JP2000510470A - 1―デオキシバッカチンiii、1―デオキシタキソールおよび1―デオキシタキソール類似体、ならびにこれらの製造方法 - Google Patents

1―デオキシバッカチンiii、1―デオキシタキソールおよび1―デオキシタキソール類似体、ならびにこれらの製造方法

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JP2000510470A JP09540115A JP54011597A JP2000510470A JP 2000510470 A JP2000510470 A JP 2000510470A JP 09540115 A JP09540115 A JP 09540115A JP 54011597 A JP54011597 A JP 54011597A JP 2000510470 A JP2000510470 A JP 2000510470A
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タン,スーハン
リアン,フェン
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Abstract

(57)【要約】 1−デオキシバッカチンIII、1−デオキシタキソールおよび1−デオキシタキソール類似体ならびにその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】 1−デオキシバッカチンIII、1−デオキシタキソールおよび 1−デオキシタキソール類似体、ならびにこれらの製造方法 本発明は、ザ・ナショナル・インスチチュート・オブ・ヘルスによって付与さ れたNIH認可#CA42031のもとで政府の支援を受けて為された。政府は 本発明に一定の権利を有している。関連出願の参照 本出願は、少なくとも部分的に、仮出願No.60/016,927(1996年5月6日出願) からの優先権を主張している。発明の背景 本発明は、抗腫瘍剤としての有用性を有する新規なタキサン類およびその製造 方法に関する。 テルペン類のタキサン(taxane)族[バッカチンIIIおよびタキソール(taxol)は その構成員である]は、生物学および化学の両分野において大きな興味が持たれ ている。タキソールは、広スペクトルの腫瘍抑制活性を有する有望な癌化学療法 物質である。タキソールは2'R,3'S立体配置を持ち、以下の構造式で示され る: [式中、Acはアセチルである]。 この有望な活性のゆえに、現在、タキソールは仏国および米国の両国において臨 床試験を受けている。 コーリン(Colin)らは米国特許No.4,814,470において、以下の構造式(II)で示 されるタキソール誘導体が、タキソール(I)の活性よりも有意に高い活性を有す ることを報告した: R'は水素またはアセチルであり、R''およびR'''の一方はヒドロキシであり、 他方はt-ブトキシカルボニルアミノであり、これらの立体異性体形ならびにそ の混合物。R''がヒドロキシであり、R'''がt-ブトキシカルボニルアミノであ り、2'R,3'S立体配置を有する上記式で示される化合物は、タキソテレ(taxo tere)と呼ばれるのが普通である。 タキソールおよびタキソテレは有望な化学療法物質であるが、これらは普遍的 に有効である訳ではない。従って、さらに別の化学療法物質がなお必要とされて いる。発明の要約 従って、本発明の目的の1つは、有効な抗腫瘍物質である新規なタキサン類お よびその製造方法を提供することである。 即ち、簡単に言うと、本発明は、1−デオキシバッカチンIII、1−デオキシ タキソールおよび1−デオキシタキソール類似体の製造方法に関する。この方法 は、少なくとも1つの以下の工程を包含する: (a)式: で示される化合物を、メタクロロ過安息香酸などの過酸と反応させて、式:[式中、P10はトリエチルシリルなどのシリル系ヒドロキシ保護基であり、この 反応においては、保護されたヒドロキシ基−OP10が隣接炭素に移動し、−OP9 (P9はP10と同じである)になる] で示される化合物を得る; (b)式: で示される化合物を、(ia)遷移金属触媒(好ましくは、チタンテトライソプロポ キシド)の存在下でのヒドロペルオキシド(好ましくは、t-BuOOH)によるオレフィ ン残基のエポキシ化、または(ib)過酸(例えば、過酢酸)によるオレフィン残基の 処理、その後の(ii)スルフィド(好ましくは、ジメチルスルフィド)の付加、その 後の遷移金属触媒(好ましくは、チタンテトライソプロポキシド)の存在下での加 熱からなるエポキシアルコール・フラグメンテーションにかけて、式: [式中、P9はヒドロキシ保護基、例えばシリル基、ケタール、アセタール、また はエーテル(反応性官能基を含まない)である] で示される化合物を得る; (c)式:で示される化合物を、ビニル有機金属試薬と反応させて、式: で示される化合物を得る; (d)式: で示される化合物を、パラジウム触媒と反応させて、式: で示される化合物を得る; (e)式:で示される化合物を、メタノール中で塩基(最も好ましくは、BaO)と反応させ、 そのC7ヒドロキシ置換基を保護(例えば、上記生成物とTESOTfとの反応 による)して、式: で示される化合物を得る;および (f)式: で示される化合物を、SeO2と反応させて、式: で示される化合物を得る; [上記式中、E7は水素またはヒドロキシ保護基であり、P2、P7、P9、P10お よびP13は後記に定義するヒドロキシ保護基である]。 一般的に言うと、本発明の方法を用いて、以下の式で示される1−デオキシバ ッカチンIII、1−デオキシタキソールおよび1−デオキシタキソール類似体を 製造することができる: [式中、Mはアンモニウムからなるか、または金属であり; R2は-OT2、−OCOZ2または−OCOOZ2であり; R4は−OT4、−OCOZ4または−OCOOZ4であり; R6は水素、ケト、−OT6、−OCOZ6または−OCOOZ6であり; R7は水素、ハロゲン、−OT7、−OCOZ7または−OCOOZ7であり; R9は水素、ケト、−OT9、−OCOZ9または−OCOOZ9であり; R10は水素、ケト、−OT10、−OCOZ10または−OCOOZ10であり; R6、R7、R9およびR10は、独立して、αまたはβ立体化学配置を持ち; R13はヒドロキシ、保護されたヒドロキシ、ケト、MO−、または以下の基: であり; T2、T4、T6、T7、T9およびT10は、独立して、水素またはヒドロキシ保 護基であり; X1は−OX6であり; X2は水素、炭化水素、ヘテロ置換された炭化水素またはヘテロアリールであ り; X3およびX4は、独立して、水素、炭化水素、ヘテロ置換された炭化水素また はヘテロアリールであり; X5は−COX10、−COOX10、−COSX10または−CONX810であり ; X6は水素、炭化水素、ヘテロ置換された炭化水素、ヘテロアリールまたはヒ ドロキシ保護基、またはタキサン誘導体の水溶性を増加させる官能基であり; X8は水素、炭化水素、ヘテロ置換された炭化水素であり; X10は炭化水素、ヘテロ置換された炭化水素またはヘテロアリールであり;そ して Z2、Z4、Z6、Z7、Z9およびZ10は、独立して、炭化水素、ヘテロ置換さ れた炭化水素またはヘテロアリールである]。 さらに、本発明は以下の式で示される化合物に関する: [上記式中、E7は水素またはヒドロキシ保護基であり、Bzはベンゾイルであり 、P2、P3、P7、P9、P10およびP13はヒドロキシ保護基であり、R13は上記 定義の通りである]。 これらの化合物は、1−デオキシバッカチンIII、1−デオキシタキソールおよ び他の類似体の合成における重要な中間体である。本発明は、これら重要な中間 体を製造するための方法にも関する。 本発明の他の目的および特徴の一部を以下に挙げ、また、一部は以下から明ら かになるであろう。好ましい態様の詳細な説明 本発明の方法は、1−デオキシバッカチンIII、1−デオキシ−10−デアク チルバッカチンIIIまたはこれらの類似体からの、1−デオキシタキソール、1 −デオキシタキソテレならびに1−デオキシタキソールおよび1−デオキシタキ ソテレの類似体の製造を可能にする。好ましい態様においては、これらの化合物 は、以下の式で示される:[式中、Mはアンモニウムからなるか、または金属であり; R2は−O−COZ2であり; R4は−OCOZ4であり; R6は水素であり; R7は水素、−OT7または−OCOZ7であり; R9は水素、ケト、−OT9または−OCOZ9であり; R10は水素、ケト、−OT10または−OCOZ10であり; R13はMO−または以下の基: であり; T7、T9およびT10は、独立して、水素またはヒドロキシ保護基であり; X1は−OX6であり; X2は水素であり; X3はアルキル、置換されたアルキル、アルケニル、置換されたアルケニル、 アルキニル、置換されたアルキニル、アリール、置換されたアリールまたはヘテ ロアリールであり; X4は水素であり; X5は−COX10または−COOX10であり; X6は水素またはヒドロキシ保護基であり; X10はアルキル、置換されたアルキル、アルケニル、置換されたアルケニル、 アルキニル、置換されたアルキニル、フェニル、置換されたフェニルまたはヘテ ロアリールであり; Z2はアルキル、置換されたアルキル、フェニル、置換されたフェニルまたは ヘテロアリールであり; Z4はフェニル、置換されたフェニルまたはヘテロアリールであり; Z7、Z9およびZ10は、独立して、アルキル、置換されたアルキル、フェニル 、置換されたフェニルまたはヘテロアリールである]。 1−デオキシバッカチンIIIの合成例を反応式1に示す。出発物質であるジオ ール1は、市販されているパッチノ(patchino)[通常は、B−パチュリン(patcho uline)エポキシドとして知られる]から調製することができる。初めに、パッチ ノを有機金属化合物(例えば、t-ブチルリチウム)と反応させ、次いでチタンテ トライソプロポキシドの存在下に有機過酸化物(例えば、t-ブチルペルオキシド )を用いて酸化して、第三アルコールを得る。次いで、この第三アルコールを、 酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸)の存在下に低温(40〜−100℃ の範囲)でルイス酸(例えば、三フッ化ホウ素)と反応させる。ジオール1の調製 のためのこの反応スキームの図示(実験的詳細を伴う)は、米国特許No.4,876,39 9において見ることができる。反応式1 1−デオキシ−バッチカンIII この反応式において、P2はBOMであり;P3はTMSであり;P7は化合物1 2〜15ではAcであり、化合物18〜23ではTESであり;P9は化合物4、 5、6および7ではTESであり、化合物8、9、10、11および12ではT MSであり;P10はTESであり;P13は化合物7〜21ではTBSであり、化 合物22および23ではTESである。しかし、P2、P3、P7、P9、P10、 およびP13が他のヒドロキシ保護基であってもよいことを理解すべきである。 一般に、C13側鎖を有する四環式タキサンは、β−ラクタムを、タキサン四 環式核およびC13位の金属またはアンモニウムオキシド置換基を有するアルコ キシドと反応させて、C13位にβ−アミノエステル置換基を有する化合物を生 成させることによって得ることができる。このβ−ラクタムは、以下の構造式を 有する: [式中、X1〜X5は上記定義の通りである]。 四環式タキサン核およびC13位の金属オキシドまたはアンモニウムオキシド置 換基を有するアルコキシドは、以下の構造式を有する: [式中、R2、R4、R6、R7、R9、R10およびR13は上記定義の通りであり、M はアンモニウムからなるか、またはIA、IIA、遷移(ランタニドおよびアクチニド を含む)、IIB、IIIA、IVA、VAまたはVIA族金属(CAS版)から所望により選択さ れる金属である]。 Mがアンモニウムからなるときには、テトラアルキルアンモニウムであるのが好 ましく、このテトラアルキルアンモニウム置換基のアルキル成分はメチルまたは ブチルなどのC1〜C10アルキルであるのが好ましい。 1−デオキシタキソールは、1−デオキシバッカチンIII24のC7ヒドロキ シ基を適当なヒドロキシ保護基で保護し、この7位が保護されたバッカチンIII を対応するアルコキシドに変換し、このアルコキシドを、X1が保護されたヒド ロキシであり、X3がフェニルであり、X5がベンゾイルであり、X2およびX4が 水素であるβ−ラクタムと反応させることによって製造することができる。2− メトキシプロピル(「MOP」)、1−エトキシエチル(「EE」)、ベンジルオキ シメチルなどの保護基が好ましいが、トリアルキルおよびトリアリールシリル基 などの種々の他の通常の保護基を用いることもできる。 1−デオキシタキソテレは、1−デオキシバッカチンIIIの代わりに1−デオ キシ−10−デアセチルバッカチンIIIを用いることおよびβ−ラクタムのX5が ベンゾイルではなくt-ブトキシカルボニルであることを除き、1−デオキシタ キソールと同様にして調製することができる。 1−デオキシ−10−デアセチル−バッカチンIIIは、化合物22から始めて 、反応式2に記載したようにして調製することができる。 反応式2 別の側鎖置換基を有する1−デオキシタキソールおよび1−デオキシタキソテ レの類似体は、他の適当に置換したβ−ラクタムを用いて調製することができる 。例えば、C3'位にアルキル、アルケニル、アルキニル、置換されたアリール 、ヘテロアリールまたは置換されたヘテロアリール置換基を有する1−デオキシ タキソールおよび1−デオキシタキソテレ類似体は、X3がアルキル、アルケニ ル、アルキニル、置換されたアリール、ヘテロアリールまたは置換されたヘテロ アリールであるβ−ラクタムを用いて調製する。また、β−ラクタムのX5は、 −COX10、−COOX10、−COSX10または−CONX810(ここで、X8 およびX10は上記定義の通りである)であってもよい。 タキソールの1−デオキシ−10−デスアセトキシ類似体は、対応するバッカ チンIIIの1−デオキシ−10−デスアセトキシ誘導体および10−DABの1 −デオキシ−10−デスオキシ誘導体から調製することができる。これらの誘導 体は、反応式3に示すように、1−デオキシ−バッカチンIIIまたは1−デオキ シ−10−DAB(またはこれらの誘導体)を二ヨウ化サマリウムと反応させるこ とによって調製することができる。C10脱離基を有する四環式タキサンと二ヨ ウ化サマリウムの間の反応は、テトラヒドロフランなどの溶媒中、0℃で行うこ とができる。好都合なことに、二ヨウ化サマリウムはC10脱離基を選択的に引 抜き、四環式核のC13側鎖および他の置換基には作用しない。 反応式3 別のC9置換基を有する1−デオキシタキソールおよび1−デオキシタキソテ レの類似体は、1−デオキシタキソール、1−デオキシ−10−DAB、1−デ オキシバッカチンIIIまたは本明細書中に記載した他の中間体のいずれかのC9 ケト置換基を選択的に還元して、対応する9−β−ヒドロキシ−1−デオキシ誘 導体を得ることによって調製することができる。還元剤は、好ましくは水素化ホ ウ素化合物であり、最も好ましくはテトラブチルアンモニウムボロハイドライド (Bu4NBH4)またはトリアセトキシボロハイドライドである。 反応式4に示すように、塩化メチレン中での1−デオキシバッカチンIII24 とBu4NBH4との反応は、9−デスオキソ−9β−ヒドロキシ−1−デオキシ バッカチンIII25を与える。C7ヒドロキシ基を適当な保護基で保護した後、 本明細書中の他の箇所に記載したようにして、適当な側鎖を7−保護化−9β− ヒドロキシ−1−デオキシ誘導体26に結合させることができる。従って、残存 する保護基を除去すると、C13側鎖を有する9β−ヒドロキシ−デスオキソ− 1−デオキシタキソールまたは他の9β−ヒドロキシ−1−デオキシ四環式タキ サンが得られる。反応式4 また、7−保護化−9β−ヒドロキシ−1−デオキシ誘導体26のC13ヒド ロキシ基を、反応式5に示すようにC7ヒドロキシ保護基に対して選択的に除去 しうる保護基で保護して、タキサンの種々の置換基のさらに別の選択的操作を可 能にすることができる。例えば、7,13−保護化−9β−ヒドロキシ−1−デ オキシ誘導体27とKHとの反応により、アセテート基をC10からC9に移動 させ、また、ヒドロキシ基をC9からC10に移動させ、これによって10−デ スアセチル誘導体28を得る。10−デスアセチル誘導体28のC10ヒドロキ シ基を保護基で保護して誘導体29を得る。誘導体29からC13ヒドロキシ保 護基を選択的に除去して誘導体30を生成させ、これに、上記のように適当な側 鎖を結合させる。反応式5 反応式6に示すように、10−デスアセチル誘導体28の酸化によって10− オキソ誘導体31を得ることができる。次いで、C13ヒドロキシ保護基を選択 的に除去し、続いて上記のように側鎖を結合させて、C13側鎖を有する9−ア セトキシ−10−オキソ−タキソールまたは他の9−アセトキシ−10−オキソ 四環式タキサンを得ることができる。また、10−オキソ誘導体31を還元剤( 例えば、二ヨウ化サマリウム)により還元することによってC9アセテート基を 選択的に除去して9−デスオキソ−10−オキソ誘導体32を生成させ、これか らC13ヒドロキシ保護基を選択的に除去し、続いて上記のように側鎖を結合さ せて、C13側鎖を有する9−デスオキソ−10−オキソ−1−デオキシタキソ ールまたは他の9−デスオキソ−10−オキソ−1−デオキシ四環式タキサンを 得ることができる。 反応式6 反応式7は、1−デオキシ−10−DABを還元してテトラオール33を得る 反応を示すものである。次いで、このテトラオール33のC7およびC10ヒド ロキシ基を保護基で選択的に保護してジオール34を得ることができ、これに、 上記のようにして、または四環置換基のさらに別の修飾の後に、C13側鎖を結 合させることができる。 反応式7 アセトキシ以外のC9および/またはC10アシルオキシ置換基を有するタキ サンは、反応式8に示すように出発物質として1−デオキシ−10−DABを用 いて調製することができる。1−デオキシ-10−DABのC7ヒドロキシを適 当な保護基で保護して7−保護化した1−デオキシ−10−DAB35を生成 させた後、7−保護された1−デオキシ−10−DAB 35のC10ヒドロキ シ置換基を、任意の通常のアシル化剤(例えば、酸クロリド)で容易にアシル化す ることができ、新たなC10アシルオキシ置換基を有する誘導体36を得ること ができる。酸クロリドの代わりに類似のクロロフォーメートを用いると、対応す るカーボネートが得られるであろう。C7ヒドロキシ基の脱保護、これに続くテ トラブチルアンモニウムボロハイドライドによる誘導体36のC9ケト置換基の 選択的還元、およびC7ヒドロキシ基の保護によって、9β−ヒドロキシ誘導体 37が得られ、これにC13側鎖を結合させることができる。また、上記の反応 式5に示すように、C10基およびC9基を移動させることができる。 反応式8 別のC2および/またはC4エステルを有するタキサンは、出発物質としてバ ッカチンIIIおよび10−DABを用いて調製することができる。バッカチンIII および10−DABのC2および/またはC4エステルを、還元剤(例えば、L AHまたはRed-Al)を用いて対応アルコールに選択的に還元することができ、次 いで、新たなエステルを、通常のアシル化剤(例えば、無水物および酸クロリド) をアミン(例えば、ピリジン、トリエチルアミン、DMAPまたはジイソプロピ ルエチルアミン)と組合わせて用いて置換することができる。また、アルコール を適当な塩基(例えば、LDA)で処理し、続いてアシル化剤(例えば、酸クロリ ド)で処理することにより、C2および/またはC4アルコールを、対応アルコ キシドの生成を経て新たなC2および/またはC4エステルに変換することがで きる。異なるC2およびC4アシルオキシ置換基を有するタキサンの調製につい ては、例えば、米国特許No.5,399,726(この特許は本明細書の一部を構成する) を参照。 反応式9において、7,10,13−保護した10−DAB 38を、水素化ア ルミニウムリチウムを用いてジオール39に変換する。LDAによるジオール3 9の脱保護とそれに続く酸クロリドとの反応により、C2エステル40が選択的 に得られる。LDAによるC2エステル40の脱保護とそれに続く酸クロリドと の反応により、C2,C4エステル41が得られる。酸クロリドの代わりにクロ ロフォーメートを用いたときには、生成物はC2またはC4カーボネート(−O COOZ2または−OCOOZ4)である。反応式9 C7ジヒドロおよび他のC7置換タキサンは、反応式10、11および12に 示すようにして調製することができる。 反応式10 反応式11 反応式12 反応式11に示すように、THF溶液中にて室温でFARにより処理すること によって、1−デオキシ−バッカチンIIIを7−フルオロ−1−デオキシ−バッ カチンIIIに変換することができる。遊離のC7ヒドロキシ基を有する他の1− デオキシ−バッカチン誘導体は同様に挙動する。また、過剰のトリエチルアミン 塩酸塩を含有する塩化メチレン溶液中で、メタンスルホニルクロリドおよびトリ エチルアミンを用いてバッカチンIIIを処理することにより、7−1−デオキシ −クロロバッカチンIIIを調製することができる。 C7アシルオキシ置換基を有するタキサンは、反応式12に示すようにして調 製することができる。C13保護基を選択的に除去し、それを金属(例えば、リ チウム)で置換することによって、7,13−保護された10−オキソ誘導体42 をその対応C13アルコキシドに変換する。次いで、このアルコキシドを、β− ラクタムまたは他の側鎖前駆体と反応させる。次いで、C7保護基の加水分解に より、C7ヒドロキシ置換基をC10に移動させ、C10オキソ置換基をC9に 移動させ、そしてC9アシルオキシ置換基をC7に移動させる。 別のC6置換基を有する1−デオキシタキサンを、リアン(Liang)ら[Tetrahed ron Letters ,Vol.36,No.17,pp.2901-2904(1995)]に記載された反応を用いて調製 することができる。しかし、タキソールの代わりに1−デオキシ−10,13− 保護化−10−DABから出発する。この反応スキームによれば、CF3SO2Clを用 いて1−デオキシ−10,13−保護化−10−DABを7−0−トリフレート に変換する。この7−0−トリフレートを1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)− ウンデカ−7−エン(DBU)で処理すると7−デオキシ中間体が得られ、これを OsO4と反応させ、次いで酸クロリドまたはクロロフォーメートと反応させると、 対応するC6エステルまたはカーボネートが得られる。 本明細書において、「Ar」はアリールを意味し;「Ph」はフェニルを意味し;「Bz」 はベンゾイルを意味し;「Me」はメチルを意味し;「Et」はエチルを意味し;「iPr」 はイソプロピルを意味し;「tBu」および「t-Bu」はt-ブチルを意味し;「R」は他に 定義されていなければ低級アルキルを意味し;「Ac」はアセチルを意味し;「Py」は ピリジンを意味し;「TES」はトリエチルシリルを意味し;「TMS」はトリメチ ルシリルを意味し;「TBS」はMe2t-BuSi-を意味し;「Tf」は−SO2CF3を意味 し;「BMDA」はBrMgNiPr2を意味し;「Swern」は(COCl)2,Et3Nを意味し;「LT MP」はリチウムテトラメチルピペリジドを意味し;「MOP」は2-メトキシ-2- プロピルを意味し;「BOM」はベンジルオキシメチルを意味し;「LDA」はリチ ウムジイソプロピルアミドを意味し;「LAH」は水素化アルミニウムリチウムを 意味し;「Red-Al」は水素化アルミニウムビス(2-メトキシエトキシ)ナトリウム を意味し;「Ms」はCH3SO2−を意味し;「TASF」はトリス(ジエチルアミノ) -スルホニウム-ジフルオロトリ メチルシリケートを意味し;「Ts」はトルエンスルホニルを意味し;「TBAF」は 水素化テトラブチルアンモニウムを意味し;「TPAP」は過ルテニウム酸テトラ プロピルアンモニウムを意味し;「DBU」はジアザビシクロウンデカンを意味し ;「DMAP」はp-ジメチルアミノピリジンを意味し;「LHMDS」はリチウムヘ キサメチルジシラジドを意味し;「DMF」はジメチルホルムアミドを意味し;「 AIBN」はアゾ-(ビス)-イソブチロニトリルを意味し;「10-DAB」は10-デス アセチルバッカチンIIIを意味し;「FAR」は2-クロロ-1,1,2-トリフルオロトリ エチルアミンを意味し;「mCPBA」はm-クロロ過安息香酸を意味し;「DDQ」 はジシアノジクロロキノンを意味し;「スルフヒドリル保護基」はヘミチオアセ タール、例えば1-エトキシエチルおよびメトキシメチル、チオエステルまたは チオカーボネートを包含し(これらに限定はされない);「アミン保護基」はカルバ メート、例えば2,2,2-トリクロロエチルカルバメートまたはt-ブチルカルバ メートを包含し(これらには限定されない);「保護されたヒドロキシ」は−OP( ここで、Pはヒドロキシ保護基である)を意味し;そして、「ヒドロキシ保護基」 は2〜10個の炭素を含むアセタール、2〜10個の炭素を含むケタール、エー テル、例えばメチル、t-ブチル、ベンジル、p-メトキシベンジル、p-ニトロベン ジル、アリル、トリチル、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、エトキシ エチル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、およびトリアルキ ルシリルエーテル、例えばトリメチルシリルエーテル、トリエチルシリルエーテ ル、ジメチルアリールシリルエーテル、トリイソプロピルシリルエーテルおよび t-ブチルジメチルシリルエーテル;エステル、例えばベンゾイル、アセチル、フ ェニルアセチル、ホルミル、モノ-、ジ−およびトリ-ハロアセチル、例えばクロ ロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル; およびカーボネート、例えば1〜6個の炭素原子を含むアルキルカーボネート、 例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソ ブチルおよびn-ペンチルカーボネート;1〜6個の炭素原子を含み、1またはそ れ以上のハロゲン原子で置換されたアルキルカーボネート、例えば2,2,2-ト リクロロエトキシメチルおよび2,2,2-トリクロロエチルカーボネー ト;2〜6個の炭素原子を含むアルケニルカーボネート、例えばビニルおよびア リルカーボネート;3〜6個の炭素原子を含むシクロアルキルカーボネート、例 えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルカー ボネート;および所望により1またはそれ以上のC1-6アルコキシまたはニトロ で環が置換されたフェニルまたはベンジルカーボネートを包含する(これらに限 定はされない)。他のヒドロキシ、スルフヒドリルおよびアミン保護基は、グリ ーン(T.W.Greene)の「有機合成における保護基」(John Wiley and Sons,1981) 中に見い出すことができる。 本明細書中における「炭化水素」部分は、炭素および水素元素のみからなる有 機化合物または有機基である。これらの部分には、アルキル、アルケニル、アル キニルおよびアリール部分が含まれる。また、これらの部分には、他の脂肪族ま たは環式炭化水素基で置換されたアルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリ ール部分、例えばアルカンアリール、アルケンアリールおよびアルキンアリール が含まれる。これら部分は、1〜20個の炭素原子を含有するのが好ましい。 本明細書におけるアルキル基は、主鎖に1〜6個の炭素原子を含み、20個ま での炭素原子を含む低級アルキルであるのが好ましい。これらは直鎖または分岐 鎖であってよく、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシル などを包含する。これらは、脂肪族または環式炭化水素基で置換されていてよく 、また、本明細書中に記載した種々の置換基でヘテロ置換されていてもよい。 本明細書におけるアルケニル基は、主鎖に2〜6個の炭素原子を含み、20個 までの炭素原子を含む低級アルケニルであるのが好ましい。これらは直鎖または 分岐鎖であってよく、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソ ブテニル、ヘキセニルなどを包含する。これらは、脂肪族または環式炭化水素基 で置換されていてよく、また、本明細書中に記載した種々の置換基でヘテロ置換 されていてもよい。 本明細書におけるアルキニル基は、主鎖に2〜6個の炭素原子を含み、20個 までの炭素原子を含む低級アルキニルであるのが好ましい。これらは直鎖または 分岐鎖であってよく、エチニル、プロピニル、ブチニル、イソブチニル、ヘキシ ニルなどを包含する。これらは、脂肪族または環式炭化水素基で置換されていて よく、また、本明細書中に記載した種々の置換基でヘテロ置換されていてもよい 。 本明細書におけるアリール部分は、6〜20個の炭素原子を含み、フェニルを 包含する。これらは炭化水素であってよく、また、本明細書中に記載した種々の 置換基でヘテロ置換されていてもよい。フェニルがより好ましいアリールである 。 記載したヘテロアリール部分は、芳香族化合物または芳香族基に類似し、合計 して5〜20個の原子(通常は5または6個の環原子)および少なくとも1個の炭 素以外の原子を含む複素環式化合物または複素環式基であり、例えばフリル、チ エニル、ピリジルなどである。このヘテロアリール部分は、炭化水素、ヘテロ置 換された炭化水素またはヘテロ原子含有置換基で置換されていてもよく、このヘ テロ原子は窒素、酸素、ケイ素、リン、ホウ素、硫黄およびハロゲンからなる群 から選択してよい。これらの置換基には、低級アルコキシ、例えばメトキシ、エ トキシ、ブトキシ;ハロゲン、例えばクロロまたはフルオロ;エーテル;アセタ ール;ケタール;エステル;ヘテロアリール、例えばフリルまたはチエニル;ア ルカンオキシ;ヒドロキシ;保護されたヒドロキシ;アシル;アシルオキシ;ニ トロ;アミノ;およびアミドが含まれる。 本明細書におけるヘテロ置換された炭化水素部分は、少なくとも1個の炭素以 外の原子で置換された炭化水素部分であり、炭素鎖の原子がヘテロ原子、例えば 窒素、酸素、ケイ素、リン、ホウ素、硫黄またはハロゲン原子で置換された部分 を包含する。これらの置換基には、低級アルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ 、ブトキシ;ハロゲン、例えばクロロまたはフルオロ;エーテル;アセタール; ケタール;エステル;ヘテロアリール、例えばフリルまたはチエニル;アルカン オキシ;ヒドロキシ;保護されたヒドロキシ;アシル;アシルオキシ;ニトロ; アミノ;およびアミドが含まれる。 本明細書におけるアシル部分は、炭化水素、置換された炭化水素またはヘテロ アリール部分を含む。 本明細書におけるアルコキシカルボニルオキシ部分は、低級炭化水素または置 換された炭化水素部分を含む。 以下の実施例は本発明を説明するものである。 実施例 反応式1 ヒドロキシケトン2 0℃で窒素下のDMF(35mL)中の3,10−ジオール1(3.49g、14 .78mモル)の撹拌溶液に、固体のピリジニウムジクロメート(「PDC」)(7. 20g、19.15mモル)を30分間かけて3回で加えた。次いで、この反応混 合物を室温まで温めた。6時間後に、反応混合物をH2O(500mL)中に注ぎ 、ヘキサン中の15%酢酸エチル(200mL×3回)で抽出した。有機層を合わ せ、無水Na2SO4で乾燥した。溶媒の除去とその後のフラッシュクロマトグラフィ ー精製(10%EtOAc/ヘキサン)により、3.34g(97%収率)の所望のヒドロ キシケトン2を白色固体として得た。 2:mp:73-74℃; IR(CCl4):ν 3520、3000、2960、2900、2820、1730、1440、1330、990、970cm-1 ; MS(CI):235(M++1,100)、217(65)。 トリエチルシリルエノールエーテル3 −78℃で窒素下のTHF中のLDAの0.94M撹拌溶液(1.41mL、1. 3 3mモル)に、HMPA(0.23mL、1.33mモル)およびTHF(1.5mL) 中のヒドロキシケトン2(156mg、0.667mモル)の溶液を、フラスコ側 面下方に滴下した。0.5時間後に、THF中のTESClの0.1M溶液(6.67 mL、0.667mモル)を、フラスコ側面下方に0.1mL/分の速度で加えた 。添加の完了後、反応混合物をさらに5分間撹拌し、次いで、激しく撹拌した飽 和NaHCO3水溶液(50mL)中に素早く注いだ。この混合物をヘキサン(50mL ×3回)で抽出し、合わせた有機層をH2O(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾 燥した。溶媒の除去とその後のフラッシュクロマトグラフィー精製(10%EtOAc /ヘキサン)により、225mg(97%収率)のトリエチルシリルエノールエー テル3を無色油状物として得た。 IR(CCl4):ν 3510、3010、2960、2910、2880、2830、1630、1440、1330、1310 、1230、1150、1040、1010、880、700cm-1; MS(CI):349(M++1,54)、331(100)。 トリエチルシリルオキシケトン4 0℃で窒素下のヘキサン(300mL)中のトリエチルシリルエノールエーテル 3(5.335g、15.33mモル)の撹拌溶液に、NaHCO3(6.427g、76. 55mモル)およびm−クロロペルオキシ安息香酸(67%純度、4.533g、 17.60mモル)を0.5時間かけて4回で加えた。2.5時間後に、反応混合物 をヘキサン(200mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液と飽和Na2S2O3水溶液の1 :1混合物(400mL)中に注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン(100 mL×2回)で抽出した。合わせた有機層をH2O(100mL)で洗浄し、無水Na2 SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して黄色味を帯びた油状物(5.7g)を得た。この物 質をフラッシュクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)で精製して、5.49 5g(98%収率)のトリエチルシリルオキシケトン4を無色油状物として得た。 IR(CCl4):ν 3520、3000、2960、2920、2880、2830、1730、1450、1330、1220 、1160、1105、980、960、920、700cm-1; MS(CI):365(M++1,34)、347(100)、335(42)、233(35)。 トリエチルシリルオキシジオール5 0℃で窒素下のエチルエーテル(30mL)中の水素化アルミニウムリチウム( 0.263g、6.932mモル)の撹拌懸濁液に、エチルエーテル(20mL)中 のトリエチルシリルオキシケトン4(2.527g、6.932mモル)の溶液を加 えた。この反応混合物を室温まで温めた。室温で2時間の後、混合物を0℃まで 再冷却し、エチルエーテル(50mL)で希釈し、H2O(2.5mL)の滴下によっ て反応停止させた。室温でさらに2時間撹拌した後、白色懸濁液を酢酸エチル( 100mL)でさらに希釈し、無水Na2SO4で乾燥し、0.5インチのセライトパッ ドで 濾過した。濾液を減圧下で濃縮して2.434g(96%収率)のトリエチルシリ ルオキシジオール5を白色固体として得た。この固体を、さらに精製することな く用いた。 5:mp:62-63℃; IR(CCl4):ν 3640、3550、3020、2970、2920、2890、2850、1450、1330、1240 、1160、1140、1120、1100、1080、1040、1000、970、960、860、840、710cm-1 ; MS(CI):367(M++1,21、349(100)、337(22)、319(42)。 トリエチルシリルオキシケトジオール6 窒素下で0℃のCH2Cl2(25mL)中のトリエチルシリルオキシジオール5(8 86mg、2.42mモル)の激しく撹拌した溶液に、Ti(Oi-Pr)4(1.08mL) 3.63mモル)を加え、続いてヘキサン中のt-BuOOHの2M溶液(1.82mL、 3.63mモル)を滴下した。さらに2時間後に、ジメチルスルフィド(2.5mL )を加え、反応混合物を42℃の浴中で12時間、還流温度まで温めた。溶媒を 減圧下で蒸発させた。残留物を室温でTHF(200mL)に溶解し、激しく撹拌 しながらH2O(0.5mL)を加えた。2時間後に、得られた白色懸濁液を無水Na2 SO4で乾燥し、次いで0.5インチのセライトパッドで濾過し、酢酸エチル(5 0mL×2回)で溶離した。濾液を減圧下で濃縮して黄色油状物を得た。この油 状 物をフラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)で精製して、86 6.7mg(94%収率)のトリエチルシリルオキシケトジオール6を白色固体と して得た。 6:mp:106-107℃; IR(CCl4):ν 3650、3550、3460、2980、2900、2870、1670、1455、1410、1370 、1280、1240、1210、1160、1090、1050、1030、1010、960、860、720cm-1; MS(EI):382(M+,2)、353(10)、335(5)、307(4)、250(4)、215(67)、75(100)。 t- ブチルジメチルシリルオキシケトン7 0℃で窒素下のピリジン(35mL)中のトリエチルシリルオキシケトジオール 6(883mg、2.31mモル)の撹拌溶液に、TBSOTf(0.485mL、2.77 1mモル)を滴下した。次いで、この溶液を室温まで温めた。室温で2時間の後 、溶液をヘキサン(100mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(150mL)中に注 いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン(100mL×2回)で抽出した。有機層 を合わせ、10%CuSO4水溶液(50mL)、続いてH2O(20mL)で洗浄し、無 水Na2SO4で乾燥した。溶媒の除去とその後のフラッシュクロマトグラフィー精製 (2.5%EtOAc/ヘキサン)により、1.122g(98%収率)のt-ブ チルジメチルシリルオキシケトン7を白色固体として得た。 7:mp:128-130℃; IR(CCl4):ν 3530、2950、2930、2870、1670、1460、1250、109、1030)1010、 970、910、870、830、770、740cm-1; MS(CI):497(M++1,16)、479(100)、365(28)、346(35)、307(22)、205(91)。 トリメチルシリルエノールエーテル8 室温で窒素下のHMPA(0.3mL、3.3mモル)およびTHF(2.5mL) 中のt-ブチルジメチルシリルオキシケトン7(287mg、0.55mモル)の撹 拌溶液に、THF中の0.44M LDA溶液(3.8mL、1.65mモル)を滴下 した。室温で10分間撹拌した後、THF中の1.0 MTMSCl溶液(1.7mL 、1.65mモル)を0.1mL/分の速度で滴下した。添加の完了後に、反応液 をさらに2分間撹拌した。次いで、トリエチルアミン(2.5mL)を加え、反応 混合物を飽和NaHCO3水溶液(150mL)中に注いだ。この水層をヘキサン(50 mL×3回)で抽出した。合わせた有機層をH2O(50mL)で洗浄し、無水Na2 SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、370mg(99%収率)のトリメチルシリル エノールエーテル8を無色油状物として得た。この物質を、さらに精製すること なく次の工 程で用いた。 IR(CHCl3):ν 2960、2880、2870、1680、1630、1460、1250、1130、1080、100 0、900、880、830cm-1; MS(CI):641(M++1,9)、551(65)、508(100)、379(80)。 ヒドロキシケトン9 0℃で窒素下のTHF(15mL)中のトリメチルシリルエノールエーテル8( 321mg、0.501mモル)の撹拌溶液に、固体のm−クロロペルオキシ安息 香酸(80%純度、216mg、1.00mモル)を3回で加えた。3時間後に、 反応混合物をヘキサン(50mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液と飽和Na2S2O3 水溶液の1:1混合物(200mL)中に注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサ ン(100mL×3回)で抽出した。合わせた有機層をH2O(100mL)で洗浄し 、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下に濃縮して、対応するトリメチルシリルオキシエ ポキシド(332mg)を白色固体として得た。この物質をさらに精製することな く次の工程で用いた。 メタノール(5mL)およびCHCl3(5mL)中の上記トリメチルシリルオキシエ ポキシド(332mg、約0.501mモル)の溶液を室温で24時間撹拌した。溶 媒の除去とその後のフラッシュクロマトグラフィー精製(5%EtOAc/ヘキサン) により、266mg(トリメチルシリルエノールエーテル8から91%の収率)の ヒドロキシケトン9を白色固体として得た。 9:mp:111-112℃; IR(CCl4):ν 3530、2960、2890、2870、1680、1460、1240、1160、1120、1080 、1060、1020、1000、990、880、830cm-1; MS(CI):585(M++1,34)、584(69)、567(13)、453(100)、363(30)、323(52)。 トリオール10 窒素下で−78℃のEt2O(20mL)中の4−ブロモ−4−ペンテン−1−オー ル(770.Omg、4.7mモル)の溶液に、ヘキサン中のt-BuLiの1.7M溶液( 8mL、13.6mモル)を加えた。次いで、この溶液を0℃で2時間撹拌した。 −10℃に冷却した後、Et2O(5mL)中のヒドロキシケトン9(370mg、O. 63mモル)の溶液を加えた。この溶液を−10℃で0.5時間撹拌し、次いで飽 和NaHCO3水溶液(150mL)中に注いだ。水層をEtOAc(100mL×3回)で抽出 した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。 残留物をフラッシュクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)で精製して、 400mg(95%収率)の所望のトリオール10を無色油状物として得た。 IR(CHCl3):ν 2950、2870、1090、1060、980、890cm-1; MS(CI):653(M++1-H2O)、539、521、503、449、431、407、390、316、294、24 4。 カーボネート11 窒素下で−78℃のCH2Cl2(2OmL)中のトリオール10(405mg、0.6 0m モル)の溶液に、ピリジン(4.7mL、60.0mモル)を加え、続いてトル エン中のCOCl2(6.0mL、6.0mモル)の溶液を加えた。次いで、この混合物 を0℃まで温め、この温度で50分間撹拌した。次いで、混合物をEtOAc(100 mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(200mL)中に注いだ。有機層を分離し、 水層をEtOAc(100mL×3回)で抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥し た。溶媒の除去により、所望のカーボネート11を黄色味を帯びた油状物として 得た。これを、さらに精製することなく用いた。 アセテート12 窒素下で室温のピリジン(5mL)中の上記カーボネート11の溶液に、Ac2O( 0.6mL、6.3mモル)を加えた。室温で9時間撹拌した後、溶液をヘキサン 中の20%EtOAc(100mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(100mL)中に注 いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン中の20%EtOAc(100mL×3回)で 抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥した。溶媒の除去とその後のフラッシ ュクロマトグラフィー精製(8%EtOAc/ヘキサン)により、433.2mg(98 %収率)の所望のアセテート12を無色油状物として得た。 IR(CHCl3):ν 2950、2850、1790、1713、1020、880、815cm-1; MS(CI):739(M++1)、691、665、607、563、503、473、431。 ヒドロキシアルケン13 0℃でCH3CN(2mL)中のアセテート12(433.0mg、0.586mモ ル)の溶液に、48%HF/ピリジン/CH3CN(1:8:8)の溶液(5.0mL) を加えた。0℃で3時間撹拌した後、溶液をEtOAc(50mL)で希釈し、飽和NaH CO3水溶液(100mL)中に注いだ。有機層を分離し、水層をEtOAc(100mL ×3回)で抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥した。溶媒の除去により、 黄色味を帯びた油状物を得た。これを、さらに精製することなく用いた。 窒素下で室温のCH2Cl2(4mL)中の上記油状物の溶液に、Et3N(0.32mL、 2.3mモル)を加え、次いでTESCl(0.20mL、1.2mモル)を加えた。室温 で1.5時間撹拌した後、溶液をヘキサン中の20%EtOAc(100mL)で希釈し 、飽和NaHCO3水溶液(100mL)中に注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン 中の20%EtOAc(100mL×3回)で抽出した。これら有機層を合わせ、Na2SO4 で乾燥した。溶媒の除去とその後のフラッシュクロマトグラフィー精製(15% EtOAc/ヘキサン)により、351.0mg(90%収率)の所望のヒドロキシアル ケン13を無色油状物として得た。さらに、2.3%の出発物質12および1.1 %の9,10−ジオールを得た。 IR(CHCl3):ν 2960、2780、1795、1735、1000、865cm-1; MS(CI):667(M++1)、649、623、605、587、535、473。 ケトン14 窒素下で室温のCH2Cl2(5mL)中のヒドロキシアルケン13(343.0mg、 0.515mモル)および3Åモレキュラーシーブ(200mg)の混合物に、4− メチルモルホリン(180mg、1.54mモル)および続いて過ルテニウム酸テ トラプロピルアンモニウム(18mg、0.05mモル)を加えた。室温で2時間 撹拌した後、混合物を短いシリカゲルパッドで濾過した。このシリカゲルを、ヘ キサン中の15%EtOAc(200mL)で洗浄した。溶媒の除去により、338.5 mg(99%収率)の所望のケトン14が無色油状物として得られ、これをさらに 精製することなく用いた。 IR(CHCl3):ν2960、2880、1800、1750、1000、865cm-1; MS(CI):665(M++1)、648、637、621、533、489。 ヒドロキシケトン15 窒素下で室温のDMF中のPd(acac)2/n-Bu3P(1:1)の0.1M溶液(1mL 、0.1mモル)に、DMF中のHCOOH/Et3N(1:1)の2.37M溶液(10 .2mL、24.2mモル)を加え、続いてDMF(5mL)中のケトン14(320 .0mg、0.48mモル)の溶液を加えた。室温で19時間撹拌した後、溶液をE t20(100mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(100mL)中に注いだ。有機層 を分離し、水層をEt2O(100mL×3回)で抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4 で乾燥した。溶媒の除去とその後のフラッシュクロマトグラフィー精製(15%E tOAc/ヘキサン)により、280.5mg(94%収率)の所望のヒドロキシケトン 15を無色油状物として得た。 ヒドロキシケトン16 窒素下で室温のCH2Cl2(15mL)中のヒドロキシケトン15(450.0mg、 0.72mモル)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.25mL、7.2m モル)を加え、続いてヨウ化テトラブチルアンモニウム(265.0mg、0.72 mモル)およびベンジルオキシメチルクロリド(0.5mL、3.6mモル)を加え た。室 温で24時間撹拌した後、さらにジイソプロピルエチルアミン(1.25mL、7 .2mモル)および続いてベンジルオキシメチルクロリド(0.5mL、3.6mモ ル)を加えた。この溶液を室温でさらに24時間撹拌し、次いで2時間40℃に 加熱した。室温まで再冷却した後、溶液をTHF(50mL)およびMeOH(5mL) で希釈した。次いで、0.1NのNaOH水溶液(10mL、1.0mモル)を加えた。 室温で1.5時間撹拌した後、溶液をヘキサン中の20%EtOAc(100mL)で希 釈し、飽和NaHCO3水溶液(50mL)中に注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサ ン中の20%EtOAc(50mL×3回)で抽出した。有機層を合わせ、飽和NH4Cl水 溶液(50mL)、飽和NaHCO3水溶液(50mL)で洗浄し、次いで、Na2SO4で乾燥 した。溶媒の除去とその後のフラッシュクロマトグラフィー精製(20%EtOAc/ ヘキサン)により、430.0mg(85%収率)の所望のヒドロキシケトン16を 無色油状物として得た。 ケトアルデヒド17 窒素下で室温のCH2Cl2(5mL)中のヒドロキシケトン16(130.0mg、0 .186mモル)および3Åモレキュラーシーブ(150mg)の混合物に、4−メ チルモルホリン(65.0mg、0.55mモル)および続いて過ルテニウム酸テト ラプロピルアンモニウム(7.0mg、0.02mモル)を加えた。室温で2分間撹 拌した後、混合物を短いシリカゲルパッドで濾過した。このシリカゲルを、ヘキ サン中の10%EtOAc(50mL)で洗浄した。溶媒の除去により、116.8mg (90%収率)の所望のケトアルデヒド17が無色油状物として得られ、これをさ らに精製することなく用いた。 アルケン18 MeOH中のBaOの0.08M溶液(10.0mL)を、窒素下で室温のケトアルデヒ ド17(116.8mg、0.167mモル)に加えた。室温で9時間撹拌した後、 溶液を減圧下で濃縮した。次いで、EtOAc(30mL)および飽和NaHCO3水溶液(2 0mL)を加えた。有機層を分離し、水層をEtOAc(30mL×5回)で抽出した。 有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥した。溶媒の除去により、110.0mg(94% 収率)の粗生成物が黄色味を帯びた油状物として得られ、これをさらに精製する ことなく用いた。 窒素下で0℃のピリジン(2mL)中の上記粗生成物(110.0mg、0.15 8mモル)の溶液に、TESOTf(0.11mL 0.47mモル)を加えた。0℃で1時 間撹拌した後、溶液をヘキサン中の10%EtOAc(30mL)で希釈し、飽和NaHCO3 水溶液(30mL)中に注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン中の10%EtO Ac(30mL×3回)で抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥した。溶媒の除 去とその後のフラッシュクロマトグラフィー精製(2%EtOAc/ヘキサン)により 、100.0mg(ヒドロキシケトン16から78%の全体収率)の所望のアルケ ン18を無色油状物として得た。 アリル性アルコール19 窒素下で室温のCH2Cl2(5mL)中のアルケン18(80.0mg、0.0985 mモル)の溶液に、t-BuOOH(90%純度、1.0mL、9.8mモル)を加え、続い てSeO2(109.0mg、0.985mモル)を加えた。室温で10時間撹拌した後 、 溶液をヘキサン中の20%EtOAc(50mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(20m L)中に注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン中の20%EtOAc(20mL× 3回)で抽出した。有機層を合わせ、水(10mL)で洗浄し、次いでNa2SO4で乾 燥した。溶媒の除去とその後のフラッシュクロマトグラフィー精製(3%EtOAc/ ヘキサン)により、75.0mg(92%収率)の所望のアリル性アルコール19を 無色油状物として得た。 ジオールメシレート20 窒素下で0℃のピリジン(0.7mL)中のアリル性アルコール19(14.0m g、0.017mモル)の溶液に、MsCl(0.05mL、0.645mモル)を加えた 。溶液を0℃で2時間撹拌した。次いでEt2O(1.5mL)、続いてTHF中のOsO4 の0.157M溶液(0.22mL、0.034mモル)を加えた。この混合物を1 2時間−20℃に維持し、次いでTHF(5mL)で希釈した。次いでNaHSO3(3 0mg)、続いてH2O(0.5mL)を加えた。室温で8時間撹拌した後、溶液をEtO Ac(50mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(50mL)中に注いだ。有機層を分離 し、水層をEtOAc(20mL×3回)で抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥 した。溶媒の除去により、15mgの所望のジオールメシレート2 0を黄色味を帯びた油状物として得た。これを、さらに精製することなく用いた 。 オキセタン21 窒素下で室温のトルエン(1.0mL)中の上記ジオールメシレート20の溶液 に、DBU(0.06mL、0.04mモル)を加えた。次いで、この溶液を15分 間で120℃(油浴温度)まで加熱し、さらに15分間120℃に維持した。溶媒 の除去とその後のフラッシュクロマトグラフィー精製(15%EtOAc/ヘキサン) により、12.5mg(アリル性アルコール19から87%の全体収率)の所望の オキセタン21を無色油状物として得た。 ジオール22 室温でCH3CN(0.1mL)中のオキセタン21(60.0mg、0.071m モル)の溶液に、48%HF/ピリジン/CH3CN(1:3.5:3.5)の溶液( 1.0mL)を加えた。室温で24時間撹拌した後、この溶液をEtOAc(50mL) で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(20mL)中に注いだ。有機層を分離し、水層をEt OAc(20mL×3回)で抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥した。溶媒の 除去により、テトラオールが黄色味を帯びた油状物として得られ、これをさらに 精製することなく用いた。 室温でピリジン(1mL)中の上記油状物の溶液に、TESCl(0.06mL、0.3 55mモル)を加えた。室温で21時間撹拌した後、溶液をEtOAc(10mL)で希 釈し、飽和NaHCO3水溶液(20mL)中に注いだ。有機層を分離し、水層をEtOAc( 20mL×3回)で抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥した。溶媒の除去 とその後のフラッシュクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)により、48. 0mg(93%の全体収率)の所望のジオール22を無色油状物として得た。 ビス−アセテート23 室温でピリジン(0.5mL)中のジオール22(5.0mg、0.007mモル) の溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(2.0mg、0.014mモル)、続いて Ac2O(0.01mL、0.1mモル)を加えた。室温で21時間撹拌した後、溶液をEtO Ac(10mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(20mL)中に注いだ。有機層を分離 し、水層をEtOAc(20mL×3回)で抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥 した。溶媒の除去とその後のフラッシュクロマトグラフィー精製(5%EtOAc/ヘ キサン)により、3.4mg(60%収率)の所望のビス−アセテート23を無色油 状物として得た。 1−デオキシ−バッカチンIII 室温でEtOAc(0.5mL)およびt-BuOH(0.5mL)中のビス−アセテート23( 3.4mg、0.0042mモル)の溶液に、10%Pd-炭素(4.0mg)を加えた 。H2下で45分間撹拌した後、混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、短いセライ トパッドで濾過した。溶媒の除去により無色油状物が得られ、次いでこれをCH Cl3(0.5mL)に溶解し、カラム(シリカゲル)にかけた。室温で2時間後に、カ ラムをEtOAcで洗浄した。次いで、溶媒の除去により所望の粗生成物が得られ、 これをさらに精製することなく用いた。 室温でピリジン(0.5mL)中の上記の粗生成物の溶液に、4−ピロリジノピ リジン(1.8mg、0.012mモル)、続いてピリジン(0.5mL)中のBzClの 1.0M溶液(0.5mL、0.5mモル)を加えた。室温で26時間撹拌した後、 この溶液をEtOAc(10mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(20mL)中に注いだ 。有機層を分離し、水層をEtOAc(20mL×3回)で抽出した。有機層を合わせ 、Na2SO4で乾燥した。次いで溶媒の除去により粗ベンゾエートが得られ、これを さらに精製することなく用いた。 室温でCH3CN(0.1mL)中の上記の粗ベンゾエートの溶液に、48%HF /ピリジン/CH3CN(1:3.5:3.5)の溶液(0.5mL)を加えた。室温で 27時間撹拌した後、この溶液をEtOAc(10mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液( 20mL)中に注いだ。有機層を分離し、水層をEtOAc(10mL×3回)で抽出し た。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥した。溶媒の除去とその後のフラッシュクロ マトグラフィー(60%EtOAc/ヘキサン)により、1.4mg(ビス−アセテート 23から59%の全体収率)の所望の1−デオキシ−バッカチンIIIを得た。 上記に鑑みて、本発明のいくつかの目的が達成されることがわかるであろう。 本発明の範囲から逸脱することなく上記構成に種々の変化を加えることができ るので、上記説明中に含まれる全ての事項は、説明のためのものであって限定の ためのものではないと理解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD, MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 リアン,フェン アメリカ合衆国27707ノースカロライナ州 ダーラム、アンダーソン・ストリート1600 番、アパートメント・ビー7 (72)発明者 ソモザ,カーメン アメリカ合衆国97331―4003オレゴン州コ ーバリス、デパートメント・オブ・ケミス トリー、ギルバート・ホール、オレゴン・ ステイト・ユニバーシティ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.1−デオキシバッカチンIII、1−デオキシタキソールまたは1−デオキ シタキソール類似体の合成に有用な中間体の製造方法であって、少なくとも1つ の以下の工程を含む方法: (a)式: で示される化合物を、ビニル有機金属試薬と反応させて、式: で示される化合物を得る; (b)式: で示される化合物を、パラジウム触媒と反応させて、式: で示される化合物を得る; (c)式: で示される化合物を、メタノール中で塩基、最も好ましくはBaOと反応させ、そ のC7ヒドロキシ置換基を、例えば上記生成物とTESOTfとの反応によって 保護して、式: で示される化合物を得る;および (d)式: で示される化合物を、SeO2と反応させて、式: で示される化合物を得る; [上記式中、E7は水素またはヒドロキシ保護基であり、P2、P7、P9、P10お よびP13はヒドロキシ保護基である]。 2.以下の式で示される化合物: [式中、Mはアンモニウムからなるか、または金属であり; R2は−OT2、−OCOZ2または−OCO0Z2であり; R4は−OT4、−OCOZ4または−OCOOZ4であり; R6は水素、ケト、−OT6、−OCOZ6または−OCOOZ6であり; R7は水素、ハロゲン、−OT7、−OCOZ7または−OCOOZ7であり; R9は水素、ケト、−OT9、−OCOZ9または−OCOOZ9であり; R10は水素、ケト、−OT10、−OCOZ10または−OCOOZ10であり; R6、R7、R9およびR10は、独立して、αまたはβ立体化学配置を持ち; R13はケト、MO−、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシまたは以下の基: であり; T2、T4、T6、T7、T9およびT10は、独立して、水素またはヒドロキシ保 護基であり; X1は−OX6であり; X2は水素、炭化水素、ヘテロ置換された炭化水素またはヘテロアリールであ り; X3およびX4は、独立して、水素、炭化水素、ヘテロ置換された炭化水素また はヘテロアリールであり; X5は−COX10、−COOX10、−COSX10または−CONX810であり ; X6は水素、炭化水素、ヘテロ置換された炭化水素、ヘテロアリールまたはヒ ドロキシ保護基、またはタキサン誘導体の水溶性を増加させる官能基であり; X8は水素、炭化水素、ヘテロ置換された炭化水素であり; X10は炭化水素、ヘテロ置換された炭化水素またはヘテロアリールであり;そ して Z2、Z4、Z6、Z7、Z9およびZ10は、独立して、炭化水素、ヘテロ置換さ れた炭化水素またはヘテロアリールである]。 3.R10がヒドロキシ、保護されたヒドロキシまたは−OCOZ10であり、Z10 がアルキル、置換されたアルキル、フェニル、置換されたフェニルまたはヘテ ロアリールである請求項2に記載の化合物。 4.R9がケトである請求項2に記載の化合物。 5.R7がヒドロキシまたは保護されたヒドロキシである請求項2に記載の化 合物。 6.R6が水素である請求項2に記載の化合物。 7.R4が−OCOZ4であり、Z4がフェニル、置換されたフェニルまたはヘ テロアリールである請求項2に記載の化合物。 8.R2が−OCOZ2であり、Z2がアルキル、置換されたアルキル、フェニ ル、置換されたフェニルまたはヘテロアリールである請求項2に記載の化合物。 9.R13がヒドロキシまたは保護されたヒドロキシである請求項2に記載の化 合物。 10.R13がMO−または以下の基:であり、M、X1、X2、X3、X4およびX5が請求項2に定義した通りである請 求項2に記載の化合物。 11.R2が−OCOZ2であり;R4が−OCOZ4であり;R7がヒドロキシ または保護されたヒドロキシであり;R9がケトであり;R10がヒドロキシ、保 護されたヒドロキシまたは−OCOZ10であり;Z2、Z4およびZ10が請求項2 に定義した通りである請求項2に記載の化合物。 12.R2がベンゾイルオキシであり;R4がアセトキシであり;R6が水素で あり;R7がヒドロキシまたは保護されたヒドロキシであり;R9がケトであり; R10がヒドロキシ、保護されたヒドロキシまたはアセトキシであり;R13 がヒドロキシまたは保護されたヒドロキシである請求項2に記載の化合物。 13.1−デオキシタキソールである請求項2に記載の化合物。 14.以下からなる群から選択される化合物: (a) [式中、R9は水素、ヒドロキシまたは保護されたヒドロキシであり、R10はヒド ロキシ、保護されたヒドロキシまたはケトである]; (b) [式中、R10はヒドロキシまたは保護されたヒドロキシである]; (c) [式中、R2は水素、ヒドロキシまたは保護されたヒドロキシであり、R9はヒド ロキシまたは保護されたヒドロキシであり、R10はヒドロキシまたは保護された ヒドロキシであり、R13はヒドロキシまたは保護されたヒドロキシである]; (d) [式中、R3はヒドロキシまたは保護されたヒドロキシであり、R9はヒドロキシ または保護されたヒドロキシであり、R10はヒドロキシまたは保護されたヒドロ キシであり、R13はヒドロキシまたは保護されたヒドロキシである]; (e) [式中、R2はヒドロキシまたは保護されたヒドロキシであるか、またはR3と一 緒になってカーボネートを形成し、R3は水素、ヒドロキシまたは保護されたヒ ドロキシであるか、またはR2と一緒になってカーボネートを形成し、R7はヒド ロキシ、保護されたヒドロキシまたはケトであり、R9はヒドロキシ、保護され たヒドロキシまたはケトであり、R10はヒドロキシまたは保護されたヒドロキシ であり、R13はヒドロキシまたは保護されたヒドロキシである]; (f) [式中、R2はヒドロキシまたは保護されたヒドロキシであり、R4はヒドロキシ または保護されたヒドロキシであるか、またはR4aと一緒になってケトを形成 し、R4aは−CH2OHであるか、またはR4と一緒になってケトを形成し、R5 はヒドロキシ、保護されたヒドロキシまたはCH3SO2−であり、R7はヒドロ キシまたは保護されたヒドロキシであり、R10はヒドロキシまたは保護されたヒ ドロキシであり、R13はヒドロキシまたは保護されたヒドロキシである];およ び (g) [式中、R2はヒドロキシまたは保護されたヒドロキシであり、R4はヒドロキシ 、保護されたヒドロキシまたはアセトキシであり、R7はヒドロキシまたは保護 されたヒドロキシであり、R10はヒドロキシ、保護されたヒドロキシまたはアセ トキシであり、R13はヒドロキシまたは保護されたヒドロキシである]。
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