JPWO2014069016A1 - ノズル管理機 - Google Patents

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Abstract

電気部品装着機において電気部品を保持するために使用される吸着ノズルNを管理するためのノズル管理機80を、それぞれに吸着ノズルを載置可能な複数のパレットNPを備えたノズル収容装置100と、それら複数のパレットの各々に載置されている吸着ノズルを移載するノズル移載装置104とを備えるように構成する。ノズル収容装置においてパレットに載置されている吸着ノズルを、ノズル移載装置によって、種々の目的の下、例えば、電気部品装着機において使用される際に載置されるノズルトレイNTに移載したり、或いは、そのパレット内の別の箇所や別のパレットに移載したりすることができるため、実用性の高いノズル管理機が実現される。

Description

本発明は、電気部品装着機において電気部品を保持するために使用される吸着ノズルを管理するためのノズル管理機に関する。
多くの電気部品装着機では、電気部品を回路基板に装着する際に、その電気部品は吸着ノズルによって保持される。そのような電気部品装着機において適切な吸着ノズルを用いることは、電気部品の装着精度を高く維持するために重要なことである。これまでに、例えば、吸着ノズルの洗浄に関しては、下記特許文献1に記載された技術が、吸着ノズルの検査に関しては、下記特許文献2,特許文献3に記載された技術が、それぞれ存在している。
特開2012−114237号公報 特開2012−4306号公報 特開2010−258185号公報
発明の解決しようとする課題
上記のような特許文献が存在する事実からも解るように、適切な吸着ノズルを使用するためには、吸着ノズルを適切に管理する必要がある。そのため、吸着ノズルの適切な管理を行うことのできるノズル管理機、特に、実用性の高いノズル管理機が望まれている。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高いノズル管理機を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のノズル管理機は、電気部品装着機において電気部品を保持するために使用される吸着ノズルを管理するためのノズル管理機であって、それぞれに吸着ノズルを載置可能な複数のパレットを備えたノズル収容装置と、それら複数のパレットの各々に載置されている吸着ノズルを移載するノズル移載装置とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、上記ノズル収容装置においてパレットに載置されている吸着ノズルを、上記ノズル移載装置によって、種々の目的の下、例えば、電気部品装着機において使用される際に載置されるノズルトレイに移載したり、或いは、そのパレット内の別の箇所や別のパレットに移載したりすることができるため、実用性の高いノズル管理機が実現される。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求の範囲と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、それらの発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、以下の各項に付随する記載,実施形態の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から何某かの構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に、(31)項が請求項2に、(6)項が請求項3に、(8)項が請求項4に、(41)項が請求項5に、(46)項が請求項6に、(51)項が請求項7に、(61)項が請求項8に、(62)項が請求項9に、(64)項が請求項10に、(65)項が請求項11に、(71)項が請求項12に、(72)項が請求項13に、(73)項が請求項14に、(12)項が請求項15に、それぞれ相当する。
≪基本的構成≫
以下のいくつかの態様は、ノズル管理機(以下、単に「管理機」という場合がある)の基本的構成に関する態様であり、ノズル収容装置の構成に関する限定を加えた態様が含まれている。
(1)電気部品装着機において電気部品を保持するために使用される吸着ノズルを管理するためのノズル管理機であって、
それぞれに吸着ノズルを載置可能な複数のパレットを備えたノズル収容装置と、
前記複数のパレットの各々に載置されている吸着ノズルを移載するノズル移載装置と
を備えたノズル管理機。
本態様によれば、上記ノズル収容装置においてパレットに載置されている吸着ノズル(以下、単に「ノズル」と言う場合がある)を、上記ノズル移載装置(以下、単に「収容装置」と言う場合がある)によって、種々の目的の下、例えば、電気部品装着機において使用される際に載置されるノズルトレイ(後に詳しく説明する)に移載したり、或いは、そのパレット内の別の箇所や別のパレットに移載したりすることができるため、実用性の高いノズル管理機が実現される。
本態様における「パレット」は、ノズル載置器若しくは収容器(コンテナ)と呼ぶことのできるものであり、本態様では、パレット単位で、複数のノズルが収容される。本態様によれば、収容装置からの出し入れ,ノズルに対する処置もパレット単位で行えることで、利便性に富んだ管理機が実現される。
(2)前記複数のパレットの各々が、それぞれに1つの吸着ノズルが載置される複数の載置部を有する(1)項に記載のノズル管理機。
パレットに上記載置部を設けることにより、パレット内にノズルをしっかりと保持することが可能となる。逆に言えば、上記載置部は、ノズルのズレ動きを防止可能な構造とすることが望ましい。
(3)前記複数のパレットの1以上のものの各々が、互いに種別において異なる複数種の吸着ノズルを載置可能に構成された(1)項または(2)項に記載のノズル管理機。
1つのパレットに1の種別のノズルしか載置できないとすれば、ノズルの種別に応じてパレットの種類も豊富化しなければならず、その豊富化には、ある意味での面倒さが伴う。複数種のノズルを載置可能なパレットとすれば、パレットの種類を少なくすることが可能であり、その面倒さを回避若しくは軽減できることになる。つまり、本態様では、パレットの汎用化が実現されているのである。また、収容装置全体で考えれば、1の種別のノズルしか載置できないパレットを複数種類準備した場合、全体のパレット数には制限があるため、ノズルの種別毎のパレット数を少なくせざるを得ないことになる。それに対して、複数種のノズルを載置可能なパレットを採用することにより、ノズルの種別にあまり左右されることなく、収容装置を簡便に運用することが可能となる。なお、上記面倒さの回避,収容装置の簡便なる運用といった観点からすれば、当該管理機が対象とするすべての種別のノズルが載置可能なパレットを採用することが望ましい。
一般的に、ノズルは、後に説明するフランジを有しており、上方から見た場合、円い形状をしている。その円い形状のノズルをパレットに並べて配置した場合、比較的外径の大きなノズルでは、配置効率が悪いものとなる。つまり、パレットの面積に比較して、ノズル、詳しくは、それのフランジが占める面積が相当に小さくなるのである。そのことに鑑みれば、比較的外径の大きなノズルと比較的外径の小さなノズルとを混在させて配置することにより、つまり、それらを互い違いに配置することにより、載置できるノズルの数を多くすることが可能となる。極端に言えば、大きな外径のノズルの隙間に小さな外径のノズルを配置することで、配置効率は、大きく向上するのである。その観点からすれば、本態様では、互いにサイズの異なる複数種のノズル,特に,フランジの外径の異なる複数種のノズルを載置可能に構成することが望ましい。
なお、上述の態様、つまり、パレットに複数の載置部を設けた態様においては、それら複数の載置部の少なくとも一部が、互いに種別において異なる複数種のノズルを載置可能なように構成することもできる。1の種別のノズルしか載置できない載置部とすれば、1つのパレットに複数種のノズルを載置する場合、そのパレットには、たくさんの種類の載置部を設けなければならない。その場合、多くの載置部にノズルが載置されない事態も起こり得る。つまり、空となっている載置部が多く存在する可能性が高まるのである。載置部に複数種のノズルを載置可能にすることにより、つまり、複数種のノズルで共用される載置部を設けれることにより、パレットを汎用化しつつ、そのパレットに効率的にノズルを載置することが可能となる。なお、サイズにおいて互いに異なる複数種のノズルをも1つの載置部に載置可能に構成すれば、より効率的にノズルをパレットに載置することが可能となる。
(4)前記ノズル収容装置が、前記複数のパレットを当該ノズル収容装置内において移動させるパレット移動装置を有する(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
本態様によれば、収容装置の中でパレットが移動可能とされていることで、特定の位置における収容装置からのパレットの搬出,収容装置への搬入を行わせることが可能となる。本態様におけるパレット移動装置は、複数のパレットの各々を単独で移動させるように構成されていてもよく、また、複数のパレットを同時にすなわち一緒に移動させるように構成されていてもよい。
(5)前記パレット移動装置が、前記複数のパレットを同時に循環移動させるパレット循環装置である(4)項に記載のノズル管理機。
本態様におけるパレット移動装置では、その装置の構造を比較的簡便な構造としつつ、その構造に依拠して、複数のパレットを一緒に同じ経路に沿って移動させることが可能である。
(6)当該ノズル管理機が、
前記複数のパレットのうちの1つを、前記ノズル収容装置から、前記ノズル移載装置による吸着ノズルの移載が可能な位置として設定された移載位置に移送する移載用パレット移送装置を備え、
前記ノズル移載装置が、前記移載用パレット移載装置によって前記移載位置に移送された前記複数のパレットのうちの1つに載置されている吸着ノズルを移載するように構成された(1)項ないし(5)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
本態様における「移載用パレット移送装置」は、1のパレットに載置された複数のノズルをそのパレットごと移送する「パレット移送装置」の一形態であり、「ノズル移送装置」の一形態と考えることができる。本態様によれば、収容装置と移載装置との間の複数のノズルの運搬を比較的容易に行うことが可能となる。なお、移載用パレット移送装置(以下、単に「移送装置」という場合がある)は、収容装置内のどの位置に位置するかに拘わらず任意のパレットを移送するように構成されていてもよく、また、後に説明するように、特定の位置に位置するパレットだけを移送するように構成されていてもよい。前者の構成は、収容装置がパレット移動装置を有していない場合において有効である。なお、移送装置は、移載位置に位置させられているパレットを収容装置に移送する機能、つまり、パレットを返送する機能を有していることが望ましい。
(7)前記ノズル収容装置が、前記複数のパレットを当該ノズル収容装置内において移動させるパレット移動装置を有し、
前記移載用パレット移送装置が、そのパレット移動装置によって設定位置に移動させられた前記複数のパレットのうちの1つを、前記移載位置に移送するように構成された。
本態様における移送装置は、収容装置が有する複数のパレットのうち特定の位置に位置する1つのパレットを移送する機能を有している。つまり、本態様では、収容装置内においてパレットがパレット移動装置によって特定のステーションに移動させられた場合に、そのステーションと移載装置との間でパレットの移送が行われる。本態様によれば、収容装置内の特定の位置と移載装置との間でパレットを移送すればよいことから、移送装置の構造を簡便化することが可能となる。
(8)前記移載用パレット移送装置が、
前記複数のパレットのうちの2以上のものが、一時期において、それぞれが前記移載位置である2以上の移載位置にそれぞれ位置するように、それら前記複数のパレットのうちの2以上のものを、順次、移送するように構成された(6)項または(7)項に記載のノズル管理機。
本態様によれば、移送装置によって、複数のパレットが移載装置による移載が可能な位置に位置させられることなり、それら複数のパレットのいずれに載置されているノズルをも一時期に後述のノズルトレイに移載することが可能となり、また、それら複数のパレット間のノズルの移載が可能となる。したがって、本態様によれば、相当に利便性に富んだノズル管理機が実現されることになる。
≪ノズル移載装置の構成≫
以下のいくつかの態様は、ノズル移載装置の構成に関する限定を加えた態様である。
(11)前記ノズル移載装置が、1つの吸着ノズルを保持するノズル保持具と、そのノズル保持具を移動させる保持具移動装置とを有する(1)項ないし(8)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
本態様は、ノズル移載装置の具体的な構造に関する態様である。上記「ノズル保持具」は、チャック,クランプ等の離脱可能にノズルを保持するものを採用することができる。また、「保持具移動装置」は、いわゆるXYZ型ロボットを始めとして、多関節型ロボット等、広く種々の移動装置を採用可能である。
(12)前記ノズル収容装置が、互いに種別の異なる複数種の吸着ノズルを収容可能とされ、
前記ノズル移載装置が、それぞれが前記ノズル保持具として準備された複数のノズル保持具の中から、保持する吸着ノズルの種別に応じた1つのものを使用するように構成された(11)項に記載のノズル管理機。
収容装置が複数種のノズルを収容可能とされている場合、サイズ,形状等の違いよって、それら複数種のノズルを1つのノズル保持具を利用して移載することが困難な場合がある。本態様は、そのような場合に有効な態様である。本態様によれば、サイズ,形状等が異なる複数種のノズルを収容する場合であっても、それら複数種のノズルの各々をしっかりと保持して正確に移載することが可能となる。
≪トレイとの間でのノズルの移載≫
以下のいくつかの態様は、ノズル移載装置の1つの機能、詳しくは、ノズルトレイとパレットとの間でノズルを移載する機能に関する限定を加えた態様である。
(21)前記電気部品装着機が、
自身において使用される吸着ノズルが、自身に着脱可能に配備されたノズルトレイに載置されるように構成されており、
前記ノズル移載装置が、
前記ノズルトレイと、前記複数のパレットのうちの1つとの間で、吸着ノズルを移載可能に構成された(1)項ないし(12)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
電気部品装着機では、回路基板にいくつかの電気部品を装着する際、電気部品のサイズ等に応じて、使用するノズルを交換することがあり、多くの電気部品装着機では、交換可能ないくつかのノズルが、ノズルトレイ(以下、単に「トレイ」と言う場合がある)に載置された状態で、当該電気部品装着機に設けられたノズルステーションに配置される。本態様によれば、移載装置によって、パレットからそのトレイへのノズルの移載,そのトレイからパレットへのノズルの移載を行うことが可能である。詳しく言えば、電気部品装着機においてこれから使用するために、収容装置に収容されているいくつかのノズルをトレイにセッティングための「セッティング移載」や、電気部品装着機において使用されていたノズルを、トレイから収容装置に収容するための「収容移載」を行うことが可能となるのである。
(22)前記ノズル移載装置が、
前記ノズルトレイと前記複数のパレットのうちの1つとが、当該ノズル移載装置による吸着ノズルの移載が可能な位置としてそれぞれに対して設定されたそれぞれの移載位置に位置させられた状態において、それらノズルトレイと複数のパレットのうちの1つとの間で、吸着ノズルを移載するように構成された(21)項に記載のノズル管理機。
本態様は、パレットとトレイとの両方がそれぞれ設定位置に位置させられた状態で、ノズルの移載を行う態様である。なお、本態様は、先に説明したように複数のパレットがそれぞれに設定された移載位置に位置させられた状態において、それら複数のパレットとトレイとの間でノズルを移載することを除外するものではない。
(23)当該ノズル管理機が、
前記複数のパレットのうちの1つを、前記ノズル収容装置から、その1つに対して設定された前記移載位置に移送する移載用パレット移送装置を備えた(22)項に記載のノズル管理機。
本態様は、先に説明した移送装置を利用してパレットを移載位置に位置させるようにされた態様である。
≪パレット間のノズルの移載≫
以下のいくつかの態様は、ノズル移載装置の別の1つの機能、詳しくは、複数のパレット間でノズルを移載する機能に関する限定を加えた態様である。
(31)前記ノズル移載装置が、
前記複数のパレットのうちの1つと、別の1つとの間で、吸着ノズルを移載可能に構成された(1)項ないし(23)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
本態様は、パレット間でノズルを移載可能とした態様である。収容装置内に収容されているノズルの配置替え,整列等(以下、「配置」と総称する場合がある)に対して有効な態様である。なお、1つのパレット内で行うか、複数のパレット間で行うかに拘わらず、ノズルの配置替え,整列等のためのノズルの移載を、以下、「配置移載」と言う場合があることとする。
ここで、配置について説明すれば、配置の目的は特に限定されないが、後に詳しく説明するように、例えば、パレットに複数の載置部が設けられている場合において、収容装置の収容効率を向上させる目的で、空となっている載置部を埋めるように配置を行うことが可能である。また、後に詳しく説明する対ノズル処置実行装置を備え、洗浄,検査等の対ノズル処置をパレットごとに行うように構成された管理機の場合、対ノズル処置の効率を向上させる目的で、対ノズル処置が実行されていないノズルだけを1つのパレットに載置させるようにして配置を行うことも可能である。さらに、各ノズルが平均的に使用されることを目的として、使用されていない期間が長い順にノズルを配置させることも可能である。さらにまた、セッティングを迅速に行わせることを目的として、収容装置が複数種のノズルを収容可能とされている場合において、種別毎の使用頻度の順に配置させたり、1つのパレットに種別毎の使用頻度に応じた割合で配置させたり、次のセッティング移載の対象となるノズルのセット,頻繁に使用されるノズルのセット等を1つのパレット内に配置させたりすることも可能である。
(32)前記ノズル移載装置が、
前記複数のパレットのうちの1つと、前記別の1つとが、当該ノズル移載装置による吸着ノズルの移載が可能な位置としてそれぞれに対して設定されたそれぞれの移載位置に位置させられた状態において、それら複数のパレットのうちの1つと別の1つとの間で、吸着ノズルを移載するように構成された(31)項に記載のノズル管理機。
本態様は、複数のパレットがそれぞれ設定位置に位置させられた状態で、ノズルの移載を行う態様である。
(33)前記複数のパレットのうちの1つを、前記ノズル収容装置から、その1つに対して設定された前記移載位置に移送する移載用パレット移送装置を備え、
その移載用パレット移送装置が、前記複数のパレットのうちの1つと、前記別の1つとを、順次、前記それぞれの移載位置に移送するように構成された(32)項に記載のノズル管理機。
本態様は、先に説明した移送装置を利用して複数のパレットをそれぞれの移載位置に位置させるようにされた態様である。
≪対ノズル処置実行装置≫
以下のいくつかの態様は、収容装置に収容された吸着ノズルに対して何らかの処置を実行する機能に関する限定を加えた態様である。
(41)当該ノズル管理機が、
それぞれが、前記複数のパレットのうちの1つに載置されている吸着ノズルに対して何らかの処置を実行する1以上の対ノズル処置実行装置を備えた(1)項ないし(33)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
本態様における「対ノズル処置実行装置」は、ノズルに対して何らかの処置を実行する装置であり、具体的には、例えば、後に説明するノズル検査装置,ノズル洗浄装置等が含まれる。対ノズル処置実行装置(以下、単に「処置実行装置」と言う場合がある)を備えることで、当該ノズル管理機に、ノズルの収容という機能以外に、備わる処置実行装置に応じた種々の機能を持たせることが可能であり、本態様によれば、実用性の相当に高いノズル管理機が実現される。なお、広義に解釈すれば、先に説明した「ノズル移載装置」も処置実行装置の一種と考えることもでき、以下の説明において、ノズル移載装置を対ノズル処置実行装置として扱う場合もあることとする。
本態様には、複数の処置実行装置が備えられた態様も含まれる。複数の処置実行装置を備える態様には、同じ処置を実行する装置を複数備える態様も含まれ、互いに異なる処置を実行する装置を複数備える態様も含まれる。前者の態様によれば、その処置の実行能力の大きな管理機を実現することができ、また、後者の態様によれば、多機能な管理機を実現することができる。
管理機が、互いに異なる処置を実行する複数の処置実行装置を備える場合、その管理機を、例えば、それら複数の処置実行装置をノズルを載置したパレットが順次渡って、それら複数の処置実行装置の各々による処置がノズルに対して順次実行されるように構成することも可能である。そのような構成とは異なり、例えば、複数の処置実行装置が、それぞれ、互いに異なるパレットに載置されたノズルに対して、並行して処置を実行可能に構成することも可能である。後者の構成、つまり、複数の処置実行装置の各々の動作が他のものの動作に対して独立して行われるような構成を採用すれば、複数の処置実行装置の運用、つまり、複数の処置に関する当該管理機の運用が、容易なものとなる。
(42)当該ノズル管理機が、
前記複数のパレットのうちの1つを、前記ノズル収容装置から、前記1以上の対ノズル処置実行装置にそれぞれ移送する1以上の処置用パレット移送装置を備え、
前記1以上の対ノズル処置実行装置の各々が、前記1以上の処置用パレット移載装置のうちの対応する1つによって移送された前記複数のパレットのうちの1つに載置されている吸着ノズルに対して前記何らかの処置を実行するように構成された(41)項に記載のノズル管理機。
本態様における「処置用パレット移送装置」も、先に説明した「移載用パレット移送装置」と同様に、1のパレットに載置された複数のノズルをそのパレットごと移送する「パレット移送装置」の一形態であり、「ノズル移送装置」の一形態と考えることができる。本態様によれば、収容装置と処置実行装置との間の複数のノズルの運搬を比較的容易に行うことが可能となる。なお、処置用パレット移送装置(以下、単に「移送装置」という場合がある)は、移載用ノズル移送装置と同様に、収容装置内のどの位置に位置するかに拘わらず任意のパレットを移送するように構成されていてもよく、また、後に説明するように、特定の位置に位置するパレットだけを移送するように構成されていてもよい。前者の構成は、収容装置がパレット移動装置を有していない場合において有効である。なお、処置用パレット移送装置は、移載用ノズル移送装置と同様に、処置実行装置に移送されたパレットを収容装置に移送する機能、つまり、パレットを返送する機能を有していることが望ましい。ちなみに、以下の説明において、処置用パレット移送装置と、先に説明した移載用パレット移送装置とを、それらの上位概念である「パレット移送装置」として総括的に扱う場合があることとする。
本態様は、簡単に言えば、処置実行装置ごとに移送装置を備えた態様と考えることができる。先に説明した複数の処置実行装置が互いに独立して動作可能な態様において、特に有効である。
(43)前記ノズル収容装置が、前記複数のパレットを当該ノズル収容装置内において移動させるパレット移動装置を有し、
前記1以上の処置用パレット移送装置の各々が、前記パレット移動装置によって設定位置に移動させられた前記複数のパレットのうちの1つを、前記1以上の対ノズル処置実行装置のうちの対応する1つのものに移送するように構成された(42)項に記載のノズル管理機。
先に説明した移載用パレット移送装置に関する態様と同様に、本態様における移送装置は、収容装置が有する複数のパレットのうち特定の位置に位置する1つのパレットを移送する機能を有している。つまり、本態様では、収容装置内においてパレットがパレット移動装置によって特定のステーションに移動させられた場合に、そのステーションと処置実行装置との間でパレットの移送が行われる。本態様によれば、収容装置内の特定の位置と処置実行装置との間でパレットを移送すればよいことから、移送装置の構造を簡便化することが可能となる。
(44)当該ノズル管理機が、
前記1以上の対ノズル処置実行装置のうちの1つとして、前記複数のパレットのうちの1つに載置されている吸着ノズルの洗浄を行うノズル洗浄装置を備えた(41)項ないし(43)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
本態様は、処置実行装置として、ノズル洗浄装置(以下、単に「洗浄装置」と言う場合がある)を備えた態様である。ノズルは、詰まりの解消,汚れの除去等の目的で洗浄されることが望ましい。本態様によれば、ノズルの洗浄までも行うことができるため、相当に実用性の高い管理機が実現されることになる。また、洗浄装置によるノズルの洗浄を、パレットにノズルを載置したままで行うことができるため、極端にいえば、ノズルが収容装置内において収容されているのと同じ状態で行うことができるため、その洗浄は、簡便かつ効率のよいものとなる。なお、本態様において、洗浄装置は、それによる洗浄の方法が特に限定されるものではなく、既に公知の種々の洗浄方法を採用することが可能である。
なお、本態様では、洗浄装置によって洗浄された吸着ノズルの乾燥を行うノズル乾燥装置(以下、単に「乾燥装置」と言う場合がある)を備えていてもよい。乾燥装置を備える場合、乾燥の直後にノズルが収容装置内に収容されたとしても、そのノズルを、ある程度充分に乾燥した状態で収容することが可能となる。また、洗浄後、それほど間を置かずに使用することも可能となる。なお、本態様における乾燥装置は、それが採用する乾燥手段が特に限定されるものではなく、既に公知の種々の乾燥手段を採用することが可能である。ちなみに、上述の移送装置を備える場合、時間的なロスを少なくするという観点からすれば、洗浄したノズルが載置されたパレットをその移送装置によって収容装置に移送する際にノズルの乾燥を行うことが望ましい。
(45)当該ノズル管理機が、
前記1以上の対ノズル処置実行装置のうちの1つとして、前記複数のパレットのうちの1つに載置されている吸着ノズルの検査を行うノズル検査装置を備えた(41)項ないし(44)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
本態様によれば、例えば、収容装置に収容された若しくは収容されるノズルに対して検査を行うことができるため、便利な管理機が実現されることになる。また、ノズル検査装置(以下、単に「検査装置」と言う場合がある)によるノズルの検査を、パレットにノズルを載置したままで行うことができるため、極端にいえば、ノズルが収容装置内において収容されているのと同じ状態で行うことができるため、その検査は、簡便かつ効率のよいものとなる。
本態様において検査装置が行う検査の項目については特に限定されないが、例えば、(a)ノズルを通過するエアの流量に関する検査である通過流量検査、(b)ノズルに付されてそのノズルの固有情報を認識するための識別子の読取りに関する検査である識別子読取検査、(c)ノズルの先端部の状態に関する検査である先端部状態検査、(d)ノズルの先端部が付勢力に抗して後退可能とされている場合におけるその吸着ノズルの先端部の後退に要する力に関する検査である後退必要力検査等、種々の項目についての検査を行うことが可能である。なお、検査装置は、1つの項目についての検査しか行わないものであってもよく、複数の項目についての検査を行うものであってもよい。また、本態様には、互いに項目の異なる検査を行う複数の検査装置を備えた態様も含まれる。
(46)当該ノズル管理機が、
前記複数のパレットのうちの1つに載置されている吸着ノズルの前記ノズル移載装置による移載と、前記複数のパレットのうちの別の1つに載置されている吸着ノズルに対する前記1以上の対ノズル処置実行装置のうちの1つによって実行される前記何らかの処置とが、並行して行われるように構成された(41)項ないし(45)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
本態様は、簡単に言えば、処置実行装置の動作と移載装置の動作とが互いに独立して行われるように構成されたた態様である。本態様によれば、上述のセッティング移載,収容移載,パレット間のノズルの移載を行いつつ、それらの移載に関係しないパレットに収容されているノズルに対する洗浄,検査等を行うことができ、それらの移載を阻害することなく、移載に供されるノズルとは別のノズルに対する処置を実行することが可能となる。したがって、効率のよいノズルの管理を行うことができることになるのである。なお、複数の処置実行装置を備える場合には、先に説明したように、複数の処置実行装置も、それぞれ、互いに異なるパレットに載置されたノズルに対して、並行して処置を実行可能な構成、つまり、複数の処置実行装置の各々の動作が他のものの動作に対して独立して行われるような構成を採用することが望ましい。
≪制御装置による制御≫
以下のいくつかの態様は、当該ノズル管理機の制御に関する態様であり、言い換えれば、当該ノズル管理機の運用方法を示す態様である。なお、以下のいくつかの態様は、様々な制御を行う際の前提となる情報に関する限定を加えた態様を含んでいる。
(51)当該ノズル管理機が、自身の制御を司る制御装置を備えた(1)項ないし(46)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
本態様は、制御に関する基本的態様であり、制御装置は、管理機の運用を主体的に実行する構成要素である。制御装置は、例えば、コンピュータを主要構成要素として構成されるようなものであってもよい。
(52)前記制御装置が、
前記ノズル収容装置に収容されている吸着ノズルの各々の固有情報が、そのノズル収容装置におけるその各々の収容位置に関連付けられて記憶されるノズル情報記憶部を有し、かつ、そのノズル情報記憶部に記憶されている吸着ノズルの各々の前記固有情報に基づいて、制御を行うように構成された。
本態様おける「固有情報」には、例えば、典型的なものとして、IDが含まれ、その他、品質に関する良否情報,能力の高さに関する情報,使用頻度,使用されていない時間を直接的若しくは間接的に示す情報等、種々のものがまれる。収容装置に収容されている複数のノズルの収容位置の把握、つまり、どの位置にどのノズルが収容されているかの把握において、固有情報はきわめて有用な情報である。本態様によれば、収容装置内のどの収容位置にどのようなノズルが収容されているかが把握でき、その把握に基づいて、収容されているノズルを適切に管理することが可能となる。
(53)吸着ノズルの各々には、その各々の前記固有情報を認識するための識別子が付されており、
当該ノズル管理機が、その識別子を読み取るための識別子読取器を備え、
前記ノズル情報記憶部が、その識別子読取器の読取によって取得された吸着ノズルの各々の前記固有情報を記憶するように構成された(52)項に記載のノズル管理機。
本態様は、上記固有情報の取得の手段に関する限定を加えた態様である。本態様における「識別子」は、例えば、バーコード,2Dコード(QRコード(登録商標)等の二次元コード)等を採用することができ、「識別子読取器」は、例えば、バーコードリーダ,カメラ等の撮像装置等を採用することが可能である。上記固有情報の認識は、ノズルの移載の際、特に、上記収容移載の際に行われるのが望ましい。そのことに鑑みれば、識別子読取器は、移載装置に設けられることが好ましい。より具体的には、移載装置が上記ノズル保持具と上記保持具移動装置とを含んで構成される場合には、識別子読取器がノズル保持具とともに保持具移動装置によって移動させられるように構成されることが望ましい。
(54)前記複数のパレットの各々が、それぞれに1つの吸着ノズルが載置される複数の載置部を有し、
前記吸着ノズルの各々の前記収容位置が、その各々が前記複数のパレットのうちのいずれにおいて前記複数の載置部のいずれに載置されているかによって規定されている(52)項または(53)項に記載のノズル管理機。
本態様では、簡単に言えば、各パレットの各載置部が1つ1つの収容位置として規定されており、本態様によれば、どのパレットのどの箇所にどんなノズルが収容されているかが把握でき、収容されているノズルの管理をより適切に行うことが可能となる。
≪トレイへのノズルのセッティングのバリエーション≫
以下のいくつかの態様は、ノズルの上記ノズルトレイへのセッティング、つまり、セッティング移載に関する態様である。
(61)前記電気部品装着機が、
自身において使用される吸着ノズルが、自身に着脱可能に配備されたノズルトレイに載置されるように構成されており、
前記ノズル移載装置が、
前記ノズルトレイと、前記複数のパレットのうちの1つとの間で、吸着ノズルを移載可能に構成され、
前記制御装置が、
前記ノズル移載装置を制御することによって、前記複数のパレットのうちの1以上のものから、前記ノズルトレイに、前記電気部品装着機において必要とされる吸着ノズルを移載させるセッティング制御部を有する(51)項ないし(54)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
本態様は、ノズルのセッティングに関する基本態様である。上記「セッティング移載」は、例えば、電気部品装着機においてこれから使用されるノズルをトレイにセッティングするための移載であり、セッティング移載により、収容装置に収容されている複数のノズルのうちのいくつかのものがノズルトレイに配置される。したがって、本態様によれば、電気部品装着機において使用を予定しているノズルを、予めトレイにセッティングすることにより、電気部品装着機に対するノズルの準備を効果的に支援することができる。つまり、電気部品装着機による作業のロスを小さくすることができることになるのである。また、何らかの情報に基づいて、ノズルのセッティングを自動で行うように構成すれば、当該管理機の利便性は高いものとなる。
(62)当該ノズル管理機が、前記電気部品装着機と、その電気部品装着機を管理する管理装置との少なくとも一方と通信可能とされており、
前記セッティング制御部が、前記電気部品装着機と前記管理装置との少なくとも一方から受信した情報に基づいて、前記電気部品装着機において必要とされる吸着ノズルを移載させるように構成された(61)項に記載のノズル管理機。
本態様では、ノズルのセッティングのための情報が当該管理機の外部から送られてくるようになっており、その送られてきた情報に基づいて、ノズルのセッティングが行われることになる。本態様によれば、外部からの情報に基づいたノズルのセッティングが可能となることから、極めて利便性の高い管理機が実現する。当該管理機が受信する情報は、どのノズルをどのトレイのどの箇所に載置するかを直接的に指示する情報であってもよく、例えば、電気部品装着機で実行される装着プログラム等のような間接的な情報であってもよい。間接的な情報である場合には、当該制御装置において、どのノズルをどのトレイのどの箇所に載置するかを決定し、その決定に基づいてノズルのセッティングを行うように構成することも可能である。なお、上記「管理装置」には、いわゆるホストコンピュータと呼ばれるような装置が含まれる。
(63)前記制御装置が、
前記ノズル移載装置を制御することによって、吸着ノズルが載置された前記ノズルトレイから、その吸着ノズルを、前記ノズル収容装置に収容するために、前記複数のパレットのうちの1以上のものに移載させる収容制御部を有する(61)項または(62)項に記載のノズル管理機。
本態様は、移載装置が上述の収容移載をも実行可能とされた態様である。「収容移載」は、例えば、電気部品装着機において使用されていたノズルを、収容装置に収容するための移載であり、収容移載により、トレイに載置されている複数のノズルのうちの少なくとも一部が、トレイから取り除かれる。本態様によれば、電気部品装着機におけるノズルの片付け等を効果的に支援可能な管理機が実現される。
(64)前記制御装置が、
前記収容制御部の制御によって前記ノズルトレイから移載させられた吸着ノズルと同じ型式の別の吸着ノズルを、前記セッティング制御部の制御によって、そのノズルトレイに移載させるように構成された(63)項に記載のノズル管理機。
本態様は、ノズルのいわゆる再セッティングを行うことができる態様である。例えば、長時間使用したためにノズルの交換が必要となった場合等、電気部品装着機で使用しているノズルの交換を行う場合に有効な態様となる。本態様によれば、例えば、使用していたノズルが載置されているトレイを当該管理機にセットするだけで、自動的に、それらのノズルを使用可能な別のノズルに交換するように構成することができ、そのように構成すれば、極めて実用性の高い管理機が実現されることになる。
(65)前記セッティング制御部が、
吸着ノズルを、使用頻度が可及的に均一となるように前記ノズルトレイに移載させるように構成された(61)項ないし(64)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
「使用頻度」とは、例えば、ノズルがどのぐらいの時間使用されているか、或いは、ノズルがどのぐらいの回数使用されているかといったことを示すパラメータ若しくは指標と考えることができる。ちなみに、過去の全期間に亘っての使用時間或いは使用回数等を示すものであってもよく、設定時間内における使用時間或いは使用回数等を示すものであってもよい。ちなみに、本態様における使用頻度は、各ノズル毎の使用頻度を意味する。
本態様によれば、収容装置に収容されているノズルを、万遍無く、つまり、一部若しくは特定のノズルに偏よることなく使用することができ、実用性の高い管理機が実現される。具体的には、例えば、制御装置が、各ノズルの固有情報として上記使用頻度に関する情報を記憶し、その記憶された情報に基づいてセッティング移載を実行することにより、ノズルの使用頻度が可及的に均一となるようにすることが可能となる。
(66)前記セッティング制御部が、
吸着ノズルを、使用されていない期間の長い順に前記ノズルトレイに移載させるように構成された(61)項ないし(65)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
本態様は、先の態様、つまり、ノズルの使用頻度を可及的に均一となるようにセッティング移載を行う態様の一種と考えることができる。「使用されていない期間(以下、「未使用期間」という場合がある)とは、例えば、収容された時点からの収容されている時間と考えることができ、そのように考えた場合、本態様によれば、使用されずに収容装置内に収容されている時間の長いノズルから優先的にセッティングに供されることになる。その結果、ノズルの使用頻度が均一化されるのである。本態様の管理機を実現させるには、具体的には、例えば、制御装置を、各ノズルの固有情報として上記上記使用されていない期間に関する情報(使用頻度に関する情報の一種と考えることができる)を記憶し、その記憶された情報に基づいてセッティング移載を実行するように構成すればよい。なお、未使用期間に関する情報として、ノズルが当該管理機に収容された時刻(以下、「収容時刻」と言う場合がある)を採用することができる。ノズルの収容時刻を記憶しておき、その収容時刻にもとづいてセッティング移載を行うことにより、容易に、ノズルの使用頻度を均一化させることができる。
≪収容装置内におけるノズルの配置のバリエーション≫
以下のいくつかの態様は、パレットへのノズルの配置に関する態様であり、言い換えれば、先に説明した配置移載の実行方法に関する態様と考えることができる。
(71)前記制御装置が、
前記ノズル移載装置を制御することによって、前記ノズル収容装置内において、前記複数のパレットのうちの1以上のものに、吸着ノズルを、設定された規則に従って配置させる配置制御部を有する(51)項ないし(66)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
本態様の収容装置内のノズルの配置に関する基本的な態様であり、本態様によれば、定まった規則に従って収容装置に収容されているノズルが配置されるため、ノズルの管理の容易化が図られることになる。
(72)当該ノズル管理機が、前記複数のパレットのうちの1つに載置されている吸着ノズルの洗浄を行うノズル洗浄装置を備え、
前記配置制御部が、前記複数のパレットの1つに、そのノズル洗浄装置による洗浄が完了していない吸着ノズルだけを配置させるように構成された(71)項に記載のノズル管理機。
当該管理機が洗浄装置を備えている場合、本態様によれば、既に洗浄されたノズルを再度洗浄してしまうことを防止することができるため、効率的なノズルの洗浄を行うことが可能となる。
(73)前記電気部品装着機が、
自身において使用される吸着ノズルが、自身に着脱可能に配備されたノズルトレイに載置されるように構成されており、
前記配置制御部が、特定のセットを構成するようにして前記ノズルトレイに載置される吸着ノズルを、前記複数のパレットのうちの1つに配置させるように構成された(71)項または(72)項に記載のノズル管理機。
本態様によれば、電気部品装着機で使用される特定のセットのノズルが1つのパレット内に配置されることになるため、その特定のセットのノズルをトレイにセッティングする際、そのセッティングを迅速に行うことが可能となる。具体的には、よく使用されるセット、つまり、使用頻度の高いセットや、既に使用されることが予定されているセットのノズルを、特定のセットのノズルとして1つのパレットに配置させればよい。
(74)前記配置制御部が、
吸着ノズルを、前記複数のパレットのうちの1以上のものにおいて、使用されていない期間の長い順に配置させるように構成された(71)項ないし(73)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
本態様によれば、ノズルの配置の順に従ってセッティング行うことで、ノズルを万遍無く、つまり、偏りなく使用することが可能となる。言い換えれば、セッティング移載に特別な工夫を凝らすことなく、ノズルの使用頻度を可及的に均一化することが可能となる。なお、収容装置に複数種のノズルが収容可能とされている場合、本態様は、種別毎に、未使用期間の長い順に配置させるようにすればよく、複数種のうち一部の種別のノズルのみを未使用期間の長い順に配置させるようにしてもよい。なお、先に説明したように、ノズルの収容時刻に基づくことにより、容易に、ノズルを使用期間の長い順に配置することができる。
(75)前記ノズル収容装置が、互いに種別の異なる複数種の吸着ノズルを収容可能とされ、
前記配置制御部が、
前記複数のパレットのうちの1以上のものの各々において、2以上の種別の吸着ノズルを、種別毎の使用頻度に応じた割合で配置させるように構成された(71)項ないし(74)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
本態様における「種別毎の使用頻度」とは、例えば、1の種別のノズルが、延べどのぐらいの時間使用されているか、或いは、延べどのぐらいの回数使用されているかといったことを示すパラメータ若しくは指標と考えることができる。つまり、1の種別の各ノズルについての使用時間の合計,使用回数の合計等を示すパラメータ若しくは指標と考えることができる。ちなみに、過去の全期間の延べ使用時間或いは延べ使用回数等を示すものであってもよく、設定時間内における延べ使用時間或いは延べ使用回数等を示すものであってもよい。
本態様によれば、あるパレットには、複数の種別のノズルが、その種別毎の使用頻度に応じた数だけ配置されることになる。つまり、使用頻度の高い種別のノズルは大きな数載置され、使用頻度の低い種別のノズルは小さな数載置されることになる。その結果、多くの場合、そのパレット1つからのセッティング移載だけで、1つのトレイについてのノズルのセッティングが完了することになる。したがって、したがって、本態様によれば、ノズルのセッティングを迅速に行うことが可能となる。
(76)前記ノズル収容装置が、互いに種別の異なる複数種の吸着ノズルを収容可能とされ、
前記配置制御部が、
前記複数のパレットのうちの1以上のものにおいて、2以上の種別の吸着ノズルを、種別毎の使用頻度の順に配置させるように構成された(71)項ないし(75)項のいずれか1つに記載のノズル管理機。
本態様によれば、簡単に言えば、いくつかの種別のノズルが、収容装置内において(複数のパレットに跨って配置されることをも含む意味である)、使用頻度の順に整列されることになる。したがって、収容装置内における管理が容易なものとなる。なお、2つ以上の種別のノズルが載置されているパレットが存在する場合、そのパレットからセッティング移載を行うことで、その2つ以上の種別のノズルを含んだセットのセッティングが迅速に行うことが可能となる。
実施例のノズル管理機の管理対象となる吸着ノズルが使用される電気部品装着機を示す斜視図である。 代表的な吸着ノズルを示す斜視図である。 電気部品装着機において吸着ノズルが載置されるノズルトレイを示す図である。 実施例のノズル管理機の外観を示す斜視図である。 ノズル管理機の内部構造を示す斜視図である。 ノズル管理機の内部構造を別の視点で示す斜視図である。 ノズル管理機が備えるノズル移載装置を説明するための斜視図である。 ノズル管理機が備える第1ノズル検査装置を説明するための斜視図である。 ノズル管理機が備える第2ノズル検査装置を説明するための斜視図である。 ノズル管理機が備えるノズル洗浄装置およびノズル乾燥装置を説明するための斜視図である。 図10に示すノズル洗浄装置およびノズル乾燥装置を、ハウジングを取り除いた状態で示す斜視図である。 ノズル管理機が備えるノズル収容装置において、吸着ノズルが載置されるノズルパレットを示す図である。 ノズル管理機の管理するいくつかの吸着ノズルを示す図である。 載置穴に吸着ノズルが載置された状態、および、採用可能な別の載置穴を示すノズルパレットの一部の断面図である。 ノズル管理機が備える第1ノズル検査装置による先端部状態検査を説明するための模式図である。 ノズル管理機が備える第1ノズル検査装置による後退必要力検査を説明するための模式図である。 ノズル管理機が備える第2ノズル検査装置による通過流量検査および識別子読取検査を説明するための模式図である。 ノズル管理機が備えるノズル洗浄装置およびノズル乾燥装置による吸着ノズルの洗浄および乾燥を説明するための模式図である。 ノズル管理機の付加的構成を説明するための斜視図である。 ノズル管理機において行われる種々のオペレーションの流れを示すチャートである。 ノズル管理機と電気部品装着機および管理コンピュータとの接続を示す図である。 ノズル管理機の制御装置が記憶している収容ノズル情報を模式的に示すテーブルである。 ノズル管理機の制御装置が記憶しているノズル種別毎使用頻度情報を模式的に示すテーブルである。 ノズル管理機の制御装置が記憶している収容トレイ情報を模式的に示すテーブルである。 ノズル管理機の制御装置が吸着ノズルのノズルトレイへのセッティングの際に利用するノズルセッティング情報を模式的に示すテーブルである。 ノズル管理機内におけるノズルパレットの役割を説明するための概念図である。 吸着ノズルのノズルパレットへの配置順序を示す概念図である。 ノズル管理機がノズル収容オペレーションを行うために実行されるノズル収容プログラムを示すフローチャートである。 ノズル収容オペレーションにおける吸着ノズルの移載を例示する模式図である。 ノズル管理機が第1ノズル配置オペレーションを行うために実行される第1ノズル配置プログラムを示すフローチャートである。 第1ノズル配置オペレーションにおける吸着ノズルの移載を例示する模式図である。 ノズル管理機がノズル洗浄オペレーションを行うために実行されるノズル洗浄プログラムを示すフローチャートである。 ノズル管理機が第1ノズル検査オペレーションを行うために実行される第1ノズル検査プログラムを示すフローチャートである。 ノズル管理機が第2ノズル検査オペレーションを行うために実行される第2ノズル検査プログラムを示すフローチャートである。 保管のための吸着ノズルの整列についての一態様を示す模式図である。 保管のための吸着ノズルの整列についての別のいくつかの態様を示す模式図である。 ノズル管理機が第2ノズル配置オペレーションを行うために実行される第2ノズル配置プログラムを示すフローチャートである。 ノズル管理機がノズルセッティングオペレーションを行うために実行されるノズルセッティングプログラムである。 図35に示す態様において整列した吸着ノズルの中から特定のセットのノズルがセッティングによって除かれた状態を示す模式図である。 図36に示すいくつか態様の各々において整列した吸着ノズルの中から特定のセットのノズルがセッティングによって除かれた状態を示す模式図である。 ノズル管理機がノズル再セッティングオペレーションを行うために実行されるノズル再セッティングプログラムの前半部分を示すフローチャートである。 ノズル管理機がノズル再セッティングオペレーションを行うために実行されるノズル再セッティングプログラムの後半部分を示すフローチャートである。 ノズル管理機が備える制御装置の機能構成を示すブロック図である。
以下、請求可能発明の代表的な実施形態を、実施例として、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。また、〔発明の態様〕の各項の説明に記載されている技術的事項を利用して、下記の実施例の変形例を構成することも可能である。
実施例のノズル管理機は、電気部品装着機に使用されている吸着ノズルを管理の対象とする。その吸着ノズルは、回路基板への電気部品の装着において、自身に供給される負圧によって、電気部品を吸着保持する部品保持具である。実施例のノズル管理機の説明を行う前に、電気部品装着機および吸着ノズルについて簡単に説明し、その後に、実施例のノズル管理機について、ノズル管理機の全体構成,ノズル管理機を構成する各装置,ノズル管理機における付加的構成,ノズル管理機が行ういくつかのオペレーション,それらのオペレーションに関連した制御装置の機能構成を、順次説明する。なお、以下の説明において、「ノズル管理機」,「電気部品装着機」,「吸着ノズル」,「回路基板」,「電気部品」は、それぞれ、単に「管理機」,「装着機」,「ノズル」,「基板」,「部品」と呼ぶ場合があることとする。
[A]電気部品装着機および吸着ノズル
管理機による管理の対象となる吸着ノズルが使用されている電子部品装着機を、図1に、一例として、示す。図では、同じ構造の2台の装着機10が、ベース12に並設されている(図では、手前側のものの外装パネルが取り除かれている)。装着機10は、基板Sを搬送するとともに設定位置に固定するコンベア型の基板搬送装置14と、それぞれが部品Pを供給する複数のフィーダ型の部品供給装置16と、それら部品供給装置16から供給される部品Pを固定された基板Sに装着するための装着ヘッド18と、その装着ヘッド18を部品供給装置16と固定された基板Sとの間で移動させるヘッド移動装置20とを含んで構成されている。装着ヘッド18は、下端部に吸着ノズルNが取り付けられた動作軸22と、その動作軸22を昇降および回転させる動作軸昇降回転装置(図示を省略)とを含んで構成されている。ちなみに、図に示す装着ヘッド18は、インデックス型の装着ヘッドであり、動作軸22は、複数のノズルNを取り付け可能とされている。部品供給装置16から供給される部品Pは、ノズルNの先端(下端)において吸着保持され、保持された部品Pは、装着ヘッド18が基板Sの上方に移動させられた後、ノズルNによる吸着保持が解除されることで、基板S上に装着される。ちなみに、部品Pを基板S上の適正位置に適正な姿勢で装着するため、その部品Pは、ノズルNに吸着保持された状態で、当該装着機10に設けられた部品カメラ24によって下方から撮像され、撮像によって得られた保持位置および保持姿勢のデータが、装着の際に利用される。
上記ノズルNが、管理機の管理対象であり、そのノズルNは、図2に示すようなものである。図2(a)は、ノズルNを、斜め上方から見た図であり,図2(b)は斜め下方から見た図である。それらの図から解るように、ノズルNは、筒状をなして当該ノズルNの本体部として機能する胴体筒30と、胴体筒30から下方に延び出す吸着管32と、胴体筒30の周囲に張り出すようにして同体筒30に固定されたフランジ34とを有する。胴体筒30の上端部が、当該ノズルNの基端部として機能し、その上端部において、上記動作軸に保持される。吸着管32は、当該ノズルの先端部として機能し、比較的細いパイプ状のものとされている。胴体筒30には、2本の掛止ピン36が延設されおり、それら掛止ピン36を利用して、ノズルNは、動作軸22に取り付けられる。掛止ピン36を利用したノズルNの取付は一般的な手法であり、ここでの説明は省略するともに、他の図において省略する。
吸着管32には、装着ヘッド18から、胴体筒30介して正圧および負圧が選択的に供給される。負圧の供給により、吸着管32の先端(下端)に部品Pが吸着保持され、正圧の供給により、吸着保持された部品Pが吸着管32から離脱させられる。図では内部構造を省略するが、吸着管32は、胴体筒30に対して進退可能とされている。詳しく言えば、部品Pの基板Sへの装着の際に部品Pに加わる衝撃を緩和するため、ノズルNの先端部は、胴体筒30から進出する方向にばねの力により付勢されており、その付勢力を超えた力が加わった場合に、後退可能に、つまり、胴体筒30に対して引き込み可能とされている。なお、フランジ34は、上述した部品カメラ24による部品Pの撮像の際、その撮像が鮮明に行われるための背面形成部材として機能するものであり、ノズルNの最も外径の大きな部分となっている。フランジ34の上面には、当該ノズルNの固有情報を認識するための識別子としての2Dコード38が付されている。この2Dコード38は、固有情報の一種としての当該ノズルNのIDを示すものとなっており、そのIDは、ノズルNの個別管理のために使用される。
図では、一種類のものしか示していないが、ノズルNは、サイズおよび形状において互いに異なる複数種のものが存在し、本装着機10でも、サイズにおいて異なるいくつかの種類のノズルNを動作軸22に取り付け可能となっており、本装着機10では、吸着保持する部品Pに応じて、それらいくつかの種類のノズルを、自動で交換可能とされている。ちなみに、製造する電気回路(基板Sに部品Pが装着されたもの)に応じて使用されるノズルNは異なる。また、装着機10において使用される複数のノズルNは、部品供給装置16の傍らにおいて装着機10に設けられたノズルステーション50に、ノズルトレイNTに載置された状態で配置されている。
ノズルトレイ(以下、単に「トレイ」と言う場合がある)NTは、ノズルNを載置させるためのノズル載置器として機能するものであり、図3に示すように、概して板状をなしている。詳しく言えば、トレイNTは、ベースプレート60と、ベースプレート60の上面を覆うカバープレート62とを含んで構成されており、カバープレート62は、ベースプレート60に対してある程度の範囲で摺動可能とされている。図3(a)は、カバープレート62がベースプレート60に対してズレた状態を示しており、図3(b)は、カバープレート62がベースプレート60にちょうど重なった状態を示している。カバープレート62はそれら2つの状態の各々における位置の間で摺動可能とされている。
断面図である図3(c)およびノズルNが載置された状態を示す部分断面図である図3(d)をも参照して説明すれば、ベースプレート60には、それぞれが載置部を構成する12の載置穴64が設けられている。詳しく言えば、本トレイNTには、互いにサイズの異なる2種のノズルNを載置することができ、大きなサイズのノズルNを載置するための4つの載置穴64と、小さなサイズのノズルNを載置するための4つの載置穴64とが設けられている。載置穴64は、内周壁の寸法が深さにおいて異なる段付き穴とされており、段差面66が、ノズルNのフランジ34が載置される面とされている。ベースプレート60の上面における載置穴64の内径、つまり、最大内径は、フランジの34の外径よりも僅かに大きくされており、載置穴64は、ノズルNの径方向の変位(ズレ)をフランジ34の外周において規制するように構成されている。また、段差面までの深さは、載置穴64に載置されたノズルNのフランジ34がカバーブレート62に干渉しない深さとされている。ちなみに、図に示すノズルNは、段差面までの深さより薄いフランジ34を有しており、そのノズルNは、載置穴64に載置された状態において、フランジ34の上面が、トレイNTのベースプレート60の上面より突出することはない。図2から解るように、フランジに34は外周にノッチ68が設けられており、そのノッチ68は、段差面66に立設された短いピン69と係合する。それらノッチ68およびピン69により、ノズルNは特定の向きにしか載置できないようになっており、また、トレイNTに載置された状態におけるノズルNの回転が防止されている。
一方、カバープレート62にも、ベースプレート60の載置穴64に対応して、抜穴70が設けられている。この抜穴70は、円形をした円穴部72とその円穴部72の一方側から延び出すスロット部74とからなっている。各円穴部72の内径は、対応する載置穴64の最大内径と略等しくされている。スロット部74の幅は、対応する載置穴64に載置されるノズルNの胴体筒30の外径よりもある程度大きくされている。図3(b)に示す状態では、各載置穴64の中心と対応する抜穴70の円穴部72の中心が一致しており、載置穴64の全体が上方から覗き見れる。一方、図3(a)に示す状態では、各載置穴64の中心と対応する抜穴70のスロット部74の先端に存在する円弧の中心とが略一致しており、載置穴64は、上方からは一部しか覗き見れない。2つの状態は、そのような状態であるため、以下、便宜的に、図3(b)の状態を「載置穴開状態」、図3(a)の状態を「載置穴閉状態」と言うことにする。
載置穴開状態では、ノズルNの載置穴64への載置、載置穴64からの離脱を行うことができる。一方、ノズルNが載置穴64に載置されている場合に載置穴閉状態とすることで、ノズルNの胴体筒30が抜穴70のスロット部74を挿通しつつ、フランジ34の上面の多くの部分が、カバープレート62によって蓋われる状態となる。この状態において、ノズルNは、載置穴64からの離脱が防止される。このノズルNの離脱防止に関して言えば、トレイNTには、カバープレート62含んで構成される機構、つまり、いわゆるシャッター機構と呼ばれるノズル離脱防止機構が設けられているのである。
カバープレート62は、図示を省略するスプリングによって、載置穴閉状態となるように付勢されており、そのスプリングの付勢力を超える力でカバープレート62を摺動させることで、載置穴開状態となる。この摺動は、図示を省略するところの、ノズルステーション50に配設されたカバー摺動機構によって行われる。装着ヘッド18の動作軸へのノズルNの取り付け,動作軸からのノズルNを取り外し,取り付いているノズルNの別のノズルNへの交換は、装着機10の制御装置によるカバー摺動機構の制御によって載置穴開状態が実現されて、行われる。
トレイNTは、ノズルステーション50に着脱可能とされており、例えば、ある電気回路の製造を開始するにあたって、予めノズルNが載置されたトレイNTをノズルステーション50にセットすることができ、また、例えば、ある電気回路の製造を終了するにあたって、使用していたノズルNをトレイNTごとノズルステーション50から外すことができる。したがって、トレイNTは、装着機10の段取り替え等の迅速化に大きく貢献している。なお、本トレイNTでは、ベースプレート60の1つのコーナに、当該トレイNTの固有情報を認識するための識別子としての2Dコード76が付されている。この2Dコード76は、固有情報の一種としての当該トレイNTのIDを示すものとなっており、そのIDは、トレイNTの個別管理に利用される。
なお、以上説明した吸着ノズルNおよびトレイNTは、上記装着機10に使用されるものである。以下に示す実施例の管理機は、上記装着機10に使用されるノズルNだけを対象とするものではなく、他の装着機に使用されるノズルNをも対象とする。また、上記トレイNTは、装着機10で使用されるトレイNTの一例であり、装着機10は、種類において異なる他のトレイNTをも使用可能である。さらに、装着機によって、使用されるトレイNTも異なる。後に説明するが、実施例の管理機は、他のトレイNTに載置された若しくは載置されるノズルNをも管理の対象とする。
[B]ノズル管理機の全体構成
図4に外観を示すように、実施例の管理機80は、概して直方体形状をなし、比較的コンパクトなサイズのものとなっている。当該管理機80の正面(図における左側の面)には、後に詳しく説明する引出82が設けられている。また、正面上部には、当該管理機80の制御装置としてのコントローラ84が付設されている。コントローラ84は、コンピュータを主要構成要素として構成されるものであり、ディスプレイ86,操作キー88,スイッチ90等の入出力デバイスを有している。外装パネルを外した状態の管理機80を、図5に、逆方向の視点から見たその管理機80を、図6に、それぞれ示す。以下に、それらの図を参照しつつ、本管理機80の内部構造について説明する。ちなみに、図5における左方が当該管理機80の前方であり、右方が当該管理機80の後方である。
管理機80は、いくつかの装置が組み合わされて構成されている。具体的に列挙すれば、後方側に、ノズルパレット(以下、単に「パレット」と言う場合がある)に載置させた状態でノズルNを収容するノズル収容装置100が、ノズル収容装置100の前方左側に、トレイNTを収容するトレイ収容装置102が、それぞれ配設されている。一方、当該管理機80の前方側には、それぞれがノズル収容装置102に収容されている若しくは収容されるノズルNに対する何らかの処置(以下、「対ノズル処置」という場合がある)を実行する対ノズル処置実行装置として、上から順に、ノズル移載装置104,第1ノズル検査装置106,第2ノズル検査装置108,ノズル洗浄装置110が配設されている。
ここでの説明は簡単に行うが、ノズル移載装置104は、トレイNTと上記パレットとの間でノズルNを移載する装置であり、第1ノズル検査装置106は、2つの検査項目の検査、具体的には、ノズルNの先端部の状態に関する検査(先端部状態検査)、および、ノズルNの先端部の後退に必要な力に関する検査(後退必要力検査)を実行し、第2ノズル検査装置108は、2つの検査項目の検査、具体的には、ノズルNを通過するエアの流量に関する検査(通過流量検査)、および、ノズルNのフランジ34に付された識別子としての2Dコード38の読み取りに関する検査(識別子読取検査)を実行する。ノズル洗浄装置110は、ノズルNを高圧水で洗浄する装置である。また、ノズル収容装置100とノズル洗浄装置110との間には、ノズル洗浄装置110によって洗浄されたノズルNを乾燥させるノズル乾燥装置112が配設されている。
上記各対ノズル処置実行装置とノズル収容装置100との間のノズルNの移送は、各対ノズル処置実行装置に対応した各ノズル移送装置によって行われる。ノズルNの移送は、上述したパレットに載置した状態で行われるため、各ノズル移送装置は、パレット移送装置とされている。具体的には、ノズル移載装置104とノズル収容装置100との間でパレットを移送する第1パレット移送装置114,第1ノズル検査装置106とノズル収容装置100との間でパレットを移送する第2パレット移送装置116,第2ノズル検査装置108とノズル収容装置100との間でパレットの移送を行う第3パレット移送装置118,ノズル洗浄装置110とノズル収容装置100との間でパレットの移送を行う第4パレット移送装置120が、それぞれ配設されている。一方で、ノズル移載装置104とトレイ収容装置102と間には、それらの間でトレイNTを移送するトレイ移送装置122が配設されている。また、上述した各装置のための電源,駆動回路,エアコンプレッサ,高圧ポンプ等を内臓した駆動源ユニット124が、当該管理機10の前方側下部に配設されている。
ちなみに、上記ノズル移載装置104を特別扱いし、そのノズル移載装置104を除く第1ノズル検査装置106,第2ノズル検査装置108,ノズル洗浄装置110,ノズル乾燥装置112を対ノズル処置実行装置と考えることもできる。その考えに従えば、第1パレット移送装置114を、移載用パレット移送装置と考え、第2パレット移送装置116,第3パレット移送装置118,第4パレット移送装置120を処置用パレット移送装置と考えることもできる。
なお、以下の説明において、ノズル収容装置,トレイ収容装置,ノズル移載装置,ノズル検査装置,ノズル洗浄装置,ノズル乾燥装置,パレット移送装置,トレイ移送装置は、それぞれ、単に、「収容装置」,「収容装置」,「移載装置」,「検査装置」,「洗浄装置」,「乾燥装置」,「移送装置」,「移送装置」と言う場合あることとする。また、以下の説明は、移載装置104を中心に示す図7,第1検査装置106を中心に示す図8,第2検査装置108を中心に示す図9,洗浄装置110および乾燥装置112を中心として示す図10および図11をも参照して行うこととする。
[C]ノズル収容装置
ノズル収容装置100は、それぞれに上述のパレットが収容される複数のパレットキャリア(以下、単に「キャリア」と言う場合がある)130と、それらキャリア130を循環させるキャリア循環機構(以下、単に「循環機構」という場合がある)132とを有しており、それら複数のキャリア130と循環機構132とによって、複数のパレットを当該収容装置130内において移動させるパレット移動装置(以下、単に「移動装置」と言う場合がある)134が構成されている。以下に、収容装置100を、パレットと、移動装置134とに分けて説明する。
i)ノズルパレット
パレットNPは、ノズルNを載置させるためのノズル載置器として機能するものであり、図12に示すように、先に説明したトレイNTと同様、ベースプレート140とベースプレート140の上面を覆うカバーレプート142とを含んで構成されている。図12(a)は、カバープレート142がベースプレート140に対してズレた状態を示しており、図12(b)は、カバープレート142がベースプレート140にちょうど重なった状態を示している。カバープレート142はそれら2つの状態における位置の間で摺動可能とされている。
当該管理機80は、便宜的に、図13に示す5種類のノズルNを管理の対象とするものとして扱うこととすれば、パレットNPには、それら5種類のノズルNのすべてが載置可能とされている。5種類のノズルNは、形状において互いに異なり、フランジ34の外径によって3つに分類することができる。図13は、それらのノズルNを上方から見た図であり、具体的には、図13(a)に示す小さなサイズのノズルNa、図13(b),(c)にそれぞれ示す中間のサイズのノズルNb,Nc、図13(d),(e)にそれぞれ示すサイズの大きなノズルNd,Neに分類することができる。ベースプレート140には、トレイNTの場合と同様に、それぞれが載置部を構成する載置穴144が設けられている。具体的には、小さなサイズのノズルNが載置される24の載置穴144aと、大きなサイズのノズルNが載置される15の載置穴144bが設けられており、載置穴144aには、上記ノズルNaが、載置穴114bには、上記ノズルNb,Nc,Nd,Neが載置される。
載置穴144aに関しては、先に説明したトレイNTの載置穴64と同様であり、1つの段差面146を有するものであるため、ここでの説明を省略する。ノズルNが載置された状態を示す図14を参照しつつ、載置穴144bについて説明すれば、載置穴144bは、内周壁の寸法が深さにおいて異なる段付き穴とされており、詳しくは、2つの段差面146a,146bを有する段付き穴とされている。図14(a)に示すように、大きなサイズのノズルNd,Neは、上方に位置する段差面146aに載置され、一方、図14(b)に示すように、中間サイズのノズルNb,Ncは、下方に位置する段差面146bに載置される。つまり、いずれの段差面146a,146bも、ノズルNが載置される面とされており、載置穴144bは、内周壁が深さ方向において内寸法が異なり、互いにフランジ34の外径において異なる複数種のノズルNのフランジ34が、互いに異なる深さの位置において嵌るように構成されているのである。また、載置穴144bは、いずれのノズルNに対しても、それらノズルNの径方向の変位(ズレ)をフランジ34の外周において規制するように構成されており、いずれの段差面146a,146bにも、ノズルNの回転防止のために、フランジ34のノッチ68が係合するピン148が立設されている。
なお、上述の複数の段差面146を有する形状の載置穴144bに代えて、例えば、図14(c)に示すように、軸線方向、つまり、深さ方向において、内周壁の内寸法が漸減するようなテーパ穴の載置穴144cを採用することも可能である。そのような載置穴144cであっても、互いにフランジ34の外径において異なる複数種のノズルNのフランジ34が、互いに異なる深さの部分で嵌るように構成されることになる。ちなみに、図は、中間サイズのノズルNb,Ncが載置された状態を示しており、大きなサイズのノズルNd,Neが載置される場合は、ノズルNb,Ncより上方の位置に載置されることになる。
一方、カバープレート142には、トレイNTと同様、ベースプレート140の載置穴144a,144bにそれぞれ対応して、それぞれが円穴部150およびスロット部152を有する抜穴154a,154bが設けられている。図13(b)に示す状態では、各載置穴144の中心と、対応する抜穴154の円穴部150の中心とが一致しており、先に説明した載置穴開状態が実現され、図13(a)に示す状態では、各載置穴144の中心と対応する抜穴154のスロット部74の先端に存在する円弧の中心とが略一致しており、載置穴閉状態が実現される。そのような構造から、パレットNPにも、ノズルNの離脱防止に関して、カバープレート142含んで構成される機構、つまり、いわゆるシャッター機構と呼ばれるノズル離脱防止機構が設けられているのである。ちなみに、トレイNTと同様、カバープレート142は、図示を省略するスプリングによって、載置穴閉状態となるように付勢されており、そのスプリングの付勢力を超える力でカバープレート142を摺動させることで、載置穴開状態となる。
パレットNPには、トレイNTと同様、ベースプレート140の1つのコーナに、当該パレットNPの固有情報を認識するための識別子としての2Dコード156が付されている。この2Dコード156は、固有情報の一種としての当該パレットNTのIDを示すものとなっており、そのIDは、トレイNTの個別管理に利用される。
本パレットNPには、ベースプレート140の1つのコーナ部に、基準ノズル158が、その基準ノズル158の傍らに、基準パイプ160が、いずれも、ベースプレート140を貫通する状態で固定されている。基準ノズル158は、実際のノズルN、具体的には、上述のノズルNbである。一方、基準パイプ160は、ノズルNの一部、詳しくは、胴体筒30および吸着管32を模した模擬物である。それら基準ノズル158および基準パイプ160は、上述の第1検査装置106および第2検査装置108による検査において参照される基準対象として機能し、それら検査装置106,108による検査の基準の設定と、それら検査装置106,108の校正若しくは検定との少なくとも一方に利用される。具体的な利用に関しては、後に詳しく説明するが、基準ノズル158は、第1検査装置106による後退必要力検査、および、第2検査装置による識別子読取検査において参照され、一方、基準パイプ160は、第1検査装置106による先端部状態検査、および、第2検査装置108による通過流量検査において参照される。ちなみに、それら基準ノズル158,基準パイプ160は、いずれも、基準対象として参照される検査において、通常良好な検査結果が得られるように構成されている。なお、本管理機80では、基準対象が、パレットNPに設けられているが、例えば、第1検査装置106若しくは第2検査装置108によって検査可能な位置において、当該管理機80の躯体,他の装置等に設けられてもよい。
ii)パレット移動装置
先に説明したように、パレット移動装置134は、複数のパレットキャリア130とキャリア循環機構132とを含んで構成されている。キャリア130は、概してチャンネル形状、つまり、断面が“コ”の字状をなす形状の部材とされており、当該チャンネル形状における開口が下方を向く姿勢で配置されている。キャリア130には、下端部に、詳しくは、チャンネル形状における2つのフランジの下端部の内側に、1対のレール170が付設されており、上述したパレットNPは、その1対のレール170によって、前方に向かって抜出可能に、また、前方から挿入可能に、保持される。
キャリア循環機構132は、図5,図6から解るように、上下にそれぞれ配設された1対のスプロケット軸172を有している。そのスプロケット軸172は、前後方向に延びる状態で配設されており、前後の端部の各々に、スプロケット174を有している。1対のスプロケット軸172各々の前方側のスプロケット174の間、および、後方側のスプロケット174との間には、それぞれ、チェーン176が巻き掛けられている。前方側のチェーン176および後方側のチェーン176の各々には、複数のブラケット178が、その各々に直角な姿勢で外側に向かって延設されており、前方側のブラケット178の各々の先端と、後方側のブラケット178の対応する各々の先端とによって、1つのキャリア130が揺動可能に支持されている。1対のスプロケット軸172の一方が駆動軸とされており、その一方を回転させることによって、各ブラケット178が、周回させられる。それにより、各ブラケット178によって支持された各キャリア130が、一斉に周回させられる。ちなみに、パレットNPは、ノズルNが載置される面が上を向く姿勢で、つまり、カーバープレート142が上方に位置する姿勢で、キャリア130に保持されており、ブラケット178によるキャリア130の支持構造は、キャリア130がいずれの周回位置にある場合でも、パレットNPがその姿勢を保つような構造とされている。
キャリア循環機構132は、上述のような構造であることから、パレット移動装置134は、収容装置100内において、複数のパレットNPを、鉛直な一平面に平行な一定の経路に沿って、同時に、すなわち、一緒に、循環移動させるパレット循環装置とされているのである。なお、移動装置134では、各パレットNPの停止位置として、上述の各対ノズル処置実行装置104〜108に対応する複数の設定位置、つまり、第1〜第4パレット移送装置114〜120に対応する複数の設定位置が設定されている。この設定位置は、パレットNPの循環におけるステーションと考えることのできるものであり、本管理機80は、特定のステーションに移動して停止させられたパレットNPが、そのステーションに対応する第1〜第4移送装置114〜120によって、対応する対ノズル処置実行装置104〜108に移送されるように構成されている。ちなみに、パレットNPを保持していないキャリア130が特定のステーションに位置している場合には、そのステーションに対応する第1〜第4移送装置114〜120によって、対応する対ノズル処置実行装置104〜108からそのキャリア130にまでパレットNPを移送することが可能とされている。
上記各対ノズル処置実行装置とノズル収容装置100と間のノズルNの移送は、各対ノズル処置実行装置に対応したノズル移送装置によって行われる。ノズルNの移送は、上述したパレットNPに載置した状態で行われるため、ノズル移送装置は、パレット移送装置とされており、具体的には、ノズル移載装置104とノズル収容装置100との間でパレットを移送する第1パレット移送装置114,第1ノズル検査装置106とノズル収容装置100との間でパレットを移送する第2パレット移送装置,第2ノズル検査装置108とノズル収容装置100との間でパレットの移送を行う第3パレット移送装置118,ノズル洗浄装置110とノズル収容装置100との間でパレットの移送を行う第4パレット移送装置120が、それぞれ配設されている。なお、ノズル移載装置は、1以上のノズルNを、1つのノズルグループとして移送する機能を有していると考えることができ、それぞれが対ノズル処置実行装置であるノズル移載装置104,第1ノズル検査装置106,第2ノズル検査装置108,ノズル洗浄装置110は、後に詳しく説明するように、ノズル移送装置によって移送された1つのノズルグループに含まれるノズルNに対して処置を行うようにされているのである。
[D]トレイ収容装置
トレイ収容装置102は、先に説明したノズルトレイNTを収容する装置で、ノズル収容装置100のパレット移動装置134と同様のトレイ移動装置(以下、単に、「移動装置」という場合がある)190を備えており、その移動装置190を主要構成要素として構成されている。移動装置190は、パレット移動装置134と同様に、それぞれにトレイNTが収容される複数のトレイキャリア(以下、単に「キャリア」と言う場合がある)192と、それらキャリア192循環させるキャリア循環機構(以下、単に「循環機構」という場合がある)194とを備えている。
キャリア192は、先に説明したパレットキャリア130と同様に、概してチャンネル形状、つまり、断面が“コ”の字状をなす形状の部材とされており、当該チャンネル形状における開口が下方を向く姿勢で配置されている。パレットキャリア130と同様に、キャリア192には、下端部に、詳しくは、チャンネル形状における2つのフランジの下端部の内側に、1対のレール196が付設されており、トレイNTは、その1対のレール196によって、ノズルNが載置される面が上方を向く姿勢で、前方に向かって抜出可能に、また、前方から挿入可能に、保持される。
循環機構194は、パレット移動装置134の循環機構132と同様、図5,図6に示すように、それぞれ2つのスプロケットを前後に有する1対のスプロケット軸,1対のチェーン,各チェーンに延設された複数のブラケットを有しており、各ブラケットによって支持された各キャリア192を、一斉に周回させるように構成されている。そのような構造の循環機構194を有するトレイ移動装置190は、先に説明したパレット移動装置134と同様、収容装置102内において、複数のパレットNPを、鉛直な一平面に平行な一定の経路に沿って、同時に、すなわち、一緒に、循環移動させるトレイ循環装置とされているのである。なお、トレイ移動装置190では、各トレイNTの停止位置として、上述のノズル移載装置104に対応する1つの設定位置、つまり、トレイ移送装置122に対応する1つの設定位置が設定されている。その設定位置、つまり、そのステーションに移動して停止させられたトレイNTが、トレイ移送装置122によって、移載装置104に移送され、トレイNTを保持していないキャリア192がそのステーションに位置している場合には、トレイ移送装置122によって、移載装置104からそのキャリア192までトレイNTを移送することが可能とされている。
[E]ノズル移載装置
管理機80では、収容装置100に収容されているノズルNをトレイNTへセッティングするために、パレットNPからそのトレイNTへのそのノズルNが移載され、また、収容装置100にノズルNを収容するために、そのノズルNがトレイNTからパレットNPに移載される。前者を「セッティング移載」と、後者を「収容移載」と、それぞれ呼べば、それらセッティング移載および収容移載は、当該管理機80の前方側上部に位置する上述のノズル移載装置104によって行われる。
図7に示すように、管理機80が備える引出82(図では、若干引き出された状態である)は、テーブル200を有しており、上記移載に供されるトレイNTは、テーブル200に設けられた固定ステージ202と可動ステージ204との一方にセットされる。固定ステージ202は、テーブル200に固定されており、可動ステージ204は、テーブル200に設けられたステージスライド機構206によって、前後方向にスライド可能にテーブル200に支持されている。ちなみに、図では、固定ステージ202は、トレイNTがセットされている状態を、可動ステージ204は、トレイNTはセットされていない状態を示している。また、図では、可動ステージ204が移動範囲における前方端である設定位置、つまり、移載位置に位置している状態を示している。さらに、それぞれのステージ202,204のトレイNTの保持に関する構造、および、トレイNTに載置されているノズルNは、簡素化のために、図示を省略している。なお、セットされたトレイNTを上述の載置穴開状態とするための機構として、カバープレート62を摺動させるカバー摺動機構(図示を省略)が、固定ステージ202および可動ステージ204のそれぞれに設けられている。
固定ステージ202および可動ステージ204のいずれに対しても、引出82が引き出された状態において、オペレータは、トレイNTをセットすることができ、また、セットされていたトレイNTを取り外すことができる。さらに、可動ステージ204が移動範囲における後端位置に位置させられた状態において、トレイ収容装置102との間で、トレイNTの移載が可能となっている。詳しく言えば、収容装置102内において、上述した設定位置、つまり、移載装置対応ステーションに位置させられているキャリア192と、可動ステージ204との間で、トレイNTの移載が行われる。ちなみに、このトレイNTの移載のための機構であるトレイ移載機構については、記載を省略している。なお、可動ステージ204,ステージスライド機構206,トレイ移載機構を含んで、テーブル200上の設定位置と収容装置102との間で、端的に言えば、移載装置104と収容装置102との間でトレイNTを移送する前述のトレイ移送装置122が構成されているのである。
以上の説明から解るように、本管理機80では、外部から持ち込まれて固定ステージ202若しくは可動ステージ204にセットされたトレイNTに対してのセッティング移載が可能とされているばかりでなく、収容装置102に収容されているトレイNTへのセッティング移載も可能とされている。さらに言えば、ノズルNのセッティングが完了したトレイNTや、ノズルNが載置された状態で外部から持ち込まれたトレイNTを、収容装置102に収容することも可能とされている。
一方、セッティング移載および収容移載に供されるパレットNPは、ノズル収容装置100内において移載装置104に対応する設定位置、つまり、移載装置対応ステーションに位置させられているキャリア130から、第1パレット移送装置114(構造については後述する)によって、移載装置104によるノズルNの移載が可能な設定位置、つまり、移載位置にまで、移送される。図においてパレットNPが位置している位置が、移載位置である。セッティング移載および収容移載に供されるパレットNPは、それらの移載が完了した後に、第1移送装置114によって、収容装置100内の移載装置対応ステーションに位置させられているキャリア130にまで、移送される。ちなみに、図では、パレットNPに載置されているノズルNについては、簡素化のため、省略している。なお、移載位置に位置するパレットNPをその位置において固定するパレット固定機構(図示を省略する)が、第1移送装置114に設けられており、また、移載位置に位置するパレットNPを上述の載置穴開状態とするための機構として、カバープレート142を摺動させるカバー摺動機構(図示を省略)が、テーブル200上に設けられている。
移載装置104は、テーブル200の上方に配置されており、移載ヘッド210と、移載ヘッド210を、左右方向,前後方向,上下方向(以下、それぞれ、「X方向」,「Y方向」,「Z方向」と言う場合がある)に移動させる3つのヘッド移動機構を有するヘッド移動装置212とを含んで構成されている。図7に加えて図5および図6をも参照して解るように、それらの図では、移載ヘッド210をX方向に移動させるX方向移動機構おおよびY方向に移動させるY方向移動機構については省略しており、Z方向移動機構214のみが示されている。ちなみに、X方向移動機構およびY方向移動機構は、当該管理機80の躯体の上部に設置されてスライド216をZ方向に直角な一平面に沿って移動させるXY型移動装置を構成するものとなっており、Z方向移動機構214は、そのスライド216に設置されている。
移載ヘッド210には、下部において、移載されるノズルNを保持するためのノズル保持具としての保持チャック218と、ノズルN,トレイNT,パレットNPのそれぞれに付された2Dコード38,76,156を読み取るための識別子読取器としてのカメラ220とが取り付けられている。また、移載ヘッド210は、保持チャック218をそれの軸線回りに回転させるチャック回転機構を有している。ちなみに、上記ヘッド移動装置212は、ノズル保持具である保持チャック218を移動させる保持具移動装置として機能するものとなっている。
移載装置104の基本的な動作について簡単に説明すれば、上述のセッティング移載と収容移載との少なくとも一方が行われる際、移載ヘッド210がヘッド移動装置212によって移動させられ、カメラ220によって、トレイNTに付された2Dコード76とパレットNPに付された2Dコード156との少なくとも一方が撮像される。そして、移載ヘッド210がヘッド移動装置212によって移載元となるパレットNPまたはトレイNTの上方に移動されられて、移載の対象となるノズルNの2Dコード38がカメラ220によって撮像されつつ、そのノズルNが保持チャック218によって保持され、次いで、移載ヘッド210がヘッド移動装置212によって移載先となるトレイNTまたはパレットNPの上方に移動させられ、保持されたノズルNが、保持チャック218から離脱させられて、そのトレイNTまたはパレットNPの特定の若しくは任意の載置穴64,144に載置される。
なお、テーブル200上には、パレットNPのベースプレート140のような載置プレート220、詳しく言えば、いくつかの載置穴を有する載置プレート222が設置されており、この載置プレート222は、例えば、ノズルNのトレイNTへのセッティング若しくは収容装置100への収容の際、ノズルNの仮置き等に利用される。また、テーブル200上には、上記各種検査項目の検査の結果に基づいて不良と判断されたノズルN、つまり、不良ノズルを留置する不良ノズル留置器として、不良ボックス224が、取り外し可能に設置されている。図から解るように、この不良ボックス224は、4つの空間226に仕切られており、それら4つの空間226の各々は、それぞれ、不良ノズルを区別して留置するため留置部とされている。この不良ボックス224の利用に関しては、後に詳しく説明するが、不良ボックス224への不良ノズルの運搬は、ノズルNのトレイNTへのセッティングのついでに、若しくは、セッティングとは関係なく、上記ノズル移載装置104によって行われる。したがって、移載装置104は、不良ノズル運搬装置として機能するものとなっている。
[F]第1ノズル検査装置
第1ノズル検査装置106は、ノズル移載装置104の下方に位置し、先に説明したように、2つの検査項目の検査、具体的には、先端部状態検査および後退必要力検査を実行する装置である。図8を参照しつつ説明すれば、上述の収容装置100内の設定位置、つまり、第1検査装置対応ステーションに位置させられたパレットNPが、上述の第2パレット移送装置116(構造については、後述する)によって検査位置まで移送された後、そのパレットNPに載置されているノズルNについての先端部状態検査および後退必要力検査が、第1検査装置106によって、ともにノズルNの下方から行われる。なお、図に示すパレットNPの位置が、上記検査位置であり、第2移送装置116には、その検査位置においてパレットNPを固定するパレット固定機構(図示を省略)が設けられている。ちなみに、図では、パレットNPに載置されているノズルNは、簡素化のため、省略されている。
第1検査装置106は、基台230と、その基台230上に固定されたカメラ装置232および荷重測定装置234とを含んで構成された検査ユニット235と、その検査ユニット235を移動させるユニット移動装置236とを含んで構成されており、検査ユニット235は、上記検査位置に位置させられているパレットNPの下方の空間を移動する。カメラ装置232は、カメラ本体238と、レンズ239と、光源としてそのレンズ239を囲むように配置されたリングライト240とを含んで構成されたものであり、荷重測定装置234は、ロードセル242を主要構成要素として構成されたものである。ユニット移動装置236は、当該管理機80の躯体の一部をなす1対のビーム244に支持された可動ビーム246と、その可動ビーム246をY方向に移動させるベルト駆動式のY方向移動機構248と、可動ビーム246に支持されたスライド250をX方向に移動させるX方向移動機構252と、スライド250に固定されて検査ユニット235を基台230において支持するとともに検査ユニット235をZ方向に移動させるZ方向移動機構254とを含んで構成されている。まとめて言えば、第1検査装置106によれば、先端部部状態検査,後退必要力検査は、ともに、ノズルNの先端部側で行われ、それぞれの検査を行うための主要構成要素であるカメラ装置232,荷重測定装置234は、ノズルNの先端部側に存在する空間に配置され、それらを、1つの移動装置であるユニット移動装置236によって移動させるように構成されているのである。
第1検査装置106による先端部状態検査では、図15(a)に示すように、検査ユニット235が、ユニット移動装置236によって、カメラ装置232のレンズ239が検査するノズルNの真下に位置する位置に移動させられる。詳しく言えば、そのノズルNの吸着管32のZ方向の位置はそのノズルNの固有情報から認識可能であり、レンズ239が吸着管32の先端から設定距離だけ離れる位置に、検査ユニット235が位置させられる。その状態で、ノズルNの先端部、つまり、吸着管32が、カメラ装置232によって撮像される。
図15(a)に示すノズルNは、吸着管32の形状が正常なノズルNであり、そのノズルNの吸着管32のカメラ装置232による撮影像は、図15(b)に示すようなものとなる。一方で、図15(c)〜(e)は、それぞれ、それぞれ、吸着管32の“曲り”、“先端欠け”,“先端潰れ”があるノズルNを示しており、それらのノズルNの吸着管32の撮影像は、図5(f)〜(g)に示すようなものとなる。先端部状態検査では、カメラ装置232によるノズルNの撮像データに基づいて、上記“曲り”,“先端欠け”,“先端潰れ”といった先端部形状異常がノズルNに生じているか否かが確認され、また、図示は省略するが、先端部への“異物の付着”,“汚れの付着”についても確認される。先端部形状異常が生じているノズルN、および、先端部に異物や汚れが付着しているノズルNは、不良ノズルと判断される。なお、後に詳しく説明するが、上述のパレットNPに固定されている基準パイプ160は、それの先端部が、いずれかのノズルNについて先端部の状態についての異常が確認された都度、カメラ装置232によって撮像され、その基準パイプ160の先端部の撮像データに基づいて、その先端部の状態に異常がないことを確認し、その異常がないことを条件に、先端部の状態に異常が確認されたノズルNが不良ノズルとして認定される。つまり、基準対象としての基準パイプ160は、第1検査装置106の検定、詳しく言えば、事後検定に利用されるのである。
一方、第1検査装置106による後退必要力検査では、図16に示すように、検査ユニット235が、ユニット移動装置236によって、荷重測定装置234のロードセル242の中心が検査するノズルNの真下に位置する位置に移動させられる。その位置において、検査ユニット235が、そのノズルNの固有情報に基づく設定距離だけ上昇させられる。詳しく言えば、ノズルNの吸着管32が、胴体筒30に対してある程度の距離だけ後退する位置にまで、荷重測定装置234が上昇させられるのである。
先に説明したように、吸着管32は、スプリングによって胴体筒30から進出する方向に付勢されており、荷重測定装置234を上昇させた場合に、吸着管32の先端がロードセル242の上面に当接し、その状態において、ロードセル242は、スプリングの付勢力に相当する荷重を受けることになる。ロードセル242は、その荷重を測定する。スプリングによる付勢力は、ノズルNの固有情報から認識することが可能であり、その付勢力を超えた荷重をロードセル242が検出した場合、吸着管32の後退に必要な力が大き過ぎることになる。例えば、異物のノズルN内の混入、胴体筒30の破損等によって、吸着管32が胴体筒30に引き込み難くなり、その場合に、後退必要力が過大となる。後退必要力が上記固有情報にに基づいて設定された閾力を超えた場合に、後退必要力が過大であると認定され、そのノズルNが不良ノズルであると判断される。なお、1つのパレットNPに載置されているノズルNについて後退必要力検査を行う場合、その検査に先立って、上述の基準ノズル158についての上記荷重を測定し、その測定された荷重に基づいて、ロードセル242の校正、すなわち、ロードセル242によって測定される荷重の値が、実際の値に等しくなるようにするための調整が行われるのである。つまり、基準対象としての基準ノズル158は、第1検査装置106による後退必要力検査の準備処理として行われる荷重測定装置234の校正、言い換えれば、第1検査装置106の校正に利用されるのである。
なお、第1検査装置106による上記先端部状態検査および上記後退必要力検査は、1つのパレットNPに載置されているすべてのノズルNに対して行ってもよく、一部のノズルNに対してだけ行ってもよい。また、それら2つの検査の両方を行ってもよく、いずれか一方のみを行ってもよい。載置されているノズルNの検査が終了した後、上記検査位置に位置させられていたパレットNPは、第2移送装置116によって、収容装置100内において上記第1検査装置対応ステーションに位置させられたキャリア130に、移送される。
[G]第2ノズル検査装置
第2ノズル検査装置108は、第1ノズル検査装置106の下方に位置し、先に説明したように、2つの検査項目の検査、具体的には、通過流量検査および識別子読取検査を実行する装置である。図9を参照しつつ説明すれば、上述の収容装置100内の設定位置、つまり、第2検査装置対応ステーションに位置させられたパレットNPが、上述の第3パレット移送装置118(構造については、後述する)によって検査位置まで移送された後、そのパレットNPに載置されているノズルNについての通過流量検査および識別子読取検査が、第2検査装置108によって、ともにノズルNの上方から行われる。なお、図に示すパレットNPの位置が、上記検査位置であり、第3移送装置118には、その検査位置においてパレットNPを固定するパレット固定機構(図示を省略)が設けられている。ちなみに、図では、パレットNPに載置されているノズルNは、簡素化のため、省略されている。
第2検査装置108は、検査ヘッド270と、その検査ヘッド270をパレットNPの上方においてパレットNPの上面に平行な一平面に沿って移動させるヘッド移動装置272とを含んで構成されている。検査ヘッド270には、エア送給装置274と、識別子読取器としてのカメラ276とが並設されている。エア送給装置274は、ノズルNの基端部である胴体筒30の上端部に接続されるエアジョイント278を有し、そのエアジョイト278からノズルNに圧縮空気が送給される。エアジョイント278の上方には、送給される圧縮空気の送給路の空気圧を測定する空気圧センサ280が、エアジョイント278と一体的に配設されている。また、エア送給装置274は、エアジョイント278を昇降させるジョイント昇降機構282を有し、エアジョイント278は、そのジョイント昇降機構282によって、検査ヘッド270に対して昇降させられる。ヘッド移動装置272は、第1検査装置106に関連して説明した1対のビーム244に支持された可動ビーム284と、その可動ビーム284をY方向に移動させるベルト駆動式のY方向移動機構286と、可動ビーム284に支持されたスライド288をX方向に移動させるX方向移動機構290とを含んで構成されている。まとめて言えば、第2検査装置108によれば、通過流量検査,識別子読取検査は、ともに、ノズルNの基端部側で行われ、それぞれの検査を行うための主要構成要素であるエア送給装置274,カメラ276は、ノズルNの基端部側に存在する空間に配置され、それらを、1つの移動装置であるヘッド移動装置272によって移動させるように構成されているのである。
第2検査装置108による通過流量検査では、検査ヘッド270が、ヘッド移動装置272によって、検査するノズルの真上にエアジョイント278が位置する位置に移動させられる。その状態で、エアジョイント278が、ジョイント昇降機構282によって、そのノズルNと接続するように下降させられる。図17(a)に示すように、エアジョイント278がノズルNに接続された状態で、エア送給装置274は、圧縮空気をノズルNに送給する。通常のノズルNは、あまり抵抗ない空気の通過が許容されて、充分な流量が担保されており、空気圧センサ280によって測定される空気圧は、比較的低い値となる。一方で、例えば、ノズルNに“詰まり”が生じているような場合は、ノズルNを通過する空気に対する通過抵抗が大きくなり、充分な流量が確保されなくなる。この状況では、空気圧センサ280によって測定される空気圧は、比較的高い値となる。そのことを考慮して、通過流量検査では、空気圧センサ280によって測定された空気圧が、閾圧より高くなった場合に、そのノズルNに“詰まり”が生じていると認定され、そのノズルNが不良ノズルであると判断される。つまり、この通過流量検査では、空気の流量を直接的に測定する代わりに、ノズルNの基端部側の圧力を測定することによって、ノズルNの“詰まり”を認定しているのである。なお、空気圧センサ280に代えて流量計(流量センサ)を配設し、通過する空気の流量を直接的に測定し、その測定の結果に基づいて“詰まり”の有無を判断してもよい。
なお、ノズルNに送給される圧縮空気は、上述の駆動源ユニット124内に配設されているコンプレッサ(図示を省略)からエア送給装置274に供給されるが、例えば、そのコンプレッサの出力圧に依存して、空気圧センサ280によって測定される空気圧が変化する。つまり、第2検査装置108に関連する環境条件によって、その空気圧が変化することになるのである。このことを考慮すれば、その環境条件に応じて上記閾圧を設定することが望ましい。本管理機80では、ノズルNの通過流量検査に先立ち、パレットNPに固定されている基準パイプ160に、エア送給装置274によって圧縮空気を送給し、そのときに空気圧センサ280によって測定される空気圧を基に、上記閾圧を設定するようにされている。つまり、基準対象としての基準パイプ160は、第2検査装置108による通過流量検査についての準備処理として行われるその検査の基準の設定に利用されているのである。
第2検査装置108による識別子読取検査では、検査ヘッド270が、ヘッド移動装置272によって、検査するノズルNのフランジ34に付された識別子である2Dコード38の真上にカメラ276が位置する位置に移動させられる。その状態で、カメラ276によって、その2Dコード38が撮像される。ちなみに、撮像によって得られる画像は、図17(b)のようなものである。識別子読取検査では、その撮像によって得られた画像データに基づいて、そのノズルNのIDが認識され、IDが認識できない場合に、そのノズルNが不良ノズルと判断される。カメラ276の不調等によってもIDが認識できない場合があるため、本管理機80では、ノズルNの2Dコード38の読取に先立って、パレットNPに固定されている基準ノズル158のフランジ34に付されている2Dコード38が、カメラ276によって撮像され、その撮像によって得られた画像データに基づいて、第2検査装置108の識別子読取機能が充分であることが確認され、その機能が充分であることを条件に、ノズルNの識別子読取検査が行われる。つまり、基準対象である基準ノズル158は、第2検査装置108の検定、つまり、事前検定に利用されるのである。
なお、第2検査装置108による上記通過流量検査および上記識別子読取検査は、1つのパレットNPに載置されているすべてのノズルNに対して行ってもよく、一部のノズルNに対してだけ行ってもよい。また、それら2つの検査の両方を行ってもよく、いずれか一方のみを行ってもよい。載置されているノズルNの検査が終了した後、上記検査位置に位置させられていたパレットNPは、第2移送装置116によって、収容装置100内において上記第2検査装置対応ステーションに位置させられたキャリア130に、移送される。
[H]ノズル洗浄装置およびノズル乾燥装置
ノズル洗浄装置110は、第2ノズル検査装置108の下方に位置し、また、ノズル乾燥装置112は、洗浄装置110と上述の収容装置100との間に位置している。当該管理機80には、それら洗浄装置110および乾燥装置112に関連してハウジング300が設けられている。図10は、ハウジング300の存在する状態においてそれら洗浄装置110および乾燥装置112を示しており、図11は、ハウジング300を取り除いてそれら洗浄装置110および乾燥装置112を示している。それらの図を参照しつつ説明すれば、収容装置100内の設定位置、つまり、洗浄装置対応ステーションに位置させられたパレットNPが、上述の第4パレット移送装置120(構造については、後述する)によって洗浄位置まで移送された後、その位置において、そのパレットNPに載置されているノズルNに対して、洗浄装置110による洗浄が行われる。そして、洗浄の後、そのパレットNPが第4パレット移送装置120によって洗浄装置対応ステーションに移送される間に、そのパレットNPに載置されて洗浄が終了したノズルNに対して、乾燥装置112による乾燥が行われる。図に示すパレットNPの位置が、上記洗浄位置であり、第4移送装置120には、その検査位置においてパレットNPを固定するパレット固定機構(図示を省略)が設けられている。ちなみに、図では、パレットNPに載置されているノズルNは、簡素化のため、省略されている。
洗浄装置110は、ノズルNを上方から洗浄するための上部洗浄ユニット302と、ノズルNを下方から洗浄するための下部洗浄ユニット304とを含んで構成されており、それらは、略同じ構造のものとされている。それらユニット302,304の各々は、ハウジング300に付設された支持フレーム306と、その支持フレーム306に支持された噴射ノズル308と、その噴射ノズル308をY方向に移動させるY方向移動機構310とを含んで構成されている。噴射ノズル308は、パレットNPの全幅に亘ってX方向に延びるように配置された細長い直方体形状のものであり、パレットNPと向かい合う面に、多数の噴射孔312が設けられている。Y方向移動機構310は、その噴射ノズル308を、パレットNPの全長に亘ってY方向に移動させるように構成されている。この噴射ノズル308には、上述の駆動源ユニット124内に設置された高圧ポンプ(図示を省略)によって加圧された高圧水が供給され、その高圧水が、噴射孔312から、パレットNPに載置されたノズルNに向かって噴射される。
乾燥装置112は、ハウジング300の上部および下部に配設された複数の送風管314を含んで構成されている。それら送風管314には、ブロアー(図示を省略)から、駆動源ユニット124内に配設された加熱器(図示を省略)を介して、温風(熱風)が送り込まれる。複数の送風管314の各々には、複数の放出孔が設けられており、温風は、それら放出孔から、パレットNPに載置されたノズルNに向かって放出される。放出された温風によって、ノズルNが乾燥させられる。
上述のハウジング300は、洗浄装置110によって噴射される高圧水、および、乾燥装置112によって放出される温風が他の装置等に与える悪影響を防止するために設置されたものである。ハウジング300には、前方側に、内部を覗き見るための透明な窓316が設けられ、また、後方側に、遮蔽板318、および、その遮蔽板318をパレットNPが通過するときにだけ開けるための遮蔽板開閉機構320が設けられている。
図18に示すように、上述の洗浄位置において固定されたパレットNPに載置されているノズルNに対して、洗浄装置110による洗浄が行われる。詳しく言えば、上部洗浄ユニット302は、ノズルNの上方から、つまり、ノズルNの基端側から高圧の水を噴射して、主に、胴体筒30,フランジ34の上面等を洗浄する。一方、下部洗浄ユニット304は、ノズルNの下方から、つまり、ノズルNの先端側から高圧水を噴射して、主に、吸着管32等を洗浄する。高い洗浄効果を得るため、噴射ノズル308は、真下あるいは真上にだけでなく種々の方向に高圧水を噴射するように、噴射孔312の向きが調整されている。噴射ノズル308は、比較的幅の狭いものであり、パレットNP上にX方向に並ぶノズル列のうちの一部にしか高圧水を噴射することができないため、噴射ノズル308が、Y方向移動機構310によって、パレットNPのY方向における全長に亘って移動させられる。ちなみに、噴射ノズル308は、2流体式のノズル、つまり、圧縮空気によって水を分散して噴射するノズルではなく、ポンプによって加圧された水を、その水の圧力によって、直接噴射孔312から噴射するように構成されたノズルである。そのため、洗浄装置110は、洗浄能力の高いものとされている。
乾燥装置112は、ノズルNの洗浄が終了して検査位置に存在するパレットNPを第4移送装置120が洗浄装置対応ステーション130に移送する際に、温風を利用したエアブローによって行われる。そのため、乾燥に必要な時間の少なくとも一部において、パレットNPを収容装置100に返送することができ、洗浄,乾燥といった一連の作業における時間的ロスが小さいものとなっている。なお、温風は、比較的早い速度の風であり、その温風の圧力によってノズルNに付着している水滴が吹き飛ばされるとともに、その温風の有する温度によって、ノズルNに付き残る水分が乾燥させられる。
[I]パレット移送装置
それぞれがノズル移送装置である第1〜第4パレット移送装置114〜120は、先に説明したように収容装置100と、対応する対ノズル処置実行装置との間で、パレットNPを移送する装置である。第1,第2,第3移送装置114,116,118は、略同一の構造を有しており、第4移送装置120は、若干、それら第1,第2,第3移送装置114,116,118とは異なる構造を有している。
図5〜図7を参照しつつ説明すれば、第1,第2,第3移送装置114,116,118の各々は、収容装置100から前方に向かって延び出すように配設された1対のレール330を有しており、パレットNPは、その1対のレール330にそれらに跨るように支持され、それら1対のレール330上を摺動する。また、第1,第2,第3移送装置114,116,118の各々は、収容装置100のキャリア130と1対のレール330の間、および、1対のレール330上において、パレットNPを移動させる移動機構332を備えている。移動機構332は、当該管理機80の右側に前後に延びるようにして配設されたガイド334と、そのガイド334に支持された搬送ユニット336とを含んで構成されている。搬送ユニット336は、ガイド334に支持された状態において、そのガイド334に沿って自走する構造のものとなっている。図示は省略するが、搬送ユニット336は、1対のレール330の下方において、それら1対のレール330の中間まで延び出す延出部を有しており、その延出部の先端には、下方からパレットNPの後端部を把持するクランプが設けられている。
収容装置100の1つのキャリア130が、前述の設定位置、つまり、対ノズル処置実行装置に対応したステーションに位置するときには、1対のレール330と、そのキャリア13の1対のレール170とが、互いに一致し、また、搬送ユニット336は、それの延出部がそのキャリア130の下方を通過するようにして、ガイド334の後端にまで移動することが可能となっている。搬送ユニット336がその後端に位置する状態で、上述のクランプによって、キャリア130に収容されているパレットNPの後端部を把持し、その把持した状態において、搬送ユニット336がガイド334の前端まで移動することにより、そのパレットNPは、上述した設定位置にまで移送される。移送後、クランプによる把持が解除される。設定位置に位置するパレットNPをキャリア130に移送する場合は、上記動作の逆の動作が行われる。ちなみに、設定位置は、先に説明した移載位置,検査位置,洗浄位置を意味する。なお、先に説明したように、第1,第2,第3移送装置114,116,118の各々は、設定位置に位置するパレットNPを、1対のレールに固定するための上記パレット固定機構を有している。
第4移送装置120は、ガイドおよび搬送ユニットの構造において、第1,第2,第3移送装置114,116,118と異なる。詳しい説明は省略するが、第4移送装置120は、先に説明したように、ハウジング300内においてパレットNPを移送するため、その移送に適した構造のガイド338および搬送ユニット340が採用されている。当該第4移送装置120のその他の部分の構造および動作については、第1,第2,第3移送装置114,116,118と同様であり、説明を省略する。なお、図5において、第1,第2,第3移送装置114,116,118の各々は、搬送ユニット336を2つ有しているように描かれているが、搬送ユニット336がガイドの前端に位置する状態と後端に位置する状態との両方を便宜的に示すためであり、実際には、搬送ユニット336は1つしか有していない。
[J]ノズル管理機の付加的構成
本管理機80は、上記基本的構成に加え、以下に説明する付加的構成を有している。図19を参照しつつ付加的構成について説明する。
先に説明したように、本管理機80の移載装置104は、移載ヘッド210と、移載ヘッドを移動させるヘッド移動装置212とを含んで構成され、移載ヘッド210は、移載されるノズルNを保持するためのノズル保持具としての保持チャック218を有している。一方で、本管理機80では、先に説明したように、5種類のノズルNa,Nb,Nc,Nd,Neを対象としている。したがって、移載装置104は、それら5種類のノズルNa〜Neのすべてを移載可能とされる必要がある。5種類のノズルNa〜Neは、サイズにおいて3つのグループ、詳しくは、ノズルNaからなる小さなサイズのグループ、ノズルNb,Ncからなる中間のサイズのグループ、ノズルNd,Neからなる大きなサイズのグループに分類できるが、いずれのグループのノズルNをも1つの保持チャック218で保持して適切に移載するためには、相当に複雑な構造の保持チャック218を採用しなければならない。
そこで、本管理機30は、上記3つのグループに合わせて、それぞれがノズル保持具である3つの保持チャック218を使い分けるようにされている。具体的には、ノズルNaを保持するための保持チャック218a、ノズルNb,Ncを保持するための保持チャック218b、ノズルNd,Neを保持するための保持チャック218cである。そのため、移載ヘッド210では、保持チャック218が着脱可能に構成されている。図は、移載ヘッド210に保持チャック218aが装着された状態を示しており、保持チャック218b,保持チャック218cは、テーブル200上に付設されたクレードル(架台)350に載置されている。ヘッド移動装置212によって、移載ヘッド210をクレードル350の空きスロットの上方に移動させた後に下降させて、装着されている保持チャック218を離脱させ、次いで、移載ヘッド210を装着予定の保持チャック218の上方に移動させた後に下降させて、その保持チャック218を装着させることで、自動で保持チャック218の交換が可能とされている。本管理機30では、ノズルNの移載は、移載されるノズルNのサイズに応じて保持チャック218を交換しつつ行われる。
また、図から解るように、本管理機80では、2つのパレットNPをノズルNの移載に供することができるようにされている。言い換えれば、2つのパレットNPを、2つの移載位置のそれぞれに位置させることができるようにされている。具体的には、前方側が第1移載位置であり、後方側が第2移載位置である。つまり、第1移送装置114は、2つのパレットNPを収容装置110から連続してそれら2つの移載位置にまでそれぞれ移送可能とされているのである。ちなみに、図では、2つのパレットNPに載置されているノズルNについては、簡素化のため、省略している。なお、それぞれのパレットNPをそれぞれの移載位置において固定する2つのパレット固定機構(図示を省略する)が、第1移送装置114に設けられており、また、移載位置に位置するパレットNPを上述の載置穴開状態とするための機構として、2つの移載位置に対応して、2つのカバープレート142を摺動させるカバー摺動機構(図示を省略)が、テーブル200上に設けられている。
本管理機80では、2つのパレットNPをノズルNの移載に供することができるため、先に説明したセッティング移載,収容移載に加えて、2つのパレットNP間のノズルNの移載も可能となっている。2つのパレットNP間でのノズルNの移載が可能とされていることにより、収容装置100内に収容されているノズルNの配置替え,整列等(以下、「配置」と総称する場合がある)を効率的に行うことができる。つまり、ノズルNの配置のためのノズルNの移載である「配置移載」を行うための便宜が図られているのである。ちなみに、2つのパレットNPからのセッティング移載や、2つのパレットNPへの収容移載も可能であり、本管理機80は、移載に関して、利便性の高いものとなっている。
[K]ノズル管理機が行うオペレーション
i)オペレーションの概要
上記構成の管理機80は、当該管理機80の制御を司る制御装置としてのコントローラ84の制御によって、種々のオペレーションを行う。あるノズルNの当該管理機80への受け入れからそのノズルNの当該管理機80からの払い出しまでの流れに沿って説明すれば、それら種々のオペレーションとして、図20のチャートに示すように、管理機80は、トレイNTに載置されているノズルNを当該管理機80に収容するための「ノズル収容オペレーション」、収容されたノズルNを洗浄,検査に供するためにパレットNPに配置するための「第1ノズル配置オペレーション」、パレットNPに配置されたノズルNの洗浄を行うための「ノズル洗浄オペレーション」、洗浄が終了したノズルNの検査を行うための「第1ノズル検査オペレーション」および「第2ノズル検査オペレーション」、検査が終了したノズルをパレットNPに整列させて保管するための「第2ノズル配置オペレーション」、整列されて保管されているノズルNをトレイNTにセッティングするための「ノズルセッティングオペレーション」を行う。なお、チャートでは示していないが、ノズル収容オペレーションとノズルセッティングオペレーションとが複合したオペレーションであって、ノズルNが載置されたトレイNTに対して、それら載置されたノズルNを同じ型式の別のノズルNに交換するための「ノズル再セッティングオペレーション」をも実行可能とされている。
上記種々のオペレーションは、管理情報、つまり、収容されているノズルNおよびトレイNTを管理する中で作成若しくは取得されるそれらノズルNおよびトレイNTについての情報に基づいて行われる。また、複数のパレットNPの使用方法および1つのパレットNPの使用方法についての原則が定められている。さらに、検査が終了したノズルNの保管のための整列態様を、いくつかの態様の中から選択的に採用することが可能となっている。以下に、上記管理情報を例示して説明した後、パレットの使用についての原則、管理機80が行う上記種々のオペレーションの各々について、上記いくつかの整列態様の説明を挟んで、順次、説明する。なお、図21に示すように、管理機80は、いくつかの電気部品装着機10、および、それら電気部品装着機10を統括して管理する管理装置としてのホストコンピュータ360と、LAN362によって接続されており、コントローラ84は、それらそれら電気部品装着機10およびホストコンピュータ360のいずれかから送られてくる指示,情報等に基づいて、種々のオペレーションのいくつかのものを行うことも可能とされている。
ii)管理情報
コントローラ84は、収容されているノズルNについての管理情報として、「収容ノズル情報」を記憶している。収容ノズル情報は、図22の収容ノズル情報テーブルとして模式的に表すことのできるものであり、簡単に言えば、どのキャリア130に収容されているどのパレットNPのどの載置穴144にどんなノズルNが収容されているかを示す情報である。言い換えれば、収容されているノズルNの固有情報が収容装置100における収容位置に関連付けられた態様の情報である。以下の説明では、収容ノズル情報は、上記テーブルの形式で記憶されているものとして扱い、そのテーブルを基に、収容ノズル情報について具体的に説明する。
図に示す収容ノズル情報テーブルでは、1行1行が、1つのパレットNPの1つの載置穴144に、つまり、収容されているノズルNの1つ1つに対応している。また、そのテーブルの各列が、ノズルNに関する各種情報に対応している。具体的に言えば、〔キャリアNo〕は、ノズルNが載置されているパレットNPが収容されているキャリア130の番号であり、“#1”,“#2”,・・・といった具合に収容装置100が有するキャリア130の数までの番号が記憶される。〔パレットID〕は、ノズルNが載置されているパレットNPの固有情報でとしてのそのパレットNPのIDである。〔パレット分類〕は、そのパレットNPが、後述する整列用パレットであるか前処理用パレットであるかを示すパラメータであり、“A”は、そのパレットNPが整列用パレットであることを、“P”は、そのパレットNPが前処理用パレットであることを示している。〔載置穴No〕は、ノズルNが載置されている載置部としての載置穴144の番号であり、図12に示す小さな載置穴144aに対応して、“A01”〜“A24”の番号が、大きな載置穴144bに対応して、“B01”〜“B15”の番号が記憶される。ちなみに、〔キャリアNo〕,〔パレットID〕,〔パレット分類〕の列における“↓”は、上の行と同じ内容が記憶されていることを便宜的に示している。
〔ノズルID〕およびそれより右の列は、いずれも、ノズルNの固有情報である。1つずつ説明すれば、〔ノズルID〕は、ノズルNのIDである。〔ノズルID〕が“−”とされているのは、ノズルNのIDが認識不能であることを意味し、“?“とされているのは、ノズルNのIDが未認識であることを意味している。〔ノズル型式〕は、ノズルNの型式、つまり、種類を表わすものである。具体的には、図13に示すノズルNa〜Neのそれぞれの型式が記憶される。“(・・・・)”は、ノズルの形式が推定されたことを意味する。〔洗浄〕は、ノズルNが洗浄装置110による洗浄がなされたものであるか否かを示しており、“◎”は、洗浄されていることを、“●”は、未だ洗浄されていないことを、それぞれ表している。
〔不良要因〕は、ノズルNが不良ノズルと判断されている場合において、その不良の要因、つまり、上述の4つの項目の検査のいずれにおいて不良ノズルと判断されたかを示している。4つの項目の検査のいずれかにおいて不良ノズルであると判断された場合、〔識別子読取〕,〔通過流量〕,〔先端部状態〕,〔後退必要力〕の4つの列のうちの不良ノズルであると判断された項目に対応する列に、“×”が記憶される。“○”は、各項目の検査において不良ノズルと判断されなかったこをを意味し、各列に、“○”も“×”も記憶されていない場合には、検査が未だ行われていないことを意味する。
〔収容時刻〕は、ノズルNが当該管理機80に収容された時刻を、年,月,日,時,分で表している。なお、〔ノズルID〕〜〔収容時刻〕の列に、何らの記載もされていない行は、その行に対応する載置穴144、つまり、あるキャリア130に収容されているパレットNPのその載置穴144に、ノズルNが載置されていないことを示している。
その一方で、コントローラ84は、収容されているノズルNについてのもう1つの管理情報として、「ノズル種別毎使用頻度情報」を記憶している。ノズル種別毎使用頻度情報は、図23に示すノズル種別毎使用頻度情報テーブルとして模式的に表すことのできるものであり、具体的に言えば、〔ノズル型式〕には、図13に示すノズルNa〜Neのそれぞれの型式が、〔使用頻度〕には、それぞれの型式のノズルNの使用頻度が示されており、ノズル種別毎使用頻度情報は、どの型式、つまり、どの種別のノズルNが、どのくらいの使用頻度にあるかを示す情報となっている。ちなみに、使用頻度は、各ノズルNが当該管理機80においてトレイNTへのセッティングに供されたかを表すノズル毎セッティング回数を、各種別ごとに集計した数で表わされている。言い換えれば、どの種別のノズルNが延べ何回ぐらい使用されるかを表すものとなっている。なお、ノズル種別毎使用頻度情報は、上記図22のノズル収容情報テーブルの中に、別に列を設けて、組み込むことができ、また、そのテーブルの〔ノズル型式〕とリンクさせることができることから、収容されているノズルNの固有情報の一種と考えることができるものである。以下の説明では、収容ノズル情報と同様、収容トレイ情報は、上記テーブルの形式で記憶されているものとして扱う。
また、コントローラ84は、収容されているトレイNTについての管理情報として、「収容トレイ情報」を記憶している。収容トレイ情報は、図24の収容トレイ情報テーブルとして模式的に表すことのできるものであり、簡単に言えば、どのキャリア192にどんなトレイNが収容されているかを示す情報である。言い換えれば、収容ノズル情報と同様、収容されているトレイNTの固有情報が収容装置102における収容位置に関連付けられた態様の情報である。以下の説明では、収容ノズル情報と同様、収容トレイ情報は、上記テーブルの形式で記憶されているものとして扱い、そのテーブルを基に、収容トレイ情報について具体的に説明する。
図に示す収容トレイ情報テーブルでは、1行1行が、収容装置102の1つのキャリア192、つまり、収容されているトレイNTの1つ1つに対応している。また、そのテーブルの各列が、トレイNTに関する各種情報に対応している。具体的に言えば、〔キャリアNo〕は、トレイNTが収容されているキャリア192の番号であり、“#1”,“#2”,・・・といった具合に収容装置102が有するキャリア192の数までの番号が記憶される。〔トレイID〕は、トレイNTの固有情報の1つとしてのそのトレイNTのIDである。〔トレイ型式〕は、トレイNTの型式、つまり、種類を表わすものである。〔SET済〕は、収容されているトレイNTにノズルNがセッティングされているか否か示しており、“◎”は、トレイNTにノズルNがセッティングされていることを、空白は、空のトレイNTであることを示している。ちなみに、〔トレイID〕,〔トレイ型式〕の列に、何らの記載もされていない行は、その行に対応するキャリア192には、トレイNTが収容されていないことを示している。
さらに、コントローラ84は、ノズルNのトレイNTへのセッティングに関する管理情報として、「ノズルセッティング情報」を利用する。ノズルセッティング情報は、図25のノズルセッティング情報テーブルとして模式的に表すことのできるものであり、簡単に言えば、どのトレイNTのどの載置穴64にどんなノズルNが載置されているかを示す情報である。〔載置穴No〕は、ノズルNが載置される載置部としての載置穴64の番号であり、図には、一例として、図3に示すトレイNTに関する情報を示している。具体的には、図3に示す比較的小さな載置穴64に対応して、“a1”〜“a8”の番号が、比較的大きな載置穴64に対応して、“b1”〜”b4”の番号が付される。
ノズルNのパレットNTへのセッティングは、〔トレイID〕,〔ノズルID〕が記載されていない、つまり、〔トレイ型式〕および〔ノズル型式〕だけが示されているノズルセッティング情報に基づいて開始され、セッティングが終了した時点で〔トレイID〕,〔ノズルID〕が付されることになる。
上述した管理情報は、以下に説明する当該管理機80によるいくつかのオペレーションの中で、更新,リセット等される。以下の説明では、オペレーションに関するプログラムのフローチャートに基づいて、それらオペレーションの説明を行うが、そのフローチャートでは、上記更新,削除,追加等に関する処理の表記は省略し、それらの処理の説明は、フローチャートの各ステップの説明に中で行うこととする。
iii)パレットの使用についての原則
収容装置100には、複数のパレットNP、具体的には、20枚までのパレットNPを収容することが可能となっている。本管理機80では、上記種々のオペレーションを行うのに際し、図26に示すように、収容されている複数のパレットNPは、2つのグループに分類されている。前述したように、2つのグループの1つは、ノズルNが設定された規則に従った順に整列させられている或いはさせられる複数のパレットNP(以下、「整列用パレットNPA」と言う場合がある)からなるグループであり、もう1つは、当該管理機80への受け入れ、洗浄、検査等の処理を行うために、整列用パレットNPAのいずれかに整列して載置される前にノズルNが載置される複数のパレットNP(以下、「前処理用パレットNPP」と呼ぶ場合がある)からなるグループである。前処理用パレットNPPから整列用パレットNPAへのノズルNの移載は、上述の第2ノズル配置オペレーションによって行われる。なお、図において、便宜的に、黒く塗りつぶされている載置穴144a,144bは、その載置穴144a,144bにノズルNが載置されていることを示しており、白抜きとなっている載置穴144a,144bは、その載置穴144a,144bにノズルNが載置されていないことを示している。
1つのパレットNPへのノズルNの移載、つまり、1つのパレットNPへのノズルNの配置は、原則として、図27に示す順に行われる。具体的には、ノズルNaについては、図27(a)に示すように、最も左の列から順に、各列の載置穴144aに対して上から順に配置される。同様に、ノズルNb〜Neについては、ノズルNの種別に関係なく、若しくは、ノズルNの種別ごとに、図27(b)に示すように、最も左の列から順に、各列の載置穴144bに対して上から順に配置される。ちなみに、この順序を、「配置順」と呼ぶ場合があることとする。なお、既に、いくつかのノズルNが載置されているパレットNPに別のいくつかのノズルNを追加するようにして配置する場合には、原則として、既にノズルNが載置されている載置穴144a,144bのうちの上記配置順に従った最後尾の載置穴144a,144bの次の載置穴144a,144bから、配置順に従って、順次配置される。
一方、1つのパレットNPからのノズルNの取り出し、つまり、1つのパレットNPからのノズルNの移載も、原則として、上記配置順に従って行われる。この原則に従えば、そのパレットNPに先に載置されたノズルNから順に行われる。いわゆる先入れ先出しを原則とするのである。なお、ノズルNb〜Neが混在しているパレットNPからのノズルNb〜Neのいずれか1つの型式のものの取り出しも、原則として、上記配置順に従って行われる。つまり、その1つの型式のノズルNを除く他の形式のノズルNをスキップしつつ上記配置順に従ったその1つの型式のノズルNの取り出しが行われるのである。
iv)ノズル収容オペレーション
ノズル収容オペレーションは、例えば装着機において使用されたノズルNの洗浄,検査,保管等を目的として、トレイNTに載置されたノズルNを収容装置100に収容するためのオペレーションであり、そのオペレーションは、コントローラ84が図28にフローチャートを示すノズル収容プログラムを実行することによって、行われる。当該管理機80のオペレータが、ノズルNが載置されているトレイNTを、上述の引出82を開けて、上述の固定ステージ204または可動ステージ204にセットした後、当該オペレーションの開始の指令を、コントローラ84の操作キー88によって入力することによって、当該オペレーションが開始する。なお、固定ステージ202にトレイNTがセットされた場合は、ノズルNが収容された後にトレイNTを残したまま、当該オペレーションが終了する。一方、可動ステージ204にトレイNTがセットされた場合は、ノズルNが収容された後にトレイNTを収容装置102に収容するか否かを、オペレータの操作キー88を用いた入力操作に基づいて選択可能とされており、その選択に従って、当該オペレーションが終了する。
ノズル収容プログラムに従った処理では、ステップ1(以下、ステップを「S」と省略する)において、トレイNTが固定されて載置穴開状態が実現されているステージ、つまり、トレイNTがセットされたステージが固定ステージ202であるか可動ステージ204であるかが特定される。次いで、S2において、特定されたステージの上方に移載ヘッド210が移動させられ、カメラ220によってトレイNTに付された2Dコード76が撮像されてそのトレイNTのIDが取得される。続くS3において、取得されたトレイNTのIDに基づいて、そのトレイNTの型式が特定される。ちなみに、ID情報の中には、トレイNTの型式の情報が含まれている。コントローラ84は、トレイNTの載置穴64の数,位置等の諸元がトレイNTの型式に関連付けられたデータ(以下、「トレイ諸元データ」と言う場合がある)を記憶しており、型式の特定の後、S4において、その型式に基づいて把握されたトレイNTの諸元に従って、トレイNTに載置されている各ノズルNの2Dコード38がカメラ220によって撮像され、各ノズルNのIDが取得される。続くS5において、取得されたIDに基づいて、各ノズルNの型式が特定される。トレイNTと同様に、ノズルNのID情報の中には、ノズルNの型式の情報が含まれている。なお、2Dマーク38の汚れ等によってノズルNTのIDが取得できない場合には、先に作成した上述のノズルセッティング情報、つまり、そのIDのトレイNTにノズルNのセッティングを行った際のノズルセッティング情報が利用され、その情報に基づき、IDの取得ができないノズルNの型式を推定する。
次に、S6において、ノズルNの収容装置100への収容に際してそれらノズルNが載置される1つのパレットNPが、先に説明した収容ノズル情報に基づいて、収容装置100が有する複数のパレットNPの中から、詳しくは、複数の前処理用パレットNPPの中から、1つの前処理用パレットNPPが、選択される。具体的には、まず、洗浄が終了していないノズルNが載置されている前処理用パレットNPPが存在するか否かが判断される。そのような前処理用パレットNPPが1以上存在する場合には、最近に収容されたノズルNが載置されている1つの前処理用パレットNPPにおいて、既に載置されているノズルNの後に上述の配置順に従って今回収容されるすべてのノズルNが載置可能であるか否かが判断され、載置可能である場合には、その1つの前処理用パレットNPPが選択される。その前処理用パレットNPPに載置不能である場合、若しくは、洗浄が終了していないノズルNが載置されている前処理用パレットNPPが存在しない場合には、1つの空の前処理用パレットNPPが選択される。そして、S7において、その選択された前処理用パレットNPPが、第1移送装置114によって移送され、上述した第1移載位置にセットされる。なお、ノズル収容オペレーションにおいて1つの前処理用パレットNPPにしかノズルNを受け入れないようにしているのは、当該オペレーションを短い時間で完了させるための方策である。
選択された前処理用パレットNPPがセットされた後に、S8において、セットされたトレイNTに載置されているノズルNの中から、セットされた前処理用パレットNPPに移載可能な1つのノズルNが、設定された規則に従って選択され、S9において、移載装置104によって、その選択されたノズルNが、セットされた前処理用パレットNPPにおいて、空となっている載置穴144の1つに移載される。つまり、上述の収容移載が行われるのである。具体的には、S5において特定されているそのノズルNの型式に基づくとともに、上述の配置順に従って決定された空の載置穴144の1つに移載される。この1つのノズルNについての収容移載の際、S4において取得されているそのノズルNについてのID、S5において特定されているそのノズルについての型式、および、そのノズルNが収容された時刻(収容時刻)が、収容ノズル情報として記憶される。つまり、収容ノズル情報の更新が行われるのである。具体的には、図22に示す収容ノズル情報テーブルの行のうちの1つ、つまり、ノズルNが載置された載置穴144に対応する行の〔ノズルID〕,〔ノズル型式〕,〔収容時刻〕のセルに、上記ID,上記型式,上記収容時刻が、それぞれ書き込まれ、また、〔洗浄〕のセルに、そのノズルNが未洗浄である旨が書き込まれる。
1つのノズルNについての収容移載の後、S10において、セットされたトレイNTに載置されていたすべてのノズルNの収容移載が完了したか否かが判断される。すべてのノズルNの収容移載が完了していない場合は、S8の別の1つのノズルNの選択およびS9のぞの別のノズルNについての収容移載が行われる。S10において、セットされたトレイNTに載置されていたすべてのノズルNの収容移載が完了したと判断された場合には、S11において、セットされている前処理用パレットNPPが、第1移送装置114によって、収容装置100に返送される。
上述のようなノズル収容オペレーションの結果、例えば、図29に示すように、ノズルNが、トレイNTから1つの前処理用パレットNPPに載置される。詳しく言えば、図29(a)は、既にノズルNが載置されている前処理用パレットNPPへのノズルNの移載であり、図29(b)は、空の前処理用パレットNPPへのノズルNの移載である。ちなみに、図に示すトレイNTでは、比較的小さな8つの載置穴64には、小さなサイズのノズルNaが、比較的大きな4つの載置穴64には、中間のサイズのノズルNb,Ncおよび大きなサイズのノズルNd,Neが載置可能となっている。以下、そのようなトレイNTを使用するこを前提に説明を行う。
すべてのノズルNの収容移載が完了し、前処理用パレットNPPが返送された後、S12において、空になったトレイNTを、トレイ収容装置102に収容するか否かが判断される。この判断は、先に説明したように、トレイNTが、固定ステージ202と可動ステージ204とのいずれにセットされているかに基づいて行われる。トレイNTが収容装置102に収容されると判断された場合には、S13において、セットされている空のトレイNTが、トレイ移送装置122によって、収容装置102に収容されて、ノズル収容オペレーションが終了する。一方、S12において空のトレイNTが収容装置102に収容されないと判断された場合には、そのトレイNTのセットの解除が行われて、ノズル収容オペレーションが終了する。なお、ノズルNの収容移載に先立って、トレイNTに付されている2Dコード76が、移載装置104に設けられたカメラ22によって撮像され、そのトレイNTのIDが取得されており、トレイNTの収容装置102への収容の際には、そのトレイNTのID、および、そのIDに基づいて特定されたそのトレイNTの型式が、収容されるキャリア192に関係付けられて上述の収容トレイ情報に追加される。
v)第1ノズル配置オペレーション
第1ノズル配置オペレーションは、収容されているノズルNのうち次に洗浄に供されるノズルNを、洗浄の効率を考慮して、1つの前処理用パレットNPPに配置するためのオペレーションである。そのオペレーションは、コントローラ84が図30にフローチャートを示す第1ノズル配置プログラムを実行することによって、行われる。当該オペレーションは、収容ノズル情報を基に、未だ洗浄が完了していないノズルNの数がカウントされ、その数が1のパレットNPに載置可能な数を超えた場合に行わる。そして、上記ノズル収容オペレーション,後に説明する第2ノズル配置オペレーション,ノズルセッティングオペレーションが行われていないことを条件に開始される。
第1ノズル配置プログラムに従う処理では、まず、S21において、洗浄が行われるノズルNが載置される1の前処理用パレットNPPが、移載先パレットNP1として選択される。詳しく言えば、洗浄が終了していないノズルNが載置されている複数の前処理用パレットNPPの中で、収容時刻が最前のノズルNが載置されているものが、収容ノズル情報を基に特定され、その特定された前処理用パレットNPPが、移載先パレットNP1として選択される。続くS22において、選択された移載先パレットNP1が、第1移送装置114によって収容装置100から移送され、上記第1移載位置にセットされる。次に、S23において、洗浄が終了していないノズルNが載置されている複数の前処理用パレットNPPから移載先パレットNP1を除いた1以上のものの中で、収容時刻が最前のノズルNが載置されているものが、収容ノズル情報を基に特定され、その特定された前処理用パレットNPPが、移載元パレットNP2として選択される。続くS24において、選択された移載元パレットNP2が、第1移送装置114によって収容装置100から移送され、上記第2移載位置にセットされる。
次いで、S25において、移載先パレットNP1において先詰移載処理が必要か否かが判断される。先詰移載処理が必要な場合には、S26において、移載装置104によって、先詰移載が行われる。「先詰移載処理」とは、上記配置順の先頭側のいくつかの載置穴144が空となっている場合に、現在載置されているノズルNを配置順の先頭から順番に整列させるべく、空の載置穴144を埋めるようにして、それらのノズルNを順次、それら空の載置穴144に移載する処理である。
先詰移載処理が必要でない場合、若しくは、必要とされた先詰移載処理が終了した場合に、次のS27において、移載元パレットNP2において移載に供される1のノズルNが上述の配置順に従って選択され、続くS28において、選択されたノズルNが、移載装置104によって、上記配置順に従って決まる移載先パレットNP1の空となっている1つの載置穴144に、移載される。つまり、選択されたノズルNの配置移載が行われる。この1つのノズルNの配置移載に伴って、上記収容ノズル情報の更新が行われる。具体的には、図22に示す収容ノズル情報テーブルの行のうちの1つ、つまり、ノズルNが載置された移載先パレットNP1の載置穴144に対応する行の〔ノズルID〕以降のセルに、移載元パレットNP2においてそのノズルNが載置されていた載置穴144に対応する行の〔ノズルID〕以降のセルに格納されていたそのノズルNの固有情報が、移される。
次いで、S29において、移載先パレットNP1のすべての載置穴144にノズルNが載置されたかどうかが確認される。つまり、移載先パレットNP1がノズルNで充満させられたか否かが確認される。すべて載置穴144にノズルNが載置されていない場合には、S30において、移載元パレットNP2に移載に供されるノズルNがまだ載置されているかどうか、つまり、その移載元パレットNP2からのノズルNの移載が継続可能であるか否かが判断され、移載に供されるノズルNが存在する場合には、S27,S28の処理によって、次のノズルNが、移載元パレットNP2から移載先パレットNP1に移載される。一方、移載に供されるノズルNが移載元パレットNP2に載置されてていない場合には、S31において、その移載元パレットNP2が、第1移送装置114によって収容装置100に返送され、S23,S24に戻って、次の移載元パレットNP2が選択されて、その移載元パレットNP2が第1移送装置114によって収容装置100から移送されて、第2移載位置にセットされる。そして、S27,S28におけるノズルNの選択およびそのノズルNの配置移載が繰り返される。移載先パレットNP1のすべての載置穴144にノズルNが載置されたことがS29において確認された場合には、S32において、移載元パレットNP2と移載先パレットNP1との両方が、第1移送装置114によって収容装置100に返送されて、第1ノズル配置オペレーションが終了する。
具体例を示せば、以上のような第1ノズル配置オペレーションによって、図31に模式的に示すようなノズルNの移載が行われる。まず、図31(a)に示すように、1の移載先パレットNP1および1つの移載元パレットNP2がセットされる。ちなみに、図に示す移載先パレットNP1では、ノズルNは、配置順における先頭側のいくつかの載置穴144が空となっている。次いで、図31(b)に示すように、移載先パレットNP1において、上述の先詰配置処理が行われる。そして、移載元パレットNP2から移載先パレットNP1への移載が行われて、図31(c)の状態となる。この状態は、移載先パレットNP1がノズルNによって充満された状態ではないため、図31(d)に示すように、移載元パレットNP2が、別の1の前処理用パレットNPPに交換される。そして、新たにセットされた移載元パレットNP2から移載先パレットNP1への移載が、移載先パレットNP1がノズルNによって充満された状態となるまで、引き続き行われ、その結果として、図31(e)に示す状態に至る。このような第1ノズル配置オペレーションにより、洗浄されていないノズルNがすべての載置穴144に載置された状態の前処理用パレットNPPが準備されることになる。つまり、この第1ノズル配置オペレーションでは、洗浄が完了していないノズルNだけを1つの前処理用パレットNPPのすべての載置穴144に配置するという規則に従ったノズルNの移載が行われるのである。そして、その前処理用パレットNPPごと、その前処理用パレットNPPに載置されたノズルNの洗浄,検査を行うことが可能となるため、ノズルNの洗浄,検査の効率が高くなるのである。つまり、1回のノズル洗浄オペレーション,第1ノズル検査オペレーション,第2ノズル検査オペレーションにおいて可及的に多くのノズルNを洗浄,検査することができるのである。
vi)ノズル洗浄オペレーション
ノズル洗浄オペレーションは、収容装置100内の1つのパレットNPに載置されているノズルNを、そのパレットNPごと洗浄し、乾燥させるオペレーションである。ノズルNの洗浄および乾燥の詳細については先に説明されているため、ここでは、当該オペレーションの流れを中心に説明する。ちなみに、このオペレーションおよび後に説明する第1,第2ノズル検査オペレーションの3つのオペレーションは、いずれも、本実施例で説明する他のオペレーションのいずれに対しても独立して実行される。つまり、他のオペレーションが実行中であるか否かに拘わらず、他のオペレーションの対象となっているパレットNP以外のパレットNPに載置されているノズルNに対して、設定された条件を満たす限り、3つのオペレーションのいずれをも実行することができるのである。言い換えれば本管理機80では、それら3つのオペレーションは、移載装置104が関わるオペレーション、すなわち、ノズルNの移載に関するオペレーションと並行して行うことが可能とされているのである。つまり、移載装置104,洗浄装置110,第1検査装置106,第2検査装置108の各々の動作が互いに独立して行われるように構成されているのである。
ノズル洗浄オペレーションは、図32にフローチャートを示すノズル洗浄プログラムが実行されることによって、行われる。このプログラムに従う処理では、まず、S41において、当該オペレーションの対象となるパレットNPが特定される。具体的には、上記第1ノズル配置オペレーションによって未洗浄のノズルNがすべての載置穴144に載置された前処理用パレットNPPのうちの、収容時刻が最前のノズルNが載置されているものが、対象パレットとして決定される。続くS42において、そのパレットNPが、第4パレット移送装置118によって、上述の洗浄位置まで移送される。そして、S43において、その位置に位置した状態で、そのパレットNPに載置されたノズルNが、そのパレットNPごと、ノズル洗浄装置110によって洗浄される。
洗浄装置110による洗浄の終了後、S44において、第4移送装置118によるそのパレットNPの返送の速度が決定される。先に説明したように、第4移送装置118によるパレットNPの返送の最中に、そのパレットNPに載置されたノズルNの乾燥が行われる。そのため、S44では、充分に乾燥させるのに必要な時間を確保すべく、環境温度,温風の温度等に基づいて、返送の速度が決定される。その決定の後、S45において、その決定された返送速度でのパレットNPの返送が行われつつ、そのパレットNPに載置されているノズルNが、パレットNPごと、乾燥装置112によって乾燥させられる。なお、乾燥の終了した後、洗浄されたノズルNについて、上述の収容ノズル情報が更新される。具体的には、図22に示す収容ノズル情報テーブルにおいて、そのパレットNPに載置されているノズルNのすべてに関して、洗浄済であることを示す記号である“◎”が付されるとともに、すべての検査が終了していない状態として扱う旨の更新がなされる。
vii)第1ノズル検査オペレーション
第1ノズル検査オペレーションは、収容装置100内の1つのパレットNPに載置されているノズルNに対して、第1検査装置106による先端部状態検査および後退必要力検査を行うオペレーションであり、図33にフローチャートを示す第1ノズル検査プログラムが実行されることによって、行われる。なお先端部状態検査および後退必要力検査についての詳細は先に説明されているので、ここでは、当該オペレーションの流れを中心に説明する。
第1ノズル検査プログラムに従う処理では、まず、S51において、当該オペレーションの対象となるパレットNPが特定される。具体的には、ノズル洗浄オペレーションによって洗浄され、かつ、第1ノズル検査オペレーションによる検査が行われていないノズルNが載置されている前処理用パレットNPPのうちの、収容時刻が最前のノズルNが載置されているものが、対象パレットとして決定される。対象パレットが決定された後、S52において、そのパレットNPが、第2パレット移送装置116によって、検査位置に移送される。
検査位置に移送されたパレットNPに載置されたノズルNの各々に対して、先端部状態検査が、後退必要力検査に優先して行われる。その先端部状態検査は、ノズルN1個1個について順次行われる。まず、S53において、1つのノズルNに対する先端部状態検査が実行される。詳しく言えば、先に説明したように、ユニット移動装置236によって、カメラ装置232のレンズ239が検査する1のノズルNの真下に位置する位置に移動させられ、そのノズルNの先端部が、カメラ装置232によって撮像され、そして、その撮像によって得られた撮像データを基に、先端部の状態が異常であるか否かが確認される。具体的には、“曲り”,“先端欠け”,“先端潰れ”といった先端部形状異常や、“異物や汚れの付着”がノズルNに生じているか否かが確認される。その確認の結果を基に、S54において判定を行い、先端部の状態が異常であると認識されている場合、S55において、パレットNPに固定されている前述の基準パイプ160についての先端部状態検査が実行される。詳しく言えば、カメラ装置232によって、基準パイプ160の先端部が撮像され、その撮像によって得られた先端部の撮像データに基いて、基準パイプ160の先端部の状態に異常があるか否かが確認される。その確認の結果、S56において判定を行い、基準パイプ160の先端部の状態が正常である場合に、S57において、そのノズルNが不良ノズルであると判断される。一方、基準パイプ160の先端部の状態が異常である場合には、S58において、第1検査装置106の当該検査に関する機能に異常があると認定され、その旨がディスプレイ86に表示されるとともに、そのノズルNに対する先端部状態の異常に関する判断を行わず、かつ、他のノズルNに対する以後の先端部状態検査がスキップされる。S54において先端部の状態が正常であると確認された場合、若しくは、S57において不良ノズルであると判断された場合には、S59の処理によって、パレットNPに載置されたすべてのノズルNについての先端部状態検査が完了するまで、S53以降の処理が繰り返される。
上記一連の処理の結果、先端部の状態においてノズルNが正常であると判断された場合には、図22のテーブルに示す収容ノズル情報におけるそのノズルNの〔先端部状態〕の列に“○”が、先端部の状態に関して不良ノズルであると判断された場合には、その列に“×”が、それぞれ付される。第1検査装置106の当該検査に関する機能に異常があると認定された場合には、当該パレットPに載置されているすべてのノズルNの〔先端部状態〕の列が空白とされる。つまり、そのパレットNPに載置されているノズルNは、いずれも先端部状態検査が行われていないものとして扱われるのである。
先端部状態検査の後、後退必要力検査が、パレットNPに載置されているノズルNの1個1個について、順次、行われる。当該プログラムに従う処理では、各ノズルNの後退必要力検査に先立って、S60において、パレットNPに固定されている上述の基準ノズル158についての後退必要力が測定される。つまり、基準ノズル158の吸着管32を後退させる際に、荷重測定装置234の有するロードセル242が受ける荷重を測定する。次いで、S61において、その測定結果を基に、ロードセル242によって測定される荷重の値が、実際の値に等しくなるようにするために、荷重測定装置234の調整(例えば、ユニット移動装置236による荷重測定装置234の上昇距離の設定等)が行われる。
荷重測定装置234の上記調整の後、まず、S62において、1つのノズルNに対する後退必要力検査が実行される。詳しく説明すれば、測定を行うノズルNの下方にロードセル242を位置させた後、荷重測定装置234を設定距離だけ上昇させ、そのときのロードセル242が受ける荷重を測定する。そして、その荷重が、当該ノズルNについて設定された閾力を超えた場合に、そのノズルNの後退必要力が過大であると認定される。その認定の結果を基に、S63において判定を行い、後退必要力が過大である場合に、S64において、そのノズルNが不良ノズルであると判断される。そして、S65の処理によって、パレットNPに載置されたすべてのノズルNについての後退必要力検査が完了するまで、S62以降の処理が繰り返される。
上記一連の処理の結果、ノズルNの後退必要力が正常であると判断された場合には、図22のテーブルに示す収容ノズル情報におけるそのノズルNの〔後退必要力〕の列に“○”が、後退必要力に関して不良ノズルであると判断された場合には、その列に“×”が、それぞれ付される。パレットNPに載置されているすべてのノズルNの後退必要力検査が終了した後、S66において、そのパレットNPが、第2移送装置116によって、収容装置100に返送される。
viii)第2ノズル検査オペレーション
第2ノズル検査オペレーションは、収容装置100内の1つのパレットNPに載置されているノズルNに対して、第2検査装置108による識別子読取検査および通過流量検査を行うオペレーションであり、図34にフローチャートを示す第2ノズル検査プログラムが実行されることによって、行われる。なお識別子読取検査および通過流量検査についての詳細は先に説明されているので、ここでは、当該オペレーションの流れを中心に説明する。
第2ノズル検査プログラムに従う処理では、まず、S71において、当該オペレーションの対象となるパレットNPが特定される。具体的には、ノズル洗浄オペレーションによって洗浄され、かつ、第2ノズル検査オペレーションによる検査が行われていないノズルNが載置されている前処理用パレットNPPのうちの、収容時刻が最前のノズルNが載置されているものが、対象パレットとして決定される。対象パレットが決定された後、S72において、そのパレットNPが、第3パレット移送装置118によって、検査位置に移送される。
検査位置に移送されたパレットNPに載置されたノズルNの各々に対して、識別子読取検査が、通過流量検査に優先して行われる。その識別子読取検査は、第2検査装置108が備えるカメラ276によって、ノズルN1個1個について順次行われるが、各ノズルNの検査に先立って、S73において、まず、パレットNPに固定された基準ノズル158のフランジ34に付されている2Dコード38が、カメラ276によって撮像され、その撮像によって得られた画像データに基づいて、第2検査装置100の識別子読取検査に関する機能が充分であることが確認される。そしてその確認の結果を基に、S74において判定を行い、その機能が充分であることを条件に、S75以下において、各ノズルNについての当該識別子読取検査が実行される。ちなみに、S74の判定において識別子読取検査に関する機能が不充分であることが確認された場合には、その旨がディスプレイ86に表示されるとともに、パレットNPに載置されたノズルNの各々に対する識別子読取検査は実行されない。
S75における1つのノズルNの識別子読取検査は、まず、検査ヘッド270が、ヘッド移動装置272によって、そのノズルNのフランジ34に付された2Dコード38の真上にカメラ276が位置する位置に移動させられ、その状態で、カメラ276によって、その2Dコード38が撮像される。そして、その撮像によって得られた画像データに基づいて、そのノズルNのIDが充分に認識可能であるか否かが確認される。その確認の結果を基に、S76において判定を行い、撮像された2Dコード38からはIDが充分には読取りできない場合、つまり、2Dコード38の読取りが困難である場合には、S77において、そのノズルNが不良ノズルであると判断される。そして、S78の処理によって、パレットNPに載置されたすべてのノズルNについての識別子読取検査が完了するまで、S75以降の処理が繰り返される。
上記一連の処理の結果、2Dコード38の読取が充分にできる場合、つまり、識別子読取に関してノズルNが正常である場合には、図22のテーブルに示す収容ノズル情報におけるそのノズルNの〔識別子読取〕の列に“○”が、識別子読取に関して不良ノズルであると判断された場合には、その列に“×”が、それぞれ付される。第2検査装置108の当該検査に関する機能が不充分と認定されて各ノズルNについての識別子読取検査が行われなかった場合には、その事実を収容ノズル情報に反映させるべく、当該パレットPに載置されているすべてのノズルNの〔識別子読取〕の列が空白とされる。なお、ノズルNの収容移載において2Dコード38の読取りできずに、〔ノズルID〕の列に“?”が付され、〔ノズル型式〕の列に“(・・・・)”が付されているノズルNのIDが、識別子読取検査によって充分に認識可能であると判断された場合には、その検査において読み取られたIDが、〔ノズルID〕の列に書き込まれ、そのIDに基づいて特定されるノズル型式が、〔ノズル型式〕の列に書き込まれる。
識別子読取検査の後、通過流量検査が、パレットNPに載置されているノズルNの1個1個について、順次、行われるのであるが、当該プログラムに従う処理では、各ノズルNの通過流量検査に先立って、S79において、パレットNPに固定されている上述の基準パイプ160に、エア送給装置274によって圧縮空気を供給し、その状態において、空気圧センサ280による空気圧の測定が行われる。次いで、S80において、測定された空気圧に基づいて、ノズルNの通過流量検査の際に参照される上記閾圧が設定される。
閾圧の設定の後、まず、S81において、1つのノズルNに対する通過流量検査が実行される。詳しく説明すれば、検査を行うノズルNにエア送給装置274によって圧縮空気を供給し、その状態において、空気圧センサ280による空気圧の測定が行われる。そして、その測定された空気圧が上記設定された閾値より高い場合に、そのノズルNの空気の通過流量が不充分であると認定される。その認定の結果を基に、S82において判定を行い、通過流量が不充分である場合に、S83において、そのノズルNが不良ノズルであると判断される。そして、S84の処理によって、パレットNPに載置されたすべてのノズルNについての通過流量検査が完了するまで、S81以降の処理が繰り返される。
上記一連の処理の結果、ノズルNの通過流量が正常であると判断された場合には、図22のテーブルに示す収容ノズル情報におけるそのノズルNの〔通過流量〕の列に“○”が、通過流量に関して不良ノズルであると判断された場合には、その列に“×”が、それぞれ付される。パレットNPに載置されているすべてのノズルNの通過流量検査が終了した後、S85において、そのパレットNPが、第3移送装置118によって、収容装置100に返送される。
ix)ノズルの整列に関するいくつかの態様
第1,第2検査オペレーションに供された後のノズルNは、第2ノズル配置オペレーションによって、整列用パレットNPAに整列して配置される。この整列に関して、別々の規則に従ったいくつかの態様が存在し、本管理機80では、それらいくつかの態様のうちの1以上を選択的に採用することが可能とされている。つまり、第2ノズル配置オペレーションは、ノズルNの整列態様が選択された整列態様とするための規則に従って、ノズルNの配置移載を行うオペレーションである。以下に、採用可能ないくつかの整列態様について、セッティングのためのノズルNの取り出しをも含めて、順次、説明する。
ix-a)種別毎分離整列態様
採用可能ないくつかの整列態様のうちの1つは、「種別毎分離整列態様」と呼ぶことのできるものであり、簡単に言えば、ノズルNを種別ごとに異なる整列用パレットNPAに整列して配置する態様である。詳しく言えば、上述した5つの種類、つまり、5つの型式のノズルNのうち、同じ載置穴144bに載置可能な4つの種類のノズルNb〜Neを、同じ種類のものだけ、1つの整列用パレットNPAに整列して配置する態様である。ここで、第1,第2検査が終了したノズルNとして、ノズルNaが128,ノズルNbが32,ノズルNcが22,ノズルNdが14,ノズルNeが12存在していると仮定すれば、この態様の規則の従うことにより、ノズルNは、例えば、図35に示すように配置される。なお、この図以降の図では、ノズルNb,ノズルNc,ノズルNd,ノズルNeが載置されている載置穴144bには、それらの載置穴144bを黒く塗りつぶす代わりに、それぞれ、“b”,“c”,“d”,“e”の文字を記入する場合があることとする。
図に示すように、種別毎分離整列態様では、ノズルNb〜Neのそれぞれに対して、いくつかの整列用パレットNPAが割り当てられている。具体的には、各々の数に応じて、ノズルNbには4つの、ノズルNcには3つの、ノズルNd,ノズルNeの各々には2つの整列用パレットNPAが割り当てられている。ノズルNbに割り当てられた4つパレットNPは、図の最上段の4つのパレットNPであり、それら4つのパレットNPには、左側のものから順に、順位付けがされており、先頭のパレットNPから順に、上述の配置順に従って、ノズルNbが整列されている。さらに言えば、収容時刻の早いノズルNbほど先頭に位置するように配置されているため、ノズルNbは、4つのパレットNPを通して収容時刻の早い順に整列させられている。ノズルNcに割り当てられた3つパレットNPは、図の上から2段目の3つのパレットNPであり、ノズルNbの場合と同様に、順位付けがされている。それら3つのパレットNPには、左側のものから順に、上述の配置順に従って、ノズルNcが、3つのパレットNPを通して収容時刻の早い順に整列されている。ノズルNdに割り当てられた2つパレットNPは、図の上から3段目の2つのパレットNPであり、ノズルNbの場合と同様に、順位付けがされている。それら2つのパレットNPには、左側のものから順に、上述の配置順に従って、ノズルNdが、2つのパレットNPを通して収容時刻の早い順に整列されている。ノズルNeに割り当てられた2つパレットNPは、図の最下段の2つのパレットNPであり、ノズルNbの場合と同様に、順位付けがされている。それら2つのパレットNPには、左側のものから順に、上述の配置順に従って、ノズルNeが、2つのパレットNPを通して収容時刻の早い順に整列されている。ちなみに、第1,第2検査が終了したノズルNを追加するようにして整列させるために、各段の最後尾のパレットNPは、ノズルNが載置されていないパレットNPとされている。
なお、ノズルNaについては、ノズルNb〜Neとは、別の規則に従って整列される。詳しく言えば、図に示すすべての整列用パレットNPAが順位付けされており、ノズルNaは、それらすべてのパレットNPを通して、上述の配置順に従って、収容時刻の早い順に整列されている。つまり、ノズルNaとノズルNb〜Neとは、同じパレットNPに載置させられるものの、別の次元で管理されているのである。ちなみに、図に示すパレットNPの割り付けおよび順位付けは、仮想的なものであり、収容装置100内における位置、つまり、収容されているキャリア130の位置との間に特別な関係は存在していない。
上述のように整列させられたノズルNがセッティングに供される場合、各種別のノズルNは、上記順位付けにおける先頭のパレットNPから順に、上記配置順に従って、パレットNPから取り出される。つまり、セッティングにおいては、各種別のノズルNは、収容時刻が早いものから順に、トレイNTに移載されることになる。一方、第1,第2検査が終了した各種別のノズルNは、規則に従った整列を維持するために、最後尾側においてノズルNが載置されているパレットNPに、上記配置順に従って、追加的に配置される。上述のような取り出しが行われることによって、その取り出しが進行すると、いずれの種別のノズルNについての場合においても、上記順位付けにおける先頭のパレットNPが、ノズルNが載置されないパレットNPとなる。その際、上記順位付けの変更が行われる。詳しく言えば、ノズルNが移載によって除かれたパレットNPが最後尾となり、そのパレットNPの次のパレットNPが先頭のパレットNPとなるように順位付けが行われるのである。なお、そのような順位付けの変更を行う代わりに、上述した「先詰移載処理」を行って、空となっている先頭側の載置穴144にノズルNを移載して、各種別のノズルNを再整列させることも可能である。
ix-b)種別混在整列態様
採用可能ないくつかの整列態様のうちのもう1つは、「種別混在整列態様」と呼ぶことのできるものであり、簡単に言えば、各種別のノズルNを、特定の比率で混在させて1つの整列用パレットNPAに整列して配置する態様である。言い換えれば、複数の種別のノズルNを、それらが特定の比率で混在するセットを構成するようにして、1つの整列用パレットNPAに整列して配置する態様である。詳しく言えば、上述した5つの種類のノズルNa〜Ne、つまり、5つの型式のノズルNa〜Neを、種別毎の使用頻度に応じた比率で混在させて1つの整列用パレットNPAに整列して配置する態様である。種別毎の使用頻度は、先に説明したノズル種別毎使用頻度情報に基づくものであり、この情報は、上述のように、図23に示すノズル種別毎使用頻度情報テーブルとしてコントローラ84に記憶されている。
ノズル種別毎の使用頻度、つまり、ノズル毎セッティング回数の種別毎の集計値が、例えば、ノズルNaが1056,ノズルNbが276,ノズルNcが182,ノズルNdが122,ノズルNeが98であったと仮定すれば、最も使用頻度の低いノズルNeを1とした場合の各種別のノズルNの使用頻度の整数比は、Na:Nb:Nc:Nd:Ne=11:3:2:1:1となる。ノズルNa〜Neがこの比率となるノズルNa〜Neなるセットを、1以上、1つのパレットNPに配置するのである。そして、第1,第2検査が完了したノズルNa〜Neの各々の数が先の種別毎分離整列態様の場合の同じ数であると仮定し、それらのノズルNをこの整列態様の規則に従って整列した場合には、それらのノズルNは、例えば、図36(a)に示すように配置される。図では、上段の4つのパレットNPおよび下段の最も左のパレットNPの各々に、上記ノズルNのセットが2セット配置されている。なお、図では、整列用パレットNPAとして8つのパレットNPが割り当てられており、また、それらのパレットNPは、上段の左から右、次いで、下段の左から右にかけて順位付けされて、その順位付けに従った先頭側のパレットから順に、ノズルNが配置される。より詳しく言えば、各パレットNPにおいて、2セットのノズルNが、種別毎に上記配置順に従って連続して並ぶように、さらに詳しく言えば、各種別のノズルNが収容時刻の早い順に並ぶように、整列させられている。したがって、上記5つのパレットNPの最後尾には、空の載置穴144が存在しており、また、下段の左から2番目,3番目のパレットNPには、セットを構成することのできなかったいくつかのノズルNが、セットを構成することができた場合において載置されるべき載置穴144に、載置されている。ちなみに、第1,第2検査が終了したノズルNを追加するようにして整列させるために、最後尾のパレットNP、つまり、下段の最も右側のパレットNPは、ノズルNa〜Neのいずれもが載置されていないパレットNPとされている。また、図に示すパレットNPの順位付けは、種別毎分離整列態様の場合と同様、仮想的なものであり、収容装置100内における位置、つまり、収容されているキャリア130の位置との間に特別な関係は存在していない。
上述のように整列させられたノズルNがセッティングに供される場合、種別毎分離整列態様の場合と同様、ノズルNは、上記順位付けにおける先頭のパレットNPから順に、上記配置順に従って、パレットNPから取り出される。つまり、セッティングにおいては、各種別のノズルNは、収容時刻が早いものから順に、トレイNTに移載されることになる。一方、第1,第2検査が終了した各種別のノズルNについても、種別毎分離整列態様の場合と同様、規則に従った整列を維持するために、種別ごとに、最後尾側のノズルNが載置されているのパレットNPから順に、上記配置順に従って、追加的に配置される。上述のような取り出しが行われることによって、その取り出しが進行すると、上記順位付けにおける先頭のパレットNPが、ノズルNが載置されないパレットNPとなる。その際、種別毎分離整列態様の場合と同様、そのパレットNPが最後尾となり、そのパレットNPの次のパレットNPが先頭のパレットNPとなるような順位付けの変更が行われる。なお、そのような順位付けの変更を行う代わりに、上述した「先詰移載処理」を行って、空となっている先頭側の載置穴144にノズルNを移載して、各種別のノズルNを再整列させることも可能である。
なお、種別混在整列態様によれば、各パレットNPに、複数の種別のノズルN、詳しくは、すべての種別のノズルNが、種別毎の使用頻度に応じた比率で載置されているため、トレイNTへのセッティングにおいて、各種別のノズルNが、概ね同じ割合でパレットNPから取り出されることになる。したがって、1つのトレイNTへのセッティングにおいて、1つのパレットNPだけを移載位置にセットさせるだけでそのセッティングを済ませることができる可能性が高くなる。したがって、種別混在整列態様のノズルNの配置は、迅速なセッティングに大きく貢献するものとなる。
ix-c)種別順整列態様
採用可能ないくつかの整列態様のうちの別のもう1つは、「種別順整列態様」と呼ぶことのできるものであり、簡単に言えば、各種別のノズルNを、いくつかの整列用パレットNPAに、種別毎に、特定の順序で配置する態様である。詳しく言えば、いくつかの種別のノズルNを、各種別のノズルNをまとめるようにして、種別毎の使用頻度の高い順に、いくつかのパレットNPに使用連続して配置する態様である。種別毎の使用頻度は、種別混在整列態様と同様、先に説明したノズル種別毎使用頻度情報に基づくものであり、この情報は、上述のように、図23に示すノズル種別毎使用頻度情報テーブルとしてコントローラ84に記憶されている。
ノズル種別毎の使用頻度が、種別混在整列態様において説明したのと同じ頻度であると仮定し、かつ、第1,第2検査が終了したノズルNa〜Neの各々の数が先の種別毎分離整列態様の場合の同じ数であると仮定した場合において、種別順整列態様では、ノズルNは、例えば、図36(b)に示すように配置される。図では、整列用パレットNPAとして8つのパレットNPが割り当てられており、また、それらのパレットNPは、上段の左から右、次いで、下段の左から右にかけて順位付けされて、その順位付けに従った先頭側のパレットから順に、ノズルNが配置される。載置穴144bに載置されるノズルNb〜Neは、先頭のパレットNPから順に、上述の配置順に従って、ノズルNb,ノズルNc,ノズルNd,ノズルNeの順に、連続して整列される。ノズルNb,ノズルNc,ノズルNd,ノズルNeの各々は、その各々の並びの中で、上述の配置順に従って、収容時刻の早いものから順に並べられる。載置穴144aに載置されるノズルNaは、他の種別のノズルNb〜Neとは関係なく、先頭のパレットNPから順に、上述の配置順に従って、収容時刻の早いものから順に並べられる。ちなみに、第1,第2検査が終了したノズルNを追加するようにして整列させるために、最後尾のパレットNP、つまり、下段の最も右側のパレットNPは、いずれの種別のノズルNも載置されていないパレットNPとされている。また、図に示すパレットNPの順位付けは、上記2つの態様の場合と同様、仮想的なものであり、収容装置100内における位置、つまり、収容されているキャリア130の位置との間に特別な関係は存在していない。ただし、パレットNPの順位付けは、本種別順整列態様においては固定的なものとなる。
上述のように整列させられたノズルNがセッティングに供される場合、ある種別のノズルNが移載される場合には、その種別のノズルNうちの先頭のものが載置されるパレットNPが移載位置にセットされて行われ、上記配置順に従って、収容時刻の早いものから順にトレイNTに移載される。したがって、ノズルNc,ノズルNd,ノズルNeのいずれかをセッティング移載した場合には、上記2つの態様とは相違して、種別の異なるノズルNの間に、ノズルNが載置されていない載置穴114bが出現することになる。一方、第1,第2検査が終了した各種別のノズルNを追加して整列する場合には、先の2つの態様と異なり、パレットNPに載置されるノズルNは、常に、図に示す状態、つまり、ノズルNb,ノズルNc,ノズルNd,ノズルNeが、その順に、先頭のパレットNPから順に、上述の配置順に従って連続して整列し、かつ、ノズルNaが、先頭のパレットNPから順に配置順に従って整列する状態に配置される。したがって、ノズルNを追加整列する場合には、追加した後のノズルNの載置状態を予め把握し、その把握した状態となるようにノズルNを再配置することが行われる。つまり、先に説明した「先詰移載処理」や、「後詰移載処理」を駆使して、1つの整列用パレットNPA内において、および、2つの整列用パレットNPA間において、再配置が行われる。なお、「後詰移載処理」は、予め最後尾のノズルNが載置される載置穴144を決定し、いくつかのノズルNを、最後尾から、配置順とは逆の順に整列させるような移載処理のことである。
なお、種別順整列態様によれば、図36(b)と図36(a)および図35とを比較して解るように、ノズルNが充満させられていないパレットNPを少なくすることができるため、整列用パレットNPAの割り当て数を可及的に少なくすることができるのである。また、種別順整列態様によれば、トレイNTへのノズルNのセッティングにおいて収容時刻が早いノズルNを優先的に取り出すことを要しない場合には、例えば、ノズルNb〜ノズルNeのうちの2つの種別のノズルNが載置されているパレットNPを移載位置にセットすることにより、それら2つの種別のノズルNを連続的にトレイNTに移載することができるため、セッティングをある程度迅速に行うことが可能である。
ix-d)特定セット整列態様
採用可能ないくつかの整列態様のうちのさらに別のもう1つは、「特定セット整列態様」と呼ぶことのできるものであり、簡単に言えば、トレイNTに特定のセットを構成するようにして載置されるノズルNを、一まとめにして配置しておく整列態様である。例えば、ノズルNaが8つ、ノズルNbが2つ、ノズルNcが1つ,ノズルNdが1つというノズルNのセットが、そのセットのノズルNを、1つの整列用パレットNPAに配置した状態が、図36(c)に示す状態である。図では、2セットのノズルNが整列して配置されている。
よく使用されるノズルNのセットを、特定のセットとして、上記のように1つのパレットNPに整列して配置しておけば、比較的頻繁に行われるそのセットのノズルNのセッティングを迅速に行うことが可能となる。また、既に使用が予定されているノズルNのセットを、特定のセットとして、セッティングの前に、上記のように1つのパレットNPに整列して配置しておけば、そのセットのノズルNのセッティングを迅速に行うことが可能となる。
本特定セット整列態様は、上述した他の整列態様とともに採用することが可能である。つまり、整列用パレットNPAとして割り当てられた複数のパレットNPの一部に、本特定セット整列態様でノズルNが配置されるようにしてもよいのである。そのようなことに鑑みれば、上記3つの整列態様を、基本的な整列態様と、本整列態様を、追加的な整列態様と考えることができる。また、本整列態様を採用する場合、パレットNPごとに、互いに自身を構成するノズルNが異なる複数のセットを、まとめて配置するといったことも可能である。
ちなみに、本整列態様では、上述の原則的な配置順に従ってノズルNを配置し得ない可能性もある。特に、他の整列態様とともに採用した場合に、その可能性は高い。しかし、その配置順に従うことができない場合であっても、例えば、ノズルNの使用頻度をできるだけ均一にするという観点からすれば、セットごとに、収容時刻の早い順に整列させることが望ましい。
x)第2ノズル配置オペレーション
第2ノズル配置オペレーションは、第1および第2検査が完了したノズルNを、前処理用パレットNPPから、1以上の整列用パレットNPAに整列して配置するためのオペレーションである。そのオペレーションは、コントローラ84が図37にフローチャートを示す第2ノズル配置プログラムを実行することによって、行われる。当該オペレーションは、第1および第2検査が終了したノズルNが載置されている前処理パレットNPPが出現した場合に、上記ノズル収容オペレーション,第1ノズル配置オペレーション,ノズルセッティングオペレーションが行われていないことを条件に開始される。なお、第2ノズル配置オペレーションにおけるノズルNの配置、つまり、ノズルNの配置移載の具体的な手法は、上述の整列態様のうちのどれが採用されているかによって異なる。それぞれの態様における配置移載の詳細については、図を用いて先に説明しているため、ここでは、上述の整列態様を一元的に扱い、ノズルNの配置移載の具体的な手法の説明を省略して、当該オペレーションについての説明を行う。
第2ノズル配置プログラムに従う処理では、まず、S81において、移載先パレットNP1および移載元パレットNP2が選択される。例えば、整列態様が、上述した先詰移載処理を行わない種別毎分離整列態様若しくは種別混在整列態様とされている場合には、原則的には、移載元パレットNP2として、第1および第2検査が終了したノズルNが載置されている前処理パレットNPPが選択され、移載先パレットNP1として、採用されている整列態様に基づいて、移載元パレットNP2に載置されているノズルNが移載される候補となる1以上の整列用パレットNPAのうちの1つが選択される。一方、例えば、整列態様が、種別順整列態様、または、先詰移載処理を行うことが予定されている種別毎分離整列態様若しくは種別混在整列態様とされている場合には、上記選択に加え、例えば、先詰移載処理,後詰移載処理を行うために、移載先パレットNP1として整列用パレットNPAが、移載元パレットNP2として別の整列用パレットNPAが、それぞれ選択されることもあり得る。
続くS82において、S81において選択されたパレットNPが、第1移送装置114によって、収容装置100から移送されて、第1移載位置,第2移載位置にそれぞれセットされる。なお、選択された2つのパレットNPのいずれの一方を第1移載位置と第2移載位置とのいずれにセットするかは、当該オペレーションが可及的に迅速に行われることに配慮しつつ決定される。具体的には、例えば、整列態様が、上述した先詰移載処理を行わない種別毎分離整列態様若しくは種別混在整列態様とされている場合には、原則的には、移載元パレットNP2が第1移載位置に、移載先パレットNP1が第2移載位置に、それぞれセットされる。一方、例えば、整列態様が、種別順整列態様、または、先詰移載処理を行うことが予定されている種別毎分離整列態様若しくは種別混在整列態様とされている場合には、交換に伴うパレットNPのセットの回数ができるだけ少なくなるように、2つのパレットNPの一方が第1移載位置に、他方が第2移載位置にセットされる。
2つのパレットNPがセットされた後、S83において、移載されるノズルNが選択される。前処理パレットNPPに載置されているノズルNが整列用パレットNPAに整列して配置される場合には、上述の配置順に従って、収容時刻の早いノズルNが優先的に選択される。また、先に説明した先詰移載処理,後詰移載処理を行う場合には、それらの処理が効率よく行われるように、移載されるノズルNが選択される。
当該オペレーションでは、ノズルNの配置移載に先立って、不良ノズルに対する処置が実行される。詳しくは、S84において、図22のテーブルに示す収容ノズル情報に基づいて、S83において選択されたノズルNが不良ノズルであるか否かが判断され、不良ノズルである場合には、S85において、収容ノズル情報に基づいて、そのノズルNについての上述の不良要因が特定される。そして、S86において、移載装置104によって、そのノズルNが上述の不良ボックス224に運搬される。先に説明したように、不良ボックス224は、4つの不良要因に対応して、仕切られた4つの空間226が設けられており、不良ノズルの運搬の際、その不良ノズルは、特定された不良要因に対応する1つの空間226に留置される。そして、運搬が完了したときに、その不良ノズルについての情報が、収容ノズル情報から削除される。なお、1つの不良ノズルに対して2以上の不良要因が存在する場合も考えられるが、その場合には、その不良ノズルは、図22のテーブルにおいて最も左方の列の不良要因に対応する空間226に留置される。
選択されたノズルNが不良ノズルでない場合には、S87において、そのノズルNの配置のための移載、つまり、配置移載が、移載装置104によって実行される。そのノズルNが移載先パレットNP1に整列して配置される場合には、上述の配置順に従った載置穴Nに載置される。つまり、収容時刻の早いノズルNほど上記配置順における先頭側に位置するように、選択されたノズルNが移載される。なお、この1つのノズルNの配置移載に伴って、上記収容ノズル情報の更新が行われる。具体的には、図22に示す収容ノズル情報テーブルの行のうちの1つ、つまり、ノズルNが載置された移載先パレットNP1の載置穴144に対応する行の〔ノズルID〕以降のセルに、移載元パレットNP2においてそのノズルNが載置されていた載置穴144に対応する行の〔ノズルID〕以降のセルに格納されていたそのノズルNの固有情報が、移される。
次いで、S88において、予定されていたすべてのノズルNの配置移載が終了したか否かが判断され、終了していない場合には、S89において、移載元パレットNP2,移載先パレットNP1の少なくともいずれか一方の交換が必要であるか否かが判断される。いずれのパレットNPをも交換する必要がない場合には、S83以降の処理が繰り返される。一方、移載元パレットNP2,移載先パレットNP1の少なくともいずれか一方の交換が必要である場合には、S90において、移載元パレットNP2,移載先パレットNP1の片方若しくは両方が、第1移送装置114によって、収容装置100に返送され、S81以降の処理が繰り返される。ちなみに、第2移載位置にセットされているパレットNPだけを交換する場合には、そのパレットNPだけが返送されるが、第1移載位置にセットされているパレットNPだけを交換する場合には、2つのパレットNPが返送されることになる。
予定されていたすべてのノズルNの配置移載が終了した場合には、S91において、移載元パレットNP2と移載先パレットNP1との両方が、第1移送装置114によって収容装置100に返送されて、第2ノズル配置オペレーションが終了する。
xi)ノズルセッティングオペレーション
ノズルセッティングオペレーションは、装着機におけるノズルNの使用の準備等を目的として、必要なノズルNをトレイNTにセッティングするためのオペレーションであり、そのオペレーションは、図38にフローチャートを示すノズルセッティングプログラムをコントローラ84が実行することによって、行われる。なお、ノズルセッティングオペレーションでは、ノズルNをセッティングするためのステージを固定ステージ202と可動ステージ204のいずれにするか、収容装置102に収容されているトレイNTと当該管理機80のオペレータがセットしたトレイNTとのいずれを使用するか、セッティングが完了したトレイNTを収容装置102に収容するか否かが、それぞれ選択できるようになっており、それらの選択は、オペレータによるコントローラ84の操作キー88を用いた操作に基づいて行われる。
ノズルセッティングプログラムに従った処理では、まず、S101において、当該管理機80に送信若しくは入力されたノズルセッティング情報、または、既に記憶されているノズルセッティング情報に基づいて、セッティングに供されるトレイNTの型式および各ノズルNの型式が特定される。このノズルセッティング情報は、図25に示すテーブルにおいて、〔トレイID〕および〔ノズルID〕が書き込まれていない情報と考えることができる。
次に、S102において、セッティングを行うステージが固定ステージ202と可動ステージ204のいずれであるかが特定され、S103においてその特定されたステージが可動ステージ204であると判断された場合には、S104において、収容装置102に収容されているトレイNTを使用するのか否かが判断される。収容装置102に収容されているトレイNTを使用すると判断された場合には、S105において、上記ノズルセッティング情報および上述の収容トレイ情報に基づいて、1つのトレイNTが選択され、S106において、その選択されたトレイNTが、トレイ移送装置122によって、移載位置に移送され、その移載位置においてセットされる。一方、S104においてオペレータがセットしたトレイNTを使用すると判断された場合、若しくは、S103において可動ステージ202でセッティングが行われると判断された場合には、既に、オペレータによってトレイNTがセットされているので、トレイNTの選択およびセットは行われない。
次いで、S107において、セッティング情報および上述の収容ノズル情報に基づいて、セッティング移載に供される1つのパレットNPが、ノズルセッティング情報および収容ノズル情報に基づいて、収容装置100が有する複数のパレットNPの中から1つ選択される。この選択では、採用されている整列態様に応じて、整列用パレットNPAの中から、ノズルNのセッティングができるだけ効率よく行えるという観点に基づいて、1つのパレットNPが選択される。そして、続くS108において、その選択されたパレットNPが、第1移送装置114によって移送されて上述の移載位置にセットされる。移載位置は、上記第1移載位置であってもよく、上記第2移載位置であってもよい。なお、S107において、2つの整列用パレットNPAを選択し、S108において、それらをそれぞれ第1移載位置と第2移載位置に並ぶようにセットしてもよい。
次のS109では、セットされたパレットNPに載置されているノズルNの中から、セットされたトレイNTに載置可能な1つのノズルが、収容ノズル情報およびノズルセッティング情報に基づいて選択され、続く、S110において、その選択されたノズルNが、ノズルセッティング情報に基づいて、移載装置104によって、セットされたトレイNTの特定の載置穴64に移載される。つまり、上述のセッティング移載が行われるのである。このセッティング移載の際、移載されるノズルNについての情報が、収容ノズル情報から削除されるとともに、そのノズルNのIDが、ノズルセッティング情報に追加される。また、上述の図23にチャートで示すノズル種別毎使用頻度情報が更新される。詳しく言えば、そのノズルNの型式の行の〔使用頻度〕の列に格納されているノズル種別毎の使用回数がカウントされる。なお、上記ノズルNの選択においては、上述の配置順に従って、収容時刻の早いものが優先的に選択される。
1つのノズルNについてのセッティング移載の後、S111において、予定されているすべてのノズルNのセッティング移載が完了したか否かが判断される。すべてのノズルNのセッティング移載が完了していない場合は、S112において、セットされているパレットNPからのノズルNの移載を継続するか否かが判断される。ノズルNのそのパレットNPからの移載の継続が可能である場合には、S109に戻って、次のノズルNのそのパレットNPからトレイNTへの移載が行われる。例えば、移載できるノズルNがそのパレットNPに存在しない等の理由で、S112においてそのパレットNPからの移載の継続ができないと判断された場合には、S113において、そのパレットNPが、第1移送装置114によって、収容装置100に返送され、S107に戻って次のパレットNPが選択される。そのパレットNPのセットの後、そのパレットNPからのノズルNのセッティング移載が開始される。S111において、予定されてたすべてのノズルNのセッティング移載が完了したと判断された場合には、S114において、セットされているパレットNPが、第1移送装置114によって、収容装置100に返送される。
すべてのノズルNのセッティング移載が完了し、パレットNPが返送された後、S115において、ノズルNがセッティングされているトレイNTを、トレイ収容装置102に収容するか否かが判断される。そのトレイNTを収容装置102に収容すると判断された場合には、S116において、セットされていたトレイNTが、トレイ移送装置122によって、収容装置102に収容されて、ノズル収容オペレーションが終了する。一方、S115においてそのトレイNTが収容装置102に収容されないと判断された場合には、そのトレイNTのセットの解除が行われて、そのトレイNTを固定ステージ102若しくは可動ステージ204に残したまま、ノズル収容オペレーションが終了する。なお、ノズルNTのセッティング移載に先立って、トレイNTに付されている2Dコード76が、移載装置104に設けられたカメラ22によって撮像され、そのトレイNTのIDが取得されており、トレイNTの収容装置102への収容の際には、そのトレイNTのIDが、そのトレイNTがノズルNのセッティングが済んだトレイNTである事実ともに、収容されるキャリア192に関係付けられて上述の収容トレイ情報に追加される。一方、可動ステージ204にセッティングの完了したトレイNTを残したまま、当該オペレーションが終了する場合には、収容トレイ情報の中に含まれるそのトレイNTについての情報が削除される。
以上のようなノズルセッティングオペレーションによれば、同じ種別、つまり、同じ型式のノズルNについては、概ね、収容時刻の早いものから順にセッティング移載が行われることになる。詳しく言えば、ノズル収容オペレーション,第1ノズル配置オペレーション,第2ノズル配置オペレーション,ノズルセッティングオペレーションの各々において、ノズルNは、種別毎に、上述した配置順に従って、収容時刻の早いものから優先的にパレットNPに載置され、かつ、収容時刻の早いものから優先的にパレットNPから取り出されることで、収容時刻の早いノズルNのセッティングが行われるのである。言い換えれば、第1ノズル配置オペレーションおよび第2ノズル配置オペレーションのいずれにおいても、ノズルNは、種別毎に、使用されていない期間の長い順に配置され、ノズルセッティングオペレーションにおいて、その順に従って、パレットNPからトレイNTへ移載されることで、当該セッティングオペレーションでは、使用されていない期間の長い順にトレイNTに移載されるのである。その結果、ノズルNの使用頻度が可及的に均一となるようなセッティングが行われることになるのである。
ここで、上述したいくつかの整列態様の相違を理解するための一助として、ノズルNが図35,図36(a)〜(c)のそれぞれに示すように配置されている状態から、ノズルNaが8つ、ノズルNb,ノズルNcが各2つ、ノズルNd,ノズルNeが各2つ、1つのトレイNTにセッティングされた結果を、図39,図40(a)〜(c)にそれぞれ例示する。このノズルNのセットは、上述の特定のセットであり、図40(c)に示す特定セット整列態様では、1つのパレットNPのみからのノズルNのセッティングが可能となる。また、図40(a)に示す種別混在整列態様では、ノズルNが1つのパレットNPに種別ごとの使用頻度に応じた割合で配置されているため、1つのパレットNPのみからのノズルNのセッティングが行える可能性が高くなっている。したがって、それら2つの整列態様によれば、迅速なセッティングを行うことのできる可能性が高くなっているのである。
xii)ノズル再セッティングオペレーション
ノズル再セッティングオペレーションは、既にノズルNがセッティングされているトレイNTをステージにセットすることにより、それらのノズルNに代えて、それらのノズルNと型式を同じくする別のノズルNを載置させるオペレーションである。言い換えれば、セッティング済みのトレイNTを基にノズルセッティング情報を作成し、その情報に基づいて、ノズルを交換するオペレーションである。ノズルセッティングオペレーションは、コントローラ84が図41および図42にフローチャートを示すノズル再セッティングプログラムを実行することによって、行われる。なお、ノズルセッティングオペレーションでは、ノズルNをセッティングするためのステージを固定ステージ202と可動ステージ204のいずれにするか、再セッティングが完了したトレイNTを収容装置102に収容するか否かが、それぞれ選択できるようになっており、それらの選択は、オペレータによるコントローラ84の操作キー88を用いた操作に基づいて行われる。
ノズル再セッティングオペレーションでは、簡単に言えば、前半にノズル収容オペレーションが行われる。具体的には、図41にフローチャートを示すノズル再セッティングプログラムの前半部分に従った処理によって、セットされたトレイNTに載置されていたノズルNが収容装置100に収容される。当該プログラムのS121〜S131において行われる処理は、前述のノズル収容プログラムのS1〜S11において行われる処理と略同一であるので、それらの処理の説明については省略するが、本オペレーションでは、S123,S125において特定されたトレイNTの型式およびノズルNの型式に基づいて、ノズルセッティング情報が作成される。
トレイNTに載置されていたノズルNが収容装置100に収容された後、図42にフローチャートを示すノズル再セッティングプログラムの後半部分に従った処理によって、収容装置100に収容されている別のノズルNが、それまでノズルNが載置されていたトレイNTにセッティングされる。当該プログラムのS132から開始されてS141に至るフローにおいて行われる処理は、前述のノズルセッティングプログラムのS107から開始されてS116に至るフローにおいて行われる処理と略同一であるので、それらの処理の説明は省略する。
上述のような当該オペレーションは、簡単に言えば、ノズル収容オペレーションによってトレイNTから移載させられたノズルNと同じ形式の別のノズルNを、ノズルセッティングオペレーションによってそのトレイNTに移載させるオペレーションである。ノズルNの長期間の使用を回避する等の目的で、トレイNTにセッテイングされているノズルNのセットを、そのセットと同じ形式のノズルNのセットに交換する場合等において、便利なオペレーションである。
xiii)その他のオペレーション
本管理機80は、上記オペレーションの他にも、いくつかのオペレーションを行うことが可能とされている。一例を挙げれば、トレイNTに載置されているノズルNのメンテナンスを行うノズルメンテナンスオペレーションが、他のオペレーションの1つである。
ノズルメンテナンスオペレーションは、トレイNTに載置されているノズルNを、そのトレイNから取り出し、洗浄し、検査した後に、そのトレイNTに再度セッティングするためのオペレーションである。このオペレーションでは、まず、上述のノズル収容オペレーションによって、そのトレイNTに載置されているノズルNが、そのトレイNTから、空となっている1つの前処理用パレットNPPに移載される。なお、その際、空となったトレイNTは、ステージに残されたままとなる。次いで、移載されたノズルNに対して、その前処理用パレットNPPに載置された状態にて、上述のノズル洗浄オペレーションが行われた後、第1ノズル検査オペレーションおよび第2ノズル検査オペレーションが実行される。そして、検査が終了したノズルNがその前処理用パレットNPPに載置された状態のままで、そのパレットNPPが移載位置にセットされ、そのパレットNPPに対する上記ノズルセッティングオペレーションが実行される。そのようなオペレーションにより、それらのノズルNは、ステージに残されたままとなっている元のトレイNTに、元に載置されていた位置に再度セッティングされる。
なお、第1ノズル検査オペレーション,第2ノズル検査オペレーションのいずれかにおいて、いずれかのノズルNが不良ノズルであると判断された場合には、ノズルセッティングオペレーションにおいて、そのノズルNは、上述の不良ボックス224に回収される。そして、そのノズルNと同じ型式のノズルNが載置されている整列用パレットNPAが選択され、その選択された整列用パレットNPAが移載位置にセットされて、その同じ型式のノズルNが、そのパレットNPAから元のトレイNTにセッティングされる。このようにして、不良ノズルとなったノズルNに代えて、良好なノズルNが補充されるのである。
[L]制御装置の機能構成
先に述べたように、実施例の管理機80の制御は、制御装置であるコントローラ84が司っている。詳しく言えば、図43に示すように、ノズル収容装置100〜トレイ移送装置122の各々の動作は、それらとの間で信号,情報をやり取りしつつ、コントローラ84によって制御される。そして、コントローラ84の制御の下、管理機80は、上述した各種のオペレーションを行う。そのオペレーションに鑑みれば、コントローラ84は、図43に示すような複数の機能部、つまり、各種のプログラムの実行によって実現される複数の機能部を有していると考えることができる。
複数の機能部の各々について詳しく説明すれば、コントローラ84は、それぞれがノズルNに関係する管理情報である上述の収容ノズル情報,ノズル種別毎使用頻度情報,ノズルセッティング情報,収容トレイ情報を記憶する機能部として、ノズル情報記憶部400を有している。具体的には、コントローラ84の主要構成要素であるコンピュータが有するハードディスク等の記憶媒体が、そのノズル情報記憶部400の役割を担っている。そして、管理機80は、その記憶されている管理情報に基づいて、上述のオペレーションを行う。
また、コントローラ84は、上述の各オペレーションを制御する機能部として6つの機能部を有している。具体的には、ノズル収容オペレーションの制御を行うノズル収容制御部402,第1および第2ノズル配置オペレーションの制御を行うノズル配置制御部404,ノズルセッティングオペレーションの制御を行うノズルセッティング制御部406,ノズル洗浄オペレーションの制御を行うノズル洗浄制御部408,第1ノズル検査オペレーションの制御を行う第1ノズル検査制御部410,第2ノズル検査オペレーションの制御を行う第2ノズル検査制御部412を、それぞれ有している。そして、それら制御部402〜412は、それぞれ、上述のノズル収容プログラム,第1および第2ノズル配置プログラム,ノズルセッティングプログラム,ノズル洗浄プログラム,第1ノズル検査プログラム,第2ノズル検査プログラムの実行によって実現される機能部である。
なお、ノズル再セッティングオペレーションは、ノズル収容オペレーションとノズルセッティングオペレーションとが複合したオペレーションであり、そのオペレーションの制御は、ノズル収容制御部402とノズルセッティング制御部406とが協同して行うものと考えることができる。したがって、ノズル収容制御部402は、ノズル再セッティングプログラムの前半部分の実行によっても実現される機能部であり、ノズルセッティング制御部406は、ノズル再セッティングプログラムの後半部分の実行によっても実現される機能部である。
10:電気部品装着機 18:装着ヘッド N:吸着ノズル 30:胴体筒〔後端部〕 32:吸着管〔先端部〕 34:フランジ 36:掛止ピン 38:2Dコード〔識別子〕 50:ノズルステーション NT:ノズルトレイ 60:ベースプレート 62:カバープレート 64:載置穴〔載置部〕 66:段差面 76:2Dコード〔識別子〕 80:ノズル管理機 84:コントローラ〔制御装置〕 100:ノズル収容装置 102:トレイ収容装置 104:ノズル移載装置〔対ノズル処置実行装置〕〔不良ノズル運搬装置〕 106:第1ノズル検査装置〔対ノズル処置実行装置〕 108:第2ノズル検査装置〔対ノズル処置実行装置〕 110:ノズル洗浄装置〔対ノズル処置実行装置〕 112:ノズル乾燥装置 114:第1パレット移送装置〔ノズル移送装置〕〔移載用パレット移送装置〕 116:第2パレット移送装置〔ノズル移送装置〕〔処置用パレット移送装置〕 118:第3パレット移送装置〔ノズル移送装置〕〔処置用パレット移送装置〕 120:第4パレット移送装置〔ノズル移送装置〕〔処置用パレット移送装置〕 122:トレイ移送装置 134:パレット移動装置〔パレット循環装置〕 NP:ノズルパレット 140:ベースプレート 142:カバープレート 144:載置穴〔載置部〕 146:段差面 156:2Dコード〔識別子〕 158:基準ノズル〔基準対象〕 160:基準パイプ〔基準対象〕〔模擬物〕 190:トレイ移動装置〔トレイ循環装置〕 202:固定ステージ 204:可動ステージ 210:移載ヘッド 212:ヘッド移動装置〔保持具移動装置〕 218,218a,218b,218c:保持チャック〔ノズル保持具〕 220:カメラ〔識別子読取器〕 224:不良ボックス〔不良ノズル留置器〕 226:空間〔留置部〕 232:カメラ装置 234:荷重測定装置 235:検査ユニット 236:ユニット移動装置 270:検査ヘッド 272:ヘッド移動装置 274:エア送給装置 276:カメラ 302:上部洗浄ユニット 304:下部洗浄ユニット 310:Y方向移動機構 312:噴射孔 314:送風管 330:レール 332:移動機構 334:ガイド 336:搬送ユニット 338:ガイド 340:搬送ユニット 350:クレードル(架台) 360:ホストコンピュータ〔管理装置〕 400:ノズル情報記憶部 402:ノズル収容制御部 404:ノズル配置制御部 406:ノズルセッティング制御部 408:ノズル洗浄制御部 410:第1ノズル検査制御部 412:第2ノズル検査制御部

Claims (15)

  1. 電気部品装着機において電気部品を保持するために使用される吸着ノズルを管理するためのノズル管理機であって、
    それぞれに吸着ノズルを載置可能な複数のパレットを備えたノズル収容装置と、
    前記複数のパレットの各々に載置されている吸着ノズルを移載するノズル移載装置と
    を備えたノズル管理機。
  2. 前記ノズル移載装置が、
    前記複数のパレットのうちの1つと、別の1つとの間で、吸着ノズルを移載可能に構成された請求項1に記載のノズル管理機。
  3. 当該ノズル管理機が、
    前記複数のパレットのうちの1つを、前記ノズル収容装置から、前記ノズル移載装置による吸着ノズルの移載が可能な位置として設定された移載位置に移送する移載用パレット移送装置を備え、
    前記ノズル移載装置が、前記移載用パレット移載装置によって前記移載位置に移送された前記複数のパレットのうちの1つに載置されている吸着ノズルを移載するように構成された請求項1または請求項2に記載のノズル管理機。
  4. 前記移載用パレット移送装置が、
    前記複数のパレットのうちの2以上のものが、一時期において、それぞれが前記移載位置である2以上の移載位置にそれぞれ位置するように、それら前記複数のパレットのうちの2以上のものを、順次、移送するように構成された請求項3に記載のノズル管理機。
  5. 当該ノズル管理機が、
    それぞれが、前記複数のパレットのうちの1つに載置されている吸着ノズルに対して何らかの処置を実行する1以上の対ノズル処置実行装置を備えた請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載のノズル管理機。
  6. 当該ノズル管理機が、
    前記複数のパレットのうちの1つに載置されている吸着ノズルの前記ノズル移載装置による移載と、前記複数のパレットのうちの別の1つに載置されている吸着ノズルに対する前記1以上の対ノズル処置実行装置のうちの1つによって実行される前記何らかの処置とが、並行して行われるように構成された請求項5に記載のノズル管理機。
  7. 当該ノズル管理機が、自身の制御を司る制御装置を備えた請求項1ないし請求項6のいずれか1つに記載のノズル管理機。
  8. 前記電気部品装着機が、
    自身において使用される吸着ノズルが、自身に着脱可能に配備されたノズルトレイに載置されるように構成されており、
    前記ノズル移載装置が、
    前記ノズルトレイと、前記複数のパレットのうちの1つとの間で、吸着ノズルを移載可能に構成され、
    前記制御装置が、
    前記ノズル移載装置を制御することによって、前記複数のパレットのうちの1以上のものから、前記ノズルトレイに、前記電気部品装着機において必要とされる吸着ノズルを移載させるセッティング制御部を有する請求項7に記載のノズル管理機。
  9. 当該ノズル管理機が、前記電気部品装着機と、その電気部品装着機を管理する管理装置との少なくとも一方と通信可能とされており、
    前記セッティング制御部が、前記電気部品装着機と前記管理装置との少なくとも一方から受信した情報に基づいて、前記電気部品装着機において必要とされる吸着ノズルを移載させるように構成された請求項8に記載のノズル管理機。
  10. 前記制御装置が、
    前記ノズル移載装置を制御することによって、吸着ノズルが載置された前記ノズルトレイから、その吸着ノズルを、前記ノズル収容装置に収容するために、前記複数のパレットのうちの1以上のものに移載させる収容制御部を有し、
    前記収容制御部の制御によって前記ノズルトレイから移載させられた吸着ノズルと同じ型式の別の吸着ノズルを、前記セッティング制御部の制御によって、そのノズルトレイに移載させるように構成された請求項8または請求項9に記載のノズル管理機。
  11. 前記セッティング制御部が、
    吸着ノズルを、使用頻度が可及的に均一となるように前記ノズルトレイに移載させるように構成された請求項8ないし請求項10のいずれか1つに記載のノズル管理機。
  12. 前記制御装置が、
    前記ノズル移載装置を制御することによって、前記ノズル収容装置内において、前記複数のパレットのうちの1以上のものに、吸着ノズルを、設定された規則に従って配置させる配置制御部を有する請求項7ないし請求項11のいずれか1つに記載のノズル管理機。
  13. 当該ノズル管理機が、前記複数のパレットのうちの1つに載置されている吸着ノズルの洗浄を行うノズル洗浄装置を備え、
    前記配置制御部が、前記複数のパレットの1つに、そのノズル洗浄装置による洗浄が完了していない吸着ノズルだけを配置させるように構成された請求項12に記載のノズル管理機。
  14. 前記電気部品装着機が、
    自身において使用される吸着ノズルが、自身に着脱可能に配備されたノズルトレイに載置されるように構成されており、
    前記配置制御部が、特定のセットを構成するようにして前記ノズルトレイに載置される吸着ノズルを、前記複数のパレットのうちの1つに配置させるように構成された請求項12または請求項13に記載のノズル管理機。
  15. 前記ノズル収容装置が、互いに種別の異なる複数種の吸着ノズルを収容可能とされ、
    前記ノズル移載装置が、1つの吸着ノズルを保持するノズル保持具と、そのノズル保持具を移動させる保持具移動装置とを有し、それぞれが前記ノズル保持具として準備された複数のノズル保持具の中から、保持する吸着ノズルの種別に応じた1つのものを使用するように構成された請求項1ないし請求項14のいずれか1つに記載のノズル管理機。
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