JP2000263653A - 繊維強化複合材料製管状体 - Google Patents

繊維強化複合材料製管状体

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JP2000263653A
JP2000263653A JP11076670A JP7667099A JP2000263653A JP 2000263653 A JP2000263653 A JP 2000263653A JP 11076670 A JP11076670 A JP 11076670A JP 7667099 A JP7667099 A JP 7667099A JP 2000263653 A JP2000263653 A JP 2000263653A
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fiber
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prepreg
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JP11076670A
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Shinichi Takemura
振一 竹村
Yoshiho Hayata
喜穂 早田
Hideyuki Ono
秀幸 大野
Yoichi Kitagawa
洋一 北川
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Nippon Graphite Fiber Corp
Nippon Steel Corp
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Graphite Fiber Corp
Nippon Mitsubishi Oil Corp
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で高く優れたねじり強度を有する繊維強
化複合材料製管状体を提供する。 【解決手段】 引張弾性率が5〜160GPa、圧縮破
断ひずみが1〜5%、繊維の密度が1.5〜1.9g/
cm3 である低弾性率炭素繊維が、管状体の長手軸方向
に対して+35゜〜+55゜および−35゜〜−55゜
の配向角で配置されていることを特徴とする繊維強化複
合材料製管状体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維強化複合材料製
管状体に関し、特にスポーツ分野ではゴルフシャフト、
テニスラケットのシャフト、野球のバット、バドミント
ンラケットのシャフト、スキーストック、釣り竿など、
また産業分野では自動車のプロペラシャフト、フィルム
製造機・印刷機械用ロール、フィルムもしくは織り物の
まきとりに使用するエアーシャフト、航空機用部品の修
理・搬送のためのスリング治具、自動車・自転車用フレ
ーム部品などの用途に好適な繊維強化複合材料製管状体
に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維強化複合材料(FRP)はスポーツ
・レジャー、各種産業分野などで様々な用途で広く使用
されている。ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維な
どを使用した多くの繊維強化複合材料のなかでも、炭素
繊維強化複合材料(CFRP)は、軽量で高い剛性が必
要とされる用途に多く使用されている。例えばスポーツ
・レジャー分野ではゴルフシャフト、テニスやバドミン
トンのラケット、釣り竿、スキー板などに、また産業分
野では印刷機械・フィルム製造機械用ロール、自動車の
プロペラシャフトなどに多く使用されている。
【0003】ゴルフクラブにおいては近年のゴルフヘッ
ドの大型化にともない、シャフトの軽量化が進んでお
り、ゴルフクラブメーカー、シャフトメーカー各社はい
かにシャフトを軽量化するか研究開発を進めている。し
かしシャフトの軽量化は強度の低下を招くことになるた
め、シャフトが十分な強度を持たない場合には打球時の
衝撃により折損事故が起きる恐れがある。特にねじり強
度が低いシャフトはスイートスポットをはずして打った
場合に生じるねじり応力のため、シャフトがねじり破壊
を起こしてしまう恐れがあるが、軽量で高いねじり強度
を有するシャフトはほとんど得られていなかった。
【0004】また、バドミントンラケットにおいては、
打球時のシャトルの方向安定性を高めるためシャフトに
高いねじり剛性を与えることが重要であるとともに、軽
量であることも重要な要素のひとつである。しかし、必
要な強度を維持するためにシャフトの十分な軽量化が行
われてきたとは言えなかった。
【0005】さらに、自動車のプロペラシャフトにおい
ては従来の金属製からFRP化が進んできているが、大
きなねじりトルクを伝達するために優れたねじり強度を
有することに加えて、軽量であることも重要であるが、
これまでのFRP製プロペラシャフトでは十分な軽量化
がなされているとは言えなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
ら従来の課題を解消し、軽量で高く優れたねじり強度を
有する繊維強化複合材料製管状体を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、引張
弾性率が5〜160GPa、圧縮破断ひずみが1〜5
%、繊維の密度が1.5〜1.9g/cm3 である低弾
性率炭素繊維が、管状体の長手軸方向に対して+35゜
〜+55゜および−35゜〜−55゜の配向角で配置さ
れていることを特徴とする繊維強化複合材料製管状体に
関する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容を詳細に説明
する。本発明で用いられる低弾性率炭素繊維としては、
繊維の引張弾性率が5〜160GPa、好ましくは5〜
150GPa、より好ましくは5〜120GPaの炭素
繊維を用いることができる。
【0009】該炭素繊維の引張弾性率がこの160GP
aより高い場合には、該繊維の圧縮破断ひずみも同時に
低下してしまい易く、本発明の繊維強化複合材料製管状
体に十分なねじり強度を持たせることができない場合が
あるため好ましくない。
【0010】本発明で用いられる低弾性率炭素繊維とし
ては、圧縮破断ひずみが1〜5%、好ましくは1.5〜
5%、より好ましくは、1.7〜5%の炭素繊維を用い
ることができる。圧縮破断ひずみが1%よりも低い場合
には、得られる繊維強化複合材料製管状体に十分なねじ
り強度を持たせることができないため好ましくない。
【0011】また、前記炭素繊維の密度が1.9g/c
3 よりも高い場合には、得られる成形物の重量の増加
を招くため好ましくない。
【0012】このような物性値を有する低弾性率炭素繊
維であれば、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、ピッチ
系炭素繊維などいずれの炭素繊維も用いることができ
る。
【0013】本発明の管状体は、かかる物性の低弾性率
炭素繊維が、繊維強化複合材料製管状体の長手軸方向に
対して+35゜〜+55゜および−35゜〜−55゜の
配向角で配置した管状体である。
【0014】該炭素繊維を積層して該繊維強化複合材料
製管状体を製造する際には、通常、前記炭素繊維にマト
リックス樹脂を含浸させたプリプレグの形にして炭素繊
維を積層する。
【0015】該プリプレグとしては、クロスプリプレグ
あるいは一方向プリプレグを使用することができるが、
炭素繊維の配向角を制御しやすい一方向プリプレグが好
ましく用いられる。
【0016】該プリプレグに使用されるマトリックス樹
脂としてはエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フ
ェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ユ
リア樹脂、メラミン樹脂等から選ばれる熱硬化性樹脂を
用いることができ、好ましくはエポキシ樹脂を用いるこ
とができる。これらのプリプレグの強化繊維目付は通
常、30〜300g/m2 、好ましくは50〜250g
/m2 の範囲に設定することができる。プリプレグの強
化繊維目付が300g/m2 より大きい場合には、シャ
フト(管状体)設計時におけるシャフトの重量・剛性に
関する自由度が制限されるうえ、繊維強化複合材料製管
状体製造時におけるプリプレグのマンドレル等への巻き
付け性も劣る等の弊害が生じやすいため好ましくない。
【0017】本発明では、かかる物性の低弾性率炭素繊
維を使用したプリプレグを、管状体の長手軸方向に対し
て該低弾性率炭素繊維が+35゜〜+55゜および−3
5゜〜−55゜の配向角で配置するように裁断し、裁断
したものをマンドレルなどに前記配向角で巻き付けて積
層、硬化することができる。
【0018】低弾性率炭素繊維を用いた層を他の層と区
別するために、本発明ではこの層を低弾性率層と称する
ことにする。
【0019】低弾性率層は、繊維が管状体の長手軸方向
に対して+35゜〜+55゜および−35゜〜−55゜
の配向角となるように低弾性率層用炭素繊維プリプレグ
をそれぞれ裁断し、裁断して得られたこれら正負の低弾
性率層プリプレグを貼り合わせてマンドレルに前記配向
角で巻き付け、正負一組の低弾性率層として積層して形
成することができる。これら正負のプリプレグを貼り合
わせる場合、マンドレルの半周分に相当する距離ほど一
方を他方からずらして重ねた後、正負一組のプリプレグ
をマンドレルなどに巻きつけて積層することで低弾性率
層を形成できる。
【0020】正負一組の低弾性率層の積層数は通常、1
〜10層(正の低弾性率層1〜10層、負の低弾性率層
1〜10層ということ)、好ましくは2〜8層とするこ
とができる。また、正の低弾性率層または負の低弾性率
層を1層ごとまたは複数層ごとに交互に積層することが
できる。また、正の低弾性率層と負の低弾性率層の積層
数は互いに異なっていてもよい。本発明で言う積層数と
は、層が平均して何層積層しているか、即ち管状体の軸
の回りを何回巻回しているかを意味する。
【0021】低弾性率層は管状体の長手方向全体に渡っ
て積層することもできるし、特にねじり強度を高めたい
箇所に部分的に積層することもできる。また低弾性率層
を管状体の長手方向全体に渡って積層する場合において
も、ねじり強度を高めたい箇所の低弾性率層の積層数
を、それ以外の箇所よりも増やすなど、管状体の長手方
向における低弾性率層の積層数を規則的、あるいは不規
則的に変化させることもできる。
【0022】また、本発明における繊維強化複合材料製
管状体は、さらに斜交層とストレート層の少なくとも2
種類の積層部分を加えて構成されることができる。
【0023】斜交層に用いるプリプレグとしては、クロ
スプリプレグおよび一方向プリプレグを使用することが
できるが、繊維配向角を制御しやすいため一方向プリプ
レグが好ましく用いられる。該プリプレグに使用される
強化繊維としては、引張弾性率が200〜1000GP
a、好ましくは400〜1000GPaのものを用いる
ことができる。
【0024】このような強化繊維としては、金属繊維、
炭化珪素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、チタン酸カ
リウム繊維、炭素繊維等が挙げられ、軽量でかつ高引張
弾性率であることから好ましくは炭素繊維が用いられ
る。
【0025】本発明におけるストレート層に用いるプリ
プレグとしては一方向プリプレグを好ましく使用するこ
とができる。該ストレート層に用いるプリプレグに使用
される強化繊維としては通常、引張弾性率が200〜6
00GPaの強化繊維を用いることができる。
【0026】このような強化繊維としては、金属繊維、
炭化珪素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、チタン酸カ
リウム繊維、炭素繊維等が挙げられ、軽量でかつ高引張
弾性率であることから好ましくは炭素繊維が用いられ
る。
【0027】前記斜交層およびストレート層にそれぞれ
用いられるプリプレグに使用されるマトリックス樹脂と
しては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェ
ノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリ
ア樹脂、メラミン樹脂等から選ばれる熱硬化性樹脂が用
いられ、好ましくはエポキシ樹脂が用いられる。これら
のプリプレグとしては強化繊維目付が通常、30〜30
0g/m2 、好ましくは50〜250g/m2 の範囲の
ものを用いることができる。
【0028】プリプレグの強化繊維目付がこの範囲より
大きい場合には、シャフト設計時における自由度が制限
されるうえ、繊維強化複合材料製管状体製造時における
プリプレグのマンドレルへの巻き付け性も劣る等の弊害
が生じやすいため好ましくない。
【0029】本発明における斜交層は、正の斜交層と負
の斜交層を一組としている。通常、正負の斜交層は互い
に交互に積層される。正の斜交層は、強化繊維の配向方
向が管状体の軸方向に対して、+15゜〜+75゜、好
ましくは+25゜〜+65゜、より好ましくは+35゜
〜+55゜になるようにプリプレグをマンドレルなどに
巻きつけて積層することで形成できる。
【0030】負の斜交層は、その強化繊維が正の斜交層
の強化繊維と交差するように配向した層であり、管状体
の軸方向に対して強化繊維が、−15゜〜−75゜、好
ましくは−25゜〜−65゜、より好ましくは−35゜
〜−55゜になるようにプリプレグをマンドレルなどに
巻きつけて積層することで形成できる。
【0031】正負一組の斜交層の積層数は、通常1〜1
0層、好ましくは2〜8層とすることができる。正の斜
交層、負の斜交層を別々として考えると、斜交層の積層
数は通常、2〜20層、好ましくは4〜16層とするこ
とができる。また、正の斜交層または負の斜交層を1層
ごとまたは複数層ごとに交互に積層することができる。
また、正の斜交層と負の斜交層の積層数は互いに異なっ
ていてもよい。
【0032】本発明におけるストレート層は、強化繊維
の配向方向が管状体の軸方向に対して通常、0゜〜±1
0゜になるようにプリプレグをマンドレルなどに巻きつ
けて積層することで形成できる。ストレート層の積層数
は通常、1〜10層、好ましくは2〜8層とすることが
できる。
【0033】本発明における繊維強化複合材料製管状体
では、斜交層を内側に、ストレート層を外側に積層する
ことが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0034】本発明の低弾性率層は管状体の他の層に対
していずれの位置にも積層することができるが、斜交層
の外側、斜交層の内側などに配置することができ、例え
ば、(外側)ストレート層/低弾性率層/斜交層(内
側)、(外側)低弾性率層/斜交層/ストレート層(内
側)、(外側)ストレート層/斜交層/低弾性率層(内
側)、(外側)斜交層/低弾性率層/ストレート層(内
側)、(外側)低弾性率層/ストレート層/斜交層(内
側)、(外側)斜交層/ストレート層/低弾性率層(内
側)などのように配置することができる。
【0035】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれらによ
り限定されるものではない。
【0036】低弾性率層用低弾性率炭素繊維として、日
本グラファイトファイバー(株)製XN−05(引張弾
性率は49GPa、圧縮破断ひずみ2.9%、密度1.
65g/cm3 )を使用し、これにエポキシ樹脂を含浸
させて得られる一方向炭素繊維プリプレグE0526A
−05N(商品名、炭素繊維目付は55g/m2 、樹脂
含有量は40重量%)を使用した。
【0037】低弾性率炭素繊維と組み合わされるストレ
ート層用の強化繊維として、東レ(株)製炭素繊維T7
00S(引張弾性率は230GPa、圧縮破断ひずみ
1.4%、密度は1.8g/cm3 )を使用し、これに
エポキシ樹脂を含浸させて得られる、一方向炭素繊維プ
リプレグP3055S−12(商品名、炭素繊維目付は
125g/m2 、樹脂含有量は25重量%)を使用し
た。
【0038】低弾性率炭素繊維と組み合わされる斜交層
用の強化繊維として東レ(株)製炭素繊維M40J(引
張弾性率は377GPa、圧縮破断ひずみ0.7%、密
度は1.77g/cm3 )を使用し、これにエポキシ樹
脂を含浸させて得られる一方向炭素繊維プリプレグP9
055F−13(商品名、炭素繊維目付は125g/m
2 、樹脂含有量は25重量%)を使用した。
【0039】実施例1 下記の各プリプレグを長さ1200mmに切り出し、直
径10mm、長さ1500mmのマンドレルに巻き付け
て内側から斜交層、低弾性率層、ストレート層の順にそ
れぞれ形成した。
【0040】斜交層は、正負の斜交層用プリプレグをマ
ンドレルの半周分に相当する距離ほど一方を他方からず
らして重ねて一組として、炭素繊維がマンドレルの長手
軸方向に対して±45°の配向角となるようにマンドレ
ルに巻きつけて組で2層、正負合計4層積層して形成し
た。
【0041】低弾性率層は、正負の低弾性率層用プリプ
レグを、マンドレルの半周分に相当する距離ほど一方を
他方からずらして重ねて一組として、炭素繊維がマンド
レルの長手軸方向に対して±45°の配向角となるよう
に斜交層に巻きつけて、組で1層、正負合計2層積層し
て形成した。
【0042】ストレート層は、炭素繊維がマンドレルの
長手軸方向に平行になるようにストレート層用プリプレ
グを低弾性率層に巻きつけて、均一に3層積層して形成
した。
【0043】各層を積層して得られた積層体に離型テー
プをストレート層の上から巻き付け、この積層体を13
0℃、1時間の条件下で硬化させた後にマンドレルを引
き抜きテーパのない複合材料製管状体を得た。
【0044】該管状体を450mmの長さに切り出し両
端に金属製タブを接着してねじり試験を行った。スパン
長さは350mmであった。表1に示すようにこのよう
にして得られた管状体は軽量で優れたねじり物性を有し
ていた。
【0045】比較例1 低弾性率層を積層しなかった以外は実施例1と同様にし
て管状体を得た。表1に示すようにこのようにして得ら
れた管状体は軽量であったがねじり物性は劣っていた。
【0046】比較例2 低弾性率層を積層せず、斜交層を組で3層積層した以外
は実施例1と同様にして管状体を得た。表1に示すよう
にこのようにして得られた管状体は重量が大きく、ねじ
り物性は劣っていた。
【0047】比較例3 東レ製炭素繊維T700S(引張弾性率230GPa、
圧縮破断ひずみ1.4%、密度1.8g/cm3)にエ
ポキシ樹脂を含浸させて得られる一方向炭素繊維プリプ
レグ(炭素繊維目付55g/m2、樹脂含有量37wt
%)を低弾性率層として使用した以外は、実施例1と同
様にして管状体を得た。表1に示すようにこのようにし
て得られた管状体は軽量であったが、ねじり物性は劣っ
ていた。
【0048】実施例2 下記の各プリプレグを積層数が一定になるように台形状
に長さ1245mmに切り出し、細径側外径3.75m
m、太径側外径13.5mm、長さ1500mm、テー
パ6.5/1000のマンドレルに巻き付けて内側から
斜交層、低弾性率層、ストレート層の順にそれぞれ形成
した。
【0049】斜交層は、正負の斜交層用プリプレグM4
0J(炭素繊維目付125g/m2、樹脂含有量25重
量%)をマンドレルの半周分に相当する距離ほど一方を
他方からずらして重ねて一組として、炭素繊維がマンド
レルの長手軸方向に対して±45°の配向角となるよう
にマンドレルに巻きつけて細径側端部より283mmの
位置から太径側に向かって組で2層、正負合計4層積層
して形成した。
【0050】低弾性率層は、正負の低弾性率層用プリプ
レグXN−05(炭素繊維目付55g/m2、樹脂含有
量40重量%)をマンドレルの半周分に相当する距離ほ
ど一方を他方からずらして重ねて一組として、炭素繊維
がマンドレルの長手軸方向に対して±45°の配向角と
なるように斜交層に巻きつけて組で1層、正負合計2層
積層して形成した。
【0051】ストレート層は、炭素繊維がマンドレルの
長手軸方向に平行に配向するようにストレート層用プリ
プレグT700S(炭素繊維目付125g/m2、樹脂
含有量25重量%)を低弾性率層に巻きつけて均一に4
層積層して形成した。
【0052】さらに外径合わせのための第2ストレート
層(P3052S−12)は、細径側端部で3層、細径
側端部から150mmの位置で0層となるように三角形
に切り出したプリプレグを前記ストレート層に巻きつけ
て積層して形成した。
【0053】各層を積層して得られた積層体に離型テー
プを第2ストレート層の上から巻き付け、この積層体を
130℃、1時間の条件下で硬化させた後にマンドレル
を引き抜きテーパのある複合材料製管状体を得た。
【0054】細径側、太径側それぞれの端部から50m
mの長さ部分を切り落として該テーパ付き管状体を11
45mmの長さに切り出し、両端に金属製タブを接着し
てねじり試験を行った。スパン長さは1055mmであ
った。該管状体は細径側内径5.9mm並びに外径8.
5mm、太径側内径13.4mm並びに外径15.3m
mであった。
【0055】表2に示すようにこのようにして得られた
管状体は軽量で優れたねじり物性を有していた。
【0056】比較例4 低弾性率層を積層せず、マンドレル細径側端部より32
2mmのところから太径側に向かって斜交層プリプレ
グ、ストレート層プリプレグ、第2ストレート層プリプ
レグの順に巻き付けて積層した以外は実施例2と同様に
して管状体を得た。表2に示すようにこのようにして得
られた管状体は軽量であったがねじり物性は劣ってい
た。
【0057】比較例5 低弾性率層を積層せず、斜交層を組で2.5層積層し、
マンドレル細径側端部より290mmのところから太径
側に向かって斜交層プリプレグ、ストレート層プリプレ
グ、第2ストレート層プリプレグの順に巻き付けて積層
した以外は実施例2と同様にして管状体を得た。表2に
示すようにこのようにして得られた管状体は、ねじり物
性が劣っていた。
【0058】比較例6 東レ製炭素繊維T700S(引張弾性率230GPa、
圧縮破断ひずみ1.4%、密度1.8g/cm3)にエ
ポキシ樹脂を含浸させて得られる一方向炭素繊維プリプ
レグ(炭素繊維目付55g/m2、樹脂含有量37wt
%)を低弾性率層として使用し、マンドレル細径側端部
より287mmのところから太径側に向かって前記プリ
プレグを巻き付けた以外は実施例2と同様にして管状体
を得た。表2に示すようにねじり物性は劣っていた。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって軽
量でねじり破断トルク並びにねじり破断角度が大きく、
高いねじり強度を有する繊維強化複合材料製管状体を提
供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A63C 11/22 F16C 13/00 A F16C 13/00 A01K 87/00 630A // B29K 105:08 307:04 B29L 23:00 31:52 (72)発明者 竹村 振一 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 早田 喜穂 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 大野 秀幸 東京都新宿区西新宿3−5−1 日本グラ ファイトファイバー株式会社内 (72)発明者 北川 洋一 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社新素材事業部内 Fターム(参考) 2B019 AB03 AB14 AB37 2C002 AA05 CS03 MM02 3J103 AA02 FA19 FA30 GA02 GA52 GA54 HA03 HA19 HA41 4F205 AA36 AA39 AD02 AD12 AD16 AG08 AH59 HA02 HA23 HA37 HA45 HB01 HC02 HC17 HK04 HK05 HL02 HL14

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引張弾性率が5〜160GPa、圧縮破
    断ひずみが1〜5%、繊維の密度が1.5〜1.9g/
    cm3 である低弾性率炭素繊維が、管状体の長手軸方向
    に対して+35゜〜+55゜および−35゜〜−55゜
    の配向角で配置されていることを特徴とする繊維強化複
    合材料製管状体。
JP11076670A 1999-03-19 1999-03-19 繊維強化複合材料製管状体 Withdrawn JP2000263653A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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