JP2003246838A - エポキシ樹脂組成物、電子材料用樹脂組成物、電子材料用樹脂、コーティング剤およびコーティング剤硬化膜の製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、電子材料用樹脂組成物、電子材料用樹脂、コーティング剤およびコーティング剤硬化膜の製造方法

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JP2003246838A JP2002050823A JP2002050823A JP2003246838A JP 2003246838 A JP2003246838 A JP 2003246838A JP 2002050823 A JP2002050823 A JP 2002050823A JP 2002050823 A JP2002050823 A JP 2002050823A JP 2003246838 A JP2003246838 A JP 2003246838A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のアルコキシ基含有シラン変性エポキシ
樹脂を有するエポキシ樹脂組成物と同等の耐熱性を有
し、かつ、すぐれた加工性等を有し、また、揮発分の離
脱性が良好な硬化膜を作製するエポキシ樹脂組成物を提
供する。 【解決手段】 ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)お
よびメトキシシラン部分縮合物(2)を脱アルコール反
応させて得られるメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹
脂(A)、エポキシ基含有合成ゴム(B)、エポキシ樹
脂用硬化剤(C)からなることを特徴とするエポキシ樹
脂組成物;当該エポキシ樹脂組成物を含有する電子材料
用樹脂組成物;当該電子材料用樹脂組成物を硬化させる
ことにより得られる電子材料用樹脂;当該エポキシ樹脂
組成物を含有するコーティング剤組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエポキシ樹脂組成物
に関する。本エポキシ樹脂組成物は、電子材料用樹脂組
成物およびコーティング剤等の各用途に使用することが
できる。電子材料用樹脂組成物としては、プリント基板
用プリプレグ用樹脂組成物、プリント基板用銅張り積層
板用樹脂組成物、ビルドアッププリント基板の層間絶縁
材料用コーティング剤、半導体の層間絶縁膜用樹脂組成
物、電子部品の封止剤用樹脂組成物、半導体チップの封
止剤用樹脂組成物、アンダーフィル用樹脂硬化物、レジ
ストインキ、導電ペースト、電子部品収納用成形物用樹
脂組成物および異方性導電膜用組成物等といった各種用
途に用いられ、当該電子材料用樹脂組成物を硬化させる
ことによりプリント基板用プリプレグ、プリント基板用
銅張り積層板、プリント配線基板、インターポーザー、
ビルドアッププリント基板用層間絶縁材料、半導体の層
間絶縁膜、電子部品用封止剤、半導体チップ用封止剤、
アンダーフィル樹脂硬化物、レジストインキ硬化物、導
電ペースト硬化物、電子部品収納用成形物および異方性
導電膜等の電子材料用樹脂が得られる。また、本発明の
コーティング剤組成物は、シ−ラー、プライマー、プラ
スチック用ハードコート、アンカーコート剤、シーリン
グ、接着剤等の各種用途に用いられる。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、一般に、硬化剤と組み
合わせた組成物として使用されており、電気・電子材料
関係の分野において、賞用されてきたが、近年の電気・
電子材料分野の発展に伴い、エポキシ樹脂組成物の硬化
物に対して、より高性能が要求されるようになってきて
おり、特に耐熱性の向上が望まれていた。そのため、本
発明者らはこのような要望に応えるべく、鋭意検討し、
特開2001−59013号公報にて、耐熱性が良好
で、ボイド等を生じない硬化物を提供し得るエポキシ樹
脂組成物についての提案を行なった。
【0003】本発明者らが提案したエポキシ樹脂組成物
は、その優れた耐熱性・電気特性・化学的特性、紙やガ
ラス基材との親和性が良好であることから、プリント配
線板用絶縁材料として好適であるが、加工性が十分では
なかった。
【0004】一般に絶縁材料の作製方法は、樹脂組成物
を基材にコーティングまたは含浸させた後、溶剤などの
揮発分を加熱によって除き、硬化反応を進行させた半硬
化状態(Bステージ)とする過程が重要で、この半硬化
状態のシートを積層したり、導体にサンドイッチして、
更に高温で完全に硬化させて完全硬化体(Cステージ)
とし絶縁層を作製する。この半硬化状態のシートは揮発
分が少なく、熱軟化して密着性が得られる必要がある。
【0005】ところで、本発明者らが提案したエポキシ
樹脂組成物は、アルコキシシリル部位のゾル−ゲル硬
化、及びエポキシ基による硬化の2種類の硬化反応によ
り硬化物とすることができるものであるが、当該エポキ
シ樹脂組成物を電気絶縁材料として用いる場合には、こ
れら硬化反応の制御が重要となる。即ち、ゾル−ゲル硬
化はアルコールを副生しながらシリカを生成していく硬
化反応であり、揮発分の発生は避けられないため、半硬
化物作製時に溶剤の蒸発と一緒にゾル−ゲル硬化を進行
せしめ、Cステージでの揮発分の発生を抑えることが望
ましいが、当該樹脂組成物は半硬化物の弾性率が高く、
脆い為に、ゾル―ゲル硬化が低温で進行しにくいため
に、膜厚が大きい場合、Cステージで揮発分が層間で発
生する傾向があった。また、Bステージ作製温度を上げ
るとCステージでの揮発分発生は抑えられるが、Bステ
ージ作製時にゾル―ゲル硬化に加え、エポキシ基の硬化
反応が進行し、半硬化物加熱時の密着性が低下するとい
った問題があった。
【0006】また、当該エポキシ樹脂組成物はコーティ
ング剤や接着剤などの分野においても、耐熱性、硬度が
極めて優れているものの、低沸点溶剤を用い、厚膜を作
製する場合などでは、ゾル―ゲル硬化が溶剤蒸発、エポ
キシ基の硬化に遅れ、アルコールによる発泡が生じる問
題が指摘されており、さらに当該エポキシ樹脂組成物か
ら得られる硬化膜は、一般的なエポキシ樹脂に比べ、弾
性率が高いものの脆く、硬化膜が割れやすいという問題
点もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のアル
コキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を有するエポキシ
樹脂組成物と同等の耐熱性を有し、かつ、すぐれた加工
性等を有し、また、揮発分の離脱性が良好な硬化膜を作
製するエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決すべく、鋭意検討を重ねた結果、特定のエポキシ樹脂
を特定のメトキシシラン化合物で変性してなるメトキシ
基含有シラン変性エポキシ樹脂およびエポキシ基含有合
成ゴムを必須構成成分とする樹脂組成物を用いることに
より、前記目的を解決し得ることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂(1)およびメトキシシラン部分縮合物
(2)を脱アルコール反応させて得られるメトキシ基含
有シラン変性エポキシ樹脂(A)、エポキシ基含有合成
ゴム(B)、エポキシ樹脂用硬化剤(C)からなること
を特徴とするエポキシ樹脂組成物;当該エポキシ樹脂組
成物を含有する電子材料用樹脂組成物;当該電子材料用
樹脂組成物を硬化させることにより得られる電子材料用
樹脂;当該エポキシ樹脂組成物を含有するコーティング
剤組成物に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で用いるメトキシ基含有シ
ラン変性エポキシ樹脂(A)は、上記の通り、ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂(1)とメトキシシラン部分縮合
物(2)から構成される。当該ビスフェノール型エポキ
シ樹脂(1)は、ビスフェノール類とエピクロルヒドリ
ンまたはβ−メチルエピクロルヒドリン等のハロエポキ
シドとの反応により得られるものである。ビスフェノー
ル類としては、フェノールまたは2,6−ジハロフェノ
ールと、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセト
ン、アセトフェノン、シクロヘキサノン、ベンゾフェノ
ン等のアルデヒド類もしくはケトン類との反応物の他、
ジヒドロキシフェニルスルフィドの過酸による酸化、ハ
イドロキノン同士のエーテル化反応等により得られるも
のがあげられる。
【0011】また、ビスフェノール型エポキシ樹脂
(1)は、メトキシシラン部分縮合物(2)と脱アルコ
ール反応しうる水酸基を有するものである。当該水酸基
は、ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)を構成するす
べての分子に含有されている必要はなく、ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂(1)として、水酸基を有していれば
よい。ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)のエポキシ
当量は、ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)の構造に
より異なるため、用途に応じて適当なエポキシ当量のも
のを適宜に選択して使用できるが、350以上1000
g/eq以下であるものが好適である。350g/eq
未満では、得られる硬化物の高温下での密着性が低下す
る傾向にあり、また1000g/eqを超えるとメトキ
シ基含有シラン変性エポキシ樹脂の保存安定性が低下す
る傾向がある。これらビスフェノール型エポキシ樹脂
(1)の中でも、特にビスフェノールA型エポキシ樹脂
が、最も汎用され低価格であり好ましい。
【0012】また、メトキシ含有シラン変性エポキシ樹
脂(A)を構成するメトキシシラン部分縮合物(2)と
しては、一般的にゾル−ゲル法に用いられているメトキ
シシランを部分的に加水分解、縮合したオリゴマーを使
用できる。たとえば、一般式:RSi(OCH3
4−p(式中、pは0または1の整数を示し、Rは炭素
数6以下の低級アルキル基又はフェニル基を示す。)で
表される化合物の部分縮合物等を例示できる。なお、p
が2〜4である場合は、3次元架橋が起こらなくなるた
め、最終的に得られる硬化物に所望の高耐熱性を付与し
得ない。
【0013】前記メトキシシラン部分縮合物(2)の具
体例としては、テトラメトキシシランの部分縮合物;メ
チルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、
n−プロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルト
リメトキシシラン等のトリメトキシシラン類の部分縮合
物があげられる。これらの中でも、テトラメトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン等の部分縮合物等が、ゾ
ル−ゲル硬化速度が大きいため好ましい。
【0014】メトキシシラン部分縮合物(2)は、上記
物質の中から1種または2種以上を適宜選択すればよい
が、1分子当たりのSiの平均個数は3〜12であるこ
とが好ましい。Siの平均個数が3未満であると、ビス
フェノール型エポキシ樹脂(1)との脱アルコール反応
の際、副生アルコールと一緒に系外に流出する有毒なメ
トキシシラン類の量が増えるため好ましくない。また1
2を超えると、ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)と
の反応性が落ち、目的とするメトキシ基含有シラン変性
エポキシ樹脂(A)を得るのに長時間を要するため好ま
しくない。
【0015】特に、一般式:
【0016】
【化1】
【0017】(式中、平均繰り返し単位数nは3〜12
である。)で表されるメチルトリメトキシシランの部分
縮合物が、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂
(A)のゾル―ゲル硬化速度が早く、硬化膜に柔軟性が
高いため好ましい。
【0018】本発明で用いるメトキシ基含有シラン変性
エポキシ樹脂(A)は、前記ビスフェノール型エポキシ
樹脂(1)と、メトキシシラン部分縮合物(2)との脱
アルコール反応により得られる。ビスフェノール型エポ
キシ樹脂(1)とメトキシシラン部分縮合物(2)の使
用割合は、得られるメトキシ基含有シラン変性エポキシ
樹脂(A)中に、メトキシ基が残存するような割合であ
れば特に制限されないが、メトキシシラン部分縮合物
(2)のシリカ換算重量/ビスフェノール型エポキシ樹
脂(1)の重量(重量比)が0.25〜1.2の範囲で
あるのが好ましい。ここでメトキシシラン部分縮合物
(2)のシリカ換算重量とは、メトキシシラン部分縮合
物(2)がゾル−ゲル反応し、シリカに硬化した時の重
量である。
【0019】かかるメトキシ基含有シラン変性エポキシ
樹脂(A)の製造は、例えば、ビスフェノール型エポキ
シ樹脂(1)とメトキシシラン部分縮合物(2)を仕込
み、加熱して副生するアルコールを留去または冷却管で
還流させて系内に戻すことにより行なわれる。反応温度
は50〜130℃程度、好ましくは70〜110℃であ
り、全反応時間は1〜15時間程度である。この反応
は、メトキシシラン部分縮合物(2)自体の重縮合反応
を防止するため、実質的に無水条件下で行うのが好まし
い。
【0020】また、上記の脱アルコール反応に際して
は、反応促進のために従来公知の触媒の内、エポキシ環
を開環しないものを使用することができる。該触媒とし
ては、たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ル
ビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリ
ウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、
コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモン、砒素、
セリウム、硼素、カドミウム、マンガンのような金属;
これら金属の酸化物、有機酸塩、ハロゲン化物、メトキ
シド等があげられる。これらの中でも、特に有機錫、有
機酸錫が好ましく、具体的には、ジブチル錫ジラウレー
ト、オクチル酸錫等が有効である。
【0021】また、上記反応は溶剤中でも、無溶剤でも
行うこともできる。溶剤としては、ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂(1)およびメトキシシラン部分縮合物
(2)を溶解し、且つこれらに対し非活性である有機溶
剤であれば特に制限はない。このような有機溶剤として
は、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系、酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系、トルエン、キシ
レン等の芳香族系、セロソルブアセテート、メチルセロ
ソルブアセテート等のセロソルブ系、テトラヒドロフラ
ン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル系、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール
等のアルコール類、ジメチルホルムアミドなどの非プロ
トン性極性溶媒があげられる。これらの中でも、メチル
エチルケトンなどの常圧での沸点が70〜110℃のも
のが以下の理由により特に好ましい。沸点が110℃を
超える溶剤を使用した場合には、溶剤残存率を低下させ
るために半硬化状態(Bステージ)とする温度を過度に
上昇させる必要が生じる。また使用溶剤の沸点が70℃
未満である場合は、ビスフェノール型エポキシ樹脂
(1)とメトキシシラン部分縮合物(2)との脱アルコ
ール反応に長時間を要するため好ましくない。
【0022】こうして得られたメトキシ基含有シラン変
性エポキシ樹脂(A)は、ビスフェノール型エポキシ樹
脂(1)中の水酸基がシラン変性されてなるエポキシ樹
脂を主成分とするが、当該メトキシ基含有シラン変性エ
ポキシ樹脂(A)中には未反応のビスフェノール型エポ
キシ樹脂(1)や未反応のメトキシシラン部分縮合物
(2)が含有されていてもよい。
【0023】メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂
(A)は、その分子中にメトキシシラン部分縮合物
(2)に由来するメトキシシリル部位とビスフェノール
型エポキシ樹脂に由来するエポキシ基を有している。こ
のメトキシシリル部位は、溶剤の蒸発や加熱処理によ
り、又は水分(湿気)との反応により、相互に結合した
硬化物を形成する。かかる硬化物は、ゲル化した微細な
シリカ部位(シロキサン結合の高次網目構造)を有する
ものである。従って、メトキシ基含有シラン変性エポキ
シ樹脂(A)中に含まれるメトキシ基は、用いたメトキ
シシラン部分縮合物(2)のメトキシル基の60モル%
以上を保持しているのが好ましい。またエポキシ基はエ
ポキシ樹脂硬化剤(C)と反応するものである。
【0024】本発明のエポキシ樹脂組成物ではエポキシ
基含有合成ゴム(B)を必須成分とする。これは、エポ
キシ基含有合成ゴム(B)を用いることにより、メトキ
シ基含有シラン変性エポキシ樹脂由来のエポキシ樹脂―
シリカハイブリッド相とゴム相を硬化物中で、微細に相
分離させる事ができ、室温で液状のエポキシ基含有ゴム
(B)由来の相は、硬化物を柔軟にするため、ゾル−ゲ
ル硬化過程において生成するメタノールが速やかに揮発
し、そのため、ゾル−ゲル硬化がさらに進み、後の硬化
過程において揮発分の発生源となりうるメトキシ基の大
部分が硬化反応に関与し消失するため、硬化時(Cステ
ージ)の揮発分の発生を減少させることができるためで
ある。また、ミクロ相分離したゴム相は、氷点下にガラ
ス転移点を持つため、硬化物の室温以上の弾性率変化は
エポキシ樹脂−シリカハイブリッド相によって支配さ
れ、高耐熱性を保持でき、さらに、ミクロ相分離したゴ
ム相の存在により硬化物の弾性率が下がり、硬化物が強
靭となる。
【0025】本発明に用いるエポキシ基含有合成ゴム
(B)とは、末端にカルボキシル基を有する合成ゴム
と、ジエポキシ化合物を反応させることにより得られる
ものである。なお、カルボキシル基が分子鎖内にある場
合には、上記相分離構造が得られず、エポキシ樹脂−シ
リカハイブリッド相はゴム相の影響を受け、ガラス転移
点が低下し、耐熱性が大きく失われる場合があるため分
子末端にカルボキシル基を有するものの方が好ましい。
末端にカルボキシル基を有する合成ゴムとしては、特に
制限されず、公知のもの、例えば、末端にカルボキシル
基を有するブタジエンゴム、末端にカルボキシル基を有
するブタジエンニトリルゴムなどがあげられるが、エポ
キシ樹脂との反応性の点から末端にカルボキシル基を有
するブタジエンニトリルゴムが好ましい。末端にカルボ
キシル基を有するブタジエンニトリルゴムとしては、市
販のものを用いることができ、例えば、HYCAR C
TBN1300×8、HYCAR CTBN1300×
13、HYCAR CTBN1300×31(いずれも
商品名 宇部興産(株)製)といったものがあげられ
る。末端にカルボキシル基を有する合成ゴムの数平均分
子量は、2000〜5000程度のものを用いるのが好
ましい。数平均分子量を2000以上とすることにより
上記のミクロ相分離構造が生じるため、エポキシ樹脂−
シリカハイブリッド相の耐熱性を維持でき、また、数平
均分子量を5000以下とすることにより、メトキシ基
含有シラン変性エポキシ樹脂と混和が容易になり、安定
な樹脂組成物が調整できる。
【0026】なお、末端にカルボキシル基を有するブタ
ジエンニトリルゴムの場合、結合アクリロニトリル含量
は、通常、3〜30%であり、好ましくは5〜20%で
ある。結合アクリロニトリル含量を3%以上とすること
により、エポキシ基含有合成ゴム(B)とメトキシ基含
有シラン変性エポキシ樹脂(A)が溶解し、エポキシ樹
脂組成物が均一になり、硬化物の透明性が良好となるた
め好ましい。一方、結合アクリロニトリル含量を30%
以下とすることにより、エポキシ基含有合成ゴム(B)
はミクロ相分離構造を形成し、エポキシ樹脂−シリカハ
イブリッド相のガラス転移点がゴム相の影響を受けず、
高耐熱性が維持される。
【0027】ジエポキシ化合物は、ビスフェノール類と
エピクロルヒドリンまたはβ−メチルエピクロルヒドリ
ン等のハロエポキシドとを反応させることにより得られ
る。当該ジエポキシ化合物は、ビスフェノール繰り返し
単位を通常1〜5程度含有するものであり、好ましくは
1〜3である。繰り返し単位を5以下とすることで、カ
ルボキシ基を有する合成ゴムとの相溶性が向上するた
め、反応が進行しやすくなるため好ましい。
【0028】末端にカルボキシル基を有する合成ゴムと
ジエポキシ化合物の反応は、通常公知の方法を採用する
ことができ、通常、100〜200℃程度で1〜5時間
反応することで得られる。また当該反応は、例えば、ア
ミン触媒存在下に60〜150℃程度で反応させる方法
を採用することもできる。アミン触媒としては、特に制
限されず公知のものを使用でき、例えば、トリエチルア
ミン、トリメチルアミン等の3級アミンやジエチルアミ
ンやピペリジン等の2級アミン、アンモニアやエチルア
ミン等の1級アミン等をあげることができる。このよう
にして得られた当該エポキシ基含有合成ゴム(B)は、
通常、数平均分子量が2000〜10000程度であ
り、ガラス転移点が好ましくは−30℃以下である。何
故ならば、硬化物中のゴム相のガラス転移点が−30℃
を超えると、室温付近(10〜30℃)にまで弾性率の
変化が続く場合があり、物性に悪影響を及ぼす場合があ
る。当該エポキシ基含有合成ゴム(B)は、分子末端に
ビスフェノール構造を有するため、メトキシ基含有シラ
ン変性エポキシ樹脂(A)と親和性を有するため、混合
して樹脂組成物を調製できる。エポキシ基含有合成ゴム
(B)の配合割合は特に限定はされないが、メトキシ基
含有シラン変性エポキシ樹脂(A)の硬化残分100重
量部に対して30〜150重量部とするのが好ましい。
当該配合割合が30重量部未満であれば、発明の効果が
不充分となり、また150重量部を超えると硬化物が柔
らかくなりすぎ、逆に強靭性が失われる場合がある。な
お、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂(A)の硬
化残分は次のようにして求められる。すなわち、メトキ
シ基含有シラン変性エポキシ樹脂(A)と当量のトリエ
チレンテトラミンを混合し、当該混合液をアルミカップ
(50mm径)に約1gを秤り取り(計量)、これを
100℃で1時間、続いて200℃で2時間乾燥、硬化
させて再計量(計量)し、下式から算出する。
【0029】硬化残分(%)=(計量−トリエチレン
テトラミン重量)×100/計量
【0030】本発明に用いるエポキシ樹脂用硬化剤
(C)としては特に限定されず、公知のエポキシ樹脂用
硬化剤であるフェノール樹脂系硬化剤、ポリアミン系硬
化剤、ポリカルボン酸系硬化剤等を使用することができ
る。具体的には、フェノール樹脂系硬化剤としては、フ
ェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、
ビスフェノールノボラック樹脂、ポリp−ビニルフェノ
ール等があげられ、ポリアミン系硬化剤としてはジエチ
レントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチ
レンペンタミン、ジシアンジアミド、ポリアミドアミン
(ポリアミド樹脂)、ケチミン化合物、イソホロンジア
ミン、m−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミ
ン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N
-アミノエチルピペラジン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチル
ジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン等が
あげられ、ポリカルボン酸系硬化剤としては、無水フタ
ル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ
無水フタル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無
水フタル酸、ヘキサクロルエンドメチレンテトラヒドロ
無水フタル酸、メチル−3,6−エンドメチレンテトラ
ヒドロ無水フタル酸があげられる。
【0031】本発明のエポキシ樹脂組成物は、通常、B
ステージを経て、完全硬化物状態(Cステージ)とす
る。そのため、Cステージでの揮発分発生を防ぐために
は、Bステージにおいて、エポキシ樹脂組成物に含まれ
る揮発分(メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂
(A)中の製造用溶剤、当該樹脂(A)のメトキシシリ
ル部位のゾル−ゲル硬化反応により副生するメタノー
ル、溶剤)の残存率を低減させる必要がある。しかしな
がら、当該Bステージでは、引き続いて得られるCステ
ージ層の導体に対する層間密着性も考慮する必要があ
る。すなわち、Bステージの半硬化物層が導体と密着さ
せる温度で十分な表面タックを発現しうるよう、エポキ
シ基を残存させておく必要があり、そのためBステージ
においては当該樹脂(A)のエポキシ基との硬化が進行
しない潜在性硬化剤を用いるのが好ましい。このような
潜在性硬化剤としては、フェノール樹脂系硬化剤が最適
である。
【0032】上記のBステージやCステージでの設計観
点から、エポキシ樹脂用硬化剤(C)の配合割合は、メ
トキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂(A)及びエポキ
シ基含有合成ゴム(B)に由来するエポキシ基1当量に
対してエポキシ樹脂用硬化剤(C)中の活性水素を有す
る官能基が0.5〜1.2当量の範囲であるのが好まし
い。
【0033】前記のように、Cステージにおける気泡発
生を避けるため、Bステージでの揮発分残存率の調整が
重要となり、本発明の組成物においてゾル−ゲル硬化促
進剤(D)を使用することが好ましい。ゾル−ゲル硬化
促進剤(D)としては、例えばリチウム、ナトリウム、
カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カル
シウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウ
ム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチ
モン、砒素、セリウム、硼素、カドミウム、マンガンの
ような金属;これら金属の酸化物、有機酸塩、ハロゲン
化物、メトキシド等があげられる。これらの中でも、特
に有機錫、有機酸錫が好ましく、具体的には、ジブチル
錫ジラウレート、オクチル酸錫等が有効である。当該ゾ
ル−ゲル硬化促進剤(D)の使用量は、エポキシ樹脂組
成物の硬化残分に対して0.1〜5.0重量%であるの
が好ましい。0.1%未満であれば、Bステージでのゾ
ル−ゲル硬化反応が完了せず、5%を超えるとエポキシ
樹脂組成物に増粘が見られ、安定性が低下する傾向があ
る。
【0034】本発明のエポキシ樹脂組成物には必要に応
じて溶剤を用いることができる。本発明のエポキシ樹脂
組成物に用いる溶剤としては、例えばメチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソ
ホロン等のケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエス
テル系、トルエン、キシレン等の芳香族系、セロソルブ
アセテート、メチルセロソルブアセテート等のセロソル
ブ系、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル等のエーテル系、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール等のアルコール類、ジメチル
ホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒があげられ
る。メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂(A)の製
造用溶剤を選定するのと同じ理由で、メチルエチルケト
ンが最も好ましい。溶剤の配合割合は特に限定されず、
用途に応じて適宜決定すればよい。
【0035】本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記の各
種必須構成成分、すなわちメトキシ基含有シラン変性エ
ポキシ樹脂(A)、エポキシ基含有合成ゴム(B)およ
びエポキシ樹脂用硬化剤(C)を必須成分とし、必要に
応じてゾル−ゲル硬化促進剤(D)ならびに溶剤を配合
して調製される。
【0036】エポキシ樹脂組成物の組成は、その用途に
応じて適宜に調整できるが、通常は、当該エポキシ樹脂
組成物を硬化して得られる硬化物中のシリカ換算重量が
3〜40重量%になるよう配合するのが好ましい。ここ
でシリカ換算重量とは、エポキシ樹脂組成物中に含まれ
るメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂(A)に用い
たメトキシシラン部分縮合物(2)をゾル−ゲル硬化反
応せしめて得られるシリカの重量をいう。
【0037】また、前記エポキシ樹脂組成物には、エポ
キシ樹脂と硬化剤との硬化反応を促進するための硬化促
進剤(前記ゾル−ゲル硬化促進剤(D)とは異なる)を
含有させることができる。例えば、1,8−ジアザ−ビ
シクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレンジ
アミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミ
ン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミ
ノメチル)フェノールなどの三級アミン類;2−メチル
イミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニ
ル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダ
ゾールなどのイミダゾール類;トリブチルホスフィン、
メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィ
ン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィンなどの
有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウム・テト
ラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン
・テトラフェニルボレートなどのテトラフェニルボロン
塩などをあげることができる。当該硬化促進剤はエポキ
シ樹脂の100重量部に対し、0.1〜5重量部の割合
で使用するのが好ましい。
【0038】本発明のエポキシ樹脂組成物には、本発明
の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、充填剤、離
型剤、表面処理剤、難燃剤、粘度調節剤、可塑剤、抗菌
剤、防黴剤、レベリング剤、消泡剤、着色剤、安定剤、
カップリング剤等を配合してもよい。
【0039】本発明のエポキシ樹脂組成物から直接、硬
化物を得るには、上記エポキシ樹脂組成物を室温〜25
0℃で硬化させる。硬化温度は、エポキシ樹脂用硬化剤
(C)によって適宜決定される。当該硬化剤(C)とし
て、フェノール樹脂系硬化剤やポリカルボン酸系硬化剤
を用いる場合には、当該硬化剤(C)以外にゾル−ゲル
硬化触媒を0.1%以上併用して、150〜250℃で
硬化させるのが好ましい。ポリアミン系硬化剤を用いる
と室温〜100℃の低温硬化が可能であるが、オクチル
酸錫など活性の高いゾル−ゲル硬化触媒を0.3%以上
併用して硬化させるのが好ましい。なぜなら、メトキシ
シリル部位のゾル−ゲル硬化反応ではアルコールが発生
するため、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂
(A)中のエポキシ基とエポキシ樹脂用硬化剤(C)と
のエポキシ基の開環・架橋反応による硬化が進行した後
に、当該アルコールが発生した場合には、発泡やクラッ
クを生じる。そのため、触媒を適宜に選択することによ
ってゾル−ゲル硬化反応速度を調整する必要がある。
【0040】本発明のエポキシ樹脂組成物からBステー
ジ、即ち半硬化物を経て硬化物を得るには、上記エポキ
シ樹脂組成物のエポキシ硬化剤(C)として、フェノー
ル樹脂系硬化剤、ポリカルボン酸系硬化剤、イミダゾー
ル類等の潜在性硬化剤を用い、錫系のゾル−ゲル硬化触
媒を配合することが好ましい。エポキシ樹脂組成物を用
いて半硬化物を作製するには、好ましくは40〜150
℃程度で加熱することにより、溶剤を蒸発させ、エポキ
シ樹脂組成物中にゾル−ゲル硬化によるシロキサン結合
を70%以上、好ましくは90%以上、生成させるよう
ゾル−ゲル硬化反応を進行させる。
【0041】更にこのような半硬化物は、熱成形や熱圧
着の後、通常160℃以上250℃以下の温度で完全硬
化させて、硬化物が得られる。
【0042】当該エポキシ樹脂組成物は、電子材料用樹
脂組成物、電子材料用樹脂組成物を硬化して得られる電
子材料用樹脂、コーティング剤組成物等として使用する
ことができる。
【0043】本発明の電子材料用樹脂組成物からプリン
ト基板用プリプレグを得るには、例えば、特開平9−1
43286号公報に記載されているように、エポキシ樹
脂組成物を補強基材に含浸し、加熱してプリプレグシー
トを得ることができる。上記エポキシ樹脂組成物の組成
や作製条件については、上記の半硬化物を経る硬化方法
に従い硬化させればよい。なお、ワニスの溶剤として
は、例えばメチルエチルケトン、アセトン、エチルセロ
ソルブ、ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコールなどの沸点が160℃以下
の極性溶剤があげられ、これらはプレプリグ中に残存し
ないため好ましい。加熱温度は、用いる溶剤の種類を考
慮して決定され、好ましくは40〜150℃とされる。
尚、補強基材の種類は特に限定はされず、例えば紙、ガ
ラス布、ガラス不織布、アラミド紙、アラミド布、ガラ
スマット、ガラスロービング布、液晶ポリマーなどの各
種を例示できる。また、樹脂分と補強基材の割合も特に
限定されないが、通常、プリプレグ中の樹脂分が20〜
80重量%となるように調整するのが好ましい。
【0044】本発明の電子材料用樹脂組成物から銅張り
積層板を得るには、例えば特開平5−86215号公報
や特開平6−100763号公報に記載されているよう
に、上記のプリプレグを3〜8枚程度重ね、さらに上下
に銅箔を重ねて、1〜30MPaの加圧下に、170〜
250℃で10分〜3時間、加熱圧着させる。
【0045】上記プリプレグと銅張り積層板からプリン
ト配線基板やインターポーザーを得るには、銅張り積層
板をレジストエッチングして回路を形成させた後、プリ
プレグおよび銅箔を重ねて上記の銅張り積層板作製時と
同じ条件で加熱圧着し、多層化すればよい。
【0046】本発明の電子材料用樹脂組成物からビルド
アップ基板用層間絶縁材料を得る方法としては特に限定
されないが、例えば特公平4−6116号、特開平7−
304931号、特開平8−64960号、特開平9−
71762号、特開平9−298369号公報などに記
載の各種方法を採用できる。より具体的には、フィラー
などを適宜含有した当該電子材料用樹脂組成物を、回路
を形成した配線基板にスプレーコーティング法、カーテ
ンコーティング法、スクリーン印刷法等の公知の方法で
塗布した後、上記のような直接ハイブリッド体を得る方
法に従って硬化させる。その後、必要に応じて所定のス
ルーホール部等の穴あけを行った後、粗化剤により処理
し、その表面を湯洗することによって、凹凸を形成さ
せ、銅などの金属をめっき処理する。当該めっき方法と
しては、無電解めっき、電解めっき処理が好ましく、ま
た上記の粗化剤としては酸化剤、アルカリ及び有機溶剤
の中から選ばれた少なくとも1種が用いられる。このよ
うな操作を所望に応じて順次繰り返し、樹脂絶縁層及び
所定の回路パターンの導体層を交互にビルドアップして
形成することができる。但し、スルーホール部の穴あけ
は、最外層の樹脂絶縁層の形成後に行なう。また、本発
明の電子材料用樹脂組成物から得られたBステージフィ
ルム(半硬化物)を用いてビルドアップ基板用層間絶縁
材料を作製することもできる。たとえば、回路を形成し
た配線基板上で、前記と同様の条件下に当該電子材料用
樹脂組成物を半硬化させ、その後、必要に応じて所定の
スルーホール部等の穴あけを行った後、粗化剤により粗
面化処理を行ない、樹脂絶縁層の表面及びスルーホール
部に凹凸状の良好な粗化面を形成させる。次いで、この
ように粗面化された樹脂絶縁層表面に前記と同様に金属
めっきを施した後、再度、当該電子材料用樹脂組成物を
コーティングし、170〜250℃で加熱処理を行う。
このような操作を所望に応じて順次繰り返し、樹脂絶縁
層及び所定の回路パターンの導体層を交互にビルドアッ
プして形成することもできる。また、銅箔上で当該エポ
キシ樹脂組成物を半硬化させた樹脂付き銅箔を、回路を
形成した配線基板上に、170〜250℃で加熱圧着す
ることで、粗化面を形成、メッキ処理の工程を省き、ビ
ルドアップ基板を作製することも可能である。
【0047】本発明の電子材料用樹脂組成物は電子部品
用封止剤として使用することができ、電子部品用封止剤
としては、モールド型封止剤、テープ状封止剤、ポッテ
ィング型液状封止剤など各種のものが知られている。本
発明の電子材料用樹脂組成物から、例えばモールド型封
止剤を調製する場合、その方法について特に限定されな
いが、当該樹脂組成物をゾル−ゲル硬化させた硬化物の
粉末を用いる方法が好ましい。例えば、メトキシ基含有
シラン変性エポキシ樹脂に錫系のゾル−ゲル硬化触媒を
樹脂分当り0.05〜5%と、必要に応じてシリカなど
無機充填剤を配合して本発明のエポキシ樹脂組成物(エ
ポキシ樹脂硬化剤を配合せず)とした後、テフロン(登
録商標)シート上で100〜200℃にて硬化させ、更
に当該ゾル−ゲル硬化物を粉砕機にかけて、粉末化する
方法がある。また、当該樹脂組成物を溶剤で希釈し、2
5℃で500mPa・s以下の粘度になるよう調整した
後、スプレーして空気中の湿気と反応させることによ
り、ゾル−ゲル硬化物の粉末を得ることもできる。当該
溶剤としては、前記と同様のものであり、特に沸点が1
00℃以下の溶剤が好ましい。この様にして得られたゾ
ル−ゲル硬化物の粉末に、エポキシ樹脂硬化剤としての
ノボラックフェノール樹脂、エポキシ樹脂硬化触媒、お
よび無機充填剤を通常80〜170℃の温度で30〜3
00秒間、混練りして、封止剤用組成物を得る。当該封
止剤用組成物を金型に封入し、通常170〜250℃、
5〜20MPaでトランスファー成形する事により、半
導体や電子部品を封止する。封止剤の使用は電子部品や
半導体を長寿命化する事が目的であるため、低吸水性は
最も大切な性能である。本特許のメトキシ基含有シラン
変性エポキシ樹脂の製造において、メトキシシラン部分
縮合物(2)にメチルトリメトキシシランの部分縮合物
を用いると、硬化物が低い吸水率を示し、好適である。
【0048】またテープ状封止剤として使用する場合に
は、必要に応じてシリカなど無機充填剤を配合した本発
明のエポキシ樹脂組成物を用いて、前記手順に従って半
硬化シートを作製し、封止剤テープとする。この封止剤
テープを半導体チップ上に置き、100〜150℃に加
熱して軟化させ成形した後、170〜250℃で完全に
硬化させる。
【0049】更にポッティング型液状封止剤として使用
する場合には、必要に応じてシリカなど無機充填剤を配
合した本発明のエポキシ樹脂組成物を半導体チップや電
子部品上に塗布し、直接、硬化させればよい。
【0050】本発明の電子材料用樹脂組成物をアンダー
フィル樹脂として使用する方法についても特に限定され
ないが、例えば特開平9−266221号公報や「エレ
クトロニクス分野のプラスチック」(工業調査会発行、
1999年、27〜34頁)に記載されるような方法を
採用できる。より具体的には、フリップチップ実装時に
電極のついた半導体素子と半田のついたプリント配線基
板との空隙に、本発明のエポキシ樹脂組成物を、毛細管
現象を利用してキャピラリーフロー法によって注入し、
上記直接ハイブリッド体を得る方法で硬化させる方法
と、予め基板無いし半導体素子上に前記手順に従って、
半硬化樹脂を形成させてから、加熱して半導体素子と基
板を半硬化樹脂で密着させ、完全硬化させるコンプレッ
ションフロー法などによりアンダーフィル樹脂層を形成
する。この場合、本発明のエポキシ樹脂組成物を、溶剤
を含有しない液状の樹脂組成物の形態で使用するのが好
ましい。特にキャピラリーフロー法を用いる場合には、
低粘度である必要があり、5000mPa・s以下の粘
度であることが好ましい。電子材料用樹脂組成物がこれ
を超える粘度であれば、室温〜100℃以下に加温して
注入することもできる。また、アンダーフィル樹脂の目
的は、半導体素子と基板の線膨張性の違いから生じる半
田周辺の応力を緩和する事であり、界面ジョイントであ
る半田の線膨張係数に近い、低い線膨張係数を持つ絶縁
材料が好ましいとされている。そのため、エポキシ樹脂
組成物が低粘度であれば、シリカなどフィラーを添加す
ることによって、線膨張率係数を更に下げることもでき
る。
【0051】本発明の電子材料用樹脂組成物をソルダー
レジストなどの熱硬化型レジストインキとして使用する
場合には、例えば特開平5−186567号公報や特開
平8−307041号公報に記載の方法に準じて、レジ
ストインキ用組成物とした後、スクリーン印刷方式で、
プリント基板上に塗布した後、直接ハイブリッド硬化物
を得る方法によって、レジストインキ硬化物とする。好
適には、レジストインキ用組成物として、当該電子材料
用樹脂組成物に、必要に応じてアクリル酸エステルやメ
タクリル酸エステルなどのエチレン性不飽和二重結合を
有するビニル系モノマー、フタロシアニンブルーをはじ
めとする各種の顔料、シリカ、アルミナ等の充填剤、レ
ベリング剤などを添加する。
【0052】本発明の電子材料用樹脂組成物を半導体の
層間絶縁材料として使用する場合は、例えば特開平6−
85091公報の記載の方法が採用できる。具体的に
は、半導体上に当該樹脂組成物をスピンコートし、直接
ハイブリッド硬化物を得る方法によって得られる。層間
絶縁膜に用いる場合は、特に硬化物の線膨張率が低いこ
とが要求されるため、本発明のエポキシ樹脂組成物にお
いては、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂(A)
の硬化残分中のシリカ重量換算Si含有量が30%以上
であることが好ましい。
【0053】本発明の電子材料用樹脂組成物を導電ペー
ストとして使用する場合には、例えば特開平9−355
30号公報に記載されるように、真球状やリン片状の銀
やニッケルなどの導電粉を絶縁材料に配合しなければな
らない。導電粉の含有量は、導電ペーストに対して導電
性と経済性の観点から、50〜80重量%であることが
好ましい。この含有率が50重量%未満であると抵抗値
が高くなる傾向にあり、80重量%を超えると接着性が
低下したり製品の価格が上昇するなどの不利がある。導
電ペーストは高温や高湿等の過酷な条件にさらされた後
に比抵抗変化が小さいことが求められる。吸水率を低減
させる観点から、本発明のエポキシ樹脂組成物における
メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂(A)の成分で
あるメトキシシラン部分縮合物(2)として、メチルト
リメトキシシランの部分縮合物を用いること、更にはエ
ポキシ樹脂硬化剤としてノボラックフェノール樹脂を用
いることが特に好ましい。
【0054】本発明の電子材料用樹脂組成物からICト
レイなどの電子部品を収納するための容器(成形物)を
製造する場合には、前記方法で得られた半硬化シートや
成形用中間材料を得た後、これらを60〜150℃で再
溶融させて金型に入れ、150〜250℃、1〜30M
Paの条件下で成形することにより得られる。
【0055】本発明の電子材料用樹脂組成物をプリント
基板用接着剤として使用する場合には、例えば特開平5
−51571号、特開平6−145628号公報に記載
された方法を適用できる。なお、作業性の面から、有機
溶剤、好ましくは沸点が150℃未満のものを適宜に配
合してもよい。当該プリント基板用接着剤は、半硬化膜
を経て銅箔と接着させる必要があるため、これに用いる
エポキシ樹脂用硬化剤としては、フェノール樹脂系硬化
剤、ポリカルボン酸系硬化剤、イミダゾール系硬化剤等
の潜在性硬化剤が好ましい。当該プリント基板用接着剤
の具体的な使用方法としては、コーティング剤組成物を
ポリイミドなど絶縁フィルム上に塗布し、上記方法に従
って5〜50μm程度の半硬化膜を形成させた後、当該
半硬化膜上に銅箔を重ねて、60〜150℃でラミネー
トし、当該ラミネートを150〜250℃で加熱硬化さ
せることにより、積層板を得ることができる。
【0056】なお、特にフレキシブルプリント配線基板
やテープオートメーテッドボンディング(TAB)テー
プ用接着剤として使用する場合には、例えば、特開平6
−338681号公報に記載された方法を好ましく適用
できる。前記フレキシブルプリント配線基板の作成方法
と同様にして、膜厚が10〜15μm程度になるように
Bステージ層を作製し、必要に応じて離型性保護フィル
ムを張り合わせることにより、TAB用接着剤付きテー
プが得られる。当該保護フィルムとしては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなど
が好ましく使用される。また、上記保護フィルム上にB
ステージ層を形成させ、ついでここに耐熱性有機絶縁フ
ィルムを張り合わせることによってもTAB用接着剤付
きテープを作製できる。こうして得られるTAB用接着
剤付きテープは、使用時に保護フィルムを取り去り、銅
箔にラミネートして使用される。
【0057】本発明のコーティング剤組成物は、目的用
途に応じて、溶剤により適宜に濃度や粘度を調整でき
る。溶剤としては、メトキシ基含有シラン変性エポキシ
樹脂(A)の製造に用いたものと同様のものを使用でき
る。その他、当該コーティング剤組成物には、本発明の
効果を損なわない範囲で、必要に応じて、充填剤、離型
剤、表面処理剤、難燃剤、粘度調節剤、可塑剤、抗菌
剤、防黴剤、レベリング剤、消泡剤、着色剤、安定剤、
カップリング剤等を配合してもよい。
【0058】なお、本発明のコーティング剤組成物から
硬化膜を直接的に得るには、前記したエポキシ樹脂−シ
リカハイブリッド硬化物の製造方法をそのまま採用する
ことができる。
【0059】本発明のコーティング剤組成物は、シーラ
ー、プライマー、床剤の表面コート剤、プラスチック用
ハードコート剤などの塗料;メッキ用アンカーコート、
金属蒸着アンカーコートなどのアンカーコート剤;電子
材料用、液晶板用、建材用などのシーリング剤;プリン
ト基板用、建材用などの接着剤などに好適であり、上記
硬化方法の何れかを適用して容易に硬化膜を形成させる
ことができる。
【0060】次に、本発明のコーティング剤組成物の各
種用途への適用例を後述する。本発明のコーティング剤
組成物は、無機基材の1層目に塗工される塗料(シーラ
ー)として特に有用である。ここで無機基材とはコンク
リート、モルタル、ガラス等のセラミック基材の他、
鉄、ステンレス、マグネシウム合金、亜鉛合金などの金
属基材をも包含する。当該シーラーを屋外で施行する場
合には、加熱硬化が困難なため室温硬化が可能なポリア
ミン系硬化剤を用いて、上記の直接硬化膜を得る方法で
硬化させるのがよい。一方、焼き付け塗装が可能な場合
には、上記の各種エポキシ樹脂用硬化剤の他、フェノー
ル樹脂系やポリカルボン酸系硬化剤、イミダゾール系硬
化剤を使用し、所定の加熱条件下で硬化膜を得ることが
できる。特に硬化膜の色調を重視する場合には、ポリカ
ルボン酸系硬化剤が好ましい。当該塗料を基材に塗工す
る方法としては、刷毛塗り、スプレーコート、ロールコ
ート、ディップコートなど何れの手法も適用でき、必要
に応じて有機溶剤で粘度調整することにより通常5〜1
00μm程度の硬化膜となるよう塗工される。なお当該
塗料には、防錆性などを向上するために、各種フィラー
を配合してもよい。当該フィラーの種類も特に限定され
ないが、チタン白、黄色酸化鉄、カーボンブラック等の
着色顔料;シリカ、タルク、沈降性バリウム等の体質顔
料;亜鉛華、リン酸アルミニウム系等の防錆顔料等を例
示できる。
【0061】本発明のコーティング剤組成物をプライマ
ーとして使用する場合には、例えば特開平6−1283
53号公報に記載されるような床材用プライマーの使用
方法を適用できる。コンクリートなど基材の上に沸点が
150℃未満の溶剤を含むコーティング剤組成物を硬化
膜の膜厚が3〜50μm程度になるよう塗布し、室温で
1時間〜2日間放置して硬化させる。室温硬化であるた
め、エポキシ樹脂用硬化剤にはポリアミン系硬化剤を用
いるのが好ましい。硬化時間は硬化剤であるポリアミン
系硬化剤の可使時間などを考慮して決定できる。当該プ
ライマーを硬化させた後は、常法に従って、例えば床材
用エポキシ樹脂が塗工される。本発明のコーティング剤
組成物は、コンクリートなどの無機基材に対する密着性
が特に良好なことから、ブリスターなどの生じない高耐
久性コーティング硬化物となる。
【0062】本発明のコーティング剤組成物を床材の表
面コーティングに適用する場合には、例えば特開平4−
224858号、特開平6−128353号公報に記載
された方法を採用できる。すなわち、本発明のコーティ
ング剤組成物をプライマー処理したコンクリートに、硬
化膜の膜厚が100〜5000μm程度になるように、
ローラーを用いて塗布し、1〜7日間、室温硬化させ
る。当該コーティング剤組成物には、エポキシ樹脂用硬
化剤(C)としてポリアミン系硬化剤が必須成分とされ
るが、その他の成分として、上記シーラーの調製に用い
た充填剤や可塑剤を適宜に配合できる。
【0063】本発明のコーティング剤組成物をプラスチ
ック用ハードコート剤として使用する場合には、プラス
チック基材上に当該コーティング剤組成物を硬化膜の膜
厚が5〜50μm程度になるよう公知の方法によって塗
布し、直接硬化膜を得る方法によって硬化させればよ
い。当該硬化温度は基材プラスチックの熱変形温度以下
に設定する必要があるため、硬化剤としてポリアミン系
エポキシ樹脂用硬化剤を用い低温硬化させるのが好まし
い。
【0064】本発明のコーティング剤組成物をアンカー
コート剤として使用する場合には、基材上に硬化膜の膜
厚が2〜100μm程度になるよう、上記塗料の塗工方
法と同様に塗布し、直接硬化膜を得る方法で硬化させれ
ばよい。硬化膜上にメッキを施す場合には、粗化剤によ
り処理し、その表面を湯洗することによって、凹凸を形
成させ、金属をめっき処理する。当該めっき方法として
は、無電解めっき、電解めっき処理が好ましく、また上
記の粗化剤としては、硫酸、重クロム酸、酸化剤、アル
カリの中から選ばれた少なくとも1種が用いられる。本
発明のコーティング剤組成物から得られる硬化膜は、こ
れらの粗化剤によって適度に表面が荒れているため、メ
ッキ層との密着性に優れている。また金属蒸着を施す場
合には、硬化膜を上にして、従来公知のシリカ、アルミ
ニウム、アルミナなどの金属又は金属酸化物を蒸着させ
ればよい。
【0065】本発明のコーティング剤組成物を建材用シ
ーリングや建材用接着剤として使用する場合には、例え
ば、特開平10−204152号公報に記載の方法を例
示できる。すなわち、建材用シーリングや接着剤を調製
するには、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂
(A)に充填剤や可塑剤を加え、公知の混練機を用いて
強力混練すればよい。当該充填剤としては、各種形状の
有機または無機充填材を使用できるが、酸性または中性
のものを選定するのが好ましい。当該充填剤としては、
ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリ
カ、溶融シリカ;けいそう土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化
チタン;ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー;
あるいはカーボンブラック;炭酸カルシウム等が挙げら
れる。なお、塩基性を示す充填剤は、当該シーリング剤
のゾル−ゲル硬化を過度に促進し、十分なポットライフ
が得られないため好ましくない。充填剤の配合量は、硬
化物の物性面から、メトキシ基含有シラン変性エポキシ
樹脂(A)の固形残分100重量部に対して、50〜1
50重量部であることが好ましい。使用するエポキシ樹
脂用硬化剤としては室温硬化が可能なポリアミン系硬化
剤が好ましい。作業性の点からジオクチルフタレート、
ジブチルフタレートなどの可塑剤を用い、建材用シーリ
ングや接着剤の粘度が25℃で1000〜100000
mPa・s程度となるよう調整するのがよい。
【0066】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は、耐熱
性、加工性等に優れるものであり、ゾル−ゲル硬化反応
が速やかに進むため、Cステージでの揮発分の発生を抑
制することができ、また、本発明のエポキシ樹脂組成物
は硬化物とした場合であっても適度の柔軟性を有するた
め、クラッキング等を防止することができるものであ
る。また、本発明の電子材料用樹脂組成物を用いること
により、耐熱性、絶縁性、密着性に優れ、しかもボイ
ド、クラック等を生じない電子材料を収得しうる。さら
に、本発明のコーティング剤組成物は、耐熱性、強靭
性、密着性、耐酸性、耐傷つき性に優れ、しかも透明な
硬化膜を収得しうる。
【0067】
【実施例】次に本発明の実施例を挙げるが、本発明はこ
れら実施例に限定されるものではない。
【0068】合成例1(エポキシ基含有合成ゴム(B)
の製造) 攪拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み口を備えた反応
装置に、末端カルボキシル基含有ブタジエンニトリルゴ
ム(宇部興産(株)製、商品名、「HYCARCTBN
1300×31」数平均分子量3500、結合アクリロ
ニトリル含量10%)を142g、ジエポキシ化合物と
してビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(商品名「エ
ピコート828」、油化シェルエポキシ(株)製、エポ
キシ当量190g/eq)を29g仕込み、150℃で
3時間反応した。反応後、80℃以下まで冷却してから
MEKを57g加えてエポキシ基含有合成ゴム(B―
1)溶液とした。
【0069】合成例2(エポキシ基含有合成ゴム(B)
の製造) 末端カルボキシル基含有ブタジエンニトリルゴム(宇部
興産(株)製 商品名、「HYCAR CTBN130
0×8」、数平均分子量3500、結合アクリロニトリ
ル含量17%)を使用した以外は合成1と同じ仕込量で
同じ操作を行い、エポキシ基含有合成ゴム(B―2)溶
液を得た。
【0070】実施例1(エポキシ樹脂組成物の調製) 合成例1で得られたエポキシ基含有合成ゴム(B―1)
溶液4.2gと合成例2で得られたエポキシ基含有合成
ゴム(B―2)溶液1.1gの混合物に、メトキシ基含
有シラン変性エポキシ樹脂(A―1)メチルエチルケト
ン溶液(荒川化学工業(株)製、商品名「コンポセラン
E103」 ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)の平
均エポキシ当量480g/eq、メトキシシラン部分縮
合物(2)がメチルトリメトキシシラン(CH3Si
(OCH33)の部分縮合物でSiの平均個数が3.
5、シリカ換算重量/ビスフェノール型エポキシ樹脂
(1)の重量(重量比)が0.54、エポキシ当量14
00g/eq、硬化残分50%)を10g、エポキシ樹
脂用硬化剤としてオルソクレゾールノボラック樹脂(旭
有機材工業(株)製、商品名「OCN5」、水酸基当量
120g/eq)の50%MEK溶液を1.7g、ゾル
−ゲル硬化促進剤としてオクチル酸第1錫(吉富ファイ
ンケミカル(株)製、商品名「スタノクト」)を0.2
g、エポキシ樹脂用硬化促進剤として、2−エチル−4
−メチルイミダゾール(四国化成(株)製、商品名「キ
ュアゾール2E4MZ」)を0.02g、溶剤としてメ
チルエチルケトンを3g加え均一に溶解してエポキシ樹
脂組成物を調製した。エポキシ基含有合成ゴム(B)の
使用量は、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂
(A)の硬化残分100重量部に対して79重量部であ
った。エポキシ樹脂用硬化剤(C)中の活性水素を有す
る官能基が、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂
(A)及びエポキシ基含有合成ゴム(B)に由来するエ
ポキシ基1当量に対して0.8当量であった。
【0071】実施例2(エポキシ樹脂組成物の調製) 合成例1で得られたエポキシ基含有合成ゴム(B―1)
溶液の仕込量を4.9g、合成例2で得られたエポキシ
基含有合成ゴム(B―2)溶液の仕込量を0.3gに変
更した以外は実施例1と同じ仕込量で同じ操作を行い、
エポキシ樹脂組成物を調製した。エポキシ基含有合成ゴ
ム(B)の使用量は、メトキシ基含有シラン変性エポキ
シ樹脂(A)の硬化残分100重量部に対して79重量
部であった。エポキシ樹脂用硬化剤(C)中の活性水素
を有する官能基が、メトキシ基含有シラン変性エポキシ
樹脂(A)及びエポキシ基含有合成ゴム(B)に由来す
るエポキシ基1当量に対して0.8当量であった。
【0072】実施例3(エポキシ樹脂組成物の調製) 合成例1で得られたエポキシ基含有合成ゴム(B―1)
溶液8.6gに、コンポセランE103を10g、エポ
キシ樹脂用硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(荒
川化学工業(株)製、商品名「タマノル759」、水酸
基当量106g/eq)の50%MEK溶液を2.5
g、スタノクトを0.2g、キュアゾール2E4MZを
0.02g、MEKを5g加え均一に溶解してエポキシ
樹脂組成物を調製した。エポキシ基含有合成ゴム(B)
の使用量は、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂
(A)の硬化残分100重量部に対して128重量部で
あった。エポキシ樹脂用硬化剤(C)中の活性水素を有
する官能基が、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂
(A)及びエポキシ基含有合成ゴム(B)に由来するエ
ポキシ基1当量に対して1.2当量であった。
【0073】比較例1(エポキシ樹脂組成物の調製) ビスフェノール型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ
(株)製、商品名「エピコート1001」、エポキシ当
量480g/eq)の50%MEK溶液10gに、タマ
ノル759の50%MEK溶液を1.8g、スタノクト
を0.2g、キュアゾール2E4MZを0.02g加え
均一に溶解してエポキシ樹脂組成物を調製した。
【0074】比較例2(エポキシ樹脂組成物の調製) コンポセランE103を10gに、タマノル759の5
0%MEK溶液を1.2g、スタノクトを0.2g、キ
ュアゾール2E4MZを0.02g加え均一に溶解して
エポキシ樹脂組成物を調製した。
【0075】比較例3(エポキシ樹脂組成物の調製) 合成例1で得られたエポキシ基含有合成ゴム(B―1)
溶液5.4gに、エピコート1001の50%MEK溶
液を10g、タマノル759の50%MEK溶液を2.
1g、スタノクトを0.2g、キュアゾール2E4MZ
を0.02g加え均一に溶解してエポキシ樹脂組成物を
調製した。
【0076】<硬化物の評価> (粘弾性測定による耐熱性の評価)実施例1〜3及び比
較例1〜3で得られた各樹脂組成物を、アルミカップに
注ぎ込み、100℃で30分硬化して半硬化物にし、そ
の後200℃で2時間硬化することによって厚さ300
μmの完全硬化物フィルムを作製した。得られた硬化フ
ィルムを6mm×20mmにカットし、粘弾性測定器
(レオロジ社製、商品名「DVE−V4」、測定条件振
幅5μm、振動数10Hz、スロープ5℃/分)を用い
て動的貯蔵弾性率E’、tanδを測定して、耐熱性を
評価した。E’の測定結果を図1に、tanδの測定結
果を図2に示す。
【0077】図1および図2から明らかなように、実施
例1〜3では、硬化フィルム(エポキシ樹脂硬化物)
は、比較例3と同様、−40℃付近に合成ゴム(B)由
来のガラス転移点(Tg)が存在し、その為、室温での
貯蔵弾性率が低い上、室温以上に見られるTgは、比較
例2硬化物と同様、比較例1および比較例3硬化物に比
べて高く、高耐熱性を示している。また比較例2硬化物
のTg(140℃)付近のtanδは何れの実施例にお
いても減少しており、このことからも耐熱性の高さが伺
える。
【0078】(熱重量損失による耐熱性評価)粘弾性測
定時に作製した各硬化フィルムを用いて、示差熱・熱重
量同時測定装置(セイコーインスツルメンス(株)製、
商品名「TG/DTA220」、測定条件:スロープ1
0℃/分)で熱重量損失を測定した。結果を表1に示
す。
【0079】
【表1】
【0080】表1から明らかなように、実施例1〜3の
10%重量損失時の温度は比較例2と同様に十分に高
く、ゴム成分による耐熱分解性の低下は認められない。
【0081】(密着性)実施例1〜3及び比較例1〜3
で得られた各樹脂組成物を圧延銅板(日本テストパネル
(株)製、商品名「銅板JISH3100(C1100
P)」)にバ−コーター#60を使って塗布し、100
℃で30分硬化して半硬化物にし、その後200℃で1
時間硬化することによって硬化物フィルム40μmがコ
ーティングされた銅板が得られた。得られた銅板を用い
て、JIS K−5400一般試験法によるゴバン目セ
ロハンテープ剥離試験を行った。結果を表2に示す。
【0082】
【表2】
【0083】(絶縁性)実施例1および比較例1で得ら
れた硬化フィルムを使って、周波数1MHzで誘電率お
よび誘電損失を測定した。結果を表3に示す。
【0084】
【表3】
【0085】(線膨張率)実施例1、3で得られた硬化
フィルムを使って、熱応力歪測定装置(セイコー電子工
業(株)製、商品名 TMA120C)で、40〜10
0℃、150〜180℃の線膨張率を測定した。結果を
表4に示す。
【0086】
【表4】
【0087】<半硬化物の評価>実施例1〜3及び比較
例1〜3で得られた各樹脂組成物を、アルミカップに注
ぎ、100℃で30分硬化し100μmの半硬化フィル
ム(Bステージ)を得た。
【0088】(揮発分測定)100℃で30分硬化後の
重量(加工前の半硬化物の重量)を測定し、その後更に
200℃で1時間硬化させた(Cステージ)を行い、こ
の時の重量(加工後の完全硬化物の重量)を測定し、減
量率を算出した。結果を表5に示す。
【0089】
【数1】
【0090】(加工性の評価)半硬化物(Bステージ)
を100℃のホットプレート上に乗せ、再流動可能かを
評価した。この結果を表5に示す。 〇:再流動可能 ×:再流動可能
【0091】
【表5】
【0092】表5から、実施例のエポキシ樹脂組成物
は、いずれも比較例2よりも減量率が低下しており、完
全硬化物作製時の寸法安定性に優れることが分かる。
【0093】(力学強度)半硬化物をダンベル1号で切
り抜き、テンシロン試験機(オリエンテック社製,商品
名UCT−500)を用いて、5cm/分の引っ張り速
度で、フィルムを引き伸ばし、引張り弾性率、破断する
までのフィルム伸びおよび破断時の強度を測定した。2
5℃で3回、同じ方法で引っ張り試験を行い、その平均
値を表6に示す。
【0094】
【表6】
【0095】表6から明らかなように、実施例の半硬化
物は弾性率が低く、伸張率が大きいため、屈曲、引張り
などの変形に対する耐性が強い。また破断強度が高い事
から、強靭なフィルムといえる。
【0096】<プリプレグ、銅張り積層板の作製>実施
例1、3、比較例1、2で得られたエポキシ樹脂組成物
を厚さ 0.10mmのガラス織布に樹脂分約40%に
なる様に含浸させた後、100℃で15分間、乾燥、硬
化し、プリプレグを作製した。このプリプレグ3枚とそ
の両面に18μm厚の銅箔を重ね、210℃、10MP
aで2時間加熱加圧して両面銅張り積層板を作製した。
【0097】比較例2のエポキシ樹脂組成物を使用した
場合には、210℃加温時に発泡が見られ、銅張り積層
板の銅箔が剥離していたが、その他のものは問題無く、
銅張り積層板を作製する事が出来た。
【0098】(銅箔の剥離強度)JIS C−6481
に準拠して測定した。その結果を表7に示す。
【0099】
【表7】
【0100】表7から明らかなように、本発明の銅張り
積層板は密着性に優れており、通常のプリント配線板は
もちろん、多層プリント配線板の製造に最適であること
が分かる。
【0101】(銅張り積層板の粘弾性)実施例1、3で
得られたエポキシ樹脂組成物を用いて作製した両面銅張
り積層板の銅箔を剥がしたものを、硬化物の粘弾性測定
と同じ条件で粘弾性測定を行った。E’の測定結果を図
3に示す。
【0102】図3から明らかなように、実施例1、3で
得られたエポキシ樹脂組成物は両面を銅箔で覆われたク
ローズドの状態でも、高温での貯蔵弾性率が高く、優れ
た耐熱性を示すことが分かる。
【0103】<ビルドアップ基板用層間絶縁膜、ビルド
アップ基板の作製>剥離PET(ポリエチレンテレフタ
レート)フィルム(パナック(株)製SG―1)上に実
施例1、3及び比較例1、2で使用したエポキシ樹脂組
成物をロールコーターを用いて塗布し、100℃で15
分、乾燥、硬化させ、剥離フィルム付き半硬化樹脂(ド
ライフィルム)膜厚100μmを作製した。これらのド
ライフィルムを先の銅張り積層板上に120℃で、10
分間、6MPaで加熱圧着した後、室温に戻して剥離フ
ィルムを除去し、200℃で2時間硬化させた。この
時、比較例2のエポキシ樹脂組成物を使用したドライフ
ィルムは、硬化時に発泡が激しく、クラックが発生した
が、実施例及び比較例1からは良好な積層体が得られ
た。更にこれらの積層体を過マンガン酸カリウム水溶液
でデスミア処理をした後、パラジウム触媒溶液で処理し
て、無電解銅メッキを施した。更に厚さ0.5μm電解
銅メッキを行い、ビルドアッププリント基板を得た。
【0104】(吸湿半田耐熱試験) 吸湿条件:プレッシャークッカー処理、125℃、23
0kPa、30分間 試験条件:n=5で、全ての試験片が280℃、120
秒間で膨れが無かった場合を○とし、膨れが生じたもの
を×とした。結果を表8に示す。
【0105】(剥離強度)JIS C−6481に準じ
て、めっき銅と絶縁基板との剥離強度を測定した。結果
を表8に示す。
【0106】
【表8】
【0107】<ビルドアップ基板用層間絶縁膜(樹脂付
き銅箔を用いる方法による)、ビルドアップ基板の作製
>18μm厚の電解銅箔上(古河電気工業(株)製、商
品名「F2−WS」)に、実施例1、3及び比較例2の
エポキシ樹脂組成物を硬化後の厚みが40μmとなるよ
うにロールコーターにて塗布、乾燥して100℃で15
分、乾燥、硬化させ、半硬化樹脂付き銅箔を作製した。
洗浄した両面プリント配線板の導体パターンを覆うよう
に両面の全体に前記の樹脂付き銅箔を樹脂面が回路面と
接触する様に重ね合わせ、210℃、6MPaで120
分間加熱加圧して、層間絶縁膜を有するビルドアップ基
板を作製した。比較例2のエポキシ樹脂組成物を使用し
たものは210℃硬化時に発泡を生じ、層間剥離を生じ
たが、それ以外は問題無く高耐熱ビルドアップ基板用層
間絶縁膜層を作製できた。
【0108】<封止剤の作製−コンプレッションフロー
法>実施例1、3で得たエポキシ樹脂組成物に、フィリ
ップチップ実装対応の片面プリント配線基板の上に、こ
の封止剤用樹脂組成物を厚さ60μmになる様に1cm
角に塗布し、130℃で10分乾燥、硬化後、半硬化樹
脂付きガラス基板を作製した。この半硬化樹脂付きプリ
ント基板を110℃に加熱したオーブンに10分入れた
後、同じ温度で、370μm厚、1cm角のシリコンチ
ップを半硬化樹脂上に乗せ、300gの荷重を加えて基
板のバンプとチップの電極を接触させた後、210℃で
1時間完全硬化させ封止剤硬化物層を作製した。実施例
1、3を使用し、高耐熱封止剤層を問題無く作製でき
た。
【0109】<導電ペーストの作製>実施例3で得られ
たエポキシ樹脂組成物120gに、平均粒子径が12μ
m、アスペクト比が8のりん片状銀粉(徳力化学研究所
(株)製)160g及び平均粒子径が10μm、アスペ
クト比が9のりん片状ニッケル粉(高純度化学(株)
製、商品名「NI110104」)60gを添加し、均
一になるまで撹拌後、三本ロールで均一に分散して導電
ペーストとした。得られた導電ペーストを、厚さ1.6
mmの紙フェノール基板上にスクリーン印刷した後、2
00℃で1時間、加熱硬化させた。得られた配線板の比
抵抗を測定した結果、比抵抗値は100.5μΩ・mで
あった。
【0110】<成形物の作製>実施例1のエポキシ樹脂
組成物を、フッ素樹脂コーティングされた容器(縦×横
×深さ=10cm×10cm×1.5cm)に注ぎ、8
0℃で30分および130℃で30分放置することによ
りゾル−ゲル硬化させ、膜厚300μmのゴム状の半硬
化シートを得た。得られた半硬化シートは、柔軟(最大
伸張率が約40%)であり、また70℃以上で成形加工
することができた。この半硬化物を5枚重ね、200
℃、10MPaでプレス成形し、特に問題無く高耐熱性
板状成形物を得た。
【0111】<接着剤の調整>実施例1、3、比較例2
のエポキシ樹脂組成物を、乾燥後の膜厚が20μmとな
るようにバーコーターでポリイミドフィルム(東レ・デ
ュポン(株)製、「カプトンH」)上に塗布し、110
℃で5分間乾燥し、接着剤層を半硬化した。この接着剤
層に銅箔を重ね、110℃でラミネートし、その後20
0℃で3時間加熱硬化(Cステージ化)させ、フレキシ
ブルプリント基板を作製した。
【0112】(耐熱性、接着性)上記で得られた試験板
を用い、以下の方法で接着剤性能を評価した。評価結果
を表9に示す。 (1)剥離強度 得られた試験板を固定して90°方向に50mm/分の
速度で銅箔を引き剥がし、その強度を測定した(JIS
C 6481に準拠)。 (2)半田耐熱性 得られた試験板をフロー半田浴に30秒間浮かべた後、
膨れ、剥がれが生じない最高温度を測定した(JIS
C 6481に準拠)。
【0113】
【表9】
【0114】表9から明らかなように、本発明のプリン
ト配線板用接着剤を用いてなるプリント配線板は、従来
のエポキシ系接着剤を用いたプリント配線板に比べ、耐
熱性や、銅箔に対する接着性に優れることが分かる。
【0115】実施例4(エポキシ樹脂組成物の作製) 合成例2で得られたエポキシ基含有合成ゴム(B―2)
溶液5.5gに、コンポセランE104を10g、エポ
キシ樹脂用硬化剤として酸無水物である4−メチルヘキ
サヒドロ無水フタル酸(新日本理化(株)製、商品名
「リカシッドMH700」、酸無水物当量164g/e
q)を1.4g、スタノクトを0.2g、キュアゾール
2E4MZを0.02g、MEKを4.5g加え均一に
溶解してエポキシ樹脂組成物を調製した。エポキシ基含
有合成ゴム(B)の使用量は、メトキシ基含有シラン変
性エポキシ樹脂(A)の硬化残分100重量部に対して
83重量部であった。エポキシ樹脂用硬化剤(C)中の
活性水素を有する官能基が、メトキシ基含有シラン変性
エポキシ樹脂(A)及びエポキシ基含有合成ゴム(B)
に由来するエポキシ基1当量に対して1当量であった。
【0116】比較例4(エポキシ樹脂組成物の調製) エピコート1001の50%MEK溶液10gに、リカ
シッドMH700を1.7g、スタノクトを0.1g、
キュアゾール2E4MZを0.01g、MEKを2g加
え均一に溶解してエポキシ樹脂組成物を調製した。
【0117】<コーティング膜の作製>実施例4、比較
例4のガラス板、モルタルに膜厚20μmとなるように
塗布、150℃、3時間硬化した。
【0118】<耐熱密着性>上記で作成した各塗板を1
50℃で8時間放置した後の密着性を評価した。JIS
K−5400一般試験法によるゴバン目セロハンテー
プ剥離試験を行った。結果を表10に示す
【0119】
【表10】 ガラス板(JIS R3202-85) モルタル(JIS R5201-92)
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた硬
化フィルムの動的貯蔵弾性率E´の測定結果である。
【図2】 実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた硬
化フィルムのtanδの測定結果である。
【図3】 実施例1及び3で得られたエポキシ樹脂組成
物を用いて作製した両面銅張り積層板の銅箔を剥がした
ものの動的貯蔵弾性率E´の測定結果である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 161/06 C09J 161/06 5G305 163/00 163/00 C09K 3/10 C09K 3/10 L Z H01B 3/40 H01B 3/40 C F H01L 23/29 H05K 1/03 610L 23/31 H01L 23/30 R H05K 1/03 610 Fターム(参考) 4H017 AA03 AA04 AB08 AC03 AC17 AE04 AE05 4J036 AA05 AK02 CC03 CD16 DB06 FB07 GA09 GA11 JA07 JA08 JA09 4J038 CA001 CA002 CA071 CA072 DA062 DB411 DB412 GA07 KA03 KA04 KA08 NA14 PB05 PC02 PC03 PC04 4J040 CA001 CA002 CA071 CA072 EB032 EC291 EC292 EC341 EC342 GA11 KA16 KA17 KA42 LA08 MA02 MA05 MA06 NA12 4M109 AA01 BA03 CA04 EA02 EB04 EB19 5G305 AA06 AA07 AA11 AB24 AB36 BA09 CA16 CA47 CA55 CB11 CD08

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)お
    よびメトキシシラン部分縮合物(2)を脱アルコール反
    応させて得られるメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹
    脂(A)、エポキシ基含有合成ゴム(B)ならびにエポ
    キシ樹脂用硬化剤(C)からなることを特徴とするエポ
    キシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 さらにゾル−ゲル硬化促進剤(D)を配
    合してなる請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)が
    平均エポキシ当量350〜1000g/eqのビスフェ
    ノール型エポキシ樹脂である請求項1または2記載のエ
    ポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 メトキシシラン部分縮合物(2)が、メ
    チルトリメトキシシランの部分縮合物である請求項1〜
    3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂
    (A)が、メトキシシラン部分縮合物(2)のシリカ換
    算重量/ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)の重量
    (重量比)で0.25〜1.2である請求項1〜4のい
    ずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 エポキシ基含有合成ゴム(B)が、分子
    末端をエポキシ変性して得られるブタジエンニトリルゴ
    ムである請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ樹脂
    組成物。
  7. 【請求項7】 エポキシ基含有合成ゴム(B)の数平均
    分子量が2000〜10000である請求項1〜6の何
    れか記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 エポキシ基含有合成ゴム(B)ガラス転
    移点が、−100〜−30℃である請求項1〜7のいず
    れかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 エポキシ樹脂用硬化剤(C)がフェノー
    ル樹脂系硬化剤である請求項1〜8のいずれかに記載の
    エポキシ樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 エポキシ基含有合成ゴム(B)の配合
    割合が、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂(A)
    の硬化残分100重量部に対して30〜150重量部で
    あり、かつエポキシ樹脂用硬化剤(C)の配合割合が、
    メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂(A)及びエポ
    キシ基含有合成ゴム(B)に由来するエポキシ基1当量
    に対してエポキシ樹脂用硬化剤(C)中の活性水素を有
    する官能基が0.5〜1.2当量である請求項1〜9の
    いずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載のエ
    ポキシ樹脂組成物を40〜150℃でゾル−ゲル硬化さ
    せてなる硬化物。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれかに記載のエ
    ポキシ樹脂組成物を室温〜250℃で完全硬化させてな
    る硬化物。
  13. 【請求項13】請求項1〜10のいずれかに記載のエポ
    キシ樹脂組成物を含有する電子材料用樹脂組成物。
  14. 【請求項14】 プリント基板用プリプレグ用樹脂組成
    物、プリント基板用銅張り積層板用樹脂組成物、ビルド
    アッププリント基板の層間絶縁材料用コーティング剤、
    半導体の層間絶縁膜用樹脂組成物、電子部品の封止剤用
    樹脂組成物、半導体チップの封止剤用樹脂組成物、アン
    ダーフィル用樹脂硬化物、レジストインキ、導電ペース
    ト、電子部品収納用成形物用樹脂組成物および異方性導
    電膜用組成物からなる群から選択される少なくとも1つ
    の用途に用いられる請求項13に記載の電子材料用樹脂
    組成物。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の電子材料用樹脂組
    成物を硬化させることにより得られる、プリント基板用
    プリプレグ、プリント基板用銅張り積層板、プリント配
    線基板、インターポーザー、ビルドアッププリント基板
    用層間絶縁材料、半導体の層間絶縁膜、電子部品用封止
    剤、半導体チップ用封止剤、アンダーフィル樹脂硬化
    物、レジストインキ硬化物、導電ペースト硬化物、電子
    部品収納用成形物、異方性導電膜およびプリント基板用
    接着剤からなる群から選択される少なくとも1つの用途
    に用いられる電子材料用樹脂。
  16. 【請求項16】 請求項1〜10のいずれかに記載のエ
    ポキシ樹脂組成物を含有するコーティング剤組成物。
  17. 【請求項17】 シーラー、プライマー、プラスチック
    用ハードコート、アンカーコート剤、シーリング剤およ
    び接着剤からなる群から選択される少なくとも1つの用
    途に用いられる請求項16に記載のコーティング剤組成
    物。
  18. 【請求項18】 請求項16または17に記載のコーテ
    ィング剤組成物を被着体(A)上に塗布し40〜150
    ℃でゾル−ゲル硬化させて半硬化膜を得た後、当該半硬
    化膜上に被着体(B)を重ね、ついで150〜250℃
    で完全硬化させるコーティング剤硬化膜の製造方法。
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