JPWO2008044288A1 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

特殊なタイヤ製造工程を要さずに、かつ部材や工程の追加を不要として従来工法により製造することができる、転がり抵抗とウェット性能に優れるとともに導電性を有する空気入りタイヤを提供する。カーカス14と、リムストリップ19と、一端部が前記カーカス14に接触するとともに他端部がトレッド部13の接地端領域の表面に露出するウィング24とを備えた空気入りタイヤ10において、前記リムストリップ19及びウィング24とに接触するカーカスプライ14が導電性プライ14Xと非導電性プライ14Yをタイヤ周上に有し、前記導電性プライ14Xと前記リムストリップ及びウィングとが導電性ゴム材料からなる連続する導電路を形成し、前記導電路のみを該タイヤの通電経路とし、前記通電経路以外の他の部材は導電性ゴム材料或いは非導電性ゴム材料から選択し使用される。

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、より詳細には、シリカ配合などのトレッドを有しタイヤの転がり抵抗とウェット性能を改善するとともに車両に帯電した静電気を放電することのできる、従来工法により製造される空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤの転がり抵抗や湿潤路面での走行性能(ウェット性能)を改善すべく、トレッドのゴム組成物に補強剤として従来のカーボンブラックに代えてシリカを配合する技術が公知となっている。このシリカ配合技術に伴い車両に帯電された静電荷により、マンホールの上などをタイヤが通過する際に放電現象が起こりラジオノイズや電子回路部品への悪影響、またショートの発生などが問題となっている。
従来、かかる問題を解決するために、トレッド構造の一部にカーボンブラックを配合した導電部材を設け、タイヤの導電性を確保しようとする技術が提案されている。例えば、下記特許文献1の技術は、カーボンブラックを含む導電性薄膜をトレッド及びサイドウォールの外表面に敷設し、この導電層を通じて放電することが記載されている。また、特許文献2の技術は、タイヤクラウン部にトレッド表面から底面に至るまで導電性インサートを設け、このインサートに接触する導電性材料でなる導電性ストリップが導電性のビード領域でホイールと接触状態にあることで静電気を放電することが開示されている。
特開平8−230407号公報 特開2006−143208号公報
しかし、特許文献1の技術は、シリカ配合によるトレッドの転がり抵抗及びウェット性能の改善効果は上記カーボンブラックを含む導電性薄膜を敷設することよって減少し、本来の効果を充分発揮し難くなっている。また、カーボンブラックを含む導電性薄膜をトレッド及びサイドウォールの外表面に敷設するすることから部材と工程の追加を要し、生産性の悪化やコストの上昇が見込まれる。
特許文献2の技術は、導電性のインサートとストリップを別途設ける必要から、部品点数が増加し、また特殊な工程を要して製造し易い構造であるとはいい難く生産性の低下が予測される。
本発明の目的は、上記の問題点に鑑み、特殊なタイヤ製造工程を要さずに、かつ部材や工程の追加を不要として従来工法により製造することができる、転がり抵抗とウェット性能に優れとともに導電性を有する空気入りタイヤを提供するものである。
請求項1に記載の発明は、一対のビード部に夫々埋設されたビードコアの周りを折り返し係止された少なくとも1枚のカーカスプライを有するカーカスと、前記ビード部に配されてリム及び前記カーカスに接触するリムストリップと、一端部が前記カーカスに接触するとともに他端部がトレッド部の接地端領域の表面に露出するウィングとを備えた空気入りタイヤにおいて、少なくとも前記リムストリップ及びウィングとの接触面側のカーカスプライ被覆ゴムが、導電性ゴム材料からなる導電性プライと非導電性ゴム材料からなる非導電性プライを該タイヤ周上に有し、前記導電性プライと、少なくともいずれか一方のサイド部における前記リムストリップ及びウィングとが導電性ゴム材料からなる連続する導電路を形成し、前記導電路のみを該タイヤの通電経路とし、前記通電経路以外の他の部材は導電性ゴム材料或いは非導電性ゴム材料から選択し使用されることを特徴とする空気入りタイヤである。
請求項2に記載の発明は、前記導電性プライが、前記一対のビード部間にわたり該タイヤ周長の10%以上50%以下を占めることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤである。
請求項3に記載の発明は、前記カーカスが、前記一対のビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返して係止された表裏両面が前記導電性ゴムによって被覆された少なくとも1枚のカーカスプライからなり、該カーカスプライの折り返し部が前記リムストリップに接触してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤである。
請求項4に記載の発明は、前記カーカスが、前記一対のビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返して係止された少なくとも1枚の第1カーカスプライと、前記トレッド部からサイドウォール部を経てビード部に至り前記リムストリップに接触し係止される第2カーカスプライからなり、前記第2カーカスプライのタイヤ外側面の前記第2カーカスプライ被覆ゴムが導電性ゴム材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤである。
請求項5に記載の発明は、前記カーカスが、前記一対のビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返して係止された少なくとも1枚のカーカスプライからなり、該カーカスの内面側のカーカスプライが折り返し部において前記リムストリップに接触しながらタイヤ径方向外方に前記ウィングに至るまで延びて該ウィングに接触して係止されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤである。
請求項6に記載の発明は、前記導電性ゴム材料が電気抵抗率が10Ω・cm未満のゴム組成物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤである。
請求項7に記載の発明は、前記導電性ゴム材料が、ジエン系ゴムをゴム成分とするゴム組成物からなり、窒素吸着比表面積が25〜100m/gのカーボンブラックを該ゴム組成物全体の14体積%以上含有することを特徴とする請求項6に記載の空気入りタイヤである。
請求項8に記載の発明は、前記非導電性ゴム材料が、非カーボンブラック系補強剤を補強剤として含有するゴム組成物からなることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤである。
請求項9に記載の発明は、前記非カーボンブラック系補強剤がシリカであることを特徴とする請求項8に記載の空気入りタイヤである。
本発明の空気入りタイヤは、導電性のカーカスプライを利用してタイヤ周上の一部に連続する導電路を形成し、この導電路のみをタイヤの通電経路とすることで、従来技術で開示されているような特殊なタイヤ製造工程を要さずに、部材や工程の追加を不要として従来工法により製造することができる、シリカ配合等による優れた転がり抵抗とウェット性能を備えながら導電性を有するタイヤを提供でき、シリカ配合等の非導電性タイヤを使用した車両に帯電する静電気によるノイズや電子部品への悪影響、ショートの問題などを解消することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明にかかる第1の実施形態の空気入りタイヤ10を示す半断面図である。
空気入りタイヤ(以下、空気入りタイヤを単に「タイヤ」という)10は、一対のビード部11に夫々埋設されたビードコア12の周りにタイヤ内側から外側に折り返し係止された1枚のカーカスプライ25からなるカーカス14と、該カーカス14のタイヤ径方向の外周側に位置するトレッド部13と、該カーカス14のサイド部に位置するサイドウォール部16と、トレッド部13の内側でカーカス14との間に配された2枚の交差ベルトプライからなるベルト18を備えている。
タイヤ10は、ビード部11のタイヤ軸方向外側にリムストリップ19が配され、そのリムストリップゴム23の外側面はリムに接触し、その内側面は前記カーカスプライ25の折り返し部分14aに接触している。
タイヤ10は、図1に示すように、サイドウォール部16のタイヤ径方向外側端部がトレッド部13における主接地部をなすクラウン部15の両端部上に重なるサイドウォールオントレッド(SWOT)構造をなしている。すなわち、前記サイドウォール部16の外側端部が、タイヤ周上で前記トレッド部13の両周縁部表面を覆ってトレッド接地端領域となるショルダー部17を形成している。
ショルダー部17には、その上端部がトレッド接地端領域の表面に露出し路面に接触するとともに下端部が前記カーカスプライ25に接触するウィング24が、トレッドゴム21両端部とサイドウォールゴム22のタイヤ径方向外側端部の間に配されている。
従って、カーカスプライ25は、トレッド部13からショルダー部16においてウィングゴム24の下端部に接触しながらサイドウォール部16を経てビードコア12の周りを折り返してリムストリップゴム23のタイヤ内面側に接触し、サイドウォール部16においてプライ折り返し端部14bが係止されている。これにより、リムストリップ19とウィング24はカーカスプライ14を介して連続化されるようになる。
また、タイヤ10は、前記トレッド部13の内側に配された2枚の交差ベルトプライからなるベルト18と、さらにベルト18の外周にはタイヤ周方向に対しほぼ0°の角度でらせん状に巻回されたコードからなる1枚のキャッププライ20を有するラジアル構造の乗用車用タイヤを示している。
前記カーカスプライ25には、ポリエステル、ナイロン、レーヨンなどの有機繊維コードが、ベルト18のベルトプライにはスチールコード、アラミド繊維などの剛直なコードが、またキャッププライ20にはナイロン、ポリエステルなどの熱収縮性の比較的大きいコードが補強材として用いられている。
トレッド部13の主接地部に当たるクラウン部15をなすトレッドゴム21は、タイヤ10の転がり抵抗やウェット性能の向上に寄与するためゴム組成物のtanδを低くするように、補強剤として従来のカーボンブラックに置換して沈降シリカ、無水ケイ酸などのシリカ類、焼成クレー、ハードクレーなどのクレー類、炭酸カルシウムなどの非カーボンブラック系補強剤を補強剤とするゴム組成物が使用される。特に、転がり抵抗などの改善効果の大きいシリカが好ましく用いられる。
これらの非カーボンブラック系ゴム組成物では、シリカなどの非カーボンブラック系補強剤の配合量として、カーボンブラックの種類や置換量にもよるが、通常ゴム成分100重量部に対して30〜100重量部、好ましくは40〜80重量部で配合される。
シリカの場合、シリカの種類は特に制限されないが、窒素吸着比表面積(BET)が100〜250m/g、DBP吸油量が100ml/100g以上の湿式シリカが補強効果と加工性の点から好ましく、東ソーシリカ工業(株)製のニプシールAQ、VN3、デグサ社製のウルトラジルVN3などの市販品が使用できる。また、ビス(トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィドなどのシランカップリング剤の併用が好ましい。
トレッドゴム21におけるカーボンブラックとしては、SAF,ISAF、HAFなどが耐摩耗性や発熱性の観点から好ましい。
トレッドゴム21のゴム組成物は、ゴム成分として天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)などのジエン系ゴムが、それらの単独あるいはブレンドゴムで一般に使用される。また、ゴム用配合剤のオイル、ワックスなどの軟化剤、ステアリン酸、亜鉛華、樹脂類、老化防止剤、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤などが適宜配合される。
さらに、転がり抵抗などの改良効果を向上するために、サイドウォール部16のサイドウォールゴム22にも、トレッドゴムと同時に上記非カーボンブラック系補強剤を補強剤としてゴム成分100重量部に対して30〜100重量部程度含むゴム組成物が使用されている。
上記非導電性のサイドウォール22としては、NR、IR、SBR、BR、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを含むブタジエンゴム(VCR)などのジエン系ゴムの単独あるいはブレンドをゴム成分とし、窒素吸着比表面積(NSA)が25〜100m/gのカーボンブラックが該ゴム組成物全体の14体積%未満含まれることで得られる。
また、カーボンブラックのNSAが25m/g未満ではゴム組成物の強度低下により耐久性が低下し、100m/gを超えるとヒステリシスロスが大きくなり転がり抵抗や発熱が大きくなる。
SAが25〜100m/gのカーボンブラックとしては、HAF、FEF、GPF級のカーボンブラックが挙げられる。
また、非カーボンブラック系補強剤として、シリカ、クレー、炭酸カルシウムなどを適量でカーボンブラックと併用してもよく、さらにゴム用配合剤のオイル、ワックスなどの軟化剤、ステアリン酸、亜鉛華、樹脂類、老化防止剤、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤などが適宜配合される。
これにより、トレッドゴム21とサイドウォールゴム22は、転がり抵抗やウェット性能を向上するものとなるが、反面ゴム組成物の電気抵抗率が10Ω・cm以上となって非導電性ゴムとなる。その結果、タイヤ10は非導電性となってタイヤとしては各部材の組み合わせにより電気抵抗が10Ω以上の非導電性タイヤとなるため、車両に帯電した静電気をトレッド部13から路面に放電することができなくなる。
上記車両に帯電する静電気の問題を解決するために、本実施形態のタイヤ10は、少なくとも前記リムストリップ19及びウィング24との接触面側のカーカスプライ25の被覆ゴム(トッピングゴム)に導電性ゴム又は非導電性ゴムが適用され、前記ビード部11、11間においてトッピングゴムが導電性ゴムからなる導電性プライ14Xと非導電性ゴムからなる非導電性プライ14Yを該タイヤ周上に有し、かつ前記リムストリップゴム23及びウィングゴム24が少なくともいずれか一方のサイド部において、いずれも電気抵抗率が10Ω・cm未満の導電性ゴムが適用され形成される。
本実施形態のタイヤ10は、図2のサイドウォールゴム22を切り取ったタイヤ側面図に示すように、タイヤ周上の一部に導電性プライ14Xが配されることで、リムからリムストリップゴム23と導電性プライ14Xのトッピングゴムを経てウィングゴム24に至る通電経路が形成され、車両の静電気をショルダー部17表面に露出し路面に接触するウィングゴム24の上端部から路面に放電することができる。
上記導電性プライ14Xの配置は、タイヤ周上の1か所14X1でもよいし、2か所14X1と14X2、又は2か所以上に分割し配置してもよいが、分割数を増すとグリーンタイヤの成型工数が増し生産性が低下する。
また、導電性プライ14Xのカーカスプライ25に占める割合は、ビード部11、11間にわたりタイヤ周長の10%以上50%以下であることが好ましい。すなわち、タイヤ内面のカーカス面積の10%以上50%以下であり、タイヤ周長の10%以上50%以下の周長でビード部11、11間にわたるプライを導電性プライ14Xに変更すればよい。導電性プライの割合が10%未満であるとタイヤの通電性が不足し静電気の放電性が低下し、50%を超えると導電性ゴムの使用量が増加し転がり抵抗の改善に影響する。
これにより、リムストリップゴム23から導電性プライ14Xのトッピングゴム及びウィングゴム24が連続する導電路に形成される。
タイヤ10は前記導電路のみを通電経路とし、車両に帯電する静電気をリムからリムストリップゴム23とカーカスプライ25のトッピングゴムを通じてショルダー部17表面に露出し路面に接触するウィングゴム24上端部から路面に放電することができる。
導電性プライ14Xのタイヤへの適用方法は、特に制限されることはないが、グリーンタイヤ成型時に成形ドラム上で非導電性プライ14Yと導電性プライ14Xをジョイントし、カーカスプライ25を形成する方法が簡便である。また、トッピング反の裁断、ジョイント工程で導電性プライ14Xと非導電性プライ14Yを所定幅で交互にジョイントしカーカスプライ25を製造してもよい。
このような導電性のゴム組成物は、カーボンブラック配合量を適宜調整することで容易に得ることができ、好ましくはゴム組成物の電気抵抗率が10Ω・cm未満であることが望ましい。
上記導電性のトッピングゴムとしては、NR、IR、SBR、BR、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを含むブタジエンゴム(VCR)などのジエン系ゴムの単独あるいはブレンドをゴム成分とし、窒素吸着比表面積(NSA)が25〜100m/gのカーボンブラックが該ゴム組成物全体の14体積%以上含まれることで得られる。
カーボンブラック量が14体積%未満では、ゴム組成物の電気抵抗率が10Ω・cm以上になり導電性が悪化する。また、カーボンブラックのNSAが25m/g未満ではゴム組成物の強度低下により耐久性が低下し、100m/gを超えるとヒステリシスロスが大きくなり転がり抵抗や発熱が大きくなる。
SAが25〜100m/gのカーボンブラックとしては、HAF、FEF、GPF級のカーボンブラックが挙げられる。
また、非カーボンブラック系補強剤として、シリカ、クレー、炭酸カルシウムなどを適量でカーボンブラックと併用してもよく、さらにゴム用配合剤のオイル、ワックスなどの軟化剤、ステアリン酸、亜鉛華、樹脂類、老化防止剤、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤などが適宜配合される。
本実施形態では、導電性プライ14Xのタイヤ外面側がウィングゴム24の下端部に接触し、プライ14Xのタイヤ内面側がビードコア12を折り返した後にリムストリップゴム23の内面側に接触することで、導電性プライ14Xのトッピングゴムを介して通電されるので、プライ14Xの表裏両面のトッピングゴムに導電性ゴムを適用する必要がある。
なお、カーカスプライ25は、有機繊維コードが所定の打ち込み数で製織された接着剤処理済みのスダレ織物を、Z型カレンダーや3本ロールカレンダー2台をタンデムに配したタイヤ工業で一般的に使用される繊維コード用カレンダー装置を用いて、従来工法により該スダレ織物の両面に所定のゴム厚みに導電性ゴム又は非導電性ゴムを用いてトッピング加工し得られる。このようなカーカスプライは、以下の実施形態でも同様にして得られる。
上記導電性のリムストリップゴム23としては、NR、IR、SBR、BR、VCRなどのジエン系ゴムの単独あるいはブレンドをゴム成分とし、NSAが70〜100m/gのカーボンブラックが該ゴム組成物全体の14体積%以上含まれるものである。
カーボンブラック量が14体積%未満では、ゴム組成物の電気抵抗率が10Ω・cm以上になり導電性が悪化する。また、カーボンブラックのNSAが70m/g未満ではゴム組成物の耐摩耗性低下によりリムこすれによるビード部損傷を起こしやすくし、100m/gを超えるとヒステリシスロスが悪化し転がり抵抗や発熱が大きくなる。
SAが70〜100m/gのカーボンブラックとしては、HAF級のカーボンブラックが挙げられる。
また、非カーボンブラック系補強剤として、シリカ、クレー、炭酸カルシウムなどを適量でカーボンブラックと併用してもよく、さらにゴム用配合剤のオイル、ワックスなどの軟化剤、ステアリン酸、亜鉛華、樹脂類、老化防止剤、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤などが適宜配合される。
また、導電性のウィングゴム24としては、NR、IR、SBR、BR、VCRなどのジエン系ゴムの単独あるいはブレンドをゴム成分とし、NSAが25〜100m/gのカーボンブラックが該ゴム組成物全体の14体積%以上含まれるゴム組成物が適用される。
カーボンブラック量が14体積%未満では、ゴム組成物の電気抵抗率が10Ω・cm以上になり導電性が悪化する。また、カーボンブラックのNSAが25m/g未満ではゴム組成物の強度低下により耐久性が低下し、100m/gを超えるとヒステリシスロスが悪化し転がり抵抗や発熱が大きくなる。
SAが25〜100m/gのカーボンブラックとしては、HAF、FEF、GPF級のカーボンブラックが挙げられる。
また、非カーボンブラック系補強剤として、シリカ、クレー、炭酸カルシウムなどをカーボンブラックと併用してもよく、さらにゴム用配合剤のオイル、ワックスなどの軟化剤、ステアリン酸、亜鉛華、樹脂類、老化防止剤、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤などが適宜配合される。
そして、本実施形態においては、左右のビード部11、11間を連結する導電性プライ14Xを通電経路とするので、導電性のリムストリップ19及びウィング24が少なくともタイヤサイド部のいずれか一方に配されていればよく、その配置は特に制限されない。すなわち、導電性のリムストリップ19及びウィング24がいずれかのサイド部の1つずつ配されていればカーカスプライ25を通電経路とする静電気の放電性を確保することができる。
導電性のリムストリップ19及びウィング24の配置例を具体的に述べると、(1)タイヤ両サイド部に導電性のリムストリップ及びウィングを配置する。(2)片側のサイド部のみに導電性のリムストリップ及びウィングを配置し、他方側のサイド部には非導電性のリムストリップ及びウィングを適用する。(3)一方のサイド部に導電性のリムストリップと非導電性のウィングを配置し、他方のサイド部には非導電性のリムストリップと導電性のウィングを適用する。または、この逆の配置である。
すなわち、タイヤ10の両側のサイド部のリムストリップゴム23とウィングゴム24に導電性ゴムを適用する(1)の場合が、タイヤの導電性を高める観点では好ましいが、前記(2)、(3)の配置によってもタイヤの電気抵抗は若干上昇するが、タイヤの導電性は確保することができ実用上は問題なく、これにより、非導電性ゴムの使用量を増すことでタイヤ10の転がり抵抗やウェット性能を向上することができる。
非導電性のリムストリップ23ゴムとしては、上記導電性ゴムとカーボンブラックの配合量のみを変更することにより得られる。すなわち、NSAが70〜100m/gのカーボンブラックがゴム組成物全体の14体積%未満で含まれるゴム組成物である。カーボンブラック量が14体積%以上では、ゴム組成物の電気抵抗率が10Ω・cm未満になり導電性を有するようになるが、転がり抵抗の向上が得られなくなる。
また、非導電性のウィングゴム24としては、上記導電性のウィングゴムとカーボンブラックの配合量のみを変更することにより得られる。すなわち、NSAが25〜100m/gのカーボンブラックがゴム組成物全体の14体積%未満で含まれるゴム組成物である。カーボンブラック量が14体積%以上では、ゴム組成物の電気抵抗率が10Ω・cm未満になり導電性を有するようになるが、転がり抵抗の向上が十分得られなくなる。
さらに、図1に示すタイヤ10では、トレッドゴム21が1体構造のトレッドを示しているが、トレッド部13がキャップ/ベース構造をとる場合は、キャップゴムには転がり抵抗やウェット性能の観点から非導電性ゴムが適用されるが、ベースゴムには導電性あるいは非導電性ゴムから適宜選択することができる。また、ベルトのトッピングゴム、ビードフィラーなど他の部位も通電経路を持たせない範囲で導電性あるいは非導電性ゴムから適宜選択することができるが、転がり抵抗やウェット性能の改善の観点から非導電性ゴムを選択することが好ましい。
なお、上記実施形態では、1枚のカーカスプライからなる1プライ構造タイヤに基づき説明したが、2枚あるいはそれ以上のカーカスプライをビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返し係止させた2プライ構造以上のタイヤにも本発明は適用できることは勿論のことである。この場合は、タイヤ外面側のプライに導電性プライを適用すればよい。
(第2の実施形態)
図3は、本発明にかかる第2の実施形態の空気入りタイヤ30を示す半断面図である。
タイヤ30は、2枚のカーカスプライ45、46からなる2プライのカーカス34と、該カーカス34のタイヤ径方向5の外周部に位置するトレッド部33と、該カーカス34のサイド部に位置するサイドウォール部36と、トレッド部33の内側でカーカス34との間に配された2枚の交差ベルトプライからなるベルト38を備えている。
タイヤ30は、ビード部31のタイヤ軸方向外側にリムストリップ39が配され、リムストリップゴム43の外側面はリムに接触し、その内側面は前記カーカス34に接触している。
タイヤ30は、図3に示すように、サイドウォール部36のタイヤ径方向外側端部がトレッド部33における主接地部をなすクラウン部35の両端部上に重なるSWOT構造をなしている。すなわち、前記サイドウォール部36の外側端部が、タイヤ周上で前記トレッド部33の両周縁部表面を覆ってトレッド接地端領域となるショルダー部37を形成している。
ショルダー部37には、その上端部がトレッド接地端領域の表面に露出し路面に接触するとともにその下端部が前記カーカス34に接触するウィング44が、トレッドゴム41両端部とサイドウォールゴム42のタイヤ径方向外側端部の間に配されている。
カーカス34は、一対のビード部31、31に夫々埋設されたビードコア32の周りにタイヤ内側から外側に折り返し係止された1枚のカーカスプライ45からなる1stプライと、トレッド部33からサイドウォール部36を経てビード部31のリムストリップ39に至りリムストリップゴム43の内面側に接触し、そのプライ端部46aがビード部31にて係止する2ndプライからなる2プライタイヤを構成している。
本実施形態のタイヤ30は、図3に示すように、2ndのカーカスプライ46が、トレッド部33からビード部31に至る間に、2ndプライ46のタイヤ外側面が前記ウィングゴム44の下端部とリムストリップゴム43の内面側とに接触する。これにより、リムストリップ39とウィング44は2ndのカーカスプライ46を介して連続化される。
また、タイヤ30は、前記トレッド部33の内側に配された2枚の交差ベルトプライからなるベルト38と、さらにベルト38の外周にはタイヤ周方向に対しほぼ0°の角度でらせん状に巻回されたコードからなる1枚のキャッププライ40を有するラジアル構造の乗用車用タイヤを示している。
前記カーカスプライ45、46には、ポリエステル、ナイロン、レーヨンなどの有機繊維コードが、ベルト38のベルトプライにはスチールコード、アラミド繊維などの剛直なコードが、またキャッププライ40にはナイロン、ポリエステルなどの熱収縮性の比較的大きいコードが補強材として用いられている。
タイヤ30は上記第1の実施形態のタイヤ10と同様に、トレッド部33のトレッドゴム41は、タイヤ30の転がり抵抗やウェット性能の向上に寄与するためゴム組成物のtanδを低くするように、補強剤として従来のカーボンブラックに置換して沈降シリカ、無水ケイ酸などのシリカ類、焼成クレー、ハードクレーなどのクレー類、炭酸カルシウムなどの非カーボンブラック系補強剤を補強剤とするゴム組成物が使用される。特に、転がり抵抗などの改善効果の大きいシリカが好ましく用いられる。
このトレッドゴム41のゴム組成物は、シリカなどの非カーボンブラック系補強剤が、カーボンブラックの種類や置換量にもよるが、通常ゴム成分100重量部に対して30〜100重量部、好ましくは40〜80重量部で配合されたものが使用される。
さらに、転がり抵抗などの改良効果を向上するために、サイドウォール部36のサイドウォールゴム42にも上記非カーボンブラック系補強剤を補強剤として、ゴム成分100重量部に対して30〜100重量部含むゴム組成物が使用されている。
これらの非導電性のトレッドゴム41やサイドウォールゴム42としては、上記第1の実施形態で説明したゴム組成物が使用できるので、本実施形態では、そのゴム成分、カーボンブラック量などの配合内容の説明は省略する。
これにより、トレッドゴム41やサイドウォールゴム42は、転がり抵抗やウェット性能を向上するものとなるが、反面ゴム組成物の電気抵抗率が10Ω・cm以上となって非導電性ゴムとなる。その結果、タイヤ30は非導電性となってタイヤとしては各部材の組み合わせにより電気抵抗が10Ω以上の非導電性タイヤとなり、車両に帯電した静電気をトレッド部33から路面に放電することができなくなる。
上記車両に帯電する静電気の問題を解決するために、本実施形態のタイヤ30は、少なくとも前記リムストリップ39及びウィング44と接触する2ndプライ46のタイヤ外側面のトッピングゴムに導電性ゴム又は非導電性ゴムが適用され、前記ビード部31、31間においてトッピングゴムが導電性ゴムからなる導電性プライ46Xと非導電性ゴムからなる非導電性プライ46Yを該タイヤ周上に有し、かつ前記リムストリップゴム23及びウィングゴム24が少なくともいずれか一方のサイド部において、いずれも電気抵抗率が10Ω・cm未満の導電性ゴムが適用され形成される。
本実施形態のタイヤ30は、図4のサイドウォールゴム42を切り取ったタイヤ側面図に示すように、タイヤ周上の一部に導電性プライ46Xが配されることで、リムからリムストリップゴム43と導電性プライ46Xのトッピングゴムを経てウィングゴム44に至る通電経路が形成され、車両の静電気をショルダー部17表面に露出し路面に接触するウィングゴム44の上端部から路面に放電することができる。
上記導電性プライ46Xの配置は、タイヤ周上の1か所46X1でもよいし、2か所46X1と46X2、又は2か所以上に分割し配置してもよいが、分割数を増すとグリーンタイヤの成型工数が増し生産性が低下する。
また、導電性プライ46Xの2ndプライ46に占める割合は、ビード部31、31間にわたりタイヤ周長の10%以上50%以下であることが好ましい。すなわち、タイヤ内面のカーカス面積の10%以上50%以下であり、タイヤ周長の10%以上50%以下の周長でビード部31、31間にわたる2ndプライ46を導電性プライ46Xに変更すればよい。導電性プライの割合が10%未満であるとタイヤの通電性が不足し静電気の放電性が低下し、50%を超えると導電性ゴムの使用量が増加し転がり抵抗の改善に影響する。
これにより、リムストリップゴム43と2ndプライ46の導電性プライ46Xのトッピングゴム及びウィングゴム44が連続する導電路に形成される。
タイヤ30は前記導電路のみを通電経路とし、車両に帯電する静電気をリムからリムストリップゴム43と2ndプライ46の導電性プライ46Xのトッピングゴムを通じてショルダー部17表面に露出し路面に接触するウィングゴム44上端部から路面に放電することができる。
を経てウィングゴム44に至る通電経路が形成され、車両の静電気をショルダー部37表面に露出し路面に接触するウィングゴム44上端部から路面に放電することができる。
導電性プライ46Xのタイヤへの適用方法は、特に制限されることはないが、グリーンタイヤ成型時に成形ドラム上で非導電性プライ46Yと導電性プライ46Xをジョイントし、2ndプライ46を形成する方法が簡便である。また、トッピング反の裁断、ジョイント工程で導電性プライ46Xと非導電性プライ46Yを所定幅で交互にジョイントし2ndプライ46を製造してもよい。
このような導電性のゴム組成物は、カーボンブラック配合量を適宜調整することで容易に得ることができ、好ましくはゴム組成物の電気抵抗率が10Ω・cm未満であることが望ましい。
上記導電性のトッピングゴムとしては、第1の実施形態で説明したトッピングゴム用のゴム組成物が使用できるので、本実施形態では、そのゴム成分、カーボンブラック量などの配合内容の説明は省略する。
本実施形態では、2ndプライ46のタイヤ外面側がリムストリップゴム43及びウィングゴム44の下端部に接触し通電経路を形成するので、2ndプライ46のタイヤ内面側や1stプライ45には非導電性ゴムを用いてもよい。
そして、本実施形態においても、左右のリムストリップ43の内面側に接触してビード部31間を連結する2ndプライ46を通電経路とするので、導電性のリムストリップ39及びウィング44が少なくともタイヤサイド部のいずれか一方に配されていればよく、その配置は特に制限されない。すなわち、導電性のリムストリップ39及びウィング44がいずれかのサイド部に1つずつ配されていれば2ndプライ46を通電経路とする静電気の放電性を確保することができる。
また、リムストリップゴム43とウィングゴム44に使用される導電性及び非導電性ゴムとしては、上記第1の実施形態で説明したゴム組成物が使用できるので、本実施形態では、そのゴム成分、カーボンブラック量などの配合内容の説明は省略する。
さらに、図3に示すタイヤ30では、トレッドゴム41が1体構造のトレッドを示しているが、トレッド部33がキャップ/ベース構造をとる場合は、キャップゴムには転がり抵抗やウェット性能の観点から非導電性ゴムが適用されるが、ベースゴムには導電性あるいは非導電性ゴムから適宜選択することができる。また、サイドウォール、ベルトのトッピングゴム、ビードフィラーなど他の部位にも通電経路を持たせない範囲で導電性あるいは非導電性ゴムから適宜選択することができるが、転がり抵抗やウェット性能の改善の観点から非導電性ゴムを選択することが好ましい。
なお、上記では1枚のカーカスプライ45をビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返し係止させた2プライ構造のタイヤで本発明を説明したが、2枚あるいはそれ以上のカーカスプライをビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返し係止させた第1カーカス(インナープライ)と、トレッド部33からサイドウォール部36を経てビード部39に至る第2カーカス(アウタープライ)からなる3プライ構造以上のタイヤにも本発明は適用することができる。
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態の空気入りタイヤ50を示す半断面図である。
タイヤ50は、2枚のカーカスプライ65、66からなる2プライのカーカス54と、該カーカス54のタイヤ径方向の外周側に位置するトレッド部53と、該カーカス54のサイド部に位置するサイドウォール部56と、トレッド部53の内側でカーカス54との間に配された2枚の交差ベルトプライからなるベルト58を備えている。
タイヤ50は、ビード部51のタイヤ軸方向外側にリムストリップ59が配され、リムストリップゴム63の外側面はリムに接触し、その内側面は前記カーカス54に接触している。
タイヤ50は、図5に示すように、サイドウォール部56のタイヤ径方向外側端部がトレッド部53における主接地部をなすクラウン部55の両端部上に重なるSWOT構造をなしている。すなわち、前記サイドウォール部56の外側端部が、タイヤ周上で前記トレッド部53の両周縁部表面を覆ってトレッド接地端領域となるショルダー部57を形成している。
ショルダー部57には、その上端部がトレッド接地端領域の表面に露出止路面に接触するとともに下端部が前記カーカス54に接触するウィング64が、トレッドゴム61両端部とサイドウォールゴム62のタイヤ径方向外側端部の間に配されている。
カーカス54は、一対のビード部51、51に夫々埋設されたビードコア52の周りにタイヤ内側から外側に折り返し係止された1stプライ65と2ndプライ66の2枚のカーカスプライからなり、2ndプライ66は、ビードコア52を折り返してビード部51でそのプライ端部66aが係止され、1stプライ65はビードコア52を折り返してリムストリップ59に接触し、さらにサイドウォール部56をタイヤ径方向外方に延びてショルダー部57に至りプライ端部65aがウイング64に接触して係止されている。従って、タイヤ50は、サイドウォール部56で実質3枚構造のカーカス54を形成する2プライタイヤを構成している。
本実施形態のタイヤ50は、図5に示すように、1stのカーカスプライ65が、ビードコア52を折り返した後、ビード部31からショルダー部57に至る間に、プライ65のタイヤ外側面がリムストリップゴム63の内面側とウィングゴム64の下端部とに接触するようになる。これにより、リムストリップ59とウィング64は1stプライ65を介して連続化される。
また、タイヤ50は、前記トレッド部53の内側に配された2枚の交差ベルトプライからなるベルト58と、さらにベルト58の外周にはタイヤ周方向に対しほぼ0°の角度でらせん状に巻回されたコードからなる1枚のキャッププライ60を有するラジアル構造の乗用車用タイヤを示している。
前記カーカスプライ65、66には、ポリエステル、ナイロン、レーヨンなどの有機繊維コードが、ベルト58のベルトプライにはスチールコード、アラミド繊維などの剛直なコードが、またキャッププライ60にはナイロン、ポリエステルなどの熱収縮性の比較的大きいコードが補強材として用いられている。
タイヤ50は上記第1の実施形態のタイヤ10と同様に、トレッド部53のトレッドゴム61は、タイヤ50の転がり抵抗やウェット性能の向上に寄与するためゴム組成物のtanδを低くするように、補強剤として従来のカーボンブラックに置換して沈降シリカ、無水ケイ酸などのシリカ類、焼成クレー、ハードクレーなどのクレー類、炭酸カルシウムなどの非カーボンブラック系補強剤を補強剤とするゴム組成物が使用される。特に、転がり抵抗などの改善効果の大きいシリカが好ましく用いられる。
このトレッドゴム61のゴム組成物は、シリカなどの非カーボンブラック系補強剤が、カーボンブラックの種類や置換量にもよるが、通常ゴム成分100重量部に対して30〜100重量部、好ましくは40〜80重量部で配合されたものが使用される。
さらに、転がり抵抗などの改良効果を向上するために、サイドウォール部56のサイドウォールゴム62にも上記非カーボンブラック系補強剤を補強剤としてゴム成分100重量部に対して30〜100重量部含むゴム組成物が使用されている。
これにより、トレッドゴム61やサイドウォールゴム62は、転がり抵抗やウェット性能を向上するものとなるが、反面ゴム組成物の電気抵抗率が10Ω・cm以上となって非導電性ゴムとなる。その結果、タイヤ50は非導電性となってタイヤとしては各部材の組み合わせにより電気抵抗が10Ω以上の非導電性タイヤとなり、車両に帯電した静電気をトレッド部53から路面に放電することができなくなる。
上記非導電性のトレッドゴム61やサイドウォールゴム62としては、第1の実施形態で説明したゴム組成物が使用できるので、本実施形態では、そのゴム成分、カーボンブラック量などの配合内容の説明は省略する。
上記車両に帯電する静電気の問題を解決するために、本実施形態のタイヤ50は、少なくとも前記リムストリップ59及びウィング64と接触する1stプライ65のタイヤ外側面のトッピングゴムに導電性ゴム又は非導電性ゴムが適用され、前記ビード部51、51間においてトッピングゴムが導電性ゴムからなる導電性プライ65Xと非導電性ゴムからなる非導電性プライ65Yを該タイヤ周上に有し、かつ前記リムストリップゴム63及びウィングゴム64が少なくともいずれか一方のサイド部において、いずれも電気抵抗率が10Ω・cm未満の導電性ゴムが適用され形成される。
本実施形態のタイヤ50は、図6のサイドウォールゴム62を切り取ったタイヤ側面図に示すように、タイヤ周上の一部に導電性プライ65Xが配されることで、リムからリムストリップゴム63と導電性プライ65Xのトッピングゴムを経てウィングゴム64に至る通電経路が形成され、車両の静電気をショルダー部57表面に露出し路面に接触するウィングゴム64の上端部から路面に放電することができる。
上記導電性プライ65Xの配置は、タイヤ周上の1か所65X1でもよいし、2か所65X1と65X2、又は2か所以上に分割し配置してもよいが、分割数を増すとグリーンタイヤの成型工数が増し生産性が低下する。
また、導電性プライ65Xの1stプライ65に占める割合は、ビード部51、51間にわたりタイヤ周長の10%以上50%以下であることが好ましい。すなわち、タイヤ内面のカーカス面積の10%以上50%以下であり、タイヤ周長の10%以上50%以下の周長でビード部51、51間にわたる1stプライ65を導電性プライ65Xに変更すればよい。導電性プライの割合が10%未満であるとタイヤの通電性が不足し静電気の放電性が低下し、50%を超えると導電性ゴムの使用量が増加し転がり抵抗の改善に影響する。
これにより、リムストリップゴム63と1stプライ65の導電性プライ65Xのトッピングゴム及びウィングゴム64が連続する導電路に形成される。
タイヤ50は前記導電路のみを通電経路とし、車両に帯電する静電気をリムからリムストリップゴム63と1stプライ65の導電性プライ65Xのトッピングゴムを通じてショルダー部17表面に露出し路面に接触するウィングゴム64上端部から路面に放電することができる。
導電性プライ65Xのタイヤへの適用方法は、特に制限されることはないが、グリーンタイヤ成型時に成形ドラム上で非導電性プライ65Yと導電性プライ65Xをジョイントし、1stプライ65を形成する方法が簡便である。また、トッピング反の裁断、ジョイント工程で導電性プライ65Xと非導電性プライ65Yを所定幅で交互にジョイントし1stプライ65を製造してもよい。
このような導電性のゴム組成物は、カーボンブラック配合量を適宜調整することで容易に得ることができ、好ましくはゴム組成物の電気抵抗率が10Ω・cm未満であることが望ましい。
上記導電性のトッピングゴムとしては、第1の実施形態で説明したトッピングゴム用のゴム組成物が使用できるので、本実施形態では、そのゴム成分、カーボンブラック量などの配合内容の説明は省略する。
本実施形態では、1stプライ65のタイヤ外面側がリムストリップゴム63及びウィングゴム64の下端部に接触し通電経路を形成するので、1stプライ65のタイヤ内面側や2ndプライ66には非導電性ゴムを用いてもよい。
そして、本実施形態においても、左右のリムストリップ63の内面側に接触してビード部51間を連結する1stプライ65を通電経路とするので、導電性のリムストリップ59及びウィング64が少なくともタイヤサイド部のいずれか一方に配されていればよく、その配置は特に制限されない。すなわち、導電性のリムストリップ59及びウィング64がいずれかのサイド部に1つずつ配されていれば1stプライ65を通電経路とする静電気の放電性を確保することができる。
また、リムストリップゴム63とウィングゴム64に使用される導電性及び非導電性ゴムとしては、上記第1の実施形態で説明したゴム組成物が使用できるので、本実施形態では、そのゴム成分、カーボンブラック量などの配合内容の説明は省略する。
さらに、図5に示すタイヤ50では、トレッドゴム61が1体構造のトレッドを示しているが、トレッド部53がキャップ/ベース構造をとる場合は、キャップゴムには転がり抵抗やウェット性能の観点から非導電性ゴムが適用されるが、ベースゴムには導電性あるいは非導電性ゴムから適宜選択することができる。また、ベルトのトッピングゴム、ビードフィラーなど他の部位にも通電経路を持たせない範囲で導電性あるいは非導電性ゴムから適宜選択することができるが、転がり抵抗やウェット性能の改善の観点から非導電性ゴムを選択することが好ましい。
なお、上記実施形態では2枚のカーカスプライからなる2プライのタイヤに基づき本発明を説明したが、1枚のカーカスプライをビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返しサイドウォール部56を経てショルダー部57に至り係止された1プライ構造のタイヤにも適用できることは勿論である。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、カーカスプライ表裏両面のトッピングゴムに非導電性ゴムを用いた非導電性プライ90を全周に使用したタイヤ100において、非導電性プライ90の一部に導電性ゴムにより導電路を形成するものである。
このような導電路は、例えば、厚み0.2〜1mm程度、幅2〜10cm程度の導電性ゴムからなる導電性ゴムシート91を、カーカスプライの材料準備工程やグリーンタイヤ成型工程で、導電性ゴムからなるリムストリップ93と接地端領域に露出するウィング94に接触するように、非導電性プライ90のトッピングゴム表面に敷設することで得られ、その方法は特に限定されることはない。また、この導電性ゴムシート91は ビード部〜ビード部間の両サイドにわたり設けても、片側のサイド部にのみ設けてもよい。
これにより、上記実施形態1〜3と同様に、タイヤ100には導電性ゴムシート91からなる通電経路が形成され静電気を放電することができる。
図7は、タイヤ100の非導電性プライ90に導電路を形成した例を示すサイドウォールゴムを除いたタイヤ側面の概略図である。図7(a)のタイヤ100aは複数(図では8本)の導電路を放射状に形成したもの、(b)のタイヤ100bは渦巻き状に複数(4本)の導電路を形成したもの、(c)のタイヤ100cは螺旋状に形成した場合を示す。
以下に、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこの実施例により限定されるものではない。
表1に記載のカーカスプライのトッピング用、リムストリップ用及びウイング用のゴム組成物についてカーボンブラック配合量を調整した導電性ゴムと非導電性ゴム、表2に記載のカーボンブラック配合のサイドウォール用及びシリカ配合によるトレッド用の非導電性ゴム組成物を、表に記載の配合処方(重量部)に従い、容量200リットルのバンバリーミキサーを使用し常法により混練し調製した。使用したゴム成分、配合剤は下記である。なお、カーボンブラックの体積%は配合量(重量部)からの計算値である。
・天然ゴム(NR):タイ製 RSS#3
・ブタジエンゴム(BR):宇部興産(株)BR150B
・スチレンブタジエンゴム(SBR):JSR(株)1502
・プライトッピングゴム用カーボンブラックFEF:東海カーボン(株)シースト SO
・リムストリップゴム用カーボンブラックHAF:東海カーボン(株)シースト 3
・ウィングゴム用カーボンブラックFEF:東海カーボン(株)シースト SO
・トレッドゴム用カーボンブラックISAF:東海カーボン(株)シースト 6
・サイドウォールゴム用カーボンブラックFEF:東海カーボン(株)シースト SO
・シリカ:東ソーシリカ工業(株)ニプシール AQ
・シランカップリング剤:デグサ社、Si69
・アロマオイル:ジャパンエナジー(株)X−140
・パラフィンワックス:日本精蝋(株)OZOACE−0355
・老化防止剤6C:大内新興化学工業(株)ノクラック 6C
・ステアリン酸:花王(株)ルナックS−20
・酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)亜鉛華1号
・硫黄:細井化学工業(株)5%油処理粉末硫黄
・加硫促進剤NS:大内新興化学工業(株)ノクセラー NS−P
各ゴム組成物の電気抵抗率を、JIS K6911に準じて測定し、表1、2に示した。測定条件は、印加電圧1000V、気温25℃、湿度50%である。
Figure 2008044288
Figure 2008044288
表3に示す組み合わせにより、導電性プライを有するカーカス、リムストリップゴム及びウィングゴムに導電性ゴムの使用(表3では「○」で表示)、又は非導電性プライのみからなるカーカス、リムストリップ及びウィングに非導電性ゴムを使用(表3では「×」で表示)した、図1に示す1プライ構造のラジアルタイヤ(195/65R15 88S)を製造し、電気抵抗及び転がり抵抗を下記方法により測定した。
導電性プライを有する実施例1〜4、比較例3〜5のタイヤは、表3に記載のタイヤ周長の割合で導電性プライを適用した。比較例6はリムストリップからトレッドにかけてカーボンブラック配合による厚み0.2mm、幅10cmの導電性ゴムシート(電気抵抗率=2×10Ω・cm)を貼り付け、タイヤの導電性を確保したものである。なお、トレッドゴム、サイドウォールゴムは表2に記載のトレッドゴムとサイドウォールゴムを各タイヤで共通に使用した。
カーカスプライは、1670dtex/2のポリエステルコード、打ち込み密度22本/25mmの接着剤処理済みスダレ織物を、Z型カレンダーを備えた一般生産用のタイヤコード用カレンダー装置を使用し、表1記載のプライトッピング用の導電性ゴム又は非導電性ゴムを使用し、スダレ織物の両面に仕上がり厚み1.3mmでトッピング加工したトッピング反を用いた。導電性プライを有するカーカスプライは、グリーンタイヤ成型時に、成型ドラム上で所定長さの導電性プライを非導電性プライにジョイントして得た。
また、ベルトは2+2×0.25構造のスチールコード、打ち込み密度18本/25mmの2プライ(交差角度45°)、キャッププライは940dtex/2のナイロン66コード、打ち込み密度28本/25mmを共通に使用した。
タイヤの電気抵抗は、タイヤ10を標準リムR(15×6JJ)に空気圧200kPaでリム組し、排気量1600ccのFF式国産乗用車に装着し時速100Kmで3時間の実車ならし走行をした後、ドイツのWDK、Blatt 3で規定される「荷重下でのタイヤ電気抵抗の測定手順」に基づき測定した。すなわち、図10に示すように、台板130に対して絶縁状態で設置した銅板131上に、前記リム組みタイヤ10を、荷重400kgで垂直に接地させ、標準リムRの中央部と銅板131との間の電気抵抗を、印可電圧1000ボルトの抵抗測定器132を用いて測定した。測定時の気温25℃、湿度50%である。結果を表3に示す。
転がり抵抗は、タイヤを標準リムに空気圧200kPaでリム組し、転がり抵抗測定用の1軸ドラム試験機を使用し、負荷荷重400Kg、時速60Kmでの転がり抵抗を測定した。比較例1を100とする指数で表し、数値が大きいほど転がり抵抗が高く燃費性が劣ることを示す。結果を表3に示す。
Figure 2008044288
本発明の空気入りタイヤは、乗用車などの4輪車の他に、オートバイなどの2輪車、3輪車、5輪以上のバスやトラック、トレーラー、産業用車両など各種車両に使用することができる。
第1の実施形態の空気入りタイヤの半断面図である。 第1の実施形態のサイドウォールゴムを切り取ったタイヤ側面図である。 第2の実施形態の空気入りタイヤの半断面図である。 第2の実施形態のサイドウォールゴムを切り取ったタイヤ側面図である。 第3の実施形態の空気入りタイヤの半断面図である。 第3の実施形態のサイドウォールゴムを切り取ったタイヤ側面図である。 第4の実施形態の導電路を形成したタイヤ側面の概略図である。 タイヤの電気抵抗の測定方法を示す概略図である。
符号の説明
10……空気入りタイヤ
11……ビード部
12……ビードコア
13……トレッド部
14……カーカス
14X……導電性プライ
14Y……非導電性プライ
16……サイドウォール部
19……リムストリップ
24……ウィング

Claims (9)

  1. 一対のビード部に夫々埋設されたビードコアの周りを折り返し係止された少なくとも1枚のカーカスプライを有するカーカスと、前記ビード部に配されてリム及び前記カーカスに接触するリムストリップと、一端部が前記カーカスに接触するとともに他端部がトレッド部の接地端領域の表面に露出するウィングとを備えた空気入りタイヤにおいて、
    少なくとも前記リムストリップ及びウィングとの接触面側のカーカスプライ被覆ゴムが、導電性ゴム材料からなる導電性プライと非導電性ゴム材料からなる非導電性プライを該タイヤ周上に有し、
    前記導電性プライと、少なくともいずれか一方のサイド部における前記リムストリップ及びウィングとが導電性ゴム材料からなる連続する導電路を形成し、前記導電路のみを該タイヤの通電経路とし、前記通電経路以外の他の部材は導電性ゴム材料或いは非導電性ゴム材料から選択し使用される
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記導電性プライが、前記一対のビード部間にわたり該タイヤ周長の10%以上50%以下を占める
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記カーカスが、前記一対のビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返して係止された表裏両面が前記導電性ゴムによって被覆された少なくとも1枚のカーカスプライからなり、該カーカスプライの折り返し部が前記リムストリップに接触してなる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記カーカスが、前記一対のビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返して係止された少なくとも1枚の第1カーカスプライと、前記トレッド部からサイドウォール部を経てビード部に至り前記リムストリップに接触し係止される第2カーカスプライからなり、前記第2カーカスプライのタイヤ外側面の前記第2カーカスプライ被覆ゴムが導電性ゴム材料からなる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記カーカスが、前記一対のビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返して係止された少なくとも1枚のカーカスプライからなり、該カーカスの内面側のカーカスプライが折り返し部において前記リムストリップに接触しながらタイヤ径方向外方に前記ウィングに至るまで延びて該ウィングに接触して係止されてなる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記導電性ゴム材料が電気抵抗率が10Ω・cm未満のゴム組成物である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記導電性ゴム材料が、ジエン系ゴムをゴム成分とするゴム組成物からなり、窒素吸着比表面積が25〜100m/gのカーボンブラックを該ゴム組成物全体の14体積%以上含有する
    ことを特徴とする請求項6に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記非導電性ゴム材料が、非カーボンブラック系補強剤を補強剤として含有するゴム組成物からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記非カーボンブラック系補強剤がシリカである
    ことを特徴とする請求項8に記載の空気入りタイヤ。
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