JP3096333B2 - 潤滑油 - Google Patents

潤滑油

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JP3096333B2
JP3096333B2 JP03309444A JP30944491A JP3096333B2 JP 3096333 B2 JP3096333 B2 JP 3096333B2 JP 03309444 A JP03309444 A JP 03309444A JP 30944491 A JP30944491 A JP 30944491A JP 3096333 B2 JP3096333 B2 JP 3096333B2
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中 正 秀 田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、潤滑油に関し、さらに詳
しくは、冷凍機の冷媒として用いられる、フロンR−1
34a、R−152aなどのオゾン層非破壊性のフルオ
ロカーボン水素添加物(HFC、Hydrogenated Fluoro C
arbon )、フロンR−22、R−123、R−124な
どのオゾン破壊力(Ozone Depletion Potential)が
小さいクロロフルオロカーボン水素添加物(HCFC、Hydr
ogenated Chlorofluoro Carbon)、さらにはこれらの
混合物との相溶性に優れるとともに、潤滑性に優れるよ
うな高粘度のポリカーボネートからなる潤滑油、特に冷
媒としてオゾン層非破壊性フロンを使用する冷凍機に適
するような潤滑油に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】最近、冷凍機用潤滑油では、冷媒
ガスがオゾン層非破壊性フルオロカーボン水素添加物で
あるフロンR−134a(CH2F−CF3)に変更され
るに伴い、従来、冷凍機用潤滑油として使用されてきた
鉱物油やアルキルベンゼン類化合物は、冷媒ガスとの相
溶性がないため使用できなくなった。そこで、ポリプロ
ピレングリコールやポリプロピレングリコールモノアル
キルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエ
ーテルなどが冷凍機用潤滑油として用いられるようにな
った。しかしながら、上記化合物はフロンR−134a
との相溶性が低く、上記化合物のうち、特に100℃に
おける動粘度が15 cSt以上という高粘度の化合物は、
フロンR−134aとの相溶性が低いため、冷凍機用潤
滑油、たとえばロータリー式カーエアコン用潤滑油とし
ての性能が低いという問題があった。
【0003】したがって、潤滑性に優れ、かつ、フロン
R−134aとの相溶性に優れる高粘度の化合物を含有
させてなる冷凍機用潤滑油の出現が従来より望まれてい
た。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、潤滑性に優
れ、かつ、フロンR−134aなどのオゾン層非破壊性
フルオロカーボン水素添加物、フロンR−22などのオ
ゾン破壊力が小さいクロロフルオロカーボン水素添加
物、さらにはこれらの混合物との相溶性に優れるポリカ
ーボネート、特にフロンR−134aとの相溶性に優れ
る高粘度のポリカーボネートを含有させてなる潤滑油を
提供することを目的にしている。
【0005】
【発明の概要】本発明に係る潤滑油は、下記の一般式
[I]で表わされるポリカーボネートおよび下記の一般
式[II]で表わされるポリカーボネートを含有してな
ることを特徴としている。
【0006】 C(CH2OR14 ・・・[I] [式[I]中、R1 は、それぞれ独立に、下式(A)で
表わされる基である; −(R0O)nCOOR2 ・・・(A) (上記式(A)において、R2 は、それぞれ独立に、炭
素原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜3
0のエーテル結合を有する炭化水素基であり、R0 は、
エチレン基および/またはプロピレン基であり、nは1
〜24の整数である)]、 R3OCOO[(R4O)x4OCOO]n3 ・・・[II] [式[II]中、R3 は、炭素原子数1〜6の炭化水素
基、またはR5(OR6y−(R5 は、炭素原子数1〜
6の炭化水素基であり、R6 は、エチレン基またはプロ
ピレン基であり、yは1〜10である)で表わされるグ
リコールエーテル基であり、R4 は、エチレン基および
/またはプロピレン基であり、xは1〜60であり、平
均n値は0.5〜10である]。
【0007】上記の潤滑油は、特に冷媒としてR−13
4aのようなオゾン層非破壊性フロンを使用する冷凍機
の潤滑油に適している。
【0008】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る潤滑油につい
て具体的に説明する。本発明に係る潤滑油は、下記の一
般式[I]で表わされるポリカーボネートと後述する一
般式[II]で表わされるポリカーボネートとを含有し
てなる。
【0009】一般式[I]で表わされるポリカーボネー
トは、ペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド付
加物、プロピレンオキサイド- エチレンオキサイド付加
物またはエチレンオキサイド- プロピレンオキサイド付
加物などの付加物から誘導されるペンタエリスリトール
系ポリカーボネートであり、下記の一般式[I]で表わ
される。
【0010】 C(CH2OR14 ・・・[I] 一般式[I]中、R1 は、それぞれ独立に、下式(A)
で表わされる基である。
【0011】 −(R0O)nCOOR2 ・・・(A) 上記式(A)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、R0 は、エ
チレン基および/またはプロピレン基であり、nは、1
〜24の整数である。
【0012】上記式(A)で表わされる基は、次の3種
類に大別される。 (1) −(C36O)s (C24O)t COOR2 (2) −(C24O)t (C36O)s COOR2 (3) −C24O−基と−C36O−基とがランダム
に結合している基に、 −COOR2 基が結合している基であって、かつ、−C
24O−基および −C36O−基の合計数が3〜24である基。
【0013】ただし、上記式(1)〜(3)において、
2 は、それぞれ独立に、炭素原子数30以下の炭化水
素基または炭素原子数2〜30のエーテル結合を有する
炭化水素基であり、s+tは、1〜24の整数である。
【0014】本発明では、上記式(A)において、−C
24O−基の個数(t)が0でないとき、−C36O−
基の個数(s)と−C24O−基の個数(t)との比
(s/t)は、通常95/5〜5/95、好ましくは9
5/5〜30/70、さらに好ましくは90/10〜5
0/50の範囲にある。また、上記の−C24O−基の
個数(t)が0の場合には、−C36O−基の個数
(s)は、通常1〜24、好ましくは1〜12、さらに
好ましくは2〜8の範囲にある。
【0015】また、上記式(A)におけるR2 の炭化水
素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、
芳香族炭化水素基、芳香脂肪族炭化水素基および一般式 −(R7−O)q−R8 (式中、R7 は、炭素原子数2〜3のアルキレン基であ
り、R8 は炭素原子数28以下の炭化水素基であり、q
は1〜20の整数である)で表わされるグリコールエー
テル基が挙げられる。
【0016】上記R2 における脂肪族炭化水素基の具体
的な例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、
イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル
基、t-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペ
ンチル基、n-ヘキシル基、2,3-ジメチルブチル基、イソ
ヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、n-オクチ
ル基、2-エチルヘキシル基、イソオクチル基、n-ノニル
基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル基、n-ウン
デシル基、イソウンデシル基、n-ドデシル基、イソドデ
シル基、n-トリデシル基、イソトリデシル基、n-テトラ
デシル基、イソテトラデシル基、n-ペンタデシル基、イ
ソペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、イソヘキサデシ
ル基、n-ヘプタデシル基、イソヘプタデシル基、n-オク
タデシル基、イソオクタデシル基、n-ノニルデシル基、
イソノニルデシル基、n-アイコサニル基、イソアイコサ
ニル基、2-エチルヘキシル基、2-(4-メチルペンチル)
基などを挙げることができる。
【0017】また、R2 における脂環族炭化水素基の具
体的な例としては、シクロヘキシル基、1-シクロヘキセ
ニル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキ
シル基、デカヒドロナフチル基、トリシクロデカニル基
などを挙げることができる。
【0018】さらに、R2 における芳香族炭化水素基の
具体的な例としては、フェニル基、o-トリル基、p-トリ
ル基、m-トリル基、2,4-キシリル基、メシチル基、1-ナ
フチル基などを挙げることができる。
【0019】さらにまた、R2 における芳香脂肪族炭化
水素基の具体的な例としては、ベンジル基、メチルベン
ジル基、β- フェニルエチル基(フェネチル基)、1-フ
ェニルエチル基、1-メチル-1- フェニルエチル基、p-メ
チルベンジル基、スチリル基、シンナミル基などを挙げ
ることができる。
【0020】上記R7 におけるアルキレン基の具体的な
例としては、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン
基を挙げることができる。また、上記R8 における炭化
水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基
および芳香族炭化水素基が挙げられる。これらの具体的
な例としては、それぞれ上述したR2 における脂肪族炭
化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基の具体
的な例として列挙した基と同様の基を挙げることができ
る。
【0021】上記の一般式で表わされるグリコールエー
テル基としては、具体的には、エチレングリコールモノ
メチルエーテル基、エチレングリコールモノブチルエー
テル基、ジエチレングリコールモノn-ブチルエーテル
基、トリエチレングリコールモノエチルエーテル基、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル基、プロピレン
グリコールモノブチルエーテル基、ジプロピレングリコ
ールモノエチルエーテル基、トリプロピレングリコール
モノn-ブチルエーテル基などを挙げることができる。
【0022】フロンR−134aなどのオゾン層非破壊
性フロンガスを冷媒として使用する冷凍機用潤滑油の場
合には、R2 は、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、n-ブチル基等の低級アルキル基、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル基、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル基、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル基、トリエチレングリコールモノメチルエーテル基、
プロピレングリコールモノメチルエーテル基、プロピレ
ングリコールモノブチルエーテル基、ジプロピレングリ
コールモノエチルエーテル基、トリプロピレングリコー
ルモノn-ブチルエーテル基等のアルキレングリコールモ
ノアルキルエーテル基などが好ましい。
【0023】上記一般式[I]で表わされるポリカーボ
ネートとしては、たとえば以下のようなポリカーボネー
トが挙げられる。 (1) C[CH2O(CH2CH(CH3)O)n COOCH34 [n=1〜12] (2) C[CH2O(CH2CH(CH3)O)n COOCH2CH(C25) −(CH23CH34 [n=1.0〜3.0] (3) C[CH2O(CH2CH(CH3)O)n COOCH(CH324 [n=1〜12] (4) C[CH2O(CH2CH(CH3)O)n-1(C24O)COOCH34 [n=2〜13] (5) C[CH2O(CH2CH(CH3)O)n-1(C24O)COO −CH2CH(C25)−(CH23CH34 [n=2.0〜4.0] (6) C[CH2O(CH2CH(CH3)O)n-1(C24O)COO −CH(CH324 [n=2〜13] (7) C[CH2O(CH2CH(CH3)O)n COOCH2CH34 [n=1〜12] (8) C[CH2O(CH2CH(CH3)O)nCOOCH2CH(CH324 [n=1〜12] (9) C[CH2O(CH2CH(CH3)O)nCOO(CH23CH34 [n=1〜12] (10)C[CH2O(CH2CH(CH3)O)nCOO(CH22 −CH(CH324 [n=1〜12] (11)C[CH2O(CH2CH2O)(CH2CH(CH3)O)n-1COO −CH34 [n=2〜13] (12)C[CH2O(CH2CH2O)(CH2CH(CH3)O)n-1COO −CH(CH324 [n=2〜13] (13)C[CH2O(CH2CH(CH3)O)nCOOCH(CH3)CH2 −CH34 [n=1〜12] (14)C[CH2O(CH2CH(CH3)O)nCOOCH(CH3)CH2 −CH(CH324 [n=1〜12] (15)C[CH2O(CH2CH(CH3)O)nCOOCH2CH2OCH34 [n=1〜12] (16)C[CH2O(CH2CH(CH3)O)nCOOCH2CH(CH3) −OCH34 [n=1〜12] 上記のような一般式[I]で表わされるポリカーボネー
トは、たとえば以下のような方法により製造することが
できる。
【0024】まず、(a)一般式[III] C(CH2OR94 ・・・[III] [式[III]中、R9 は、それぞれ独立に、下式
(B)で表わされる基である; −(R0O)nH ・・・(B) (上記式(B)において、R0 は、エチレン基および/
またはプロピレン基であり、nは1〜24の整数であ
る)]で表わされるポリオール、および(b)一般式
[IV] R2OCOOR2 …[IV] [式[IV]中、R2 は、上記一般式[I]におけるR
1 を表わす式(A)におけるR2 と同一である]で表わ
され、かつR2 OHの沸点が上記ポリオールの沸点より
も低く、m1 /4m2 (式中、m1 はカーボネート化合
物のモル数であり、m2 は上記ポリオールのモル数であ
る)が2〜200の範囲となる量のカーボネート化合物
を塩基触媒の存在下に加熱しながら、生成するアルコー
ル(R2 OH)を蒸留によって反応系外に除去して、反
応率95%以上まで反応させる。なお、上記反応を行な
うに際し、反応器内の空気を窒素置換することが望まし
いが、窒素置換しなくてもよい。
【0025】次いで、上記塩基触媒を除去した後、未反
応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反応系外に
除去し、上記一般式[I]で表わされるポリカーボネー
トを得る。
【0026】なお、この製造方法では、原料であるポリ
オールの全水酸基がカーボネート化されたポリカーボネ
ートだけでなく、このポリオールの全水酸基の一部がカ
ーボネート化されたポリカーボネートが少量生成する可
能性がある。また、この製造方法では、一般式[I]で
表わされるポリカーボネートのオリゴマーが副生する。
【0027】上記一般式[IV]で表わされるカーボネ
ート化合物としては、具体的には、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、
ジブチルカーボネート、ジ-[1,3-ジメチルブチル]カー
ボネート、ジヘキシルカーボネート、ジオクチルカーボ
ネート、ジ-[2-エチルヘキシル]カーボネート、ジシク
ロヘキシルカーボネートなどが好ましく用いられる。
【0028】この方法では、カーボネート化反応で生成
するアルコールを反応系外に蒸留にて除去しつつ、カー
ボネート化反応を進行させるので、この反応で生成する
アルコール、すなわち、R2 OHで表わされるアルコー
ルは、上記ポリオールよりも沸点が低いことが必要であ
る。
【0029】また、カーボネート化合物は、m1 /4m
2 (式中、m1 はカーボネート化合物のモル数であり、
2 は上記ポリオールのモル数である)が2〜200、
好ましくは3〜80、さらに好ましくは3〜60の範囲
となる量で用いられる。このようにカーボネート化合物
の使用量を制限することにより、高重合度のポリカーボ
ネートの生成を抑制することができる。
【0030】この方法においては、反応は、上記のよう
なポリオールとカーボネート化合物を反応容器に仕込
み、塩基触媒の存在下に加熱しながら、生成するアルコ
ールを蒸留によって反応系外に除去して、反応率95%
以上まで反応させ、次いで、上記塩基触媒を除去した
後、未反応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反
応系外に除去する。反応率95%以上とは、上記生成す
るアルコールが上記4m2の0.95倍モル以上生成す
るまで、反応させることをいう。
【0031】上記塩基触媒としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩
や炭酸水素塩、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキ
シド、リチウムメトキシド、セシウムメトキシド等のア
ルカリ金属アルコラート、水素化ナトリウム、ナトリウ
ムアミド等のアルカリ金属化合物が好ましく用いられ
る。これらのうちでは、特に、アルカリ金属アルコラー
トが好ましい。このほか、たとえば、水酸化マグネシウ
ム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属化合物、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、イミダゾール、テ
トラメチルアンモニウムハイドロオキシド等の有機アミ
ノ化合物も用いられる。これら触媒の使用量は、通常、
触媒のモル数/上記4m2 が10-1〜10-7、好ましく
は10-2〜10-5となる範囲で用いられる。
【0032】この方法においては、反応は、通常、50
〜300℃、好ましくは60〜200℃の温度で行なわ
れる。反応時間は、通常、0.5〜200時間、好まし
くは1〜100時間である。
【0033】反応終了後の触媒の除去は、水洗または酸
で中和することによって行なわれる。酸としては、スル
ホン酸型イオン交換樹脂等の固体酸;炭酸、塩化アンモ
ニウム、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;酢酸、フェノ
ール等の有機酸が用いられる。また、上記水洗において
は、炭酸アンモニウムのような塩を添加してもよい。
【0034】この方法によれば、このように、塩基触媒
を除去した後、未反応のカーボネート化合物を減圧下に
蒸留除去することによって、塩基触媒の存在下で未反応
のカーボネート化合物を蒸留によって除去するときに生
じるポリカーボネートの重合を防止して、高収率にて目
的とするポリカーボネートを得ることができる。
【0035】このようにして得られたポリカーボネート
は、必要に応じて、活性白土、活性炭等の吸着剤にて処
理または水洗して、微量の不純物を除去してもよい。特
に、かかる処理によれば、微量のイオン性化合物や極性
化合物を除去できるので、得られたポリカーボネートを
安定に保持することができる。
【0036】上記のような方法によれば、上記反応にお
いて、カーボネート化合物としてジメチルカーボネート
を用いる場合、メタノールをジメチルカーボネートとの
共沸物として反応系から除去する代わりに、予め反応系
にシクロヘキサン、ベンゼン、ヘキサン等を共沸溶剤と
して加え、メタノールをこれら共沸溶剤との共沸物とし
て、反応系外に除去することもできる。上記共沸溶剤
は、ジメチルカーボネート100重量部に対して、通
常、5〜100重量部の割合で用いられる。
【0037】この方法によれば、反応において、メタノ
ールを上記共沸溶剤との共沸物として、反応系外に除去
し、反応の終了後、反応混合物から未反応ジメチルカー
ボネートを回収するので、その回収率を高めることがで
きる。
【0038】また、別の方法として、上述したように、
メタノールをジメチルカーボネートとの共沸物として回
収した後、この共沸物に上記共沸溶剤を加え、メタノー
ルをこれら共沸溶剤との共沸物としてジメチルカーボネ
ートから除去して、ジメチルカーボネートを回収するこ
ともできる。
【0039】上記のような方法によれば、ポリオールと
カーボネート化合物との反応の終了後、用いた塩基触媒
を除去した後に、未反応のカーボネート化合物を除去す
るので、目的とするポリカーボネートを高収率にて得る
ことができる。
【0040】また、上記一般式[I]で表わされるポリ
カーボネートの別の製造方法として、次のような方法が
ある。まず、(a)上記一般式[III]で表わされる
ポリオール、(b)一般式[V] R10OH …[V] [式[V]中、R10は、前記R2 に相当し、炭素原子数
30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30のエー
テル結合を有する炭化水素基である]で表わされるモノ
アルコール、および(c)一般式[VI] R11OCOOR11 …[VI] [式[VI]中、R11は、それぞれ独立に、炭素原子数
1〜2のアルキル基である]で表わされ、かつ、R11
Hの沸点が上記ポリオールおよびモノアルコールの沸点
よりも低く、m3 /4m4 (式中、m3 はカーボネート
化合物のモル数であり、m4 はポリオールのモル数であ
る)が2〜200の範囲となる量のカーボネート化合物
を塩基触媒の存在下に加熱しながら、生成するアルコー
ル(R11OH)を蒸留によって反応系外に除去して、反
応率95%以上まで反応させる。なお、上記反応を行な
うに際し、反応器内の空気を窒素置換することが望まし
いが、窒素置換しなくてもよい。
【0041】次いで、上記塩基触媒を除去した後、未反
応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反応系外に
除去し、上記一般式[I]で表わされるポリカーボネー
トを得る。
【0042】なお、この製造方法においても、原料であ
るポリオールの全水酸基がカーボネート化されたポリカ
ーボネートだけでなく、このポリオールの全水酸基の一
部がカーボネート化されたポリカーボネートが少量生成
する可能性がある。また、一般式[I]で表わされるポ
リカーボネートのオリゴマーが副生する。
【0043】この方法では、カーボネート化反応で生成
するアルコールを反応系外に蒸留にて除去しつつ、カー
ボネート化反応を進行させるので、この反応で生成する
アルコール、すなわち、R11OHで表わされるアルコー
ルは、上記ポリオールおよびモノアルコールよりも沸点
が低いことが必要である。
【0044】また、カーボネート化合物は、m3 /4m
4 (式中、m3 はカーボネート化合物のモル数であり、
4 はポリオールのモル数である)が2〜200、好ま
しくは3〜80、さらに好ましくは3〜60の範囲とな
る量で用いられる。このようにカーボネート化合物の使
用量を制限することにより、高重合度のポリカーボネー
トの生成を抑制することができる。
【0045】この方法においては、反応は、上記のよう
なポリオールとモノアルコールとカーボネート化合物を
反応容器に仕込み、塩基触媒の存在下に加熱しながら、
生成するアルコールを蒸留によって反応系外に除去し
て、反応率95%以上まで反応させ、次いで、上記塩基
触媒を除去した後、未反応の上記カーボネート化合物を
蒸留によって反応系外に除去する。反応率95%以上と
は、上記生成するアルコールが上記4m4 の0.95倍
モル以上生成するまで、反応させることをいう。
【0046】上記塩基触媒、反応温度、反応時間、反応
終了後の触媒除去、不純物の除去および未反応ジメチル
カーボネートの回収については、先の製造方法の場合と
同様である。
【0047】最初に述べたポリカーボネートの製造方法
では、一般式[IV]で表わされる、ジメチルカーボネ
ート、ジエチルカーボネート以外のカーボネート化合物
は、入手が困難であるため、予め合成する必要がある。
一方、この製造方法では、容易に入手できる一般式[V
I]で表わされるカーボネート化合物(ジメチルカーボ
ネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネ
ート)と一般式[V]で表わされるモノアルコールを用
いてポリカーボネートを製造するので、上記のようなカ
ーボネート化合物の合成は必要がなく、経済的である。
【0048】また、この方法によれば、先の製造方法の
場合と同様に、高収率にて目的とするポリカーボネート
を得ることができる。上記一般式[I]で表わされるポ
リカーボネートは、潤滑性および清浄性に優れるととも
に、高粘度ではあるがフロンR−134aなどのオゾン
層非破壊性フルオロカーボン水素添加物、フロンR−2
2などのオゾン破壊力が小さいクロロフルオロカーボン
水素添加物、さらにはこれらの混合物との相溶性に優れ
ている。また、このポリカーボネートは、フロンR−1
2などのオゾン破壊力が大きいクロロフルオロカーボン
との相溶性が良好である。したがって、上記一般式
[I]で表わされるポリカーボネートは、たとえばロー
タリー式カーエアコンのように、高粘度の潤滑油を使用
するような冷凍機用潤滑油として利用することができ、
特に上記のようなオゾン層非破壊性フロンを冷媒として
使用する冷凍機用潤滑油に適している。また、一般式
[I]で表わされるポリカーボネートの製造の際に副生
するこのポリカーボネートのオリゴマーも、一般式
[I]で表わされるポリカーボネートと同様の性質を有
している。
【0049】本発明に係る潤滑油は、上記一般式[I]
で表わされるポリカーボネートのほかに、下記の一般式
[II]で表わされるポリカーボネートを含有してな
る。このポリカーボネートは、主鎖中に−C24O−基
および/または−CH2CH(CH3)O−基を有する。
【0050】 R3OCOO[(R4O)x4OCOO]n3 ・・・[II] 一般式[II]中、R3 は、炭素原子数1〜6の炭化水
素基、または R5(OR6y− (R5 は、炭素原子数1〜6の炭化水素基であり、R6
は、エチレン基またはプロピレン基であり、yは1〜1
0である)で表わされるグリコールエーテル基である。
【0051】ここで、R3 における炭素原子数1〜6の
炭化水素基の具体的な例としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、s-ブ
チル基、t-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネ
オペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロ
ヘキシル基、フェニル基などが挙げられる。
【0052】また、上記グリコールエーテル基を表わす
一般式において、R5 における炭素原子数1〜6の炭化
水素基の具体的な例としては、上記R3 における炭素原
子数1〜6の炭化水素基の具体的な例として列挙した基
と同様の基を挙げることができる。
【0053】上記R4 は、エチレン基および/またはプ
ロピレン基である。また、上記xは1〜60であり、平
均n値は0.5〜10である。本発明においては、一般
式[II]で表わされるポリカーボネート中に、一般式
[II]においてn=0で表わされるポリカーボネート
が混在していてもよい。
【0054】上記一般式[II]で表わされるポリカー
ボネートとしては、たとえば以下のようなポリカーボネ
ートが挙げられる。 (1) CH3OCOO[(C24O)x24OCOO]nCH3 [平均n値=0.5〜10、x=1〜60] (2) C25OCOO[(C24O)x24OCOO]n25 [平均n値=0.5〜10、x=1〜60] (3) C37OCOO[(C24O)x24OCOO]n37 [平均n値=0.5〜10、x=1〜60] (4) CH3OCOO[(CH2CH(CH3)O)xCH2CH(CH3)O −COO]nCH3 [平均n値=0.5〜10、x=1〜60] (5) C25OCOO[(CH2CH(CH3)O)xCH2CH(CH3)O −COO]n25 [平均n値=0.5〜10、x=1〜60] (6) C37OCOO[(CH2CH(CH3)O)xCH2CH(CH3)O −COO]n37 [平均n値=0.5〜10、x=1〜60] (7) C49OCOO[(CH2CH(CH3)O)xCH2CH(CH3)O −COO]n49 [平均n値=0.5〜10、x=1〜60] (8) C511OCOO[(CH2CH(CH3)O)xCH2CH(CH3)O −COO]n511 [平均n値=0.5〜10、x=1〜60] (9) C37OCOO[(C24O)y(CH2CH(CH3)O)z −CH2CH(CH3)OCOO]n37 [平均n値=0.5〜10、x=y+z=1〜60] (10) CH3OCOO[(C24O)y(CH2CH(CH3)O)z −CH2CH(CH3)OCOO]nCH3 [平均n値=0.5〜10、x=y+z=1〜60] 上記のような一般式[II]で表わされるポリカーボネ
ートは、たとえば下記の一般式[VII]で表わされる
一価アルコール化合物の少なくとも1種と、下記の一般
式[VIII]で表わされるオキシアルキレングリコー
ル化合物の少なくとも1種とを、炭酸エステル過剰の状
態でエステル交換させることによって製造することがで
きる。
【0055】 R3-OH …[VII] 上記一般式[VII]において、R3 は、上記一般式
[II]におけるR3 と同じである。
【0056】 HO(R4O)x+1 H …[VIII] 上記一般式[VIII]において、R4 およびxは、そ
れぞれ上記一般式[II]におけるR4 およびxと同じ
である。
【0057】上記のような一般式[II]で表わされる
ポリカーボネートの製造方法においては、ポリカーボネ
ートの平均分子量は、オキシアルキレングリコールおよ
び一価アルコール化合物の選択と両者のモル比の設定に
よって容易にコントロールすることができる。したがっ
て、上記のようなポリカーボネートの製造方法によれ
ば、用途に応じて要求される広範囲の粘度設定にも容易
に応じることができる。
【0058】また、上記のようなポリカーボネートの製
造方法によれば、炭酸エステル結合の導入は、比較的低
沸点のアルコールの炭酸エステルの過剰存在下で交換エ
ステル化で実施するため、ホスゲン法のように猛毒ガス
の使用は必要なく、安全面でも有利である。
【0059】上記のようにして得られる一般式[II]
で表わされるポリカーボネートは、グリコールエーテル
類と比較して潤滑性に優れ、吸湿性が低く、清浄性も良
好であるという特徴を有するので、カークーラー、電気
冷蔵庫などの冷凍機用潤滑油、工業用ギヤ油、自動車用
エンジン油、自動車用ギヤ油、圧延用潤滑油、繊維用潤
滑油に使用することができる。
【0060】また、このポリカーボネートは、潤滑性お
よび清浄性に優れるとともに、高粘度ではあるがフロン
R−134aなどのオゾン層非破壊性フルオロカーボン
水素添加物、フロンR−22などのオゾン破壊力が小さ
いクロロフルオロカーボン水素添加物、さらにはこれら
の混合物との相溶性に優れている。また、このポリカー
ボネートは、フロンR−12などのオゾン破壊力が大き
いクロロフルオロカーボンとも相溶性が良好である。し
たがって、このポリカーボネートは、特に冷媒として上
記のようなオゾン層非破壊性フロンを使用するような冷
凍機用潤滑油に適している。
【0061】本発明に係る潤滑油は、上記一般式[I]
で表わされるポリカーボネートと、上記一般式[II]
で表わされるポリカーボネートとを混合することにより
調製される。すなわち、上記一般式[I]および[I
I]で表わされるポリカーボネートを前述の方法で各々
別々に製造した後に混合してもよい。また、上記一般式
[III]で表わされるポリオールと上記一般式[VI
II]で表わされるオキシアルキレングリコール化合物
とを混合し、次いで、これらを前述の方法でカーボネー
ト化してもよい。
【0062】本発明に係る潤滑油において、一般式
[I]で表わされるポリカーボネート(PC−I)と一
般式[II]で表わされるポリカーボネート(PC−I
I)との配合割合は、重量比[PC−I/PC−II]
で、通常98/2〜5/95、好ましくは95/5〜2
5/75、さらに好ましくは95/5〜40/60の範
囲にある。
【0063】本発明に係る潤滑油において、一般式
[I]で表わされるポリカーボネートと一般式[II]
で表わされるポリカーボネートとの配合割合は、潤滑油
の具体的な用途に応じて適宜決定される。
【0064】本発明に係る潤滑油は、上記一般式[I]
で表わされるポリカーボネートおよび一般式[II]で
表わされるポリカーボネートを含んでなるが、グリコー
ルエーテル類、たとえばエチレンオキサイドとプロピレ
ンオキサイドとからなるランダム共重合体のポリエーテ
ルグリコール、鉱物油、たとえばニュートラルオイルや
ブライトストックなどの成分が配合されていてもよい。
また、液状ポリブテンや液状デセンオリゴマーなどのα
- オレフィンオリゴマー、アジピン酸ジイソオクチル、
セバチン酸ジイソオクチル、セバチン酸ジラウリルなど
のカルボン酸エステル、植物油が配合されていてもよ
い。さらに、本発明では、公知の潤滑油添加剤、たとえ
ば桜井俊男編「石油製品添加剤」(幸書房、昭和49年発
行)などに記載されている清浄分散剤、酸化防止剤、耐
荷重添加剤、油性剤、流動点降下剤などの潤滑油添加剤
を、本発明の目的を損なわない範囲で、潤滑油に含める
ことができる。
【0065】特に冷媒ガスとしてオゾン層非破壊性フロ
ン(HFC)、たとえばフロンR−134aを用いる冷
凍機用潤滑油の場合には、添加できる他の成分として
は、相溶性の点でグリコールエーテル類やカルボン酸エ
ステル類に限られる。しかしながら、これらの成分の添
加量は、耐熱性、フロンR−134aとの相溶性、吸水
性を悪化させるため、添加量は潤滑油全量100重量%
に対して60重量%未満とする必要がある。
【0066】また、本発明の冷凍機用潤滑油中に、フェ
ノール系安定剤、消泡剤、塩素系冷媒の混入に対する塩
素補足剤としてのエポキシ化合物を配合することもでき
る。さらにまた、本発明の冷凍機用潤滑油中に、フロン
R−134aなどのオゾン層非破壊性フロン(HF
C)、フロンR−22などのオゾン破壊力が小さいフロ
ン(HCFC)、さらにはこれらの混合物を含有させる
こともできる。
【0067】
【発明の効果】本発明で用いられるポリカーボネート、
すなわち上記一般式[I]および[II]で表わされる
ポリカーボネートは、グリコールエーテル類と比較して
潤滑性に優れ、吸湿性が低く、清浄性も良好であるとい
う特徴を有する。
【0068】したがって、これらのポリカーボネートを
含有してなる本発明に係る潤滑油は、カークーラー、電
気冷蔵庫などの冷凍機用潤滑油、工業用ギヤ油、自動車
用エンジン油、自動車用ギヤ油、圧延用潤滑油、繊維用
潤滑油に使用することができる。
【0069】また、上記一般式[I]および[II]で
表わされるポリカーボネートは、潤滑性および清浄性に
優れるとともに、高粘度ではあるがフロンR−134a
などのオゾン層非破壊性フルオロカーボン水素添加物、
フロンR−22などのオゾン破壊力が小さいクロロフル
オロカーボン水素添加物、さらにはこれらの混合物との
相溶性に優れている。また、これらのポリカーボネート
は、フロンR−12などのオゾン破壊力が大きいクロロ
フルオロカーボンとの相溶性が良好である。したがっ
て、本発明に係る潤滑油は、たとえばロータリー式カー
エアコンのように、高粘度の潤滑油を使用するような冷
凍機用潤滑油として好適であり、特に上記のようなオゾ
ン層非破壊性フロンを冷媒として使用する冷凍機用潤滑
油に適している。
【0070】以下、本発明を実施例により説明するが、
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。実
施例および比較例におけるポリカーボネートおよび対照
品の分析と潤滑油の性能評価は、以下の試験方法によ
る。 (1)分析方法 a.平均分子量 (株)島津製作所製のGPCシステムを使用し、ポリス
チレン基準にて平均分子量を求めた。測定条件を下記に
示す。
【0071】カラム:ポリスチレンゲル4本(G-2000HX
L+G-2000HXL+G-3000HXL+G-4000HXL) 検出器:示差屈折計 温 度:40℃ 溶 媒:テトラヒドロフラン 溶出速度:0.7ml/分 b.赤外吸収スペクトル 日本分光製赤外分光計A−302でKBr板間に試料を
塗り付けて測定する。 c.NMR分析 一般式[I]におけるR1 を表わす式[A]のnの値
は、プロトンNMR法[日本電子(株)製 JNM−G
X270]により求める。 (2)評価方法 a.動粘度 JIS K−2283 b.粘度指数 JIS K−2283 c.流動点 JIS K−2269 d.耐荷重値 耐荷重値は、ファレックス(Falex )試験機を用い、2
50 lbf の荷重で5分間慣らし運転した後、加重し
ていき、焼付きが生じたときの荷重値を求め、この値を
耐荷重値とする。 e.フロンR−134aとの相溶性 (1) 内径10mm、深さ20cmの試験管に試料1ml
採り、ドライアイス−アセトン浴で冷却しながら、フロ
ンR−134aをボンベ容器からゆっくり導入し試料の
量より多めに溜める。次にスパチュラーを入れて攪拌
し、−20℃の冷媒浴に移し、試料/フロンR−134
aの容積比が1/1になったときの溶解性を調べる。完
全に均一であれば○とし、溶解しなければ、×とする。 (2) カーボネート生成物とフロンR−134aとの相溶
性を更に詳しく調べるため、潤滑油とフロンR−134
aとを割合を色々変えてガラス管に封入し、両者が相溶
する限界の温度(臨界温度)を求める。
【0072】
【参考例1】10段シーブトレー式蒸留塔を備えた容量
3リットルのフラスコに、ペンタエリスリトールのプロ
ピレンオキサイド付加物[商品名 PE−150、三井
東圧化学(株)製]1,240g(0.89モル)、ジ
メチルカーボネート(DMC)1,602g(17.7
9モル)[PE−150/DMC(モル比)=20]お
よび28重量%のNaOCH3 のメタノール溶液0.5
2g(NaOCH3 0.0027モル)を仕込んだ。
【0073】この混合物を常圧で115〜125℃に加
熱し、生成するメタノールを留去しつつ、6.8時間反
応を行なった。留出したメタノールは114g(3.5
6モル)であり、メタノール収率は、100%であっ
た。
【0074】このようにして得られた反応混合物に、ヘ
キサンを加え、用いたNaOCH3の5倍モル量の炭酸
アンモニウムを含有する水溶液で洗浄し、さらに水洗し
た後、ヘキサンと未反応のジメチルカーボネートを蒸留
留去して、ポリカーボネート1,430gを得た。
【0075】得られたポリカーボネートは、液体であ
り、 1H−NMR分析、IR分析およびGPC分析の結
果から以下のような構造を有することが判った。
【0076】
【化1】
【0077】得られたポリカーボネートを 1H−NMR
で測定した結果、チャートに次のようなピークが表われ
た。なお、この測定の際、溶媒としてCDC3 を用い
た。 1.0〜1.07ppm 1.15〜1.20ppm 3.12〜3.18ppm 3.25〜3.35ppm 3.38〜3.54ppm 3.66ppm 4.23〜4.33ppm また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
を図1に示す。
【0078】さらに、得られたポリカーボネートのGP
C分析結果を下記に示す。GPC分析による生成物組成
は、単量体92.1%、二量体7.9%で、一部ポリカ
ーボネートの縮合体が存在していることを確認した。
【0079】重量平均分子量(Mw)/数平均分子量
(Mn)[GPC]:1.06 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):
2,007 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm 以下 生成物中の全酸価:0.01以下 このポリカーボネート(PC−1)の潤滑油基本性能の
評価結果を表1に示す。
【0080】
【参考例2】参考例1において、参考例1のペンタエリ
スリトールのプロピレンオキサイド付加物1,240g
の代わりに、ペンタエリスリトールのプロピレンオキサ
イド付加物[商品名 PE−190、三井東圧化学
(株)製]1,135g(1.00モル)を用い、ジメ
チルカーボネートおよび28重量%のNaOCH3 のメ
タノール溶液の仕込量をそれぞれ1,824g(20.
25モル)[PE−190/DMC(モル比)=2
0]、0.58g(NaOCH3 0.003モル)と
し、常圧下に、反応温度を115〜125℃にした以外
は、参考例1と同様にしてポリカーボネート1,342
gを得た。
【0081】なお、メタノールの留出量は131g
(4.08モル)であり、メタノール収率は、100%
であった。得られたポリカーボネートは、液体であり、
1H−NMR分析、IR分析およびGPC分析の結果か
ら以下のような構造を有することが判った。
【0082】
【化2】
【0083】得られたポリカーボネートを 1H−NMR
で測定した結果、チャートに次のようなピークが表われ
た。なお、この測定の際、溶媒としてCDCl3 を用い
た。 1.0〜1.08ppm 1.14〜1.20ppm 3.12〜3.18ppm 3.25〜3.36ppm 3.38〜3.55ppm 3.67ppm 4.23〜4.33ppm また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
【0084】主なピーク νC−H 2,800〜3,000cm-1 δC−H 1,445cm-1 νC=O 1,740cm-1 νC−O 1,240〜1,295cm-1 νC−O−C 1,100cm-1 さらに、得られたポリカーボネートのGPC分析結果を
下記に示す。
【0085】GPC分析による生成物組成は、単量体9
1.3%、二量体8.7%で、一部ポリカーボネートの
縮合体が存在していることを確認した。 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)[GP
C]:1.07 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):
1,626 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm 以下 生成物中の全酸価:0.01以下 このポリカーボネート(PC−2)の潤滑油基本性能の
評価結果を表1に示す。
【0086】
【参考例3】参考例1において、参考例1のペンタエリ
スリトールのプロピレンオキサイド付加物1,240g
の代わりに、ペンタエリスリトールのプロピレンオキサ
イド付加物[商品名 PE−250、三井東圧化学
(株)製]937g(1.00モル)を用い、ジメチル
カーボネートおよび28重量%のNaOCH3 のメタノ
ール溶液の仕込量をそれぞれ1,851g(20.55
モル)[PE−250/DMC(モル比)=20]、
0.63g(NaOCH3 0.003モル)とし、常圧
下に、反応温度を115〜125℃にした以外は、参考
例1と同様にしてポリカーボネート1,158gを得
た。
【0087】なお、メタノールの留出量は131g
(4.10モル)であり、メタノール収率は、100%
であった。得られたポリカーボネートは、液体であり、
1H−NMR分析、IR分析およびGPC分析の結果か
ら以下のような構造を有することが判った。
【0088】
【化3】
【0089】得られたポリカーボネートを 1H−NMR
で測定した結果、チャートに次のようなピークが表われ
た。なお、この測定の際、溶媒としてCDCl3 を用い
た。 1.0〜1.07ppm 1.16〜1.21ppm 3.13〜3.18ppm 3.24〜3.34ppm 3.38〜3.54ppm 3.66ppm 4.23〜4.34ppm また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
【0090】主なピーク νC−H 2,800〜3,000cm-1 δC−H 1,440cm-1 νC=O 1,740cm-1 νC−O 1,250〜1,290cm-1 νC−O−C 1,250〜1,290cm-1 さらに、得られたポリカーボネートのGPC分析結果を
下記に示す。
【0091】GPC分析による生成物組成は、単量体8
9.8%、二量体10.2%で、一部ポリカーボネート
の縮合体が存在していることを確認した。 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)[GP
C]:1.07 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):
1,334 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm 以下 生成物中の全酸価:0.01以下 このポリカーボネート(PC−3)の潤滑油基本性能の
評価結果を表1に示す。
【0092】
【参考例4】参考例1において、参考例1のペンタエリ
スリトールのプロピレンオキサイド付加物1,240g
の代わりに、ペンタエリスリトールのプロピレンオキサ
イド付加物[商品名 PE−350、三井東圧化学
(株)製]500g(0.78モル)を用い、ジメチル
カーボネートおよび28重量%のNaOCH3 のメタノ
ール溶液の仕込量をそれぞれ1,421g(15.77
モル)[PE−350/DMC(モル比)=20]、
0.47g(NaOCH3 0.002モル)とし、常圧
下に、反応温度を115〜125℃にした以外は、参考
例1と同様にしてポリカーボネート652gを得た。
【0093】なお、メタノールの留出量は100g
(3.11モル)であり、メタノール収率は、99%で
あった。得られたポリカーボネートは、液体であり、 1
H−NMR分析、IR分析およびGPC分析の結果から
以下のような構造を有することが判った。
【0094】
【化4】
【0095】得られたポリカーボネートを 1H−NMR
で測定した結果、チャートに次のようなピークが表われ
た。なお、この測定の際、溶媒としてCDCl3 を用い
た。 1.0〜1.07ppm 1.16〜1.21ppm 3.12〜3.18ppm 3.24〜3.34ppm 3.37〜3.54ppm 3.66ppm 4.23〜4.32ppm また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
【0096】主なピーク νC−H 2,800〜3,000cm-1 δC−H 1,445cm-1 νC=O 1,740cm-1 νC−O 1,250〜1,290cm-1 νC−O−C 1,100cm-1 さらに、得られたポリカーボネートのGPC分析結果を
下記に示す。
【0097】GPC分析による生成物組成は、単量体8
8.2%、二量体11.8%で、一部ポリカーボネート
の縮合体が存在していることを確認した。 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)[GP
C]:1.08 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):9
17 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm 以下 生成物中の全酸価:0.01以下 このポリカーボネート(PC−4)の潤滑油基本性能の
評価結果を表1に示す。
【0098】
【参考例5】参考例1において、参考例1のペンタエリ
スリトールのプロピレンオキサイド付加物1,240g
およびジメチルカーボネート1,602gの代わりに、
ペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド付加物
[商品名 PE−150、三井東圧化学(株)製]51
4g(0.37モル)およびジイソプロピルカーボネー
トDIPC1,606g(11.01モル)[PE−1
50/DIPC(モル比)=30]を用い、28重量%
のNaOCH3 のメタノール溶液の仕込量を3.6g
(NaOCH3 0.02モル)とし、常圧下に、反応温
度を126〜148℃にした以外は、参考例1と同様に
してポリカーボネート616gを得た。
【0099】なお、イソプロピルアルコールの留出量は
88g(1.47モル)であり、イソプロピルアルコー
ル収率は、100%であった。得られたポリカーボネー
トは、液体であり、 1H−NMR分析、IR分析および
GPC分析の結果から以下のような構造を有することが
判った。
【0100】
【化5】
【0101】得られたポリカーボネートを 1H−NMR
で測定した結果、チャートに次のようなピークが表われ
た。なお、この測定の際、溶媒としてCDCl3 を用い
た。 1.07〜1.15ppm 1.25ppm 1.25〜1.30ppm 3.18〜3.25ppm 3.33〜3.43ppm 3.45〜3.6ppm 4.30〜4.40ppm また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを図2に示す。
【0102】さらに、得られたポリカーボネートのGP
C分析結果を下記に示す。GPC分析による生成物組成
は、単量体74.1%、二量体20.5%、三量体5.
4%で、一部ポリカーボネートの縮合体が存在している
ことを確認した。
【0103】重量平均分子量(Mw)/数平均分子量
(Mn)[GPC]:1.20 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):
2,788 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm 以下 生成物中の全酸価:0.01以下 このポリカーボネート(PC−5)の潤滑油基本性能の
評価結果を表1に示す。
【0104】
【参考例6】参考例1において、参考例1のペンタエリ
スリトールのプロピレンオキサイド付加物1,240g
およびジメチルカーボネート1,602gの代わりに、
参考例3のペンタエリスリトールのプロピレンオキサイ
ド付加物[商品名PE−250、三井東圧化学(株)
製]304g(0.33モル)およびジブチルカーボネ
ートDNBC1,136g(6.52モル)[PE−2
50/DNBC(モル比)=20]を用い、28重量%
のNaOCH3 のメタノール溶液の仕込量を0.78g
(NaOCH3 0.004モル)とし、減圧度を80〜
50mmHg、反応温度を125〜135℃にした以外
は、参考例1と同様にしてポリカーボネート417gを
得た。
【0105】なお、ブタノールの留出量は98g(1.
30モル)であり、ブタノール収率は、100%であっ
た。得られたポリカーボネートは、液体であり、 1H−
NMR分析、IR分析およびGPC分析の結果から以下
のような構造を有することが判った。
【0106】
【化6】
【0107】得られたポリカーボネートを 1H−NMR
で測定した結果、チャートに次のようなピークが表われ
た。なお、この測定の際、溶媒としてCDCl3 を用い
た。 0.90〜0.96ppm 1.07〜1.16ppm 1.24〜1.30ppm 1.35〜1.45ppm 1.60〜1.72ppm 3.17〜3.27ppm 3.33〜3.45ppm 3.45〜3.63ppm 4.08〜4.16ppm 4.31〜4.42ppm また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを図3に示す。
【0108】さらに、得られたポリカーボネートのGP
C分析結果を下記に示す。GPC分析による生成物組成
は、単量体74.0%、二量体20.0%、三量体6.
0%で、一部ポリカーボネートの縮合体が存在している
ことを確認した。
【0109】重量平均分子量(Mw)/数平均分子量
(Mn)[GPC]:1.48 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):
1,574 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm 以下 生成物中の全酸価:0.01以下 このポリカーボネート(PC−6)の潤滑油基本性能の
評価結果を表1に示す。
【0110】
【参考例7】参考例1において、参考例1のペンタエリ
スリトールのプロピレンオキサイド付加物1,240g
およびジメチルカーボネート1,602gの代わりに、
ペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド付加物
[商品名 PE−113、三井東圧化学(株)製]1,
314g(0.64モル)およびジエチルカーボネート
DEC1,521g(12.88モル)[PE−113
/DEC(モル比)=20]を用い、28重量%のNa
OCH3 のメタノール溶液の仕込量を1.1g(NaO
CH3 0.0057モル)とし、常圧下に、反応温度を
125〜135℃にした以外は、参考例1と同様にして
ポリカーボネート1,547gを得た。
【0111】なお、エタノールの留出量は118g
(2.57モル)であり、エタノール収率は、100%
であった。得られたポリカーボネートは、液体であり、
1H−NMR分析、IR分析およびGPC分析の結果か
ら以下のような構造を有することが判った。
【0112】
【化7】
【0113】得られたポリカーボネートを 1H−NMR
で測定した結果、チャートに次のようなピークが表われ
た。なお、この測定の際、溶媒としてCDCl3 を用い
た。 1.05〜1.15ppm 1.26ppm 1.26〜1.31ppm 3.18〜3.25ppm 3.33〜3.43ppm 3.45〜3.6ppm 4.31〜4.41ppm また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
【0114】主なピーク νC−H 2,800〜3,000cm-1 δC−H 1,445cm-1 νC=O 1,740cm-1 νC−O 1,240〜1,295cm-1 νC−O−C 1,100cm-1 さらに、得られたポリカーボネートのGPC分析結果を
下記に示す。
【0115】GPC分析による生成物組成は、単量体7
4%、二量体26%で、一部ポリカーボネートの縮合体
が存在していることを確認した。 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)[GP
C]:1.26 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):
4,295 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm 以下 生成物中の全酸価:0.01以下 このポリカーボネート(PC−7)の潤滑油基本性能の
評価結果を表1に示す。
【0116】
【表1】
【0117】
【実施例1】参考例2において、ペンタエリスリトール
のプロピレンオキサイド付加物[商品名 PE−19
0、三井東圧化学(株)製]1,135gの代わりに、
平均分子量(Mn)2,000のポリプロピレングリコ
ール703gを用い、ジイソプロピルカーボネートおよ
び28重量%のNaOCH3 のメタノール溶液の配合量
をそれぞれ1,804g、4.0gとし、かつ、反応温
度を120〜150℃、反応時間を6.0時間とした以
外は、参考例2と同様にしてポリカーボネート698g
を得た。
【0118】得られたポリカーボネートは、100℃の
動粘度が25.7cStであり、粘度指数が195であ
り、フロンR−134aとの相溶性が○であり、臨界温
度が高温側53℃、低温側−65℃未満であった。
【0119】このポリカーボネート(PC−8)と参考
例2のポリカーボネート(PC−2)とを、重量比
[(PC−8)/(PC−2)]=35/65で混合
し、表2に示すような潤滑油特性を有する潤滑油を得
た。
【0120】
【実施例2】参考例5において、ペンタエリスリトール
のプロピレンオキサイド付加物[商品名 PE−15
0、三井東圧化学(株)製]514gの代わりに、平均
分子量(Mn)1,200のポリプロピレングリコール
700gを用い、ジイソプロピルカーボネートおよび2
8重量%のNaOCH3 のメタノール溶液の配合量をそ
れぞれ2,128g、5.2gとした以外は、参考例5
と同様にしてポリカーボネート788gを得た。
【0121】得られたポリカーボネートは、100℃の
動粘度が14.9cStであり、粘度指数が168であ
り、フロンR−134aとの相溶性が○であり、臨界温
度が高温側79℃、低温側−65℃未満であった。
【0122】このポリカーボネート(PC−9)と参考
例5のポリカーボネート(PC−5)とを、重量比
[(PC−9)/(PC−5)]=30/70で混合
し、表2に示すような潤滑油特性を有する潤滑油を得
た。
【0123】
【実施例3】実施例1で得られたポリカーボネート(P
C−8)と参考例1のポリカーボネート(PC−1)と
を、重量比[(PC−8)/(PC−1)]=30/7
0で混合し、表2に示すような潤滑油特性を有する潤滑
油を得た。
【0124】
【実施例4】実施例1で得られたポリカーボネート(P
C−8)と参考例3のポリカーボネート(PC−3)と
を、重量比[(PC−8)/(PC−3)]=50/5
0で混合し、表2に示すような潤滑油特性を有する潤滑
油を得た。
【0125】
【実施例5】実施例1で得られたポリカーボネート(P
C−8)と参考例4のポリカーボネート(PC−4)と
を、重量比[(PC−8)/(PC−4)]=60/4
0で混合し、表2に示すような潤滑油特性を有する潤滑
油を得た。
【0126】
【実施例6】実施例2で得られたポリカーボネート(P
C−9)と参考例6のポリカーボネート(PC−6)と
を、重量比[(PC−9)/(PC−6)]=10/9
0で混合し、表2に示すような潤滑油特性を有する潤滑
油を得た。
【0127】
【実施例7】実施例2で得られたポリカーボネート(P
C−9)と参考例7のポリカーボネート(PC−7)と
を、重量比[(PC−9)/(PC−7)]=60/4
0で混合し、表2に示すような潤滑油特性を有する潤滑
油を得た。
【0128】上記実施例1ないし7で得られた潤滑油
は、いずれも100℃の動粘度が18cSt以上であ
り、粘度指数が130以上であり、フロンR−134a
との相溶性で、臨界温度が高温側68℃以上、低温側−
65℃未満の範囲に入り、高粘度で、かつ、フロンとの
相溶性、粘度特性、潤滑性に優れていた。
【0129】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、参考例1で得られたポリカーボネート
の赤外吸収スペクトル図である。
【図2】図2は、参考例5で得られたポリカーボネート
の赤外吸収スペクトル図である。
【図3】図3は、参考例6で得られたポリカーボネート
の赤外吸収スペクトル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C10N 40:04 40:24 40:25 40:30 (56)参考文献 特開 平4−18490(JP,A) 特開 平4−178354(JP,A) 特開 平4−331289(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10M 105/48 C10M 107/34 C10N 40:30 WPI(DIALOG)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式[I]で表わされるポリカー
    ボネートおよび下記の一般式[II]で表わされるポリ
    カーボネートを含有してなることを特徴とする潤滑油; C(CH2OR14 ・・・[I] [式[I]中、R1 は、それぞれ独立に、下式(A)で
    表わされる基である; −(R0 nCOOR2 ・・・(A) (上記式(A)において、R2 は、それぞれ独立に、炭
    素原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜3
    0のエーテル結合を有する炭化水素基であり、 R0は、エチレン基および/またはプロピレン基であ
    り、nは1〜24の整数である)]、 R3OCOO[(R4O)x4OCOO]n3 ・・・[II] [式[II]中、R3 は、炭素原子数1〜6の炭化水素
    基、または R5(OR6y− (R5 は、炭素原子数1〜6の炭化水素基であり、R6
    は、エチレン基またはプロピレン基であり、yは1〜1
    0である)で表わされるグリコールエーテル基であり、 R4 は、エチレン基および/またはプロピレン基であ
    り、xは1〜60であり、平均n値は0.5〜10であ
    る]。
  2. 【請求項2】前記潤滑油が冷凍機用潤滑油であることを
    特徴とする請求項1に記載の潤滑油。
  3. 【請求項3】オゾン層非破壊性フロンを含有しているこ
    とを特徴とする請求項2に記載の潤滑油。
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