JP4218870B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」とも称する)に関し、詳しくは、サイドウォール部に白色ゴムのライン(ホワイトライン)を有するタイヤであって、かかるホワイトラインに関し、長期使用時においても優れた外観を維持することのできる空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、外観性を向上するために、空気入りタイヤのサイドウォール部に白色ゴムからなるラインを形成することが行われている。
【0003】
この種のタイヤの製造方法としては、先ずサイドウォールを形成する未加硫の黒ゴムの所定部分を径方向に分割し、その間に未加硫の白ゴムを配置し、この白ゴムの表面に未加硫の黒ゴムカバーテープを配して生タイヤを製造する。次に、この生タイヤを所定のモールドで加硫した後、円筒状(円板状)のトイシ車を軸回りに回転させ、これをタイヤのサイドウォールに押し当てタイヤを回転させ、黒ゴムカバーテープを研削する。このようにして白ゴムを露出させることにより1本の白ラインを形成する。
【0004】
この場合、白ゴムの一部を所定寸法突出させておき、突出部分を研削するようにすれば、白ラインをほぼフラットに形成することができる。
【0005】
サイドウォール部のホワイトラインの形成に係る改良技術としては、例えば、特許文献1に、サイドウォール部に複数本のホワイトラインを効率よく形成することのできるライン形成方法が記載されている。
【0006】
このような白ゴムは黒ゴムに比して軟らかく剛性が低いので、荷重負荷時にタイヤの変形が大きくなることにより細かなクラックが発生しやすい傾向にある。そのため従来は、白ゴムの強度の低さを補うために、サイドウォール部全体の剛性向上を狙ってサイドウォールゴムのゲージを厚くしたり、ビード廻りの剛性の向上を図るなどにより、荷重負荷時の剛性(縦ばね)を上げる対応が主にとられてきた。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−1694号公報(特許請求の範囲等)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような、サイドウォール部全体の剛性を上げることにより白ゴムの補強を図る手法では、通常よりも縦ばねが大きく(硬く)なりすぎて、乗り心地性能が悪化することが不可避であった。また、特に補強は不要である逆サイドの黒ゴム側でも剛性が上昇してしまうという問題点もあった。
【0009】
そこで本発明の目的は、サイドウォール部に白ゴムのラインを環状に配したタイヤにおいて、当該ライン部近傍における微小なクラックの発生を抑制して、長期使用時においても外観性を良好に維持することのできる空気入りタイヤを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者は鋭意検討した結果、下記の構成とすることにより、従来のような問題を生ずることなく白ゴムライン部分の補強を図ることができることを見出して、本発明を完成するに至った。
【0011】
本発明の空気入りタイヤは、環状に形成されたトレッド部と、該トレッド部の両縁部からタイヤ半径方向内側に配設された一対のサイドウォール部と、該サイドウォール部のタイヤ半径方向内側に連なるビード部とを具備する空気入りタイヤであって、前記一対のサイドウォール部のうちの少なくとも片側に、周方向に延在する環状のホワイトラインが形成されている空気入りタイヤにおいて、
前記ホワイトラインの近傍に、周方向に延在する環状溝が形成され、かつ、該環状溝の溝底に補強層が埋設され、
前記補強層が、カーカスプライ上に配設されていることを特徴とするものである。
【0012】
前記補強層は、好適には、短繊維配合ゴムや、周方向に配設されたスチールコードまたは有機繊維コードにより形成することができる。また、前記環状溝は、少なくとも前記ホワイトラインのタイヤ半径方向外側に配設することが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1に、本発明の好適例の空気入りタイヤ10のサイドウォール部近傍の拡大部分断面図を示す。図示するように、空気入りタイヤ10は、環状に形成されたトレッド部(図示せず)と、その両端からタイヤ半径方向内側に配設された一対のサイドウォール部11と、そのタイヤ半径方向内側に連なるビード部12とを具備しており、サイドウォール部11には、周方向に延在する環状のホワイトラインLが、白ゴム1により形成されている。かかるホワイトラインLの形成法自体は上述の既知の形成方法を用いることができる。即ち、黒ゴムカバーテープ6を研削することにより白ゴム1を露出させ、1本のホワイトラインLを形成することができる。
【0014】
本発明においては、ホワイトラインLの近傍に、周方向に延在する環状溝2が形成されている。前述したように、一般に使用される白ゴム1はもともと耐クラック性が高くないことから、通常のサイド白ゴム層で、図示するように厚さが径方向で略同等の場合には、従来、中央付近のホワイトラインLの凸部表面に歪みが集中して微小なクラックが発生し、さらに亀裂が進展するケースが多く見られていた。本発明においては、ホワイトラインLの近傍に、ホワイトラインLに沿って環状溝2を設けたことにより、タイヤが変形した際におけるこのホワイトラインLの凸部への歪みの集中を分散させて、歪みの集中を該凸部から環状溝2の凹部へと移行させることができる。
【0015】
しかし、環状溝2の形成のみでは環状溝2における歪みが大きくなりすぎてしまうことから、本発明においてはさらに、環状溝2の溝底に補強層3を埋設する。荷重支持の歪みが集中する環状溝2の凹部の底部近傍に曲げ・圧縮剛性の高い補強層3を埋設することにより、補強層3が荷重を負担するので、環状溝2における歪みが低減され、サイドウォール部11のホワイトラインL近傍の強度を全体として向上することができる。これにより、微小クラックや亀裂の発生を適切に抑制して、タイヤの外観性の低下を防止することができる。
【0016】
環状溝2を設ける部位は、ホワイトラインLの近傍であればよいが、好ましくは、図示するように、少なくともホワイトラインLのタイヤ半径方向外側、即ち、タイヤ最大幅に近い側の位置に形成する。これにより、荷重による歪みの分散効果を好適に得ることができる。また、図2に示す本発明の他の好適例の空気入りタイヤ20のように、ホワイトラインLのタイヤ半径方向両側に夫々環状溝2および補強層3を設けることもでき、この場合、ホワイトラインLの補強効果がより向上し、長期にわたり外観性を良好に維持することができる。
【0017】
環状溝2は、具体的には、ホワイトラインLの縁部から環状溝2の縁部までの距離が0〜5mm程度となるような位置に設けることが好ましい。また、環状溝2の寸法としては、溝幅wを4〜10mm程度、溝深さhを1.5〜3mm程度として形成することが好ましい(図3参照)。
【0018】
補強層3は、上記したように、環状溝2の溝底に埋設して環状溝2を補強するものであり、好適には、図示するように、カーカスプライ4上に配設する。この場合、シート状に押し出した補強層材料をカーカスプライ4上に配置することで、容易に補強層3を形成することができる。
【0019】
補強層3は、環状溝2を補強して歪みを低減する効果を得るために、曲げ・圧縮剛性の高い材料にて形成することが必要であり、好適には、有機繊維、例えば、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル、ポリアラミド等の、平均長さ0.5〜20mm、平均径5〜500μm程度の短繊維を0.1〜50重量%、好適には1〜10重量%配合した短繊維配合ゴム、または、周方向に配設されたスチールコード若しくは有機繊維コード層により形成する。その厚みtとしては、0.5〜1.5mm程度が好ましい(図3参照)。また、タイヤ半径方向幅は溝幅と同等か、または2倍程度までとすることが好ましい。なお、短繊維配合ゴムとしては、周方向に短繊維が実質的に配向したものを用いることが好適である。
【0020】
本発明は、図1、図2等に示すような、ホワイトラインLが少なくとも片側のサイドウォール部に形成されている空気入りタイヤに対し適用されるものである。ホワイトラインLが一対のサイドウォール部の両側に形成されている場合には、両側のホワイトラインLの夫々につき環状溝2および補強層3を設けることが好ましいが、外観性の観点からは、例えば、タイヤの実使用時に表面となる片側に形成されたホワイトラインLのみにつき環状溝2および補強層3による補強を行ってもよい。また、ホワイトラインが片側複数本にて形成されているタイヤの場合には、各部分における補強効果を得るために、全てのホワイトラインに対して本発明の技術を適用することが好ましい。
【0021】
なお、本発明の空気入りタイヤは、サイドウォール部11以外(カーカス、ベルト、ビードコア5、スティフナー等)の構成については通常の空気入りタイヤと同様とすることができ、特に制限されるべきものではない。
【0022】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
<実施例1、2>
下記の条件にて、図1および図2に示すような、片側のサイドウォール部に周方向に延在する環状のホワイトラインLを有し、その近傍に環状溝2および補強層3が形成された空気入りタイヤ10、20を夫々作製した。
タイヤサイズ:P205/70R15
リム:6J−15
環状溝2の溝幅w:6mm
環状溝2の溝深さh:2mm
補強層3の材質
(構成):PET短繊維配合ゴム(短繊維の平均長さ:2mm、平均径:50μm)
補強層3の厚みt:0.7mm
補強層3のタイヤ半径方向幅:10mm
【0023】
各タイヤをリムに装着して、屋外ドラムにて5万km走行させ、環状溝2の溝底における長さ10mmの範囲に発生するクラックの数を、下記手順に従いカウントした。即ち、TRAに準拠し、荷重590kg、内圧180kPaの条件で耐候性をみるため、屋外に設置されたドラムで50000km走行させたのち、ホワイトラインLのタイヤ半径方向外側の環状溝2内に、周方向に10mmの長さにわたり発生するクラックの数を測定した。
【0024】
<比較例1>
図4に示すように、環状溝2のみを設けて補強層3を設けない構成とした以外は上記と同様の条件にて、空気入りタイヤ30を作製して、同様にしてクラック数をカウントした。
【0025】
<比較例2>
環状溝を設けず補強層のみを設けた以外は上記と同様の条件にて空気入りタイヤを作製して(図示せず)、同様にしてクラック数をカウントした。
これらの結果を下記の表1中に示す。
【0026】
【表1】
Figure 0004218870
【0027】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、サイドウォール部に白ゴムのラインを環状に配したタイヤにおいて、当該ライン部近傍における微小なクラックの発生を抑制して、長期使用時においても外観性を良好に維持することのできる空気入りタイヤを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例の空気入りタイヤのサイドウォール部近傍を示す拡大部分断面図である。
【図2】本発明の他の例の空気入りタイヤのサイドウォール部近傍を示す拡大部分断面図である。
【図3】環状溝および補強層近傍を示す拡大部分断面図である。
【図4】比較例の空気入りタイヤのサイドウォール部近傍を示す拡大部分断面図である。
【符号の説明】
1 白ゴム
2 環状溝
3 補強層
4 カーカスプライ
5 ビードコア
6 黒ゴムカバーテープ
10,20,30 空気入りタイヤ
11 サイドウォール部
12 ビード部
L ホワイトライン

Claims (4)

  1. 環状に形成されたトレッド部と、該トレッド部の両縁部からタイヤ半径方向内側に配設された一対のサイドウォール部と、該サイドウォール部のタイヤ半径方向内側に連なるビード部とを具備する空気入りタイヤであって、前記一対のサイドウォール部のうちの少なくとも片側に、周方向に延在する環状のホワイトラインが形成されている空気入りタイヤにおいて、
    前記ホワイトラインの近傍に、周方向に延在する環状溝が形成され、かつ、該環状溝の溝底に補強層が埋設され
    前記補強層が、カーカスプライ上に配設されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記補強層が、短繊維配合ゴムよりなる請求項記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記補強層が、周方向に配設されたスチールコードまたは有機繊維コードよりなる請求項記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記環状溝が、少なくとも前記ホワイトラインのタイヤ半径方向外側に配設されている請求項1〜のうちいずれか一項記載の空気入りタイヤ。
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