JPH10121011A - 粘着テープ - Google Patents

粘着テープ

Info

Publication number
JPH10121011A
JPH10121011A JP27374996A JP27374996A JPH10121011A JP H10121011 A JPH10121011 A JP H10121011A JP 27374996 A JP27374996 A JP 27374996A JP 27374996 A JP27374996 A JP 27374996A JP H10121011 A JPH10121011 A JP H10121011A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
sensitive adhesive
layer
paper
adhesive tape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27374996A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Matsubayashi
悟 松林
Hiroko Kurosawa
宏子 黒沢
Yumi Yamazaki
由美 山崎
Satoru Hirota
覚 広田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Paper Co Ltd
Priority to JP27374996A priority Critical patent/JPH10121011A/ja
Publication of JPH10121011A publication Critical patent/JPH10121011A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 筆記性、重ね貼り性、ノンスリップ性に優
れ、かつ、粘着剤塗工時の乾燥工程での剥離層の発泡が
発生せず、耐熱剥離性が良好で、テープの巻き戻し力が
軽くて作業性に優れた紙粘着テープを提供する。 【解決手段】 紙基材の片面に、直鎖状低密度ポリエチ
レンまたは中密度ポリエチレンからなる下層ラミネート
層が設けられ、さらに前記下層ラミネート層上に融点1
00〜120℃の高圧法低密度ポリエチレンからなる上
層ラミネート層が設けられ、前記紙基材のもう一方の面
に粘着剤層が設けられている紙粘着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙粘着テープに関
するものである。更に詳しくは、筆記性、重ね貼り性、
ノンスリップ性に優れ、加工性、作業性の良好な紙粘着
テープに関する。
【0002】
【従来の技術】紙を基材とする粘着テープとしては、例
えば、一般の包装用、主としてダンボールの封緘に使用
されているクラフト粘着テープがあり、クラフトクルパ
ック紙の片面に高圧法低密度ポリエチレンを押出しコー
ティングしたものを基材として、ポリエチレンラミネー
ト層の上にシリコーン系剥離剤を塗工し、もう一方の面
に粘着剤を塗工したものである。このシリコーン系剥離
層を有するクラフト粘着テープは、テープの巻戻し力が
軽く作業性が良好であり、安価であることから包装用テ
ープの中では最も生産量が多い。
【0003】しかし、上記のクラフト粘着テープは、シ
リコーン系剥離剤を使用しているため、ダンボールの封
緘等に使用する場合、重ね貼りした部分はテープ背面の
剥離が軽いために剥がれてしまう、テープ背面が滑りや
すい為に荷崩れを起こしやすい、テープ背面にマジック
インキ等で字を書くとインクをはじいてしまう等の問題
点があった。
【0004】これらの問題点を解決するクラフト粘着テ
ープとして、シリコーン系剥離剤に代えて、有機系剥離
剤を塗工したものがある。主として有機系剥離剤には長
鎖アルキル基含有化合物が使用されている。従来のクラ
フト粘着テープには、コスト性、常温付近での粘着特性
等の面で優れている天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着
剤および天然ゴムと合成ゴムの混合系粘着剤が使用され
ているが、上記の長鎖アルキル基含有化合物を剥離層に
用いたクラフト粘着テープの場合、テープ巻戻し力が重
くなるため、アクリル系共重合物を主成分とする粘着剤
が用いられることが多い。この構成のクラフト粘着テー
プは、シリコーン系剥離剤を用いたものと比較して、重
ね貼り性、筆記性、ノンスリップ性などの機能が優れて
いるため、需要は大きく伸びている。
【0005】一方、シリコーン系剥離剤や有機系剥離剤
等を塗工せず、ポリエチレンラミネート層を剥離層とし
たものが提案されている。特公昭51−20205号公
報では剥離層にポリエチレン樹脂を用い、粘着層にポリ
アクリル酸エステルを主成分とする感圧接着剤を使用し
た紙粘着テープについて剥離性を確認している。更にポ
リエチレン樹脂を2層ラミネート加工した構成でも同様
に剥離性が良好であることを確認している。また、実開
昭63−85642号公報では剥離層に超低密度ポリエ
チレンを用い、粘着剤層にアクリル系粘着剤を用いた粘
着テープにおいて、剥離層と剥離層/基材間接着増強層
を設けた構成で耐熱剥離性が良好であることを確認して
いる。
【0006】更に、特公昭57−45790号公報では
剥離層、接着増強層を設け、ポリアクリル酸エステルを
主成分とする感圧接着層を用いた感圧型接着テープ若し
くはシートについて剥離層と接着増強層の総塗工厚が1
0〜40μが望ましく、剥離層を形成する成分のポリエ
チレンとして密度0.91〜0.97g/cm3 が適し
ていると記載されている。これらのポリエチレンラミネ
ート層を剥離層としたクラフト粘着テープは、シリコー
ン系剥離剤を塗工したものと比較すると、重ね貼り性、
筆記性、ノンスリップ性などの機能が非常に優れてい
る。
【0007】このポリエチレンを剥離層としたクラフト
粘着テープは、ポリエチレンを300℃以上の高温で押
出しラミネートすると、巻戻し力が重くなって、基材の
層間割れが起こり粘着テープとして使用できなくなる場
合があるため、ポリエチレンは300℃未満の低温領域
でラミネートしなくてはならない。しかし、ポリエチレ
ンを低温でラミネートすると、樹脂の酸化不足のため、
基材との密着性が低下し、ラミネート加工時およびテー
プ巻戻し時に、ポリエチレンラミネート層と基材の界面
で浮きが発生するという問題がある。
【0008】また、ポリエチレンラミネート層を剥離層
とするクラフト粘着テープは、ゴム系粘着剤を用いると
テープ巻戻し力が重くなり作業性が悪くなることから、
アクリル系粘着剤を用いるのが一般的であるが、中で
も、水系型のアクリル系粘着剤を用いた場合、有機溶剤
を使用していないため、経済性、製造時の安全性に優れ
ている。ところが、クラフト粘着テープを製造時、水系
型のアクリル系粘着剤を塗工し乾燥する工程で、剥離層
のポリエチレン樹脂の耐熱性が不十分であると、乾燥オ
ーブン内で蒸発した水分がテープ基材内部を通り抜けて
ポリエチレン剥離層側に出現し、ポリエチレン層の発泡
が起き、商品としてテープ化できないという問題があ
る。粘着剤塗工面または剥離層ラミネート面に前もって
アンカーコート剤を塗工すれば若干発泡は軽減できる
が、まだ不十分である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記のごと
く欠点を解決し、耐熱剥離性が良好で、テープの巻戻し
力が軽く作業性に優れ、粘着剤塗工時の乾燥工程でのポ
リエチレン層の発泡が発生せず、容易に製造することが
できる紙粘着テープを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の紙粘着テープ
は、紙基材の片面に、直鎖状低密度ポリエチレンまたは
中密度ポリエチレンからなる下層ラミネート層が設けら
れ、さらに前記下層ラミネート層上に融点100〜12
0℃の高圧法低密度ポリエチレンからなる上層ラミネー
ト層が設けられ、前記紙基材のもう一方の面に粘着剤層
が設けられていることを特徴とするものである。本発明
の紙粘着テープは、前記下層ラミネート層の厚みが15
〜30μmであり、さらに前記上層ラミネート層が、ダ
イスリップ出口温度250〜300℃で押出し塗工して
設けられ、かつ厚みが5〜15μmであることが好まし
い。さらに、本発明の紙粘着テープは、前記粘着剤層
が、アクリル系共重合樹脂を主成分とする水系型粘着剤
であることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明における紙粘着テープの断
面構成図の1例を第1図に示す。図中の1は紙基材、2
は粘着剤層、3は高圧法低密度ポリエチレン層(上層ラ
ミネート層)、4は直鎖状低密度ポリエチレンまたは中
密度ポリエチレン層(下層ラミネート層)を示す。上記
の本発明において用いられる紙基材としては、例えば、
坪量50〜80g/m2 のクルパック処理したクラフト
紙等が使用できる。
【0012】本発明においては、剥離層として紙基材上
に下層ラミネート層と上層ラミネート層の2層を順次設
けるものである。下層ラミネート層の形成については、
紙基材の一面に中低圧法で重合された直鎖状低密度ポリ
エチレン、または高圧法低密度ポリエチレンと高密度ポ
リエチレンをブレンドした中密度ポリエチレンを、29
0℃以上の温度で押出し塗工して形成する。これらの低
密度ポリエチレン、および中密度ポリエチレンの融点は
120〜130℃であり、密度は0.91〜0.95g
/cm3 が好ましい。下層ラミネート層のダイスリップ
出口押出し温度は290〜350℃が好ましいが、通常
の加工方法で十分な接着強度を得るためには305〜3
30℃がより好ましい。中低圧法で重合された低密度ポ
リエチレンは短鎖分枝を持ち、直鎖状の構造を有するも
のである。
【0013】さらに前記下層ラミネート層上に、融点1
00〜120℃の高圧法低密度ポリエチレンを押出し塗
工して上層ラミネート層を形成する。この時のダイスリ
ップ出口押出し温度は300℃以下の温度が好ましく、
250〜300℃がより好ましい。ダイスリップ出口押
出し温度が300℃を越える場合には、耐熱剥離力が大
きくなり、巻き戻し時に基材層間割れなどを起こし易く
なる。高圧法低密度ポリエチレンの密度は0.91〜
0.94g/cm3 が好ましく、0.91〜0.93g
/cm3 がより好ましい。一般には、高圧法で重合され
た低密度ポリエチレンは長鎖分枝を有するものである。
【0014】下層ラミネート層に用いられるポリエチレ
ンの具体例としては、出光石油化学(株)製のモアテッ
ク、昭和電工(株)製のショウレックスリニア、住友化
学工業(株)製のスミカセンL,α、三井石油化学工業
(株)製のウルトゼックス、三菱化学(株)製の三菱ポ
リエチ−LL(例えば、UC970)、東ソー(株)製
のニポロンL(例えば、LW04−1)などが挙げられ
る。また、上層ラミネート層に用いられるポリエチレン
の具体例としては、旭化成工業(株)製のサンテックL
D、宇部興産(株)製のUBEポリエチレン、昭和電工
(株)製のショウレックス、住友化学工業(株)製のス
ミカセン、東ソー(株)製のペトロセン、日本ユニカー
(株)製のNUCポリエチレン、三井石油化学工業
(株)製のミラソン、三菱化学(株)製の三菱ポリエチ
−LD(例えば、LC720)、日本ポリオレフィン
(株)製のジェイレクス(例えば、L185などが挙げ
られる。
【0015】また、下層ラミネート層の厚みは15〜3
0μmが好ましく、より好ましくは18〜23μmであ
る。上層ラミネート層の厚みは5〜15μmが好まし
く、より好ましくは8〜13μmである。上層ラミネー
ト層が5μm未満の場合、下層ラミネート層の厚みにか
かわらず、剥離力、耐熱剥離力が大きくなり、紙基材の
層間割れが起こり易くなり、また、上層ラミネート層が
15μmを越える場合も、耐熱剥離力が大きくなり紙基
材の層間割れが起こり易くなる。下層ラミネート層が1
5μm未満の場合には、下層ラミネート層−紙基材間の
接着不良がおこり易くなる傾向があり、一方、下層ラミ
ネート層が30μmを越える場合、粘着テープのこしが
強くなり低温でのダンボール封緘性が不十分となる場合
がある。
【0016】剥離層を低温で押出しラミネートした高圧
法低密度ポリエチレン層のみの1層とした場合は、紙基
材との密着性が悪く、ラミネート加工時にラミネート層
が剥離したり、粘着加工後のテープ巻戻し時にラミネー
ト層と基材の界面で浮きが発生してしまう。下層ラミに
高圧法低密度ポリエチレン層を高温でラミネートした場
合は、粘着剤を塗工し、オーブン内で乾燥するときに、
ラミネート面が発泡し、商品としてテープ化できなくな
る。
【0017】粘着剤としてはポリアクリル酸エステルを
主成分とするアクリル系共重合樹脂を使用することがで
きる。アクリル系共重合樹脂のモノマー成分としては、
例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブ
チルアクリレート、および2−エチルヘキシルアクリレ
ートなどから選択される。さらに、接着力の向上や架橋
化起点を付与するために共重合成分として、カルボキシ
ル基、ヒドロキシル基、イソシアネート基、アミノ基、
アミド基、リン酸基、スルホン酸基などの官能基を有す
るモノマーが適宜使用される。中でも、アクリル系共重
合樹脂を主成分とする水系型粘着剤を用いた場合、有機
溶剤を使用していないため、経済性、製造時の安全性に
優れ、好ましく用いられる。なお、必要に応じて粘着付
与剤、軟化剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤、充填剤、老化
防止剤などを添加しても良い。塗工形式は基材のポリエ
チレンラミネート面と反対面に直接塗工し乾燥する方法
を用いる。また、粘着剤を塗工する前に各種アンカーコ
ート剤を用いてもよい。
【0018】粘着付与剤の例としては、ロジン、水添ロ
ジングリセリンエステル、ポリテルペン系樹脂、テルペ
ンフェノール系樹脂、C5 系石油樹脂、C9 系石油樹
脂、脂環族系水添石油樹脂、クマロンインデン系樹脂、
スチレン系樹脂などが挙げられる。軟化剤の例として
は、各種可塑剤、プロセスオイル、ポリブテン、ポリイ
ソブチレン低重合物、解重合ゴム、ラノリン等が挙げら
れる。
【0019】粘着剤層の形成方法は、特に限定されない
が、例えばナイフコート法、グラビアコート法、リバー
スコート法、コンマコート法、リップコート法、および
ファウンテンダイコート法などの適当な塗布方法を適用
できる。尚、塗布速度、塗膜乾燥条件は特に限定される
ものではないが、塗布乾燥条件は粘着剤層、剥離層、基
材の諸物性に悪影響を及ばさない範囲で行うことが望ま
しい。
【0020】上記のポリエチレン剥離層とアクリル系共
重合型粘着剤を組み合わせることにより、重ね貼り性、
筆記性、ノンスリップ性を満足させた上に耐熱剥離性に
優れ、粘着剤塗工時の乾燥オーブン内での発泡を抑えた
紙粘着テープを作製することが可能となった。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、もちろんのこと本発明はこれによって限定される
ものではない。
【0022】実施例1 基材として、クラフト紙(商標:メラミンクルパック
紙、新王子製紙(株)製、坪量73g/m2 )に、融点
130℃、密度0. 936g/cm3 の低圧法直鎖状低
密度ポリエチレン(商標:UC970、三菱化学(株)
製)をダイスリップ出口の押出し樹脂温度330℃で押
出し塗工し、厚さ20μmの下層ラミネート層を形成
し、更にその上に融点113℃、密度0.923g/c
3 の高圧法低密度ポリエチレン(商標:LC720、
三菱化学(株)製)をダイスリップ押出し樹脂温度28
5℃で押出し塗工して、厚さ10μmの上層ラミネート
層を形成し、これをポリエチレン剥離層とした。さら
に、この反対面にアクリル系共重合樹脂エマルジョン
(商標:HVC−6280、東亜合成(株)製、固形分
64重量%)を塗工、乾燥し、40g/m2 の粘着剤層
を形成してクラフト粘着テープを作製した。
【0023】実施例2 基材として、クラフト紙(商標:メラミンクルパック
紙、新王子製紙(株)製、坪量73g/m2 )に、融点
133℃、密度0. 939g/cm3 中密度ポリエチレ
ン(商標:LW04−1、東ソー(株)製)をダイスリ
ップ出口の押出し樹脂温度330℃、厚さ16μmで、
押出し塗工して下層ラミネート層を形成し、更にその上
に融点113℃、密度0.923g/cm3 高圧法低密
度ポリエチレン(商標:LC720、三菱化学(株)
製)をダイスリップ出口の押出し樹脂温度295℃で押
出し塗工して、厚さ7μmの上層ラミネート層を形成
し、これをポリエチレン剥離層とし、さらに、この反対
面にアクリル系共重合樹脂エマルジョン(商標:TS−
1308、日本カーバイド(株)製、固形分61重量
%)を塗工、乾燥し、40g/m2 の粘着剤層を形成し
てクラフト粘着テープを作製した。
【0024】実施例3 基材として、クラフト紙(商標:メラミンクルパック
紙、新王子製紙(株)、坪量73g/m2 )に、融点1
30℃、密度0. 936g/cm3 直鎖状低密度ポリエ
チレン(商標:UC970、三菱化学(株)製)をダイ
スリップ出口の押出し温度330℃で押出し塗工して、
厚さ27μmの下層ラミネート層を形成し、更にその上
に融点106℃、密度0.918g/cm3 高圧法低密
度ポリエチレン(商標:L185、日本ポリオレフィン
(株)製)をダイスリップ出口の押出し樹脂温度295
℃で押出し塗工して、厚さ14μmの上層ラミネート層
を形成し、これをポリエチレン剥離層とし、さらに、こ
の反対面にアクリル系共重合樹脂エマルジョン(商標:
TS−1308、日本カーバイド(株)製、固形分61
重量%)を塗工、乾燥し、40g/m2 の粘着剤層を形
成してクラフト粘着テープを作製した。
【0025】実施例4 下層ラミネート層用の樹脂を融点133℃、密度0. 9
39g/cm3 の中密度ポリエチレン(商標:LW04
−1、東ソー(株)製)に代えた以外は、実施例1と同
様な方法でクラフト粘着テープを作製した。
【0026】比較例1 下層ラミネート層用の樹脂を融点113℃、密度0.9
23g/cm3 の高圧法低密度ポリエチレン(商標:L
C720、三菱化学(株)製)に代えた以外は、実施例
1と同様な方法でクラフト粘着テープを作製した。
【0027】比較例2 下層ラミネートをせずラミネート層を1層とした以外
は、実施例1と同様な方法でクラフト粘着テープを作製
した。
【0028】比較例3 下層ラミネート層用の樹脂を融点113℃、密度0.9
23g/cm3 の高圧法低密度ポリエチレン(商標:L
C720、三菱化学(株)製)に代え、さらに粘着剤層
の形成において、天然ゴムラテックス(商標:HAラテ
ックス、花王(株)製)100重量部、粘着付与剤とし
て水添ロジンエステル(商標:SE−50、荒川化学工
業(株)製、固形分50重量%)70重量部、老化防止
剤(商標:アンテージ2LX、川口化学工業(株)製)
1重量部からなるゴム系粘着剤を用いた以外は、実施例
1と同様な方法でクラフト粘着テープを作製した。
【0029】評価 上記各実施例および比較例で得られたクラフト粘着テー
プについて、それぞれ下記の方法により評価を行い、結
果を表1に示した。 〔剥離層の発泡〕クラフト粘着テープの粘着加工後のラ
ミネート層の発泡の有無を目視で観察し、発泡のないも
のを○、発泡の認められるものを×と評価した。 〔巻き戻し力〕巻き戻し力は、得られたクラフト粘着テ
ープを一定期間保存した後に、連続剥離試験器(テスタ
ー産業(株)製)を用い、常温にて、30m/分の速度
で巻き戻し力を測定した。常温巻き戻し力は、上記粘着
テープを常温で7日間保存して測定し、また、耐熱巻き
戻し力は、上記粘着テープを90℃のオーブンで2日間
保存した後、常温に戻してから測定した。同時に、各々
の条件下で巻き戻した後の粘着テープの状態を目視によ
り観察し、紙基材層間割れのないものを○、紙基材層間
割れの認められるものを×と評価した。 〔ダンボール封緘性〕ダンボール封緘性は、JIS P
3902に規定するA級280g/m2 のライナーと
JIS P 3904に規定するA級のセミ中芯を持つ
厚さ5m/mの強化A級(段数34±2/30cm)の
ダンボールを使用し、0℃の環境下で図2に示すように
上下I貼りをする。ダンボール上に粘着テープを重ね、
粘着テープの背面に500gの重りを1往復させて圧着
した後、ダンボールの端部より40mm長さに刃をい
れ、一片の接触面積が50mm×40mmになるように
する。ダンボールの反発により粘着テープの剥がれる箇
所を数えた(圧着箇所:4箇所/ダンボール1箱)。圧
着箇所20箇所についてテストし、剥がれた箇所が0の
場合を○、1〜3箇所の場合を△、4〜20箇所の場合
を×と評価した。
【0030】
【表1】
【0031】表1からも明らかなように、各実施例で得
られた粘着テープについては、いずれも剥離層の発泡は
なく、巻き戻し力、耐熱巻き戻し力が軽く、巻き戻し後
の剥離面状態も良好で、ダンボール封緘性も良好であっ
た。一方、比較例1〜3では剥離層の発泡が発生し、比
較例2および3では耐熱剥離力が重く、剥離層の密着性
が不十分で、巻き戻し後剥離層と紙基材の界面で浮きが
見られた。
【0032】
【発明の効果】本発明により、筆記性、重ね貼り性、ノ
ンスリップ性に優れ、かつ、粘着剤塗工時の乾燥工程内
での剥離層の発泡が発生せず、耐熱剥離性が良好で、テ
ープの巻き戻し力が軽くて作業性に優れ、および封緘性
の良好な梱包用紙粘着テープを実用することが可能とな
り、産業界に寄与するところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の紙粘着テープの一実施態様の構成を
示す断面図である。
【図2】 本発明における、ダンボール封緘性I貼り試
験の図である
【符号の説明】
1:紙基材 2:粘着剤層 3:高圧法低密度ポリエチレン層(上層ラミネート層) 4:直鎖状低密度ポリエチレン層または中密度ポリエチ
レン層(下層ラミネート層) 5:ダンボール 6:紙粘着テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広田 覚 栃木県宇都宮市平出工業団地27番地の2 王子製紙株式会社宇都宮研究センター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙基材の片面に、直鎖状低密度ポリエチ
    レンまたは中密度ポリエチレンからなる下層ラミネート
    層が設けられ、さらに前記下層ラミネート層上に融点1
    00〜120℃の高圧法低密度ポリエチレンからなる上
    層ラミネート層が設けられ、前記紙基材のもう一方の面
    に粘着剤層が設けられていることを特徴とする紙粘着テ
    ープ。
  2. 【請求項2】 前記下層ラミネート層の厚みが15〜3
    0μmであり、さらに前記上層ラミネート層が、ダイス
    リップ出口温度250〜300℃で押出し塗工して設け
    られ、かつ厚みが5〜15μmである請求項1記載の紙
    粘着テープ。
  3. 【請求項3】 前記粘着剤層が、アクリル系共重合樹脂
    を主成分とする水系型粘着剤であることを特徴とする請
    求項1記載の紙粘着テープ。
JP27374996A 1996-10-16 1996-10-16 粘着テープ Pending JPH10121011A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27374996A JPH10121011A (ja) 1996-10-16 1996-10-16 粘着テープ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27374996A JPH10121011A (ja) 1996-10-16 1996-10-16 粘着テープ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10121011A true JPH10121011A (ja) 1998-05-12

Family

ID=17532048

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27374996A Pending JPH10121011A (ja) 1996-10-16 1996-10-16 粘着テープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10121011A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1013732A2 (en) * 1998-12-25 2000-06-28 Nitto Denko Corporation Release liner and pressure-sensitive adhesive sheet
JP2001152119A (ja) * 1999-11-30 2001-06-05 Nitto Denko Corp エマルシヨン型粘着剤組成物と段ボ―ル封緘用粘着テ―プ
WO2007068033A1 (en) * 2005-12-12 2007-06-21 Dalton Packaging Pty Limited Anti-skid sheet
JP2008283118A (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Nitto Denko Corp アルミ電解コンデンサ素子巻き止め用テープ及びアルミ電解コンデンサ
JP2011190456A (ja) * 2011-05-20 2011-09-29 Nitto Denko Corp 粘着製品
CN108790351A (zh) * 2018-06-15 2018-11-13 黄山永新股份有限公司 一种高光泽度镀铝聚乙烯标签膜及其生产方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1013732A2 (en) * 1998-12-25 2000-06-28 Nitto Denko Corporation Release liner and pressure-sensitive adhesive sheet
EP1013732A3 (en) * 1998-12-25 2000-11-22 Nitto Denko Corporation Release liner and pressure-sensitive adhesive sheet
SG84557A1 (en) * 1998-12-25 2001-11-20 Nitto Denko Corp Release liner and pressure-sensitive adhesive sheet
JP2001152119A (ja) * 1999-11-30 2001-06-05 Nitto Denko Corp エマルシヨン型粘着剤組成物と段ボ―ル封緘用粘着テ―プ
WO2007068033A1 (en) * 2005-12-12 2007-06-21 Dalton Packaging Pty Limited Anti-skid sheet
JP2008283118A (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Nitto Denko Corp アルミ電解コンデンサ素子巻き止め用テープ及びアルミ電解コンデンサ
JP2011190456A (ja) * 2011-05-20 2011-09-29 Nitto Denko Corp 粘着製品
CN108790351A (zh) * 2018-06-15 2018-11-13 黄山永新股份有限公司 一种高光泽度镀铝聚乙烯标签膜及其生产方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5631586B2 (ja) 剥離シートおよび粘着体
US20100003441A1 (en) Release liner and pressure- sensitive adhesive sheet
JP5416361B2 (ja) 熱硬化型粘接着テープ又はシート
KR20080065926A (ko) 열 접착 시트
JPWO2009119515A1 (ja) 粘着シート
JP3599158B2 (ja) 粘着テープ
JP2010144006A (ja) 粘着基材、車両用シール材及び車両用吸音材
JP5394661B2 (ja) 粘着シート
JPH10121011A (ja) 粘着テープ
EP3060390B1 (en) Label assembly and method of dispensing low-stiffness labels
JP2020094099A (ja) 粘着シート
JP5007052B2 (ja) 自動車マーキング用粘着シート
JP2007182534A (ja) 感圧転写粘着テープおよび塗膜転写具
JP4505580B2 (ja) 粘着層転写テープ用転写具
JP2001234149A (ja) 粘着剤組成物
JP2009119789A (ja) 粘着性付箋
JP2018169532A (ja) 擬似接着ラベル
JP2001214137A (ja) 粘着シート及び該シートの製造方法
JP5948912B2 (ja) 易引裂き性エンボスフィルム及びこれを用いた包装材料
JP2004231915A (ja) 接着シート
JPH1036786A (ja) クラフト粘着テープ
JPH11302609A (ja) 粘着テープ
JP7149477B2 (ja) 擬似接着ラベル
JPH1161062A (ja) クラフト粘着テープ
JP5467352B2 (ja) 感熱ラベル