JPH1045650A - 含フッ素ポリオキシアルキレン系化合物およびその製造方法ならびに用途 - Google Patents

含フッ素ポリオキシアルキレン系化合物およびその製造方法ならびに用途

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JPH1045650A
JPH1045650A JP8199356A JP19935696A JPH1045650A JP H1045650 A JPH1045650 A JP H1045650A JP 8199356 A JP8199356 A JP 8199356A JP 19935696 A JP19935696 A JP 19935696A JP H1045650 A JPH1045650 A JP H1045650A
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fluorine
polyoxyalkylene
carbon atoms
alkyl
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Application number
JP8199356A
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English (en)
Inventor
Genichirou Shioya
源市郎 塩冶
Hiroki Fukuda
博樹 福田
Iwahiro Otsuka
厳弘 大塚
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】幅広い温度範囲でヒドロフルオロカーボン系冷
媒と良好な相溶性を示し、かつ体積抵抗率、潤滑特性、
低吸湿性、耐久性などに優れる冷凍機油などとして有用
な含フッ素ポリオキシアルキレン系化合物を提供する。 【解決手段】ラジカル開始剤の存在下に、ポリオキシア
ルキレン系化合物と炭素数2〜18の含フッ素オレフィ
ンを反応させて得られる含フッ素ポリオキシアルキレン
系化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含フッ素ポリオキ
シアルキレン系化合物およびその製造方法、空調装置、
冷蔵庫などの圧縮型冷凍機などに用いる含フッ素ポリオ
キシアルキレン系化合物からなる冷凍機用潤滑油および
それを含む冷凍機用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオキシアルキレン化合物は、1価ま
たは多価の水酸基含有化合物にアルキレンオキシドなど
の環状エーテル化合物を反応させて得られる化合物で、
ポリウレタンの原料として広く使用されている。ポリオ
キシアルキレン化合物は界面活性剤、作動油、潤滑油、
またはポリウレタン以外の合成樹脂の原料、その他の用
途に、直接に、または、種々の化合物などを反応させて
使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、ポリオキシアル
キレン化合物を使用する分野において、従来求められな
かった種々のより高度な特性が要求されている。また、
規制フロンの撤廃により、従来規制フロンを使用してい
た軟質フォーム、硬質フォームの分野で、代替フロンへ
の切り替えや、他の発泡システムの採用を進めている
が、主として従来のポリオキシアルキレン化合物の溶解
性の低下から本来のポリオキシアルキレン化合物やその
ウレタン縮合物の有しうる諸物性が充分発現されないと
いう問題点があった。
【0004】これらの状況において、従来のように、開
始剤や反応させる環状エーテルの組み合わせ、末端基の
変成などの従来の技術によって得られるポリオキシアル
キレン化合物だけでは、充分に対応できず、新たな変成
技術が求められていた。
【0005】本発明は、ポリオキシアルキレン化合物を
用いる分野において、従来求められなかった種々の特性
を満たし、工業的にもコストの見合う、簡便で変成効果
の高い新たな合成方法、および、それによって得られる
新規の含フッ素ポリオキシアルキレン系化合物を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは従来のポリ
オキシアルキレン化合物の改質を行うため、種々の変成
方法を検討の結果、テトラフルオロエチレン(以下TF
Eとする)やクロロトリフルオロエチレンなどの含フッ
素オレフィンを、ラジカル開始剤を用いて形成したポリ
オキシアルキレン骨格中のラジカル部分と反応させるこ
とによって、含フッ素炭化水素基を容易にポリオキシア
ルキレン骨格中に導入できることを見いだした。また、
こうして得られた含フッ素ポリオキシアルキレン系化合
物が、従来のポリオキシアルキレン化合物では発現でき
なかった種々の優れた特性を有することを見いだした。
【0007】本発明は以下の(1)〜(4)の発明であ
る。 (1)式[−CR12 −CRf3 −O−]で表され
る単位、および式[−CR12 −CHR3 −O−]で
表される単位(式中、R1 、R2 は同一または相異なる
水素原子または炭素数1〜6のアルキル基、R3 は水素
原子、フェニル基または炭素数1〜8のアルキル基、R
f は炭素数2〜18の含フッ素アルキル基)を有する含
フッ素ポリオキシアルキレン系化合物。 (2)上記含フッ素ポリオキシアルキレン系化合物から
なる冷凍機用潤滑油。 (3)ヒドロフルオロカーボン系冷媒および上記含フッ
素ポリオキシアルキレン系化合物からなる冷凍機用潤滑
油を含む冷凍機用組成物。 (4)ラジカル開始剤の存在下に、式[−CR12
CHR3 −O−](式中、R1 、R2 は同一または相異
なる水素原子または炭素数1〜6のアルキル基、R3
水素原子、フェニル基または炭素数1〜8のアルキル
基)で表される単位を有するポリオキシアルキレン系化
合物と炭素数2〜18の含フッ素オレフィンを反応させ
ることを特徴とする上記含フッ素ポリオキシアルキレン
系化合物の製造方法。
【0008】本発明の式[−CR12 −CRf3
O−]で表される単位、および式[−CR12 −CH
3 −O−]で表される単位(式中、R1 、R2 は同一
または相異なる水素原子または炭素数1〜6のアルキル
基、R3 は水素原子、フェニル基または炭素数1〜8の
アルキル基、Rf は炭素数2〜18の含フッ素アルキル
基)を有する含フッ素ポリオキシアルキレン系化合物
は、本発明における冷凍機油としての用途をはじめ、冷
凍機油以外の潤滑油、界面活性剤、作動油などとして使
用できる。
【0009】本発明の上記含フッ素ポリオキシアルキレ
ン系化合物は、典型的には下記式(1)で表される。
【0010】
【化1】 R4 [(CR12 −CRf3 −O−) m − (CR12 −CHR3 −O−) n −R5k (1)
【0011】式(1)中、R4 は水酸基を1〜k個有す
る化合物の水酸基から水素原子を除いた残基、R1 、R
2 は同一または相異なる水素原子または炭素数1〜6の
アルキル基、R3 は水素原子、フェニル基または炭素数
1〜8のアルキル基、Rf は炭素数2〜18の含フッ素
アルキル基、R5 は水素原子、炭素数1〜18のアルキ
ル基または炭素数2〜18の有機カルボン酸から水酸基
を除いた残基、kは1〜12の整数、mは1〜100の
整数、nは1〜100の整数である。
【0012】本発明の含フッ素ポリオキシアルキレン系
化合物の原料である式[−CR12 −CHR3 −O
−](式中、R1 、R2 は同一または相異なる水素原子
または炭素数1〜6のアルキル基、R3 は水素原子、フ
ェニル基または炭素数1〜8のアルキル基)で表される
単位を有するポリオキシアルキレン系化合物は、典型的
には下記式(2)で表される。
【0013】
【化2】 R4 [(CR12 −CHR3 −O)p −R5k (2)
【0014】式(2)中、R4 は水酸基を1〜k個有す
る化合物の水酸基から水素原子を除いた残基、R1 、R
2 は同一または相異なる水素原子または炭素数1〜6の
アルキル基、R3 は水素原子、フェニル基または炭素数
1〜8のアルキル基、R5 は水素原子、炭素数1〜18
のアルキル基または炭素数2〜18の有機カルボン酸か
ら水酸基を除いた残基、kは1〜12の整数、pは2〜
100の整数である。
【0015】本発明の含フッ素ポリオキシアルキレン系
化合物において、含フッ素アルキル基としては、アルキ
ル基の水素の一部をフッ素で置換したポリ(またはモ
ノ)フルオロアルキル基またはアルキル基の水素の全部
をフッ素で置換したペルフルオロアルキル基がある。含
フッ素アルキル基中には、塩素や臭素などの他のハロゲ
ン原子を有していてもよい。
【0016】ポリ(またはモノ)フルオロアルキル基の
場合、その末端はCF3 −、CHF2 −、CH2 F−の
いずれでもよい。好ましい含フッ素アルキル基は炭素数
1〜4のポリ(またはモノ)フルオロアルキル基または
ペルフルオロアルキル基である。
【0017】式(1)中のmは1〜100の整数、nは
1〜100の整数であり、好ましくはmは1〜30の整
数、nは1〜50の整数であり、より好ましくはmは1
〜10の整数、nは1〜30の整数である。
【0018】式(1)中のmとnの好ましい関係は、1
/100≦m/(m+n)≦1/2であり、より好まし
くは1/20≦m/(m+n)≦1/3である。
【0019】式(1)中の[−CR12 −CRf3
−O−]の単位と[−CR12 −CHR3 −O−]の
単位の結合構造は、ブロック状でもランダム状でもよい
が、通常はランダム状である。
【0020】式(1)中のmとnの値は平均値であり、
k個有する[−CR12 −CRf3 −O−]の単位
と[−CR12 −CHR3 −O−]の単位の組合せに
は、例えば前者がm+1個で後者がn−1個である組合
せなどが存在しうる。
【0021】R1 、R2 、R3 、R5 のアルキル基およ
びRf の含フッ素アルキル基は直鎖状でも分岐状でもよ
い。
【0022】ポリオキシアルキレン系化合物に反応させ
る炭素数2〜18の含フッ素オレフィンとは、フッ素原
子を有しかつエチレン性不飽和結合を有する炭素数2〜
18の不飽和炭化水素である。ポリオキシアルキレン系
化合物との反応性を考えると、内部オレフィンよりも末
端に不飽和結合を有するオレフィンの方が好ましい。
【0023】具体的には、1H,1H,2H−ペルフル
オロ−1−デセン、1H,1H,2H−ペルフルオロ−
1−オクテン、1H,1H,2H−ペルフルオロ−1−
ヘキセンなど不飽和炭化水素の水素原子の一部が含フッ
素アルキル基に置換された化合物、モノフルオロエチレ
ン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン、
TFE、ジクロロジフルオロエチレン、プロピレンの水
素原子2〜5個がフッ素原子に置換された化合物、ヘキ
サフルオロプロピレン(以下HFPとする)などを例示
できる。含フッ素オレフィンの2量体、3量体もまた使
用できる。
【0024】これらの含フッ素オレフィンのうち、自己
重合性が高いものは、ポリオキシアルキレン系化合物へ
の反応よりも自己重合が進行してしまう場合があるの
で、反応性の観点からは、HFP、HFPの2量体また
は3量体、TFE、TFEの2量体などが好ましい。
【0025】ごく少量の付加で含フッ素ポリオキシアル
キレン系化合物のフッ素含有量をあげ、顕著に相溶性を
改善できる観点からは、含フッ素オレフィンとして、上
記不飽和炭化水素の水素原子の一部が含フッ素アルキル
基に置換された化合物、HFP、HFPの2量体または
3量体、TFE、TFEの2量体などが好ましい。
【0026】より厳しい条件下において熱的、化学的に
安定な含フッ素ポリオキシアルキレン系化合物を与える
観点からは、含フッ素オレフィンとして、フッ素子を有
しない不飽和結合を末端に有する1H,1H,2H−ペ
ルフルオロ−1−デセン、1H,1H,2H−ペルフル
オロ−1−オクテン、1H,1H,2H−ペルフルオロ
−1−ヘキセンなどの化合物が好ましい。
【0027】式(1)で表される含フッ素ポリオキシア
ルキレン系化合物は、例えば、ラジカル開始剤を用いて
ポリオキシアルキレン系化合物のポリオキシアルキレン
骨格中にラジカルを発生させ、これに含フッ素オレフィ
ンを付加させて得られる。
【0028】具体的には、耐圧式の反応器に、ポリオキ
シアルキレン系化合物とラジカル開始剤を加え、密封し
窒素置換したのち、必要量の含フッ素オレフィンを加
え、撹拌しながら、ラジカル開始剤の10時間半減期温
度以上に昇温し、ラジカル開始剤が消費されるまで反応
させる。反応後、低沸点物質を減圧留去して得られる。
【0029】反応系の圧力によっては、付加する含フッ
素オレフィンを反応器に備え付けたフィード管より順次
加えることもできる。また、必要に応じて、得られた反
応生成混合物を硫酸、リン酸などの酸処理や、合成マグ
ネシウム、活性白土、活性炭などを用いた吸着処理など
の精製を行うこともできる。
【0030】反応器に仕込むポリオキシアルキレン系化
合物の量は、反応器の内容量に近いほど容積効率が良好
になるが、含フッ素オレフィンが反応温度で気体の場
合、充填量によってはきわめて高い圧力となるため、通
常、内容積に対して5〜95%、望ましくは15〜50
%の充填率で用いる。
【0031】ラジカル開始剤としては、ペルオキシド
系、ジアゾ系いずれも使用できる。生成したラジカルの
反応効率が良好である点から、ペルオキシド系の開始剤
が好ましい。
【0032】ラジカル開始剤の量は、ラジカル開始剤が
基本的には1モルで2つ以上のラジカルを発生させるた
め、加える含フッ素オレフィンの量の半分のモル数を目
安とする。通常、ラジカル効率を考えて含フッ素オレフ
ィンの量の1/4のモル数〜等モル数を用いる。
【0033】反応温度については特に限定されず、ラジ
カル開始剤の10時間半減期温度と1時間半減期温度を
目安に温度を設定するが、付加する含フッ素オレフィン
の物性、特にTFEなど高温で爆発的に自己重合を行う
可能性のある含フッ素オレフィンではこの限りではな
く、低い温度領域を選択する場合がある。逆に、HFP
のようにほとんど自己重合しない化合物では、反応効率
を考えて1時間半減期温度や1分間半減期温度よりも高
い温度で反応させることもできる。
【0034】式(2)で表されるポリオキシアルキレン
系化合物において、pは2〜200の整数であり、好ま
しくは2〜80の整数、より好ましくは2〜40の整数
である。実際の使用や、含フッ素オレフィンを反応させ
た後のフッ素変成の効果の点から、ポリオキシアルキレ
ン系化合物の官能基数は1〜12から選択される。
【0035】このポリオキシアルキレン系化合物は触媒
の存在下、活性水素化合物と炭素数2以上の環状エーテ
ルを反応させて得られるポリオキシアルキレン化合物、
またはその誘導体である。活性水素化合物としては、水
酸基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル基などの
アルキレンオキシドと反応しうる官能基を有する化合物
である。水酸基を有する化合物としては、モノヒドロキ
シ化合物、ポリヒドロキシ化合物のいずれも使用でき
る。
【0036】モノヒドロキシ化合物としては、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−エチ
ルヘキサノール、高級脂肪族モノアルコールなどの1価
アルコール、フェノール、アルキル置換フェノールなど
のモノヒドロキシ化合物およびこれらモノヒドロキシ化
合物の環状エーテル付加物が例示できる。これらは2種
以上併用してもよい。
【0037】アルキル置換フェノールとしては、クレゾ
ール、エチルフェノール、ブチルフェノール、ジブチル
フェノール、ヘキシルフェノール、オクチルフェノー
ル、ノニルフェノール、ジノニルフェノール、ドデシル
フェノールなどがある。アルキル置換フェノールのアル
キル鎖部分は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよ
く、またアルキル置換フェノールの炭素数は7〜30が
好ましい。アルキル置換フェノールは、HFC系冷媒と
の相溶性および体積抵抗率を両立させる含フッ素ポリオ
キシアルキレン系化合物を与えるため好ましい。
【0038】ポリヒドロキシ化合物の代表例は、多価ア
ルコール、多価フェノール、およびこれらポリヒドロキ
シ化合物の環状エーテル付加物である。これらは2種以
上併用してもよい。
【0039】多価アルコールとしてはエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、水、ネオペンチルグリコール、
3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグ
リセリン、ソルビトール、デキストロース、メチルグル
コシド、シュークロースなどが例示できる。
【0040】多価フェノールとしては、ビスフェノール
A、ホルムアルデヒド初期縮合物などが例示できる。
【0041】アミノ基含有化合物としては、ピペラジ
ン、アニリン、モノエノタールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、アンモニア、アミノエチ
ルピペラジン、エチレンジアミン、トリレンジアミン、
ジエチレントリアミン、およびその環状エーテル付加物
などが例示できる。
【0042】炭素数2以上の環状エーテルとしては、環
内に1個の酸素原子を有する3〜4員の環状エーテル基
を含む化合物が適当であり、好ましくは3員環状エーテ
ル基を1個有する化合物(モノエポキシド)である。特
に好ましい化合物は、炭素数2、3または4のアルキレ
ンオキシドである。その他、スチレンオキシド、グリシ
ジルエーテル、その他のモノエポキシドも使用しうる。
【0043】好ましい環状エーテルは、エチレンオキシ
ド(以下EOとする)、プロピレンオキシド(以下PO
とする)、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレ
ンオキシド、イソブチレンオキシド、オキセタン、メチ
ルオキセタン、2−エチルヘキシルグリシジルエーテ
ル、フェニルグリシジルエーテルである。
【0044】これら環状エーテルは2種以上併用でき、
その場合、それらを混合して反応させたり、順次反応さ
せたりできる。特に好ましい環状エーテルはEO、PO
および1,2−ブチレンオキシドから選ばれる1種また
は2種以上の組合せである。
【0045】冷凍機油用潤滑油としては、用いる環状エ
ーテルにPOを必須とするものが、粘度特性や体積抵抗
率の観点から好ましい。また、体積抵抗率を向上させる
には、EO、POよりもブチレンオキシドを用いる方が
効果的である。しかし、HFC系冷媒との相溶性は逆に
低下するため、ポリオキシアルキレン骨格中に占めるブ
チレンオキシドの含有率は25重量%以下のものが好適
である。
【0046】ポリオキシアルキレン化合物の誘導体は、
ポリオキシアルキレン化合物の末端水酸基をカルボキシ
ル化、アルキルエーテル化などにより変性したものであ
る。アルキルエーテル化したポリオキシアルキレン化合
物は、体積抵抗率を大きくできるため好ましい誘導体で
ある。
【0047】カルボキシル化に用いる有機カルボン酸と
しては、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、
ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキ
サン酸、ノナン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン
酸、オレイン酸、ステアリン酸などの炭素数2〜18の
直鎖状、分岐鎖状の飽和1価カルボン酸、またはこれら
のカルボン酸とアルコールとのエステル、またはこれら
のカルボン酸の酸無水物が用いられる。カルボン酸とア
ルコールとのエステルにおけるアルコールは炭素数1〜
3の低沸点アルコールが好ましい。
【0048】また、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、
フマル酸、フタル酸などの2価のカルボン酸、またはこ
れらのカルボン酸と低沸点アルコールとのエステル、ま
たはこれらのカルボン酸の酸無水物も使用できる。
【0049】カルボキシル化は、これらのカルボン酸、
カルボン酸エステルまたは酸無水物をポリオキシアルキ
レン系化合物に加え、パラトルエンスルホン酸、硫酸な
どの酸触媒、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの
アルカリ触媒などの触媒の存在下、または無触媒で加熱
撹拌しながら、脱水または脱アルコールすることで行わ
れる。
【0050】アルキルエーテル化には、強アルカリ条件
で炭素数1〜18のモノハロアルカンと反応させる方
法、アルキル硫酸を用いる方法などがある。強アルカリ
条件でのモノハロアルカンと反応させる方法は、モノハ
ロアルカンの炭素数にかかわらず、アルキルエーテル化
できるので好ましい。
【0051】モノハロアルカンとしては、塩化メチル、
臭化メチル、塩化エチル、臭化エチル、塩化プロピル、
臭化プロピル、塩化ブチル、臭化ブチル、塩化ヘキシ
ル、臭化ヘキシル、塩化オクチル、臭化オクチル、塩化
デシル、臭化デシル、塩化ドデシル、臭化ドデシル、塩
化テトラデシル、臭化テトラデシル、塩化ヘキサデシ
ル、臭化ヘキサデシル、塩化ステアリル、臭化ステアリ
ルなどの炭素数1〜8のアルカンのモノ塩化物、モノ臭
化物などが用いられる。
【0052】また、モノハロアルカンは直鎖状でも分岐
状でもよい。これらのモノハロアルカンを用いてアルキ
ルエーテル化を行う場合、強アルカリ条件にて反応を行
うが、強アルカリ条件にするためには、通常、アルキル
エーテル化したいポリオキシアルキレン化合物に水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウムなど、ア
ルカリ金属の水酸化物を加える方法、上記アルカリ金属
の水酸化物を加えた後、減圧下で水を除く方法、ナトリ
ウムやカリウム、セシウムなどのメトキシド、エトキシ
ドを単体またはアルコール溶液の形で加える方法などが
ある。
【0053】アルキルエーテル化の反応は、通常、30
〜150℃の温度で行い、多くの場合、モノハロアルカ
ンの沸点が反応温度より低いので、反応は加圧状態で行
い、圧力変化により反応の進行を確認する。反応後、副
生した塩(塩化ナトリウム、塩化カリウムなど)を除く
ため、水を加え撹拌、静置後、下層の水層を除き、残っ
た上層に塩の吸着剤を加え塩を除いてアルキルエーテル
化物を得る。アルキル硫酸を用いるアルキルエーテル化
は、炭素数1〜3のアルキルエーテル化物を得る場合に
適する。
【0054】触媒の存在下、活性水素化合物と炭素数2
以上の環状エーテルの反応は、両者を同時に反応させて
もよく、両者の反応系に環状エーテルを徐々に加えなが
ら反応させてもよい。用いる触媒としては、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化セシウムなどのアルカ
リ触媒、三フッ化ホウ素などの酸触媒、複合金属シアノ
錯体(DMC)などの金属錯体触媒などが使用できる。
反応温度は、−20℃〜+180℃が好ましく、より好
ましくは0℃〜130℃である。
【0055】本発明における含フッ素ポリオキシアルキ
レン系化合物の100℃での動粘度は0.01〜100
cStが好ましく、0.5〜30cStがさらに好まし
い。40℃での動粘度は1〜10000cStが好まし
く、1〜1000cStがさらに好ましい。また、HF
C系冷媒との低温での二層分離温度が0℃以下、さらに
は−10℃以下であり、高温での二層分離温度が+30
℃以上、さらには+50℃以上であることが好ましい。
【0056】本発明の冷凍機用潤滑油には、HFC系冷
媒との相溶性を損なわない範囲で、鉱物油、ポリα−オ
レフィン油、アルキルベンゼン油、ポリオールエステル
油、ポリエーテル油、ペルフルオロポリエーテル油、フ
ッ素化シリコーン油、リン酸エステル油などを混合して
もよい。混合割合は、本発明の冷凍機用潤滑油100重
量部に対して1〜300重量部、さらには10〜100
重量部が好ましい。
【0057】本発明は、さらにHFC系冷媒と本発明の
冷凍機用潤滑油を含む冷凍機用組成物を提供する。本発
明の冷凍機用組成物における、HFC系冷媒と冷凍機用
潤滑油の割合は特に限定されない。
【0058】本発明の冷凍機用組成物には、潤滑性を向
上させるためにトリアリールホスフェート、トリアリー
ルホスファイト、トリアルキルホスフェート、トリアル
キルホスファイト、アルキルジチオリン酸亜鉛、アリー
ルジチオリン酸亜鉛、モリブテンジチオホスフェート、
モリブデンジチオカルバメートなどの摩耗防止剤、酒石
酸エステル、グリセリンエーテル、グリセリンエステル
などの化合物を含めることが有効である。
【0059】また、組成物中の水や酸をトラップするた
めに、エポキシ基を有する化合物、オルトエステル、ア
セタール、カルボジイミドなどの化合物を含めることが
有効である。また、熱安定性を向上させるためにラジカ
ルトラップ能を有するフェノール系化合物や芳香族アミ
ン系化合物を含めることが有効である。
【0060】本発明の冷凍機用組成物には、種々のHF
C系冷媒を1種単独でまたは2種以上の混合物として使
用できる。本発明に用いられるHFC系冷媒としては、
HFC−32、HFC−125、HFC−134a、
1,1,1−トリフルオロエタン(以下、HFC−14
3aという)、1,1−ジフルオロエタンおよび1,
1,2,2−テトラフルオロエタンなどが挙げられる。
【0061】混合物としては、特にHFC−32、HF
C−125およびHFC−134aの混合物、HFC−
125、HFC−134aおよびHFC−143aの混
合物、HFC−125およびHFC−143aの混合物
またはHFC−32およびHFC−125の混合物が好
ましい。
【0062】
【実施例】
[例1:ポリオキシアルキレン化合物の合成]ステンレ
ス製の耐圧オートクレーブ中に、グリセリンにPOを反
応させて得られる分子量1000のポリオキシプロピレ
ンポリオール700gと95%水酸化カリウム6.8g
を窒素雰囲気下に投入した。これを120℃に昇温し、
脱水を行った。
【0063】次に95℃に降温し、この温度に維持しな
がらPOを連続的に導入し、3時間かけて1470gの
POを導入した。反応終了後未反応のPOを減圧下留去
した。リン酸水溶液を添加して水酸化カリウムを中和し
た後、酸化マグネシウム含有の合成吸着剤である協和化
学社製KW−1000およびKW−600をポリオキシ
アルキレン化合物100重量部に対してそれぞれ1重量
部添加して過剰のリン酸および水酸化カリウム、中和塩
などの無機化合物を吸着させ、濾過、乾燥してポリオキ
シアルキレン化合物を得た。得られた化合物の水酸基価
は55.8mgKOH/gであった。
【0064】[例2:ポリオキシアルキレン化合物誘導
体の合成]ステンレス製の耐圧オートクレーブ中に、例
1で得られた化合物2100gとナトリウムメトキシド
(28%メタノール溶液)170gを窒素雰囲気下に投
入した。これを120℃に昇温し、脱水、脱メタノール
を行った。水分計およびガスクロマトグラフで、系中の
水分およびメタノール含有量がそれぞれ500ppm以
下であるのを確認後、80℃で塩化メチルを43g導入
し、その後温度を120℃まで昇温し、反応を行った。
【0065】反応終了後、未反応の塩化メチルを減圧下
留去した。その後窒素で常圧に戻したのち水2500g
を加え70℃にて2時間撹拌して系中に生成した塩(塩
化ナトリウム)を溶解させた。水層と有機層を分離し、
有機層に吸着剤であるKW−1000およびKW−60
0をポリオキシアルキレン化合物100重量部に対して
それぞれ1重量部添加して過剰の水酸化カリウムを吸着
させ、濾過、乾燥してポリオキシアルキレン化合物誘導
体を得た。得られた化合物の水酸基価は2.8mgKO
H/gであり、水酸基のメチル化率は95.0%であっ
た。
【0066】[例3:ポリオキシアルキレン化合物の合
成]ステンレス製の耐圧オートクレーブ中に、パラ−t
−ブチルフェノール750gを加え100℃で加熱、溶
解させた後、ナトリウムメトキシド(28%メタノール
溶液)26.3gを窒素雰囲気下に投入した。これを1
20℃に昇温し、脱水、脱メタノールを行った。次に9
5℃に降温し、この温度に維持しながらPOを連続的に
導入し、3時間かけて1800gのPOを導入した。3
時間熟成した後未反応のPOを減圧下留去した。
【0067】リン酸水溶液を添加して水酸化カリウムを
中和した後、吸着剤であるKW−1000およびKW−
600をポリオキシアルキレン化合物100重量部に対
してそれぞれ1重量部添加して過剰のリン酸および水酸
化カリウム、中和塩などの無機化合物を吸着させ、濾
過、乾燥してポリオキシアルキレン化合物を得た。得ら
れた化合物の水酸基価は117mgKOH/gであっ
た。
【0068】[例4:ポリオキシアルキレン化合物誘導
体の合成]ステンレス製の耐圧オートクレーブ中に、例
3で得られた化合物2000gと95%水酸化ナトリウ
ム492gを窒素雰囲気下に投入した。これを80℃に
昇温し、水分を含有したままで、塩化メチルを295g
導入し、その後温度を120℃まで昇温し、反応を行っ
た。
【0069】反応終了後、未反応の塩化メチルを減圧下
留去した。その後窒素で常圧に戻したのち水2500g
を加え70℃にて2時間撹拌して系中に生成した塩(塩
化カリウム) を溶解させた。さらに過剰に加えたカリウ
ム分を中和するためにリン酸120gを加え15分撹拌
した。
【0070】水層と有機層を分離し、有機層に吸着剤で
あるKW−1000およびKW−600をポリオキシア
ルキレン化合物100重量部に対してそれぞれ1重量部
添加して過剰のリン酸および水酸化カリウムを吸着さ
せ、濾過、乾燥してポリオキシアルキレン化合物誘導体
を得た。得られた化合物の水酸基価は1.5mgKOH
/gであり、水酸基のメチル化率は98.7%であっ
た。
【0071】[例5:ポリオキシアルキレン化合物の合
成]ステンレス製の耐圧オートクレーブ中に、ソルビト
ールにPOを反応させて得られる分子量1000のポリ
オキシプロピレンポリオール1080gと水酸化カリウ
ム16.2gを窒素雰囲気下に投入した。これを120
℃に昇温し、脱水を行った。次に95℃に降温し、この
温度に維持しながらPOを連続的に導入し、6時間かけ
て3420gのPOを導入した。
【0072】反応終了後、未反応のPOを減圧下留去し
たのち、EOを1150g導入した。反応終了後、未反
応のEOを減圧下留去した。20%硫酸水溶液をアルカ
リ量に対して1.05倍当量添加し70℃にて2時間撹
拌した。その後、酸化マグネシウム含有の合成吸着剤で
ある協和化学社製KW−500をポリオキシアルキレン
化合物100重量部に対して0.5重量部添加して、過
剰の硫酸を吸着させ、濾過、乾燥してポリオキシアルキ
レン化合物を得た。得られた化合物の水酸基価は62.
3mgKOH/gであった。
【0073】[例6:ポリオキシアルキレン化合物誘導
体の合成]ステンレス製の耐圧オートクレーブ中に、例
5で得られた化合物1350gおよび無水酢酸を窒素雰
囲気下に投入した。140℃で3時間撹拌反応させ、引
き続き、副生する水および酢酸を減圧下で留去し反応を
終結させた。得られたポリオキシアルキレン化合物誘導
体の水酸基価は1.25mgKOH/gで、アセチル化
率98%であった。
【0074】[例7〜14:ポリオキシアルキレン系化
合物の合成]種々のポリオキシアルキレン系化合物を例
1の操作に準じて合成した。得られた化合物の構造を例
1〜6のポリオキシアルキレン系化合物の構造とともに
表2に示す。表2〜3中の略号の意味は、表1のとおり
である。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】[例15:含フッ素ポリオキシアルキレン
系化合物の合成]ステンレス製の耐圧オートクレーブ中
に、例1で得られた化合物200gとベンゾイルペルオ
キシド20gを窒素雰囲気下で加えた後、系の窒素置換
を3回行い、充分に酸素を除いてから、HFP45gを
加え、室温から90℃まで、30℃/時間の昇温速度で
昇温した後、90℃で2時間反応を行った。
【0078】温度の上昇ともに最大15kg/cm2
で内圧が上昇したが、反応の進行とともに圧力は減少し
一定の値になった。その後さらに90℃で1時間撹拌し
たのち、ガス相を採取してガスクロマトグラフで分析し
たところ、HFPのピークが消滅し、HFPが完全に消
費されたことを確認した。
【0079】反応後、室温で気相をパージし、窒素置換
を2回行った後反応生成物を取り出した。このときの重
量を測ると263gであった。減圧蒸留し低沸物を除
き、引き続き吸着剤であるKW−1000およびKW−
600を含フッ素ポリオキシアルキレン系化合物100
重量部に対してそれぞれ1重量部添加して、系中の不純
物を吸着させ、濾過、乾燥して含フッ素ポリオキシアル
キレン化合物を得た。
【0080】得られた化合物は、IR分析では、C−F
結合に起因する波数1720cm-1の特徴的なピークを
はじめ種々のピークが形成され、19F−NMRおよび13
C−NMR分析では、HFPが付加して例1で得られた
化合物の−CHR3 −が−CRf3 −となったことを
確認した。
【0081】[例16〜28:含フッ素ポリオキシアル
キレン系化合物の合成]例15と同様にして、含フッ素
オレフィンの付加を行った。得られた化合物の構造を例
15の含フッ素ポリオキシアルキレン系化合物の構造と
ともに表3に示す。
【0082】ラジカル開始剤として、例15、21およ
び27ではベンゾイルペルオキシド、例16、18、2
0、22、23、24および28ではパーブチルO(日
本油脂製;t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノ
エート)、例17および26ではパーロイルNPP−5
0M(日本油脂製;ジ−n−プロピルペルオキシジカー
ボネート)、例19および25ではアゾビスイソブチロ
ニトルを用いた。
【0083】
【表3】
【0084】「例29〜45」例21〜28で得られた
含フッ素ポリオキシアルキレン系化合物(それぞれ、順
に例29〜36に対応する。)、例7〜14で得られた
ポリオキシアルキレン系化合物(それぞれ、順に例37
〜44に対応する。)、および日本サン石油製ナフテン
系鉱油スニソ4GS(以下、スニソ油と略す。例45に
対応する。)の各試料油について動粘度、体積抵抗率お
よび冷媒との相溶性を測定し、冷凍機油としての性能を
評価した。その結果を表4に示す。
【0085】「動粘度」は40℃における値(単位:c
St)であり、JIS−K2283に準じて測定した。
「体積抵抗率」はJIS−C2101(電気絶縁油試
験)に準じて測定した(単位:Ω/cm)。「冷媒との
相溶性」はガラス管に試料油と混合冷媒[HFC−32
/HFC−125=50/50(重量比)]を、試料油
が全体の10体積%となる割合で合計2mlになるよう
に採取し、混合し、密封し、このガラス管を恒温槽に入
れ、−30〜+30℃における試料油と冷媒の相溶性を
測定した。例29〜36は実施例、例37〜45は比較
例である。
【0086】
【表4】
【0087】「例46〜53」例21〜27で得られた
含フッ素ポリオキシアルキレン系化合物(それぞれ、順
に例46〜52に対応する。)およびイソオクタン酸と
ペンタエリスリトールとのテトラエステル(以下、エス
テル油と略す。例53に対応する。)の各試料油につい
て次に示すシールドチューブ試験を行い、冷凍機油とし
ての性能を評価した。
【0088】すなわち、内容量300mlのステンレス
製オートクレーブに試料油70g、混合冷媒[HFC−
32/HFC−125=50/50(重量比)]70g
を入れ、さらに鉄、銅、アルミニウムの金属片を各1枚
ずつ加え、密封した後175℃で14日間加熱を行っ
た。
【0089】テスト終了後、各試料を減圧脱気して混合
冷媒、ガス成分および水分を除去した後、試料油の外
観、酸価(単位:mgKOH/g)および金属片の外観
を測定した。結果を表5に示す。試料油の外観は着色度
(JIS−K2580− ASTM色)に準じて測定し
た。例46〜52は実施例、例53は比較例である。
【0090】
【表5】
【0091】
【発明の効果】本発明の含フッ素ポリオキシアルキレン
系化合物は、従来のポリオキシアルキレン化合物の一部
に、工業的に簡便な方法でフッ素原子を結合させること
で、従来のポリオキシアルキレン化合物の持つ種々の特
性を大きく改善でき、ポリウレタンの原料、界面活性
剤、作動油、潤滑油またはポリウレタン以外の合成樹脂
の原料として有用である。
【0092】特に、HFC系冷媒との相溶性に優れ、分
子内にエステル結合のような加水分解する結合を有さな
い化合物のため、加水分解に対する安定性が高く、かつ
高い体積抵抗率を有する化合物であり、代替フロン冷媒
用の冷凍機油として優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F25B 1/00 395 F25B 1/00 395Z // C10N 30:00 40:30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式[−CR12 −CRf3 −O−]で
    表される単位、および式[−CR12 −CHR3 −O
    −]で表される単位(式中、R1 、R2 は同一または相
    異なる水素原子または炭素数1〜6のアルキル基、R3
    は水素原子、フェニル基または炭素数1〜8のアルキル
    基、Rf は炭素数2〜18の含フッ素アルキル基)を有
    する含フッ素ポリオキシアルキレン系化合物。
  2. 【請求項2】請求項1の化合物からなる冷凍機用潤滑
    油。
  3. 【請求項3】ヒドロフルオロカーボン系冷媒および請求
    項2の冷凍機用潤滑油を含む冷凍機用組成物。
  4. 【請求項4】ラジカル開始剤の存在下に、式[−CR1
    2 −CHR3 −O−](式中、R1 、R2 は同一また
    は相異なる水素原子または炭素数1〜6のアルキル基、
    3は水素原子、フェニル基または炭素数1〜8のアル
    キル基)で表される単位を有するポリオキシアルキレン
    系化合物と炭素数2〜18の含フッ素オレフィンを反応
    させることを特徴とする請求項1の含フッ素ポリオキシ
    アルキレン系化合物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7956124B2 (en) 2006-11-13 2011-06-07 E.I. Du Pont De Nemours And Company Polyfluoroether based polymers
WO2020031797A1 (ja) * 2018-08-06 2020-02-13 Jxtgエネルギー株式会社 潤滑方法

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