JP4671890B2 - プリプレグ - Google Patents
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Description
[B]:熱硬化性樹脂を主体としてなるベース樹脂
[C]:熱可塑性樹脂を素材とする粒径150μm以下の粒子。
炭素繊維の引張強度が、4400MPa以上、弾性率が、270GPa以下であることは、炭素繊維複合材料で考えられる標準弾性率を保ちながら、引張り強度の高い硬化板の製造が可能になるため、好ましい。また、炭素繊維の引張強度が、5000MPa以上、弾性率が、270GPa以上、密度が、1.76g/cm3 以下であることは、いっそう高強度、高弾性率であり、かつ比重の低い硬化板の製造が可能になるので、好ましい。
(a)多数本の連続した炭素フィラメントからなり、フックドロップ値が10cm以上である繊維交絡度を有する炭素繊維束からなるシートが、用意される工程と、(b)熱硬化性樹脂を主体としたベース樹脂と、完成されるプリプレグの重量の20%以下の重量の、熱可塑性樹脂からなり粒径が150μm以下の粒子とが混合されてなるマトリックス樹脂が離型フィルム上にコーティングされた樹脂コーティングフィルムが、用意される工程と、(c)前記炭素繊維束からなるシートの表面に前記マトリックス樹脂が接する状態に、前記樹脂コーティングフィルムが、前記炭素繊維束からなるシートに重ね合わせられた積層シートが、形成される工程と、(d)該積層シートが、加熱および加圧され、前記炭素繊維束の多数本の炭素フィラメント間に、前記ベース樹脂が含浸せしめられた樹脂含浸成形体が、形成される工程、とからなるプリプレグの製造方法、または、(a)多数本の連続した炭素フィラメントからなり、フックドロップ値が10cm以上である繊維交絡度を有する炭素繊維束からなる炭素繊維シートが用意される工程と、(b)熱硬化性樹脂を主体としたベース樹脂が第1の離型フィルム上にコーティングされた第1の樹脂コーティングフィルムが、用意される工程と、(c)前記炭素繊維束からなるシートの表面に前記ベース樹脂が接する状態に、前記第1の樹脂コーティングフィルムが、前記炭素繊維束からなるシートに重ね合わせられた第1の積層シートが、形成される工程と、(d)該第1の積層シートが、加熱および加圧され、前記炭素繊維束の多数本の炭素フィラメント間に、前記ベース樹脂が含浸せしめられた第1の樹脂含浸成形体が、形成される工程と、(e)熱硬化性樹脂を主体としたベース樹脂と、完成されるプリプレグの重量の20%以下の重量の、熱可塑性樹脂からなり粒径が150μm以下の粒子とが混合されてなるマトリックス樹脂が第2の離型フィルム上にコーティングされた第2の樹脂コーティングフィルムが、用意される工程と、(f)前記第1の樹脂含浸成形体の表面に前記第2の樹脂コーティングフィルムのマトリックス樹脂が接する状態に、前記第2の樹脂コーティングフィルムが前記第1の樹脂含浸成形体に重ね合わせらた第2の積層シートが、形成される工程と、(g)該第2の積層シートが、加熱および加圧され、前記マトリックス樹脂と前記ベース樹脂とが一体化せしめられた第2の樹脂含浸成形体が、形成される工程、とからなるプリプレグの製造方法である。
引張強度 5490 MPa(560kgf/mm2)
引張弾性率 294 GPa(30.0×103kgf/mm2)
繊度 0.445g/m
密度 1.81 g/cm3
フックドロップ値 8.2 cm
変形度(R/r) 1.37
“トレカ(登録商標)”M30G−18K−11E(東レ(株)製))
引張強度 5490 MPa(560 kgf/mm2)
引張弾性率 294 GPa(30.0×103kgf/mm2)
繊度 0.745g/m
密度 1.73 g/cm3
フックドロップ値 14.1 cm
変形度(R/r) 1.04
“トレカ(登録商標)”T700S−12K−50C(東レ(株)製))
引張強度 4900 MPa(500 kgf/mm2)
引張弾性率 230 GPa(23.5×103kgf/mm2)
繊度 0.800g/m
密度 1.80 g/cm3
フックドロップ 17.1 cm
変形度(R/r) 1.05
なお、炭素繊維の引張強度、引張弾性率はJIS R7601に基づいて測定したものである。
(実施例1)
混練装置でビスフェノールF型エポキシ樹脂10重量部(大日本インキ化学(株)製エピクロン(登録商標)830)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂30重量部(油化シェル(株)製エピコート(登録商標)825)とテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(TGDDM)(住友化学(株)製 ELM−434)60重量部にポリエーテルスルフォン(PES)12.6重量部を配合、溶解した後、ポリアミド微粒子(東レ(株)製 トレパールTN 平均粒径12.5μ)21.6重量部を混練し、さらに硬化剤である4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン(4,4’−DDS)45重量部を混練し、マトリックス樹脂を調整した。このマトリックス樹脂を離型紙上に目付52g/m2でフィルムコーティングしたものを2枚作製した。コーティング面を向かい合わせにした間に炭素繊維“トレカ”M30G−18K−11Eを配列し、加熱プレスロールで加圧して炭素繊維に樹脂を含浸させて一方向のプリプレグを作製した。このプリプレグは炭素繊維目付190g/m2、プリプレグ目付294g/m2、マトリックス樹脂含有率35.4%であった。プリプレグのタックは表1に示すとおり「良好」であり、しかも室温放置における経時変化が少ないものであった。
積層構成はCILS用は(0)12、CAI用は(45/90/-45/0)3S、LCS用は(45/90/-45/0)2Sである。これを離型フィルムを敷いたアルミツール板にのせ、さらに離型フィルムおよびバギングフィルムでシールし、ノズルを通じて真空引きした。これをオートクレーブに入れ、6kg/cm2の加圧下で180℃120分処理し、硬化板を作製した。この硬化板の吸湿後の82.2±5℃の雰囲気中でのCILSは50.3MPa(7.3ksi)と高レベルであり、CAIは241MPa(35ksi)、LCSは579MPa(84ksi)であった。
(実施例2)
炭素繊維に“トレカ”T700S−12K−50Cを用いた以外は実施例1と同様の方法、条件でプリプレグおよび硬化板を作製した。
(実施例3)
混練装置でビスフェノールF型エポキシ樹脂10重量部(大日本インキ化学(株)製エピクロン830)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂30重量部(油化シェル(株)製エピコート825)とテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(TGDDM:住友化学(株)製ELM−434)60重量部にPES12.6重量部を配合、溶解した後、硬化剤である4,4’−DDSを45重量部混練し、マトリックス樹脂を調整した。このマトリックス樹脂を一次樹脂とした。
硬化板の吸湿後の82.2±5℃の雰囲気中でのCILSは52.4MPa(7.6ksi)であり、CAIは215MPa(36ksi)、LCSは572MPa(83ksi)であった。
(実施例4)
炭素繊維に“トレカ”T700S−12K−50Cを用いた以外は実施例3と同様の方法、条件でプリプレグおよび硬化板を作製した。
(実施例5)
ポリアミド微粒子にSP−500(平均粒径 5μ)を用いた以外は実施例3と同様の方法、条件でプリプレグおよび硬化板を作製した。
(実施例6)
炭素繊維に“トレカ”T700S−12K−50Cを用いた以外は実施例5と同様の方法、条件でプリプレグおよび硬化板を作製した。
(実施例7)
混練装置でビスフェノールF型エポキシ樹脂10重量部(大日本インキ化学(株)製 エピクロン830)とテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(TGDDM:住友化学(株)製 ELM−434)90重量部にポリエーテルスルフォン(PES)12.7重量部を配合、溶解した後、硬化剤である3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン(3,3’−DDS)を32.5重量部混練し、マトリックス樹脂を調整した。このマトリックス樹脂を一次樹脂とした。
また、硬化板の吸湿後の82.2±5℃の雰囲気中でのCILSは42.1MPa(6.1ksi)であり、CAIは276MPa(40ksi)、LCSは593MPa(86ksi)であった。
(比較例1)
炭素繊維に“トレカ”T800H−12K−40Bを用いた以外は実施例1と同様の方法、条件でプリプレグおよび硬化板を作製した。
(比較例2)
炭素繊維に“トレカ”T800H−12K−40Bを用いた以外は実施例3と同様の方法、条件でプリプレグおよび硬化板を作製した。
(比較例3)
炭素繊維に“トレカ”T800H−12K−40Bを用いた以外は実施例5と同様の方法、条件でプリプレグおよび硬化板を作製した。
(比較例4)
炭素繊維に“トレカ”T800H−12K−40Bを用いた以外は実施例7と同様の方法、条件でプリプレグおよび硬化板を作製した。
Claims (2)
- 要件[A]を満足する炭素繊維に、要件[B]の樹脂を含浸せしめたプリプレグにおいて、要件[C]を満足する粒子がプリプレグ中に2〜10重量%存在し、かつ、構成要素[C]の90%以上の量が、完成されるプリプレグの表面からプリプレグの厚さ30%以内に局在化し、14日室温放置後のタック経時変化抑制率が58.5〜69.4%であることを特徴とするプリプレグ。
[A]:多数本の連続した炭素フィラメントからなり、フックドロップ値が10cm以上である繊維交絡度を有する炭素繊維束であって、前記炭素フィラメントの断面形状が実質的に円形である炭素繊維束
[B]:熱硬化性樹脂を主体としてなるベース樹脂
[C]:熱可塑性樹脂を素材とする粒径150μm以下の粒子。 - 構成要素[A]の炭素繊維の引張強度が5000Pa以上、弾性率が270GPa以上であることを特徴とする請求項1記載のプリプレグ。
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