JP4179589B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤの前後剛性の増加を図ることができるサイドウオールゴム構造を備えた空気入りラジアルタイヤに関するものである。
【0002】
【従来技術】
近年、自動車の装備や性能の著しい充実に加え、道路網が拡充発展したことで、タイヤについても常に安定した操縦性能、特に、高速走行での高い制動性能の要求に加えて、乗り心地についても高い性能が要求されてきている。タイヤの制動性能を高くするにはタイヤの前後剛性を高くすればよいが、この方策としては、例えば、高硬度サイドウオールを用いればよいことが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高硬度サイドウオールを用いると、前後剛性の増加とともに縦剛性も増加するという二律背反する現象が生じることになり、タイヤに要求される性能を満足することができない。
【0004】
本発明は、上記に鑑み、乗り心地性能の悪化を回避しつつ前後剛性を増加させて制動性能を向上させ得る空気入りラジアルタイヤの提供を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明者らはFEM(有限要素法)解析による最適化手法を用いることにより、縦剛性と前後剛性に影響を与えるサイド部のゴム層部位について解析した結果、サイドウオールのゴム層を複層構造とし、ビード部のリムストリップ上端からベルト端にかけて内側のゴム層のゴムモジュラスが縦剛性と前後剛性に対する感度(影響度)が大きく、内側ゴム層のゴムモジュラスを高く設定すれば、縦剛性の増加を抑えつつ、前後剛性の増加を図ることができるとの知見が得られた。
【0006】
これらの知見に基づき、本発明者らは、縦剛性の増加を抑えつつ、前後剛性の増加を図る解決手段として、リムストリップ上端をタイヤ外径からの断面高さで60〜75%まで延ばし、ベルト端付近のサイドウオールゴム層をタイヤ外径からの断面高さ30〜50%の位置まで部分的に2層構造としたサイド部を形成すれば、上記目的を達成することができることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、リム組される一対のビード部と、路面と接するトレッド部と、該トレッド部とビード部とを繋ぐサイド部とから構成された空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ビード部のタイヤ軸方向外側に配置されるリムストリップの上端が、タイヤ外径からの断面高さの60〜75%の位置まで配置され、前記サイド部を構成するサイドウオールゴムが複層ゴム構造に形成され、かつその内側ゴム層の下端がタイヤ外径からの断面高さの30〜50%の位置まで配置され、さらに、サイドウオールゴムを構成する内側ゴム層と外側ゴム層のゴムモジュラス比が1.5〜5.5に設定され、サイドウオールゴムの総厚みに対する内側ゴム層の平均厚み比が0.3〜0.7に設定されたことを特徴とする空気入りラジアルタイヤを提供するものである。
【0008】
上記構成の場合、FEM解析の数値計算結果では、サイドウオールを外側と内側の2層にしたとき、内側のゴムモジュラスを高くすれば、縦剛性を抑え、前後剛性を高くすることができるとの結果が得られた。
【0009】
ここで、サイドウオールゴムを構成する内側ゴム層と外側ゴム層のゴムモジュラス比としては、1.5〜5.5に設定するのが好ましい。後述するように、1.5よりも小さいと、剛性増加の効果代が小さくなり、また、5.5よりも大きいと、前後剛性と共に縦剛性も上がり、乗り心地性能を悪化するからである。
【0010】
また、複層構造のサイドウオールゴムの厚みについて言及すると、サイドウオールゴムの総厚みに対する内側ゴム層の平均厚み比を0.3〜0.7に設定するのが好ましい。0.3よりも小さいと、剛性増加の効果代が小さく、また、0.7よりも大きいと、前後剛性と共に縦剛性も上がり、乗り心地性能を悪化するからである。
【0011】
ここで、上記平均厚みとは、上記リムストリップをベルト端付近まで延ばした態様では、タイヤ最大幅付近の平均厚みをいい、また、サイドウオールの一部を複層構造とした態様では、ベルト端からビード部側に向かって配された内層サイドウォールペリフェリの中心付近の平均厚みをいう。また、上記サイドウオールの複層構造は、2層構造に限らす、3層以上の構造であってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は空気入りタイヤの参考例を示し、正規リムにリム組みして正規空気圧を充填したときのタイヤ幅方向断面図を示している。タイヤ断面形状は左右対称であるので、右半分のみを示す。
【0013】
図において、1は空気入りラジアルタイヤ、2はカーカス、3はビードコア、4はビードフィラー、5はトレッド、6はサイドウオール、7はリムストリップ、8はインナライナー、9はビードチェーファ、10はベルト層である。また、図1において、Aはタイヤ最大幅位置を示す。
【0014】
空気入りラジアルタイヤ1は、空気圧を満たしたタイヤをリムに固定する役目を果たす左右一対のビード部12と、タイヤが路面と接するトレッド部13と、トレッド部13とビード部12との間のサイド部14とから断面略円弧形状に形成されてなる。
【0015】
空気入りラジアルタイヤ1の主要な構成要素は、左右一対のビード部12を構成するビードコア3と、トレッド部13から両サイド部14を経て両ビード部12に延び、ビードコア3にタイヤの内側から外側に巻上げられビード部に係留して大きな内圧を保持する略円弧形状のカーカス2と、トレッド部13においてカーカス2の半径方向外側に配置され、使用中のタイヤの寸法成長を抑えるベルト層10と、ベルト層10の半径方向外側に配置され路面に接触して直接力を伝達するゴム層からなるトレッド5と、サイド部14においてカーカス2のタイヤ軸方向外側に配置され、走行中、外傷を受けやすいサイド部14を保護するゴム層からなるサイドウオール6とが挙げられる。
【0016】
カーカス2は、少なくとも1プライのカーカスプライから構成される。カーカスプライは、熱収縮性有機繊維、例えばナイロン、ポリエステル等の繊維を複数本撚り合わせた構造のコードを簾織りし、これをゴムコーティングして形成されたもので、コード方向がラジアル方向になっている。カーカス2のタイヤ内側にはタイヤ内圧をチューブに代わって保持するためのインナライナー8がビード部12まで張付けられている。
【0017】
ビード部12では、複数本の金属芯線をゴムで被覆してなるビードコア3と、ビードコア3からサイドウオール側に延びる硬質ゴムからなる断面略三角形のビードフィラー4とが設けられており、これらの周囲にカーカスプライがタイヤ内側から外側に折り返して巻回され、その巻き上げ部2aの端部がタイヤ最大幅位置A付近まで到達している。
【0018】
さらに、ビード部12では、カーカス2の折り返し部の外側がチェーファー9によって覆われ、ビード部12を補強するようになっている。チェーファー9のタイヤ軸方向内側はインナライナー8で覆われ、またタイヤ軸方向外側にはリムストリップ7が接合している。
【0019】
サイド部においては、サイドウオールゴム6が内側のゴム層7aと外側のゴム層6aの2層ゴム構造に形成されている。このうち、内側のゴム層7aは、リムストリップ7をトレッド部13のベルト端付近までシート状に延設して、このシート状の延設部を内側ゴム層7aとして利用している。
【0020】
シート状の延設部は、リムストリップ7と一体成形されるものであるため、その剛性が高い。従って、リムストリップ7の剛性の高さを利用して、内側ゴム層7aのゴムモジュラスは、外側ゴム層6aのそれよりも大きく設定されている。具体的には、JIS K6251による測定法で、試験片の100%伸び時の応力が、従来品1のサイドウオールゴムや外側ゴム層6aのゴムモジュラスが1.2MPa程度である場合、1.8〜6.6MPa程度であるのが好ましい。
【0021】
つまり、内外層6a,7aのゴムモジュラスを内側ゴム層7aと外側ゴム層6aのゴムモジュラス比に置き換えると、内側ゴムモジュラス/外側ゴムモジュラス=1.5〜5.5に設定されている。本発明者らの実験によると、後述の表1に示すとおり、ゴムモジュラス比が1.5よりも小さいと、剛性増加の効果代が小さくなり、また、5.5よりも大きいと、前後剛性と共に縦剛性も上がり、乗り心地性能を悪化する結果が得られた。
【0022】
また、内外のゴム層6a,7aの厚みは、サイドウオールゴム6の総厚みに対して内側ゴム層の平均厚み比(内側ゴム層厚み/サイドウオールゴム総厚み)=0.3〜0.7に設定されている。本発明者らの実験によると、後述の表1に示すとおり、平均厚み比が0.3よりも小さいと、剛性増加の効果代が小さく、また、0.7よりも大きいと、前後剛性と共に縦剛性も上がり、乗り心地性能を悪化する結果が得られた。なお、「平均厚み」とは、タイヤ最大幅位置A付近での平均厚みをいう。
【0023】
トレッド部13においては、カーカス2の半径方向外側に2層のベルト層10が配置され、その外側にトレッドゴム5が配置されている。ベルト層10は、2枚のベルトプライから構成され、各ベルトプライは、タイヤ周方向に対して傾斜した多数本のコードが埋設されると共にこれらが隣接するベルトプライにおいて互いに交差した態様となっている。
【0024】
上記構成によると、サイドウオール6を外側ゴム層6aと内側ゴム層7aの2層構造とし、内側のゴムモジュラスを高くしているので、縦剛性を抑え、前後剛性を増加させて、乗り心地性能を悪化させることなく、制動性能を向上させることができる。
【0025】
図2は本発明に係る空気入りタイヤの実施形態を示し、正規リムにリム組みして正規空気圧を充填したときのタイヤ幅方向断面図を示している。タイヤ断面形状は左右対称であるので、図1と同様に右半分のみを示す。また、図2において、図1と同様の機能部品は同一符号を付して、その説明を省略する。
【0026】
本実施形態における空気入りラジアルタイヤ1は、リムストリップ7は、上記参考例のように、ベルト端付近まで延設されるものではなく、図2に示すように、リムストリップ7の上端7bが、タイヤ外径Bからの断面高さH0の60〜75%の位置H1まで配置され、サイド部14を構成するサイドウオールゴム6が2層ゴム構造に形成され、かつその内側ゴム層7aの下端がタイヤ外径Bからの断面高さH0の30〜50%の位置H2まで配置されている。
【0027】
ここで、リムストリップ7の上端7bをタイヤ外径Bからの断面高さH0の60〜75%の位置H1に設定するとは、従来と同様なリムストリップ7高さを維持することを意味している。そして、内側ゴム層7aのゴムモジュラスが外側ゴム層6aのそれよりも大きく設定されている。
【0028】
そして、この内側ゴム層7aと外側ゴム層6aのゴムモジュラス比が1.5〜5.5に設定されている点、及びサイドウオールゴムの総厚みに対する内側ゴム層7aの平均厚み比が0.3〜0.7に設定されている点は上記参考例と同様である。なお、この場合の「平均厚み」とは、ベルト端からビード部側に向かって配された内側ゴム層7aのペリフェリ(図2のCで表わされる範囲)の中心付近の平均厚みをいう。その他の構成は上記参考例と同様であるので、その説明は省略する。
【0029】
上記構成においては、サイドウオール6を外側ゴム層6aと内側ゴム層7aの2層構造とし、内側のゴム層7aのゴムモジュラスを高く設定しているので、縦剛性を抑え、前後剛性を増加させて、乗り心地性能を悪化させることなく、制動性能を向上させることができる。
【0030】
【実施例】
本発明者らは、本発明に係る空気入りラジアルタイヤについて下記の条件で剛性試験、ウェット実車制動試験、及び乗り心地性能試験を行った。テストタイヤは、いずれも215/60R16のタイヤを用い、従来品1、従来品2、参考例、実施例、比較品1〜4についてテストを行った。
【0031】
従来品1はサイドウオールゴムが単層のタイヤである。従来品2はサイドウオールゴムが単層で、そのゴムモジュラスを従来品1に比べて3倍程度にアップさせたタイヤである。参考例は図1に示すリムストリップをベルト端まで延長したサイドウオール2層構造のタイヤである。実施例は図2に示すサイドウオール2層構造のタイヤである。
【0032】
比較品1〜4は本発明の範囲外のタイヤを示す。比較品1は実施例2に対してサイドウオール内外2層のゴムモジュラス比が本発明の範囲(下限)よりも小さいタイヤである。比較品2は同じくゴムモジュラス比が本発明の範囲(上限)よりも大きいタイヤである。比較品3は実施例2に対してサイドウオール2層構造の総厚みと内層との平均厚み比が本発明の範囲(下限)よりも小さいタイヤである。比較品4はサイドウオール2層の総厚みと内層との平均厚み比が本発明の範囲(上限)よりも大きいタイヤである。
【0033】
テスト条件は以下のとおりである。
縦剛性:圧縮試験機により、垂直方向に基準負荷に対して所定の負荷を増減させたときのタイヤの撓みを測定し、増減させた負荷量を撓み量で除して算出する。この際、従来品1を100としたときの指数評価で表わし、数値が高いほど、縦剛性が大きいことを表わす。
【0034】
前後剛性:基準負荷をかけたタイヤに対して、基準負荷の30%に相当する前後方向の力を作用させて前後撓みを測定し、前後方向の力を前後撓み量で除して算出する。この際、従来品1を100としたときの指数評価で表わし、数値が大きいほど前後剛性が良好なことを示す。
【0035】
ウェットABS制動:水深1mm程度の路面で、初速100km/hから停止までフルブレーキでABSを作動させ、速度90km/hから20km/hまで減速させた場合の区間制動距離を測定し、この際の従来品1を100としたときの指数評価で表わす。その数値が大きいほど良好な状態を示す。
【0036】
乗り心地:2名のドライバーによるフィーリング試験を実施した。評価は10点満点法で行い、2名のドライバーの平均値を従来品1のタイヤを100としたときの指数評価で表わした。その数値が小さいほど乗り心地が悪いことを示す。
【0037】
以上のような条件の下で行ったテスト結果を表1に示す。表中、「ゴムモジュラス:M100(MPa)」は、JIS K6251による測定方法による試験片100%伸び時における引張応力を示す。
【0038】
【表1】
【0039】
参考例は、リムストリップをベルト端まで延長したサイドウオール2層構造のタイヤであり、その内側ゴム層7a(リムストリップのシート状延設部)と外側ゴム層6aとのゴムモジュラス比が2.7であり、内外ゴム層の総厚みに対する内側ゴム層の厚み比が0.5である。この実施例1のテスト結果は、表1に示すように、その縦剛性が従来品1に対して「101」とわずかに高くなっているが、乗り心地性能としては従来品と同等な結果が得られている。一方、前後剛性は、「107」と従来品1に比べて大幅に増加していることから、ウェットABS制動性能は「105」と良好な結果が得られた。
【0040】
実施例は、リムストリップ7の上端7bが、タイヤ外径Bからの断面高さH0の60〜75%の位置H1まで配置され、サイド部14を構成するサイドウオールゴム6が2層ゴム構造に形成され、かつその内側ゴム層7aの下端がタイヤ外径Bからの断面高さH0の30〜50%の位置H2まで配置されたタイヤであり、その内側ゴム層7aと外側ゴム層6aとの比が2.7であり、内外ゴム層の層厚みに対する内側ゴム層の厚み比が0.5である。この実施例2のテスト結果は、表1に示すように、縦剛性が従来品1と同等であり、乗り心地性能が従来品1と同等な結果が得られている。一方、前後剛性は、「105」と従来品1に比べて大幅に増加していることから、ウェットABS制動性能は「103」と良好な結果が得られた。
【0041】
これに対し、ゴムモジュラスを従来品1に比べて3倍程度にアップさせた従来品2では、前後剛性の増加(「108」)と共に縦剛性も「104」と増加しており、制動性能は増加するものの、乗り心地が「95」と悪化した結果が得られた。
【0042】
また、実施例に対応するゴム構造で、サイドウオール内外2層のゴムモジュラス比を本発明の範囲(下限)よりも小さく設定した比較品1(ゴムモジュラス比=1.3)では、前後剛性が「101」とわずかに増加しているものの、制動性能が従来品1と同等であり、所望の効果代がない。
【0043】
また、ゴムモジュラス比が本発明の範囲(上限)よりも大きく設定した比較品2(ゴムモジュラス比=1.3)では、前後剛性の増加(「110」)と共に縦剛性も増加(「103」)しており、制動性能は向上しているものの、乗り心地が悪化した結果(「95」)が得られている。
【0044】
実施例に対応するゴム構造で、サイドウオール2層構造の総厚みと内側ゴム層との平均厚み比を本発明の範囲(下限)よりも小さく設定した比較品3(厚み比=0.2)では、前後剛性及び縦剛性共に従来品1と変わらず、制動性能及び乗り心地も同等であり、所望の効果代が期待できない。
【0045】
また、サイドウオール2層の総厚みと内側ゴム層との平均厚み比を本発明の範囲(上限)よりも大きく設定した比較品4(厚み比=0.8)では、前後剛性の増加(「108」)と共に縦剛性も増加(「104」)しており、制動性能が「106」と向上しているものの、乗り心地が悪化した結果(「95」)が得られている。
【0046】
上記の結果から、サイドウオールを2層構造とし、リムストリップの上端をタイヤ外径からの断面高さの60〜75%の位置まで配置し、サイドウオールゴムを2層ゴム構造とし、かつその内側ゴム層の下端をタイヤ外径からの断面高さの30〜50%の位置まで配置してサイド部を構成し、内側ゴム層のゴムモジュラスを外側ゴム層のそれよりも大きく設定し、内側ゴム層と外側ゴム層のゴムモジュラス比を1.5〜5.5で、かつサイドウオールゴムの総厚みに対する内側ゴム層の平均厚み比を0.3〜0.7に設定したタイヤが、乗り心地性能を損なわずに、ウェットABS制動などの運動特性を向上させることができることが判る。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明によると、サイド部を構成するサイドウオールゴムを複層構造とし、リムストリップ上端をタイヤ外径からの断面高さで60〜75%まで延ばし、ベルト端付近のサイドウオールゴム層をタイヤ外径からの断面高さ30〜50%の位置まで部分的に2層構造としてサイド部を形成し、内側ゴム層と外側ゴム層のゴムモジュラス比を1.5〜5.5で、かつサイドウオールゴムの総厚みに対する内側ゴム層の平均厚み比を0.3〜0.7に設定したので、乗り心地性能を損なわずに、ウェットABS制動などの運動特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 空気入りタイヤの参考例であるタイヤ幅方向断面図である。
【図2】 本発明に係る空気入りタイヤの実施形態であるタイヤ幅方向断面図である。
【符号の説明】
1 空気入りラジアルタイヤ
2 カーカス
3 ビードコア
4 ビードフィラー
5 トレッド
6 サイドウオール
6a 外側ゴム層
7 リムストリップ
7a 内側ゴム層(シート状延設部)
8 インナライナー
9 ビードチェーファ
10 ベルト層
Claims (1)
- リム組される一対のビード部と、路面と接するトレッド部と、該トレッド部とビード部とを繋ぐサイド部とから構成された空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記ビード部のタイヤ軸方向外側に配置されるリムストリップの上端が、タイヤ外径からの断面高さの60〜75%の位置まで配置され、前記サイド部を構成するサイドウオールゴムが複層ゴム構造に形成され、かつその内側ゴム層の下端がタイヤ外径からの断面高さの30〜50%の位置まで配置され、さらに、サイドウオールゴムを構成する内側ゴム層と外側ゴム層のゴムモジュラス比が1.5〜5.5に設定され、サイドウオールゴムの総厚みに対する内側ゴム層の平均厚み比が0.3〜0.7に設定されたことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
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