JP4540766B2 - 粘着テープ用支持体及び粘着テープ - Google Patents

粘着テープ用支持体及び粘着テープ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘着テープ用支持体及び粘着テープに関する。具体的には、梱包用粘着テープや養生用マスキングテープ等の各種粘着テープに用いられるテープ用支持体及び当該テープ用支持体を用いた粘着テープに関し、さらに詳しくは手切れ性がよく、巻き戻し性や粘着性にも優れた粘着テープに適した支持体に関する。
【0002】
【従来の技術】
粘着テープは一般的に、テープ状フィルム基材の片面に粘着剤層が形成され、他面に剥離処理が施された構造をしている。これらの粘着テープは通常ロール状に巻回されて市販されており、使用時には必要な長さ分だけ巻き戻された後、所望する位置(長さ)でテープの幅方向に切断されて被着体に貼付される。従ってこのような粘着テープは、手で容易に切断可能であるのが好ましく、被着体にも十分に接着することが重要なこととなる。
【0003】
粘着テープの手切れ性に関して、支持体に紙を用いた場合には問題を生じることはないが、プラスチック製の支持体を用いた場合には手切れ性が悪く、手切れ性改善のために何らかの工夫が必要となる。このために、例えば支持体の表面にエンボス加工等により凹凸を形成する、支持体の幅方向片側端部若しくはその両端部に切込み線を設けるなどの方法が考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、支持体の幅方向片側端部(若しくは両端部)に切込み線を設けた場合には、粘着テープを巻き戻す際に不必要に粘着テープが切断される場合があったり、切込み線の部分でしか切断できず、切断位置の任意性に欠けるという問題があった。
【0005】
一方、支持体表面に凹凸を形成した場合、例えば当該凹凸面に粘着剤層を形成すると、形成された粘着剤層の厚さが均一にならず、その結果、
(1)粘着力が一定になりにくく、結果的に被着体への接着が不十分になり、容易に被着体から剥がれたり、貼着部位から位置ずれを生じやすくなる。
(2)粘着剤層の厚さが不均一なので、粘着テープの巻き戻し力にバラツキを生じやすく、作業性が悪くなる。
(3)支持体の凹部と粘着剤層との間に気泡が入り、支持体と粘着剤層の密着性が低下して再剥離時に糊残りを生じやすくなるといった問題が生じやすくなる。
【0006】
また、凹凸面と反対側の平坦面に粘着剤層を形成した場合には、背面に印刷やスタンプ、筆記などの表示を行なうことができず、また光を乱反射するために透明性が低下するといった問題を生じていた。
【0007】
本発明は上記叙上の問題点に鑑みてなされたものであって、手切れ性が良好で、しかも巻き戻し性、接着性に優れ、さらに背面印刷性などにも優れた粘着テープを提供することにある。
【0008】
そこで、本発明者らは鋭意努力した結果、支持体の構造を特定構造とすることにより上記問題点を解決することを見出し、本発明を解決するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の粘着テープ用支持体は、プラスチック製のフィルム基材が熱融着により積層されてなるテープ状物であって、空洞を幅方向に配置してなる手切れ部を備えたことを特徴としている。すなわち、支持体の内部に空洞を設けることにより実質的な支持体の厚みを薄くし、支持体の外面を平坦に保ちつつ手切れ性を改善しようとするものである。
【0010】
本発明にあっては、例えば前記テープ状物の全幅に渡り連続して空洞を形成したり、幅方向に連続的に空洞を形成して、手切れ部を構成することができる。
【0012】
本発明の粘着テープ用支持体は、例えば凹部が形成されたフィルム基材の凹部形成面に、少なくとも片面が平坦なフィルム基材を前記平坦面を外側にして積層して得ることができる。
【0013】
また、凹部が形成された2枚のフィルム基材を、当該凹部を対向させて積層して得ることもできる。
【0014】
さらに、穴が形成されたフィルム基材の両面に、少なくとも片面が平坦なフィルム基材を前記平坦面を外側にして積層して得ることもできる。
【0016】
また、本発明の粘着テープは、支持体の少なくとも片面に粘着剤層が形成された粘着テープであって、前記支持体は上記本発明の粘着テープ用支持体を用いたことを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施の形態に係る粘着テープ1の側面図、図2は図1に示す粘着テープ用支持体2の概略的斜視図、図3は図1に示す粘着テープ用支持体2の分解斜視図、図4は本発明の別な実施の形態に係る粘着テープ用支持体2の概略的斜視図、図5は図4に示す粘着テープ用支持体2の分解斜視図、図6は本発明のさらに別な実施の形態に係る粘着テープ用支持体2の側面図、図7は本発明のさらに別な実施の形態に係る粘着テープ用支持体2の側面図、図8は本発明のさらに別な実施の形態に係る粘着テープ用支持体2を示す図であって、同図(a)はその平面図、同図(b)はその側面図、図9は本発明のさらに別な実施の形態に係る粘着テープ用支持体2の側面図、図10は本発明のさらに別な実施の形態に係る粘着テープ用支持体2の分解斜視図である。以下、各図に従って本発明について詳細に説明する。なお各図においては、長尺状の粘着テープ1若しくは粘着テープ用支持体2の一端側を破断した状態を示している。
【0018】
図1に示す粘着テープ1は、本発明に係る粘着テープ用支持体2の片面に粘着剤層4が形成されている。この支持体2はプラスチック製のテープ状物から形成されており、支持体2には空洞14が支持体2の幅方向に配置されてなる手切れ部3が設けられている。この手切れ部3は手で切断可能なように設けられたものであって、この手切れ部3において手で幅方向に引き裂くことにより容易に手で切断することができる。
【0019】
当該手切れ部3は上記目的を達成できるものであれば特に限定されるものではなく、図1乃至図3に示す支持体2では、支持体2を幅方向に貫通された断面略三角形状をした空洞14から構成されている。
【0020】
空洞14の断面形状は特に限定されるものではないが、例えば三角形状や四角形状、円形状とすることができる。このとき、支持体2の厚さ方向すなわち空洞14断面の一点で、支持体2の実質的な厚さ(支持体2の厚さから空洞14の高さを除いた部分)が最も薄くなるようにするのが好ましい。言い換えると、上記断面三角形状の空洞14の場合には、図1に示すように、三角形の何れかの頂点が支持体2の表面に最も近づくように形成するのがよい。また、断面四角形状の場合にも下記に説明するように2つの頂角が支持体2の表面に最も近づくように形成するのが好都合である。このように空洞14の断面形状を設計することにより、当該手切れ部3において手で容易に切断できるようになる。
【0021】
このような手切れ部3を有する支持体2は、2枚のフィルム基材を積層することにより容易に作製できる。すなわち当該支持体2にあっては、図3に示すように片面に溝状の凹部13が形成されたフィルム基材11と、両面が平坦になったフィルム基材12とが例えばヒートシールや接着剤を使ったラミネートなどにより積層されている。なお、本発明において平坦とは、通常の工程によって得られるフィルム基材を示し、エンボス加工などの特殊な加工を施したものではなく、一般的な粘着テープの支持体に用いられうる程度の平坦さを意味するものである。
【0022】
溝状の凹部13は目的とする空洞14の形状に応じて設計され、例えば図1に示す三角形状の場合には断面三角形状の溝が、例えばエンボス加工など適宜公知の方法により設けられる。またフィルム基材11にあっては、凹部13の非形成面は平坦になっている。
【0023】
これらフィルム基材11,12の材質としてはプラスチック製のものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、セロハンなどが挙げられ、これら1種若しくは2種以上を用いて得られたフィルム基材が用いられる。さらにこれらフィルム基材を積層したものも好適に用いられる。これらの中でも、生産性やコスト、凹部13の加工性等を考慮すれば、ポリエチレンをはじめとする各種のオレフィン系樹脂が望ましく用いられる。当該オレフィン系樹脂としては、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリブテンなどのα−オレフィン単独重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−ブテンランダム共重合体、エチレン−ブテンブロック共重合体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、プロピレン−ブテンブロック共重合体等のα−オレフィン共重合体、あるいはこれらの重合体の混合物等を挙げることができる。なお、これらの樹脂に顔料や充填材、酸化防止剤、滑剤など公知の各種添加剤を用いたフィルム基材を用いることもできる。
【0024】
さらに積層する2枚のフィルム基材11,12はそれぞれ同種のものに限られるものではなく、凹部13が形成されたポリエチレンフィルム基材11と両面が平坦なポリプロピレンフィルム基材12を積層するなど、2種以上のものを組み合わせて積層することもできる。
【0025】
フィルム基材11,12の厚さとしても特に限定されるものではないが、各フィルム基材11,12はそれぞれ20〜150μmであって、支持体2の厚さとして80〜150μmとなるように設定される。また手切れ性の観点からは、凹部13が形成されていないフィルム基材12は凹部13が形成されたフィルム基材11よりも薄く設定するのが好都合である。
【0026】
さらに凹部13の深さすなわち空洞14の厚さ方向の大きさ(空洞14の高さ)は、フィルム基材11の厚さや材質等によっても異なるが、概ね支持体2の厚さ方向において0.02〜0.4mm程度が好ましく、さらに好ましくは0.04〜0.1mmが良好である。このとき、0.02mmよりも小さいと、手切れ性が改善されない恐れがあり、0.4mm以上になるとフィルム基材11の実質的厚さが薄く、引張強度が小さくなりすぎて、巻き戻す際や被着体からの剥離時に粘着テープ1が切断されてしまうという問題を生じる。また支持体2の表面に凹凸が生じないようにする必要があり、手切れ性の観点や引張強度の観点等を考慮すれば、空洞14の厚さ方向の大きさは、支持体2の厚さの概ね10〜95%、好ましくは20〜90%程度に設定するのが好ましい。こうして支持体2の表面に凹凸ができない範囲で支持体2に空洞14を設けることにより、粘着剤層4を均一の厚さで塗布することが可能になる。
【0027】
また手切れ部3は支持体2の長手方向に等間隔若しくは任意の間隔で多数形成される。この間隔は、切断箇所と手切れ性の容易性とのバランスから適宜設定すればよく、一般的には0.2〜4mm、より好ましくは0.5〜1.5mmである。このように、手切れ部3を長手方向に多数設けることにより、粘着テープ1を任意の長さで切断できる。
【0028】
こうして作製された当該粘着テープ用支持体2の片面に粘着剤層4が積層され、本発明の粘着テープ1が得られる。このとき、いずれの面に粘着剤層4を積層しても差し支えないが、空洞14の断面形状や大きさ、フィルム基材11,12の厚さ等に応じて適宜手で切断されやすい面に粘着剤層4を積層するのがよい。
【0029】
この粘着テープ用支持体2は、従来の粘着テープ用支持体と全く同様にして使用することができるものであり、粘着剤層4を構成する粘着剤も公知のかつ任意のものが使用できる。当該粘着剤として、例えば天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル系、シリコーン系粘着剤やこれらをブレンドして得られた粘着剤を使用できる。また粘着剤の形態についても特に限定されるものでもなく、溶剤系やエマルジョン系、ホットメルトタイプ、固形糊タイプなどが挙げられる。さらにこれらの粘着剤には、使用用途に応じて公知の添加剤、例えば架橋剤や顔料、タッキファイヤー、充填剤、老化防止剤等を添加しても差し支えない。これらの粘着剤の厚さも特に限定はなく、従来の粘着テープと全く同様に通常30〜200μm、好ましくは50〜100μmに設定される。
【0030】
また本発明の粘着テープ1にあっては、必要に応じて支持体2の粘着剤層4積層面にはコロナ処理や下塗り処理などの各種アンカー処理を、さらには支持体2の粘着剤層4非積層面には易剥離処理を施しても差し支えないものである。
【0031】
次に図4に示す粘着テープ用支持体2にあっては、支持体2の全幅に渡って形成された断面四角形状の空洞14が配置されて手切れ部3が構成されている。この支持体2は、図5に示すように断面三角形状をした溝状の凹部13がその片面に形成された2枚のフィルム基材11がその凹部13を対向させて積層されている。この支持体2にあっては、空洞14の断面を形成する四角形の2つの頂点が支持体2の表面に最も近づくように形成され、表裏対称となっている。この結果、表裏面関係なく粘着剤層4を形成でき、支持体2の表裏いずれの面からも簡単に手で切断できるようになっている。
【0032】
また図6に示す粘着テープ用支持体2にあっては、断面半円状若しくは楕円状をした溝状の凹部13が形成されたフィルム基材11と、凹部13のない両面が平坦となったフィルム基材12とが積層され、半円筒状若しくは半楕円筒状の空洞14からなる手切れ部3が設けられている。この支持体2においても空洞14が形成された箇所において、支持体2の実質的な厚みが薄くなり、手で切断しやすくなっている。
【0033】
もちろん、図7に示すように断面半円状若しくは楕円状をした溝状の凹部13が形成された2枚のフィルム基材11を、凹部13を対向させて積層してもよいのは言うまでもない。
【0034】
このように上記各支持体2にあっては、支持体2の全幅に渡って連続した溝状の空洞14を形成して手切れ部3を構成したが、この空洞14は必ずしも連通したものである必要はない。つまり、溝状の空洞14内部に隔壁を設けたかの如く、周囲をフィルム基材11で囲まれた空洞14を幅方向に連続的に設けることにしても差し支えない。例えば図8に示す粘着テープ用支持体2は、半球状の凹部13が支持体2の幅方向に連続的に設けられたフィルム基材11と、凹部13のない両面が平坦なフィルム基材12が積層されている。従ってこの支持体2では、手切れ部3は半円球状の空洞14が支持体2の幅方向にほぼ連続的に配置されて構成されている。またこの支持体2においては、幅方向いずれか一端における空洞14は支持体2の側面に開口して設けられている。
【0035】
空洞14を構成する凹部13の深さは上記連続した空洞14とほぼ同じ大きさに形成されるが、幅方向の大きさは特に制限されるものではなく、平面視で略楕円形状に形成しても差し支えない。また、空洞14と空洞14との間隔は手で切断可能な引張強度に設定され、通常一般的には数十μm程度の間隔で形成される。このような手切れ部3によっても、手で容易に切断することができるようになる。特に支持体2の幅方向端部において、側面に開口した空洞14を設けることにより、この部分を手がかりとして切断しやすくなる。
【0036】
さらに手切れ部3は支持体2の長手方向において、等間隔若しくは任意の間隔で多数形成されているが、このとき図8に示すように一の手切れ部3を構成する空洞14と空洞14との間に、隣接する手切れ部3を構成する空洞14が位置するように、空洞14を形成するのが望ましい。このように空洞14を多数形成することにより、切断位置をより細かく設定することができる。
【0037】
さらに図9に示すテープ用支持体2にあっては、半球状の凹部13が設けられた2枚のフィルム基材11が凹部13を対向させて積層されており、球状の空洞14が幅方向に連続的に配置された手切れ部3が設けられている。このように球状の空洞14を幅方向に連続的に設けて手切れ部3を構成してもよい。
【0038】
図10に示すテープ用支持体2にあっては、平面視で円形若しくは楕円形状の穴16が多数形成されたフィルム基材15の両面に、両面が平坦になったフィルム基材12が積層されている。従って当該支持体2では、円筒状若しくは楕円筒状の空洞14が幅方向に連続的に配置された手切れ部3が形成されている。この場合には、穴16が多数形成されたフィルム基材15の厚みが上記凹部13の深さと同じ程度になるように設定される。
【0039】
もちろん、両面が平坦になったフィルム基材12の代わりに凹部13が形成されたフィルム基材11を用い、穴16が形成されたフィルム基材15の両側に、凹部13が形成されたフィルム基材11を凹部13を穴16に対向させて積層して、空洞14を形成することもできる。
【0040】
このように本発明においては、種々の形状をした空洞14を幅方向に配置してなる手切れ部3を設けているので、支持体2の表面にはエンボス加工などによる凹凸が現れず、粘着剤層4を均一の厚さで積層することができる。この結果、糊残りが少なく、被着体へ優れた貼付力を示すとともに、手切れ性のよい粘着テープ1を提供できる。
【0041】
【実施例】
次に本発明の実施例である支持体及び粘着テープに基づいて、さらに本発明について詳細に説明する。
【0042】
(実施例1)
ポリエチレン樹脂(密度:0.92g/cm3、メルトフローレート:3g/10分,190℃,2.16g/cm2)を190℃にてT型ダイスによる押出し成形により、厚さ110μmの溶融シートを得た。当該溶融シートの片面に、凹部の深さが0.04mm、凹部の間隔が1mmとなるように凹凸絞りロールで押圧した後冷却固化し、断面が略三角形状である凹部が形成されたフィルム基材を得た。
【0043】
次にポリエチレン樹脂(密度:0.92g/cm3、メルトフローレート:3g/10分,190℃,2.16g/cm2)を190℃にて押出し成形により得た厚さ20μmの溶融シート(両面が平坦なフィルム基材)を、上記凹部が形成されたフィルム基材に重ね合わせ、凹部をつぶさないようにしてラミネートして、図2に示すような実施例1に係る粘着テープ用支持体を得た。
【0044】
この後、上記支持体の両面が平坦なフィルム基材面に厚さ40μm/dryとなるように常法にてアクリル系粘着剤を塗布して、実施例1に係る粘着テープを得た。
【0045】
(実施例2)
上記実施例1と同様にして、凹部の深さ0.03mm、凹部の間隔が0.8mmとなるように凹凸絞りロールで押圧した後冷却固化し、断面が略三角形状である凹部が形成されたフィルム基材を得た。当該フィルム基材を2枚、凹部同士を対向させて重ね合わせ、凹部をつぶさないようにしてラミネートして、図4に示すような実施例2に係る粘着テープ用支持体を得た。
【0046】
この後、上記支持体の片面に厚さ50μmとなるように常法にてゴム系粘着剤を塗布して、他面に長鎖アルキル系背面処理剤を塗布乾燥して、実施例2に係る粘着テープを得た。
【0047】
(実施例3)
ポリエチレン樹脂(密度:0.92g/cm3、メルトフローレート:3g/10分,190℃,2.16g/cm2)を190℃にて押し出し製膜し、厚さ130μmの溶融シートを得た。当該溶融シートの片面に、凹部の深さが0.05mm、凹部の間隔が1.5mmとなるように凹凸絞りロールで押圧した後冷却固化し、断面が略三角形状である凹部が形成されたフィルム基材を得た。
【0048】
次にポリエチレン樹脂(密度:0.92g/cm3、メルトフローレート:3g/10分,190℃,2.16g/cm2)を190℃にて押出し成形により得た厚さ15μmの溶融シート(両面が平坦なフィルム基材)を、上記凹部が形成されたフィルム基材に重ね合わせ、凹部をつぶさないようにしてラミネートして、図2に示すような実施例3に係る粘着テープ用支持体を得た。
【0049】
この後、上記支持体の両面が平坦なフィルム基材面に厚さ40μm/dryとなるように常法にてアクリル系粘着剤を塗布して、実施例3に係る粘着テープを得た。
【0050】
(実施例4)
ポリプロピレン樹脂(密度:0.90g/cm3、メルトフローレート:7g/10分,230℃,2.16g/cm2)を230℃にてT型ダイスによる押出し成形により、厚さ110μmの溶融シートを得た。当該溶融シートの片面に、凹部の深さが0.04mm、凹部の間隔が1mmとなるように凹凸絞りロールで押圧した後冷却固化し、凹部が形成されたフィルム基材を得た。
【0051】
次にポリエチレン樹脂(密度:0.90g/cm3、メルトフローレート:20g/10分,230℃、2.16g/cm2)を230℃にて押出し成形により得た厚さ20μmの溶融シート(両面が平坦なフィルム基材)を、上記凹部が形成されたフィルム基材に重ね合わせ、凹部をつぶさないようにしてラミネートして、図2に示すような実施例4に係る粘着テープ用支持体を得た。
【0052】
この後、上記支持体の両面が平坦なフィルム基材面に厚さ40μm/dryとなるように常法にてアクリル系粘着剤を塗布して、実施例4に係る粘着テープを得た。
【0053】
(比較例)
実施例1において得た凹部が形成されたフィルム基材を支持体として用い、当該フィルム基材の凹部形成面に、厚さ40μm/dryとなるように常法にてアクリル系粘着剤を塗布して、比較例に係る粘着テープを得た。
【0054】
〔評価試験〕
上記で得た実施例及び比較例の粘着テープを用い、JIS Z−0237に基づいて粘着力、引張強さ、巻戻し力を測定すると共に手切れ性について評価し、その結果を表1にまとめた。なお、手切れ性については、市販の和紙テープ(日東電工(株)No.720)と比較して、和紙テープより容易に切れる(A)、和紙テープと同等の力で切れる(B)、手では切断できない(C)の3段階評価を行った。
【0055】
【表1】
Figure 0004540766
【0056】
表1から分かるように、比較例の粘着テープにあっては粘着力が低く、巻き戻す際の巻戻し力の振幅幅が大きくばらついた。その点、実施例の各粘着テープにおいては、良好な粘着力を得るとともに、巻戻し力の振幅幅も小さくバラツキが小さかった。さらに、手切れ性についても、比較例の粘着テープでは手で切断できなかったが、実施例のテープにあっては和紙テープと同等若しくはそれよりも小さな力で良好に粘着テープを切断することができた。このように、本発明によれば、良好な手切れ性を確保しながら、良好な粘着力でしかも巻戻し力のバラツキが小さな粘着テープを得ることができることが確認できた。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、空洞をテープ状物の幅方向に配置してなる手切れ部を設けているので、当該手切れ部においては、支持体の実質的な厚みが薄くなり、手で容易に切断することができる。また、支持体の表面は平坦な状態になるため、支持体と粘着剤層との密着性が低下しない。この結果、手切れ性が良好で、しかも巻き戻し性、接着性に優れ、さらに背面印刷性などにも優れた粘着テープを提供できる。このような手切れ部は、例えば幅方向全幅に渡り連続して形成された空洞や、幅方向に連続的に形成された空洞から構成することができる。
【0058】
このような手切れ部を長手方向に多数備えることにより、任意の長さに切断することが可能になる。
【0059】
また、凹部が形成されたフィルム基材の凹部形成面に、少なくとも片面が平坦なフィルム基材を前記平坦面を外側にして積層したり、凹部が形成された2枚のフィルム基材を、当該凹部を対向させて積層する、あるいは、穴が形成されたフィルム基材の両面に、少なくとも片面が平坦なフィルム基材が前記平坦面を外側にして積層することにより、簡単に当該支持体を作製することができる。
【0060】
またテープ状物をポリオレフィン樹脂から得ることにより、安価にしかも都合よく凹部若しくは空洞を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る粘着テープの側面図である。
【図2】図1に示す粘着テープ用支持体の概略的斜視図である。
【図3】図1に示す粘着テープ用支持体の分解斜視図である。
【図4】本発明の別な実施の形態に係る粘着テープ用支持体の概略的斜視図である。
【図5】図4に示す粘着テープ用支持体の分解斜視図である。
【図6】本発明のさらに別な実施の形態に係る粘着テープ用支持体の側面図である。
【図7】本発明のさらに別な実施の形態に係る粘着テープ用支持体の側面図である。
【図8】本発明のさらに別な実施の形態に係る粘着テープ用支持体を示す図であって、同図(a)はその平面図、同図(b)はその側面図である。
【図9】本発明のさらに別な実施の形態に係る粘着テープ用支持体の側面図である。
【図10】本発明のさらに別な実施の形態に係る粘着テープ用支持体の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 粘着テープ
2 支持体
3 手切れ部
4 粘着剤層
11 凹部が形成されたフィルム基材
12 両面が平坦になったフィルム基材
13 空洞となる凹部
14 空洞
15 穴が形成されたフィルム基材
16 空洞となる穴

Claims (9)

  1. プラスチック製のフィルム基材が熱融着により積層されてなるテープ状物であって、
    空洞を幅方向に配置してなる手切れ部を備えたことを特徴とする粘着テープ用支持体。
  2. 前記粘着テープ用支持体は、マスキングテープ用の支持体である請求項1に記載の粘着テープ用支持体。
  3. 前記粘着テープ用支持体は、養生用マスキングテープ用の支持体である請求項2に記載の粘着テープ用支持体。
  4. 前記手切れ部を構成する空洞は、前記テープ状物の全幅に渡り連続して形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の粘着テープ用支持体。
  5. 前記手切れ部を構成する空洞は、前記テープ状物の幅方向に連続的に形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の粘着テープ用支持体。
  6. 凹部が形成されたフィルム基材の凹部形成面に、少なくとも片面が平坦なフィルム基材が前記平坦面を外側にして積層されたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の粘着テープ用支持体。
  7. 凹部が形成された2枚のフィルム基材が、当該凹部を対向させて積層されたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の粘着テープ用支持体。
  8. 穴が形成されたフィルム基材の両面に、少なくとも片面が平坦なフィルム基材が前記平坦面を外側にして積層されたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の粘着テープ用支持体。
  9. 支持体の少なくとも片面に粘着剤層が形成された粘着テープであって、前記支持体は請求項1〜8の何れか1項に記載の粘着テープ用支持体であることを特徴とする粘着テープ。
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