JP2001513043A - 自動車のドア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 二重壁構造の自動車のドアは、外側ドアパネル（４）、内側ドアパネル（２）およびモジュールサポート（１）から形成されたドアチャンバ（５）を有し、このチャンバ内には二重ワイヤ作動式ウィンドウリフトが備えられ、このウィンドウリフトは、モジュールサポートに先付けされる。ウィンドウリフトの一方の側において、対応するプーリを備えたガイドレール（６）の同一の高さレベルにある一方の端部（６’）または（６”）は、この場合、モジュールサポートの輪郭線（８）または（９）から突き出し、内側ドアパネル（２）の自動車室内から見て後側の位置に配置される。そのプーリを備えた反対側の端部（６”）または（６’）は、モジュールサポートの輪郭線の内側に配置され、内側ドアパネルの前側に位置する。モジュールサポートは、簡単な方法で内側ドアパネルに対して周囲をすべてシールされ、ガイドレールを備えた湿気に晒されたドアチャンバを、乾燥した車室内に向けられ、モジュールサポートに取り付けられた、ウィンドウリフトモータ、ラウドスピーカおよびドア開閉機構等々の、他のユニットから分離する。

Description

【発明の詳細な説明】 自動車のドア 本発明は、請求項１の前段部分に記載された自動車のドアに関するものである 。 内側ドアパネルの通常の開口内に嵌め込まれ、例えば、ウィンドウリフト、ラ ウドスピーカ、ドア開閉機構等々のようなドア構造を構成するすべてのまたは少 なくとも多数個のユニットを、先付け状態で支持するモジュールサポートを備え た自動車のドアが、自動車の作業の分野において次第に増加している。大抵の場 合、電気的または機械的に作動するウィンドウリフトは、モジュールサポートに 先付けされる。この場合、次のような問題が生じている。すなわち、安定性を確 保するため、外装（外側ドアパネル）および内側ドアパネルからなる未加工のド アは、ウィンドウの輪郭の領域（手すりの領域）において、内側ドアパネルの幅 の広い、しばしば、より硬い手すりブリッジを貫通状態に保持しており、その結 果、内側ドアパネルの開口は、ウィンドウの輪郭よりも明らかにより低い位置に ある。例えば、関節ジャッキの場合のような、ある形式のウィンドウリフトの場 合、先付けされたモジュールサポートを適用するとき、これはいかなる困難も生 じさせない。しかしながら、このウィンドウリフトは、ウィンドウガラスを正確 に案内することができないという理由から、ドアチャンバ内に取り付けられたウ ィンドウガラスのためのガイドレールを必要とする。これは、付加的なコストを 生じさせ、また、駆動時に障害が生じやすいということを意味する。それ故、実 際には、二重ワイヤ作動式ウィンドウリフトが、特に好都合であり、この場合、 その案内の正確さによって付加的なガイド レールは必要でなくなる。この場合、ワイヤ作動式リフトは、ウィンドウガラス 支持部材のスライドレールが、ウィンドウガラスの最大限の持ち上げ高さに対応 するように、非常に長くなければならないという欠点を有している。モジュール サポートに先付けされたワイヤ作動式リフトは、したがって、深い位置にあるウ ィンドウの輪郭を有する自動車の場合には、内側ドアパネルの開口の内のり高さ より長くなっており、ドアの最終的な取付の際に多大な困難をもたらしている。 その解決法として、ＤＥ１９５ １１ １０５ Ａ１に記載されるように、ワ イヤ作動式リフトは、モジュールサポートから上方に突き出ている。モジュール サポートの内側ドアパネルへの取付に際し、スライドレールの上端が、内側ドア パネルの手すりブリッジの後側のドアチャンバ内において、モジュールサポート の縁の下側に押し込まれ、その後、モジュールサポートはドア面内において所定 位置で回転せしめられ、内側ドアパネルに固定される。この回転運動を可能にす るため、内側ドアパネルの開口は、モジュールサポートと同様に台形に形成され ている。ユニットをすべて備えた先付けされたモジュールサポートの全重量に関 し、この解決法は、取付けが容易でないという欠点を有している。さらに、外側 のウィンドウガイドの正確な位置、なかんずくその姿勢を固定する、モジュール サポートを調節するための要素が必要とされる。 したがって、本発明の課題は、先付けされた二重ワイヤ作動式ウィンドウリフ トを備えたモジュールサポートのより良好な取付けを可能とし、ウィンドウリフ トのガイドレールが内側ドアパネルの取付開口の内のり高さより長くなっており 、それによって、自動車の手すりの線が低い位置にある場合に、ウィンドウガラ スの十分な押し上げを保証する自動車のドアを提供することにある。さらにま た、本発明の課題は、モジュールサポートの調節の精度がより向上し、その内側 ドアパネルへの取付けが容易な自動車のドアを提供し、その都度、モジュールサ ポートによって内側ドアパネルを確実に密閉することにある。 この課題は、請求項１の特徴部分に記載された特徴によって解決される。請求 項２〜１５には、本発明の好ましい実施例が記載されている。 ウィンドウリフトのガイドレールの一方の側において関係づけられたプーリを 備えた同一の高さ位置にある端部は、内側ドアパネルの、自動車室内から見て後 側に配置され、関係づけられたプーリを備えたガイドレールの反対側の端部は、 内側ドアパネルの前側に配置される。内側ドアパネルの後側に配置されたガイド レールの端部は、モジュールサポートに先付けされた後、モジュールサポートの 輪郭よりも突き出し、内側ドアパネルの前側に配置されたガイドレールの端部は 、モジュールサポートの輪郭の内側に配置されることによって、従来技術との比 較において多数の長所がもたらされる。すなわち、 ‐ ガイドレールは、モジュールサポートの輪郭とは無関係に、ドアチャンバ によって許容される全長を利用する。 ‐ モジュールサポートは、その輪郭の全体にわたって内側ドアパネルに接触 し、シールされる。より厳密に言えば、簡単な形状において“密閉のための輪郭 ”が形成される。 ‐ 先付けされるモジュールサポートの取付は、容易である。なぜなら、ドア チャンバ内（内側ドアパネルの後側）にガイドレールの突き出た端を収容（導入 ）した後、簡単な「嵌め込み運動」が用いられることによって、モジュールサポ ートは位置決めされる（回転運動よって密閉が損なわれるおそれは全くない）。 これらの長所は、ガイドレールの突出部がモジュールサポートの輪郭の外側ま たは内側のいずれに配置されるかどうかとは無関係にもたらされ、それはまた、 構造を個々独立に可能とする。 プーリの軸が軸受ブッシングとして形成される場合には、モジュールサポート は、このブッシングに係合するるねじによって、このブッシングを介して内側ド アパネルに直接結合される。それによって、モジュールサポートに対する固定要 素の個数は減少する。しかしながら、著しい長所は、ウィンドウリフトに及ぼさ れる力の一部が付加的に内側ドアパネルによって受け入れられるという点にある 。 プーリの軸受ブッシングは、さらに、簡単かつ好都合な方法において、取付の 間にモジュールサポートを位置決めし、固定の際に、内側ドアパネルの中心を規 定するために用いられる。このために、内側ドアパネルは、例えば、取付ピンま たは取付ブッシングの形態の心立要素を有しており、これらの要素は、軸受ブッ シングに係合し、この心立要素が雌ねじを有している場合には、軸受ブッシング を通って案内されるモジュールサポートの固定ねじに対する雌ねじとして使用さ れる。この種の心立要素は、プーリの軸受ブッシングに係合するとき、付加的な 取付補助具として使用され得る。（関係づけられたプーリを備えた）ウィンドウ リフトのガイドレールがドアチャンバ内に収容された後、モジュールサポートは 、プーリの軸受ブッシングとともに、付加的な回転運動を伴わずに、対応する心 立要素に掛けられ、またはその上に載せられる。それによって、モジュールサポ ートは、正確に位置決めされ、取付が容易となる。 ワイヤ作動式ウィンドウリフトのガイドレールの下側の端部がモジュールサポ ートの下側の縁から突出する一方、その上側の端部はその輪郭の内側に配置され るような場合、少なくともウィンドウリ フトのガイドレールの上側端部（および対応するプーリ）の領域において、内側 ドアパネルの上側の縁の湾曲部との共働によって、少なくともウィンドウリフト のガイドレールの上側の端部（および対応するプーリ）の領域において、ドアチ ャンバの下側領域にガイドレールの下側端部（および対応するプーリ）を入れた 後、必要に応じて、ガイドレールのモジュールサポートからの対応する間隔によ って、モジュールサポートを内側ドアパネルに位置決めした状態で簡単に接合す ることが可能になる。この場合、プーリは、内側ドアパネルの湾曲した領域を適 当に形成することによって、ウィンドウの輪郭の下側にシールされた状態で配置 される。上側のプーリは、このとき、モジュールサポートおよび湾曲した内側ド アパネルの間において、良好に保護された状態で配置される。このような配置に よれば、ウィンドウガラス対するクランプ部、およびガイドレールに沿って可動 なスライド部からなるウィンドウガラス支持部材が、内側ドアパネルの湾曲した 縁をＵ字状に包囲し、さらに、クランプ部（およびそれによってウィンドウガラ スの下側の縁）が、その上側の位置においてウィンドウの輪郭に近づくとき、必 要なウィンドウガラスの面積は最小となる。内側ドアパネルの湾曲部が、上側の プーリの領域において、モジュールサポートの輪郭を取り巻くパッキンに対する 接触面を縁取るとき、本発明によって形成された自動車のドアによれば、モジュ ールサポートと内側ドアバネルとの間の完全な密閉が保証される。 上側のプーリを受け入れるための内側ドアパネルの湾曲した領域は、切欠を有 しており、この切欠内には、ウィンドウガラス支持部材が、その上側位置におい て収容され、必要とあれば、そのクランプ部はウィンドウの輪郭により近づけら れる。あるいはまた、Ｕ字状のプーリ支持部材の脚が、短縮され、その安定性が より向上する。 内側ドアパネルの湾曲部は、上側のプーリの領域において、好ましくは、その 主たる長さにわたって、上側の縁を後側に曲げられた部分（湾曲部）として形成 される。そのとき、この領域が、一体化された構成要素として、箱形状の内側の ウィンドウ手すりの補強部として利用される。内側ドアパネルの開口の上側の縁 のほとんど全長にわたる湾曲部は、内側ドアパネルおよびモジュールサポートの 間の輪郭を取り囲むパッキンの形状がより単純化され、それによって機能信頼性 をもつように形成され得るという長所をもたらす。 さらにまた、モジュールサポートから突き出す（プーリを備えた）ガイドレー ルの上側の端部が、内側ドアパネルの後側に配置され、下側の端部が、内側ドア パネルの前側に配置されるようにすることも可能である。こうして、上側のプー リを自動車のドアの手すりの輪郭に最適に近接させて配置し、それによって、ウ ィンドウガラス支持部材を特にコンパクトに（それによって強靱に）形成するこ とができる。 プーリ、ウィンドウガラス支持部材およびワイヤを備えたウィンドウリフトの ガイドレールは、ドアチャンバ内、すなれち自動車のドアの湿気のある領域内に 配置される。ウィンドウリフト用モータ、ラウドスピーカ、ドア開閉機構および ケーブルのようなそれ以外のすべての先付け可能な構成要素は、自動車室内に向 けられた側において、すり鉢状の凹部内に好都合に配置される。したがって、こ れらの構成要素は、湿気から保護され、また、制御および保守が容易に行え、モ ジュールサポートを内側ドアパネルから一々取り外す必要はない。この場合、モ ジュールサポートは、繊維強化プラスチック、たとえば、繊維強化加熱可塑材か ら形成され、まず、そのデザイン（構成要素に対するすり鉢状の取付部）は容易 であり、次に、その衝撃に対する強靱性が向上し、側方からの衝突時の車室の内 部 安全性に寄与し得る。車室の内部安全性の更なる向上は、モジュールサポートが 、１つまたは複数の衝撃エネルギーを付加的に吸収する領域を有している場合に もたらされる。これは、モジュールサポートに直接一体形成された領域（例えば 、階段状の角錐の形状を有するすり鉢状部分）、または粘性をもつ凹み易い材料 から形成され、モジュールサポートに取り付けられた膨張したクッションから形 成され得る。ウィンドウリフトのガイドレールのすべての端部は、内側ドアパネ ルに強固に結合され、内側ドアパネルとの共働によって、モジュールサポート、 そのすり鉢状の取付凹部、そのエネルギー吸収領域およびウィンドウリフトのガ イドレールは、側方からの衝突に対して最適に硬化された全体システムをもたら す。特に、それは内側ドアパネルが、硬化された中央ブリッジを有している場合 に顕著である。モジュールサポートは、簡単なカチッと嵌め込まれる運動によっ て位置決めされ得るので、この種のブリッジは、実現可能な構造を有している。 ウィンドウリフトのワイヤは、ガイドレールの間において交差している。この 領域において、これらのワイヤは、ブッシング内に導入され、ブッシングは固定 部によって保持され、固定部は、モジュールサポートにその裏側において（すな わち、ドアチャンバ内において）一体形成されまたは取付られている。この固定 部は、カムまたは節の形態のパチンと嵌まる要素を備え得る。このパチンと嵌ま る要素には、先付けされるとき、ワイヤのガイドブッシングが嵌め込まれる。 次に、本発明が図面に基づいてより詳細に説明される。 図１は、本発明に関連する構成要素の単純化された斜視図である。 図２は、ガイドレールの下側端部が内側ドアパネルの後側に配置された場合の 自動車のドア、モジュールサポート、およびウィンド ウリフトの概略的な斜視図である。 図３は、ウィンドウガラスが下げられた場合の図２のＩ−Ｉ線に沿った断面図 である。 図４は、ウィンドウガラスが上側位置にあって、閉じられた場合の図３に類似 した図である。 図５は、軸受および心立ブッシング並びにモジュールサポートの内側ドアパネ ルへの取付のための構成要素の詳細を伴った上側プーリの拡大図である。 図６は、ドアチャンバ内におけるウィンドウリフトのプーリおよびガイドレー ルの下側端部を示した図であって、ドアチャンバ内に突出するプーリ（図２のＩ Ｉ−ＩＩ線に沿った断面）を備えた実施例を示した図である。 図７は、下側プーリを必要に応じて中心を定めつつ内側ドアパネルに結合する 可能性を示した例の図６に類似の図である。 図８は、プーリの取付および中心の規定を説明する図７の一部の拡大図である 。 図９は、ガイドレールの下側端部が内側ドアパネルの前側に配置された場合の プーリを備えたウィンドウリフトのガイドレールの下側端部の断面図である。 図１０は、図９と同じ場合における内側ドアパネルに取り付けられた上側プー リの構成を示す図９と類似の図である。 図１１は、図９および図１０に示された構成のうち、上側プーリ等々およびガ イドレールの上側端部が固定されない場合の構成を示した図である。 図１２は、ワイヤのガイドブッシングおよびそのモジュールサポートへの取付 状態を示した斜視図である。 図１３は、ワイヤガイドブッシングの固定方法の可能な実施例を 示した斜視図である。 図１４は、図１２のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図であって、一体形成され た取付部を備えたモジュールサポートおよび内側ドアパネルの中央ブリッジの間 に配置されたワイヤガイドブッシングの固定部を示した図である。 図１において、１はモジュールサポートであり、２は開口２’および中央ブリ ッジ２”を有する内側ドアパネルである。Ｆは、ウィンドウリフトである。モジ ュールサポート１は、ラウドスピーカに対するすり鉢状の凹部２５と、ウィンド ウリフトモータに対するすり鉢状の凹部２４と、ドア開閉機構に対するすり鉢状 の凹部２９とを有し、必要な場合には、さらに、ケーブルの束２７が溝状凹部内 に配置される。２３は、モジュールサポート１に一体形成され、または取り付け られたショックアブソーバであり、２８はラウドスピーカであり、２６はウィン ドウリフトモータである。図１の分解斜視図は、すべての構成要素の空間的配置 を明らかにしている。 図２において、モジュールサポート１は、取付状態で、内側ドアパネル２の分 割された開口２’を密閉し、この場合、（図２では図示されない）パッキンによ って、内側ドアパネル２の周囲をシールする。ウィンドウリフトＦに対するガイ ドレール６およびプーリ７、並びにガイドレール６のモジュールサポート１の輪 郭から突き出た（下側の）端部６’およびその輪郭の内側に位置する（上側の） 端部６”の位置が示されている。図示されるように、内側ドアパネルの開口２’ の上側の縁の領域１１は、湾曲している。この領域には、上側のプーリ７に関係 づけられた心立ブッシング１７が配置され、内側ドアパネルの開口２’の上側境 界線１０の切欠１０’は、上側のプーリ７の軸受ブッシング１５に関連付けられ ている。８は、モジュールサポートの下側の境界線を示し、９は、上側の境界線 を示 している。Ｉ−Ｉ線は、図３〜５の切断面であり、ＩＩ−ＩＩ線は、図６および 図８の切断面である（図２には示されない）。モジュールサポート１の輪郭を取 り囲むパッキンは、湾曲部１１の領域においてパッキン面１２と境を接する。切 欠１０’には、ウィンドウガラス支持部材が係合する。 図３は、取付状態での自動車のドアの詳細を示したものであり、特に、図２の Ｉ−Ｉ線に沿った断面図であって、上側のプーリの一例を示している。心立ブッ シング１７は、内側ドアパネル２の湾曲した領域１１にリベットまたは溶接によ って固定され、心立ブッシング１７は、プーリ７の軸受ブッシング１５に係合し 、モジュールサポート１の中心を定め、心立ブッシング１７の雌ねじにねじ込ま れるねじ１６の助けによって内側ドアパネル２の湾曲部１１の領域に直接固定さ れる。内側ドアパネル２の湾曲部１１の上側領域は、パネル２”によって硬化さ れた箱型の輪郭１３に対して閉じられ、それによって自動車のドアは、全体とし て付加的な安定性を獲得する。箱型の輪郭１３内には、パッキン面１２が一体形 成され、この面１２には、パッキン３が接触する。図３において、ウィンドウガ ラス１８が取り入れられ、すなわち、ウィンドウガラス支持部材１９は、その下 側位置にある。 図４は、窓が閉じられ、ウィンドウガラスが最大限まで上げられた状態を示し た同様の図面である。クランプ部１９’およびスライド部１９”からなるウィン ドウガラス支持部材１９は、その上側位置にある。このウィンドウガラス支持部 材１９は、内側ドアパネル２の湾曲した領域１１の下側の縁１０をＵ字状に包囲 し、それによって、ウィンドウガラス１８の下側の縁を窓の輪郭１４に近接させ て、押し付けながら動かすことを可能としている。支持された状態において、縁 １０は、切欠１０’を有しておらず、その結果、Ｕ 字形状のウィンドウガラス支持部材の脚の長さは、比較的大きなものとなってい る。この寸法において、切欠１０’を形成することも可能であり、そのとき、ウ ィンドウガラス支持部材１９の脚の長さは、短縮され、その安定性が向上する。 図５は、図３の一部の拡大図であり、心立ブッシング１７は、軸受ブッシング １５に係合し、その前面が内側ドアパネル２の領域１１に接触し、モジュールサ ポート１の強固な支持が達成される。 図６および図７は、ウィンドウリフトの下側のモジュールサポート１から突き 出た部分の状態を示したものである。図６は、標準的な場合であって、ガイドレ ール６および下側のプーリ７が、自由にドアチャンバ５に内に突き出るような場 合を示しており、図７はさらに、下側のプーリ７が心立されて、内側ドアパネル ２に結合せしめられる場合を示したものである。この場合、図７の拡大部分図で ある図８にに示されるように、軸受ブッシング１５’は、裏側にのびており、こ の延長上に雌ねじを有している。軸受ブッシング１５’の先端は、円錐状の心立 面を有し、この心立面には、内側ドアパネル２の円錐状の突起が中心を定められ た状態で係合されている。軸受ブッシング１５’の雌ねじに係合するねじ１６は 、そのとき、モジュールサポート１から突き出るガイドレール６の部分６’およ びプーリ７を固定する。 図２〜８は、ガイドレール６の上側の端部６”およびそれに関係づけられたプ ーリ７が、内側ドアパネル２の前側に配置され、下側の端部６’が、内側ドアパ ネル２の下側に配置されるような場合の構成を示している。図９〜１１は、（プ ーリ７を備えた）ガイドレールの下側の端部６’が、内側ドアパネル２の前側に 配置され、ガイドレールの上側の端部６”が、内側ドアパネル２の後側に配置さ れるような場合の構成を示している。図９は、同一の構成要素に よ、適当な形状のモジュールサポート１を用いることによって、ガイドレールの 端部６’およびプーリ７の内側ドアパネル２の前側に配置することが問題なく可 能であること、同じくまた、ねじ１６の助けによって、これらの構成要素を内側 ドアパネル２に取り付けることが問題なく可能であることを示している。モジュ ールサポート１の中心位置を定めることは、図８の場合と同様、この場合にもそ れ以上のことを要することなく可能である。 図１０は、ガイドレール６の上側の端部６”（およびプーリ７）の配置、よっ て、ガイドレール６の内側ドアパネル２への直接の固定の一例であって、この領 域に箱型の手すり補強部１３’が、すり鉢状に係合するような例を示している。 さらに、この場合、これに対応してすでに示された例（図５参照）は、モジュー ルサポート１の中心を定めることを可能にする。 図１１は、図１０と同一の構成要素および同一の図説によって、ガイドレール ６の内側ドアパネル２への結合がなされない場合を示したものである。 図１２の分解斜視図は、ウィンドウリフトのワイヤ２１が、交差する領域にお けるガイドブッシング２２の適用を示したものである。このガイドブッシング２ ２は、固定部２０によってモジュールサポート１の裏側に配置される。この構成 要素の位置は、図１２において破線で示されており、その可能な実施形態が、図 １３に示されている。固定部２０は、パチンと嵌まる節２０’を有しており、こ の節の助けによって、ガイドブッシング２２とのパチンと嵌まる結合がもたらさ れる。 図１および図１２において、内側ドアパネル２は、開口２’を分割する中央ブ リッジ２”を有している。この中央ブリッジ２”によって、すでに出来上がった ものとして自動車のドアの付加的な補 強材を用いる図１４に示された固定部２０は、その中に固定されたワイヤガイド ブッシング２２によって完全に密閉され、このとき、図１２のＩＩＩ−ＩＩＩ線 に沿った断面である図１４を参照して、固定部２０は、モジュールサポート１に 一体的に形成される。特に、モジュールサポート１の形成材料として、繊維強化 加熱可塑材が用いられる場合、これは最適な解決法となる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハッセ，ディルク ドイツ連邦共和国、デー―25486 アルフ ェスローエ、シュレジーンシュトラーセ 14 (72)発明者 ラームストルフ，ペーター フランス共和国、エフ―38380 サイン ローレン ドュ ポン、プレ マーゴ 19

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．内側ドアパネル（２）における少なくとも１つの開口（２’）を、それを取 り巻いてシール状態で密閉するモジュールサポート（１）を備え、外側ドアパネ ル（４）、前記内側ドアパネル（２）および前記モジュールサポート（１）から 形成されたドアチャンバ（５）を前もって形成し、前記ドアチャンバ（５）内に 二重ワイヤ作動式ウィンドウリフト（Ｆ）を備えた二重壁構造の自動車のドアに おいて、 前記ウィンドウリフト（Ｆ）の一方の側において関係付けられたプーリ（７ ）を備えたガイドレール（６）の同一の高さに位置する端部（６’；６”）は、 前記内側ドアパネル（２）の車室内から見て後側に配置され、反対側に関係付け られたプーリ（７）を備えた前記ガイドレール（６）の端部（６”；６’）は、 前記内側ドアパネル（２）の前側に配置され、前記内側ドアパネル（２）の後側 に配置されたガイドレール（６）の端部（６’；６”）は、前記モジュールサポ ート（１）に先付けされた後、前記モジュールサポートの輪郭から突出し、前記 内側ドアパネル（２）の前側に配置されたガイドレール（６）の端部（６”；６ ’）は、前記モジュールサポート（１）の輪郭の内側に配置されていることを特 徴とする自動車のドア。 ２．前記ウィンドウリフト（Ｆ）のプーリ（７）の軸（１５）は、ブッシング形 状を有するように形成され、前記モジュールサポート（１）は、前記ブッシング 形状の軸（１５）内にねじ込まれるねじ（１６）の助けによって、前記内側ドア パネル（２）に直接結合されることを特徴とする請求項１に記載の自動車のドア 。 ３．前記内側ドアパネル（２）は、心立要素（１７）を有し、前記 心立要素（１７）は、前記プーリ（７）のブッシング形状の軸（１５）に係合す ることを特徴とする請求項２に記載の自動車のドア。 ４．前記心立要素（１７）は雌ねじを有し、前記雌ねじには、前記ねじ（１６） がねじ込まれることを特徴とする請求項３に記載の自動車のドア。 ５．前記ウィンドウリフトの対応する前記プーリ（７）を備えた前記ガイドレー ル（６）の下側の端部（６’）は、前記モジュールサポート（１）の下側の輪郭 線（８）から突き出ており、対応する前記プーリ（７）を備えた前記ガイドレー ルの上側の端部（６”）は、前記モジュールサポート（１）の輪郭の内側に配置 され、さらに、前記内側ドアパネル（２）の開口（２’）の上側の縁（１０）は 、少なくとも前記ウィンドウリフトのガイドレール（６）の上側の端部（６”） の領域において下向きに開いて、前記ドアチャンバ（５）に向かって突出する湾 曲部（１１）を有し、前記湾曲部（１１）は、前記ガイドレール（６）の上側の 端部（６”）および前記関係付けられたプーリ（７）を収容するようになってい ることを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれかに記載の自動車のドア。 ６．クランプ部（１９’）およびスライド部（１９”）からなる運動ガラス支持 部材（１９）は、その上側位置において前記内側ドアパネル（２）の開口（２’ ）の上側の縁（１０）をＵ字状に包囲することによって、前記クランプ部（１９ ’）は、前記内側ドアパネル（２）の湾曲した領域（１１）および前記外側ドア パネル（４）の間に配置される一方、前記スライド部（１９”）は、戦記モジュ ールサポート（１）、前記内側ドアパネル（２）の湾曲した領域（１１）の間に 配置されることを特徴とする請求項５ に記載の自動車のドア。 ７．前記内側ドアパネル（２）の開口（２’）の上側の縁（１０）は、前記ウィ ンドウガラス支持部材（１９）の上側への運動領域内に切欠（１０’）を有して いることを特徴とする請求項５または請求項６に記載の自動車のドア。 ８．前記内側ドアパネル（２）の開口（２’）の上側の縁（１０）は、その大部 分の長さにおいて連続的に湾曲していることを特徴とする請求項５〜請求項７の いずれかに記載の自動車のドア。 ９．前記内側ドアパネル（２）の開口（２’）の上側の縁（１０）の湾曲部（１ １）は、前記ドアの窓の輪郭（１４）の領域における箱形状の補強部（１３）の 構成要素となっていることを特徴とする請求項５〜請求項８のいずれかに記載の 自動車のドア。 １０．前記プーリ（７）を備えたガイドレール（６）の上側の端部（６”）は、 前記モジュールサポート（１）の上側の輪郭線（８’）から突き出し、前記内側 ドアパネル（２）の後側に配置されていることを特徴とする請求項１に記載の自 動車のドア。 １１．前記モジュールサポート（１）に先付けされた構成要素（２６、２７、２ ８）は、前記モジュールサポート（１）の自動車室内に向けられた側において、 すり鉢状の凹部（２４、２５）内に配置されていることを特徴とする請求項１に 記載の自動車のドア。 １２．前記モジュールサポート（１）が、繊維強化プラスチックから形成されて いることを特徴とする請求項１に記載の自動車のドア。 １３．前記モジュールサポート（１）は、一体形成されており、および／または 取り付けられた衝撃エネルギー吸収領域（２３）を有していることを特徴とする 請求項１に記載の自動車のドア。 １４．前記ウィンドウリフト（Ｆ）のガイドレール（６）は、前記 プーリ（７）の領域の上側および下側において、前記内側ドアパネル（２）に結 合され、前記モジュールサポート（１）、そのすり鉢状の凹部（２４、２５）、 衝撃を吸収する領域（２３）および前記内側ドアパネル（２）によって、その上 側および下側領域の間の結合ブリッジ（２”）により補強され、側方からの衝突 に対して強靱な全体システムを形成することを特徴とする請求項１に記載の自動 車のドア。 １５．前記ウィンドウリフト（Ｆ）のワイヤ（２１）は、それが交差する領域に おいて、ガイドブッシング（２２）内に案内され、前記ガイドブッシング（２２ ）は、固定部（２０）によって保持され、前記固定部（２０）は、前記モジュー ルサポート（１）の前記ドアチャンバ（５）に向けられた側に配置され、保持の ための節（２０’）を有していることを特徴とする請求項１に記載の自動車のド ア。