JPH09506656A - 通気性のクロス状フィルム／不織布複合材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 通気性フィルム(12)と、延伸により薄化されかつ繊維ポリオレフィンウエブ(14)に結合された、該通気性フィルムから作成された通気性、クロス状フィルム／不織布複合材料(10)が、ここに開示される。幾つかの熱可塑性フィルム、例えば線状低密度ポリエチレンフィルムと、例えばポリプロピレン不織ウエブとを熱的に結合することは、これら２種のポリマーの非相容性のために困難である。本発明は、これら２層の一方または両方に結合剤を配合し、それによってこれら２種の層を一緒に熱的に結合することを容易にする。種々の複合材料の製造方法をも開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 通気性のクロス状フィルム／不織布複合材料発明の分野 本発明は通気性フィルムおよび通気性のクロス状フィルム／不織布複合材料並 びにこれらの製法に関するものである。より詳しくは、本発明は通気性フィルム ／不織布ラミネートに関し、該ラミネートは、異なる点において強化クロス状繊 維不織ウエブとラミネートされた、薄い通気性のフィルムを含む。本発明は、強 度、快適性、通気性および液体不透過性が要求され、もしくは必要とされる広範 な領域における適用性を有する。２つの特定の適用領域は、身体手当て用吸収性 物品およびドレープ、ガウンおよび他の関連する外科用備品等を包含する健康手 当て関連物品を含む。身体手当て用吸収性物品の例はオムツ、生理用ナプキン、 失禁用衣類、トレーニングパンツ、包帯等を包含する。本発明の材料は、また衣 料物品の一部または全体を形成するのに使用することもできる。発明の背景 今日の製品の多くは、人造、合成成分を含み、身体手当て用吸収性物品、例え ばオムツがその１例である。今日のオムツは、典型的には幼児の皮膚に隣接して 配置される身体側ライナー材料として、合成繊維不織ウエブを含む。該オムツの 内部には、天然木材パルプ繊維と、合成繊維および超吸収剤との組み合わせから 作ることのできる、吸収性コアがある。コストおよびプラスチックフィルムの液 体不透過性を考慮して、オムツの裏材料または外部被覆は、伝統的にプラスチッ クフィルムから作成されてきた。 プラスチックフィルムは、使用中に液体および他の廃物を保持する上で有効で あるが、同じプラスチックフィルムは、接触した際に快適ではなく、水蒸気を容 易に通さないために、着用者の健康上の観点から、プラスチックフィルムは皮膚 を湿らす傾向があり、結果として幼児をオムツかぶれに、より罹りやすくしてい るという点において、幾つかの欠点をもつ。その解決策の一つは、該オムツの裏 材料として、通常の非多孔性プラスチックフィルムを、通気性のプラスチックフ ィルムに代えることであった。フィルムを通気性にするための多くの方法があり 、その例は穿孔およびフィラーの使用が含まれる。フィラーを使用した場合、該 フィルムはしばしばローラー間で圧潰されて、該フィラーを破壊し、あるいは引 き延ばされて、該ポリマーとその中に埋設された粒子との間に小さなギャップを 生成する。これは、該フィルムの一方の表面から他方の面への曲がりくねった通 路を形成し、結果として水蒸気の逃散用の通路を与え、一方で水または尿等の液 体に対するバリヤーとして機能する。通気性のフィルムを形成するのに、しばし ばポリオレフィンフィルムが使用される。このような用途にとって特に有用なフ ィルムは、有機および／または無機フィラーを含有する線状ポリオレフィンから 作られる。このようなフィラーを含むポリオレフィンフィルムは良好な水蒸気伝 達性を与え、その結果該オムツを着用者にとってより快適なものとする。結果と して、該オムツまたは他の製品内の相対湿度および温度は、通気性材料の使用に よって下げることができる。それにも拘らず、このような通気性フィルムは、冷 たくて湿っぽいという欠点をもつ。というのは、この通気性フィルムが該製品の 外側に水分を通し、水分が該フィルム表面上で容易に凝縮するからである。その 結果、もう一つの解決策として、オムツの該裏材料として不織材料の使用が試み られている。 オムツの該裏材料として使用した場合、繊維不織ウエブは上記のフィルムの問 題を解決するが、このような繊維不織ウエブは、一般的に尿を包含する液体の通 過に対して貧弱なバリヤーを与える。結果として、多くの不織布自体は裏材料と しては不適当である。幾つかの繊維不織ウエブは、特に微細な繊維不織ウエブ材 料の層、例えばメルトブローン(meltblown)層を含む場合には、液体を撥じく点 で他のものよりも良好に機能する。メルトブローン繊維ウエブは、溶融熱可塑性 材料を微細なダイのキャピラリーを介して押出して、フィラメントの溶融糸を形 成することにより形成される。ここで、該溶融糸は次に高速ガスを使用して繊細 化される。得られた繊維は、一般的に極めて小さな径、通常は10μ以下を有し、 かつ生成表面上に、極めて小さな孔構造をもち、液体流動を阻止する傾向をもつ 繊維不織バットとして集められる。これについては、例えばバンチン(Buntin)等 の米国特許第3,849,241 号を参照のこと。しかしながら、メルトブローン層を使 用したとしても、かかる繊維不織布が常に、身体手当て製品用の裏材料として全 く適したものであることは立証されていない。 フィルムおよび繊維不織布両者の上記の欠点に鑑みて、これら両材料を組み合 わせて、一方の材料の強度によって他方の材料の脆弱さを補償することを可能な らしめる試みがなされてきた。通気性フィルムおよび繊維不織布の最良の特性を 組み合わせた例は、フィラーを含む線状ポリオレフィンフィルムとポリプロピレ ンまたはポリプロピレンコポリマーのスパン結合ウエブとの組み合わせである。 これら２つの材料に調和した機能を果たさせるためには、これらの幾分かを相互 に結合または積層する必要がある。多数のフィルムと不織布とを結合する方法が あり、例えば熱および超音波結合、接着、ニードリングおよび縫製を包含する。 液体遮蔽性維持する目的にとっては、ニードリングおよび縫製は一般には、これ らの工程が形成する孔が比較的大きく、従って液体の漏洩を可能とするという事 実から、望ましくない。接着剤および糊の使用は、該通気性フィルムの孔を不当 に閉塞し、かつ生成するラミネートの全体としての剛性を増大する等の、その固 有の理由から望ましいものではあり得ない。該フィルムと繊維不織層との積層は 、比較的完全である必要がある。一般的に、接着剤を使用してフィルムと不織布 とを良好に積層するためには、薄い均一な接着剤層をこれら２つの材料の界面全 体に噴霧する必要があるか、あるいは隔置された間隔で、多量のより局在化され た量の接着剤を使用する必要がある。接着剤の均一な適用は可能であるが、しば しば該フィルムの一方の面上の孔を閉塞して、前に多孔性であった該フィルムを 非−多孔質のものとする恐れがある。これは望ましいものではない。より局所化 された領域に大量の接着剤を使用して、該接着剤で閉塞されるフィルム表面の量 を減じた場合の欠点は、該フィルム／不織布ラミネートが、該高濃度で適用され た接着剤のために剛性となる傾向があることである。従って、熱的な積層技術を 使用することがより望ましいであろう。 熱的な積層は、熱と圧力との使用、例えば加熱パターンをもつロールおよび超 音波を使用する等によって達成できる。これら両技術は、フィルムと不織布とが 同一の材料で作成されている場合には、これらを結合するのに極めて適したもの である。しかしながら、幾つかの場合には、該フィルムを作成するのに使用した ポリマーは、該繊維不織ウエブを作成するのに使用したものと同一ではない。こ れはコストおよび物性両者の理由によるものであり得る。線状低密度ポリエチレ ン(LLDPE)フィルムおよびポリプロピレン不織ウエブがその一例である。これら のポリマーは、少なくとも5gの結合力で、熱的に相互に積層できない点で、熱的 には相互に非相容性である。また、これら２つの層を作成するのに使用した該ポ リマーが同一であり、従って相容性である状況も存在するが、熱的に積層を生じ るためには、該フィルム層中に形成されるはずの穿孔を終了させ、かつしばしば 生成するラミネートを過度に剛性とする程の、多量を熱および圧を使用する必要 がある。結果として、このような非相容性および相容性の材料を、これら２種の 材料の利点並びに熱的な積層工程が利用できるように、熱的に結合するための方 法に対する要求がある。また、得られる生成物に対する需要もある。以下に詳細 に説明されるように、これらの要求は本発明によって満たされる。本発明の概要 ところで、上記の諸欠点は、本発明によって解消された。通気性フィルムおよ び繊維ポリオレフィン不織ウエブと熱的に結合される通気性フィルムから作成さ れた、通気性のクロス状フィルム／不織布複合材料を、本明細書に開示する。上 記材料の加工も本明細書に開示する。 理想的には、熱的結合は、フィルムと不織布層とを積層するために最も望まし い手段の一つである。熱的結合は、該材料が熱的に相容性であることを必要とす る。しばしば、フィルムおよび不織布各々は、問題とする特定の材料の所望の諸 特性を与えるが、相互に容易にはあるいは全く熱的に結合されないポリマーから 作成される。本発明の場合、結合剤が該フィルムに添加されるが、該結合剤は該 積層工程中に感熱かつ感圧性接着剤として機能するので、該結合剤は該繊維不織 ウエブの該ポリオレフィンポリマー部分に対して相容性であることのみが要求さ れる。あるいは、該結合剤を、該繊維不織ウエブの繊維に配合して、該フィルム と該ウエブとの積層を補助することも可能である。これら２つの層を一緒に結合 するのに必要とされる温度は、該フィルムまたは繊維の該ポリオレフィンポリマ ーの融点未満とし、該フィルムまたは繊維の保全性を維持し、結果としてピンホ ール形成の危険性を減じ、かつ該積層工程中の強度を下げることが重要である。 かくして、該フィルムまたは繊維全体が、その全体としての融点に達するのを不 可能とし、これによって得られる複合材料の保全性とバリヤー性とを調和させる ことは、本発明にとって重要である。該結合添加剤および異なる結合パターンを 介しての「局在化(localizing)」熱結合によって、該通気性フィルムの多孔質特 性に対する被害を最小化し、一方同時に該全体としての複合材料またはラミネー トに関する良好な可撓性を維持しつつ、付着を保証する手段が提供される。 本発明の一態様において、該通気性フィルム／不織布複合材料は、まず乾燥重 量基準で、フィルムの全重量に対して、約10〜約68% の支配的に線状のポリオレ フィンポリマーと、約30〜約80% の、約0.5 〜約５μｍの範囲の平均粒径をもつ フィラーと、約２〜約20% の結合剤とを含むブレンドから、フィルムを形成する ことにより生成される。次いで、このフィルムを延伸し、もしくはローラー間で 圧潰して、これを通気性とする。この一旦形成されたフィルムは、24時間につき １m²当たり少なくとも約100gの水蒸気透過率をもつべきである。次に、繊維ポリ オレフィン不織ウエブを、該フィルムと熱的に積層して、ラミネートまたは複合 材料を形成する。このラミネートは、これら２層を相互に剥離するためには、少 なくとも5gの負荷を必要とするものであるべきである。 このフィルム層に対して適した材料は、支配的に線状のポリオレフィンポリマ ー、例えば線状低密度ポリエチレンとフィラー、例えば炭酸カルシウムとを含有 するが、これらに限定されない。該繊維不織ウエブに対して適した材料は、ポリ プロピレン、およびポリオレフィン、例えばポリプロピレン繊維と、線状低密度 ポリエチレン繊維とのブレンド、並びに繊維の外部表面を形成するポリオレフィ ン成分を含む二成分繊維を包含するが、これらに制限されない。 この方法は、まず上記ポリマーの予備押出ブレンドを形成し、次いで該ブレン ドをフィルムに押し出す工程を含む。一旦該フィルムが形成されたら、該フィル ムの該支配的に線状のポリマー部分の融点未満の温度、およびより望ましくは該 結合剤の軟化点未満でもある温度にて、該フィルムを延伸する。延伸することに よって、該フィルムは薄化され、しかも多孔質かつ通気性とされる。一旦延伸さ れた該フィルムは、24時間につき、１m²当たり、少なくとも約100gの水蒸気透過 率をもつべきである。次に、該フィルムを、該フィルムの支配的に線状ポリマー 部分の融点未満の温度にて、該繊維状ポリオレフィン不織ウエブと結合して、ラ ミネートを形成する。更に、望ましい場合には、該フィルム層を、該不織布層と 結合した後に収縮させ、結果として該全体としての複合材料を収縮させ、順次起 伏のある表面およびより嵩高い複合材料を生成することもできる。 一旦形成された該通気性のクロス状フィルム／不織布複合材料は、身体手当て 用吸収性物品用の外部被覆としての用途に限らず、種々の用途をもつ。このよう な物品は、典型的には身体側のライナーと、外部被覆と、これらの間に配置され る吸収性コアとを含む。本発明の材料は、該製品の外表面に面した該繊維不織布 層および該吸収性コアと隣接して配置された該フィルム層と共に、外部被覆とし て使用できる。 これに代わるものとして、熱的結合が望ましいが、該フィルムの全てまたは一 部を形成する該ポリマーおよび支持層が熱的に非相容性である場合、該フィルム 層に加えて、あるいはその代わりに、該繊維不織ウエブ支持層に結合剤を添加す ることができる。この結合剤は該繊維を形成するポリマー混合物に添加すること ができる。該繊維が単一成分繊維である場合には、該結合剤を該繊維全体に添加 することができる。単一成分繊維以外にも、該繊維不織ウエブ支持層を、完全に または部分的に多成分繊維、例えば二成分繊維から形成することも可能である。 二成分繊維の例は、鞘／コア繊維、並列繊維および海島構造繊維を包含するが、 これらに制限されない。更に、二成分繊維は該繊維不織布支持層を形成するのに 使用することもできる。これら繊維形状の全てについて、該繊維の外部表面の少 なくとも一部を形成する該繊維の一部に、該結合剤が該フィルム層の一部と接触 し、かつこれと結合できるように、該結合剤を存在させるべきである。一旦該繊 維不織ウエブ支持層を形成すれば、熱、圧力、熱と圧力、および／または超音波 を利用して、これを熱的に該フィルム層に結合することができる。図面の簡単な説明 第１図は、本発明の通気性の、クロス状フィルム／不織布複合材料の断面図で ある。 第２図は、本発明の通気性の、クロス状フィルム／不織布複合材料の形成方法 を示す模式的な図である。発明の詳細な説明 本発明は、改良されたフィルム／不織布ラミネートを意図し、該ラミネートで は、支配的に線状のポリオレフィンポリマーとフィラーと結合剤とを含み、かつ ポリオレフィンを主成分とする繊維不織ウエブと熱的に結合されるフィルムを利 用する。一例として、伝統的な線状低密度ポリエチレンフィルムと、ポリプロピ レンを主成分とする不織ウエブとは、該ポリマーの非相容性および該フィルムお よび不織ウエブ層を構成する材料の融点のために、熱的に結合しない。本発明は 通気性フィルムを提供し、該フィルムは独特の組成および加工条件のために、ポ リプロピレンを主成分とする不織ウエブと熱的に結合可能である。特定の態様に おいては、線状低密度ポリエチレンと結合剤とのブレンドを使用した通気性フィ ルムは、ポリプロピレン不織ウエブと熱的に結合される。この得られるラミネー トは、一方の外表面上での柔軟なクロス状の感触および良好な水蒸気透過性を包 含する幾つかの特徴を与え、一方で依然として液体の通過に対するバリヤーとし て機能する。更に、該線状低密度ポリエチレンフィルムの高い延伸率および充填 率のために、該フィルムは通気性であり、接触した場合に極めて柔らかく、しか も極めて小さい「ノイズ」、即ち「擦過音」をもたらすに過ぎない。結果的に、 ここで特定したような特定の用途に限定することを意味しないが、本発明のラミ ネートは、オムツ、生理用ナプキン、トレーニングパンツ、失禁用衣料、包帯等 を包含する身体手当て用の吸収性製品のための裏材料としての、特定の用途をも つ。本発明の材料は、また衣料用物品全体またはその一部を形成するのに利用す ることもできる。更に、本発明の材料は、外科用ドループ、ガウン、スクラブ洗 顔料、靴カバー、フェースマスクおよび帽子等の病院用備品の全体またはその一 部を形成するのに利用できる。結局、これらおよびその他の用途は本発明の範囲 内に入るものと考えるべきである。 もう一つの態様においては、該結合剤は該繊維不織ウエブ、特に該不織ウエブ を構成する複数の該繊維の外部表面の少なくとも一部を形成する該ポリマーブレ ンドに添加することができる。結果として、さもなくば熱的に非相容性である２ つの層を熱的に結合または積層するためのもう一つの手段を提供することができ る。得られるラミネートは、また上に概説した用途に対しても適しているはずで ある。 第１図を参照すると、最も基本的な形態としての、本発明の複合材料またはラ ミネート10は、フィルム層12および繊維ポリオレフィン不織ウエブ製の快適性か つ支持用の層14を含み、これらは相互に熱的に結合されている。これは本発明の 最も基本的な構成であるが、必要ならば付随的な材料層を該複合材料10に添加し て、多層複合材料を形成できる。例えば、第二の繊維ポリオレフィン不織ウエブ （図示せず）を該フィルム層12の該第一の繊維ポリオレフィン不織ウエブ14とは 反対側に結合することができる。 該フィルム層12は３つの基本的な成分を含み、その第一は支配的に線状ポリオ レフィンポリマー、例えば線状低密度ポリエチレンであり、その第二はフィラー であり、また第三は結合または粘着剤である。これら３種の成分を一緒に混合し 、加熱し、次いで当業者には公知の、吹込成形および流し込み成形を包含するフ ィルム製造法の任意の一つを利用して、フィルムに押し出す。該フィルムの通気 能および該繊維ポリオレフィン不織ウエブの快適層14との熱的結合能を大幅に妨 害しない限り、他の添加剤および成分を該フィルム層に添加することができる。 一般的に、乾燥重量基準で、該フィルムの全重量に基づき、該フィルム層は約10 〜約68重量％の支配的に線状の熱可塑性ポリマーと、約２〜約20重量％の結合剤 および約30〜約80重量％のフィラーを含むであろう。より具体的な態様では、該 フィルムは更に０〜約68重量％の他のポリオレフィン、例えばポリプロピレンを 含む。 適当量の結合剤を該線状低密度ポリエチレンとブレンドした場合には、線状低 密度ポリエチレン(LLDPE)が、フィルムベースとして全く良好に機能することが 分かった。しかしながら、任意の支配的に線状のポリオレフィンポリマーが本発 明において利用できると考えられる。本明細書で使用する用語「線状低密度ポリ エチレン」とは、エチレンと、より高級なα−オレフィンコモノマー、例えばC₃ -C₁₂およびその組み合わせとのポリマーを含むことを意味する。「支配的に線状 」なる用語は、主ポリマー鎖が線状であって、1000エチレン単位当たり約５未満 の長鎖分枝をもつことを意味する。長鎖分枝は、C₁₂を越える炭素鎖を含むであ ろう。コモノマーを含むことにより、非弾性の短鎖分枝(C₃-C₁₂)である支配的に 線状のポリオレフィンポリマーは、典型的には1000エチレン単位当たり20未満の 短鎖に制限され、弾性ポリマーについてはこれは20以上である。支配的に線状の ポリオレフィンポリマーの例は、線状ポリオレフィン、例えばエチレン、プロピ レン、1-ブテン、4-メチル−ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテンおよびそれ以上 のオレフィンのポリマー並びにこれらモノマーのコポリマーを包含するが、これ らに制限されない。更に、エチレンと他のオレフィン、例えばペンテン、ヘキセ ン、オクテン、デセン等とのコポリマーも、支配的に線状の熱可塑性ポリマーの 例であろう。 本発明の主な目的は、このような支配的に線状のポリオレフィンポリマーから 作成した通気性フィルムを、繊維ポリオレフィン不織ウエブに、個々の層および 特に該フィルム層の保全性を破壊しないように、熱的に結合する手段を提供する ことである。結合剤を該フィルムポリマーブレンドに、特定の範囲で添加するこ とにより、該フィルムと不織布とは低温および／または圧力にて、低割合の全体 としての結合領域で、結合できる。更に、非相容性のフィルムと不織ウエブ、例 えばLLDPE フィルムとポリプロピレン不織ウエブとを、今や効果的に積層するこ とができる。一旦形成されたこのラミネートは、依然極めて柔軟であり、かつ一 般的に適当な積層を達成するための過度の結合により生ずる、意図されていない 穿孔が防止される。相容性であるべきLLDPE フィルムとポリプロピレン不織ウエ ブとに関連して、該LLDPE フィルムの融点またはそれ以下の温度にて、また約15 ％の全体としての結合領域をもつように熱的に結合でき、かつ得られるラミネー トが、以下に詳述する結合強度テストを利用して測定した場合に、これらの層を 剥離するのに少なくとも5gの負荷を必要とするのに十分な強度をもつことが望ま しい。該フィルムポリマーブレンドに結合剤を添加することにより、このことが 可能となる。本明細書で使用する用語「結合剤」とは、該フィルムポリマーブレ ンドに配合した場合に、該フィルムポリマーブレンド中の主成分としての支配的 に線状の熱可塑性ポリマー成分の融点よりも少なくとも５°Ｆ低い温度にて、該 フィルム層と該不織布層との結合を可能とするであろう添加剤を意味し、ここで 該「主成分」ポリマーとは線状低密度ポリエチレンである。更に、得られたラミ ネートの結合強度または剥離強度は少なくとも5gであるべきである。 結合剤は、また粘着性樹脂と呼ぶことも可能であり、またキーファー(Kieffer )等の米国特許第4,789,699 号で論じられている。その内容全体を本発明の参考 文献とする。本発明の該結合剤の目的は、該フィルムと不織層との低温での結合 を可能とすることにある。結合剤の例は、水添炭化水素樹脂、例えばレガレッツ (REGALREZ:登録商標)系の粘着剤およびアルコン(ARKON: 登録商標)Ｐ系の粘着剤 を包含する。レガレッツ粘着剤は、デラウエアー、ウイルミントンのハーキュル ス社(Hercules，Incorporated)から入手できる。レガレッツ粘着剤は著しく安定 な、淡い色をもつ、低分子量の非極性樹脂である。グレード(Grade)3102は軟化 点102 R&B ℃、21℃における比重1.04、149 ℃における溶融粘度100 ポアズおよ びガラス転移点Tg51℃をもつといわれている。レガレッツ1094粘着剤は軟化点94 ℃、21℃における比重0.99、126 ℃における溶融粘度100 ポアズおよびガラス転 移点Tg33℃をもつといわれている。グレード(Grade)1126は軟化点126 ℃、21℃ における比重0.97、159 ℃における溶融粘度100ポアズおよびガラス転移点Tg65 ℃をもつといわれている。 アルコンＰ系樹脂は、イリノイ、シカゴのアラカワケミカル社(Arakawa Chemi cal(U.S.A.)，Incorporated)によって石油炭化水素樹脂から製造された合成粘着 性樹脂である。例えば、グレード(Grade)P-70 は軟化点70℃を、グレードP-100 は軟化点100 ℃を、およびグレードP-125 は軟化点125 ℃を有する。 ゾナテック(ZONATEC: 登録商標)501 ライト樹脂はもう一つの粘着剤であり、 これはフロリダ、パナマシティーのアリゾナケミカル社(Arizona Chemical Comp any)によって製造されている、軟化点 105℃を有するテルペン炭化水素である。 イーストマン(EASTMAN: 登録商標)1023PL樹脂は、テキサス、ロングビューのイ ーストマンケミカル社(Eastman Chemical Company)から入手できる軟化点150-15 5 ℃の、アモルファスポリプロピレン粘着剤である。 一般的に、結合剤の他の例はポリアミド類、エチレンコポリマー例えばエチレ ン酢酸ビニル(EVA)、エチレンエチルアクリレート(EEA)、エチレンアクリル酸(E AA)、エチレンメチルアクリレート(EMA)およびエチレンn-ブチルアクリレート(E NBA)、ウッドロジンおよびその誘導体、炭化水素樹脂、ポリテルペン樹脂、アタ クチックポリプロピレンおよびアモルファスポリプロピレンを包含するが、これ らに制限されない。同様に結合剤の例として含まれるものとしては、通常エチレ ン−プロピレンゴム(EPR)として知られる支配的にアモルファスのエチレンプロ ピレンコポリマーおよび強化ポリプロピレン(TPP)と呼ばれる一群の材料および オレフィン系熱可塑性ポリマー（これには、ポリプロピレンまたはポリプロピレ ン／ポリエチレンブレンド中で、反応器内多段重合によって、EPR が機械的にあ るいは分子的に分散されている）が挙げられる。 結合剤または粘着剤の上記リストは、例示のみの目的で与えられ、本発明の範 囲を何等限定することを意味するものではないと理解すべきである。他のフィル ムおよび／または繊維ポリマーと混合可能であり、該フィルムまたは繊維ブレン ドの該主要な支配的に線状の熱可塑性ポリマー成分の融点よりも少なくとも５℃ 低い温度にて、該フィルム層と該不織布層との結合を可能とし、かつ該層間に結 合を形成し、該結合が該層を分離するのに少なくとも5gの負荷を必要とするよう な、任意の結合剤が、本発明の目的にとっての結合剤であると考えられる。一般 的に、該結合剤は、該フィルムの全重量の約２〜約20％を構成するであろう。こ の範囲外の重量％を使用することも可能であるが、より高い割合において、該フ ィルムの通気性は、身体手当て用吸収性物品の構成に対しては、一般的に望まし くない程に弱められてしまう。 主として線状のポリオレフィンポリマー及び結合剤の他に、フィルム層はまた フィラーを含む。本明細書に使用される“フィラー”という用語は、フィルムポ リマー押出ブレンドに添加でき、かつ押出フィルムと化学的に干渉せず、または 悪影響しないが、フィルム中に一様に分散し得る粒状物及びその他の形態の材料 を含むことを意味する。一般に、フィラーは粒状形態であり、通常、約0.1 〜約 ７ミクロンの範囲の平均粒子サイズを有する或る程度の球形を有するであろう。 有機フィラー及び無機フィラーの両方が本発明の範囲内に意図されている。但し 、それらがフィルム形成方法、得られるフィルムの通気性または繊維のポリオレ フ ィン不織布またはコンフォート(comfort)層に熱結合するその能力に干渉しない ことを条件とする。フィラーの例として、炭酸カルシウム(CaCO₃)、種々のクレ ー、シリカ(SiO₂)、アルミナ、硫酸バリウム、炭酸ナトリウム、タルク、硫酸マ グネシウム、二酸化チタン、ゼオライト、硫酸アルミニウム、セルロース型粉末 、ケイソウ土、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、カオリン 、マイカ、カーボン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム 、パルプ粉末、木粉末、セルロース誘導体、キチン及びキチン誘導体が挙げられ る。 先に記載されたように、フィルムはフィルム形成にくわしい者に知られている 通常の方法のいずれか一つを使用して形成し得る。主として線状のポリオレフィ ンポリマー、結合剤及びフィラーは先に概説された所定の範囲の適当な比率で混 合され、次いで加熱され、フィルムに押出される。フィルムの水蒸気透過率によ り反映されるような一様な通気性を得るために、フィラーはポリマーブレンド、 ひいてはフィルムそれ自体中に一様に分散されるべきである。本発明の目的のた めに、フィルムは実施例に関して以下に概説される試験方法を使用して計算して 少なくとも100g/m²/24時間の水蒸気透過率を有する場合に“通気性”である。一 般に、フィルムが一旦形成されると、それは約100g／平方メートル未満の単位面 積当たりの重量を有し、そして延伸し薄化した後に、単位面積当たりのその重量 は約35g／平方メートル未満、更に望ましくは約18g／平方メートル未満であろう 。 以下の実施例に使用したフィルムはインフレートフィルムであったが、その他 の型のフィルムがまた本発明の範囲内であると考えられ、但し、形成技術がフィ ラー入りフィルムと適合性であることを条件とする。最初に形成されたフィルム は一般に厚すぎて、しかもあまりにやかましい音をたてる。何となれば、それは 揺すられる時に“擦過”音を出す傾向があり、しかもフィルムがその水蒸気透過 率により測定して充分な通気性を未だ有しないからである。それ故、フィルムは 主として線状の熱可塑性ポリマーの融点より少なくとも約５℃低い温度に加熱さ れ、次いでその初期の長さの少なくとも約2.5 倍まで延伸されてフィルムを薄く し、それを多孔質にする。更に望ましくは、フィルムが延伸中に加熱される温度 はまた結合剤の軟化点より低い。幾つかの結合剤につき、軟化点が或る範囲とし て示される。その結果、“軟化点より低い加熱”はその範囲に示された最高の温 度より低い温度であろう。 薄化方法の付加的な特徴はフィルムの不透明度の変化である。形成される際に 、フィルムは比較的透明であるが、延伸後に、それは不透明になる。加えて、フ ィルムは延伸プロセス中に配向されるようになるが、それはまた軟質になり、そ れは延伸前に有する“擦過音”程度を有しない。これらの因子の全て及び少なく とも100g/m²/24時間の水蒸気透過率を有するという要望を考慮して、フィルムは 身辺保護吸収剤製品用途につき約35g／平方メートル未満、更に望ましくは約18g ／平方メートル未満の単位面積当たりの重量を有するような程度まで薄くされる べきである。 繊維不織コンフォート層14はポリプロピレンの如きポリオレフィン繊維からつ くられる。実施例において、不織ウエブはポリプロピレンスパンボンドウエブで あるが、その他のポリオレフィン繊維がまた使用し得る。異なるポリオレフィン 繊維並びにポリオレフィン繊維と非ポリオレフィン繊維のブレンド、例えば、ポ リエチレンシース／ポリプロピレンコアー２成分繊維及びポリエステル繊維を含 む繊維のブレンドまたは混合物がまた可能である。また、天然繊維が繊維不織ウ エブ中に含まれていてもよい。特別な繊維型として、単一成分繊維及び多成分繊 維、例えば、並んだ繊維、シース／コアー繊維及び海中島(island-in-the-sea) ２成分繊維が挙げられる。繊維は直線であってもよく、またけん縮されていても よく、中空または中実であってもよい。それらはビローバル(bilobal)断面、ト リローバル断面及び“Ｘ”断面を含む一般に円形または非円形の断面を有してい てもよい。繊維長さはステープル繊維のように短くてもよく、またはスパンボン ド繊維及びメルトブロー繊維のように長くてもよい。繊維厚さは所望の性質に依 存するであろう。細い繊維は軟質の不織ウエブを生じ、一方、太い繊維は更に大 きい強度及びレジリエンスを与えるであろう。また、繊維直径のブレンドが使用 し得る。身辺保護吸収剤製品用途につき、繊維直径は典型的には約１〜約５デニ ールの範囲であろう。本発明の目的のために、“ポリオレフィンをベースとする 繊維不織ウエブ”及び“繊維ポリオレフィン不織ウエブ”は、ウエブ中の繊維の 表面積の少なくとも約50％がポリオレフィンを構成する繊維不織ウエブを総称す る。 種々の不織ウエブ形成方法が本発明とともに使用し得る。例として、エアーレ イイング及び湿式レイイング、ステープル繊維のカード加工及び結合、溶液スピ ニング、メルトブローイング及びスパンボンディング方法が挙げられるが、これ らに限定されない。以上の方法の全てが当業者に公知である。スパンボンドポリ プロピレンウエブが本発明により特に良く作用する。スパンボンドウエブはApp- elの共有の米国特許第4,340,563 号の教示に従ってつくることができ、この特許 が参考として本明細書にそのまま含まれる。スパンボンド材料はスピナレット中 の複数のキャピラリー中を溶融熱可塑性材料をフィラメントとして押出し、次い で押出されたフィラメントの直径を、例えば、引出し延伸またはその他の公知の スパンボンディング機構により減少することによりつくられる。 繊維不織ウエブコンフォート層14が一旦形成されると、それは強度及び保全性 を加えるために予備結合し得る。実施例に使用されたポリプロピレンスパンボン ドウエブは、１平方インチ当たり約100 〜300 の結合点の結合密度を使用して約 15％の表面結合面積で点結合パターンを使用して予備結合された。また、この範 囲外の上下の結合密度が使用でき、その特定の密度は個々の結合点のサイズに依 存する。 本発明の通気性の布状のフィルム／不織複合材料10を形成するために、フィル ム層12及び繊維ポリオレフィン不織層14が互いに接触され、次いで図面の図２に 示されるような結合装置16を使用して一緒に熱結合される。典型的には、フィル ムは押出され、延伸され、薄くされ、次いでロール20で巻き取られ、その後に複 合材料に組み込まれるであろう。また、フィルムは未延伸状態でロールに巻き取 られ、次いでそれがそのプロセスに供給される際に延伸され、薄くされ得る。更 に別法として、フィルムが形成され、インラインで延伸し得る。 また、繊維不織ウエブは予備形成され、供給ロール22から結合プロセスに巻き 出され得る。また、それはまたインラインで形成し得る。フィルム12及び不織ウ エブ14が同じ速度でボンダー16に供給される場合、比較的二次元である複合材料 10が形成されるであろう。また、複合材料10は収縮させられ、それにより波状の 更に厚い更に三次元の構造を生じることができる。この収縮を生じる一つの方法 は、層の一つを加速し、かつ／または減速することによるように二つの層の一つ を結合プロセス中に張力下に置き、その結果、それが一時的に延伸または膨張さ れることである。結合が一旦完結されると、延伸力または減速力が除かれ、複合 材料が収縮し、それにより波形を生じる。別法はフィルム層内の配向された線状 ポリオレフィン分子のストレス状態を使用することである。熱をフィルム層12に 適用することの結果として、それはしばしば収縮しようとするであろう。それ故 、複合材料10がボンダー16における複合材料の速度よりも小さい速度で巻取ロー ル18で巻き取られる場合、フィルムは弛緩し、それにより波形を生じる。 二つの層の一緒の熱結合は少なくとも二つの方法により行い得る。最初の方法 は加熱され、型押された結合ロールによるように熱及び圧力を使用することであ る。両方のロールが型押されていてもよく、または一方が型押され、他方が平滑 であってもよい。ロールの一方または両方が加熱されてもよく、または二次熱源 が使用されてもよい。条件が指示する場合、ロールの一方が冷却されてもよい。 いずれにしても、フィルム中の結合剤が二つの層を一緒に結合するように粘着性 になるように熱が調節されるべきであり、その間にその温度をフィルム中の主と して線状のポリオレフィンポリマーの融点よりも少なくとも約５℃低く維持する 。“主として”は、ブレンドされたフィルムポリマー中に一種より多い主として 線状のポリオレフィンポリマーがある場合に、主として線状のポリオレフィンポ リマーがフィルムの合計重量の最高の重量％を有することを意味する。 結合パターン及び面積は特別な最終用途に応じて変化し得る。好適な結合パタ ーンとして、点結合、連続ライン、装飾パターン及び以上の組み合わせが挙げら れる。結合面積は所望される積層の程度に依存するであろう。身辺保護吸収剤製 品用途に関して、結合は二つの層を離層するのに少なくとも５ｇの負荷を必要と するのに充分であるべきである。 結合の第二の方法は超音波結合であり、これはまた当業者に公知である。ここ で再度、アンビルロールは上記の結合パターンのいずれかで設計し得る。 一旦形成された複合材料は種々の用途に使用でき、そのすくなからぬ用途は身 辺保護吸収剤製品の外部カバーである。このような製品は典型的にはボディ側ラ イナー、吸収コアー及び裏材料層または外部カバーを含む。本発明の材料は外部 カバーとして使用でき、繊維不織ウエブ層が製品の外部に面し、フィルム層が吸 収コアーに面する。しばしば、外部カバー及びボディ側ライナーは、吸収コアー を封入するように互いに接合される。しばしば、ボディ側ライナーはまた繊維ポ リオレフィン不織ウエブからつくられる。その結果として、結合剤のために、フ ィルム層及びボディ側ライナーは本発明の複合材料の二つの層と同じ様式で一緒 に熱シールし得る。 以上の説明において、結合剤がフィルム層12に添加されてそれを繊維不織ウエ ブコンフォート兼支持層14と適合性にした。しかしながら、結合剤を支持層14の 繊維に添加することがまた可能である。 前記のように、繊維形成層14は短いステープル繊維またはスパンボンドウエブ 及びメルトブローウエブのように更に長い連続繊維であってもよい。あらゆる場 合に、直線のポリオレフィン繊維の場合のように単一ポリマーから、または２成 分繊維の如き多成分繊維から繊維をつくることが可能である。両方の型の繊維の 場合、結合剤は繊維の外表面に存在することが必要であり、その結果、フィルム と不織層の間の結合が得られる。直線の繊維、例えば、ポリエチレン繊維の場合 、結合剤はポリエチレンプレミックスに添加され、繊維に押出し得る。２成分繊 維に関して、結合剤は繊維の露出表面で終端するポリマーの一つに添加される必 要がある。シース／コアー繊維の場合、これはシース部分であり、一方、並んだ 繊維の場合には、結合剤はポリマーの一方または両方に添加し得る。何となれば 、それらは両方とも繊維の外表面として露出されるからである。 一般に、結合剤は、繊維のその部分を形成するのに使用されるブレンドまたは 混合物の合計ポリマー重量を基準として、それが添加されているポリオレフィン 繊維ポリマーの約２〜約20％の重量％で存在すべきである。こうして、直線のポ リエチレン繊維中で、ポリマー混合物は約２〜約20重量％の結合剤及び約80〜約 98重量％のポリエチレン（繊維ポリマー混合物中に付加的な材料が存在しない場 合）を構成するであろう。２成分繊維または多成分繊維に関して、その％はその 特別な成分につき混合物の合計重量を基準とするであろう。加えて、例えば、繊 維が並んだポリエチレン／ポリプロピレン繊維であった場合、結合剤は個々の成 分の夫々につき同じ重量％の範囲内で、即ち、個々の繊維ポリマー成分の夫々に つき合計重量の約2〜約20重量％で、両方のポリオレフィン成分に添加し得る。 同じ不織ウエブ中で異なる型及び組成の繊維をブレンドすることが可能である ので、ウエブ中の全ての繊維がそれらの外表面中に存在する結合剤を必ずしも有 するとは限らない。但し、結合がこれらの層を互いに分離または離層するのに少 なくとも５ｇの負荷を必要とするように、フィルムと不織層の間の充分な結合が 得られることを条件とする。繊維不織層中の少なくとも50重量％の繊維が上記の 様式で結合剤を使用する場合に、これが典型的に起こるべきである。最後に、結 合剤及び結合条件を選択する際に、フィルム層中のポリオレフィンの融点より低 い温度で結合を可能にする結合剤が選択されるべきである。 本発明の熱結合性を実証するために、幾つかの試料を以下に示すようにして調 製した。試料の多くを二つの層の間の結合強さ並びにフィルムに関する水蒸気透 過率(WVTR)につき試験し、そして複合材料について実施例４において試験した。 WVTR及び結合強さを計算するための試験方法を以下に示す。水蒸気透過率 試料材料に関する水蒸気透過率(WVTR)をASTM規格E96-80に従って計算した。直 径３インチの寸法の円形試料を試験材料及び対照（これはニュージャージー、サ マービルのヘキストセラニーズ社からのセルガード（商標）2500フィルムの片で あった）の夫々から切断した。セルガード（商標）2500フィルムは微孔質ポリプ ロピレンフィルムである。５種の試料を夫々の材料につき調製した。試験皿はペ ンシルバニア、フィラデルフィアのスウィングーアルバート インストルメント 社により分配された番号60-1蒸気圧計パンであった。水100mm を夫々の蒸気圧計 パンに注入し、試験材料及び対照材料の個々の試料を個々のパンの開いた上部を 横切って置いた。スクリュー−オン フランジを締めてパンの端部に沿ってシー ルを形成し、約33.17 平方センチメートルの露出面積を有する直径6.5 センチメ ートルの円の上で関連試験材料または対照材料を周囲大気に露出させた。パンを 強制空気オーブン中に100°F(32℃)で１時間いれて平衡にした。そのオーブンは 内部の水蒸気蓄積を防止するためにその中に外部空気を循環する一定温度のオー ブンであった。好適な強制空気オーブンは、例えば、イリノイ、ブルーアイラン ドのブルーＭエレクトリック社により分配されたブルーＭパワー−０−マチッ ク60オーブンである。平衡の完結後に、パンをオーブンから取り出し、計量し、 直ちにオーブンに戻した。24時間後に、パンをオーブンから取り出し、再度計量 した。予備試験水蒸気透過率値を以下のようにして計算した。 試験WVTR＝（24時間にわたる重量損失グラム数）x 315.5 g/m²/24 時間 オーブン内の相対湿度は特に調節しなかった。 100°F(32℃)周囲相対湿度の前もってセットした条件下で、セルガード（商標 ）2500対照のWVTRを測定したところ24時間で5000g/m²であった。それ故、対照試 料を夫々の試験で実験し、下記の数式を使用して予備試験値をセットした条件に つき修正した。 試験WVTR＝（試験WVTR／対照WVTR）x 5000 g/m²/24時間 (g/m²/24時間)結合強さ フィルム層と繊維不織コンフォート層の間の結合強さを試験するために、離層 強さ試験または剥離強さ試験を種々の材料の試料に対して行った。材料の２イン チｘ約６インチの試料を切断し、次いで短い端部の一方で手で離層して端部を生 じ、これをエデン プライリイ、MNのMTS システムズ社により製造されたシンテ ック（商標）／２コンピュータ統合試験系のジョー内に置くことができた。ジョ ー間隙を100mm のスパンにセットし、ジョーが65mmを移動できるように充分な材 料を積層状態で残した。ジョーが10mm膨張される前に試料が離層を開始するよう に試料をジョー中に配置した。クロスヘッド速度を300mm/分にセットし、次いで データを10mmの開始点と65mmの終点の間で記録した。記録されたデータは、二つ の層を分離するのに必要な剥離強さまたは負荷（グラム数）及び標準インデック ス（グラム数）を最高値、最小値及び平均値で示した。 実施例実施例１ ３種の通気性フィルム／不織ラミネートを調製し、評価してフィルムの水蒸気 透過率及び全体の複合材料の結合強さに関する結合剤の添加の影響を測定した。 最初に、種々のポリマーブレンドを含む３種の通気性フィルムを調製し、次いで フィルムの夫々を15％の結合面積で予備結合された約２デニールの0.5 オンス／ 平方ヤード(17gsm)のポリプロピレンスパンボンド不織ウエブ材料の片に結合し た。フィルム配合物の夫々は、合計重量％基準で、１ミクロンの平均粒子サイズ 及び７ミクロンのトップカットを有する65％のイングリッシュ・チャイナ・スー パーコート炭酸カルシウム(CaCO₃)を含んでいた。炭酸カルシウムをアラバマ、 シラコウガにあるECCAカルシウム・プロダクツ、ECC インターナショナルの部門 から入手した。炭酸カルシウムを1:4 の重量比でブレンドしたダウレックス（商 標）2517線状低密度ポリエチレンとダウレックス（商標）2532線状低密度ポリエ チレンのブレンドからつくられた15〜25重量％の線状低密度ポリエチレンとブレ ンドし、その結果、ブレンドのメルトインデックスは10M.I.(190°F で10分間) であった。ダウレックス（商標）ポリマーをミシガン、ミッドランドにあるダウ ケミカルU.S.A.から入手した。配合物の残りの10〜20重量％はデラウェア、ウィ ルミントンのハイモント、USA からのハイモントKSO51Pポリプロピレン系ポリマ ーを含んでいた。KSO51Pポリマーはオレフィン性熱可塑性エラストマーまたはTP O 多工程リアクター生成物（無定形エチレンプロピレンランダムコポリマーが主 として半結晶性高ポリプロピレンモノマー／低エチレンモノマー連続マトリック ス中に分子分散されている）である。無定形成分は、それが約55℃で軟化し始め る際に粘着付与剤または結合剤として作用する。下記の表Ｉに示されるように、 試料１は65％の炭酸カルシウム、10％のKSO51Pポリマー及び25％の線状低密度ポ リエチレンを含んでいた。試料２は65％の炭酸カルシウム、15％のKSO51Pポリマ ー及び20％の線状低密度ポリエチレンを含んでいた。第三の試料は65％の炭酸カ ルシウム、20％のKSO51Pポリマー及び15％の線状低密度ポリエチレンを含んでい た。３種の配合物の夫々を約1.7 のブローアップ比で375°F(191℃)の溶融温度 でフィルムにブロー成形して約1.25ミル(50gsm)の未延伸ゲージを有するフィル ムを製造した。続いてフィルムの夫々を3xの延伸比及び140°F(60℃)の温度で機 械方向配向(MDI)ユニットで延伸した。得られるフィルムは下記の表Ｉに示され た水蒸気透過率データにより示されるように通気性であり、かつ約14g/平方メー トルの基本重量を有していた。 表Ｉからわかるように、結合剤（この場合、約55℃付近で軟化し始めるハイモ ントKSO51Pポリマーの無定形エチレンプロピレンコポリマー部分）の量を増大す るにつれて、水蒸気透過率が減少した。しかしながら、逆に、粘着付与剤または 結合剤の増加につれて、試料は剥離強さの増大を示し、こうして離層に対して一 層抵抗性であった。結合剤が添加されたとすると、目視観察がフィルム加工の容 易さ及びフィルムを機械方向に延伸する能力につきなされた。表Ｉは、フィルム 加工性がフィルム押出前ブレンドに添加される結合剤の％にもかかわらず良好で あったことを示す。しかしながら、対照的に、フィルム中の結合剤の量が増加さ れるにつれて、延伸性の直接の増加が観察された。試料１において、フィルムを 機械方向に延伸する能力はかなり良く、一方、試料３では、延伸性が優秀であっ た。フィルムの夫々を、約15％の結合面積で不連続結合パターンを使用して20ポ ンド／平方インチ(1.41 kg/cm2)のニップ圧力で100 フィート／分(30.5 m/分)の 速度で17 gsm(0.5 osy)のポリプロピレンスパンボンド不織ウエブに積層した。 パターンロールの温度を250°F(121 ℃)に保ち、一方、平滑なアンビルロール（ これはフィルムと直接接触する）の温度は160°F(71℃)であった。 表Ｉ中のデータにより証明されるように、本発明の全ての３種の試料は優れた 水蒸気透過率及び優れた結合強さを有していた。試料は、わずかに15％の結合面 積を使用して層を剥離するのに24〜27g の負荷を必要とした。加えて、身辺保護 吸収剤製品用の外部カバーとして本発明の材料を使用する時にバリヤー特性を悪 化するようなフィルム層の穴はなかった。実施例２ この実施例において、上記の実施例１の試料１に関して記載されたフィルム配 合物を使用して、延伸温度の効果を評価した。KSO51Pポリマー中の無定形成分の 徐々の軟化は、それが性質上接着剤のようになるにつれて、樹脂マトリックスと 炭酸カルシウム粒子の表面の間の界面でポリマーブレンドの完全な破損に干渉す るものと考えられた。これを確かめるために、フィルムの試料を146°F(63℃)〜 186°F(86℃)の種々の温度で３倍に延伸し、即ち、１メートルの試料を３メート ルまで延伸する。延伸温度が上昇するにつれて、おそらく少なくかつ／小さい細 孔が炭酸カルシウム粒子付近でフィルム中に形成されるので、水蒸気透過率が低 下した。表IIに示されるように、延伸温度の上昇は線状低密度ポリエチレン分子 の更なる易動度を可能にし、それにより延伸の容易さを改良した。温度が146°F (63℃)から186°F(86℃)まで上昇するにつれて、延伸の容易さが増大した。177 °F(81℃)〜186°F(86℃)で、フィルムの分子中に極度の配向があることが明ら かであり、こうしてフィルムは更に大きな裂け及び機械方向に引き裂ける大きな 傾向を示した。その結果として、WVTR、加工性及びフィルムの機械的性質のバラ ンスが適当な延伸温度を選択することにより最適化し得ることがわかる。最適の 延伸性及び通気性は、延伸がフィルムブレンド中の主として線状のポリオレフィ ンポリマーの融点より低く、かつ結合剤の軟化点付近の温度で行われる時に得ら れる。 実施例３ 実施例１及び２において、乾燥基本重量で全ての試料は65％の炭酸カルシウム 、15〜25％の線状低密度ポリエチレン及び10〜20重量％のハイモントKSO51Pポリ プロピレン系ポリマー樹脂（これは粘着付与剤または結合剤として無定形エチレ ンプロピレンランダムコポリマーを含む）を含んでいた。実施例３において、65 重量％の炭酸カルシウム及び30重量％の線状低密度ポリエチレンをブレンドした 。表III により示されるように、基本ブレンドに５重量％の一連の認められる粘 着付与剤または結合剤を添加した。結合剤はリーガルレッツ（商標）1094、3102 及び1126結合剤並びにゾナタック（商標）501L及びイーストマン（商標）1023PL 結合剤を含んでいた。加えて、実施例１の試料２からのフィルム配合物をまた実 施例１に関して記載されたのと同じ様式でフィルムに成形した。フィルムの夫々 を約1.5 ミル(60gsm)のゲージに対し1.7 のブローアップ比でブロー成形した。 フィルムを146°F(63℃)でそれらの初期の長さの３倍(3x)に機械方向に延伸した 。この延伸温度は主として線状のポリオレフィンポリマーの融点(235°F/113℃) より下であった。続いてフィルム試料を実施例１に記載されたのと同じポリプロ ピレン不織ウエブに同じ条件下で約15％の全結合面積で積層した。パターンロー ルの温度を250°F(121℃)に保ち、一方、平滑なアンビルロール(これはフィルム と直接接触する)の温度は160°F(71℃)、175°F(79℃)、185°F(85℃)及び195° F(91℃)の温度で実験した。結合強さを４つの結合温度の夫々で夫々のフィルム ／不織ラミネートにつき測定した。加えて、フィルムの夫々に関する水蒸気透過 率を測定し、フィルム加工及び延伸の容易さを目視で観察した。結果を下記の表 III に示す。 ハイモントKSO50 結合剤は二つの層の間で最良の結合強さを示したが、それは フィルムの15重量％を構成し、一方、その他の結合剤はわずかに５重量％を構成 したことが注目されるべきである。結合温度を上昇するにつれて、結合剤の殆ど が増大された結合を与えたが、結合剤の幾つかは185°F でピークであり、次い で195°F で結合強さの点で次第に減少し始めた。フィルムの加工性は全ての結 合剤で良好〜優秀であったが、ハイモントKSO50 結合剤を使用するフィルムの機 械方向の直接の延伸はかなり良いものにすぎなかった。全てのフィルムが良好な 水蒸気透過率を示した。実施例４ 実施例４において、通常のポリエチレンフィルム（対照）に代えておむつ外部 カバーとして本発明の通気性の布状フィルム／不織複合材料を使用して臨床上の 研究を行って皮膚水和を減少する有効性を測定した。おむつを対照外部カバーで つくり、また実施例１の試料２のフィルム／不織ラミネートでつくった。複合材 料のフィルム層は4300 g/m²/24時間の水蒸気透過率(WVTR)を有し、複合材料は41 00 g/m²/24 時間のWVTRを有していた。対照おむつの単一層の厚さ1.2 ミルのポ リエチレンフィルムは約40〜50g/m²/24時間のWVTRを有していた。 おむつの夫々を合成尿60mlで攻撃し、次いで試験参加人の前腕付近に固定した 。所定の時間間隔で、水損失を測定して皮膚水和のレベルを測定した。試験結果 に基いて、本発明の複合材料を使用するおむつの下の着用者の皮膚の皮膚水和を 測定したところ、対照おむつよりもかなり低く、それにより、通気性を依然とし て維持し、皮膚水和を低下するとともに、層間の有効な結合が得られたことを実 証した。 以上の実施例からわかるように、本発明の材料は層間の良好な接着により通気 性の布状フィルム／不織複合材料を提供する。不織層は薄い通気性のフィルム層 を強化するように作用し、そして複合材料がおむつの如き身辺保護吸収剤製品の 外部カバーとして使用される時に、不織層が通気性フィルムの冷たくて湿っぼい 性質を解消することを助ける。更に、フィルム及び／または繊維ポリマーブレン ドへの結合剤の混入のために、そうしないと不適合性のポリマー／層を互いに熱 積層することを可能にする。 こうして本発明を詳しく説明したが、下記の請求の範囲の精神及び範囲から逸 脱しないで、種々の改良及び変化が本発明になし得ることが明らかであるべきで ある。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ // Ｃ０８Ｌ 23:02 (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ)，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，Ｃ Ｎ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＴ， ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，Ｎ Ｚ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＩ，ＳＫ ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．通気性フィルムの製造方法であって、 乾燥重量基準で、該フィルムの全重量に対して、約10〜約68％の支配的に線 状のポリオレフィンポリマーと、約30〜約80％のフィラーと、約２〜約20％の結 合剤とを含む予備−押出ブレンドを形成する工程と、 該予備−押出ブレンドからフィルムを形成する工程と、 該支配的に線状のポリオレフィンポリマーの融点よりも低い温度にて該フィ ルムを延伸する工程、 を含むことを特徴とする、上記方法。 ２．乾燥重量基準で、通気性フィルムの全重量に対して、約10〜約68％の支配的 に線状のポリオレフィンポリマーと、約30〜約80％のフィラーと、約２〜約20％ の結合剤とを含み、少なくとも100g/m²/24時間の水蒸気透過率を有することを特 徴とする、通気性フィルム。 ３．乾燥重量基準で、フィルムの全重量に対して、約10〜約68％の支配的に線状 のポリオレフィンポリマーと、約30〜約80％のフィラーと、約２〜約20％の結合 剤とを含むブレンドから形成されたフィルムと、ここで該フィルムは少なくとも 100g/m²/24時間の水蒸気透過率を有する、 該フィルムに積層されてラミネートを形成する、繊維ポリオレフィン不織ウ エブと、ここで該ラミネートは少なくとも5gの剥離強度を有する、 を含むことを特徴とする、通気性フィルム／不織布ラミネート。 ４．該支配的に線状のポリオレフィンポリマーが、線状低密度ポリエチレンであ る請求の範囲第３項記載のラミネート。 ５．該フィラーが炭酸カルシウムである請求の範囲第３項記載のラミネート。 ６．該フィルムが、35 g/m²未満の、単位面積当たりの重量をもつ、延伸フィル ムである、請求の範囲第３項に記載のラミネート。 ７．該フィルムが、18 g/m²未満の、単位面積当たりの重量をもつ、延伸フィル ムである、請求の範囲第３項に記載のラミネート。 ８．該繊維ポリオレフィン不織ウエブがポリプロピレン不織ウエブである、請求 の範囲第３項に記載のラミネート。 ９．該繊維ポリオレフィン不織ウエブが、二成分繊維の一成分としてポリオレフ ィンを有する、二成分繊維を含む、請求の範囲第３項に記載のラミネート。 10．第二の繊維ポリオレフィン不織ウエブを、該フィルムの、該繊維ポリオレフ ィン不織ウエブとは反対側に結合した、請求の範囲第３項記載のラミネート。 11．身体側のライナーと、外部被覆と、これらの間に配置された吸収性コアとを 含み、 該外部被覆が、乾燥重量基準で、フィルムの全重量に対して、約10〜約68％ の支配的に線状のポリオレフィンポリマーと、約30〜約80％のフィラーと、約２ 〜約20％の結合剤とを含むブレンドから形成されたフィルムと、ここで該フィル ムは少なくとも100g/m²/24時間の水蒸気透過率を有する、 該フィルムに積層されてラミネートを形成する、繊維ポリオレフィン不織ウ エブと、ここで該ラミネートは少なくとも5gの剥離強度を有する、 を含むことを特徴とする、身体手当て用吸収性物品。 12．乾燥重量基準で、フィルムの全重量に対して、約10〜約68％の支配的に線状 のポリオレフィンポリマーと、約30〜約80％のフィラーと、約２〜約20％の結合 剤とを含むブレンドから形成されたフィルムと、ここで該フィルムは少なくとも 100g/m²/24時間の水蒸気透過率を有する、 該フィルムに積層されてラミネートを形成する、繊維ポリオレフィン不織ウ エブと、ここで該ラミネートは少なくとも5gの剥離強度を有する、 を含む、通気性フィルム／不織布ラミネートを含有する衣料物品。 13．乾燥重量基準で、フィルムの全重量に対して、約10〜約68％の支配的に線状 のポリオレフィンポリマーと、約30〜約80％のフィラーと、約２〜約20％の結合 剤とを含む予備−押出ブレンドを形成する工程と、 該予備−押出ブレンドからフィルムを形成する工程と、 該支配的に線状の熱可塑性ポリマーの融点よりも低い温度にて該フィルムを 延伸する工程と、 該フィルム中の該支配的に線状の熱可塑性ポリマーの融点よりも低い温度で 、該フィルムを繊維ポリオレフィン不織ウエブと結合して、ラミネートを形成す る工程、 を含むことを特徴とする、通気性フィルム／不織布ラミネートの製造方法。 14．更に、該ラミネートを収縮させて、該ラミネート上に起伏のある表面を形成 する工程を含む請求の範囲第13項に記載の方法。 15．該延伸工程が、該結合剤の軟化点またはその近傍の温度でもある温度下で実 施する、請求の範囲第13項に記載の方法。 16．乾燥重量基準で、フィルムの全重量に対して、約30〜約80％のフィラーと、 約20〜約70％のポリオレフィンポリマーとを含有するフィルム層を形成する工程 と、 該フィルム層を延伸する工程と、 ポリオレフィンポリマーと結合剤とを含む繊維不織ウエブと、該フィルム層 とを、該不織ウエブ中の複数の繊維によって結合する工程と、ここで該ポリオレ フィンポリマーおよび該結合剤は、該繊維の外部表面の少なくとも一部上に存在 する、 を含むことを特徴とする、フィルム／不織布ラミネートの製造方法。 17．乾燥重量基準で、フィルムの全重量に対して、約30〜約80％のフィラーと、 約20〜約70％のポリオレフィンポリマーとを含有するフィルム層と、 ポリオレフィンポリマーと結合剤とを含む繊維不織ウエブ内の、複数の繊維 によって該フィルム層に結合された該繊維不織ウエブと、 を含み、該ポリオレフィンポリマーおよび該結合剤が、該繊維の外部表面の少 なくとも一部上に存在することを特徴とする、フィルム／不織布ラミネート。