JP2006169368A - 樹脂組成物、硬化物、およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電子材料用絶縁材料やディスプレイ用コーティング材料などの用途に要求される特性、例えば耐熱性、絶縁性、密着性、耐水性、柔軟性に優れ、しかも透明でボイド、クラック等を生じないこと等、を満足しうる樹脂組成物、当該組成物から得られる硬化物(半硬化物、完全硬化物)、および当該硬化物の製造方法を提供すること。
【解決手段】 水酸基含有エポキシ樹脂(1)およびアルコキシシラン部分縮合物(2)を脱アルコール縮合反応させて得られるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂と、無水カルボン酸基末端シリコーンとを含有することを特徴とする樹脂組成物を用いる。
【選択図】 なし
【解決手段】 水酸基含有エポキシ樹脂(1)およびアルコキシシラン部分縮合物(2)を脱アルコール縮合反応させて得られるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂と、無水カルボン酸基末端シリコーンとを含有することを特徴とする樹脂組成物を用いる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂および無水カルボン酸基末端シリコーンを含有する樹脂組成物、当該樹脂組成物を硬化させてなる硬化物(半硬化物および完全硬化物を含む)、ならびに当該硬化物の製造方法に関する。より詳細には、電子材料用絶縁材料やディスプレイ用コーティング材料として好適な樹脂組成物、当該硬化物、および当該硬化物の製造方法に関する。
なお、本明細書において、「電子材料用絶縁材料」とは、電子材料用途に適した絶縁材料であって、例えば、プリント基板用プリプレグ、プリント基板用銅張り積層板、及びこれらを組み合わせて出来るプリント配線基板やインターポーザー、更にはビルドアッププリント基板用層間絶縁材料、半導体の層間絶縁膜、電子部品や半導体チップの封止剤、アンダーフィル樹脂硬化物、ソルダーレジストなどのレジストインキ硬化物、導電ペースト硬化物、ICトレイなど成形物、異方性導電膜等を意味する。また「ディスプレイ用コーティング材料」とは、液晶ディスプレイやELディスプレイ等に用いられる、カラーフィルター保護膜、反射防止膜、プラスチック基材用ハードコート、ガラス基材用保護コート、液晶素子・EL素子用シール剤等を意味する。
従来より、エポキシ樹脂は、一般に、硬化剤と組み合わせた組成物として使用されており、電子材料関係、ディスプレイ関係の分野においても、該組成物が賞用されてきた。しかしながら、近年の電子材料分野の発展に伴い、当該分野で用いる材料に対して、より高水準の耐熱性、絶縁性、高密着性など高機能性が要求されるようになっている。例えば、環境対応型の半田である鉛フリー半田を使用する場合は、従来の鉛含有半田に比べてリフロー温度が高いため、従来の絶縁材料よりも一層優れた耐熱性や長寿命の絶縁材料の開発が切望されている。これらの分野において、臭素化エポキシ樹脂が特に難燃性の高い絶縁材料として賞用されてきたが、当該樹脂を用いた製品の廃棄物が焼却時に臭素由来の有害ガスを発生するため、近年は臭素化エポキシ樹脂などのハロゲン化樹脂の使用が敬遠されている。またディスプレイ関係でも、軽量化、微細化は進み、ガラスなど無機材料対比プラスチックフィルムなど軽量有機材料の使用割合は増えてはいるが、高温高湿下での接着性など信頼性等に課題を有することが多い。
非ハロゲン化エポキシ樹脂組成物から得られる硬化物の耐熱性を向上させるため、例えば、エポキシ樹脂および硬化剤に加え、ガラス繊維、ガラス粒子、マイカ等のフィラーを混合した組成物を用いる方法が行われている。しかし、この方法でも十分な耐熱性は得られない。また、この方法では得られる硬化物の透明性が失われ、しかもフィラーとエポキシ樹脂との界面の接着性が劣るため、伸長率等の機械的特性も不十分である。
また、エポキシ樹脂組成物から得られる硬化物の耐熱性を向上させる方法として、エポキシ樹脂とシリカとの複合体を用いる方法が提案されている(特許文献1)。当該複合体は、エポキシ樹脂の部分硬化物の溶液に、加水分解性アルコキシシランを加え、該硬化物を更に硬化すると共に、該アルコキシシランを加水分解してゾル化し、更に重縮合してゲル化することにより得られる。しかし、かかる複合体から得られる硬化物は、エポキシ樹脂単独の硬化物に比して、ある程度耐熱性は向上するものの、複合体中の水や硬化時に生じる水、アルコールに起因して、硬化物中にボイド(気泡)が発生する。また、耐熱性を一層向上させる目的でアルコキシシラン量を増やすと、ゾル−ゲル硬化反応により生成するシリカが凝集して得られる硬化物の透明性が失われて白化するうえ、多量のアルコキシシランをゾル化するために多量の水が必要となり、その結果として硬化物のそり、クラック等を招く。
また、エポキシ樹脂にシリコーン化合物を反応させたシラン変性エポキシ樹脂と、硬化剤であるフェノールノボラック樹脂とを組み合わせた組成物(特許文献2)や、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラビスブロモビスフェノールAおよびメトキシ基含有シリコーン中間体を反応させたシラン変性エポキシ樹脂と、硬化剤であるフェノールノボラック樹脂とを組み合わせた組成物(特許文献3、特許文献4参照)も提案されている。しかし、これらのエポキシ樹脂組成物の硬化物は、シリコーン化合物やメトキシ基含有シリコーン中間体の主構成単位がジオルガノポリシロキサン単位であってシリカを生成できないため、いずれも耐熱性が不十分である。
更にビスフェノール型エポキシ樹脂とアルコキシシラン部分縮合物とを脱アルコール反応させてなるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を、硬化してなる硬化物は、ガラス転移点を消失し、高耐熱性材料となることが報告されている。しかしながら、この方法によれば、ビスフェノール型エポキシ樹脂としてエポキシ当量300以下の液状エポキシ樹脂を使用した場合には、得られる硬化物は高ガラス転移点を有するものの、ガラス転移点を消失するには至らない。また、エポキシ当量が800以上の固形エポキシ樹脂を使用すると、得られるエポキシ樹脂組成物の保存安定性が低下する。
また、特許文献5や特許文献6に記載されている特定のエポキシ樹脂と特定のアルコキシシラン部分縮合物からなるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を含有する樹脂組成物や、当該樹脂組成物から得られる硬化物は十分な耐熱性、絶縁性を有しているが、このような一般的な硬化剤との組み合わせでは得られる硬化物が硬く、耐水性と柔軟性に乏しい。
本発明は、電子材料用絶縁材料やディスプレイ用コーティング材料などの用途に要求される特性、例えば耐熱性、絶縁性、密着性、耐水性、柔軟性に優れ、しかも透明でボイド、クラック等を生じないこと等、を満足しうる樹脂組成物、当該組成物から得られる硬化物(半硬化物、完全硬化物)、および当該硬化物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は前記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、特定のエポキシ樹脂と特定のアルコキシシラン部分縮合物からなるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂と、特定の硬化剤である無水カルボン酸基末端シリコーンとを含有する樹脂組成物や、当該樹脂組成物から得られる硬化物が、新規有用な電子材料用絶縁材料となり得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、水酸基含有エポキシ樹脂(1)およびアルコキシシラン部分縮合物(2)を脱アルコール縮合反応させて得られるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂と、無水カルボン酸基末端シリコーンとを含有することを特徴とする樹脂組成物に関する。また本発明は、水酸基含有エポキシ樹脂(1)、1分子中に1つの水酸基を持つエポキシ化合物(3)およびアルコキシシラン部分縮合物(2)を脱アルコール縮合反応させて得られるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂と、無水カルボン酸基末端シリコーンとを含有することを特徴とする樹脂組成物に関する。更に本発明は、当該樹脂組成物を硬化させてなる硬化物および当該硬化物の製造方法に関する。
本発明によれば、耐熱性、絶縁性、密着性、耐水性、柔軟性に優れ、しかもボイド、クラック等を生じない硬化物が得られる。当該硬化物は特に電子材料用絶縁材料、ディスプレイ用コーティング材料として好適である。例えば、電子材料用絶縁材料としては、プリント基板用プリプレグ、プリント基板用銅張り積層板、及びこれらを組み合わせて出来るプリント配線基板やインターポーザー、更にはビルドアッププリント基板用層間絶縁材料、半導体の層間絶縁膜、電子部品や半導体チップの封止剤、アンダーフィル樹脂硬化物、ソルダーレジストなどのレジストインキ硬化物、導電ペースト硬化物、ICトレイなど成形物、異方性導電膜等に好適に使用できる。ディスプレイ用コーティング材料としては、液晶ディスプレイやELディスプレイ等に用いられる、カラーフィルター保護膜、反射防止膜、プラスチック基材用ハードコート、ガラス基材用保護コート、液晶素子・EL素子用シール剤に好適に使用できる。
アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の原料である、水酸基含有エポキシ樹脂(1)(以下、単にエポキシ樹脂(1)という)は、アルコキシシラン部分縮合物(2)と脱アルコール反応しうる水酸基を含有するエポキシ樹脂であれば、特に限定されないが、ビスフェノール類とエピクロルヒドリンまたはβ−メチルエピクロルヒドリン等のハロエポキシドとの反応により得られたビスフェノール型エポキシ樹脂が機械的性質、化学的性質、電気的性質、汎用性などを考慮して好適である。ビスフェノール類としてはフェノールとホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、アセトフェノン、シクロヘキサノン、ベンゾフェノン等のアルデヒド類もしくはケトン類との反応の他、ジヒドロキシフェニルスルフィドの過酸による酸化、ハイドロキノン同士のエーテル化反応等により得られるものがあげられる。また当該エポキシ樹脂(1)としては、2,6−ジハロフェノールなどハロゲン化フェノールから誘導されたハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂、リン化合物を化学反応させたリン変性ビスフェノール型エポキシ樹脂、など、難燃性や低屈折率に特徴があるものを使用することもできる。ビスフェノール類以外のエポキシ樹脂としては、例えば上記ビスフェノール型エポキシ樹脂を水添して得られる脂環式エポキシ樹脂の他、下記のような公知エポキシ樹脂(a)中のエポキシ基の一部に酸、アミン、フェノール類を反応させ当該エポキシ基を開環してなる水酸基含有エポキシ樹脂が挙げられる。このようなエポキシ樹脂(a)としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂にハロエポキシドを反応させて得られるノボラック型エポキシ樹脂;フタル酸、ダイマー酸などの多塩基酸類およびエピクロロヒドリンを反応させて得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂;ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸などのポリアミン類とエピクロロヒドリンを反応させて得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;オレフィン結合を過酢酸などの過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂、ビフェノール類とエピクロロヒドリンを反応させて得られるビフェニル型エポキシ樹脂などがあげられる。
エポキシ樹脂(1)は、アルコキシシラン部分縮合物(2)との脱アルコール縮合反応により、珪酸エステルを形成しうる水酸基を有するものである。当該水酸基は、エポキシ樹脂(1)を構成する全ての分子に含まれている必要はなく、これら樹脂として、水酸基を有していればよい。上記のようなエポキシ樹脂(1)のなかでも、汎用性を考えるとビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましく、特に、ビスフェノール類としてビスフェノールAを用いたビスフェノールA型エポキシ樹脂が、低価格であり好ましい。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、一般式(a):
で表される化合物である。
なお、本発明において、エポキシ樹脂(1)のエポキシ当量は、特に限定されず、エポキシ樹脂(1)の構造により、用途に応じたものを適宜に選択して使用できる。しかしながら、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を無溶剤下に製造する場合や、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を含有する樹脂組成物を用いて半硬化物を製造する場合には、エポキシ樹脂(1)として、1種類以上のビスフェノール型エポキシ樹脂を用いて、全体としてのエポキシ当量を200〜400g/eqとなる様に調整するのが好ましい。すなわち、無溶剤下にアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を製造する場合には、溶剤系で反応させる場合よりも反応系内の粘度が上昇するため、当該粘度を調整する観点からエポキシ樹脂(1)の種類を選択するものである。また、半硬化物の製造を目的とする場合には、半硬化物は、後述するように、半硬化フィルムや成形用中間材料に使用される硬化物の態様であり、ある程度の柔軟性が要求されるため、エポキシ樹脂(1)の種類を選択するものである。なお、当該半硬化物とは、本願発明の電気絶縁用樹脂組成物をゾル−ゲル硬化反応させた状態の硬化物をいう。エポキシ樹脂(1)の当量が400g/eqを超えると、脱アルコール縮合反応途中で高粘度化する傾向が高くなり、また当該エポキシ当量が200g/eq未満の場合には反応生成物であるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中に残存するアルコキシシラン部分縮合物(2)の量が増えたり、半硬化物が脆くなり好ましくない。
本発明において、エポキシ樹脂(1)と、1分子中に1つの水酸基を持つエポキシ化合物(3)(以下、単にエポキシ化合物(3)という)とはいずれも、アルコキシシラン部分縮合物(2)と脱アルコール縮合反応して、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を与える。そのため、エポキシ樹脂(1)中には、水酸基が存在しなければならないが、例えば、一般式(a)のビスフェノールA型エポキシ樹脂の場合には、水酸基を持たない分子(一般式(a)におけるm=0の分子)も存在する。水酸基を持たないエポキシ樹脂分子はアルコキシシラン部分縮合物(2)とは反応しないため、未反応のままアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中に存在している。当該分子は、エポキシ樹脂−シリカハイブリッド形成時にエポキシ樹脂硬化剤を介してシラン変性されたビスフェノール型エポキシ樹脂分子と化学結合することになるが、エポキシ樹脂(1)中に水酸基を持たない分子が多く含まれる場合には、最終的に得られるエポキシ樹脂−シリカハイブリッドが十分な耐熱性を発現しない。
本発明では、水酸基を持たないエポキシ樹脂分子が多く存在するエポキシ樹脂(1)を使用した場合には、得られるエポキシ樹脂−シリカハイブリッドに十分な耐熱性を付与するために、エポキシ化合物(3)を使用する。すなわち、エポキシ化合物(3)は、エポキシ樹脂−シリカハイブリッドの耐熱性の低下を防止する作用効果を有する。したがって、水酸基を持たないエポキシ樹脂分子の存在が少ないエポキシ樹脂(1)を使用した場合、エポキシ化合物(3)を使用しなくても十分な耐熱性が得られる。アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の製造に際して、エポキシ化合物(3)の使用量は特に限定されず、エポキシ樹脂(1)中の水酸基を持たない分子の含有量に応じて適宜に決定すればよい。エポキシ樹脂−シリカハイブリッドの耐熱性の観点から、エポキシ樹脂(1)のエポキシ当量が200g/eq未満の場合には、エポキシ化合物(3)の重量/エポキシ樹脂(1)の重量=0.05以上であり、当該エポキシ当量が200〜300g/eqの場合には該重量比が0.03以上であり、当該エポキシ当量が300g/eqを超える場合は使用しなくてもよい。なお、エポキシ化合物(3)は、多少の毒性を有するものも多いため、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中のエポキシ化合物(3)残存量を極力少なくするのがよい。上記重量比が0.3を超える場合には、未反応エポキシ化合物(3)を低減させるためにアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の製造時間が長くなり、製造効率が低下する。
エポキシ化合物(3)としては、1分子中に水酸基を1つもつエポキシ化合物であれば、エポキシ基の数や分子量は特に限定されない。しかし、エポキシ化合物(3)としては、分子量が小さいもの程、エポキシ樹脂(1)やアルコキシシラン部分縮合物(2)に対する相溶性がよく、耐熱性付与効果が高いことから、炭素数が15以下のものが好適である。その具体例としては、エピクロロヒドリンと、水、2価アルコールまたはフェノール類とを反応させて得られる分子末端に1つの水酸基を有するモノグリシジルエーテル類;エピクロロヒドリンとグリセリンやペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールとを反応させて得られる分子末端に1つの水酸基を有するポリグリシジルエーテル類;エピクロロヒドリンとアミノモノアルコールとを反応させて得られる分子末端に1つの水酸基を有するエポキシ化合物;分子中に1つの水酸基を有する脂環式炭化水素モノエポキシド(例えば、エポキシ化テトラヒドロベンジルアルコール);脂肪族不飽和アルコールを酸化して得られるエポキシアルコール類;ジシクロペンタジエンなどの不飽和脂環化合物を酸化、水和した脂環式エポキシアルコールなどが例示できる。
これらのエポキシ化合物(3)の中でも、一般式(b):
(式中、Xは炭素数1〜10のアルキレン基を表す。)で表される脂肪族エポキシアルコールが、耐熱性付与効果の点で最も優れており、またアルコキシシラン部分縮合物(2)との反応性も高いため好ましい。入手容易性の点から、グリシドールや7,8−エポキシ−1−オクタノールなどのエポキシアルコールが最適である。
また、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を構成するアルコキシシラン部分縮合物(2)としては、酸又は塩基触媒の存在下、下記アルコキシシラン化合物および水を加え、部分的に加水分解、縮合したものを用いることができる。
当該アルコキシシラン化合物としては、例えば、一般式(c):R1 pSi(OR2)4−p
(式中、pは0または1を示す。R1は、炭素原子に直結した官能基を持っていてもよい低級アルキル基、アリール基または不飽和脂肪族残基を示す。R2はメチル基またはエチル基を示し、R2同士はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)で表される化合物を例示できる。
(式中、pは0または1を示す。R1は、炭素原子に直結した官能基を持っていてもよい低級アルキル基、アリール基または不飽和脂肪族残基を示す。R2はメチル基またはエチル基を示し、R2同士はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)で表される化合物を例示できる。
アルコキシシラン部分縮合物(2)の構成原料である上記アルコキシシランの具体的としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等があげられる。
上記アルコキシシラン部分縮合物(2)としては、当該構成原料であるアルコキシシラン化合物のうちのメトキシシラン類から得られるものが、エポキシ樹脂(1)やエポキシ化合物(3)との反応性に富み、比較的低温でエポキシ樹脂−シリカハイブリッド硬化物を調製できるため好ましく、特に汎用性を考慮するとテトラメチトキシシラン、メチルトリメトキシシランが更に好ましい。
アルコキシシラン部分縮合物(2)は、例えば次の一般式(d)または(e)で示される。一般式(d):
(式中、R1は、炭素数6以下の低級アルキル基、アリール基又は不飽和脂肪族残基を示す。R2はメチル基またはエチル基を示し、R2同士はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
一般式(e):
(一般式(e)中、R2は一般式(d)中のR2と同じ。)
当該アルコキシシラン部分縮合物(2)の数平均分子量は230〜2000程度、一般式(d)および(e)において、平均繰り返し単位数mは2〜11が好ましい。mの値が11を超えると、溶解性が悪くなり、反応温度において、エポキシ樹脂(1)との相溶性が著しく低下し、エポキシ樹脂(1)やエポキシ化合物(3)との反応性が落ちる傾向があるため好ましくない。mが2未満であると反応途中に反応系外にアルコールと一緒に留去されてしまい好ましくない。
アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂(1)、およびアルコキシシラン部分縮合物(2)を、溶剤の存在下または無溶剤下に脱アルコール縮合反応させること、あるいは、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂(1)、エポキシ化合物(3)およびアルコキシシラン部分縮合物(2)を、溶剤の存在下または無溶剤下に脱アルコール縮合反応させることにより得られる。エポキシ樹脂(1)およびエポキシ化合物(3)と、アルコキシシラン部分縮合物(2)との使用重量比は、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中にアルコキシ基が実質的に残存するような割合であれば特に制限はされないが、エポキシ樹脂(1)の水酸基とエポキシ化合物(3)の水酸基との合計当量/アルコキシシシラン部分縮合物(2)のアルコキシ基の当量(当量比)=0.1〜0.6であることが好ましい。更に好ましくは0.13〜0.5である。上記当量比が0.1未満であると未反応アルコキシシラン部分縮合物(2)が増え、0.6を超えると十分な耐熱性が得られず好ましくない。
なお、エポキシ樹脂(1)として平均エポキシ当量400以上の高分子量のものやアルコキシシラン部分縮合物(2)として前記一般式(d)または(e)の平均繰り返し単位数m>7を使用原料とする場合には、エポキシ樹脂(1)の水酸基が完全に消失するまで、脱アルコール縮合反応を行うと高粘度化、ゲル化する傾向が見られる場合がある。このような場合には、脱アルコール反応を反応途中で、停止させたり、エポキシ化合物(3)/エポキシ樹脂(1)(水酸基当量比)が0.33を超えるような条件を選択するなどの方法により高粘度化、ゲル化を防ぐことが可能である。たとえば、反応を途中で停止させる方法としては、高粘度化してきた時点で、反応系を還流系にして、反応系からメタノールの留去量を調整したり、反応系を冷却し反応を終了させる方法等を採用できる。
アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の製造は、前記のように、溶剤存在下または無溶剤下で行うことができる。本発明における脱アルコール縮合反応では、反応温度は50〜130℃程度、好ましくは70〜110℃であり、全反応時間は1〜15時間程度である。この反応は、アルコキシシラン部分縮合物(2)自体の重縮合反応を防止するため、実質的に無水条件下で行うのが好ましい。またアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の製造は、反応時間を短くするため、エポキシ化合物(3)が蒸発しない程度の減圧下で行うこともできる。
また、上記の脱アルコール縮合反応に際しては、反応促進のために従来公知の触媒の内、エポキシ環を開環しないものを使用することができる。該触媒としては、たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモン、砒素、セリウム、硼素、カドミウム、マンガンのような金属;これら金属の酸化物、有機酸塩、ハロゲン化物、アルコキシド等があげられる。これらのなかでも、特に有機錫、有機酸錫が好ましく、具体的には、ジブチル錫ジラウレート、オクチル酸錫等が有効である。
また、上記の脱アルコール縮合反応は、溶剤存在下または無溶剤下で行うことができる。しかしながら、エポキシ樹脂(1)やアルコキシシラン部分縮合物(2)の分子量が大きい時には、反応温度において、反応系が不均一となる場合が見られ反応が進行しにくくなるため、溶剤を使用するのが好ましい。溶剤としては、エポキシ樹脂(1)およびアルコキシシラン部分縮合物(2)を溶解し、且つこれらに対し非活性である有機溶剤であれば特に制限はない。このような有機溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどの非プロトン性極性溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒が例示できる。
こうして得られたアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂は、アルコキシシラン部分縮合物のアルコキシ基が、エポキシ樹脂残基やグリシジル基で置換されたものを主成分とするが、当該樹脂中には未反応のエポキシ樹脂(1)、エポキシ化合物(3)、アルコキシシラン部分縮合物(2)が含有されていてもよい。なお、未反応のアルコキシシラン部分縮合物(2)は、ゾル−ゲル硬化反応によりシリカとすることができる。
アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂は、その分子中にアルコキシシラン部分縮合物(2)に由来するアルコキシ基を有している。当該アルコキシ基の含有量は、特に限定はされないが、このアルコキシ基は溶剤の蒸発や加熱処理により、又は水分(湿気)との反応により、ゾル−ゲル反応や脱アルコール縮合して、相互に結合した硬化物を形成するために必要となるため、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂は通常、反応原料となるアルコキシシラン部分縮合物(2)のアルコキシ基の30〜95モル%、好ましくは40〜80モル%を未反応のままで保持しておくのが良い。かかる硬化物は、ゲル化した微細なシリカ部位(シロキサン結合の高次網目構造)を有するものである。かかる硬化物は、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の固形残分中のSi含有量が、シリカ重量換算で2〜70重量%となることが好ましい。固形残分中のシリカ重量換算Si含有量とは、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中のアルコキシシリル部位が上記ゾル−ゲル硬化反応を経て、シリカ部位に硬化した時のシリカ部位の重量パーセントである。2重量%未満であると耐熱性など本発明の効果を得難くなるし、70重量%を越えると硬化物が脆くなり過ぎ、強度が逆に低下する傾向がある。
無水カルボン酸基末端シリコーンは、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の硬化剤として使用されるものであり、鎖状または環状シリコーンの分子末端に1〜4個の酸無水物基が結合したものが好適である。酸無水物部位は2〜4個の環構造を持つ脂環系酸無水物が好ましく、当該脂環部位の水素原子は炭素数1〜8の直鎖状または分岐のアルキル基で置換されていてもよい。酸無水物部位の具体例としては、ノルボルナンジカルボン酸無水物、メチルノルボルナンジカルボン酸無水物、テトラシクロドデカンジカルボン酸無水物、メチルテトラシクロドデカンジカルボン酸無水物などが挙げられるが、汎用性と反応収率の点からノルボルナンジカルボン酸無水物、テトラシクロドデカンジカルボン酸無水物が特に好ましい。
無水カルボン酸基末端シリコーンのシリコーン部位としては、柔軟性を考慮すると鎖状のものが好ましい。当該シリコーン部位を構成するヒドロシラン末端シリコーンの具体例としては、ポリジメチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、及びこれらの混合物が挙げられるが、汎用性の点からポリジメチルシロキサンを70重量%以上含有するものが好ましい。また、当該シリコーン部位のシロキサン平均繰り返し単位数としては2〜10であることが好ましい。当該繰り返し単位数が2未満であると、本発明の効果が充分ではなく、また10を越えるとアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂との相溶性が低下する傾向がある。
(式中、nは2〜30を示す。Rはメチル基またはフェニル基を示し、R同士はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)で表される化合物を例示できる。
本発明で用いる無水カルボン酸基末端シリコーンは、そのカルボン酸当量が100〜400g/当量程度が好ましく、150〜300g/当量の範囲にあるものが更に好ましい。カルボン酸当量が100g/当量に満たない場合は、得られる硬化物の柔軟性が低下する傾向があり、またカルボン酸当量が400g/当量を超える場合はエポキシ樹脂との相溶性が低下する傾向がある。
無水カルボン酸基末端シリコーンは、公知のオレフィンのヒドロシリル化反応により製造でき、シリコーン部位を構成する前記ヒドロシラン末端シリコーンと、酸無水物部位を構成する前記の酸無水物の前駆体となるオレフィンとを、白金等の貴金属触媒の存在下に付加反応させることによって得られる。
無水カルボン酸基末端シリコーンは、通常、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対し、無水カルボン酸基末端シリコーン中のカルボン酸基が0.2〜1.5当量程度となるような割合で配合することにより、目的とする樹脂組成物が調製される。
本発明の樹脂組成物を、各種用途へ適用するにあたっては、用途に応じて各種のエポキシ樹脂を適宜に併用することもできる。当該併用しうるエポキシ樹脂としては、本発明の構成成分として記載した前記エポキシ樹脂(1)、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;フタル酸、ダイマー酸などの多塩基酸類およびエピクロロヒドリンを反応させて得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂;ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸などのポリアミン類とエピクロロヒドリンを反応させて得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;オレフィン結合を過酢酸などの過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂などがあげられる。
また、本発明の樹脂組成物を、各種用途へ適用するにあたっては、用途に応じて無水カルボン酸基末端シリコーン以外の各種エポキシ樹脂硬化剤を適宜に併用してもかまわない。
当該併用可能なエポキシ樹脂用硬化剤としては、通常、エポキシ樹脂の硬化剤として使用されている、フェノール樹脂系硬化剤、ポリアミン系硬化剤、ポリカルボン酸系硬化剤、イミダゾール系硬化剤等を、格別限定なく使用できる。具体的には、フェノール樹脂系のものとしては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリp−ビニルフェノール等があげられ、ポリアミン系硬化剤としてはジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジシアンジアミド、ポリアミドアミン(ポリアミド樹脂)、ケチミン化合物、イソホロンジアミン、m−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′―ジエチルジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジシアンジアミド等があげられ、ポリカルボン酸系硬化剤としては、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサクロルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチル−3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸があげられ、またイミダゾール系硬化剤としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルへキシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウム・トリメリテート、2−フェニルイミダゾリウム・イソシアヌレート等があげられる。上記エポキシ樹脂用硬化剤は、エポキシ環と反応して開環硬化させるだけではなく、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中のアルコキシシリル部位やアルコキシ基が互いにシロキサン縮合していく反応の触媒ともなる。半硬化物を得る場合には、高い温度でエポキシ樹脂と反応するような潜在性硬化剤がよく、例えば、上記例示化合物の内でフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシアンジアミド、イミダゾール類および酸無水物類が好ましい。
併用可能なエポキシ樹脂用硬化剤の使用割合は、得られる樹脂組成物が所望の性能を発現、維持できる程度の量とされ、具体的には無水カルボン酸基末端シリコーンの使用重量の90%程度以下、好ましくは50%以下である。
また、前記樹脂組成物には、エポキシ硬化反応を促進するための硬化促進剤を含有することができる。例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの三級アミン類;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾールなどのイミダゾール類;トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレートなどのテトラフェニルボロン塩などをあげることができる。
前記の硬化促進剤は、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ基や任意成分として用いたエポキシ樹脂の合計エポキシ基に対して、それぞれ0.1〜5重量%の割合で使用するのが好ましい。また、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中のアルコキシシリル部位やアルコキシ基のシロキサン縮合の促進には、従来公知の酸又は塩基性触媒、金属系触媒などのゾル−ゲル硬化触媒を配合することが出来る。これらのなかでも、オクチル酸錫やジブチル錫ジラウレート、テトラプロポキシチタンなど金属系触媒が、活性が高く好ましい。
また、本発明の樹脂組成物は、目的用途に応じて、溶剤により適宜に濃度や粘度を調整できる。溶剤としては、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の製造に用いたものと同様のものを使用できる。その他、本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、充填剤、離型剤、表面処理剤、難燃剤、粘度調節剤、可塑剤、抗菌剤、防黴剤、レベリング剤、消泡剤、着色剤、安定剤、カップリング剤等を配合してもよい。
本発明の硬化物は、前記の樹脂組成物から得られるものである。すなわち、当該樹脂組成物から、絶縁材料となるハイブリッド硬化物を直接的に得るには、当該組成物を室温〜250℃で硬化させる。硬化温度は、エポキシ重合触媒の種類や併用するエポキシ樹脂用硬化剤の種類、量によって適宜決定される。通常、ゾル−ゲル硬化触媒を0.1%以上併用して、コーティングや含浸などの加工を施した後、100〜250℃で硬化させるのが好ましい。ポリアミン系硬化剤を併用すると室温〜100℃の低温硬化が可能であるが、オクチル酸錫など活性の高いゾル−ゲル硬化触媒を0.3%以上併用して硬化させるのが好ましい。なぜなら、アルコキシシリル部位のゾル−ゲル硬化反応ではアルコールが発生するため、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂中のエポキシ基とエポキシ樹脂用硬化剤とのエポキシ基の開環・架橋反応による硬化が進行した後に、当該アルコールが発生した場合には、発泡やクラックを生じる。そのため、触媒を適宜に選択することによってゾル−ゲル硬化反応速度を調整する必要がある。また、エポキシ重合触媒を使用する場合には、ルイス酸系で80〜200℃、3級アミンでは70〜150℃で硬化させうるが、この場合でも100℃以下で硬化させる場合には、ゾル−ゲル硬化反応を促進するため、オクチル酸錫など活性の高いゾル−ゲル硬化触媒を0.3%以上併用するのが好ましい。
以下、本発明の樹脂組成物から各種の絶縁材料を得るための方法につき説明する。当該樹脂組成物から半硬化シートや成形用中間材料などを経て、最終的な硬化物を収得するには、当該樹脂組成物中のエポキシ重合触媒や併用するエポキシ硬化剤の種類、更には半硬化条件などを慎重に選択することが重要となる。錫系のゾル−ゲル硬化触媒をアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の固形残分当り0.05〜5%程度配合することが好ましい。上記樹脂組成物を用いて半硬化フィルムや成形用中間材料を作製するには、好ましくは40〜150℃で加熱することにより、溶剤を含有している場合には溶剤を蒸発させ、当該樹脂組成物中に含有されるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のアルコキシシリル部位のゾル−ゲル硬化を70%以上、好ましくは90%以上進行させ、シロキサン結合を生成させる必要がある。なぜなら、アルコキシシリル部位のゾル−ゲル硬化反応ではアルコールが発生するため、半硬化物作製時のゾル−ゲル硬化の進行が少ないと、これに引き続く完全硬化反応において硬化収縮やクラック、発泡が生じる可能性があるためである。こうして得られた半硬化フィルムや成形中間材料は60〜150℃に加熱することによって軟化し、成形加工やモールド、部品装着などの操作が可能になる。本発明の樹脂組成物の必須成分であるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂において、アルコキシシラン部分縮合物(2)としてメチルトリメトキシシランを用いた場合には、半硬化フィルムや成形中間材料が加熱時に適度に軟化し、成形しやすいため好ましい。その後、当該加工させた半硬化フィルムや成形中間材料を150〜250℃で加熱することで、当該エポキシ基とエポキシ硬化剤とが硬化し、目的とする絶縁材料、特に電子材料用絶縁材料として好適な硬化物が得られる。
こうして得られた本発明の完全硬化物は、動的粘弾性測定による測定でガラス転移点が消失傾向にある。具体的にはtanδが0.3以下と測定される。
以下、実施例および比較例をあげて本発明を具体的に説明する。なお、各例中、%は特記なし限り重量基準である。
製造例1(アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂の製造)
攪拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み口を備えた反応装置に、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名「エピコート1001」、エポキシ当量475g/eq、m=2.2)336g、メチルエチルケトン268.8gを加え、80℃で溶融混合させた。更にポリ(テトラメトキシシラン)(多摩化学(株)製、商品名「MS−51」、平均繰り返し単位数5)360.4g、および触媒としてジブチル錫ジラウレート0.3gを加え、窒素気流下にて、80℃で8時間、脱メタノール反応させることにより、固形残分中が50%、固形残分中のSi含有量がSiO2換算で36%となるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を得た。
なお仕込み時の、エポキシ樹脂(1)の当量は475g/eq、エポキシ樹脂(1)の水酸基の当量/アルコキシシシラン部分縮合物(2)のアルコキシ基の当量(当量比)は0.10であった。本樹脂の1H−NMR(CDCl3溶液)からエポキシ環のメチンピーク(3.3ppm付近)が100%保持されていること、及びエポキシ樹脂中の水酸基のピーク(3.85ppm付近)が消失していることを確認できた。得られたアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は1400g/eqであった。
攪拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み口を備えた反応装置に、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名「エピコート1001」、エポキシ当量475g/eq、m=2.2)336g、メチルエチルケトン268.8gを加え、80℃で溶融混合させた。更にポリ(テトラメトキシシラン)(多摩化学(株)製、商品名「MS−51」、平均繰り返し単位数5)360.4g、および触媒としてジブチル錫ジラウレート0.3gを加え、窒素気流下にて、80℃で8時間、脱メタノール反応させることにより、固形残分中が50%、固形残分中のSi含有量がSiO2換算で36%となるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を得た。
なお仕込み時の、エポキシ樹脂(1)の当量は475g/eq、エポキシ樹脂(1)の水酸基の当量/アルコキシシシラン部分縮合物(2)のアルコキシ基の当量(当量比)は0.10であった。本樹脂の1H−NMR(CDCl3溶液)からエポキシ環のメチンピーク(3.3ppm付近)が100%保持されていること、及びエポキシ樹脂中の水酸基のピーク(3.85ppm付近)が消失していることを確認できた。得られたアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は1400g/eqであった。
製造例2
製造例1で用いたと同様の反応装置に、エピコート1001を170g、メチルエチルケトン204gを加え、80℃で溶融混合させた。更にポリ(テトラメトキシシラン)(多摩化学(株)製、商品名「MTMS−A」、平均繰り返し単位数3.2)128.5g、および触媒としてジブチル錫ジラウレート0.48gを加え、窒素気流下にて、80℃で8時間、脱メタノール反応させることにより、固形残分中が50%、固形残分中のSi含有量がSiO2換算で35%となるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を得た。
なお仕込み時の、エポキシ樹脂(1)の当量は475g/eq、エポキシ樹脂(1)の水酸基の当量/アルコキシシシラン部分縮合物(2)のアルコキシ基の当量(当量比)は0.19であった。本樹脂の1H−NMR(CDCl3溶液)からエポキシ環のメチンピーク(3.3ppm付近)が100%保持されていること、及びエポキシ樹脂中の水酸基のピーク(3.85ppm付近)が消失していることを確認できた。得られたアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は1400g/eqであった。
製造例1で用いたと同様の反応装置に、エピコート1001を170g、メチルエチルケトン204gを加え、80℃で溶融混合させた。更にポリ(テトラメトキシシラン)(多摩化学(株)製、商品名「MTMS−A」、平均繰り返し単位数3.2)128.5g、および触媒としてジブチル錫ジラウレート0.48gを加え、窒素気流下にて、80℃で8時間、脱メタノール反応させることにより、固形残分中が50%、固形残分中のSi含有量がSiO2換算で35%となるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を得た。
なお仕込み時の、エポキシ樹脂(1)の当量は475g/eq、エポキシ樹脂(1)の水酸基の当量/アルコキシシシラン部分縮合物(2)のアルコキシ基の当量(当量比)は0.19であった。本樹脂の1H−NMR(CDCl3溶液)からエポキシ環のメチンピーク(3.3ppm付近)が100%保持されていること、及びエポキシ樹脂中の水酸基のピーク(3.85ppm付近)が消失していることを確認できた。得られたアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は1400g/eqであった。
製造例3
製造例1で用いたと同様の反応装置に、エピコート1001を550g、液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名「エピコート807」)303.6gを加え、80℃で溶融混合させた。更にMTMS−Aを1063g、7,8−エポキシ−1−オクタノール285.8gおよび触媒としてジブチル錫ジラウレート1.52gを加え、窒素気流下にて、100℃で8時間、脱メタノール反応させることにより、固形残分中が87%、固形残分中のSi含有量がSiO2換算で40%となるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を得た。
なお仕込み時の、エポキシ樹脂(1)の当量は285g/eq、エポキシ樹脂(1)の水酸基と7,8−エポキシ−1−オクタノール(3)の水酸基との合計当量/アルコキシシシラン部分縮合物(2)のアルコキシ基の当量(当量比)は0.20であった。本樹脂の1H−NMR(CDCl3溶液)からエポキシ環のメチンピーク(3.3ppm付近)が100%保持されていること、及びエポキシ樹脂中の水酸基のピーク(3.85ppm付近)が消失していることを確認できた。得られたアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は415g/eqであった。
製造例1で用いたと同様の反応装置に、エピコート1001を550g、液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名「エピコート807」)303.6gを加え、80℃で溶融混合させた。更にMTMS−Aを1063g、7,8−エポキシ−1−オクタノール285.8gおよび触媒としてジブチル錫ジラウレート1.52gを加え、窒素気流下にて、100℃で8時間、脱メタノール反応させることにより、固形残分中が87%、固形残分中のSi含有量がSiO2換算で40%となるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を得た。
なお仕込み時の、エポキシ樹脂(1)の当量は285g/eq、エポキシ樹脂(1)の水酸基と7,8−エポキシ−1−オクタノール(3)の水酸基との合計当量/アルコキシシシラン部分縮合物(2)のアルコキシ基の当量(当量比)は0.20であった。本樹脂の1H−NMR(CDCl3溶液)からエポキシ環のメチンピーク(3.3ppm付近)が100%保持されていること、及びエポキシ樹脂中の水酸基のピーク(3.85ppm付近)が消失していることを確認できた。得られたアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は415g/eqであった。
製造例4
製造例1で用いたと同様の反応装置に、エピコート1001を210g、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名「エピコート828」)351.7gを加え、80℃で溶融混合させた。更にMS−51を450.5g、グリシドール100.5gおよび触媒としてジブチル錫ジラウレート0.21gを加え、窒素気流下にて、80℃で8時間、脱メタノール反応させることにより、固形残分中が81%、固形残分中のSi含有量がSiO2換算で27%となるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を得た。
なお仕込み時の、エポキシ樹脂(1)の当量は240/eq、エポキシ樹脂(1)の水酸基とグリシドール(3)の水酸基との合計当量/アルコキシシシラン部分縮合物(2)のアルコキシ基の当量(当量比)は0.20であった。本樹脂の1H−NMR(CDCl3溶液)からエポキシ環のメチンピーク(3.3ppm付近)が100%保持されていること、及びエポキシ樹脂中の水酸基のピーク(3.85ppm付近)が消失していることを確認できた。得られたアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は285g/eqであった。
製造例1で用いたと同様の反応装置に、エピコート1001を210g、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名「エピコート828」)351.7gを加え、80℃で溶融混合させた。更にMS−51を450.5g、グリシドール100.5gおよび触媒としてジブチル錫ジラウレート0.21gを加え、窒素気流下にて、80℃で8時間、脱メタノール反応させることにより、固形残分中が81%、固形残分中のSi含有量がSiO2換算で27%となるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を得た。
なお仕込み時の、エポキシ樹脂(1)の当量は240/eq、エポキシ樹脂(1)の水酸基とグリシドール(3)の水酸基との合計当量/アルコキシシシラン部分縮合物(2)のアルコキシ基の当量(当量比)は0.20であった。本樹脂の1H−NMR(CDCl3溶液)からエポキシ環のメチンピーク(3.3ppm付近)が100%保持されていること、及びエポキシ樹脂中の水酸基のピーク(3.85ppm付近)が消失していることを確認できた。得られたアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は285g/eqであった。
製造例5
製造例1で用いたと同様の反応装置に、ノボラック型エポキシ樹脂(東都化成(株)製、商品名「エポトートYDPN−638P」、エポキシ当量177g/eq、数平均フェノール核体数5.2)120.4gとビスフェノールA16.0gを150℃で溶解させ、開環変性の触媒として、N,N−ジメチルベンジルアミン0.05gを加え、2時間反応させることによって、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂を得た。さらにここにMS−51を123.3g、メチルエチルケトン350g、グリシドール19.2gと触媒としてジブチル錫ジラウレート0.15gを加え、窒素気流下にて、100℃で5時間、脱メタノール反応させることによって、固形残分中が43%、固形残分中のSi含有量がSiO2換算で30%となるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を得た。
なお仕込み時の、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂(1)の当量は252g/eq、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂(1)の水酸基とグリシドール(3)の水酸基との合計当量/アルコキシシシラン部分縮合物(2)のアルコキシ基の当量(当量比)は0.07であった。本樹脂の1H−NMR(CDCl3溶液)からエポキシ環のメチンピーク(3.3ppm付近)が100%保持されていること、及びエポキシ樹脂中の水酸基のピーク(3.85ppm付近)が消失していることを確認できた。得られたアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は610g/eqであった。
製造例1で用いたと同様の反応装置に、ノボラック型エポキシ樹脂(東都化成(株)製、商品名「エポトートYDPN−638P」、エポキシ当量177g/eq、数平均フェノール核体数5.2)120.4gとビスフェノールA16.0gを150℃で溶解させ、開環変性の触媒として、N,N−ジメチルベンジルアミン0.05gを加え、2時間反応させることによって、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂を得た。さらにここにMS−51を123.3g、メチルエチルケトン350g、グリシドール19.2gと触媒としてジブチル錫ジラウレート0.15gを加え、窒素気流下にて、100℃で5時間、脱メタノール反応させることによって、固形残分中が43%、固形残分中のSi含有量がSiO2換算で30%となるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を得た。
なお仕込み時の、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂(1)の当量は252g/eq、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂(1)の水酸基とグリシドール(3)の水酸基との合計当量/アルコキシシシラン部分縮合物(2)のアルコキシ基の当量(当量比)は0.07であった。本樹脂の1H−NMR(CDCl3溶液)からエポキシ環のメチンピーク(3.3ppm付近)が100%保持されていること、及びエポキシ樹脂中の水酸基のピーク(3.85ppm付近)が消失していることを確認できた。得られたアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は610g/eqであった。
製造例6
エピコート1001をメチルエチルケトンに溶解し50%溶液として用いた。
エピコート1001をメチルエチルケトンに溶解し50%溶液として用いた。
実施例1〜2(エポキシ樹脂組成物の調製)
製造例1〜2で得られた各樹脂溶液に無水カルボン酸基末端シリコーン(荒川化学工業(株)製、商品名「PM8S」、主鎖:ポリジメチルシロキサン、当該商品中のシロキサン平均繰り返し単位数:8、分子末端:ノルボルナンジカルボン酸無水物)を、無水カルボン酸基末端シリコーンのカルボン酸基の当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=0.8になるように加え、さらに2−エチル−4−メチルイミダゾールを各樹脂溶液の樹脂固形分に対して1重量%加え、各エポキシ樹脂組成物を調製した。
製造例1〜2で得られた各樹脂溶液に無水カルボン酸基末端シリコーン(荒川化学工業(株)製、商品名「PM8S」、主鎖:ポリジメチルシロキサン、当該商品中のシロキサン平均繰り返し単位数:8、分子末端:ノルボルナンジカルボン酸無水物)を、無水カルボン酸基末端シリコーンのカルボン酸基の当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=0.8になるように加え、さらに2−エチル−4−メチルイミダゾールを各樹脂溶液の樹脂固形分に対して1重量%加え、各エポキシ樹脂組成物を調製した。
実施例3、4(エポキシ樹脂組成物の調製)
製造例3、4で得られた各樹脂をメチルエチルケトンに溶解し50%の溶液としたものにPM8Sを、カルボン酸基の当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=0.8になるように加え、さらに2−エチル−4−メチルイミダゾールを各樹脂の固形残分に対して1重量%加え、各エポキシ樹脂組成物を調製した。
製造例3、4で得られた各樹脂をメチルエチルケトンに溶解し50%の溶液としたものにPM8Sを、カルボン酸基の当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=0.8になるように加え、さらに2−エチル−4−メチルイミダゾールを各樹脂の固形残分に対して1重量%加え、各エポキシ樹脂組成物を調製した。
実施例5(エポキシ樹脂組成物の調製)
製造例5で得られた各樹脂溶液にPM8Sを、酸無水物基の当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=0.8になるように加え、さらに2−エチル−4−メチルイミダゾールを各樹脂溶液の固形残分に対して1重量%加え、各エポキシ樹脂組成物を調製した。
製造例5で得られた各樹脂溶液にPM8Sを、酸無水物基の当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=0.8になるように加え、さらに2−エチル−4−メチルイミダゾールを各樹脂溶液の固形残分に対して1重量%加え、各エポキシ樹脂組成物を調製した。
比較例1
製造例6で得られた樹脂溶液に、フェノールノボラック樹脂(荒川化学工業(株)製、商品名「タマノル759」)の50%メチルエチルケトン溶液を、フェノールノボラック樹脂の水酸基の当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=0.8になるように加え、さらに2−エチル−4−メチルイミダゾールを樹脂溶液の固形分に対して1重量%加え、エポキシ樹脂組成物を調製した。
製造例6で得られた樹脂溶液に、フェノールノボラック樹脂(荒川化学工業(株)製、商品名「タマノル759」)の50%メチルエチルケトン溶液を、フェノールノボラック樹脂の水酸基の当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=0.8になるように加え、さらに2−エチル−4−メチルイミダゾールを樹脂溶液の固形分に対して1重量%加え、エポキシ樹脂組成物を調製した。
比較例2
製造例6で得られた樹脂溶液に、PM8Sを酸無水物基の当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=0.8になるように加え、さらに2−エチル−4−メチルイミダゾールを固形残分に対して1重量%加え、エポキシ樹脂組成物を調製した。
製造例6で得られた樹脂溶液に、PM8Sを酸無水物基の当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=0.8になるように加え、さらに2−エチル−4−メチルイミダゾールを固形残分に対して1重量%加え、エポキシ樹脂組成物を調製した。
比較例3
製造例2で得られた樹脂溶液に、フェノールノボラック樹脂(荒川化学工業(株)製、商品名「タマノル759」)の50%メチルエチルケトン溶液を、フェノールノボラック樹脂の水酸基の当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=0.8になるように加え、さらに2−エチル−4−メチルイミダゾールを固形残分に対して1重量%、エポキシ樹脂組成物を調製した。
製造例2で得られた樹脂溶液に、フェノールノボラック樹脂(荒川化学工業(株)製、商品名「タマノル759」)の50%メチルエチルケトン溶液を、フェノールノボラック樹脂の水酸基の当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=0.8になるように加え、さらに2−エチル−4−メチルイミダゾールを固形残分に対して1重量%、エポキシ樹脂組成物を調製した。
比較例4
製造例2で得られた樹脂溶液に、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(新日本理化(株)製、商品名「MH−700」、酸無水物当量167)を、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸の酸無水物当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=0.8になるように加え、さらに2−エチル−4−メチルイミダゾールを固形残分に対して1重量%、エポキシ樹脂組成物を調製した。
製造例2で得られた樹脂溶液に、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(新日本理化(株)製、商品名「MH−700」、酸無水物当量167)を、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸の酸無水物当量/樹脂溶液中のエポキシ基の当量=0.8になるように加え、さらに2−エチル−4−メチルイミダゾールを固形残分に対して1重量%、エポキシ樹脂組成物を調製した。
上記の実施例及び比較例で得られた各樹脂組成物を、アルミ製の容器(φ5cm×深さ2cm)に注ぎ、100℃で30分、150℃で2時間、硬化させた。得られた硬化物の状態(気泡、収縮の度合い、外観)を以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
(気泡の評価)
○:硬化物中に気泡がない。
×:硬化物中に気泡が存在する。
○:硬化物中に気泡がない。
×:硬化物中に気泡が存在する。
(収縮評価)
○:硬化物にクラックがない。
×:硬化物にクラックが存在する。
○:硬化物にクラックがない。
×:硬化物にクラックが存在する。
(外観評価)
○:透明。
×:曇りがある。
○:透明。
×:曇りがある。
表1から明らかなように、各実施例のエポキシ樹脂組成物は、比較例1、3、4と同様のいずれも透明でボイド、クラックのない硬化フィルム(膜厚約0.5mm)を作成することができたが、比較例2ではエポキシ樹脂と硬化剤が分離し発泡、クラック等が見られ、また不透明な硬化物であった。
(安定性)
実施例1〜5のエポキシ樹脂組成物を室温で保存した場合、1ヶ月後の粘度変化が20%以内であり、硬化剤と一体化したいわゆる一液タイプの樹脂組成物として有用である。
実施例1〜5のエポキシ樹脂組成物を室温で保存した場合、1ヶ月後の粘度変化が20%以内であり、硬化剤と一体化したいわゆる一液タイプの樹脂組成物として有用である。
(吸水率)
実施例2及び比較例2、3で得られた各樹脂組成物を、アルミ製の容器(φ5cm×深さ2cm)に各2gずつ注ぎ、100℃で30分、150℃で2時間、硬化させた。得られた硬化物を50℃で2時間乾燥した後計量し、ついで蒸留水100ml中に浸し、室温で24時間放置した。この各硬化物の水分をふき取り、軽量して吸水率を測定した。その結果を表2に示す。
実施例2及び比較例2、3で得られた各樹脂組成物を、アルミ製の容器(φ5cm×深さ2cm)に各2gずつ注ぎ、100℃で30分、150℃で2時間、硬化させた。得られた硬化物を50℃で2時間乾燥した後計量し、ついで蒸留水100ml中に浸し、室温で24時間放置した。この各硬化物の水分をふき取り、軽量して吸水率を測定した。その結果を表2に示す。
表2から明らかなように、実施例2から得られるエポキシ樹脂硬化物は、比較例2、3と比べて吸水率が低い。
(耐熱性)
実施例1、2、5および比較例1、3で得られた硬化フィルムを5mm×25mmにカットし、粘弾性測定器(レオロジ社製、商品名「DVE−V4」、測定条件振幅1μm、振動数10Hz、スロープ3℃/分)を用いて動的貯蔵弾性率E’、Tanδを測定して、耐熱性を評価した。測定結果を図1、2に示す。
実施例1、2、5および比較例1、3で得られた硬化フィルムを5mm×25mmにカットし、粘弾性測定器(レオロジ社製、商品名「DVE−V4」、測定条件振幅1μm、振動数10Hz、スロープ3℃/分)を用いて動的貯蔵弾性率E’、Tanδを測定して、耐熱性を評価した。測定結果を図1、2に示す。
図1から明らかなように、比較例2では、硬化フィルム(エポキシ樹脂硬化物)は90℃付近で貯蔵弾性率が大幅に低下している。比較例1では硬化フィルムの貯蔵弾性率が急激には低下せず200℃以上の高温域でも高い貯蔵弾性率を有しており耐熱性に優れていると認められる。これに対し、実施例1、2、5では、貯蔵弾性率が急激には低下せず200℃以上の高温域でも高い貯蔵弾性率を有しており、且つ、比較例1と比べると貯蔵弾性率が一桁小さい。したがって柔軟性を保持したまま耐熱性に優れていると認められる。
(熱重量損失)
実施例1、5および比較例1、2で得られた硬化フィルムの熱重量損失を、示差熱・熱重量同時測定装置(セイコーインスツルメンス(株)製、商品名「TG/DTA220」、測定条件:スロープ10℃/分)により測定した。結果を表3に示す。
実施例1、5および比較例1、2で得られた硬化フィルムの熱重量損失を、示差熱・熱重量同時測定装置(セイコーインスツルメンス(株)製、商品名「TG/DTA220」、測定条件:スロープ10℃/分)により測定した。結果を表3に示す。
表3から明らかなように、実施例1、5は比較例1、2に比べて5%重量損失時の温度が十分に高く、耐熱分解性に優れていると認められる。
(柔軟性)
実施例2、5および比較例1、3で得られた硬化フィルムの25℃における弾性率を測定した。その結果を表5に示す。
実施例2、5および比較例1、3で得られた硬化フィルムの25℃における弾性率を測定した。その結果を表5に示す。
表4から明らかなように、実施例2、5は比較例1、3と比べると弾性率が一桁小さい。したがって柔軟性に優れていると認められる。
(電気特性)
実施例3および比較例1で得られた硬化フィルムを用いて、周波数1MHzで誘電率及び誘電損失を測定した。結果を表5に示す。
実施例3および比較例1で得られた硬化フィルムを用いて、周波数1MHzで誘電率及び誘電損失を測定した。結果を表5に示す。
表5から明らかなように、実施例3は比較例1と対比して、絶縁性に優れることが認められた。
Claims (14)
- 水酸基含有エポキシ樹脂(1)およびアルコキシシラン部分縮合物(2)を脱アルコール縮合反応させて得られるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂と、無水カルボン酸基末端シリコーンとを含有することを特徴とする樹脂組成物。
- 水酸基含有エポキシ樹脂(1)、1分子中に1つの水酸基を持つエポキシ化合物(3)(但し、水酸基含有エポキシ樹脂(1)を除く)およびアルコキシシラン部分縮合物(2)を脱アルコール縮合反応させて得られるアルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂と、無水カルボン酸基末端シリコーンとを含有することを特徴とする樹脂組成物。
- 1分子中に1つの水酸基を持つエポキシ化合物(3)が、グリシドールおよび/または7,8−エポキシ−1−オクタノールである請求項3に記載の樹脂組成物。
- 水酸基含有エポキシ樹脂(1)がビスフェノール型エポキシ樹脂である請求項1〜4記載の樹脂組成物。
- 水酸基含有エポキシ樹脂(1)がフェノールノボラック型エポキシ樹脂である請求項1〜5記載の樹脂組成物。
- アルコキシシラン部分縮合物(3)がメチルトリメトキシシランの部分縮合物またはテトラメトキシシランの部分縮合物である請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 水酸基含有エポキシ樹脂(1)の水酸基と1分子中に1つの水酸基を持つエポキシ化合物(3)の水酸基との合計当量/アルコキシシシラン部分縮合物(2)のアルコキシ基の当量(当量比)が、0.1〜0.6である請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 無水カルボン酸基末端シリコーンが分子中に脂環構造を有するものである請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 無水カルボン酸基末端シリコーンのカルボン酸当量が100〜400g/当量である請求項1〜9のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の樹脂組成物を室温〜250℃で硬化させてなる樹脂硬化物の製造方法。
- 請求項11に記載の製造方法により得られる樹脂硬化物。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の樹脂組成物を40〜150℃でゾル−ゲル硬化させて半硬化物を得た後、当該半硬化物を成形加工し、ついで150〜250℃で完全硬化させる樹脂硬化物。
- 電子材料用絶縁材料またはディスプレイ用コーティング材料として用いられる請求項13に記載の樹脂硬化物。
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2004
- 2004-12-15 JP JP2004363205A patent/JP2006169368A/ja active Pending
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