JP2006286931A - 薄膜デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 寄生容量を可能な限り減少させることが可能な薄膜デバイスを提供する。
【解決手段】 下部磁性膜12および上部磁性膜17の間に絶縁されるようにコイル16が設けられている場合に、それらの下部磁性膜12および上部磁性膜17に最も近い端縁において断面16Mが最小幅を有するようにコイル16を構成する。コイル16と下部磁性膜12および上部磁性膜17との間に生じる寄生容量が減少すると共に、そのコイル16の各巻線間に生じる寄生容量も併せて減少する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、コイルを備えた薄膜デバイスに関する。
近年、各種用途の電子機器分野において、導電性を有する基体にその基体から絶縁されるようにコイルが設けられた薄膜デバイスが広く利用されている。この種の薄膜デバイスの一例としては、上記した導電性を有する基体として磁性体(磁性膜)を備え、その磁性膜の表面に沿ってコイルが巻回された構造を有する薄膜インダクタが挙げられる。この薄膜インダクタは、インダクタンスを有する回路素子である。
この薄膜インダクタに代表される薄膜デバイスに関しては、その薄膜デバイスが搭載される電子機器の小型化に伴い、低背化が要望されている。この薄膜デバイスの低背化を実現するためには、コイルと磁性膜との間の間隔を狭めればよいが、その間隔を狭めと、コイルおよび磁性膜が互いに近づくため、それらのコイルと磁性膜との間に生じる寄生容量が増加しやすくなる。この寄生容量が増加すると、共振周波数が低下するため、薄膜デバイスの動作周波数として使用可能な周波数帯域が低下してしまう。
なお、上記した周波数帯域の低下を招く寄生容量としては、コイルと磁性膜との間に生じる寄生容量の他、さらに、隣り合うコイルの巻線間に生じる寄生容量も挙げられる。この種の寄生容量に関しては、その寄生容量を減少させるためにコイルの巻数を維持しつつ巻線間の間隔を広げ、すなわちコイルの断面積を小さくすると、巻線間に生じる寄生容量が減少する一方で、コイルの抵抗が増加してしまう。
上記した寄生容量に起因する薄膜デバイスの問題を改善する技術としては、既にいくつかの技術が提案されている。
具体的には、コイルを挟んで上下に磁性膜が配置された薄膜デバイスに関して、コイルと各磁性膜との間に生じる寄生容量を減少させるために、各磁性膜にスリットを設けて分割する技術が知られている(例えば、特許文献1〜3参照。)。ところが、この種の薄膜デバイスでは、寄生容量が減少すると共に、インダクタンスも併せて低下してしまう。
特開平06−132131号公報 特開平06−084644号公報 特開平08−172015号公報
また、導電性を有する基体に代えて絶縁性を有する基体(絶縁性基板)を備えた薄膜デバイスに関して、隣り合うコイルの巻線間に生じる寄生容量を減少させるために、そのコイルにテーパを設ける技術が知られている(例えば、特許文献4参照。)。
特開2004−342864号公報
ところで、薄膜デバイスの性能を向上させるためには、寄生容量を可能な限り減少させる必要がある。特に、薄膜デバイスを高周波用途の薄膜インダクタなどに適用する場合には、その薄膜インダクタの動作周波数を高く設定するために、寄生容量を減少させることにより共振周波数を上昇させることが極めて重要である。しかしながら、従来の薄膜デバイスでは、寄生容量を減少させる観点において未だ十分とは言えないため、改善の余地がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、寄生容量を可能な限り減少させることが可能な薄膜デバイスを提供することにある。
本発明に係る薄膜デバイスは、導電性を有する基体にその基体から絶縁されるようにコイルが設けられており、コイルの断面が基体に最も近い端縁において最小幅を有しているものである。
本発明に係る薄膜デバイスでは、導電性を有する基体にその基体から絶縁されるようにコイルが設けられている場合に、その導電性を有する基体に最も近い端縁において断面が最小幅を有するようにコイルが構成されている。この場合には、導電性を有する基体に最も近い端縁において断面が最小幅を有するようにコイルが構成されていない場合と比較して、コイルと基体との間に生じる寄生容量が減少すると共に、そのコイルの各巻線間に生じる寄生容量も併せて減少する。
本発明に係る薄膜デバイスでは、基体がコイルの一方側に1つ配置されていてもよい。この場合には、コイルの断面が台形状および台形と矩形とを組み合わせた六角形状を含む群のうちのいずれかの形状を有しているのが好ましい。
また、本発明に係る薄膜デバイスでは、基体がコイルの一方側および他方側に2つ配置されていてもよい。この場合には、コイルの断面が六角形状および十字形状を含む群のうちのいずれかの形状を有しているのが好ましい。
なお、本発明に係る薄膜デバイスでは、基体が磁性体であってもよい。
本発明に係る薄膜デバイスによれば、導電性を有する基体にその基体から絶縁されるようにコイルが設けられている場合に、そのコイルの断面が基体に最も近い端縁において最小幅を有する構造的特徴に基づき、コイルと基体との間に生じる寄生容量が減少すると共に、コイルの各巻線間に生じる寄生容量も併せて減少するため、寄生容量を可能な限り減少させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1〜図3は、本発明の第1の実施の形態に係る薄膜デバイスとしての薄膜インダクタ10の構成を表しており、図1は平面構成を示し、図2は図1に示したII−II線に沿った断面構成を示し、図3は図2に示した主要部(コイル16)の断面構成を拡大して示している。
この薄膜インダクタ10は、導電性を有する基体に、その基体から絶縁されるようにコイルが設けられた構造を有しており、例えば、図1および図2に示したように、下部磁性膜12および上部磁性膜17に、下部絶縁膜13、中間絶縁膜14および上部絶縁膜15により埋設されるようにコイル16が設けられた構造を有している。より具体的には、薄膜インダクタ10は、基板11上に、下部磁性膜12と、下部絶縁膜13、中間絶縁膜14および上部絶縁膜15により埋設されたコイル16と、上部磁性膜17とがこの順に積層された積層構造を有している。
基板11は、薄膜インダクタ10全体を支持するものであり、例えば、ガラス、シリコン(Si)、酸化アルミニウム(Al2 3 ;いわゆるアルミナ)、セラミックス、半導体または樹脂などにより構成されている。なお、基板11の構成材料は、必ずしも上記した一連の材料に限らず、自由に選定可能である。
下部磁性膜12および上部磁性膜17は、いずれも導電性を有する基体(磁性体)であり、薄膜インダクタ10のインダクタンスを高めるためのものである。特に、下部磁性膜12および上部磁性膜17は、コイル16を挟んで互いに対向配置されており、すなわち下部磁性膜12はコイル16の一方側(下側)に配置され、上部磁性膜17はコイル16の他方側(上側)に配置されている。これらの下部磁性膜12および上部磁性膜17は、例えば、いずれもコバルト(Co)系合金、鉄(Fe)系合金またはニッケル鉄合金(NiFe;いわゆるパーマロイ)などの導電性磁性材料により構成されている。このうち、コバルト系合金としては、例えば、薄膜インダクタ10の実用上の観点から、コバルトジルコニウムタンタル(CoZrTa)系合金またはコバルトジルコニウムニオブ(CoZrNb)系合金などが好ましい。
下部絶縁膜13、中間絶縁膜14および上部絶縁膜15は、コイル16を周辺から電気的に分離するものであり、例えば、いずれも酸化ケイ素(SiO2 )などの絶縁性材料により構成されている。なお、ここではコイル16を埋設する絶縁膜が3つの部分(下部絶縁膜13,中間絶縁膜14,上部絶縁膜15)により分割構成されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、その絶縁膜の構成は自由に設定可能である。また、ここでは下部絶縁膜13、中間絶縁膜14および上部絶縁膜15がいずれも同一の材料により構成されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、それらの下部絶縁膜13、中間絶縁膜14および上部絶縁膜15の構成材料は個別に自由に選定可能である。一例を挙げれば、下部絶縁膜13は、酸化ケイ素に代えて、フェライトなどの磁性を有する絶縁性材料により構成されていてもよい。
コイル16は、一端(端子16T1)と他端(端子16T2)との間にインダクタを構成するものであり、例えば、銅(Cu)などの導電性材料により構成されている。このコイル16は、例えば、下部磁性膜12および上部磁性膜17のそれぞれの表面に沿って、端子16T1,16T2がいずれも外部へ導出されるように巻回されたスパイラル型構造を有している。なお、図2では、図示内容を簡略化するために、コイル16のうちの端子16T2に通じる部分の図示を省略している。確認までに説明しておくと、コイル16のうちの端子16T2に通じる部分は、例えば、コイル16のうちの端子16T1に通じる部分を含む巻回部分と接触せずに外部に導かれるように、その巻回部分よりも下側の階層に配置されている。
特に、コイル16の断面16Mは、図2および図3に示したように、下部磁性膜12および上部磁性膜17に最も近い端縁において最小幅を有している。より具体的には、断面16Mは、例えば、下部磁性膜12に最も近い側に位置する下端縁E11(長さL11)と、上部磁性膜17に最も近い側に位置する上端縁E12(長さL12)と、下端縁E11の両端(右端,左端)に接する2つの側端縁E13R(長さL13R),E13L(長さL13L)と、上端縁E12の両端(右端,左端)に接すると共に側端縁E13R,E13Lに接する2つの側端縁E14R(長さL14R),E14L(長さL14L)とにより画定されており、すなわち6つの端縁(下端縁E11,上端縁E12,側端縁E13R,E13L,E14R,E14L)により画定された六角形状を有している。なお、図3では、図2に示した複数の断面16Mのうち、互いに隣り合う2つの断面16Mのみを抜粋して示している。この2つの断面16M間の間隔(コイル16のうちの互いに隣り合う2つの巻線間の間隔)Dは、自由に設定可能である。
ここでは、例えば、(1)下端縁E11、上端縁E12および側端縁E13R,E13L,E14R,E14Lがいずれも直線状であり(湾曲しておらず)、(2)側端縁E13R,E13Lにより規定される断面16Mの幅W13が下端縁E11に近づくにしたがって次第に狭まっており、(3)側端縁E14R,E14Lにより規定される断面16Mの幅W14が上端縁E12に近づくにしたがって次第に狭まっていることにより、断面16Mは、例えば、上下対称かつ左右対称の六角形状を有している。なお、断面16Mの幅(最大幅)W15および高さ(最大高さ)H11は、自由に設定可能である。
なお、断面16Mの構成に関して上記した「下部磁性膜12に最も近い端縁において最小幅を有している」とは、断面16Mのうちの下半分(幅W15を表す線分を境界としたときの下半分)の断面16MAのみにおいて幅W13に着目した場合に、その幅W13が下端縁E11において最小となっていること(幅W13=長さL11)を意味している。また、「上部磁性膜17に最も近い端縁において最小幅を有している」とは、断面16Mのうちの上半分(幅W15を表す線分を境界としたときの上半分)の断面16MBのみにおいて幅W14に着目した場合に、その幅W14が上端縁E12において最小となっていること(幅W14=長さL12)を意味している。すなわち、断面16Mの幅W13,W14に関して上記した2つの意味合いが成立している限り、「下部磁性膜12および上部磁性膜17に最も近い端縁において最小幅を有している」とは、必ずしも下端縁E11の長さL11と上端縁E12の長さL12とが互いに等しくなっている場合(L11=L12)に限らず、下端縁E11の長さL11と上端縁E12の長さL12とが互いに異なっている場合(L11≠L12)も含む意味合いである。
本実施の形態に係る薄膜デバイスでは、下部磁性膜12および上部磁性膜17の間に絶縁されるようにコイル16が設けられている場合に、そのコイル16の断面16Mが上下対称かつ左右対称の六角形状を有し、すなわち断面16Mが下部磁性膜12および上部磁性膜17に最も近い端縁において最小幅を有するように薄膜インダクタ10を構成したので、以下の理由により、寄生容量を可能な限り減少させることができる。
図4および図5は、本実施の形態に係る薄膜インダクタ10に対する比較例としての薄膜インダクタ110の構成を表しており、それぞれ図2および図3に対応している。この比較例の薄膜インダクタ110は、コイル16に代えてコイル116を備える点を除き、本実施の形態に係る薄膜インダクタ10(図1〜図3参照)と同様の構成を有している。このコイル116の断面116Mは、図4および図5に示したように、一定幅を有している。すなわち、断面116Mは、下部磁性膜12に最も近い側に位置する下端縁E111(長さL111)と、上部磁性膜17に最も近い側に位置する上端縁E112(長さL112)と、それらの下端縁E111および上端縁E112の両端(右端,左端)に接する2つの側端縁E113R(長さL113R),E113L(長さL113L)とにより画定されており、すなわち4つの端縁(下端縁E111,上端縁E112,側端縁E113R,E113L)により画定された四角形状を有している。より具体的には、(1)下端縁E111、上端縁E112および側端縁E113R,E113Lがいずれも直線状であり(湾曲しておらず)、(2)側端縁E113R,E113Lにより規定される断面116Mの幅W113が一定であることにより、断面116Mは、上下対称かつ左右対称の四角形状(矩形状)を有している。なお、断面116Mの幅W113および高さH111は、本実施の形態に係る薄膜インダクタ10(コイル16の断面16M)のうちの幅W15および高さH11にそれぞれ対応している(W113=W15,H111=H11)。
比較例の薄膜インダクタ110(図4および図5参照)では、コイル116の断面116Mが上下対称かつ左右対称の四角形を有しているため、下端縁E111の長さL111および上端縁E112の長さL112がいずれも断面116Mの幅W113に等しくなる(L111,L112=W113)。この場合には、コイル116の抵抗を小さくするために断面116Mの幅W113を大きく設定すると、その幅W113の設定に応じて長さL111,L112が大きくなるため、コイル116と下部磁性膜12との間に生じる寄生容量C111およびコイル116と上部磁性膜17との間に生じる寄生容量C112がいずれも増加してしまう。なぜなら、寄生容量C111の大きさは、長さL111に基づいて決定されるコイル116と下部磁性膜12との間の対向面積に依存し、一方、寄生容量C112の大きさは、長さL112に基づいて決定されるコイル116と上部磁性膜17との間の対向面積に依存することから、それらの対向面積が大きくなるほど寄生容量C111,C112が増加するからである。
しかも、コイル116の断面116Mが上下対称かつ左右対称の四角形状を有していると、側端縁E113R,E113Lの長さL113R,L113Lがいずれも断面116Mの高さH111に等しくなると共に(L113R,L113L=H111)、各巻線間において互いに隣り合う2つの側端縁E113R,E113Lが互いに平行になる。この場合には、コイル116の抵抗を小さくするために断面116Mの高さH111を大きく設定すると、その高さH111の設定に応じて長さL113R,L113Lが大きくなるため、各巻線間に生じる寄生容量C113が増加してしまう。なぜなら、寄生容量C113の大きさは、長さL113R,L113Lに基づいて決定される各巻線間の対向面積に依存することから、その対向面積が大きくなるほど寄生容量C113が増加するからである。
これにより、比較例の薄膜インダクタ110では、コイル116と下部磁性膜12および上部磁性膜17との間に生じる寄生容量C111,C112が増加すると共に、そのコイル116の各巻線間に生じる寄生容量C113も併せて増加するため、全体の寄生容量を可能な限り減少させることが困難である。
これに対して、本実施の形態に係る薄膜インダクタ10(図1〜図3参照)では、コイル16の断面16Mが上下対称かつ左右対称の六角形状を有しているため、下端縁E11の長さL11および上端縁E12の長さL12がいずれも断面16Mの幅W15よりも小さくなる(W11,W12<W15)。この場合には、コイル16の抵抗を小さくするために断面16Mの幅W15を大きく設定しても、その幅W15の設定に応じて長さL11,L12が大きくならず、すなわち幅W15の設定とは別個に長さL11,L12が小さく設定されるため、コイル16と下部磁性膜12との間に生じる寄生容量C11およびコイル16と上部磁性膜17との間に生じる寄生容量C12がいずれも減少する。
しかも、コイル16の断面16Mが上下対称かつ左右対称の六角形状を有していると、各巻線間において互いに隣り合う2組の側端縁群(側端縁E13R,E14Rおよび側端縁E13L,E14L)が互いに平行にならない。この場合には、コイル16の抵抗を小さくするために断面16Mの高さH11を大きく設定しても、上記した2組の側端縁群が各巻線間に生じる寄生容量C13に寄与しないため、その寄生容量C13が減少する。
したがって、本実施の形態に係る薄膜インダクタ10では、コイル16と下部磁性膜12および上部磁性膜17との間に生じる寄生容量C11,C12が減少すると共に、そのコイル16の各巻線間に生じる寄生容量C13も併せて減少するため、全体の寄生容量を可能な限り減少させることができるのである。
特に、本実施の形態では、下部磁性膜12および上部磁性膜17を備えた場合においても、上記したように寄生容量が減少するため、それらの下部磁性膜12および上部磁性膜17を利用して薄膜インダクタ10のインダクタンスを高めつつ、寄生容量を減少させることができる。
ただし、この場合には、下部磁性膜12とコイル16との間の距離(ここでは例えば下部絶縁膜13の厚さ)および上部磁性膜17とコイル16との間の距離(ここでは例えば上部絶縁膜15の厚さ)が小さくなると、インダクタが閉磁路に近づくためにインダクタンスが著しく増加するものの、寄生容量が増加するために共振周波数が低下してしまう。一方、下部磁性膜12とコイル16との間の距離および上部磁性膜17とコイル16との間の距離が大きくなると、寄生容量が減少するために共振周波数が上昇するものの、インダクタンスが低下してしまう。このことから、インダクタンスと寄生容量に基づく共振周波数とは互いにトレードオフの関係にあるため、下部磁性膜12とコイル16との間の距離および上部磁性膜17とコイル16との間の距離を設定する場合には、インダクタンスと寄生容量に基づく共振周波数との間のバランスを考慮しながら設定するのが好ましい。
また、この場合には、コイル16に流れる電流の大きさに依存して直流重畳特性が劣化する可能性があり、この点が実用上の問題点として懸念される。この「直流重畳特性の劣化」とは、一般に、コイルに流れる電流量が小さい場合には、インダクタンスが増加するが、その電流量が大きい場合には、磁性膜において磁気飽和が生じるため、インダクタンスが低下してしまう現象である。この点に関して、本実施の形態では、コイル16の一方側(下側)および他方側(上側)に2つの磁性膜(下部磁性膜12および上部磁性膜17)を備えるため、コイルの16の一方側または他方側に1つの磁性膜のみを備える場合と比較して、コイル16から発生した磁束の収容量(磁性膜中に磁束を収容可能な量)が増加する。これにより、磁性膜に収容される磁束の収容状態(磁束の分布状態)が変化し、すなわち磁性膜中において磁気飽和が生じにくくなるため、直流重畳特性を改善することができる。
また、本実施の形態では、上記したように、コイル16の断面16Mが下部磁性膜12および上部磁性膜17に最も近い端縁において最小幅を有するようにすることにより、寄生容量を可能な限り減少させることが可能なため、その薄膜インダクタ10の薄型化に寄与することもできる。具体的には、近年の薄膜デバイスの薄型化に関する要請に伴い、薄膜インダクタ10の薄型化も要望されている。この薄膜インダクタ10の薄型化に関しては、例えば、バックグラインド技術や薄型低歪基板の製造技術の進歩に応じて、基板11の厚さを極めて薄くすることが可能になってきていると共に、成膜厚さを制御することにより、コイル16や絶縁膜(ここでは例えば下部絶縁膜13、中間絶縁膜14および上部絶縁膜15)の厚さを極めて薄くすることが可能である。この場合には、例えば、下部絶縁膜13および上部絶縁膜15の厚さが小さくなると、コイル16が下部磁性膜12および上部磁性膜17に近接するため、コイル16と下部磁性膜12との間に生じる寄生容量およびコイル16と上部磁性膜17との間に生じる寄生容量が増加しやすくなる。この点に関して、本実施の形態では、断面16Mが下部磁性膜12および上部磁性膜17に最も近い端縁において最小幅を有するようにコイル16を構成することにより寄生容量を減少させることが可能なため、断面16Mが下部磁性膜12および上部磁性膜17に最も近い端縁において最小幅を有しないようにコイル16を構成した場合と比較して、下部絶縁膜13および上部絶縁膜15の厚さを小さくした場合においても寄生容量が小さくなる。したがって、本実施の形態では、寄生容量を減少させつつ、薄膜インダクタ10を薄型化することができるのである。
なお、本実施の形態では、図3に示したように、コイル16の断面16Mが上下対称かつ左右対称の六角形状を有するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、断面16Mが六角形状を有する限り、上下対称かつ左右非対称であってもよいし、上下非対称かつ左右対称であってもよいし、あるいは上下非対称かつ左右非対称であってもよい。これらの場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、図3を参照して説明したように、下端縁E11、上端縁E12および側端縁E13R,E13L,E14R,E14Lがいずれも直線状となるようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、それらの下端縁E11、上端縁E12および側端縁E13R,E13L,E14R,E14Lの一部または全てが湾曲するようにしてもよい。この場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、図3に示したように、コイル16の断面16Mが六角形状を有するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、コイル16の断面16Mが下部磁性膜12および上部磁性膜17に最も近い端縁において最小幅を有する限り、その断面16Mの形状は自由に設定可能である。具体的に一例を挙げれば、図3に対応する図6〜図8に示したように、断面16Mが、狭幅の矩形状の断面16MAと、広幅の矩形状の断面16MBと、狭幅の矩形状の断面16MCとが組み合わされた十字形状を有するようにしてもよいし(図6参照)、菱形状を有するようにしてもよいし(図7参照)、あるいは略楕円状(矩形の角部が丸みを帯びた形状)を有するようにしてもよい(図8参照)。もちろん、図6〜図8に示した場合においても、断面16Mの形状に関して対称性(上下対称性および左右対称性)および各端縁の状態(直線状または湾曲状)を自由に設定可能である。これらの場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。参考までに説明しておくと、コイル16の断面16Mの形状を設定する場合には、上記した寄生容量C11〜C13とコイル16の抵抗との間のバランスを考慮して形状を決定する必要がある。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図9〜図11は、本発明の第2の実施の形態に係る薄膜デバイスとしての薄膜インダクタ20の構成を表しており、図9は平面構成を示し、図10は図9に示したX−X線に沿った断面構成を示し、図11は図10に示した主要部(コイル26)の断面構成を拡大して示している。これらの図9〜図11は、それぞれ上記第1の実施の形態において示した図1〜図3に対応している。なお、図9〜図11では、上記第1の実施の形態において説明した構成要素と同一の構成要素に同一の符号を付している。
この薄膜インダクタ20は、コイル16に代えてコイル26を備えると共に、上部磁性膜17を備えずに下部磁性膜12のみを備える点を除き、上記第1の実施の形態において説明した薄膜インダクタ10と同様の構成を有している。すなわち、薄膜インダクタ20は、例えば、図9および図10に示したように、基板11上に、下部磁性膜12と、下部絶縁膜13、中間絶縁膜14および上部絶縁膜15により埋設されたコイル26とがこの順に積層された積層構造を有している。
コイル26は、例えば、下部磁性膜12の表面に沿って、一端(端子26T1)および他端(26T2)がいずれも外部へ導出されるように巻回されたスパイラル型構造を有している。このコイル26の構成材料は、コイル16の構成材料と同様である。
特に、コイル26の断面26Mは、図9および図10に示したように、下部磁性膜12に最も近い端縁において最小幅を有している。より具体的には、断面26Mは、例えば、下部磁性膜12に最も近い側に位置する下端縁E21(長さL21)と、下部磁性膜12から最も遠い側に位置する上端縁E22(長さL22)と、それらの下端縁E21および上端縁E22の両端(右端,左端)に接する2つの側端縁E23R(長さL23R),E23L(長さL23L)とにより画定されており、すなわち4つの端縁(下端縁E21,上端縁E22,側端縁E23R,E23L)により画定された台形状(逆台形状)を有している。
ここでは、例えば、(1)下端縁E21、上端縁E22および側端縁E23R,E23Lがいずれも直線状であり(湾曲しておらず)、(2)側端縁E23R,E23Lにより規定される断面26Mの長さW23が下端縁E21に近づくにしたがって次第に狭まっていることにより、断面26Mは、例えば、左右対称の台形状を有している。特に、コイル26の断面26Mとコイル16の断面16Mとの間の関係としては、例えば、下端縁E21の長さL21が下端縁E11の長さL11および上端縁E12の長さL12に対応しており(L21=L11,L12)、上端縁E22の長さL22が幅W15に対応している(L22=W15)。なお、断面26Mの高さ(最大高さ)H21は、自由に設定可能である。
本実施の形態に係る薄膜デバイスでは、下部磁性膜12に絶縁されるようにコイル26が設けられている場合に、そのコイル26の断面26Mが左右対称の台形状を有し、すなわち断面26Mが下部磁性膜12に最も近い端縁において最小幅を有するように薄膜インダクタ20を構成したので、以下の理由により、寄生容量を可能な限り減少させることができる。
図12は、本実施の形態に係る薄膜インダクタ20に対する比較例としての薄膜インダクタ120の構成を表しており、図10に対応している。この比較例の薄膜インダクタ120は、コイル26に代えて、上記第1の実施の形態において比較例として説明したコイル116(図5参照)を備える点を除き、本実施の形態に係る薄膜インダクタ20(図9〜図11参照)と同様の構成を有している。
比較例の薄膜インダクタ120(図5および図12参照)では、コイル116の断面116Mが上下対称かつ左右対称の四角形状を有しているため、上記第1の実施の形態において比較例の薄膜インダクタ110に関して説明したように、コイル116の抵抗を小さくするために断面116Mの幅W113を大きく設定すると、そのコイル116と下部磁性膜12との間に生じる寄生容量C121が増加すると共に、コイル116の抵抗を小さくするために断面116Mの高さH111を大きく設定すると、各巻線間に生じる寄生容量C123も併せて増加してしまう。
これに対して、本実施の形態に係る薄膜インダクタ20(図9〜図11参照)では、コイル26の断面26Mが左右対称の台形状を有しているため、上記第1の実施の形態において薄膜インダクタ10に関して説明したように、コイル26の抵抗を小さくするために断面26Mの幅W23を十分に大きく設定しても、そのコイル26と下部磁性膜12との間に生じる寄生容量C21が減少すると共に、同様にコイル26の抵抗を小さくするために断面26Mの高さH21を大きく設定しても、各巻線間に生じる寄生容量C23が減少する。したがって、本実施の形態に係る薄膜インダクタ20では、寄生容量C21,C23がいずれも減少するため、全体の寄生容量を可能な限り減少させることができるのである。
なお、本実施の形態では、図11に示したように、コイル26の断面26Mが左右対称の台形状を有するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、断面26Mが台形状を有する限り、左右非対称であってもよい。この場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
ここで、コイル26の断面26Mが左右非対称の台形状である場合における本発明の薄膜デバイスの構造的特徴について補足しておく。すなわち、上記した「背景技術」において説明したように、コイルにテーパを設ける技術では、コイルの一側方のみにテーパが設けられることにより、そのコイルの断面が左右非対称の台形状を有している。しかしながら、この技術では、絶縁性を有する基体(コイルとの間に寄生容量を生じ得ない絶縁性基板)にコイルが設けられているため、導電性を有する基体(コイル26との間に寄生容量を生じ得る下部磁性膜12)にコイル26が設けられている本発明の薄膜デバイスとは構成的に明らかに異なっている。しかも、上記した技術では、仮に基体が導電性を有するものであったとしても、コイルの断面が基体に最も近い端縁において最大幅を有しているため、コイル26の断面26Mが下部磁性膜12に最も近い端縁において最小幅を有している本発明の薄膜デバイスとはやはり構成的に明らかに異なっている。
また、本実施の形態では、図11に示したように、コイル26の断面26Mが台形状を有するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、コイル26の断面26Mが下部磁性膜12に最も近い端縁において最小幅を有する限り、その断面26Mの形状は自由に設定可能である。具体的に一例を挙げれば、図11に対応する図13および図14に示したように、断面26Mが、台形状(逆台形状)の断面26MAと、矩形状の断面26MBとが組み合わされた六角形状を有するようにしてもよいし(図13参照)、あるいは狭幅の矩形状の断面26MAと、広幅の矩形状の断面26MBとが組み合わされた凸形状を有するようにしてもよい(図14参照)。もちろん、図13および図14に示した場合においても、断面26Mの形状に関して対称性(上下対称性および左右対称性)および各端縁の状態(直線状または湾曲状)を自由に設定可能である。これらの場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施の形態に係る薄膜インダクタ20に関する上記以外の構成、作用、効果および変形は、上記第1の実施の形態において説明した薄膜インダクタ10と同様である。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図15および図16は、本発明の第3の実施の形態に係る薄膜デバイスとしての薄膜インダクタ30の構成を表しており、図15は平面構成を示し、図16は図15に示したXVI−XVI線に沿った断面構成を示している。これらの図15および図16は、それぞれ上記第2の実施の形態において示した図9および図10に対応している。なお、図15および図16では、上記第2の実施の形態において説明した構成要素と同一の構成要素に同一の符号を付している。
この薄膜インダクタ30は、基板11および下部磁性膜12に代えて半導体基板31を備える点を除き、上記第2の実施の形態において説明した薄膜インダクタ20と同様の構成を有している。すなわち、薄膜インダクタ30は、例えば、図15および図16に示したように、半導体基板31上に、下部絶縁膜13、中間絶縁膜14および上部絶縁膜15により埋設されたコイル26が設けられた構造を有している。
半導体基板31は、導電性を有する基体であり、薄膜インダクタ30全体を支持するものである。この半導体基板31は、例えば、シリコン(Si)などの半導体材料により構成されている。参考までに、半導体基板31がシリコンにより構成されている場合には、その半導体基板31に隣接している下部絶縁膜13は、例えば、シリコンの表面が熱酸化されることにより形成された熱酸化膜(SiO2 )であってもよい。なお、半導体基板31の構成材料は、必ずしも上記したシリコンに限らず、自由に選定可能である。
本実施の形態に係る薄膜デバイスでは、半導体基板31に絶縁されるようにコイル26が設けられている場合に、そのコイル26の断面26Mが左右対称の台形状を有し、すなわち断面26Mが半導体基板31に最も近い端縁において最小幅を有するように薄膜インダクタ30を構成したので、以下の理由により、寄生容量を可能な限り減少させることができる。
図17は、本実施の形態に係る薄膜インダクタ30に対する比較例としての薄膜インダクタ130の構成を表しており、図16に対応している。この比較例の薄膜インダクタ130は、コイル26に代えて、上記第1の実施の形態において比較例として説明したコイル116(図5参照)を備える点を除き、本実施の形態に係る薄膜インダクタ30(図15および図16参照)と同様の構成を有している。
比較例の薄膜インダクタ130(図5および図17参照)では、コイル116の断面116Mが上下対称かつ左右対称の四角形状を有しているため、上記第1の実施の形態において比較例の薄膜インダクタ110に関して説明したように、コイル116の抵抗を小さくするために断面116Mの幅W113を大きく設定すると、そのコイル116と半導体基板31との間に生じる寄生容量C131が増加すると共に、コイル116の抵抗を小さくするために断面116Mの高さH111を大きく設定すると、各巻線間に生じる寄生容量C133も併せて増加してしまう。
これに対して、本実施の形態に係る薄膜インダクタ30(図11、図15および図16参照)では、コイル26の断面26Mが左右対称の台形状を有しているため、上記第2の実施の形態において薄膜インダクタ20に関して説明したように、コイル26の抵抗を小さくするために断面26Mの幅W23を大きく設定しても、そのコイル26と半導体基板31との間に生じる寄生容量C31が減少すると共に、同様にコイル26の抵抗を小さくするために断面26Mの高さH21を大きく設定しても、各巻線間に生じる寄生容量C33が減少する。したがって、本実施の形態に係る薄膜インダクタ30では、寄生容量C31,C33がいずれも減少するため、全体の寄生容量を可能な限り減少させることができるのである。
特に、本実施の形態では、半導体基板31を備えた場合においても、上記したように寄生容量が減少するため、その半導体基板31を利用して薄膜インダクタ30が周辺から電気的な悪影響を受けることを防止しつつ、寄生容量を減少させることができる。この電気的な悪影響の防止としては、例えば、薄膜インダクタ30にノイズが及びにくくすると共に、薄膜インダクタ30において電磁誘導が生じにくくすることができる。
なお、本実施の形態に係る薄膜インダクタ30に関する上記以外の構成、作用、効果および変形は、上記第1および第2の実施の形態において説明した薄膜インダクタ10,20と同様である。
次に、本発明に関する実施例について説明する。
まず、薄膜デバイスとして、上記各実施の形態において説明した一連の薄膜インダクタを製造した。
(実施例1)
以下の手順を経ることにより、上記第1の実施の形態において説明した薄膜インダクタを製造した。すなわち、基板としてシリコン基板を準備したのち、まず、スパッタリング法を使用してコバルトジルコニウムニオブ合金(CoZrNb)を成膜することにより、基板上に10μmの厚さとなるように下部磁性膜(比透磁率μ=1000)を形成した。続いて、化学蒸着(CVD;chemical vapor deposition )法を使用して酸化ケイ素(SiO2 )を成膜することにより、下部磁性膜上に1μmの厚さとなるよに下部絶縁膜(比誘電率ε=4)を形成したのち、スパッタリング法を使用してチタン(Ti)を成膜することにより、下部絶縁膜上にシード膜を300nmの厚さとなるように形成した。続いて、シード膜の表面にポジ型フォトレジストを塗布してフォトレジスト膜を形成したのち、フォトリソグラフィ処理を使用してフォトレジスト膜をパターニング(露光・現像)することにより、シード膜上に30μmの厚さとなるようにフォトレジストパターンを形成した。このフォトレジストパターンを形成する際には、露光範囲および露光量を調整することにより、コイルの断面形状に対応した開口形状を有する開口を設けた。より具体的には、フォトリソグラフィ処理において、コイルの平面形状(スパイラル型構造)に対応したパターン形状を有すると共に露光用の光を透過させない遮光部と、その遮光部の周囲に配置されると共に露光用の光を透過させる透光部とが設けられたフォトマスクを使用し、特に、遮光部のうち、コイルの中心に対応する位置に近い側および遠い(離れた)側に、それらの近い側および遠い側に向かって光透過量を次第に少なくさせる光量調整部が設けられたものを使用した。続いて、フォトレジストパターンを使用してシード膜を電極膜として銅(Cu)の鍍金膜を成長させることにより、そのシード膜上に20μmの厚さとなるようにコイルを形成した。このコイルを形成する際には、スパイラル型構造(巻数=21巻)を有すると共に、断面が上下対称かつ左右対称の六角形状(L11,L12=20μm,W15=60μm,H11=20μm)を有するようにした(図3参照)。続いて、使用済みのフォトレジストパターンを除去してシード膜を部分的に露出させたのち、エッチング液を使用してシード膜をウェットエッチングすることにより、そのシード膜のうちの露出部分を部分的に除去した。続いて、CVD法を使用して酸化ケイ素を成膜することにより、コイルおよびその周辺の下部絶縁膜を覆うように中間絶縁膜(比誘電率ε=4)を形成したのち、引き続きCVD法を使用して酸化ケイ素を成膜することにより、中間絶縁膜上に上部絶縁膜(比誘電率ε=4)を1μmの厚さとなるように形成した。最後に、スパッタリング法を使用してコバルトジルコニウムニオブ合金(CoZrNb)を成膜することにより、上部絶縁膜上に上部磁性膜(比透磁率μ=1000)を10μmの厚さとなるように形成した。これにより、上記第1の実施の形態において説明した薄膜インダクタが完成した(図1〜図3参照)。
(実施例2)
コイルを形成する際に断面が左右対称の台形状(L21=20μm,L22=60μm,H21=20μm)を有するようにしたと共に(図11参照)、上部絶縁膜上に上部磁性膜を形成しなかった点を除き、実施例1の製造手順と同様の手順を経ることにより、上記第2の実施の形態において説明した薄膜インダクタを製造した(図9〜図11参照)。
(実施例3)
基板および下部磁性膜に代えて半導体基板としてシリコン基板を使用し、その半導体基板上に下部絶縁膜を形成した点を除き、実施例2の製造手順と同様の手順を経ることにより、上記第3の実施の形態において説明した薄膜インダクタを製造した(図11、図15および図16参照)。
(比較例1)
コイルを形成する際に断面が上下対称かつ左右対称の四角形状を有するようにした点を除き、実施例1の製造手順と同様の手順を経ることにより、上記第1の実施の形態において比較例として説明した薄膜インダクタを製造した(図4および図5参照)。なお、コイルを形成する際には、実施例1と抵抗を同等とする(コイルの断面積を一致させる)ために、L111,L112=40μm,H111=20μmとなるようにコイルの断面の寸法を設定した。
(比較例2)
コイルを形成する際に断面が上下対称かつ左右対称の四角形状を有するようにした点を除き、実施例2の製造手順と同様の手順を経ることにより、上記第2の実施の形態において比較例として説明した薄膜インダクタを製造した(図5および図12参照)。なお、コイルを形成する際には、実施例2と抵抗を同等とするために、L111,L112=40μm,H111=20μmとなるようにコイルの断面の寸法を設定した。
(比較例3)
コイルを形成する際に断面が上下対称かつ左右対称の四角形状を有するようにした点を除き、実施例3の製造手順と同様の手順を経ることにより、上記第3の実施の形態において比較例として説明した薄膜インダクタを製造した(図5および図17参照)。なお、コイルを形成する際には、比較例2と同様にコイルの断面の寸法を設定した。
上記した実施例1〜3および比較例1〜3の薄膜インダクタの動作特性を調べたところ、以下の一連の結果が得られた。
まず、実施例1および比較例1の薄膜インダクタの周波数特性を調べたところ、図18に示した結果が得られた。図18は、実施例1および比較例1の薄膜インダクタの周波数特性を表しており、「横軸」は周波数F(MHz)を示し、「縦軸」はインダクタンスL(μH)を示している。図18中の「18A(実線)」は実施例1の薄膜インダクタを示し、「18B(破線)」は比較例1の薄膜インダクタを示している。
図18に示した結果から判るように、実施例1の薄膜インダクタ(18A)の共振周波数は、比較例1の薄膜インダクタ(18B)の共振周波数よりも高くなった。このことから、本発明の薄膜インダクタでは、下部磁性膜および上部磁性膜の間に絶縁されるようにコイルが設けられている場合に、そのコイルの断面を上下対称かつ左右対称の六角形状とすることにより、共振周波数を上昇させることが可能であることが確認された。
ここで、実施例1および比較例1の薄膜インダクタの諸特性を具体的に調べたところ、表1に示した結果が得られた。表1は、実施例1および比較例1の薄膜インダクタの諸特性を表しており、その諸特性として「インダクタンスLs(μH)」、「寄生容量Cp(pF)」および「共振周波数Fr(MHz)」を示している。なお、薄膜インダクタの諸特性を調べる際には、有限要素法を利用した電磁界解析を使用してインダクタンスLsおよび寄生容量Cpを算出すると共に、それらのインダクタンスLsおよび寄生容量Cpと共振周波数Frとの間の関係式(Fr=(1/2π)(Ls・Cp)-1/2)を利用して共振周波数Frを算出した。
Figure 2006286931
表1に示した結果から判るように、実施例1の薄膜インダクタでは、インダクタンスLs=8.26μH,寄生容量Cp=38.1pF,共振周波数Fr=8.98MHzであったのに対して、比較例1の薄膜インダクタでは、インダクタンスLs=8.26μH,寄生容量Cp=65.1pF,共振周波数Fr=6.87MHzであった。このことは、実施例1の薄膜インダクタでは、比較例1の薄膜インダクタと比較して、インダクタンスLsが同等となる一方で、コイルの断面の形状(上下対称かつ左右対称の六角形状)に基づいて寄生容量Cpが減少するため、共振周波数Frが上昇することを表している。このことから、本発明の薄膜インダクタでは、寄生容量を減少させて共振周波数を上昇させることにより、動作周波数として使用可能な周波数帯域を高く設定することが可能であることが確認された。
続いて、実施例2および比較例2の薄膜インダクタの周波数特性を調べたところ、図19に示した結果が得られた。図19は、実施例2および比較例2の薄膜インダクタの周波数特性を表しており、図18に示した周波数特性に対応している。図19中の「19A(実線)」は実施例2の薄膜インダクタを示し、「19B(破線)」は比較例2の薄膜インダクタを示している。
図19に示した結果から判るように、実施例2の薄膜インダクタ(19A)の共振周波数は、比較例2の薄膜インダクタ(19B)の共振周波数よりも高くなった。このことから、本発明の薄膜インダクタでは、下部磁性膜に絶縁されるようにコイルが設けられている場合に、そのコイルの断面を左右対称の台形状とすることにより、共振周波数を上昇させることが可能であることが確認された。
ここで、実施例2および比較例2の薄膜インダクタの諸特性を具体的に調べたところ、表2に示した結果が得られた。表2は、実施例2および比較例2の薄膜インダクタの諸特性を表しており、表1に示した諸特性に対応している。
Figure 2006286931
表2に示した結果から判るように、実施例2の薄膜インダクタでは、インダクタンスLs=2.36μH,寄生容量Cp=17.7pF,共振周波数Fr=24.6MHzであったのに対して、比較例2の薄膜インダクタでは、インダクタンスLs=2.36μH,寄生容量Cp=32.8pF,共振周波数Fr=18.1MHzであった。このことは、実施例2の薄膜インダクタでは、比較例2の薄膜インダクタと比較して、インダクタンスLsが同等となる一方で、コイルの断面の形状(左右対称の台形状)に基づいて寄生容量Cpが減少するため、共振周波数Frが上昇することを表している。このことから、本発明の薄膜インダクタでは、やはり寄生容量を減少させて共振周波数を上昇させることにより、動作周波数として使用可能な周波数帯域を高く設定することが可能であることが確認された。
最後に、実施例3および比較例3の薄膜インダクタの周波数特性を調べたところ、図20に示した結果が得られた。図20は、実施例3および比較例3の薄膜インダクタの周波数特性を表しており、図18に示した周波数特性に対応している。図20中の「20A(実線)」は実施例3の薄膜インダクタを示し、「20B(破線)」は比較例3の薄膜インダクタを示している。
図20に示した結果から判るように、実施例3の薄膜インダクタ(20A)の共振周波数は、比較例3の薄膜インダクタ(20B)の共振周波数よりも高くなった。このことから、本発明の薄膜インダクタでは、半導体基板に絶縁されるようにコイルが設けられている場合に、そのコイルの断面を左右対称の台形状とすることにより、共振周波数を上昇させることが可能であることが確認された。
ここで、実施例3および比較例3の薄膜インダクタの諸特性を具体的に調べたところ、表3に示した結果が得られた。表3は、実施例3および比較例3の薄膜インダクタの諸特性を表しており、表1に示した諸特性に対応している。
Figure 2006286931
表3に示した結果から判るように、実施例3の薄膜インダクタでは、インダクタンスLs=1.58μH,寄生容量Cp=17.7pF,共振周波数Fr=30.1MHzであったのに対して、比較例3の薄膜インダクタでは、インダクタンスLs=1.58μH,寄生容量Cp=32.8pF,共振周波数Fr=22.1MHzであった。このことは、実施例3の薄膜インダクタでは、比較例3の薄膜インダクタと比較して、インダクタンスLsが同等となる一方で、コイルの断面の形状(左右対称の台形状)に基づいて寄生容量Cpが減少するため、共振周波数Frが上昇することを表している。このことから、本発明の薄膜インダクタでは、やはり寄生容量を減少させて共振周波数を上昇させることにより、動作周波数として使用可能な周波数帯域を高く設定することが可能であることが確認された。この場合には、特に、共振周波数Frが30MHzを超えるため、薄膜インダクタの動作周波数を極めて高く設定することが可能である。
以上、いくつかの実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記各実施の形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。具体的には、例えば、上記各実施の形態および実施例では、コイルの断面の形状として、下部磁性膜および上部磁性膜の間に絶縁されるようにコイルが設けられる場合に関して六角形状、十字形状、菱形状および略楕円状を説明すると共に、下部磁性膜または半導体基板に絶縁されるようにコイルが設けられている場合に関して台形状、台形と矩形とが組み合わされた六角形状および凸形状を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。すなわち、コイルの断面の形状は、下部磁性膜、上部磁性膜または半導体基板などの導電性を有する基体に最も近い端縁において最小幅を有する限り、自由に設定可能である。もちろん、導電性を有する基体も同様に、必ずしも下部磁性膜、上部磁性膜または半導体基板に限らず、導電性を有する限り、自由に設定可能である。
また、上記各実施の形態および実施例では、コイルがスパイラル型構造を有するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、コイルがスパイラル型構造以外の他の構造を有してもよい。この「他の構造」としては、例えば、ミアンダ型構造、ヘリカル型構造またはソレノイド型構造などが挙げられる。これらのいずれの場合においても、上記各実施の形態および実施例と同様の効果を得ることができる。
また、上記各実施の形態および実施例では、本発明の薄膜デバイスを薄膜インダクタに適用する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、本発明の薄膜デバイスを薄膜インダクタ以外の他のデバイスに適用してもよい。この「他のデバイス」としては、例えば、薄膜トランスまたはMEMS(micro electro mechanical systems)や、薄膜インダクタ、薄膜トランスまたはMEMSを含んだフィルタまたはモジュールなどが挙げられる。これらの他のデバイスに本発明の薄膜デバイスを適用した場合においても、上記各実施の形態および実施例と同様の効果を得ることができる。
本発明に係る薄膜デバイスは、例えば薄膜インダクタ、薄膜トランスまたはMEMSや、それらを含んだフィルタまたはモジュールなどに適用することが可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る薄膜デバイスの平面構成を表す平面図である。 図1に示したII−II線に沿った薄膜デバイスの断面構成を表す断面図である。 図2に示した薄膜デバイスのうちのコイルの断面構成を拡大して表す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る薄膜デバイスに対する比較例としての薄膜デバイスの断面構成を表す断面図である。 図4に示した薄膜デバイスのうちのコイルの断面構成を拡大して表す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る薄膜デバイスのうちのコイルの構成に関する変形例を表す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る薄膜デバイスのうちのコイルの構成に関する他の変形例を表す断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる薄膜デバイスのうちのコイルの構成に関するさらに他の変形例を表す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る薄膜デバイスの平面構成を表す平面図である。 図9に示したX−X線に沿った薄膜デバイスの断面構成を表す断面図である。 図9に示した薄膜デバイスのうちのコイルの断面構成を拡大して表す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る薄膜デバイスに対する比較例としての薄膜デバイスの断面構成を表す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る薄膜デバイスのうちのコイルの構成に関する変形例を表す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る薄膜デバイスのうちのコイルの構成に関する他の変形例を表す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る薄膜デバイスの平面構成を表す平面図である。 図15に示したXVI−XVI線に沿った薄膜デバイスの断面構成を表す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る薄膜デバイスに対する比較例としての薄膜デバイスの断面構成を表す断面図である。 実施例1および比較例1の薄膜インダクタの周波数特性を表す図である。 実施例2および比較例2の薄膜インダクタの周波数特性を表す図である。 実施例3および比較例3の薄膜インダクタの周波数特性を表す図である。
符号の説明
10,20,30…薄膜インダクタ、11…基板、12…下部磁性膜、13…下部絶縁膜、14…中間絶縁膜、15…上部絶縁膜、16,26…コイル、16M,16MA,16MB,16MC,26M,26MA,26MB…断面、16T1,16T2,26T1,26T2…端子、31…半導体基板、C11,C12,C13,C21,C23,C31,C33…寄生容量、D…間隔、E11,E21…下端縁、E12,E22…上端縁、E13R,E13L,E14R,E14L,E23R,E23L…側端縁、H11,H21…高さ、L11,L12,L13R.L13L,L14R,L14L,L21,L22,L23R,L23L…長さ、W13,W14,W15,W23…幅、




Claims (6)

  1. 導電性を有する基体に、その基体から絶縁されるようにコイルが設けられており、
    前記コイルの断面が、前記基体に最も近い端縁において最小幅を有している
    ことを特徴とする薄膜デバイス。
  2. 前記基体が、前記コイルの一方側に1つ配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載の薄膜デバイス。
  3. 前記コイルの断面が、台形状および台形と矩形とを組み合わせた六角形状を含む群のうちのいずれかの形状を有している
    ことを特徴とする請求項2記載の薄膜デバイス。
  4. 前記基体が、前記コイルの一方側および他方側に2つ配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載の薄膜デバイス。
  5. 前記コイルの断面が、六角形状および十字形状を含む群のうちのいずれかの形状を有している
    ことを特徴とする請求項4記載の薄膜デバイス。
  6. 前記基体が、磁性体である
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の薄膜デバイス。



























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