JP2007128927A - コイル素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】直流重畳特性を改善することが可能なコイル素子を提供する。
【解決手段】スパイラルコイル14の中間巻回領域R2におけるコイル間隔SCD,SDEが、他の巻回領域(内周側巻回領域R1,外周側巻回領域R3)におけるコイル間隔SAB,SBC,SEF,SFGよりも広くなっている。中間巻回領域R2において、各コイルターン14A〜14Gで生じる磁界同士が強め合う現象が緩和されるため、その中間巻回領域R2におけるコイル間隔SCD,SDEが他の巻回領域におけるコイル間隔SAB,SBC,SEF,SFGと同等またはそれよりも狭くなっている場合と比較して、下部磁性膜および上部磁性膜において磁気的飽和が生じにくくなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、スパイラルコイルおよび磁性膜を備えたコイル素子に関する。
近年、各種用途のデバイス分野において、スパイラルコイルおよび磁性膜を備えたコイル素子が広く利用されている。このコイル素子の応用例としては、薄膜インダクタや薄膜トランスなどが挙げられる。
スパイラルコイルとしては、1本のコイル線が1つの中心(巻回中心)の周囲を巻回することにより構成されたシングルスパイラルコイルが知られている。従来のシングルスパイラルコイルでは、内周側から外周側に渡ってコイル間隔およびコイル幅が一定になっている。
このシングルスパイラルコイルを備えたコイル素子では、大電流を流す用途(例えば電源系用途)において使用された場合に、スパイラルコイルに流れる電流によって生じる磁界の磁束密度分布が内周側と外周側との間の中間において際立って突出したような分布を示す。磁性膜は、一般的に、有限の飽和磁束密度を有しており、フェライト系では0.5T(テスラ)程度、アモルファス合金系では1T〜2T程度である。この磁性膜において磁気的飽和が生じると、コイル素子の直流重畳特性(コイルに電流を流した際に、磁気的飽和現象に起因してインダクタンスが低下する特性)が悪化するため、インダクタンスが大きく低下してしまう。この直流重畳特性は、電源システム用途においてコイル素子を使用する場合に、許容電流(いわゆる定格電流)を規定する重要な特性である。
なお、スパイラルコイルとしては、1本のコイル線が2つの巻回中心の周囲を巻回することにより構成されたダブルスパイラルコイルも知られている。このダブルスパイラルコイルに関しては、電流方向を決定する2つの巻回方向を適正化することにより直流重畳特性を改善する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この他、1本のコイル線が3つ以上の巻回中心の周囲を巻回することにより構成されたマルチスパイラルコイルも知られている。
特開2000−269035号明細書
上記したように、直流重畳特性を改善する技術は、ダブルスパイラルコイルに関しては既に提案されているが、その特性改善の程度は必ずしも十分と言えない。まして、シングルスパイラルコイルに関しては、未だ特性改善の提案すらされていない。このため、従来のスパイラルコイルでは、直流重畳特性を改善することが困難であった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、直流重畳特性を改善することが可能なコイル素子を提供することにある。
本発明の第1のコイル素子は、スパイラルコイルと、このスパイラルコイルの少なくとも一方の面の側に設けられた磁性膜とを備え、スパイラルコイルの内周側と外周側との間の中間におけるコイル間隔が内周側および外周側におけるコイル間隔よりも広いものである。このコイル素子では、スパイラルコイルの中間において、各コイルターンで生じる磁界同士が強め合う現象が緩和される。これにより、スパイラルコイルの中間におけるコイル間隔が内周側および外周側におけるコイル間隔と同等またはそれよりも狭い場合と比較して、磁性膜において磁気的飽和が生じにくくなる。このコイル素子では、スパイラルコイルに流れる電流によって生じる磁界の磁束密度分布が中間およびその周辺に平坦化領域を有し、この平坦化領域の平均レベルがより低く、かつ幅がより広くなっているのが好ましい。
本発明の第2のコイル素子は、スパイラルコイルと、そのスパイラルコイルの少なくとも一方の面の側に設けられた磁性膜とを備え、スパイラルコイルに流れる電流によって生じる磁界の磁束密度分布が中間およびその周辺に平坦化領域を有し、この平坦化領域の平均レベルがより低く、かつ幅がより広くなるようにコイル間隔が設定されているものである。この第2のコイル素子では、スパイラルコイルの磁束密度分布における平坦化領域の平均レベルがより高く、かつ幅がより狭くなるようにコイル間隔が設定されている場合と比較して、磁性膜において磁気的飽和が生じにくくなる。
本発明のコイル素子では、内周側および外周側から中間に近づくにしたがってコイル間隔が次第に広くなっていてもよい。また、中間におけるコイル幅が内周側および外周側におけるコイル幅よりも広くなっていてもよい。この場合には、内周側および外周側から中間に近づくにしたがってコイル幅が次第に広くなっていてもよい。特に、スパイラルコイルがシングルスパイラルコイルであってもよい。
ここで、スパイラルコイルの内周側と外周側との間の中間におけるコイル間隔の数は、1つ以上の範囲において任意に設定可能である。すなわち、スパイラルコイルの中間には、内周側および外周側よりも広いコイル間隔が少なくとも1つあればよい。このことは、コイル幅についても同様である。
本発明の第1のコイル素子によれば、スパイラルコイルの内周側と外周側との間の中間におけるコイル間隔が内周側および外周側におけるコイル間隔よりも広いので、スパイラルコイルの中間におけるコイル間隔が内周側および外周側におけるコイル間隔と同等またはそれよりも狭い場合と比較して、直流重畳特性を改善することができる。
本発明の第2のコイル素子によれば、スパイラルコイルの磁束密度分布における平坦化領域の平均レベルがより低く、かつ幅がより広くなるようにコイル間隔が設定されているので、スパイラルコイルの磁束密度分布における平坦化領域の平均レベルがより高く、かつ幅がより狭くなるようにコイル間隔が設定されている場合と比較して、直流重畳特性を改善することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態に係るコイル素子の構成について説明する。図1はコイル素子の平面構成を表し、図2は図1に示したII−II線に沿った断面構成を表し、図3は図1に示したIII−III線に沿った断面構成を示している。
このコイル素子は、各種用途のデバイス分野において利用されるものであり、例えば、薄膜インダクタ、薄膜トランス、薄膜センサ、薄膜アクチュエータ、薄膜磁気ヘッドまたはMEMS(micro electro mechanical systems)などに応用されるものである。
具体的には、コイル素子は、例えば、図1および図2に示したように、基体11の一面に、下部磁性膜12と、絶縁膜13により埋設されたスパイラルコイル14と、上部磁性膜15とがこの順に積層された構成を有している。
基体11は、コイル素子全体を支持するものである。この基体11は、例えば、各種基板であってもよいし、あるいは各種基板に各種機能膜が設けられたものであってもよい。
下部磁性膜12および上部磁性膜15は、それぞれスパイラルコイル14の一方の面(下面)の側および他方の面(上面)の側に設けられており、各種合金またはフェライトなどの磁性材料により構成されている。なお、下部磁性膜12および上部磁性膜15の平面サイズ(図1に示した外形サイズ、すなわち縦寸法×横寸法)は、スパイラルコイル14の平面サイズに応じて任意に設定可能である。
絶縁膜13は、スパイラルコイル14を周辺から電気的に分離するものであり、各種酸化物などの絶縁性材料により構成されている。なお、図2では、絶縁膜13を1パーツとして示しているが、その絶縁膜12は複数のパーツに分かれていてもよい。
スパイラルコイル14は、例えば、1本のコイル線が1つの巻回中心C(図2および図3参照)の周囲を巻回することにより構成されたシングルスパイラルコイルであり、各種金属などの導電性材料により構成されている。なお、図1〜図3では、スパイラルコイル14の巻数(ターン数)=7ターンの場合を示しているが、そのターン数は任意に設定可能である。図3では、スパイラルコイル14のみを拡大して示している。
このスパイラルコイル14は、図3に示したように、巻回中心Cから離れる方向(内周側から外周側)に向かって順に、7つのコイルターン14A〜14Gを含んでいる。これらのコイルターン14A〜14Gは、それぞれコイル幅WA〜WGを有しており、それらのコイルターン14A〜14Gの間には、それぞれコイル間隔SAB〜SFGが設けられている。ここでは、例えば、コイル幅WA〜WGが互いに等しくなっていると共に、コイルターン14A〜14Gが互いに等しいコイル厚さTを有している。なお、スパイラルコイル14の平面サイズは、コイル幅WA〜WGおよびコイル間隔SAB〜SFGに応じて任意に設定可能である。
スパイラルコイル14を3つの区域に区分すると、巻回中心Cに近い側に位置する内周側(内周側巻回領域R1)と、その巻回中心Cから遠い側に位置する外周側(外周側巻回領域R3)と、それらの内周側と外周側との間に位置する中間(中間巻回領域R2)とに区分される。ここでは、例えば、内周側巻回領域R1がコイルターン14A〜14Cおよびコイル間隔SAB,SBCを含み、中間巻回領域R2がコイルターン14Dおよびコイル間隔SCD,SDEを含み、外周側巻回領域R3がコイルターン14E〜14Gおよびコイル間隔SEF,SFGを含んでいる。なお、内周側巻回領域R1、中間巻回領域R2および外周側巻回領域R3にそれぞれ含まれるコイルターンおよびコイル間隔は、必ずしも上記した分類に限定されず、任意に設定可能である。
このスパイラルコイル14では、スパイラルコイル14に流れる電流によって生じる磁界の磁束密度分布が中間巻回領域R2およびその周辺に平坦化領域(磁束密度がほぼ平坦となる領域)を含み、その平坦化領域の平均レベル(磁束密度の平均値)がより低く、かつ幅がより広くなるように、コイル間隔SAB〜SFGが設定されている。具体的には、中間巻回領域R2におけるコイル間隔SCD,SDEは、他の巻回領域(内周側巻回領域R1,外周側巻回領域R3)におけるコイル間隔SAB,SBC,SEF,SFGよりも広くなっている。この場合には、例えば、中間巻回領域R2における磁束密度が下部磁性膜12および上部磁性膜15の飽和磁束密度よりも低くなるのが好ましい。
なお、コイル間隔SAB,SBC,SEF,SFGは、コイル間隔SCD,SDEよりも狭くなっている限りにおいて、互いに等しくなっていてもよいし、あるいは互いに異なっていてもよい。図1〜図3では、例えば、コイル間隔SAB,SBC,SEF,SFGが互いに等しくなっている場合を示している
本実施の形態に係るコイル素子では、スパイラルコイル14の中間巻回領域R2におけるコイル間隔SCD,SDEが他の巻回領域におけるコイル間隔SAB,SBC,SEF,SFGよりも広くなっているので、以下の理由により、直流重畳特性を改善することができる。
図4および図5は、それぞれ本実施の形態のコイル素子に対する第1および第2の比較例のコイル素子の構成(図3に対応する断面構成)を表している。第1の比較例のコイル素子は、スパイラルコイル14(コイルターン14A〜14G)に代えてスパイラルコイル114(コイルターン114A〜114G)を備え、コイル間隔SAB〜SFGが互いに等しくなっている点を除き、本実施の形態のコイル素子と同様の構成を有している。第2の比較例のコイル素子は、スパイラルコイル14に代えてスパイラルコイル214(コイルターン214A〜214G)を備え、コイル間隔SCD,SDEがコイル間隔SAB,SBC,SEF,SFGよりも狭くなっている点を除き、本実施の形態のコイル素子と同様の構成を有している。
また、図6は、下部磁性膜12および上部磁性膜15における磁束密度分布の一例を表しており、横軸は巻回中心Cからの距離D(μm)を示し、縦軸は磁束密度B(T)を示している。この図6には、上記した内周側巻回領域R1、中間巻回領域R2および外周側巻回領域R3の範囲を示している。図6中に示した「6A,6B,6C」は、それぞれ第1の比較例、第2の比較例および本実施の形態の磁束密度分布を表しており、「6AF,6BF,6CF」は、いずれも磁束密度分布中の平坦化領域を表している。なお、図6では、簡略化するために磁束密度分布を滑らかな曲線で示しているが、実際の磁束密度分布には、コイルターンの配列パターン等の影響によるディップ(窪み)が含まれる場合がある。
第1の比較例のコイル素子(図4参照)では、中間巻回領域R2におけるコイル間隔SCD,SDEが他の巻回領域におけるコイル間隔SAB,SBC,SEF,SFGに等しくなっているため、コイルターン114Dに対してコイルターン114A〜114C,114E〜114Gがより接近している。この場合には、中間巻回領域R2において、各コイルターン114A〜114Gで生じる磁界同士が著しく強め合うため、図6(6A)に示したように、スパイラルコイル114に流れる電流によって生じる磁界の磁束密度分布は、中間巻回領域R2において突出しやすくなる。より具体的には、磁束密度分布における平坦化領域6AFの平均レベルL6Aがより高く、かつ幅W6Aがより狭くなる。これにより、下部磁性膜12および上部磁性膜15において磁気的飽和が生じやすくなるため、直流重畳特性が悪化してしまう。
また、第2の比較例のコイル素子(図5参照)では、中間巻回領域R2におけるコイル間隔SCD,SDEが他の巻回領域におけるコイル間隔SAB,SBC,SEF,SFGよりも狭くなっているため、コイルターン214Dに対してコイルターン214A〜214C,214E〜214Gがさらに接近している。この場合には、中間巻回領域R2において、各コイルターン214A〜214Gで生じる磁界同士がさらに強め合うため、図6(6B)に示したように、スパイラルコイル214に流れる電流によって生じる磁界の磁束密度分布は、中間巻回領域R2においてさらに突出しやすくなる。より具体的には、磁束密度分布における平坦化領域6BFの平均レベルL6Bがさらに高く、かつ幅W6Bがさらに狭くなる。これにより、直流重畳特性がさらに悪化してしまう。
これに対して、本実施の形態のコイル素子(図3参照)では、中間巻回領域R2におけるコイル間隔SCD,SDEが他の巻回領域におけるコイル間隔SAB,SBC,SEF,SFGよりも広くなっているため、コイルターン14Dからコイルターン14A〜14C,14E〜14Gが遠ざかっている。この場合には、中間巻回領域R2において、各コイルターン14A〜14Gで生じる磁界同士が強め合う現象が緩和されるため、図6(6C)に示したように、スパイラルコイル14に流れる電流によって生じる磁界の磁束密度分布は、第1および第2の比較例のコイル素子の磁束密度分布(6A,6B)よりも中間巻回領域R2において突出しにくくなる。より具体的には、磁束密度分布における平坦化領域6CFの平均レベルL6Cがより低く、かつ幅W6Cがより広くなる。したがって、下部磁性膜12および上部磁性膜15において磁気的飽和が生じにくくなるため、直流重畳特性が改善されるのである。
ここで、本実施の形態のコイル素子の技術的意義について補足しておく。直流重畳特性は、コイル幅WA〜WGに差異を設ける(中間巻回領域R2におけるコイル幅WDを他の巻回領域におけるコイル幅WA〜WC,WE〜WGよりも広げる)ことによっても改善される。しかしながら、直流重畳特性を改善するためには、以下の3つの理由により、コイル幅WA〜WGに差異を設けるよりも、コイル間隔SAB〜SFGに差異を設けるのが好ましい。
第1に、コイル幅WDを広げた場合には、基体11、下部磁性膜12および上部磁性膜15に対するコイルターン14Dの対向面積が大きくなるため、コイルターン14Dと基体11との間に生じる対地容量が大きくなると共に、コイルターン14Dと下部磁性膜12または上部磁性膜15との間に生じる寄生容量が大きくなる。これにより、共振周波数が低下するため、直流重畳特性が改善される一方でコイル素子の動作可能周波数が低下してしまう。これに対して、コイル間隔SCD,SDEを広げた場合には、上記したコイルターン14Dの対向面積が大きくならないため、コイル素子の動作可能周波数を低下させずに直流重畳特性を改善することができる。
第2に、コイル間隔SCD,SDEを広げた場合には、互いに隣り合うコイルターン間の浮遊容量が低減するため、直流重畳特性を改善することに加えて、Q値を向上させることができる。この「Q値」とは、コイルの性能の良さを定量的に表す数値であり、一般に、Q=ωL/R(ω:角速度,L:インダクタンス,R:抵抗)という定義式で表される。
第3に、コイル幅WDを広げた場合には、図6に示した磁束密度分布の分布傾向が大きく変化するため、インダクタンスの変化量が大きくなってしまう。これに対して、コイル間隔SCD,SDEを広げた場合には、ディップの深さが深くなるだけで、磁束密度分布の分布傾向が大きく変化しないため、インダクタンスの変化量が小さくなる。これにより、インダクタンスの安定性の観点からコイル素子の設計自由度が大きくなる。
なお、本実施の形態では、図3に示したように、コイル間隔SAB,SBC,SEF,SFGが互いに等しくなるようにしたが、必ずしもこれに限られるものではない。一例を挙げれば、図3に対応する図7に示したように、コイル間隔SAB〜SFGが内周側巻回領域R1または外周側巻回領域R3から中間巻回領域R2に近づくにしたがって次第に広くなるようにしてもよい。すなわち、コイル間隔SAB,SBC,SCDがこの順に広くなると共に、コイル間隔SFG,SEF,SDEがこの順に広くなってもよい。この場合には、図3に示した場合と比較して、コイルターン14B,14Fがそれぞれコイルターン14C,14Eから遠ざかっているため、中間巻回領域R2に加えて内周側巻回領域R1および外周側巻回領域R3においても磁界が強め合う現象が緩和される。したがって、直流重畳特性をより改善することができる。なお、図7に示したスパイラルコイル14に関する上記以外の構成は、図3に示した場合と同様である。
また、本実施の形態では、図1および図2に示したように、下部磁性膜12および上部磁性膜15の双方を備えるようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、下部磁性膜12または上部磁性膜15のいずれか一方のみを備えるようにしてもよい。具体的な一例を挙げれば、基体11が高抵抗のフェライト基板である場合には、上部磁性膜15のみを備え、下部磁性膜12を備えないようしてもよい。この場合においても、直流重畳特性を改善することができる。
また、本実施の形態では、図1および図2に示したように、絶縁膜13を備えるようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、上部磁性膜15がフェライトなどの高抵抗材料により構成された場合には、絶縁膜13を備えないようにしてもよい。この場合においても、Q値を改善することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図8は、第2の実施の形態に係るコイル素子の構成を表しており、図3に対応する断面構成を示している。なお、図8では、上記第1の実施の形態において図3を参照して説明した符号(R1〜R3,WA〜WG,SAB〜SFG)をそのまま付している。
このコイル素子は、スパイラルコイル14(コイルターン14A〜14G)に代えてスパイラルコイル24(コイルターン24A〜24G)を備える点を除き、上記第1の実施の形態のコイル素子と同様の構成を有している(図1〜図3参照)。このスパイラルコイル24は、コイル幅WA〜WGに差異が設けられずにコイル間隔SAB〜SFGに差異が設けられていたスパイラルコイル14とは異なり、コイル幅WA〜WGおよびコイル間隔SAB〜SFGの双方に差異が設けられたものである。
スパイラルコイル24に流れる電流によって生じる磁界の磁束密度分布では、スパイラルコイル14(図6参照)と同様に、平坦化領域の平均レベルがより低く、かつ幅がより広くなっている。このスパイラルコイル24では、中間巻回領域R2におけるコイル間隔SCD,SDEが他の巻回領域(内周側巻回領域R1,外周側巻回領域R3)におけるコイル間隔SAB,SBC,SEF,SFGよりも広くなっていると共に、中間巻回領域R2におけるコイル幅WDが他の巻回領域におけるコイル幅WA〜WC,WE〜WGよりも広くなっている。
なお、コイル幅WA〜WC,WE〜WGは、コイル幅WDよりも狭くなっている限りにおいて、互いに等しくなっていてもよいし、あるいは互いに異なっていてもよい。図8では、例えば、コイル間WA〜WC,WE〜WGが互いに等しくなっている場合を示している。スパイラルコイル24に関する上記以外の構成は、スパイラルコイル14と同様である。
本実施の形態に係るコイル素子では、スパイラルコイル24の中間巻回領域R2におけるコイル間隔SCD,SDEが他の巻回領域におけるコイル間隔SAB,SBC,SEF,SEGよりも広くなっているので、上記第1の実施の形態と同様の作用により、中間巻回領域R2において、各コイルターン24A〜24で生じる磁界同士が強め合う現象が緩和される。しかも、中間巻回領域R2におけるコイル幅WDが他の巻回領域におけるコイル幅WA〜WC,WE〜WGよりも広くなっているので、この観点においても中間巻回領域R2において磁界が強め合う現象が緩和される。したがって、第1の実施の形態のコイル素子よりも直流重畳特性を改善することができる。
なお、本実施の形態では、図8に示したように、コイル幅WA〜WC,WE〜WGが互いに等しくなるようにしたが、必ずしもこれに限られるものではない。一例を挙げれば、図8に対応する図9示したように、コイル幅WA〜WGが内周側巻回領域R1または外周側巻回領域R3から中間巻回領域R2に近づくにしたがって次第に広くなるようにしてもよい。すなわち、コイル幅WA,WB,WC,WDがこの順に広くなると共に、コイル幅WG,WF,WE,WDがこの順に広くなってもよい。この場合には、図8に示した場合と比較して、中間巻回領域R2に加えて内周側巻回領域R1および外周側巻回領域R3においても磁界が強め合う現象が緩和される。したがって、直流重畳特性をより改善することができる。なお、図9に示したスパイラルコイル24に関する上記以外の構成は、図8に示した場合と同様である。
また、本実施の形態では、図8および図9に示したスパイラルコイル24の構成に、上記第1の実施の形態において説明した変形例(図7参照)を適用することが可能である。具体的には、例えば、図8に対応する図10に示したように、中間巻回領域R2におけるコイル幅WDが他の巻回領域におけるコイル幅WA〜WC,WE〜WGよりも広くなっている場合に、コイル間隔SAB〜SFGが内周側巻回領域R1または外周側巻回領域R3から中間巻回領域R2に近づくにしたがって次第に広くなるようにしてもよい。また、例えば、図9に対応する図11に示したように、コイル幅WA〜WGが内周側巻回領域R1または外周側巻回領域R3から中間巻回領域R2に近づくにしたがって次第に広くなっている場合に、コイル間隔SAB〜SFGが内周側巻回領域R1または外周側巻回領域R3から中間巻回領域R2に近づくにしたがって次第に広くなるようにしてもよい。これらの場合には、直流重畳特性をより改善することができる。なお、図10および図11に示したスパイラルコイル24に関する上記以外の構成は、それぞれ図8および図9に示した場合と同様である。
本実施の形態のコイル素子に関する上記以外の構成、作用および他の変形は、上記第1の実施の形態と同様である。
次に、本発明のコイル素子の応用例について説明する。図12はコイル素子を応用した薄膜インダクタの平面構成を表し、図13は図12に示したXIII−XIII線に沿った断面構成を表している。なお、以下の説明では、薄膜インダクタの構成を説明する際に、上記したコイル素子(図1〜図3および図7〜図11参照)の構成要素を随時引用する。
この薄膜インダクタは、基板101の一面に、下部磁性膜102と、絶縁膜110により埋設されたスパイラルコイル106と、上部磁性膜107とがこの順に積層されたものである。
基板101は、基体11に対応するものであり、例えば、ガラス、シリコン(Si)、フェライト、酸化アルミニウム(Al2 3 ;いわゆるアルミナ)、セラミックス、半導体または樹脂などにより構成されている。
下部磁性膜102および上部磁性膜107は、それぞれ下部磁性膜12および上部磁性膜15に対応するものであり、ここではインダクタンスを高めるために使用されている。これらの下部磁性膜102および上部磁性膜107は、例えば、コバルト(Co)系のアモルファス金属などの磁性材料により構成されている。この種の磁性材料としては、例えば、(CoFe)SiBなどのコバルト鉄系合金や、コバルトジルコニウムニオブ合金(CoZrNb)や、コバルトジルコニウムタンタル合金(CoZrTa)などが挙げられる。なお、下部磁性膜102および上部磁性膜107の構成材料は、透磁率が高いものであれば特に限定されず、例えば、フェライトであってもよい。
絶縁膜110は、絶縁膜13に対応するものであり、例えば、基板101とスパイラルコイル106との間に設けられた下部絶縁膜103と、スパイラルコイル106のコイルターン間およびその周囲に設けられた中間絶縁膜104、スパイラルコイル106と上部絶縁膜107との間に設けられた上部絶縁膜105とを含んでいる。下部絶縁膜103および上部絶縁膜105は、例えば、二酸化ケイ素(SiO2 )またはアルミナなどの無機絶縁性材料により構成されている。中間絶縁膜104は、例えば、ポリイミド、フェノール樹脂、エポキシ樹脂またはフォトレジストなどの有機絶縁性材料により構成されている。
スパイラルコイル106は、スパイラルコイル14に対応するものであり、インダクタンスを発生させるものである。このスパイラルコイル106は、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)または銀(Ag)などの金属に代表される導電性材料により構成されている。ここでは、スパイラルコイル106は、例えば、図3に示したスパイラルコイル14と同様の構成を有している。
この薄膜インダクタでは、スパイラルコイル14に対応するスパイラルコイル106を備えているので、上記したコイル素子と同様の作用により、下部磁性膜102および上部磁性膜107において磁気的飽和が生じにくくなる。したがって、直流重畳特性を改善することができる。
なお、図12および図13に示した薄膜インダクタでは、図3に示したスパイラルコイル14と同様の構成を有するようにスパイラルコイル106を構成したが、必ずしもこれに限られるものではない。具体的には、図3に代えて、図7に示したスパイラルコイル14または図8〜図11に示したスパイラルコイル24と同様の構成を有するようにスパイラルコイル106を構成してもよい。この場合においても、直流重畳特性を改善することができる。
次に、本発明の実施例について説明する。
コイル素子の性能を調べるために、以下の一連のコイル素子をシミュレーション上において設計した。
(実施例1)
上記各実施の形態において説明した一連のコイル素子を代表して、第1の実施の形態において図3に示したスパイラルコイルを備えたコイル素子を設計した。この場合には、スパイラルコイルの構成として、図3に対応する図14に示したように、ターン数を7ターンから5ターンに変更したと共に、材質=銅、コイル厚さT=10μm、コイル幅WA〜WE=400μm、コイル間隔SAB,SDE=20μm,SBC,SCD=30μmとした。また、下部磁性膜および上部磁性膜の構成として、材質=コバルトジルコニウムタンタル合金、平面サイズ=6.5mm×6.5mm、厚さ=5μm、抵抗率=100μΩcm、比透磁率=600、飽和磁束密度Bs=1.2T、ギャップ(下部磁性膜と上部磁性膜との間の距離)=3μmとした。
(実施例2)
コイル間隔SBC,SCD=50μmとした点を除き、実施例1と同様の構成となるようにコイル素子を設計した。
(比較例1)
図4に示したスパイラルコイルを備えたコイル素子を設計した。この場合には、スパイラルコイル114の構成として、図4に対応する図15に示したように、ターン数を7ターンから5ターンに変更したと共に、平面サイズ=6mm×6mm角、コイル幅WA〜WE=400μm、コイル間隔SAB〜SDE=20μm、抵抗率=1.8μΩcmとした。なお、スパイラルコイルに関する上記以外の構成、ならびに下部磁性膜および上部磁性膜の構成は、実施例1と同様である。
(比較例2)
図5に示したスパイラルコイルを備えたコイル素子を設計した。この場合には、スパイラルコイルの構成として、図5に対応する図16に示したように、ターン数を7ターンから5ターンに変更したと共に、コイル幅WA〜WE=400μm、コイル間隔SAB,SDE=20μm,SBC,SCD=10μmとした。なお、スパイラルコイルに関する上記以外の構成、ならびに下部磁性膜および上部磁性膜の構成は、実施例1と同様である。
なお、表1は、上記した実施例1,2および比較例1,2のコイル素子の主要な構成条件(コイル厚さT,コイル幅WA〜WE,コイル間隔SAB〜SDE)の一覧を示している。
Figure 2007128927
まず、磁束密度分布に対するコイル間隔の影響を調べたところ、図17に示した結果が得られた。図17は、磁束密度分布のコイル間隔依存性を表しており、図6に対応する磁束密度分布を示している。この場合には、有限要素法を利用した電磁界解析を使用したと共に、印加電流(直流重畳電流)=250mAとした。図17中に示した「17A(破線),17B(一点鎖線),17C(二点鎖線),17D(実線)」は、それぞれ比較例2、比較例1、実施例1および実施例2の磁束密度分布を表しており、「17AF,17BF,17CF,17DF」は、いずれも平坦化領域を表している。なお、実施例1,2および比較例1,2のいずれにおいても、スパイラルコイル(5つのコイルターン)の配設範囲は距離D=約1100μm〜3000μmの範囲である。特に、内周側巻回領域R1,中間巻回領域R2および外周側巻回領域R3は、それぞれ距離D=約1100μm〜1900μmの範囲、約1900μm〜2400μmおよび約2400μm〜3000μmの範囲である。
図17に示した結果から判るように、磁束密度Bは、比較例2(17A)、比較例1(17B)、実施例1(17C)および実施例2(17D)のいずれにおいても、上向き凸型の曲線を描くように分布した。この曲線中には、5つのコイルターンの配列パターン等の影響によるディップが見られた。
しかしながら、一連の磁束密度分布は、コイル間隔SBC,SCDが広くなるにしたがって中間巻回領域R2において突出しにくくなった。すなわち、平坦化領域17AF〜17DFの平均レベルL17A〜L17Dはその順に低くなり、かつ幅W17A〜W17Dはその順に狭くなった。この傾向は、コイル間隔SBC,SCDが広くなるにしたがって、中間巻回領域R2において磁界が強め合う現象が緩和されることを表している。このことから、本発明のコイル素子では、中間巻回領域R2におけるコイル間隔SBC,SCDを他の巻回領域におけるコイル間隔SAB,SDEよりも広げることにより、磁束密度分布における平坦化領域の平均レベルがより低く、かつ幅がより狭くなることが確認された。
続いて、直流重畳特性を調べたところ、図18に示した結果が得られた。図18は直流重畳特性を表しており、横軸は直流重畳電流C(mA)を示し、縦軸はインダクタンスL(μH)を示している。この場合には、直流重畳電流C=0mA〜500mAとした。図18中に示した「●,▲,■」は、それぞれ比較例1、実施例1および実施例2の直流重畳特性を表している。
図18に示した結果から判るように、インダクタンスLは、比較例1(●)、実施例1(▲)および実施例2(■)のいずれにおいても、直流重畳電流C=約200mAから低下し始めた。このインダクタンスLの低下が下部磁性膜および上部磁性膜の磁気的飽和に起因して生じていることは明らかである。ここで、インダクタンスLの変化率、すなわちインダクタンスLが初期値(直流重畳電流C=0mAのときの値)から20%低下したときの直流重畳電流Cの値を「定格電流値」として定義することにより、その定格電流値に基づいて直流重畳特性を比較評価した。
定格電流値は、比較例1において405mA(インダクタンスLの初期値=0.597μH,20%低下値=0.478μH)、実施例1において417mA(インダクタンスLの初期値=0.587μH,20%低下値=0.469μH)、実施例2において425mA(インダクタンスLの初期値=0.569μH,20%低下値=0.455μH)であり、比較例1よりも実施例1,2において向上した。この定格電流値の向上は、コイル間隔SBC,SCDが広くなるにしたがって、下部磁性膜および上部磁性膜において磁気的飽和が生じにくくなったため、インダクタンスLが低下しにくくなった効果である。このことから、本発明のコイル素子では、中間巻回領域R2におけるコイル間隔SBC,SCDを他の巻回領域におけるコイル間隔SAB,SDEよりも広げることにより、直流重畳特性が改善されることが確認された。特に、直流重畳特性の改善効果を具体的に説明すると、その直流重畳特性は、比較例1(定格電流値=405mA)よりも実施例2(定格電流値=425mA)において約5%改善された。
最後に、インダクタンスに対するコイル間隔の影響を調べたところ、図19に示した結果が得られた。図19は、インダクタンスのコイル間隔依存性を表しており、横軸はコイル間隔SBC,SCD(μm)を示し、縦軸はインダクタンスL(μH)を示している。この場合には、コイル間隔SBC,SCD=10μm(比較例2),20μm(比較例1),30μm(実施例1),50μm(実施例2)とすると共に、印加電流(直流電流)=500mAとした。
図19に示した結果から判るように、インダクタンスLは、比較例1,2および実施例1,2の間においてほぼ一定であった。
以上、いくつかの実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記した各実施の形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。具体的には、上記各実施の形態および実施例では、スパイラルコイルがシングルスパイラルコイルである場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、スパイラルコイルがダブルスパイラルコイルまたはマルチスパイラルコイルなどの他のスパイラルコイルであってもよい。これらの場合においても、上記各実施の形態および実施例と同様の効果を得ることができる。
本発明に係るコイル素子は、薄膜インダクタなどに応用することが可能である。
本発明の第1の実施の形態に係るコイル素子の平面構成を表す平面図である。 図1に示したコイル素子のII−II線に沿った断面構成を表す断面図である。 図1に示したコイル素子のIII−III線に沿った断面構成を表す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るコイル素子に対する第1の比較例のコイル素子の断面構成を表す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るコイル素子に対する第2の比較例のコイル素子の断面構成を表す断面図である。 下部磁性膜および上部磁性膜における磁束密度分布の一例を表す図である。 図3に示したスパイラルコイルの構成に関する変形例を表す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るコイル素子の断面構成を表す断面図である。 図8に示したスパイラルコイルの構成に関する変形例を表す断面図である。 図8に示したスパイラルコイルの構成に関する他の変形例を表す断面図である。 図9に示したスパイラルコイルの構成に関する変形例を表す断面図である。 本発明のコイル素子を応用した薄膜インダクタの平面構成を表す平面図である。 図12に示した薄膜インダクタのXIII−XIII線に沿った断面構成を表す断面図である。 実施例1,2のコイル素子の構成を説明するための断面図である。 比較例1のコイル素子の構成を説明するための断面図である。 比較例2のコイル素子の構成を説明するための断面図である。 磁束密度分布のコイル間隔依存性を表す図である。 直流重畳特性を表す図である。 インダクタンスのコイル間隔依存性を表す図である。
符号の説明
11…基体、12,102…下部磁性膜、13,110…絶縁膜、14,24,106…スパイラルコイル、14A〜14G,24A〜24G…コイルターン、15,107…上部絶縁膜、101…基板、103…下部絶縁膜、104…中間絶縁膜、105…上部絶縁膜、C…巻回中心、R1…内周側巻回領域、R2…中間巻回領域、R3…外周側巻回領域、SAB〜SFG…コイル間隔、T…コイル厚さ、WA〜WG…コイル幅。

Claims (7)

  1. スパイラルコイルと、
    このスパイラルコイルの少なくとも一方の面の側に設けられた磁性膜と
    を備え、
    前記スパイラルコイルの内周側と外周側との間の中間におけるコイル間隔が、前記内周側および外周側におけるコイル間隔よりも広い
    ことを特徴とするコイル素子。
  2. 前記内周側および外周側から前記中間に近づくにしたがってコイル間隔が次第に広くなっている
    ことを特徴とする請求項1記載のコイル素子。
  3. 前記中間におけるコイル幅が、前記内周側および外周側におけるコイル幅よりも広い
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコイル素子。
  4. 前記内周側および外周側から前記中間に近づくにしたがってコイル幅が次第に広くなっている
    ことを特徴とする請求項3記載のコイル素子。
  5. 前記スパイラルコイルが、シングルスパイラルコイルである
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のコイル素子。
  6. 前記スパイラルコイルに流れる電流によって生じる磁界の磁束密度分布が前記中間およびその周辺に平坦化領域を有し、
    この平坦化領域の平均レベルがより低く、かつ幅がより広くなっている
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のコイル素子。
  7. スパイラルコイルと、
    このスパイラルコイルの少なくとも一方の面の側に設けられた磁性膜と
    を備え、
    前記スパイラルコイルに流れる電流によって生じる磁界の磁束密度分布が前記中間およびその周辺に平坦化領域を有し、この平坦化領域の平均レベルがより低く、かつ幅がより広くなるようにコイル間隔が設定されている
    ことを特徴とするコイル素子。
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