明 糸田 ポリカーボネートおよびその用途、 ポリカーボネートの製造方法、 ならびにポリカーボネー卜の精製法 技 術 分 野
本発明は、 新規なポリカーボネートおよびその用途に関し、 さら に詳しくは、 冷凍機の冷媒として用いられる、 フロン R— 1 34 a. R— 1 52 aなどのオゾン層非破壊性のフルォロカ一ボン水素添加 物 (HFC 、 Hydrogena t ed Fluoro Carbon) 、 フロン R— 2 2、 R— 1 2 3、 R— 1 2 4などのオゾン破壊力 (Ozone Depletion Potential ) が小さいクロ口フルォロカーボン水素添加物 (HCFC、 Hydrogenated Chlorof luoro Carbon) 、 さらにはこれらの混合物と の相溶性に優れるとともに、 潤滑性に優れるようなポリカーボネー ト、 およびこのポリカーボネートからなる冷凍機用潤滑油、 特に冷 媒としてオゾン層非破壌性フロンを使用する冷凍機に適するような 潤滑油に関する。
また、 本発明は、 上記の相溶性に優れるとともに、 潤滑性、 電気 絶縁性に優れるポリカーボネート、 およびこのポリカーボネートか らなる潤滑油、 電気絶縁油、 特に冷媒としてオゾン層非破壌性フロ ンを使用する冷凍機に適する潤滑油、 電気冷蔵庫用に特に適する潤 滑油および電気絶縁油に関する。
さらに、 本発明は、 ポリカーボネートの製造方法ならびにポリ カーボネートの精製法に関する。
背 景 技 術
最近、 冷凍機用潤滑油では、 冷媒ガスがオゾン層非破壊性フ ルォロカーボン水素添加物であるフロン R— 134 a (CH2 F - CF3 ) に変更されるに伴い、 従来、 冷凍機用潤滑油として使用さ れてきた鉱物油やアルキルベンゼン類化合物は、 冷媒ガスとの相溶 性がないため使用できなくなった。 そこで、 ポリプロピレンダリ コールゃポリプロピレンダリコールモノアルキルエーテル、 ポリプ 口ピレングリコールジアルキルエーテルなどが冷凍機用潤滑油とし て用いられるようになった。 しかしながら、 上記化合物はフロン R -134 aとの相溶性が低く、 上記化合物のうち、 特に 100°Cに おける動粘度が 15cSt 以上という高粘度の化合物は、 フロン R— 134 aとの相溶性が低いため、 冷凍機用潤滑油、 たとえばロータ リ一式カーエアコン用潤滑油としての性能が低いという問題があつ た。
また、 ポリカーボネートは、 種々の潤滑油またはその成分として 有効であるが、 従来のポリカーボネー トは、 その体積抵抗率が 10] 1〜1012Ω · cmのオーダ一であり、 特に電気絶縁性が要求さ れるような潤滑油、 電気絶縁油の用途においては、 電気絶縁性が必 ずしも充分ではなかった。
したがって、 潤滑性に優れ、 かつ、 フロン R— 1 34 aとの相溶 性に優れる化合物、 特にフロン R— 134 aとの相溶性に優れる高 粘度の化合物の出現、 引いてはその化合物を含有させてなる冷凍機 用潤滑油、 および特にフロン R— 134 aとの相溶性に優れるとと もに、 潤滑性および電気絶縁性に優れたポリカーボネートの出現が
従来より望まれていた。
なお、 フランス特許第 2, 321, 477 号明細書には、 下記の一般式で 表わされる トリメチロールプロパンの ト リカーボネー 卜が開示され ている。
C H3 - C H2 — C [C H2 - O - C O - O -R] 3 上記の一般式において、 Rは、 炭素原子数 4〜 1 2の分岐または 非分岐アルキル基、 シクロアルキル基、 ァリル基、 ァラルキル基で あり、 これらの基は低級アルキル基で置換されている場合もある。 同明細書によれば、 上記トリカーボネートは、 熱に対して安定な潤 滑剤の主成分として利用することができ、 この潤滑剤は、 特に超音 速航空機に使用されるとされている。
ところで、 ポリカーボネートの中で、 特に分子末端にアルキル基 を有するポリカーボネートは、 吸湿性が低いという利点がある。 こ のようなポリカーボネー卜の製造方法は、 特開昭 46- Π 65号公報等 に記載されている。 すなわち、 特開昭 46-3865号公報には、 nモル のジオールと (n— 1 ) モルのジフエ二ルカ一ボネー トとの混合物 中にて、 1 または 2モルのジオールを 1または 2モルのモノアル コールと置換することによってポリカーボネ一トを得ることができ ることが記載されている。 たとえば、 上記モノアルコールとして n - デカノールを用い、 ジオールとしてポリエチレングリコールを用い て減圧下に加熱し、 反応させて、 分子末端がデシル基であるポリ カーボネートを製造する方法が上記文献に記載されている。
上記方法においては、 原料カーボネートとしては、 反応性の高い ジフエニルカーボネー トが好ましく用いられている。 さらに、 ジ
フエニルカーボネートは沸点が高く、 反応条件の設定が容易である ことからも、 好ましく用いられている。
これに対して、 反応性が低く、 沸点も低いジメチルカーボネート ゃジェチルカーボネートでは、 上記の方法によって、 分子末端を実 質的にアルキル基のみとすることは容易ではない。 また、 これらの 反応性の低いカーボネートを原料とする場合は、 触媒を用いること が必要であるが、 高沸点の触媒を反応生成物から除去することも、 容易ではない。
しかしながら、 ジフヱニルカーボネートに比べて低廉であるジメ チルカーボネートゃジェチルカーボネートを原料として用いること は、 工業上、 経済的に非常に有利である。
また、 一般に、 モノアルコールにジメチルカ一ボネートのような 力一ボネ一ト化合物を反応させて、 ポリカーボネートを得ることが できることは、 既に、 知られている。
しかしながら、 モノアルコールの代わりに、 ポリオールをカーボ ネート化合物と反応させて、 反応終了後、 未反応のカーボネート化 合物を加熱留去し、 酸にて触媒を中和する従来の方法によれば、 上 記未反応のカーボネート化合物を留去する段階で重合が起こり、 目 的とするポリカーボネ一トを収率よく得ることができない。
ところで、 ポリカーボネートの製造方法として、 たとえば、 ジェ チレングリコールなどのポリオールとジメチルカーボネートなどの カーボネート化合物とを、 塩基触媒の存在下に加熱して反応させた 後、 未反応の上記カーボネート化合物を加熱留去し、 有機酸などの 酸にて上記塩基触媒を中和してポリカーボネ一トを製造する方法が
従来より知られている。
しかしながら、 上記のように、 塩基触媒の存在下にポリカーボ ネートを調製した後に、 このポリカーボネート中に含有されている 塩基触媒を酸にて中和しただけでは、 得られるポリカーボネート中 にイオン性化合物が残る。 したがって、 上記の方法により得られる ポリカーボネートは、 電気絶縁性などの特性が低下するという問題 がある。
本発明は、 上記のような従来技術に伴う問題点を解決しょうとす るものであって、 潤滑性に優れ、 かつ、 フロン R— 1 3 4 aなどの オゾン層非破壊性フルォロカ一ボン水素添加物、 フロン R— 2 2な どのォゾン破壊力が小さぃクロロフルォ口カーボン水素添加物、 さ らにはこれらの混合物との相溶性に優れるポリカーボネート、 特に フロン R— 1 3 4 aとの相溶性に優れる高粘度のポリカーボネート を提供することを目的としている。
また、 本発明は、 上記の相溶性に優れるとともに、 潤滑性および 電気絶縁性に優れたポリカーボネー トを提供することを目的として いる。
さらに、 本発明は、 上記ポリカーボネー卜からなる潤滑油、 電気 絶縁油、 特に冷媒としてオゾン層非破壊性フ口ンを使用する冷凍機 に適する潤滑油、 電気冷蔵庫用に特に適する潤滑油および電気絶縁 油を提供することを目的としている。
また、 本発明は、 分子末端にアルキル基を有するポリカーボネ一 トを、 高収率で、 かつ製造工程を簡略化して経済的に製造する方法 を提供することを目的としている。
さらに、 本発明は、 ポリカーボネートからポリカーボネート中に 含有されている塩基性物質を除去して電気絶縁性に優れたポリカー ボネートを得る、 ポリカ一ボネートの精製法を提供することを目的 としている。
発明の開示
本発明に係る新規な第 1のポリカーボネートは、 下記の一般式 [I] で表わされるポリカーボネートである。
S u - 0 - R … [ I ]
[上記式 [I] において、 Suは、 下式 (A) で表わされる基であ り、
Rは、 下式 (B) 、 (C) 、 (D) 、 (E) および (F) で表わ される基から選択される基である ;
[CH2 (ORj ) ] CH [CH (ORj ) ] 3 CH- 0 1 - (A)
[CH2 (ORi ) ] CH [CH (ORj ) ] 2 C [CH2 (OR, ) ] 一
I 0 1 … (B)
[CH2 (ORx ) ] CH— 0 — [CH (ORi ) ] 3 CH—
(C)
CH (ORj ) [CH (ORi ) ] 3 CHCH2 一
0 (D) 上記式 (A) 、 (B) 、 (C) および (D) において、 R, は、 下式 (E) または (F) で表わされる基である。
- (C3 H6 0) n COOR2 … (E) 上記式 (E) において、 R2 は、 それぞれ独立に、 炭素原子数
3 0以下の炭化水素基または炭素原子数 2〜 3 0のエーテル結合を 有する炭化水素基であり、 nは 1〜 1 2の整数である。
- (C3 H6 0) (C2 H4 0) C 0 OR2 … (F) 上記式 (F) において、 R2 は、 それぞれ独立に、 炭素原子数 3 0以下の炭化水素基または炭素原子数 2〜 3 0のエーテル結合を 有する炭化水素基であり、 nおよび pは 1〜 1 2の整数である。 また、 本発明に係る新規な第 2のポリカーボネ一トは、 下記の一 般式 [Π] で表わされるポリカーボネートである。
(Rj 0) C H2 [C H (OR! ) ] m CH2 (OR, ) … [Π] 上記式 [Π] において、 は下式 (E) または (F) で表わさ れる基であり、 mは 1〜6の整数である。
一 (C3 H6 0) n C O OR2 … (E) 上記式 (E) において、 R2 は、 それぞれ独立に、 炭素原子数 3 0以下の炭化水素基または炭素原子数 2〜3 0のエーテル結合を 有する炭化水素基であり、 nは 1〜 1 2の整数である。
― (C3 He 0) „ (C2 H4 0) C O O R2 … (F) 上記式 (F) において、 R2 は、 それぞれ独立に、 炭素原子数 3 0以下の炭化水素基または炭素原子数 2〜 3 0のエーテル結合を 有する炭化水素基であり、 nおよび pは 1〜 1 2の整数である。 本発明に係る新規な第 3のポリカーボネー トは、 下記の一般式 [W] で表わされる。
(C H3 ) C (CH2 O C O ORu … [ ] 上記の一般式 [堋] において、 は、 それぞれ独立に、 炭素原 子数 3 0以下の炭化水素基または炭素原子数 2 ~3 0のエーテル結
合を有する炭化水素基であり、 Xは 0〜2の整数であり、 yは 2〜 4の整数である。
本発明に係る新規な第 4のポリカーボネートは、 下記の一般式
[xm] で表わされる。
R150 C O ORieO C00Ri7 - [XM] 上記.の一般式 [xm] において、 R15および R17は、 それぞれ独 立に、 炭素原子数 30以下の炭化水素基または炭素原子数 2〜 3 0 のエーテル結合を有する炭化水素基であり、 R16は、 主鎖の炭素原 子数が 4〜 8で、 全炭素原子数が 5〜 8の直鎖状または分岐状の炭 化水素基である。
また、 本発明に係る冷凍機用潤滑油等の潤滑油は、 上記の本発明 に係る第 1、 第 2、 第 3または第 4のポリカーボネートを含有して なることを特徴としている。
本発明に係る潤滑油は、 潤滑性および清浄性に優れ、 また鉱油、 エステル系の潤滑油と比較して、 低温での粘度を引き下げることが 容易であるため、 工業用ギヤ油、 自動車用エンジン油、 自動車用ギ ャ油、 カークーラー、 電気冷蔵庫などの冷凍機用潤滑油、 繊維用潤 滑油、 圧延用潤滑油などの用途に広く用いることができる。
また、 本発明に係る潤滑油は、 上記のような特性に優れるだけで く、 フロン R— 1 34 a、 R— 152 aなどのオゾン層非破壊性フ ロン、 フロン R— 22、 R— 123、 R— 124などのオゾン破壊 力が小さいク口口フルォロカーボン水素添加物、 さらにはこれらの 混合物との相溶性に優れているため、 フロン R— 1 34 aなどのォ ゾン層非破壊性フロン、 R— 22、 R— 123、 R— 1 24などの
オゾン破壊力が小さいク口口フルォロカーボン水素添加物、 さらに はこれらの混合物を冷媒として使用する冷凍機用潤滑油として用い ることができる。
また、 本発明においては、 上記のポリカーボネートのほかに、 フ ロン R— 1 34 aなどのオゾン層非破壊性フロン、 R— 22などの オゾン破壊力が小さいクロロフルォロカーボン水素添加物、 さらに はこれらの混合物を含有してなる潤滑油も冷凍機用潤滑油として用 いることができる。
なお、 本明細書中の 「潤滑油」 なる語は、 潤滑油が本発明のポリ カーボネー トとその他の成分とで構成される場合、 本発明のポリ カーボネート単独で構成される場合を含んで用いられる。
さらに、 本発明に係る電気絶縁油は、 上記の本発明に係る第 3ま たは第 4のポリカーボネートからなることを特徴としている。
本発明に係るポリカーボネートの製造方法は、 一般式 [XVI] R22 (0 C 00 - R23) , … [XVI]
[式 [XVI] 中、 R22は、 炭素原子数 4〜300の脂肪族炭化水素 基、 炭素原子数 4〜 300のエーテル結合を有する脂肪族炭化水素 基、 または炭素原子数 6〜300のエーテル結合を有する環状構造 の炭化水素基であり、
R23は、 炭素原子数 30以下の炭化水素基または炭素原子数 2〜
3 0のエーテル結合を有する炭化水素基であり、 は 2〜8の整数 である] で表わされるポリカーボネートの製造方法であり、
(a) —般式 [XK]
R22 (OH) , … [ΧΚ]
[式 [XK] 中、 R22および は、 上記の一般式 [XVI] における R22、 & と同一である]
で表わされるポリオール、
(b) —般式 [XX]
R230 H … [XX]
[式 [XX] 中、 R23は、 上記の一般式 [XVI] における R23と同 —である] で表わされるモノアルコール、 および
(c) —般式 [XX I]
[式 [XX I ] 中、 R24は、 それぞれ独立に、 炭素原子数 1〜2の アルキル基である] で表わされ、 かつ、 R240 Hの沸点が上記ポリ オールおよびモノアルコールの沸点よりも低く、 上記一般式 [XIX二 で表わされるポリオールの^ 倍のモル数 m5 ) に対するモル比 が 2〜2 0 0の範囲となる量のカーボネート化合物
を塩基触媒の存在下に加熱しながら、 生成するアルコール (R24 OH) を蒸留によって反応系外に除去して、 反応率 9 5%以上まで 反応させ、
次いで、 上記塩基触媒を除去した後、 未反応および最終段階の反 応に至らないカーボネート化合物 [R250 C02 R25 (式中、 R25 は、 それぞれ独立に、 R23ないし R24である) ] を蒸留によって反 応系外に除去することを特徴としている。
本発明に係るポリカ一ボネ一トの精製法は、 塩基触媒の存在下に ポリカーボネートを調製した後、 該ポリカーボネート中に含有され ている塩基性物質を、 水洗することによりおよび Zまたは無機ィォ
ン交換体と接触させることにより除去することを特徴としている。 図面の簡単な説明
第 1図、 第 2図、 第 3図および第 4図は、 それぞれ実施例 1、 実 施例 9、 実施例 21、 実施例 25で得られたポリカーボネー卜の赤 外吸収スペク トル図である。 また第 5図は、 実施例 31および実施 例 32で得られたポリカーボネー卜の赤外吸収スぺク トル図である c
発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明に係るポリカーボネートおよびその用途、 ポリカー ボネ一卜の製造方法、 ならびにポリカーボネートの精製法について 具体的に説明する。
まず、 本発明に係る新規な第 1および第 2のポリカ一ボネー卜お よびその用途について説明する。
本発明に係る新規な第 1のポリカーボネートは、 下記の一般式 [I] で表わされるシュクロース系ポリカーボネート、 シュクロ一 ス以外の少糖類系ポリカーボネ一トおよび単糖類系ポリカーボネー トである。
S u -0 -R … [ I ]
上記式 [I] において、 S uは、 下式 (A) で表わされる基であ り、
Rは、 下式 (B) 、 (C) 、 (D) 、 (E) および (F) で表わ される基から選択される基である。
[CH2 (OR, ) ] CH [CH (OR! ) ] 3 CH—
0 1 … (A)
[CH2 (OR! ) ]
[CH2 (ORj ) ] CH— 0 - [CH (OR: ) ] 3 CH-
(C)
CH (ORj ) [CH (OR! ) ] 3 CHCH2 一
I 0 1 - (D) 上記式 (A) 、 (B) 、 (C) および (D) において、 は、 下式 (E) または (F) で表わされる基である。
- (C3 H6 0) n C 00R.2 … (E) 上記式 (E) において、 R2 は、 それぞれ独立に、 炭素原子数
30以下の炭化水素基または炭素原子数 2〜 30のエーテル結合を 有する炭化水素基であり、 nは 1〜1 2の整数である。
- (C3 H6 O) „ (C2 H4 O) p C 00R2 … (F) 上記式 (F) において、 R2 は、 それぞれ独立に、 炭素原子数
3 0以下の炭化水素基または炭素原子数 2〜 30のエーテル結合を 有する炭化水素基であり、 nおよび pは 1〜12の整数である。
また、 本発明に係る新規な第 2のポリカーボネートは、 下記の一 般式 [Π] で表わされる、 環状構造を有しない糖から誘導されるポ リカーボネートである。
(Ri O) CH2 [CH (ORi ) ] m CH2 (OR, ) … [Π] 上記式 [Π] において、 R, は下式 (E) または (F) で表わさ れる基であり、 mは 1〜6の整数である。
上記式 (E) において、 R2 は、 それぞれ独立に、 炭素原子数
30以下の炭化水素基または炭素原子数 2〜 30のエーテル結合を 有する炭化水素基であり、 nは 1〜12の整数である。
一 (C3 H6 0) „ (C2 H4 0) p COOR2 … (F) 上記式 (F) において、 R2 は、 それぞれ独立に、 炭素原子数 30以下の炭化水素基または炭素原子数 2〜30のエーテル結合を 有する炭化水素基であり、 nおよび pは 1〜12の整数である。 本発明においては、 上記式 (F) における nと pとの比 (nZp) は 0. 5〜20、 好ましくは 1〜1 0、 さらに好ましくは 2 ~ 5の 範囲にある。
また、 上記式 (E) および (F) における R2 の炭化水素基とし. ては、 脂肪族炭化水素基、 脂環族炭化水素基、 芳香族炭化水素基、 芳香脂肪族炭化水素基および一般式
一 (R3 一 0) q — R4
(式中、 R3 は、 炭素原子数 2〜3のアルキレン基であり、 R_4 は 炭素原子数 28以下の炭化水素基であり、 Qは 1〜20の整数であ る) で表わされるダリコールエーテル基が挙げられる。
上記 R2 における脂肪族炭化水素基の具体的な例としては、 メチ ル基、 ェチル基、 n-プロピル基、 イソプロピル基、 n-ブチル基、 ィ ソブチル基、 S-ブチル基、 t-ブチル基、 ペンチル基、 イソペンチル 基、 ネオペンチル基、 n-へキシル基、 2, 3-ジメチルプチル基、 イソ へキシル基、 n-ヘプチル基、 イソへプチル基、 n-ォクチル基、 2 -ェ チルへキシル基、 イソォクチル基、 n-ノニル基、 イソノニル基、 n- デシル基、 イソデシル基、 n-ゥンデシル基、 イソゥンデシル基、 n- ドデシル基、 ィソドデシル基、 n-トリデシル基、 イソ トリデシル基、
n-テトラデシル基、 イソテトラデシル基、 n-ペン夕デシル基、 イソ ペン夕デシル基、 n-へキサデシル基、 イソへキサデシル基、 n-ヘプ 夕デシル基、 イソヘプ夕デシル基、 n-ォクタデシル基、 イソォク夕 デシル基、 n-ノニルデシル基、 イソノニルデシル基、 n-アイコサニ ル基、 イソアイコサニル基、 2-ェチルへキシル基、 2- ( メチルぺ ンチル) 基などを挙げることができる。
また R2 における脂環族炭化水素基の具体的な例としては、 シク 口へキシル基、 1-シクロへキセニル基、 メチルシクロへキシル基、 ジメチルシクロへキシル基、 デカヒ ドロナフチル基、 トリシクロデ カニル基などを挙げることができる。
さらに、 R2 における芳香族炭化水素基の具体的な例としては、 フヱニル基、 0-ト リル基、 P-トリル基、 m-トリル基、 2, 4-キシリル 基、 メ シチル基、 1-ナフチル基などを挙げることができる。
さらにまた、 R2 における芳香脂肪族炭化水素基の具体的な例と しては、 ベンジル基、 メチルベンジル基、 β- フエニルェチル基 (フエネチル基) 、 1-フエニルェチル基、 卜メチル - 1- フエニルェ チル基、 Ρ-メチルベンジル基、 スチリル基、 シンナミル基などを挙 げることができる。
上記 R3 におけるアルキレン基の具体的な例としては、 エチレン 基、 プロピレン基、 イソプロピレン基を挙げることができる。
また、 上記 R4 における炭化水素基としては、 脂肪族炭化水素基、 脂環族炭化水素基および芳香族炭化水素基が挙げられる。 これらの 具体的な例としては、 それぞれ上述した R 2 における脂肪族炭化水 素基、 脂環族炭化水素基、 芳香族炭化水素基の具体的な例として列
挙した基と同様の基を挙げることができる。
上記の一般式で表わされるダリコールエーテル基としては、 具体 的には、 エチレングリコールモノメチルエーテル基、 エチレングリ コールモノプチルエーテル基、 ジェチレングリコールモノ II -ブチル エーテル基、 ト リエチレングリ コールモノェチルエーテル基、 プロ ピレンダリコールモノメチルエーテル基、 プロピレングリコールモ ノブチルエーテル基、 ジプロピレングリコールモノェチルエーテル 基、 ト リプロピレングリコールモノ n-ブチルエーテル基などを挙げ ることができる。
フロン R— 1 3 4 aなどのオゾン層非破壊性フロンガスを冷媒と して使用する冷凍機用潤滑油の場合には、 R 2 は、 メチル基、 ェチ ル基、 イソプロピル基、 n -ブチル基等の低級アルキル基、 エチレン グリコールモノメチルエーテル基、 ェチレングリコールモノプチル エーテル基、 ジエチレングリコールモノメチルエーテル基、 ト リェ チレングリコールモノメチルエーテル基、 プロピレングリコールモ ノメチルエーテル基、 プロピレンダリ コールモノブチルエーテル基、 ジプロピレングリコールモノェチルエーテル基、 ト リプロピレング リコールモノ n -ブチルエーテル基等のアルキレングリコールモノァ ルキルエーテル基などが好ましい。
上記一般式 [ I ] で表わされるポリカーボネー トとしては、 たと えば、 以下のようなポリカーボネー トが挙げられる。
(1)
CH
C H2 (OR)] CH [CH (OR)] 3 CH-O-C [CH (0R)]2 CH [ C H2 (OR)
0 — 0—— 上記の式中における R :
- [CH2 CH (C H3 ) 0] „ C O O CH3
[n = 1 ~3]
(2)
CH 2 (OR)
I
[ C H2 (OR)] CH [CH (OR)] 3 CH-O-C [CH(OR)] 2 CH [ C H2 (OR) ]
0. 0·
上記の式中における R:
- [CH2 CH (CH3 ) 0]„ COOCH2 CH(C2 H 5 ) - (CH2 ) 3 CH3
[n = l. 0〜3. 0]
(3)
CH 2 (OR)
[C H2 (OR) ] CH [CH (OR)] 3 CH-O-C [CH (OR) ] 2 CH [CH, (OR):
—— 0 1 \ ~ 0—— 上記の式中における R:
一 [CH2 CH (CH3 ) 0] n COOCH (CH¾ ) 2 [n = 1〜 3]
(4)
[C H2 (OR)] CH [CH(OR)] 3 CH-O-CH [CH (OR) ] 3 OCIl [CH2 (OR) ― 0
上記の式中における R :
- [CH2 CH (CH3 ) 0] n C 00 C H3
[n = 1 ~3]
(5)
[C H2 (OR)] CH [CH(0R)] 3 CH-O-CH [CH (OR) ] ¾ OCH [CH, (OR) 一 0
上記の式中における R : -
- [CH2 CH (CH3 ) 0]„ C00CH2 CH (C2 H 5 ) - (U ) , CH¾ [n = l. 0〜3. 0]
(6)
[C H2 (OR) ] CH [CH (OR)] a CH-O-CH [CH (OR) ] 3 OCH [CH, (OR) 一 o
上記の式中における R :
- [CH2 CH (CH3 ) 0] „ C OO C H3 ( C H , ) 2 [n = 1〜3]
(7)
[ C H2 (OR) ] CH [CH (OR)] 3 CH-O-CH. CH [CH (OR)] 3 CH (OR) —— 0 ' I 0—— 上記の式中における R :
- [CH2 CH (CH3 ) 0〕 π C 00 C Η
[n = 1〜3]
(8)
[ C 1I2 (OR) ] CH [CH (OR) ] 3 CH-O-CH-, CH [CH (OR)] 3 CH (OR)
0 0
上記の式中における R :
- [CH2 CH (CH3 ) 0]„ C00CH2 CH (C2 H 5 )- (CH2 ) 3 CH:
[n = 1. 0〜3. 0]
(9)
[C H2 (OR)] CH [CH (OR)] 3 CH-0-CH2 CH[CH(OR)] 3 CH(OR)
- 0 I L0— I 上記の式中における R :
- [CH2 CH (CH3 ) 0] n C OO CH (CH3 ) 2 [n = l〜3]
(10)
[CH2 (OR) ] CH [CH (OR) ] 3 CH-O-R 上記の式中における R :
- [C H2 CH (CH3 ) O] n C OO CH 3
[n = l〜3]
(11)
[C H2 (OR) ] CH [CH (OR) ] , CH-O-R 上記の式中における R :
-[CH2 CH (CH3 ) 0] n C00CH2 CH (C2 H 5 ) - (CH2 ) ¾ CH-, [n = l. 0〜3. 0]
(12)
[ C H 2 (OR) ] CH [CH (OR) ] C II - O - R 上記の式中における R :
- [CH2 CH (CH3 ) O] n C OO CH (CH-, ) ■>
[n = 1〜 3]
(13)
[CH2 (OR) ] CH [CH (OR) ] 3 C H-O-R
上記の式中における R :
- [C H2 CH (CH3 ) 0] n (C2 H4 0) C O O C HB [n = l〜3]
(14)
[CH2 (OR) ] CH [CH (OR) ] 3 C H-O-R
上記の式中における R :
- [Cl{2 CH (CH3 ) 0]n (C2 H 0) C00CH2 CH(C2 H5 ) - (CH2 ) 3 CH3
[n = 1. 0〜3. 0]
(15)
[C H2 (OR) ] CH [CH (OR) ] 3 C H-O-R
上記の式中における R :
― [CH2 CH (CH3 ) 0 ] n ( C 2 H 4 0 ) C 00 C H (CH3 ) 2
[n = 1〜3]
また、 上記一般式 [Π] で表わされるポリカーボネートとしては. たとえば、 以下のようなポリカーボネー卜が挙げられる。
(1)
CH2 OR
I
RO-C-H
H— C一 OR
RO-C-H
RO-C-H
I
C H2 OR 上記の式中における R :
一 [CH2 CH (CH3 ) 0] C O O CH
[n = 1〜3]
(2)
C H2 OR
I
RO-C-H
H - C - O R
RO-C-H
H-C-OR
C H2 OR
上記の式中における R :
一 [CH2 CH ( C H 3 ) O] C O O C H ( C I I -4 )
[n = 3]
(3)
CH2 OR
RO-C-H
I
H-C-OR
RO-C-H
RO-C-H
C H2 OR
上記の式中における R :
一 [CH2 CH (CH3 ) 0] n (C2 H4 0) C 00 C H3 [n = l〜3]
(4)
CH2 OR RO-C-H
H-C-OR
I RO-C-H
H-C-OR
C H2 OR
上記の式中における R :
一 [CH2 CH (CH3 ) 0] n ( C 2 H 4 0 ) COOCH (CH3 ) 2
[n = l〜3]
上記のような一般式 [I] および [Π] で表わされるポリカーボ ネートは、 たとえば以下のような方法により製造することができる < まず、 (a) 後述する一般式 [ΙΠ] または [IV] で表わされるポ リオール、 および
(b) —般式 [V]
R5 OCOOR5 … [V]
[式 [V] 中、 R5 は、 前記 R2 に相当し、 それぞれ独立に、 炭素 原子数 30以下の炭化水素基または炭素原子数 2〜 30のエーテル 結合を含む炭化水素基である]
で表わされ、 かつ R5 OHの沸点が上記ポリオールの沸点よりも低 く、 上記一般式 [m] または [IV] で表わされるポリオールに対す るモル比が 3〜 80の範囲となる量のカーボネー卜化合物
を塩基触媒の存在下に加熱しながら、 生成するアルコール (R5 OH) を蒸留によって反応系外に除去して、 反応率 95%以上まで 反応させる。 なお、 上記反応を行なうに際し、 反応器内の空気を窒 素置換することが望ましいが、 窒素置換しなくてもよい。
次いで、 上記塩基触媒を除去した後、 未反応の上記カーボネート 化合物を蒸留によって反応系外に除去し、 上記一般式 [I] または [Π] で表わされるポリカーボネートを得る。
なお、 この製造方法では、 原料であるポリオールの全水酸基が カーボネート化されたポリカーボネートだけでなく、 このポリオ一 ルの全水酸基の一部がカーボネート化されたポリカ一ボネートが少 量生成する可能性がある。
上記のポリオールを表わす一般式 [m] は、 次のとおりである。
s u - 0 -R6 … [m] 上記式 [羾] において、 S uは、 下式 (G) で表わされる基であ Re は、 下式 (H) 、 (I) 、 ( J ) 、 (K) および (L) で表
わされる基から選択される基である。
[CH2 (0R7 ) ] CH [CH (0R7 ) ] 3 CH- 0 1 … (G)
[CH2 (0R7 ) ] CH [CH (0 7 ) ] 2 C [CI12 (0R7 ) ] 一
I 0 1 … (H)
[CH2 (0 7 ) ] CH- 0 - [CH (0R7 ) ] 3 CH-
I 1 … )
CH (0R7 ) [CH (0R7 ) ] 3 CHCH2 一
I o 1 … ) 上記式 (G) 、 (H) 、 (I) および (J) において、 R7 は、 . 下式 (K) または (L) で表わされる基である。
一 (C3 H6 0) „ H … (K) 上記式 (K) において、 nは 1〜12の整数である。
- (C3 H6 0) „ (C2 H4 0) p H … (L) 上記式 (L) において、 nおよび pは 1〜 12の整数である。
上記一般式 [m] で表わされるポリオールの具体的な例としては、 以下のような式で表わされるポリオールが挙げられる。 なお、 下記 の式において、 nは 1〜12の整数である。
(1) (2) 2 -0"(C 3 H 6 0) n H -0- ( C 3 H 6 0)„ H - 0 -(C 3 H β 0)
π H
2 -0-(C 3 H β 0)„ H
C3) (4)
H
(5) (6)
— CH-0-(C 3 H 6 0)„ H CH- 0- (C 3 H 6 0)„ H I
CH- 0- (C 3 H6 0)„ H CH-0-(C 3 H 6 0) n H CH-0-(C 3 H 6 0)„ H 0 CH- 0-(C 3 H 6 0) n H CH-0-(C a H β 0)„ H CH -CH2 CH2 -0-(C 3 H 6 0)„ II
(7) (8)
— CH - 0- (C 3 H 6 0)„ H CH2 -0- ( C 3 H6 0)„ H CH2 C-0-(C3 H β 0)„ H
I
CH-0-(C 3 H 6 0)„ H CH-0-(C 3 H 6 0) π H I
一 CH CH-0-(C a H 6 0)„ H I I
CH2 -0"(C 3 H 6 0) n H CH2
(9) (10)
CH-0-(C 3 H 6 0) n H CH- 0 -(C 3 H 6 0)„ H
CH-0 -(C 3 H 6 0)„ H CH-0-(C 3 H 6 0)„ H
CH- 0- (C 3 H 6 0)„ H CH-0- ( C 3 H 6 0)„ H
I
CH-O- (" H β 0)„ H C- 0-( H β 0)„ H CH CH-0- (C 3 H 6 0) n H CH3 CH2 -0-(C 3 H 6 0) n H
(13)
CH
CH-0-(C 3 H6 0)„ H
CH-0"(C 3 H 6 0) n H
CH-0- (C 3 H6 0)n H
CH
CH2 -0-(C 3 H 6 0) n H
CH2
CH
CH-0-(C 3 H6 0)„ H
CH-0- (C 3 H 6 0) n H
CH-0-(C 3 H6 0)„ H
CH-0- (C 3 H 6 0) π H
(14)
CH2 -0-(C 3 H6 0)„ H
CH
CH-0-(C a H β 0) n H
CH-O- ( C 3 H 6 0)„ H
CH~0-(C 3 H 6 0) n H
CH
CH2 -0- ( C 3 H 6 0) n H
(15) 〜 (28)
上記 (1) 〜 (14) の化学式において、 一 (C3 H6 0) n H 基を一 (C3 H6 0) n (C2 H4 0) p H基で置換したポリオ一 ル。
また、 上記のポリオールを表わす一般式 [IV] は、 次の通りであ る o
(R7 0) CH2 [CH (OR7 ) ] m CH2 (OR7 ) ··· [IV] 上記式 [IV] において、 R7 は、 下式 (K) または (L) で表わ される基であり、 mは 1〜6の整数である。
一 (C3 Hfi 0) „ H … (K)
上記式 (K) において、 ηは 1〜1 2の整数である。
- (C3 H6 0) „ (C2 H4 0) p H … (L) 上記式 (L) において、 nおよび pは 1 ~12の整数である。 上記一般式 [IV] で表わされるポリオールの具体的な例としては、 以下のような式で表わされるポリオールが挙げられる。 なお、 下記 の式において、 nは 1〜12の整数である。
(1) (2)
CH2 -0-(C 3 H 6 0) n H CH2 -0-(C 3 H β 0) n H
CH-0-(C a H 6 0) π H CH2
CH-0-(C 3 H 6 0)n H CH~0-(C 3 H 6 0) n H
CH - 0 -(C 3 H 6 0) n H CH~0-(C 3 H 6 0) n H
CH2 -0-(C 3 H 6 0)„ H CH2 -0-(C 3 H 6 0)„ H
(3) (4)
CH2 -0-(C 3 H 6 0)„ H CH2 -0-(C 3 H 6 0) n H
CO CH-0-(C 3 H 6 0) n H
CH-0-(C 3 H 6 0)„ H CH-0-(C 3 H 6 0) n H
CH-0~(C 3 H 6 0) n H CH-0-(C 3 H 6 0)n H
CH2 0 -(C3 H 6 0) n H CH-0- (C 3 H 6 0)„ H
CH3
(5)
CH2 -0-(C 3 H 6 0)„ H
CH- 0- (C 3 H 6 0) n H
CH"0-(C 3 H 6 0) n H
CH-0- ( C 3 H6 0)„ H
CH-0-(C 3 H 6 0)„ H
CH2 -0-(C 3 H 6 0) n H
(6) 〜 (10)
上記 (1) 〜 (5) の化学式において、 一 (C3 H6 0) n H基 を一 (C3 H6 0) „ (C2 H4 0) P H基で置換したポリオール。 上記一般式 [V] で表わされるカーボネート化合物としては、 具 体的には、 ジメチルカーボネート、 ジェチルカーボネート、 ジプロ ピルカーボネート、 ジブチルカーボネー ト、 ジへキシルカ一ボネ一 ト、 ジォクチルカ一ボネート、 ジシクロへキシルカーボネー ト、 ジ -2- ェチルへキシルカーボネー ト、 ジ (2-メチル- メ トキシェチル) カーボネートなどが好ましく用いられる。
この方法では、 カーボネート化反応で生成するアルコールを反応 系外に蒸留にて除去しつつ、 カーボネート化反応を進行させるので、 この反応で生成するアルコール、 すなわち、 R5 OHで表わされる アルコールは、 上記ポリオールよりも沸点が低いことが必要である。 また、 カーボネート化合物は、 上記一般式 [m] または [IV] で 表わされるポリオールに対するモル比が 3〜80、 好ましくは 3〜 50の範囲となる量で用いられる。 このようにカーボネート化合物 の使用量を制限することにより、 高重台度のポリカーボネートの生
成を抑制することができる。
この方法においては、 反応は、 上記のようなポリオールとカーボ ネート化合物を反応容器に仕込み、 塩基触媒の存在下に加熱しなが ら、 生成するアルコールを蒸留によって反応系外に除去して、 反応 率 9 5 %以上まで反応させ、 次いで、 上記塩基触媒を除去した後、 未反応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反応系外に除去す る。 反応率 9 5 %以上とは、 上記生成するアルコールが上記一般式 [ΙΠ] または [IV] で表わされるポリオールのモル数の 0 , 9 5倍 モル以上生成するまで、 反応させることをいう。
上記塩基触媒としては、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリウム等の アル力リ金属水酸化物、 炭酸ナトリウム、 炭酸水素ナトリウム等の アルカリ金属炭酸塩や炭酸水素塩、 ナトリウムメ トキシド、 カリ.ゥ ムメ トキシド、 リチウムメ トキシド、 セシウムメ トキシド等のァル 力リ金属アルコラ一ト、 水素化ナトリゥム、 ナトリゥムァミ ド等の アルカリ金属化合物が好ましく用いられる。 これらのうちでは、 特 に、 アルカリ金属アルコラートが好ましい。 このほか、 たとえば、 水酸化マグネシウム、 水酸化カルシウム等のアル力リ土類金属化合 物、 トリメチルァミ ン、 トリェチルァミ ン、 イミダゾール、 テトラ メチルアンモニゥムハイ ドロォキシド等の有機アミノ化合物も用い られる。 これら触媒の使用量は、 通常、 触媒のモル数 Zポリオール のモル数 (モル比) が 1 0 - 1〜 1 0 _7、 好ましくは 1 0—2〜1 0 5 となる範囲で用いられる。
この方法においては、 反応は、 通常、 5 0〜3 0 0で、 好ましく は 6 0〜2 0 0 °Cの温度で行なわれる。 反応時間は、 通常、 0 . 5
〜2 0 0時間、 好ましくは 1〜 1 0 0時間である。
反応終了後の触媒の除去は、 水洗または酸で中和することによつ て行なわれる。 酸としては、 スルホン酸型イオン交換樹脂等の固体 酸;炭酸、 塩化アンモニゥム、 塩酸、 硫酸、 リン酸等の無機酸;酢 酸、 フエノール等の有機酸が用いられる。 また、 上記水洗において は、 炭酸アンモニゥムのような塩を添加してもよい。
この方法によれば、 このように、 塩基触媒を除去した後、 未反応 のカーボネート化合物を減圧下に蒸留除去することによって、 塩基 触媒の存在下で未反応のカーボネ—ト化合物を蒸留によって除去す るときに生じるポリカーボネートの重合を防止して、 高収率にて目 的とするポリカーボネ一トを得ることができる。
このようにして得られたポリカーボネートは、 必要に応じて、 活 性白土、 活性炭等の吸着剤にて処理または水洗して、 微量の不純物 を除去してもよい。 特に、 かかる処理によれば、 微量のイオン性化 合物や極性化合物を除去できるので、 得られたポリカーボネートを 安定に保持することができる。
上記のような方法によれば、 上記反応において、 カーボネート化 合物としてジメチルカーボネートを用いる場合、 メタノールをジメ チルカーボネー卜との共沸物として反応系から除去する代わりに、 予め反応系にシクロへキサン、 ベンゼン、 へキサン等を共沸溶剤と して加え、 メタノールをこれら共沸溶剤との共沸物として、 反応系 外に除去することもできる。 上記共沸溶剤は、 ジメチルカ一ボネ一 ト 1 0 0重量%に対して、 通常、 5〜1 0 0重量%の割合で用いら れる。
この方法によれば、 反応において、 メタノールを上記共沸溶剤と の共沸物として、 反応系外に除去し、 反応の終了後、 反応混合物か ら未反応ジメチルカーボネ一トを回収するので、 その回収率を高め ることができる。
また、 別の方法として、 上述したように、 メタノールをジメチル カーボネーとの共沸物として回収した後、 この共沸物に上記共沸溶 剤を加え、 メタノールをこれら共沸溶剤との共沸物としてジメチル カーボネートから除去して、 ジメチルカーボネートを回収すること もできる。
上記のような方法によれば、 ポリオールとカーボネート化合物と. の反応の終了後、 用いた塩基触媒を除去した後に、 未反応のカーボ ネート化合物を除去するので、 目的とするポリカーボネ一トを高収 率にて得ることができる。
また、 一般式 [I] および [Π] で表わされるポリカーボネート は、 次のような方法でも製造することができる。
まず、 (a) 上記一般式 [m] または [IV] で表わされるポリ オール、
(b) —般式 [VI]
R8 OH … [VI]
[式 [VI] 中、 Rs は、 前記 R2 に相当し、 炭素原子数 3 0以下の 炭化水素基または炭素原子数 2〜 3 0のエーテル結合を含む炭化水 素基である] で表わされるモノアルコール、 および
( c ) —般式 [W]
R9 0 C 00 R9 … [ ]
[式 [W] 中、 R 9 は、 それぞれ独立に、 炭素原子数 1〜2のアル キル基である]
で表わされ、 かつ、 R 9 O Hの沸点が上記ポリオールおよびモノァ ルコールの沸点よりも低く、 上記一般式 [ffl] または [IV] で表わ されるポリオールに対するモル比が 3〜 8 0の範囲となる量の力一 ボネート化合物
を塩基触媒の存在下に加熱しながら、 生成するアルコール (R o O H ) を蒸留によって反応系外に除去して、 反応率 9 5 %以上まで 反応させる。 なお、 上記反応を行なうに際し、 反応器内の空気を窒 素置換することが望ましいが、 窒素置換しなくてもよい。
次いで、 上記塩基触媒を除去した後、 未反応の上記カーボネート 化合物を蒸留によって反応系外に除去し、 上記一般式 [ I ] または
[ Π ] で表わされるポリカーボネートを得る。
なお、 この製造方法においても、 原料であるポリオールの全水酸 基がカーボネート化されたポリカーボネートだけでなく、 このポリ オールの全水酸基の一部がカーボネート化されたポリ力一ボネ一ト が少量生成する可能性がある。
この方法では、 カーボネー卜化反応で生成するアルコールを反応 系外に蒸留にて除去しつつ、 カーボネート化反応を進行させるので、 この反応で生成するアルコール、 すなわち、 R 9 O Hで表わされる アルコールは、 上記ポリオ一ルおよびモノアルコールよりも沸点が 低いことが必要である。
また、 カーボネート化合物は、 上記一般式 [ III] または [IV] で 表わされるポリオールに対するモル比が 3〜8 0、 好ましくは 3 ~
5 0の範囲となる量で用いられる。 このようにカーボネート化合物 の使用量を制限することにより、 高重合度のポリカーボネー卜の生 成を抑制することができる。
この方法においては、 反応は、 上記のようなポリオ一ルとモノア ルコールとカーボネート化合物を反応容器に仕込み、 塩基触媒の存 在下に加熱しながら、 生成するアルコールを蒸留によって反応系外 に除去して、 反応率 9 5 %以上まで反応させ、 次いで、 上記塩基触 媒を除去した後、 未反応の上記カーボネート化合物を蒸留によって 反応系外に除去する。 反応率 9 5 %以上とは、 上記生成するアル コールが上記一般式 [m ] または [IV] で表わされるポリオールの モル数の 0 . 9 5倍モル以上生成するまで、 反応させることをいう。 上記塩基触媒、 反応温度、 反応時間、 反応終了後の触媒除去、 不 純物の除去および未反応ジメチルカーボネ一トの回収については、 先の製造方法の場合と同様である。
最初に述べたポリカーボネートの製造方法では、 一般式 [ V ] で 表わされる、 ジメチルカーボネート、 ジェチルカ一ボネート以外の カーボネート化合物は、 入手が困難であるため、 予め合成する必要 がある。 一方、 この製造方法では、 容易に入手できる一般式 [W] で表わされるカーボネート化合物 (ジメチルカーボネート、 ジェチ ルカ一ボネート、 ェチルメチルカーボネート) を用いてポリカーボ ネートを製造することができるので、 経済的である。
また、 この方法によれば、 先の製造方法の場合と同様に、 高収率 にて目的とするポリカーボネートを得ることができる。
本発明に係るポリカーボネートは、 潤滑性および清浄性に優れる
とともに、 高粘度ではあるがフロン. R— 1 3 4 aなどのオゾン層非 破壌性フルォロカ一ボン水素添加物、 フロン R— 2 2などのオゾン 破壊力が小さいクロロフルォロカーボン水素添加物、 さらにはこれ らの混台物との相溶性に優れている。 また、 本発明に係るポリカー ボネートは、 フロン R— 1 2などのオゾン破壊力が大きいクロロフ ルォロカーボンとも相溶性が良好である。
したがって、 本発明に係るポリカーボネートは、 たとえばロータ リ一式力一エアコンのように、 高粘度の潤滑油を使用するような冷 凍機用潤滑油として利用することができる。
本発明に係る冷凍機用潤滑油等の潤滑油は、 上記のような本発明 に係るポリカーボネート、 すなわち少なく とも上記一般式 [ I ] ま たは一般式 [ Π ] で表わされるポリカーボネートを含有してなる。 したがって、 本発明に係る冷凍機用潤滑油等の潤滑油は、 一般式
[ I ] で表わされるポリカーボネートと一般式 [ Π ] で表わされる ポリカーボネートの両方を含有していてもよい。 また、 本発明に係 る冷凍機用潤滑油等の潤滑油は、 上記一般式 [ I ] で表わされるポ リカ一ボネ一ト、 一般式 [ Π ] で表わされるポリカーボネートのほ かに、 他のポリカーボネート、 たとえば低級脂肪族炭化水素ポリ エーテルダリコールから誘導されるカーボネ一トを含有していても よい。
本発明に係る冷凍機用潤滑油等の潤滑油は、 上記のようなポリ カーボネー卜のほかに、 他の成分を含めることができる。
本発明に係る潤滑油中には、 ポリカーボネートのほかに、 他の使 用可能な成分としてダリコールエーテル類、 たとえばエチレンォキ
サイ ドとプロピレンォキサイ ドとからなるランダム共重合体のポリ エーテルグリコール、 さらにはこのポリエーテルグリコールから誘 導されるカーボネート、 鉱物油、 たとえばニュートラルオイルゃブ ライ トストックなどが配合されていてもよい。 また、 液状ポリブテ ンゃ液状デセンオリゴマーなどの α - ォレフィ ンオリゴマー、 アジ ピン酸ジイソォクチル、 セバチン酸ジイソォクチル、 セバチン酸ジ ラウリルなどのカルボン酸エステルや植物油が潤滑油に配合されて いてもよい。 特にオゾン層非破壊性の冷媒ガスとして H F Cたとえ ばフロン R— 1 3 4 aを用いる冷凍機用潤滑油の場合には、 添加で きる他の成分としては、 相溶性の点でグリコールエーテル類やカル ボン酸エステル類に限られる。 しかしながら、 これらの成分の添加 量は、 耐熱性、 フロン R— 1 3 4 aとの相溶性、 吸水性を悪化させ るため、 添加量は潤滑油全量 1 0 0重量%に対して 6 0重量%未満 とする必要がある。
また、 フユノール系安定剤、 消泡剤、 塩素系冷媒の混入に対する 塩素捕足剤としてのエポキシ化合物を、 本発明に係る冷凍機用潤滑 油に配合することもできる。
さらに、 本発明では、 公知の潤滑油添加剤、 たとえば桜井俊男編 「石油製品添加剤」 (幸書房、 昭和 49年発行) などに記載されてい る清净分散剤、 酸化防止剤、 耐荷重添加剤、 油性剤、 流動点降下剤 などの潤滑油添加剤を、 本発明の目的を損なわない範囲で、 冷凍機 用潤滑油等の潤滑油に含めることができる。
さらにまた、 冷凍機用潤滑油中に、 フロン R— 1 3 4 aなどのォ ゾン層非破壊性フロン (H F C) 、 フロン R— 2 2などのオゾン破壊
力が小さいフロン (HCFC) 、 さらにはこれらの混合物を含有させる こともできる。
次に、 本発明に係る新規な第 3のポリカーボネートおよびその用 途について説明する。
本発明に係る新規な第 3のポリカーボネートは、 下記の一般式 [珊] で表わされる。
(CH3 ) C (CH2 O COORio) y … [環] 上記の一般式 [ ] において、 R]。は、 それぞれ独立に、 炭素原 子数 30以下の炭化水素基または炭素原子数 2〜30のエーテル結 合を有する炭化水素基であり、 Xは 0〜2の整数であり、 yは 2〜 4の整数である。
上記 R
10の炭化水素基としては、 脂肪族炭化水素基、 脂環族炭化 水素基、 芳香族炭化水素基、 芳香脂肪族炭化水素基および一般式
(式中、 は、 炭素原子数 2〜3のアルキレン基であり、 R12は 炭素原子数 28以下の炭化水素基であり、 qは 1〜20の整数であ る) で表わされるダリコールエーテル基が挙げられる。
上記 R10の炭化水素基の具体的な例としては、 前記 R2 における 脂肪族炭化水素基、 脂環族炭化水素基、 芳香族炭化水素基、 芳香脂 肪族炭化水素基、 グリコールエーテル基の具体的な例として列挙し た基と同様の基を挙げることができる。
上記一般式 [ ] で表わされるポリカーボネートとしては、 たと えば以下のようなポリカーボネートが挙げられる。
(1) (C H3 ) 2 C [CH2 OCOOCH2 CH(C2 H 5 ) C4 H g ] 2
(2) (C H3 ) 2 C [CH2 OCOOCH (CH3 ) C H2 CH (CH3 2 J 2
(3) (CH3 ) 2 C [CH2 OCOOCH (CH3 ) 2 ] 2
(4) ( C H3 ) 2 C [CH2 OCOOCH ( C H3 ) C3 H 7 ] 2
(5) ( C H3 ) 2 C [CH2 OCOOCH ( C H3 ) C4 H g ] 2
(6) (CH3 ) 2 C [CH2 OCOOCH2 CH (CH3 ) C4 H 9 ]
(7) ( C H3 ) 2 C [CH2 OCOOCH2 CH2 CH (CH3 ) C2 H 5 J 2
(8) C [CH2 OCOOC4 H g ]
(9) C [CH2 OCOOCH (CH3 ) J 4
(10) C [CH2 OCOOCH (CH3 ) C2 H 5
(11) C [CH2 OCOOCH (CH3 ) C3 H 7
(12) C [CH2 OCOOCH2 CH (CH3 ) C4 H 9 J 4
(13) C [CH2 OCOOCg H 1 ] 4
(14) C [CH2 O C O O C10 H 21 J 4
(15) C [CH2 OCOOC3 H6 0C3 H 7 ] 4
(16) C[CH2 0C0OC2 H4 0C3 H 7 ] 4
(Π) (C H3 ) C [CH2 OCOOCH ( C H3 ) 2 ] 3
(18) ( C H3 ) C [CH2 OCOOCH ( C H3 ) C2 H 5
(19) ( C H3 ) C [CH2 OCOOCH (CH3 ) C3 H 7
(20) (CH3 ) C [CH2 0CO0CH2 CH (CH3 ) C4 H 9 J 3
(21) (CH3 ) C [CH2 OCOOCg H 19] 3
(22) (CH3 ) C [CH2 OCOOC10 H 21 ] 3
(23) (CH3 ) C [CH2 OCOOC3 H 6 0C3 H 7 ] 3
(20 ( C H3 ) C [CH2 O C O O C2 H4 0C3 H 7 ] 3
上記一般式 [观] で表わされる好ましいポリカーボネートとして
は、 たとえぱ、 次のような式で表わされるポリカーボネートが挙げ りれる。
(1) (CH3 ) 2 C (CH2 OCOOR】o) 2
(2) C (CH2 OCOORio) 4
上記 (1) および (2) の式における R10は、 上記一般式 [VI] における R1(1と同一の基である。
上記のような一般式 [珊] で表わされるポリカーボネートは、 た とえば以下のような方法により製造することができる。
まず、 (a) —般式 [IX]
(CH3 ) C (CH2 OH) y … [IX]
[式 [K] 中、 χおよび yは、 それぞれ上記一般式 [ I] における x、 yと同一である] で表わされるポリオ一ル、 および
(b) —般式 [X]
R10OCOOR】n … [X]
[式 [X] 中、 R10は、 上記一般式 [珊] における R】0と同一であ る]
で表わされ、 かつ R10OHの沸点が上記ポリオールの沸点よりも低 く、 mj /y m2 (式中、 mi はカーボネート化合物のモル数であ り、 m2 はポリオールのモル数であり、 yはポリオールの水酸基の 個数を表わす) が 2〜200の範囲となる量のカーボネート化合物 を塩基触媒の存在下に加熱しながら、 生成するアルコール ( R, r, 0H) を蒸留によって反応系外に除去して、 反応率 95%以上まで 反応させる。 なお、 上記反応を行なうに際し、 反応器内の空気を窒 素置換することが望ましいが、 窒素置換しなくてもよい。
次いで、 上記塩基触媒を除去した後、 未反応の上記カーボネート 化合物を蒸留によって反応系外に除去し、 上記一般式 [珊] で表わ される脂肪族ポリカーボネートを得る。
上記一般式 [X] で表わされる力一ポネート化合物としては、 具 体的には、 ジメチルカーボネート、 ジェチルカ一ボネート、 ジプロ ピルカーボネート、 ジブチルカ一ボネート、 ジ- [1, 3-ジメチルプチ ル] カーボネー ト、 ジへキシルカーボネート、 ジォクチルカーボ ネート、 ジ- [2-ェチルへキシル] カーボネート、 ジシクロへキシル カーボネートなどが好ましく用いられる。
この方法では、 カーボネート化反応で生成するアルコールを反応 系外に蒸留にて除去しつつ、 カーボネート化反応を進行させるので、 この反応で生成するアルコール、 すなわち、 R 1 0 O Hで表わされる アルコールは、 上記ポリオールよりも沸点が低いことが必要である。 また、 カーボネート化合物は、 n Z y m 2 (式中、 m , はカー ボネート化合物のモル数であり、 m 2 はポリオールのモル数であり、 yはポリオールの水酸基の個数を表わす) が 2〜2 0 0、 好ましく は 3〜8 0、 さらに好ましくは 3〜5 0の範囲となる量で用いられ る。 このようにカーボネ一ト化合物の使用量を制限することにより、 高重合度のポリカーボネートの生成を抑制することができる。
この方法においては、 反応は、 上記のようなポリオールとカーボ ネート化合物を反応容器に仕込み、 塩基触媒の存在下に加熱しなが ら、 生成するアルコールを蒸留によって反応系外に除去して、 反応 率 9 5 %以上まで反応させ、 次いで、 上記塩基触媒を除去した後、 未反応の上記力一ボネ―ト化合物を蒸留によつて反応系外に除去す
る。 反応率 9 5%以上とは、 上記生成するアルコールが上記 ym2 の 0. 9 5倍モル以上生成するまで、 反応させることをいう。
上記塩基触媒、 反応温度、 反応時間、 反応終了後の触媒除去、 不 純物の除去および未反応ジメチルカーボネートの回収等については、 前記一般式 [I ] および [Π] で表わされるポリカーボネートの製 造方法の場合と同様である。
また、 一般式 [珊] で表わされるポリカーボネートは、 次のよう な方法でも製造することができる。
まず、 (a) —般式 [IX]
(CH3 ) C (CH2 OH) y … [K] で表わされるポリオール、
(b) —般式 [X I ]
RioOH … [X I]
[式 [X I] 中、 R10は、 上記一般式 [珊] における R10と同一で ある]
で表わされるモノアルコール、 および
(c) 一般式 [ΧΠ]
R】30 C 00 R13 … [X Π]
[式 [ΧΠ] 中、 R13は、 それぞれ独立に、 炭素原子数 1〜2のァ ルキル基である]
で表わされ、 かつ、 R]3OHの沸点が上記ポリオールおよびモノァ ルコールの沸点より も低く、 m i /y m2 (式中、 はカーボ ネート化台物のモル数であり、 m2 はポリオールのモル数であり、 yはポリオールの水酸基の個数を表わす) が 2〜2 0 0の範囲とな
る量のカーボネート化合物
を塩基触媒の存在下に加熱しながら、 生成するアルコール (R13 OH) を蒸留によって反応系外に除去して、 反応率 9 5%以上まで 反応させる。 なお、 上記反応を行なうに際し、 反応器内の空気を窒 素置換することが望ましいが、 窒素置換しなくてもよい。
次いで、 上記塩基触媒を除去した後、 未反応および最終段階の反 応に至らないカーボネート化合物 [R140 C 02 R14 (式中、 R14 は、 それぞれ独立に、 R10ないし R13である) ] を蒸留によって反 応系外に除去し、 上記一般式 [ ] で表わされるポリカーボネート を得る。 - この方法では、 カーボネート化反応で生成するアルコールを反応 系外に蒸留にて除去しつつ、 カーボネート化反応を進行させるので、 この反応で生成するアルコール、 すなわち、 R13OHで表わされる アルコールは、 上記ポリオ一ルおよびモノアルコールよりも沸点が 低いことが必要である。
また、 カーボネート化合物は、 /y 2 (式中、 m, はカー ボネート化合物のモル数であり、 m2 はポリオールのモル数であり、 yはポリオールの水酸基の個数を表わす) が 2〜2 0 0、 好ましく は 3〜8 0、 さらに好ましくは 3〜5 0の範囲となる量で用いられ る。 このようにカーボネート化合物の使用量を制限することにより、 高重合度のポリカーボネートの生成を抑制することができる。
この方法においては、 反応は、 上記のようなポリオールとモノア ルコールとカーボネート化台物を反応容器に仕込み、 塩基触媒の存 在下に加熱しながら、 生成するアルコールを蒸留によって反応系外
に除去して、 反応率 95%以上まで反応させ、 次いで、 上記塩基触 媒を除去した後、 未反応の上記カーボネ一ト化合物を蒸留によって 反応系外に除去する。 反応率 9 5 %以上とは、 上記生成するアル コールが上記 ym2 の 0. 95倍モル以上生成するまで、 反応させ ることをいう。
上記塩基触媒、 反応温度、 反応時間、 反応終了後の触媒除去、 不 純物の除去および未反応ジメチルカーボネートの回収については、 前記一般式 [ I] および [Π] で表わされるポリカーボネー トの製 造方法の場合と同様である。
上記一般式 [珊] で表わされるポリカーボネートは、 潤滑性に優 れるとともに、 その体積抵抗率が 1 013〜1 014Ω · cmのオーダー で、 従来のポリカーボネートと比較して電気絶縁性が高い。 した がって、 このポリカーボネートは、 特に電気絶縁性が要求される潤 滑油、 電気絶縁油の用途に利用することができ、 具体的には、 特に 電気冷蔵庫用の潤滑油および電気絶縁油に適している。
また、 このポリカーボネートは、 フロン R— 1 34 aなどのォゾ ン層非破壊性フロンとの相溶性に優れているので、 冷媒としてォゾ ン層非破壊性フロンを使用する冷凍機用潤滑油に特に適している。 上記一般式 [珊] で表わされるポリカーボネー トを含有してなる 冷凍機用潤滑油等の潤滑油に、 このポリカーボネートのほかに、 他 の成分を含めることができることは、 前記一般式 [ I] 、 [Π] で 表わされるポリカーボネートを含有してなる冷凍機用潤滑油等の潤 滑油の場合と同様である。
次に、 本発明に係る新規な第 4のポリカーボネートおよびその用
途について説明する。
本発明に係る第 4の新規なポリカーボネートは、 下記の一般式 [ΧΠ] で表わされる。
R150 C 0 ORieO C 00Ri7 - [X ] 上記の一般式 [XH] において、 R15および R17は、 それぞれ独 立に、 炭素原子数 30以下の炭化水素基または炭素原子数 2〜 30 のエーテル結台を有する炭化水素基であり、 R16は、 主鎖の炭素原 子数が 4〜 8で、 全炭素原子数が 5〜 8の直鎖状または分岐状の炭 化水素基である。
上記 R16の炭化水素基としては、 具体的には、 アミ レン基、 メチ ルァミ レン基、 ェチルァミレン基、 へキシレン基、 メチルへキシレ ン基、 ェチルへキシレン基などを挙げることができる。
上記 R15および R17の炭化水素基としては、 脂肪族炭化水素基、 脂環族炭化水素基、 芳香族炭化水素基、 芳香脂肪族炭化水素基およ び一般式
(式中、 R18は、 炭素原子数 2〜3のアルキレン基であり、 R19は 炭素原子数 28以下の炭化水素基であり、 qは 1〜20の整数であ る) で表わされるダリコールエーテル基が挙げられる。
上記 R15および RI7の具体的な例としては、 前記 R2 における脂 肪族炭化水素基、 脂環族炭化水素基、 芳香族炭化水素基、 芳香脂肪 族炭化水素基、 グリコールエーテル基の具体的な例として列挙した 基と同様の基を挙げることができる。
上記一般式 [xm] で表わされるポリカーボネートとしては、 た
とえば、 以下のようなポリカーボネートが挙げられる。
(1) CH3 C 2 H 4 CH (CH3 ) C2 H 4 -0C00-C2 H 4 CH (CH, ) -C2 H 4 - OCOO- C2 H 4 CH (CH3 ) C2 H 4 CH3
(2) CH
3 CH (CH
3 )C
4 H
8 -OCOO-C
2 H
4 CH (CH
3 ) C
2 H ,
(3) C 4 H g CH (C2 H 5 ) C H2 -OCOO- C 2 H 4 CH (CH3 ) C2 H -OCOO-CH2 CH (C2 H 5 ) C4 H 9
(4) C 3 H 7 C (CH
3 ) 2 CH
2 - OCOO- C
2 H
4 CH (CH
3 ) C
2 H
4
(5) C 4 H 9 ( C H
3 ) CHCH
2 -OCOO-C
2 H
4 CH (CH
3 ) C
2 H
4
(6) C 4 H 9 (C H3 ) CHC2 H 4 -OCOO-C2 H 4 CH (CH3 ) C2 H 4 -OCOO- C 2 H4 CH (CH3 ) C4 H 9
(7) C 3 H 7 0C2 H 4 -OCOO-C2 H4 CH (CH, ) C2 H 4 - OCOO- C 2 H 4 0C3 H 7
(8) C 4 H 9 0C
2 H 4 -OCOO- C
2 H
4 CH (CH, ) C
2 H
4 -OCOO-
(9) C 2 H 5 0C3 H 6 -OCOO-C2 H 4 CH (CH3 ) C2 H 4 -OCOO- C 3 H 6 0C2 H 5
(10) (C2 H 5 0 C H2 ) 2 CH-C2 H 4 CH (CH3 ) C2 H 4 -OCOO-CH -(CH2 0C2 H
(11) CH3 C 2 H 4 CH (CH3 ) C2 H 4 -0C00-C2 H 4 CH (CH3 ) -C3 H 6 -OCOO- C 2 H 4 CH (CH3 ) C2 H4 CH3
(12) CH, CH (CH
3 ) C
4 H a -OCOO- C
3 H
6 CH (CH
3 ) C
3 H
6
(13) C 4 H 9 CH (C
2 H
5 ) C H
2 -OCOO - C
5 H
10-OCOO-CH
2 CH-
(14) C 3 H 7 C (CH3 ) 2 CH2 -OCOO- C 6 H 12-OCOO-CH2 ― C (CH3 ) 2 C 3 H 7
(15) C 4 H 9 ( C H
3 ) CHCH
2 -OCOO-C4 H
8 CH (CH
3 ) C
2 H
A
(以下余白)
上記一般式 [Xffi] で表わされる好ましいポリカーボネ一トとし ては、 たとえば、 次のような式で表わされるポリカーボネート、 す なわち上記 (1) 〜 (10) の式で表わされるポリカーボネー卜が挙 げられる。
(1) R i.OCOO- C 2 H4 CH (CH3 ) C 2 H 4 -0C00R,7
上記式 (1) における R15および R17は、 上記一般式 [xm] に おける R15、 R17と同一の基である。
上記のような一般式 [xm] で表わされるポリカーボネートは、 たとえば以下のような方法により製造することができる。
まず、 (a) —般式 [XIV]
[式 [X I V] 中、 R16は、 上記一般式 [xm] における R16と同 一である] で表わされるジオール、 および
(b) —般式 [XV]
R15OCOOR15または R17OCOOR,7 - [XV]
[式 [XV] 中、 R15および R17は、 上記一般式 [xm] における R3s、 と同一である]
で表わされ、 かつ R! 50 Hまたは R, 70 Hの沸点が上記ジオールの 沸点よりも低く、 m3 Z2m4 (式中、 πΐ 3 はカーボネート化合物 のモル数であり、 m4 はジオールのモル数である) が 2〜200の 範囲となる量のカーボネ一ト化合物
を塩基触媒の存在下に加熱しながら、 生成するアルコール (R,5 OHまたは R17OH) を蒸留によって反応系外に除去して、 反応率 95%以上まで反応させる。 なお、 上記反応を行なうに際し、 反応
器内の空気を窒素置換することが望ましいが、 窒素置換しなくても よい。
次いで、 上記塩基触媒を除去した後、 未反応の上記カーボネート 化合物を蒸留によって反応系外に除去し、 上記一般式 [xin]で表 わされるポリカーボネー卜を得る。
上記一般式 [XV] で表わされるカーボネート化合物としては、 具体的には、 ジメチルカーボネート、 ジェチルカ一ボネート、 シプ 口ピルカーボネート、 ジブチルカーボネート、 ジ- [1, 3-ジメチルブ チル] カーボネート、 ジへキシルカーボネート、 ジォクチルカ一ボ ネート、 ジ- [2-ェチルへキシル] カーボネート、 ジシクロへキシル カーボネ一トなどが好ましく用いられる。
この方法では、 カーボネート化反応で生成するアルコールを反応 系外に蒸留にて除去しつつ、 カーボネート化反応を進行させるので、 この反応で生成するアルコール、 すなわち、 R16O Hで表わされる アルコールは、 上記ジオールよりも沸点が低いことが必要である。 また、 カーボネート化合物は、 m3 /2 m4 (式中、 m3 はカー ボネート化合物のモル数であり、 m4 はジオールのモル数である) が 2〜2 0 0、 好ましくは 3〜8 0、 さらに好ましくは 3〜5 0の 範囲となる量で用いられる。 このようにカーボネート化合物の使用 量を制限することにより、 高重合度のポリカーボネートの生成を抑 制することができる。
この方法においては、 反応は、 上記のようなジオールとカーボ ネート化台物を反応容器に仕込み、 塩基触媒の存在下に加熱しなが ら、 生成するアルコールを蒸留によって反応系外に除去して、 反応
率 95%以上まで反応させ、 次いで、 上記塩基触媒を除去した後、 未反応の上記カーボネ一ト化合物を蒸留によって反応系外に除去す る。 反応率 95%以上とは、 上記生成するアルコールが上記 2m. , の 0. 95倍モル以上生成するまで、 反応させることをいう。
上記塩基触媒、 反応温度、 反応時間、 反応終了後の触媒除去、 不 純物の除去および未反応ジメチルカーボネー卜の回収等については、 前記一般式 [I] および [Π] で表わされるポリカーボネートの製 造方法の場合と同様である。
また、 一般式 [xm] で表わされるポリカーボネートは、 次のよ うな方法でも製造することができる。
まず、 (a) —般式 [XIV]
R,6 (OH) 2 … [XIV]
[式 [XIV] 中、 R16は、 上記一般式 [xm] における R16と同一 である] で表わされるジオール、
(b) —般式 [XVI]
R,5OH または R,7OH - [XVI]
[式 [XVI] 中、 R15および R17は、 上記一般式 [XHI] における R , R17と同一である]
で表わされるモノアルコール、 および
(c) 一般式 [XW]
R2nOCOOR2o … [X ]
[式 [XW] 中、 R20は、 それぞれ独立に、 炭素原子数 1~2のァ ルキル基である]
で表わされ、 かつ、 R20OHの沸点が上記ジオールおよびモノアル
コールの沸点よりも低く、 m3 /2m4 (式中、 n はカーボネ一 ト化合物のモル数であり、 m4 はジオールのモル数である) が 2〜 2 0 0の範囲となる量のカーボネート化合物
を塩基触媒の存在下に加熱しながら、 生成するアルコール (R20 OH) を蒸留によって反応系外に除去して、 反応率 9 5%以上まで 反応させる。 なお、 上記反応を行なうに際し、 反応器内の空気を窒 素置換することが望ましいが、 窒素置換しなくてもよい。
次いで、 上記塩基触媒を除去した後、 未反応および最終段階の反 応に至らないカーボネート化合物 [R210C02 R2i (式中、 R21 は、 それぞれ独立に、 R15、 1 17なぃし1 19でぁる) ] を蒸留に よって反応系外に除去し、 上記一般式 [XIE] で表わされるポリ カーボネートを得る。
この方法では、 カーボネート化反応で生成するアルコールを反応 系外に蒸留にて除去しつつ、 カーボネート化反応を進行させるので、 この反応で生成するアルコール、 すなわち、 R190Hで表わされる アルコールは、 上記ジオールおよびモノアルコールよりも沸点が低 いことが必要である。 また、 カーボネート化合物は、 m3 Z2m4 (式中、 m3 はカーボネート化合物のモル数であり、 m4 はジォ一 ルのモル数である) が 2〜2 0 0、 好ましくは 3〜8 0、 さらに好 ましくは 3〜50の範囲となる量で用いられる。 このようにカーボ ネート化合物の使用量を制限することにより、 高重合度のポリカー ボネートの生成を抑制することができる。
この方法においては、 反応は、 上記のようなジオールとモノアル コールとカーボネート化合物を反応容器に仕込み、 塩基触媒の存在
下に加熱しながら、 生成するアルコールを蒸留によって反応系外に 除去して、 反応率 9 5%以上まで反応させ、 次いで、 上記塩基触媒 を除去した後、 未反応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反 応系外に除去する。 反応率 9 5%以上とは、 上記生成するアルコー ルが上記 2m4 の 0. 9 5倍モル以上生成するまで、 反応させるこ とをいう。
上記塩基触媒、 反応温度、 反応時間、 反応終了後の触媒除去、 不 純物の除去および未反応ジメチルカーボネー卜の回収については、 前記一般式 [ I ] および [Π] で表わされるポリカーボネー トの製 造方法の場合と同様である。
上記一般式 [xm] で表わされるポリカーボネートは、 潤滑性に 優れるとともに、 その体積抵抗率が 1 014〜 1 015Ω · cmのォー ダ一で、 従来のポリカーボネートと比較して電気絶縁性が高い。 し たがって、 このポリカーボネートは、 特に電気絶縁性が要求される 潤滑油、 電気絶縁油の用途に利用することができ、 具体的には、 特 に電気冷蔵庫用の潤滑油および電気絶縁油に適している。
また、 このポリカーボネー トは、 フロ ン R— 1 3 4 a、 R— 1 5 2 aなどのオゾン層非破壊性フロン (H F C) 、 およびフロン R — 22、 R— 1 2 3、 R— 1 2 4などのオゾン破壊力が小さいフロ ン (HCFC) 、 さらにはこれらの混合物との相溶性に優れているので、 冷媒としてオゾン層非破壊性フロン (H F C) 、 またはオゾン破壊力 が小さいフロン (HCFC) 、 さらにはこれらの混合物を使用する冷凍 機用潤滑油に特に適している。
上記一般式 [xm] で表わされるポリカーボネートを含有してな
る冷凍機用潤滑油等の潤滑油中に、 このポリカーボネー卜のほかに、 他の成分を含めることができることは、 前記一般式 [I] 、 [π] 、
[VI] で表わされるポリカ一ボネートを含有してなる冷凍機用潤滑 油等の潤滑油の場合と同様である。
なお、 本発明に係る潤滑油を構成する一般式 [ I ] 、 [D] 、
[珊] 、 [xm] で表わされるポリカーボネートを圧延用潤滑油、 金属加工油、 繊維用潤滑油などの用途に用いる場合には、 従来通常 に実施されているように、 適当な乳化剤を用いてポリカーボネート を水とのェマルジョンにして使用することも可能である。
次に、 本発明に係るポリカーボネートの製造方法について具体的 に説明する。
本発明に係るポリカーボネ一トの製造方法は、
一般式 [XVI]
R22 (O C OO— R23) i … CXW] [式 [X\ ] 中、 R22は、 炭素原子数 4〜 300の脂肪族炭化水素 基、 炭素原子数 4〜300のエーテル結台を有する脂肪族炭化水素 基、 または炭素原子数 6〜 300のエーテル結合を有する環状構造 の炭化水素基であり、
R23は、 炭素原子数 30以下の炭化水素基または炭素原子数 2〜 3 0のエーテル結合を有する炭化水素基であり、 & は 2〜8の整数 である] で表わされるポリカーボネートの製造方法である。
上記の一般式 [XVK] で表わされるポリカーボネートとしては、 たとえば上記の一般式 [I ] 、 [n] 、 [M] および [xm] で表 わされるポリカーボネートが挙げられる。
本発明では、 特定のポリオール、 特定のモノアルコールおよび特 定のカーボネート化合物が用いられる。
本発明で用いられるポリオールは、 下記の一般式 [XIX] で表わ される。
R22 (OH) ί … [XIX] 上記の一般式 [X I X] において、 R22は、 炭素原子数 4〜 300の脂肪族炭化水素基、 炭素原子数 4〜300のエーテル結合 を有する脂肪族炭化水素基、 または炭素原子数 6〜 300のェ―テ ル結台を有する環状構造の炭化水素基であり、 ί は 2 ~8の整数で ある。
上記一般式 [χκ] で表わされるポリオールとしては、 具体的に は、 ジエチレングリコール、 ト リエチレングリコール、 テトラエチ レングリコール、 ポリエチレングリコール、 ジピロピレングリコー ル、 ト リプロピレングリコ一ル、 ポリプロピレングリコ一ル等のグ リコール; エチレンオキサイ ドとプロピレンォキサイ ドとを共重台 したジオール : ペンタエリスリ トール、 ジペンタエリスリ トール、 ト リメチロールプロパン、 ネオペンチルグリコール、 へキシレング リコール; ペンタエリスリ トール、 ジペン夕エリスリ トール、 ト リ メチロールプロパン、 ネオペンチルグリコールまたはへキシレング リコールとエチレンォキサイ ドまたはプロピレンォキサイ ドとの反 応生成物からなるポリオール; プロピレンォキサイ ドまたはェチレ ンォキサイ ドとヒ ドロキシメチルエチレンォキサイ ドまたはグリセ リ ンとの反応生成物からなるポリオール ; ダルコビラノース、 ガラ ク ト ピラノース、 マンノ ピラノース等のビラノース ; フルク トフラ
ノース、 リボフラノース等のフラノ一スなどが好ましく用いられる 力く、 ジブチレングリコール、 ト リプチレングリコール、 ポリブチレ ングリコールなども用いられる。
本発明で用いられるモノアルコールは、 下記の一般式 [XX] で 表わされる。
R23OH … [XX] 上記の一般式 [XX] において、 R23は、 炭素原子数 30以下の 炭化水素基または炭素原子数 2〜 30のエーテル結合を有する炭化 水素基である。
上記 R
23の炭化水素基としては、 脂肪族炭化水素基、 脂環族炭化 水素基、 芳香族炭化水素基、 芳香脂肪族炭化水素基および一般式
(式中、 R26は、 炭素原子数 2〜3のアルキレン基であり、 R27は 炭素原子数 28以下の炭化水素基であり、 qは 1〜20の整数であ る) で表わされるグリコールエーテル基が挙げられる。
上記 R23炭化水素基の具体的な例としては、 前記 R2 における脂 肪族炭化水素基、 脂環族炭化水素基、 芳香族炭化水素基、 芳香脂肪 族炭化水素基、 ダリコールエーテル基の具体的な例として列挙した 基と同様の基を挙げることができる。
フロン R— 1 34 aなどのオゾン層非破壊性フ口ンガスを冷媒と して使用する冷凍機用潤滑油の場台には、 R23は、 メチル基、 ェチ ル基、 イソプロピル基、 n-ブチル基等の低級アルキル基、 エチレン グリコールモノメチルエーテル基、 ジェチレングリコールモノメチ ルェ一テル基、 トリエチレングリコールモノメチルェ一テル基、 プ
口ピレンダリコールモノメチルエーテル基、 ジプロピレンダリコー ルモノエチルェ一テル基、 トリプロピレンダリコールモノ n-プチル エーテル基等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル基など が好ましい。
本発明で用いられるカーボネー ト化合物は、 下記の一般式 [XX I] で表わされる。
R240 C 00 R24 … [XX I ] 上記の一般式 [XX I] において、 R24は、 それぞれ独立に、 炭 素原子数 1〜2のアルキル基である。 一般式 [XX I] で表わされ るカーボネート化合物としては、 具体的には、 ジメチルカーボネー ト、 ジェチルカ一ボネート、 ェチルメチルカーボネートが挙げられ る。 これらのカーボネート化合物は、 容易に入手することができる。 本発明に係るポリカーボネートの製造方法は、 上記のようなポリ オール、 モノアルコールおよびカーボネート化合物を用いて、 上記 の一般式 [X環] で表わされるポリカーボネートを製造する方法で あ O o
上記の一般式 [XVI] において、 R 22および は、 下記の一般式 [XK] における R22、 ί と同一であり、 また R23は、 下記の [XX] における R23と同一である。
まず、 (a) —般式 [XK]
R22 (OH) f … [XK] で表わされるポリオール、
(b) 一般式 [XX]
R23OH … [XX]
で表わされるモノアルコール、 および
(c) 一般式 [XX I]
R240 C 00 R24 … [XX I ]
で表わされ、 かつ、 R240Hの沸点が上記ポリオールおよびモノァ ルコールの沸点よりも低く、 上記一般式 [XIX] で表わされるポリ オールの^ 倍のモル数 m5 ) に対するモル比が 2〜 20 0の範 囲となる量のカーボネート化合物
を塩基触媒の存在下に加熱しながら、 生成するアルコール (R24 OH) を蒸留によって反応系外に除去して、 反応率 95%以上まで 反応させる。
上記 m5 aは、 ポリオールの水酸基の個数を表わす。
なお、 上記反応を行なうに際し、 反応器内の空気を窒素置換する ことが望ましいが、 窒素置換しなくてもよい。
次いで、 上記塩基触媒を除去した後、 未反応および最終段階の反 応に至らないカーボネート化合物 [R25O C 02 R25 (式中、 R2s は、 それぞれ独立に、 R23ないし R24である) ] を蒸留によって反 応系外に除去し、 上記一般式 [XW] で表わされるポリカーボネ一 トを得る。
この方法では、 カーボネート化反応で生成するアルコールを反応 系外に蒸留にて除去しつつ、 カーボネート化反応を進行させるので、 この反応で生成するアルコール、 すなわち、 R24OHで表わされる アルコールは、 上記ポリオールおよびモノアルコールよりも沸点が 低いことが必要である。
また、 カーボネート化合物は、 上記一般式 [XIX] で表わされる
ポリオールの 倍のモル数 m5 ) に対するモル比が 2〜 2 00、 好ましくは 3〜8 0、 さらに好ましくは 3〜50の範囲となる量で 用いられる。 このように力一ボネ一ト化合物の使用量を制限するこ とにより、 高重合度のポリカーボネー卜の生成を抑制することがで さる o ·
この方法においては、 反応は、 上記のようなポリオ一ルとモノア ルコールとカーボネ一ト化合物を反応容器に仕込み、 塩基触媒の存 在下に加熱しながら、 生成するアルコールを蒸留によって反応系外 に除去して、 反応率 95%以上まで反応させ、 次いで、 上記塩基触 媒を除去した後、 未反応および最終段階の反応に至らないカーボ ネート化合物 [R25O C 02 R25 (式中、 R25は、 それぞれ独立に、 R23ないし R24である) ] を蒸留によって反応系外に除去する。 反 応率 95%以上とは、 上記生成するアルコールが m5 のモル数の 0. 9 5倍モル以上生成するまで、 反応させることをいう。
上記塩基触媒、 反応温度、 反応時間、 反応終了後の触媒除去、 不 純物の除去および未反応ジメチルカ一ボネ一トの回収等については、 前記一般式 [ I ] および [Π] で表わされるポリカーボネー トの製 造方法の場合と同様である。
この方法によれば、 塩基触媒を除去した後、 未反応のカーボネー ト化合物を減圧下に蒸留除去することによって、 塩基触媒の存在下 で未反応の力一ボネ一ト化合物を蒸留によつて除去するときに生じ るポリカーボネートの重合を防止して、 高収率にて目的とするポリ カーボネートを得ることができる。
また、 このようにして得られたポリカーボネートに、 活性白土、
活性炭等の吸着剤にて処理または水洗を行なうことにより、 微量の イオン性化合物や極性化合物を除去できるので、 得られたポリカ一 ボネ一トを安定に保持することができる。
本発明に係るポリカーボネートの製造方法により製造されるポリ カーボネートとしては、 たとえば、 以下のようなポリカーボネート が挙げられる。
(1) ト リプロピレングリ コール- ジ- [2-ェチルへキシル] カー ボネート
(2) ト リプロ ピレングリ コール- ジ- [1, 3-ジメチルプロピル] カーボネート
(3) ネオペンチルグリ コール- ジ- [2-ェチルへキシル] カーボ ネート
(4) ネオペンチルグリコール- ジ -[n-ヘプチル] カーボネー ト
(5) ペン夕エリスリ トール- テトラ- [n -プチル] カーボネート (6) ジプロピレングリ コ一ル- ジ- [2-ェチルへキシル] カーボ ネート
(7) シュクロース- へキサ- [11-プチル] カーボネート
(8) 2, 2-ジェチルプロパンジオール- ジ- [2-ェチルへキシル] カーボネート
(9) 2-メチル -2- ェチルプロパンジオール- ジ- [2-ェチルへキシ ル] カーボネ一ト
(10) 3 -メチルペンタンジオール- ジ- ヘプチルカーボネート 最後に、 本発明に係るポリカーボネートの精製法について説明す
本発明に係るポリ力一ボネ一卜の精製法は、 塩基触媒の存在下に 調製された、 塩基性物質 (塩基触媒、 塩基触媒に由来する塩基性物 質) を含有するポリカーボネー卜について採用される精製法である このような塩基性物質を含有するポリカーボネートの調製方法と しては、 たとえば以下のような 3種類の方法が挙げられる。
(1) ポリアルキレングリコールを、 カーボネー 卜化合物と塩基触 媒の存在下に常圧または加圧下に加熱しながら、 生成するアルコー ルを蒸留によって反応系外に除去して反応させる。
上記反応において、 モノアルコールを存在させてもよい。
次いで、 未反応の上記化合物を蒸留によって反応系外に除去した 後、 減圧下に加熱して縮合重合を行なわせ、 得られた反応生成物中 の塩基触媒を酸にて中和する。
なお、 上記反応を行なうに際し、 反応器内の空気を窒素置換する ことが望ましいが、 窒素置換しなくてもよい。
上記ポリアルキレングリコールの例としては、 一般式 [XX Π]
で表わされるポリアルキレングリコールが挙げられる。
上記一般式 [ΧΧ Π] における R2Bは、 ポリアルキレングリコ一 ル残基であり、
一 し m il 2m Oノ a C m H 2m—
で表わされる。 この式において、 mは 1〜1 0の整数であり、 aは 1〜1 0 0の整数である。
上記一般式 [ΧΧ Π] で表わされるポリアルキレングリコールは、 具体的には、 前記一般式 [XK] で表わされるポリオールと同じで
ある。
上記カーボネート化合物の例としては、 一般式 [xxm]
R290 C 00R29 ··· [ΧΧΠ] で表わされるカーボネート化合物が挙げられる。
上記一般式 [xxm] における R29は、 メチル基またはェチル基 である。
上記一般式 [xxm] で表わされるカーボネート化合物としては、 具体的には、 ジメチルカーボネート、 ジェチルカーボネートが挙げ られる。 これらのカーボネート化合物は、 m6 / (2m7 +m8 ) が 0. 6〜5、 好ましくは 1〜3の範囲になる量で用いられる。 た. だし、 上記の m6 はカーボネート化合物のモル数であり、 m7 はポ リアルキレングリ コールのモル数であり、 m8 は下記の一般式 [XXIV] で表わされるモノアルコールのモル数である。 上記 m6 / (2m7 +m8 ) は、 理論的には、 0. 5でよいが、 上記カーボ ネート化合物を過剰量で用いないと、 得られるポリカーボネートは、 末端水酸基が残存する。 また、 上記カーボネート化合物を大量に使 用するのは、 経済的でない。
上記モノアルコールの例としては、 一般式 [XXIV]
RsoOH … [XXIV] で表わされるモノアルコールが挙げられる。
上記一般式 [XXIV] における R30は、 炭素原子数 2〜20のァ ルキル基、 炭素原子数 6〜20のァリール基または式
で表わされる基である。
上記 R 31は、 炭素原子数 1〜20のアルキル基または炭素原子数 6〜20のァリール基であり、 nは 1〜; L 0の整数であり、 bは 1 〜 100の整数である。
上記一般式 [XXIV] で表わされるモノアルコールとしては、 具 体的には、 エチレングリコール、 ジエチレングリコール、 ト リェチ レングリコール、 ポリエチレングリコール等のモノアルキルェ一テ ル、 プロピレングリコール、 ジプロピレングリコール、 ト リプロピ レングリコール、 ポリプロピレングリコ一ル等のモノァルキルエー テルなどが好ましく用いられる。 アルキル基としては、 たとえば、 メチル基やブチル基が特に好ましい。
また、 エタノール、 プロパノール、 ブタノール、 ペンタノ一ル、 へキサノール、 ト リデカノール、 シクロへキサノール、 シクロへキ シルメタノール、 フエノール、 ク レゾールなどもモノアルコールと して用いられる。
一般式 [XX Π] で表わされるポリアルキレングリコールと一般 式 [XXW] で表わされるモノアルコールは、 通常、 モノアルコ一 ル /ポリアルキレングリコールのモル比が 0〜 2となる範囲にて用 いら; ίΐる。
反応を蒸留塔付き反応器で行なうと、 生成したアルコール R 2Q O Hを効率的に留出させることができる。 上記カーボネー ト化合物
[xxm] は、 反応初期に全量仕込んでもよく、 反応初期に一部の みを仕込み、 反応中に間欠的にまたは連続的に追加してもよい。 この方法においては、 反応は、 2段にて行なわれる。 第 1段の反 応工程としては、 上記したポリアルキレングリコール、 (必要に応
じてモノアルコール) およびカーボネ一ト化合物を反応容器に仕込 み、 塩基触媒の存在下に常圧または加圧下に加熱しながら、 生成す るアルコール R290 Hを蒸留によって反応系外に除去して、 反応率 95%以上まで、 カーボネート化反応を行ない、 次いで、 未反応の 上記カーボネート化合物を蒸留によって反応系外に除去する。 反応 率 95%以上とは、 上記生成するアルコールが 0, 95 (2m7 + m8 ) モル以上生成するまで、 反応させることをいう。
第 2段の反応工程としては、 上記のようにして得られた反応混合 物を減圧下に加熱して、 カーボネート交換反応によって生成する カーボネート化合物を蒸留により反応系外に除去しつつ、 縮台重合 を行なわせた後、 塩基触媒を酸にて中和する。
上記塩基触媒については、 前記一般式 [I] および [Π] で表わ されるポリカーボネートの製造方法の場合と同様である。 塩基触媒 の使用量は、 通常、 触媒のモル数 Z (2m7 +m8 ) が 10―1〜 10— 7、 好ましくは 10— 2〜10— 5となる範囲で用いられる。
この方法においては、 第 1段の反応は、 前述したように、 カーボ ネート化反応であり、 第 2段の反応は、 カーボネート交換反応であ る。 カーボネート化反応は、 通常、 常圧乃至 30kgZCnf、 好ましく は常圧乃至 1 0 kgZcnfの圧力下に 50〜 300 °C、 好ましくは 60 〜 2 0 0 °Cの温度で行なわれる。 反応時問は、 通常、 0. 5〜 200時間、 好ましくは 1〜100時間である。 また、 カーボネー ト交換反応は、 通常、 400〜1讓 Hg、 好ましくは 200〜5腿 Hgの減圧下に 50~ 300°C、 好ましくは 60〜200°Cの温度 で行なわれる。 反応時間は、 通常、 0. 1〜100時間、 好ましく
は 0. 2〜50時間である。
反応終了後の触媒の酸による中和には、 固体酸、 無機酸または有 機酸が用いられる。 たとえば、 スルホン酸型イオン交換樹脂、 炭酸、 炭酸アンモニゥム、 塩化アンモニゥム、 塩酸、 硫酸、 リ ン酸、 酢酸、 フエノールなどが用いられる。 これらのうち、 スルホン酸型イオン 交換樹脂や、 炭酸、 炭酸アンモニゥム、 塩化アンモニゥム等のよう な弱酸性水溶液で中和することが好ましい。
この方法によれば、 分子末端が実質的に炭化水素基のみからなる ポリアルキレングリコ一ルポリカーボネートを得ることができる。 このポリアルキレンダリコールポリカーボネートは、 下記の一般 式 [XXV] で表わされる。
R32-OCOO- (R28— OCOO) -R33 … [XXV] 上記一般式 [XXV] において、 R28は、 一般式 [ΧΧΠ] にお ける R28と同一であり、 R32および R33は、 それぞれ独立に、 一般 式 [XXIV] における R 30または一般式 [xxm] における R2qで あり、 Xの平均値は 0. 5〜10である。
この方法によれば、 上記第 1段の反応工程において、 カーボネー 卜化合物としてジメチルカーボネートを用いる場合、 メタノールを ジメチルカーボネートとの共沸物として反応系から除去する代わり に、 予め反応系にシクロへキサン、 ベンゼン、 へキサン等の共沸溶 剤を加え、 メ タノールをこれら共沸溶剤との共沸物として、 反応系 外に除去することもできる。 上記共沸溶剤は、 ジメチルカーボネー トに対して、 通常、 5〜100重量%用いられる。
この方法によれば、 カーボネート化反応において、 メタノールを
上記共沸溶剤との共沸物として、 反応系外に除去し、 反応の終了後、 反応混合物から未反応ジメチルカ一ボネートを回収するので、 その 回収率を高めることができる。
また、 別の方法として、 上述したように、 メタノールをジメチル カーボネートとの共沸物として回収した後、 この共沸物に上記のよ うな共沸溶剤を加え、 メ夕ノールをこの共沸溶剤との共沸物として ジメチルカ一ボネートから除去して、 ジメチルカーボネートを回収 することもできる。
(2) ポリオールおよびカーボネート化合物を、 塩基触媒の存在下 に加熱しながら、 生成するアルコールを蒸留によって反応系外に除 去して反応させる。
なお、 上記反応を行なうに際し、 反応器内の空気を窒素置換する ことが望ましいが、 窒素置換しなくてもよい。
上記ポリオールの例としては、 一般式 [ΧΧΉ]
で表わされるポリオールが挙げられる。
上記一般式 [XXVI] において、 R34は、 炭素原子数 4〜3 00 の脂肪族炭化水素基であり、 エーテル結合を含んでいてもよい。 ま た、 j は 2〜 8の整数である。
上記一般式 [XXVI] で表わされるポリオ一ルとしては、 具体的 には、 前記一般式 [XK] で表わされるポリオールの具体例として 列挙した化合物が用いられる。
上記カーボネート化合物の例としては、 一般式 [XXW]
R 5O C OOR35 … [XXW]
で表わされるカーボネ一ト化合物が挙げられる。
上記一般式 [XXW] における R35は、 炭素原子数 1〜20のァ ルキル基である。
上記一般式 [χχνπ] で表わされるカーボネート化合物としては、 具体的には、 前記一般式 [V] で表わされるカーボネート化合物と して列挙した化合物が好ましく用いられる。
この方法においては、 カーボネ一ト化反応で生成するアルコール を反応系外に蒸留にて除去しつつ、 カーボネ一ト化反応を進行させ るので、 この反応で生成するアルコール、 すなわち、 R3C5OHで表 わされるアルコールは、 上記ポリオールよりも沸点が低いことが必 要しめる。
また、 カーボネ一ト化合物は、 m9 Z j m10が 2〜50、 好まし くは 2〜 30の範囲になる量で用いられる。 ただし、 上記の mg は カーボネート化合物のモル数であり、 m!。はポリオ一ルのモル数で あり、 j はポリオールの水酸基の個数である。 このようにカーボ ネート化合物の使用量を制限することにより、 反応において、 高重 合度のポリカーボネートの生成を抑制することができる。
この方法においては、 反応は、 上記したポリオールとカーボネー ト化合物を反応容器に仕込み、 塩基触媒の存在下に加熱しながら、 生成するアルコールを蒸留によって反応系外に除去して、 反応率 95%以上まで行なう。 反応率 95%以上とは、 上記生成するアル コールが 0. 95 j m10モル以上生成するまで、 反応させることを いう。
上記塩基触媒としては、 前記一般式 [I] および [Π] で表わさ
れるポリカーボネートの製造方法で列挙した化合物が用いられる。 また、 これらの触媒の使用量は、 通常、 触媒のモル数 Z j m1(,が 10―1〜 10—7、 好ましくは 10— 2〜10— 5となる範囲で用いられ o
この方法においては、 反応は、 通常、 50〜300°C、 好ましく は 60〜200°Cの温度で行なわれる。 反応時間は、 通常、 0. 5 〜200時間、 好ましくは 1〜; L 00時間である。
(3) ポリオール、 モノアルコールおよびカーボネート化合物を、 塩基触媒の存在下に加熱しながら、 生成するアルコールを蒸留に よって反応系外に除去して反応させる。
なお、 上記反応を行なうに際し、 反応器内の空気を窒素置換する ことが望ましいが、 窒素置換しなくてもよい。
上記ポリオールの例としては、 一般式 [XXVIII]
で表わされるポリオールが挙げられる。
上記の一般式 [XX珊] において、 R36は、 炭素原子数 4〜 300の脂肪族炭化水素基、 炭素原子数 4〜 300のエーテル結合 を含む脂肪族炭化水素基、 または炭素原子数 6〜 300のエーテル 結合を含む環状構造の炭化水素基であり、 & は 2〜8の整数である c 上記一般式 [XXVi] で表わされるポリオールとしては、 具体的 には、 前記一般式 [XIX] で表わされるポリオールの具体例として 列挙した化合物が用いられる。
上記モノアルコールの例としては、 一般式 [XXIX]
R37OH … [XXK]
で表わされるモノアルコールが挙げられる。
上記の一般式 [XXK] において、 R37は、 炭素原子数 3 0以下 の炭化水素基または炭素原子数 2〜 3 0のエーテル結台を含む炭化 水素基である。
上記 R37の炭化水素基の具体的な例としては、 前記 R2 における 脂肪族炭化水素基、 脂環族炭化水素基、 芳香族炭化水素基、 芳香脂 肪族炭化水素基、 ダリコールエーテル基の具体的な例として列挙し た基と同様の基を挙げることができる。
上記カーボネート化合物の例としては、 一般式 [XXX]
R40O C 00 R4o … [XXX] で表わされるカーボネート化合物が挙げられる。
上記の一般式 [XXX] において、 R4。は、 それぞれ独立に、 炭 素原子数 1〜2のアルキル基である。 一般式 [XXX] で表わされ るカーボネート化合物としては、 具体的には、 ジメチルカーボネー ト、 ジェチルカ一ボネート、 ェチルメチルカ一ボネートが挙げられ る。 これらのカーボネート化合物は、 容易に入手することができる。 この方法では、 カーボネート化反応で生成するアルコールを反応 系外に蒸留にて除去しつつ、 カーボネート化反応を進行させるので、 この反応で生成するアルコール、 すなわち、 R4nOHで表わされる アルコールは、 上記ポリオ一ルおよびモノアルコールよりも沸点が 低いことが必要である。
また、 カーボネート化合物は、 上記一般式 [XX環] で表わされ るポリオールの 倍のモル数 m ) に対するモル比が 2〜 5 0、 好ましくは 2〜 3 0の範囲となる量で用いられる。 上記 m】,はポリ
オールのモル数であり、 ^ はポリオールの水酸基の個数である。 こ のようにカーボネート化合物の使用量を制限することにより、 高重 合度のポリカーボネ一トの生成を抑制することができる。
この方法においては、 反応は、 上記のようなポリオールとモノア ルコールとカーボネート化合物を反応容器に仕込み、 塩基触媒の存 在下に加熱しながら、 生成するアルコールを蒸留によって反応系外 に除去して、 反応率 9 5 %以上まで反応させる。 反応率 9 5 %以上 とは、 上記生成するアルコールが m モル以上生成するまで、 反 応させることをいう。
上記塩基触媒としては、 前記一般式 [ I ] および [ Π ] で表わさ れるポリカーボネートの製造方法で列挙した化合物が用いられる。 また、 これらの触媒の使用量は、 通常、 触媒のモル数 Z m nが 1 0―1〜 1 0— 7、 好ましくは 1 0— 2〜 1 0— 5となる範囲で用いられ る o
この方法においては、 反応は、 通常、 5 0〜3 0 0 °C、 好ましく は 6 0〜2 0 0 °Cの温度で行なわれる。 反応時間は、 通常、 0 . 5 〜2 0 0時間、 好ましくは 1〜: L 0 0時間である。
上記の (1 ) 、 ( 2 ) および (3 ) の方法により得られたポリ カーボネートは、 塩基性物質を含有している。
本発明に係るポリカーボネートの精製法は、 上記のようなポリ カーボネート中に含有している塩基性物質をポリカーボネートから 除去する方法である。
上記塩基性物質の除去方法としては、 次のような 3種類の方法が 挙げられる。
( 1 ) 塩基性物質を含有しているポリカーボネートを水洗すること により、 この塩基性物質をポリカーボネートから除去する方法。 この場合、 ポリカーボネート中に含有されている塩基性物質を、 弱酸性水溶液で中和した後、 水洗することが好ましい。
上記の弱酸性水溶液としては、 具体的には、 炭酸アンモニゥム, 炭酸、 塩化アンモニゥムなどの無機酸の水溶液が挙げられる。
また、 上記のような除去処理を行なう前に、 塩基性物質を含有し ているポリカーボネ一卜に、 必要に応じて非極性溶媒を加えてもよ い。
上記の非極性溶媒としては、 具体的には、 トルエン、 ベンゼン、 キシレン等の芳香族炭化水素化合物、 へキサン、 オクタン等の飽和 炭化水素化合物などが挙げられる。
( 2 ) ポリカーボネート中に含有されている塩基性物質を無機ィォ ン交換体と接触させることにより、 この塩基性物質をポリカ一ボ ネートから除去する方法。
この方法においても、 上記のような除去処理を行なう前に、 塩基 性物質を含有しているポリカーボネ一卜に、 必要に応じて上述した 非極性溶媒を加えてもよい。
上記の無機イオン交換体としては、 具体的には、 ゼォライ ト ;東 亜合成化学工業㈱製の Π Χ Ε (ィグゼ) 無機イオン交換体」 、 たと えばグレー ド 1 XE-100 (成分: ジルコニウム系化合物) 、 E - 3 0 0 (成分: アンチモン系化合物) 等の陽イオン交換タイプの無機ィォ ン交換体、 グレー ド E- 600 (成分: アンチモン、 ビスマス系化台 物) 等の両イオン交換タイプの無機イオン交換体などが好ましく用
いられる。 また、 本発明においては、 無機イオン交換体としては、 酸性白土、 白雲石なども用いられるが、 これらはイオン交換能が低 い。
なお、 イオン交換体には、 無機イオン交換体と有機イオン交換体 とがあるが、 たとえば交換基がスルホン基である有機イオン交換体 ' は、 イオン交換能が低い。
(3) 上記 (1) の水洗による塩基性物質の除去処理方法と、 上記
(2) の無機ィォン交換体による塩基性物質の除去処理方法とを併 用する方法。
この方法では、 上記 (1) の処理を行なった後に、 上記 (2) の 処理を行なってもよいし、 また上記 (2) の処理を行なった後に、 上記 (1) の処理を行なってもよい。
なお、 本発明においては、 上記 (1) または (3) の方法により、 ポリカーボネートから塩基性物質を除去した後、 このポリカーボ ネートに脱水処理を行なうのが望ましい。
発明の効果
本発明に係る第 1および第 2のポリカーボネート、 すなわち前記 一般式 [I] および [Π] で表わされるポリカーボネートは、 潤滑 油および清浄性に優れるとともに、 高粘度ではあるがフロン R— 134 a、 R- 152 aなどのオゾン層非破壌性フルォロカーボン 水素添加物 (HFC) 、 フロン R— 22、 R— 123、 R— 124な どのオゾン破壊力が小さいクロ口フルォロカーボン水素添加物 (HCFC) 、 さらにはこれらの混合物との相溶性に優れている。 本発 明に係るポリカーボネートのうち、 特に 100°Cにおける動粘度が
1 5 e s t 以上という高粘度のポリカーボネートでも、 フロン R— 1 3 4 aとの相溶性が優れている。
上記のような効果を有する本発明に係る第 1および第 2のポリ カーボネートは、 特にオゾン層非破壌性フロン R— 1 3 4 aを冷媒 として使用する冷凍機用潤滑油、 たとえばロータリー式力一エアコ ン用潤滑油に利用でき、 また、 従来のフロンを冷媒として使用する 冷凍機用潤滑油、 自動車用エンジン油、 自動車用ギヤ油、 圧延用潤 滑油、 繊維用潤滑油に利用することができる。
本発明に係る第 3および第 4のポリカ一ボネート、 すなわち前記 一般式 [vm] および [ Χ ΙΠ ] で表わされるポリカーボネ一トは、 上 記のようなフロンとの相溶性に優れるとともに、 潤滑性、 清浄性お よび電気絶縁性に優れている。
上記のような効果を有する本発明に係る第 3および第 4のポリ カーボネートは、 冷凍機用潤滑油、 自動車用エンジン油、 自動車用 ギヤ油、 圧延用潤滑油、 繊維用潤滑油などの潤滑油、 電気絶縁性が 要求される潤滑油、 電気絶縁油を提供することができる。 本発明に 係るポリカーボネ一トは、 冷媒と してォゾン層非破壌性フ口ン (H F C) 、 オゾン破壊力が小さいフロン (HCF C) 、 さらにはこれら の混合物を使用する冷凍機用潤滑油として、 また電気冷蔵庫用の潤 滑油および電気絶縁油として特に適している。
本発明に係るポリカーボネートの製造方法によれば、 ポリオール とカーボネート化合物との反応の終了後、 用いた塩基触媒を除去し た後に、 未反応のカーボネート化合物を除去するので、 目的とする ポリカ一ボネートを高収率にて得ることができる。
また、 本発明では、 カーボネート化合物として、 入手容易なジメ チルカーボネート、 ジェチルカーボネートまたはェチルメチルカ一 ボネ一トを用いるので、 ポリカーボネートの製造に際し、 予めこれ らのカーボネート化合物を合成する必要がない。 したがって、 本発 明によれば、 目的とするポリカーボネートを経済的に製造すること ができる。
本発明に係るポリカーボネ一トの精製法によれば、 塩基残存量が
0 . 1 pm 以下であり、 また、 全酸価が 1未満という純度の高いポ リカ一ボネート、 すなわち、 電気絶縁性に優れたポリカ一ボネート を得ることができる。
(以下余白)
以下、 本発明を実施例により説明するが、 本発明は、 これら実施 例に限定されるものではない。
なお実施例におけるポリカーボネートの分析と性能評価は、 以下 の試験方法による。
( 1 ) 分析方法
a. 平均分子量
㈱島津製作所製の G P Cシステムを使用し、 ポリスチレン基準に て平均分子量を求めた。 測定条件を下記に示す。
カラム : ポリスチレンゲル 4本
(G-2000HXL+G-2000HXLIG-3000HXL+G-4000IIXL ) 検出器:示差屈折計
温 度: 40 °C
溶 媒:テトラヒ ドロフラン
溶出速度: 0. 7 ml/分
b. 赤外吸収スぺク トル
曰本分光製赤外分光計 A— 302で KB r板間に試料を塗り付け て測定する。
c. NMR分析
一般式 [ I ] および [Π〕 における R, を表わす式 [Ε] の η値 は、 プロ トン NMR法 [日本電子㈱製 jNM-GX O] により求める。
(2) 評価方法
a. 動粘度 】1S K-2283
b. 粘度指数 〗IS K-2283
c. 流動点 〗IS K-2289
d. 耐荷重値
耐荷重値は、 ファレックス (Fal ) 試験機を用い、 250 1 b f の荷重で 5分問憤らし運転した後、 加重していき、 焼付き力 じたときの荷重値を求め、 この値を耐荷重値とする。
e. 体積抵抗率
ポリカーボネートの体積抵抗率は、 ASTM D 257に準拠して求めた。 f . フロン R— 134 aとの相溶性
(1) 内径 10讓、 深さ 20cmの試験管に試料 1 mlを採り、 ドライ アイス一ァセトン浴で冷却しながら、 フロン R— 134 aをボンべ 容器からゆつ く り導入し、 試料の量より多めに溜める。 次にスパ チュラーを入れて撹拃し、 一 20°Cの冷媒浴に移し、 試料 Zフロン R- 134 aの容積比が 1Z1になってときの溶解性を調べる。 完 全に均一であれば〇とし、 溶解しなければ、 Xとする。
(2) カーボネート生成物とフロン R— 134 aとの相溶性をさら に詳しく調べるため、 潤滑油とフロン R—l 34 aとを割台を色々 変えてガラス管に封入し、 両者が相溶する限界の温度 (臨界温度) を求める。
実施例 1
10段シーブトレー式蒸留塔を備えた容量 5 の反応器に、 平均 分子量 (Μη) 740の、 シュクロースのプロピレンオキサイ ド付加 物 [商品名 PPG- 多官能シリーズ Sli- 、 三井東圧化学㈱製] 764 g (0.97モル) 、 ジメチルカーボネ一ト 2370 g (26. 33 モル) および 28SI景%のN a 0 C FI , のメタノール溶液 0. 73 g ( aOCH3 0. Q(Mモル) を仕込んだ。
この混合物を常圧下に 1 10〜120°Cに加熱し、 生成するメ夕 ノ一ルをジメチルカーボネ一トとの共沸物として留去しつつ、 反応 を行なったところ、 9. 0時間後にメタノールの流出が止まった。 生成したメタノールは 189 g (5.90モル) であり、 メタノ一ル収 率は、 ほぼ] 00%であった。
このようにして得られた反応混合物にへキサンを加え、 用いた N a 0 C の 5倍モル量の炭酸アンモニゥムを含有する水溶液で 触媒を中和し、 水洗した後、 へキサンと未反応のジメチルカ一ボ ネ一トを除去して、 ポリカーボネ一ト 1067 gを得た。
得られたポリカーボネートは、 粘稠な液体であり、 ifl— NMR 分析、 13C— NMR分析、 I R分析および G P C分析の結果から以 下のような構造を有することが判つた。
CH 2 (OR)
I
[C H2 (OR)] CH [CH (OR)] 3 CH-O-C [CH (OR) ] 2 CH [CH2 (OR) ]
0 0 上記の式中における R :
― [C H2 CH (CH, ) O] n C O O C H ,
n = 0〜 3
平均 n値:約 1. 1
得られたポリカ一ボネー トを13 C— N MRで測定した結果、 チャートに次のようなピークが表われた。 なお、 この測定の際、 溶 媒として CDC 1 , を用いた。
16〜1 7ppm、 54〜55ppm、 66 ~ 67. 5ppm、
69〜70ppm、 70〜72ppm、 72〜73ppm 、
7 3〜7 4 ppm 、 74〜7 6 ppm 、 7 6. 5~7 8 m 、
7 8〜7 9 ppm 、 7 9〜8 0 ppm 、 8 0〜8 1. 5 ppm 、
8 1. 5〜8 3 ppm 、 8 3〜8 5 ppm 、 8 8〜9 0 ppm 、
1 0 3〜: I 0 5 ppm 、 1 5 4 ~ 1 5 5 ppm
また、 得られたポリカーボネートの赤外吸収スぺク トルを第 1図 に示す。
主なピーク
p C -H Π0 (!〜 3QQ0cm— 1
δ C -H 1440cm"1
ジ C = 0 1745cm-1
C一 0 1250〜1290cm 1
u C-O - C 1100cm-]
さらに、 得られたポリカーボネートの G P C分析結果を下記に示 す。
重量平均分子量 (Mw) /数平均分子量 (Mn) [GPC ] : 1. 5 1 ポリスチレン換算法による重量平均分子量 (Mw) : 1 3 3 7 生成物中のナトリウム残存量: 0. 0 1 ppm 以下
生成物中の全酸価: 0. 0 1以下
潤滑油基本性能の評価結果を表 1に示す。
実施例 2
実施例 1において、 平均分子量 8 0 0の、 シュクロースのプロピ レンォキシド付加物 [旭電化工業㈱製、 商品銘柄 SC- 8β0] 3 5 2 g (0.44モル) を用い、 ジメチルカ一ボネートおよび 2 8重量%の N a 0 C H 3 のメ タノール溶液の仕込量をそれぞれ 1 6 3 2 g
(18. 12モル) 、 0. 3 g (NaOCH3 0.0016モル) とした以外は、 実施例 1と同様にしてポリカーボネート 5 2 6 gを得た。
なお、 メタノール生成量は 1 1 1. 9 g (3.49モル) であり、 メ 夕ノール収率は 9 9%であった。
得られたポリカーボネートは、 粘稠な液体であり、 13C— NMR 分析、 I R分析および G P C分析の結果から以下のような構造を有 することが判った。
CH 2 (OR)
f C H2 (OR)] CH [CH (OR)] 3 CH-O-C [CH (OR) ] 2 CH [CH2 (OR) ]
0 0
上記の式中における R :
― [C H2 CH (C H3 ) O] „ C O O CH3
n = 0〜 3
平均 n値:約 1. 3
得られたポリカーボネー トを 13 C— N M Rで測定した結果、 チャートに次のようなピークが表われた。 なお、 この測定の際、 溶 媒として C D C 1 3 を用いた。
]- 6〜l 7 ppm 、 54〜5 5 ppm、 6 6 ~ 6 7. 5 ppm、
6 9〜7 0 ppm、 7 0〜7 2 ppm、 7 2〜7 3 ppm、
7 3〜7 4 ppm、 7 4〜7 6 ppm、 7 6. 5〜7 8 ppm、
7 8〜7 9 pp 、 7 9〜8 0 ppm、 8 0 -8 1. 5 ppni、
8 1. 5〜8 3 ppm 、 8 3〜8 5 ppm、 8 8〜9 0 ppm 、
1 0 3〜1 0 5 ppm、 1 5 4〜1 5 5 ppm
また、 得られたポリカーボネー卜の赤外吸収スぺク トルのデ一夕
を下記に示す。
主なピーク
C -H 2800〜 3000 αη- 1
δ C -H 1 " 5 cm _ 1
1 C = 0 1740cm-1
p C - Ό 124 (!〜 1295cm-】
v C - O - C 1100cm-1
さらに、 得られたポリカーボネートの G P C分析結果を下記に示 す。
重量平均分子量 (Mw) ノ数平均分子量 (Mn) [G P C] : 1. 4 3 ポリスチレン換算法による重量平均分子量 (Mw) : 1 0 7 6 生成物中のナトリゥム残存量: 0. 0 1 ppm 以下
生成物中の全酸価: 0. 0 1以下
潤滑油基本性能の評価結果を表 1に示す。
実施例 3
1 0段シーブトレー式蒸留塔を備えた容量 5 の反応器に、 平均 分子量 (Mn) 5 8 0の、 シュクロースのプロピレンオキサイ ド付加 物 [商品名 PPG- 多官能シリーズ SO- 45GM、 三井東圧化学㈱製] 3 7 7 g、 イソプロパノール 9 0 1 g、 ジメチルカ一ボネー ト 1 3 5 1 gおよび 2 8重量%のN a 0 C H3 のメタノール溶液 2 g を仕込んだ。
この混合物を常圧下に 9 0〜 1 4 0°Cで、 1 8時間反応させた。 このようにして得られた反応混合物に水を加えて触媒を除去した 後、 ジイソプロピルカーボネートを留去して、 ポリカーボネート
5 7 0 gを得た。
得られたポリカーボネートは、 粘稠な液体であり、 13C— NMR 分析、 I R分析および G P C分析の結果から以下のような構造を有 することが判った。
CH 2 (OR)
I
[C I12 (OR)] CH [CH (OR)] 3 CH-O-C [CH (OR) ] 2 CH [CH2 (OR) ]
0 0
上記の式中における R :
- [C H2 CH (C H3 ) O] „ C O O C H (CH3 ) 2 n = 0〜 3
平均 n値:約 1. 1
得られたポリカ一ボネー トを13 C— N MRで測定した結果、 チャートに次のようなピークが表われた。 なお、 この測定の際、 溶 媒として C D C 1 , を用いた。
1 6 ~ 1 8 ppm 2 1〜2 2 ppm 、 5 4 ~5 5 ppm N
7 1〜7 2 ppm 、 7 4〜7 5 ppm 、 7 4. 5〜7 5. 5 ppm 、 7 6. 5〜7 8 ppm 、 8 9〜9 0 ppm 、 1 0 4〜1 0 5 ppm 、 また、 得られたポリカーボネートの赤外吸収スぺク トルのデ一夕 を下記に示す。
主なピーク
p C -H 280(!〜 SQGOcnT1
(5 C -H 1450cm" 1
V C = 0 1740cm-'
C - 0 ^〜 ^じ!!!—1
u C - O -C 1100cm— 1
さらに、 得られたポリカーボネートの G P C分析結果を下記に示 す。
重量平均分子量 (M 数平均分子量 (Mi [G P C] : 1. 4 8 ポリスチレン換算法による重量平均分子量 (Mw) : 2 7 3 6 生成物中のナトリウム残存量: 0. O l ppm 以下
生成物中の全酸価: 0. 0 1以下
潤滑油基本性能の評価結果を表 1に示す。
実施例 4
1 0段シーブトレー式蒸留塔を備えた容量 5 の反応器に、 平均 分子量 (Mn) 7 4 0の、 シュクロースのプロピレンォキサイ ド付加 物 [商品名 PPG- 多官能シリーズ SU- 460 、 三井東圧化学㈱製] 4 0 2 g、 ポリプロピレングリコール (分子量 2, 000) 4 0 0 g、 n -ブタノール 8 0 5 g、 ジメチルカーボネート 9 8 0 gおよび 2 8 重量%のN a 0 C H3 のメタノール溶液 0. 9 gを仕込んだ。
この混合物を常圧下に 1 1 0〜1 6 0°Cで、 1 8時間反応させた, このようにして得られた反応混合物に水を加えて触媒を除去した 後、 ジブチルカーボネ一トを留去して、 下記の構造を有するポリ カーボネート 9 9 7 gを得た。
CH 2 (OR)
[C H2 (OR)] CH [CH(OR)] 3 CH-0-C [CH (OR) ] 2 CH [CH2 (OR) ]
L- o ~~ I し。」
上記の式中における R :
一 [C H2 CH (C H 0] n C 00 C4 H9
n = 0〜 3
平均 n値:約 1. 1
潤滑油基本性能の評価結果を表 1に示す ( 表 1
(註 1) 〇:相溶性あり
X :相溶性なし
0 (註 2) 潤滑油: 15重量%
フロン R— 134 a : 85重量% 実施例 1〜4で得られたポリカーボネートについて、 フロン R— 134 aとの相溶性および耐荷重値から求めた潤滑性は、 いずれも 良好であった。
実施例 5
冷凍機油として実施例 4のポリカーボネ一ト 1 20 ccを用い、 か つ、 冷媒としてフロン R— 1 34 a (H F C) 700 gを用い、 カー エアコ ン [日本電装㈱製、 TV-12EC ] を電動モーターで始動 (2, OOOrpm) としたところ、 表 2のとおり、 冷房運転が可能であつ た。 なお、 この際の外気温度は、 23°Cであった。
参考例 1
実施例 5において、 実施例 4のポリカーボネー卜の代わりに、 市 販の冷凍機油 [日本電装㈱製、 デンソ一オイル— 7] を用い、 かつ、 フロン R— 1 34 a (HF C) の代わりに、 フロン R— 12 (C F C) を用いた以外は、 実施例 5と同様にして、 冷房運転した。 その結果 を表 2に示す。 なお、 この際の外気温度は、 23 °Cであった。 表 2 実施例 5 参考例 1 冷凍機油 実施例 4のポリカーボネート 市販品 冷媒ガス フロン R- 13 フ口ン R - Π 圧力 [kgZcnf]
吸入側 1. 5〜2. 0 1. 5 吐出側 25〜28 1 7〜1 8 気流温度 [°C]
冷却器ァゥト 1 1〜1 3 9〜1 1 蒸発器ァゥ ト 37〜44 43〜47
実施例 6
実施例 1において、 シュクロースのプロピレンォキサイ ド付加物 の代わりに、 平均分子量 798の、 ラク トースのプロピレンォキサ ィ ド付加物を用いた以外は、 実施例 1と同一条件で反応を行ない、 ポリカーボネート 412 gを得た。
得られたポリカーボネートは、 粘稠な液体であり、 13C— NMR 分析、 I R分析および G P C分析の結果から以下のような構造を有 することが判った。
[CH2 (0R)] CH[CH(0R))3 CH-O-CH [CH (OR) ] , OCH [CH2 (OR) ]
一 0
上記の式中における R :
一 [CH2 CH (CH3 ) 0] n C O 0 C H3
n = 0〜 3
平均 n値:約 1. 3
得られたポリカーボネートの上記試験方法 (1) によるフロン R - 134 aとの相溶性は、 〇であった。
実施例 7
実施例 1において、 シュクロースのプロピレンォキサイ ド付加物 の代わりに、 平均分子量 856の、 イソマルト一スのプロピレンォ キサイ ド付加物を用いた以外は、 実施例 1と同一条件で反応を行な い、 ポリカーボネート 386 gを得た。
得られたポリカーボネートは、 粘稠な液体であり、 13C— NMR 分析、 I R分析および G P C分析の結果から以下のような構造を有 することが判った。
[CH2 (0R)]CH[CH(0R)]3 CH-0-CH2 CH[CH(0R)], CH2 (OR)
— o― I L_,_ 上記の式中における R:
― [CH2 CH (CH3 ) 0] n C00CH3
n = 0〜 3
平均 n値:約 1. 5
得られたポリカーボネートの上記試験方法 (1) によるフロン R — 134 aとの相溶性は、 〇であった。
実施例 8
実施例 1において、 シュクロースのプロピレンォキサイ ド付加物 の代わりに、 平均分子量 1092の、 シュクロースのプロピレンォ キサイ ドとエチレンォキサイ ドとの付加物を用いた以外は、 実施例 1と同一条件で反応を行ない、 ポリカーボネート 506 gを得た。 得られたポリカーボネートは、 粘稠な液体であり、 33C— NMR 分析、 I R分析および GP C分析の結果から以下のような構造を有 することが判った。
CH 2 (OR)
[ C H2 (OR)] CH [CH(OR)] 3 CH-O-C [CH (OR) ] 2 CH [CH2 (OR) ] — 0 1 '—— 0——
上記の式中における R:
[CH2 CH (CH3 ) 0] n [CH2 CH2 0] P C00CH3
n = 0〜 3
平均 n値:約 2. 2
ρ = 0〜 3
平均 P値:約 1. 0
得られたポリカーボネ一卜の上記試験方法 (1) によるフロン R - 1 34 aとの相溶性は、 〇であった。
実施例 9
実施例 1において、 ポリオ一ルとしてソルビトールのプロピレン ォキサイ ド付加物 [旭電化工業㈱製、 商品銘柄 SP- 600 ] を 356 g (0.59モル) 用い、 ジメチルカ一ボネー トおよび 2 8重量%の N a 0 C H 3 のメタノール溶液の仕込み量をそれぞれ 1 6 0 7 g (17. 84モル) 、 0. 34 g (NaOCH3 0.0018モル) とした以外は、 実施例 1と同様にしてポリカーボネート 535 gを得た。
なお、 メタノール生成量は 1 1 0 g (3.44モル) であり、 メタ ノール収率は 97%であった。
得られたポリ力一ポネ一トは、 粘稠な液体であり、 ifi— NMR 分析、 13C— NMR分析、 I R分析および G P C分析の結果から以 下のような構造を有することが判った。
C H2 OR
RO- C-H
H- C-OR
RO- C-H
RO- C -H
CH2 OR
上記の式中における R :
- [C H2 C H (CH3 ) O] n C〇 O CH3
n = 0 ~ 3
平均 n値:約 1. 2
得られたポリカーボネー トを13 C— NMRで測定した結果、 チャートに次のようなピークが表われた。 なお、 この測定の際、 溶 媒として CD C 13 を用いた。
1 6 ~ 1 7. 5ppm、 54〜55ppm、 66 ~ 68 ppm
68. 5〜70ppm、 70〜72ppm、 72〜73 ppm、
73〜74. 5ppm、 74. 5〜76ppm、 76〜78 ppm、 78〜79ppm、 79〜80ppm、 154〜1 56 ppm、 また、 得られたポリカーボネートの赤外吸収スぺク トルを第 2図 に示す。
さらに、 得られたポリ力一ボネ一トの G P C分析結果を下記に示 す。
重量平均分子量 Ok) Z数平均分子量 (Mn) [G P C] : 1. 23 ポリスチレン換算法による重量平均分子量 (Mw) : 778 生成物中のナトリウム残存量: 0. 01 ppm 以下
生成物中の全酸俪: 0. 0 1以下
潤滑油基本性能の評価結果を表 3に示す。
実施例 1 0
1 0段シープトレー式蒸留塔を備えた容量 5 の反応器に、 平均 分子量 (Mn) 1 380の、 ソルビトールのプロピレンオキサイ ド付 加物 [商品名 SP- ΠΡ、 東邦化学工業㈱製] 557 g、 ジイソプロ ピルカーボネート 1 747 gおよび 28重量%のN a 0 CH, のメ 夕ノール溶液 2. l gを仕込んだ。
この混合物を常圧下に 1 20〜1 50°Cで、 7時間反応させた。
このようにして得られた反応混合物に水を加えて触媒を除去した 後、 ジイソプロピルカーボネートを留去して、 ポリカーボネート 537 gを得た。
得られたポリカーボネートは、 粘稠な液体であり、 ifi— NMR 分析、 I R分析および G P C分析の結果から以下のような構造を有 することが判った。
CH2 OR
R 0— C一 H
H— C一 OR
I
R 0— C一 H
R 0 - C -H
C H2 OR
上記の式中における R:
一 [CH2 CH (CH3 ) COOCH (CH3 ) n = 0, 3〜4
平均 n値:約 3. 4
得られたポリカーボネートを 1 H— N M Rで測定した結果、 チャートに次のようなピークが表われた。 なお、 この測定の際、 溶 媒として CD C 13 を用いた。
1. 1〜1. 2 ppm N 1. 25 ~ 1. 32 ppm 、
3. 25〜3. 45ppm 、 3. 45〜3. 60ppm 、
3. 6〜 3. 8 ppm 、 4. 8〜 4. 9 ppm 、
また、 得られたポリカーボネートの赤外吸収スぺク トルのデータ を下記に示す。
主なピーク
v C -H
δ c-n 1 50cm 1
υ C = 0 1740cm-1
ν C-0 I24(!〜 1290cm- !
C - 0 - C HOOcm"1
さらに、 得られたポリカ一ボネートの G P C分析結果を下記に示 す。
重量平均分子量 (Mw) Z数平均分子量 (Mn) [G P C] : 1. 23 ポリスチレン換算法による重量平均分子量 (Mw) : 29 36 ' 生成物中のナトリウム残存量: 0. O l ppm 以下
生成物中の全酸価: 0. 0 1以下
潤滑油基本性能の評価結果を表 3に示す。
実施例 1 1
実施例 1 0において、 平均分子量 (Mn) 1 380の、 ソルビトー ルのプロピレンォキサイ ド付加物 [商品名 SP- 21P 、 東邦化学工業 ㈱製] 557 gの代わりに、 平均分子量 (Mn) 1 5 30の、 ソルビ トールのプロピレンォキサイ ドとエチレンォキサイ ドとの付加物 [商品名 SP- 24EP、 東邦化学工業㈱製] 700 gを用い、 かつ、 ジ ィソプロピルカーボネートおよび 28重量%のN a 0 C H, のメタ ノール溶液の配台量をそれぞれ 2344 g、 14 gとした以外は、 実施例 1 0と同様にして、 ポリカーボネート 867 gを得た。 得られたポリカーボネートは、 粘稠な液体であり、 iti— NMR 分析、 I R分析および GP C分析の結果から以下のような構造を有
することが判った。
C H2 OR
R O- C-H
H- C -OR
R O- C -H
RO- C-H
C H2 OR
上記の式中における R :
一 [CH2 CH (CH3 ) 0] „ [ C 2 H 4 0] P COOCH (CH3 ) 2 n = 0〜 6
平均 n値:約 3. 5
p = 0〜2
平均 n値:約 1. 0
得られたポリカーボネートを 1 H — N M Rで測定した結果、 チャートに次のようなピークが表われた。 なお、 この測定の際、 溶 媒として C D C 1 3 を用いた。
1. 1〜: 1. 1 8 ppm、 1. 2 5〜1. 3 2 ppm 、
3. 2 5〜3. 4 5 ppm、 3. 45〜3. 6 0 ppm、
3. 6〜3. 8 ppm 、 4. 8〜4. 9 ppm、
また、 得られたポリカーボネートの赤外吸収スペク トルのデータ を下記に示す。
主なピーク
C一 H 2800〜30Q()cm 1
δ C - U 1450cm-1
y C = 0 I Ocra-1
C—◦ 1240〜i 290cin- 1
C - 0 - C ilOOcm"1
さらに、 得られたポリ力一ボネ一トの G P C分析結果を下記に示 す。
BL通-平均分子量 (M Z数平均分子梟 (Hn) [G P C] : 1. 29 ポリスチレン換算法による重量平均分子景 (Mw) : 2989 生成物中のナトリウム残存量: 0. O lppm 以下
生成物中の全酸 ίιΐΐί : 0. 01以下
潤滑油基木性能の評価結果を表 3に示す。
実施例 12
実施例 10において、 平均分子量 (Mn) 1380の、 ソルビトー ルのプロピレンォキサイ ド付加物 [商品名 SP- 21P 、 東邦化学工業 ㈱製] 557 gの代わりに、 分子量 1500のポリプロピレングリ コール 1050 gを用い、 ジイソプロピルカーボネートおよびおよ び 28重量%のN a 0 CH3 のメタノール溶液の配合量をそれぞれ 1533 g、 4 gとし、 かつ、 反応温度を 140〜15 CTC、 反応 時問を 10時間とした以外は、 実施例 10と同様にして、 ポリカー ボネート 1100 gを得た。
得られたポリカーボネートは、 100PCの動粘度が 21 cSt であ り、 上記試験方法 (1) による R— 134 aとの桕溶性は〇であり、 上記試験方法 (2) による臨界温度が高温側 59 °C、 低温側一 65 であつた。
このポリカーボネート (Λ) と実施例 10のポリカーボネート
(B) とを、 重量比 [ (A) / (B) ] 25X75で混合し、 表 3 に示すような潤滑油特性を有するポリカ一ボネートを得た。 表 3
(註 1) 〇:相溶性あり
X :相溶性なし
(註 2) 潤滑油: 15重量%
フロン R— 134 a : 85重量% 実施例 9〜 12で得られたポリカーボネートについて、 フロン R - 134 aとの相溶性および耐荷重値から求めた潤滑性は、 いずれ も良好であった。
実施例 2 1
1 0段シ一ブトレー式蒸留塔を備えた容量 5^ のフラスコに、 ネ ォペンチルグリコール 3 01 g (2.89モル) 、 ジ- [2-ェチルへキシ ル] カーボネート 4 29 3 g (15.01 モル) および 2 8重量%の N a O CH3 のメタノ一ル溶液 1. 0 g (NaOCH3 0. 005モル) を 仕込んだ。
この混合物を減圧下 (40〜10腿 H g) に 1 30〜1 6 0°Cに加熱 し、 生成する 2-ェチルへキサノールを留去しつつ、 1 0時間反応を 行なった。 留出した 2-ェチルへキサノールは 742 g (5.70モル) であり、 2-ェチルへキサノール収率は、 99%であった。
このようにして得られた反応混合物に、 用いた N a O CH の 5 倍モル量の炭酸アンモニゥムを含有する水溶液で触媒を中和し、 水 洗した後、 未反応のジ -[2-ェチルへキシル] カーボネートを除去し て、 ポリカーボネート 962 gを得た。
得られたポリカーボネートは、 液体であり、 ifi— NMR分析、 I R分析および G C—M s分析の結果から以下のような構造を有す ることが判った。
(CH, ) 2 C [CH2 0C00CH2 CH (C2 H 5 ) C H
得られたポリカーボネートを 1 H — N M Rで測定した結果、 チャートに次のようなピークが表われた。 なお、 この測定の際、 溶 媒として CD C 13 を用いた。
0. 87〜 0. 9 3 ppm (tri 12H )
1. 0 ppm (s 6H)
1. 25〜; L. 35 ppm (8H)
1. 3 5〜: L. 4 5 ppm (8H)
1. 5 9〜; L . 6 5 ppm (2H)
3. 9 7ppm (s 4H)
4. 0〜4. 0 8 ppm (4H)
このポリカーボネートについて G C— M s分析を行なつた結果、 チャー トに mZe = 4 1 7に M+ の分子イオンピークが表われた。 また、 得られたポリカーボネ一トの赤外吸収スぺク トルを第 3図 に示す。
さらに、 得られたポリカーボネートの G P C分析結果を下記に示 す。 なお、 生成物中に一部ネオペンチル- ジ -[2-ェチルへキシル] カーボネートの縮合体が存在していることを確認した。
重量平均分子量 (Mw) ノ数平均分子量 (Mi [G P C] : 1. 0 5 ポリスチレン換算法による重量平均分子量 (Mw) : 4 8 4 生成物中のナトリウム残存量: 0. 0 1 ppm 以下
生成物中の全酸価: 0. 0 1以下
潤滑油基本性能および電気絶縁性の評価結果を表 4に示す。
実施例 2 2
実施例 2 1において、 実施例 2 1のネオペンチルグリコールおよ び 2 8重量%のN a 0 C H3 のメタノ一ル溶液の仕込量をそれぞれ 2 5 8 g (2.48モル) 、 2. 0 g (N a 0 CH3 0. 011モル) とし、 ジ - [2-ェチルへキシル] カーボネートの代わりに、 ジ- [1, 3-ジメチル プチル] カーボネート 2 7 0 7 g (11. 75モル) を仕込み、 減圧度 を 5 0〜2 0麵 H g、 反応温度を 1 2 0〜 ; L 3 5 °Cにした以外は、 実施例 2 1 と同様にしてポリカーボネート 7 3 6 gを得た。
なお、 1, 3-ジメチルブタノールの留出量は 5 0 2 g (4.91モル) であり、 1, 3-ジメチルブ夕ノール収率は、 9 9%であった。
得られたポリカーボネートは、 液体であり、 — NMR分析、 I R分析および G C -M s分析の結果から以下のような構造を有す ることが判った。
(CH3 ) 2 C [CH2 0C00CH (CH3 ) C H2 CH (CH 3 ) 2 J 2 得られたポリカーボネートを 1 H — N M Rで測定した結果、 チャートに次のようなピークが表われた。 なお、 この測定の際、 溶 媒として C D C 1 H 3 を用いた。
0. 9 3 ppm (d 12H )
1. 0 2 ppm (s 6H)
1. 2 7 ppm (d 6H)
1. 3 1 pm (2H)
1. 6 2 ppm (2H)
1. 7 0 ppm (2H)
3. 9 7 ppm (s 4H)
4. 8 5 ppm (2H)
このポリカーボネートについて G C—M s分析を行なった結果、 チヤ一卜に mZe = 3 6 1に M' の分子イオンピークが表われた。 また、 得られたポリカーボネートの赤外吸収スペク トルのデータ を下記に示す。
主なピーク
C一 H 280 HO0OCDT1
5 C - H UGf^l OcnT1
u C = 0 1745cm-\ 1250cm 1
さらに、 得られたポリカーボネートの G P C分析結果を下記に示 す。 なお、 生成物中に一部ネオペンチル- ジ- [1, 3-ジメチルブチル] カーボネー卜の縮台体が存在していることを確認した。
重量平均分子量 (M Z数平均分子量 (Mil) [G P C] : 1. 09 ポリスチレン換算法による重量平均分子量 (Mw) : 440 生成物中のナトリゥム残存量: 0. 0 1 ppm 以下
生成物中の全酸価: 0. 0 1以下
潤滑油基本性能および電気絶縁性の評価結果を表 4に示す。
実施例 2 3
実施例 2 2において、 ネオペンチルグリコール、 28重量%の N a 0 C H3 のメタノール溶液およびジ- [1, 3-ジメチルプチル] カーボネー トの仕込量をそれぞれ 12 7 g (1.22モル) 、 0. 6 8 g ( 0(;113 0. () 03モル) 、 28 1 7 g (12. 23モル) とした以外 は、 実施例 2 1と同様にしてポリカーボネート 42 0 gを得た。
なお、 1, 3 -ジメチルプタノール留出量は 245 g (2.40モル) で あり、 1, 3-ジメチルブタノ一ル収率は 98%であった。
得られたポリカーボネートは、 液体であり、 】《[— NMR分析、 I R分析および G C— M s分析の結果は実施例 22と同じであり、 実施例 22のポリカ一ボネートと同じ構造を有することが判った。 さらに、 得られたポリカーボネートの G P C分析結果を下記に示 す。 なお、 生成物中に一部ネオペンチル- ジ- [1, 3-ジメチルブチル] カーボネートの縮合体が存在していることを確認した。
重量平均分子量 (Mw) /数平均分子量 (Mil) [G P C] : 1. 09
ポリスチレン換算法による重量平均分子量 (Mw) : 372 生成物中のナトリウム残存量: 0. O lppm 以下
生成物中の全酸価: 0. 01以下
潤滑油基本性能および電気絶縁性の評価結果を表 4に示す。
実施例 24
実施例 2 1と同様にして、 ネオペンチルグリ コール 3 1 3 g (3.01モル) 、 2-ェチルへキサノール 2735 g (21. 00モル) お よびジメチルカーボネート 1901 g (21. 13モル) 、 28重量% の N a OCH3 のメタノール溶液 1. 3 g (NaOCH3 0.0067モル) を 仕込んだ。
この混合物を常圧下に 1 1 0〜 1 6 0°Cで 1 1時問加熱し、 生成するメタノールを留去した。 メタノールの留出量は 852 g (26. 62モル) であり、 メ夕ノール収率は 98. 5%であった。 次いで、 この混合物を減圧下 (130 〜l(^mH g) に 1 3 0〜 170°Cに加熱し、 8時間反応させ、 メタノール、 ジメチルカーボ ネー ト、 2-ェチルへキサノールおよびメチル -2- ェチルへキシル カーボネートを留去させた。
このようにして得られた反応混合物を、 実施例 21と同様に後処 理をしてポリカーボネート 1103 gを得た。
得られたポリカーボネートは、 液体であり、 ili— NMR分析、 I R分析および GC— Ms分析の結果は実施例 21と一致し、 実施 例 21のポリカーボネ一トと同じ構造であることを確認した。
さらに、 得られたポリカーボネ一トの G P C分析結果を下記に示 す。 なお、 生成物中に一部ネオペンチル- ジ- [2-ェチルへキシル]
カーボネ一トの縮台体が存在していることを確認した。
重量平均分子量 (Mw) ノ数平均分子量 (Mn) [G P C] : 1. 06 ポリスチレン換算法による重量平均分子量 (Mw) : 5 0 0 生成物中のナトリウム残存量: 0. O l ppm 以下
生成物中の全酸価: 0. 0 1以下
潤滑油基本性能および電気絶縁性の評価結果を表 4に示す。
実施例 25
実施例 21と同様にして、 ペン夕エリスリ トール 1 36 g (1.00 モル) 、 n-ブタノール 1 48 1 g (20. 01モル) 、 ジメチルカーボ ネー ト 1 8 0 1 g (20. 02モル) および 28重量%のN a 0 CH, のメタノール溶液 0. 94 g (NaOCH 3 0.0048モル) を仕込んだ。 この混合物を常圧下に 90〜1 35 aCで 7時間加熱し、 生成する メタノ一ルを留去した。 メタノ一ルの留出量は 76 0 g (Π. モ ル) であり、 メタノール収率は 99. 0%であった。
次いで、 この混台物を減圧下 (760 〜110 讓 H g) に 1 4 0 ~ 1 5 0°Cに加熱し、 1 0時間反応させ、 メタノール、 ジメチルカ一 ボネ一ト、 n-ブ夕ノールおよびメチルブチルカーボネートを留去さ せた。
このようにして得られた反応混合物を、 実施例 2 1 と同様に後処 理をしてポリカーボネー ト 407 gを得た。
得られたポリ力一ボネ一卜は、 粘稠な液体であり、 H— N M R 分析、 I R分析および G P C分析の結果から、 以下のような構造を 有するのが判った。
0
II
C [CH2 -O-C-O-CH2 — CH2 — CH2 -CH3 ] 4
得られたポリカーボネートを 1 H — N M Rで測定した結果、 チャートに次のようなピークが表われた。 なお、 この測定の際、 溶 媒として C D C 13 を用いた。
0. 9 5 ppm (tri 12H ) 1. 4 2 ppm (8H)
1. 6 5 ppm (8H) 4. 1 4 ppm (tri 8H) 4. 2 4 ppm (s 8H)
また、 得られたポリカーボネ一トの赤外吸収スぺク トルを第 4図 に示す。
さらに、 得られたポリカーボネートの GP C分析結果を下記に示 す。 なお、 生成物中に一部上記式で表わされるポリカーボネートの 縮合体が存在していることを確認した。
重量平均分子量 (Mw) Z数平均分子量 (Mn) [G卩 C] : 1. 1 9 ポリスチレン換算法による重量平均分子量 (Mw) : 7 6 6 生成物中のナト リウム残存量: 0. 0 1 ppm 以下
生成物中の全酸価: 0. 0 1以下
潤滑油基本性能および電気絶縁性の評価結果を表 4に示す。
表 4
(註 1) 〇 : 相溶性あり
: 相溶性な し
(註 2) 潤滑油 : 1 5重量%
フ ロ ン R— 1 3 4 a 85重量%
実施例 2 1〜2 5のポリカーボネートは、 いずれも耐荷重値から 求めた潤滑性および電気絶縁性に優れていた。
実施例 3 1
1 0段シーブトレー式蒸留塔を備えた容量 5 のフラスコに、 3 - メチルペン夕ンジオール 34 1 g (2.89モル) 、 ジー [メチルへキ シル] カーボネート 3 8 7 3 g (15. 01モル) および 28重量%の N a 0 C H3 のメタノ一ル溶液 1. 0 g 30(;113 0. (105モル) を 仕込んだ。
この混合物を減圧下 (40〜l(^mH g) に 1 3 0〜1 6 0°Cに加熱 し、 生成するメチルへキサノールを留去しつつ、 1 0時間反応を行 なった。 留出したメチルへキサノールは 6 6 1 g (5. 70モル) であ り、 メチルへキサノール収率は、 9 9%であった。
このようにして得られた反応混合物に、 用いた N a O CH3 の 5 倍モル量の炭酸ァンモニゥムを含有する水溶液で触媒を中和し、 水 洗した後、 未反応のジー [メチルへキシル] カーボネートを除去し て、 ポリカーボネート 9 02 gを得た。
得られたポリカーボネートは、 液体であり、 ifi— NMR分析、 I R分析および G C— M s分析の結果から以下のような構造を有す ることが判った。
CH3 C 2 H 4 CH (CH3 ) C2 H 4 -0C00- C 2 H 4 CH (CH3 ) C2 H 4
-0C00- C 2 H 4 CH (CH3 ) C2 H4 CH3 -8 7重量%
CH, CH (CH3 ) C4 H 8 -0C00-C2 H 4 CH (CH3 ) C2 H 4 -0C00- C 4 H B CH (CH3 ) C H3 … 1 3重量% 得られたポリカーボネートを 1 H — N M Rで測定した結果、
チャー トに次のようなピークが表われた。 なお、 この測定の際、 溶 媒として CD C 13 を用いた。
0. 85〜 0. 9 ppm (6H)
0. 9〜1. Oppm (3H)
1. 2〜1. 45ppm (8H)
1. 45〜 1. 6 ppm (1 7 H)
1. 6〜1, 7 ppm (1 7 H)
1. 7〜; 1. 9 ppm (1 7 H)
4. 1 ~4. 2 ppm (8H)
このポリカーボネートについて G C— M s分析を行なった結果、 チヤ一トに mZe = 403に の分子イオンピークが表われた。 また、 得られたポリカーボネートの赤外吸収スぺク トルを第 5図 に示す。
さらに、 得られたポリカーボネー卜の G P C分析結果を下記に示 す。 なお、 生成物中に一部 3-メチルアミ レン—ジ一 [メチルへキシ ル] カーボネートの縮合体が存在していることを確認した。
重量平均分子量 (Mff) /"数平均分子量 (Mn) [G P C] : 1. 05 ポリスチレン換算法による重量平均分子量 (Mw) : 6 70
生成物中のナトリウム残存量: 0. 0 1 ppm 以下
生成物中の全酸俪: 0. 01以下
潤滑油基木性能および電気絶縁性の評価結果を表 5に示す。
実施例 32
実施例 3 1と同様にして、 1 0段シ一ブトレー式蒸留塔を備えた 容量 5 のフラスコに、 3-メチルペンタンジオール 4 96 g (Ί.20
モル) 、 メチルへキサノール (3-メチル体 Πモルと 5-メチル体 13モ ルとの混合物) 2457 g (21.1モル) 、 ジメチルカーボネ一ト 1899 g (21.1モル) 、 および 28重量%のN a 0 CH3 のメタ ノール溶液 1. 9 g (NaOCH3 0.0007モル) を仕込んだ。
この混合物を減圧下に 110〜 160 °Cで 11時間加熱し、 生成 するメタノール留出した。 メタノール収率は 98. 0%であった。 次いで、 この混合物を減圧下 (13!) 〜 10画 H g) に 1 3 0〜 170°Cに加熱し、 8時間反応させ、 メタノール、 ジメチルカーボ ネート、 メチルへキサノールおよびメチル一メチルへキシルカーボ ネートを留去させた。
このようにして得られた反応混合物を、 実施例 31と同様に後処 理をしてポリカーボネート 1300 gを得た。
得られたポリカーボネートは、 液体であり、 ifi— NMR分析、 I R分析および GC— Ms分析の結果は実施例 31と一致し、 実施 例 31のポリカーボネートと同じ構造であることを確認した。 さら に、 得られたポリカーボネー トの G P C分析結果を下記に示す。 な お、 生成物 Φに一部 3-メチルアミルージー [メチルへキシル] 力一 ボネートの縮合体が存在していることを確認した。
重量平均分子量 (M Z数平均分子量 (Mn) [GPC] : 1. 06 ポリスチレン換算法による重量平均分子量 (Mw) : 731 生成物中のナトリウム残存量: 0. O lppm 以下
生成物中の全酸価: 0. 01以下
潤滑油基本性能および電気絶縁性の評価結果を表 5に示す。
表 5
(註 1) 〇:相溶性あり
X :相溶性なし
(註 2) 潤滑油: 1
フロン R— 134 a 85重量% 実施例 4
蒸留塔 (1 0段シーブトレー) を備えた 3 容器のフラスコに、 トリプロピレングリコール 1 92 g (1.00モル) 、 2-ェチルへキサ ノール 1 3 0 1 g (9.99モル) 、 ジメチルカーボネート 9 0 1 g (10. 01モル) および 28重量%の N a 0 CH3 のメ夕ノール溶液 (NaOCH3 0. 001モル) を仕込んだ。
この混合物を常圧下に 96〜175°Cで 12時間加熱し、 生成す るメ タノールを留出させた。 留出したメタノール量は 3 6 5 g (11. 41モル) であった。
次いで、 系内を徐々に減圧して 76 OmmHgから 1 0讓 Hgの圧力下 にし、 1 70〜1 90°Cで 5時間反応を行ない、 メタノール 17 g、 ジメチルカーボネート 1 39 g、 2-ェチルへキサノール 6 gおよび メチル -2- ェチルへキシルカーボネート 44 gを留出させた。
留出したメタノールは理論生成量の 99. 8%であった。 こうし て得られた反応混合物 1 6 0 0 g (回収率 99. 7%) に用いた N a 0 CH3 の 5倍モル量の炭酸アンモニゥムを含有する水溶液で 触媒を中和し、 さらに水洗を 3回行ない、 水層を分離した。 次いで、 油層部を減圧下に未反応のジ- [2-ェチルへキシル] カーボネートを 蒸留除去して、 カーボネート反応生成物 446 gを得た。
得られたカーボネート反応生成物の収率は 89%であった。
この生成物の動粘度 (100°C, HS K- 2283)は 5. l cSt であった c また、 生成カーボネート中のナトリウム残存量は 0. 0 l ppm 以下 であり、 全酸価は 0. 01以下であった。
NMR分析の結果、 主生成物が、 トリプロピレングリコール- ジ - [2-ェチルへキシル] カーボネ一トであることが確認された。
実施例 42〜43
実施例 41において、 ト リプロピレングリコール、 2-ェチルへキ サノール、 ジメチルカーボネ一トおよび 28重量%の N a 0 CH3 のメタノール溶液の仕込量を表 6に示すように変えた以外は、 実施 例 41と同様にして反応を行なってカーボネート反応生成物を得た c その結果を表 6に示す。
実施例 44〜50
実施例 41において、 ポリオール [R22 (OH) n ] およびモノ アルコール [R23OH] の種類および仕込量を表 6に示すように変 えた以外は、 実施例 41と同様にして反応を行なってカーボネード 反応生成物を得た。
その結果を表 6に示す。
表 6
[註] TP G : トリプロピレングリコール, NP G :ネオペンチルグリコール, P E :ペンタエリスリ トール
DP G : ジプロピレングリコール,
S U-46 0 :三井東圧化学㈱製シュクロースのプロピレングリコール 体 (P P G多官能シリーズ SU— 460) 2— ΕΗΟΗ: 2—ェチルへキサノール, M I B C :メチルイソプチルカルビノール
実施例 6
1 0段シーブトレー式蒸留塔を備えた容量 3 の反応器に平均分 子量 4 0 0のポリプロピレングリコール 8 02 g (2.00モル) 、 ジ メチルカーボネート 1, 8 0 4 g ( 20. 03モル) および 2 8重量% の N a 0 C H3 のメタノール溶液 0. 3 9 g (NaOCH3 : 0.0020モ ル) を仕込んだ。
この混合物を常圧下に 1 1 0〜1 2 0°Cに加熱し、 生成するメタ ノ一ルをジメチルカーボネートとの共沸物として留去しつつ、 反応 を行なったところ、 8時間後にメタノールの流出が止まった。 生成 したメ夕ノールは 1 2 7 g (3.97モル) であり、 メ夕ノール収率は 9 9 %であつた。
上記のようにして得られた反応混合物中の N a含量は 4 4 ppm で あった。
この反応混合物にへキサンを加え、 さ らに炭酸アンモニゥム 0. 9 6 g (0, 01モル) を 1 の蒸留水に溶解させた水溶液を添加 してよく撹拌して触媒を中和し、 静置後水層を分離した。
次いで、 油層をさらに 1 の蒸留水で 3回水洗した後、 へキサン と未反応のジメチルカーボネ一トを除去して、 ポリカーボネ一 ト 1, 0 3 2 gを得た。
このポリカーボネート中の無機の元素およびフリーイオンについ て分析した結果を表 7に示す。
上記水洗処理によ り、 ポ リ カーボネー ト中の N a 含量は 0. 0 3 6 ppm まで減少した。 また、 他の元素およびフリーイオン は、 いずれも検出限界以下であった。
また、 このポリカーボネートの電気絶縁性を評価すべく、 その尺 度である体積抵抗率を測定した結果、 体積抵抗率は 7. 0 X 1011 w β cmに":めった o
このポリカーボネートにトルエン 1 ^ および無機イオン交換体 [東亜合成化学工業㈱製、 グレード I XE— 600] 20 gを添加 して 100°Cに加熱し、 撹拌しながら 3時間処理した。 次いで、 こ の処理液を冷却して濾過することにより脱トルエンを行ない、 精製 ポリカーボネート 1, O l l gを得た。
この精製ポリカーポネートの無機の元素およびフリ一イオンにつ いて分析した結果を表 7に示す。
また、 この精製ポリカーボネー トは、 体積抵抗率が 4. 2 X 1 012Ω · cmであり、 上記の無機イオン交換体処理によってポリ カーボネートの電気絶縁性が向上した。
得られたポリカーボネー トは、 粘稠な液体であり、 プロ トン NMRおよび GP C分析の結果、 ポリプロピレングリコールジメチ ルカ一ボネートを主生成物とするものであった。 GP Cによる重量 平均分子量 Z数平均分子量 (MwZMn) は 1. 1であった。
τ
兀 フ ) 一 ィ ォ ン
処 理 方 法
Na F e S C& _ N 03 ~ P03 3— S04 一2 HCOO- 水 洗 0.036 0.01 0.1 1.0 0.5 1.0 1.0 1.0 1.0 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 水洗および無機ィォン交換体 0.01 0.01 0.1 1.0 0.5 1.0 1.0 1.0 1.0 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 単位: p m
実施例 6 2
実施例 6 1において、 ポリプロピレングリコールおよびジメチル カーボネー トの代わりに、 それぞれト リプロピレングリコール 1 0 6 g (0, 55モル) 、 ジ - [2-ェチルへキシル] カーボネー ト 1, 5 7 5 g (5.51モル) を用い、 2 8重量%のN a O CH3 のメ 夕ノール溶液の配台量を 0. 1 1 g (NaOCH3 0.0006モル) にした 以外は、 実施例 6 1と同様にして、 反応を行なった。
生成した 2-ェチルへキサノールは 1 4 3 gであり、 2-ェチルへキ サノール収率は 1 0 0%であった。
上記のようにして得られた反応混合物中の N a含量は 1 0. 1 ppm でめつた。
この反応混合物を、 実施例 6 1と同様にして、 中和、 水洗および 未反応のジ -[2-ェチルへキシル] 力一ボネ一トの蒸留除去を行なつ てポリカーボネート 244 gを得た。
このポリカーボネート中の無機の元素およびフリーイオンについ て分析した結果を表 8に示す。
また、 このポリカーボネートの電気絶縁性を評価すべく、 その尺 度である体積抵抗率を測定した結果、 体積抵抗率は 2. 8 X 1 012 Ω · cmであつナこ。
さらに、 このポリカーボネートを、 実施例 6 1と同様に無機ィォ ン交換体 [東亜合成化学工業㈱製、 グレード E- 600] で処理して 精製ポリカーボネート 2 3 9 gを得た。
この精製ポリカーボネートの無機の元素およびフリ一イオンにつ いて分析した結果を表 8に示す。
また、 この精製ポリカーボネー トは、 体積抵抗率が 2. 1 1 013Ω · cmであり、 上記の無機イオン交換体処理によってポリ カーボネー卜の電気絶縁性が明らかに向上した。
得られたポリカーボネー トは、 粘稠な液体であり、 プロ トン NMRおよび G P C分析の結果、 トリプロピレングリコール- ジ - [2-ェチルへキシル] カーボネートを主生成物とするものであつた < G P Cによる重量平均分子量 数平均分子量 (MwZMn) は 1. 05 であつた。
表 8