JP2001504864A - タキサン類の選択的誘導体化法 - Google Patents

タキサン類の選択的誘導体化法

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Abstract

(57)【要約】 10−DABのC(7)またはC(10)ヒドロキシル基を選択的に誘導体化することによる、タキソールおよびその他のタキサン類の製造法、とりわけ、C(7)ヒドロキシル基より先にC(10)ヒドロキシル基を保護または誘導体化する新規手段を用いる新規方法;並びにC(7)およびC(10)誘導体化10−DAB化合物の提供。

Description

【発明の詳細な説明】 タキサン類の選択的誘導体化法発明の背景 本発明は概してタキソールおよびその他のタキサン類の製造法に関し、具体的 にはタキサンのC(7)またはC(10)ヒドロキシル基が選択的に誘導体化される ような製造法に関する。 セイヨウイチイ(Taxus baccata L.)の針状葉から抽出される10-DAB(1)は 、共に強力な抗癌剤であるタキソールとタキソテールの生産において重要な出発 物 性を持つその他のタキサン類に変換するには、C(7)およびC(10)ヒドロキシ ル基を保護もしくは誘導体化した後、C(13)ヒドロキシル基をエステル化して その位置に適当な側鎖を付加する必要がある。 今まで、タキソールとタキソール類縁体の製造法は、ピリジン中で無水酢酸に 対する10-DABの4つのヒドロキシル基の相対的反応性がC(7)-OH>C(10)-OH> C(13)-OH>C(1)-OHであるというSenilhらの観察(C.R.Acad.Sci.Paris,I I,1981,293,501)に基いていた。Denisらは、10-DABのC(7)ヒドロキシル基 がピリジン中、塩化トリエチルシリルで選択的にシリル化されて、7-トリエチル シリル-10-デアセチルバッカチン(III)(2)を85%の収率で与えることを報告 した(J.Am.Chem.Soc.,1988,110,5917)。これらの報告によれば、C(7) およびC(10)ヒドロキシル基の弁別が必要な工程(例えば10-DABからのタキソ ールの製造)では、C(10)ヒドロキシル基を保護または誘導体化する前にC (7)ヒドロキシル基を保護(または誘導体化)しなければならない。例えばタ キソールは、10-DABを塩化トリエチルシリルで処理してC(7)ヒドロキシル基を 保護し、C(10)ヒドロキシル基をアセチル化し、C(13)ヒドロキシル基のエス テル化によって側鎖を付加し、最後に保護基を除去することによって製造できる 。 C(10)酸素またはC(7)酸素のいずれかに結合した種々の置換基を持つタキ サン類は抗癌活性を示すことが知られている。これらの物質のより効率よい合成 に備えるには、C(10)およびC(7)ヒドロキシル基のより効率よく、より高度 に選択的な保護または誘導体化が可能な方法を持つことが有効であろう。発明の概要 したがって本発明の目的には、10-DABおよびその他のタキサン類のC(7)基ま たはC(10)ヒドロキシル基の選択的誘導体化によるタキソールおよびその他の タキサン類の高度に効率的な製造法(具体的にはC(7)ヒドロキシル基より先に C(10)ヒドロキシル基を保護または誘導体化する方法)の提供と、C(7)また はC(10)誘導体化タキサン類の提供が含まれる。 したがって簡単に述べると本発明は、タキサンのC(10)ヒドロキシル基のア シル化法に向けられる。この方法は、当該タキサンとアシル化剤を含有し、タキ サン1当量につき1当量未満の塩基を含む反応混合物を形成し、そのタキサンを該 アシル化剤と反応させてC(10)アシル化タキサンを形成させることからなる。 さらに本発明は、C(10)ヒドロキシ基を持つタキサンのC(10)ヒドロキシ基 のシリル化法に向けられる。この方法は、当該タキサンをシリルアミドまたはビ スシリルアミドで処理してC(10)シリル化タキサンを形成させることからなる 。 さらに本発明は、10-アシルオキシ-7-ヒドロキシタキサンのC(7)ヒドロキシ 基をアセタールまたはケタールに変換する方法に向けられる。この方法は、当該 10-アシルオキシ-7-ヒドロキシタキサンを酸触媒の存在下にケタール化剤で処理 してC(10)ケタール化タキサンを形成させることからなる。 さらに本発明は次の構造を持つタキサンに向けられる:[式中、 Mは金属であるか、アンモニウムを含む。 R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エ ステルを形成する。 R2はケト、-OT2、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する。 R4は-OT4またはアシルオキシである。 R7は-OSiRJRKRLである。 R9は水素、ケト、-OT9、またはアシルオキシである。 R10は水素、ケト、-OT10、またはアシルオキシである。 R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ケト、またはMO-である。 R14は水素、-OT14、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する 。 RJ、RK、RLは独立してヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロア リールであるが、RJ、RKおよびRLのそれぞれがアルキルである場合は、RJ、RKお よびRLの少なくとも一つは少なくとも4つの炭素原子を持つ炭素骨格を含むもの とする。 T2、T4、T9、T10、およびT14は独立して水素またはヒドロキシ保護基である。 ]。 本発明のその他の目的と特徴は、一部は明白であろうし、また一部は以下に指 摘する。好ましい態様の詳細な説明 なかんずく本発明により、C(7)ヒドロキシル基を最初に保護しなくても、タ キサンのC(10)ヒドロキシル基を選択的に誘導体化できるようになる。別の表 現をすると、C(7)およびC(10)ヒドロキシル基について過去に報告された反 応性を逆転させうること、すなわち一定の条件下でC(10)ヒドロキシル基の反 応性がC(7)ヒドロキシル基の反応性より高くなることを発見した。 本発明はC(7)位またはC(10)位にヒドロキシ基を持つタキサンの選択的誘 導体化に利用できるが、C(7)位とC(10)位にヒドロキシ基を持つタキサン類 、すなわち7,10-ジヒドロキシタキサン類の選択的誘導体化にはとりわけ有利で ある。一般に、本発明に従って選択的に誘導体化できる7,10-ジヒドロキシタキ サン類は、次の構造に相当する: [式中、 R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エ ステルを形成する。 R2はケト、-OT2、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する。 R4は-OT4またはアシルオキシである。 R9は水素、ケト、-OT9、またはアシルオキシである。 R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ケト、または である。 R14は水素、-OT14、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する 。 T2、T4、T9、およびT14は独立して水素またはヒドロキシ保護基である。 X1は-OX6、-SX7、または-NX8X9である。 X2は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールであ る。 X3とX4は独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロ アリールである。 X5は-X10、-OX10、-SX10、-NX8X10、または-SO2X11である。 X6はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、ヒドロキシ保護 基またはそのタキサン誘導体の水溶性を増大させる官能基である。 X7はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、またはスルフヒ ドリル保護基である。 X8は水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルである。 X9はアミノ保護基である。 X10はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールである。 X11はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、-OX10、または -NX8X14である。 X14は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールで ある。]。選択的C(10)誘導体化 本発明の方法によれば、タキサンのC(10)ヒドロキシル基を塩基の不在下に 、好ましくはアミン塩基の不在下に選択的にアシル化できることがわかった。し たがって好ましくは、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、 2,6-ルチジンなどのアミン塩基は、仮に存在したとしても、反応混合物中に比 較的低濃度で存在する。別の表現をすると、反応混合物中に塩基が存在する場合 、タキサンに対するアミン塩基のモル比は1:1未満であることが好ましく、より 好ましくは10:1未満、最も好ましくは100:1未満である。 タキサンのC(10)ヒドロキシル基の選択的アシル化に使用できるアシル化剤 としては、無水物、ジカーボネート、チオジカーボネート、イソシアネートが挙 げられる。一般に、これら無水物、ジカーボネート、チオジカーボネートは次に 示す構造4に相当し、イソシアネートは構造5に相当する:[式中、R1は-ORa、-SRaまたはRaであり、R2は-OC(O)Rb、-OC(O)ORb、-OC( O)SRb、-OPORbRcまたは-OS(O)2Rbであり、R3はヒドロカルビル、置換ヒドロ カルビルまたはヘテロアリールであり、Ra、Rb、Rcは独立してヒドロカルビル、 置換ヒドロカルビルまたはヘテロアリールである。]。例えば、適当なカルボン 酸無水物アシル化剤としては、無水酢酸、クロロ酢酸無水物、プロピオン酸無水 物、安息香酸無水物、ならびに置換されたまたは置換されていないヒドロカルビ ルまたはヘテロアリール成分を含むその他のカルボン酸無水物が挙げられる。好 適なジカーボネートアシル化試薬としては、二炭酸ジベンジル、二炭酸ジアリル 、二炭酸ジプロピル、ならびに置換されたまたは置換されていないヒドロカルビ ルまたはヘテロアリール成分を含むその他の二炭酸エステルが挙げられる。好適 なイソシアネートアシル化剤としては、イソシアン酸フェニルや、置換されたま たは置換されていないヒドロカルビルまたはヘテロアリール成分を含むその他の イソシアネートが挙げられる。また、アシル化剤として使用されるこれら無水物 、ジカーボネートおよびチオジカーボネートは混成物であってもよいが、一般的 には対称化合物であること、すなわちその分子が対称的になるようにR1とR2を選 択する(例えばR1がRaである場合、R2は-C(O)Rbであって、RaはRbと同一であ る)ことが好ましい。 タキサンのC(10)ヒドロキシ基のアシル化は多くのアシル化剤について十分 な速度で進行するが、反応混合物にルイス酸を含めることによって、その反応速 度を増大させうることがわかった。ルイス酸の濃度は特に決定的な条件ではない らしく、現在までに実験で得られた証拠は、その存在量が化学量論量でも触媒量 でもかまわないことを示唆している。一般に、使用できるルイス酸としては、周 期表(アメリカ化学会形式)のIB、IIB、IIIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VIII、III A、IVAの各族に属する元素とランタニドおよびアクチニドのトリフラートおよび ハロゲン化物が挙げられる。好ましいルイス酸としては、塩化亜鉛、塩化第二ス ズ、三塩化セリウム、塩化第一銅、三塩化ランタン、三塩化ジスプロシウム、三 塩化イッテルビウムが挙げられる。アシル化剤が無水物またはジカーボネートで ある場合は塩化亜鉛または三塩化セリウムがとりわけ好ましい。アシル化剤がイ ソシアネートである場合は塩化第一銅がとりわけ好ましい。 選択的アシル化用の溶媒はエーテル溶媒、例えばテトラヒドロフランであるこ とが好ましいが、エーテルやジメトキシエタンなどの他の溶媒も使用できる。 C(10)選択的アシル化を行なう温度は特に決定的な条件ではないが、反応が 十分に速い速度で進行するには一般に室温以上で行なうことが好ましい。 実例として、二炭酸ジベンジル、二炭酸ジアリル、無水酢酸、クロロ酢酸無水 物およびイソシアン酸フェニルが関わるアシル化反応を下記の反応式1〜5に図解 する。この一連の反応式では、C(10)位で選択的にアシル化されるタキサンが1 0-デアセチルバッカチンIIIである。しかしこれらの反応式は単なる例示に過ぎ ず、概してC(10)ヒドロキシ基を持つ他のタキサン類、具体的には他の7,10-ジ ヒドロキシタキサン類も、本発明に従ってこれらのアシル化剤および他のアシル 化剤で選択的にアシル化できると理解すべきである。反応式1 反応式2 反応式3 反応式4 反応式5 本発明のもうひとつの側面として、タキサンのC(10)ヒドロキシル基を選択 的にシリル化することができる。一般に、そのシリル化剤はシリルアミド類およ びビスシリルアミド類からなる群より選択される。好ましいシリルアミド類とビ スシリルアミド類はそれぞれ次に示す構造6および7に相当する: [式中、RD、RE、RF、RG、およびRHは独立してヒドロカルビル、置換ヒドロカル ビル、またはヘテロアリールである。]。好ましくは、トリ(ヒドロカルビル) シリルトリフルオロメチルアセトアミド類およびビストリ(ヒドロカルビル)シ リルトリフルオロメチルアセトアミド類(ここに該ヒドロカルビル部分は置換さ れたまたは置換されていないアルキルまたはアリールである)からなる群よりシ リル化剤を選択する。例えば好ましいシリルアミド類およびビスシリルアミド類 として、N,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、N,O-ビス( トリエチルシリル)トリフルオロアセトアミド、N-メチル-N-トリエチルシリル トリフルオロアセトアミド、N,O-ビス(t-ブチルジメチルシリル)トリフルオロ アセトアミドが挙げられる。 これらのシリル化剤は単独で使用してもよいし、触媒量の塩基(アルカリ金属 塩基など)と組み合せて使用してもよい。概してリチウムアミド触媒などのアル カリ金属アミド類、具体的にはリチウムヘキサメチルジシラジドが好ましい。 選択的シリル化反応用の溶媒はエーテル溶媒、例えばテトラヒドロフランであ ることが好ましいが、エーテルやジメトキシエタンなどの他の溶媒も使用できる 。 C(10)選択的シリル化を行なう温度は特に決定的な条件ではないが、一般的 には0℃以上で行なう。 N,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミドとN,O-ビス(トリエ チルシリル)トリフルオロアセトアミドが関わる選択的C(10)シリル化反応を 下記の反応式6および7に例示する。これらの反応式では、C(10)位で選択的に シリル化されるタキサンが10-デアセチルバッカチンIIIである。ただし、これら の反応式は単なる例示に過ぎず、概してC(10)ヒドロキシル基を持つ他のタキ サン類、具体的には他の7,10-ジヒドロキシタキサン類も、本発明に従ってこれ らのシリル化剤および他のシリル化剤で選択的にシリル化できると理解すべきで ある。反応式6 反応式7 7,10-ジヒドロキシタキサンのC(10)ヒドロキシル基をここに記述するように 誘導体化しておくと、C(1)およびC(13)ヒドロキシル基(ならびにC(14)ヒ ドロキシ基(存在する場合))の存在下で選択的にC(7)ヒドロキシル基を容易 に保護または誘導体化できる。選択的C(7)誘導体化 C(10)アシル化またはシリル化タキサンのC(7)ヒドロキシル基の選択的ア シル化は、次のような種々の一般的アシル化剤のいずれを使用しても達成できる (ただしそれらに限定されない):置換または非置換カルボン酸誘導体、例えば カルボン酸ハロゲン化物、無水物、ジカーボネート、イソシアネートおよびハロ ホルメート)等々。例えばバッカチンIII、10-アシル-10-デアセチルバッカチン IIIまたは10-トリヒドロカルビルシリル-10-デアセチルバッカチンIIIのC(7) ヒドロキシル基は、二炭酸ジベンジル、二炭酸ジアリル、クロロギ酸2,2,2-トリ クロロエチル、クロロギ酸ベンジル、その他の一般的アシル化剤で選択的にアシ ル化できる。 一般に、C(10)アシル化またはシリル化タキサンのC(7)ヒドロキシ基のア シル化は、10-DABなどの7,10-ジヒドロキシタキサンのC(7)アシル化よりも効 率がよく、より選択的である。すなわち、いったんC(10)ヒドロキシル基がア シル化またはシリル化されると、残りのC(7)、C(13)およびC(1)ヒドロキ シル基(ならびにC(14)ヒドロキシル基(存在する場合))の反応性にはかな りの相違がある。これらのアシル化反応は塩基の存在下でも不在下でも行なうこ とができる。 アシル化またはシリル化されたC(10)ヒドロキシ基を持つタキサンの選択的C (7)アシル化の例を反応式8〜11に示す。これらの反応式では、C(7)位で選択 的にアシル化されるタキサンがバッカチンIIIまたは10-トリエチルシリル-10-デ アセチルバッカチンIIIである。ただし、これらの反応式は単なる例示に過ぎず 、C(10)位に他のアシル成分またはシリル成分を持ち、他のタキサン環位置に 他の置換基を持つタキサン類も、本発明に従ってこれらのアシル化剤および他の アシル化剤でC(7)を選択的にアシル化できると理解すべきである。反応式8 反応式9 反応式10 反応式11 また、C(10)アシル化タキサン誘導体のC(7)ヒドロキシル基は、種々のヒ ドロキシ保護基、例えばアセタール、ケタール、シリル、除去可能なアシル保護 基などのいずれでも選択的に保護できる。例えば、C(7)ヒドロキシル基は種々 の一般的シリル化剤、例えばハロゲン化トリ(ヒドロカルビル)シリル、トリ( ヒドロカルビル)シリルトリフラート等々のいずれでもシリル化できる。これら 化合物のヒドロカルビル部分は置換されていてもよいし、置換されていなくても よく、好ましくは置換されたまたは置換されていないアルキルまたはアリール である。例えばバッカチンIIIのC(7)ヒドロキシル基は、塩化トリベンジルシ リル、塩化トリメチルシリル、塩化トリエチルシリル、塩化ジメチルイソプロピ ルシリル、塩化ジメチルフェニルシリルなどのシリル化剤を用いて選択的にシリ ル化できる。 一般に、C(10)アシル化タキサン類のC(7)ヒドロキシ基のシリル化は、10- DABなどの7,10-ジヒドロキシタキサンのシリル化よりも効率がよく、より選択的 である。すなわち、いったんC(10)ヒドロキシル基がアシル化されると、残り のC(7)、C(13)およびC(1)ヒドロキシル基(ならびにC(14)ヒドロキシル 基(存在する場合))の反応性にはかなりの相違がある。このC(7)シリル化反 応は、アミン塩基の存在下または不在下を含めて広範な条件下で行いうる。 C(10)アシル化タキサン類の選択的C(7)シリル化の例を反応式12〜15に示 す。これらの反応式では、C(7)位で選択的にシリル化されるタキサンがバッカ チンIII、または10-デアセチルバッカチンIIIのもうひとつのC(10)-アシルオ キシ誘導体である。ただし、これらの反応式は単なる例示に過ぎず、他のタキサ ン類も、本発明に従ってこれらのシリル化剤および他のシリル化剤で選択的にシ リル化できると理解すべきである。反応式12 反応式13 反応式14 反応式15 また、C(10)アシル化タキサン類のC(7)ヒドロキシル基は、酸触媒の存在 下に、例えば単純なアセタール、ケタール、ビニルエーテル類等々の様々な一般 的試薬のいずれでも選択的に保護できる。本明細書ではこれらの試薬を(それが アセタール、ケタール、ビニルエーテル、その他の試薬のいずれであろうと)「 ケタール化剤」と呼ぶが、それらは「Protective Groups in Organic Synthesis 」(T.W.Greene,John Wiley and Sons,1981)に記述されている。使用され る酸触媒は、少なくとも触媒量の有機酸または無機酸(例えばトルエンスルホ ン酸またはしょうのうスルホン酸など)でありうる。例えばバッカチンIIIのC( 7)ヒドロキシル基は2-メトキシプロペンを用いて選択的にケタール化できる。 アセタールおよびケタールの製造に好適なその他の試薬としては、メチルビニル エーテル、エチルビニルエーテル、テトラヒドロピランなどが挙げられる。 C(10)アシル化タキサンのC(7)置換基の選択的ケタール化は10-DABの場合 よりも効率がよく、より選択的である。すなわち、いったんC(10)ヒドロキシ ル基がアシル化されると、残りのC(7)、C(13)およびC(1)ヒドロキシル基 (ならびにC(14)ヒドロキシル基(存在する場合))の反応性には大きな相違 がある。 バッカチンIIIからのC(7)ケタールの選択的生成の一例を反応式16に示す。 ただし、この反応式は単なる例示に過ぎず、他のタキサン類も本発明に従ってこ のケタール化剤および他のケタール化剤で選択的にケタール化できると理解すべ きである。反応式16 C(10)ヒドロキシル基をも含むタキサンのC(7)ヒドロキシル基は、適当な 条件下で選択的にシリル化できる。都合のよいことに、これらのシリル化は炭素 数3以下のアルキル置換基を保持するシリル基に限定されない。 一般にタキサンのC(7)ヒドロキシル基は、-SiRJRKRL成分(ここにRJ、RKお よびRLは独立して、置換されたまたは置換されていないヒドロカルビルまたはヘ テロアリールであり、置換基はいずれもヒドロキシルではないものとする)を含 むシリル化剤で選択的にシリル化できる。本発明の一態様として、RJ、RKおよび RLのそれぞれがアルキルである場合は、RJ、RKおよびRLの少なくとも一つが少な く とも4つの炭素原子を持つ炭素骨格(すなわち炭素鎖または炭素環)を含む。好 適なシリル化剤としてはハロゲン化シリルとシリルトリフラート、例えばハロゲ ン化トリ(ヒドロカルビル)シリルやトリ(ヒドロカルビル)シリルトリフラー トなどが挙げられる。これらシリル化剤のヒドロカルビル置換基は置換されてい ても置換されていなくてもよく、好ましくは置換されたまたは置換されていない アルキルまたはアリールである。 C(7)ヒドロキシ基の選択的シリル化は、ジメチルホルムアミド(「DMF」) やピリジンなどの溶媒中、イミダゾールやピリジンなどのアミン塩基の存在下に 行ないうる。10-DABをそれぞれ塩化t-ブチルジメチルシリル、塩化トリベンジル シリル、塩化ジメチルイソプロピルシリル、および塩化ジメチルフェニルシリル で処理することによって10-DABのC(7)ヒドロキシ基を高収率でシリル化する反 応を、反応式17〜20に例示する。これらの条件下でのシリル化は、7-TBS-10-DAB の選択的生成は可能でなかったというDenisらの報告(J.Am.Chem.Soc.,1988 ,110,5917)に照らして驚くべきことであった。反応式17 反応式18 反応式19 反応式20 本発明方法は、7,10-ジヒドロキシタキサンのC(7)およびC(10)ヒドロキシ 基を異なるシリル保護基で保護するためにも利用できる。異なる条件下で除去で きる基を選択することにより、C(7)ヒドロキシ基とC(10)ヒドロキシ基を個 別に誘導体化できる。したがってこれらの反応は全工程の自由度を高め、個々の 保護反応の多くについて、現在利用されている方法を用いて得られる収率よりも 高い収率が可能になる。例えばC(7)位のt-ブチルジメチルシリル保護基よりも C(10)位のトリエチルシリル保護基の方が容易に除去され、C(10)位のt-ブチ ルジメチルシリル保護基よりもC(7)位のジメチルフェニルシリル保護基の方が 容易に除去される。7-t-ブチルジメチルシリル-10-トリエチルシリル-10-DABと7 -ジメチルフェニルシリル-10-t-ブチルジメチルシリル-10-DABの製造を反応式21 および22に例示する。反応式21 反応式22 ここに開示する方法を天然の供給源から得られるまたは合成法によって得られ る数多くの様々なタキサン類に使用することによって、さらに誘導体化しうる多 種多様なタキサン中間体を製造できる。例えば本発明の方法は、C(13)β-アミ ノエステル側鎖を導入するためのC(13)側鎖前駆体とタキサンのカップリング 反応に先立って、またタキサン環の様々な位置に代替置換基を持つタキサン類を 製造するための各反応に先立って、C(7)および/またはC(10)ヒドロキシ官能 基を保護するために有効に利用できる。 C(13)側鎖前駆体のタキサンへの付加は種々の既知技術によって行いうる。M ,Suffness編「Taxol:Science and Applications」CRC Press(フロリダ州ボカ ラトン)1995のV章97〜121頁などに記述されているように、例えば適当に置換さ れたβ-ラクタム、オキサゾリン、オキサゾリジンカルボン酸、オキサゾリジン カルボン酸無水物、イソセリン誘導体などの側鎖前駆体をC(13)ヒドロキシ、 金属オキシドまたはアンモニウムオキシド置換基を持つ三環式または四環式タキ サンと反応させることにより、C(13)位にβ-アミドエステル置換基を持つ化合 物 を生成させうる。例えば10-DABからのタキソールの合成を反応式23に例示する。 この反応式ではβ-ラクタムと10-DABを使用しているが、それらを他の側鎖前駆 体と他のタキサン類に代えても本発明から逸脱しないことに留意すべきである。反応式23 反応式23に示す方法は、10-DABのC(10)ヒドロキシル基の三塩化セリウム触 媒アセチル化とその後のC(7)ヒドロキシル基のシリル化が高い収率と選択性を 示すため、現在知られているどの方法よりもかなり効率がよい。この合成は4段 階で89%の総合的収率で進行する。 反応式24と25に、C(7)ヒドロキシル基に付加された置換基と遊離のC(10) ヒドロキシル基とを持つタキサン類の製造を例示する。本発明の方法は自由度を 与えるので、C(13)側鎖を結合する前または後に、C(7)ヒドロキシル基に結 合した置換基を正しい位置に入れることができる。 反応式24は強力な化学療法放射線増感剤であることがわかっているタキサンの 製造を概説したもので、C(13)側鎖の導入前に行われるC(7)ヒドロキシル基 への置換基の結合を例示している。反応式7の方法に従って、10-DABをまず10-TE S-10-DABに変換する。次にC(7)ヒドロキシル基をカルボニルジイミダゾールで の処理によって中間体イミダゾリドに変換した後、その中間体イミダゾリドを単 離することなくメトロニダゾールアルコールと反応させて7-メトロ-10-TES-10-D ABを得る。7-メトロ-10-TES-10-DABとβ-ラクタムのカップリングによってC(13 )位に側鎖を導入した後、C(10)位とC(2')位のTES基をHFとピリジンによる 処理で除去する。 反応式25はタキサン類とバイオコンジュゲートを形成するタンパク質の同定に 役立つタキサンの製造を概説したものである。これはC(13)側鎖の導入後にC( 7)ヒドロキシル基に置換基を結合する方法の実例である。反応式7と11の方法に 従って、10-DABをまず7-p-ニトロベンジルオキシカルボニル-10-TES-10-DABに変 換する。TES保護β-ラクタムを使ってC(13)側鎖を結合した後、水素とパラジ ウム触媒による処理でp-Fニトロベンジルオキシカルボニル保護基を選択的に除 去することにより、2',10-(ビス)-TES-タキソテールを得る。次にC(7)ヒド ロキシル基をカルボニルジイミダゾールと反応させ、生成したイミダゾリドを1, 4-ジアミノブタンで処理することにより、1級アミンを得る。その1級アミンをビ オチンのヒドロキシスクシンイミドエステルと反応させることによって、C(7) 位へのビオチンアミド基の結合が完了する。最後にピリジン溶液中即で処理する ことにより、C(10)位とC(2')位のTES保護基を除去する。 保護タキサン誘導体や、それら保護タキサン誘導体の製造に使用される中間体 または出発物質をさらに修飾して、そのタキサンの様々な位置に代替置換基を与 えることができる。 それぞれベンゾイルオキシおよびアセトキシ以外のC(2)置換基および/また はC(4)置換基を持つタキサン類は、PCT特許出願WO94/01223に詳述されている ようにバッカチンIII、10-DABおよび他のタキサン類から製造できる。一般的に は、C(2)およびC(4)アシルオキシ置換基を水素化リチウムアルミニウムまた は他の適当な還元剤で処理してC(2)位とC(4)位にヒドロキシ基を形成させ、 それらを例えばカルボン酸ハロゲン化物と反応させる(これはC(2)ヒドロキシ 基をC(1)ヒドロキシ基と共に1,2-炭酸エステル保護基で保護してからでもよい )ことにより、所期のC(2)およびC(4)誘導体を得ることができる。 本明細書に記述するようなヒドロキシおよびアシルオキシ以外のC(7)置換基 を持つタキサン類は、PCT特許出願WO94/17050に詳述されているようにバッカチ ンIII、10-DABおよび他のタキサン類から製造できる。例えばC(7)キサンテー トを水素化スズ還元反応に付して、対応するC(7)ジヒドロタキサンを得ること ができる。また、C(7)フルオロ置換タキサン類は、THF溶液中室温でC(13)- トリエチルシリル保護バッカチンIIIを2-クロロ-1,1,2-トリフルオロトリエチル アミンで処理することによって製造できる。遊離のC(7)ヒドロキシル基を持つ 他のバッカチン誘導体も同様の挙動を示す。また、7-クロロバッカチンIIIは、 過剰のトリエチルアミン塩酸塩を含む塩化メチレン溶液中でバッカチンIIIを塩 化メタンスルホニルおよびトリエチルアミンで処理することによって製造できる 。 ケト以外のC(9)置換基を持つタキサン類は、PCT特許出願WO94/20088に詳述 されているように、バッカチンIII、10-DABおよび他のタキサン類から製造でき る。一般的には、ボロハイドライド、好ましくはテトラブチルアンモニウムボロ ハイドライド(Bu4NBH4)またはトリアセトキシボロハイドライドにより、タキ サンのC(9)ケト置換基を選択的に還元して、対応するC(9)β-ヒドロキシ誘 導体を得る。次に、そのC(9)β-ヒドロキシ誘導体のC(7)位をヒドロキシ保 護基で保護し、C(9)ヒドロキシ基をC(7)ヒドロキシ基のアシル化に関して本 明細書に記述する方法に従ってアシル化できる。また、7-保護-9β-ヒドロキシ 誘導体をKHと反応させると、酢酸エステル基(または他のアシルオキシ基)のC (10)位からC(9)位への移動と、ヒドロキシ基のC(9)位からC(10)位への 移動が起こることによって10-デスアセチル誘導体が生成し、これを本明細書に 記述するようにアシル化しうる。 本明細書に記述するようなヒドロキシ、アシルオキシまたは保護ヒドロキシ以 外のC(10)置換基を持つタキサン類は、PCT特許出願WO94/15599やその他の文献 に詳述されているように製造できる。例えばC(10)ケト置換基を持つタキサン 類は、10-デスアセチルタキサン類の酸化によって製造できる。C(10)位がジヒ ドロ置換されているタキサン類は、C(10)ヒドロキシまたはアシルオキシ置換 タキサンをニョウ化サマリウムと反応させることによって製造できる。 水素以外のC(14)置換基を持つタキサン類も製造できる。これら化合物の出 発物質は、例えばイチイ針状葉の抽出物中に発見されたヒドロキシル化タキサン (14-ヒドロキシ-10-デアセチルバッカチンIII)とすることができる(C & EN, 36-37頁,1993年4月12日)。上述した種々のC(2)、C(4)、C(7)、C(9)、 C(10)、C3'およびC5'官能基を持つこのヒドロキシル化タキサンの誘導体も、 このヒドロキシル化タキサンを使って製造できる。また、C & ENに記述されてい るように、10-DABのC(14)ヒドロキシ基はC(1)ヒドロキシ基と共に1,2-炭酸 エステルに変換でき、あるいはC(2)、C(4)、C(9)およびC(10)置換基に 関して本明細書に記述するような種々のエステルまたはその他の官能基に変換す ることもできる。 したがって本発明の方法により、次に示す構造を持つタキサン類の製造が可能 になる: [式中、 Mはアンモニウムを含んでなるか、金属である。 R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エ ステルを形成する。 R2はケト、-OT2、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する。 R4は-OT4またはアシルオキシである。 R7は-水素、ハロゲン、-OT7、またはアシルオキシである。 R9は水素、ケト、-OT9、またはアシルオキシである。 R10は水素、ケト、-OT10、またはアシルオキシである。 R7、R9、およびR10は独立してαまたはβ立体配置を持つ。 R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ケト、MO-、または である。 R14は水素、-OT14、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する 。 T2、T4、T7、T9、T10およびT14は独立して水素またはヒドロキシ保護基である 。 X1は-OX6、-SX7、または-NX8X9である。 X2は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールであ る。 X3とX4は独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテ ロアリールである。 X5は-X10、-OX10、-SX10、-NX8X10、または-SO2X11である。 X6は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、ヒドロキ シ保護基またはそのタキサン誘導体の水溶性を増大させる官能基である。 X7はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、またはスルフヒ ドリル保護基である。 X8は水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルである。 X9はアミノ保護基である。 X10はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールである。 X11はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、-OX10、または -NX8X14である。 X14は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールで ある。]。 本発明の一態様では、そのタキサンの置換基(C(7)、C(10)およびC(13) 置換基を除く)がバッカチンIIIまたは10-DAB上に存在する置換基と一致する。 すなわち、R14は水素、R9はケト、R4はアセトキシ、R2はベンゾイルオキシ、R1 はヒドロキシである。他の態様では、そのタキサンがC(13)側鎖と少なくとも 一つの他の置換基に関してタキソールまたはタキソテールとは異なる構造を持つ 。例えばR14はヒドロキシ、R2はヒドロキシ、-OCOZ2または-OCOOZ22(ここにZ2 は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールであり、 Z22はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールである)、R4 はヒドロキシ、-OCOZ4または-OCOOZ44(ここにZ4は水素、ヒドロカルビル、置 換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールであり、Z44はヒドロカルビル、置換 ヒドロカルビル、またはヘテロアリールである)、R7は水素、ヒドロキシ、-OCO Z7または-OCOOZ77(ここにZ7は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ま たはヘテロアリールであり、Z77は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル 、またはヘテロアリールである)、R9は水素、ヒドロキシ、-OCOZ9または-OCOOZ99 (ここにZ9は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリ ールであり、Z99は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロ アリールである)、R10は水素、ヒドロキシ、-OCOZ10または-OCOOZ1010(ここにZ10 は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールであり 、Z1010は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリール である)でありうる。 好ましい態様として、本タキサンは次に示す化学式を持つ。上式においてP10はアシルであり、該アシルは少なくとも3つの炭素原子、または 2つの炭素原子と一つの窒素、酸素または硫黄原子を含んでなる。言い換えると 、-OP10はアセトキシではない。より好ましくは、P10は-(C=O)RA、-(C=O)ORB 、または-(C=O)NRCである(ここにRAは置換されたまたは置換されていないヒ ドロカルビルまたはヘテロアリールであり、該非置換ヒドロカルビルは少なくと も2つの炭素原子を含んでなる。また、RBとRCは独立して、置換されたまたは置 換されていないヒドロカルビルである)。さらに好ましくは、RAは置換されたま たは置換されていないアルキルまたはアリールであって、該非置換アルキルは少 なくとも2つの炭素原子を含んでなり、RBとRCは独立して、置換されたまたは置 換されていないアルキルまたはアリールである。 本発明のもうひとつの態様として、本タキサンは次に示す化学式を持つ: [式中、P7とP10は独立して、置換されたまたは置換されていないアシルである ]。 この態様ではP7とP10は異なることが好ましい。定義 本明細書において「選択的」および「選択的誘導体化」という用語は、所期の 生成物が他のどの副生成物よりも優先的に生成することを意味するものとする。 所期の生成物は、好ましくは、他の任意の副生成物に対して少なくとも9:1のモ ル比で存在し、より好ましくは他の任意の副生成物に対して少なくとも20:1の モル比で存在する。 また「Ph」はフェニル、「Bz」はベンゾイル、「Bn」はベンジル、「Me」はメ チル、「Et」はエチル、「iPr」はイソプロピル、「tBu」および「t-Bu」はtert -ブチル、「Ac」はアセチル、「TES」はトリエチルシリル、「TMS」はトリメチ ルシリル、「TBS」はMe2t-BuSi-、「CDI」はカルボニルジイミダゾール、「B0M 」はベンジルオキシメチル、「DBU」はジアザビシクロウンデカン、「DMAP」はp -ジメチルアミノピリジン、「LHMDS」または「LiHMDS」はリチウムヘキサメチル ジシラジド、「DMF」はジメチルホルムアミド、「10-DAB」は10-デスアセチルバ ッカチンIII、「Cbz」はベンジルオキシカルボニル、「Alloc」はアリルオキシ カルボニル、「THF」はテトラヒドロフラン、「BOC」はベンジルオキシカルボニ ル、「PNB」はp-ニトロベンジル、「Troc」は2,2,2-トリクロロエトキシカルボ ニル、「EtOAc」は酢酸エチル、「THF」はテトラヒドロフラン、「保護ヒドロキ シル」は-OP(ここにPはヒドロキシル保護基)をそれぞれ意味し、「ヒドロキ シ保護基」としては次の基が挙げられる(ただしこれらに限るわけではない): 炭素数2〜10のアセタール、炭素数2〜10のケタール、エーテル類(例えばメチル 、t-ブチル、ベンジル、p-メトキシベンジル、p-ニトロベンジル、アリル、トリ チル、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、エトキシエチル、メトキシプ ロピル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニルなど)、トリアルキ ルシリルエーテル類(例えばトリメチルシリルエーテル、トリエチルシリルエー テル、ジメチルアリールシリルエーテル、トリイソプロピルシリルエーテル、t- ブチルジメチルシリルエーテルなど)、エステル類(例えばベンゾイル、アセチ ル、フェニルアセチル、ホルミル、モノ-、ジ-およびトリ-ハロアセチル(クロ ロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチルな ど))、カーボネート類(例えば炭素原子数1〜6の炭酸アルキル(メチル、エチ ル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、n-ペンチル など)、1つまたはそれ以上のハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜6の炭酸 アルキル(2,2,2-トリクロロエトキシメチル、2,2,2-トリクロロエチルなど)、 炭素原子数2〜6の炭酸アルケニル(ビニル、アリルなど)、炭素原子数3〜6の炭 酸シクロアルキル(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ キシルなど)、環が1つまたはそれ以上のC1-6アルコキシまたはニトロで置換さ れていてもよい炭酸フェニルまたは炭酸ベンジルなど(ただしこれらに限定され ない))。その他のヒドロキシル保護基は「Protective Groups in 0rganic Syn thesis」(T.W.Greene,John Wiley and Sons,1981,1991(第二版))に認 められる。 本明細書にいう「炭化水素」および「ヒドロカルビル」成分は、もっぱら炭素 と水素の二元素からなる有機化合物または基である。これらの成分にはアルキル 、アルケニル、アルキニルおよびアリール成分が含まれる。またこれらの成分に は他の脂肪族または環状ヒドロカルビル基で置換されたアルキル、アルケニル、 アルキニルおよびアリール成分も含まれ、アルカリール(alkaryl)、アルケン アリール、アルキンアリールが含まれる。これらの成分は1〜20個の炭素原子を 含んでなることが好ましい。 本明細書にいうアルキル基は、その主鎖に1〜6個の炭素原子を含む最大20炭素 原子までの低級アルキルであることが好ましい。これらは直鎖でも分枝鎖でも環 状でもよく、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシ ルなどが挙げられる。これらは脂肪族または環状ヒドロカルビル基で置換されて いてもよい。 本明細書にいうアルケニル基は、その主鎖に2〜6個の炭素原子を含む最大20炭 素原子までの低級アルケニルであることが好ましい。それらは直鎖でも分枝鎖で もよく、例えばエテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニ ル、ヘキセニルなどが挙げられる。それらは脂肪族または環状ヒドロカルビル基 で置換されていてもよい。 本明細書にいうアルキニル基は、その主鎖に2〜6個の炭素原子を含む最大20炭 素原子までの低級アルキニルであることが好ましい。それらは直鎖でも分枝鎖で もよく、例えばエチニル、プロピニル、ブチニル、イソブチニル、ヘキシニルな どが挙げられる。それらは脂肪族または環状ヒドロカルビル基で置換されていて もよい。 本明細書にいうアリール成分は6〜20個の炭素原子を含有し、フェニルを包含 する。それらはここに定義する種々の置換基で置換されたヒドロカルビルであっ てもよい。より好ましいアリールはフェニルである。 本明細書にいうヘテロアリール成分は、例えばフリル、チエニル、ピリジルな どといった、全部で5〜20個の原子、通常は5または6個の環原子と、少なくとも1 つの炭素以外の原子を含有する、芳香族化合物または芳香族基に類似する複素環 式化合物または複素環式基である。それらヘテロアリール成分は、ヒドロカルビ ル、ヘテロ置換ヒドロカルビル、またはヘテロ原子含有置換基(ここに該ヘテロ 原子は窒素、酸素、ケイ素、リン、ホウ素、硫黄、およびハロゲンからなる群よ り選択されるものとする)で置換されていてもよい。それらの置換基としては、 ヒドロキシ、低級アルコキシ(メトキシ、エトキシ、ブトキシなど)、ハロゲン (クロロ、フルオロなど)、エーテル類、アセタール類、ケタール類、エステル 類、ヘテロアリール(フリル、チエニルなど)、アルカンオキシ、アシル、アシ ルオキシ、ニトロ、アミノ、アミドが挙げられる。 本明細書にいう置換ヒドロカルビル成分とは、炭素および水素以外の少なくと も1つの原子で置換されたヒドロカルビル成分であり、炭素鎖原子が窒素、酸素 、ケイ素、リン、ホウ素、硫黄、またはハロゲン原子などのヘテロ原子で置換さ れている成分を含む。それらの置換基としては、ヒドロキシ、低級アルコキシ( メトキシ、エトキシ、ブトキシなど)、ハロゲン(クロロ、フルオロなど)、エ ーテル類、アセタール類、ケタール類、エステル類、ヘテロアリール(フリル、 チエニルなど)、アルカンオキシ、アシル、アシルオキシ、ニトロ、アミノ、ア ミドが挙げられる。 本明細書にいうアシル成分およびアシルオキシ成分は、ヒドロカルビル、置換 ヒドロカルビルまたはヘテロアリール成分を含有する。これらは一般にそれぞれ -C(O)Gおよび-OC(O)Gの化学式を持つ(ここにGは置換されたまたは置換され ていないヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ、ヒドロカルビルアミノ、ヒド ロカルビルチオまたはヘテロアリールである)。 本明細書にいうケタール成分は次の一般式を持つ: [式中、X31、X32、X33およびX34は独立してヒドロカルビル、置換ヒドロカルビ ルまたはヘテロアリール成分である]。これらはここに定義する種々の置換基で 置換されていてもよい。これらケタール成分は、置換されたまたは置換されてい ないアルキルまたはアルケニルであることが好ましく、より好ましくは置換され たまたは置換されていない低級(C1-C6)アルキルである。これらケタール成分 はさらに糖類または置換糖類を包含してもよく、グルコースやキシロースなどの 糖類または置換糖類から調製されるケタール成分を含む。ケタール成分がC(7) ヒドロキシ保護基として本発明のタキサンに組込まれる場合は、X31またはX32が そのタキサン成分を表わす。 本明細書にいうアセタール成分は次の一般式を持つ: [式中、X31、X32およびX33は独立してヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルま たはヘテロアリール成分である]。これらはここに定義するヒドロキシル以外の 種々の置換基で置換されていてもよい。これらアセタール成分は、置換されたま たは置換されていないアルキルまたはアルケニルであることが好ましく、より好 ましくは置換されたまたは置換されていない低級(C1-C6)アルキルである。こ れらアセタール成分はさらに糖類または置換糖類を包含してもよく、グルコース やキシロースなどの糖類または置換糖類から調製されるアセタール成分を含む。 アセタール成分がC(7)ヒドロキシ保護基として本発明のタキサンに組込まれる 場合は、X31またはX32がそのタキサン成分を表わす。 本明細書において「タキサン」という用語は、次のA環、B環およびC環を含有 する化合物を指す(ここに示す環位置番号を持つ)。 以下、実施例を挙げて本発明を説明する。実施例1 A .C(10)ヒドロキシル基の選択的アシル化 10-Cbz-10-DAB.室温のTHF(1mL)に溶解した10-DAB(30mg,0.055mmol)に、 N2下でジベンジルピロカーボネート(320mg,1.1mmol,20当量)を加えた。その 反応混合物を室温で24時間撹拌した。EtOAc(10mL)を加え、その溶液をシリカ ゲルの短いカラムを通して素早く濾過した。そのシリカゲルをEtOAc(100mL)で 洗浄し、溶液部を減圧下に濃縮した。残渣をEtOAc:ヘキサン類(1:1)を溶離 液とするフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、終夜真空乾燥すること により、10-Cbz-10-DABを無色の固体として得た。収量37mg(98%)。 元素分析 計算値(C37H42O12・1/2H2Oとして):C,64.62;H,6.30 実測値:C,6 4.34;H,6.31。 10-A1loc-10-DAB.室温のTHF(1mL)に溶解した10-DAB(30mg,0.055mmol)に 、N2下でジアリルピロカーボネート(366mL,2.2mmol,40当量)を加えた。その 反応混合物を室温で48時間撹拌した。TLC分析により、所期の生成物が未反応の 出発物質と共に存在することが示された。EtOAc(20mL)を加え、その溶液をシ リカゲルの短いカラムを通して素早く濾過した。そのシリカゲルをEtOAc(100mL )で洗浄し、溶液部を濃縮した。残渣をEtOAc:ヘキサン類(1:1)を溶離液と するフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、終夜真空乾燥することによ り、10-Alloc-10-DABを無色の固体として得た。収量23mg(67%,反応率70%で95% )。回収された10-DABは9mg(30%)。10-Alloc-10-DAB: 元素分析 計算値(C33H40O12として):C,63.05;H,6.41 実測値:C,62.77;H ,6.48。B .ZnCl2を用いるC(10)ヒドロキシル基の選択的アシル化 バッカチンIII.室温のTHF(6mL)に溶解した10-DAB(100mg,0.184mmol)に 、N2下で無水酢酸(6.5mL)とZnCl2/THF溶液(0.5M,726mL,0.368mmol,2当量 )の混合物を加えた。その反応混合物を室温で4時間撹拌した。次にその反応混 合物をEtOAc(100mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(40mL×3)と食塩水で洗浄 した。有機層をNa2SO4で乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をEtOAc:ヘキサン類 (1:1)を溶離液とするフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、真空乾 燥することにより、バッカチンIIIを無色の固体として得た。収量100mg(93%) 。 10-クロロアセチル-10-DAB.室温のTHF(3mL)に溶解した10-DAB(116mg,0.2 1mmol)に、クロロ酢酸無水物(2.8g,16.3mmol,78当量)とZnCl2/THF溶液(0. 5M,0.85mL,0.42mmol,2当量)の混合物をN2下に注射器で加えた。その反応混 合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(200mL)と飽和NaHCO3水溶液 (100mL)の混合物に注いだ。有機層を分離し、水層をEtOAc(100mL×3)で抽出 した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。残渣をEt OAc:ヘキサン類(1:1)を溶離液とするフラッシュカラムクロマトグラフィー で精製し、終夜真空乾燥することにより、10-クロロアセチル-10-DABを無色の固 体として得た。収量123mg(93%)。融点231-233℃(分解)。 元素分析 計算値(C31H37ClO11・H2Oとして):C,58.26;H,6.15 実測値:C ,58.26:H,6.07。 10-プロピオニル-10-DAB.室温のTHF(2mL)に溶解した10-DAB(47mg,0.086mm ol)に、N2下でプロピオン酸無水物(4mL)とZnCl2/THF溶液(0.5M,350mL,0.17 3mmol,2当量)の混合物を加えた。その反応混合物を室温で14時間撹拌した。次 に反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(50mL×3)と食塩 水で十分に洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をEtOA c:ヘキサン類(1:1)を溶離液とするフラッシュカラムクロマトグラフィーで 精製し、真空乾燥することにより、10-プロピオニル-10-DABを白色固体として得 た。収量48mg(93%)。融点212-213℃(分解)。 元素分析 計算値(C32H40O11として):C,63.99;H,6.71 実測値:C,63.81 ;H,6.80。C .CeCl3を用いるC(10)ヒドロキシル基の選択的アシル化 一般的手法:N2下でTHF(10-DAB 1mmolにつき20mL)に溶解した10-DABに、CeC l3と適当な無水物またはピロカーボネート(表1に明記の量)を加えた。その反 応混合物を25℃で撹拌し、TLC分析によってモニターした。その分析結果が反応 の完了を示したら(表1に明記の時間)、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和重炭 酸ナトリウム水溶液で3回洗浄した。合わせた重炭酸塩洗浄液をEtOAcで3回抽出 し、有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。その粗生成物 をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した。必要であれば、EtOAc/ヘキ サンからの再結晶によってさらに精製した。表1 10−DABのCeCl3触媒アシル化 10-ブチリル-10-DAB. 元素分析 計算値(C33H42O11として:C,64.48;H,6.89実測値:C,63.67;H,7.0 1。 10-イソブチリル-10-DAB.元素分析 計算値(C33H42O11・0.5H2Oとして:C,64.48;H,6.89実測値:C,63.0 5;H,6.70。 10-ベンゾイル-10-DAB. 元素分析 計算値(C35H40O11として:C,66.66;H,6.22実測値:C,66.46;H,6.1 9。 10-トランス−クロトニル-10-DAB.元素分析 計算値(C35H40O11として:C,64.69;H,6.58実測値:C,63.93;H,6.6 1。 10-シクロプロパノイル-10-DAB. 元素分析 計算値(C35H40O11として:C,64.69;H,6.58実測値:C,64.47;H,6.6 6。 10-エトキシカルボニル-10-DAB. 10-メトキシカルボニル-10-DAB. 10-tBoc-10-DAB. D .C(10)ヒドロキシル基の選択的カルバモイル化 10-DABのC-10ヒドロキシル基の選択的カルバモイル化に関する一般的手法:TH F 2mLに溶解したイソシアネート0.061mmol(1.1モル当量)を、窒素下に0℃で、 10-DAB(30mg,0.055mmol)およびCuCl(5.5mg,0.055mmol)の混合物に加えた 。その混合物を表2に示した時間撹拌した。この時間の後、反応混合物を25℃に 温め、表2に示した時間撹拌を続けた。飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によ って反応をクエンチし、その混合物をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機層を飽 和 NaHCO3水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して白色固体を得 た。その生成物を2:1 EtOAc/ヘキサンを溶離液とするフラッシュカラムクロマト グラフィーで精製した。表2 10-DABのカルバモイル化 10-エチルカルバモイル-10-DAB. 元素分析 計算値(C32H40NO11として:C,62.43;H,6.71実測値:C,61.90;H,6. 77。 10-ブチルカルバモイル-10-DAB. 元素分析 計算値(C34H44NO11として:C,63.44;H,7.05実測値:C,62.64;H,7. 01。 10-フェニルカルバモイル-10-DAB. 10-アリルカルバモイル-10-DAB.元素分析 計算値(C33H40NO11として:C,63.15;H,6.58実測値:C,61.73;H,6. 45。E .C(10)ヒドロキシル基の選択的シリル化 10-TMS-10-DAB.0℃のTHF(10mL)に溶解した10-DAB(100mg,0.18mmol)に、 N,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド(1.0mL,3.7mmol,20 当量)をN2下でゆっくり加えた。その反応混合物を0℃で5時間撹拌した。EtOAc (20mL)を加え、その溶液をシリカゲルの短いカラムを通して濾過した。そのシ リカゲルをEtOAc(100mL)で洗浄し、溶液部を減圧下に濃縮した。残渣をEtOAc :ヘキサン類(1:1)を溶離液とするフラッシュカラムクロマトグラフィーで精 製し、終夜真空乾燥することにより、10-TMS-10-DABを白色固体として得た。 収量103mg(91%)。 元素分析 計算値(C32H44O10Si・1/2H2Oとして):C,61.42;H,7.25 実測値: C,61.61;H,7.12 10-TES-10-DAB.0℃のTHF(3mL)に溶解した10-DAB(85mg,0.16mmol)に、N, O-ビス(トリエチルシリル)トリフルオロアセトアミド(484mL,1.56mmol,10 当量)と触媒量のLiHMDS/T即溶液(1M,5mL,0.005mmol)をそれぞれN2下でゆっ くりと加えた。その反応混合物を0℃で5分間撹拌した。EtOAc(10mL)を加え、 その溶液をシリカゲルの短いカラムを通して濾過した。そのシリカゲルをEtOAc (100mL)で洗浄し、溶液部を減圧下に濃縮した。残渣をEtOAc:ヘキサン類(1: 2)を溶離液とするフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、終夜真空乾 燥することにより、10-TES-10-DABを白色固体として得た。収量98mg(95%)。融 点234-235℃(分解)。元素分析 計算値(C35H50O10Si・H2Oとして):C,62.11;H,7.74 実測値:C ,62.45;H,7.74実施例2 7-シリル-10-DABの製造に関する一般的手法:0℃のTHFに溶解した7-トリエチ ルシリル-10-DAB、7-t-ブチルジメチルシリル-10-DABまたは7-ジメチルイソプロ ピルシリル-10-DABに、N,O-ビス(トリエチルシリル)トリフルオロアセトアミ ド(5当量)と触媒量のLiHMDS/THF溶液(5モル%)をそれぞれN2下でゆっ くり加えた。その反応混合物を0℃で15分間撹拌した。EtOAc(10mL)を加え、そ の溶液をシリカゲルの短いカラムを通して濾過した。そのシリカゲルをEtOAc(1 00mL)で洗浄し、溶液部を減圧下に濃縮した。残渣をEtOAc:ヘキサン類(1:2 )を溶離液とするフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、終夜真空乾燥 することにより、それぞれ7,10-ビス(トリエチルシリル)-10-DAB(収率95%) 、7-t-ブチルジメチルシリル-10-トリエチルシリル-10-DAB(収率98%)または7- ジメチルイソプロピルシリル-10-トリエチルシリル-10-DAB(収率94%)を得た。 7-ジメチルフェニルシリル-10-TBS-10-DAB.0℃のTHF(2mL)に溶解した7-ジ メチルフェニルシリル-10-DAB(35mg,0.052mmol)に、N,O-ビス(t-ブチルジメ チルシリル)トリフルオロアセトアミド(337μL,1.09mmol,20当量)と触媒量 のLiHMDS/THF溶液(1M,6μL,0.006mmol)をそれぞれN2下で加えた。その反応 混合物を0℃で4時間撹拌した後、室温に温めてさらに4時間撹拌した。EtOAc(10 mL)を加え、その溶液をシリカゲルの短いカラムを通して濾過した。そのシリカ ケルをEtOAc(100mL)で洗浄し、溶液部を減圧下に濃縮した。残渣をEtOAC:ヘ キサン類(1:2)を溶離液とするフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し 、終夜真空乾燥することにより、39mg(92%)の7-ジメチルフェニルシリル-10-t -ブチルジメチルシリル-10-DABを得た。実施例3 C (7)ヒドロキシル基の選択的シリル化 7-TBS-10-DAB.10-DAB(38mg,0.070mmol)、イミダゾール(190mg,2.79mmol ,40当量)および塩化tert-ブチルジメチルシリル(210mg,1.40mmol,20当量) の混合物に室温、N2下でDMF(0.1mL)を加えた。その反応混合物を室温で24時間 激しく撹拌した。EtOAc(20mL)を加え、その溶液をシリカゲルの短いカラムを 通して濾過した。そのシリカゲルをEtOAc(200mL)で洗浄し、溶液部を減圧下で 濃縮した。残渣を10%EtOAc-CH2Cl2を溶離液とするフラッシュカラムクロマトグ ラフィーで精製し、終夜真空乾燥することにより、7-TBS-10-DABを白色固体とし て得た。収量41mg(90%)。 元素分析 計算値(C35H50O10Siとして):C,63.80;H,7.65 実測値:C,63. 72;H,7.70。 7-ジメチルフェニルシリル-10-DAB.−20℃のTHF(3mL)に溶解した10-DAB(5 4mg,0.099mmol)に、N2下でピリジン(0.6mL)と塩化ジメチルフェニルシリル (250mL,1.49mmol,15当量)を加えた。その反応混合物を−20℃で2時間撹拌し た。EtOAc(10mL)と飽和NaHCO3水溶液(0.5mL)を加え、その溶液をシリカゲル の短いカラムを通して素早く濾過した。そのシリカゲルをEtOAc(100mL)で洗浄 し、溶液部を減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc:CH2Cl2(1:10)を溶離液とする フラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、終夜真空乾燥することにより、 7-ジメチルフェニルシリル-10-DABを白色固体として得た。収量62mg(92%)。 元素分析 計算値(C37H46O10Si・1/2H2Oとして):C,64.61;H,6.89 実測値 :C,64.72;H,6.81。 7-ジメチルイソプロプルシリル-10-DAB.−10℃のピリジン(1mL)に溶解した 10-DAB(97mg,0.18mmol)に、N2下で塩化ジメチルイソプロピルシリル(580mL, 3.57mmol,20当量)を加えた。その反応混合物を−10℃で3時間撹拌した。EtOAc (10mL)を加え、その溶液をシリカゲルの短いカラムを通して素早く濾過した。 そのシリカゲルをEtOAc(150mL)で洗浄し、溶液部を減圧下で濃縮した。残渣を EtOAc:ヘキサン類(1:2)を溶離液とするフラッシュカラムクロマトグラフィー で精製することにより、7-ジメチルイソプロピルシリル-10-DABを白色固体とし て得た。収量107mg(93%)。 元素分析 計算値(C34H48O10Si・H2Oとして):C,61.61;H,7.60 実測値:C ,61.30;H,7.35。 7-トリベンジルシリル-10-DAB.10-DAB(62mg,0.11mmol)、イミダゾール(2 80mg,4.11mmol,36当量)および塩化トリベンジルシリル(364mg,1.14mmol,1 0当量)の混合物にN2下でDMF(0.4mL)を加えた。その反応混合物を室温で3時間 撹拌した。EtOAc(30mL)を加え、その溶液をシリカゲルの短いカラムを通して 濾過した。そのシリカゲルをEtOAc(150mL)で洗浄し、溶液部を減圧下に濃縮し た。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで2回(1回目はEtOAc:ヘキサン類(1 :2)を溶離液とし、2回目はEtOAc:CN2Cl2を溶離液とする)精製し、終夜真空乾 燥することにより、7-トリベンジルシリル-10-DABを白色固体として得た。収量8 8mg(91%)。 元素分析 計算値(C50H56O10Si・1/2H2Oとして):C,70.32;H,6.73 実測値: C,70.11;H,6.57。実施例4 10- アシル-10-DABの選択的アシル化 10-Alloc-7-p-ニトロベンジルオキシカルボニル-10-DAB.0℃のジクロロメタ ン(4mL)中の10-Alloc-10-DAB(33mg,0.053mmol)とDMAP(19.3mg,0.16mmol ,3当量)の混合物に、クロロギ酸p-ニトロベンジル(23mL,0.11mmol,2当量) のジクロロメタン溶液(1mL)をN2下で加えた。その反応混合物を0℃で4時間撹 拌した。EtOAc(10mL)を加え、その溶液をシリカゲルの短いカラムを通して素 早く濾過した。そのシリカゲルをEtOAc(100mL)で洗浄し、溶液部を減圧下で濃 縮した。残渣をEtOAc:ヘキサン類(1:2)を溶離液とするフラッシュカラ ムクロマトグラフィーで精製し、終夜真空乾燥することにより、10-Alloc-7-p- ニトロベンジルオキシカルボニル-10-DABを無色の固体として得た。収量34mg(9 2%)。 7-ベンジルオキシカルボニルルバッカチンIII.N2下、室温で撹拌したバッカ チンIII(100mg,0.168mmol)の塩化メチレン溶液に4-ジメチルアミノピリジン (204mg,1.68mmol)を加え、次いでクロロギ酸ベンジル(240mL,1.68mmol)を 加えた。その反応混合物を室温で撹拌し、反応の進行をTLCでモニターした。4時 間後に反応が完了した。その混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、50mLの50%EtOAc/ ヘキサン類が入った分液漏斗に移した。その混合物を飽和重炭酸ナトリウムで洗 浄し、有機層を分離した。水層を20mLの50%EtOAc/ヘキサン類で洗浄した。合わ せた有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧下に濃縮した。その粗生成 物を短いカラムに通して115mg(95%)の白色固体を得た。 7-アリルオキシカルボニルバッカチンIII.N2下、室温で撹拌したバッカチンI II(30mg,0.051mmol)の塩化メチレン(1mL)溶液に4-ジメチルアミノピリジン (62.3mg,0.51mmol)を加え、次いでクロロギ酸アリル(54mL,0.51mmol)を加 えた。その反応混合物を室温で撹拌し、反応の進行をTLCで追跡した。約1.5時間 後に反応が完了した。その混合物をEtOAc(5mL)で希釈し、50mLの50%EtOAc/ヘ キサン類が入った分液漏斗に移した。その混合物を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄 し、有機層を分離した。水層を10mLの50%EtOAc/ヘキサン類で洗浄し、合わ せた有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧下に濃縮した。その粗生成 物を短いカラムに通して33.1mg(97%)の白色固体を得た。 実施例5 10- アシル-10-DABの選択的ケタール化 7-MOPバッカチンIII.−20℃のTHF(8mL)に溶解したバッカチンIII(101mg,0 .172mmol)にN2下で2-メトキシプロペン(0.66mL,6.89mmol,40当量)を加え、 次いで触媒量のトルエンスルホン酸(0.1M THF溶液,43μL,0.004mmol,0.025 当量)を加えた。その反応混合物を−20℃で3時間撹拌した。TLC分析により、出 発物質が完全に消費されて所期の生成物が唯一の主生成物として生成したことが 示された。トリエチルアミン(0.5mL)を加え、その溶液を室温に温め、EtOAc( 100mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、Na4SO4で乾燥し、減圧下に濃縮 した。残渣を終夜真空乾燥して112mg(99%)の粗生成物を得た。その粗生成物を EtOAc/ヘキサン類から再結晶することにより、105mg(93%)の7-MOPバッカチンI IIを白色結晶として得た。 元素分析 計算値(C35H46O12として):C,63.82;H,7.04 実測値:C,63.72 ;H,7.07。実施例6 10- シリル-10-DABの選択的アシル化 7-アセチル-10-TES-10-DAB.N2下、0℃で撹拌した10-TES-10-DAB(65mg,0.09 8mmol)のジクロロメタン(4mL)溶液にDMAP(36mg,0.296mmol,3当量)を加え 、次いで無水酢酸(14mL,0.148mmol,1.5当量)を加えた。その反応混合物を0℃ で4.5時間撹拌したところ、出発物質が完全に消費されたことがTLC分析によって 示された。次にその反応混合物をシリカゲルの短いパッドを通して濾過し、その シリカゲルをEtOAc(100mL)で洗浄し、溶液部を減圧下に濃縮した。残渣をEtOA c:ヘキサン類(1:2)を溶離液とするフラッシュクロマトグラフィーで精製し、 終夜真空乾燥して7-アセチル-10-TES-10-DABを得た。収量65.7mg(95%)。 7-Troc-10-TES-10-DAB.ジクロロメタン(2mL)中の10-TES-10-DAB(40mg,0. 061mmol)とDMAP(72mg,0.61mmol,10当量)の混合物にクロロギ酸トリクロロ エチル(24mL,0.184mmol,3当量)をN2下で加えた。その反応混合物を室温で撹 拌し、反応の進行をTLC分析でモニターした。0.5時間後に、10-TES-10-DABがほ とんど完全に消失し、生成物が唯一の主要スポットとして生成したことが、TLC 分析によって示された。メタノール(5mL)を加え、その溶液をシリカゲルの短 いカラムを通して素早く濾過した。そのシリカゲルをEtOAc(100mL)で洗浄し、 溶液部を減圧下に濃縮した。残渣をEtOAc:CH2Cl2(1:10)を溶離液とするフラ ッシュクロマトグラフィーで精製し、終夜真空乾燥することにより、7-Troc-10- TES-10-DABを白色固体として得た。収量49mg(97%)。 7-p-ニトロベンジルオキシカルボニル-10-TES-10-DIB.乾燥クロロホルム(2mL )中の10-TES-10-DAB(40mg,0.061mmol)とDMAP(72mg,0.61mmol,10当量)の 混合物に、クロロギ酸p-ニトロベンジル(131mg,0.61mmol,10当量)をN2下で 加えた。その反応混合物を室温で撹拌し、反応の進行をTLC分析によってモニタ ーした。45分後に、10-TES-10-DABがほとんど完全に消失し、生成物が唯一の主 要スポットとして生成したことが、TLC分析によって示された。メタノール(1 0mL)を加え、その溶液をシリカゲルの短いカラムを通して素早く濾過した。そ のシリカゲルをEtOAc(100mL)で洗浄し、溶液部を減圧下に濃縮した。残渣をEt OAc:CH2Cl2(1:10)を溶離液とするフラッシュクロマトグラフィーで精製し、 終夜真空乾燥することにより、7-p-ニトロベンジルオキシカルボニル-10-TES-10 -DABを白色固体として得た。収量48.3mg(95%)。 7-Cbz-10-TES-10-DAB.乾燥クロロホルム(2mL)中の10-TES-10-DAB(40mg,0. 061mmol)とDMAP(440mg,3.64mmol,60.8当量)の混合物に、4等分したクロロ ギ酸ベンジル(130mL×4,3.64mmol,60当量)をN2下で40分間に10分おきに注射 器でゆっくり加えた。次にその反応混合物を室温で撹拌し、反応の進行をTLC分 析によってモニターした。2時間後に、10-TES-10-DABがほぼ完全に消失し、生成 物が唯一の主要スポットして生成したことが、TLC分析によって示された。メタ ノール(10mL)を加え、その溶液を酢酸エチル(100mL)に注ぎ、飽和NaHCO3水 溶液、H2Oおよび食塩水で洗浄した。その溶液をNa2SO4で乾燥し、減圧下に濃縮 した。残渣をEtOAc:CH2Cl2(1:10)を溶離液とするフラッシュクロマトグラフ ィーで精製し、終夜真空乾燥することにより、7-Cbz-10-TES-10-DABを白色固体 として得た。収量45mg(93%)。 実施例7 10- アシル-10-DABの選択的シリル化 7-ジメチルイノプロピルシリルバッカチンIII.N2下O℃で撹拌したバッカチン III(30mg,0.051mmol)のピリジン(0.6mL)溶液にクロロジメチルイソプロピ ルシラン(160μL,1.02mmol)を加えた。その反応混合物をその温度で撹拌し、 反応の進行をTLCでモニターした。約1.5時間後に反応が完了した。酢酸エチル( 5mL)を加え、その溶液を50mLの50%EtOAc/ヘキサン類が入った分液漏斗に移した 。その混合物を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、有機層を分離した。水層を10mL の50%EtOAc/ヘキサン類で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウムで洗浄 し、MgSO4で乾燥し、減圧下に濃縮した。その粗生成物を短いシリカゲルカラム に通して33.9mg(97%)の白色固体を得た。 7-ジメチルフェニルシリルバッカチンIII、N2下−10℃で撹拌したバッカチンI II(20mg,0.034mmol)のTHF(1.25mL)溶液にクロロジメチルフェニルシラン( 68μL,0.41mmol)を加え、次いでピリジン(250mL,3.1mmol)を加えた。その 反応混合物をその温度で撹拌し、反応の進行をTLCでモニターした。約1時間後に 反応が完了した。酢酸エチル(5mL)を加え、その溶液を30mLの50%EtOAc/ヘキサ ン類が入った分液漏斗に移した。その混合物を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、 有機層を分離した。水層を10mLの50%EtOAc/ヘキサン類で抽出し、合わせた有機 層を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧下に濃縮した。その粗 生成物を短いシリカゲルカラムに通して24.1mg(98%)の白色固体を得た。 7-ジメチルフェニルシリル-10-プロピオニル-10-DAB.−10℃で撹拌した10-プ ロピオニル-10-DAB(0.200g,0.333mmol)のTHF(12mL)溶液にクロロジメチル フェニルシラン(0.668mL,4.00mmol)を加え、次いでピリジン(2.48mL,30. 64mmol)を滴下した。その反応液を90分間撹拌した。酢酸エチル(20mL)を加え、 その溶液を100mLの50%EtOAc/ヘキサン類が入った分液漏斗に移した。その混合物 を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、有機層を分離した。水層を50%Et0Ac/ヘキサ ン類(30mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、Na2SO4 で乾燥し、減圧下に濃縮した。次にその粗生成物を50%EtOAc/ヘキサンを溶離液 とするフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製することにより、7-ジメチル フェニルシリル-10-プロピオニル-10-DAB(0.242g,99%)を固体として得た。 7-ジメチルフェニルシリル-10-シクロプロパンカルボニル-10-DAB.THF(25mL )に溶解した10-シクロプロパンカルボニル-10-DAB(680mg,1.1mmol)にN2下− 10℃でピリジン(3.5mL)を撹拌しながら加えた後、クロロジメチルフェニルシ ラン(1.8mL,11mmol)を加えた。その溶液を反応が完了するまで撹拌した。次 に飽和NaHCO3(20mL)でクエンチした。その混合物をEtOAc(250mL×2)で抽出 した。合わせた有機層を食塩水(10mL×2)で洗浄し、乾燥し、濾過した。その 濾液を減圧下で濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc ,4:1)を行なうことにより、7-ジメチルフェニルシリル-10-シクロプロパンカ ルボニル-10-DAB(816mg,ほぼ100%)を得た。 実施例8 7-p-ニトロベンジルオキシカルボニル-10-DAB.室温のTHF溶液(1mL)に溶解 した10-Alloc-7-p-ニトロベンジルオキシカルボニル-10-DAB(34mg,0.048mmol )にギ酸(19mL,0.48mmol,10当量)とブチルアミン(47mL,0.48mmol,10当量 )のTHF溶液(1mL)を、次いでPd(PPh34をN2下に加えた。その反応混合物を 室温で0.5時間撹拌した。EtOAc(10mL)を加え、その溶液をシリカゲルの短いカ ラムを通して素早く濾過した。そのシリカゲルをEtOAc(100mL)で洗浄し、その 溶液を減圧下に濃縮した。残渣をEtOAc:ヘキサン類(1:2)を溶離液とするフラ ッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、真空乾燥することにより、7-p-ニト ロベンジルオキシカルボニル-10-DABを無色の固体として得た。収量28mg(93%) 。 実施例9 接触DyCl3反応を用いる10-DABのC-10ヒドロキシルの選択的エステル化:THF(1 .32ml)に溶解した酪酸無水物(0.55mmol)を窒素雰囲気下で10-DAB(30mg,0.05 5mmol)とDyCl3(1.3mg,10-DABに対して10モル%)の固体混合物に加えた。得ら れた懸濁液をTLC(2:1EtOAc/ヘキサン)で反応完了と判断されるまで室温で撹 拌した。反応液をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3溶液で3回洗浄した。合わせた重炭 酸塩洗浄液をEtOAcで3回抽出し、それら合わせた有機分を乾燥(Na2SO4)し、溶 媒を留去した。その粗生成物をヘキサン類で摩砕し、母液をデカンテーションに よって除いた。EtOAc/ヘキサン類からの結晶化により、CeCl3触媒反応から単離 されるものと同じ10-ブチリル-10-DABを得た。実施例10 接触YbCl3反応を用いる10-DABのC-10ヒドロキシルの選択的エステ化:THF(1.3 2ml)に溶解した酪酸無水物(0.55mmol)を窒素雰囲気下で10-DAB(30mg,0.055 mmol)とYbCl3(1.3mg,10-DABに対して10モル%)の固体混合物に加えた。得ら れた懸濁液をTLC(2:1EtOAc/ヘキサン)で反応完了と判断されるまで室温 で撹拌した。反応液をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3溶液で3回洗浄した。合わせた 重炭酸塩洗浄液をEtOAcで3回抽出し、それら合わせた有機分を乾燥(Na2SO4)し 、溶媒を留去した。その粗生成物をヘキサン類で摩砕し、母液をデカンテーショ ンによって除いた。EtOAc/ヘキサン類からの結晶化により、CeCl3触媒反応から 単離されるものと同じ10-ブチリル-10-DABを得た。 上の記述から、本発明のいくつかの目的が達成されることがわかるだろう。 上述の構成には本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更を加えうるので 、上述の内容はすべて例示にすぎず限定的な意味には解釈されないものとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 09/063,477 (32)優先日 平成10年4月20日(1998.4.20) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 クラーク,ポール・エイ アメリカ合衆国32304フロリダ州タラハシ ー、ウエスト・ペンサコーラ・ストリート 1701番、ナンバー201

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. タキサン1当量につき1当量未満の塩基を含む反応混合物中でタキサンをア シル化剤で処理してC(10)アシル化タキサンを形成させることからなるタキサ ンのC(10)ヒドロキシ基のアシル化法。 2. タキサンがC(7)ヒドロキシ基とC(10)ヒドロキシ基を持ち、アシル化 剤がC(10)ヒドロキシ基と選択的に反応する請求項1に記載の方法。 3. アシル化剤と反応させるタキサンが10-デアセチルバッカチンIIIである請 求項1に記載の方法。 4. タキサンが次に示す構造を持つ請求項1に記載の方法: [式中、 R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エ ステルを形成する。 R2はケト、-OT2、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する。 R4は-OT4またはアシルオキシである。 R7は水素、ハロゲン、-OT7、-OCOZ7、または-OCOOZ7である。 R9は水素、ケト、-OT9、-OCOZ9、または-OCOOZ9である。 R10はヒドロキシである。 R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ケト、または である。 R14は水素、-OT14、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する 。 T2、T4、T7、T9およびT14は独立して水素またはヒドロキシ保護基である。 X1は-OX6、-SX7、または-NX8X9である。 X2は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールであ る。 X3とX4は独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロ アリールである。 X5は-X10、-OX10、-SX10、-NX8X10、または-SO2X11である。 X6はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、ヒドロキシ保護 基またはそのタキサン誘導体の水溶性を増大させる官能基である。 X7はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、またはスルフヒ ドリル保護基である。 X8は水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルである。 X9はアミノ保護基である。 X10はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールである。 X11はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、-OX10、または -NX8X14である。 X14は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールで ある。]。 5. R1がヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エステルを形成し、 R2が-OCOZ2または-OCOOZ2であるか、R1と共に炭酸エステルを形成し、 R4が-OCOZ4であり、 R9が水素またはケトであり、 R13がヒドロキシ、保護ヒドロキシ、または であり、 R14が水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R1と共に炭酸エステルを 形成し、 X1が-OX6または-NX8X9であり、 X2が水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルであり、 X3とX4が独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロ アリールであり、 X5が-X10、-OX10、または-NX8X10であり、 X6がヒドロキシ保護基であり、 X8が水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルであり、 X9がアミノ保護基であり、 X10がヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールであり、 Z2とZ4が独立してヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリー ルである請求項4に記載の方法。 6. アシル化剤が無水物類、ジカーボネート類、チオジカーボネート類、およ びイソシアネート類からなる群より選択される請求項1に記載の方法。 7. 反応混合物がルイス酸を含む請求項6に記載の方法。 8. アシル化剤と反応させるタキサンが10-デアセチルバッカチンIIIである請 求項7に記載の方法。 9. 反応混合物がルイス酸を含む請求項1に記載の方法。 10. アシル化剤と反応させるタキサンが10-デアセチルバッカチンIIIである 請求項9に記載の方法。 11. タキサンが次に示す構造を持つ請求項9に記載の方法: [式中、 R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エ ステルを形成する。 R2はケト、-OT2、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する。 R4は-OT4またはアシルオキシである。 R7は水素、ハロゲン、-OT7、-OCOZ7、または-OCOOZ7である。 R9は水素、ケト、-OT9、-OCOZ9、または-OCOOZ9である。 R10はヒドロキシである。 R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ケト、または である。 R14は水素、-OT14、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する 。 T2、T4、T7、T9およびT14は独立して水素またはヒドロキシ保護基である。 X1は-OX6、-SX7、または-NX8X9である。 X2は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールであ る。 X3とX4は独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロ アリールである。 X5は-X10、-OX10、-SX10、-NX8X10、または-SO2X11である。 X6はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、ヒドロキシ保護 基またはそのタキサン誘導体の水溶性を増大させる官能基である。 X7はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、またはスルフヒ ドリル保護基である。 X8は水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルである。 X9はアミノ保護基である。 X10はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールである。 X11はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、-OX10、または -NX8X14である。 X14は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールで ある。]。 12. R1がヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エステルを形成し、 R2が-OCOZ2または-OCOOZ2であるか、R1と共に炭酸エステルを形成し、 R4が-OCOZ4であり、 R9が水素またはケトであり、 R13がヒドロキシ、保護ヒドロキシ、または であり、 R14が水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R1と共に炭酸エステルを 形成し、 X1が-OX6または-NX8X9であり、 X2が水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルであり、 X3とX4が独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロ アリールであり、 X5が-X10、-OX10、または-NX8X10であり、 X6がヒドロキシ保護基であり、 X8が水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルであり、 X9がアミノ保護基であり、 X10がヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールであり、 Z2とZ4が独立してヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリー ルである請求項11に記載の方法。 13. ルイス酸がIB、IIB、IIIB、IVB、VB、VIIB、VIII、IIIA、IVAの各族の 元素、ランタニド元素およびアクチニド元素のハロゲン化物またはトリフラート からなる群より選択される請求項9に記載の方法。 14. ルイス酸が塩化亜鉛、塩化第二スズ、三塩化セリウム、塩化第一銅、三 塩化ランタン、三塩化ジスプロシウムおよび三塩化イッテルビウムからなる群よ り選択される請求項13に記載の方法。 15. C(10)アシル化タキサンがC(7)ヒドロキシ基を含み、そのC(10)ア シル化タキサンをシリル化剤で処理してそのC(7)ヒドロキシ基をシリル化する ことをさらに含む請求項1に記載の方法。 16. C(10)アシル化タキサンがバッカチンIIIである請求項15に記載の方法 。 17. C(10)アシル化タキサンがC(7)ヒドロキシ基を含み、そのC(10)ア シル化タキサンをアシル化剤で処理してそのC(7)ヒドロキシ基をアシル化する ことをさらに含む請求項1に記載の方法。 18. C(10)アシル化タキサンがバッカチンIIIである請求項17に記載の方法 。 19. C(10)アシル化タキサンがC(13)ヒドロキシ、金属オキシドまたはア ンモニウムオキシド置換基を含み、そのC(10)アシル化タキサンを、β-ラクタ ム類、オキサゾリン類、オキサゾリジンカルボン酸類、オキサゾリジンカルボン 酸無水物類、およびイソセリン誘導体からなる群より選択される側鎖前駆体で処 理することによって、そのC(10)アシル化タキサンをエステル化する段階をさ らに含む請求項1に記載の方法。 20. タキサンをシリルアミドまたはビスシリルアミドで処理してC(10)シリ ル化タキサンを形成させることからなるタキサンのC(10)ヒドロキシ基のシリ ル化法。 21. シリルアミドまたはビスシリルアミドがそれぞれ次に示す構造6または7 に相当する請求項20に記載の方法: [式中、RD、RE、RF、RG、およびRHは独立して、ヒドロカルビル、置換ヒドロカ ルビル、またはヘテロアリールである。]。 22. タキサンがアルカリ金属塩基触媒の存在下にシリルアミドまたはビスシ リルアミドで処理される請求項21に記載の方法。 23. タキサンがリチウムアミド触媒からなる群より選択される触媒の存在下 にシリルアミドまたはビスシリルアミドで処理される請求項21に記載の方法。 24. シリルアミドまたはビスシリルアミドが、トリ(ヒドロカルビル)シリ ルトリフルオロメチルアセトアミド類およびビストリ(ヒドロカルビル)シリル トリフルオロメチルアセトアミド類(ただしそのヒドロカルビル成分は置換され たまたは置換されていないアルキルまたはアリールである)からなる群より選択 される請求項20に記載の方法。 25. C(10)シリル化タキサンがC(7)ヒドロキシ基を含み、そのC(10)シ リル化タキサンをアシル化剤で処理してそのC(7)ヒドロキシ基をアシル化する ことをさらに含む請求項20に記載の方法。 26. シリルアミドまたはビスシリルアミドで処理されるタキサンが10-デアセ チルバッカチンIIIであり、そのC(10)シリル化タキサンをアシル化剤で処理し てC(7)ヒドロキシ基をアシル化することをさらに含む請求項20に記載の方法。 27. タキサンが次に示す構造を持つ請求項20に記載の方法: [式中、 R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エ ステルを形成する。 R2はケト、-OT2、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する。 R4は-OT4またはアシルオキシである。 R7は水素、ハロゲン、-OT7、またはアシルオキシである。 R9は水素、ケト、-OT9、またはアシルオキシである。 R10はヒドロキシである。 R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ケト、または である。 R14は水素、-OT14、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する 。 T2、T4、T7、T9およびT14は独立して水素またはヒドロキシ保護基である。 X1は-OX6、-SX7、または-NX8X9である。 X2は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールであ る。 X3とX4は独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロ アリールである。 X5は-X10、-OX10、-SX10、-NX8X10、または-SO2X11である。 X6はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、ヒドロキシ保護 基またはそのタキサン誘導体の水溶性を増大させる官能基である。 X7はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、またはスルフヒ ドリル保護基である。 X8は水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルである。 X9はアミノ保護基である。 X10はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールである。 X11はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、-OX10、または -NX8X14である。 X14は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールで ある。]。 28. R1がヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エステルを形成し、 R2が-OCOZ2または-OCOOZ2であるか、R1と共に炭酸エステルを形成し、 R4が-OCOZ4であり、 R9が水素またはケトであり、 R13がヒドロキシ、保護ヒドロキシ、または であり、 R14が水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R1と共に炭酸エステルを 形成し、 X1が-OX6または-NX8X9であり、 X2が水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルであり、 X3とX4が独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロ アリールであり、 X5が-X10、-OX10、または-NX8X10であり、 X6がヒドロキシ保護基であり、 X8が水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルであり、 X9がアミノ保護基であり、 X10がヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールであり、 Z2とZ4が独立して、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリ ールである請求項27に記載の方法。 29. 10-アシルオキシ-7-ヒドロキシタキサンを酸触媒の存在下にケタール化 剤で処理してC(10)ケタール化タキサンを形成させることからなる、10-アシル オキシ-7-ヒドロキシタキサンのC(7)ヒドロキシ基をアセタールまたはケター ルに変換する方法。 30. 10-アシルオキシ-7-ヒドロキシタキサンのC(10)置換基がアセトキシで ある請求項29に記載の方法。 31. タキサンが次に示す構造を持つ請求項29に記載の方法: [式中、 R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エ ステルを形成する。 R2はケト、-OT2、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する。 R4は-OT4またはアシルオキシである。 R7はヒドロキシである。 R9は水素、ケト、-OT9、またはアシルオキシである。 R10はアシルオキシである。 R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ケト、または である。 R14は水素、-OT4、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する 。 T2、T4、T9およびT14は独立して水素またはヒドロキシ保護基である。 X1、は-OX6、-SX7、または-NX8X9である。 X2は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールであ る。 X3とX4は独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロ アリールである。 X5は-X10、 -OX10、-SX10、-NX8X10、または-SO2X11である。 X6はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、ヒドロキシ保護 基またはそのタキサン誘導体の水溶性を増大させる官能基である。 X7はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、またはスルフヒ ドリル保護基である。 X8は水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルである。 X9はアミノ保護基である。 X10はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールである。 X11はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロアリール、-OX10、または -NX8X14である。 X14は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールで ある。]。 32. R1がヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エステルを形成し、 R2が-OCOZ2または-OCOOZ2であるか、R1と共に炭酸エステルを形成し、 R4が-OCOZ4であり、 R9が水素またはケトであり、 R13がヒドロキシ、保護ヒドロキシ、または であり、 R14が水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R1と共に炭酸エステルを 形 成し、 X1が-OX6または-NX8X9であり、 X2が水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルであり、 X3とX4が独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロ アリールであり、 X5が-X10、-OX10、または-NX8X10であり、 X6がヒドロキシ保護基であり、 X8が水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルであり、 X9がアミノ保護基であり、 X10がヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールであり、 Z2とZ4が独立して、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリ ールである請求項31に記載の方法。 33. 酸触媒が無機酸である請求項29に記載の方法。 34. ケタール化剤が次に示す化学式を持つ請求項29に記載の方法: [式中、X31、X32、X33およびX34は独立して、ヒドロカルビル、置換ヒドロカル ビルまたはヘテロアリールである]。 35. ケタール化剤が次に示す化学式を持つ請求項29に記載の方法: [式中、X31、X32およびX33は独立して、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル またはヘテロアリールである]。 36. ケタール化剤がビニルエーテルである請求項29に記載の方法。 37. 次に示す構造を持つタキサン: [式中、 Mは金属であるか、アンモニウムを含む。 R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エ ステルを形成する。 R2はケト、-OT2、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する。 R4は-OT4またはアシルオキシである。 R7は-OSiRJRKRLである。 R9は水素、ケト、-OT9、またはアシルオキシである。 R10は水素、ケト、-OT10、またはアシルオキシである。 R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ケト、またはMO-である。 R14は水素、-OT14、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する 。 RJ、RK、RLは独立して、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロ アリールであるが、RJ、RKおよびRLのそれぞれがアルキルである場合は、RJ、RK およびRLの少なくとも一つは少なくとも4つの炭素原子を持つ炭素骨格を含むも のとする。 T2、T4、T9、T10、およびT14は独立して水素またはヒドロキシ保護基である。 ]。 38. R10が-OT10であり、T10がSiRDRERFであり、RD、RE、RFが独立してヒドロ カルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールである請求項37に記載の タキサン。 39. R1がヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エステルを形成し、 R2が-OCOZ2または-OCOOZ2であるか、R1と共に炭酸エステルを形成し、 R4が-OCOZ4であり、 R9が水素またはケトであり、 R13がヒドロキシ、保護ヒドロキシ、または であり、 R14が水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R1と共に炭酸エステルを 形成し、 X1が-OX6または-NX8X9であり、 X2が水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルであり、 X3とX4が独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテ ロアリールであり、 X5が-X10、-OX10、または-NX8X10であり、 X6がヒドロキシ保護基であり、 X8が水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルであり、 X9がアミノ保護基であり、 X10がヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールであり、 Z2とZ4が独立して、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリ ールである請求項37に記載のタキサン。 40. 次に示す構造を持つタキサン: [式中、 Mは金属であるか、アンモニウムを含む。 R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エ ステルを形成する。 R2はケト、-OT2、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する。 R4は-OT4またはアシルオキシである。 R7は-OT7またはアシルオキシである。 R9は水素、ケト、-OT9、またはアシルオキシである。 R10はアシルオキシ(ただしそのアシル部分はアセトキシではないものとする )である。 R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ケト、またはMO-である。 R14は水素、-OT14、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する 。 T2、T4、T7、T9、およびT14は独立して水素またはヒドロキシ保護基である。 ]。 41. 次に示す構造を持つタキサン: [式中、 Mは金属であるか、アンモニウムを含む。 R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エ ステルを形成する。 R2はケト、-OT2、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する。 R4は-OT4またはアシルオキシである。 R7は水素、ハロゲン、-OT7またはアシルオキシである。 R9は水素、ケト、-OT9、またはアシルオキシである。 R10は-OSiRDRERFである。 R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ケト、またはMO-である。 R14は水素または-OT14であるか、R1と共に炭酸エステルを形成する。 RD、RE、RFは独立して、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロ アリールである。 T2、T4、T7、T9およびT14は独立して、水素またはヒドロキシ保護基である。 ]。 42. R7がアシルオキシである請求項40に記載のタキサン。 43. 次に示す構造を持つタキサン: [式中、 Mは金属であるか、アンモニウムを含む。 R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エ ステルを形成する。 R2はケト、-OT2、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する。 R4は-OT4またはアシルオキシである。 R7はアシルオキシである。 R9は水素、ケト、-OT9、またはアシルオキシである。 R10は水素、ケト、-OT10、またはアシルオキシである。 R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ケト、またはMO-である。 R14は水素、-OT14、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する 。 T2、T4、T9、T10およびT14は独立して、水素またはヒドロキシ保護基である。 ]。 44. 次に示す構造を持つタキサン: [式中、 Mは金属であるか、アンモニウムを含む。 R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エ ステルを形成する。 R2はケト、-OT2、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する。 R4は-OT4またはアシルオキシである。 R7は-OT7である。 R9は水素、ケト、-OT9、またはアシルオキシである。 R10は水素、ケト、-OT10、またはアシルオキシである。 R13はヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ケト、またはMO-である。 R14は水素、-OT14、アシルオキシであるか、R1と共に炭酸エステルを形成する 。 T7はケタール基またはアセタール基である。 T2、T4、T9、T10およびT14は独立して、水素またはヒドロキシ保護基である。 ]。 45. R1がヒドロキシであるか、R14またはR2と共に炭酸エステルを形成し、 R2が-OCOZ2または-OCOOZ2であるか、R1と共に炭酸エステルを形成し、 R4が-OCOZ4であり、 R9が水素またはケトであり、 R13がヒドロキシ、保護ヒドロキシ、または であり、 R14が水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシであるか、R1と共に炭酸エステルを 形成し、 X1が-OX6または-NX8X9であり、 X2が水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルであり、 X3とX4が独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテ ロアリールであり、 X6が-X10、-OX10、または-NX8X10であり、 X6がヒドロキシ保護基であり、 X8が水素、ヒドロカルビル、または置換ヒドロカルビルであり、 X9がアミノ保護基であり、 X10がヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリールであり、 Z2とZ4が独立して、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはヘテロアリ ールである請求項44に記載のタキサン。
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