JPWO2012086602A1 - 二次電池用非水電解液および二次電池 - Google Patents

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Abstract

電導度等の他の特性を確保しつつ、優れた低温特性が得られる二次電池用非水電解液、および該二次電池用非水電解液を用いた二次電池の提供を目的とする。リチウム塩と、特定の含フッ素エーテル溶媒と、モノグライム等のエーテル性酸素原子を2個有するグライム系溶媒と、ジグライム等のエーテル性酸素原子を3〜5個有するグライム系溶媒とを含有する二次電池用非水電解液。また、該二次電池用非水電解液を用いた二次電池。

Description

本発明は、二次電池用非水電解液および二次電池に関する。
二次電池用の非水電解液の溶媒としては、一般的にリチウム塩を良好に溶解することで高いリチウムイオン電導度を発現し、また広い電位窓を持つ点から、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート等のカーボネート系化合物が広く用いられてきた。しかし、カーボネート系化合物を含む非水電解液は引火点が低くなる傾向がある。
非水電解液の不燃性(難燃性)を高める方法としては、フッ素系溶媒を添加する方法が提案されている。また、電解質塩の溶解性を向上させるために、環状の非フッ素カーボネートと鎖状の非フッ素エーテル類との併用が提案されている。
一方、CFSON(Li)SOCF、およびFSON(Li)SOF等のリチウム塩は、グライム系溶媒のエーテル性酸素原子と強く相互作用し、安定な1:1錯体を形成する。該錯体は、熱分析等の結果からはあたかも単一のイオン種としての挙動を示し、バーナーによる加熱によっても全く着火しないことが報告されている(非特許文献1、2)。しかし、該1:1錯体を含む非水電解液を評価したところ、粘度が高く、また電導度が低いことから実用に適さない。
リチウム塩とグライム系溶媒との錯体を電解液に含ませた例としては、以下がある。
LiBFと1−エトキシ−2−メトキシエタンとの錯塩からなる非水電解液(特許文献1)。
LiPF、1,2−ジメトキシエタンまたは1,2−ジエトキシエタン、含フッ素モノエーテル、およびエチレンカーボネートを含む非水電解液(特許文献2)。
(CFSONLi等のリチウム塩とテトラグライム、および任意で有機溶媒を含む非水電解液(特許文献3)。
リチウム塩と、含フッ素エーテル、非フッ素系カーボネートとともに、1,2−ジメトキシエタンを含む、非水電解液(特許文献4)。
リチウム塩、ハイドロフルオロエーテル、およびグライム系溶媒を含む非水電解液(特許文献5)。
日本特開2005−126339号公報 日本特開2010−238510号公報 日本特開2009−245911号公報 日本特開2008−218387号公報 国際公開第2009/133899号
2006年第47回電池討論会講演要旨集 1F06 2008年第75回電気化学会講演要旨集 3D09
しかし、本発明者等が特許文献1〜5に記載の非水電解液を評価したところ、従来の非水電解液は、低温域において、電解液としての性能が充分ではないことがわかった。
本発明は、電導度等の他の特性を確保しつつ、優れた低温特性が得られる二次電池用非水電解液、および該二次電池用非水電解液を用いた二次電池の提供を目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
[1]リチウム塩、下式(1)で表される化合物および下式(2)で表される化合物からなる群から選ばれる含フッ素エーテル溶媒、下式(3)で表される化合物、ならびに下式(4)で表される化合物を含有することを特徴とする二次電池用非水電解液。
Figure 2012086602
(ただし、式中、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数3〜10のフッ素化シクロアルキル基、炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基、または、炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜10のフッ素化アルキル基であり、RおよびRの一方または両方は、フッ素化アルキル基である。
Xは炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のフッ素化アルキレン基、炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜5のアルキレン基、または炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜5のフッ素化アルキレン基である。
は炭素数1〜4の直鎖アルキレン基、または、該直鎖アルキレン基の水素原子の1個以上が、炭素数1〜5のアルキル基、もしくは炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を含む炭素数1〜5のアルキル基に置換された基である。
およびRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、またはRとRが連結して形成した炭素数1〜10のアルキレン基である。
mは2〜4の整数である。
は炭素数1〜4の直鎖アルキレン基、または、該直鎖アルキレン基の水素原子の1個以上が、炭素数1〜5のアルキル基、もしくは炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を含む炭素数1〜5のアルキル基に置換された基である。Qは、同一の基であっても、異なる基であってもよい。
およびRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、またはRとRが連結して形成した炭素数1〜10のアルキレン基である。)
[2]前記式(3)で表される化合物(モル量:MIII)と前記式(4)で表される化合物(モル量:MIV)のモル比(MIII/MIV)が10/90〜90/10である[1]に記載の二次電池用非水電解液。
[3]前記式(3)で表される化合物が下式(3A)で表される化合物を必須とする[1]または[2]に記載の二次電池用非水電解液。
Figure 2012086602
(ただし、式中、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、またはRとRが連結して形成した炭素数1〜10のアルキレン基である。)
[4]前記式(4)で表される化合物が下式(4A)で表される化合物を必須とする[1]〜[3]のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
Figure 2012086602
(ただし、式中、mは2〜4の整数である。RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、またはRとRが連結して形成した炭素数1〜10のアルキレン基である。)
[5]二次電池用非水電解液中に含まれる、前記リチウム塩由来のリチウム原子の総モル数(NLi)に対する、前記式(3)で表される化合物および前記式(4)で表される化合物由来のエーテル性酸素原子の総モル数(N)の比(N/NLi)が1〜6である[1]〜[4]のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
[6]前記リチウム塩が、LiPF、下式(5)で表される化合物、FSON(Li)SOF、CFSON(Li)SOCF、CFCFSON(Li)SOCFCF、LiClO、下式(6)で表される化合物、下式(7)で表される化合物、およびLiBFからなる群からから選ばれる1種以上である[1]〜[5]のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
Figure 2012086602
(ただし、式中、kは1〜5の整数である。)
[7]界面活性剤を含有する、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の非水電解液。
[8]前記式(1)で表される化合物が、CFCHOCFCFH、CHFCFCHOCFCFH、CFCFCHOCFCHF、CFCHOCFCHFCF、およびCHFCFCHOCFCFHCFからなる群から選ばれる1種以上を必須とする、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
[9]さらに、炭素原子と酸素原子からなる環構造を有する化合物であり、該環構造が−O−C(=O)−O−で表される結合を有し、かつ分子内に炭素−炭素不飽和結合を有さない化合物(8)を含有する[1]〜[8]のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
[10]炭素原子と酸素原子からなる環構造を有する化合物であり、該環構造が−O−C(=O)−O−で表される結合を含み、かつ分子内に炭素−炭素不飽和結合を含む化合物(9)を含有する[1]〜[9]のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
[11]リチウムイオン二次電池の電解液として用いる、[1]〜[10]のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
[12]リチウムイオンを吸蔵および放出できる材料、金属リチウムまたはリチウム合金からなる負極と、リチウムイオンを吸蔵および放出できる材料からなる正極と、[1]〜[10]のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液とを有することを特徴とする二次電池。
本発明の二次電池用非水電解液は、電導度等の他の特性を確保しつつ、優れた低温特性が得られる。
また、本発明の二次電池を使用すれば、優れた低温特性を有し、かつ電導度等の他の特性が実用上充分である二次電池が得られる。
本明細書中では、特に説明しない限り、式(1)で表される化合物を化合物(1)と示し、他の式についても同様に示す。
<二次電池用非水電解液>
本発明の二次電池用非水電解液(以下、単に「非水電解液」という。)は、後述するリチウム塩と、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選ばれる含フッ素エーテル溶媒と、化合物(3)と、化合物(4)とを含む電解液である。非水電解液とは、水を実質的に含まない溶媒を用いた電解液であり、仮に水を含んでいたとしてもその水分量が該非水電解液を用いた二次電池の性能劣化が見られない範囲の量である電解液である。かかる非水電解液中に含まれうる水分量は、電解液の総質量に対して500質量ppm以下であることが好ましく、100質量ppm以下であることがより好ましく、50質量ppm以下であることが特に好ましい。水分量の下限値は、0質量ppmである。
[リチウム塩]
リチウム塩は、非水電解液中で解離してリチウムイオンを供給する電解質である。リチウム塩としては、LiPF、下記化合物(5)、FSON(Li)SOF、CFSON(Li)SOCF、CFCFSON(Li)SOCFCF、LiClO、下記化合物(6)、下記化合物(7)、およびLiBFからなる群から選ばれる1種以上が好ましい。リチウム塩としては、LiPF、LiBFおよび化合物(5)からなる群から選ばれる1種以上がより好ましい。
リチウム塩は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。リチウム塩を2種以上併用する場合の組み合わせは、国際公開第2009/133899号に示されている組み合わせが挙げられる。
リチウム塩としては、LiPFを必須とすることがより好ましく、LiPFのみを使用することが特に好ましい。
Figure 2012086602
ただし、前記化合物(5)におけるkは1〜5の整数である。
化合物(5)としては、例えば、下記化合物(5−1)〜(5−4)が挙げられる。本発明の非水電解液は、電導度の高い非水電解液が得られやすい点から、化合物(5)を使用する場合には、kが2の化合物(5−2)を必須とすることが好ましく、kが2の化合物(5−2)のみからなることがより好ましい。
Figure 2012086602
非水電解液中のリチウム塩の含有量は、特に限定されず、0.1〜3.0mol/Lが好ましく、0.5〜2.0mol/Lが特に好ましい。リチウム塩の含有量が前記範囲の下限値以上であれば、電導度の高い非水電解液が得られやすい。また、リチウム塩の含有量が前記範囲の上限値以下であれば、リチウム塩を、後述する化合物(1)〜(4)、および必要に応じて使用する化合物(8)に溶解させやすい。
[含フッ素エーテル溶媒]
下記化合物(1)および下記化合物(2)からなる群から選ばれる含フッ素エーテル溶媒は、非水電解液に不燃性を付与する溶媒として使用する。これらは、1種を単独で使用しても、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
Figure 2012086602
ただし、式(1)中、RおよびRは、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数3〜10のフッ素化シクロアルキル基、炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基、または、炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜10のフッ素化アルキル基であり、RおよびRの一方または両方は、フッ素化アルキル基である。
また、式(2)中、Xは炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のフッ素化アルキレン基、炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜5のアルキレン基、または炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜5のフッ素化アルキレン基である。
本明細書において、フッ素化とは、炭素原子に結合した水素原子の一部または全部がフッ素原子に置換されることをいう。フッ素化アルキル基は、アルキル基の水素原子の一部または全部がフッ素原子に置換された基である。一部がフッ素化された基中には、水素原子が存在する。部分フッ素化とは、炭素原子に結合した水素原子の一部がフッ素原子に置換されることをいう。
また、前記アルキル基および炭素原子−炭素原子間にエーテル性酸素原子を有するアルキル基としては、それぞれ、直鎖構造、分岐構造、または部分的に環状構造を有する基(例えば、シクロアルキルアルキル基)が挙げられる。
化合物(1)におけるRおよびRは、その一方または両方がフッ素化アルキル基である。RおよびRの一方または両方がフッ素化アルキル基であることで、リチウム塩の非水電解液への溶解性および難燃性が向上する。化合物(1)におけるRとRは同じであってもよく、異なっていてもよい。
化合物(1)としては、RおよびRが、いずれも炭素数1〜10のフッ素化アルキル基である化合物(1−A)、またはRが炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜10のフッ素化アルキル基であり、Rが炭素数1〜10のフッ素化アルキル基である化合物(1−B)が好ましい。
化合物(1)は、炭素数が少なすぎると沸点が低すぎ、多すぎると高粘度化することから、総炭素数が4〜10の化合物が好ましく、4〜8の化合物がより好ましい。化合物(1)の分子量は150〜800が好ましく、150〜500がより好ましく、200〜500が特に好ましい。化合物(1)中のエーテル性酸素原子数は可燃性に影響することから、エーテル性酸素原子を有する化合物(1)である場合のエーテル性酸素原子数は、1〜4が好ましく、1または2がより好ましい。また化合物(1)中のフッ素含有量が高くなると不燃性を向上させることから、化合物(1)の分子量に対するフッ素原子の質量の割合は50%以上が好ましく、60%以上がより好ましい。
化合物(1−A)、化合物(1−B)、化合物(1−A)および化合物(1−B)以外の化合物の具体例としては、例えば、国際公開第2009/133899号に記載の化合物等が挙げられる。
本発明の非水電解液は、リチウム塩を均一に溶解させやすく、不燃性に優れた電導度の高い非水電解液が得られやすい点から、化合物(1)を使用する場合には、RおよびRが、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基である場合の化合物(1−A)を必須とすることが好ましく、CFCHOCFCFH(商品名:AE−3000、旭硝子社製)、CHFCFCHOCFCFH、CFCFCHOCFCFH、CFCHOCFCHFCF、およびCHFCFCHOCFCFHCFからなる群から選ばれる1種以上を必須とすることがより好ましく、CFCHOCFCFHおよびCHFCFCHOCFCFHCFの少なくとも一方を必須とすることが特に好ましい。
化合物(2)において、Xは直鎖構造であっても分岐構造であってもよい。Xとしては、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜4のアルキレン基がより好ましい。該アルキレン基は、直鎖構造または分岐構造が好ましい。Xにおけるアルキレン基が分岐構造を有する場合には、側鎖は炭素数1〜3のアルキル基またはエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましい。
さらに、化合物(2)としては、リチウム塩を均一に溶解させ、不燃性に優れた電導度の高い非水電解液が得られやすい点から、XがCH、CHCH、CH(CH)CH、およびCHCHCHからなる群から選ばれる1種である化合物(2)が好ましい。
化合物(2)の具体例としては、例えば、下式で表される化合物等が挙げられる。
本発明の非水電解液は、リチウム塩を均一に溶解させやすく、不燃性に優れた電導度の高い非水電解液が得られやすい点から、化合物(2)を使用する場合には、XがCHCHである化合物、およびXがCH(CH)CHである化合物の少なくとも一方を必須とすることが好ましく、XがCHCHである化合物、およびXがCH(CH)CHである化合物の少なくとも一方からなることがより好ましく、XがCHCHである化合物、またはXがCH(CH)CHである化合物のいずれか1種のみであることがさらに好ましい。
Figure 2012086602
含フッ素エーテル溶媒としては、化合物(1)のみの使用、化合物(2)のみの使用、または化合物(1)および化合物(2)の併用のいずれであってもよく、化合物(1)のみの使用、または化合物(2)のみの使用が好ましい。
非水電解液中の含フッ素エーテル溶媒の含有量は、全溶媒量に対して、20〜95体積%が好ましく、30〜90体積%がより好ましく、40〜80体積%が特に好ましい。
また、含フッ素エーテル溶媒として、化合物(1)と化合物(2)を併用する場合、化合物(1)と化合物(2)の合計量に対する化合物(1)の含有量は、1〜99体積%が好ましく、10〜90体積%がより好ましい。
本発明においては、含フッ素エーテル溶媒を、後述する化合物(3)および化合物(4)と組み合わせて用いることにより電解液としての低温特性が向上する。
[化合物(3)]
化合物(3)は、リチウム塩と効率良く溶媒和することにより、該リチウム塩を含フッ素エーテル溶媒に均一に溶解させる役割を果たす溶媒である。化合物(3)は、その一部または全部が電解液中でリチウム塩と錯体を形成すると考えられる。
Figure 2012086602
ただし、式(3)中、Qは炭素数1〜4の直鎖アルキレン基、または、該直鎖アルキレン基の水素原子の1個以上が、炭素数1〜5のアルキル基、もしくは炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を含む炭素数1〜5のアルキル基に置換された基である。また、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、またはRとRが連結して形成した炭素数1〜10のアルキレン基である。
は、炭素数1〜4の直鎖アルキレン基が好ましく、−CHCH−が特に好ましい。
およびRは、それぞれメチル基またはエチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
本発明の非水電解液は、化合物(3)が、下記化合物(3A)を必須とすることが好ましく、化合物(3A)のみからなることがより好ましい。
Figure 2012086602
ただし、式(3A)中、RおよびRは、それぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、またはRとRが連結して形成した炭素数1〜10のアルキレン基である。
化合物(3A)としては、モノグライム(1,2−ジメトキシエタン)、または1,2−ジエトキシエタンが好ましく、モノグライムが特に好ましい。
化合物(3)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
[化合物(4)]
化合物(4)は、化合物(3)と同様に、リチウム塩と効率良く溶媒和することにより、該リチウム塩を含フッ素エーテル溶媒に均一に溶解させる役割を果たす溶媒である。化合物(4)は、その一部または全部が電解液中でリチウム塩と錯体を形成すると考えられる。
Figure 2012086602
ただし、式(4)中、mは2〜4の整数である。
また、Qは、炭素数1〜4の直鎖アルキレン基、または、該直鎖アルキレン基の水素原子の1個以上が、炭素数1〜5のアルキル基、もしくは炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を含む炭素数1〜5のアルキル基に置換された基である。Qは、同一の基であっても、異なる基であってもよい。
また、RおよびRは、それぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、またはRとRが連結して形成した炭素数1〜10のアルキレン基である。
化合物(4)においては、mは2〜3が好ましく、mは2が特に好ましい。
は、炭素数1〜4の直鎖アルキレン基が好ましく、−CHCH−が特に好ましい。さらに、Qが1種のみである場合は、−CHCH−のみからなるのが好ましい。Qが2種以上である場合には、−CHCH−と、−CHCH−以外の他のQとの組み合わせからなるのが好ましい。
およびRは、それぞれメチル基またはエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
本発明の非水電解液は、化合物(4)が、下記化合物(4A)を必須とすることが好ましく、化合物(4A)のみからなることがより好ましい。
Figure 2012086602
ただし、式(4A)中、mは2〜4の整数である。RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、またはRとRが連結して形成した炭素数1〜10のアルキレン基である。
化合物(4A)においては、mは2が特に好ましい。
また、化合物(4A)においては、RおよびRは、それぞれメチル基またはエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
化合物(4A)において、RとRがメチル基で、mが2〜4の化合物とは、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム、m=2)、トリエチレングリコールジエチルエーテル(トリグライム、m=3)、テトラエチレングリコールジエチルエーテル(テトラグライム、m=4)である。
化合物(4A)に含まれる他の化合物としては、例えば、ジエチレングリコール−ジエチルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコール−ジエチルエーテル、トリエチレングリコール−ジ−n−プロピルエーテル、トリエチレングリコールジ−iso−プロピルエーテル、トリエチレングリコール−ジ−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコール−ジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、テトラエチレングリコールジ−iso−プロピルエーテル、テトラエチレングリコール−ジ−n−ブチルエーテルが挙げられる。
化合物(4)において、RとRがメチル基またはエチル基で、化合物(4A)以外の化合物としては、例えば、国際公開第2009/133899号に記載の化合物等が挙げられる。
また、化合物(4)において、RとRが連結して炭素数1〜10のアルキレン基を形成している化合物としては、例えば、12−クラウン−4、14−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6等が挙げられる。
化合物(4)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物(4)としては、電導度、高レート特性等の他の性能を維持しつつ低温特性を向上させやすい点から、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、またはテトラエチレングリコールジエチルエーテルが好ましく、ジグライム、またはジエチレングリコールジエチルエーテルがより好ましく、ジグライムが特に好ましい。
また、粘度(20℃)が5cP以下で非水電解液の実用上の溶媒粘度に優れ、かつ得られる非水電解液が良好な電導度を示す点では、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、またはテトラエチレングリコールジエチルエーテルが好ましく、粘度および引火点の両特性のバランスに優れる点では、ジグライム、トリグライムまたはテトラグライムがより好ましい。
非水電解液中の化合物(3)と化合物(4)を合計した含有量は、非水電解液中の前記リチウム塩の総量に対して、0.2〜4.0倍モルが好ましく、0.5〜3.0倍がより好ましく、0.5〜2.0倍モルが特に好ましい。リチウム塩に対する、化合物(3)と化合物(4)の合計量のモル比が前記範囲の下限値以上であれば、リチウム塩を含フッ素エーテル溶媒に均一に溶解させやすい。また、リチウム塩に対する、化合物(3)と化合物(4)の合計量のモル比が前記範囲の上限値以下であれば、耐酸化性および不燃性に優れた非水電解液が得られやすい。
非水電解液中の化合物(3)および化合物(4)を合計した含有量は、全溶媒量に対して、5〜30体積%が好ましく、10〜30体積%がより好ましく、10〜25体積%がさらに好ましく、10〜22体積%が特に好ましい。
本発明においては、非水電解液中に化合物(3)と化合物(4)とを並存させることが特徴である。2つのエーテル化合物を並存させることにより、低温下での電解液からの結晶析出を抑制できる。非水電解液中の化合物(3)(モル量:MIII)と化合物(4)(モル量:MIV)のモル比(MIII/MIV)は、10/90〜90/10が好ましく、15/85〜85/15がより好ましい。前記モル比(MIII/MIV)とすることにより低温下での電解液からの結晶析出を抑制し、かつ、電解液を高電導度にできる利点がある。本発明の非水電解液が後述の化合物(8)を含有しない場合、前記モル比(MIII/MIV)は、電導度の点から、40/60〜80/20が特に好ましい。本発明の非水電解液が後述の化合物(8)を含有する場合、前記モル比(MIII/MIV)は、電導度の点から、20/80〜40/60が特に好ましい。
本発明の非水電解液中に含まれる、前記リチウム塩由来のリチウム原子の総モル数(NLi)に対する、化合物(3)および化合物(4)由来のエーテル性酸素原子の総モル数(N)の比(N/NLi)は、リチウム塩を含フッ素エーテル溶媒に溶解させることが容易になる点から、1以上が好ましく、2以上がより好ましい。また、前記比(N/NLi)は、高レート条件での充放電における電池容量を抑制し、さらに高電圧でのサイクル特性を向上させやすい点から、6以下が好ましく、5以下がより好ましく、4以下が特に好ましい。
[化合物(8)]
本発明の非水電解液は、炭素原子と酸素原子からなる環構造を有する化合物であり、該環構造が−O−C(=O)−O−で表される結合を有し、かつ分子内に炭素−炭素不飽和結合を含まない化合物(8)を含有することが好ましい。化合物(8)は、極性が高く、高レートでの充放電における電池容量の低下を抑制する役割を果たす。また、リチウム塩の解離度を向上させることで、該非水電解液の電導度を向上させる。また、リチウム塩と効率よく溶媒和することにより、該リチウム塩を、含フッ素エーテル溶媒に均一に溶解させることを補助する。
なお、本明細書において、カーボネート化合物とは、−O−C(=O)−O−で表される結合(以下、「カーボネート結合」ともいう。)を含む化合物をいう。環状カーボネート化合物とは、カーボネート結合を含む環構造を有する化合物である。炭素−炭素不飽和結合とは、炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合である。
化合物(8)における環構造は、4〜10員環が好ましく、4〜7員環がより好ましく、入手容易な点から、5〜6員環がさらに好ましく、5員環が特に好ましい。
化合物(8)の環構造は、カーボネート結合を1つ有する環構造が好ましく、カーボネート結合が、直鎖アルキレン基と連結して形成された環構造がより好ましい。直鎖アルキレン基の炭素数は1〜7が好ましく、1〜4がより好ましく、2または3がさらに好ましく、2が特に好ましい。また、前記直鎖アルキレン基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基等が挙げられる。ハロゲン原子、またはハロゲン化アルキル基におけるハロゲンとしては、塩素原子またはフッ素原子が好ましい。
化合物(8)としては、下記化合物(8−1)が好ましい。
Figure 2012086602
ただし、式(8−1)中、R〜R10は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはハロゲン化アルキル基である。また、化合物(8−1)は、酸化され難くなることで、高電圧条件下での使用により適している点では、R〜R10の少なくとも1個以上がハロゲン原子であることが好ましい。
化合物(8−1)の具体例としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、4−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オンが挙げられる。
化合物(8)としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、およびブチレンカーボネートからなる群から選ばれる環状カーボネート化合物、または、該環状カーボネート化合物の環構造を形成する炭素原子に結合する水素原子の1個以上が、ハロゲン原子、アルキル基、またはハロゲン化アルキル基に置換された化合物が好ましく、入手容易な点および電解液の性質の点から、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートまたは4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンが好ましい。
化合物(8)は、1種の化合物を単独で使用してもよく、2種以上の化合物を併用してもよい。
非水電解液中の化合物(8)の含有量は、全溶媒量に対して、5〜60体積%が好ましく、5〜50体積%がより好ましく、10〜40体積%がさらに好ましい。化合物(8)の含有量が前記範囲の下限値以上であれば、高レートでの充放電における電池容量の低下を抑制しやすい。また、リチウム塩の解離度が向上し、電導度がより良好になる。非水電解液中の化合物(8)の含有量が前記範囲の上限値以下であれば、難燃性に優れた非水電解液を得やすい。
本発明の非水電解液中に含まれる、リチウム塩由来のリチウム原子の総モル数(NLi)に対する、化合物(8)の総モル数(NVIII)の比(NVIII/NLi)は、0.01〜6が好ましく、0.1〜5がより好ましく、1〜4が特に好ましい。前記比(NVIII/NLi)が前記範囲の下限値以上であれば、高レートでの充放電における電池容量の低下を抑制しやすい。前記比(NVIII/NLi)が前記範囲の上限値以下であれば、電解液の難燃性を維持しやすい。
化合物(8)によって高レートでの充放電における電池容量の低下が抑制される要因については必ずしも明らかではないが、以下のように考えられる。
二次電池の充放電ではリチウムイオンが脱配位して電極の電極活物質と反応する必要がある。極性の高い化合物(8)を補助溶媒として電解液に用いると、溶媒全体の極性が向上することで脱配位エネルギーが低下し、化合物(3)および化合物(4)が容易に脱配位してリチウムイオンが効率的に電極活物質と反応できるので、高レートでの充放電における電池容量の低下が抑制されると考えられる。
[化合物(9)]
本発明の非水電解液は非フッ素系の環状カーボネート化合物を含んでいてもよい。カーボネート化合物は、高レートでの充放電特性の点からは含むのが好ましく、難燃性の点からは含まないのが好ましい。該カーボネート化合物としては、炭素原子と酸素原子からなる環構造を有する化合物であり、該環構造がカーボネート結合を有し、かつ分子内に炭素−炭素不飽和結合を含む化合物(9)が好ましい。
化合物(9)における環構造は、4〜10員環が好ましく、4〜7員環がより好ましく、入手容易な点から、5〜6員環がさらに好ましく、5員環が特に好ましい。
化合物(9)の環構造は、カーボネート結合を1つ有する環構造が好ましい。
化合物(9)の炭素−炭素不飽和結合は環構造内にあっても環構造の外にあってもよい。炭素−炭素不飽和結合は分子内に1〜5個あるのが好ましく、1〜3個がより好ましく、入手容易な点と非水電解液の耐久性の点から、1〜2個がさらに好ましく、1個が特に好ましい。
化合物(9)としては、下記化合物(9−1)、または化合物(9−2)が好ましい。
Figure 2012086602
ただし、式中、R11およびR12は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはハロゲン化アルキル基である。
13〜R16は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、ビニル基またはアリル基であり、R13〜R16の少なくとも1つはビニル基あるいはアリル基である。
化合物(9)としては、化合物(9−1)のみを使用してもよく、化合物(9−2)のみを使用してもよく、化合物(9−1)と化合物(9−2)を併用してもよい。
化合物(9)としては、4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、ジメチルビニレンカーボネートまたはビニレンカーボネートが好ましく、ビニレンカーボネートが特に好ましい。
化合物(9)を含む非水電解液を用いた二次電池で充電を行う場合、化合物(9)が負極(例えば炭素電極)表面上で分解して安定な被膜を形成する。化合物(9)により形成された被膜は電極界面における抵抗を低減できるため、リチウムイオンの負極へのインターカレーションを促進する効果が得られる。すなわち、非水電解液中の化合物(9)により形成された被膜によって負極界面におけるインピーダンスが小さくなることで、リチウムイオンの負極へのインターカレーションが促進される。また、化合物(9)は、化合物(8)と同様に極性が高いため、化合物(8)による効果を妨げずに、リチウムイオンの負極へのインターカレーションを促進し、サイクル特性を向上させる。
非水電解液中の化合物(9)の含有量は、長期にわたる難燃性、非水電解液中での相分離および炭酸ガスの大量発生の抑制、低温特性の低下の抑制、ならびにリチウム塩の溶解性の向上の効果を兼ね備えやすい点から、全溶媒量に対して、0.01〜10.0体積%が好ましく、0.05〜5.0体積%がより好ましく、0.1〜3.0体積%が特に好ましい。
[非水電解液の好ましい組成]
本発明の非水電解液としては、本発明の目的とする効果が大きいことから下記組成1または組成2が好ましい。
(組成1)
LiPF;化合物(5)、FSON(Li)SOF、CFSON(Li)SOCF、CFCFSON(Li)SOCFCF、LiClO、化合物(6)、化合物(7)、およびLiBFからなる群から選ばれる1種以上のリチウム塩;化合物(1)および化合物(2)からなる群から選ばれる1種以上の含フッ素エーテル溶媒;化合物(3A);化合物(4A);を含有する二次電池用非水電解液。
(組成2)
LiPF;化合物(5)、FSON(Li)SOF、CFSON(Li)SOCF、CFCFSON(Li)SOCFCF、LiClO、化合物(6)、化合物(7)、およびLiBFからなる群から選ばれる1種以上のリチウム塩;化合物(1)および化合物(2)からなる群から選ばれる1種以上の含フッ素エーテル溶媒;化合物(3A);化合物(4A);および化合物(8−1);を含有する二次電池用非水電解液。
本発明の非水電解液としては、組成3、または4がより好ましい。
(組成3)
LiPF;CFSON(Li)SOCF、CFCFSON(Li)SOCFCF、LiClO、およびLiBFからなる群から選ばれる1種以上のリチウム塩;CFCHOCFCFH、CHFCFCHOCFCFH、CFCFCHOCFCFH、CFCHOCFCHFCF、CHFCFCHOCFCFHCF、前記式(2)で表されかつXがCHCHである化合物、および前記式(2)で表されかつXがCH(CH)CHである化合物からなる群から選ばれる1種以上の含フッ素エーテル溶媒;モノグライム;および、ジグライム、トリグライムまたはテトラグライム;を含有する二次電池非水電解液。
(組成4)
LiPF;CFSON(Li)SOCF、CFCFSON(Li)SOCFCF、LiClO、LiBFからなる群から選ばれる1種以上のリチウム塩;CFCHOCFCFH、CHFCFCHOCFCFH、CFCFCHOCFCFH、CFCHOCFCHFCF、CHFCFCHOCFCFHCF、前記式(2)で表されかつXがCHCHである化合物、および前記式(2)で表されかつXがCH(CH)CHである化合物からなる群から選ばれる1種以上の含フッ素エーテル溶媒;モノグライム;ジグライム、トリグライムまたはテトラグライム;および、エチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネート;を含有する二次電池用非水電解液。
本発明の非水電解液としては、組成5、または6がさらに好ましい。
(組成5)
LiPFを必須とするリチウム塩、CHFCFCHOCFCFHCF、モノグライム、および、ジグライムを含有する二次電池用非水電解液。
(組成6)
LiPFを必須とするリチウム塩、CHFCFCHOCFCFHCF、モノグライム、ジグライム、および、エチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートを含有する二次電池非水電解液。
また、前記組成1〜6には、化合物(9)を含ませてもよい。化合物(9)としては、ビニレンカーボネートが好ましい。
[その他の化合物]
本発明における非水電解液は、相分離せず、本発明の効果を妨げない範囲内であれば、前記リチウム塩、含フッ素エーテル溶媒、化合物(3)、化合物(4)、化合物(8)および化合物(9)以外の化合物(以下、「その他の化合物」という。)を含んでもよい。
その他の化合物としては、含フッ素アルカン;プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル等のカルボン酸エステル;γ−ブチロラクトン等の環状カルボン酸エステル;プロパンサルトン等の環状スルホン酸エステル;スルホン酸アルキルエステル;リン酸アルキルエステル;アセトニトリル、イソブチロニトリル、ピバロニトリル等のカルボニトリル等が挙げられる。
非水電解液中の含フッ素アルカン以外のその他の化合物を用いる場合の含有量は、非水電解液の総体積量に対して、0超〜20体積%が好ましく、0超〜15体積%がより好ましく、0.01超〜10体積%が特に好ましい。
本発明の非水電解液がその他の化合物として含フッ素アルカンを含む場合には、非水電解液の蒸気圧を抑制し、非水電解液の不燃性をさらに向上させうる。含フッ素アルカンとは、アルカンの水素原子の1個以上がフッ素原子に置換され、水素原子が残っている化合物をいう。本発明においては、炭素数4〜12の含フッ素アルカンが好ましい。このうち、炭素数6以上の含フッ素アルカンを用いた場合は、非水電解液の蒸気圧を低下させる効果が期待でき、また炭素数が12以下であればリチウム塩の溶解度を保ちやすい。また、含フッ素アルカン中のフッ素含有量(フッ素含有量とは、分子量に占めるフッ素原子の質量の割合をいう。)は、50〜80%が好ましい。含フッ素アルカン中のフッ素含有量が50%以上であれば、不燃性がさらに高くなる。含フッ素アルカン中のフッ素含有量が80%以下であれば、リチウム塩の溶解性を保持しやすい。
含フッ素アルカンとしては、直鎖構造の化合物が好ましく、例えば、n−CCHCH、n−C13CHCH、n−C13H、n−C17H等が挙げられる。これら含フッ素アルカンは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
非水電解液中に前記含フッ素アルカンを含ませる場合の含有量は、非水電解液の総体積量に対して、5〜60体積%が好ましい。前記含フッ素アルカンの含有量が5体積%以上であれば、蒸気圧を低下させやすく、不燃性を発現させやすい。前記含フッ素アルカンの含有量が60体積%以下であれば、リチウム塩の溶解度を維持しやすい。
また、本発明の非水電解液は、下記化合物(10)を含まないことが特に好ましい。化合物(10)は鎖状のカーボネート化合物であり、化合物(9)のような環状カーボネート化合物とは異なり、極性が低い。そのため、本発明の非水電解液に化合物(10)を含有させると、高レート条件での充放電特性を改善することなく、難燃性の低下を招く。
Figure 2012086602
ただし、式(10)中、R17〜R22は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはハロゲン化アルキル基である。
本発明の非水電解液には、非水電解液の機能を向上させるために、必要に応じて他の成分を含ませてもよい。他の成分としては、例えば、従来公知の過充電防止剤、脱水剤、脱酸剤、高温保存後の容量維持特性およびサイクル特性を改善するための特性改善助剤、電解液と電極活物質の濡れ性を改善するための界面活性剤が挙げられる。
過充電防止剤としては、例えば、ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物;2−フルオロビフェニル、o−シクロヘキシルフルオロベンゼン、p−シクロヘキシルフルオロベンゼン等の前記芳香族化合物の部分フッ素化物;2,4−ジフルオロアニソール、2,5−ジフルオロアニソールおよび2,6−ジフルオロアニオール等の含フッ素アニソール化合物が挙げられる。過充電防止剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
非水電解液が過充電防止剤を含有する場合、非水電解液中の過充電防止剤の含有量は、0.01〜5質量%であることが好ましい。非水電解液に過充電防止剤を0.01質量%以上含有させることにより、過充電による二次電池の破裂・発火を抑制することがさらに容易になり、二次電池をより安定に使用できる。
脱水剤としては、例えば、モレキュラーシーブス、芒硝、硫酸マグネシウム、水素化カルシウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウムアルミニウム等が挙げられる。本発明の非水電解液に用いる溶媒は、前記脱水剤で脱水を行った後に精留を行ったものを使用することが好ましい。また、精留を行わずに前記脱水剤による脱水のみを行った溶媒を使用してもよい。
高温保存後の容量維持特性やサイクル特性を改善するための特性改善助剤としては、例えば、フェニルエチレンカーボネート、エリスリタンカーボネート、スピロ−ビス−ジメチレンカーボネート等のカーボネート化合物;無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、無水ジグリコール酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、フェニルコハク酸無水物等のカルボン酸無水物;エチレンサルファイト、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、メタンスルホン酸メチル、ブスルファン、スルホラン、スルホレン、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、メチルフェニルスルホン、ジブチルジスルフィド、ジシクロヘキシルジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、N,N−ジメチルメタンスルホンアミド、N,N−ジエチルメタンスルホンアミド等の含硫黄化合物;1−メチル−2−ピロリジノン、1−メチル−2−ピペリドン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルスクシイミド等の含窒素化合物;ヘプタン、オクタン、シクロヘプタン等の炭化水素化合物;フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、ベンゾトリフルオライド等の含フッ素芳香族化合物が挙げられる。これら特性改善助剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
非水電解液が特性改善助剤を含有する場合、非水電解液中の特性改善助剤の含有量は、0.01〜5質量%であることが好ましい。
電解液と電極活物質の濡れ性を改善するための界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれでもよく、入手が容易で界面活性効果が高いことから、アニオン性界面活性剤が好ましい。また、界面活性剤としては、耐酸化性が高く、サイクル特性、レート特性が良好な点から、含フッ素界面活性剤が好ましい。
含フッ素界面活性剤としては、下記化合物(11−1)または化合物(11−2)が好ましい。
Figure 2012086602
ただし、式中、R23およびR24はそれぞれ独立に炭素数4〜20のパーフルオロアルキル基、または炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数4〜20のパーフルオロアルキル基である。
およびMはそれぞれ独立にアルカリ金属またはNH(R25(R25は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、同一の基であっても、異なる基であってもよい。)である。
23およびR24としては、非水電解液の表面張力を低下させる度合いが良好な点から、炭素数4〜20のパーフルオロアルキル基、または炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数4〜20のパーフルオロアルキル基が好ましく、溶解性に優れ、環境蓄積性の観点から、炭素数4〜8のパーフルオロアルキル基、または炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数4〜8のパーフルオロアルキル基がより好ましい。
およびMのアルカリ金属としては、Li、Na、またはKが好ましい。MおよびMとしては、NH4+が特に好ましい。
化合物(11−1)の具体例としては、例えば、CCOONH 、C11COONH 、C13COONH 、C11COONH(CH 、C13COONH(CH 、CCOOLi、C11COOLi、C13COOLi、COCF(CF)COONH 、COCF(CF)CFOCF(CF)COONH 、COCF(CF)COONH(CH 、COCF(CF)CFOCF(CF)COONH(CH 、COCF(CF)COOLi、COCOCFCOOLi、COCOCFCOONH 、COCF(CF)CFOCF(CF)COOLi等の含フッ素カルボン酸塩が挙げられる。
なかでも、非水電解液への溶解性、表面張力を低下させる効果が良好な点から、C11COONH 、C11COOLi、C13COOLi、COC(CF)FCOONH 、COCF(CF)CFOCF(CF)COONH 、COCF(CF)COOLi、COCF(CF)CFOCF(CF)COOLi、COCOCFCOOLi、またはCOCOCFCOONH が好ましい。
化合物(11−2)の具体例としては、例えば、CSO NH 、C11SO NH 、C13SO NH 、CSO NH(CH 、C11SO NH(CH 、C13SO NH(CH 、CSO Li、C11SO Li、C13SO Li、COC(CF)FCFOC(CF)FSO NH 、COC(CF)FCFOC(CF)FCFOC(CF)FSO NH 、HCFCFOCFCFSO NH 、CFCFHCFOCFCFSO NH 、COC(CF)FSO NH 、COC(CF)FCFOC(CF)FSO NH(CH 、COC(CF)FCFOC(CF)FCFOC(CF)FSO NH(CH 、HCFCFOCFCFSONH(CH 、CFCFHCFOCFCFSO NH(CH 、COC(CF)FSO NH(CH 、COC(CF)FCFOC(CF)FSO Li、COC(CF)FCFOC(CF)FCFOC(CF)FSO Li、HCFCFOCFCFSO Li、CFCFHCFOCFCFSO Li、COC(CF)FSO Li等の含フッ素スルホン酸塩が挙げられる。
なかでも、非水電解液への溶解性、表面張力を低下させる効果が良好な点から、CSO NH 、C13SO NH 、CSO Li、C13SO Li、C17SO Li、COC(CF)FCFOC(CF)FSO NH 、COC(CF)FCFOC(CF)FSO Li、COC(CF)FSO NH 、またはCOC(CF)FSO Liが好ましい。
界面活性剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
非水電解液が界面活性剤を含有する場合、非水電解液中の界面活性剤の含有量は、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、0.05〜2質量%がさらに好ましい。
本発明の非水電解液は、二次電池用に用いる。特にリチウムイオン二次電池の電解液として用いた場合には、リチウム塩を良好に溶解でき、電導度、不燃性等の性能が実用上充分であり、特に低温特性が優れている。また、リチウムイオン二次電池以外の他の二次電池に使用してもよい。他の二次電池としては、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ等が挙げられる。
以上説明した本発明の非水電解液は、電導度等の他の特性を確保しつつ、低温における結晶の析出が抑制されており、優れた低温特性を有している。この効果は、化合物(3)と化合物(4)を併用することで、それらがリチウム塩と錯形成したグライム錯体の対称性が崩れ、溶液中での該グライム錯体の会合状態が変化し、解離度や粘度が変化することに由来すると考えられる。また、本発明の非水電解液は、化合物(8)を使用すれば、高レート条件での充放電における電池容量の低下を抑制する効果が高まる。
<二次電池>
本発明の非水電解液は二次電池用の電解液であり、リチウムイオン二次電池用の電解液として用いることが好ましい。該二次電池としては、負極および正極と、本発明の非水電解液とを有する二次電池である。
負極としては、リチウムイオンを吸蔵および放出できる負極活物質もしくは金属リチウム、リチウム合金等の金属、または金属化合物を負極活物質として含む電極が挙げられる。負極活物質としては、公知のリチウムイオン二次電池用負極活物質を用いることができ、リチウムイオンを吸蔵および放出できる人造または天然グラファイト(黒鉛)、非晶質炭素等の炭素質材料、または金属リチウム、リチウム合金等の金属、金属化合物が挙げられる。これら負極活物質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なかでも、負極活物質としては、炭素質材料が好ましい。また、炭素質材料としては、黒鉛、または黒鉛の表面を該黒鉛に比べて非晶質の炭素で被覆した炭素質材料が特に好ましい。
黒鉛は、日本学術振興会炭素材料第117委員会で制定された方法(以下、「学振法」という。)によるX線回折で求めた格子面(002面)のd値(層間距離、以下単に「d値」という。)が0.335〜0.338nmが好ましく、0.335〜0.337nmがより好ましい。また、学振法によるX線回折で求めた結晶子サイズ(Lc)は、30nm以上が好ましく、50nm以上がより好ましく、100nm以上が特に好ましい。黒鉛の灰分は、1質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下が特に好ましい。
また、黒鉛の表面を非晶質炭素で被覆した炭素質材料としては、d値が0.335〜0.338nmである黒鉛を核材とし、該黒鉛の表面に該黒鉛よりもd値が大きい非晶質炭素が被覆されており、かつ核材の黒鉛(質量W)と該黒鉛を被覆する非晶質炭素(質量W)の割合が質量比(W/W)で80/20〜99/1であることが好ましい。この炭素質材料を用いることにより、高い容量で、かつ非水電解液と反応しにくい負極を製造することが容易になる。
炭素質材料の粒径は、レーザー回折・散乱法によるメジアン径で、1μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましく、5μm以上がさらに好ましく、7μm以上が特に好ましい。また、炭素質材料の粒径の上限は、100μmが好ましく、50μmがより好ましく、40μmがさらに好ましく、30μmが特に好ましい。
炭素質材料のBET法による比表面積は、0.3m/g以上が好ましく、0.5m/g以上がより好ましく、0.7m/g以上がさらに好ましく、0.8m/g以上が特に好ましい。炭素質材料の比表面積の上限は、25.0m/gが好ましく、20.0m/gがより好ましく、15.0m/gがさらに好ましく、10.0m/gが特に好ましい。
炭素質材料は、アルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトルで分析したときに、1,570〜1,620cm−1の範囲にあるピークPのピーク強度Iと、1,300〜1,400cm−1の範囲にあるピークPのピーク強度Iとの比で表されるR値(=I/I)が、0.01〜0.7であることが好ましい。また、ピークPの半値幅が、26cm−1以下であることが好ましく、25cm−1以下であることが特に好ましい。
金属リチウム以外に負極活物質として使用できる金属としては、Ag、Zn、Al、Ga、In、Si、Ti、Ge、Sn、Pb、P、Sb、Bi、Cu、Ni、Sr、Ba等が挙げられる。また、リチウム合金としては、リチウムと前記金属の合金が挙げられる。また、金属化合物としては、前記金属の酸化物等が挙げられる。
なかでも、Si、Sn、Ge、TiおよびAlからなる群から選ばれる1種以上の金属、該金属を含む金属化合物、金属酸化物、またはリチウム合金が好ましく、Si、SnおよびAlからなる群から選ばれる1種以上の金属、該金属を含む金属化合物、リチウム合金、またはチタン酸リチウムがより好ましい。
リチウムイオンを吸蔵および放出できる金属、該金属を含む金属化合物、およびリチウム合金は、一般に黒鉛に代表される炭素質材料と比較して、単位質量当たりの容量が大きいので、より高エネルギー密度が求められる二次電池に好適である。
正極としては、リチウムイオンを吸蔵および放出できる正極活物質を含む電極が挙げられる。
正極活物質としては、公知のリチウムイオン二次電池用正極活物質を用いることができ、例えば、リチウム含有遷移金属酸化物、1種類以上の遷移金属を用いたリチウム含有遷移金属複合酸化物、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、金属酸化物、オリビン型金属リチウム塩等が挙げられる。
リチウム含有遷移金属酸化物としては、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムマンガン酸化物等が挙げられる。
リチウム含有遷移金属複合酸化物に含まれる金属としてはAl、V、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Si、Yb等が好ましく、例えば、LiCoO等のリチウムコバルト複合酸化物、LiNiO等のリチウムニッケル複合酸化物、LiMnO、LiMn、LiMnO等のリチウムマンガン複合酸化物、Li(NiCoMn)O(ただし、a,b,c>0、a+b+c=1である。)等のリチウム三元系複合酸化物、これらのリチウム遷移金属複合酸化物の主体となる遷移金属原子の一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Si、Yb等の他の金属で置換したもの等が挙げられる。例えば、具体的に、LiMn0.5Ni0.5、LiMn1.8Al0.2、LiNi0.85Co0.10Al0.05、LiMn1.5Ni0.5、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiMn1.8Al0.2等が挙げられる。
遷移金属酸化物としては、例えば、TiO、MnO、MoO、V、V13、遷移金属硫化物としてはTiS、FeS、MoS、金属酸化物としてはSnO、SiO等が挙げられる。
オリビン型金属リチウム塩は、Li(ただし、XはFe(II)、Co(II)、Mn(II)、Ni(II)、V(II)、またはCu(II)を示し、YはPまたはSiを示し、0≦L≦3、1≦x≦2、1≦y≦3、4≦z≦12、0≦g≦1である数をそれぞれ示す)で示される物質またはこれらの複合体である。例えば、LiFePO、LiFe(PO、LiFeP、LiMnPO、LiNiPO、LiCoPO、LiFePOF、LiMnPOF、LiNiPOF、LiCoPOF、LiFeSiO、LiMnSiO、LiNiSiO、LiCoSiOが挙げられる。
これら正極活物質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、これら正極活物質の表面に、主体となる正極活物質を構成する物質とは異なる組成の物質が付着したものを用いることもできる。表面付着物質としては酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ホウ素、酸化アンチモン、酸化ビスマス等の酸化物;硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム等の硫酸塩;炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩等が挙げられる。
表面付着物質の量としては、正極活物質に対する質量の下限は0.1ppmが好ましく、1ppmがより好ましく、10ppmが特に好ましい。上限は20%が好ましく、10%がより好ましく、5%が特に好ましい。表面付着物質により、正極活物質表面での非水系電解液の酸化反応を抑制することができ、電池寿命を向上させることができる。
正極活物質としては、放電電圧が高く、かつ電気化学的安定性が高い点から、LiCoO、LiNiO、LiMnO等のα−NaCrO構造を母体とするリチウム含有複合酸化物、LiMn等のスピネル型構造を母体とするリチウム含有複合酸化物が好ましい。
本発明の二次電池は、一方が非分極性電極であり他方が分極性電極である、または両方が非分極性電極である負極および正極と、本発明の非水電解液とを有する。分極性電極は、電気化学的に不活性な高比表面積の材料を主体とするものが好ましく、活性炭、カーボンブラック、金属微粒子、導電性酸化物微粒子からなるものが特に好ましい。なかでも、金属集電体の表面に活性炭等の高比表面積の炭素材料粉末からなる電極層が形成されたものが好ましい。
電極の製造には、負極活物質または正極活物質を結着させる結着剤を用いる。
負極活物質および正極活物質を結着する結着剤としては、電極製造時に使用する溶媒、電解液に対して安定な材料であれば、任意の結着剤を使用することができる。結着剤は、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム等の不飽和結合を有する重合体およびその共重合体、アクリル酸共重合体、メタクリル酸共重合体等のアクリル酸系重合体およびその共重合体等が挙げられる。これらの結着剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
電極中には、機械的強度、電気伝導度を高めるために増粘剤、導電材、充填剤等を含有させてもよい。
増粘剤としては、例えば、カルボキシルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、ガゼイン、ポリビニルピロリドンが挙げられる。これらの増粘剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
導電材としては、例えば、アセチレンブラック、グラファイトまたはカーボンブラック等の炭素質材料が挙げられる。これら導電材は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
電極の製造法としては、負極活物質または正極活物質に、結着剤、増粘剤、導電材、溶媒等を加えてスラリー化し、これを集電体に塗布、乾燥して製造することができる。この場合、乾燥後にプレスすることによって電極を圧密化することが好ましい。
正極活物質層の密度が低すぎると二次電池の容量が不充分となるおそれがある。
集電体としては、各種の集電体を用いることができるが、通常は金属または合金が用いられる。負極の集電体としては、銅、ニッケル、ステンレス等が挙げられ、銅が好ましい。また、正極の集電体としては、アルミニウム、チタン、タンタル等の金属またはその合金が挙げられ、アルミニウムまたはその合金が好ましく、アルミニウムがより好ましい。
二次電池の形状は、用途に応じて選択すればよく、コイン型であってもよく、円筒型であっても、角型であってもラミネート型であってもよい。また、正極および負極の形状も、二次電池の形状に合わせて適宜選択することができる。
本発明の二次電池の充電電圧は、3.4V以上とするのが好ましく、4.0V以上がより好ましく、4.2V以上が特に好ましい。二次電池の正極活物質が、リチウム含有遷移金属酸化物、リチウム含有遷移金属複合酸化物、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、金属酸化物の場合の充電電圧は4.0V以上が好ましく、4.2V以上がより好ましい。また、正極活物質がオリビン型金属リチウム塩の場合の充電電圧は3.2V以上が好ましく、3.4V以上がより好ましい。
二次電池の正極と負極の間には、短絡を防止するために通常はセパレータとして多孔膜を介在させる。この場合、非水電解液は該多孔膜に含浸させて用いる。多孔膜の材質および形状は、非水電解液に対して安定であり、かつ保液性に優れていれば特に制限はなく、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンとテトラフルオロエチレンのコポリマー等のフッ素樹脂、またはポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを原料とする多孔性シートまたは不織布が好ましく、材質はポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好ましい。また、これらの多孔膜に電解液を含浸させてゲル化させたものをゲル電解質として用いてもよい。
本発明の非水電解液に使用される電池外装体の材質も二次電池に通常用いられる材質であればよく、ニッケルメッキを施した鉄、ステンレス、アルミニウムまたはその合金、ニッケル、チタン、樹脂材料、フィルム材料等が挙げられる。
以上説明した本発明の二次電池は、本発明の非水電解液を用いているため、電導度等の他の特性が実用上充分であり、かつ優れた低温特性を有する。
そのため、本発明の二次電池は、携帯電話、携帯ゲーム機、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、電動工具、ノートパソコン、携帯情報端末、携帯音楽プレーヤー、電気自動車、ハイブリット式自動車、電車、航空機、人工衛星、潜水艦、船舶、無停電電源装置、ロボット、電力貯蔵システム等の様々な用途に用いることができる。また、本発明の二次電池は、電気自動車、ハイブリット式自動車、電車、航空機、人工衛星、潜水艦、船舶、無停電電源装置、ロボット、電力貯蔵システム等の大型二次電池に特に好ましい特性を有する。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。例1〜8は実施例であり、例9〜12は比較例である。
[例1]
リチウム塩であるLiPFの1.52gを、含フッ素エーテル溶媒である商品名「AE3000」(CFCHOCFCFH、旭硝子社製)の8.08mL中に分散した後、さらに溶媒として化合物(3)であるモノグライムの0.26g、および化合物(4)であるジグライムの1.53gを添加、混合して非水電解液とした。
[例2〜12]
リチウム塩および溶媒の組成を表1に示す通りに変更した以外は、例1と同様にして非水電解液を得た。
<低温特性および電導度の評価>
[評価方法]
例1〜12で得られた非水電解液について、結晶析出温度の測定、および電導度の測定を行った。(結晶析出温度)
各例において、非水電解液5mLを、容量20mLのガラスバイアルに入れ、恒温槽に設置した。その後、恒温槽温度を25℃から10℃ずつ−35℃まで下げた。恒温槽の内温が各設定温度に到達後1時間温度を維持し、その後槽内の各非水電解液を観察し、結晶析出の有無を確認した。結晶が析出していた場合、その温度を結晶析出温度とした。
(電導度)
電導度の測定は、得られた非水電解液について、「溶融塩及び高温化学、2002、45、43」に記載の既知の方法を用いて25℃で行った。
結晶析出温度および電導度の測定結果を表1に示す。
Figure 2012086602
ただし、表1中の略語は以下の意味を示す。
AE3000:CFCHOCFCF
結晶析出温度の欄に「−」と記載した電解液は、−35℃では全く結晶の析出が認められなかったことを示す。
表1に示すように、モノグライムとジグライムを併用した非水電解液は結晶析出温度が低いことから低温特性に優れ、かつ、電導度も向上した。
本発明の二次電池用非水電解液および二次電池は、電導度等の性能を確保しつつ、優れた低温特性が達成される。そのため、携帯電話、ノートパソコン、電気自動車等の様々な用途の二次電池に好適に使用できる。また、本発明の二次電池用非水電解液は、リチウム塩を良好に溶解させ、かつ、不燃性にも優れることから、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ等の他の蓄電デバイスにも使用できる。
なお、2010年12月20日に出願された日本特許出願2010−283154号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (12)

  1. リチウム塩、下式(1)で表される化合物および下式(2)で表される化合物からなる群から選ばれる含フッ素エーテル溶媒、下式(3)で表される化合物、ならびに下式(4)で表される化合物を含有することを特徴とする二次電池用非水電解液。
    Figure 2012086602
    (ただし、式中、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数3〜10のフッ素化シクロアルキル基、炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基、または、炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜10のフッ素化アルキル基であり、RおよびRの一方または両方は、フッ素化アルキル基である。
    Xは炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のフッ素化アルキレン基、炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜5のアルキレン基、または炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を有する炭素数1〜5のフッ素化アルキレン基である。
    は炭素数1〜4の直鎖アルキレン基、または、該直鎖アルキレン基の水素原子の1個以上が、炭素数1〜5のアルキル基、もしくは炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を含む炭素数1〜5のアルキル基に置換された基である。
    およびRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、またはRとRが連結して形成した炭素数1〜10のアルキレン基である。
    mは2〜4の整数である。
    は炭素数1〜4の直鎖アルキレン基、または、該直鎖アルキレン基の水素原子の1個以上が、炭素数1〜5のアルキル基、もしくは炭素原子−炭素原子間に1個以上のエーテル性酸素原子を含む炭素数1〜5のアルキル基に置換された基である。Qは、同一の基であっても、異なる基であってもよい。
    およびRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、またはRとRが連結して形成した炭素数1〜10のアルキレン基である。)
  2. 前記式(3)で表される化合物(モル量:MIII)と前記式(4)で表される化合物(モル量:MIV)のモル比(MIII/MIV)が10/90〜90/10である請求項1に記載の二次電池用非水電解液。
  3. 前記式(3)で表される化合物が下式(3A)で表される化合物を必須とする請求項1または2に記載の二次電池用非水電解液。
    Figure 2012086602
    (ただし、式中、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、またはRとRが連結して形成した炭素数1〜10のアルキレン基である。)
  4. 前記式(4)で表される化合物が下式(4A)で表される化合物を必須とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
    Figure 2012086602
    (ただし、式中、mは2〜4の整数である。RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、またはRとRが連結して形成した炭素数1〜10のアルキレン基である。)
  5. 二次電池用非水電解液中に含まれる、前記リチウム塩由来のリチウム原子の総モル数(NLi)に対する、前記式(3)で表される化合物および前記式(4)で表される化合物由来のエーテル性酸素原子の総モル数(N)の比(N/NLi)が1〜6である請求項1〜4のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
  6. 前記リチウム塩が、LiPF、下式(5)で表される化合物、FSON(Li)SOF、CFSON(Li)SOCF、CFCFSON(Li)SOCFCF、LiClO、下式(6)で表される化合物、下式(7)で表される化合物、およびLiBFからなる群からから選ばれる1種以上である請求項1〜5のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
    Figure 2012086602
    (ただし、式中、kは1〜5の整数である。)
  7. 界面活性剤を含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
  8. 前記式(1)で表される化合物が、CFCHOCFCFH、CHFCFCHOCFCFH、CFCFCHOCFCHF、CFCHOCFCHFCF、およびCHFCFCHOCFCFHCFからなる群から選ばれる1種以上を必須とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
  9. さらに、炭素原子と酸素原子からなる環構造を有する化合物であり、該環構造が−O−C(=O)−O−で表される結合を有し、かつ分子内に炭素−炭素不飽和結合を有さない化合物(8)を含有する請求項1〜8のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
  10. 炭素原子と酸素原子からなる環構造を有する化合物であり、該環構造が−O−C(=O)−O−で表される結合を含み、かつ分子内に炭素−炭素不飽和結合を含む化合物(9)を含有する請求項1〜9のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
  11. リチウムイオン二次電池の電解液として用いる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液。
  12. リチウムイオンを吸蔵および放出できる材料、金属リチウムまたはリチウム合金からなる負極と、リチウムイオンを吸蔵および放出できる材料からなる正極と、請求項1〜10のいずれか一項に記載の二次電池用非水電解液とを有することを特徴とする二次電池。
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