JP2003055435A - 電気絶縁用樹脂組成物、電子材料用絶縁材料およびその製造方法 - Google Patents

電気絶縁用樹脂組成物、電子材料用絶縁材料およびその製造方法

Info

Publication number
JP2003055435A
JP2003055435A JP2001246973A JP2001246973A JP2003055435A JP 2003055435 A JP2003055435 A JP 2003055435A JP 2001246973 A JP2001246973 A JP 2001246973A JP 2001246973 A JP2001246973 A JP 2001246973A JP 2003055435 A JP2003055435 A JP 2003055435A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
resin composition
resin
type epoxy
electrical insulation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001246973A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Takeuchi
猛 竹内
Hideki Aida
秀樹 合田
Tetsuji Tono
哲二 東野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Arakawa Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Arakawa Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Arakawa Chemical Industries Ltd filed Critical Arakawa Chemical Industries Ltd
Priority to JP2001246973A priority Critical patent/JP2003055435A/ja
Publication of JP2003055435A publication Critical patent/JP2003055435A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、低熱膨張性、絶縁性、密着性に優
れ、しかもボイド、クラック等を生じないハイブリッド
硬化物を収得することができ、かつ半硬化状態での成形
加工が容易である、特定の電気絶縁用樹脂組成物並びに
当該組成物から得られる電子材料用絶縁材料および当該
材料の製造方法を提供する。 【解決手段】 ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)、
ノボラック型エポキシ樹脂(2)およびメトキシシラン
部分縮合物(3)を脱メタノール縮合反応させて得られ
るメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を含有するこ
とを特徴とする電気絶縁用樹脂組成物;ビスフェノール
型エポキシ樹脂(1)、ノボラック型エポキシ樹脂
(2)、メトキシシラン部分縮合物(3)および1分子
中に1つの水酸基を持つエポキシ化合物(4)を脱メタ
ノール縮合反応させて得られるメトキシ基含有シラン変
性エポキシ樹脂を含有することを特徴とする電気絶縁用
樹脂組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メトキシ基含有シ
ラン変性エポキシ樹脂を含有する電気絶縁用樹脂組成物
に関する。また、本発明は、当該電気絶縁用樹脂組成物
を加工(コーティング、注型、接着、積層、含浸、成形
等)した後、硬化させてなる電子材料用絶縁材料および
その製造方法に関する。本明細書において、「電子材料
用絶縁材料」とは、メトキシ基含有シラン変性エポキシ
樹脂を含有する樹脂組成物、または当該樹脂組成物から
得られる硬化物(半硬化物および完全硬化物を含む)を
用いて得られる電子材料用途に適した絶縁材料であっ
て、例えば、プリント基板用プリプレグ、プリント基板
用銅張り積層板、及びこれらを組み合わせて出来るプリ
ント配線基板やインターポーザー、更にはビルドアップ
プリント基板用層間絶縁材料、半導体の層間絶縁膜、電
子部品や半導体チップの封止剤、アンダーフィル樹脂硬
化物、ソルダーレジストなどのレジストインキ硬化物、
導電ペースト硬化物、ICトレイなど成形物、異方性導
電膜等を意味する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エポキシ樹脂は、一般に、硬
化剤と組み合わせた組成物として使用されており、電子
材料関係の分野においても、該組成物が賞用されてき
た。しかしながら、近年の電子材料分野の発展に伴い、
当該分野で用いる絶縁材料に対して、より高水準の耐熱
性、低線膨張性、絶縁性、高密着性などが要求されるよ
うになっている。例えば、環境対応型の半田である鉛フ
リー半田を使用する場合は、従来の鉛含有半田に比べて
リフロー温度が高いため、従来の絶縁材料よりも一層優
れた耐熱性や長寿命の絶縁材料の開発が切望されてい
る。これらの分野において、従来から臭素化エポキシ樹
脂は特に難燃性の高い絶縁材料として賞用されてきた
が、当該樹脂を用いた製品の廃棄物が焼却時に臭素由来
の有害ガスを発生するため、近年は臭素化エポキシ樹脂
などのハロゲン化樹脂の使用が敬遠されている。
【0003】非ハロゲン化エポキシ樹脂組成物の硬化物
の耐熱性を向上させるため、例えば、エポキシ樹脂およ
び硬化剤に加え、ガラス繊維、ガラス粒子、マイカ等の
フィラーを混合した組成物を用いる方法が行われてい
る。しかし、この方法でも十分な耐熱性は得られない。
また、この方法では得られる硬化物の透明性が失われ、
しかもフィラーとエポキシ樹脂との界面の接着性が劣る
ため、伸長率等の機械的特性も不十分である。
【0004】また、エポキシ樹脂組成物の硬化物の耐熱
性を向上させる方法として、エポキシ樹脂とシリカとの
複合体を用いる方法が提案されている(特開平8−10
0107号公報)。当該複合体は、エポキシ樹脂の部分
硬化物の溶液に、加水分解性アルコキシシランを加え、
該硬化物を更に硬化すると共に、該アルコキシシランを
加水分解してゾル化し、更に重縮合してゲル化すること
により得られる。しかし、かかる複合体から得られる硬
化物は、エポキシ樹脂単独の硬化物に比して、ある程度
耐熱性は向上するものの、複合体中の水や硬化時に生じ
る水、アルコールに起因して、硬化物中にボイド(気
泡)が発生する。また、耐熱性を一層向上させる目的で
アルコキシシラン量を増やすと、ゾル−ゲル硬化反応に
より生成するシリカが凝集して得られる硬化物の透明性
が失われて白化するうえ、多量のアルコキシシランをゾ
ル化するために多量の水が必要となり、その結果として
硬化物のそり、クラック等を招く。
【0005】また、エポキシ樹脂にシリコーン化合物を
反応させたシラン変性エポキシ樹脂と、硬化剤であるフ
ェノールノボラック樹脂とを組み合わせた組成物(特開
平3−201466号公報)や、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、テトラビスブロモビスフェノールAおよび
メトキシ基含有シリコーン中間体を反応させたシラン変
性エポキシ樹脂と、硬化剤であるフェノールノボラック
樹脂とを組み合わせた組成物(特開昭61−27224
3号公報、特開昭61−272244号公報など)も提
案されている。しかし、これらのエポキシ樹脂組成物の
硬化物は、シリコーン化合物やメトキシ基含有シリコー
ン中間体の主構成単位がジオルガノポリシロキサン単位
であってシリカを生成できないため、いずれも耐熱性が
不十分である。
【0006】これまでに本発明者らは、ビスフェノール
型エポキシ樹脂とメトキシシラン部分縮合物とを脱メタ
ノール反応させてなるメトキシ基含有シラン変性エポキ
シ樹脂を硬化してなる硬化物が、ガラス転移点を消失
し、高耐熱性材料となる(特許第3077695号)こ
とを見出してきた。この方法では、硬化物を得るため
に、樹脂組成物から溶剤を揮発させるとともにメトキシ
シリル基をゾル−ゲル硬化、エポキシ基をエポキシ硬化
させて、エポキシ樹脂−シリカハイブリッド硬化物とす
るが、電気・電子材料関係の用途では必須となる、半硬
化状態での成型加工が難しいといった問題があった。
【0007】また近年、ポリイミド、ポリフェニレンエ
ーテル等のエンジニアリングプラスチックが、高耐熱性
の絶縁材料として用いられている。しかしながら、これ
ら材料は、銅など金属(導体)に対する密着力が弱いた
めアンカー剤として耐熱性の弱いエポキシ系密着剤を使
用しなければならないことや、高価格であるなどの不利
がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性、低
熱膨張性、絶縁性、密着性に優れ、しかもボイド、クラ
ック等を生じないハイブリッド硬化物を収得することが
でき、かつ半硬化状態での成形加工が容易である、特定
の電気絶縁用樹脂組成物並びに当該組成物から得られる
電子材料用絶縁材料および当該材料の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決すべく、鋭意検討を重ねた結果、特定のエポキシ樹脂
と特定のメトキシシラン部分縮合物からなるメトキシ基
含有シラン変性エポキシ樹脂を含有する樹脂組成物や、
当該樹脂組成物から得られる電子材料用絶縁材料が前記
目的に合致していることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0010】すなわち、本発明は、ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂(1)、ノボラック型エポキシ樹脂(2)お
よびメトキシシラン部分縮合物(3)を脱メタノール縮
合反応させて得られることを特徴とするメトキシ基含有
シラン変性エポキシ樹脂を含有することを特徴とする電
気絶縁用エポキシ樹脂組成物;ビスフェノール型エポキ
シ樹脂(1)、ノボラック型エポキシ樹脂(2)、メト
キシシラン部分縮合物(3)および1分子中に1つの水
酸基を持つエポキシ化合物(4)を脱メタノール縮合反
応させて得られるメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹
脂を含有することを特徴とする電気絶縁用樹脂組成物に
関する。また本発明は、かかる電気絶縁用樹脂組成物を
硬化させてなる電子材料用絶縁材料および当該材料の製
造方法に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明中のメトキシ基含有シラン
変性エポキシ樹脂の原料であるビスフェノール型エポキ
シ樹脂(1)は、ビスフェノール類とエピクロルヒドリ
ンまたはβ−メチルエピクロルヒドリン等のハロエポキ
シドとの反応により得られるものである。ビスフェノー
ル類としてはフェノールまたは2,6−ジハロフェノー
ルとホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、
アセトフェノン、シクロヘキサノン、ベンゾフェノン等
のアルデヒド類またはケトン類との反応により得られる
もの;ジヒドロキシフェニルスルフィドの過酸による酸
化により得られるもの;ハイドロキノン同士のエーテル
化反応等により得られるものなどがあげられる。
【0012】ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)は、
メトキシシラン部分縮合物(3)との脱メタノール縮合
反応により、珪酸エステルを形成しうる水酸基を有する
ものである。当該水酸基は、ビスフェノール型エポキシ
樹脂(1)を構成する全ての分子に含まれている必要は
なく、これら樹脂として、水酸基を有していればよい。
これらビスフェノール型エポキシ樹脂のなかでも、特
に、ビスフェノール類としてビスフェノールAを用いた
ビスフェノールA型エポキシ樹脂が、最も汎用され、低
価格であり好ましい。
【0013】ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、一般
式(a):
【0014】
【化1】
【0015】で表される化合物である。
【0016】本発明で用いるビスフェノール型エポキシ
樹脂(1)は、エポキシ当量230g/eqを超え10
00g/eq未満のものであり、数平均分子量としては
460〜2000程度である。ビスフェノール型エポキ
シ樹脂(1)がビスフェノールA型エポキシ樹脂である
場合は、一般式(a)中の繰り返し単位数mの平均値は
0.3〜5.8に相当する。上記エポキシ当量が230
g/eq以下である場合は、メトキシシラン部分縮合物
(3)と反応する当該エポキシ樹脂中の水酸基が少なく
なり、そのため得られるメトキシ基含有シラン変性エポ
キシ樹脂中の繰り返し単位数m=0の水酸基を持たない
エポキシ化合物の割合が増加し、電子材料用絶縁材料の
熱膨張率が高くなる傾向があり好ましくない。一方、エ
ポキシ当量が1000g/eq以上の場合は、ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂(1)中の水酸基が多くなり、多
官能のメトキシシラン部分縮合物(3)との反応によっ
てゲル化を招く傾向にあるため好ましくない。尚、ビス
フェノール型エポキシ樹脂(1)が、エポキシ当量とし
て上記範囲を満足する限り、繰り返し単位数mがゼロの
ものを含有していても差し支えない。
【0017】本発明中のメトキシ基含有シラン変性エポ
キシ樹脂の原料であるノボラック型エポキシ樹脂(2)
は、ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)とメトキシシ
ラン部分縮合物(3)の脱メタノール反応を進行させる
ため、双方を相溶解させる反応媒体としての役割と、半
硬化物を柔軟化する役割を担う。すなわち、ビスフェノ
ール型エポキシ樹脂(1)とメトキシシラン部分縮合物
(3)は相溶性が悪く、反応媒体無しにシラン変性エポ
キシ樹脂は製造できないが、反応媒体としてノボラック
エポキシ樹脂(2)を使用した場合には、有機溶剤など
に比べてシラン変性エポキシ樹脂組成物の粘度が下がり
すぎず、好ましい。また、一般に、得られるシラン変性
エポキシ樹脂組成物は最終的には完全硬化(メトキシ基
含有シラン変性エポキシ樹脂中のエポキシ基とエポキシ
樹脂用硬化剤とのエポキシ基の開環・架橋反応による硬
化、並びにメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中の
加水分解、縮合によるゾル−ゲル硬化が進行した状態を
いう)させて、目的用途に使用されるが、電気・電子材
料関係の用途に代表される特定の用途では、完全硬化す
る前の中間段階にて、半硬化状態で成型加工が行われた
り、製品化される場合がある。このような場合には、半
硬化物の状態(メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂
中のエポキシ基とエポキシ樹脂用硬化剤とのエポキシ基
の開環・架橋反応をさせることなく、メトキシ基含有シ
ラン変性エポキシ樹脂中の加水分解、縮合によるゾル−
ゲル硬化のみを進行させた状態をいう)で十分な柔軟性
が要求されるが、ノボラック型エポキシ樹脂(2)を所
定割合で併用することにより、かかる要求性能を満足さ
せることができる。
【0018】また、ノボラック型エポキシ樹脂(2)を
用いることにより、ビスフェノール型エポキシ樹脂に代
表される2官能のエポキシ樹脂を併用した場合に問題と
なる、完全硬化物の熱膨張率が高くなることを防止する
ことができるといった利点がある。ノボラック型エポキ
シ樹脂の数平均フェノール核体数は3〜10であること
が好ましく、さらに好ましくは3〜6である。数平均フ
ェノール核体数が10を超えると、軟化温度が高くなり
すぎるため、半硬化物に柔軟性を十分に付与することが
出来ず好ましくない。数平均フェノール核体数が3未満
だと、完全硬化物の熱膨張率が高くなる傾向がある。
【0019】本発明で使用するノボラック型エポキシ樹
脂(2)は、ノボラックフェノール樹脂類とエピクロル
ヒドリン等のハロエポキシドとの反応で得られたもので
ある。ノボラック樹脂類としてはノボラックフェノール
樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールノボ
ラック樹脂、ポリp−ビニルフェノール等があげられ
る。これらノボラック樹脂の中でも、特に、フェノール
ノボラック樹脂を用いたフェノールノボラック型エポキ
シ樹脂が、多官能エポキシでありながら比較的軟化点が
低く、硬化物の熱膨張性も低いために好ましい。ノボラ
ック型エポキシ樹脂(2)としては、構成するノボラッ
ク樹脂類の全ての水酸基がハロエポキシドでエポキシ変
性されている必要はない。部分的に水酸基を残存するノ
ボラックエポキシ樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹
脂(1)と同時にメトキシシラン部分縮合物(3)と脱
メタノール反応するため、問題は生じないが、水酸基の
含有量が少ないエポキシ樹脂であることが好ましい。こ
れは水酸基を多数含有する場合には、ノボラック型エポ
キシ樹脂がシラン変性されるため、半硬化物作製の際、
シラン変性されたビスフェノール型エポキシ樹脂と相互
にゾル−ゲル硬化し、半硬化物の柔軟性を低下させる場
合があるためである。
【0020】フェノールノボラック型エポキシ樹脂は、
一般式(b):
【0021】
【化2】
【0022】(式中、mは1〜8の整数を表す。)で表
される化合物である。
【0023】本発明においては、ビスフェノール型エポ
キシ樹脂(1)とノボラック型エポキシ樹脂(2)とを
所定割合で併用することを必須とする。かかる併用によ
り、柔軟で加工性に富む半硬化物(ゾル−ゲル硬化物)
を容易に調製しうるという本発明の目的を達成できるか
らである。ここでビスフェノール型エポキシ樹脂(1)
とノボラック型エポキシ樹脂(2)の使用重量比は、得
られるエポキシ樹脂組成物や半硬化物の性能に大きく影
響するため、(2)/(1)が0.5〜5の範囲とする
ことが好ましく、さらに好ましくは1〜3とされる。当
該重量比が5を超えると、メトキシ基含有シラン変性エ
ポキシ樹脂(A)の量が少なくなりすぎるため、エポキ
シ樹脂―シリカハイブリッド硬化物の耐熱性が悪くなる
おそれがある。当該重量比が0.5未満の場合には半硬
化物に十分な柔軟性を付与することができず、また、ノ
ボラックエポキシ樹脂(2)はビスフェノール型エポキ
シ樹脂(1)とメトキシシラン縮合物(3)とを相溶さ
せる効果が低減され、反応に必要な溶剤量が増えるため
好ましくない。
【0024】メトキシシラン部分縮合物(3)として
は、一般的にゾル−ゲル法に用いられているメトキシシ
ランを部分的に加水分解、縮合したオリゴマーを使用で
きる。たとえば、一般式:RSi(OCH34−p
(式中、pは0または1の整数を示し、Rは炭素数6以
下の低級アルキル基又はフェニル基を示す。)で表され
る化合物の部分縮合物等を例示できる。なお、pが2〜
4である場合は、3次元架橋が起こらなくなるため、最
終的に得られる硬化物に所望の高耐熱性を付与すること
が難しくなる。
【0025】前記メトキシシラン部分縮合物(3)の具
体例としては、テトラメトキシシランの部分縮合物;メ
チルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、
n−プロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルト
リメトキシシラン等のトリメトキシシラン類の部分縮合
物があげられる。これらの中でも、テトラメトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン等の部分縮合物等が、ゾ
ル−ゲル硬化速度が大きいため好ましい。
【0026】メトキシシラン部分縮合物(3)は、上記
物質の中から1種または2種以上を適宜選択すればよい
が、1分子当たりのSiの平均個数は3〜12であるこ
とが好ましい。Siの平均個数が3未満であると、ビス
フェノール型エポキシ樹脂(1)との脱アルコール反応
の際、副生アルコールと一緒に系外に流出する有毒なメ
トキシシラン類の量が増えるため好ましくない。また1
2を超えると、ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)と
の相溶性が落ち、前記重量比率を超える量のノボラック
エポキシ樹脂(2)や大量の有機溶剤を必要とし、目的
とするメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂は得られ
にくい。
【0027】特に、一般式(c):
【0028】
【化3】
【0029】(式中、Meはメチル基を示し、nの平均
繰り返し単位数は3〜12である。)で表されるテトラ
メトキシシランの部分縮合物、あるいは一般式(c):
【0030】
【化4】
【0031】(式中、Meはメチル基を示し、nの平均
繰り返し単位数は3〜12である。)で表されるメチル
トリメトキシシランの部分縮合物が好ましい。当該部分
縮合物は、脱メタノール反応において、副生メタノール
とともに系外流出し得る有毒なテトラメトキシシランま
たはメチルトリメトキシシランがほとんど存在せず、反
応操作や安全衛生の点からも好ましい。
【0032】本発明において、メトキシ基含有シラン変
性エポキシ樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂
(1)、ノボラック型エポキシ樹脂(2)およびメトキ
シシラン部分縮合物(3)を脱メタノール反応して得ら
れるが、この時、1分子中に1つの水酸基を持つエポキ
シ化合物(4)(以下、単にエポキシ化合物(4)とい
う)を使用してもよい。エポキシ化合物(4)も又、メ
トキシシラン部分縮合物(3)と脱メタノール反応し
て、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を構成す
る。
【0033】ノボラック型エポキシ樹脂(2)はメトキ
シシラン部分縮合物(3)とは反応しないため、未反応
のままメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中に存在
している。当該分子は、半硬化状態の電子材料用絶縁材
料形成時には、柔軟性付与や密着性付与に効果的に働く
一方、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中にノボ
ラック型エポキシ樹脂(2)が多く含まれる場合には、
最終的に得られる硬化膜の耐熱性が不充分である場合が
ある。
【0034】本発明では、水酸基を持たないノボラック
型エポキシ樹脂(2)を多く使用した場合、得られる電
子材料用絶縁材料に十分な耐熱性を付与するために、エ
ポキシ化合物(4)を使用することが好ましいとしてい
る。すなわち、エポキシ化合物(4)は、水酸基を有し
ないノボラック型エポキシ樹脂(2)による電子材料用
絶縁材料の耐熱性の低下を防止する作用効果を有する。
メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の製造に際し
て、エポキシ化合物(4)の使用量は特に限定されず、
ノボラック型エポキシ樹脂(2)の含有量に応じて適宜
に決定すればよい。
【0035】電子材料用絶縁材料の耐熱性の観点から、
ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)に対するノボラッ
ク型エポキシ樹脂(2)の重量比が3以上の場合、エポ
キシ化合物(4)の重量/ビスフェノール型エポキシ樹
脂(1)の重量=0.2以上であるのが、当該値が1.
5以上の場合には0.1以上であるのが好ましい。な
お、エポキシ化合物(4)は、多少の毒性を有するもの
も多いため、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中
のエポキシ化合物(4)残存量を極力少なくするのがよ
い。上記重量比が0.3を超える場合には、未反応エポ
キシ化合物(4)を低減させるためにメトキシ基含有シ
ラン変性エポキシ樹脂の製造時間が長くなり、製造効率
が低下する。
【0036】エポキシ化合物(4)としては、1分子中
に水酸基を1つもつエポキシ化合物であれば、エポキシ
基の数は特に限定されない。また、エポキシ化合物
(4)としては、分子量が小さいもの程、ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂(1)、ノボラック型エポキシ樹脂
(2)およびメトキシシラン部分縮合物(3)に対する
相溶性がよく、耐熱性付与効果が高いことから、炭素数
が15以下のものが好適である。その具体例としては、
エピクロロヒドリンと、水、2価アルコールまたは2つ
の水酸基を有するフェノール類とを反応させて得られる
分子末端に1つの水酸基を有するモノグリシジルエーテ
ル類;エピクロロヒドリンとグリセリンやペンタエリス
リトールなどの3価以上の多価アルコールとを反応させ
て得られる分子末端に1つの水酸基を有するポリグリシ
ジルエーテル類;エピクロロヒドリンとアミノモノアル
コールとを反応させて得られる分子末端に1つの水酸基
を有するエポキシ化合物;分子中に1つの水酸基を有す
る脂環式炭化水素モノエポキシド(例えば、エポキシ化
テトラヒドロベンジルアルコール)などが例示できる。
これらのエポキシ化合物の中でも、グリシドールが耐熱
性付与効果の点で最も優れており、またメトキシシラン
部分縮合物(3)との反応性も高いため、最適である。
【0037】本発明に記載のメトキシ基含有シラン変性
エポキシ樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂
(1)、ノボラック型エポキシ樹脂(2)およびメトキ
シシラン部分縮合物(3)を、溶剤の存在下または無溶
剤下に脱メタノール縮合反応させることにより得られ
る。(ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)とノボラッ
ク型エポキシ樹脂(2)との水酸基当量の合計当量)/
(メトキシシラン部分縮合物(3)のメトキシ基当量)
(当量比)は特に制限されないが、通常は0.01〜
0.8であり、好ましくは0.03〜0.5である。当
量比が0.01未満であると未反応のメトキシシラン部
分縮合物(3)が多くなりすぎるため、0.8を超える
(化学量論的に等量に近づく)と脱メタノール反応の進
行でゲル化しやすくなるため好ましくない。
【0038】なお、ビスフェノール型エポキシ樹脂
(1)として平均エポキシ当量400以上の高分子量の
ものを使用する場合や、1分子当たりのSiの平均個数
が7個以上のメトキシシラン部分縮合物(3)を使用原
料とする場合には、ビスフェノール型エポキシ樹脂
(1)およびノボラック型エポキシ樹脂(2)の水酸基
が完全に消失するまで脱メタノール縮合反応を行うと、
高粘度化やゲル化を招き易い。このような場合には、脱
メタノール反応を反応途中で停止させるなどの方法によ
り、高粘度化やゲル化を防ぐ。たとえば、高粘度化して
きた時点で、流出するメタノールを還流して、反応系か
らのメタノールの留去量を調整したり、反応系を冷却し
反応を終了させる等の方法を採用できる。
【0039】メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の
製造は、前記のように、溶剤存在下または無溶剤下で行
うことができる。反応溶剤としては、エポキシ基と反応
せず、沸点が上記脱メタノールの反応温度以上で、水酸
基含有樹脂(1)およびメトキシシラン部分縮合物
(2)を溶解するものであれば、用途に応じて自由に選
択することができる。このような有機溶剤としては、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエ
ン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジメチルジグリコ
ール、ジメチルトリグリコール、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N
−メチルピロリドン、カルビトールアセテート等が例示
できる。これらの中でも、半硬化状態での加工が必要な
用途には、メチルエチルケトン、トルエンのような沸点
が120℃未満で、乾燥が容易な有機溶剤が好ましい。
本発明における脱メタノール縮合反応では、反応温度は
50〜130℃程度、好ましくは70〜110℃であ
り、全反応時間は1〜15時間程度である。この反応
は、メトキシシラン部分縮合物(3)自体の重縮合反応
を防止するため、実質的に無水条件下で行うのが好まし
い。
【0040】また、上記の脱アルコール縮合反応に際し
ては、反応促進のために従来公知の触媒の内、エポキシ
環を開環しないものを使用することができる。該触媒と
しては、たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウム、
ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バ
リウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウム、チタ
ン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモン、砒
素、セリウム、硼素、カドミウム、マンガンのような金
属;これら金属の酸化物、有機酸塩、ハロゲン化物、メ
トキシド等があげられる。これらのなかでも、特に有機
錫、有機酸錫が好ましく、具体的には、ジブチル錫ジラ
ウレート、オクチル酸錫等が有効である。
【0041】本発明におけるメトキシ基含有シラン変性
エポキシ樹脂は、その分子中にメトキシシラン部分縮合
物(3)に由来するメトキシ基を有している。当該メト
キシ基の含有量は、このメトキシ基は加熱処理や水分
(湿気)との反応により、ゾル−ゲル反応や脱メタノー
ル縮合して、相互に結合したハイブリッド硬化物を形成
するために必要となるため、メトキシ基含有シラン変性
エポキシ樹脂は通常、反応原料となるメトキシシラン部
分縮合物(3)のメトキシ基の40〜95モル%、好ま
しくは50〜90モル%を未反応のままで保持しておく
のが良い。かかるハイブリッド硬化物は、ゲル化した微
細なシリカ部位(シロキサン結合の高次網目構造)を有
するものである。またメトキシ基含有シラン変性エポキ
シ樹脂中には、ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)や
メトキシシラン部分縮合物(3)が未反応のまま含有さ
れていてもよい。なお、未反応のメトキシシラン部分縮
合物(3)は、ゾル―ゲル硬化時に加水分解、重縮合に
よりシリカとなり、メトキシ基含有シラン変性エポキシ
樹脂と結合する。
【0042】本発明の電気絶縁用樹脂組成物において
は、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂に加えて、
各種のエポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、硬化促進
剤、エポキシ重合触媒などを併用できる。本発明の電気
絶縁用樹脂組成物を各種用途へ適用するにあたっては、
用途に応じて各種のエポキシ樹脂を併用することもでき
る。当該併用しうるエポキシ樹脂としては、本発明の構
成成分として記載した前記ビスフェノール型エポキシ樹
脂(1)、ノボラック型エポキシ樹脂(2);フタル
酸、ダイマー酸などの多塩基酸類およびエピクロロヒド
リンを反応させて得られるグリシジルエステル型エポキ
シ樹脂;ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸な
どのポリアミン類とエピクロロヒドリンを反応させて得
られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;オレフィン結
合を過酢酸などの過酸で酸化して得られる線状脂肪族エ
ポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂などがあげられ
る。
【0043】また、潜在性エポキシ樹脂用硬化剤として
は、通常、エポキシ樹脂の硬化剤として使用されている
従来公知の潜在性硬化剤が使用できる。潜在性エポキシ
樹脂用硬化剤として、ノボラック樹脂系硬化剤、イミダ
ゾール系硬化剤、酸無水物系硬化剤等が例示できる。具
体的には、ノボラック樹脂系のものとしては、フェノー
ルノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂、ポ
リp−ビニルフェノール、クレゾールノボラック樹脂等
があげられ、イミダゾール系硬化剤としては、2-メチ
ルイミダゾール、2-エチルへキシルイミダゾール、2-
ウンデシルイミダゾール、2‐フェニルイミダゾール、
1-シアノエチル‐2‐フェニルイミダゾリウム・トリメ
リテート、2‐フェニルイミダゾリウム・イソシアヌレ
ート等があげられ、酸無水物系硬化剤としては、無水フ
タル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒド
ロ無水フタル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ
無水フタル酸、ヘキサクロルエンドメチレンテトラヒド
ロ無水フタル酸、メチル−3,6−エンドメチレンテト
ラヒドロ無水フタル酸があげられ、またその他の硬化剤
としてジシアンジアミド、ケチミン化合物等があげられ
る。これらの中でも電気絶縁用樹脂組成物の貯蔵安定性
を考慮すると、ノボラック樹脂系硬化剤、イミダゾール
系硬化剤が好ましい。
【0044】潜在性エポキシ樹脂用硬化剤の使用割合
は、通常、電気絶縁用樹脂組成物中のエポキシ基1当量
に対し、硬化剤中の活性水素を有する官能基が0.2〜
1.5当量程度となるような割合で配合して調製され
る。
【0045】また、前記電気絶縁用樹脂組成物には、エ
ポキシ樹脂と硬化剤との硬化反応を促進するための硬化
促進剤を含有することができる。例えば、1,8−ジア
ザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチ
レンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノー
ルアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチ
ルアミノメチル)フェノールなどの三級アミン類;2−
メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−
フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシル
イミダゾールなどのイミダゾール類;トリブチルホスフ
ィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホス
フィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィンな
どの有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウム・
テトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミ
ダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホ
リン・テトラフェニルボレートなどのテトラフェニルボ
ロン塩などをあげることができる。硬化促進剤はエポキ
シ樹脂の100重量部に対し、0.1〜5重量部の割合
で使用するのが好ましい。
【0046】また、本発明の電気絶縁用樹脂組成物は、
目的用途に応じて、溶剤により適宜に濃度や粘度を調整
できる。溶剤としては、メトキシ基含有シラン変性エポ
キシ樹脂の製造に用いたものと同様のものを使用でき
る。その他、当該電気絶縁用樹脂組成物には、本発明の
効果を損なわない範囲で、必要に応じて、充填剤、離型
剤、表面処理剤、難燃剤、粘度調節剤、可塑剤、抗菌
剤、防黴剤、レベリング剤、消泡剤、着色剤、安定剤、
カップリング剤等を配合してもよい。
【0047】本発明の電子材料用絶縁材料は、前記のと
おり電気絶縁用樹脂組成物から得られるものである。す
なわち、電気絶縁用樹脂組成物から、電子材料用絶縁材
料となるハイブリッド硬化物を直接的に得るには、当該
組成物を室温〜250℃で硬化させる。半硬化物を経由
させる場合は、当該組成物を50〜120℃で溶剤を揮
発、ゾルゲル硬化させ、そののち150〜250℃で完
全硬化させる。硬化温度は、エポキシ樹脂用硬化剤の種
類によって適宜決定される。当該硬化剤として、フェノ
ール樹脂系硬化剤や酸無水物系硬化剤を用いる場合に
は、当該硬化剤以外にゾル−ゲル硬化触媒を0.1%以
上併用して、コーティングや含浸などの加工を施した
後、150〜250℃で硬化させるのが好ましい。なぜ
なら、メトキシシリル部位のゾル−ゲル硬化反応ではメ
タノールが発生するため、メトキシ基含有シラン変性エ
ポキシ樹脂中のエポキシ基とエポキシ樹脂用硬化剤との
エポキシ基の開環・架橋反応による硬化が進行した後
に、当該アルコールが発生した場合には、発泡やクラッ
クを生じる。そのため、触媒を適宜に選択することによ
ってゾル−ゲル硬化反応速度を調整する必要がある。
【0048】以下、本発明の電気絶縁用樹脂組成物から
各種の絶縁材料を得るための方法につき説明する。当該
電気絶縁用樹脂組成物から半硬化シートや成形用中間材
料などを経て、最終的な硬化物を収得するには、当該樹
脂組成物中のエポキシ硬化剤の種類、更には半硬化条件
などを慎重に選択することが重要となる。エポキシ硬化
剤として、フェノール樹脂系硬化剤、酸無水物系硬化
剤、イミダゾール類等の潜在性硬化剤を用い、錫系のゾ
ル−ゲル硬化触媒をメトキシ基含有シラン変性エポキシ
樹脂の固形残分当り0.05〜5%程度配合することが
好ましい。上記電気絶縁用樹脂組成物を用いて半硬化フ
ィルムや成形用中間材料を作製するには、好ましくは5
0〜150℃で加熱することにより、溶剤を含有してい
る場合には溶剤を蒸発させ、当該樹脂組成物中に含有さ
れるメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のメトキシ
シリル部位のゾル−ゲル硬化を70%以上、好ましくは
90%以上進行させ、シロキサン結合を生成させる必要
がある。なぜなら、メトキシシリル部位のゾル−ゲル硬
化反応ではメタノールが発生するため、半硬化物作製時
のゾル−ゲル硬化の進行が少ないと、これに引き続く完
全硬化反応において硬化収縮やクラック、発泡が生じる
可能性があるためである。こうして得られた半硬化フィ
ルムや成形中間材料は60〜150℃に加熱することに
よって軟化し、成形加工やモールド、部品装着などの操
作が可能になる。その後、当該加工させた半硬化フィル
ムや成形中間材料を150〜250℃で加熱すること
で、当該エポキシ基とエポキシ硬化剤とが硬化し、目的
とする電子材料用絶縁材料が得られる。
【0049】本発明の電気絶縁用樹脂組成物からプリン
ト基板用プリプレグを得るには、例えば特開平9−14
3286号公報に記載されているように、電気絶縁用樹
脂組成物を溶剤でワニス化し、当該ワニスを補強基材に
含浸し、加熱してプリプレグシートを得ることができ
る。この時、上記エポキシ樹脂組成物の組成や作製条件
については、上記の半硬化フィルムや成形用中間材料と
同様に決定すればよい。なお、溶剤としては、例えばメ
チルエチルケトン、アセトン、エチルセロソルブ、ジメ
チルホルムアミド、メタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコールなどの沸点が160℃以下の極性溶剤が
あげられ、これらはプレプリグ中に残存しないため好ま
しい。加熱温度は、用いる溶剤の種類を考慮して決定さ
れ、好ましくは50〜150℃とされる。尚、補強基材
の種類は特に限定はされず、例えば紙、ガラス布、ガラ
ス不織布、アラミド紙、アラミド布、ガラスマット、ガ
ラスロービング布などの各種を例示できる。また、樹脂
分と補強基材の割合も特に限定されないが、通常、プリ
プレグ中の樹脂分が20〜80重量%となるように調整
するのが好ましい。
【0050】本発明の電気絶縁用樹脂組成物から銅張り
積層板を得るには、例えば特開平5−86215号公報
や特開平6−100763号公報に記載されているよう
に、上記のプリプレグを3〜8枚程度重ね、さらに上下
に銅箔を重ねて、1〜10MPaの加圧下に、170〜
250℃で10分〜3時間、加熱圧着させる。
【0051】上記プリプレグと銅張り積層板からプリン
ト配線基板やインターポーザーを得るには、銅張り積層
板をレジストエッチングして回路を形成させた後、プリ
プレグおよび銅箔を重ねて上記の銅張り積層板作製時と
同じ条件で加熱圧着し、多層化すればよい。
【0052】本発明の電気絶縁用樹脂組成物からビルド
アップ基板用層間絶縁材料を得る方法としては特に限定
されないが、例えば特公平4−6116号、特開平7−
304931号、特開平8−64960号、特開平9−
71762号、特開平9−298369号公報などに記
載の各種方法を採用できる。より具体的には、ゴム、フ
ィラーなどを適宜含有した当該エポキシ樹脂組成物を、
回路を形成した配線基板にスプレーコーティング法、カ
ーテンコーティング法等の公知の方法で塗布した後、上
記のような直接ハイブリッド体を得る方法に従って硬化
させる。その後、必要に応じて所定のスルーホール部等
の穴あけを行った後、粗化剤により処理し、その表面を
湯洗することによって、凹凸を形成させ、銅などの金属
をめっき処理する。当該めっき方法としては、無電解め
っき、電解めっき処理が好ましく、また上記の粗化剤と
しては酸化剤、アルカリ及び有機溶剤の中から選ばれた
少なくとも1種が用いられる。このような操作を所望に
応じて順次繰り返し、樹脂絶縁層及び所定の回路パター
ンの導体層を交互にビルドアップして形成することがで
きる。但し、スルーホール部の穴あけは、最外層の樹脂
絶縁層の形成後に行なう。また、本発明の電気絶縁用樹
脂組成物から得られた半硬化フィルムや半硬化物を用い
てビルドアップ基板用層間絶縁材料を作製することもで
きる。たとえば、回路を形成した配線基板上で、前記と
同様の条件下に当該電気絶縁用樹脂組成物を半硬化さ
せ、その後、必要に応じて所定のスルーホール部等の穴
あけを行った後、粗化剤により粗面化処理を行ない、樹
脂絶縁層の表面及びスルーホール部に凹凸状の良好な粗
化面を形成させる。次いで、このように粗面化された樹
脂絶縁層表面に前記と同様に金属めっきを施した後、再
度、当該電気絶縁用樹脂組成物をコーティングし、17
0〜250℃で加熱処理を行う。このような操作を所望
に応じて順次繰り返し、樹脂絶縁層及び所定の回路パタ
ーンの導体層を交互にビルドアップして形成することも
できる。また、銅箔上で当該エポキシ樹脂組成物を半硬
化させた樹脂付き銅箔を、回路を形成した配線基板上
に、170〜250℃で加熱圧着することで、粗化面を
形成、メッキ処理の工程を省き、ビルドアップ基板を作
製することも可能である。
【0053】電子部品用封止剤として、モールド型封止
剤、テープ状封止剤、ポッティング型液状封止剤など各
種のものが知られている。本発明の電気絶縁用樹脂組成
物から、例えばモールド型封止剤を調製する場合、その
方法について特に限定されないが、当該樹脂組成物をゾ
ル−ゲル硬化させた硬化物の粉末を用いる方法が好まし
い。例えば、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂に
錫系のゾル−ゲル硬化触媒を樹脂分当り0.05〜5%
と、必要に応じてシリカなど無機充填剤を配合して本発
明の電気絶縁用樹脂組成物(エポキシ樹脂硬化剤を配合
せず)とした後、テフロン(登録商標)シート上で10
0〜200℃にて硬化させ、更に当該ゾル−ゲル硬化物
を粉砕機にかけて、粉末化する方法がある。また、当該
樹脂組成物を溶剤で希釈し、25℃で500mPa・s
以下の粘度になるよう調整した後、スプレーして空気中
の湿気と反応させることにより、ゾル−ゲル硬化物の粉
末を得ることもできる。当該溶剤としては、前記と同様
のものであり、特に沸点が100℃以下の溶剤が好まし
い。この様にして得られたゾル−ゲル硬化物の粉末に、
エポキシ樹脂硬化剤としてのノボラックフェノール樹
脂、エポキシ樹脂硬化触媒、および無機充填剤を通常8
0〜170℃の温度で30〜300秒間、混練りして、
封止剤用組成物を得る。当該封止剤用組成物を金型に封
入し、通常170〜250℃、5〜20MPaでトラン
スファー成形する事により、半導体や電子部品を封止す
る。封止剤の使用は電子部品や半導体を長寿命化する事
が目的であるため、低吸水性は最も大切な性能である。
本特許のメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の製造
において、メトキシシラン部分縮合物(3)にメチルト
リメトキシシランの部分縮合物を用いると、硬化物が低
い吸水率を示し、好適である。
【0054】またテープ状封止剤として使用する場合に
は、必要に応じてシリカなど無機充填剤を配合した本発
明の電気絶縁用樹脂組成物を用いて、前記手順に従って
半硬化シートを作製し、封止剤テープとする。この封止
剤テープを半導体チップ上に置き、100〜150℃に
加熱して軟化させ成形した後、170〜250℃で完全
に硬化させる。
【0055】更にポッティング型液状封止剤として使用
する場合には、必要に応じてシリカなど無機充填剤を配
合した本発明の電気絶縁用樹脂組成物を半導体チップや
電子部品上に塗布し、直接、硬化させればよい。
【0056】本発明の電気絶縁用樹脂組成物をアンダー
フィル樹脂として使用する方法についても特に限定され
ないが、例えば特開平9−266221号公報や「エレ
クトロニクス分野のプラスチック」(工業調査会発行、
1999年、27〜34頁)に記載されるような方法を
採用できる。より具体的には、フリップチップ実装時に
電極のついた半導体素子と半田のついたプリント配線基
板との空隙に、本発明の電気絶縁用樹脂組成物を、毛細
管現象を利用してキャピラリーフロー法によって注入
し、上記直接ハイブリッド体を得る方法で硬化させる方
法と、予め基板無いし半導体素子上に前記手順に従っ
て、半硬化樹脂を形成させてから、加熱して半導体素子
と基板を半硬化樹脂で密着させ、完全硬化させるコンプ
レッションフロー法などによりアンダーフィル樹脂層を
形成する。この場合、本発明の電気絶縁用樹脂組成物
を、溶剤を含有しない液状の樹脂組成物の形態で使用す
るのが好ましい。特にキャピラリーフロー法を用いる場
合には、低粘度である必要があり、5000mPa・s
以下の粘度であることが好ましい。エポキシ樹脂組成物
がこれを超える粘度であれば、室温〜100℃以下に加
温して注入することもできる。また、アンダーフィル樹
脂の目的は、半導体素子と基板の線膨張性の違いから生
じる半田周辺の応力を緩和する事であり、界面ジョイン
トである半田の線膨張係数に近い、低い線膨張係数を持
つ絶縁材料が好ましいとされている。そのため、エポキ
シ樹脂組成物が低粘度であれば、シリカなどフィラーを
添加することによって、線膨張率係数を更に下げること
もできる。
【0057】本発明の電気絶縁用樹脂組成物をソルダー
レジストなどの熱硬化型レジストインキとして使用する
場合には、例えば特開平5−186567号公報や特開
平8−307041号公報に記載の方法に準じて、レジ
ストインキ用組成物とした後、スクリーン印刷方式で、
プリント基板上に塗布した後、直接ハイブリッド硬化物
を得る方法によって、レジストインキ硬化物とする。好
適には、レジストインキ用組成物として、メトキシ基含
有シラン変性エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂硬化剤の
他、必要に応じてアクリル酸エステルやメタクリル酸エ
ステルなどのエチレン性不飽和二重結合を有するビニル
系モノマー、フタロシアニンブルーをはじめとする各種
の顔料、シリカ、アルミナ等の充填剤、レベリング剤な
どを添加する。
【0058】本発明の電気絶縁用樹脂組成物を半導体の
層間絶縁材料として使用する場合は、例えば特開平6−
85091公報の記載の方法が採用できる。具体的に
は、半導体上に当該樹脂組成物をスピンコートし、直接
ハイブリッド硬化物を得る方法によって得られる。層間
絶縁膜に用いる場合は、特に硬化物の線膨張率が低いこ
とが要求されるため、本発明の電気絶縁用樹脂組成物に
おいては、メトキシシラン部分縮合物(3)としてテト
ラメトキシシラン部分縮合物を用いること、更にはエポ
キシ樹脂組成物の固形残分中のシリカ重量換算Si含有
量が10%以上であることが好ましい。
【0059】本発明の電気絶縁用樹脂組成物を導電ペー
ストとして使用する場合には、例えば特開平9−355
30号公報に記載されるように、真球状やリン片状の銀
やニッケルなどの導電粉を絶縁材料に配合しなければな
らない。導電粉の含有量は、導電ペーストに対して導電
性と経済性の観点から、50〜80重量%であることが
好ましい。この含有率が50重量%未満であると抵抗値
が高くなる傾向にあり、80重量%を超えると接着性が
低下したり製品の価格が上昇するなどの不利がある。導
電ペーストは高温や高湿等の過酷な条件にさらされた後
に比抵抗変化が小さいことが求められる。吸水率を低減
させる観点から、本発明の電気絶縁用樹脂組成物におけ
るメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の成分である
メトキシシラン部分縮合物(3)として、メチルトリメ
トキシシランの部分縮合物を用いること、更にはエポキ
シ樹脂硬化剤としてノボラックフェノール樹脂を用いる
ことが特に好ましい。
【0060】本発明の電気絶縁用樹脂組成物からICト
レイなどの電子部品を収納するための容器(成形物)を
製造する場合には、前記方法で得られた半硬化シートや
成形用中間材料を得た後、これらを60〜150℃で再
溶融させて金型に入れ、150〜250℃、1〜30M
Paの条件下で成形することにより得られる。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性、低線膨張性、
絶縁性、密着性に優れ、しかもボイド、クラック等を生
じない電子材料用絶縁材料を収得しうる。
【0062】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
具体的に説明する。なお、各例中、%は特記なし限り重
量基準である。
【0063】製造例1(メトキシ基含有シラン変性エポ
キシ樹脂の製造) 攪拌機、分水器、温度計、窒素吹き込み口を備えた反応
装置に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエ
ポキシレジン(株)製、商品名「エピコート100
1」、エポキシ当量472g/eq、m=2.1)32
0gおよびノボラック型エポキシ樹脂(東都化成(株)
製、商品名「エポトートYDPN−638P」、エポキ
シ当量177g/eq)613.9g、グリシドール8
0.39g、メチルエチルケトン450gを加え、90
℃で溶解させた。更にポリ(メチルトリメトキシシラ
ン)(多摩化学(株)製、商品名「MTMS-A」、1
分子あたりのSiの平均個数3.5)558.2gと触
媒としてジブチル錫ラウレート3.5gを加え、窒素気
流下にて、100℃で3時間、分水器を用いて脱メタノ
ール反応させた。分水器を還流管に替え、更に100℃
で5時間反応させることによって、メトキシ基含有シラ
ン変性エポキシ樹脂(以下、樹脂(A−1)という)を
得た。なお、仕込み時のノボラック型エポキシ樹脂
(2)の重量/ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)の
重量=1.92である。また、ビスフェノール型エポキ
シ樹脂(1)とノボラック型エポキシ樹脂(2)との水
酸基当量の合計/メトキシシラン部分縮合物(3)のア
ルコキシ当量=0.12であった。樹脂(A−1)のエ
ポキシ当量は330g/eqであった。
【0064】製造例2 製造例1と同様の反応装置に、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名
「エピコート1001」、エポキシ当量472g/e
q、m=2.1)360gおよびノボラック型エポキシ
樹脂(東都化成(株)製、商品名「エポトートYDPN
−638P」、エポキシ当量177g/eq)502.
4g、グリシドール120.6g、メチルエチルケトン
250gを加え、90℃で溶解させた。更にポリ(テト
ラメトキシシラン)(多摩化学(株)製、商品名「MS
−51」、1分子あたりのSiの平均個数4)772.
4gと触媒としてジブチル錫ラウレート0.5gを加
え、窒素気流下にて、100℃で1.5時間、分水器を
用いて脱メタノール反応させた。分水器を還流管に替
え、更に100℃で6.5時間反応させることによっ
て、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂(以下、樹
脂(A−2)という)を得た。なお、仕込み時のノボラ
ック型エポキシ樹脂(2)の重量/ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂(1)の重量=1.40である。また、ビス
フェノール型エポキシ樹脂(1)とノボラック型エポキ
シ樹脂(2)との水酸基当量の合計/メトキシシラン部
分縮合物(3)のアルコキシ当量=0.067であっ
た。樹脂(A−2)のエポキシ当量は350g/eqで
あった。
【0065】比較製造例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレ
ジン(株)製、商品名「エピコート1001」、エポキ
シ当量472g/eq、m=2.1)をそのまま用い
た。以下、該樹脂を樹脂(a−1)という。
【0066】比較製造例2 製造例1と同様の反応装置に、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名
「エピコート1001」、エポキシ当量472g/e
q、m=2.1)320gおよびノボラック型エポキシ
樹脂(東都化成(株)製、商品名「エポトートYDPN
−638P」、エポキシ当量177g/eq)613.
9gを加え、80℃で溶解させた。室温まで冷却後、更
にポリ(メチルトリメトキシシラン)(多摩化学(株)
製、商品名「MTMS-A」、1分子あたりのSiの平
均個数3.5)558.2gを混合することにより、エ
ポキシ樹脂組成物を得た。以下、該樹脂組成物を樹脂
(a−2)という。なお、仕込み時のノボラック型エポ
キシ樹脂(2)の重量/ビスフェノール型エポキシ樹脂
(1)の重量=1.92である。また、ビスフェノール
型エポキシ樹脂(1)とノボラック型エポキシ樹脂
(2)との水酸基当量の合計/メトキシシラン部分縮合
物(3)のアルコキシ当量=0.12であった。樹脂
(a−1)のエポキシ当量は330g/eqであった。
【0067】比較製造例3 製造例1と同様の反応装置に、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名
「エピコート1001」、エポキシ当量472g/e
q、m=2.1)336.0gおよびメチルエチルケト
ン268.8gを加え、70℃で溶解した。更にポリ
(テトラメトキシシラン)(多摩化学(株)製、商品名
「MS−51」、1分子あたりのSiの平均個数4)3
60.4gと、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.
3gを加え、80℃で6時間還流反応させた後、50℃
まで冷却し、メチルアルコール33.6gを加え、メト
キシ基含有シラン変性エポキシ樹脂(以下、樹脂(a−
4)という)を得た。ビスフェノール型エポキシ樹脂
(1)の水酸基当量/メトキシシラン部分縮合物(3)
のアルコキシ当量=0.1であった。得られたメトキシ
基含有シラン変性エポキシ樹脂溶液の硬化残分は50.
8%、エポキシ当量は1400g/eq、硬化残分中に
含まれるシリカ量の割合は36%であった。
【0068】実施例1、2および比較例1〜3(電気絶
縁用エポキシ樹脂組成物の調製と半硬化状態の電子材料
用絶縁材料の作製) 実施例1、2および比較例1〜3で得られた各樹脂に、
ノボラック型フェノール樹脂(荒川化学工業(株)製、
商品名「タマノル759」)をメチルエチルケトンで5
0%に希釈した溶液を、エポキシ当量/フェノール当量
が1/1となる割合で加え、オクチル酸錫を固形分当り
2%加え、電気絶縁用エポキシ樹脂組成物とした。
【0069】(半硬化状態の電子材料用絶縁材料の評
価)実施例1、2および比較例1〜3で得られた電気絶
縁用エポキシ樹脂組成物を、フッ素樹脂コーティングさ
れた容器(縦×横×深さ=10cm×10cm×1.5
cm)に注ぎ、80℃で1時間加熱することにより、溶
剤の揮発及びゾル−ゲル硬化を行い、半硬化状態の電子
材料用絶縁材料を得た。得られた半硬化物の状態(外
観、収縮、発泡、柔軟性)を以下の基準で評価した。結
果を表1に示す。
【0070】(外観の評価) ○:透明。 △:曇りがある。 ×:白化している。
【0071】(収縮の評価) ○:硬化物にクラック、そりがない。 △:硬化物にそりが存在する。 ×:硬化物にクラックがある。
【0072】(発泡の評価) ○:硬化物中に気泡がない。 △:硬化物中に気泡が5つ未満存在する。 ×:硬化物中に気泡が5つ以上存在する。
【0073】(柔軟性の評価) ○:柔軟であり、成形性に富む。 ×:変形させると割れる。
【0074】
【表1】
【0075】表1から明らかなように、各実施例5、6
および比較例4では、いずれも透明な半硬化物が得られ
た。しかし比較例5で得られた半硬化物は、エポキシ樹
脂とシリカの相分離によって白化しており、しかも非常
に脆いものであった。比較例6で得られた半硬化物は透
明であったが、変形させると割れてしまった。実施例の
各半硬化物は、透明で、反りが無く、収縮も少なく、ま
た柔軟性に富むため、プリント基板用プリプレグなど電
気絶縁用半硬化物として有用である。
【0076】実施例3、4および比較例4〜6(電子材
料用絶縁材料の作製及び評価) 先に得られた半硬化物をさらに200℃で1時間加熱す
ることによってエポキシ硬化させ、完全硬化物を得た。
得られた完全硬化物の状態(外観、収縮、発泡、半硬化
物からの重量変化)を以下の基準で評価した。結果を表
2に示す。
【0077】(外観の評価) ○:透明。 △:曇りがある。 ×:白化している。
【0078】(収縮の評価) ○:硬化物にクラック、そりがない。 △:硬化物にそりが存在する。 ×:硬化物にクラックがある。
【0079】(発泡の評価) ○:硬化物中に気泡がない。 △:硬化物中に気泡が5つ未満存在する。 ×:硬化物中に気泡が5つ以上存在する。
【0080】
【表2】
【0081】実施例3、4及び比較例4、6では、いず
れも透明な完全硬化物が得られた。比較例5で得られた
完全硬化物にはエポキシ樹脂とシリカの相分離によって
ムラ、発泡、クラックがあり、非常に脆いものであった
【0082】(耐熱性)実施例3、4および比較例4、6
で得られた硬化フィルムを5mm×20mmにカット
し、粘弾性測定器(レオロジ社製、商品名「DVE−V
4」、測定条件:振幅0.5μm、振動数10Hz、ス
ロープ3℃/分)を用いて動的貯蔵弾性率を測定して、
耐熱性を評価した。測定結果を図1に示す。比較例5で
は完全硬化物を成形できず、評価を行うことができなか
った。
【0083】図1から明らかなように、実施例3、4お
よび比較例6では、比較例4に比べ、硬化フィルムのガ
ラス転移点は上昇しており、また、高温でも弾性率の低
下が少なく、耐熱性に優れている。
【0084】(線膨張性)実施例3、4および比較例4
で得られた硬化フィルムを使って、熱応力歪測定装置
(セイコー電子工業(株)製、商品名 TMA120
C)で、40〜100℃の線膨張率を測定した。結果を
表3に示す。比較例6は測定に必要な膜厚のサンプルを
調製できず、検討を行えなかった。
【0085】
【表3】
【0086】表3から明らかなように、実施例3、4は
比較例4に比べて線膨張率が低い。
【0087】(電気特性)実施例3、4および比較例
4、6で得られた硬化フィルムを用いて、周波数1MH
zで誘電率及び誘電損失を測定した。結果を表4に示
す。
【0088】
【表4】
【0089】表4から明らかなように、実施例3、4は
比較例4、6と対比して、絶縁性に優れること、および
誘電損失には差がないことが認められた。各実施例は耐
熱性が高く、線膨張率が低く、誘電率が低い為、プリン
ト基板用プリプレグ、プリント基板用銅張り積層板、プ
リント配線基板、インターポーザー、ビルドアッププリ
ント基板用層間絶縁材料、半導体の層間絶縁膜、電子部
品用封止剤、半導体チップ用封止剤、アンダーフィル樹
脂硬化物、レジストインキ硬化物、導電ペースト硬化
物、電子部品収納用成形物および異方性導電膜として有
用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例3、4および比較例4、6で得られた
硬化フィルムの耐熱性の評価結果である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/12 610 H05K 3/46 T 5G305 3/28 H01L 23/30 R 3/46 Fターム(参考) 4J036 AA05 AD08 AF06 CD16 DA10 DC40 JA07 JA08 JA10 KA01 4M109 AA01 BA01 BA03 CA05 CA21 EA05 EA06 EB02 EB04 EB12 EC04 EC05 EC07 EC09 5E314 AA27 AA32 GG08 GG11 5E343 AA15 AA17 BB24 BB25 BB44 BB67 BB76 GG01 GG13 GG16 5E346 AA12 CC04 CC05 CC06 CC09 CC32 CC37 CC39 DD03 DD12 DD13 DD23 DD24 EE09 EE33 EE39 FF03 FF04 GG15 HH06 HH11 HH18 5G305 AA06 AA11 AB24 AB34 AB36 BA09 BA18 CA15 CA55

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)、
    ノボラック型エポキシ樹脂(2)およびメトキシシラン
    部分縮合物(3)を脱メタノール縮合反応させて得られ
    るメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を含有するこ
    とを特徴とする電気絶縁用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)、
    ノボラック型エポキシ樹脂(2)、メトキシシラン部分
    縮合物(3)および1分子中に1つの水酸基を持つエポ
    キシ化合物(4)を脱メタノール縮合反応させて得られ
    るメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を含有するこ
    とを特徴とする電気絶縁用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)
    が、エポキシ当量が230g/eqを超え1000g/
    eq未満のビスフェノールA型エポキシ樹脂である請求
    項1または2記載の電気絶縁用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ノボラック型エポキシ樹脂(2)がフェ
    ノールノボラック型エポキシ樹脂である請求項1〜3の
    いずれかに記載の電気絶縁用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 メトキシシラン部分縮合物(3)がメチ
    ルトリメトキシシランの部分縮合物および/またはテト
    ラメトキシシランの部分縮合物である請求項1〜4のい
    ずれかに記載の電気絶縁用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 ビスフェノール型エポキシ樹脂(1)の
    水酸基とノボラック型エポキシ樹脂(2)との水酸基の
    合計当量/メトキシシラン部分縮合物(3)のメトキシ
    基の当量(当量比)が、0.01〜0.8である請求項
    1〜5のいずれかに記載の電気絶縁用樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 潜在性エポキシ樹脂用硬化剤を含有して
    なる請求項1〜6のいずれかに記載の電気絶縁用樹脂組
    成物。
  8. 【請求項8】 潜在性エポキシ樹脂用硬化剤が、ノボラ
    ック樹脂系硬化剤、イミダゾール系硬化剤からなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種である請求項7に記載の電気
    絶縁用樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の電気絶
    縁用樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とする電子
    材料用絶縁材料。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のいずれかに記載の電気
    絶縁用樹脂組成物を室温〜250℃で硬化させてなる電
    子材料用絶縁材料の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜8のいずれかに記載の電気
    絶縁用樹脂組成物を50〜120℃でゾル−ゲル硬化さ
    せて半硬化物を得た後、当該半硬化物を成形加工し、つ
    いで150〜250℃で完全硬化させる電子材料用絶縁
    材料の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜7のいずれかに記載の電気
    絶縁用樹脂組成物であってエポキシ樹脂硬化剤を含まな
    いものでゾル−ゲル硬化させることを特徴とする電子材
    料用絶縁材料の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の方法により得られる
    電子材料用絶縁材料とエポキシ樹脂硬化剤を含有するこ
    とを特徴とする電気絶縁用樹脂組成物の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の電気絶縁用樹脂組成
    物を更に硬化させてなることを特徴とする電子材料用絶
    縁材料の製造方法。
  15. 【請求項15】 プリント基板用プリプレグ用樹脂組成
    物、プリント基板用銅張り積層板用樹脂組成物、ビルド
    アッププリント基板の層間絶縁材料用コーティング剤、
    半導体の層間絶縁膜用樹脂組成物、電子部品の封止剤用
    樹脂組成物、半導体チップの封止剤用樹脂組成物、アン
    ダーフィル用樹脂硬化物、レジストインキ、導電ペース
    ト、電子部品収納用成形物用樹脂組成物および異方性導
    電膜用組成物からなる群から選択される少なくとも1つ
    の用途に用いられる請求項1〜8のいずれかに記載の電
    気絶縁用樹脂組成物。
  16. 【請求項16】 プリント基板用プリプレグ、プリント
    基板用銅張り積層板、プリント配線基板、インターポー
    ザー、ビルドアッププリント基板用層間絶縁材料、半導
    体の層間絶縁膜、電子部品用封止剤、半導体チップ用封
    止剤、アンダーフィル樹脂硬化物、レジストインキ硬化
    物、導電ペースト硬化物、電子部品収納用成形物および
    異方性導電膜からなる群から選択される少なくとも1つ
    の用途に用いられる請求項9に記載の電子材料用絶縁材
    料。
JP2001246973A 2001-08-16 2001-08-16 電気絶縁用樹脂組成物、電子材料用絶縁材料およびその製造方法 Pending JP2003055435A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001246973A JP2003055435A (ja) 2001-08-16 2001-08-16 電気絶縁用樹脂組成物、電子材料用絶縁材料およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001246973A JP2003055435A (ja) 2001-08-16 2001-08-16 電気絶縁用樹脂組成物、電子材料用絶縁材料およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003055435A true JP2003055435A (ja) 2003-02-26

Family

ID=19076406

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001246973A Pending JP2003055435A (ja) 2001-08-16 2001-08-16 電気絶縁用樹脂組成物、電子材料用絶縁材料およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003055435A (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006008884A (ja) * 2004-06-28 2006-01-12 Dainippon Ink & Chem Inc エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2006083289A (ja) * 2004-09-16 2006-03-30 Dainippon Ink & Chem Inc エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびアルカリ現像型感光性樹脂組成物
JP2006143789A (ja) * 2004-11-17 2006-06-08 Arakawa Chem Ind Co Ltd メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂組成物、樹脂硬化物、電気絶縁用樹脂組成物およびコーティング組成物
JP2006176732A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Arakawa Chem Ind Co Ltd メトキシ基含有シラン変性含フッ素エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物およびその製造方法
JP2007091987A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Tsuchiya Co Ltd 耐熱フレキシブル層形成用塗布液及びそれを用いて作製した硬化物
WO2015033834A1 (ja) * 2013-09-05 2015-03-12 積水化学工業株式会社 硬化性組成物及び接続構造体
EP2835373A4 (en) * 2012-04-02 2015-11-18 Korea Ind Tech Inst EPOXY COMPOUND WITH AN ALKOXYSILYL GROUP, COMPOSITION AND CURED MATERIAL THEREFOR, USE THEREOF, AND METHOD FOR PRODUCING AN EPOXY COMPOUND WITH AN ALKOXYSILYL GROUP
JP2016125144A (ja) * 2014-12-29 2016-07-11 四国化成工業株式会社 表面処理剤、樹脂組成物及びそれらの利用
CN106046685A (zh) * 2016-07-25 2016-10-26 刘世超 一种高剥离强度环氧树脂组合物及其用途
CN106183230A (zh) * 2016-07-18 2016-12-07 刘世超 一种抗菌高频覆铜板
US9534075B2 (en) 2011-11-01 2017-01-03 Korea Institute Of Industrial Technology Isocyanurate epoxy compound having alkoxysilyl group, method of preparing same, composition including same, cured product of the composition, and use of the composition
JP2017066360A (ja) * 2015-10-01 2017-04-06 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. 低誘電損失の絶縁樹脂組成物、その組成物で製造された絶縁フィルム及びその絶縁フィルムを備えたプリント回路基板
US9670309B2 (en) 2012-07-06 2017-06-06 Korea Institute Of Industrial Technology Novolac-based epoxy compound, production method for same, composition and cured article comprising same, and use for same
US9896535B2 (en) 2011-08-25 2018-02-20 Korea Institute Of Industrial Technology Epoxy compound having alkoxysilyl group, method of preparing the same, composition and cured product comprising the same, and uses thereof
US9902803B2 (en) 2012-03-14 2018-02-27 Korea Institute Of Industrial Technology Epoxy compound having alkoxy silyl group, composition comprising same, cured product, use thereof and method for preparing epoxy compound having alkoxy silyl group
CN108251030A (zh) * 2016-12-28 2018-07-06 株式会社田村制作所 各向异性导电糊及电子基板的制造方法
US11840601B2 (en) 2019-11-15 2023-12-12 Korea Institute Of Industrial Technology Composition of alkoxysilyl-functionalized epoxy resin and composite thereof

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61278537A (ja) * 1985-06-05 1986-12-09 Hitachi Chem Co Ltd 印刷配線板用プリプレグの製造方法
JPS6448818A (en) * 1987-08-18 1989-02-23 Kansai Paint Co Ltd Epoxy-modified silicon resin composition
JP2001059013A (ja) * 1999-06-17 2001-03-06 Arakawa Chem Ind Co Ltd エポキシ樹脂組成物
JP2001261776A (ja) * 2000-03-24 2001-09-26 Matsushita Electric Works Ltd プリント配線板用絶縁材料

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61278537A (ja) * 1985-06-05 1986-12-09 Hitachi Chem Co Ltd 印刷配線板用プリプレグの製造方法
JPS6448818A (en) * 1987-08-18 1989-02-23 Kansai Paint Co Ltd Epoxy-modified silicon resin composition
JP2001059013A (ja) * 1999-06-17 2001-03-06 Arakawa Chem Ind Co Ltd エポキシ樹脂組成物
JP2001261776A (ja) * 2000-03-24 2001-09-26 Matsushita Electric Works Ltd プリント配線板用絶縁材料

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4670269B2 (ja) * 2004-06-28 2011-04-13 Dic株式会社 エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2006008884A (ja) * 2004-06-28 2006-01-12 Dainippon Ink & Chem Inc エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2006083289A (ja) * 2004-09-16 2006-03-30 Dainippon Ink & Chem Inc エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびアルカリ現像型感光性樹脂組成物
JP2006143789A (ja) * 2004-11-17 2006-06-08 Arakawa Chem Ind Co Ltd メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂組成物、樹脂硬化物、電気絶縁用樹脂組成物およびコーティング組成物
JP4706955B2 (ja) * 2004-12-24 2011-06-22 荒川化学工業株式会社 メトキシ基含有シラン変性含フッ素エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物およびその製造方法
JP2006176732A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Arakawa Chem Ind Co Ltd メトキシ基含有シラン変性含フッ素エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物およびその製造方法
JP2007091987A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Tsuchiya Co Ltd 耐熱フレキシブル層形成用塗布液及びそれを用いて作製した硬化物
US9896535B2 (en) 2011-08-25 2018-02-20 Korea Institute Of Industrial Technology Epoxy compound having alkoxysilyl group, method of preparing the same, composition and cured product comprising the same, and uses thereof
US9534075B2 (en) 2011-11-01 2017-01-03 Korea Institute Of Industrial Technology Isocyanurate epoxy compound having alkoxysilyl group, method of preparing same, composition including same, cured product of the composition, and use of the composition
US9902803B2 (en) 2012-03-14 2018-02-27 Korea Institute Of Industrial Technology Epoxy compound having alkoxy silyl group, composition comprising same, cured product, use thereof and method for preparing epoxy compound having alkoxy silyl group
US10689482B2 (en) 2012-04-02 2020-06-23 Korea Institute Of Industrial Technology Epoxy compound having alkoxysilyl group, composition and hardened material comprising same, use for same, and production method for epoxy compound having alkoxysilyl group
EP2835373A4 (en) * 2012-04-02 2015-11-18 Korea Ind Tech Inst EPOXY COMPOUND WITH AN ALKOXYSILYL GROUP, COMPOSITION AND CURED MATERIAL THEREFOR, USE THEREOF, AND METHOD FOR PRODUCING AN EPOXY COMPOUND WITH AN ALKOXYSILYL GROUP
US9670309B2 (en) 2012-07-06 2017-06-06 Korea Institute Of Industrial Technology Novolac-based epoxy compound, production method for same, composition and cured article comprising same, and use for same
CN105189655A (zh) * 2013-09-05 2015-12-23 积水化学工业株式会社 固化性组合物及连接结构体
KR101596655B1 (ko) 2013-09-05 2016-02-22 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 경화성 조성물 및 접속 구조체
CN105189655B (zh) * 2013-09-05 2017-03-08 积水化学工业株式会社 固化性组合物及连接结构体
JP5820536B2 (ja) * 2013-09-05 2015-11-24 積水化学工業株式会社 硬化性組成物及び接続構造体
JP2015180749A (ja) * 2013-09-05 2015-10-15 積水化学工業株式会社 硬化性組成物及び接続構造体
KR20150103300A (ko) * 2013-09-05 2015-09-09 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 경화성 조성물 및 접속 구조체
WO2015033834A1 (ja) * 2013-09-05 2015-03-12 積水化学工業株式会社 硬化性組成物及び接続構造体
JP2016125144A (ja) * 2014-12-29 2016-07-11 四国化成工業株式会社 表面処理剤、樹脂組成物及びそれらの利用
JP2017066360A (ja) * 2015-10-01 2017-04-06 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. 低誘電損失の絶縁樹脂組成物、その組成物で製造された絶縁フィルム及びその絶縁フィルムを備えたプリント回路基板
CN106183230A (zh) * 2016-07-18 2016-12-07 刘世超 一种抗菌高频覆铜板
CN106046685A (zh) * 2016-07-25 2016-10-26 刘世超 一种高剥离强度环氧树脂组合物及其用途
CN108251030A (zh) * 2016-12-28 2018-07-06 株式会社田村制作所 各向异性导电糊及电子基板的制造方法
US11840601B2 (en) 2019-11-15 2023-12-12 Korea Institute Of Industrial Technology Composition of alkoxysilyl-functionalized epoxy resin and composite thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4013118B2 (ja) エポキシ樹脂組成物、電子材料用樹脂組成物、電子材料用樹脂、コーティング剤およびコーティング剤硬化膜の製造方法
JP3726963B2 (ja) 電気絶縁用樹脂組成物、電子材料用絶縁材料およびその製造方法
JP5348740B2 (ja) エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、およびその硬化物
JP2003055435A (ja) 電気絶縁用樹脂組成物、電子材料用絶縁材料およびその製造方法
JP3458379B2 (ja) シラン変性エポキシ樹脂組成物およびその硬化物
JP2002212262A (ja) 電気絶縁用樹脂組成物、電子材料用絶縁材料およびその製造方法
JP2001059013A (ja) エポキシ樹脂組成物
JP3632601B2 (ja) コーティング剤組成物、コーティング剤硬化膜およびその製造方法
WO2008020594A1 (fr) Résine époxy liquide modifiée, composition de résine époxy contenant celle-ci et produit cuit dérivé
JP2006169368A (ja) 樹脂組成物、硬化物、およびその製造方法
JP2001261776A (ja) プリント配線板用絶縁材料
JP3654351B2 (ja) シラン変性エポキシ樹脂、その製造方法、樹脂組成物、半硬化物及び硬化物
JP6785125B2 (ja) エポキシ樹脂組成物、硬化物、半導体素子、樹脂シート、プリプレグ及び炭素繊維強化複合材料
JP4967485B2 (ja) 接着剤組成物および透明積層体
JP2002275445A (ja) プリント配線板用接着剤
JP4706955B2 (ja) メトキシ基含有シラン変性含フッ素エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物およびその製造方法
KR102168908B1 (ko) 폴리하이드록시폴리에테르 수지의 제조 방법, 폴리하이드록시폴리에테르 수지, 그 수지 조성물 및 그 경화물
JP3570380B2 (ja) メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂、その製造法、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物
JP5127160B2 (ja) エポキシ樹脂、硬化性樹脂組成物、およびその硬化物
JP2007308570A (ja) エポキシ樹脂組成物、およびその硬化物
JP3722027B2 (ja) メトキシ基含有シラン変性ノボラック型エポキシ樹脂、ならびに当該樹脂組成物から得られる半硬化物および硬化物
JP2006143789A (ja) メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂、メトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂組成物、樹脂硬化物、電気絶縁用樹脂組成物およびコーティング組成物
JP2003048955A (ja) プリント配線基板用樹脂組成物、プリント配線基板用プリプレグ、プリント配線基板、およびビルドアップ基板用層間絶縁膜
JP4088837B2 (ja) 接着剤組成物、接着剤硬化物、接着シート及び積層体
JP2006257137A (ja) エポキシ樹脂組成物及びその硬化物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080714

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20110301

A02 Decision of refusal

Effective date: 20110719

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02