JPWO2009133899A1 - 二次電池用非水電解液および二次電池 - Google Patents

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Abstract

電極の腐食および炭酸ガスの発生のおそれがなく、長期の不燃性、優れた低温特性および実用上充分な伝導度を兼ね備えた二次電池用非水電解液および二次電池を目的とする。リチウム塩と、特定のハイドロフルオロエーテルと、特定のグライム系溶媒とを含むことを特徴とする二次電池用非水電解液。また、該二次電池用非水電解液と、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出できる材料または金属リチウムまたはリチウム合金からなる負極と、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出できる材料からなる正極とを有する二次電池。

Description

本発明は、二次電池用非水電解液および該電解液を用いた二次電池に関する。
二次電池用の非水電解液には一般的にリチウム塩を良好に溶解することで高いリチウムイオン伝導度を発現し、また広い電位窓を持つという点からカーボネート系化合物が溶媒として広く用いられてきた。しかしながらカーボネート系化合物は一般的に引火点が低く、電池暴走時等に容易に着火してしまうため、安全性の面で大きな懸念があった。この問題を改善するために、LiPFまたはLi[N(SO]等の鎖状構造を有するリチウム塩とカーボネート系溶媒と、引火点のないハイドロフルオロエーテルを併用した非水電解液が多く提案されてきた。
該ハイドロフルオロエーテルとしては、一般に、アルキル基とフルオロアルキル基(フルオロアルキル基とはアルキル基の水素原子の1以上がフッ素原子に置換された基をいう。)とのモノエーテルと、鎖状構造を有し、かつ、エーテル性酸素原子を2つ以上有する特定のフルオロポリエーテルとが知られている。
ハイドロフルオロエーテルを含む非水電解液は、初期の組成においては着火源に触れても着火しない。該理由は、引火点のない低沸点のハイドロフルオロエーテルが気相に充満する、いわゆる窒息効果によるものである。しかし、従来のハイドロフルオロエーテルを含む非水電解液では、電池に過度な負担がかかり高温条件が続いた場合、該ハイドロフルオロエーテルが揮発して窒息効果が失われ、不燃性を担保することができなくなることがあった。
そこで、より安定に不燃性を担保する非水電解液として、以下に示すような非水電解液が示されている。
LiPFと、R−O−Rで表される有機フッ素化エーテル化合物(ただし、R及びRはフッ素化アルキル基である。)を含むリチウム二次電池用の非水電解液(特許文献1)。
LiN(CFSOと、溶媒としてグライム系溶媒を含む非水電解液(特許文献2)。
LiBFと、溶媒としてテトラグライムを含む非水電解液(特許文献3)。
一方、CFSON(Li)SOCF、およびFSON(Li)SOF等のリチウム塩は、グライム系溶媒のエーテル酸素と強い相互作用を形成して安定な1:1錯体を形成すること、および熱分析等の結果から該錯体はあたかも単一のイオン種としての挙動を示し、バーナーによる加熱によっても全く着火することはなかったことが報告されている。(非特許文献1、2)。
さらに、グライム系溶媒と、COR(ただし、Rはアルキル基であり、aは1〜10の整数、bは2a+1である。)で表されるアルキル(フルオロアルキル)エーテルと、環状カーボネートと、LiN(SO(CFF)(ただし、cは1〜5の整数である。)で表されるリチウム塩とを含む非水電解液が示されている(特許文献4)。
特開2004−87136号公報 特開2004−234983号公報 特開2001−273926号公報 特開2001−93572号公報
2006年第47回電池討論会講演要旨集 1F06 2008年第75回電気化学会講演要旨集 3D09
しかし、特許文献1の非水電解液は、LiPFの有機フッ素化エーテル化合物に対する溶解性が一般に低いため、実際には、相溶化剤としてHCFCFCHOCHCHOCH、HCF(CFCHOCHCHOCH、CHCOOCH(CFCFH、CHCOOCHCFCFH等が含まれている。さらに、該相溶化剤のみではLiPFの充分な溶解性を得ることができないため、非水電解液中に30体積%以上の環状カーボネートを添加剤として加えていた。このような大量の環状カーボネートを添加すると、非水電解液の不燃性を長期的に維持することが困難になると考えられる。また、環状カーボネートの分解により大量の炭酸ガス発生に繋がるおそれもある。
また、環状カーボネート化合物はエチレンカーボネートの融点36℃に代表されるように一般的に融点が高く、そのため多量に添加をすることによって、室温以下での低温における伝導度が不十分となってしまう事が知られている。
特許文献2および3の非水電解液は、不燃性が実用的な水準に達していなかった。
非特許文献1および2のリチウム塩とグライム系溶媒との1:1錯体は、本発明者が実際に非水電解液として評価したところ、粘度が高く、また伝導度が低いことから実用に適していなかった。
そこで本発明は、電極の腐食および炭酸ガスの発生のおそれがなく、長期の不燃性および実用上充分な伝導度を兼ね備えた二次電池用非水電解液の提供を目的とする。また、本発明は、電極の腐食および炭酸ガスの発生のおそれがなく、長期の不燃性および実用上充分な伝導度を兼ね備えた二次電池の提供を目的とする。
本発明の二次電池用非水電解液は、リチウム塩、下式(2)で表される化合物および下式(3)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上のハイドロフルオロエーテル、ならびに下式(4)で表される化合物の1種以上を含むことを特徴とする二次電池用非水電解液である。
Figure 2009133899
(ただし、式中の、RおよびRはそれぞれ独立に炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜10のアルキル基、または、炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜10のフッ素化アルキル基であり、RおよびRの一方または両方は、部分フッ素化された基である。Xは炭素原子数1〜5のアルキレン基、炭素原子数1〜5の部分フッ素化アルキレン基、炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜5のアルキレン基、または炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜5の部分フッ素化アルキレン基である。mは1〜10の整数であり、Qは炭素数1〜4のアルキレン基、または、該アルキレン基の水素原子の1個以上が、炭素数1〜5のアルキル基、もしくは炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を含む炭素数1〜5のアルキル基に置換された基であり、mが2以上である場合のQは、同一の基であっても、異なる基であってもよく、R10とR11はそれぞれ独立に炭素原子数1〜5のアルキル基、またはR10とR11が連結して形成した炭素原子数1〜10のアルキレン基である。)
本発明の二次電池用非水電解液は、前記リチウム塩がLiPFおよび下式(1)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
Figure 2009133899
(ただし、式中のnは1〜5の整数である。)
前記式(4)で表される化合物が、下式(4A)で表わされる化合物であることが好ましい。
Figure 2009133899
(ただし、mは1〜10の整数である。)
前記リチウム塩が、前記式(1)で表される化合物におけるnが2の化合物であることが好ましい。
前記ハイドロフルオロエーテルが、CFCHOCFCFH、CHFCFCHOCFCFH、CFCFCHOCFCFH、およびCFCHOCFCHFCFからなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
前記ハイドロフルオロエーテルが、前記式(3)で表される化合物におけるXがCH、CHCH、CH(CH)CH、およびCHCHCHからなる群から選ばれる1種の化合物であることが好ましい。
また、前記エーテル化合物が、前記式(4)で表される化合物におけるmが2〜6の化合物であることが好ましい。
また、前記式(4)で表される化合物の含有量が、前記リチウム塩の総量に対して0.2〜4.0倍モルであることが好ましい。
さらに、下式(5−1)で表される化合物、下式(5−2)で表される化合物、および下式(5−3)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物(5)を含んでいることが好ましい。
Figure 2009133899
(ただし、R〜RおよびR12〜R19は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはハロゲン化アルキル基である。)
前記化合物(5)の含有量は、電解液の総体積量に対して10体積%以下であることが好ましい。
前記化合物(5)の含有量が、電解液の総体積量に対して0.1〜0.45体積%であることが好ましい。
25℃における伝導度が0.25S・m−1以上であることが好ましい。
本発明の二次電池は、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出できる材料または金属リチウムまたはリチウム合金からなる負極と、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出できる材料からなる正極と、前記いずれかに記載の二次電池用非水電解液とを有する二次電池であることが好ましい。
また、本発明の二次電池は、充電電圧を3.4V以上(リチウム金属を基準とした電位。以降、電圧は全てリチウム金属を基準とした電位を表す)で用いることが好ましい。
本発明の非水電解液は、リチウム塩、下式(2)で表される化合物および下式(3)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上のハイドロフルオロエーテル、ならびに下式(4)で表される化合物の1種以上を含むことを特徴とする非水電解液である。
Figure 2009133899
(ただし、式中のRおよびRはそれぞれ独立に炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜10のアルキル基、または、炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜10のフッ素化アルキル基であり、RおよびRの一方または両方は、部分フッ素化された基である。Xは炭素原子数1〜5のアルキレン基、炭素原子数1〜5の部分フッ素化アルキレン基、炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜5のアルキレン基、または炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜5の部分フッ素化アルキレン基である。mは1〜10の整数であり、Qは炭素数1〜4のアルキレン基、または、該アルキレン基の水素原子の1個以上が、炭素数1〜5のアルキル基、もしくは炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を含む炭素数1〜5のアルキル基に置換された基であり、mが2以上である場合のQは、同一の基であっても、異なる基であってもよく、R10とR11はそれぞれ独立に炭素原子数1〜5のアルキル基、またはR10とR11が連結して形成した炭素原子数1〜10のアルキレン基である。)
本発明の二次電池用非水電解液は、アルミニウム集電体の腐食の発生を低下させうる。また、環状カーボネート化合物の使用が最低限で済むために炭酸ガスの発生のおそれがない。さらに、低温特性に優れ、長期の不燃性および実用上充分な伝導度を兼ね備える。
本発明の二次電池は、前記二次電池用非水電解液を用いることにより、アルミニウム集電体の腐食の発生を低下させうる。また、炭酸ガスの発生のおそれがない。さらに、長期の不燃性および実用上充分な伝導度を兼ね備える。
本発明の非水電解液と、比較例の非水電解液の、−35℃〜+45℃における伝導度の変化を示すグラフ。
[二次電池用非水電解液]
本発明の二次電池用非水電解液(以下、単に非水電解液という)は、リチウム塩と、ハイドロフルオロエーテルと、エーテル化合物とを含む電解液である。非水電解液とは、水を実質的に含まない溶媒を用いた電解液であり、仮に水を含んでいたとしても水分量が該非水電解液を用いた二次電池の性能劣化がみられない範囲の量である電解液である。かかる非水電解液中に含まれうる水分量は電解液総重量に対して500重量ppm以下であることが好ましく、100重量ppm以下であることがさらに好ましく、50重量ppm以下であることがとりわけ好ましい。水分量の下限値は、0ppmである。
(リチウム塩)
本発明におけるリチウム塩は、非水電解液中で解離してリチウムイオンを供給する電解質である。該リチウム塩としては、LiPFおよび下式(1)で表される化合物(以下、化合物(1)という)、FSON(Li)SOF、LiClO、およびLiBFからなる群から選ばれる1種以上が挙げられる。該リチウム塩としては、LiPFおよび化合物(1)からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。すなわち、LiPFの単独での使用、化合物(1)の1種または2種以上での使用、LiPFと化合物(1)との併用が好ましい。
また、他のリチウム塩を併用する例としては、LiPFとFSON(Li)SOF、LiPFと化合物(1)とFSON(Li)SOF、また、LiClOと、化合物(1)およびFSON(Li)SOFからなる群から選ばれる1種以上との併用、LiBFと、化合物(1)およびFSON(Li)SOFからなる群から選ばれる1種以上との併用、が挙げられる。
Figure 2009133899
化合物(1)におけるnは、1〜5の整数である。化合物(1)としては、以下に示す化合物(1−1)、(1−2)、(1−4)、または(1−5)が挙げられる。また環状イミドのリチウム塩として好ましい、他の例としては、化合物(1−3)が挙げられる。
Figure 2009133899
なかでも、伝導度の高い非水電解液が得られやすい点から、nが2の化合物(1−2)が好ましい。
非水電解液中のリチウム塩の含有量は、0.1〜3.0mol/Lであることが好ましく、0.5〜2.0mol/Lであることが特に好ましい。リチウム塩の含有量が0.1mol/L以上であれば、伝導度の高い非水電解液が得られやすい。また、リチウム塩の含有量が3.0mol/L以下であれば、リチウム塩をハイドロフルオロエーテルに溶解させやすい。
また、LiPFと化合物(1)とを両方用いる場合、LiPFのモル量(Ma)と化合物(1)のモル量(Mb)とのモル比(Mb/Ma)は、0.01〜10であることが好ましく、0.05〜2.0であることがより好ましい。
前記モル比(Mb/Ma)が0.01以上であれば、不燃性の非水電解液の伝導度を高く保ちやすい。また、前記モル比(Mb/Ma)が10以下であれば、化学的に安定性の高い非水電解液が得られやすい。
また、LiPFとFSON(Li)SOFとを両方用いる場合、LiPFのモル量(Ma)とFSON(Li)SOFのモル量(Mc)とのモル比(Mc/Ma)は、0.01〜10であることが好ましく、0.05〜2.0であることがより好ましい。
前記モル比(Mc/Ma)が0.01以上であれば、不燃性の非水電解液の伝導度を高く保ちやすい。また、前記モル比(Mc/Ma)が10以下であれば、化学的に安定性の高い非水電解液が得られやすい。
(ハイドロフルオロエーテル)
ハイドロフルオロエーテルは、非水電解液に不燃性を付与する溶媒である。本発明のハイドロフルオロエーテルとしては、下式(2)で表される化合物(以下、化合物(2)という)および下式(3)で表される化合物(以下、化合物(3)という)からなる群から選ばれる1種以上である。
Figure 2009133899
化合物(2)におけるRおよびRは、それぞれ独立に炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜10のアルキル基、または、炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜10のフッ素化アルキル基であり、RおよびRの一方または両方は、部分フッ素化された上記の基である。RとRは同じであってもよく、異なっていてもよい。本明細書におけるフッ素化アルキル基は、アルキル基の水素原子の一部または全部がフッ素原子に置換された基である。部分フッ素化された基とは、アルキル基または炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有するアルキル基、の水素原子の一部がフッ素原子に置換された基をいう。部分フッ素化された基中には、水素原子が存在する。また本発明におけるアルキル基および炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有するアルキル基の構造は、それぞれ、直鎖構造、分岐構造、環状構造、または部分的に環状構造を有する基(たとえば、シクロアルキルアルキル基)が挙げられる。
化合物(2)としては、RおよびRが、いずれも炭素原子数1〜10の部分フッ素化アルキル基である化合物(2−A)と、Rが炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜10の部分フッ素化アルキル基であり、Rが炭素原子数1〜10の部分フッ素化アルキル基または炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜10の部分フッ素化アルキル基である化合物(2−B)が好ましい。
およびRの一方または両方は、部分フッ素化されたアルキル基であることで、リチウム塩の非水電解液への溶解性が向上する。
化合物(2)は、炭素原子数が少なすぎると沸点が低すぎ、多すぎると高粘度化することから、総炭素原子数が4〜10の化合物が好ましく、4〜8の化合物が特に好ましい。化合物(2)の分子量は150〜800が好ましく、150〜500がさらに好ましく、200〜500が特に好ましい。化合物(2)中のエーテル性酸素原子数は可燃性に影響することから、エーテル性酸素原子を有する化合物(2)である場合のエーテル性酸素原子数は、1〜4が好ましく、1または2が特に好ましい。また化合物(2)中のフッ素含有量が高くなると不燃性を向上させることから、化合物(2)の分子量に対するフッ素原子の分子量の割合は50%以上が好ましく、60%以上が特に好ましい。
化合物(2−A)の具体例としては、たとえば、下式(2−A1)〜(2−A100)等が挙げられる。
Figure 2009133899
Figure 2009133899
Figure 2009133899
Figure 2009133899
化合物(2−B)の具体例としては、たとえば、下式(2−B1)〜(2−B8)等が挙げられる。
Figure 2009133899
化合物(2)の他の具体例としては、たとえば、下式で表わされる化合物が挙げられる。
Figure 2009133899
化合物(2)としては、リチウム塩を均一に溶解させ、不燃性に優れた伝導度の高い非水電解液が得られやすい点から、RおよびRが、炭素原子数1〜10の部分フッ素化アルキル基である場合の化合物(2−A)が好ましく、CFCHOCFCFH(化合物(2−A1))(商品名:AE−3000、旭硝子社製)、CHFCFCHOCFCFH(化合物(2−A11))、CFCFCHOCFCFH(化合物(2−A21))、CFCHOCFCHFCF(化合物(2−A2))が特に好ましく、化合物(2−A1)がとりわけ好ましい。
化合物(3)におけるXは、炭素原子数1〜5のアルキレン基、炭素原子数1〜5の部分フッ素化アルキレン基、炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜5のアルキレン基、または炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜5の部分フッ素化アルキレン基の4態様のうちのいずれかである。部分フッ素化アルキレン基とは、アルキレン基の水素原子の一部がフッ素原子に置換された基をいう。
化合物(3)は、リチウム塩を均一に溶解させ、不燃性に優れた伝導度の高い非水電解液が得られやすい点から、前記式(3)のXが、CH、CHCH、CH(CH)CH、およびCHCHCHからなる群から選ばれる1種であるハイドロフルオロエーテルであることが好ましい。
化合物(3)の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられる。
Figure 2009133899
非水電解液中のハイドロフルオロエーテルの含有量は、非水電解液に用いる全溶媒量を100体積%としたとき、20〜95体積%であることが好ましく、50〜90体積%であることが特に好ましい。
また、ハイドロフルオロエーテルとして化合物(2)(容量:Va)と化合物(3)(容量:Vb)を併用する場合は、それらの容量比(Vb/Va)が0.01〜100であることが好ましく、0.1〜10であることがより好ましい。
(エーテル化合物)
本発明におけるエーテル化合物は、前記リチウム塩と効率よく溶媒和をすることにより、該リチウム塩を前記ハイドロフルオロエーテルに均一に溶解させる役割を果たす溶媒である。エーテル化合物は、その一部または全部が電解液中でリチウム塩と錯体を形成するとも考えられる。前記エーテル化合物としては、下式(4)で表される化合物(以下、化合物(4)という)が挙げられる。
10−O−(Q−O)−R11 (4)
(ただし、mは1〜10の整数であり、Qは炭素数1〜4のアルキレン基、または、該アルキレン基の水素原子の1個以上が、炭素数1〜5のアルキル基、もしくは炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を含む炭素数1〜5のアルキル基に置換された基であり、mが2以上である場合のQは、同一の基であっても、異なる基であってもよく、R10とR11はそれぞれ独立に炭素原子数1〜5のアルキル基、またはR10とR11が連結して形成した炭素原子数1〜10のアルキレン基である。)
化合物(4)において、mは1〜6であることが好ましく、2〜5が特に好ましく、2〜4がとりわけ好ましい。Qは直鎖アルキレン基が好ましく、−CHCH−が特に好ましい。R10、R11はそれぞれメチル基またはエチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。Qは下式(4A)で表わされる化合物が好ましい。
Figure 2009133899
化合物(4)において、R10とR11がメチル基で、Qが−CHCH−で、mが1〜6の化合物としては、1,2−ジメトキシエタン(m=1、モノグライム)、ジグライム(m=2)、トリグライム(m=3)、テトラグライム(m=4)、ペンタグライム(m=5)、ヘキサグライム(m=6)が挙げられる。
化合物(4)に含まれる他の化合物としては、たとえば、1,2−ジエトキシエタン、ジエチレングリコール−ジエチルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコール−ジエチルエーテル、トリエチレングリコール−ジ−n−プロピルエーテル、トリエチレングリコールジ−iso−プロピルエーテル、トリエチレングリコール−ジ−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコール−ジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、テトラエチレングリコールジ−iso−プロピルエーテル、テトラエチレングリコール−ジ−n−ブチルエーテル、ペンタエチレングリコール−ジエチルエーテル、ペンタエチレングリコール−ジ−n−プロピルエーテル、ペンタエチレングリコール−ジ−iso−プロピルエーテル、ペンタエチレングリコール−ジ−n−ブチルエーテル、ヘキサエチレングリコール−ジエチルエーテル、ヘキサエチレングリコール−ジ−n−プロピルエーテル、ヘキサエチレングリコール−ジ−iso−プロピルエーテル、ヘキサエチレングリコール−ジ−n−ブチルエーテルが挙げられる。
化合物(4)において、R10とR11がメチル基またはエチル基で、Qが−CHCH−以外の基である場合を含み、mが1〜6の化合物としては、下式で表される化合物等が挙げられる。ただし、Etはエチル基を示す。
Figure 2009133899
化合物(4)としては、モノグライム、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、ペンタグライム、ヘキサグライム、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、ペンタエチレングリコールジエチルエーテル、ヘキサエチレングリコールジエチルエーテルが好ましく、モノグライム、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、ペンタグライムまたはヘキサグライムであることがより好ましい。
さらに、粘度(20℃)が5cP以下で非水電解液の実用上の溶媒粘度に優れ、かつ得られる非水電解液が良好な伝導度を示す点では、mが2〜5であるジグライム、トリグライム、テトラグライム、ペンタグライム、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、またはペンタエチレングリコールジエチルエーテルであることが好ましく、粘度および引火点の両特性のバランスに優れる点からジグライム(引火点50℃)、トリグライム(引火点110℃)またはテトラグライム(引火点144℃)であることが特に好ましい。
また、R10とR11が連結して炭素原子数1〜10のアルキレン基を形成している化合物(4)としては、たとえば、12−クラウン−4、14−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6が挙げられる。
化合物(4)としては、前記式(4)のmが2〜6である化合物を必須とすることが好ましく、前記式(4)のmが2〜6である化合物のみからなることがより好ましく、前記式(4)のmが2〜6である化合物からなる群から選ばれる1種のみからなることがさらに好ましく、ジグライム、トリグライムまたはテトラグライムのみからなることが特に好ましい。
非水電解液中の化合物(4)の含有量は、該非水電解液中の前記リチウム塩の総量に対して、0.2〜4.0倍モルであることが好ましく、0.5〜3.0倍モルであることが特に好ましく、0.5〜2.0倍モルであることがとりわけ好ましい。
前記リチウム塩に対して化合物(4)が0.2倍モル以上であれば、リチウム塩をハイドロフルオロエーテルに均一に溶解させやすい。また、前記リチウム塩に対して化合物(4)が4.0倍モル以下であれば、不燃性に優れた非水電解液が得られやすい。
(カーボネート)
また、本発明の非水電解液は、前述のリチウム塩、ハイドロフルオロエーテル、エーテル化合物以外に、下式(5−1)で表される化合物(以下、化合物(5−1)という)、および環状カーボネートである下式(5−2)で表される化合物(以下、化合物(5−2)という)と下式(5−3)で表される化合物(以下、化合物(5−3)という)からなる群から選ばれる1種以上の化合物(5)を含んでいてもよい。化合物(5)を含んでいる場合は化合物(5)として化合物(5−3)を含むことがより好ましい。
Figure 2009133899
化合物(5−1)におけるR12〜R17は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはハロゲン化アルキル基である。
化合物(5−1)は、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、メチル−n−プロピルカーボネート、エチル−n−プロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、エチル−n−プロピルカーボネート、エチルイソプロピルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネートおよび3−フルオロプロピルメチルカーボネートからなる群から選ばれる1種以上の化合物であることが好ましく、入手容易性および粘度等電解液の性能に与える物性の点からジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートまたはメチルエチルカーボネートが特に好ましい。
化合物(5−2)におけるR〜Rは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはハロゲン化アルキル基である。
化合物(5−2)は、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、4−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、および4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オンからなる群から選ばれる1種以上の環状カーボネートであることが好ましく、入手容易性および電解液の性質の点からエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートまたはフルオロエチレンカーボネートが特に好ましい。
化合物(5−3)におけるR18およびR19は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはハロゲン化アルキル基である。
化合物(5−3)としては、ジメチルビニレンカーボネートまたはビニレンカーボネートが好ましくビニレンカーボネートが特に好ましい。
化合物(5)を加えることにより、前記リチウム塩の前記ハイドロフルオロエーテルへの溶解性が向上する。
また、化合物(5)は、該化合物(5)を含む非水電解液を用いた二次電池で充電を行う際に、負極(たとえば炭素電極)表面上で分解して安定な被膜を形成する。化合物(5)により形成された被膜は電極界面における抵抗を低減することができるため、リチウムイオンの負極へのインターカレーションを促進する効果が得られる。すなわち、非水電解液中の化合物(5)により形成された被膜により負極界面におけるインピーダンスが小さくなることで、リチウムイオンの負極へのインターカレーションが促進される。
非水電解液中の化合物(5)の含有量は、長期にわたる不燃性、非水電解液中での相分離および炭酸ガスの大量発生の抑制、低温特性の低下抑制と、リチウム塩の溶解性の向上とを両立しやすい点から、電解液の総体積量に対して10体積%以下であることが好ましく、0.01〜10体積%であることがより好ましく、0.1〜5.0体積%であることが特に好ましく、0.1〜0.45体積%であることが最も好ましい。
化合物(5)は、比誘電率が高いほど非水電解液中で相分離を起こすおそれが高いことから、使用量は少ないことが好ましい。また、化合物(5)が多すぎると、分解による炭酸ガスの大量発生のおそれがあり、また不燃性の維持が困難になると考えられる。
化合物(5−1)の鎖状カーボネートと、化合物(5−2)および/または化合物(5−3)の環状カーボネートとを併用する場合、鎖状カーボネート(体積V)と環状カーボネート(体積V)の量比(体積比V:V)は、1:10〜10:1であることが好ましい。
(その他の溶媒)
本発明の非水電解液は、該非水電解液が相分離しない範囲内であれば、前記ハイドロフルオロエーテル、前記グライム系溶媒、および化合物(5)以外にその他の溶媒が含まれていてもよい。
その他の溶媒としては、たとえば、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル等のカルボン酸エステル、γブチロラクトン等の環状エステル、プロパンサルトン等の環状スルホン酸エステル、スルホン酸アルキルエステル、リン酸アルキルエステル、等が挙げられる。
前記その他の溶媒の含有量は、該非水電解液に用いる全溶媒量を100体積%としたとき、10体積%以下であることが好ましく、5体積%以下であることがより好ましい。
また、本発明の非水電解液は、該非水電解液におけるリチウム塩の溶解が可能な範囲内であれば、非水電解液の蒸気圧を抑制する目的や、非水電解液のさらなる不燃性の向上を目的として、含フッ素アルカン類等の溶媒を含んでいても良い。含フッ素アルカンは、アルカンの水素原子の1以上がフッ素原子に置換され、水素原子が残っている化合物をいう。本発明においては、炭素数4〜12の含フッ素アルカンが好ましい。このうち、炭素数6以上の含フッ素アルカンを用いた場合は、非水電解液の蒸気圧を低下させる効果が期待でき、また炭素数が12以下であればリチウム塩の溶解度が保ちやすい。また、含フッ素アルカン中のフッ素含有量(フッ素含有量とは、分子量に占めるフッ素原子の質量の割合をいう)は、50〜80%が好ましい。含フッ素アルカン中のフッ素含有量を55%以上にした場合には、さらに不燃性が高くなり、80%以下であればリチウム塩の溶解を保持できる。
含フッ素アルカンとしては直鎖構造の化合物が好ましく、例えばn−CCHCH、n−C13CHCH、n−C13H、n−C17H等が挙げられる。前記含フッ素アルカン類等の溶媒の含有量は、該非水電解液に用いる全溶媒量を100体積%としたとき、リチウム塩の溶解度を維持するために60体積%以下であり、蒸気圧の低下やさらなる不燃性の発現のために5体積%以上であることが好ましい。
また、本発明の非水電解液は、非水電解液の機能を向上させるために、必要に応じて他の成分が含まれていてもよい。他の成分としては、たとえば、従来公知の過充電防止剤、脱水剤、脱酸剤、高温保存後の容量維持特性およびサイクル特性を改善するための特性改善助剤が挙げられる。
過充電防止剤としては、たとえば、ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物;2−フルオロビフェニル、o−シクロヘキシルフルオロベンゼン、p−シクロヘキシルフルオロベンゼン等の前記芳香族化合物の部分フッ素化物;2,4−ジフルオロアニソール、2,5−ジフルオロアニソールおよび2,6−ジフルオロアニオール等の含フッ素アニソール化合物が挙げられる。過充電防止剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
非水電解液が過充電防止剤を含有する場合、非水電解液中の過充電防止剤の含有量は、0.01〜5質量%であることが好ましい。非水電解液に過充電防止剤を0.1質量%以上含有させることにより、過充電による二次電池の破裂・発火を抑制することがさらに容易になり、二次電池をより安定に使用できる。
脱水剤としては、たとえば、モレキュラーシーブス、芒硝、硫酸マグネシウム、水素化カルシウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウムアルミニウム等が挙げられる。本発明の非水電解液に用いる溶媒は、前記脱水剤で脱水を行った後に精留を行ったものを使用することが好ましい。また、精留を行わずに前記脱水剤による脱水のみを行った溶媒を使用してもよい。
高温保存後の容量維持特性やサイクル特性を改善するための特性改善助剤としては、たとえば、フェニルエチレンカーボネート、エリスリタンカーボネート、スピロ−ビス−ジメチレンカーボネート等のカーボネート化合物;無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、無水ジグリコール酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、フェニルコハク酸無水物等のカルボン酸無水物;エチレンサルファイト、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、メタンスルホン酸メチル、ブスルファン、スルホラン、スルホレン、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、メチルフェニルスルホン、ジブチルジスルフィド、ジシクロヘキシルジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、N,N−ジメチルメタンスルホンアミド、N,N−ジエチルメタンスルホンアミド等の含硫黄化合物;1−メチル−2−ピロリジノン、1−メチル−2−ピペリドン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルスクシイミド等の含窒素化合物;ヘプタン、オクタン、シクロヘプタン等の炭化水素化合物;フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、ベンゾトリフルオライド等の含フッ素芳香族化合物が挙げられる。これら特性改善助剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
非水電解液が特性改善助剤を含有する場合、非水電解液中の特性改善助剤の含有量は、0.01〜5質量%であることが好ましい。
また、本発明の非水電解液は、実用上充分な伝導度を得る点から、25℃における伝導度が0.25S・m−1以上であることが好ましく、0.4〜2.0S・m−1であることがより好ましい。また、回転型粘度計により測定した粘度(20℃)は、0.1〜20cPであることが好ましい。
また、本発明の非水電解液は、クリーブランド開放式引火点試験(JIS−K2265に準拠する)でクリーブランド開放式引火点試験による引火点が70℃以上であることが好ましく、引火点を示さないことが特に好ましい。非水電解液の前記引火点は、ハイドロフルオロエーテルおよびエーテル化合物の種類もしくは含有量を調節することにより調節できる。たとえば、ハイドロフルオロエーテルの量が、全溶媒量に対して20体積%以上であれば引火点を示さない傾向があり、エーテル化合物におけるmが3以上である場合には引火点が70℃以上になる傾向があるが、これらの種類および含有量は、電解液としての他の要求性能との兼ね合いも考えて適宜変更されうる。
また、本発明の非水電解液は、分解電流値が0.05mA/cmに達する還元電位が0.2V以下であり、分解電流値が0.05mA/cmに達する酸化電位が4.0V以上にある電解液であることが好ましい。本発明において、分解電流値が0.05mA/cmに達する還元電位を下限とし、分解電流値が0.05mA/cmに達する酸化電位を上限とした電位範囲を電位窓とする。該電位窓は、上記化合物(4)(モル量:M)と、リチウム塩(モル量:MLi)とのモル比(M:MLi)を0.2:1〜4:1とすることにより達成されうる。電位窓の測定は、実施例に記載する方法により実施できる。また、モル比(M:MLi)は、グライム系溶媒のR10とR11がメチル基である場合、0.5:1〜4:1であることが好ましい。
本発明の非水電解液は、分解電流値が0.05A/cmに達する電位範囲(電位窓)が0.2V〜4.2Vの範囲より広い電解液であることが特に好ましい。該電位窓の値は、リチウム金属基準の電位で表した値である。該電位窓は、上記化合物(4)(モル量:M)と、リチウム塩(モル量:MLi)とのモル比(M:MLi)を1:1〜4:1とすることにより達成されうる。電位窓の測定は、実施例に記載する方法により実施できる。
本発明の非水電解液は、非イミド系リチウム塩であるLiPFや環状のリチウム塩である化合物(1)等を用いているため、アルミニウム集電体を腐食させるおそれがない。また、非水電解液の溶媒として化合物(2)や化合物(3)のハイドロフルオロエーテルを用いているため、優れた不燃性が得られる。また、エーテル化合物である化合物(4)を用いることにより、環状カーボネートを用いなくても前記リチウム塩を前記ハイドロフルオロエーテルに均一に溶解させることができ、得られる非水電解液が実用上充分な伝導度を示す。さらに、大量の環状カーボネートを必要としないため、炭酸ガスの発生のおそれがなく、また不燃性を長期的に維持できる。
本発明の検討においては、LiPFや環状のリチウム塩(化合物(1))等のリチウム塩が化合物(4)と錯体を形成すると考えられ、ハイドロフルオロエーテルに均一に溶解することを見いだした。また、得られた非水電解液が実用に適した充分な伝導度と適正な粘度を有していることを見いだした。
[二次電池]
本発明の非水電解液を用いた二次電池(以下、単に二次電池という)は、負極および正極と、本発明の非水電解液とを有する二次電池である。
負極としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出できる負極活物質を含む電極が挙げられる。負極活物質としては、公知のリチウムイオン二次電池用負極活物質を用いることができ、リチウムイオンを吸蔵・放出できる人造または天然グラファイト(黒鉛)、非晶質炭素等の炭素質材料、金属リチウム、リチウム合金等の金属、金属化合物が挙げられる。これら負極活物質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なかでも、負極活物質としては、炭素質材料が好ましい。また、炭素質材料としては、黒鉛、および黒鉛の表面を該黒鉛に比べて非晶質の炭素で被覆した炭素質材料が特に好ましい。
黒鉛は、学振法によるX線回折で求めた格子面(002面)のd値(層間距離、以下単にd値という。)が0.335〜0.338nmであることが好ましく、0.335〜0.337nmであることがより好ましい。また、学振法によるX線回折で求めた結晶子サイズ(Lc)は、30nm以上であることが好ましく、50nm以上であることがより好ましく、100nm以上であることがさらに好ましい。黒鉛の灰分は、1質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%以下であることがさらに好ましい。
また、黒鉛の表面を非晶質炭素で被覆した炭素質材料としては、d値が0.335〜0.338nmである黒鉛を核材とし、該黒鉛の表面に該黒鉛よりもd値が大きい非晶質炭素が被覆されており、かつ核材の黒鉛(質量W)と該黒鉛を被覆する非晶質炭素(質量W)の割合が質量比(W/W)で80/20〜99/1であることが好ましい。この炭素質材料を用いることにより、高い容量で、かつ非水電解液と反応しにくい負極を製造することが容易になる。
炭素質材料の粒径は、レーザー回折・散乱法によるメジアン径で、1μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましく、5μm以上であることがさらに好ましく、7μm以上であることが特に好ましい。また、炭素質材料の粒径の上限は、100μmであることが好ましく、50μmであることがより好ましく、40μmであることがさらに好ましく、30μmであることが特に好ましい。
炭素質材料のBET法による比表面積は、0.3m/g以上であることが好ましく、0.5m/g以上であることがより好ましく、0.7m/g以上であることがさらに好ましく、0.8m/g以上であることが特に好ましい。炭素質材料の比表面積の上限は、25.0m/gであることが好ましく、20.0m/gであることがより好ましく、15.0m/gであることがさらに好ましく、10.0m/gであることが特に好ましい。
炭素質材料は、アルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトルで分析したときに、1570〜1620cm−1の範囲にあるピークPのピーク強度Iと、1300〜1400cm−1の範囲にあるピークPのピーク強度Iとの比で表されるR値(=I/I)が、0.01〜0.7であることが好ましい。また、ピークPの半値幅が、26cm−1以下であることが好ましく、25cm−1以下であることが特に好ましい。
金属リチウム以外に負極活物質として使用できる金属としては、Ag、Zn、Al、Ga、In、Si、Ti、Ge、Sn、Pb、P、Sb、Bi、Cu、Ni、Sr、Ba等が挙げられる。また、リチウム合金としては、リチウムと前記金属の合金が挙げられる。また、金属化合物としては、前記金属の酸化物等が挙げられる。
なかでも、Si、Sn、Ge、TiおよびAlからなる群から選ばれる1種以上の金属、該金属を含む金属化合物、金属酸化物、リチウム合金が好ましく、Si、SnおよびAlからなる群から選ばれる1種以上の金属、該金属を含む金属化合物、リチウム合金、チタン酸リチウムがより好ましい。
リチウムイオンを吸蔵・放出できる金属、該金属を含む金属化合物、およびリチウム合金は、一般に黒鉛に代表される炭素質材料と比較して、単位質量当たりの容量が大きいので、より高エネルギー密度が求められる二次電池に好適である。
正極としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出できる正極活物質を含む電極が挙げられる。
正極活物質としては、公知のリチウムイオン二次電池用正極活物質を用いることができ、たとえば、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムマンガン酸化物等のリチウム含有遷移金属酸化物、1種類以上の遷移金属を用いたリチウム含有遷移金属複合酸化物、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、金属酸化物、オリビン型金属リチウム塩等が挙げられる。
リチウム含有遷移金属複合酸化物の遷移金属としてはV、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu等が好ましく、たとえば、LiCoO等のリチウムコバルト複合酸化物、LiNiO等のリチウムニッケル複合酸化物、LiMnO、LiMn、LiMnO等のリチウムマンガン複合酸化物、これらのリチウム遷移金属複合酸化物の主体となる遷移金属原子の一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr,Si、Yb等の他の金属で置換したもの等が挙げられる。他の金属で置換されたものとしては、LiMn0.5Ni0.5、LiMn1.8Al0.2、LiNi0.85Co0.10Al0.05、LiMn1.5Ni0.5、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiMn1.8Al0.2が挙げられる。
遷移金属酸化物としては、たとえば、TiO、MnO、MoO、V、V13、遷移金属硫化物としてはTiS、FeS、MoS、金属酸化物としてはSnO、SiO等が挙げられる。
オリビン型金属リチウム塩は、(式)Li(ただし、XはFe(II)、Co(II)、Mn(II)、Ni(II)、V(II)、またはCu(II)を示し、YはPまたはSiを示し、0≦L≦3、1≦x≦2、1≦y≦3、4≦z≦12、0≦g≦1である数をそれぞれ示す)で示される物質またはこれらの複合体である。たとえば、LiFePO、LiFe(PO、LiFeP、LiMnPO、LiNiPO、LiCoPO、LiFePOF、LiMnPOF、LiNiPOF、LiCoPOF、LiFeSiO、LiMnSiO、LiNiSiO、LiCoSiOが挙げられる。
これら正極活物質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、これら正極活物質の表面に、主体となる正極活物質を構成する物質とは異なる組成の物質が付着したものを用いることもできる。表面付着物質としては酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ホウ素、酸化アンチモン、酸化ビスマス等の酸化物;硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム等の硫酸塩;炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩等が挙げられる。
表面付着物質の量としては、正極活物質に対する質量の下限は0.1ppmが好ましく、より好ましくは1ppm、更に好ましくは10ppmである。上限は20%が好ましく、より好ましくは10%、更に好ましくは5%である。表面付着物質により、正極活物質表面での非水系電解液の酸化反応を抑制することができ、電池寿命を向上させることができる。
正極活物質としては、放電電圧が高く、かつ電気化学的安定性が高い点から、LiCoO、LiNiO、LiMnO等のα−NaCrO構造を母体とするリチウム含有複合酸化物、LiMn等のスピネル型構造を母体とするリチウム含有複合酸化物が好ましい。
本発明の二次電池は、負極および/または正極のいずれか一方または両方が分極性電極である負極および正極と、本発明の非水電解液とを有する。分極性電極は、電気化学的に不活性な高比表面積の材料を主体とするものが好ましく、活性炭、カーボンブラック、金属微粒子、導電性酸化物微粒子からなるものが特に好ましい。なかでも、金属集電体の表面に活性炭等の高比表面積の炭素材料粉末からなる電極層が形成されたものが好ましい。本願発明の非水電解液は、リチウム塩を良好に溶解させ、かつ、不燃性にも優れることから、他の帯電デバイスに用いることができる。他の帯電デバイスとしては例えば、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等が挙げられる。
電極の作製には、負極活物質または正極活物質を結着させる結着剤を用いる。
負極活物質および正極活物質を結着する結着剤としては、電極製造時に使用する溶媒、電解液に対して安定な材料であれば、任意の結着剤を使用することができる。結着剤は、たとえば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム等の不飽和結合を有する重合体およびその共重合体、アクリル酸共重合体、メタクリル酸共重合体等のアクリル酸系重合体およびその共重合体等が挙げられる。これらの結着剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
電極中には、機械的強度、電気伝導度を高めるために増粘剤、導電材、充填剤等を含有させてもよい。
増粘剤としては、たとえば、カルボキシルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、ガゼイン、ポリビニルピロリドンが挙げられる。これらの増粘剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
導電材としては、たとえば、銅またはニッケル等の金属材料、グラファイトまたはカーボンブラック等の炭素質材料が挙げられる。これら導電材は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
電極の製造法としては、負極活物質または正極活物質に、結着剤、増粘剤、導電材、溶媒等を加えてスラリー化し、これを集電体に塗布、乾燥して製造することができる。この場合、乾燥後にプレスすることによって電極を圧密化することが好ましい。
正極活物質層の密度が低すぎると二次電池の容量が不充分となるおそれがある。
集電体としては、各種の集電体を用いることができるが、通常は金属または合金が用いられる。負極の集電体としては、銅、ニッケル、ステンレス等が挙げられ、銅が好ましい。また、正極の集電体としては、アルミニウム、チタン、タンタル等の金属またはその合金が挙げられ、アルミニウムまたはその合金が好ましく、アルミニウムが特に好ましい。
二次電池の形状は、用途に応じて選択すればよく、コイン型であってもよく、円筒型であっても、角型であってもラミネート型であってもよい。また、正極および負極の形状も、二次電池の形状に合わせて適宜選択することができる。
本発明の二次電池の充電電圧は、3.4V以上とするのが好ましく、4.0V以上が特に好ましく、4.2V以上がとりわけ好ましい。二次電池の正極活物質が、リチウム含有遷移金属酸化物、リチウム含有遷移金属複合酸化物、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、金属酸化物の場合の充電電圧は4.0V以上が好ましく、4.2Vが特に好ましい。また、正極活物質がオリビン型金属リチウム塩の場合の充電電圧は3.2Vが好ましく、3.4V以上が特に好ましい。本発明の非水電解液は、4.2V以上の耐酸化性と0.2V以下の耐還元性を有することから、該範囲に作動電位を有する任意の電極に本発明の電解液を用いることが出来る。
さらに、本発明の二次電池は、充電電圧を4.2V以上(リチウム金属を基準とした電位)で用いる二次電池であることがとりわけ好ましい。たとえば、電位窓が0V〜4.2Vの範囲より広い本発明の非水電解液を有する二次電池が挙げられる。
二次電池の正極と負極の間には、短絡を防止するために通常はセパレータとして多孔膜を介在させる。この場合、非水電解液は該多孔膜に含浸させて用いる。多孔膜の材質および形状は、非水電解液に対して安定であり、かつ保液性に優れていれば特に制限はなく、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンとテトラフルオロエチレンのコポリマー等のフッ素樹脂、またはポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを原料とする多孔性シートまたは不織布が好ましく、材質はポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好ましい。また、これらの多孔膜に電解液を含浸させてゲル化させたものをゲル電解質として用いても良い。
本発明の非水電解液に使用される電池外装体の材質も二次電池に通常用いられる材質であればよく、ニッケルメッキを施した鉄、ステンレス、アルミニウムまたはその合金、ニッケル、チタン、樹脂材料、フィルム材料等が挙げられる。
本発明の二次電池は、前述の非水電解液を用いているため、過熱、過充電、内部短絡、外部短絡等、二次電池に過度な負担が生じても、発火のおそれがなく不燃性に優れている。したがって、二次電池内に前述のような過度な負担を監視する複雑な監視システムを備えなくてもよい。
そのため、本発明の二次電池は、携帯電話、携帯ゲーム機、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、電動工具、ノートパソコン、携帯情報端末、携帯音楽プレーヤー、電気自動車、ハイブリット式自動車、電車、航空機、人工衛星、潜水艦、船舶、無停電電源装置、ロボット、電力貯蔵システム等の様々な用途に用いることができる。また、本発明の二次電池は特に安全性に優れているために、電気自動車、ハイブリット式自動車、電車、航空機、人工衛星、潜水艦、船舶、無停電電源装置、ロボット、電力貯蔵システム等の大型二次電池に特に好ましい特性を有する。
以上説明した本発明の二次電池用非水電解液は、前記二次電池用非水電解液を用いることにより、アルミニウム集電体の腐食および炭酸ガスの発生のおそれがない。また、長期の不燃性と実用上充分な伝導度を備えている。
以下、本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。例1〜73、105、111、114は実施例であり、例101〜104、106〜110、112、113は比較例である。
<溶解性および伝導度の評価>
[例1]
化合物(4)(グライム系溶媒)であるテトラグライム(1.30g、5.9mmol)とリチウム塩である化合物(1−2)(以下、CTFSI−Liという)(1.46g、5.9mmol)とを等モルで混合した後、ハイドロフルオロエーテルであるHFE347pc−f(CFCHOCFCFH、2.99g、2.0ml)を添加、混合して非水電解液とした。
[例2〜8]
リチウム塩、化合物(4)、およびハイドロフルオロエーテルの組成を表1に示す通りに変更した以外は、例1と同様の方法で非水電解液を得た。ただし、例8においては、表1の組成に加えてエチレンカーボネートを2.64g添加した。
[例101〜103]
リチウム塩としてCTFSI−Liを用い、本発明のハイドロフルオロエーテルを用いずに表1に示すようにその他の溶媒を用いた以外は、例1と同様の方法で非水電解液を得た。
[例104]
ハイドロフルオロエーテルを用いずに、溶媒を表1に示すように化合物(4)のみとした以外は、例1と同様の方法で非水電解液を得た。
[例105]
化合物(4)(グライム系溶媒)であるジグライム(6.71g、50mmol)とリチウム塩である化合物(1−2)(以下、CTFSI−Liという)(2.49g、10mmol)とを混合した後、ハイドロフルオロエーテルであるHFE347pc−f(CFCHOCFCFH、14.7g、10mL)を添加、混合して非水電解液とした。
[例106]
ハイドロフルオロエーテルを用いずに、溶媒を表1に示すように化合物(4)としてジグライム(13.4g、100mmol)のみとし、リチウム塩である化合物(1−2)(以下、CTFSI−Liという)(2.49g、10mmol)とを混合し非水電解液を得た。
[例107]
ハイドロフルオロエーテルと化合物(4)を溶媒として用いずに、溶媒としてエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを同容量混合して調製した溶媒を10mL用い、リチウム塩としてLiPFを10mmol溶解し、非水電解液を得た。
[評価方法]
例1〜8および例101〜107で得られた非水電解液について溶解性試験、伝導度測定および引火性試験を行った。
溶解性試験は、非水電解液の調製後、1時間経過後の該非水電解液の溶解状態を目視により評価した。評価は、均一に溶解しているものを「○」、2相に分離してしまったものを「×」とした。
伝導度測定は、得られた非水電解液について、伝導度計(東亜ディーケーケー社製、ガラス電極式水素イオン濃度計WM−22EP)を用いて15℃で行った。
引火性試験は、非水電解液10mLを20mLガラスバイアルに仕込んだ後、液面上方5mmの気相部をライターの炎で炙り続け、15秒未満で着火したものを「×」、15秒〜30秒未満で着火したものを「△」、30秒後においても着火しなかったものを「○」とした。
例1〜8および例101〜107の非水電解液の溶解性試験、伝導度測定および引火性試験の結果を表1に示す。
Figure 2009133899
ただし、表1中の略号は以下の意味を示す。
HFE347pc−f:CFCHOCFCF
HFE458pcf−c:CHFCFCHOCFCF
HFE449mec−f:CFCHOCFCHFCF
AC6000:CFCFCFCFCFCFCHCH
HFE7300:CFCFCFCFCFCFOCH
HFE7200:CFCFCFCFOCHCH
EC/EMC:エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの同容量混合溶媒
表1に示すように、本発明の非水電解液である例1〜8では、リチウム塩がハイドロフルオロエーテルに充分均一に溶解されており、また伝導度も0.25S・m−1を超える充分な値を示した。
一方、本発明のハイドロフルオロエーテル以外の溶媒を用いた例101〜103では、リチウム塩を均一に溶解させることができず、非水電解液が2相に分離した。また、ハイドロフルオロエーテルを用いていない例104では、非水電解液は均一であったものの、伝導度が著しく低かった。また、ハイドロフルオロエーテルを用いたがジグライムをリチウム塩に対して5等量用いた例105においては、良好な相溶性と伝導度を発現し、ライターの炎に対して30秒未満の非引火性も発現した。また、ハイドロフルオロエーテルを用いずにジグライムをリチウム塩に対して10等量用いた例106、また溶媒としてハイドロフルオロエーテルやグライム類を用いずにカーボネート系の溶媒を用いた例107はいずれも良好な相溶性と伝導度を発現したものの、ライターの炎によって容易に着火してしまった。
<電位窓の評価>
[例9および例10]
例2および8で調製した非水電解液を用いてLSV(リニアスイープボルタンメトリー)測定を行うことにより、該非水電解液の電位窓(リチウム金属基準の電位)を測定した。
作用電極および対極には2.0cm×1.5cm角の白金板を用い、参照電極には2.0cm×2.0cm角のリチウム箔を用いた。掃引速度は5mV・s−1とした。また、電流値が0.05mA・cm−2を超えた時点を耐電圧限界とした。
例9および例10における電位窓の測定結果を表2に示す。
Figure 2009133899
表2に示すように、例9および10では、リチウムイオン二次電池の実用に充分な電位窓を有していた。
[例11〜14]
グライム系溶媒としてトリグライムを用い、リチウム塩としてLiPFを用い、グライム系溶媒とリチウム塩のモル比を変化させて耐電圧測定試験を行った。トリグライムとリチウム塩のモル比を1:1(例11)、2:1(例12)、3:1(例13)、4:1(例14)として、リチウム塩の濃度が1Mとなるようにハイドロフルオロエーテル(HFE347)に溶解した非水電解液を調製した。調製した非水電解液を用いてLSV測定を行うことにより電位窓(リチウム金属基準の電位)を測定した。作用電極、対極には2.0cm×1.5cm角の白金板を用い、参照電極には2.0cm×2.0cm角のリチウム箔を用いた。掃引速度は5mV・s−1とした。また、電流値が0.05mA・cm−2を超えた時点を耐電圧限界とした。
[例108および109]
例105および例106で調製した非水電解液を用いて例11〜14と同様の方法を用いてLSV測定を行う事により電位窓を測定し、各々、例108および例109とした。
例11〜14、例108および109における電位窓の測定結果を表3に示す。
Figure 2009133899
表3に示すように、グライム系溶媒とリチウム塩とのモル比を1:1〜5:1とした例11〜14および例108では、実用に充分な電位窓を有していた。
<溶解性および伝導度の評価>
[例15〜37]
リチウム塩、化合物(4)、およびハイドロフルオロエーテルの組成を表4に示す通りに変更した以外は、例1と同様の方法で非水電解液を得た。
得られた非水電解液の評価は、例1〜8と同様にして行った。非水電解液の溶解性試験、伝導度測定および引火性試験の結果を表4に示す。
Figure 2009133899
ただし、表4中の略号は以下の意味を示す。
HFE347pc−f:CFCHOCFCF
HFE458pcf−c:CHFCFCHOCFCF
HFE449mec−f:CFCHOCFCHFCF
SX−1:化合物(3)におけるXがCHCHの化合物
表4に示すように、本発明の非水電解液である例15〜37では、リチウム塩がハイドロフルオロエーテルに充分均一に溶解されており、また伝導度も0.25S・m−1以上の充分な値を示した。
<電位窓の評価>
[例38〜60]
例15〜37で調製した非水電解液を用いてLSV測定を行うことにより、該非水電解液の電位窓(リチウム金属基準の電位)を測定した。電位窓の測定は、例9および10と同様の方法で行った。
例38〜60における電位窓の測定結果を表5に示す。
Figure 2009133899
表5に示すように、例38〜60では、リチウムイオン二次電池の実用に充分な電位窓を有していた。
[例61]
化合物(4)(グライム系溶媒)であるトリエチレングリコールジエチルエーテル(6.19g)と、リチウム塩であるLiPF(4.56g)とを等モルで混合し、ハイドロフルオロエーテルであるHFE347pc−f(CFCHOCFCFH、46.5g)を添加、混合して、非水電解液とする無色透明で均一な溶液を得る。該非水電解液の伝導度を評価すると0.25S/m以上である。また、電位窓を評価すると、0.2〜4.5V(vs Li/Li)よりも広い電位窓を有している。
[例62]
化合物(4)(グライム系溶媒)であるトリグライム(5.35g)と、リチウム塩であるFOSN(Li)SOF(5.40g)とを等モルで混合し、ハイドロフルオロエーテルであるHFE347pc−f(CFCHOCFCFH、46.5g)を添加、混合して非水電解液とする無色透明で均一な溶液を得る。該非水電解液の伝導度を評価すると0.25S/m以上である。また、電位窓を評価すると、0.2〜4.5V(vs Li/Li)よりも広い電位窓を有している。
[例63]
例15において調製した非水電解液の伝導度測定を、−35℃、−25℃、−15℃、−5℃、5℃、15℃、25℃、35℃、45℃の各温度において評価した。
[例64]
例18において調製した非水電解液の伝導度測定を、−35℃、−25℃、−15℃、−5℃、5℃、15℃、25℃、35℃、45℃の各温度において評価した。
[例110]
例107において調製した非水電解液の伝導度測定を、−35℃、−25℃、−15℃、−5℃、5℃、15℃、25℃、35℃、45℃の各温度において評価した。
例63、例64、例110における伝導度の測定結果を表6および図1に示す。
例110の電解液では−25℃から部分的な凝固が始まり、表6、図1に示すように−35℃で完全に伝導度が測定不能になったのに対して、例63、例64においては−35℃という非常な低温条件下でも凝固することなく、実用的な伝導度を維持していた。
Figure 2009133899
[例65〜68]
リチウム塩、化合物(4)、およびハイドロフルオロエーテルに加え、ハイドロフルオロカーボンを添加し、表7に示す通りの組成に変更した以外は、例1と同様の方法で非水電解液を得た。
得られた非水電解液の評価は、例1〜8と同様にして行った。非水電解液の溶解性試験、伝導度測定および引火性試験の結果を表7に示す。
Figure 2009133899
ただし、表7中の略号は以下の意味を示す。
HFE347pc−f:CFCHOCFCF
AC6000:CFCFCFCFCFCFCHCH
AC4000:CFCFCFCFCHCH
表7に示すように、本発明の非水電解液である例65〜68では、リチウム塩がハイドロフルオロエーテルとハイドロフルオロカーボンの混合溶媒に充分均一に溶解されており、また伝導度も0.25S・m−1を超える充分な値を示した。
<LiCoO正極−リチウム金属箔からなる単極セルのシート状非水系電解液二次電池の評価>
[例69]
LiCoO(AGCセイミケミカル社製、商品名「セリオンC」)90質量部と、カーボンブラック(電気化学工業社製、商品名「デンカブラック」)5質量部と、ポリフッ化ビニリデン5質量部とを混合し、N−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリーとする。該スラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に均一に塗布、乾燥後、正極活物質層の密度が3.0g/cmになるようにプレスしてLiCoO正極を作製した。
前記LiCoO正極、該LiCoO正極と同面積のリチウム金属箔、およびポリエチレン製のセパレータを、リチウム金属箔、セパレータ、LiCoO正極の順に2016型コインセル内に積層して電池要素を作製し、例18で調製した非水電解液を添加し、これを密封する事によりコイン型非水電解液二次電池を作製した。
[例70]
例22で調製した非水電解液を用い、例69と同様にしてコイン型二次電池を作製した。
[例71]
例32で調製した非水電解液を用い、例69と同様にしてコイン型二次電池を作製した。
[例72]
例37で調製した非水電解液を用い、例69と同様にしてコイン型二次電池を作製した。
[例111]
例105で調製した非水電解液を用い、例69と同様にしてコイン型二次電池を作製した。
[例112]
例106で調製した非水電解液を用い、例69と同様にしてコイン型二次電池を作製した。
[例113]
例107で調製した非水電解液を用い、例69と同様にしてコイン型二次電池を作製した。
[例114]
例18におけるリチウム塩としてLiPFの代わりにTFSI−Li(CFSON(Li)SOCF)を用いた以外は例18と同様に調製した非水電解液を用いる以外は、例69と同様にしてコイン型二次電池を作製した。
[評価方法]
LiCoO正極−リチウム金属箔からなる単極セルのコイン型二次電池のサイクル特性の評価は、以下に示す方法により行なった。
25℃において、0.1Cに相当する定電流で4.2Vまで充電し、0.1Cに相当する定電流で3Vまで放電するサイクルを2サイクル行う。さらに、0.25Cに相当する定電流で4.2Vまで充電し、0.25Cに相当する定電流で3Vまで放電するサイクルを2サイクル行い、二次電池を安定させる。5サイクル目以降は、0.5Cの定電流で充電上限電圧まで充電し、さらに充電上限電圧において電流値が0.05Cになるまで充電を行い、しかる後0.5Cの定電流で3Vまで放電するサイクルを繰り返し、一回目の放電容量に対する80サイクル目の放電容量の維持率を評価成績とした。ただし、1Cとは電池の基準容量を1時間で放電する電流値を表し、0.2Cとはその1/5の電流値を表す。また、80サイクル後のコイン型セルの厚みを試験前と比較し、厚みの増加分の大小を持って、ガス発生の有無を評価した。
評価結果を表8に示した。
Figure 2009133899
表8から明らかな通り、例69〜72に示す二次電池はカーボネート系電解液を用いた二次電池と同等のサイクル特性を有しており、かついずれも厚みの増加が防止され、大幅にガス発生が抑えられていた。しかし、本発明の電解液の必須成分の一部が欠けた組成の電解液においては、サイクル特性が不十分である。例114の二次電池では、72サイクル目まではサイクル特性を発揮したが、73サイクル目で突然充放電が不可能となった。このセルを分解し正極集電体アルミニウムの状態を目視で確認した所、激しく腐食していた。一方、例69〜72の二次電池は、評価後のセルを分解し正極集電体アルミニウムの状態を目視で確認した所、腐食は観測されなかった。
例69〜72のLiCoO正極−リチウム金属箔からなる単極セルのコイン型非水系電解液二次電池は、該二次電池と同形態で、一般的なカーボネートを用いた電解液を有する例112の二次電池と同等のサイクル特性を示す。
[製造例1] 2,6,9,13−テトラオキサテトラデカンの合成例。
(1)3−メトキシプロパノールの合成
p−トルエンスルホン酸メチル(140g、750mmol)と、1,3−プロパンジオール(114g、1.5mmol)と、水素化ナトリウム(純度55%品、13.1g)を、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(200ml)に投入し、60℃で6時間反応させた。冷却後、析出した副生物であるp−トルエンスルホン酸ナトリウム等を濾別し、濾別した結晶をテトラエチレングリコールジメチルエーテルで洗浄した。濾液と洗浄液を合わせて蒸留精製を実施した所、ガスクロマトグラフにおける純度99%以上の目的とする3−メトキシプロパノールを43.3g(480mmol、p−トルエンスルホン酸メチル基準で収率64%)を得た。
(2)2,6,9,13−テトラオキサテトラデカンの合成
得られた3−メトキシプロパノール(43.3g、480mmol)と、1,2−ビス(p−トシルオキシ)エタン(88.9g、240mmol)と、水素化ナトリウム(純度55%品、20.9g)を、ジエチレングリコールジメチルエーテル(200ml)に投入し、60℃で6時間反応させた。冷却後、析出した副生物であるp−トルエンスルホン酸ナトリウム等を濾別し、濾別した結晶をジエチレングリコールジメチルエーテルで洗浄した。濾液と洗浄液を合わせて蒸留精製を実施した所、ガスクロマトグラフにおける純度99.5%以上の目的とする2,6,9,13−テトラオキサテトラデカンを45.1g(180mmol、1,2−ビス(p−トシルオキシ)エタン基準で収率75%)を得た。
[例73]
エーテル化合物である2,6,9,13−テトラオキサテトラデカン(2.50g、10.0mmol)とリチウム塩である化合物(1−2)(以下、CTFSI−Liという)(2.49g、10.0mmol)とを等モルで混合した後、ハイドロフルオロエーテルであるHFE347pc−f(CFCHOCFCFH、14.7g、10.0ml)を添加、混合して非水電解液とした。得られた非水電解液について上記と同様の方法にて、溶解性試験、伝導度測定、電位窓評価、および引火性試験を行ったところ、溶解性試験は○、伝導度測定は0.25S/m、電位窓評価は0.0V未満〜4.70V、引火性試験は○であった。
本発明の二次電池用非水電解液および二次電池は、電極の腐食および炭酸ガスの発生のおそれがない。また、長期の不燃性と優れた低温特性、および実用上充分な伝導度を備えている。そのため、携帯電話、ノートパソコン、電気自動車等の様々な用途の二次電池に好適に使用することができる。また、本発明の電解液は、リチウム塩を良好に溶解させ、かつ、不燃性にも優れることから、他の帯電デバイスに用いることができる。他の帯電デバイスとしては、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタが挙げられる。

なお、2008年4月28日に出願された日本特許出願2008−116935号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (15)

  1. リチウム塩、下式(2)で表される化合物および下式(3)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上のハイドロフルオロエーテル、ならびに下式(4)で表される化合物の1種以上を含むことを特徴とする二次電池用非水電解液。
    Figure 2009133899
    (ただし、式中の、RおよびRはそれぞれ独立に炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜10のアルキル基、または、炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜10のフッ素化アルキル基であり、RおよびRの一方または両方は、部分フッ素化された基である。Xは炭素原子数1〜5のアルキレン基、炭素原子数1〜5の部分フッ素化アルキレン基、炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜5のアルキレン基、または炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜5の部分フッ素化アルキレン基である。mは1〜10の整数であり、Qは炭素数1〜4のアルキレン基、または、該アルキレン基の水素原子の1個以上が、炭素数1〜5のアルキル基、もしくは炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を含む炭素数1〜5のアルキル基に置換された基であり、mが2以上である場合のQは、同一の基であっても、異なる基であってもよく、R10とR11はそれぞれ独立に炭素原子数1〜5のアルキル基、またはR10とR11が連結して形成した炭素原子数1〜10のアルキレン基である。)
  2. 前記リチウム塩がLiPFおよび下式(1)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1に記載の二次電池用非水電解液。
    Figure 2009133899
    (ただし、式中のnは1〜5の整数である。)
  3. 前記式(4)で表される化合物が、下式(4A)で表わされる化合物である、請求項1または2に記載の二次電池用非水電解液。
    Figure 2009133899
    (ただし、mは1〜10の整数である。)
  4. 前記リチウム塩が、前記式(1)で表される化合物におけるnが2の化合物である、請求項2または3に記載の二次電池用非水電解液。
  5. 前記ハイドロフルオロエーテルが、CFCHOCFCFH、CHFCFCHOCFCFH、CFCFCHOCFCHF、およびCFCHOCFCHFCFからなる群から選ばれる1種以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の二次電池用非水電解液。
  6. 前記ハイドロフルオロエーテルが、前記式(3)で表される化合物におけるXがCH、CHCH、CH(CH)CH、およびCHCHCHからなる群から選ばれる1種の化合物である、請求項1〜5のいずれかに記載の二次電池用非水電解液。
  7. 前記式(4)で表される化合物が、前記式(4)で表される化合物におけるmが2〜6の化合物である、請求項1〜6のいずれかに記載の二次電池用非水電解液。
  8. 前記式(4)で表される化合物の含有量が、前記リチウム塩の総量に対して0.2〜4.0倍モルである、請求項1〜7のいずれかに記載の二次電池用非水電解液。
  9. さらに、下式(5−1)で表される化合物、下式(5−2)で表される化合物、および下式(5−3)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物(5)を含む、請求項1〜8のいずれかに記載の二次電池用非水電解液。
    Figure 2009133899
    (ただし、R〜RおよびR12〜R19は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはハロゲン化アルキル基である。)
  10. 前記化合物(5)の含有量が、電解液の総体積量に対して10体積%以下である、請求項9に記載の二次電池用非水電解液。
  11. 前記化合物(5)の含有量が、電解液の総体積量に対して0.1〜0.45体積%である、請求項9に記載の二次電池用非水電解液。
  12. 25℃における伝導度が0.25S・m−1以上である、請求項1〜11のいずれかに記載の二次電池用非水電解液。
  13. 電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出できる材料または金属リチウムまたはリチウム合金からなる負極と、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出できる材料からなる正極と、請求項1〜12のいずれかに記載の二次電池用非水電解液とを有する二次電池。
  14. 正極の電位がリチウム金属を基準とした電位で3.4V以上で用いる請求項13に記載の二次電池。
  15. リチウム塩、下式(2)で表される化合物および下式(3)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上のハイドロフルオロエーテル、ならびに下式(4)で表される化合物の1種以上を含むことを特徴とする非水電解液。
    Figure 2009133899
    (ただし、式中の、RおよびRはそれぞれ独立に炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜10のアルキル基、または、炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜10のフッ素化アルキル基であり、RおよびRの一方または両方は、部分フッ素化された基である。Xは炭素原子数1〜5のアルキレン基、炭素原子数1〜5の部分フッ素化アルキレン基、炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜5のアルキレン基、または炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有する炭素原子数1〜5の部分フッ素化アルキレン基である。mは1〜10の整数であり、Qは炭素数1〜4のアルキレン基、または、該アルキレン基の水素原子の1個以上が、炭素数1〜5のアルキル基、もしくは炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を含む炭素数1〜5のアルキル基に置換された基であり、mが2以上である場合のQは、同一の基であっても、異なる基であってもよく、R10とR11はそれぞれ独立に炭素原子数1〜5のアルキル基、またはR10とR11が連結して形成した炭素原子数1〜10のアルキレン基である。)
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