの上部に安定的に取り付けられ得る食器洗浄機の他の部分は、実効的にスライドバー213、214を用いて適切な位置に整合され、一方、食器洗浄機の上部の重量はギア221、222および心棒231によって担持され得る。ギア221、222は心棒231上でハウジングの下部11bに取り付けられる。
動力システム210は食器洗浄機10’’’の各側壁225に位置してもよく、各動力システム210が独立して作動されてもよい。このような作動は、食器洗浄機の両側が同時にほぼ同一の速度で上昇または下降されるようにユニゾンで行われ、それによりスライドバーおよび/または食器洗浄機の他の構成部分が歪むのを防ぐ。さらに所望であれば、食器洗浄機10’’’の両側の動力システム210間に機械的接続部が設けられてもよく、これによりハウジングの部分11aと11bとの相対的な上昇または下降(あるいは分離または連結)が同期する。さらに所望であれば、食器洗浄機10’’’の入口および出口開口部を拡大するために電気、液圧または他の機構が用いられてもよい。
図8で食器洗浄機の切り欠き部に模式的に示すフレキシブルなスプラッシュガード233は、ハウジングの上部11aと下部11bとが互いから離れる際にその間のギャップ235から液体が飛散することを阻止するように作用する。食器洗浄機10’’’の各側壁のスプラッシュガード233は、ギャップ235を覆いながらも食器洗浄機が最低高さモードにあるときに食器洗浄機の底部を曲げたり底部に当たったりしないような適切な高さであればよい。食器洗浄機10’’’に他の適切なスプラッシュガードが設けられてもよい。入口21および出口25のスプラッシュガードは、液体を食器洗浄機内に閉じこめて飛散しないようにしながらも、上記したように皿が食器洗浄機に対して出入りできるように十分フレキシブルであるような、適切な高さ、強度および可撓性を有していればよい。
図9は食器洗浄機300を模式的に示す。食器洗浄機10、10’、10”および10’’’の特徴は食器洗浄機300でも用いることができ、その逆もまた真である。食器洗浄機300は上記の食器洗浄機10の複数の特徴、コンポーネントおよび機能を有してもよい。これにより例えば食器洗浄機ハウジング301に、洗浄すべき皿または他の物体用の入口302と洗浄された物体を取り出すための出口303とが設けられる。食器洗浄機300は、洗浄水ゾーン304と、蒸気ゾーン305、306と、ブラシゾーン307と、すすぎ水ゾーン308と、紫外光ゾーン309と乾燥用空気ゾーン310とを含む。フローパイプ、ノズル、バルブ、ならびに上記したゾーンでの水、蒸気および空気用の流体配送機構は例えば、図1から図8を参照して上記したタイプであってもよいし、皿の洗浄、クリーニングおよび/または乾燥という機能を得るために望まれ得る他のタイプであってもよい。洗浄水ゾーン304では、皿に対して水スプレー、ジェット流などを向けるために水スプレー出口304a、304bが用いられてもよい。水スプレーは強度または流量が比較的高くてもよく、これにより洗浄効果を提供しながら粒子を追い出すように作用する。水は石鹸、洗剤または洗浄機能を促進する他の成分を含んでもよい。洗浄機能を促進するために水が加熱されてもよい。
皿は洗浄および乾燥のために移動路320に沿って移動することができる。いくつかの水、蒸気、ブラシ、空気および紫外線ゾーンはそれぞれ2つの部分を有してもよく、図示するように一方は移動路上、他方は移動路下に位置してもよい。あるいはいくつかの水、蒸気、ブラシ、空気および紫外線ゾーンは移動路の上または下に1つの部分のみを有してもよい。食器洗浄機300が図1Bに示すような向きであって皿が洗浄中概して垂直な平面にある場合、上記部分は水平方向に横に間隔をあけた状態で配置され移動路を挟んで互いに対向し得る。
皿に向けて流体を送達する(例えば、出す、スプレーする、方向づける)デバイス(例えばゾーン304、305、306、308および310)は1以上のノズル、開口部を有するパイプ、スピンノズル構造、または移動路320内で皿に流体を向ける他の適切な流体入口または入口群を含んでもよい。所望であれば所与の流路がそれぞれの流体を共有してもよい。例えば水、空気および/または蒸気が同一のノズルまたは他の出口を介して、皿の洗浄および/または乾燥中のそれぞれの時点で皿に向けられてもよい。
第1の蒸気ゾーン305では、それぞれの蒸気出口またはスプレー器305a、305bは移動路320内の皿に向けて蒸気流またはスプレーを供給する。蒸気は皿をクリーニングしながら、皿に付着し得る物質(例えば肉汁、卵または他の物質)を加熱または加湿するように作用する。加熱された物質は流動的になり比較的容易に皿から流れ出たり磨き取られたりする。蒸気生成器321は蒸気出口305a、306bに蒸気を供給する。蒸気生成器321はバルブ322によって水供給器323と連結されてもよいし、スイッチ324によって電源325と連結されてもよい。蒸気生成器321は通電されるとバルブ322を介して供給された水を加熱してもよく、これにより蒸気が生成される。蒸気はバルブ326を介して蒸気出口305a、305bに供給される。
図9に示すように水出口304a、305b(またはこれらの一方)からの水は、食器洗浄機の入口302と蒸気ゾーン305との間に水カーテン304cを提供する。水カーテン304cは蒸気ゾーン305からの蒸気が入口302に到達するのを阻止するように作用する。これは寒い天候のもとで建物の中に熱を保持し冷気が建物に入るのを阻止するために、建物の入口にエアーカーテンが用いられるのと同様の様式で行われる。水はさらに皿を洗浄する。
空気出口310a、310bからの空気流はさらに、皿出口303を介して蒸気および/または水が出るのを阻止するように作用するエアーカーテン310cを提供してもよい。
ブラシゾーン307では、例えば図1から図3に示す食器洗浄機について上記したような複数のブラシ(うち2つを307a、307bとして図示する)を用いて移動路320内で皿を磨く、又は擦り磨く。ブラシは皿から特定の物質、流体などを擦り落とすように作用する。ブラシは移動路の上下に配置されてもよいし、上下のいずれかに配置されてもよい。
第2の蒸気ゾーン306での蒸気出口306a、306bは、さらなる蒸気を移動路320内の皿に向ける。さらなる蒸気はクリーニングおよび消毒のために用いることができる。第2の蒸気ゾーン306はさらに、皿上で固まった又は乾燥した物質を流動的にする蒸気を供給し、これによりブラシゾーン307で皿から他の粒状物質が磨き落とされた後の皿の洗浄が促進される。所望であれば、第2の蒸気ゾーン306は省略されてもよいし、第1の蒸気ゾーン305の代わりに用いられてもよい。蒸気出口306a、306b用の蒸気は上記した様式で蒸気生成器321によって供給することができる。それぞれの蒸気ゾーン305、306への蒸気の送達は、食器洗浄機300のユーザが例えばスイッチ324および/またはバルブ322、326の一方または両方を選択的に動作させることにより選択的に制御することができる。
すすぎ水ゾーン308では、すすぎ水出口308a、308bが従来のすすぎ目的で水を皿に向ける。すすぎ水は、蒸気ゾーン306で供給された蒸気によって流動的になったすべての物質を洗い流すことができる。すすぎ水は洗浄ゾーン304からの残りの洗浄水、洗剤、および残りの粒状物質を洗い流すことができる。すすぎ水出口308a、308bで供給される水はすすぎ機能を高める湿潤剤を含んでもよい。湿潤剤の源を330で示す。湿潤剤のすすぎ水への送達はバルブ331によって制御されてもよい。所望であれば、液体または蒸気ラインおよび出口の1つによって皿にコーティング剤をスプレーすることにより皿に光沢を与えることができる。このような光沢剤は、湿潤剤または比較的迅速に蒸発するが皿に光沢のある明るい外見を与える他の物質であってもよい。バルブ333を介してすすぎ水に香水または芳香剤源332からの香水または芳香剤が付与されてもよい。香水または芳香剤は洗浄された皿に清潔な香りを与えるために用いることができる。消毒剤源334が設けられてもよい。消毒剤はバルブ335を介してすすぎ水出口308a、308bに供給される流体であってもよく、皿をすすぐ際に消毒機能を提供する。
紫外光ゾーン309は紫外光源309a、309b(例えば紫外線電磁エネルギー源)を、関連するレンズ、光ディレクタ、光シールドなどと共に含む。紫外光は皿に向けられて細菌を殺し皿を消毒するように作用する。紫外光は望みに応じて移動路320の上、下、またはその両方のいずれから供給されてもよい。望みに応じて、1以上の紫外光源からの紫外光を反射させるためにリフレクタ309rが設けられてもよい。例えばいくつかの紫外光源309a、309bに代えて単一の紫外光源が用いられてもよく、1以上のリフレクタが紫外光を食器洗浄機内の所望の位置に向けてもよい。例えば電気インプット326に連結された電気接続部336によって紫外光源を動作させる電力が供給されてもよい。紫外光の強度および紫外光源の位置は、所望の消毒機能(例えば細菌の駆除、微生物の駆除など)が実行できるレベルおよび位置に設定することができる。
紫外光源309a、309bは、皿の移動路320および食器洗浄機の一部または実質的に全体を通して皿に紫外線を照射するのに有利なように、食器洗浄機300のチャンバ300a内に配置することができる。紫外線源309a、309bは図9に示すように配置されてもよいし、より横方向に(例えば出口303近傍の側に)配置されて皿が食器洗浄機チャンバ300aから取り出される前に皿を消毒するようにしてもよい。食器洗浄機チャンバ300a内に、皿および所望であれば食器洗浄機自体を消毒するのに有利なように2を超える数の紫外光源が配置されてもよい。
乾燥用空気ゾーン310では、出口310a、310bから乾燥用空気が供給されて食器洗浄機300内で洗浄された皿に対して吹き付けられる。乾燥用空気は皿に残っているすべての液体(例えばすすぎ水、蒸気が凝縮された及び/又は洗浄水によって供給された水の残り)を吹き飛ばすことができる。空気流はさらに皿上の残りの水分を蒸発させるように作用することができる。所望であれば、芳香またはよい香り(例えば爽やかな香りまたは清潔な香り)を皿に加えるために香水源332からの香水または芳香剤がバルブ337を介して乾燥用空気に供給されてもよい。
食器洗浄機のいくつかの構成部分(例えば洗浄水出口、蒸気出口、ブラシ、すすぎ水出口、紫外光源および乾燥用空気出口)は、食器洗浄機の使用、食器洗浄機の最終的な用途などに依存して望みに応じて、移動路320の上下に設けられてもよいし、上下のいずれかに設けられてもよいことが理解される。例えば食器洗浄機がある特定のサイズの皿のみを、「食べる側」を下に向け底面を上に向けて洗浄する場合であって、皿が食器洗浄機に挿入される前には通常積み重ねられないのであれば、食器洗浄機の上記した部分のうち複数の構成部分は移動路の下のみに設けられればよく移動路の上に設けられる必要はない。しかしこのような場合でも乾燥用空気は、例えば皿の上面および底面の両方を乾燥するように移動路の上下に設けられるとよい。主要な洗浄機能は食べる面に対するものであるが、スプレーは皿の他面にも達することができる。これは本発明の精神および範囲内で食器洗浄機300に対して行い得る多くの改変の一例にすぎない。
さらに図9に模式的に示すように、矢印は水または蒸気出口(例えば304a、304b、305a、305b、306a、306b、308a、308b)への水、空気または蒸気の流れを示す。所望であれば、洗浄水の温度を上げるため、および蒸気ゾーン306に関して上記した蒸気の機能を提供するために、蒸気が洗浄水出口304a、304bに供給されてもよい。
皿入口302では、スプレーガードとして、および/または食器洗浄機ハウジング301内の移動路320に皿が挿入される際に皿を擦り磨くために、弾力性のあるフラップ302a、302bが設けられてもよい。フラップ302a、302bはさらに、皿が挿入される際に熱および水が食器洗浄機から飛んだり漏れたりすることを阻止する密閉機能を提供することができる。空気、水および蒸気が食器洗浄機から出るのを防止するように作用する同様のフラップ303a、303bが皿出口303に設けられてもよい。フラップ302a、302b、303a、303bは比較的不透光または少なくとも紫外光に対して不透光であればよく、これにより食器洗浄機の内部から紫外光が漏れるのを阻止するように作用する。フラップは食器洗浄機の内部に向けて紫外光を反射させるリクレクタまたは反射面を有してもよい。
所望であれば食器洗浄機からの空気の流出を可能にするために食器洗浄機の壁に通気孔304が設けられてもよい。通気孔340は吸光性であり得るライトバッフル341を含んでもよく、ある程度曲がりくねった空気流路を提供する一方で通気孔を介した光の伝達を遮断することができ、これにより通気孔340を介して紫外光が食器洗浄機から漏れるのを防止する。
図面に示す様々なコンポーネントおよび構成部分は異なる構成で配置されてもよい。例えば図9に示す食器洗浄機300は水平の移動路を有しており、食器洗浄機内において概して水平な平面上を移動する皿を洗浄するが、食器洗浄機は図1Bに示すような構成を有してもよい。この場合、皿は概して垂直な平面上を移動する。所望であれば食器洗浄機は図10に示すような構造を有してもよい。この場合、移動路は食器洗浄機ハウジング内で対角線状である。例えば図9に示す様々な構成部分の構造は異なる構成に改変されてもよく、それにより必要に応じて食器洗浄機内および/またはそれぞれのコンポーネント用の空間に様々な移動路が提供される。例えば食器洗浄機の様々なコンポーネントは積み重ねられてもよいし、平面的に広げられてもよいし、皿などを洗浄および乾燥するなどの所望の機能を実行することができる他の構成を有してもよい。
皿を洗浄するために図9の食器洗浄機300に示すコンポーネントのすべて又は一部が用いられてもよいし、その一部が用いられてもよいことが理解される。例えば皿が非常に汚れているわけではない場合、皿をクリーニングするために蒸気のみ又は洗浄水のみで十分であり得る。皿に固まった物質または乾燥した物質がこびりついてかなり汚れている場合、図9の食器洗浄機のコンポーネントのうち1より多いコンポーネントまたはすべてのコンポーネントが皿をクリーニングするために用いられるとよい。さらに所望であれば食器洗浄機は暖かい食事を出す際に皿を暖めるために用いられてもよい。このような場合、加熱機構、例えば乾燥器(図2)からの暖かい空気および空気ゾーン310のみが用いられてもよいし、赤外線源309iからの赤外光(電磁エネルギー)が用いられてもよい。
食器洗浄機10、300はモジュール構成であってもよい。例えばキャビネットまたはハウジング11が、本明細書に記載するいくつかのコンポーネント(例えば空気流、洗浄水、すすぎ水、洗剤または石鹸供給部、ブラシ、紫外光、赤外光など)のうちの1以上を取り付ける取り付け具と共に形成されてもよい。このようなコンポーネントをハウジング内に取り付けるため、および電力、水供給部、排水部などへの外部接続を提供するために、機械的接続部が設けられてもよい。このように食器洗浄機10、300は本明細書に開示するコンポーネントを全く有さないか一部を有するベースシステムとして提供されてもよい。望みに応じて1以上の追加のコンポーネントが追加されてもよいし除去されてもよい。
食器洗浄機への電力は電気接続部325で供給されてもよい。接続部325は従来の100ボルト、120ボルト、220ボルトなどのコンセントに差し込んで適切なAC電源インプットを受け取ることができる電気プラグであってもよい。電気接続部325は家屋、車、航空機、ボート、集合住宅の各世帯などの現存する電気供給部に予め接続された電気接続部であってもよい。さらに食器洗浄機への電気供給は適切な電池源によって供給されてもよい。この場合、食器洗浄機の携帯性が向上する。
食器洗浄機300は電気回路342への接続部341を含み、電気回路342は電気接続部341からの電気インプットを受け取るように接続されている。電気回路342は、食器洗浄機の様々な構成部分を動作させるために適切な電圧および電流特性を提供する変圧器を含んでもよい。電気回路342はさらに望みに応じて様々なバルブ、ブラシ動作用モータ、紫外光源、ファン、蒸気生成器321などを制御する複数のコントロールを含んでもよい。コントロールは望みに応じてオン/オフコントロール、パワーレベルコントロール、周波数コントロールなどであってよい。上記したような食器洗浄機の様々な部分に対する電気回路342の接続部を343として模式的に示す。
パワー効率およびパワー節約を高めるために、食器洗浄機300は、例えば洗浄水、皿用の水および/または乾燥用空気を加熱する1以上の熱交換機を含んでもよい。2つの熱交換機をそれぞれ344、345で示す。熱交換機は、2つの別々の流体路とこれらの路の間の熱交換壁または媒体とを提供する従来の熱交換機であってよい。例えば熱交換機344は食器洗浄機の上部に設けられ、食器洗浄機の内部300aに露出する熱交換壁346を有する。蒸気および/または暖かい空気は上昇して熱交換壁346に接するように作用することができる。熱交換機344内部では、水源323から接続部350とバルブ351とを介して、食器洗浄機に供給される水流が供給されてもよい。水源323は蛇口出口からのものでもよいし、パイプ(例えば家屋内のパイプなど)に適切な配管固定具によって連結されてもよいし、水を供給する他の貯蔵部から食器洗浄機に供給されてもよい。バルブ351を介して熱交換機344に供給される水は壁346を介した熱伝導によって加熱され、加熱された水が熱交換機出口353とバルブ354とを介して供給され、食器洗浄機の洗浄水部および/またはすすぎ水部で用いられる。
水を加圧するために水ゾーン304、308の一方または両方で加圧器355が用いられてもよい。これにより加圧された水がこれらのゾーンでノズルなどからスプレーされ、皿に当たる水の流量および/または力が上昇して洗浄および/またはすすぎを向上させる。加圧器355はポンプ、内部の水または別チャンバ内の水に圧力を付与するフレキシブルな浮き袋、貯蔵部(例えばタンク)の水に圧力を付与するピストン、または他のデバイスであってもよい。
所望であれば、食器洗浄機に供給される空気が熱交換機344を介して供給されてもよい。これにより空気が加熱され、加熱された空気がその後空気出口356を介して乾燥用空気ゾーン310に供給される。熱交換機344の空気部および水部は互いに分離されていてもよいが、両方とも熱交換壁346に露出されてもよい。
図9に模式的に示すように、食器洗浄機ハウジング310内部の上部は傾斜壁360を有し、傾斜壁360は上昇する加熱空気および/または蒸気を熱交換機344の熱交換表面346に向けるように作用する。
さらに食器洗浄機の洗浄チャンバエリア347の底壁361が、液体および液体によって運ばれる廃棄物をフィルタ363に案内するように傾斜していてもよい。フィルタは、食器洗浄機から取り出し、クリーニングし、食器洗浄機内に再度設置することができる除去スクリーンなどを含んでいてもよい。フィルタは排水だめ364につながっており、排水だめ364は液体をさらなる熱交換機345に、または直接貯蔵排出デバイス365に向ける。第2の熱交換機345によって、排水から、バルブ323aを介して水入口323から供給される流入水への熱交換が可能となる。熱交換機は、流入水がバルブ366を介して洗浄水ゾーンおよび/またはすすぎ水ゾーン、蒸気生成器321および/または熱交換機344に送達される前に、流入水を予め加熱する。食器洗浄機内の熱交換機を用いる際には、パワー消費を最小限に抑えながら蒸気生成機能、洗浄機能、すすぎ機能などの効率を高めるために、様々な組み合わせおよび順序の並び替えが可能であることが理解される。このように洗浄水ゾーン304、すすぎゾーン308への水の供給、蒸気ゾーン305、306への蒸気の供給、乾燥用空気ゾーン310への空気の供給は1以上の熱交換機などを介して行われ得ることが理解される。食物廃棄物を変換して排出部から排出するために、フィルタ、排水だめ、排出部などのエリアにゴミ処理器368が設けられてもよい。
図9の食器洗浄機300には7つのゾーン、例えばゾーン304〜310が示されているが、これらのゾーンのうちの1以上を除去してもよく、および/または所与のゾーンの、別のゾーンに対する位置関係を変更してもよい。例えばブラシまたは水の必要なく蒸気によって適切なクリーニングが実行されるのであれば、ブラシゾーン307および水ゾーンは排除してもよい。別の例では、皿を洗浄するために洗浄水およびブラシで十分であり、すすぎの必要がないのであれば、蒸気ゾーン305、306およびすすぎ水ゾーン308は排除してもよい。紫外線電磁エネルギーを用いて消毒する必要がなければ紫外線ゾーン309は不要であると言える。
予備洗浄デバイス370がさらに設けられてもよい。予備洗浄デバイスは、ハンドヘルドタイプのスプレー器371(例えばスプレーワンドまたはスプレーガンタイプのデバイスに類似のもの)を含んでもよい。スプレー器371は蒸気生成器321への入口連結具372と、皿に対して流体をスプレーして予備洗浄するスプレー出口373とを有する。予備洗浄デバイス370は、蒸気、水、他の流体および/またはこれらの様々な組み合わせをスプレーすることができる。デバイス371は、トリガ375によって動作するバルブ374を有してもよい。トリガ375は指動作式トリガなどであって、手動でバルブ374を開閉し、あるいは電気接続部(例えばソレノイドまたはバルブ374への他の電気流体接続部)を介してバルブ374を動作する。バルブ374は連結具372から出口373への蒸気流を制御する。ハンドル376はデバイス370を手で把持する又は握ることを容易にし、それにより皿の表面に蒸気をスプレーすることが容易となる。ハンドル376、デバイス371の形状、およびトリガの形状と位置の関係は、出口373および連結具372と共に、動作および使用が安全で効率的なものとなるように人間工学に基づいていてもよい。予備洗浄デバイス370は主に、皿が食器洗浄機内に載置されて移動路320上を移動し食器洗浄機内で洗浄される前に皿を洗浄するために行われ得る。連結具372の長さは、使用しないときには予備洗浄デバイス371を適切に収容するように、かつデバイスをうまく使用できるように、望みに応じて選択することができる。連結具372のフローライン372a内のバルブ377は、予備洗浄デバイス370への蒸気流をオンまたはオフするように選択的に動作させることができる。連結具372は、蒸気ラインを接続および切断するに適した従来の設計を有する適切な迅速接続/切断デバイスであってよい。予備洗浄デバイス370は、蒸気を供給することに加えて又はこれに代えて、ブラシ370bを含んでもよい。ブラシは固定されていてもよいし、自由に回転または揺動するタイプであってもよいし、水流によって提供される動力下で回転または揺動するタイプであってもよい。ブラシを回転させるためにモータが用いられてもよい。ブラシは皿から汚れおよび廃棄物を除去することを補助するために用いることができる。
食器洗浄機300で用いられる蒸気について述べると、蒸気を皿の表面に向けてクリーニング機能を実行するに適した流量を有する、比較的低圧の蒸気であってよい。蒸気の温度および流れは、皿上の乾燥した物質を流動的にするために適していればよい。圧力は、流動化機能のみを実行するため、またはこれに加えて皿の表面上を蒸気および流動化した物質が流れて皿から落ちるようにするため、のいずれかによって選択することができる。後者の場合、皿はクリーンまたは比較的クリーンになる。例えば蒸気によるこのような流動化または流れが皿を洗浄するために十分であるならば、追加の洗浄機能、例えば1以上の他のゾーンで実行される機能は不要であると言える。
移動路320の長さ、例えば皿入口302から皿出口303までの長さは、皿を手動で入口に載置し、例えば片手で保持しながら他方の手で出口から引き抜くことができるほど適切に短ければよい。所望であればブラシ307a、307bおよびブラシゾーン307の構造は、皿が移動路320を移動する際に、追加の支持の必要なく皿を支持するに適していればよい。
食器洗浄機300で用いられる水はリサイクルされてもよい。フィルタ363から水ゾーン304まで水を向けるためにバルブ380が作動されてもよい。リサイクルにより、水、石鹸などの必要量が低減し、そのために食器洗浄機の環境面での利点が向上する。
図10は食器洗浄機10、300の側面図であり、1以上のレール390がサポート391上にある状態を示す。レールは、食器洗浄機内を移動路26(図9では320で示す)に沿って移動する皿を支持する。レール390は入口21から出口25まで傾斜路を提供してもよい。傾斜は、皿が食器洗浄機10に供給される際に重力を利用する。さらに図10において皿22は食べる面を下にした状態で示されている。皿は、例えばブラシおよび他の流体出口が移動路26の上にあるか下にあるか、および/または皿のどこが最も汚れているかに依存して、食べる面が上下のいずれかを向いているとよい。皿22は図示するように、水スプレーが食物、汚れなどを皿から押し出し廃棄物が落ちる際に重力を利用できるように、食器洗浄機内を上方に移動してもよい。
図11を簡単に参照すると、食器洗浄機10、300がブラシ400を有する状態で示されている。ブラシ400は、皿が入口21から出口25まで通路26に沿って食器洗浄機内を移動する間、皿を擦り磨く複数の革、布または他の材料のストリップを含んでもよい。皿を湿らせるため及びブラシ400を湿らせた状態に保持するためにノズル304aから皿に向けて水がスプレーされてもよい。ブラシ400はブラシレス洗車機能のために洗車で時々用いられるタイプに類似であってよい。但しブラシ400は、例えば食器洗浄機10、300内で皿を洗浄するに適した遙かに小さいサイズであり得る。
図11に示す食器洗浄機10の他の部分は上記したものと同一または類似であり得る。ブラシ400へのモータ401および連結具402が皿に対して、所望の洗浄機能(例えば従来の洗車システムのブラシに似たタイプのブラシの場合のような機能)を実行するに適した動作で、ブラシを前後に動かし、またはブラシを回転および/または揺動させるか、あるいはある意味でブラシを処理することができる。
図12は、それぞれのストリップまたはフラップ403が主要支持部404から垂れ下がった状態のブラシ400を示す。個々のストリップまたはフラップ403は、皿の異なる部分を擦り磨いてブラシの所望の洗浄または擦り磨き機能を実行することができる。ブラシ400を用いる図11の食器洗浄機10には蒸気、すすぎ水、乾燥用空気、紫外光などがさらに供給されてもよい。ブラシがモータ401および連結部402によって移動する際に、ストリップ403は食器洗浄機内で横方向、例えば矢印405の方向に移動してもよいし、および/または図20に矢印406で示すように流路26に沿って長手方向に移動してもよいし、および/またはストリップタイプのブラシ400が回転動作してもよい。
図13および図14に、ブラシ13’の別のレイアウトを示す。ブラシ13’は上記した様々なタイプの食器洗浄機10、300で用いられる。食器洗浄機10では、ブラシは移動路26の上および/または下から支持される。ブラシは直接移動路方向を向いてもよく、これにより皿の上面および/または底面が擦り磨かれる。ブラシ13’は様々なレイアウトで配置され得るが、そのうちの1つを図14に示す。ブラシは皿に押しつけられて変形可能なほど十分フレキシブルである。図14に示すように、概して図13の矢印14方向を向くブラシのレイアウトは、複数のブラシを含んでもよく、これらは食器洗浄機内の移動路26を通過する皿のすべての部分を実効的に擦り磨くことを保証するように整合している。ブラシ13’は1以上のモータ410によってターンされる。1以上のモータ410は、ブラシに対する適切な連結部(例えば機械的連結部、流体連結部など)によって連結されてブラシを回転させる。所望であれば、ブラシがそれぞれのモータによって回転する際にブラシを処理し、ブラシが皿の表面全体(上面および/または底面)を確かにカバーすることを補助するためにオフセットカムが用いられてもよい。
図15では、食器洗浄機10は上部に収容コンパートメント450を有する。収容コンパートメント450内には概して451で示すトレイ(例えばワイヤトレイ、ゴムでコーティングされた部分を有する金属トレイ、プラスチックトレイ、または他のトレイ)がある。トレイ451はグラス、コーヒーカップ、台所用具などを保持して食器洗浄機内を運ぶために用いることができる。例えば、トレイ451内にグラス452が載置されてもよく、トレイは洗浄目的でグラスを運ぶために食器洗浄機内に載置することができる。必要であれば、動力システム210が作動されてもよく、これにより食器洗浄機の入口21および出口25が拡大されてグラスを収容したトレイが食器洗浄機内を移動する空間が提供される。トレイは金属製食器または他の食物を操作するタイプの用具を食器洗浄機に運ぶために用いられてもよい。これらの用具は例えばトレイ上に横に並べられてもよいし、トレイ内のバスケットなどにより保持されてもよい。
食器洗浄機ハウジング11”上部のコンパートメント450は、トレイ451を収容する便利な設備を提供する。コンパートメント450を閉じてトレイが使用されていないときにトレイを隠し食器洗浄機内でのトレイの清潔性を維持するためにドア453が用いられてもよい。
図15の食器洗浄機では、すすぎ水ライン12b、乾燥用空気ライン81t、および紫外光源309が点線で示されている。図を簡略化するために図15にスプラッシュガードは示されていない。
(ビルトイン食器洗浄機構造)
図16および図17に組み合わせ型食器洗浄機500を示す。組み合わせ型食器洗浄機500は、上記のタイプの食器洗浄機10が配置または取り付けられて使用される従来の食器洗浄機501を含む。食器洗浄機10は上記の食器洗浄機10、300などの様々な実施形態のいずれであってもよい。以下において特に食器洗浄機501に関する記載との区別を容易にするために、組み合わせ型食器洗浄機500内の食器洗浄機10を個人化食器洗浄機10と呼ぶことがある。
図16では、個人化食器洗浄機10が食器洗浄機501の皿洗浄キャビティ502内の収容位置において食器洗浄機ドア503が閉じられた状態で示されている。食器洗浄機ドア503はハンドルを有し、ハンドルは例えば504で示すロック機構を含んでもよい。食器洗浄機500は複数のコントロール505を含んでもよい。コントロール505は、食器洗浄機501だけでなく食器洗浄機10をも動作させるために用いられてもよい。そのためコントロール505は従来の様式で食器洗浄機501を動作させるために1以上のノブ、ボタン、スイッチ、タイマなどを含んでもよい。コントロール505はさらに、個人化食器洗浄機10のいくつかの実施形態に関して上記した食器洗浄機10の様々な動作を制御する複数のコントロールを含んでもよい。
図16ではドア503が閉じられている。図17では皿洗浄キャビティ502の内部を見せて皿洗浄キャビティに対する食器洗浄機10の関係を容易に説明するという目的のために、皿洗浄キャビネットまたはハウジング506からドア503を省略している。食器洗浄機10はサポート510上に配置または取り付けられている。このような取り付けまたは配置は、食器洗浄機10を固定具(リベット、ボルトなど)によってサポートに安定的に取り付けることを含んでもよい。あるいは食器洗浄機10がサポート510上に載置されて、食器洗浄機10が通常サポートから落ちないように位置的に概して整合されてもよい。その場合、食器洗浄機10はサポート510から取り外し可能であり、図17に示す以外の位置でクリーニングまたはメンテナンスおよび/またはその他の目的で用いられる。サポート510は、模式的に示すサポートロッドまたはバー511とサポートトラックまたはレール512とを含んでもよい。ロッドおよびレールは、折り曲がった又は回旋状の部分によって共に取り付けられてもよい。折り曲がった又は回旋状の部分は相互作用によりロッドとレールとを共に保持する。レール512に対するロッド511の摺動を促進するために複数のローラ(図示せず)が用いられてもよい。サポート510を形成するロッド511およびレール512のこのような構造は、ラックが皿洗浄キャビティ502に対して摺動しながら出入りすることを可能にしながら食器洗浄機ハウジング506に皿ラックを支持するために食器洗浄機でしばしば用いられるタイプの支持構造と同様であってよい。食器洗浄機501に対する食器洗浄機10の説明の便宜上、図16および図17ではラックは示していない。
組み合わせ型食器洗浄機500を用いた場合、食器洗浄機10は図16に示す様式で皿洗浄キャビティ内に収容することができる。この場合、食器洗浄機501の皿洗浄機能は従来の様式で実行されてもよい。しかし僅か数枚の皿の洗浄が必要である場合、食器洗浄機501を動作させる代わりにドア503を開け、食器洗浄機10を皿洗浄キャビティ502から図17に示す位置と同様の位置まで引き出して食器洗浄機10を動作させる準備をすることができる。食器洗浄機10は上記した様式で皿を洗浄するために用いることができる。この目的の場合、食器洗浄機10は、食器洗浄機501と食器洗浄機501の排出構造とに供給される送水管に連結されてもよい。さらに食器洗浄機501からの接続によって食器洗浄機10用のパワーが提供されてもよい。例としての電気的接続部513、水接続部514および排出接続部515を図17に模式的に示す。異なる又は追加のパワーおよび/または流体接続部が食器洗浄機10に設けられてもよい。
図18は組み合わせ型食器洗浄機500の別の実施形態を模式的に示す。図18において、食器洗浄機501のドア503は第2のアクセスドア520を有する。第2のアクセスドアはヒンジ521によって食器洗浄機ドア503または食器洗浄機501の別の壁に連結されており、ドア520を開閉するためにハンドル522が手動で作動されてもよい。ドア520を開けることにより、ドア503を開ける必要なく食器洗浄機10にアクセスすることができる。ドア520を開けることにより、食器洗浄機10は皿洗浄キャビティ502から滑り出ることができ、ドア503を開ける必要なく食器洗浄機10を使用することが可能になる。図17に示す様式でサポート510上の食器洗浄機10を引き出し又は押し出して使用するためにプルタブ、バネローディング、タッチロックなどの様々なデバイスが用いられてもよい。しかしこの場合ドア503を開ける必要はない。なぜならドア520によって食器洗浄機は図17に示す位置まで移動して使用することができるからである。このように使用された後、食器洗浄機10を皿洗浄キャビティ502内に押し戻し、ドア520を閉じることができる。ドア520、およびドアと食器洗浄機ドア503との密閉関係のため、適切なシール、断熱および/または遮音が設けられてもよい。
図19を簡単に参照すると、上記した組み合わせ型食器洗浄機500と同様の組み合わせ型食器洗浄機500が、食器洗浄機501に取り付けられた食器洗浄機10を有している。食器洗浄機10は食器洗浄機ハウジング506の上面530から出ている。図19に示すように、食器洗浄機10はサポート531上に取り付けられており、皿洗浄キャビティ502から図19に示す位置まで上方に移動させることができる。サポート531はトラック、レール、ローラまたは他の構造を有してもよい。食器洗浄機10の上面533は、図5および図6の食器洗浄機10の上面およびカウンタトップに関して上記したと同様の様式で、食器洗浄機ハウジング506の上部として作用することができる。食器洗浄機キャビネット506の上面530にドア(図示せず)が設けられてもよい。食器洗浄機10が皿洗浄キャビティ502から引き出されて図19に示す向きで使用されるようにドアを開けることができる。
食器洗浄機10は図19に示す位置で露出されて用いられてもよい。このような使用は皿を洗浄するために上記した様式で行うことができる。
図16および図17の組み合わせ型食器洗浄機500に関して上記した様々な電気および流体接続部ならびにコントロール機能は、本明細書において(例えば図18から図21などを参照して)開示する他の食器洗浄機で用いられてもよい。
図20を簡単に参照すると、組み合わせ型食器洗浄機500が示されている。これに含まれる個人化食器洗浄機10は皿洗浄キャビティ502内に収容することができ、あるいは食器洗浄機の上部まで回転させて用いることができる。図20において、皿洗浄キャビティ502のドア503は少なくとも部分的に開けられており、食器洗浄機10が図示する動作位置まで回転することができる。
食器洗浄機10は回転可能サポート540上に取り付けられている。回転可能サポート540は例えばピボット542上に取り付けられた直角ブラケット541であってもよい。食器洗浄機10は適切な固定具543(例えばボルト、リベット、接着剤、ネジなど)によってブラケット541に安定的に取り付けられる。組み合わせ型食器洗浄機500の食器洗浄機501を用いる際には、個人化食器洗浄機10は点線で示す収容位置にあってもよい。食器洗浄機501は従来の様式で動作することができる。個人化食器洗浄機10を用いる際には、ドア503が開けられ、食器洗浄機10がサポート540上を図20に示す向きまで回転されるとよい。個人化食器洗浄機10が回転した後、ドア503は閉じられてもよいし部分的に閉じられてもよい。食器洗浄機10は上記した様式で用いることができる。
組み合わせ型食器洗浄機500のいくつかの実施形態では、所望であれば、食器洗浄機501の動作中に皿洗浄キャビティ502内に配送される水から個人化食器洗浄機10を隔離するために、追加のハウジング構造または他の保護機構が用いられてもよい。所望であれば、このような保護機構の壁間に様々なシールが用いられてもよい。しかし電力ならびに水および排出接続部が適切であり、食器洗浄機501の皿洗浄キャビティ502内における個人化食器洗浄機10の向きが適切であれば、個人化食器洗浄機10に追加の保護機構を設ける必要はないと言える。
図21を簡単に参照すると、個人化食器洗浄機10を収容する別個のコンパートメント550を有する組み合わせ型食器洗浄機500が示されている。コンパートメント550は食器洗浄機ハウジング506の壁と協働する壁551によって形成されてもよい。コンパートメント550は全体的にまたは部分的に流動的に食器洗浄機チャンバ502とは分離していてもよく、これにより食器洗浄機501の動作中に個人化食器洗浄機10に水または他の液体がスプレーされることが回避される。個人化食器洗浄機10は上記した様式でサポート510上に取り付けられてもよい。ドア503が開いている場合、コンパートメント550はアクセス可能であり、個人化食器洗浄機は例えば図17に示す位置から引き出して使用することができる。
図示し説明した食器洗浄機の実施形態はそれぞれの構成部分、特徴、使用方法などを有することが理解される。ある図面に示しその図面に関して述べる様々な部分、特徴、使用方法などは、本明細書に示し説明する別の1以上の食器洗浄機と共に用いることができる。
図22にラック構造を示す。ラック構造はラック701を含む。ラック701は、グラス、皿などに蒸気、水、空気または他の流体を当てるためにラック451(図15)に代えて用いることができる。ラック701は1以上のグラス、コーヒーカップ、ティーカップなど、また所望であれば1以上の皿、ボウルなどを運ぶサイズおよび形状を有する。ラック701は複数の縦型の(例えば比較的垂直な)ピンまたはポール状部材702を有する。ポール状部材702は、支柱703を有するフレーム状構造に取り付けられている。1以上のポール状部材702は中空であり、中空の内部から外部への1以上の開口部704を有する。支柱705の1以上もまた中空であり入力ポート706に連結されている。入力ポート706は蒸気供給部から蒸気を受け取り、中空の支柱706を介して1以上の対応するポール状部材702に蒸気を送達することができる。蒸気はそれぞれの開口704から出て、例えばラック内のグラスに当たってクリーニングおよび/または消毒機能を実行することができる。蒸気を比較的近傍の源から直接グラスなどに当てることは、例えばグラスなどに向けられた流体を供給するため、および/または比較的高い蒸気の温度を維持して所望のクリーニングおよび/または消毒機能を提供するために有利である。グラスなどはラック701に直接配置されてもよい。蒸気はラックの一部から直接出ることができるため、蒸気の機能は比較的最適化することができる。
ラック701は入力ポート706の蒸気源に連結されてもよい。グラスまたは皿はラック701内に載置することができる。ラックが上記した食器洗浄機チャンバに移動されている間、蒸気をグラス、皿などに当てることができる。ラック701は挿入されたと同じ方向で食器洗浄機チャンバから引き出すことができ、これにより、入力ポート706は蒸気源から切り離される必要がなくなる。あるいは入力ポートと蒸気源との間にスナップカプリング707が用いられてもよい。ラックが食器洗浄機チャンバ内を移動した後、入力ポートを蒸気源から分離するために切り離しを行うことができる。
ラック701の管、開口部などの様々な流路を流れるものとして蒸気流を記載したが、他の流体(例えば洗浄液、水、すすぎ流体、消毒剤など)もそれぞれの流路および開口内で方向付けることができることが理解される。
図23は本発明による食器洗浄機10内で蒸気を出す別の実施形態720を示す。食器洗浄機10の皿洗浄チャンバ721は挿入口722からアクセスされる。チャンバ721内にはゴム製、プラスチック製、金属製または他の材料による複数のホースまたは管723がある。ホース723の各々は流接続部724を介して蒸気源に連結されている。ホース723は、動力機構によって皿洗浄チャンバ内を移動可能であってもよく、これによりホースをグラス内部に入れてグラスに対して蒸気を出す。ホース723は例えば上部および/または側部に蒸気を出す開口部725を有する。これは例えば開口部704に関して上記したのと同様である。所望であればホース723は係合した際にグラス、皿などを擦り磨いて変形するほどフレキシブルであってよく、これによりグラス、皿などの近傍で蒸気が供給される。
図24は皿感知スイッチ機構740を用いた食器洗浄機10の実施形態を示す。皿が食器洗浄機チャンバに移動することにより付与される力に応答してセンサアーム741が例えば移動または変位する。センサアーム741はメカニカルバルブ742に取り付けられており、メカニカルバルブ742は蒸気流入パイプ743からホースまたはパイプ744への蒸気流を制御する。ホースまたはパイプ744は1以上の蒸気ノズル745、746につながっている。食器洗浄機チャンバ内に皿を載置することによる蒸気流を制御するためにバルブを用いることにより、蒸気が必要となるまで不必要に出されることが低減され、蒸気などを生成するエネルギーが節約される。そのため皿が皿洗浄チャンバに移動すると、センサアーム741が移動して蒸気バルブを開ける。センサアーム741および/またはバルブ742自体をバルブの閉位置まで移動させるためにバネリターンまたは他の手段が用いられてもよい。
図24では、センサアーム741によって別のスイッチ747が作動されてもよい。スイッチ747は食器洗浄機10の他のパーツ(例えばブラシ駆動モータ、水流および/または食器洗浄機10の他の機能)の動作を制御することができる。このようなスイッチ747は様々なバルブおよび電気回路を動作させることができる。食器洗浄機を自動的にオフにするためにタイマ回路748または他の手段が用いられてもよい。センサアーム741が皿の存在を感知したとき、および/または食器洗浄機を動作させる制御機能を開始するためにスイッチ747が作動されたときに、タイミングサイクルを開始するためにタイマ回路748が作動されてもよい。
様々なバルブ、スイッチ、センサなどを上記したが、理解されるように他のものも均等に用いることができる。
図25および図26は、本発明の実施形態による別の食器洗浄機800を示す。食器洗浄機800は、食器洗浄機10、300などの上記した複数の特徴を有する。食器洗浄機800は少なくとも1つのドア801を有し、ドア801は内部チャンバ(洗浄チャンバ)803へのアクセスを提供するドアウェイ802を開閉するために開閉することができる。図25ではドア801は開状態で示されており、皿804がチャンバ803内のラックまたは他のサポート805(例えばラック701または以下に述べる他のラックなど)上にすでに載置されている。ドア801はヒンジ807回りに回動することができる。水または蒸気がチャンバ803から漏れることを防ぐためにドアウェイ/ドア開口部802にシール808が設けられてもよい。食器洗浄機800のキャビネットまたはハウジング810は防水性であり、水および蒸気を内部に保持するか又は湿気、熱などをチャンバ803から通気孔、排出部など(図示せず)を介して方向付ける。
食器洗浄機800は1対のドア801を有する状態で示されている。所望であれば、食器洗浄機はドアを1つだけ含んでもよい。1つのドア、例えばドア801のみが含まれる場合、ドアを開けてチャンバ803内に皿804を載置することができる。ドアを閉じて皿を洗浄することができる。その後洗浄された皿をチャンバ803から取り出すためにドアを開けることができる。食器洗浄機800が2つのドア801、801aを含む場合、一方のドアを開けて食器洗浄機内に皿を載置し、他方のドアを開けて皿を食器洗浄機から取り出すことができる。このプロセスにより食器洗浄機の使用を素早く処理することができ、これにより洗浄動作の終了時に両方のドアを開けて一方の手で洗浄された皿を取りだし他方の手でチャンバ803に洗浄すべき皿を載置することができる。
ラック805は異なるサイズおよび形状の皿804を支持することができるように、ある程度の汎用性を提供する形状、構造、サイズなどを有するワイヤラックであってもよい。皿804は例えば平坦な皿、端部および底部が湾曲した又は持ち上がった皿、ボウルなどである。ラック805は、網または他の材料による複数の直立型ピン状部材811を対応するピン状部材の間に含んでもよい。皿804の端部が位置する空間812はテーパ状、階段状、傾斜壁を有するなど、皿804を洗浄するために適切に安定的に保持するに望ましいものであればよい。ラック805には他の形態、形状、部分など様々なラック設計が用いられ得る。所望であれば、ピン状部材811および/またはラック805の他の部分は腐食しない及び/又は錆びない材料でコーティングされてもよい。このような材料はプラスチックまたはゴムであり、ピン状部材および/またはラックの他の部分の金属下層を保護し、且つ皿804にダメージが与えられるのを防ぐ。ピン状部材および/またはラック805の他の部分は金属以外の材料(例えばプラスチック、ポリマー、ゴムなど)で形成されてもよい。ラック805をチャンバ803の床814上方に支持するために1以上の脚部813が用いられてもよい。これにより皿はチャンバ803内で適切な位置に載置され、皿全体を皿の上下から洗浄することができる。さらにそれぞれのピン状部材811間および/またはラック805のメッシュまたは他の部分間の間隔は、皿804がラック内で多少動くことを可能にしながらも皿が比較的安定的に保持され落ちることがない程度であればよい。これにより皿が少し動くことによって皿全体を洗浄することが可能になる。
図26を簡単に参照すると、食器洗浄機800内に別のラック805’が示されている。ラック805’は複数の直立型ピン状部材811’を有し、ピン状部材811’は、815で模式的に示す1以上のグラス、マグ、カップなどが載置され得る間隔821’を規定する。1以上のピン状部材811’は中空であってもよく、これにより、上記したラック701のように、通路および流体配送機構を介して水、蒸気、洗浄水、熱風(例えば乾燥用)などを流す。ラック805’への流体接続部816はこのような流体を供給する。ピン状部材の側壁、ピン状部材の上部、およびラック805’の底部にある開口部817は、このような流体がグラス815などを洗浄するための出口を提供する。
図27は別のタイプのラック805”を示す。ラック805”は、皿804がそれぞれ載置され得る複数のピン状部材またはアームを含む。複数のピン状部材またはアームは食器洗浄機チャンバ805内で垂直方向および水平方向に対する対角線の平面上に皿804を、洗浄のために支持する。ラック805”は食器洗浄機チャンバ803の底面814からの1以上の脚部813によって支持されている。
図25から図27に示す食器洗浄機800は、制御および配送部820を含む。制御および配送部820は1以上のコントロール821と、水入口822とを含む。水入口822は貯蔵部823へ、さらに蒸気生成器824へ水を供給する。制御および配送部820にさらに空気供給部825が含まれてもよい。フローコントロール826は、概して827で示す1以上の出口への、貯蔵部823からの水の配送、蒸気生成部824からの蒸気の配送、および空気供給部825からの空気の配送、さらにラックが用いられる場合はラック内の出口817からの配送を制御する。流路828は流体コントロール826から出口827への流体接続、および流路816を介したラック出口817への流体連通を供給する。チャンバ803の底面814の排出部825は接続部、パイプ、ホースなど830により排出パイプ、シンク排出部、トラップなどに連結し、チャンバ803からの水を廃棄および/またはリサイクルする。
食器洗浄機800の1以上のボタン、ノブ、スイッチなどを代表するノブ821bは以下に述べるようにコントロール821に連結されて同様に動作し、さらに食器洗浄機800の所望の動作を提供する。
水貯蔵部823はヒータを含んでもよく、これにより水入口822を介して供給された水が加熱される。水貯蔵部823は収容設備を有してもよく、これにより蒸気を形成するために用いる水が収容され、皿804が洗浄される、および/またはすすぐ水が供給される。水貯蔵部は加圧器を含んでもよく、これにより皿を洗浄するために送達される水または他の流体が比較的高い容量および速度で加圧される。水貯蔵部823はディスペンサ823aを含んでもよく、ディスペンサ823aはチャンバ803内の皿804を例えば洗浄し、すすぐという通常の目的のために、水貯蔵部823内の水に対して洗剤など、湿潤剤など、または他の成分を出す。蒸気生成器824は水貯蔵部823からの水または水入口822から直接受け取った水を加熱するに適したヒータを含んでもよい。これにより皿804をクリーニングするためにチャンバ803内に配送される蒸気が生成される。蒸気はさらに、皿804上に存在し得る、または皿804上の食物に含まれ得る少なくともいくつかの種類の細菌を破壊するために用いられてもよい。蒸気はさらにチャンバ803内に存在し得る少なくともいくつかの種類の細菌を破壊することができる。空気供給部825はファン、圧縮空気源、ヒータなど、例えば皿が洗浄された後にチャンバ803内で皿804を乾燥するという目的に適した空気流を供給できるものであればよい。
食器洗浄機800において、出口827はそれぞれノズル835を含む。ノズルは回転サポート836に取り付けられ、流体(例えば1以上のすすぎ水、洗浄水、蒸気、空気)が流路828を介してノズルに供給され、食器洗浄機チャンバ803内の皿804に向けられる。サポート836は好ましくはベース837から回転可能であり、ノズル835はサポート836に対して位置づけられることによりサポートを、および従ってノズルをそれぞれのベース837回りに回転させるように作用する。回転するノズルは皿804全体に又は少なくとも実質的に皿804全体に流体を配送するように作用する。
回転するノズル835という形態で図示する流体出口827は一例である。他のタイプの流体出口827が用いられてもよい。
例えば図28および図29はそれぞれ、比較的固定されたスプレーノズルという形態の複数の出口827’を有する食器洗浄機ドア801’の側面図および前面図である。出口またはノズル827’はドア801’の面全体に設けられ、例えば図28に示すようにドアを通過する流路828’を介して流体を供給する。
出口827’のレイアウトは食器洗浄機チャンバ803内の1以上の皿、グラスなどを適切に洗浄するレイアウトである。所望であればノズル827’はドア801’上だけでなく皿洗浄チャンバ803のもう一方の側壁、上面および/または底面にも設けられてもよい。図25から図29に示す食器洗浄機800用の出口827、827’、ノズルなどの配列は、例えば適切な洗浄および乾燥機能を提供する配列である。
図25を参照して、食器洗浄機800の使用および動作の一例を説明する。ドア801を開けて皿804をラック805内に載置する。ドア801を閉じる。その後チャンバ803は比較的流体密となり、チャンバ803の意図しない場所からの水、蒸気、空気の漏れを回避する。コントロール821はノブまたは他のスイッチ、ボタン、スライドコントロールなど821aによって作動されてもよい。これにより水が823(加熱が用いられる場合)で加熱され、蒸気が824(蒸気が用いられる場合)で形成され、空気が825で使用可能となることが保証される。コントロール821はフローコントロール826を作動させることにより、まず水を流路828を介して水を皿804にスプレーする。その後フローコントロールおよび流路828によって蒸気が向けられてもよく、これにより蒸気が皿804に向けられて更に皿804を洗浄する。蒸気は物質(例えば乾燥した卵および/または皿804からの物質)を取り除くのに有効であればよい。蒸気はさらに消毒機能を有していてもよい。フローコントロール826は水貯蔵部823からの水を皿804に向けてを洗浄するだけでなく、例えば洗浄工程の後の工程として皿804をすすぐためにも動作させることができる。前者の場合、水は、貯蔵部/ディスペンサ823aからの洗剤、湿潤剤などを含んでもよい。所望の洗浄を完了するために水のみで十分な場合もある。コントロール821は、フローコントロール826を動作させることにより水および蒸気が皿804に向けられるのを停止し、その後空気供給部825からの空気を皿804に向けて皿から水を洗い取り、蒸気が当てられた後の皿を冷却し、皿を乾燥させるように作用してもよい。上記は洗浄サイクル(乾燥が行われる場合はサイクルの乾燥部分を含む)と考えられる。食器洗浄機チャンバ803のドア801、801aを開けて皿を取り出すことができる。
洗浄サイクルは数秒ほどの短さであってよく、例えば約10秒よりも短いオーダーでもよい。洗浄サイクルはそれよりも長くてもよいし短くてもよい。一例として洗浄および乾燥は約3秒から約10秒であり得る。洗浄サイクルの長さは複数の要因、例えば皿がどのくらい汚れているか、何個の出口827が用いられるか、皿に向けられる流体の速度、圧力、量はどのくらいか、水の温度、蒸気の温度、空気の温度、水、蒸気および空気の圧力、および/または流量などに依存し得る。
洗浄サイクルの間またはその後、チャンバ803からの水は排出部829および排出パイプ830を介して除去することができる。排出部を介した流れを制御するために適切なバルブ830aが用いられてもよい。さらに空気および/または湿気、水蒸気などを完全に排出するために食器洗浄機キャビネット810内に、適度に曲がりくねった形状を有し得る(例えば非線形の)1以上の通気孔830bが望みに応じて設けられてもよい。チャンバ803内の蒸気が適切に冷却されてもよい。これは例えば蒸気サイクルの後に冷却用空気流を出口827からチャンバ803に向けることにより行われる。蒸気を冷却および/または凝縮して排出部829から取り除くために冷却用水が出口827を介してチャンバ803に向けられてもよい。
図25に示すように、皿はチャンバ803内で概して直立した姿勢で載置されてもよい。この場合、皿の面は垂直方向にある。しかし所望であれば、皿804の向きは他の方向、例えば概して水平方向、または水平方向と垂直方向との間(図27)であってもよい。チャンバ内および/または皿804上の細菌を殺すために、チャンバ803内の1以上の紫外光ランプ840からの紫外線エネルギー、またはチャンバ801への通路を介して紫外線エネルギーを方向付けるような様式で配置された1以上の紫外光ランプ840からの紫外線エネルギーが供給されてもよい。さらに望みに応じて、皿804および/またはチャンバ803内の流体を加熱する加熱機能を提供するために、概して841で示す1以上の赤外線エネルギー源が用いられてもよい。コントロール821はこのような紫外線エネルギー源および/または赤外線エネルギー源に連結されてもよく、これにより紫外線エネルギー源および/または赤外線エネルギー源の動作が制御されて食器洗浄機800内に適切なエネルギーが供給される。
食器洗浄機800は上部(または端部)に開口部を有してもよい。開口部は、例えば21で示すように、皿をチャンバ803に挿入して洗浄する挿入口および皿を取り出す取出口の両方として作用し得る。このような上部挿入部は、挿入の目的のためにドア801を用いる必要性を排除することができる。
図30を簡単に参照すると、改変された食器洗浄機800’が示されている。食器洗浄機800’は食器洗浄機800に類似しているが、食器洗浄機800’はキャビネット810a内に形成された1対の食器洗浄機チャンバ803、803aを有する。食器洗浄機800’の制御および配送部820’は食器洗浄機800の制御および配送部820に類似しているが以下の点で異なる。制御および配送部820’は、それぞれの食器洗浄機チャンバ803、803a内の2枚の皿804を洗浄するように食器洗浄機800’の動作を制御するに適している。所望であれば、食器洗浄機800’は、皿804が食器洗浄機チャンバ803内に載置されチャンバのドアが閉じられるように動作してもよい。その後制御および配送部820’は食器洗浄機800’の上記部分を動作させてチャンバ803内の皿804を洗浄する。この皿が洗浄されている間、チャンバ803aのドアは開けることができ別の皿804をチャンバ803a内に載置することができる。チャンバ803aのドアを閉じることができ、このドアが閉じられる時までに又はその少し後までに、チャンバ803のドアを開けて皿804aを取り出すことができる。制御および配送部820’は、チャンバ803、803a内で、一方の皿が一方のチャンバ内に載置されて別の皿が別のチャンバから取り除かれるというように、順番に/交代で洗浄されるように動作させることができる。対応する流路826に沿って流れを方向付けてチャンバ803、803a内の皿の一方または他方を洗浄するように、流体コントロール826によって制御可能なTバルブ826tが作動されてもよい。
図31はパティオグリル831を示す。パティオグリル831はグリルに対して配置された食器洗浄機10、300、800などを有する。パティオグリル831はガスグリル、石炭グリルまたは他のタイプの持ち運び型(または固定型)グリルまたは調理装置であってよい。ガスグリル装置はサポートトレイ832を有し、この上に例えば食器洗浄機10が取り付けられるか又は配置される。食器洗浄機10は、水供給部833および電源834を有する完全持ち運び型であってよい。水供給部833は、ホースまたは他の流体供給部を用いて充満できる貯蔵部であってよい。電源834は電池であってよい。所望であれば、水供給部は、ガーデンホースなどへの連結部などのフローライン835によって食器洗浄機10に提供されてもよい。さらに所望であれば、モータの作動、加熱して蒸気を生成するためのブラシの回転などを行う食器洗浄機10用電力が、持ち運び型電源834または電気接続部834aによって、電力会社から電力を供給される従来の電気コンセントに供給されてもよい。さらに所望であれば、電力は排除することができ、ホース接続部835からの適切な圧力下で供給される水を介してブラシを回転するために水力が用いられてもよい。このように図31に示す食器洗浄機10は持ち運び型であり、パティオに置こうことができ、ピクニックに持って行くことができ、必要であればどこででも皿を洗浄するために用いることができ、ユーザはこのような場所で非常に簡便に調理および洗浄を行うことが可能であることが理解される。
熱交換機836は例えばホース接続部835からの水を受け取ることができ、グリル831または他の装置からの熱を用いて水を加熱することができる。加熱された水はその後接続部834によって食器洗浄機10に連通される。所望であれば、図31の食器洗浄機10用の水供給部は、食器洗浄機の底面にあってもよい。グリルを用いて調理を行った後に、食器洗浄機をグリル500の上面に載置してもよい。グリルからの熱を用いて食器洗浄機内の水を加熱し皿を洗浄してもよい。蒸気の生成のために水を沸騰させるのに熱だけで十分であれば、上記したように蒸気を用いた様々な機能が食器洗浄機を用いて実行されてもよい。
図32から図34に、本発明による食器洗浄機(10、300、800など)用の別のビルトイン構造859を示す。食器洗浄機はテーブル860、例えばキッチンテーブルまたはダイニングルームのテーブルにビルトインされている。ブラケットまたはハウジング861が適切な固定具862(例えばボルト、ネジ、釘、など)によってテーブル860下に取り付けられている。食器洗浄機をテーブルの上面864下の収容位置から上昇位置まで持ち上げて皿の洗浄に使えるようにするために、上昇機構863が作動されてもよい。上昇機構863の一例は、クランク865を動作させることにより上昇または下降することができるシザージャッキ863aである。テーブル860に対して食器洗浄機を上昇または下降するために他のタイプの上昇機構が用いられてもよい。他のタイプの上昇機構の例は、液圧デバイス、ネジ上昇デバイス、バネロードデバイス、シザージャッキとは異なるジャッキなどを含む。
食器洗浄機の上面866は、図5のカウンタトップに関して上記したように、テーブル860の上面864の一部として用いるに適した材料により形成されてよい。例えば、テーブル上面864が木製であれば、木製のカバーが食器洗浄機の上面866にあってよい。食器洗浄機の上面866には他の適切な材料が用いられてもよく、これにより食器洗浄機にダメージを与えることなくテーブル上面864と同様の機能が提供される。テーブルの上面864内の開口部868周縁にシール867が設けられてもよい。シール867は食器洗浄機の側壁と係合して、食物のくず、液体または他の物体が開口部867を介してテーブル上面864下に落ちることを阻止することができる。
食器洗浄機800(またはそれに含まれる食器洗浄機の一方または他方)のビルトイン構造859を用いると、テーブル860が通常の様式で用いられている間、食器洗浄機を収容位置に維持することができる。しかし皿を洗浄するために食器洗浄機を用いることが望まれる場合、クランク865をターンすることによりシザージャッキを動作させて食器洗浄機を使用位置まで上昇させることができる。その後上記した様式で皿を洗浄することができる。シザージャッキを下降させることにより食器洗浄機をテーブル860下に再び収容することができる。ビルトイン構造859は、テーブル、カウンタ、調理システム、バーベキューグリル、パティオテーブルなどに用いられてもよい。
上記で説明し図示した食器洗浄機のうちのいくつかでは、皿は、主面が概して水平方向にある状態で洗浄される。他の食器洗浄機では、皿は、主面が概して垂直方向にある状態で示されている。さらに他の食器洗浄機では、皿は、主面が概して垂直方向と水平方向との間にある状態で示されている。皿の主面が概して水平方向、概して垂直方向、または概して水平方向と垂直方向との間になるように食器洗浄機内に皿を載置するため、または食器洗浄機内において皿を移動させるために本発明の様々な特徴を用いて改変できることが理解される。本明細書に記載する食器洗浄機内の皿を特定の様式で配置し方向づけるために様々な利点が発揮され得る。例えば皿の主面が概して垂直方向である場合、水は比較的容易に滴下して皿の面を流れ落ち、乾燥を促進させる。皿の主面が概して水平方向にあり食べる面が上を向いている場合、垂直方向にある場合に比べて、洗剤を含む洗浄水、すすぎ水、および/または蒸気を皿の表面上に長く残すことができる。皿の主面が概して水平方向にあり食べる面が下を向いている場合、洗浄工程の間に食物の粒子を皿から容易に落とすことができる。洗浄および/または乾燥工程中、および/または食器洗浄機に対して皿を出し入れする工程の間、食器洗浄機の構成部分の向きおよび食器洗浄機内の皿の向きに様々な利点が発揮され得る。
図35から図37に、自動食器洗浄機システム870を示す。自動食器洗浄機システム870は、食器洗浄機871と皿移送システム872(図35に一部を示し、図36には示さず、図37に全体を示す)とを含む。食器洗浄機871は上記した食器洗浄機のいずれであってもよいし、一度に1以上の皿を洗浄することが可能な別の食器洗浄機であってもよい。図示する食器洗浄機871では、食器洗浄機は一度に1枚の皿を洗浄することが可能である。
食器洗浄機871は、ハウジングまたはキャビネット873と、皿洗浄チャンバ874と、挿入口および取出口ドアウェイ875、876と、洗浄システム877とを含む。洗浄システム877は回転可能な複数のノズルを含んでもよく、これにより水、洗剤を含む洗浄水、蒸気、空気などを皿にスプレーして皿を洗浄する。上記した様々なスプレーシステムが洗浄システム877に使用可能であり、他のスプレー、洗浄、ブラシなどのシステムもまた使用可能である。ドアウェイ875、876は可撓性シール(例えばプラスチックストリップ、ゴムストリップ、布ストリップまたは他のデバイス)を含んでもよく、これにより皿804がドアウェイを介して移送され食器洗浄機チャンバ874に出入りすることが可能となる。所望であれば、ドアは1つでもよく、単一のドアウェイを介して皿をチャンバ874に載置しチャンバ874から取り出すことができる。
一例としての移送システム872を示す。移送システムは、皿804を把持し、ドアウェイ875を介して食器洗浄機874まで運ぶことができる把持デバイス880を含む。皿はその前に収容ラック881に収容されてもよい。収容ラックは底部882と、移動可能サポート面883とバネサポート884とを含んでもよい。皿804は収容ラック881内のサポート883上に載置されてもよく、バネ884は収容ラック881内において把持デバイス880によって把持されるに十分なだけ上方に皿を押し上げるに適切であればよい。
移送システム872はさらにモータ885と、トラック886と、モータがトラック886に沿って摺動または駆動されて把持デバイス880と皿804とを例えば図36に示す向きでチャンバ874内に運ぶ適切な機構(例えば歯車またはギア機構)とを含む。皿はチャンバ874内にある状態で洗浄することができる。洗浄後、モータ885が把持機構880と皿804とを回転させてもよく、これにより皿がドアウェイ876から出されて例えば別のラック887内に載置される。ラック887はラック881と同様であってよい。ラック887内の1以上の皿は次に使用するため、および/または取り出してキャビネットに載置し収容するためなどの目的で収容されてもよい。
モータ885は様々なギア、連結具、ピボットに加えて、電気または液圧モータを含んでもよく、これにより把持デバイス880が動作して皿804を把持し皿をラック881、887から解放する。モータ885はさらに食器洗浄機内で皿を例えば水平方向、または他の方向に回動させる能力を有してもよく、これにより皿を洗浄に適した位置に置き、かつドアウェイ876を介して皿を食器洗浄機から取り出すに適した位置に置く。これにより例えば、この後皿をラック887に載置することができる。例えば図25の制御および配送システム820および様々な水、電気および排出接続部が食器洗浄機システム870に設けられてもよい。これにより食器洗浄機は上記した様式および本明細書で他の図面を参照して説明した様式で動作する。
把持デバイスは、モータ885に連結され支持された固定アーム980を含んでよい。把持デバイスはさらに固定型および比較的移動可能なフランジ状部分を含んでよい。比較的移動可能なフランジ状部分は皿を把持し解放するように移動可能であり、対応するラック881、887から皿を取り上げて解放する。
図35から図37に示す移送機構は説明のためのものにすぎず、皿を食器洗浄機チャンバ803に対して出し入れして洗浄するため、皿を取り上げて食器洗浄機内に載置するため、および皿が洗浄された後、次に用いるときのために皿を移動させて収容するためなどに他の移送システムが用いられてもよいことが理解される。
図38を簡単に参照すると、本発明による食器洗浄機の壁11に設けられた、水スプレーノズル901と空気出口902との配置レイアウト900が示されている。レイアウト900は食器洗浄機、例えば図1Aまたは図1Bに示す食器洗浄機10のハウジング11の2つの主要壁のうちの一方のものである。レイアウト900は本発明の他のいずれの食器洗浄機にも用いることができる。食器洗浄機において、皿は2つの壁の間を垂直状態で挿入される。食器洗浄機の両側のノズルからのスプレーが同時に皿の両面に向けられる。皿は食器洗浄機内に完全に挿入し、その後食器洗浄機から引き出すことができる。スプレーは皿の挿入中および引き出中、皿に向けられてもよいし、挿入中か引き出し中のいずれかに皿に向けられてもよい。皿のさらなるクリーニングのために必要であれば、皿は再び食器洗浄機に挿入されて食器洗浄機から取り出されてもよい。
皿が食器洗浄機から引き出されている間、空気出口902は皿の両面に空気を向け、表面から水を吹き飛ばして乾燥させる。空気出口902は従来のエアーナイフタイプのデバイスの出口であってよい。空気流は図9を参照して上記したエアーカーテン310cに類似している。水がノズル901からスプレーされるのと同時に空気流が供給されてもよいし、水の流れが終了した後に皿が食器洗浄機に再挿入され、その後空気流が供給されて皿を乾燥させてもよい。
皿は垂直に移動するため、重力を利用することができる。皿から汚れを洗い落とすという主要な洗浄機能は皿が上方に引き出されている間になされてもよい。これにより汚れと水とが皿から押し落とされる。同様に、皿が食器洗浄機から引き出されている間に主要乾燥機能が実行されてもよい。
水に対する加圧器が設けられてもよい。例としての加圧器は、水が1ノズルにつき約40〜70ポンド/平方(psi)の割合でノズルに供給されるように水流を供給することができる。上記圧力は一例にすぎず本発明を限定するものではない。ノズル901の数、そのスプレーパターン、および各ノズルからスプレーされる水の量は、加圧器および皿のサイズと整合することができ、これにより皿に当たる水の適切なスプレー、圧力および速度が、適切な洗浄を行うに適したものとなる。さらにスプレーの方向が適切な洗浄を行うために調整されてもよい。
空気出口902からの空気圧力は20psiのオーダーであってよい。このような空気圧力を得るには、例えば80psiを4で割った空気圧力源が適していると言える。
実施例1:両側にノズルと空気出口とを有する図38に示すタイプの食器洗浄機を用いて、ほぼディナープレートサイズの皿を洗浄する。皿はノズルからの水および空気出口からの空気のみを用いて約3〜10秒で実質的に清潔に洗浄および実質的に乾燥される。
紫外線照射が用いられる場合、意図する細菌、微生物などを殺すために適切なエネルギーを選択することができる。本発明を限定しない一例によると、少なくともある種の細菌または微生物を実質的に即座に殺すには、260ニュートンメータの紫外線エネルギーを皿の表面に当てるとよい。
本明細書に記載した食器洗浄機内で蒸気を用いる場合、何らかの細菌または微生物を殺すには約65℃〜約75℃のオーダーの温度が適していると言える。別の細菌または微生物を殺すには他の温度が必要であり得る。
水および廃棄物は排出部904から流れ出ることができる。水はリサイクルしてもよい。
所望であれば、食器洗浄機内の流体の動作をパルス状に送るためにコントロール、例えばコントロールシステム820が用いられてもよい。例えば食器洗浄機の動作中、水流および/または空気流がパルス状に送られてもよい。例えばオン/オフされてもよいし、あるいは圧力が変更されてもよい。
図39は本発明に用いられる紫外線電磁エネルギーシステム(UV光)920の例を示す。システム920は、細長い管921などのUVランプを含む。ランプ921は、光が入射可能なハウジング922内にあり、ハウジング922は細長いスリット923を有する。スリット923は、食器洗浄機内の領域であって、皿が食器洗浄機チャンバ内に出入りする際および/または食器洗浄機チャンバ内を移動する際に消毒される領域に対向している。ハウジング922内のリフレクタ924がUV光を所望のエリア、例えば皿に集光および/またはフォーカスすることを補助する。UV光を所望のエリアにフォーカスする作用を提供するためにレンズが設けられてもよい。ハウジング922を用いることによりUV光が食器洗浄機チャンバから出ることが阻止される。リフレクタと細長いランプとを比較的狭いスリット923と共に用いることにより、UV光を所望のエリア、例えば皿に集光することが補助される。
所望であれば、紫外線エネルギー源に代えて又はこれに加えて、赤外線源が設けられてもよい。赤外線源は、例えば紫外線源と同様の様式で設けられる。赤外線源は、皿をクリーニングするため、細菌を殺すため、および/または皿を後に暖かい/熱い食事に用いるために予め暖めるために提供されてもよい。
さらに所望であれば、本発明の流体配送システムは、水源および/または蒸気源だけでなくプラズマ源および/または生物分解性化学洗浄剤を、単独で及び/又は水と共に用いて本発明の食器洗浄機内の皿に向けることができる。あるいは蒸気、プラズマおよび/または生物分解性化学洗浄剤の別の源が用いられて皿などに適用する作動されてもよく、これにより少なくとも部分的に皿などの洗浄またはクリーニングに貢献する。蒸気が用いられる場合には、蒸気は低圧でも高圧でもよい。
さらに皿をクリーニングし洗浄するために蒸気を用いることにより、クリーニング機能および消毒機能(例えば細菌などを除去する又は殺す機能)の両方が提供される。蒸気に食えて紫外光(照射)を用いることにより、追加の消毒機能が提供されると言える。従っていくつかの例では、クリーニング、洗浄および消毒を行う蒸気と、さらなる消毒を行う紫外線照射とを組み合わせることにより、水による洗浄および/または洗剤による洗浄の必要なく適切な皿洗浄機能を提供することができる。
食器洗浄機はブラシレスでもよい。すなわち皿などの面を磨いたり拭いたりするブラシを有していなくてもよい。例えばクリーニングされている皿に対して蒸気または水が適切な高圧または高流量で供給されるのであれば、適切なクリーニングを行うために皿などを拭いたり磨いたりするブラシは不要であると言える。蒸気の温度、圧力および/または流量は、皿などをクリーニング/洗浄するのに適切であればよい。さらに皿などに対して流される水または他の流体が適切な高温を有するか及び/又は適切な洗剤、例えば生物分解性化学洗浄剤を含んでいれば、皿などを適切にクリーニング/洗浄するためにブラシは不要であると言える。
本発明の特徴を用いた食器洗浄機は比較的速いスループットを有し得ることが理解される。皿は単一の動作で挿入口21(例えば図1A、図1Bまたは図9)から挿入され、洗浄され、取出口25から取り出すことができる。さらに食器洗浄機を1度通過しただけでは適切な洗浄が行われない場合、洗浄を反復することができる。これは例えば皿を挿入口21から再挿入し、洗浄し、取出口から取り出すことによって行われる。所望であれば、皿を最初に食器洗浄機内を通過させる際に食器洗浄機の全ての機能を使っていないのであれば、次の通過などの際に追加の機能をオンにすることができる。皿が洗浄され乾燥された後、皿はキャビネット内に直接載置することができる。従来のように食器洗浄機ラックを入れ、1ロード分の皿が洗浄された後にラックを降ろす必要はないと言える。本発明の食器洗浄機を用いることにより水およびパワーを節約することができる。なぜなら数枚の皿を洗浄するだけであれば従来の食器洗浄機を動作させるに必要な水およびパワーをすべて使う必要がないからである。
本発明の実施形態による食器洗浄機の斜視図であり、食器洗浄機ハウジングの内部の一部を示すために食器洗浄機の上面が一部取り除かれた状態を示す図である。 洗浄すべき皿を概して垂直方向で供給するために垂直な向きを有する食器洗浄機の模式図である。 ハウジングが取り除かれた状態の食器洗浄機の模式図である。 概して図2の矢印3−3方向から見た、ハウジングが取り除かれた状態でかつ内部に皿を有する食器洗浄機の端面図である。 食器洗浄機がほぼカウンタトップのレベルでキャビネット内に収容され得る、食器洗浄機およびキャビネット構造体の模式図である。 ダブルシンクの一部として、またはシンク間に設けられた食器洗浄機の模式図である。 ダブルシンクの一部として、またはシンク間に設けられた食器洗浄機の模式図である。 調整可能な高さおよび開口特徴を有する食器洗浄機の模式図である。 調整可能な高さおよび開口特徴を有する食器洗浄機の模式図である。 本発明による食器洗浄機の別の実施形態の模式図である。 傾斜した移動路と、皿が食器洗浄機内を移動する際に皿の支持を補助する1以上のレールとを有する食器洗浄機の模式図である。 複数のストラップ状部材を有する布または革タイプのブラシを前後に振って皿を洗浄する食器洗浄機の模式図である。 図11の食器洗浄機内で用いられるストラップ状ブラシの模式図である。 複数のブラシを有する食器洗浄機の模式図である。 図13の食器洗浄機のブラシのレイアウトの一例を示す模式図であって、図13の矢印14−14方向から見た図である。 食器洗浄機内においてグラスおよび/または他の物体を運ぶトレイを収容するコンパートメントを有する食器洗浄機の模式図であって、トレイが食器洗浄機に挿入されてグラスを運んでいる様子を示す図である。 本発明による食器洗浄機にビルトインされた従来の食器洗浄機の模式図である。 図16の食器洗浄機の模式図であって、皿洗浄コンパートメントの内部を示すために前ドアが取り除かれた状態であり、皿を洗浄する用意ができた本発明による食器洗浄機を示す図である。 個人化前ドアを有する組み合わせ型食器洗浄機の模式図である。 組み合わせ型食器洗浄機の前面図である。 関連する個人化食器洗浄機用の回転可能サポートを有する組み合わせ型食器洗浄機の側面図であって、個人化食器洗浄機を使用位置で示す図である。 個人化食器洗浄機用に別個のコンパートメントエリアを有する組み合わせ型食器洗浄機の模式的斜視図である。 蒸気および/または洗浄液用の流路を内部に有する、食器洗浄機用ラックの模式図である。 蒸気を出す管またはホースを有する食器洗浄機の模式的側面図である。 食器洗浄機の模式的側面図であって、皿洗浄チャンバと、皿などがセンサアームと係合することに応答して食器洗浄機の動作に影響を与えるスイッチとを示す図である。 傾斜ドアを有する個人用食器洗浄機の模式図である。 傾斜ドアおよび空間と、いくつかのグラスを洗浄するラックとを有する個人用食器洗浄機の模式図である。 水平または垂直以外の角度でいくつかの皿を保持するラックを有する個人用食器洗浄機の模式図である。 個人用食器洗浄機用のノズルレイアウトの側面図である。 図28のノズルレイアウトの前面図である。 本発明の個人用食器洗浄機用の2つの皿洗浄チャンバ構造の模式的側面図である。 バーベキューグリルなどのガスグリル、およびガスグリルの近傍に配置された本発明の食器洗浄機の模式図である。 テーブルにビルトインされた食器洗浄機の模式図である。 テーブルにビルトインされた食器洗浄機の模式図である。 テーブルにビルトインされた食器洗浄機の模式図である。 ローディングおよびアンローディング装置を有する食器洗浄機の模式図である。 ローディングおよびアンローディング装置を有する食器洗浄機の模式図である。 ローディングおよびアンローディング装置を有する食器洗浄機の模式図である。 いくつかの実施形態で有用な食器洗浄機の壁であって、食器洗浄機内の皿を洗浄する水と乾燥させる空気とを配送する、いくつかの水スプレーノズルとエアーナイフとを含む壁の平面図である。 本発明の食器洗浄機のいくつかの実施形態で用いられる紫外線システムの模式図である。
符号の説明
10、10’、10”、10’’’、300、800、871 食器洗浄機
11、11’、11”、82、102、301、506、810、810a、861、873、922 ハウジング/キャビネット
12、12a、12b、12c、823a ディスペンサ
13、307a、307b ブラシ
21、302 挿入口
22、804 皿
23、300a、502、721、803、803a、874 チャンバ
23w、304 洗浄ゾーン
25、303 取出口
26、320 移動路
101 カウンタ
305、306 蒸気ゾーン
304c 水カーテン
310c エアーカーテン
701、805、805’、805”、881、887 ラック
500 組み合わせ型食器洗浄機
702 ピン状/ポール状部材
860 テーブル
864 テーブル上面

Claims (57)

  1. 食器洗浄機であって、皿を洗浄および/または乾燥するためにすすぎ水、洗浄水、蒸気または空気のうちの少なくとも1つを前記皿に向ける1以上の出口と、皿洗浄チャンバを有するキャビネットと、皿が洗浄されるチャンバと、すすぎ水、洗浄水、蒸気および/または空気の少なくとも1つのための制御および配送部とを含む食器洗浄機。
  2. 前記チャンバがいくつかのチャンバを含む、請求項1に記載の食器洗浄機。
  3. 皿を前記食器洗浄機内部に及び前記食器洗浄機から外部に移送する移送システムをさらに含む、請求項1に記載の食器洗浄機。
  4. テーブルまたはカウンタをさらに含み、前記テーブルまたはカウンタに対して取り付けられる、請求項1に記載の食器洗浄機。
  5. 前記テーブルまたはカウンタ下に収容位置を有し、前記テーブルまたはカウンタ上に使用位置を有する、請求項4に記載の食器洗浄機。
  6. 前記テーブルまたはカウンタ下の収容位置にあるときにアクセス可能である、請求項5に記載の食器洗浄機。
  7. 食器洗浄機であって、
    食物を食べる、準備する、または配膳するために用いられる物体を拭くように構成された複数のブラシと、
    前記物体が前記食器洗浄機内を通過する際に前記物体を拭くように前記ブラシを移動させるデバイスと、
    液体を前記物体に向ける液体出口と、
    を含み、
    前記ブラシと前記液体出口とは、前記物体が前記液体出口および前記ブラシに対して移動する際に液体を前記物体に向け、かつ物体を拭くように配置されている食器洗浄機。
  8. 食器洗浄機であって、
    液体を洗浄すべき物体に向ける水スプレーデバイスと、
    洗浄すべき物体の上部および底部を磨くブラシと、
    を含み、
    前記ブラシは互いに、それにより洗浄されている物体を少なくとも部分的に支持するように配置されている食器洗浄機。
  9. フロースルー型食器洗浄機であって、
    皿と食物準備デバイスと食物を食べる用具のうちの少なくとも1つの形状を有する物体が洗浄のために内部で通路に沿って通過し得るハウジングと、
    前記物体が通過し得るハウジングの入口と、
    前記物体が前記ハウジング内を通過する際に前記物体を洗浄する水スプレーおよび/またはブラシと、
    前記洗浄された物体が回収され得る前記ハウジングの出口と、
    を含むフロースルー型食器洗浄機。
  10. 食物の準備、配膳および貯蔵のうちの少なくとも1つに用いられる物体を洗浄する方法であって、物体が手動で保持されている間に、
    a)前記洗浄すべき物体を食器洗浄機内に載置する工程と、
    b)前記洗浄すべき物体に液体を向ける工程と、
    c)前記食器洗浄機内で前記洗浄すべき物体を磨いてクリーニングする工程と、
    d)前記洗浄された物体を前記食器洗浄機から取り出す工程と、
    を含む方法。
  11. 瞬間食器洗浄機であって、
    ハウジングと、
    前記ハウジング内の洗浄チャンバと、
    前記チャンバ内の皿に液を向けて洗浄する液体ディレクタと、
    皿を磨いてクリーニングする、前記チャンバ内のブラシと、
    前記チャンバ内に皿を載置し、かつ前記チャンバから前記皿を取り出す、前記チャンバの入口および出口と、
    を含む瞬間食器洗浄機。
  12. 前記液体ディレクタは石鹸液または石鹸含有流体を向ける、請求項11に記載の瞬間食器洗浄機。
  13. 迅速作動食器洗浄機であって、
    ハウジングと、
    洗浄すべき皿などのための、前記ハウジング内の移動路と、
    前記移動路に沿って前記ハウジング内を移動する皿をクリーニングする、前記ハウジング内の複数のクリーニング部材と、
    皿を前記移動路に沿って前記ハウジング内に入れる入口、および皿が前記ハウジングから取り出され得る出口と、
    を含み、
    前記入口と前記出口との間の距離は、皿を前記ハウジング内において通過させて洗浄する工程の少なくとも一部の間、前記入口と前記出口との両方で前記皿が手動で保持され得る距離である迅速作動食器洗浄機。
  14. 食器洗浄機であって、
    洗浄ゾーンと、
    皿などが手動で前記洗浄ゾーンに挿入され得、かつ前記洗浄ゾーンから取り出され得る通路と、
    を含む食器洗浄機。
  15. 前記皿などに向けて液体を出して洗浄する流体ディスペンサをさらに含む、請求項14に記載の食器洗浄機。
  16. 前記洗浄ゾーン内で前記皿などを磨くブラシをさらに含む、請求項14に記載の食器洗浄機。
  17. 蒸気の流れを前記皿などに向けて少なくともクリーニングを補助する蒸気流をさらに含む、請求項14に記載の食器洗浄機。
  18. 前記皿などを照射する紫外線照射源をさらに含む、請求項14に記載の食器洗浄機。
  19. 前記洗浄ゾーン内で前記皿などを洗浄する生物分解性化学洗浄剤をさらに含む、請求項14に記載の食器洗浄機。
  20. 前記洗浄ゾーン内で前記皿などを少なくとも部分的にクリーニングするプラズマ源をさらに含む、請求項14に記載の食器洗浄機。
  21. 前記洗浄ゾーン内で前記皿などを少なくとも部分的にクリーニングする超音波エネルギー源をさらに含む、請求項14に記載の食器洗浄機。
  22. 食器洗浄機であって、
    洗浄ゾーンを有するハウジングと、
    キャビネットまたはカウンタ内の収容エリアと、
    を含み、
    皿などの洗浄に用いられるために前記キャビネットまたはカウンタからカウンタ上にまで移動可能である食器洗浄機。
  23. 食器洗浄機であって、
    洗浄ゾーンを有するハウジングと、
    キャビネットまたはカウンタの上面下の収容エリアと、
    を含み、
    前記収容エリアに配置可能であり、皿などの洗浄に用いられるために少なくとも実質的に前記上面の位置まで移動可能である食器洗浄機。
  24. 前記食器洗浄機の上部または追加部が前記カウンタの前記上面に合致して、これにより前記食器洗浄機が前記収容位置にあるときに前記上面から実質的に続いた部分が提供される、請求項23に記載の食器洗浄機。
  25. 食器洗浄機であって、
    ハウジングと、
    洗浄ゾーンと、
    前記洗浄ゾーンへのアクセスを提供する、前記ハウジングの入口と、
    を含み、
    前記ハウジングは前記入口のサイズを変更するように調整可能である食器洗浄機。
  26. 内部に蒸気流を有し、前記蒸気流が外部に流れることを阻止する水カーテンを有する食器洗浄機。
  27. 前記水カーテンは入口または出口にある、請求項26に記載の食器洗浄機。
  28. 前記水カーテンは皿を洗浄するか又はすすぐ水流を含む、請求項26に記載の食器洗浄機。
  29. 洗浄ゾーンと、皿または他の物体に蒸気を向けて洗浄する少なくとも1つの蒸気ゾーンとを含む食器洗浄機。
  30. 少なくとも2つの蒸気ゾーンを含む、請求項29に記載の食器洗浄機。
  31. 前記蒸気ゾーンは、洗浄水またはブラシで磨くことを必要とせずに前記皿を十分クリーニングする、請求項29に記載の食器洗浄機。
  32. 洗浄チャンバを有し、前記蒸気ゾーンは前記洗浄チャンバの外部にある、請求項29に記載の食器洗浄機。
  33. 前記蒸気ゾーンは蒸気ホースと、蒸気供給部と、スプレーノズルとを含む、請求項32に記載の食器洗浄機。
  34. 洗浄ゾーンと、前記洗浄ゾーンを外部の環境から隔離するエアーカーテンとを有する食器洗浄機。
  35. 蒸気流を皿に向けて前記皿を洗浄することを含む、皿洗浄方法。
  36. 前記蒸気流を皿に向ける工程は、食器洗浄機外部で蒸気流を皿に向ける工程と、その後前記皿を食器洗浄機内に載置してさらに洗浄する工程とを含む、請求項35に記載の方法。
  37. 紫外光を前記皿に向ける工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
  38. 洗浄ゾーンを有するハウジングと、前記ハウジング外部の蒸気ディスペンサとを含む、食器洗浄機。
  39. 前記蒸気ディスペンサはホースと、スプレー出口とを含む、請求項38に記載の食器洗浄機。
  40. 皿などのための洗浄デバイスであって、持ち運び可能ホルダと、前記ホルダに対して移動可能な少なくとも1つのブラシとを含む、洗浄デバイス。
  41. 前記持ち運び可能ホルダから液体を出す液体源をさらに含む、請求項40に記載の洗浄デバイス。
  42. 前記液体源は蒸気源を含む、請求項41に記載の洗浄デバイス。
  43. 前記液体源は水を含む、請求項41に記載の洗浄デバイス。
  44. 前記ブラシを移動させる動力デバイスをさらに含む、請求項40に記載の洗浄デバイス。
  45. 前記モータは流体モータを含む、請求項44に記載の洗浄デバイス。
  46. 前記モータは電気モータを含む、請求項44に記載の洗浄デバイス。
  47. 皿洗浄チャンバを有する食器洗浄機と、前記皿洗浄チャンバ内の収容位置に取り付けられて皿を洗浄する動作位置まで移動可能な個人化食器洗浄機とを含む組み合わせ型食器洗浄機。
  48. 前記皿洗浄チャンバ内で前記個人化食器洗浄機を支持するサポートをさらに含む、請求項47に記載の組み合わせ型食器洗浄機。
  49. 前記サポートはレールまたはトラックを含む、請求項48に記載の組み合わせ型食器洗浄機。
  50. 前記食器洗浄機はハウジングとドアとを有し、前記個人化食器洗浄機を使用のために取り出す更なるドアを有する、請求項47に記載の組み合わせ型食器洗浄機。
  51. 前記個人化食器洗浄機はピボットサポート上に取り付けられている、請求項47に記載の組み合わせ型食器洗浄機。
  52. 前記個人化食器洗浄機は、洗浄チャンバと、前記洗浄チャンバ内の蒸気配送手段とを含む、請求項47に記載の組み合わせ型食器洗浄機。
  53. 皿洗浄チャンバと、前記皿洗浄チャンバ内で皿、グラスなどに応答して食器洗浄機の動作を制御するスイッチとを含む食器洗浄機。
  54. 前記スイッチはメカニカルバルブを含む、請求項53に記載の食器洗浄機。
  55. 前記スイッチは、皿などとの係合に応答して移動するセンサアームを含む、請求項53に記載の食器洗浄機。
  56. 洗浄すべき物体の近傍に蒸気を出す蒸気ディスペンサ開口部を有するラックを含む食器洗浄機。
  57. 複数のポール状部材を含み、前記ポール状部材の少なくとも1つは蒸気を出す1以上の開口部を有する、食器洗浄機用ラック。
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