JPH11501882A - 車両ドア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、請求の範囲第１項の上位概念に記載のモジュール構造形式の車両ドアに関する。この車両ドアは、装置を支持する支持プレートと、１つまたは複数の部分から成るドアインナライニングとによって構成されたドアシェルから成っている。本発明による車両ドア（１）は、ドアアウタパネルとドアインナパネルとを備えた、ツインシェル構造のドアシェルから成っており、これらの両パネルが縁部領域において互いに結合していて、前記ドアインナパネルが開口部を有しており、該開口部が支持プレートによってカバーされており、該支持プレートは、ウィンドレギュレータ、ロック、ケーブル束またはこれらと類似の、前記支持プレートに組み付けられた機能ユニットを備えており、さらに、前記車両ドアが、ドアを内方に向かって閉じるライニングボディから成っている形式のものにおいて、ライニングボディ（５ａ，５ｂ）の少なくとも１つの部分が、支持プレート（３）に予め組み付けられて結合していることを特徴としている。カバーフレームは、ライニングボデイ（５ａ，５ｂ）と支持プレート（３）との結合箇所をカバーするか、もしくはドアインナパネルと支持プレート（３）との結合箇所をカバーする。

Description

【発明の詳細な説明】 車両ドア 本発明は、請求の範囲第１項の上位概念に記載のモジュール構造形式の車両ド アに関する。この車両ドアは、装置を支持する支持プレートと、１つまたは複数 の部分から成るドアインナライニングとによって補完されたドアシェルから成っ ている。 ドイツ連邦共和国特許第３５２９６６０号明細書に基づいて、支持プレートに よって完全にカバーされる開口部をドアインナパネルに備えた車両ドアが公知で ある。前記支持プレートには、車両内部の側に、複数の分岐ケーブルを備えたケ ーブル束が予め組み付けられていて、これらの分岐ケーブルの端部がコネクタを 支持している。支持プレートの外周部には穴が設けられていて、これらの穴を介 してドアインナパネルとのねじ結合が得られる。車両ドアは、汎用の形式では懸 架および／またはクリップ結合によってドアシェルの本体に固定することができ る一体構造的なドアインナライニング部分によって補完される。 このような車両ドアにおける欠点は、縁部側のクリップ結合部を介して比較的 わずかな力しか伝達できないので、ドアインナライニングが自己支持されていて (selbsttragend)、かつ比較的高い機械的な形状安定 性を有していなければならない、という点である。また、例えばライニングボデ ィに取り付けられたスイッチブロックのように、ドアインナライニングと直接に 結合する組付け部分または機能エレメントは、それらにケーブルを敷設した後に しか、接続された構成群との機能的な協働を点検することができない。特に、目 で見ることのできない組付けの際に生じる組付けミスによって、繰り返し、大き な後処理コストがかかる。 ヨーロッパ特許出願公告第０４２７１５２号明細書に基づき公知の車両ドアに よれば、この車両ドアのインナパネルは、横方向に延びる開口部を有しており、 この開口部は、ウィンドレギュレータとロックとが設けられた支持プレートによ って閉じられる。この場合、支持プレートは一体構造的にプラスチックから形成 されており、車室側の表面にインナライニングデザインを有している。ドアイン ナパネルの開口部の下方の輪郭には、窓ガラスとウィンドレギュレータとを結合 させるために、もしくは窓ガラスのためのガイドレールを作動位置へもたらすた めに、切欠が加工成形されている。下方のドア領域を被覆するために別個のライ ニングボディが設けられている。 この車両ドアにおける欠点は、ウィンドレギュレータシステムの調節力を伝達 するために、一体構造的なプラスチック支持体の比較的厚い構成を選択しなけれ ばならなず、このことが、ドア胸部領域のもともと狭 いスペースに、付加的に悪影響を及ぼしている、という点である。さらに、この 公知の解決策は、極めて簡単なデザインの変更を行うことにのみ適してはいるも のの、より大きな質的な変更を行うことは、事実上不可能である。電気的および 電子的な構成素子は湿潤室内にのみ設けられているので、シールするための相応 に高いコストをかけなければならない。 ドイツ連邦共和国実用新案第８３０９４５２．０号明細書によれば、部分的に 折り畳み可能なドアインナライニングを備えた車両ドアが提供される。これによ ってドアインナスペース内へ自由に行えるアクセスを、ウィンドレギュレータの 保持装置に関連して、窓ガラスの組付けもしくは取外しに対して利用することが できる。しかしながら、この公知の技術的な解決策は、デザイン上の構成自由度 が極めて大幅に制限される、という欠点を有している。 ドイツ連邦共和国特許出願公開第４２４４３４６号明細書に基づき公知のモジ ュール構造を有する車両ドアによれば、ウィンドレギュレータシステムと窓ガラ スとから成るモジュールが、ドアインナスペース内へ挿入され、かつドアインナ パネルとねじ締結される。引き続き、ドアインナライニングの組付けが行われる 。この場合、グリップの領域において、機械的な形状安定性を高めるために、ド アインナライニングとモジュール支持体とを結合する少なくとも１つのねじ結合 部が設けられている。これらの結合箇所には、美的見地から、可視の領域に、そ れぞれ別個のカバーが要求される。 ドイツ連邦共和国特許出願公開第３２３９３７０号明細書には、ドアインナパ ネルに大きい開口部を備えた車両ドアが記載されている。前記ドアインナパネル はモジュール支持体によってカバーされている。モジュール支持体がドアボディ に結合される前に、前記モジュール支持体に、例えばウィンドレギュレータ、ロ ックおよびドアロック解除のための操作グリップのような複数の機能ユニットが 組み付けられる。さらに、ドアインナライニング全体が予め組み付けられる。し かしながら、結合の形式と方法に関する、または結合箇所の取り扱い方に関する 具体的記載がされていない。 本発明の課題は、従来公知のモジュール構造を備えた車両ドアを改良して、機 能構成素子もしくは構成部材の一体化の度合いが高められたことを特徴とし、従 って、予め組み付けられて完全に前点検できる、ドアシェル内に挿入可能なユニ ットが得られるようにすることである。さらに本発明は、低コストでドアインナ ライニングのデザインのヴァリエーションの多様性を高めることと、組付けに要 する時間が短縮されることが保証されなければならない。本発明による手段によ って、組付け工程の簡略化が生ぜしめられ、ひいては 組付け失敗率の低下が生ぜしめられなければならない。 本発明によれば、前記課題は、請求の範囲第１項に記載の特徴部分によって解 決される。請求の範囲第２項以下には、本発明の有利な変化実施例が記載されて いる。 本発明の課題に応じて、支持プレートをドアシェル内へ組み付ける前に、ドア インナライニングの少なくとも１つの部分が支持プレートに結合される。複数の 部分から成るライニングボディを使用する際には、有利には、これらのすべての 部分が、支持プレートに予め組み付けられて結合されていなければならない。 これによって、ドアモジュールの、高められた一体化の度合いは、ライニング ボディの複数の部分に関してだけ達成されるのではなく、さらに、汎用の形式で ライニングボディと直接に結合された複数の部分もしくは構成部材、例えばスイ ッチユニット、足領域に組み込まれた乗降灯、遮蔽部材を備えたロックインサイ ド操作装置、ならびに別個のグリップ等に関しても得られる。 本発明によって達成可能な、ドアモジュールの著しく高められた一体化の度合 いによって、既に車両に懸架されたドアにおいて行われる組付けよりも、簡単か つ効果的に複数の構成部分を組み付けることができるだけでなく、さらには、全 ての重要な機能ユニットと 構成群とを備えた完全に前点検可能な機能モジュールが提供される。このような モジュールは、ウィンドレギュレータおよびドアインナライニングに加えて、エ アバッグ、ロックインサイド操作装置、センタロックユニット、電気的な制御ユ ニット、スピーカ、別個のグリップおよびデザイン上重要なアクセサリをも含む ことができる。ドア本体の内部における組付けとは異なり、モジュールにおいて は２つの組付け方向が実施可能であり、視界の遮られた（目で見ることのできな い）組付け工程が回避される。これによって組付けミスの可能性が減少し、この ことが後処理の手間を少なくする。ドアモジュールをドアシェル内へ組み付ける 前に、一体的に組み込まれた機能ユニットと構成群とを前点検することができる ことによって、高い品質水準を保証することができる。 従って、本発明によるドアモジュールは車両ドアの複合的なサブシステムを形 成している。このドアモジュールをドアシェル内へ組付けた後、ならびに窓ガラ スによって完成させられた後には、シールと、アウトサイドグリップと、ドアミ ラーとだけを組み付けるだけでよい。従って、対応する少数の部分を、後から点 検すればよいだけである。 本発明の別の利点は、ライニングボディとドアモジュールの支持プレートとの 、改善された結合可能性から得られる。相応の結合箇所が、本発明の有利な変化 実施例によれば、カバーフレームもしくは個々のカバーストリップによってカバ ーされるので、ねじ結合またはリベット結合を使用することも可能である。この ことが、ライニングボディに特に良好な保持と改善された形状安定性とを提供す るので、場合によっては、ライニングボディの自己支持式の構成を省くことがで きる。これによって材料の使用を少なくすることが可能であり、このことによっ て重量削減を達成することができる。縁部領域における固定箇所に加えて、ライ ニングボディの中央領域に設けられたさらに別の固定箇所が配置されていると有 利であり、この固定箇所は形状安定性をさらに改善することを保証する。この際 、有利には、支持プレートの側から、貫通しないねじ結合部が組み込まれるので 、このねじ結合部は、車室の側からは（カバーが無くとも）見ることができない 。 既述のカバーフレームもしくはカバーストリップは、ドアモジュールがドアシ ェル内へ組み付けられた後に、クリップまたはこれと類似のものを使用すること に基づいて、ドアインナライニングの縁部領域に取り付けられる。このカバーフ レームは、支持する機能を有する必要がないので、結合箇所を比較的簡単に構成 することができる。このような構造の場合、カバーストリップによって、様々な デザイン上の変化を構成することができるばかりでなく、大抵、縁部領域におい て生じる可能性のある損傷および汚れの際には、当該部分を簡単かつ安価に交換 することができる。 ドアインナライニングが、上方のライニングボディと下方のライニングボディ とによって構成されていると有利である。この場合、上方のライニングボディは 、高まる美的要求のために、より高品質な材料から形成されており、場合によっ ては布または他の装飾材料で覆われている。下方のライニングボディは、あまり 高品質でない材料から形成されていてよく、それほど多数のヴァリエーションを 提供しないようにせねばならない。従って、デザイン上の要望に適うと同時に安 価でもある、改善された結合可能性が得られる。 支持プレートをドアシェル内へ組み付けた後に、ウィンドレギュレータと窓ガ ラスとの結合が行えるように、ドアインナパネルの上方の領域（胸部の近傍）に 、１つまたは複数の開口が設けられている。これらの開口は、カバーストリップ もしくはカバーフレームによって水密に閉じることができる。 本発明の有利な変化実施例によれば、支持プレートが、ドアインナパネルの開 口部を完全にカバーし、前記支持プレートの縁部領域にシールを支持している。 同様に、ケーブル束と駆動軸とを貫通させるために設けられた穴が、シールエレ メントによってカバーされている。これによって、ドアインナパネルと支持プレ ートとの間に位置する湿潤室の、この湿潤室に隣接す る、支持プレートとドアインナライニングとの間に設けられた乾燥室からの、完 全に遮断された分離が行われる。従って、専ら乾燥室内に位置する機械的、電気 的および電子的なユニットを、より安価な乾燥室用の形式に構成することができ る。このような構成は、本発明によれば、伝動装置と電動モータと電子機器とス イッチユニットとから成る駆動兼制御装置、ならびに種々異なる電気的なコネク タ接続部に関係している。サイドエアバッグのための電気的な接続部も乾燥室内 に配置されていて、このことによって、侵入する湿気に基づいて起こり得る故障 を回避することができる。 以下に本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。 図面はドアモジュールを分解して図示しており、このドアモジュールは、二重 ケーブル式ウィンドレギュレータ１の下部システムと、ロック２と、支持プレー ト３と、サイドエアバッグ４と、カバーフレーム６を備えたドアインナライニン グ５ａ，５ｂと、インサイド操作装置７と、ケーブル束８と、駆動兼制御装置９ とから成っている。さらに、支持プレート３に固定されるべきスピーカ３３と、 グリップ５２ａと、遮蔽部材５５ａとが設けられている。グリップ５２ａおよび 遮蔽部材５５ａは、ドアインナライニングの上方のライニングボディ５ａに配属 させることができる。 ドアボディによって密閉された中空室を、乾燥室と湿潤室とに完全に遮断して 分離することを保証するために、支持プレート３が、ドアインナパネル（図示せ ず）の切欠を完全にカバーする。この場合、環状の固定フランジ３０をシールす ることによって、湿気の侵入が阻止される。支持プレート３は、ケーブル束８の ケーブル端部、駆動シャフト９１０もしくは安全ロッド２１を貫通させるための 穴３５，３６，３７，３８を備えた圧刻または打抜き部分として構成されている 。スピーカ３３を収容するために、大きな開口３２が設けられている。上方のＡ ピラー側の領域には、サイドエアバッグ４のためのポット状に圧刻された収容部 ３１が一体成形される。従って支持プレート３は、サイドエアバッグ４の展開時 に、サイドエアバッグ４の支持面として役立つ。別の成形箇所が、例えばドアポ ケットの領域に加工成形されるか、または側面衝突プロテクタ支持部を支持プレ ート３に組み込んで一体化するために加工成形されてもよい。 支持プレート３の湿潤室側には、図示の実施例によれば、二重ケーブル式ウィ ンドレギュレータ１が固定される。この固定は、例えばリベット結合によって、 ガイドレール１１ａ，１１ｂを介して行われる。これらのガイドレール１１ａ， １１ｂの端部には、ボーデン(Bowden)１２ａ，１２ｂ内で案内されたループケー ブルのための変向部材が設けられている。ガイドレー ル１１ａ，１１ｂの領域では、ループケーブルは、摺動可能に支承された各１つ の連行部材に固く結合しており、この連行部材は窓ガラス固定装置１０ａ，１０ ｂをも支持している。これらの窓ガラス固定装置１０ａ，１０ｂを介して、ウィ ンドレギュレータ１は窓ガラスに結合されている。駆動モーメントは、ケーシン グ内に支承されたケーブルドラム１３を介してループケーブルに伝達される。 その他の型式のウィンドレギュレータ（例えばアーム式ウィンドレギュレータ ）を使用する際には、駆動シャフト９１０の、支持プレート３を貫通する通路の 位置を、その際に提供されたウィンドレギュレータの構造に適合させることがで きる。 ロック２も湿潤室側に設けられている。ロック２の、安全ボタン２０を備えた 安全ロッド２１は、組付け後に、支持プレート３の穴２１０を貫通する。この場 合、有利にはノズル状のシールエレメント２２が、水密な閉鎖を保証している。 ロック２への電気的なエネルギーの供給は、複数のコネクタ８０のうちの１つを 介して行われる。これらのコネクタ８０は、ケーブル束８の自由端部に接続され ていて、穴３６を貫通して案内されている。 スピーカ３３のための開口３２の上方には、駆動兼制御装置９が支持プレート ３に組み付けられる。この場合、駆動シャフト９１０は軸線３４上の穴３５を貫 通するので、これによって同様に軸線３４上に位置するケーブルドラム１３との 、力を伝達する結合が得られる。駆動兼制御装置９は、電動モータ９０と、伝動 装置９１と、電子ユニット９４と、スイッチ９２，９３と共に、前点検可能な極 めてコンパクトなユニットを形成している。スイッチ９３は、ウィンドレギュレ ータを制御するために設けられているのに対して、スイッチ９２は、電気的に動 かされるシート調節装置に配属されている。ウィンドレギュレータ電子機器と、 ウィンドレギュレータスイッチと、シート調節スイッチ（場合によっては、シー ト調節電子機器）とを１つのケーシング内に組み込むことによって、ハードウェ アおよびケーブル敷設に関するコストが低減される。特に、湿気に弱い構成素子 を乾燥室側に配置することによっても、より安価な変化実施例が提供される。 ロックインサイド操作装置７も支持プレート３に組み付けられ、前記インサイ ド操作装置７のボーデン７０（またはロッド）がロック２に結合され、この際に 横方向に貫通する穴３６がシールエレメント３８０によって閉じられてから、イ ンナライニングのライニングボディ５ａ，５ｂを支持プレート３に固定すること ができる。この固定は、縁部に沿う環状の固定フランジ５０ａ，５０ｂを介して 、有利にはクリップ結合によって行われる。 サイドエアバッグ４のカバー５３ａの領域に、ライ ニング材料が、サイドエアバッグ４の作動時に該サイドエアバッグ４の展開を可 能にする目標破断箇所を有している。下方に連続するアームレスト５１ａは、機 械的な形状形状安定性を高めるために、例えば支持プレート３側から取り付けら れるねじ結合部によって固定されていてもよい。このことは、同様の形式で、別 個のグリップ５２ａのためにもあてはまる。従って、その固定箇所は、車室から は見えないように設けられている。 さらに、上方のライニングボディ５ａは、ロックインサイド操作装置７のハン ドグリップのための切欠５４ａと、スイッチ９２，９３のための切欠９２ａ，９ ３ａとを有している。本実施例では、この領域のための構成上の理由から、遮蔽 部材領域５４′ａ，５９２，５９３を備えた遮蔽部材５５ａが付加的に設けられ ている。 下方のライニングボディ５ｂは、有利には簡単でより安価な構成を有している 。このライニングボディ５ｂは、例えば完全にプラスチックから形成されている 。この下方のライニングボディ５ｂは、ドアポケット５１ｂおよびスピーカカバ ー５２ｂの近傍に、乗降灯５３ｂを有している。 個々のカバーストリップ６１，６２，６３，６４から成るカバーフレーム６が 、固定フランジ５０ａ，５０ｂをカバーする。カバーストリップ６１，６２，６ ３，６４の幾何学的な構成を変化させることによって、ドアのデザインを容易に 変更することが可能である。もちろんカバーフレームは一体構造的に構成されて いてもよい。 従って本発明は、簡単な技術的手段によって、ツインシェル構造の車両ドアの ための、一体化の度合いが著しく高められたドアモジュールを提供することがで きる。特にこのことによって、ドアインナライニングと一緒に機能群および構成 部材も、１つの支持プレートに予め組み付けて前点検して、ドアシェルへ供給す ることができる。これらの機能群および構成部材は従来では、ドアインナライニ ングへのその狭い機能的結合のために、流れ作業においてしか組み付けることが できなかった。 最後に指摘されるべきは、ウィンドレギュレータ１と窓ガラスとを結合させる ために組付け開口（図示せず）が設けられている、という点である。この組付け 開口は、ドアインナパネルの胸部領域に配置されるか、または支持プレート３の 上方の縁部領域に配置されてよい。組付け開口の被覆は、カバーストリップ６４ によって行われる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９６年１１月２７日 【補正内容】 ドイツ連邦共和国特許出願公開第３２３９３７０号明細書には、ドアインナパ ネルに大きい開口部を備えた車両ドアが記載されている。前記ドアインナパネル はモジュール支持体によってカバーされている。モジュール支持体がドアボディ に結合される前に、前記モジュール支持体に、例えばウィンドレギュレータ、ロ ックおよびドアロック解除のための操作グリップのような複数の機能ユニットが 組み付けられる。さらに、ドアインナライニング全体が予め組み付けられる。し かしながら、結合の形式と方法に関する、または結合箇所の取り扱い方に関する 具体的記載がされていない。 ヨーロッパ特許出願公開第０５７９５３５号明細書に基づき公知の、車両ドア を組み立てるための方法によれば、まず、他の機能エレメントを一緒に備えた支 持エレメントが、ドアインナパネルに設けられた切欠へ被せ嵌められ、次いでド アインナライニングによってカバーされる。この場合、支持プレートとドアイン ナパネルとの結合箇所が覆われる。このような方法の欠点は、支持プレートとド アインナライニングとが、完全なモジュールとして車両ドア内へ挿入できる、組 付け可能な構成群を形成していない、という点である。 本発明の課題は、従来公知のモジュール構造を備えた車両ドアを改良して、機 能構成素子もしくは構成部 材の一体化の度合いが高められたことを特徴とし、従って、予め組み付けられて 完全に前点検できる、ドアシェル内に挿入可能なユニットが得られるようにする ことである。さらに本発明は、低コストでドアインナライニングのデザインのヴ ァリエーションの多様性を高めることと、組付けに要する時間が短縮されること が保証されなければならない。本発明による手段によって、組付け工程の簡略化 が生ぜしめられ、ひいては組付け失敗率の低下が生ぜしめられなければならない 。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ザビーネ ノイス ドイツ連邦共和国 Ｄ−96450 コーブル ク フリートリヒ−リュッケルト−シュト ラーセ 61ツェー (72)発明者 エバーハルト プライス ドイツ連邦共和国 Ｄ−96253 ウンター ジーマウ ヴァイデヴェーク 12 【要約の続き】 か、もしくはドアインナパネルと支持プレート（３）と の結合箇所をカバーする。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．車両ドアであって、ドアアウタパネルとドアインナパネルとを備えた、ツ インシェル構造のドアシェルから成っており、ドアアウタパネルとドアインナパ ネルとが縁部領域において互いに結合しており、前記ドアインナパネルが開口部 を有していて、該開口部が支持プレートによってカバーされており、該支持プレ ートが、ウィンドレギュレータ、ロック、ケーブル束またはこれらと類似の、前 記支持プレートに組み付けられた機能ユニットを備えており、さらに前記車両ド アが、ドアを内方に向かって閉じるライニングボディから成っており、該ライニ ングボディの少なくとも１つの部分が前記支持プレートに予め組み付けられて結 合している形式のものにおいて、 カバーストリップ（６１，６２，６３，６４）が、ライニングボディ（５ａ， ５ｂ）と支持プレート（３）との結合箇所、および／またはドアインナパネルと 支持プレート（３）との結合箇所をカバーするために設けられていることを特徴 とする、車両ドア。 ２．ライニングボディ（５ａ，５ｂ）もしくは支持プレート（３）における結 合箇所が、クリップ結合部として構成されている、請求項１記載の車両ドア。 ３．カバーストリップ（６１，６２，６３，６４）が、閉じられた１つのフレ ームを形成しており、該フ レームが場合によっては一体構造的に形成されている、請求項１記載の車両ドア 。 ４．複数の部材（７，５２ａ，５ｂ）の固定穴が、支持プレート（３）側に開 く開口を備えた盲孔であって、これらの部材（７，５２ａ，５ｂ）の組付けを、 前記支持プレート（３）の背後から行うことができる、請求項１から３までのい ずれか１項記載の車両ドア。 ５．ドアのライニングボディが、上方の部分（５ａ）と下方の部分（５ｂ）と から成っており、上方の部分（５ａ）が、下方の部分（５ｂ）よりも高品質な材 料から形成されていて、場合によっては全体的または部分的に布で覆われている 、請求項１から４までのいずれか１項記載の車両ドア。 ６．ライニングボディの下方の部分（５ｂ）が、完全にプラスチックから成っ ている、請求項５記載の車両ドア。 ７．ライニングボディの部分（５ａ，５ｂ）を、別個に取外すことができる、 請求項５記載の車両ドア。 ８．ドアインナパネルの上方の縁部領域（胸部領域）に、ウィンドレギュレー タ（１）と窓ガラスとの結合のための組付けもしくは取外し開口（図示せず）が 設けられており、これらの開口を、カバーフレームもしくはカバーストリップ（ ６４）によって密に閉鎖することができる、請求項１から７までのいずれか１項 記載の車両ドア。 ９．電気的な駆動部（９０）と、伝動装置（９１）と、電子機器（９４）と、 スイッチ（９２，９３）とが、一体的に結合したユニットを形成しており、これ らのスイッチ（９２，９３）に、ライニングボディ（５ａ）に設けられた１つま たは複数の貫通口（９２ａ，９３ａ）が配属されている、請求項１から８までの いずれか１項記載の車両ドア。 １０．スイッチ領域が遮蔽部材（５５ａ）によってカバーされている、請求項 ９記載の車両ドア。 １１．遮蔽部材（５５ａ）に、インサイド操作装置（７）のためのフレームカ バーが一体成形されている、請求項１０記載の車両ドア。 １２．支持プレート（３）が、ロック（２）の側にサイドエアバッグ（４）を 支持しており、該サイドエアバッグ（４）にライニングボディ（５ａ）のカバー （５３ａ）が配属されており、該カバー（５３ａ）が目標破断箇所を有している 、請求項１から１１までのいずれか１項記載の車両ドア。 １３．支持プレート（３）が、ドアインナパネルの開口部を完全にカバーして おり、固定フランジ（３０）の領域に設けられた環状のシールで密閉している、 請求項１から１２までのいずれか１項記載の車両ドア。 １４．ウィンドレギュレータのための電気的な駆動 ユニット、ならびに電子的な制御ユニットが、支持プレート（３）とライニング ボディ（５ａ）との間の乾燥室内に配置されている、請求項１から１３までのい ずれか１項記載の車両ドア。 １５．穴（３５）を貫通する駆動シャフト（９１０）の領域に、支持プレート （３）と伝動装置（９１）との間、もしくは支持プレート（３）とケーブルドラ ム（１３）のケーシングとの間に、シールが設けられている、請求項１４記載の 車両ドア。 １６．支持プレート（３）が、ケーブル束（８）もしくは該ケーブル束（８） の個々のケーブル端部を貫通させるための、または、ボーデン（７０）またはロ ッド（２１）を貫通させるための開口（３６，３７，３８，２１０）を有してお り、これらの開口（３６，３７，３８，２１０）が別個のシールエレメント（２ ２，３６０，３７０，３８０）によってシール可能である、請求項１から１５ま でのいずれか１項記載の車両ドア。 １７．予め組み付けられるライニングボディ（５ａ，５ｂ）が、自己支持式に は形成されておらず、これらのライニングボディ（５ａ，５ｂ）の形状安定性が 、支持プレート（３）に結合することによって得られる、請求項１から１６まで のいずれか１項記載の車両ドア。