JP2005256211A5 - - Google Patents

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炭素繊維およびその製造方法
本発明は、炭素繊維およびその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、ねじりや曲げに強く、かつ打球感に優れたゴルフシャフト等に好適な炭素繊維とその製造方法に関するものである。
炭素繊維強化複合材料製ゴルフシャフトは、軽量で高い剛性を有するため、インパクト時のヘッドスピードを高めることが出来、ボールの飛距離を高める等の利点があり、多くのゴルフプレーヤーに使用されている。一方スチール製のゴルフシャフトは弾性率が低く、打球感が良く正確性が高い反面、曲げ強度やねじり強さを得るためには重量を大きくする必要があり、体力が低いプレイヤーではヘッドスピードが低下し飛距離が低下するという問題があった。特にアイアンクラブなどはボールを遠くへ飛ばす、いわゆる“飛び”より、正確性あるいは打球感への要求が高まってきており、曲げ剛性の低く軽量なゴルフシャフトが求められている。
従来、曲げ剛性の低いゴルフシャフトとしては、例えば、中空シャフトのストレート層に弾性率が5〜150GPaの低弾性率炭素繊維を配置したことを特徴とするシャフトが提案されているが(特許文献1参照。)、弾性率が150GPaよりも低い炭素繊維は、引張強度や圧縮強度が大幅に低下するため、曲げ強度やねじり強度が十分ではないことや、バイアス層に弾性率が200GPa以上の炭素繊維を用いることにより曲げ剛性が十分低下しないという問題があった。
また、引張弾性率が5〜160GPaであり、圧縮破断ひずみが1〜5%である低弾性率炭素繊維が、管状体の長手方向に対して+35〜+55°および−35〜−55°の配向角で配置されている管状体が提案されているが(特許文献2参照。)、ストレート層および斜行層に200GPa以上の弾性率の炭素繊維を使用するため、低い曲げ剛性のシャフトを提供することが出来ないという問題があった。
また、弾性率13tf/mm以上18tf/mm以下のアクリル繊維炭素質強化材繊維の集合体も提案されているが(特許文献3参照。)、この発明はアクリル繊維を耐炎化後、750〜1,000℃の温度で炭化することを必須としており、斯くのごとき低温炭化した炭素繊維を用いたプリプレグは、コンポジット圧縮強度などの機械特性が低下するだけでなく、吸湿水分量が著しく高くなるため、プリプレグを成形した複合材料の表面に水分によるボイド跡やしわが現れ、外観品位が低下したり、エポキシ樹脂などのマトリックス樹脂の硬化を阻害したりするという問題があった。
特開平9−277389公報 特開2000−263653公報 特開昭62−265329公報
本発明の課題は、曲げ強さとねじり強さに優れ、かつ曲げ剛性が低いゴルフシャフトに好適な炭素繊維とその製造方法を提供することにある。
本発明は上記課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の炭素繊維は、ストランド引張強度は3.8〜5.5GPaであり、ストランド引張弾性率が180〜220GPaであり、かつ広角X線回折による炭素結晶サイズLcが13〜18オングストロームであることを特徴とする炭素繊維である。
また、本発明の好ましい態様によれば、引張伸度が2〜3%であり、水分含有率が0.5%以下であり、そして、比重が1.7〜1.9である
た、本発明の炭素繊維は、それを補強繊維として炭素繊維強化プリプレグとすることができ、それをゴルフシャフト用プリプレグとすることもできる。
本発明の炭素繊維によると、従来の炭素繊維より複合材料の圧縮強度を高めかつ引張弾性率を下げることができる。さらにその炭素繊維を用いたプリプレグを適用したゴルフシャフトは、曲げ強度およびねじり強さが大きく、かつ低い曲げ弾性率、すなわち高いフレックスを有するため、従来の炭素繊維強化複合材料のゴルフシャフトに比べ、同程度の重量を維持しながら、打球感、正確性を向上させることができる。
本発明者らは、特定の引張強度、引張弾性率および炭素結晶サイズを有する炭素繊維束を用い、さらに該炭素繊維束に樹脂を含浸したプリプレグを用いることによって、アイアンクラブなどのゴルフシャフトにおいて、高曲げ強度を維持しながら大きなフレックス、すなわち、低い曲げ剛性を有するゴルフシャフトを提供できることを見出した。
本発明の炭素繊維束は、ストランド引張強度は3.8〜5.5GPaであり、ストランド引張弾性率は、180〜220GPaで、かつ広角X線回折法により測定した炭素結晶サイズLcが13〜18オングストロームであることを特徴とする炭素繊維である。
かかる炭素繊維のストランド引張弾性率は、好ましくは190〜210GPaである。ストランド引張弾性率が180GPa未満であると、弾性率の低下に伴って引張強度や圧縮強度などの特性が著しく低下し、複合材料として十分な特性を発揮しないことがある。また、ストランド引張弾性率が220GPaを超えると、剛性が高くなりフレックスが十分でなくなるという問題がある。
本発明の炭素繊維強化プリプレグの補強繊維となる炭素繊維のストランド引張強度は、3.8GPa〜5.5GPaである。ストランド引張強度は、より好ましくは4.0GPa以上である。ストランド引張強度が高い炭素繊維は、複合材料の引張強度を高めるだけでなく、引張破断伸度が高いため、毛羽の発生も少なくプリプレグや複合材料の品位が向上する利点がある。そのためには、ストランド引張強度はさらに好ましくは4.2Gpa以上であり、さらに好ましくは4.5GPa以上である。ストランド引張強度が3.8GPa未満であると、ゴルフシャフトなどの管状繊維強化複合材料としたときの引張強度が十分得られない場合がある。かかるストランド引張強度は高ければ高いほど好ましいが、5.5GPa程度もあれば本発明の目的としては十分である。
また、本発明の炭素繊維の引張伸度は、2〜3%であることが望ましい。引張伸度が2%より低いと複合材料としての引張強度が不十分となる。また、引張伸度の上限は特に問わないが、3%もあれば十分である。
かかる炭素繊維のストランド引張強度およびストランド引張弾性率は、炭素繊維束に下記の樹脂組成の樹脂を含浸させ、130℃の温度で35分間硬化させた後、JIS R7601に記載の方法に従って行う引張試験により求めることができる。また、引張伸度は、ストランド試験片が破断する際の伸長度から求めることができる。ストランド引張弾性率については、該試験により得られた荷重−伸び曲線の傾きから求めることができる。
(樹脂組成)
・3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−シクロヘキサン−カルボキシレート 100重量部
・3フッ化ホウ素モノエチルアミン 3重量部
・アセトン 4重量部。
本発明における炭素繊維の炭素結晶サイズLcは、13〜18オングストロームであることが重要である。炭素繊維の結晶サイズと圧縮特性は逆相関の関係にあり、本発明において炭素結晶サイズが18オングストロームより大きくなると、圧縮強度が不十分となることがある。また、炭素結晶サイズが13オングストロームより小さい炭素繊維は、結晶成長が不十分なため、十分な機械特性が得られないという問題点がある。炭素結晶サイズLcは、好ましくは14〜17オングストロームである。本発明において、炭素繊維の炭素結晶サイズLcは、以下のとおりにして測定することができる。すなわち、炭素繊維をCuKα線をX線源としX線回折し、赤道方向にスキャンして得られるスペクトルについて、2θ=25〜26°付近に現れる002面のピークに対応する半価幅B(°)から下記1式により求めることができる。
結晶サイズLc(nm)=λ/(B×COSθ) ・・・(1式)
λ:X線の波長=0.15148nm
=(B −B 1/2
(Bは装置定数。ここでは1.046×10−2rad)
θ=Bragg角
さらに、本発明において炭素繊維の水分率は、0〜0.5%の範囲であることが好ましい。水分率が0.5%を超えると、炭素繊維が保持している水分が炭素繊維強化プリプレグを作成した後も保持されるため、複合材料成形時に蒸発しボイド後になったり、しわになったりする。水分は0%でも良いが、成形時のトラブルが発生しない範囲としては0.1%であれば十分である。
さらに、本発明における炭素繊維の比重は、1.7以上1.9以下の範囲であることが好ましい。比重が、1.7より低いと炭素繊維のボイドなどが多く存在し、緻密性が低いため、複合材料としての圧縮強度が低下する。また、比重が、1.9より高いと複合材料の軽量化の効果が低くなる。比重は、より好ましくは1.75〜1.85である。炭素繊維の比重測定は、JIS R7601記載の方法に従って求めることができる。比重液としてオルトジクロロベンゼン(和光純薬社製特級)を精製せずに用い、1.0〜1.5gの炭素繊維束を採取し、比重既知(比重ρ)のオルトジクロロベンゼンに含浸し、オルトジクロロベンゼンに含浸し、オルトジクロロベンゼン中の炭素繊維束重量(B)を測定した。下記2式に従い比重を算出することができる。
炭素繊維比重=(A×ρ)/(A−B) ・・・(2式)。
本発明の炭素繊維の製造方法の一例としては、高い緻密性を有し、かつ、特定の範囲の単繊維繊度を有するポリアクリロニトリル系前駆体繊維を用い、炭化工程において1,000℃〜最高温度までの間の昇温速度を高くして処理する方法が挙げられる。この方法により、単繊維の内外構造差を大きくすることにより、引張強度や圧縮強度に影響を及ぼす炭化最高温度を適正な範囲に維持しながら、炭素繊維の低弾性率化を図ることができる。より具体的には、前駆体としてヨウ素吸着法により測定される明度差(ΔL)が50以下であり、かつ単繊維繊度が1.1〜1.7dtexのポリアクリルニトリル系繊維を用い、その前駆体繊維を空気中で耐炎化処理した後、不活性雰囲気下、最高温度1,100〜1,300℃で、かつ1,000℃〜最高温度までに昇温速度を100〜2,000℃/分としつつ炭化する方法である。
ここで、本発明における好ましい炭素繊維の製造方法においては、ポリアクリロニトリル前駆体繊維の単繊維繊度は1.1〜1.7dtexであることが好ましい。単繊維繊度が1.1dtexより小さくなると低い炭化温度でも弾性率が発現しやすくなるため、220GPa以下の引張弾性率を得るためには炭化温度を1,100℃以下に下げる必要があり、水分率が高くなるという問題がある。逆に、単繊維繊度が1.7dtexより大きくなると、単糸内部への耐炎化処理が不十分となり過ぎ、その部分が炭化工程で糸切れを引き起こしたり、炭素繊維の物性を大幅に低下させるという問題がある。単繊維繊度は、好ましくは1.2〜1.5dtexである。
ポリアクリロニトリル系前駆体繊維の緻密性は、ヨウ素吸着法により測定される明度差(ΔL)で表示することができ、本発明では明度差(ΔL)が50以下であることが好ましい。明度差の下限は特にないが、5もあれば十分な効果がある。高度に緻密化した糸は、急激な昇温プロファイルにおいても炭素繊維の表面の欠陥は生じにくく、結果として高い引張強度や圧縮強度が発現するのである。明度差のより好ましい範囲は40以下であり、より好ましくは30以下である。
ヨウ素吸着法による明度差(ΔL)の測定は、以下のとおり行う。すなわち、繊維長が5〜7cmの乾燥試料を0.5g精秤し、200mlの共栓つき三角フラスコに採り、これにヨウ素溶液(I2 50.76g、2,4−ジクロロフェノール10g、酢酸90gおよびヨウ化カリウム100gを秤量し、1リッターメスフラスコに移して、水に溶解させて定容積とした)100mlを加えて、60±0.5℃で50分間振とう氏しながら吸着処理を行う。ヨウ素を吸着した試料を流水で30分間水洗した後、遠心脱水(2,000rpm×1分間)を行い、素早く風乾する。この試料を開繊した後、ハンター型色差計で明度(L値)を測定する(L1)。一方ヨウ素の吸着処理を行わない対応の試料について同様の測定を行い(L0)、この二つの試料の明度差すなわちL1−L0の値より、明度差ΔLを求める。色差計としては、例えば、カラーマシン(株)社製、カラーマシン CM−25のハンター型色差を用いることができる。
本発明において、ポリアクリロニトリル系繊維に用いられるアクリル重合体は、アクリロニトリル100%でも良いが、耐炎化効率化の観点および製糸性の観点から共重合体が好ましく用いられる。共重合成分としては、いわゆる耐炎化促進成分として、アクリル酸、メタクリル酸およびイタコン酸等が好ましく挙げられ、より好ましくは、これらの一部または全量を、アンモニアで中和したアクリル酸、メタクリル酸およびイタコン酸のアンモニウム塩からなる共重合体が挙げられる。製糸性向上の観点から、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、アリルスルホン酸金属塩およびメタリルスルホン酸金属塩などが好ましく共重合できる。
上述した共重合体中の共重合成分の量は、合計で0〜10モル%が好ましく、より好ましくは0.1〜6モル%であり、さらに好ましくは0.2〜2モル%である。共重合成分の量が少なすぎると製糸性が低下し、共重合体の量が多いと耐熱性が低下し続く耐炎化工程で融着が発生しやすくなるため、両者のバランスを考慮して設定することがよい。
かかる共重合体を重合する方法としては、特に限定されないが、溶液重合法、懸濁重合法および乳化重合法等を適用することができる。
アクリル系重合体を紡糸する際に、有機あるいは無機の従来公知の溶媒を使用することができるが、有機溶媒を使用することが好ましい。具体的には、溶媒として、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびジメチルスルホキシド等が使用される。
上述したような、アクリル系共重合体と溶媒からなる紡糸原液を、湿式紡糸法、乾湿式紡糸法、乾式紡糸法、または溶融紡糸法、好ましくは湿式紡糸法または乾湿式紡糸法により口金から紡出し、凝固浴に導入して繊維を凝固させる。凝固浴には、いわゆる凝固促進成分を含ませることができ、凝固浴の温度および凝固促進成分の濃度によって、凝固速度を制御することができる。凝固促進成分としては、前記アクリル系共重合体を溶解せず、かつ紡糸原液に用いる溶媒と相溶性があるものが使用でき、具体的には、水を使用することが好ましい。
湿式紡糸法や乾湿式紡糸法では、紡糸原液中のポリマー濃度、凝固浴温度および浴延伸温度を適度な範囲に調整することにより、繊維表面に形成されるスキン層が厚くかつ繊維を構成するフィブリル単位が小さい凝固繊維が得られるようになり、かかる凝固繊維を後述するような方法で延伸することで表面が平滑かつ緻密な前駆体繊維を得ることができる。具体的には、紡糸原液中のポリマー濃度を18〜30重量%の範囲とし、凝固浴の温度を0℃〜30℃の温度範囲とし、浴延伸温度を凝固浴温度に対し50℃以上高温にすることが好ましい。
本発明において、前記の凝固浴中に導入して繊維(糸条)を凝固せしめた後、水洗、延伸、油剤付与および乾燥等を経て、アクリル系繊維が得られる。また、油剤付与後、さらにスチームで延伸することもできる。ここで、凝固後の糸条は、水洗せずに直接延伸浴中で延伸しても良いし、溶媒を水洗除去後に浴中で延伸しても良い。かかる浴中延伸は、通常、30〜98℃の温度に温調された単一または複数の延伸浴中で行われ、これら水洗浴や延伸浴においては、前述した紡糸原液に用いる溶媒の水溶液中の含有率は、凝固浴における溶媒の含有率を上限とするのが良い。
浴延伸の後、糸条にシリコーン等からなる油剤を付与することが好ましい。かかるシリコーン油剤は、変性シリコーンで、かつ、耐熱性の高いアミノ変性シリコーンを含有するものが好ましい。
浴中延伸、油剤付与された糸条は、加熱により乾燥することが好ましい。乾燥処理は、50〜200℃の温度に加熱されたロールに接触させて行うことが効率的である。糸条の含有水分率が1重量%以下となるまで乾燥し、繊維構造を緻密化させることが好ましい。
本発明で用いられる前駆体繊維は、束状の前駆体繊維であることが好ましく、1糸条あたりのフィラメント数は、好ましくは1,000〜300,000であり、より好ましくは3,000〜100,000であり、さらに好ましくは6,000〜50,000であり、特に好ましくは12,000〜24,000である。
上記にようにして得られた前駆体繊維は、通常の方法で耐炎化処理される。すなわち、空気中、200℃〜300℃の温度範囲で耐炎化処理されることが好ましい。耐炎化時の延伸比は、得られる炭素繊維の引張強度を向上させる観点から、毛羽が発生しない範囲で高くすることが好ましく、0.7〜1.2とすることが好ましい。延伸比が0.7未満になると炭素繊維の引張強度が低下することがあり、延伸比が1.2を超えると引張強度は向上するが、毛羽が発生し、取り扱い性が低下することがある。延伸比はより好ましくは0.8〜1.1である。
耐炎化は、得られる炭素繊維の引張強度と炭化工程のプロセス性、および炭素化収率を向上させる観点から、耐炎化繊維の比重が1.25〜1.50の範囲となるまで継続して耐炎化することが好ましく、比重はより好ましくは1.28〜1.45であり、さらに好ましくは1.30〜1.40である。
耐炎化時間は、好ましい耐炎化度が得られるように適宜決めることができるが、得られる炭素繊維の性能および生産性を高める観点から10〜100分が良く、好ましくは20〜60分ある。ここで耐炎化時間とは、繊維束が耐炎化炉内に滞留している全時間を言う。耐炎化時間が10分未満であると、単繊維表層部と単繊維中央部の構造差が大きくなり、得られた炭素繊維のストランド引張強度とストランド引張弾性率が低下する場合がある。一方、耐炎化時間が100分を超えると生産性が低下する。
このようして得られた耐炎化繊維を炭化して炭素繊維とする方法としては、炭化工程を前炭化工程と後炭化工程と2つに分けて分割して処理することが好ましい。まず、前炭化工程では、不活性雰囲気中で500〜1,000℃の温度で熱処理を行うことが好ましい。500℃未満の温度では、次工程の炭化工程における繊維の分解・劣化が激しく炭素繊維束としての特性が低下することがある。また、温度が1,000℃を超えると、炭化工程での十分な張力を保つことが困難になり、ストランド引張弾性率が200GPaを下回る場合がある。温度は、より好ましくは600〜900℃である。
前炭化工程における延伸比は、得られる炭素繊維の引張強度を向上させる観点から、毛羽が発生しない範囲で高くすることが好ましく、好ましくは0.8〜1.3である。延伸比が0.8未満となると、炭素繊維の引張強度が4.5GPaを下回る場合があり、1.3を超えると引張強度は向上するが、毛羽が発生し、取り扱い性が低下する場合がある。延伸比は、好ましくは0.9〜1.2である。
後炭化工程では、不活性雰囲気中で1,100〜1,300℃の最高温度での熱処理を行うことが好ましい。温度が1,300℃を超えると炭素繊維の弾性率が高くなり過ぎ、シャフトの曲げ弾性率が低くなるという問題がある。また、炭化温度を上げると炭素結晶の成長が進むことにより炭素繊維の結晶サイズLcが18オングストロームを越え、結果として繊維強化複合材料とした場合の圧縮特性が不十分となるため、シャフトの曲げ強さ、ねじり強さが低下するという問題がある。温度が1,100℃未満であると炭素繊維の結晶サイズは14オングストロームより小さくなるが炭素結晶の成長が不十分なため、得られる炭素繊維の水分率が高くなり、繊維強化複合材料を成形する際に、マトリックス樹脂の硬化が不十分となり、繊維強化複合材料の引張強度が十分発現しない場合がある。温度は、より好ましくは1,150℃〜1,250℃である。
また、本発明において、炭化工程での1,000〜最高温度までの昇温速度は、100〜2,000℃/分である。昇温速度が100℃/分以下であると、単繊維内部まで炭化が進行してしまい、弾性率が高くなるという問題点がある。昇温速度が2,000℃/分より早いと、炭化工程での繊維の炭素構造が破壊され、糸切れなどに発展する問題がある。昇温速度は、好ましくは150〜1,000℃/分であり、より好ましくは200〜500℃/分である。
上述する方法で得られた炭素繊維に対して、その表面改質のため、電解処理をすることができる。電解処理に用いる電解液には、硫酸、硝酸および塩酸等の酸性溶液や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよびテトラエチルアンモニウムヒドロキシドのようなアルカリまたはそれらの塩を水溶液として使用することができる。ここで、電解処理に要する電気量は、適用する炭素繊維により適宜選択することができる。
かかる電解処理により、得られる複合材料において、炭素繊維とマトリックス樹脂との接着性が適正化でき、得られる複合材料においてバランスのとれた強度特性が発現されるようになる。
この後、得られた炭素繊維に集束性を付与するため、炭素繊維にサイジング処理をすることもできる。サイジング剤には、樹脂との相溶性の良いサイジング剤を、使用する樹脂の種類に応じて適宜選択することができる。
さらに本発明の炭素繊維は、マトリックス樹脂をメチルエチルケトンやメタノールなどの溶媒に溶解して低粘度化し、上記炭素繊維に含浸させるウエット法と、加熱により低粘度化し、炭素繊維に含浸させるホットメルト法などの方法によりプリプレグに加工することができる。
ホットメルト法は、プリプレグ中に残留する溶媒がないために好ましく用いられ、加熱により低粘度化したエポキシ樹脂組成物を直接炭素繊維に含浸させる方法、あるいは一旦エポキシ樹脂組成物を離型紙などの上にコーティングしたフィルムをまず作成し、次いで炭素繊維の両側あるいは片側から該フィルムを重ね、加熱加圧することにより樹脂を含浸させたプリプレグを製造する方法などがあり、適宜用いることができる。
マトリックス樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂およびエポキシ樹脂などが用いられるが、本発明で好適なゴルフシャフト用プリプレグのマトリックス樹脂としては、エポキシ樹脂が一般的である。エポキシ樹脂としては、分子内に複数のエポキシ基を有する化合物が用いられる。特に、アミン類、フェノール類や炭素−炭素二重結合を有する化合物が好ましく用いられる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、トラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、およびテトラグリシジルキシレンジアミンのようなグリシジルアミン型エポキシ樹脂等あるいはこれらの組み合わせが好適に用いられる。
かかるエポキシ樹脂組成物に使用される硬化剤としては、エポキシ基と反応し得る活性基を有する化合物であれば用いることができるが、特にアミノ基、酸無水物基およびアジド基を有する化合物が好ましく使用される。具体的には、ジシンジアミド、ジアミノジフェニルスルホンの各種異性体、およびアミノ安息香酸エステル類が好ましく使用される。
本発明の炭素繊維に組み合わせる樹脂としては、プリプレグ硬化物のガラス転移温度として80℃〜250℃の温度になる樹脂が好ましい。プリプレグ硬化物のガラス転移温度は、より好ましくは90℃〜190℃であり、特に好ましくは100℃〜150℃である。上記範囲に入る樹脂は塑性変形能力が大きいため、本発明の炭素繊維の低弾性率で高伸度の特徴を最大限に利用することができる。プリプレグ硬化物のガラス転移温度が250℃の温度を超えると、繊維強化複合材料に残留する熱応力が大きくなったり、硬化物が脆くなりがちであり、本発明の炭素繊維と組み合わせると得られる繊維強化複合材料の強度特性が低下する場合がある。プリプレグ硬化物のガラス転移温度が80℃未満であると、繊維強化複合材料に成形後、耐熱性が不足するために高温下で大きな強度低下を生じたり、あるいは繊維強化複合材料の表面を研磨するとき、熱により軟化した樹脂が研磨機に目詰まりを起こさせるなどの加工上の不都合を生じる場合がある。
上記ガラス転移温度を実現するマトリックス樹脂の組成としては、例えば、エポキシ当量400〜1,000の長鎖の2官能エポキシ樹脂を主成分にすることなどが挙げられるが、該組成に限定されるものではない。
炭素繊維強化プリプレグ硬化物のガラス転移温度は、下記の方法によって測定することができる。すなわち、できあがったプリプレグを硬化炉中で130℃の温度で、2時間加熱硬化し、得られた繊維強化複合材料を用い、JIS K7121に従い、示差走査熱量計(DSC)によりガラス転移温度測定を行う。容量50μlの密閉型サンプル容器に15〜20mgの試料を詰め、昇温速度40℃/分で30〜200℃の温度まで昇温し、測定した。測定装置としては、例えば、PerkinElmer社製Pyris1DSCを使用することができる。具体的には、得られたDSC曲線の階段状変化を示す部分において、各ベースラインの延長した直線から縦軸方向に等距離にある直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線とが交わる点の温度がガラス転移温度となる。
本発明の炭素繊維を用いたプリプレグにおいては、プリプレグ中の繊維重量含有率が50%以上であれば、成形後の管状体等の軽量化を図ることができる。更に、プリプレグ中の繊維重量含有率が60%以上であれば、成形後の管状体等の一層の軽量化を図ることができる。また、プリプレグ中の繊維重量含有率は90%を超えないことが好ましい。繊維重量含有率が90%を超えると、成形後の管状体等の強化繊維製プラスチック製部材にボイドが発生し、強度が低下する場合がある。
さらに、本発明の炭素繊維を用いたプリプレグにおいては、プリプレグ中のプリプレグ1mあたりの炭素繊維重量、すなわち、炭素繊維目付が10〜250g/mであることが好ましい。プリプレグ中の炭素繊維目付が250g/mを超えるものでは、成形後の管状体等の軽量化効果が十分でない場合がある。また、炭素繊維目付が10g/m未満であれば加工が非常に困難であるために製造コストが高くなる場合がある。炭素繊維目付は、より好ましくは30〜200g/mである。
該炭素繊維強化プリプレグを用いてゴルフシャフトを製造することができる。具体的には、炭素繊維強化プリプレグを積層後、積層物に圧力を付与しながら樹脂を加熱硬化させる方法などによりゴルフシャフトを製造することができる。熱および圧力を付与する方法には、プレス成形法、オートクレーブ成形法、バッギング成形法、ラッピングテープ法および内圧成形法などがあり、特にスポーツ用品に関しては、ラッピングテープ法と内圧成形法が好ましく採用される。
ラッピングテープ法は、マンドレルなどの芯金にプリプレグを巻いて、円筒状成形体を得る方法であり、具体的には、マンドレルにプリプレグを巻き付け、プリプレグの固定及び圧力付与のために、プリプレグの外側に熱可塑性樹脂フィルムからなるラッピングテープを巻き付け、オーブン中で樹脂を加熱硬化させた後、芯金を抜き去って円筒状成形体を得る。
また、内圧成形法は、熱可塑性樹脂のチューブなどの内圧付与体にプリプレグを巻きつけたプリフォームを金型中にセットし、次いで、内圧付与体に高圧の気体を導入して圧力をかけると同時に金型を加熱し成形する方法である。
上記の炭素繊維複合材料製ゴルフシャフトにおいて、本発明の炭素繊維を用いたプリプレグは、上記中空シャフトのストレート層、バイアス層、およびその両方に使用することができるが、バイアス層に用いると弾性率が低い特徴を最大限に利用することができる。高い曲げ強度が必要な場合は、ストレート層に用いると炭素繊維の高い圧縮強度を最大限に利用することができる。
以下、実施例を用いて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定されるものではない。本実施例中の各測定値は、以下の方法により測定した。
<炭素繊維の炭素結晶サイズ>
40mm長に切断した繊維束(試料繊維)を20mg精秤し、その試料繊維軸が正確に平行になるようにそろえた後、薄いコロジオン液を含浸させ、幅1mmの厚さが均一な角柱試料を作製した。得られた角柱試料について、理学電機社製X線回折装置を用いて測定した。測定条件は、X線源としてNiフィルターにより単色化したCuKα線を用い、出力40KV−20mA、計数管としてシンチレーションカウンターを用い測定を行った。2θ=25〜26°近傍の面指数(002)に対応した回折ピークの半価幅Beから、下記3式により炭素結晶サイズLcを求めた。
結晶サイズLc(nm)=λ/(B0×COSθ) ・・・(3式)
λ:X線の波長=0.15148nm
B0=(Be−B11/2
(B1は装置定数。ここでは1.046×10−2rad)
θ=Bragg角 。
<炭素繊維プリプレグの0度引張強度と0度引張弾性率>
一方向プリプレグを11枚積層して得られた一方向複合材料から、ASTM D3039に従い、幅6.4mm、長さ14mmの試験片を作製し、0度引張強度および弾性率を測定した。
<炭素繊維プリプレグの0度圧縮強度>
このプリプレグを繊維方向を一方向に揃えて積層し、温度130℃、圧力0.3MPaで2時間硬化させ、厚さが1mmの積層板(繊維強化複合材料)を成形した。前記積層板から被破壊部分が中心になるように、厚さ1±0.1mm、幅12.7±0.13mm、長さ80±0.013mm、ゲージ部長さ5±0.13mmの試験片を切り出した。この試験片よりASTM D695に示される圧縮治具を使用し、歪み速度を1.27mm/分の条件で測定し、繊維体積分率60%に換算して繊維強化複合材料の圧縮強度を得た。
<円筒状CFRPの作製>
下記(a)〜(e)の操作により、円筒軸方向に対して[0/±45]の積層構成を有し、内径が6.3mmおよび10mmの2種類の円筒状CFRPを作製した。マンドレルには、直径6.3mmおよび10mm(いずれも長さ1,000mm)のステンレス製丸棒を使用した。
(a)一方向プリプレグを繊維の方向がマンドレルの軸方向に対して45度になるように、直径6.3mmのマンドレルでは縦800mm×横68mm、直径10mmのマンドレルでは縦800mm×横103mmの長方形に2枚切り出した。この2枚を繊維方向が互いに交差するように、かつ横方向に直径6.3mmのマンドレルでは10mm、直径10mmのマンドレルでは16mm(マンドレル半周分に対応)ずらして貼り合わせた。
(b)貼り合わせたプリプレグを離型処理したマンドレルに、プリプレグの縦方向とマンドレルの軸方向が一致するように巻き付けた(バイアス材)。
(c)その上に、プリプレグを繊維の方向が縦方向になるように、直径6.3mmのマンドレルでは縦800mm×横77mm、直径10mmのマンドレルでは縦800mm×横112mmの長方形に切り出したものをプリプレグの縦方向とマンドレルの軸方向が一致するように巻き付けた(ストレート材)。
(d)ラッピングテープ(耐熱性フィルムテープ)を巻きつけ、硬化炉中で130℃の温度で2時間加熱成形した。
(e)成形後、マンドレルを抜き取り、ラッピングテープを除去して円筒状CFRPを得た。
<円筒状CFRPの物性測定>
A.曲げ強度と曲げ弾性率の測定
内径10mmの円筒状CFRPを用い、「ゴルフクラブ用シャフトの認定基準及び基準確認方法」(製品安全協会編、通商産業大臣承認5産第2087号、1993年)に記載の3点曲げ試験方法に基づき曲げ破壊荷重を測定し、該荷重値から下記4式により曲げ強度を、また、荷重500N時のクロスヘッド移動量(たわみ量)から下記5式により曲げ弾性率を求めた。支点間距離を300mmとし、試験速度を5mm/分とした。
曲げ強度(MPa) F=8d1×N×L/{π(d1−d2)}・・・(4式)
曲げ弾性率(GPa)E=4LW/{3π(d1−d2)V×1000}・・・(5式)
E:曲げ弾性率(GPa)
L:支点間距離(mm)
W:荷重(N)
d1:内直径(mm)
d2:外直径(mm)
V:クロスヘッド移動量(たわみ量)(mm)
N:破壊荷重(N)
B.捻り強さの測定
内径10mmの円筒状CFRPから長さ400mmの試験片を切り出し、「ゴルフクラブ用シャフトの認定基準及び基準確認方法」(製品安全協会編、通商産業大臣承認5産第2087号、1993年)に記載の方法に従い、捻り試験を行った。試験片ゲージ長は、300mmとし、試験片両端の50mmを固定治具で把持した。捻り強さは、下記4式により求めた。
捻り強さ(N・m・deg)=破壊トルク(N・m)×破壊時の捻れ角(deg)(4式)。
(実施例1)
アクリロニトリル99.5モル%とアクリル酸0.5モル%からなる共重合体を、ジメチルスルホキシドを溶媒とする溶液重合法により重合し、共重合成分の含有率が22重量%の紡糸原液を得た。この紡糸原液を、40℃の温度で、直径0.15mm、孔数3、000の紡糸口金を用い、一旦空気中に吐出し、約4mmの空間を通過させた後、3℃の温度にコントロールした35%ジメチルスルホキシドの水溶液からなる凝固浴に導入する乾湿式紡糸法により、凝固糸条とした。この凝固糸条を水洗した後、温水中90℃の温度で3.5倍に延伸し、さらにアミノ変性シリコーンを含有した油剤を付与して延伸糸を得た。この延伸糸を、160℃の温度で加熱ローラーを用いて乾燥緻密化処理を行い、0.3MPa−Gの加圧スチーム中で延伸することにより製糸全延伸倍率が13倍の、単繊維繊度1.3dtex、単繊維本数3,000本のポリアクリロニトリル繊維を得た。このポリアクリロニトリル繊維のヨウ素吸着法による明度差ΔLは、35であった。
得られたポリアクリロニトリル繊維を、単繊維本数12,000本として合糸し、前駆体繊維を得た。この前駆体繊維を、熱風循環方式の耐炎化炉において空気中250℃で1時間耐炎化処理した後不活性雰囲気中、昇温速度500℃/分で、300℃から1,000℃の温度まで昇温して前炭化処理し、次に不活性雰囲気中、最高温度1,200℃の温度で炭化処理し、その際の1,000℃〜1,200℃の昇温速度を500℃/分とした。得られた炭素繊維の物性を、前述の方法により測定した。この炭素繊維をシート状に一方向に整列させ、下記組成の樹脂組成物をリバースロールコーターを用いて離型紙上に塗布した樹脂フィルムを作製2枚を炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧して樹脂組成物を含浸させ、炭素繊維目付125g/mのプリプレグを得た。
[樹脂組成]
・ビスフェノールAジグリシジルエーテル樹脂(”エピコート”(登録商標)1001、ジャパン エポキシ レジン(株)製) 30重量%
・ビスフェノールAジグリシジルエーテル樹脂(”エピコ−ト”(登録商標)828、ジャパン エポキシ レジン(株)製) 30重量%
・フェノールノボラックポリグリシジルエーテル樹脂(”エピクロン”(登録商標)−N740、大日本インキ化学工業(株)製) 27重量%
・ポリビニルホルマール樹脂(”ビニレック”(登録商標)K、チッソ(株)製) 5重量%
・ジシアンジアミド(DICY7、ジャパン エポキシ レジン(株)製)
4重量%
・3,4ジクロロフェノール−1ジメチルウレア(DCMU−99、保土ヶ谷化学(株)製、硬化剤) 4重量%
このプリプレグを用い、上述の方法で成形した複合材料平板および円筒状CFRPシャフトの機械特性および炭素繊維の物性を、表1にまとめて示す。
(実施例2)
炭化温度を1,150℃に変えたこと以外は、実施例1と同じ方法で、炭素繊維およびプリプレグを作成した。このプリプレグを用いた積層板および円筒状CFRPシャフトの機械特性を表1に示す。
(実施例3)
炭化温度を1,100℃の温度とし、炭化工程における昇温速度を200℃/分に変えたこと以外は、実施例1と同じ方法で、炭素繊維およびプリプレグを作成した。このプリプレグを用いた積層板および円筒状CFRPシャフトの機械特性を表1に示す。
(実施例4)
アクリロニトリル99.5モル%とアクリル酸0.5モル%からなる共重合体を、ジメチルスルホキシドを溶媒とする溶液重合法により重合し、共重合成分の含有率が28重量%の紡糸原液を得た。この紡糸原液を、45℃の温度で、直径0.15mm、孔数3、000の紡糸口金を用い、一旦空気中に吐出し、約4mmの空間を通過させた後、3℃の温度にコントロールした35%ジメチルスルホキシドの水溶液からなる凝固浴に導入する乾湿式紡糸法により、凝固糸条とした。この凝固糸条を、水洗した後、温水中90℃の温度で3.5倍に延伸し、さらにアミノ変性シリコーンを含有した油剤を付与して延伸糸を得た。この延伸糸を、160℃の温度の加熱ローラーを用いて、乾燥緻密化処理を行い、0.3MPa−Gの加圧スチーム中で延伸することにより、製糸全延伸倍率が13倍の、単繊維繊度1.3dtex、単繊維本数3,000本のポリアクリロニトリル繊維を得た。
このポリアクリロニトリル繊維のヨウ素吸着法による明度差ΔLは35であった。このポリアクリロニトリル系繊維を用い、実施例1と同じ方法で炭素繊維とプリプレグを作成した。このプリプレグを用いた積層板および円筒状CFRPシャフトの機械特性を表1に示す。
(実施例5)
実施例1の方法において、製糸工程の吐出量を減少させることにより単繊維繊度を1.2dtexの前駆体繊維を得た。その前駆体繊維を用いて炭化温度を1,300℃の温度とし、炭化工程における昇温速度を300℃/分に変えたこと以外は、実施例1と同じ方法で、炭素繊維およびプリプレグを作成した。このプリプレグを用いた積層板および円筒状CFRPシャフトの機械特性を表1に示す。
(実施例6)
実施例1の方法において、製糸工程の吐出量を増加させる事により単繊維繊度を1.6dtexの前駆体繊維を得た。その前駆体繊維を炭化温度を1,050℃の温度に変えたこと以外は、実施例1と同じ方法で、炭素繊維およびプリプレグを作成した。このプリプレグを用いた積層板および円筒状CFRPシャフトの機械特性を表1に示す。
(実施例7)
炭化工程での1,000℃〜最高温度までの炭化昇温速度を3,000℃/分に変えたこと以外は実施例3と同じ方法で、炭素繊維およびプリプレグを作成した。炭素繊維は実施例1〜6に比べると毛羽が多く発生し、プリプレグ品位も炭素繊維の毛羽により欠点が増加した。このプリプレグを用いた積層板および円筒状CFRPシャフトの機械特性を表1に示す。
(比較例1)
炭化温度を1,400℃の温度とし、炭化工程における昇温速度を200℃/分に変えた以外ことは、実施例1と同じ方法で、炭素繊維およびプリプレグを作成した。このようにして得られたプリプレグを用いた積層板および円筒状CFRPシャフトの機械特性を表1に示す。炭素繊維のストランド引張弾性率が高く、円筒の曲げ弾性率が高くなった。
(比較例2)
炭化温度を1,000℃の温度で、炭化工程における昇温速度を200℃/分に変えたこと以外は、実施例1と同じ方法で、炭素繊維およびプリプレグを作成した。このプリプレグを用いた積層板および円筒状CFRPシャフトの機械特性を表1に示す。炭素繊維のストランド引張弾性率が低く、そして水分率が高く、成形時にボイドが多数発生し、物性が大幅に低下した。
(比較例3)
ポリアクリロニトリル系前駆体繊維の単繊維繊度を0.8dtexにしたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維およびプリプレグを作成した。このプリプレグを用いた積層板および円筒状CFRPシャフトの機械特性を表1に示す。炭素繊維のストランド引張弾性率が高く、円筒の曲げ弾性率が高くなった。
(比較例4)
ポリアクリロニトリル系前駆体繊維の単繊維繊度を1.8dtexにし、実施例1と同じ方法で炭素繊維を作成しようとしたが、前炭化工程での糸切れが多発し、プリプレグを作成するための連続した炭素繊維を得ることができなかった。
(比較例5)
アクリロニトリル99.5モル%とアクリル酸0.5モル%からなる共重合体を、ジメチルスルホキシドを溶媒とする溶液重合法により重合して、共重合成分の含有率が15重量%の紡糸原液を得た。この紡糸原液を、55℃で、直径0.15mm、孔数3、000の紡糸口金を用い、一旦空気中に吐出し、約4mmの空間を通過させた後、20℃の温度にコントロールした55%ジメチルスルホキシドの水溶液からなる凝固浴に導入する乾湿式紡糸法により凝固糸条とした。この凝固糸条を、水洗した後、温水中90℃の温度で3.5倍に延伸し、さらにアミノ変性シリコーンを含有した油剤を付与して延伸糸を得た。この延伸糸を、160℃の温度の加熱ローラーを用いて、乾燥緻密化処理を行い、0.3MPa−Gの加圧スチーム中で延伸することにより、製糸全延伸倍率が13倍の、単繊維繊度1.3dtex、単繊維本数3,000本のポリアクリロニトリル繊維を得た。このポリアクリロニトリル繊維のヨウ素吸着法による明度差ΔLは80であった。このポリアクリロニトリル系繊維を用いて、実施例1と同じ方法で、炭素繊維とプリプレグを作成した。このプリプレグを用いた積層板および円筒状CFRPシャフトの機械特性を表1に示す。機械特性、とくに炭素繊維とコンポジットの引張強度と捻り強さが大幅に低下した。
Figure 2005256211
曲げ強さとねじり強さに優れ、かつ曲げに強いゴルフシャフトに好適な炭素繊維を提供することができ、有用である。

Claims (9)

  1. ストランド引張強度が3.8〜5.5GPa、ストランド引張弾性率が180〜220GPaで、かつ広角X線回折法により測定した炭素結晶サイズLcが13〜18オングストロームであることを特徴とする炭素繊維
  2. 引張伸度が2〜3%である請求項1記載の炭素繊維
  3. 水分含有率が0.5%以下である請求項1または2に記載の炭素繊維
  4. 比重が1.7〜1.9である請求項1〜のいずれかに記載の炭素繊維
  5. 1糸条あたりのフィラメント数が1,000〜300,000本である請求項1〜4のいずれかに記載の炭素繊維束。
  6. ヨウ素吸着法により測定された明度差(ΔL)が50以下であり、単繊維繊度が1.1〜1.7dtexであるポリアクリロニトリル系前駆体繊維を、耐炎化処理し、不活性雰囲気下において、1,100〜1,300℃の最高温度で、かつ1,000℃〜最高温度まで昇温速度100〜2,000℃/分で昇温しつつ、焼成することを特徴とする炭素繊維の製造方法。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の炭素繊維を含む炭素繊維強化プリプレグ。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載の炭素繊維を含むゴルフシャフト。

  9. 請求項に記載の炭素繊維強化プリプレグを硬化せしめてなるゴルフシャフト
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