JP6384121B2 - プリプレグ及びその製造方法ならびに炭素繊維強化複合材料 - Google Patents

プリプレグ及びその製造方法ならびに炭素繊維強化複合材料 Download PDF

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Description

本発明は、炭素繊維強化複合材料の製造に供される炭素繊維プリプレグに関し、特に外観品位が良好な炭素繊維強化複合材料を提供することができる、炭素繊維が一様に均一に引き揃えられた炭素繊維プリプレグに関する。
炭素繊維プリプレグは、ゴルフシャフト、釣竿、バトミントンシャフトやテニスラケットのフレームなどの成形品の中間素材として、スポーツ、レジャー用途に広く利用されている他、航空機の構造部材、産業用機器の部材等に利用されている。近年は、優れた力学特性のみならず、炭素繊維が導電性を有し、その複合材料が優れた電磁波遮断性を有することから、ノートパソコンやビデオカメラなどの電子電気機器の筐体などにも使用され、特にプレス成形法などを適用することで、筐体の薄肉化、機器の重量軽減などが達成されている。またさらには得ようとする成形品の高性能化及び軽量化だけでなく、近年ではそれらを満たしながら更に意匠性をも目的とし炭素繊維を外観に見せる用途が注目されている。
かかる用途に用いられるプリプレグに要求される諸特性としては、耐熱性、耐衝撃性といった成型物の物性が優れていることはもちろんであるが、同時にプレス成形に適した特性として、室温での貯蔵安定性に優れ、かつ硬化温度での硬化速度が速いことが挙げられる。特に、プリプレグの成形に成形型を使用する場合は、硬化速度が重要である。かかる成形法においてはプリプレグのユーザーにとってプリプレグの硬化時間が半分となれば、成形型を増やすことなく生産量を2倍にすることができ、生産性が向上するためである。また、通常、熱硬化性樹脂は高温になると粘度が低下する。上述した成形型を使用する成形の代表的なものとしてプレス成形法があるが、硬化時間が長ければ、低粘度である時間が長くなり、大型で肉厚の成型品を成形する場合などに、熱硬化性樹脂が不必要に流れすぎ炭素繊維の乱れや寸法精度が悪くなるなどの問題が生じる場合がある。
また意匠性の目的である炭素繊維を外観に見せるためには、透明な塗装(クリア塗装)が必要であり、炭素繊維束内の炭素繊維の単糸状の毛羽(以下、「単糸毛羽」と称する)、炭素繊維束の部分的な位置のゆらぎ、炭素繊維束内の炭素繊維単糸の部分的なねじれなどがプリプレグ表面に存在し、成形後に成形体の表面に現れるため外観品位が損なわれるという課題があった。このような外観品位不良が発生した場合は外観品位不良を覆い隠すための塗装が必要となるため、炭素繊維の意匠性が発揮できない上、重量が増加するため、これまで一方向性の炭素繊維プリプレグにクリア塗装を施す用途に用いた例は少なく、更なる意匠性改善が望まれていた。
従来技術について、特許文献1では、酸触媒を用い、ベンゾオキサジン樹脂の開環反応を促進する方法で硬化速度を速める方法が記載されているが、樹脂組成が制限されることによって難燃性及び速硬化性を満たすのみであり、成形品表面の意匠性については何も言及されていない。
また特許文献2〜4では、成形時の樹脂フローを規定して樹脂流れ抑制による方法で外観を大きく損なう欠点発生を抑制する成形性の改善について記載されているが、従来から内在している炭素繊維強化複合材料の意匠性向上を目指すものではなく、成形不良の改善に留まっている。
またプリプレグを製造する工程において、整列部を通過する際に発生する炭素繊維糸の傷付きによる毛羽発生を最小限に抑える方法について、ジグザグコームを上下に振動させることによる抑制方法が特許文献5に記載されている。しかしながら、ここで記載されている毛羽は毛虫状の毛羽を抑制する方法であるため、単糸毛羽の抑制効果は無く、意匠性を十分満足できるものではなかった。
特許文献6には、炭素繊維束を均一に引き揃え、表面の明度と、光学的な反射を一様なものとして、外観が均一な炭素繊維プリプレグを提供する方法が記載されているが、プリプレグならびに成形体の表面に見られる単糸毛羽の改善方法については言及されておらず、更に高い外観品位を要求される場合には意匠性を十分満足できるものではなかった。
特開2008−056795号公報 特開2009−292977号公報 特開2009−292976号公報 特開2004−099814号公報 特開平7−227840号公報 国際公開第2012/051407号
本発明はこのような課題を解決するためのものであって、速硬化性を有しながら、同時に成形後の成形体表面に炭素繊維の単糸毛羽が少なく、意匠性に優れ、クリア塗装時でも外観品位の良好なプリプレグを提供することを目的とする。
上記課題を達成するための本発明は、下記(A)乃至(D)を特徴とするものである。
(A)結節束強度が100〜600MPaであり、単糸の断面の長径と短径との比率が1.10〜1.30の炭素繊維に、90〜115℃における最低粘度が1.0〜5.0Pa・sであり、150℃で加熱した時の硬化時間が1〜5分の間であるマトリックス樹脂を含浸させてなるプリプレグであって、前記プリプレグ表面上の幅5μm以上かつ長さ5mm以上の単糸毛羽個数が50個/m以下であり、前記マトリックス樹脂のフロー率が10〜20質量%であり、かつ前記プリプレグの表面の最大断面高さRtが80μm以下であるプリプレグ。
(B)結節束強度が150〜300MPa、繊維目付が50〜200g/m、樹脂質量含有率が20〜40%である前記(A)に記載のプリプレグ。
(C)結節束強度が100〜600MPaであり、単糸の断面の長径と短径との比率が1.10〜1.30の炭素繊維に、90〜115℃における最低粘度が1.0〜5.0Pa・sであり、150℃で加熱した時の硬化時間が1〜5分の間であるマトリックス樹脂を含浸させるプリプレグの製造方法であって、以下の(1)(2)の工程を有することを特徴とするプリプレグの製造方法。
(1)クリールから炭素繊維1束当たり80〜250gの張力で炭素繊維が引き出された後、梨地加工された自由回転式のパスロールを通じて炭素繊維を開繊部へ導く工程。
(2)一方向に互いに並行するように引き揃えられた炭素繊維に熱を与えつつ、横振動する複数本のラダー形状のロールに炭素繊維を接触させることにより炭素繊維を開繊する工程。
(D)前記(A)または(B)に記載のプリプレグを硬化させて得られる炭素繊維強化複合材料。
本明細書に記載されている特性は、下記の方法によって測定される。
<単糸断面の長短径比>
炭素繊維単糸25本の断面を走査顕微鏡で観察し、外周におけるもっとも距離の離れた2点間の距離と、その2点を結んだ直線とほぼ直交する直線群と外周の交点でもっとも距離の短い2点間の距離の比を計測し、平均値として長短径比を得る。
<炭素繊維の強度、弾性率>
JIS R 7601:1986に準じ、ストランド特性の引張強度、弾性率を測定する。
<結節束強度>
JIS L 1013:1981に準じて試料のつかみ間の中央に結節をつくり、引張強度を測定する。測定する試料の両端をチャックに挟み込んで固定する。ここで、チャック間のサンプル長は250mmとし、試料の結び目が、チャック間の中央部に位置するようにして、引張り、最大荷重値を測定する。この最大荷重値を試料の(非結節部の)断面積で除した値を結節束強度とする。なお、ここでは、任意に選択した試料についてn=6(右結びと左結びについて各n=3)の平均値を用いる。
<タック>
本発明のプリプレグにおけるタックは次のように測定される。
温度24±2℃、湿度50±5%RHの測定環境下にて、15〜30分間暴露した後に、(株)東洋精機製作所製PICMAタックテスターIIを用い、18mm×18mmのカバーガラスを3.92Nの荷重で5秒間プリプレグに圧着し、30mm/分の速度にて引き剥がし、剥がれる際の抵抗力の最大値を測定することにより求める。カバーガラスは、顕微鏡測定に使用するものが使用でき、例えば、マイクロカバーガラス 18mm×18mm、厚み:0.12〜0.17mm(MATSUNAMI製)が好適に使用できる。
<最大断面高さRt>
プリプレグの表面平滑性を現す最大断面高さRtは、JIS B 0601:2001で粗さ曲線の最大断面高さと定義され、以下のように測定される。100mm幅にカットしたプリプレグを試験片とし、それぞれの試験片毎の表面平滑性を接触式表面粗さ測定器にて測定する。接触式表面粗さ測定器としては、例えば、株式会社小坂研究所製表面粗さ測定器SE−3500を用い、検出器としては触針先端半径2μmのダイヤモンド製の針を備え、測定力0.7mNで測定できるものを使用し、測定速度2mm/secで、一方向性プリプレグ繊維方向に直交するように90mm幅で測定する(n=3)。
<樹脂フロー率>
プリプレグを10cm四方にカットし、0°/90°/90°/0°に4枚積層した積層基材を1試料とする(W1)。その後上下面を穴あきフィルム及びガラスクロスで挟み込んだ後、プレス機において160℃、3.0MPaの圧力で10分間加熱する(W2)。樹脂フロー率(W)は以下式で求めることができる。樹脂フロー測定器としては、例えば、東邦マシナリー株式会社製9tonレバー操作式圧縮成形機が好適に使用できる。
ガラスクロスは、樹脂吸収量の点から日東紡社製WE181D100BS6E(181メッシュ)を用いる必要がある。穴あきフィルムとしては、例えばAIRTECH社製型式A400Pが好適に使用できる。
W=(W1−W2)/W1×100。
<硬化時間>
プリプレグを6mm四方にカットし、18mm四方のガラスカバーで上下から挟み込んだ後、硬化測定器に乗せて150℃の温度で硬化させる。棒でガラス表面を押し込み、はみ出してくる樹脂の流動性がなくなった時間を測定する(n=3)。なお、硬化測定器としては、例えば、株式会社ユーカリ技研製ゲル化試験器が好適に使用できる。
<毛羽個数>
目視でプリプレグ表面中に発生する幅約5μm以上、長さ5mm以上の単糸毛羽を1m測定して、その毛羽個数(個/m)で表す。
<樹脂粘度>
本文記載の樹脂粘度は、動的粘弾性法を用いて測定し、測定装置としては、例えば、レオメトリックス社製RDA−II型装置などを用いることができる。本発明における最低粘度とは、温度を常温から上昇させると、樹脂粘度が一旦低下し、その後粘度上昇に転じるが、このプロフィールにおける粘度最小値のことを意味する。また、この最低粘度を示す温度を最低粘度温度と定義する。これらの特性は、かかる装置を用い、振動:3.14ラディアン/秒、昇温速度:1.5℃/分、プレートには半径25mmの平行板、ギャップ:1.0mmの条件にて測定される。
本発明に係る炭素繊維プリプレグは、均一性が良好であり、成形表面上の炭素繊維の単糸が極めて少なく、優れた外観意匠性を有する炭素繊維強化複合材料が得られる。成形後の炭素繊維強化複合材料の外観を直に見せる用途においては、製品の商品価値を大幅に高められ、さらに何層にも渡って表面塗装をする必要もなくなるため、製品の軽量化においても有用である。
図1は、炭素繊維強化複合材料の外観品位不良状態の一例を示した断面図である。 図2は、炭素繊維強化複合材料の表面単糸毛羽の一例を示したモデル正面図である。 図3は、本発明のプリプレグの製造に用いられるプリプレグ製造装置の一実施形態を示した概略図である。 図4は、本発明のプリプレグの製造に用いられる開繊装置の一実施形態を示した概略図である。
本発明は、炭素繊維および熱硬化性樹脂を有してなるプリプレグに関する。本発明に使用される炭素繊維は、ポリアクリロニトリル(以下、PANという)系、ピッチ系等のいずれを用いても良く、またそれらが混合したものを用いても良い。本発明に用いる炭素繊維は、一繊維束あたりのフィラメント数が1000〜12000本/糸条の範囲であることが好ましい。フィラメント数を1000本/糸条以上とすることによって、本発明の繊維目付である50〜200g/mのプリプレグを製造するときの生産性を高く保つことができ、12000本/糸条以下とすることによって、炭素繊維を引き揃えた後開繊する際の広がり斑を抑制することで、成形後の広がり斑による表面の濃淡斑が抑制することができる。また3000〜6000本/糸条であれば、その効果が顕著に得られることからより好ましい。
本発明のプリプレグの繊維重量は50g/m以上とすることで、プリプレグ上でのワレや表面平滑性が良好なプリプレグを得ることができ、200g/m以下とすることで、成形後の積層体が軽量となる。更に好ましい範囲としては100〜150g/mである。
本発明に使用される炭素繊維のサイジング付着量は、規定されるものではないが0.8%〜2.2%であることが好ましい。サイジング付着量を0.8%以上とすることで、炭素繊維束の収束性が良好になり、毛羽立ちにくくなることによってプリプレグ表面上に単糸毛羽が残らない。また2.2%以下とすることで、炭素繊維束の拡がり性が良好となり、プリプレグの表面平滑性が良好となる。
また炭素繊維束の単糸毛羽量を抑制するため、炭素繊維の引張強度は、3.0GPa〜4.8GPaであることが好ましく、結節束強度は100〜600MPaであることを特徴とする。また、炭素繊維強度は、3.5〜4.3GPa、結節束強度は、150〜300MPaがより好ましい。結節束強度を100MPa以上とすることで、炭素繊維束を引き出す際、通糸されるパスロール上での炭素繊維の耐擦過性が向上し、プリプレグの品位が良好となる。また600MPa以下とすることで、パスロール上で糸が過度に擦過された際、炭素繊維の単糸がプリプレグ表面上に残らない。引張強度を3.0GPa以上とすることで、力学的な特性を高く設定できるようになるため好ましい。また4.8GPa以下とすることによって、プリプレグ製造する工程において、炭素繊維が糸道を通過する際、単糸上の毛羽の発達を防止できる。
また本発明に用いる炭素繊維は、上記した方法で測定した単糸断面の長短径比が1.10〜1.30であることを特徴とする。この範囲であれば、炭素繊維束をシート状に引き揃えた際、炭素繊維束の拡がり斑が発生することなく、成形後の炭素繊維目を濃淡斑無く均一に見せることができる。また単糸断面の長短径比は1.15〜1.20の範囲がより好ましい。
本発明の、単糸断面の長径と短径の比が1.10〜1.30の炭素繊維で、結節束強度が100〜600MPaの炭素繊維は、例えばポリアクリロニトリルに5質量%以下の成分を共重合させた重合体を、有機溶媒、好ましくはジメチルスルホキシドを溶媒として湿式紡糸し、その温度、凝固浴の溶媒濃度、引取速度等を所望の値に設定して、定法により、浴延伸・水洗を行い、好ましくはシリコーン成分を含む油剤を付与後、乾燥して、好ましくはスチーム延伸をすることによって、ポリアクリロニトリル系炭素繊維前駆体繊維を得、それを耐炎化、炭化し、表面処理を行い、サイジングを付与することで製造できる。
本発明のプリプレグに用いられるマトリックス樹脂は、その種類を特に問わないが、速硬化性を有する熱硬化性樹脂が好ましく使用される。熱硬化性樹脂としては、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂に使用される硬化剤、増粘剤、収縮防止剤等は適宜用いられ、特に限定するものではない。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂の具体例としては、ポリオールから得られるグリシジルエーテル、活性水素を複数個有するアミンより得られるグリシジルアミン、ポリカルボン酸より得られるグリシジルエステルや、分子内に複数の二重結合を有する化合物を酸化して得られるポリエポキシド等が挙げられる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルキシレンジアミンのようなグリシジルアミン型エポキシ樹脂等あるいはこれらの組み合わせが好適に用いられる。
かかるエポキシ樹脂組成物に使用される硬化剤としては、エポキシ基と反応し得る活性基を有する化合物であれば用いることができる。例えば、アミン系硬化剤として、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミン、m−キシリレンジアミンのような脂肪族アミン類、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジエチルジフェニルメタン、ジアミノジエチルジフェニルスルホンなどの芳香族アミン類、ベンジルジメチルアミン、テトラメチルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの三級アミン類、また、ジシアンジアミドのような塩基性活性水素化合物や、アジピン酸ジヒドラジドなどの有機酸ジヒドラジド、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、などのイミダゾール類が挙げられる。また、酸無水物系硬化剤として、ポリアジビン酸無水物、ポリ(エチルオクタデカン二酸)無水物、ポリセバシン酸無水物などの脂肪族酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物などの脂環式酸無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、グリセロールトリストリメリテートなどの芳香族酸無水物、無水ヘット酸、テトラブロモ無水フタル酸などのハロゲン系酸無水物が挙げられる。本発明においては、比較的低温で硬化し、かつ保存安定性が良好なことから、硬化剤としてアミン系硬化剤、中でも塩基性活性水素化合物を好ましく用いることができる。
本発明においては、熱硬化性樹脂の硬化活性を高めるために、これら硬化剤に、適当な硬化促進剤を組み合わせて用いることができる。好ましい具体例としては、硬化剤であるジシアンジアミドなどのアミン系硬化剤に硬化促進剤として尿素誘導体やイミダゾール誘導体を組み合わせる例、硬化剤であるカルボン酸無水物やポリフェノール化合物に、硬化促進剤として三級アミンやイミダゾール誘導体を組み合わせる例などが挙げられる。本発明においては、比較的低温で硬化し、かつ保存安定性が良好なことから、硬化剤としてアミン系硬化剤、中でもジシアンジアミドに、硬化促進剤として尿素誘導体からなる尿素系硬化促進剤を併用することが好ましい。中でも尿素系硬化促進剤として3−フェニル−1,1−ジメチルウレア、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア(DCMU)、1,1’−(4−メチル−m−フェニレン)ビス(3,3’−ジメチルウレア)などが好ましく用いられ、その中でも、分子内にウレア基を2個有する化合物、例えば1,1’−(4−メチル−m−フェニレン)ビス(3,3’−ジメチルウレア)が好ましく用いられる。
本発明の熱硬化性樹脂の最低粘度が90〜115℃の温度範囲において1.0〜5.0Pa・sであることを特徴とする。最低粘度を1.0Pa・s以上とすることで、含浸時において炭素繊維束から熱硬化性樹脂がはみ出すことなく含浸させることができ、5.0Pa・s以下とすることで、含浸時においてより良好に炭素繊維束に樹脂を含浸させることができる。1.5〜3.5Pa・sがより好ましい。
また、本発明の熱硬化性樹脂は、150℃で加熱した場合、1〜5分で硬化することを特徴とする。1分以上とすることで、金型への積層板のセッティング等、作業効率が維持されるため好ましい。また5分以内に硬化することで、成形時の生産効率が向上するため好ましい。
本発明の最低粘度が1.0〜5.0Pa・sであって、150℃で加熱した際、1〜5分で硬化するマトリクス樹脂は、例えば、ベース樹脂として液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂と固形のビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂を一定の温度雰囲気下で加熱・攪拌した後、アミン系の硬化剤及び尿素系の硬化促進剤、好ましくは分子内にウレア基を2個有する尿素系硬化促進剤を添加し、一定の温度条件下で加熱・攪拌することで混合し、冷却した後、樹脂を抜き出すことによって調製樹脂とするが、その配合比を調整することによって本特性を有する樹脂を製造できる。
また樹脂質量含有率については20〜40%であることが好ましい。樹脂質量含有率を20%以上とすることで、連続繊維の形態保持及び成形時の取り扱いに必要なタック性を保持することができると共に、成形時の表面樹脂量不足に起因する“カスレ”を抑制することができる。ここでいう“カスレ”とは、図1に示すように炭素繊維束の方向が0°方向a及び90°方向bとなるようにシート状プリプレグを積層し硬化させた際、成形体表面の樹脂が流動することによって樹脂欠損部cが発生してしまう現象を指す。また樹脂の質量含有率を40%以下とすることによって、プレス成形時に樹脂がフローして炭素繊維が流動することに起因する“繊維ワレ”dを抑制することができるため好ましい。
また本発明で得られるプリプレグの樹脂フロー率は10〜20質量%であることを特徴とし、12〜14質量%が好ましい。10質量%以上とすることで樹脂の流動性が良好となり、プリプレグ層内にある未含浸部分にも樹脂が浸透するため好ましい。樹脂フロー率を20質量%以下とすることで、プレス成形時に樹脂がフローして炭素繊維が流動することに起因する“繊維ワレ”を抑制することができる。
また本発明で得られるプリプレグを150℃の温度雰囲気下で加熱した際の硬化時間が1〜5分であることを特徴とする。1分以上とすることで、炭素繊維層内への樹脂の流動性を良好にし、ボイド発生を抑制でき、5分以内とすることで、樹脂フローによる“繊維ワレ”を抑制できる。
また本発明のプリプレグは、得られる粗さ曲線の最大断面高さRtが80μm以下であることを特徴とする。最大断面高さRtが80μm以下であることにより、得られる成形体の外観上に凸凹を残すことなく、成形することが可能となる。
更に、本発明のプリプレグは両表面のタック値が10〜30Nであることが好ましく、15〜20Nがさらに好ましい。10N以上とすることで、プリプレグ同士の貼り付け作業時に、成形品のボイド発生等の品位不良につながる局所的な浮きを抑えることができ、またプリプレグを把持する離型紙に十分に貼り付き、保管や輸送時にプリプレグと離型紙の剥離が抑制され、成形時に良好な取り扱い性を得ることができる。また30N以下とすることで、積層時に貼り付けが悪かった場合でもプリプレグが裂けることなく剥がすことができ、再度貼り直すことができる。
また図2に示すように、得られるプリプレグ3において、幅約5μm以上かつ長さ5mm以上の炭素繊維束単糸毛羽4の個数が50個/m以下、好ましくは30個/mであることを特徴とする。炭素繊維束の単糸毛羽が成形品の表面に現れる場合、その部分の外観品位が悪化するため、塗装を施す必要があるが、50個/m以下とすることで、成形後の外観品位が良好となり意匠性のある成形体を得ることができる。
本発明のプリプレグ表面の最大断面高さRtが80μm以下で、樹脂フロー量が10〜20質量%で、かつ150℃で加熱した時の硬化時間が1〜5分の間に硬化し、かつプリプレグ表面上に幅5μm以上かつ長さ5mm以上の炭素繊維単糸個数が50個/m以下であるプリプレグを製造する方法は例えば以下のようなものである。
一方向性プリプレグを製造するために、図3に示すようにクリール5から炭素繊維束6を引き出した後、予め開繊手段によって炭素繊維を均一に開繊し炭素繊維シート10を作製し、マトリックス樹脂をコーティングした樹脂フィルムシート12、15を樹脂をシート状の炭素繊維の上下から挟みこみ、含浸ロール20、21でニップすることで炭素繊維内に樹脂を含浸せしめた後、上面の離型紙24を回収し、下面の離型紙と合わさった状態26で一方向性プリプレグ27を巻き取る。クリールから炭素繊維束を引き出す方法としては、炭素繊維1束あたり80〜250gの張力で炭素繊維を引き出すことを特徴とし、梨地加工された自由回転式のパスロール上を通じて開繊部に導いて炭素繊維シートを開繊する。パスロールを梨地加工かつ自由回転とすることで、炭素繊維の擦過性が抑制できる。また炭素繊維1束あたりの張力は90〜150gがより好ましい。80g以上とすることで、炭素繊維の弛みがなく、均一に引き揃えることができ、また250g以下とすることで、梨地加工されたパスロールを通糸させる際、過度な接触が抑制されるため、炭素繊維の擦過が抑制される。
炭素繊維シートの開繊方法としては、図4に示すように一方向に互いに並行するように繰り出された炭素繊維28を一定の張力下コーム31を通すことで引き揃え、加熱装置34によって加熱し、かつ横振動する複数本のラダー形状のロール33上を接触させながら開繊することで達成できる。炭素繊維シートの開繊装置は、連続的に供給される一方向に互いに並行するように引き揃えられた複数本の炭素繊維束の走行方向に沿って多段に配置された開繊部材を有する。この開繊部材は、少なくとも6本以上のロールの軸方向に振動する開繊ロールを有する。また各開繊ロールは、走行方向に対し、上下方向に交互に配置されており、下段の開繊振動ロール33a、33bのみが振動するものであり、上段のフリーロール33cは炭素繊維束を把持する目的でその位置を適宜調整することができる。また、炭素繊維束との擦過性を最小限に抑えることから、ロール表面上はラダー形状であることが好ましい。
また、開繊部材は、必要に応じて、必要な段の開繊部材を加熱するのが好ましい。特に、サイジング剤の付着した炭素繊維束であれば、開繊ロールを加熱状態で振動させると加熱されたロールによりサイズ剤が軟化され、開繊作用が向上する。例えば、軸方向に振動する開繊部材を備えた開繊手段であると、炭素繊維束を均一に拡幅でき、炭素繊維束が扁平化することによって、表面平滑性を向上させることができる。
本発明の炭素繊維、熱硬化性樹脂組成物、炭素繊維プリプレグおよび炭素繊維強化複合材料について、以下実施例を挙げて説明する。なお、各実施例の炭素繊維、樹脂組成物、プリプレグ、炭素繊維強化複合材料の特性は表1にまとめて示す。
(実施例1)
<炭素繊維の作製>
アクリロニトリル99.5モル%、イタコン酸0.5モル%からなる固有粘度[η]が1.80のアクリロニトリル系重合体を3000ホールの口金を用いて、ジメチルスルホキシド水溶液から成る凝固浴に導入して凝固糸を得た。この際、凝固の温度、引取速度、凝固溶媒の濃度を調整して、炭素繊維にしたときの単糸断面の長径と短径の比が1.18になるように調整した。該凝固糸を水洗・延伸し、界面活性剤を付与した後、乾燥緻密化を行い、スチーム延伸し、3000フィラメントのプリカーサを得た。
このプリカーサを炭化工程に供し、クリールから解舒する時に加撚しながら解舒して、耐炎化し、最高温度1400℃で炭化した。その後、同張力で連続して陽極酸化してマトリックスとのなじみ性を付与した後、エポキシ化合物を含むサイジング剤を1.4質量%付着させ、乾燥することによって、繊度200tex、フィラメント数3000、ストランド強度3500MPa、弾性率230GPaの炭素繊維を得た。この炭素繊維を焼成時に付与したより数で反対の方向に解撚し、無撚りの炭素繊維を得た。この炭素繊維の表面平滑度Raは30.0nmであった。また単糸断面の長短径比は1.18であった。
<樹脂組成物の調製>
ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂からなるエポキシ樹脂に熱可塑性樹脂としてポリビニルホルマール、硬化剤としてジシアンジアミド、2,4−トルエンビス(ジメチルウレア)混合物からなる樹脂組成物を調製した。この際、これらのうち、主として硬化剤の配合量と割合を調整することによって150℃の硬化時間を1〜5分に調整した。また、エポキシ樹脂の固形と液状の配合比やポリビニルホルマールの量を調整して、90〜115℃における最低粘度が2.2Pa・sの樹脂組成物を得た。
<プリプレグの作製>
調製した樹脂組成物をリバースロールコータを用いて離型紙上に塗布して樹脂シートを作製した。樹脂シートの樹脂目付は36.5g/mとした。次に、作製した炭素繊維を、炭素繊維の目付が148g/mとなるようにシート状に一方向に整列させ、開繊部にて6本のラダー形状のロール上で開繊した後、樹脂シートを炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧して樹脂組成物を含浸させ、一方向プリプレグを作製した。上記方法でプリプレグを製作し、プリプレグ表面上の単糸毛羽個数を測定した結果、20個/mと良好な結果であった。
<炭素繊維強化複合材料板の作製>
作製したプリプレグを300mm×200mmのサイズにカットし、炭素繊維の繊維軸方向を0°としたときに、0°/90°/90°/0°となるように合計4層積層させた。この積層体を離型フィルムで挟んだものを、積層体中の空気を抜く目的で5分間真空引きを行った後、金型温度160℃、圧力3.0MPa、硬化時間3分でプレス成形した後、130℃の温度雰囲気下で2時間静置することで炭素繊維強化複合材料板を得た。
<炭素繊維強化複合材料板の外観検査>
上記方法にて30枚の炭素繊維強化複合材料板を製作し、複合材料板の表面について、2人の検査者が繊維ワレ・カスレ等の外観不良の有無を検査した結果、外観不良は無く、良好な結果であった。
(実施例2)
実施例1から、紡糸・延伸条件と、付与油剤を調整して単糸断面の長短径比1.28、強度4400MPa、弾性率240GPaの炭素繊維を得た。実施例1のとおり成形した結果、単糸毛羽個数40個/m、繊維ワレ・カスレ等の外観不良は無く、良好な結果であった。
(比較例1)
実施例1からポリマを一旦空気中に押出し、直ちに凝固液中に導入し、紡糸・延伸条件と、付与油剤を調整することによって長短径比1.04、強度4900MPa、弾性率230GPaの炭素繊維を得た。実施例1のとおり成形した結果、単糸毛羽個数280個/mと成形表面上の炭素繊維単糸毛羽が多く外観品位が劣る結果であった。
(比較例2)
実施例1と同じ方法で炭素繊維を作製し、実施例1からポリビニルホルマールの配合量を変更した以外は実施例1と同様に樹脂組成物を調製し、最低粘度0.85Pa・sの樹脂組成物を得た。実施例1のとおり成形した結果、単糸毛羽個数20個/mと問題なかったものの、成形表面上にカスレが発生し外観品位に劣る結果であった。
(比較例3)
実施例1と同じ方法で炭素繊維を作製し、実施例1からポリビニルホルマールの配合量を変更した以外は実施例1と同様に樹脂組成物を調製し、最低粘度6.5Pa・sの樹脂組成物を得た。実施例1のとおり成形した結果、単糸毛羽個数20個/mと問題なかったものの、表面樹脂流れに伴う繊維ワレが発生し外観品位に劣る成形体であった。
(比較例4)
実施例1と同じ方法で炭素繊維及び樹脂を作製し、プリプレグを製造する工程で炭素繊維を開繊させなかった結果、単糸毛羽個数は15個/mと問題なかったものの、表面平滑性が悪化し、成形外観に凹凸のある成形体であった。
Figure 0006384121
本発明は、軽量化や高剛性化、また外観の意匠性を目的としたクリア塗装炭素繊維強化複合材料を用いるパソコン筐体に応用することができる。またその応用範囲はこれらに限られるものではない。
1:炭素繊維単糸(0°)
2:炭素繊維単糸(90°)
a:炭素繊維強化複合材料(最表層)
b:炭素繊維強化複合材料(2層目)
c:樹脂カスレ
d:繊維ワレ
3:一方向炭素繊維プリプレグシート
4:炭素繊維単糸毛羽
5:炭素繊維ボビン
6:炭素繊維束
7:パスロール
8:ガイドロール
9:コーム
10:炭素繊維シート
11:樹脂フィルムロール(上側)
12:樹脂フィルムシート
13:導入ロール
14:樹脂フィルムロール(下側)
15:樹脂フィルムシート
16:導入ロール
17:ニップロール
18:ニップロール
19:加熱装置
20:含浸ロール
21:含浸ロール
22:ニップロール
23:ニップロール
24:回収離型紙ロール
25:回収離型紙
26:一方向性炭素繊維プリプレグ
27:一方向性炭素繊維プリプレグロール
28:炭素繊維束
29:パスロール
30:ガイドロール
31:コーム
32:ガイドロール
33a:開繊振動ロール
33b:開繊振動ロール
33c:フリーロール
34:加熱装置
35:炭素繊維束

Claims (4)

  1. 結節束強度が100〜600MPaであり、単糸の断面の長径と短径との比率が1.10〜1.30の炭素繊維に、90〜115℃における最低粘度が1.0〜5.0Pa・sであり、150℃で加熱した時の硬化時間が1〜5分の間であるマトリックス樹脂を含浸させてなるプリプレグであって、前記プリプレグ表面上の幅5μm以上かつ長さ5mm以上の単糸毛羽個数が50個/m以下であり、前記マトリックス樹脂のフロー率が10〜20質量%であり、かつ前記プリプレグの表面の最大断面高さRtが80μm以下であるプリプレグ。
  2. 結節束強度が150〜300MPa、繊維目付が50〜200g/m、樹脂質量含有率が20〜40%である請求項1に記載のプリプレグ。
  3. 結節束強度が100〜600MPaであり、単糸の断面の長径と短径との比率が1.10〜1.30の炭素繊維に、90〜115℃における最低粘度が1.0〜5.0Pa・sであり、150℃で加熱した時の硬化時間が1〜5分の間であるマトリックス樹脂を含浸させるプリプレグの製造方法であって、以下の(1)(2)の工程を有することを特徴とするプリプレグの製造方法。
    (1)クリールから炭素繊維1束当たり80〜250gの張力で炭素繊維が引き出された後、梨地加工された自由回転式のパスロールを通じて炭素繊維を開繊部へ導く工程。
    (2)一方向に互いに並行するように引き揃えられた炭素繊維に熱を与えつつ、横振動する複数本のラダー形状のロールに炭素繊維を接触させることにより炭素繊維を開繊する工程。
  4. 請求項1または2に記載のプリプレグを硬化させて得られる炭素繊維強化複合材料。
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