JP2006188782A - 炭素繊維束およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
優れた集束性を有し、織物やプリプレグへの優れた加工性を有し、かつ熱硬化性樹脂と組み合わせて優れた複合材料物性を有する炭素繊維束および炭素繊維束の製造方法を提供する。
【解決手段】
成分中に少なくとも熱可塑性樹脂を含むサイジング剤とエポキシ樹脂を含むサイジング剤が炭素繊維糸条に付着されており、そのサイジング剤に含まれる熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の質量比が15/1〜2/1であることを特徴とする炭素繊維束であって、この炭素繊維束は、熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の質量比が15/1〜2/1の割合で、エポキシ樹脂を炭素繊維糸条に付与した後、熱可塑性樹脂を付与することにより好適に得ることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、織物やプリプレグへの優れた加工性を有し、かつ熱硬化性樹脂と組み合わせて優れた複合材料物性を有する炭素繊維束およびその製造方法に関するものである。
炭素繊維の需要は年々増えており、航空機やスポーツ用途だけでなく、自動車や建材等の一般産業用途での需要が高まっている。さらに、航空機用途に代表される構造部材では、優れた複合材料物性、一段と優れた引張特性、圧縮特性および接着特性が求められている。
また、複合材料のコンポジット物性の向上、品質および性能の安定化のために、炭素繊維には各種のサイジング剤が付与されている。複合材料を構成するマトリックスに対する相溶性と接着性が良好で、コンポジット物性を向上させ、同時に炭素繊維のプリプレグ化および製織などの成形に際して、該炭素繊維束の集束性、ハンドリング性および耐擦過性などを向上させるサイジング剤が必要であり、最近は特に、成型の高速化に伴いより高い集束性と耐擦過性が必要となっている。
従来、このような目的で、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂マトリックスを対象に各種サイジング処理方法が提案されており、特に集束性の高める成分としてポリウレタンなどをエポキシ樹脂に添加したサイジング剤が多く提案されている(特許文献1および特許文献2参照)。しかしながら、何れも十分に満足する高い集束性が得られていない。一方で、より集束性の優れたサイジング剤が、カット糸やミルド糸のような、いわゆる短繊維用途で提案されているが、その対象マトリックスのほとんどが熱可塑性樹脂である。具体的には、ポリアミド樹脂を配合した炭素繊維用サイジング剤(特許文献3および特許文献4参照)や、ポリカーボネート樹脂およびポリマレイミド樹脂とエポキシ樹脂を混合したサイジング剤(特許文献5および特許文献6参照)や、ポリアミド化合物上にエポキシ樹脂などの疎水性化合物をサイジングする方法(特許文献7参照)などが提案されている。しかしながら、何れも熱可塑性樹脂との機械物性を高める効果はあるものの、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂マトリックスとした複合材料のコンポジット特性において、接着特性が劣るという問題があった。
特開平9−250087号公報 特公平6−065787号公報 特開平9−003777号公報 特開2003−105676号公報 特開昭62−021872号公報 特開平02−064133号公報 特開平02−084577号公報
そこで本発明の目的は、かかる従来技術の背景に鑑み、より優れた集束性を有し、織物やプリプレグへの優れた加工性を有し、かつ熱硬化性樹脂と組み合わせて優れた複合材料物性を有する炭素繊維束および炭素繊維束の製造方法を提供することにある。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の炭素繊維束は、成分中に少なくとも熱可塑性樹脂およびエポキシ樹脂を含むサイジング剤が炭素繊維糸条に付着されてなり、該サイジング剤に含まれる熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の質量比が15/1〜2/1であることを特徴とする炭素繊維束である。
また、本発明の炭素繊維束は、成分中に少なくとも熱可塑性樹脂を含むサイジング剤とエポキシ樹脂を含むサイジング剤が炭素繊維糸条に付着されてなり、該サイジング剤に含まれる熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の質量比が15/1〜2/1であることを特徴とする炭素繊維束である。
本発明の炭素繊維束の好ましい態様によれば、上記の熱可塑性樹脂は、室温での引張破断伸度が100%以上の熱可塑性樹脂であり、そのような熱可塑性樹脂としてポリアミド樹脂が挙げられる。
また、本発明の炭素繊維束の好ましい態様によれば、上記のエポキシ樹脂は、エポキシ当量が100〜200当量/gの脂肪族ポリエポキシ樹脂である。
本発明の炭素繊維束は、熱硬化性樹脂用に好適であり、熱硬化性樹脂と組み合わせて優れた複合材料とすることができる。
また、本発明の炭素繊維束の製造方法は、熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の質量比が15/1〜2/1の割合で、まずエポキシ樹脂を炭素繊維糸条に付与し、次いで熱可塑性樹脂を付与することを特徴とする炭素繊維束の製造方法である。
本発明によれば、より優れた集束性を有し、織物やプリプレグへの優れた加工性を有し、かつ熱硬化性樹脂と組み合わせて優れた複合材料物性を有する炭素繊維束が得られる。
本発明者らは、鋭意検討した結果、成分中に少なくとも熱可塑性樹脂およびエポキシ樹脂を含むサイジング剤が炭素繊維糸条に付着されており、かつ該サイジングに含まれる熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の質量比が15/1〜2/1である熱硬化性樹脂用炭素繊維束、および、熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の質量比が15/1〜2/1の割合で、まずエポキシ樹脂を炭素繊維糸条に付与し、次いで熱可塑性樹脂を付与する炭素繊維束の製造方法によって、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
本発明の炭素繊維束において、炭素繊維糸条に付与されるサイジング剤は、成分中に少なくとも熱可塑性樹脂およびエポキシ樹脂を含み、そこで熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の質量比は15/1〜2/1の範囲である。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂としては、通常の熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリテトラフロロエチレン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、テルペンフェノール樹脂およびポリビニルアルコール樹脂などが挙げられる。
これらの中でも、熱可塑性樹脂としてポリアミド樹脂を使用すると、熱硬化性樹脂マトリックスとの優れた炭素繊維束が得られる。該ポリアミド樹脂としては、ナイロン6やナイロン66等の一般に使用されている樹脂、およびオキシアルキレン基を有するジアミンとジカルボン酸の塩にラクタムを共重合させてつくる変性ポリアミドが好適である。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂は、その引張破断伸度が100%〜1000%の範囲であることが好ましい。ここに、熱可塑性樹脂の引張破断伸度とは、JIS K 7113(1989)「プラスチックの引張試験方法」に準拠し、厚さ0.2±0.1mm、ホットプレス、試験長50mm、引張速度20cm/min、東洋ボールドウィン製テンシロンで測定により定量化される。
かかる引張破断伸度が100%未満であると、熱硬化性樹脂コンポジットの引張破壊時のクラックが繊維軸垂直方向に進展し、熱硬化樹脂コンポジットの引張強度が低くなる場合がある。また、引張破断伸度が1000%を超えるとサイジング剤が柔軟になり過ぎて、本来の熱硬化性樹脂コンポジットの高い接着特性が得られない場合がある。したがって、かかる引張破断伸度の好ましい範囲は、100%〜1000%の範囲であり、300〜800%の範囲が更に好適である。
本発明で用いられるエポキシ樹脂としては、通常のエポキシ樹脂、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ウレタン変性ビスフェノールAエポキシ樹脂、エステル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ダイマー酸エポキシ樹脂および脂肪族エポキシ樹脂等の単独または混合エポキシ樹脂などが挙げられる。
該エポキシ化合物としては、ジャパンエポキシレジン(株)製エピコート(登録商標、以下同じ)828(エポキシ当量:184〜194)、エピコート834(エポキシ当量:230〜270)、エピコート1001(エポキシ当量:450〜500)、エピコート1004(エポキシ当量:875〜975)などのビスフェノールA型エポキシ化合物、エピコート806(エポキシ当量:160〜170)、エピコート807(エポキシ当量:160〜175)、などのビスフェノールF型エポキシ化合物、エピコート152(エポキシ当量:172〜178)、エピコート157S65(エポキシ当量:200〜220)、エピコート1032S50(エポキシ当量:169〜179)などの多官能型エポキシ化合物、エピコート871(エポキシ当量:390〜470)、エピコート872(エポキシ当量:600〜700)などのダイマー酸型エポキシ化合物、エピコート171などの脂環型エポキシ化合物、エピコート604(エポキシ当量:110〜130)、エピコート630(エポキシ当量:90〜105)などの芳香族アミノエポキシ化合物を挙げることができ、脂肪族ポリエポキシ樹脂としては、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、およびポリグリセロールポリグリシジルエーテルなどを挙げることができる。これらのエポキシ樹脂は、1種単独でも、2種類以上併用することもできる。
本発明では、上記エポキシ樹脂のうち、特に脂肪族ポリエポキシ樹脂が立体的な障害が少ないため炭素繊維表面との接触機会が多く、炭素繊維表面との接着性が高く好ましく使用される。具体的には、ナガセケムテックス製デナコール(登録商標、以下同じ)EX313(エポキシ当量:141)、デナコールEX512(エポキシ当量:168)、およびデナコールEX612(エポキシ当量:166)などである。
該サイジング剤の成分として用いられるエポキシ樹脂は、エポキシ当量が100〜200当量/gを満たすことが好ましい。ここで、エポキシ当量とは、エポキシ樹脂1g当たりに含有するエポキシ基の当量を表し、通常、塩酸−ジオキサン溶液、塩酸−ピリジン法による測定により定量化される。
かかるエポキシ当量が100当量/g未満であると、サイジング剤の粘性が高くなり、ガイドローラ等に単繊維がとられ高次加工性が低下する場合がある。また、エポキシ当量が200当量/gを超えると、エポキシ基が少ないために炭素繊維との接着性が不足し、熱硬化性樹脂コンポジットの機械物性が低くなる場合がある。したがって、かかるエポキシ当量の好ましい範囲は、100当量/g〜200当量/gの範囲であり、140〜180当量/gの範囲が更に好適である。
さらに、本発明においては、上述のとおり、熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の質量比は15/1〜2/1を満たすことが必須である。該質量比が15/1より大きくなると、樹脂膜に阻害されてエポキシ樹脂などのマトリックス樹脂が炭素繊維糸条内部に含浸しにくく、プリプレグの平滑性が悪化して熱硬化性樹脂コンポジットの高い接着特性が得られない。また、質量比が2/1より小さくなると、炭素繊維束の集束性が低くなり加工性が悪化すると同時に熱硬化性樹脂コンポジットの高い引張特性が得られない。従って、該質量比の好ましい範囲は15/1〜2/1であり、好ましくは9/1〜3/1が好適である。
本発明のサイジング剤には熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の他に界面活性剤、平滑剤等の成分を1種類以上添加して使用することができる。非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪族エステルなどが、陰イオン界面活性剤としてはアルキルベンゼンスルホン酸アンモニウム塩、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩などが挙げられる。また、使用する熱硬化性マトリックス樹脂に応じては、本発明のサイジング剤の効果に影響を及ぼさない範囲で、適宜、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、不飽和エステル化合物等を添加することもできる。
本発明において、前記サイジング剤は、炭素繊維束の単位重量当たり1〜10重量%の範囲で炭素繊維束に付着していることが好ましい。さらには、サイジング剤の付着量は、1.5〜6重量%の範囲が好適である。サイジング剤の付着量が1重量%未満の場合、炭素繊維束をプリプレグ化および製織する際に、通過する金属ガイドなどによる摩擦に耐えられず毛羽発生し易い傾向にあり、炭素繊維シートの平滑性などの品位が低下してしまう場合がある。一方、サイジング剤の付着量が10重量%を超える場合、樹脂膜に阻害されてエポキシ樹脂などのマトリックス樹脂が炭素繊維糸条内部に含浸しにくくなる場合や、サイジング剤層が厚くなり本来の熱硬化性樹脂コンポジットの高い接着特性が得られない場合がある。
本発明で使用されるサイジング剤の溶媒としては、エポキシ樹脂および熱可塑性樹脂が可溶な通常の溶媒、例えば、水、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、トルエンおよびスチレンなどが挙げられる。これらの溶媒は、1種単独でも、2種類以上併用することもできる。とりわけ、取り扱い性および安全性の面から水溶媒が好適であり、水溶媒に難溶解のサイジング剤は、適宜、界面活性剤などを添加して水分散液として付与することが好適である。
サイジング剤濃度は、サイジング剤の付与方法、および付与した後に余剰のサイジング剤を絞り取る絞り量の調整等によって適宜調節する必要があるが、通常は0.2重量%〜20重量%の範囲である。
本発明の炭素繊維束の製造方法において、サイジング剤に含まれる熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の質量比が15/1〜2/1の割合で混合したサイジング剤を同時に炭素繊維糸条に付与することによって、本発明の炭素繊維束を得ることができるが、熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の質量比が15/1〜2/1の割合で、まずエポキシ樹脂を炭素繊維糸条に付与した後、次いで熱可塑性樹脂を付与する方法の方が、熱硬化性樹脂コンポジットの高い接着物性が安定して得られるため好適な手段である。
ここで具体的な炭素繊維束の製造方法を記載する。
本発明において、サイジング剤が付与される炭素繊維糸条は、ポリアクリロニトリル(PAN)系、レーヨン系あるいはピッチ系などの公知の炭素繊維フィラメントが数千から数万本束になったもので、特に、補強効果を得る上で、高強度の炭素繊維束が得られやすいPAN系炭素繊維糸条が好ましい。
また、本発明で用いられる炭素繊維糸条としては、繊度は好ましくは0.4〜3.0g/mであり、フィラメント数は好ましくは1000〜100000本、さらに好ましくは3000〜50000本であり、また、強度は好ましくは1〜10GPa、さらに好ましくは2〜7GPaであり、弾性率は好ましくは100〜1000GPa、さらに好ましく200〜600GPaである炭素繊維糸条が好適である。また、炭素繊維には、炭化繊維と黒鉛化繊維が含まれる。
以下に、PAN系炭素繊維糸条を用いる場合を例にして、詳細を説明する。炭素繊維の紡糸方法としては、湿式、乾式あるいは乾湿式などの紡糸方法を採用することができるが、高強度糸条が得られやすい湿式あるいは乾湿式紡糸が好ましく、特に乾湿式紡糸が好ましい。紡糸原液には、ポリアクリロニトリルのホモポリマーあるいは共重合成分の溶液あるいは懸濁液などを用いることができる。
該紡糸原液を凝固、水洗、延伸して前駆体原糸とする。該前駆体原糸を耐炎化処理、炭化処理まで行なって炭化繊維とするか、必要によっては更に黒鉛化処理をして黒鉛化繊維とする。得られた炭化繊維、黒鉛化繊維は、複合材料化される際に組み合わされるマトリックス樹脂との接着性を良好とするため、電解表面処理やサイジング剤付与がなされ、本発明で用いられる炭素繊維糸条となる。
本発明の炭素繊維束の製造方法において、サイジング剤の付与方法は、特に限定されないが、ローラーサイジング法、ローラー浸漬法、スプレー法およびその他公知の方法を用いることができる。中でも、一束あたりの単繊維数が多い炭素繊維糸条についても、サイジング剤を均一に付与しうるため、ローラー浸漬法が好ましく用いられる。
サイジング剤の液温は、溶媒蒸発によるサイジング剤濃度変動を抑えるため10〜50℃の範囲が好ましい。また、サイジング剤を付与した後に余剰のサイジング剤を絞り取る絞り量の調整することでサイジング剤の付着量および炭素繊維束内への均一付与ができる。乾燥条件は溶媒が乾燥除去できてサイジング剤が熱分解しない、または熱可塑性樹脂のガラス転移温度を超える温度が好ましく、具体的には120〜300℃の範囲であり、150〜250℃の範囲が好適である。
以下、本発明の炭素繊維束とその製造方法について、実施例により更に具体的に説明する。実施例中における測定法は、以下のとおりである。
<サイジング剤付着量>
約2gの炭素繊維束を秤量(W1)した後、50リットル/分の窒素気流中、温度450℃に設定した電気炉(容量120cm)に15分間放置し、サイジング剤を完全に熱分解させた。そして、20リットル/分の乾燥窒素気流中の容器に移し、15分間冷却した後の炭素繊維糸条を秤量(W2)して、次式よりサイジング剤付着量を求めた。
サイジング付着量(%)=[W1(g)−W2(g)]/[W1(g)]×100
<擦過毛羽数>
サイジング剤を付着させた炭素繊維束を、第1から第4の4個のステンレス製クロム鏡面ガイド(直径9.5mmの円筒)表面に各4.7±0.3mm接触するように通糸し、室温下3m/分の速度で擦過させた後、東レエンジニアリング社製特殊糸用毛羽計数装置[形式:DT−105(S特)]により毛羽数(個/m)を測定し、3未満を望ましいとした。
<ストランド物性>
JIS R 7601(1986)の樹脂含浸ストランド試験方法に準じて、引張強度および引張弾性率を測定した。なお、樹脂処方はベークライト[BAKELITE]ERL4221(登録商標、ユーシーシー[UCC]社製)/三フッ化ホウ素モノエチルアミン/アセトンの100/3/5重量部の混合物を用いた。
<コンポジット物性>
[コンポジット試験片の作製]
先ず、円周約2.7mの鋼製ドラムに、炭素繊維束と組み合わせる後述組成のエポキシ樹脂をシリコーン塗布ペーパー上にコーティングした樹脂フィルムを巻き、次にクリールから引き出した炭素繊維束をトラバースを介して該樹脂フィルム上に巻き取り、配列して、更にその繊維束の上から前記樹脂フィルムを再度かぶせて後、加圧ロールで回転加圧して樹脂を炭素繊維束内に含浸せしめ、幅300mm、長さ2.7mの一方向プリプレグを作製した。
このとき、炭素繊維束間への樹脂含浸を良くするために、ドラムは50〜60℃に加熱した。ドラムの回転数とトラバースの送り速度とを調整することによって、繊維目付200±5g/m2 、樹脂量約35重量%のプリプレグを作製した。
このようにして作製したプリプレグを裁断、積層し、オートクレーブを用いて加熱硬化(温度130℃、圧力3.0MPa、2時間)させ、引張強度測定用として肉厚約1mm、および層間剪断強度(以下、ILSSとする)測定用として肉厚約2mmの硬化板をそれぞれ作製した。
[エポキシ樹脂組成]
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製エピコート(登録商標)828):35重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製エピコート(登録商標)1001):45重量部、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製エピコート(登録商標)154):10重量部、ポリビニルホルマール樹脂5重量部、ジシアンジアミド:3重量部、3,4−ジクロロフェニル−1,1−ジメチルウレア:2重量部
[引張り強度およびILSSの測定]
上記硬化板は、引張強度試験用として幅12.7mm、長さ230mmの試験片とし、該試験片の両端に厚さ約1.2mm、長さ約50mmのガラス繊維強化エポキシ樹脂(GFRP)製のタブを接着し、必要に応じて、試験片中央には、弾性率および破壊歪を測定するための歪ゲージを貼りつけ、インストロン社製万能試験機を用いて負荷速度1mm/分で測定した。
また、ILSSはJIS K 7078(1991)の「炭素繊維強化プラスチックの層間せん断試験方法」に準じて3点曲げ測定を行った。測定用として、一方向積層板(幅10±0.2mm、長さ14±1mm、厚さ2±0.1mm)からなる試験片を作製し、インストロン社製万能試験機を用いて、圧子半径5mm、支点半径2mm、支点間距離10±0.2mm、負荷速度2mm/分で測定した。
<プリプレグの平滑性>
平滑性3次元表面粗さ測定器を用い、検出速度0.5mm/secでプリプレグ繊維引き揃え方向に対し直角方向に40mmの幅で測定を行った。検出曲線から求めた平均値である平均線を引き、この平均線に平行、かつ検出曲線を横切らない任意の直線から厚み方向に測定した最大山高さから5番目までの高さの平均値と、最深から5番目までの谷底の高さの平均値との差をμm表示したものを凹凸係数として算出し、厚み斑を表す尺度とした。本実施例においては、小坂研究所株式会社製 SE−3400を用い、カットオフ値8mm、走査スピード2mm/秒で測定した。100μm以下を好ましいとした。
(実施例1)
ポリアクリロニトリルを主成分とする共重合体から紡糸、焼成処理を行い、総フィラメント数12、000本でサイジング剤付与していない炭素繊維糸条を得た。この炭素繊維糸条の特性は、単位長さ当たり質量 0.8g/m、比重1.8、ストランド引張強度 5.2GPa、ストランド引張弾性率 235GPaであった。
エポキシ樹脂として、エポキシ当量173の脂肪族ポリエポキシ樹脂(ソルビトールポリグリシジルエーテル;ナガセケムテック社製EX614B)を用い、熱可塑性樹脂として、下述方法で合成したポリアミド樹脂(A)を付与した。
上記のように準備した炭素繊維糸条を、まず、ソルビトールポリグリシジルエーテルのN,N−ジメチルホルムアミド溶液(1.2重量%)中に連続的に浸漬処理し、しかる後に180℃の温度で乾燥し、ソルビトールポリグリシジルエーテルの付着量が0.5重量%の炭素繊維束を得て、続けてポリアミド樹脂(A)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(5.0重量%)中に連続的に浸漬処理し、しかる後に180℃の温度で乾燥して、サイジング剤の付着量が3.0重量%の炭素繊維束を得た。熱可塑性樹脂の付着量は、ポリアミド樹脂(A)付与前後の付着量から2.5重量%と算出した。熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の質量比は5/1であった。
得られた炭素繊維束について、熱硬化性樹脂マトリックス樹脂として次の組成のエポキシ樹脂を用いてコンポジット試験片を作製し、引張強度(炭素繊維の体積含有率60%に換算した値、以下、同様)とILSSを評価し、結果を表1に示した。
[ポリアミド樹脂(A)]
ε−カプロラクタムと、数平均分子量800のポリエチレングリコールから得られるビスアミノプロピルポリエチレングリコールとアジピン酸のモル比1の塩を、ε−カプロラクタム30重量部、該塩70重量部の比率で混合し、通常の方法で重合し、ポリアミド樹脂(A)を得た。得られたポリアミド樹脂(A)の引張破断伸度は、550%であった。
(実施例2、3)
エポキシ樹脂として、エポキシ当量168の脂肪族ポリエポキシ樹脂(ポリグリセリンポリグリシジルエーテル;ナガセケムテックス社製EX516)、エポキシ当量250のビスフェノールAジグリシジルエーテル樹脂(ジャパンエポキシレジン社製エピコート(登録商標)834)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を得た。結果を表1に示す。
(実施例4、5)
熱可塑性樹脂を、下述方法で合成したポリアミド樹脂(B)とポリアミド樹脂(C)にそれぞれ変更したこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を得た。結果を表1に示す。
[ポリアミド樹脂(B)]
ε−カプロラクタムと、数平均分子量800のポリエチレングリコールから得られるビスアミノプロピルポリエチレングリコールとアジピン酸のモル比1の塩Aと、アミノエチルピペラジンとアジピン酸のモル比1の塩Bを、ε−カプロラクタム20重量部、該塩A30重量部、該塩B70重量部の比率で混合し、通常の方法で重合し、得たポリアミド樹脂(B)。得られたポリアミド樹脂(B)の引張破断伸度は220%であった。
[ポリアミド樹脂(C)]
ε−カプロラクタムと、アミノエチルピペラジンとアジピン酸のモル比1の塩を、ε−カプロラクタム30重量部、該塩70重量部の比率で混合し、通常の方法で重合し、得たポリアミド樹脂(C)。得られたポリアミド樹脂(C)の引張破断伸度は80%であった。
(実施例6、7)
熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂との質量比を、それぞれ3/1および7/1としたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を得た。結果を表1に示す。
(実施例8)
サイジング剤付着量を5重量%にしたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を得た。結果を表1に示す。
(比較例1、2)
エポキシ樹脂のみ、および熱可塑性樹脂のみを各々単独で付与したこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を得た。結果を表1に示す。
(比較例3、4)
熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂との質量比を、それぞれ1.5/1および18/1としたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を得た。結果を表1に示す。
(比較例5、6)
実施例1で使用したエポキシ樹脂および熱可塑性樹脂の代わりに、ポリエーテル化合物(ポリエチレングリコール:分子量20000)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を得た。結果を表1に示す。
(実施例9)
熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂との質量比を5/1で混合した一液のサイジング剤を付与したこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を得た。結果を表1に示す。
Figure 2006188782
表1から明らかなように、実施例1〜9の炭素繊維束は、比較例1〜6の炭素繊維束に比して、優れた工程通過性と優れた機械特性が得られていることがわかる。

Claims (7)

  1. 成分中に少なくとも熱可塑性樹脂およびエポキシ樹脂を含むサイジング剤が炭素繊維糸条に付着されてなり、該サイジング剤に含まれる熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の質量比が15/1〜2/1であることを特徴とする炭素繊維束。
  2. 成分中に少なくとも熱可塑性樹脂を含むサイジング剤とエポキシ樹脂を含むサイジング剤が炭素繊維糸条に付着されてなり、該サイジング剤に含まれる熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の質量比が15/1〜2/1であることを特徴とする炭素繊維束。
  3. 熱可塑性樹脂の室温での引張破断伸度が100%以上である請求項1または2記載の炭素繊維束。
  4. 熱可塑性樹脂がポリアミド樹脂である請求項3記載の炭素繊維束。
  5. エポキシ樹脂が、エポキシ当量100〜200当量/gの脂肪族ポリエポキシ樹脂である請求項1乃至4のいずれかに記載の炭素繊維束。
  6. 熱硬化性樹脂用である請求項1乃至5のいずれかに記載の炭素繊維束。
  7. 熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂の質量比が15/1〜2/1の割合で、まずエポキシ樹脂を炭素繊維糸条に付与し、次いで熱可塑性樹脂を付与することを特徴とする炭素繊維束の製造方法。
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