JP5217347B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP5217347B2
JP5217347B2 JP2007265593A JP2007265593A JP5217347B2 JP 5217347 B2 JP5217347 B2 JP 5217347B2 JP 2007265593 A JP2007265593 A JP 2007265593A JP 2007265593 A JP2007265593 A JP 2007265593A JP 5217347 B2 JP5217347 B2 JP 5217347B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
belt
layer
reinforcing layer
sidewall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007265593A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009090920A (ja
Inventor
正洋 海老子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2007265593A priority Critical patent/JP5217347B2/ja
Publication of JP2009090920A publication Critical patent/JP2009090920A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5217347B2 publication Critical patent/JP5217347B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、ホワイトサイドウォールを有すると共にタイヤの高速耐久性能およびタイヤのコニシティを向上できる空気入りタイヤに関する。
従来、SUV(Sports Utility Vehicle)はオフロード走行に用いられていた。しかし、近年では、SUVの用途が多様化しており、市街地や高速道路におけるSUVの走行性能が重視されつつある。このため、SUV用空気入りタイヤでは、高速耐久性能を向上させるべき要請がある。また、近年では、移住性を重視する観点から、大型化されたSUVが増加しつつある。このため、SUV用空気入りタイヤにも、大型化すべき要請がある。
しかしながら、従来のSUV用空気入りタイヤは、乗用車用空気入りタイヤと類似の構造を有する。このため、タイヤが大型化すると、スタンディングウェーブが原因となってタイヤの高速耐久性能が低下する。したがって、SUV用空気入りタイヤでは、タイヤを大型化しつつタイヤの高速耐久性能を向上すべき要請がある。
また、一部の空気入りタイヤでは、外観性の向上を目的として、タイヤのサイドウォール部に白色ゴム層が設けられている。かかるサイドウォール部は、一般にホワイトサイドウォールと呼ばれている。近年では、ファッション性を重視する観点から、このホワイトサイドウォールがSUV用空気入りタイヤに採用されつつある。このような空気入りタイヤとして、特許文献1に記載される技術が知られている。
特開2004−249870号公報
しかしながら、ホワイトサイドウォールにおける白色ゴム層は、そのゴム組成により、黒色ゴム層と比較して変形し易い。このため、白色ゴム層を有する空気入りタイヤでは、タイヤの高速耐久性能が低下し易い。
さらに、近年では、環境対応によるGOP(Green Outside Paint)レス化に伴って、サイドブランド部における黒残りを低減すべき要請がある。このため、ホワイトサイドウォール側のサイドウォールゴムのゲージが厚く設定される。すると、タイヤの高速耐久性能がますます低下し易くなる。また、タイヤ左右のサイドウォールゴムの厚さの相異に起因して、タイヤのユニフォミティ(特に、コニシティ)が悪化する。
この発明は、ホワイトサイドウォールを有すると共にタイヤの高速耐久性能およびタイヤのコニシティを向上できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ左右のサイドウォール部のうちの一方がホワイトサイドウォールであり、他方が黒色のサイドウォールである空気入りタイヤであって、カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されるベルト層と、前記ベルト層の両端部にそれぞれ配置されて前記ベルト層を補強するベルト補強層とを備えると共に、前記ベルト層のホワイトサイドウォール側の端部に配置される前記ベルト補強層の中間伸度Eが前記ベルト層の他方の端部に配置される前記ベルト補強層の中間伸度Eよりも低く設定され、ホワイトサイドウォール側の前記ベルト補強層における前記繊維材の中間伸度Eと他方の前記ベルト補強層における前記繊維材の中間伸度Eとが0.40≦E/E≦0.85の範囲内にあり、前記ベルト層のベルト幅W とタイヤ接地幅W とが0.88≦W /W ≦0.96の関係を有し、且つ、ホワイトサイドウォール側のサイドウォール部のゲージの最小値t と、他方のサイドウォール部のゲージの最小値t とが1.20≦t /t ≦1.80の関係を有することを特徴とする。
この空気入りタイヤでは、ベルト層の端部にベルト補強層が配置されるので、高速走行時におけるタイヤサイドウォール部の変形が低減される。これにより、サイドウォールゴムとカーカス層とのセパレーションが抑制されて、タイヤの高速耐久性能が向上する利点がある。また、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層の中間伸度Eが他方のベルト補強層の中間伸度Eよりも低く設定されるので、高速走行時におけるタイヤ左右のサイドウォール部の変形量が均一化される。これにより(E<E)、タイヤのユニフォミティ(コニシティ)が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、タイヤ左右のベルト補強層における繊維材の中間伸度の比E/Eが適正化されるので、ベルト層の両端部が各ベルト補強層により適正に補強される。これにより、高速走行時におけるタイヤ左右のサイドウォール部の変形量が均一化されて、タイヤの高速耐久性能が向上し、また、タイヤのユニフォミティ(コニシティ)が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、ベルト層のベルト幅W とタイヤ接地幅W との比W /W が適正化されるので、タイヤの高速耐久性能が向上し、また、タイヤのユニフォミティ(コニシティ)が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、タイヤ左右のサイドウォール部にかかるゲージの最小値の比t /t が適正化されるので、タイヤの加硫故障が低減され、また、タイヤの高速耐久性能およびユニフォミティ(コニシティ)が向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記ベルト層のホワイトサイドウォール側の端部に配置される前記ベルト補強層の幅Wwが前記ベルト層の他方の端部に配置される前記ベルト補強層の幅Wnよりも大きい。
この空気入りタイヤでは、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層の幅Wwと他方のベルト補強層の幅Wnとの関係が適正化されるので、高速走行時におけるタイヤ左右のサイドウォール部の変形量が均一化される。また、タイヤ左右の重量差(Ga差)に起因するコニシティの悪化を、ベルトエッジ部におけるタイヤ径方向の拘束力を高めることにより改善できる。これにより、タイヤのユニフォミティ(コニシティ)が向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、ホワイトサイドウォール側の前記ベルト補強層の幅Wwと、他方の前記ベルト層の幅Wnとが1.2≦Ww/Wn≦2.5の関係を有する。
この空気入りタイヤでは、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層の幅Wwと他方のベルト層の幅Wnとの比Ww/Wnが適正化されるので、タイヤのユニフォミティがさらに向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ断面高さSHが150[mm]≦SH≦260[mm]の範囲内にある。
かかるタイヤ断面高さSHを有するタイヤを適用対象とすることにより、タイヤの高速耐久性能が向上し、また、タイヤのユニフォミティ(コニシティ)が向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、ビード部に配置されるビードフィラーを備え、且つ、前記ビードフィラーのフィラー高さHとタイヤ断面高さSHとが0.15≦H/SH≦0.30の関係を有する。
この空気入りタイヤでは、ビードフィラーのフィラー高さHとタイヤ断面高さSHとの比H/SHが適正化されるので、タイヤの操縦安定性能および高速耐久性能が確保されるがある。
この発明にかかる空気入りタイヤでは、ベルト層の端部にベルト補強層が配置されるので、高速走行時におけるタイヤサイドウォール部の変形が低減される。これにより、サイドウォールゴムとカーカス層とのセパレーションが抑制されて、タイヤの高速耐久性能が向上する利点がある。また、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層の中間伸度Eが他方のベルト補強層の中間伸度Eよりも低く設定されるので、高速走行時におけるタイヤ左右のサイドウォール部の変形量が均一化される。これにより、タイヤのユニフォミティ(コニシティ)が向上する利点がある。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施例に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。図2および図3は、図1に記載した空気入りタイヤのベルト補強層を示す拡大図である。図4〜図6は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。図7および図8は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
[空気入りタイヤ]
この空気入りタイヤ1は、ビードコア2と、ビードフィラー3と、カーカス層4と、ベルト層5と、トレッドゴム6と、サイドウォールゴム7とを含んで構成される(図1参照)。ビードコア2は、環状構造を有し、左右一対を一組として構成される。ビードフィラー3は、ビードコア2のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのビード部を補強する。カーカス層4は、左右のビードコア2、2間にトロイダル状に架け渡されてタイヤの骨格を構成する。また、カーカス層4の両端部は、ビードフィラー3を包み込むようにタイヤ幅方向外側に折り返されて係止される。ベルト層5は、積層された複数のベルトプライ51、52から成り、カーカス層4のタイヤ径方向外周に配置される。トレッドゴム6は、カーカス層4およびベルト層5のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのトレッド部を構成する。サイドウォールゴム7は、ビードフィラー3およびカーカス層4のタイヤ幅方向外側に配置されてタイヤのサイドウォール部を構成する。
また、タイヤ左右のサイドウォール部は、その一方がホワイトサイドウォールであり、他方が通常(黒色)のサイドウォールである(図1参照)。ホワイトサイドウォール側のサイドウォールゴム7は、黒色ゴム層71および白色ゴム層72によって構成される。このため、ホワイトサイドウォール側では、黒色の部分と白色の部分とがその表面に現れる。また、黒色ゴム層71は、例えば、カーボンにより補強されて成るジエン系ゴム材料により構成される。また、白色ゴム層72は、例えば、白色充填材が二酸化チタンおよびクレーにより補強されて成るジエン系ゴム材料により構成される。このため、白色ゴム層72の剛性が黒色ゴム層71の剛性よりも小さい。一方、他方(ホワイトサイドウォール側とは異なる側)のサイドウォールゴム7は、黒色ゴム層71のみにより構成される。したがって、ホワイトサイドウォール側のサイドウォール部の剛性が反対側のサイドウォール部の剛性よりも小さい。
[ベルト補強層]
また、ベルト層5の両端部(タイヤ幅方向の両端部)には、ベルト層5を補強するためのベルト補強層8、8がそれぞれ配置される(図1参照)。これらのベルト補強層8は、帯状のベルトカバー材により構成される。このベルトカバー材は、例えば、6−6ナイロンから成る複数の繊維材81が配列されて構成される。また、ベルト補強層8は、ベルト層5の端部に対してタイヤ径方向外側からタイヤ周方向に巻き付けられて配置される。また、ベルト層5のホワイトサイドウォール側の端部に配置されるベルト補強層8の中間伸度Eが、他方の端部に配置されるベルト補強層8の中間伸度Eよりも低く設定される。すなわち、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8が他方のベルト補強層8よりも低い中間伸度Eを有する。
なお、中間伸度E、Eとは、ベルト補強層8の試験片(幅10[mm])に500[N]の張力をかけたときの伸張率をいう。この伸張率は、ベルト補強層8が多層構造を有する場合には、複数枚の試験片が積層されて測定される。また、その測定温度は、25[℃]である。
例えば、この実施例では、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8が、積層された二枚のベルトカバー材から成る二層構造を有している(図3参照)。一方、他方のベルト補強層8が、単一のベルトカバー材から成る単層構造を有している(図2参照)。ここで、上記の構成では、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8における繊維材81の中間伸度Eが、他方のベルト補強層8における繊維材81の中間伸度Eよりも小さい。これにより、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8の中間伸度Eが、他方のベルト補強層8の中間伸度Eよりも低く設定されている。
[効果]
例えば、ベルト層の端部にベルト補強層が配置されていない構成(図示省略)では、以下のような課題がある。すなわち、近年では、車両の大型化に伴ってタイヤも大型化する傾向にある。このため、高速走行時にてスタンディングウェーブが発生し易くなり、サイドウォール部の振動が激しくなる。すると、サイドウォール部の温度が急激に上昇して、サイドウォールゴムとカーカス層とのセパレーションが発生し易くなる。かかるサイドウォール部の振動を低減するためには、サイドウォール部の面外曲げ剛性を増加することが有効である。しかしながら、面外曲げ剛性を増加するためにサイドウォール部のゲージを増加させると、振動によるサイドウォール部の温度上昇がより一層増加する。すると、サイドウォールゴムとカーカス層とのセパレーションが促進されて、タイヤの高速耐久性能が低下する。
この点において、この空気入りタイヤ1では、ベルト層5の端部にベルト補強層8が配置されるので、高速走行時におけるタイヤサイドウォール部の変形が低減される。これにより、サイドウォールゴム7とカーカス層4とのセパレーションが抑制されて、タイヤの高速耐久性能が向上する利点がある。
また、例えば、ベルト層のホワイトサイドウォール側の端部と他方の端部とが同一のベルト補強層により均等に補強されている構成(図示省略)では、高速耐久試験にてホワイトサイドウォール側のみが破壊され、また、タイヤのユニフォミティ(コニシティ)が悪化することが判明している。また、ホワイトサイドウォール側のサイドウォール部では、サイドウォールゴム7の重量が大きく、また、高速走行時の遠心力により、ホワイトサイドウォール側のサイドウォール部が大きく変形する。このため、高速耐久試験では、ホワイトサイドウォール部側が破壊されやすい。また、タイヤ左右の重量差(Ga差)に起因して、タイヤ左右のサイドウォール部の変形量が不均一となり、タイヤのユニフォミティ(コニシティ)が悪化する。
この点において、この空気入りタイヤ1では、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8の中間伸度Eが他方のベルト補強層8の中間伸度Eよりも低く設定されるので、高速走行時におけるタイヤ左右のサイドウォール部の変形量が均一化される。また、タイヤ左右の重量差(Ga差)に起因するコニシティの悪化を、ベルトエッジ部におけるタイヤ径方向の拘束力を高めることにより改善できる。これにより、タイヤのユニフォミティ(コニシティ)が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8における繊維材81の中間伸度Eが、他方のベルト補強層8における繊維材81の中間伸度Eよりも小さい(図2および図3参照)。かかる構成では、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8の中間伸度Eが、他方のベルト補強層8の中間伸度Eよりも低くなる。ここで、ベルト補強層8の中間伸度E、Eは、各ベルト補強層8、8における繊維材81の単位断面積の総和、エンド数の相異、材質の相異、あるいは、撚り数の相異により良性されても良い。これにより、高速走行時におけるタイヤ左右のサイドウォール部の変形量が均一化されて、タイヤの高速耐久性能が向上する利点がある。また、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8の中間伸度Eが小さくなると、タイヤ径方向の拘束力が増加して、タイヤ左右の重量差(Ga差)に起因するタイヤのコニシティの悪化が低減される。これにより、タイヤのユニフォミティ(コニシティ)が向上する利点がある。
[付加的事項1]
なお、この空気入りタイヤ1では、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8における繊維材81の中間伸度Eと他方の前記ベルト補強層における前記繊維材の中間伸度Eとが0.40≦E/E≦0.85の範囲内にあることが好ましい(図2および図3参照)。かかる構成では、タイヤ左右のベルト補強層8、8における繊維材81の中間伸度の比E/Eが適正化されるので、ベルト層5の両端部が各ベルト補強層8、8により適正に補強される。これにより、高速走行時におけるタイヤ左右のサイドウォール部の変形量が均一化されて、タイヤの高速耐久性能が向上し、また、タイヤのユニフォミティ(コニシティ)が向上する利点がある。例えば、0.85<E/Eでは、タイヤの高速耐久性能の向上効果が得られ難い。また、E/E<0.40では、ベルト補強層の拘束力が大きすぎるため、タイヤのコニシティが向上し難い。
例えば、この実施例では、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8が、積層された二枚のベルトカバー材から成る二層構造を有している(図3参照)。一方、他方のベルト補強層8が、単一のベルトカバー材から成る単層構造を有している(図2参照)。これにより、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8における繊維材81の中間伸度Eが、他方のベルト補強層8における繊維材81の中間伸度Eよりも大きく設定されている。
しかし、これに限らず、(1)各ベルト補強層8、8がいずれも単層構造(あるいは多層構造)を有し、且つ、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8の総幅(例えば、30[mm])が他方のベルト補強層8の総幅(例えば、20[mm])よりも広く設定されても良い(図示省略)。また、(2)各ベルト補強層8、8がいずれも単層構造(あるいは多層構造)を有し、且つ、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8における繊維材81のエンド数(例えば、70[E/50mm])が他方のベルト補強層8における繊維材81のエンド数(例えば、50[E/50mm])よりも多く設定されても良い(図4参照)。また、(3)各ベルト補強層8、8がいずれも単層構造(あるいは多層構造)を有し、且つ、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8における繊維材81のコード径(例えば、1260[T/2])が他方のベルト補強層8における繊維材81のコード径(例えば、940[T/2])よりも太く設定されても良い(図5参照)。これらの構成としても、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8における繊維材81の中間伸度Eが、他方のベルト補強層8における繊維材81の中間伸度Eよりも小さく設定され得る。
[付加的事項2]
また、この空気入りタイヤ1では、タイヤ断面高さSHが150[mm]≦SH≦260[mm]の範囲内にあることが好ましい(図1参照)。かかるタイヤ断面高さSHを有するタイヤに上記の構成が適用されることにより、タイヤの高速耐久性能が向上し、また、タイヤのユニフォミティ(コニシティ)が向上する利点がある。例えば、SH<150[mm]では、タイヤの高速耐久性能が向上し難く、また、260[mm]<SHでは、タイヤのコニシティが向上し難い。
なお、タイヤ断面高さSHは、タイヤが適用リムに装着されて規定内圧を付与されると共に無負荷状態とされたときのリム径Rを基準とする点AからセンタークラウンCLまでのタイヤ径方向の直線距離をいう。
ここで、適用リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、正規内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、規定荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。ただし、乗用車用タイヤの場合には、規定内圧が空気圧180[kPa]であり、規定荷重が最大負荷能力の88[%]である。
また、この空気入りタイヤ1では、ベルト層5のベルト幅Wとタイヤ接地幅Wとが0.88≦W/W≦0.96の関係を有することが好ましい(図1参照)。かかる構成では、ベルト層5のベルト幅Wとタイヤ接地幅Wとの比W/Wが適正化されるので、タイヤの高速耐久性能が向上し、また、タイヤのユニフォミティ(コニシティ)が向上する利点がある。例えば、W/W<0.88では、タイヤの高速耐久性能が向上し難く、また、0.96<W/Wでは、タイヤのコニシティが向上し難い。
なお、ベルト層5のベルト幅Wとは、タイヤが適用リムに装着されて規定内圧を付与されると共に無負荷状態とされたときのベルト層5のタイヤ幅方向の幅をいう。また、タイヤ接地幅Wとは、タイヤが適用リムに装着されて規定内圧を付与されると共に静止状態にて平板に対して垂直に置かれて規定荷重に対応する負荷を加えられたときのタイヤと平板との接触面におけるタイヤ軸方向の最大直線距離をいう。
また、この空気入りタイヤ1では、ビードフィラー3のフィラー高さHとタイヤ断面高さSHとが0.15≦H/SH≦0.30の関係を有することが好ましい(図1参照)。かかる構成では、ビードフィラー3のフィラー高さHとタイヤ断面高さSHとの比H/SHが適正化されるので、タイヤの操縦安定性能および高速耐久性能が確保されるがある。例えば、H/S<0.15では、タイヤの操縦安定性能が悪化し、また、0.30<H/SHでは、タイヤの高速安定性能が悪化する。
なお、ビードフィラー3のフィラー高さHは、タイヤが適用リムに装着されて規定内圧を付与されると共に無負荷状態とされたときのリム径Rを基準とする点Aからビードフィラー3のタイヤ径方向外側の端部までのタイヤ径方向の直線距離をいう。
また、この空気入りタイヤ1では、ホワイトサイドウォール側のサイドウォール部のゲージの最小値tと、他方のサイドウォール部のゲージの最小値tとが1.20≦t/t≦1.80の関係を有することが好ましい(図1参照)。すなわち、ホワイトサイドウォール側のサイドウォール部が肉厚に形成されることが好ましい。かかる構成では、タイヤ左右のサイドウォール部にかかるゲージの最小値の比t/tが適正化されるので、タイヤの加硫故障が低減され、また、タイヤの高速耐久性能およびユニフォミティ(コニシティ)が向上する利点がある。例えば、t/t<1.20のでは、ライトサイドやゴム流れ不良などの加硫故障が発生し易い。また、1.80<t/tでは、タイヤの高速耐久性能およびコニシティが向上し難い。
なお、上記の構成は、対称トレッドパターンに限らす、非対称トレッドパターンや方向性トレッドパターンに適用されても良い。
[付加的事項3]
また、この空気入りタイヤ1では、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8の幅Wwが他方のベルト補強層8の幅Wnよりも大きい(Ww>Wn)ことが好ましい(図6参照)。かかる構成では、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8の幅Wwと他方のベルト補強層8の幅Wnとの関係が適正化されるので、高速走行時におけるタイヤ左右のサイドウォール部の変形量が均一化される。また、タイヤ左右の重量差(Ga差)に起因するコニシティの悪化を、ベルトエッジ部におけるタイヤ径方向の拘束力を高めることにより改善できる。これにより、タイヤのユニフォミティ(コニシティ)が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8の幅Wwと、他方のベルト層8の幅Wnとが1.2≦Ww/Wn≦2.5の関係を有することが好ましい(図6参照)。かかる構成では、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8の幅Wwと他方のベルト層8の幅Wnとの比Ww/Wnが適正化されるので、タイヤのユニフォミティがさらに向上する利点がある。
[性能試験]
この実施例では、条件が異なる複数の空気入りタイヤについて、(1)高速耐久性能および(2)コニシティに関する性能試験が行われた(図7および図8参照)。この性能試験では、タイヤサイズ275/70R16 114Sの空気入りタイヤがリムサイズ16×8.0Jのリムに組み付けられる。
(1)高速耐久性能に関する性能試験では、タイヤに280[kPa]の空気圧およびJATMA規定の最大荷重の80[%]の荷重が付与される。そして、空気入りタイヤがドラム径1.7[m]のドラム試験機に装着されて、ECE30高速性能試験が行われる。そして、タイヤが破損したときの計測条件が記録される。
(2)コニシティに関する性能試験は、タイヤに200[kPa]の空気圧およびJATMA規定の最大荷重の74.8(0.88×0.85)[%]の荷重が付与される。そして、JASO試験法に基づいた性能試験が行われる。そして、タイヤの軸方向に作用する力の平均値[N]が測定されて比較される。この測定値は、数値が小さいほど好ましい。
従来例1〜3および発明例1〜4の空気入りタイヤでは、ベルト層が積層された2枚のカーカスプライから成る二層構造を有している。また、ベルト層の両端部には、ベルト補強層がそれぞれ配置されている。また、従来例1の空気入りタイヤでは、タイヤ左右(セリアル側および反セリアル側)のサイドウォール部がいずれも黒色ゴム層のみにより構成される。また、従来例2、従来例3および発明例1〜4の空気入りタイヤでは、一方(反セリアル側)のサイドウォール部が白色ゴム層および黒色ゴム層から成るホワイトサイドウォールとなっている。また、従来例1〜3の空気入りタイヤでは、タイヤ左右のベルト補強層における繊維材の中間伸度が等しく設定されている。一方、発明例1〜4の空気入りタイヤ1では、ホワイトサイドウォール側のベルト補強層8における繊維材81の中間伸度Eが他方のベルト補強層8における繊維材81の中間伸度Eよりも低く設定されている。
試験結果に示すように、発明例1〜4の空気入りタイヤでは、従来例2および従来例3の空気入りタイヤと比較して、タイヤの高速耐久性能およびコニシティが向上する(あるいは維持される)ことが分かる。また、タイヤ左右のベルト補強層8、8における繊維材81の中間伸度E、E(比E/E)が適正化されることにより、タイヤの高速耐久性能およびコニシティが向上することが分かる。
また、発明例5〜7の空気入りタイヤ1は、ホワイトサイドウォール側(反セリアル側)のベルト補強層8の幅Wwと、他方(セリアル側)のベルト補強層8の幅WnとがWw>Wnの関係を有し、また、これらの比Ww/Wnが適正化されている(図8参照)。試験結果に示すように、ベルト補強層8の幅Ww、Wnの関係が適正化されることにより、タイヤの高速耐久性能およびコニシティが向上することが分かる。
以上のように、この発明にかかる空気入りタイヤは、ホワイトサイドウォールを有すると共にタイヤの高速耐久性能およびタイヤのコニシティを向上できる点で有用である。
この発明の実施例にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。 図1に記載した空気入りタイヤのベルト補強層を示す拡大図である。 図1に記載した空気入りタイヤのベルト補強層を示す拡大図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。 この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 ビードコア
3 ビードフィラー
4 カーカス層
5 ベルト層
51、52 ベルトプライ
6 トレッドゴム
7 サイドウォールゴム
71 黒色ゴム層
72 白色ゴム層
8 ベルト補強層
81 繊維材

Claims (5)

  1. タイヤ左右のサイドウォール部のうちの一方がホワイトサイドウォールであり、他方が黒色のサイドウォールである空気入りタイヤであって、
    カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されるベルト層と、前記ベルト層の両端部にそれぞれ配置されて前記ベルト層を補強するベルト補強層とを備えると共に、前記ベルト層のホワイトサイドウォール側の端部に配置される前記ベルト補強層の中間伸度Eが前記ベルト層の他方の端部に配置される前記ベルト補強層の中間伸度Eよりも低く設定され、
    ホワイトサイドウォール側の前記ベルト補強層における前記繊維材の中間伸度Eと他方の前記ベルト補強層における前記繊維材の中間伸度Eとが0.40≦E/E≦0.85の範囲内にあり、
    前記ベルト層のベルト幅W とタイヤ接地幅W とが0.88≦W /W ≦0.96の関係を有し、且つ、
    ホワイトサイドウォール側のサイドウォール部のゲージの最小値t と、他方のサイドウォール部のゲージの最小値t とが1.20≦t /t ≦1.80の関係を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ベルト層のホワイトサイドウォール側の端部に配置される前記ベルト補強層の幅Wwが前記ベルト層の他方の端部に配置される前記ベルト補強層の幅Wnよりも大きい請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. ホワイトサイドウォール側の前記ベルト補強層の幅Wwと、他方の前記ベルト層の幅Wnとが1.2≦Ww/Wn≦2.5の関係を有する請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤ断面高さSHが150[mm]≦SH≦260[mm]の範囲内にある請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  5. ビード部に配置されるビードフィラーを備え、且つ、前記ビードフィラーのフィラー高さHとタイヤ断面高さSHとが0.15≦H/SH≦0.30の関係を有する請求項1〜のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
JP2007265593A 2007-10-11 2007-10-11 空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP5217347B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007265593A JP5217347B2 (ja) 2007-10-11 2007-10-11 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007265593A JP5217347B2 (ja) 2007-10-11 2007-10-11 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009090920A JP2009090920A (ja) 2009-04-30
JP5217347B2 true JP5217347B2 (ja) 2013-06-19

Family

ID=40663319

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007265593A Expired - Fee Related JP5217347B2 (ja) 2007-10-11 2007-10-11 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5217347B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6286147B2 (ja) * 2013-07-29 2018-02-28 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP7443764B2 (ja) * 2019-12-25 2024-03-06 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08238908A (ja) * 1995-03-06 1996-09-17 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りラジアルタイヤ
JP4218870B2 (ja) * 2002-12-10 2009-02-04 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JP4413506B2 (ja) * 2003-02-21 2010-02-10 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009090920A (ja) 2009-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6299219B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4971700B2 (ja) ランフラットタイヤ
JP6537496B2 (ja) 空気入りタイヤ
EP3202596B1 (en) Run-flat tire
US10183531B2 (en) Pneumatic tire
US20150165822A1 (en) Pneumatic Tire
WO2018116646A1 (ja) ランフラットタイヤ
JP2006219087A (ja) 空気入りタイヤ
US20150321519A1 (en) Pneumatic Tire
EP3305551B1 (en) Reinforcement member for tires, and tire using same
US9987883B2 (en) Pneumatic tire
US9950570B2 (en) Pneumatic tire
US20160144670A1 (en) Run-flat tire
EP3202597B1 (en) Run-flat tire
JP4537517B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤの製造方法
JP5217347B2 (ja) 空気入りタイヤ
US11554610B2 (en) Pneumatic tire
JP4997861B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP2008114717A (ja) 空気入りタイヤ
US11338622B2 (en) Run-flat tire
JP2021091367A (ja) 空気入りタイヤ
CN114555390B (zh) 泄气保用轮胎
WO2022049866A1 (ja) タイヤ
US20240140141A1 (en) Tire
JP7151627B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100811

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120605

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120718

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121121

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20121129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130218

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160315

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees