JP2001244123A - 表面実装型平面磁気素子及びその製造方法 - Google Patents

表面実装型平面磁気素子及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001244123A
JP2001244123A JP2000050796A JP2000050796A JP2001244123A JP 2001244123 A JP2001244123 A JP 2001244123A JP 2000050796 A JP2000050796 A JP 2000050796A JP 2000050796 A JP2000050796 A JP 2000050796A JP 2001244123 A JP2001244123 A JP 2001244123A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
planar
magnetic element
film
ferrite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000050796A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuhiko Mizoguchi
徹彦 溝口
Tetsuo Inoue
哲夫 井上
Shigeru Yatabe
茂 谷田部
Yasutaka Fukuda
泰隆 福田
Yoshihito Tate
義仁 舘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
JFE Mineral Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Kawatetsu Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Kawatetsu Mining Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000050796A priority Critical patent/JP2001244123A/ja
Priority to US09/790,625 priority patent/US6831543B2/en
Publication of JP2001244123A publication Critical patent/JP2001244123A/ja
Priority to US10/791,706 priority patent/US6903645B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/29Terminals; Tapping arrangements for signal inductances
    • H01F27/292Surface mounted devices
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/0006Printed inductances
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/04Fixed inductances of the signal type  with magnetic core
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/12All metal or with adjacent metals
    • Y10T428/12431Foil or filament smaller than 6 mils
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/32Composite [nonstructural laminate] of inorganic material having metal-compound-containing layer and having defined magnetic layer

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)
  • Thin Magnetic Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】薄型化に優れ、表面実装可能で損失が小さく、
インダクタンスが大きく、周波数特性が優れ、特性のば
らつきが小さく、信頼性に優れている表面実装型平面磁
気素子を提供する。 【解決手段】上下部フェライト磁性膜とその間に介装さ
れた平面コイルとから構成され、基板がなく、上部フェ
ライト磁性膜のコイルの端子部に開孔が形成され、この
開孔を通ってコイル端子部に導通する外部電極が上部フ
ェライト上に形成された表面実装型平面磁気素子であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面実装型平面磁
気素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話やノート型パソコンなど
のような、電池で駆動される携帯機器の利用が進んでい
る。これらの携帯機器に対しては、従来からさらなる小
型・軽量化の要求があり、最近はこれに加えて、マルチ
メディア化への対応、すなわち、通信機能や表示機能の
充実、あるいは画像データを含んだ大量情報の高速処理
化などの高機能が求められている。これに伴い、電池か
らの単一電圧を、CPU、LCDモジュール、通信用パ
ワーアンプなどの様々な搭載デバイスが必要とする各々
の電圧レベルに変換できる電源の需要が増加してきた。
そこで、携帯機器の小型・軽量化と高機能化を両立させ
るために、電源に搭載されるトランス、インダクタなど
の磁気素子の小型・薄型化を進めることが重要な課題と
なっている。
【0003】このような状況の下で、従来、小型携帯機
器に対して焼結フェライトコアにコイルを巻いたトラン
スやインダクタが搭載されてきたが、これらは薄型化が
困難で電源の薄型化を阻害してきた。さらなる小型・軽
量化のためSi基板上に、金属磁性膜層/絶縁層/平面
コイル層/絶縁層/金属磁性膜層で構成された平面イン
ダクタが例えば日本応用磁気学会誌20(1996)9
22頁や、特開平4−363006号公報に開示されて
いる。しかし、これらの従来の平面インダクタは製造コ
ストと特性の面から問題点がある。すなわち、平面イン
ダクタは、6〜7μmの金属磁性膜をスパッタ法などで
成膜することと、金属磁性膜と平面コイルの間に絶縁層
を形成する必要があることで、従前の磁気素子に対し
て、コストアップが避けられない。
【0004】特性上の課題は以下の通りである。平面イ
ンダクタはMHz帯域の高周波で駆動されるため、電気
的に導体である金属磁性膜内部での渦電流の発生により
鉄損が増大する。また、上下金属磁性層がわずかな非磁
性空間を介して対峙しているため、垂直交番磁束が平面
コイルに鎖交し、渦電流が発生することでの損失の増大
という特性上の課題がある。前者に対しては、金属磁性
膜と同一の平面に高抵抗領域を形成して渦電流を細分化
すること(特開平6−7705号公報)が提案されてお
り、後者に対しては、平面コイル導体を複数に分割した
導体ラインにすること(特開平9−134820号公
報)によって特性改善の対策がとられている。しかしこ
れらによって十分に改善されたとはいえない。
【0005】これらの問題を解決するために、金属磁性
膜の代わりに印刷法やシート法で形成したフェライト磁
性膜を用いた平面型磁気素子が特開平11−26239
公報に開示されている。これはフェライト粉にバインダ
を混ぜた磁性ペーストをSi基板上に印刷、焼成するこ
とによって高抵抗のフェライト磁性膜を形成し、この膜
上にコイルパターンをメッキ法などで形成した後、さら
にその上に磁性膜を構成して磁気素子とするものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、配線
基板上への結線をワイヤボンディング法によって行って
いたため、表面実装技術(SMT)の採用が不可能で、
コストアップの要因となっていた。本発明は従来のこの
ような技術の欠点を改善し、低コストですぐれた特性を
有する表面実装型磁気素子を提供することを目的として
いる。本発明の具体的な課題は次の通りである。
【0007】(a)薄型化に優れ、表面実装の可能な平
面磁気素子であること (b)損失が小さくインダクタンスの大きな平面磁気素
子であること (c)周波数特性が優れ、特性のばらつきが小さく、信
頼性に優れていることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決する手段について鋭意検討してきたところ、以下
の手段を用いることによって目的を達成できることを見
出し本発明を完成した。以下に具体的な手段について種
々詳述するが、これらの手段は単独でも効果があり、さ
らに、2つ以上の手段を組み合わせてより大きな効果を
得ることが可能である。
【0009】本発明の第1の発明は、上下部フェライト
磁性膜とその間に介装された平面コイルとから成り、上
部フェライト磁性膜のコイルの端子部に開孔が形成さ
れ、該開孔を通ってコイル端子部に導通する外部電極が
上部フェライト上に形成されていることを特徴とする表
面実装型平面磁気素子である。
【0010】従来の平面磁気素子は、磁性膜やコイルを
支持する基板を有しており、これが素子厚みの大半を占
めていた。本発明では、平面型磁気素子の構造を、フェ
ライト磁性膜/平面コイル/フェライト磁性膜/外部電
極構造とし、基板を除くことによってさらに薄型化する
ことが可能になった。また、外部電極を付与したので、
表面実装技術を用いることが可能である。このような基
板を有しない磁気素子(基板フリー磁気素子)の製法の
一例を以下に示す。これは一例であって、本発明はもち
ろんこれに限定されるものではない。Cuを含んだ下部
フェライト膜をSi基板上に成膜し、引き続き平面コイ
ル、上部フェライト、外部電極を形成した後、例えば、
90℃、95%RHの恒温・恒湿下に10時間以上放置
すると、フェライト膜/基板界面での剥離が可能とな
り、基板フリー磁気素子が得られる。このような磁気素
子は使い方により、薄すぎてハンドリングに支障をきた
す場合には、従来通り基板付き磁気素子とし、これに外
部電極を付加して表面実装型磁気素子とすることもでき
る。
【0011】すなわち、本発明の第2の発明は、基板上
に下部フェライト磁性膜が形成され、その上に平面コイ
ルが形成され、さらにその上に平面コイルの端子部に開
孔を有する上部フェライト磁性膜が形成され、その上に
コイル端子部に導通する外部電極が形成されていること
を特徴とする表面実装型平面磁気素子である。この場
合、基板材料としては、支持体としての機能を果たせば
使用可能であるが、半導体工業に用いられているSi基
板又はAl23(アルミナ)基板を用いるとよく、コス
トパフォーマンスの点からより好適である。
【0012】以上の本発明の表面実装型平面磁気素子
は、前記平面コイルが1個のスパイラルコイル又は複数
のスパイラルコイルの直列もしくは並列結合体であると
好適である。そして、前記平面コイルはCu導体からな
るものが好ましい。その理由を以下に説明する。
【0013】平面コイルとしては、スパイラル型、ミア
ンダ型などを採用できるが、より大きなインダクタンス
を実現できるスパイラル型がより好適である。さらに
は、スパイラル型コイルを2つ以上直列もしくは並列に
磁気結合するように並べて、単体コイルインダクタンス
の同数倍以上の大きなインダクタンスを得ることができ
る。
【0014】平面磁気素子をDC/DCコンバータのチ
ョークコイルに用いた場合、電力損失Piは次式で表さ
れる。
【0015】
【数1】
【0016】ここで、Rdc:コイルの直流抵抗 Rm:磁性体の直流等価抵抗 Idc:直流電流 Ip:三角波のピーク電流 である。したがって、電力効率を上げるには、コイルの
直流抵抗Rdcを小さく、即ち比抵抗の小さなコイル材
料を使う方が望ましい。そのような材料としては、Ag
(1.47×10-6Ωcm)、Cu(1.55×10-6
Ωcm)、Ni(6.2×10-6Ωcm)があげられ
る。Cuは硫酸銅メッキ浴を用いるのに対し、Agはシ
アン化銀メッキ浴を用いるなど作業性が悪い。Cuに比
べてAgは高コストである。Agにはマイグレーション
の問題がある。Agの融点は962℃とCuの1085
℃に比べて低く上部フェライトの焼成温度を低くする必
要がある。Niは比抵抗が高く融点が1455℃高いた
め焼成温度が高くなり、Niのフェライトへの拡散が生
じる。以上の理由から、フェライト膜を用いた平面イン
ダクタにはCu平面コイルがより好適である。
【0017】次に、前記平面コイルは、スパッタ法など
のドライプロセスにより形成されたNb、Ta、Mo、
Wからなる群から選ばれた金属もしくはこれらの合金膜
とCu膜との積層膜をメッキ下地とする電気メッキ法に
より形成されたメッキCu導体から構成すると好適であ
る。Cuコイルを形成する手段としては、電気メッキ
法、無電解メッキ法、印刷・焼成法などがある。この
内、印刷・焼成法は信号用に用いられるチップインダク
タに多用されているが、バインダ成分の混入や焼成不完
全などから、比抵抗が劣化する問題がある。無電解メッ
キは、電気メッキに比べて析出速度が遅く、生産性が悪
いことに加え、還元剤からBやPの混入があり、比抵抗
は大幅に増大する。これらに対して、電気メッキは、高
生産性であり、かつ、バルクと同じ純金属が得られるた
め、小さな比抵抗となる。したがって、本発明の磁気素
子には電気メッキ法によって形成されたCu導体コイル
がより好適である。平面コイルを電気メッキで形成する
場合、フェライト膜が電気的に絶縁体なため、電極とな
るメッキ下地が必要である。メッキ下地材料について、
フェライト膜、および平面コイルとの密着性の観点から
検討を重ねた結果、上記のように磁性膜と密着性の良い
Nb、Ta、Mo、Wなどの元素からなる金属もしくは
合金膜と平面コイルと密着性の良いCu膜との積層膜を
採用するとより好適なことを見出した。なお、積層膜は
Nb、Ta、Mo、Wなどの元素からなる金属もしくは
合金膜は下部フェライト磁性膜側、Cu膜は上部フェラ
イト側に配置される。
【0018】次に、前記平面コイルの断面形状について
説明する。平面コイルの断面形状が台形で、下部フェラ
イトに接した側を下底、上部フェライトに接した側を上
底としたとき、本発明では下底≧上底であるものを順テ
ーパと定義し、下底<上底であるものを逆テーパと定義
する。順テーパには側面が鉛直な矩形断面を含む。本発
明の磁気素子用平面コイルの断面は順テーパとなってい
ることが好ましい。これは、逆テーパとなった場合、下
地フェライト層との接触面積が小さく密着性に問題が生
ずることや、フェライトペーストの回り込みが悪く、コ
イル/フェライト間に空隙が生じてインダクタンスのば
らつきが大きくなるなどの製造上の問題があるからであ
る。順テーパとすることによってそれらの問題を解決で
きるため、平面コイル断面形状は順テーパとした。
【0019】前記平面コイルの厚みについては、10μ
m以上100μm以下とする。コイルの直流抵抗による
損失を小さくするには、前述のようにコイル材質の比抵
抗を小さくする以外に、断面積を大きくすることが有効
である。このとき、コイル厚みを小さくするとコイル幅
が大きくなる。周波数fでのNターンコイルの交流抵抗
R(f)は、
【0020】
【数2】
【0021】ここで、Rdc:コイルの直流抵抗 tc:コイル厚さ d:コイル線幅 ρ:コイルの比抵抗 Bk:k番目コイルラインの垂直交番磁束密度の実効値 lk:k番目コイルラインの長さ である。このことから、コイル幅の増加は、垂直交番磁
界によるコイル損失の増大を招き好ましくないことが明
らかである。また、コイル幅を大きくすることは、イン
ダクタ寸法(占有面積)を増すことになり好ましくな
い。以上の理由から、平面コイルの厚さの下限を10μ
mにした。磁気素子には、コイル(=電極)/フェライ
ト(=誘電体)/コイル構造による浮遊容量Cが存在
し、これがインダクタンスLと共振して周波数特性を劣
化させる。共振周波数frは、 fr=1/(2π√LC) ここで、L:インダクタンス C:浮遊容量 で表される。共振周波数を適正にするには浮遊容量Cを
できるだけ小さくする必要がある。浮遊容量は電極面積
に比例し、電極間距離に反比例するので、コイル厚みを
大きくすると浮遊容量は大きくなる。その分だけコイル
間隔を大きくとればよいが、磁性膜面内磁界リップルな
どの新たな課題が発生する。これらを全て考慮した上
で、平面コイルの厚さの上限値を100μmと定めた。
【0022】次に、本発明では、端子部上面を除く前記
平面コイルの表面に、厚さ0.1μm以上10μm以下
のSiNx(ここで1≦x≦1.5)、AlNy(ここで
0.8≦y≦1.2)、Al23又はこれらの多層膜か
ら構成される絶縁性で、かつ、外部からの酸素の混入を
抑制する被覆膜が形成されていることが望ましい。上部
フェライト焼成工程では、平面コイルの酸化防止を行わ
ないと、コイル抵抗が増加してインダクタの損失を増大
させてしまう。検討を重ねた結果、平面コイル表面に酸
素の混入を抑制する0.1μm以上10μm以下のSi
x(ここで1≦x≦1.5)、AlNx(ここで0.8
≦x≦1.2)、Al23あるいはこれらの多層膜など
の被膜層が形成されていると好適なことを見出した。こ
のとき、被膜層厚みが0.1μm未満では、酸素がCu
コイルまで容易に拡散してその効果に乏しく、また10
μmを越えると剥離が起きたり非磁性隙間が上部フェラ
イトとの間に生じることによって、インダクタンスの低
下やコイルを鎖交する垂直交番磁界増加にともなう損失
増加などの問題が発生する。したがって、被膜層厚みは
0.1μm〜10μmとした。
【0023】次に、フェライト磁性膜組成について述べ
る。フェライト磁性膜の平均組成は、Fe23:40〜
50mol%、ZnO:15〜35mol%、CuO:
0〜20mol%、Bi23:0〜10mol%、残部
はNiOおよび不可避不純物からなる組成が好適であ
る。この組成は、磁気素子全体を平均した場合の値であ
り、上部フェライト、下部フェライト、フェライト/基
板界面など、場所によって最適な組成に違えてもかまわ
ない。磁性膜の組成をこのように限定した理由は以下の
通りである。
【0024】Fe23:40〜50mol% Fe23が50mol%を越えるとFe2+イオンの存在
により電気抵抗が急激に低下する。電気抵抗の低下は高
周波領域で使用するとき渦電流の発生でフェライトコア
での損失を急増させてしまう。また、40mol%未満
になるとフェライトの透磁率低下にともなうインダクタ
ンスの劣化が大きいため、40〜50mol%とした。
【0025】ZnO:15〜35mol% ZnOはインダクタンスとキュリー温度に大きな影響を
与える。キュリー温度は磁気素子の耐熱性を決める重要
なパラメータである。15mol%未満ではキュリー温
度は高いもののインダクタンスが低下する。一方、35
mol%を越えるとインダクタンスは高いものの、キュ
リー温度が低下する。従ってZnOは15〜30mol
%に限定した。
【0026】CuO:0〜20mol% CuOは焼成温度を下げるために加える。20mol%
を越えると焼成温度は低下するがインダクタンスが劣化
するため上限を20mol%とした。
【0027】Bi23:0〜10mol% Bi23はCuOと同じく焼成温度を低下する効果があ
る。10mol%を越えると焼成温度は低下するがイン
ダクタンスが劣化するため上限を10mol%とした。
【0028】次に、前記下部フェライト磁性膜の厚みに
ついて述べる。磁気素子のインダクタンスは、μr*t
mに依存し、μr*tm≧1000(μm)が必要とさ
れる。ここでμrは比透磁率、tmは膜厚である。磁気
素子にしたときのフェライト磁性膜の透磁率が100〜
200であることを考慮すると、10μm以上の膜厚が
必要とされる。一方、前記下部フェライト磁性膜の厚み
が100μmを越えるとインダクタンスは大きくなる
が、膜厚が厚くなることによるフェライト膜の剥離等の
欠陥が多く発生する。したがって、下部フェライトの厚
みとしては、10μm以上100μm以下が好適であ
る。
【0029】次に、基板を有する本発明の表面実装型平
面磁気素子では前記下部フェライト磁性膜における基板
に接する層のCuO濃度が5mol%以下で、かつそれ
以外の部分はCuO濃度が5mol%超とする。下部フ
ェライトの基板をSiとした場合、フェライト中にCu
が多く含まれると密着性を低下させる場合がある。これ
を解決する方法について検討を重ねた結果、密着性を低
下させているものがフェライト/基板界面に析出したS
i−Cuリッチな相にあり、この析出量を抑えれば密着
性低下の問題を解決できることを知見した。すなわち、
Si基板に接する界面近傍のフェライト層のCuO濃度
を5mol%以下にすることによってSi−Cuリッチ
な相の析出を大幅に抑え、密着性を向上させることに成
功した。このとき、フェライト/基板界面近傍を除いた
下部フェライト組成のCuO濃度を5mol%超にし
て、焼成温度を下げて焼成する方が基板の反り防止の点
から、より好適である。このような構造の下部フェライ
ト膜を実現する方法の一例を以下に述べる。Si基板上
にCuO濃度が5mol%以下のフェライトを焼成後の
厚みが数μmになるように成膜し、引き続きCuO濃度
が5mol%超のフェライトを必要厚み成膜する。この
とき、2層のフェライトの焼成は同時でも、個別(各層
の最適焼成温度)に2度焼成しても良いが、個別に焼成
した方がより大きな密着性が得られる。以上は一例を挙
げたもので、本発明はこれに限られるものではない。
【0030】次に、下部フェライトは基板上に成膜され
たフェライトとともに、900〜1250℃で焼成後、
室温まで冷却して製造される。例えば、基板にSiを採
用した場合、基板の熱膨張率が2.4×10-6/Kなの
に対し、フェライトの熱膨張率は9〜10×10-6/K
と大きいため、基板/下部フェライト複合体に大きな反
りが発生し、平面コイル製造工程などの後工程に支障を
きたす。これを解決する手段として、フェライト磁性膜
に積極的にクラックを導入し、クラックで囲まれた部分
の面積を小さくすることで問題を解決できることを見出
した。すなわち、基板上に形成される磁気素子用フェラ
イト磁性膜において、少なくとも基板に接しない側のフ
ェライト磁性膜表面に多数のクラックが形成され、かつ
前記クラックで囲まれた部分の面積を円に換算した直径
の平均値が100μm以下であることとした磁気素子用
フェライト磁性膜が好ましい。これは、フェライト磁性
膜にクラックを導入し、フェライト磁性膜の歪みを解決
することにより、基板/下部フェライト複合体の反りを
緩和するものである。なお、フェライト磁性膜に一旦ク
ラックが入ると、膜のエッジまでクラックが到達する。
単に反りを戻すだけなら、数本のクラックを導入するこ
とによっても達成できる。しかし、クラック間隔が大き
く、クラックで囲まれる部分の面積が大きくなると、漏
れ磁束が発生し、反磁界によるインダクタンスの低下、
フェライト磁性膜の剥離といった新たな問題が生じる。
そこで、クラックの本数を増やし、クラックで囲まれる
各部分の面積を小さくする。このことによりフェライト
磁性膜に生ずる歪みが解放され、前記問題も発生しない
のである。ここでは、クラックで囲まれる部分の面積を
等価直径で表示する。等価直径とは、クラックで囲まれ
る部分の面積を円に換算したときの円の直径である。ク
ラックで囲まれる各部分の等価直径の平均値が100μ
m越えの場合、上記したように漏れ磁束が発生したり、
フェライト磁性膜が剥離しやすくなるので上限を100
μm以下にした。なお、クラックの深さは、膜の表面だ
けでもよく基板表面まで到達しても良い。このようなク
ラックを生成させる方法は、特に限定されないが、焼成
温度を通常よりも低く、920℃以下としたり、冷却速
度を通常の5℃/分よりも速くすることによって実現す
ることができる。また、粒界強度を低下させる添加物、
例えばV25、In23を膜中に添加し、膜の機械的な
強度を低下させることによっても実現することができ
る。
【0031】上部フェライトには、平面コイル端子部に
外部電極と導通するための開孔が設けられている。この
開孔は端子形状に対して、一回り小さな形状である必要
がある。これは、端子部に続く導線部が露出して短絡す
ることを防ぐため必要なことである。前記開孔がコイル
端子部の周縁部から50μm以上200μm以下内側に
設けてあることが必要であり、より好ましくは100μ
m以上200μm以下内側とするのがよい。また、この
とき、外部電極との接触面積が小さくなりすぎると接触
部で局部的に加熱し、電源の電力効率の低下、甚だしい
場合は溶断といったトラブルの基となる。したがって、
開孔のコイル端子部と接するコンタクト部面積が少なく
とも100μm2以上有することが必要である。
【0032】上部磁性膜の開孔(コンタクトホール)に
は外部電極が配されるが、Ni、Pd、Pt、Ag、A
uもしくはこれらを含む合金粉を主成分とする導体ペー
スト、又は半田ペーストを熱処理して形成することが好
適である。製造方法の一例を導体ペースト、半田ペース
トについて以下に示すが、本発明はこれらに限定される
ものではない。導体ペーストの場合は、印刷後、700
〜950℃で焼成する。このとき、上部フェライトと同
時焼成しても良い。他方、半田ペーストは、37Pb+
63Sn,90Pb+10Sn,95Pb+5Snなど
の組成であり、これをコンタクトホール上に印刷して、
180〜350℃の半田リフロー炉を通して溶融し、外
部電極とする。
【0033】なお、前記外部電極が上部フェライト磁性
膜上に形成したメタルキャップにより構成され、平面コ
イル端子と半田接合されていることとしてもよい。すな
わち、外部電極としては前記以外にも、コンタクトホー
ルと半田で接触したメタルキャップも好適である。
【0034】外部電極は、素子端部の少なくとも一辺、
できれば二辺に接するように形成した場合表面実装型平
面磁気素子として回路配線等が簡略化し好適である。な
お、本発明の平面磁気素子と回路基板とを接続する手段
としては、半田リフロー工程による半田付けの例を後述
する実施例で示したが、平面磁気素子の外部電極と回路
基板の接続端子間を、ワイヤーボンディング法やパンプ
接続法などの別の接続手段を用いてもよい。
【0035】平面コイルの端子部には外部電極を付与し
て製品となるが、途中工程で表面が汚染されて導通不良
を起こしやすくなる。このとき、不良部分での局所的な
発熱を生じ、電源における電力効率を低下させたり、は
なはだしい場合は磁気素子の破壊などの重大なトラブル
を引き起こす。このようなトラブルを防ぐために、外部
電極工程の前に端子部表面を酸によってライトエッチン
グする工程や有機溶媒による洗浄工程を入れると、好適
である。洗浄剤としては、例えばリン酸、酢酸、硝酸な
どの混酸や、ジメチルスルホキシドやN−メチル−2−
ピロリドンなどの有機溶媒などを適用することができる
が、これらに限られるものではない。上部フェライトの
焼成は、その内部にCuコイルが存在した状態で行われ
るため、Cuの酸化を防ぐことが重要課題となる。前述
の表面に被覆膜を形成することも有力な解決策である
が、ここではさらに焼成雰囲気と温度による解決策を提
示する。その技術手段は、上部フェライト磁性膜を塗布
後、酸素濃度が1%以下の雰囲気中で900℃以上10
50℃以下の温度で焼成することである。酸素濃度が1
%以下であれば銅コイルの直流抵抗を大きく劣化させる
ことなく焼成することができる。このとき、温度が10
50℃を越えると銅コイルの融点に近く、コイル形状の
変化を招来し、甚だしい場合は、溶断をきたす。一方、
900℃未満ではフェライトの焼成が十分に進まず、大
きなインダクタンスが得られず、かつ膜強度が弱くな
る。以上の理由から、酸素濃度1%未満、かつ900℃
以上1050℃以下の温度範囲が好適である。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。図2は本発明の第1の発明の表面
実装型平面磁気素子1の斜視図を示し、図1はそのA−
A矢視断面図である。表面実装型平面磁気素子1は、平
面コイル11、上下部フェライト磁性膜13、14とそ
の間に介装された平面コイル11とから成り、コイルの
端子12の上に上部フェライト磁性膜14に開孔が形成
され、この開孔を通って外部電極15が上部フェライト
上に形成されている。図4は第2の発明の斜視図であ
り、図3はそのB−B矢視断面図である。基板20上
に、下部フェライト磁性膜13が形成され、その上に平
面コイル11が形成され、さらにその上に平面コイルの
端子部に開孔を有する上部フェライト磁性膜14が形成
され、その上にコイル端子部に導通する外部電極15が
形成されている。基板20上に載置されている上部構造
10は、基本的に上記第1の発明と同様である。基板材
料として、Si基板又はアルミナ(Al23)基板を用
いる。図5,図6は図3、図4と同様に実施例である
が、外部電極16が上部フェライト磁性膜14上に配し
たNi、Pd、Pt、Ag、Auもしくはこれらを含む
合金粉を主成分とする導体ペースト又は半田ペーストを
熱処理して形成された電極である例を示したものであ
る。
【0037】また、図7、図8は、外部電極17が、フ
ェライト磁性膜上に形成したメタルキャップ17により
構成され、平面コイル端子と半田接合されているものの
平面図を例示したものである。図9は外部電極15が素
子端部の一辺18に接するように形成されているもので
あり、図10は外部電極が素子端部の二辺18、19に
接するように形成された例を示している。
【0038】本発明に係る平面コイル11の形状を図1
1〜14に例示した。図11はスパイラル型、図12は
ミアンダ型、図13は、2個のスパイラル型平面コイル
11a,11bを直列に結合した例、図14は2個のス
パイラル型平面コイル11a,11bを並列に結合した
例を示した。これらはスパイラル単体コイルのインダク
タンスの同数倍以上の大きなインダクタンスを得ること
ができる。
【0039】図15、図16は、平面コイル11の断面
形状の説明図である。平面コイルの断面形状は、下部フ
ェライトに接した側を下底、上部フェライトに接した側
を上底とし、上底幅をa、下底幅をbとしたとき、b≧
aである形状(矩形を含む台形形状)を順テーパ、b<
aを逆テーパと定義する。図15は順テーパの一例を示
し、図16は逆テーパの例を示す。本発明の磁気素子用
平面コイルの断面は図15に示すように順テーパとなっ
ていることが好ましい。これは、図16の逆テーパとな
った場合、コイルの下部フェライト層との接触面積が小
さく密着性に問題が出ることや、フェライトペーストの
回り込みが悪く、コイル/フェライト間に空隙31生じ
てインダクタンスのばらつきが大きくなるなどの製造上
の問題が出てくる。順テーパではこのような問題は発生
しない。
【0040】図18は上部フェライトの開口と平面コイ
ル端子部との関係を示す部分図である。開孔32の開き
寸法cはコイル11の端子12の平面寸法dに対して、
50μm<(d−c)/2≦200μmとする。好まし
くは100μm≦(d−c)/2≦200μmとする。
これは、端子部に続く導線部が露出して短絡することを
防ぐため必要である。また、開孔32の断面積は、10
0μm2以上とする。
【0041】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に
説明する。 (実施例1)Si基板上に、Fe23/ZnO/CuO
=49/23/12(mol%)組成(残部NiO)の
フェライト磁粉を含んだペーストをスクリーン印刷法に
て下部フェライトとして成膜し、引き続き大気中950
℃で焼成した。焼成後の膜厚は40μmである。次に、
フェライト膜上にメッキ下地としてNb0.5μm+C
u0.5μmの組成と厚さの膜をスパッタ法で成膜し
た。この上にフォトレジストを塗布した後、フォトエッ
チングによりライン幅40μm/ライン間隔40μm、
厚み40μm、3ターン+3ターンのダブルスパイラル
コイルのレジストフレームを形成した。このダブルスパ
イラルコイルは、3ターンのスパイラルコイルが2個直
列に並んで、かつ両方のコイル間の相互インダクタンス
は正になっている仕様である。
【0042】次に、電気メッキにより、レジストフレー
ム内にCuを析出させた後、レジストフレーム剥離、湿
式エッチングとドライエッチングを組み合わせて、コイ
ル間のメッキ下地を取り除いて平面コイルとした。次
に、Fe23/ZnO/CuO=49/23/12(m
ol%)組成(残部NiO)のフェライト磁粉を含んだ
ペーストをスクリーン印刷法にて上部フェライトとして
成膜しさらにそのコンタクトホール上にAgペーストで
外部電極を印刷した。印刷後、窒素雰囲気中(酸素濃度
0.1%)、930℃で焼成した。焼成後のコイルトッ
プからの膜厚は40μmである。次に、Ag電極上にN
i/Snメッキをすることによって、外寸法5mm×5
mm×0.8mmtで、外部電極を有した基板付き表面
実装型平面磁気素子とした。この表面実装型平面磁気素
子を90℃、95%RH雰囲気下に15時間放置するこ
とによって基板を剥離し、基板フリー表面実装型平面磁
気素子とした。基板フリー及び基板付表面実装型平面磁
気素子の外観図(斜視図)を図2、4に適合例1、2と
して示した。いずれも外部電極を有することで表面実装
技術が適用できるとともに、基板フリー素子は非常に薄
い素子を実現していることがわかる。 (実施例2)基板としてSiまたはAl23を用いたこ
と以外は、実施例1と同じプロセスで作製した磁気素子
の例を表1に示した。このときの磁気素子の5MHzで
の特性を、表1に適合例3,4として示した。いずれの
基板においても良好な特性を示すことがわかる。
【0043】
【表1】
【0044】(実施例3)、コイル仕様をスパイラル、
スパイラルの直列配列、スパイラルの並列配列及びミア
ンダコイルとした以外は、実施例1と同じプロセスで表
2に示す磁気素子を作製した。それぞれの特性(5MH
z)を適合例5〜8として表2に示した。ここで、ミア
ンダコイルのターン数としているのはつづら折れの数で
ある。スパイラルコイルを用いた場合、ミアンダコイル
に比べて大きなインダクタンスが得られ、さらにスパイ
ラルコイルを2個直列、あるいは並列に結合し、コイル
間の相互インダクタンスが正になるように配置すること
によって、スパイラルコイル単独の2倍以上の大きなイ
ンダクタンスを得られることがわかる。
【0045】
【表2】
【0046】(実施例4)コイル材質として表3に示し
た、Cu、Ni、Agを用いたこと以外は、コイル構造
も含めて実施例1と同じである。各々の場合の直流抵抗
Rdc、5MHzでのインダクタンスを測定した。ま
た、これを図17に示すDC/DCコンバータにチョー
クコイルとして搭載し、パルス間隔比(duty ra
tio)0.5、5MHzの矩形波で駆動したときの電
力効率を求めた。図17に示すDC/DCコンバータ4
0は、コンデンサ42、チョーク43、MOS−FET
44とからなる回路にパルスジェネレータ45からパル
スを与えて、直流入力41を交流に変換して昇降圧し、
ダイオード46、コンデンサ47からなる整流回路に直
流出力48として出力するコンバータである。測定結果
を表3に適合例9〜11として示した。Cuを用いたも
のが、最も高い性能を発現していることがわかる。
【0047】
【表3】
【0048】(実施例5)実施例1に示す方法で作製し
た下部フェライト上に、Nb、Ta、Mo、W又はCu
被膜を表4に示す仕様で総厚1μmになるようスパッタ
法で成膜した。引き続きこの上に、実施例1と同じく電
気メッキでコイルパターンを形成した。また、比較のた
め、無電解メッキ、印刷・焼成法によっても同一のパタ
ーンを形成した。各々の場合の直流抵抗Rdcと密着強
度を表4の適合例12〜18に示した。密着強度はテー
プ試験により行い、全膜をCuとしたときの値を1とす
る相対強度で示した。この結果から、Cu単層よりも、
Nb、Ta、Mo又はWとCuとを多層化した下地上に
電気メッキした場合が、より好適なコイルとなっている
ことがわかる。
【0049】
【表4】
【0050】(実施例6)実施例1と同じ方法で磁気素
子を作製したときの、コイル断面が順テーパ、逆テーパ
におけるコイルの密着強度とインダクタンスのばらつき
(試料数n=50)を各々中心値からの幅(%)で表5
に示した。密着強度の測定は実施例5に同じで、上部フ
ェライト形成前にテープ試験で評価した。測定値は、上
底幅a/下底幅b=1の時を1としたときの相対値で示
した。順テーパ、逆テーパの作り分けは、露光・現像条
件のコントロールによって行った。表中a/bは、上底
幅/下底幅比を示し、順テーパではa/b≦1、逆テー
パではa/b>1である。表6から、コイル断面を順テ
ーパとした方がコイルの密着強度、インダクタンスとも
にばらつきの少ない良好な特性を示している。
【0051】
【表5】
【0052】(実施例7)実施例1と同じ方法でコイル
間隔は40μmに固定し、コイル厚さを種々変えたとき
の、コイルの直流抵抗RdcおよびDC/DCコンバー
タに搭載したときの電力効率を表6にまとめた。DC/
DCコンバータの構成および駆動条件は実施例4と同じ
である。表6から、コイル厚みが10〜100μmにお
いて、共振周波数の高周波化とDC/DCコンバータに
おける高電力効率を達成できることがわかる。
【0053】
【表6】
【0054】(実施例8)実施例1と同じ方法で下部フ
ェライト膜を形成した後、表7に示す被覆材料を成膜
し、平面コイルを形成した後、再び被覆材料を成膜して
フェライト全体を被覆した。次いで、上部フェライトを
スクリーン印刷で成膜し、大気中910℃で焼成した。
各々の場合におけるコイル直流抵抗Rdcとインダクタ
ンスと品質係数Q値を表7にまとめた。これより、コイ
ル表面に0.1〜10μmのSiNx(ここで1≦x≦
1.5)、AlNy(ここで0.8≦y≦1.2)、A
23あるいはこれらの多層膜から構成される被膜を形
成すると良好な特性が得られることがわかる。なお、コ
ンタクトホール部分の前記被覆材料は、上部フェライト
の焼成後に除去することが望ましい。焼成後に除去する
ことで、焼成に伴うコイルの酸化を防ぐことができる。
【0055】
【表7】
【0056】(実施例9)実施例1と同じ方法で上部フ
ェライトの形成まで行った後、コンタクトホールの端子
表面を表8に示す処理を行った。この場合の外部電極間
の直流抵抗Rdcを評価し、そのばらつきを中心値から
の幅(%)で表8にまとめて示した。酸や有機溶媒の表
面処理を行った場合、ばらつきの少ない良好な外部電極
間抵抗が得られることがわかる。
【0057】
【表8】
【0058】(実施例10)フェライトの組成を各々表
9とした以外は実施例1と同じ方法で磁気素子を作製し
そのインダクタンス(5MHz)とフェライト材料の飽
和磁化およびキュリー温度を測定して表9にまとめた。
表10の結果から、本発明の組成において良好な特性が
得られることがわかる。
【0059】
【表9】
【0060】(実施例11)フェライト磁性層厚みを表
10に示した値に変えた以外は実施例1と同じ方法で磁
気素子を作製した。インダクタンスと膜状態を表10に
まとめて示した。この結果から、フェライト膜厚10〜
100μmにおいて、良好な膜状態とインダクタンスが
両立することがわかる。
【0061】
【表10】
【0062】(実施例12)Si基板上に1層目厚さ7
μm、2層目厚さ30μm(いずれも焼成後の膜厚)で
下部フェライトを印刷し、910〜1250℃で大気中
で焼成した。2層目の下部フェライト中のCuOは15
mol%に固定し、1層目のCuO濃度を表11に示す
ように0〜15mol%の範囲で変化させた。焼成後、
85℃、95%RH環境下に5時間放置した後、下部フ
ェライトをテープ試験に掛けその密着強度を評価した。
結果を表11にまとめた。強度は1層目のCuO濃度を
0とした場合の値を1としたときの相対値で表してい
る。この結果から、1層目のCuO濃度を5mol%以
下にしたとき良好な密着強度が得られることがわかる。
【0063】
【表11】
【0064】(実施例13)Si基板上に焼成後膜厚が
40μmとなるように実施例1と同じ組成の下部フェラ
イトを印刷し、850〜1250℃、大気中で焼成し
た。このとき、焼成温度と冷却速度をコントロールする
ことによって膜にクラックを導入し、クラックに囲まれ
た部分の等価直径を表12に示すように変化させた。こ
のときの等価直径と反り量とフェライト剥離の有無を調
べ表12にまとめた。反り量は、100mmφでのトッ
プからポトムまでの寸法で示した。この結果より、等価
直径の平均値を100μm以下とすると反り量が小さ
く、剥離のない良好な膜状態を達成できることがわか
る。
【0065】
【表12】
【0066】(実施例14)上部フェライトを表13に
示す条件で焼成すること以外は、実施例1と同じ方法で
磁気素子を作製した。このときのコイル直流抵抗Rd
c、インダクタンス、実施例4に示したと同じ条件でD
C/DCコンバータに搭載して駆動したときの電力効率
を表13にまとめた。この結果から、酸素濃度が1%以
下で、かつ焼成温度が900〜1050℃のとき良好な
特性を保っていることがわかる。
【0067】
【表13】
【0068】(実施例15)コイル端子とコンタクトホ
ールの位置関係を変化させた以外は実施例1と同じ方法
で磁気素子を作製し、外部電極間の直流抵抗Rdcを測
定した。図18に示す上部フェライトの開口の寸法c
と、平面コイル端子部の寸法dを、(d−c)/2=5
0〜300μmに変化させ、開孔面積Aを50〜150
0μm2に変化させた。直流抵抗Rdcの測定結果を表
14にまとめた。コイル端子部の端部に対して外部電極
と導通するための孔が50μm以上200μm以下、よ
り好ましくは100μm以上200μm以下内側に設け
てあり、コンタクト部面積が少なくとも100μm2
上有するとき、コイル端子と外部電極に良好なコンタク
トが達成できることがわかる。
【0069】
【表14】
【0070】(実施例16)実施例1と同じ方法にて上
部フェライトまで作製した後、コンタクトホール上に、
表15に示した仕様の外部電極材質のペーストを塗布、
熱処理して外部電極とした。図19に示す配線パターン
のプリント基板51に、外部電極54を有する磁気素子
53を載せ、配線52を形成し、半田リフロー炉を通し
た。熱処理温度も表15に示したとおりである。このと
きの密着強度と端子間直流抵抗値を表15にまとめた。
この結果から、本発明から成る外部電極を付ければ、良
好な強度と直流抵抗が得られることがわかる。
【0071】
【表15】
【0072】(実施例17)適合例は実施例2に同じ構
造とし、従来技術例としてコイル構造は適合例96に同
じとし、上部・下部の磁性膜をFeCoBCアモルファ
ス膜とした場合の特性比較を表16に示した。両磁性膜
のμr*tm(μrは比透磁率、tmは膜厚)を400
0μmに固定して比較した。表16から、本発明からな
るインダクタの方が、従来技術に比べて高インダクタン
ス、高品質係数値Qを達成していることがわかる。
【0073】
【表16】
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のA−A矢視断面図である。
【図2】本発明の第1の発明の表面実装型平面磁気素子
の斜視図である。
【図3】図4のB−B矢視断面図である。
【図4】本発明の第2の発明を示す斜視図である。
【図5】図6のC−C矢視断面図である。
【図6】実施例の斜視図である。
【図7】図8のD−D矢視断面図である。
【図8】他の実施例の斜視図である。
【図9】実施例の平面図である。
【図10】実施例の平面図である。
【図11】平面コイルの平面形状を示す説明図である。
【図12】平面コイルの平面形状を示す説明図である。
【図13】平面コイルの平面形状を示す説明図である。
【図14】平面コイルの平面形状を示す説明図である。
【図15】平面コイルの断面形状を示す説明図である。
【図16】平面コイルの断面形状の説明図である。
【図17】DC/DCコンバータの回路図である。
【図18】上部フェライトの開口と平面コイル端子部と
の関係を示す部分図である。
【図19】プリント基板の配線を示す説明図である。
【符号の説明】
1、2、3、4 表面実装型平面磁気素子 10 上部構造 11、11a、11b 平面コイル 12 端子 13 下部フェライト磁性膜 14 上部フェライト磁性膜 15、16、17 外部電極 18、19 一辺 20 基板 31 空隙 32 開口 40 DC/DCコンバータ 41 直流入力 42 コンデンサ 43 チョーク 44 MOS−FET 45 パルスジェネレータ 46 ダイオード 47 コンデンサ 48 直流出力 51 プリント基板 52 配線 53 磁気素子 54 外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 哲夫 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝セミコンダクター社マイクロエレク トロニクスセンター内 (72)発明者 谷田部 茂 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝セミコンダクター社マイクロエレク トロニクスセンター内 (72)発明者 福田 泰隆 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 舘 義仁 東京都台東区蔵前2丁目17番4号 川鉄鉱 業株式会社内 Fターム(参考) 5E043 AA08 EB01 5E049 AB03 BA14 LC01 5E070 AA11 AB02 BA11 BB01 CB03 CB08 CB15 CB17 CB18 DA15 DB02 EA01 EB03

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下部フェライト磁性膜とその間に介装
    された平面コイルとから成り、上部フェライト磁性膜の
    コイルの端子部に開孔が形成され、該開孔を通ってコイ
    ル端子部に導通する外部電極が上部フェライト上に形成
    されていることを特徴とする表面実装型平面磁気素子。
  2. 【請求項2】 基板上に下部フェライト磁性膜が形成さ
    れ、その上に平面コイルが形成され、さらにその上に平
    面コイルの端子部に開孔を有する上部フェライト磁性膜
    が形成され、その上にコイル端子部に導通する外部電極
    が形成されていることを特徴とする表面実装型平面磁気
    素子。
  3. 【請求項3】 基板材料として、Si基板又はアルミナ
    (Al23)基板を用いたことを特徴とする請求項2記
    載の表面実装型平面磁気素子。
  4. 【請求項4】 前記平面コイルが1個のスパイラルコイ
    ル又は複数のスパイラルコイルの直列もしくは並列結合
    体であることを特徴とする請求項1又は2記載の表面実
    装型平面磁気素子。
  5. 【請求項5】 前記平面コイルがCu導体からなること
    を特徴とする請求項1又は2記載の表面実装型平面磁気
    素子。
  6. 【請求項6】 前記平面コイルが、Nb、Ta、Mo、
    Wからなる群から選ばれた金属もしくはこれらの合金膜
    とCu膜との積層膜をメッキ下地とする電気メッキ法に
    より形成されたメッキCu導体からなることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の表面実装型平面磁気素子。
  7. 【請求項7】 前記平面コイルの断面形状が順テーパで
    あることを特徴とする請求項6記載の表面実装型平面磁
    気素子。
  8. 【請求項8】 前記平面コイルの厚みが10μm以上1
    00μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記
    載の表面実装型平面磁気素子。
  9. 【請求項9】 端子部上面を除く前記平面コイルの表面
    に、厚さ0.1μm以上10μm以下のSiNx(ここ
    で1≦x≦1.5)、AlNy(ここで0.8≦y≦
    1.2)、Al23又はこれらの多層膜から構成される
    被覆膜が形成されていることを特徴とする請求項1又は
    2記載の表面実装型平面磁気素子。
  10. 【請求項10】 前記上下部フェライト磁性膜の平均組
    成が、Fe23:40〜50mol%、ZnO:15〜
    35mol%、CuO:0〜20mol%、Bi23
    0〜10mol%、残部はNiOおよび不可避不純物か
    らなることを特徴とする請求項1又は2記載の表面実装
    型平面磁気素子。
  11. 【請求項11】 前記下部フェライト磁性膜の厚みが、
    10μm以上100μm以下であることを特徴とする請
    求項1又は2記載の表面実装型平面磁気素子。
  12. 【請求項12】 前記下部フェライト磁性膜における基
    板に接する層のCuO濃度が5mol%以下であり、か
    つ該基板に接する層以外の部分はCuO濃度が5mol
    %超であることを特徴とする請求項2記載の表面実装型
    平面磁気素子。
  13. 【請求項13】 前記下部フェライト磁性膜の少なくと
    も基板に接しない側に多数のクラックが形成され、かつ
    前記クラックで囲まれた各部分の面積を円に換算した直
    径の平均値が100μm以下であることを特徴とする請
    求項2記載の表面実装型平面磁気素子。
  14. 【請求項14】 前記開孔がコイル端子部の周縁部から
    50μm以上200μm以下内側に設けてあり、開孔の
    コイル端子部と接するコンタクト部面積が少なくとも1
    00μm2以上であることを特徴とする請求項1又は2
    記載の表面実装型平面磁気素子。
  15. 【請求項15】 前記外部電極が上部フェライト磁性膜
    上に配したNi、Pd、Pt、Ag、Auもしくはこれ
    らを含む合金粉を主成分とする導体ペースト又は半田ペ
    ーストを熱処理して形成された電極であることを特徴と
    する請求項1又は2記載の表面実装型平面磁気素子。
  16. 【請求項16】 前記外部電極が上部フェライト磁性膜
    上に形成したメタルキャップにより構成され、平面コイ
    ル端子と半田接合されていることを特徴とする請求項1
    又は2記載の表面実装型平面磁気素子。
  17. 【請求項17】 前記外部電極が素子端部の一辺又は二
    辺に接するように形成されていることを特徴とする請求
    項1又は2記載の表面実装型平面磁気素子。
  18. 【請求項18】 請求項1又は2記載の表面実装型平面
    磁気素子の製造に当たり、平面コイルの端子部に外部電
    極とのコンタクトを確保する表面処理を施すことを特徴
    とする表面実装型平面磁気素子の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項1又は2記載の表面実装型平面
    磁気素子を製造するに当たり、上部フェライト磁性膜を
    塗布後、酸素濃度が1%以下の雰囲気中で900℃以上
    1050℃以下の温度で焼成することを特徴とする表面
    実装型平面磁気素子の製造方法。
JP2000050796A 2000-02-28 2000-02-28 表面実装型平面磁気素子及びその製造方法 Pending JP2001244123A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000050796A JP2001244123A (ja) 2000-02-28 2000-02-28 表面実装型平面磁気素子及びその製造方法
US09/790,625 US6831543B2 (en) 2000-02-28 2001-02-23 Surface mounting type planar magnetic device and production method thereof
US10/791,706 US6903645B2 (en) 2000-02-28 2004-03-04 Surface mounting type planar magnetic device and production method thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000050796A JP2001244123A (ja) 2000-02-28 2000-02-28 表面実装型平面磁気素子及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001244123A true JP2001244123A (ja) 2001-09-07

Family

ID=18572545

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000050796A Pending JP2001244123A (ja) 2000-02-28 2000-02-28 表面実装型平面磁気素子及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (2) US6831543B2 (ja)
JP (1) JP2001244123A (ja)

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003332138A (ja) * 2002-05-14 2003-11-21 Jfe Chemical Corp 平面磁気素子
JP2004047849A (ja) * 2002-07-15 2004-02-12 Jfe Steel Kk 平面磁気素子
JP2004047700A (ja) * 2002-07-11 2004-02-12 Jfe Steel Kk 非接触充電器用平面磁気素子
JP2005044834A (ja) * 2003-07-22 2005-02-17 Mitsubishi Materials Corp 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
JP2005191098A (ja) * 2003-12-24 2005-07-14 Nec Tokin Corp フェライト薄膜及びその製造方法
JP2005243807A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Tdk Corp コイル部品及びその製造方法
JP2006191050A (ja) * 2005-01-03 2006-07-20 Samsung Electronics Co Ltd インダクター及びインダクター形成方法
JP2007234893A (ja) * 2006-03-01 2007-09-13 Tdk Corp コイル部品
JP2011054585A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Murata Mfg Co Ltd インダクタおよびdc−dcコンバータ
JP2011142232A (ja) * 2010-01-07 2011-07-21 Qiankun Kagi Kofun Yugenkoshi インダクタ
WO2012173147A1 (ja) * 2011-06-15 2012-12-20 株式会社 村田製作所 積層コイル部品、及び該積層コイル部品の製造方法
WO2013024807A1 (ja) * 2011-08-18 2013-02-21 株式会社村田製作所 積層コイル部品およびその製造方法
US8514049B2 (en) 2008-10-30 2013-08-20 Murata Manufacturing Co., Ltd. Electronic component
WO2014111809A1 (en) 2013-01-15 2014-07-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Reactor provided with a cooler
WO2015016353A1 (ja) * 2013-08-02 2015-02-05 株式会社村田製作所 アンテナ装置及び通信端末機器
JP2016513364A (ja) * 2013-02-08 2016-05-12 クアルコム,インコーポレイテッド 基板レス離散結合インダクタ構造体
JP2018101732A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 株式会社村田製作所 表面実装インダクタ
WO2019058967A1 (ja) * 2017-09-25 2019-03-28 日東電工株式会社 インダクタおよびその製造方法
JP2020013854A (ja) * 2018-07-17 2020-01-23 株式会社村田製作所 インダクタ部品
JP2020013853A (ja) * 2018-07-17 2020-01-23 株式会社村田製作所 インダクタ部品
JP2021503718A (ja) * 2017-11-16 2021-02-12 ジョージア テック リサーチ コーポレイション 磁性層を有する基板対応インダクタ

Families Citing this family (43)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003051671A (ja) * 2001-06-01 2003-02-21 Nec Corp 実装構造体の製造方法および実装構造体
KR100416264B1 (ko) 2001-12-06 2004-01-24 삼성전자주식회사 저손실 인덕터소자
AU2003237364A1 (en) * 2002-06-03 2003-12-19 International Rectifier Corporation Planar dc-dc converter for multi-volt electrical applications
ATE468609T1 (de) * 2003-03-31 2010-06-15 Panasonic Corp Speicherzelle, speicher mit der speicherzelle, speicherzellenherstellungsverfahren und speicheraufzeichnungs-/leseverfahren
JP4370817B2 (ja) * 2003-06-09 2009-11-25 Tdk株式会社 フェライト基板の製造方法
JP2005150329A (ja) * 2003-11-14 2005-06-09 Canon Inc 配線構造及びその作製方法
TWM249190U (en) * 2003-12-26 2004-11-01 Hung-Wen Lin Laminated chip inductor structure
JP4012526B2 (ja) * 2004-07-01 2007-11-21 Tdk株式会社 薄膜コイルおよびその製造方法、ならびにコイル構造体およびその製造方法
KR100768919B1 (ko) * 2004-12-23 2007-10-19 삼성전자주식회사 전원 생성 장치
KR100665114B1 (ko) * 2005-01-07 2007-01-09 삼성전기주식회사 평면형 자성 인덕터의 제조 방법
JP2006286931A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Tdk Corp 薄膜デバイス
US7929509B2 (en) * 2005-05-10 2011-04-19 Qualcomm Incorporated Reduced cell acquisition time
US8377576B2 (en) * 2005-05-11 2013-02-19 Inframat Corporation Magnetic composites and methods of making and using
JP4577840B2 (ja) * 2005-07-28 2010-11-10 サンコール株式会社 エッジワイズコイルの製造方法
JP4728828B2 (ja) * 2006-02-09 2011-07-20 パナソニック株式会社 配線基板の製造方法
JP2007266105A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Tdk Corp 薄膜デバイス
US8212155B1 (en) * 2007-06-26 2012-07-03 Wright Peter V Integrated passive device
TW200905703A (en) * 2007-07-27 2009-02-01 Delta Electronics Inc Magnetic device and manufacturing method thereof
TW201001457A (en) * 2008-06-30 2010-01-01 Delta Electronics Inc Magnetic component
US20100115233A1 (en) * 2008-10-31 2010-05-06 Convey Computer Dynamically-selectable vector register partitioning
EP2242066A1 (en) * 2009-04-17 2010-10-20 Nxp B.V. Inductive components for dc/dc converters and methods of manufacture thereof
EP2661757A1 (en) 2011-01-04 2013-11-13 ÅAC Microtec AB Coil assembly comprising planar coil
KR101603827B1 (ko) * 2011-06-15 2016-03-16 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 적층 코일 부품
JP6283158B2 (ja) * 2012-04-12 2018-02-21 新光電気工業株式会社 配線基板、及び、配線基板の製造方法
US20130271251A1 (en) * 2012-04-12 2013-10-17 Cyntec Co., Ltd. Substrate-Less Electronic Component
US8633793B1 (en) * 2012-10-05 2014-01-21 Inpaq Technology Co., Ltd. Common mode filter
KR101975478B1 (ko) * 2013-10-04 2019-05-07 삼성전기주식회사 자성 기판 및 그 제조 방법, 상기 자성 기판과 절연재의 접합 구조물, 그리고 상기 접합 구조물을 갖는 칩 부품
US10062493B2 (en) * 2013-11-26 2018-08-28 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Electronic component and circuit board having the same mounted thereon
KR101525703B1 (ko) * 2013-12-18 2015-06-03 삼성전기주식회사 칩 전자부품 및 그 제조방법
KR102069629B1 (ko) * 2014-05-08 2020-01-23 삼성전기주식회사 칩 전자부품 및 그 제조방법
KR102188450B1 (ko) * 2014-09-05 2020-12-08 삼성전기주식회사 파워 인덕터용 코일 유닛, 파워 인덕터용 코일 유닛의 제조 방법, 파워 인덕터 및 파워 인덕터의 제조 방법
KR101730232B1 (ko) * 2015-04-01 2017-04-25 삼성전기주식회사 적층 전자부품 및 그 제조방법
KR20170003199A (ko) * 2015-06-30 2017-01-09 삼성전기주식회사 박막형 코일 부품 및 그 제조방법
EP3406113B1 (en) * 2016-01-20 2020-09-09 Jaquet Technology Group AG Manufacturing method for a sensing element and sensor device
JP6615024B2 (ja) 2016-03-24 2019-12-04 太陽誘電株式会社 電子部品
US20180033550A1 (en) * 2016-07-27 2018-02-01 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Coil component and method for manufacturing same
JP6895333B2 (ja) * 2017-07-10 2021-06-30 株式会社村田製作所 コイル部品
KR101983192B1 (ko) * 2017-09-15 2019-05-28 삼성전기주식회사 코일 전자부품
US11289265B2 (en) * 2017-12-28 2022-03-29 Shinko Electric Industries Co., Ltd. Inductor having conductive line embedded in magnetic material
CN110784564B (zh) 2018-07-31 2021-09-14 华为技术有限公司 一种移动终端及其天线的制备方法
JP7449660B2 (ja) * 2019-09-06 2024-03-14 株式会社村田製作所 インダクタ部品
JP7180581B2 (ja) * 2019-10-03 2022-11-30 株式会社村田製作所 インダクタ部品及びインダクタ部品の製造方法
US11990422B2 (en) * 2022-03-14 2024-05-21 High Tech Technology Limited Ferrite electro-magnetic interference (EMI) shield between an integrated-circuit (IC) chip and an air-core inductor all inside a hybrid lead-frame package

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0196991A (ja) 1987-10-09 1989-04-14 Tdk Corp 厚膜複合部品の製造方法
JPH01131632A (ja) 1987-11-18 1989-05-24 Tamao Morita カーテン束ね具
JP2615151B2 (ja) * 1988-08-19 1997-05-28 株式会社村田製作所 チップ型コイル及びその製造方法
JPH03283491A (ja) * 1990-03-30 1991-12-13 Koufu Kashio Kk 多層フレキシブル回路基板の製造方法
JP3441082B2 (ja) 1990-05-31 2003-08-25 株式会社東芝 平面型磁気素子
US5302932A (en) * 1992-05-12 1994-04-12 Dale Electronics, Inc. Monolythic multilayer chip inductor and method for making same
US5312674A (en) * 1992-07-31 1994-05-17 Hughes Aircraft Company Low-temperature-cofired-ceramic (LTCC) tape structures including cofired ferromagnetic elements, drop-in components and multi-layer transformer
JPH0677055A (ja) 1992-08-27 1994-03-18 Toshiba Corp 平面磁気素子
US5738931A (en) 1994-09-16 1998-04-14 Kabushiki Kaisha Toshiba Electronic device and magnetic device
US5821846A (en) * 1995-05-22 1998-10-13 Steward, Inc. High current ferrite electromagnetic interference suppressor and associated method
JP3725599B2 (ja) 1995-09-07 2005-12-14 株式会社東芝 平面型磁気素子
JP3602298B2 (ja) 1997-07-02 2004-12-15 Jfeミネラル株式会社 薄型電源用磁気素子
JPH1131632A (ja) 1997-07-11 1999-02-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 固体複合部品の製造方法
US6136458A (en) 1997-09-13 2000-10-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Ferrite magnetic film structure having magnetic anisotropy
JP3712163B2 (ja) * 1997-12-18 2005-11-02 株式会社村田製作所 コイル部品の設計方法
WO1999063557A1 (fr) * 1998-05-29 1999-12-09 Nissha Printing Co., Ltd. Bobine annulaire imprimee et procede de fabrication correspondant
FR2790328B1 (fr) * 1999-02-26 2001-04-20 Memscap Composant inductif, transformateur integre, notamment destines a etre incorpores dans un circuit radiofrequence,et circuit integre associe avec un tel composant inductif ou transformateur integre
US6782610B1 (en) * 1999-05-21 2004-08-31 North Corporation Method for fabricating a wiring substrate by electroplating a wiring film on a metal base

Cited By (40)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003332138A (ja) * 2002-05-14 2003-11-21 Jfe Chemical Corp 平面磁気素子
JP2004047700A (ja) * 2002-07-11 2004-02-12 Jfe Steel Kk 非接触充電器用平面磁気素子
JP2004047849A (ja) * 2002-07-15 2004-02-12 Jfe Steel Kk 平面磁気素子
JP2005044834A (ja) * 2003-07-22 2005-02-17 Mitsubishi Materials Corp 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
JP2005191098A (ja) * 2003-12-24 2005-07-14 Nec Tokin Corp フェライト薄膜及びその製造方法
JP2005243807A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Tdk Corp コイル部品及びその製造方法
JP2006191050A (ja) * 2005-01-03 2006-07-20 Samsung Electronics Co Ltd インダクター及びインダクター形成方法
JP2007234893A (ja) * 2006-03-01 2007-09-13 Tdk Corp コイル部品
JP2013254977A (ja) * 2008-10-30 2013-12-19 Murata Mfg Co Ltd 電子部品
JP5387579B2 (ja) * 2008-10-30 2014-01-15 株式会社村田製作所 電子部品
US8514049B2 (en) 2008-10-30 2013-08-20 Murata Manufacturing Co., Ltd. Electronic component
JP2011054585A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Murata Mfg Co Ltd インダクタおよびdc−dcコンバータ
US8284010B2 (en) 2009-08-31 2012-10-09 Murata Manufacturing Co., Ltd. Inductor and DC-DC converter
JP2011142232A (ja) * 2010-01-07 2011-07-21 Qiankun Kagi Kofun Yugenkoshi インダクタ
US9281113B2 (en) 2011-06-15 2016-03-08 Murata Manufacturing Co., Ltd. Laminated coil component, and method of manufacturing the laminated coil component
JPWO2012173147A1 (ja) * 2011-06-15 2015-02-23 株式会社村田製作所 積層コイル部品、及び該積層コイル部品の製造方法
WO2012173147A1 (ja) * 2011-06-15 2012-12-20 株式会社 村田製作所 積層コイル部品、及び該積層コイル部品の製造方法
WO2013024807A1 (ja) * 2011-08-18 2013-02-21 株式会社村田製作所 積層コイル部品およびその製造方法
JPWO2013024807A1 (ja) * 2011-08-18 2015-03-05 株式会社村田製作所 積層コイル部品およびその製造方法
US9299487B2 (en) 2011-08-18 2016-03-29 Murata Manufacturing Co., Ltd. Laminated coil component and method for manufacturing same
US9466415B2 (en) 2013-01-15 2016-10-11 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Reactor provided with a cooler
WO2014111809A1 (en) 2013-01-15 2014-07-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Reactor provided with a cooler
US10115661B2 (en) 2013-02-08 2018-10-30 Qualcomm Incorporated Substrate-less discrete coupled inductor structure
JP2016513364A (ja) * 2013-02-08 2016-05-12 クアルコム,インコーポレイテッド 基板レス離散結合インダクタ構造体
JPWO2015016353A1 (ja) * 2013-08-02 2017-03-02 株式会社村田製作所 アンテナ装置及び通信端末機器
US9893419B2 (en) 2013-08-02 2018-02-13 Murata Manufacturing Co., Ltd. Antenna device and communication terminal apparatus
WO2015016353A1 (ja) * 2013-08-02 2015-02-05 株式会社村田製作所 アンテナ装置及び通信端末機器
JP2018101732A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 株式会社村田製作所 表面実装インダクタ
JP7140481B2 (ja) 2017-09-25 2022-09-21 日東電工株式会社 インダクタおよびその製造方法
JP2019062002A (ja) * 2017-09-25 2019-04-18 日東電工株式会社 インダクタおよびその製造方法
WO2019058967A1 (ja) * 2017-09-25 2019-03-28 日東電工株式会社 インダクタおよびその製造方法
US11735355B2 (en) 2017-09-25 2023-08-22 Nitto Denko Corporation Inductor and producing method thereof
JP2021503718A (ja) * 2017-11-16 2021-02-12 ジョージア テック リサーチ コーポレイション 磁性層を有する基板対応インダクタ
US11756985B2 (en) 2017-11-16 2023-09-12 Georgia Tech Research Corporation Substrate-compatible inductors with magnetic layers
JP2020013854A (ja) * 2018-07-17 2020-01-23 株式会社村田製作所 インダクタ部品
JP2020013853A (ja) * 2018-07-17 2020-01-23 株式会社村田製作所 インダクタ部品
CN110729108A (zh) * 2018-07-17 2020-01-24 株式会社村田制作所 电感器部件
JP7070188B2 (ja) 2018-07-17 2022-05-18 株式会社村田製作所 インダクタ部品
US11688544B2 (en) 2018-07-17 2023-06-27 Murata Manufacturing Co., Ltd. Inductor component
US11791085B2 (en) 2018-07-17 2023-10-17 Murata Manufacturing Co., Ltd. Inductor component

Also Published As

Publication number Publication date
US6831543B2 (en) 2004-12-14
US20010024739A1 (en) 2001-09-27
US6903645B2 (en) 2005-06-07
US20040166370A1 (en) 2004-08-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001244123A (ja) 表面実装型平面磁気素子及びその製造方法
KR102127811B1 (ko) 적층 전자부품 및 그 제조방법
KR20160019266A (ko) 칩 전자부품 및 그 실장기판
KR101532172B1 (ko) 칩 전자부품 및 그 실장기판
CN104766691A (zh) 芯片电子组件及其制造方法
KR20190021686A (ko) 코일 부품 및 그 제조방법
JP2015216341A (ja) チップ電子部品及びその製造方法
JP3628579B2 (ja) 平面磁気素子およびスイッチング電源
JP2002353030A (ja) 表面実装型平面磁気素子および集積型回路部品
US20150287515A1 (en) Multilayer array electronic component and method of manufacturing the same
JP4420586B2 (ja) 平面磁気素子およびスイッチング電源
KR20180006262A (ko) 코일 부품
JP2004072815A (ja) 超小型電力変換装置およびその製造方法
JP2003017322A (ja) 平面磁気素子
KR102118489B1 (ko) 칩 전자부품의 제조방법
JP2002222712A (ja) Lc複合素子
JP2004111552A (ja) 平面磁気素子およびその製造方法と小型電源モジュール
KR102198529B1 (ko) 칩 전자부품 및 그 제조방법
KR102154199B1 (ko) 칩 전자부품 및 그 실장기판
JP2003332163A (ja) 平面磁気素子
JPH05198445A (ja) 薄形電源
JP2004111545A (ja) 平面磁気素子
JP2003133136A (ja) 磁性部品およびその製造方法
KR19990029592A (ko) 회로기판과 박형 전원장치
JP2002299122A (ja) 平面磁気素子

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060404

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060605

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060713

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060713

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060713

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070227