JPH11155898A - 通気性粘着テープの製造方法 - Google Patents

通気性粘着テープの製造方法

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JPH11155898A
JPH11155898A JP9332114A JP33211497A JPH11155898A JP H11155898 A JPH11155898 A JP H11155898A JP 9332114 A JP9332114 A JP 9332114A JP 33211497 A JP33211497 A JP 33211497A JP H11155898 A JPH11155898 A JP H11155898A
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Hiroyasu Iizuka
裕保 飯塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工程管理が容易であり、通気性及び粘着性に
優れており、かつこれらの経時による変動が生じ難い、
通気性粘着テープを得る。 【解決手段】 離型性を有しかつ所望の形状の複数の凹
部2を有する離型紙1に粘着剤溶液を塗布し、乾燥する
ことにより、不連続な形状に粘着剤層3を形成し、通気
性基材としての不織布4の一面に粘着剤層3を転写す
る、通気性粘着テープの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば絆創膏など
に用いられる通気性粘着テープの製造方法に関し、より
詳細には、粘着剤層を不連続として通気性を高めた通気
性粘着テープの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】絆創膏や粘着性包帯などの外科用粘着テ
ープが通気性を有しない場合には、皮膚にかぶれを生じ
たり、傷の回復が遅延したりするという問題がある。そ
こで、上記のような外科用粘着テープにおいて、通気性
を与えるための種々の試みが成されている。
【0003】例えば、特公昭63−40545号公報な
どには、通気性を有するテープ基材に、粘着剤を部分的
に塗工する方法が提案されている。この方法では、粘着
剤がテープ基材背面に染み出し易いという問題がある。
そこで、例えば、製造工程において、塗布ロールの速度
比、塗工部から乾燥炉までの距離、巻き取り速度、テー
プ基材の組成や坪量、粘着剤の粘度、チキソ性もしくは
流動性または含浸処理などの多種多様な要因を考慮し
て、背面への粘着剤の染み出しを防止し得る条件を選択
しなければならない。しかしながら、上記のような様々
な要因が影響するため、最適条件を設定することは非常
に困難であり、かつ設定し得たとしても、工程管理が非
常に煩雑であるという問題があった。
【0004】加えて、最適条件で通気性粘着テープが得
られたとしても、粘着剤が通気性テープ基材の開口部分
や基材の内部の空隙などに含浸されているため、所定の
粘着力を得るには、表面にのみ粘着剤層を形成する場合
に比べて大量の粘着剤を必要とする。さらに、含浸によ
り基材の通気孔自体も小さくなり、十分な通気性が得ら
れ難いという問題もあった。
【0005】他方、特公昭51−8653号公報や、特
公昭63−41585号公報などには、粘着剤溶液に相
溶性を有しない微少径の液体もしくは気体等の分散物を
混合し、離型紙に粘着剤溶液を塗布し、乾燥した後、通
気性を有する基材に転写する方法が提案されている。こ
れらの方法では、比較的簡便な工程管理により通気性を
有する粘着テープを得ることができ、通気性も比較的大
きい。しかしながら、経時により粘着性や通気性が変動
しがちであり、すなわち経時による安定性を保持するこ
とが困難であり、かつ量産に際しての通気性や粘着力の
ばらつきが大きいという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術の欠
点を解消する方法として、離型紙上に粘着剤を部分的に
塗工し、乾燥した後、通気性を有する基材に粘着剤を転
写する方法が考えられるが、粘着剤間の通気部が比較的
大きくなるため、粘着剤が形成されていない部分で皮膚
等からの剥がれが生じ易くなる。
【0007】さらに、転写に用いられる離型紙や離型フ
ィルムによって多少の違いはあるものの、粘着剤の粘度
が塗工に大きな影響を与え、例えば非常に粘度の低い粘
着剤を塗工すると、高精度に部分塗工することができ
ず、粘着剤が塗布されていない領域まで粘着剤が流れ、
転写後に十分な通気性が得られないことがある。
【0008】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消し、十分な粘着性及び通気性を有し、かつ経時に
よる通気性や粘着力の変動が生じ難い、通気性粘着テー
プの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、通気性基材の一面に、不連続な形状の粘着剤層が積
層されている通気性粘着テープの製造方法であって、離
型性を有しかつ所望の形状の複数の凹部を有する離型紙
上に粘着剤溶液を塗布し、乾燥することにより、不連続
な形状の粘着剤層を形成し、該粘着剤層を通気性基材の
一面に転写することを特徴とする。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、通気性基
材の一面に、不連続な形状の粘着剤層が積層されている
通気性粘着テープの製造方法であって、離型性を有しか
つ所望の形状の複数の凹部を有する離型紙上に粘着剤溶
液を塗布し、乾燥することにより、不連続な形状の粘着
剤層を形成し、該粘着剤層を、JIS P−8117に
規定されている透気度が10秒/100ml以下である
通気性基材の一面に被覆率50〜99.5%となるよう
に転写することを特徴とする。
【0011】以下、本発明の詳細を説明する。本発明に
おいては、まず、離型性を有する所望の形状の複数の凹
部を有する離型紙に粘着剤溶液を塗布し、乾燥する。離
型紙としては、一面に所望の形状の複数の凹部を有し、
かつ粘着剤に対する離型性に優れた適宜の合成樹脂フィ
ルムを用いることができる。
【0012】このような合成樹脂フィルムとしては、例
えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレ
ン−αオレフィン共重合体、プロピレン−αオレフィン
共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタク
リレート共重合体などのエチレン系共重合体;ポリプロ
ピレン;ポリスチレンなどを挙げることができる。これ
らの合成樹脂は、単独で用いられてもよく、あるいは2
種以上混合し、溶融した後、シート状に成形することに
より、上記離型紙とされてもよい。
【0013】また、上記離型紙の表面に所望の形状の複
数の凹部を形成する工程については、特に限定されるわ
けではなく、上記のような合成樹脂を溶融押出し、エン
ボス加工等を施すことにより凹部を形成することができ
る。
【0014】後工程において凹部に塗工された粘着剤が
通気性基材に転写されるため、複数の凹部の形状は、最
終的に通気性粘着テープ表面に非連続的に形成される粘
着剤層の平面形状に応じて選択され、特に限定されるも
のではない。
【0015】もっとも、凹部は、その開口部分が底部よ
りも大きな面積を有するように凹部の周壁が傾斜されて
いることが、転写を容易とするため、及び粘着剤層が設
けられていない部分を確保し得るため好ましい。この凹
部周壁の傾斜角度、すなわち剥離紙面に直交する方向に
対する周壁のなす角度は、90度未満であることが好ま
しく、より好ましくは60度以下とされる。傾斜角度が
60度以下の場合には、粘着剤乾燥後に、傾斜している
周壁に沿って凹部開口縁近傍に空間が生じるため、転写
後に粘着剤層が存在しない部分をより安定に確保するこ
とができる。
【0016】また、複数の凹部が形成されている部分の
表面積が、離型紙表面の全体の99.5%以下であるよ
うに複数の凹部を形成することが好ましい。複数の凹部
の合計の表面積が、全体の表面積の99.5%を越える
と、最終的に得られた通気性粘着テープにおける通気性
が損なわれることがある。
【0017】上記の条件を満たす限り、凹部の形状につ
いては、特に限定されず、ピラミッド状、ダイヤ状、ド
ット状、ストライプ状、半月状などの適宜の形状に構成
することができ、あるいはこれらの形状の凹部を2種以
上組み合わせてもよい。組み合わせる場合、その組み合
わせ方についても、一定の繰り返し周期をもって複数種
の凹部が連続されてもよく、あるいはランダムに配置さ
れてもよく、任意である。
【0018】凹部の深さについても、目的とする通気性
粘着テープによって異なるが、通常、10〜200μm
程度とすることが望ましい。一般に、この種の通気性粘
着テープに用いる粘着剤溶液の固形分濃度は50〜60
重量%がほぼ上限であるため、凹部の深さが10μmよ
り浅いと、粘着剤の実転写量が少なくなりすぎ、大きな
粘着力を期待することができないことがある。また、凹
部の深さが、200μmを超えると、ニップするロール
の材質に係わらず、粘着剤の転写が行えなくなる可能性
が高くなる。
【0019】また、上記凹部の平面形状の大きさについ
ても特に限定されるものではなく、上述した割合で形成
される限り、適宜の大きさとし得る。さらに、上記離型
紙は、表面が離型性を有することが必要であるが、この
離型性の程度については、粘着剤の種類によっても異な
るが、一般に31dyn/cm程度以下の表面濡れ張力
を有するようなものであればよい。さらに、転写時の剥
離力を高め、基材への転写及び基材に対する粘着剤の接
着強度を高めるために、離型紙の凹部内及び凹部外の領
域に、シリコーン系離型剤やフッ素系離型剤あるいは長
鎖アルキル系離型剤などを用いて表面処理を施してもよ
い。
【0020】粘着剤としては、上記離型紙に塗布し、乾
燥した後、通気性基材に転写し得る限り特に限定され
ず、一般的なゴム系もしくはアクリル系の溶剤型粘着剤
またはエマルジョン型粘着剤を用いることができる。
【0021】本発明に係る通気性粘着テープの製造方法
では、上述した複数の凹部を有する離型紙上に上記粘着
剤溶液を塗布し、乾燥することにより離型紙上に不連続
な形状の粘着剤層を形成する。この粘着剤溶液の塗布方
法及び乾燥方法についても特に限定されないが、凹部内
にのみ粘着剤を塗工するには、ロール塗工法を用いるこ
とが望ましい。
【0022】次に、上記離型紙に形成された不連続な粘
着剤層を、通気性基材の一面に転写する。この場合、通
気性基材としては、特に限定されるわけではないが、上
記通気性基材は、和紙やビニロン繊維もしくはスフ繊維
あるいはこれらの混合物を漉いたものや、不織布のよう
に繊維が絡みあって、多くの通孔が形成されている基材
であり、通常の洋紙のように白土などで目止めして通孔
を塞いだものを含まないものとする。すなわち、所望と
する通気性を発揮し得る限り、上記通気性基材の材質に
ついては特に限定されるものではない。
【0023】もっとも、請求項2に記載の発明では、上
記通気性基材として、JIS P−8117で規定され
ている透気度が10秒/100ml以下である通気性基
材が用いられる。透気度が10秒/100mlを超える
と、通気性が低くなりすぎ、これによって、例えば絆創
膏などの用途で肌に貼付した際に、むれたり、不快感を
伴うことがある。
【0024】また、上記通気性基材の一面に離型紙上に
形成された不連続形状の粘着剤層を転写する方法につい
ても、特に限定されず、従来より一般的な転写方法を用
いることができる。すなわち、離型紙に支持された不連
続形状の粘着剤層を、該粘着剤層側から通気性基材に接
触させ押圧し、しかる後離型紙を剥離することにより粘
着剤層を通気性基材に転写することができる。
【0025】この場合、請求項2に記載の発明では、通
気性基材の一面に被覆率が50〜99.5%となるよう
に上記粘着剤層を転写する。従って、請求項2に記載の
発明では、予め離型紙上において、上記複数の凹部が形
成されている面の50〜99.5%の範囲を占めるよう
に粘着剤層を不連続的に形成しておくことが必要であ
る。この通気性基材の一面における被覆率が50%未満
の場合には、十分な粘着力が得られず、99.5%を超
えると、通気性が低くなる。
【0026】また、上記通気性基材においては、必要に
応じて、粘着剤層との密着強度を高めるためにアンカー
剤により処理が施されていてもよく、あるいは通気性基
材の一面に印刷やその他のコーティング剤による処理が
施されていてもよい。
【0027】(作用)請求項1に記載の発明では、離型
性を有しかつ所望の形状の凹部を複数有する離型紙上に
粘着剤溶液を塗布し、乾燥することにより、該離型紙上
において、凹部に粘着剤溶液が充填され、乾燥により凹
部内に粘着剤層が形成される。従って、複数の凹部に粘
着剤層が形成されることになるため、不連続な形状の粘
着剤層が構成される。この離型紙において不連続な形状
に形成された粘着剤層を、通気性基材の一面に転写する
ことにより、通気性基材の一面に不連続な形状に粘着剤
層を形成することができ、それによって不連続な形状の
粘着剤層を有する通気性粘着テープが得られる。
【0028】従って、離型紙における複数の凹部の形状
を決定するだけで、不連続形状の粘着剤層を容易にかつ
高精度に形成することができる。また、上記不連続形状
の粘着剤層を通気性基材に転写するだけでよいため、目
的とする通気性に応じた通気部を容易に確保し得るとと
もに、粘着剤の背面側への染み出しも生じ難い。
【0029】請求項2に記載の発明においては、さら
に、上記粘着剤層を、JIS P−8117で規定され
ている透気度が10秒/100ml以下である通気性基
材の一面に被覆率50〜99.5%となるように転写す
るため、十分な通気性を維持しつつ、十分な粘着力を発
揮し得る不連続形状の粘着剤層を有する通気性粘着テー
プを容易に得ることができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例を挙げるこ
とにより、本発明を明らかにする。
【0031】(実施例1)中密度ポリエチレン(三井石
油化学社製、商品名:ネオゼックス3510F、メルト
フローレートMFR=1.6g/10分、溶融温度19
0℃)を溶融し、厚さ90μmのフィルムを得た。この
フィルムの片面に、フィルム面と直交する方向に対して
60度の角度をなして傾斜する周壁を有し、深さ60μ
mの凹部を、1mmピッチで、かつ凹部がフィルム表面
積の85%を占めるように複数の凹部を形成した。
【0032】このようにして得られた離型紙の断面形状
は、図1(a)に示す通りである。なお、図1(a)で
は、離型紙1の凹部2内に後述の粘着剤層3が充填され
ている。また、凹部2の傾斜する周壁2aとは、凹部2
の底部2bの外側端から離型紙表面に向かって延びる周
壁を意味するものとする。
【0033】次に、上記離型紙1の凹部2が形成されて
いる側の面に、ブチルアクリレート47重量部、2−エ
チルヘキシルアクリレート47重量部、アクリル酸5重
量部、及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート1重量
部を共重合してなる共重合体のトルエン−酢酸エチル溶
液に、架橋剤(日本ポリウレタン社製、商品名:コロネ
ートL)を共重合体100重量部に対し、1重量部の割
合で添加してなる粘着剤溶液を塗工した。
【0034】塗工に際しては、上記凹部2が形成されて
いる面に、ロールコーターを用いて30g/m2 となる
ように粘着剤溶液を塗布し、90℃で3分間乾燥した。
しかる後、ニップロールにて、坪量40gのパルプ/麻
/レーヨンの混抄よりなる不織布に粘着剤層側から剥離
紙1を重ねて加圧し、転写し、そのままロールに巻き取
った。このようにして得られたロールを、50mm幅に
裁断し、ロール状絆創膏を得た。
【0035】上記不織布に粘着剤を転写した状態を図1
(b)に示す。図1(b)から明らかなように、不織布
4に不連続に形成された粘着剤層3が転写されている。
この粘着剤層3の形状は、前述した離型紙1の凹部2に
対応している。また、図1(b)から明らかなように、
粘着剤層3,3間には、粘着剤層が形成されていない領
域4aが形成されている。
【0036】(実施例2)図2(a)に示すように、凹
部2A間の凸部の幅を200μmとした剥離紙を用いた
ことを除いては、実施例1と同様にしてロール状絆創膏
を得た。このときのフィルム表面積における凹部の比率
は90%であった。なお、この場合、得られた絆創膏に
おいては、図2(b)に示すように、不織布4の片面
に、上記剥離紙に応じた粘着剤層3Aが不連続に形成さ
れている。
【0037】(実施例3)図3(a)に示すように、凹
部2B間の凸部の幅がほとんどないようにして凹部2B
を複数形成した離型紙1を用いたことを除いては、実施
例1と同様にして、絆創膏を作製した。図3(b)は、
このようにして得られた絆創膏における不織布4と不連
続に形成された粘着剤層3Bを示す。このときのフィル
ム表面積における凹部の比率は99%であった。
【0038】(比較例1)離型紙1に、図4(a)に示
すように、凹部周壁が離型紙表面に対して直交している
ように凹部5を形成したことを除いては、実施例1と同
様にして絆創膏を作製した。図4(b)から明らかなよ
うに、得られた絆創膏では、不織布4の片面に、粘着剤
層6が形成されているが、この粘着剤層6は、図示のよ
うに連続していた。
【0039】(比較例2)凹部を形成せずに、実施例1
で用意した凹部形成前の平坦な中密度ポリエチレンフィ
ルムを剥離紙として用い、実施例1で用いた粘着剤溶液
を30g/m2 の厚みに塗工し、乾燥した後、実施例1
で用いた不織布の一面に転写した。図5(a)は、上記
平坦な離型紙1を示し、図5(b)は、得られた絆創膏
を示す。図5(b)に示すように、得られた絆創膏7で
は、不織布4の片面に平坦に粘着剤層8が積層されてい
た。
【0040】(実施例及び比較例の評価)上記のように
して得られた実施例及び比較例の各絆創膏について、透
気度をJIS P−8117に準じて測定した。この透
気度とは、100mlの空気が10mm径の面積の絆創
膏を透過するのに要する時間を示し、この値が大きいほ
ど通気性が低く、小さいほど通気性が高いことを示す。
【0041】また、被覆率(絆創膏表面に占める粘着剤
層の面積の割合)及び以下の要領で評価したむれ感につ
いての結果とともに、下記の表1に示す。 むれ感の評価…被験者の手の甲に2cm×2cmの面積
で貼付し、48時間後に剥がし、不快感の有無を官能評
価した。
【0042】
【表1】
【0043】表1から明らかなように、比較例1では、
透気度が41.2秒/100ml、比較例2では300
秒/100mlより大きく、通気性が非常に悪く、かつ
むれ感があったのに対し、実施例1〜3では、透気度が
最大で3.5秒/100mlと十分な通気性を示し、使
用時のむれ感がなかった。
【0044】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係る通気性粘着
テープの製造方法では、所望の形状の凹部を有する離型
紙上に粘着剤溶液を塗布し、乾燥することにより、離型
紙上に不連続形状の粘着剤層を形成し、通気性基材の一
面に該粘着剤層を転写することにより通気性粘着テープ
を得ているため、粘着剤溶液を直接部分塗工する方法に
比べ、工程管理を簡略化することができる。加えて、直
接塗工する方法では、基材内に粘着剤がかなりの割合で
含浸するため、大量の粘着剤を必要とするのに対し、請
求項1に記載の発明に係る製造方法では転写法を用いる
ため、粘着剤の使用量を低減することができるととも
に、十分な通気性を確保し得る。
【0045】さらに、粘着剤溶液に相溶性のない液体や
気体を分散させて離型紙に塗布し、乾燥した後に転写す
る従来法では、経時による粘着力及び通気性の変動が生
じ易く、量産された際の通気性や粘着力のばらつきが大
きいのに対し、請求項1に記載の発明では、上記のよう
に複数の凹部を形成してなる離型紙上に粘着剤溶液を塗
工し、粘着剤層を不連続に形成しているため、粘着剤層
の形成精度を高めることができるとともに、通気性及び
粘着力のばらつき、並びに経時による粘着力や通気性の
変動を抑制することができる。
【0046】さらに、請求項2に記載の発明では、上記
不連続形状の粘着剤層を、JISP−8117で規定さ
れている透気度が10秒/100ml以下である通気性
基材の一面に被覆率50〜99.5%となるように転写
するため、粘着力と通気性のバランスをより一層高め得
るとともに、十分な通気性を有する通気性粘着テープを
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、それぞれ、実施例1で用
いた離型紙に粘着剤を塗工した状態、並びに実施例1で
得た通気性粘着テープの断面図。
【図2】(a)及び(b)は、それぞれ、実施例2で用
いた離型紙に粘着剤を塗工した状態、並びに実施例2で
得た通気性粘着テープの断面図。
【図3】(a)及び(b)は、それぞれ、実施例3で用
いた離型紙に粘着剤を塗工した状態、並びに実施例3で
得た通気性粘着テープの断面図。
【図4】(a)及び(b)は、それぞれ、比較例1で用
いた離型紙に粘着剤を塗工した状態、並びに比較例1で
得た通気性粘着テープの断面図。
【図5】(a)及び(b)は、それぞれ、比較例2で用
いた離型紙に粘着剤を塗工した状態、並びに比較例2で
得た通気性粘着テープの断面図。
【符号の説明】
1…離型紙 2,2A,2B,5…凹部 2a…凹部の周壁 2b…凹部の底部 3,3A,3B,6,8…粘着剤層 4…不織布 7…絆創膏

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性基材の一面に、不連続な形状の粘
    着剤層が積層されている通気性粘着テープの製造方法で
    あって、 離型性を有しかつ所望の形状の複数の凹部を有する離型
    紙上に粘着剤溶液を塗布し、乾燥することにより、不連
    続な形状の粘着剤層を形成し、該粘着剤層を通気性基材
    の一面に転写することを特徴とする通気性粘着テープの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 通気性基材の一面に、不連続な形状の粘
    着剤層が積層されている通気性粘着テープの製造方法で
    あって、 離型性を有しかつ所望の形状の複数の凹部を有する離型
    紙上に粘着剤溶液を塗布し、乾燥することにより、不連
    続な形状の粘着剤層を形成し、該粘着剤層を、JIS
    P−8117に規定されている透気度が10秒/100
    ml以下である通気性基材の一面に被覆率50〜99.
    5%となるように転写することを特徴とする通気性粘着
    テープの製造方法。
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Cited By (3)

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