JPH1036786A - クラフト粘着テープ - Google Patents

クラフト粘着テープ

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JPH1036786A
JPH1036786A JP8194448A JP19444896A JPH1036786A JP H1036786 A JPH1036786 A JP H1036786A JP 8194448 A JP8194448 A JP 8194448A JP 19444896 A JP19444896 A JP 19444896A JP H1036786 A JPH1036786 A JP H1036786A
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JP
Japan
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layer
kraft
drying
amount
adhesive tape
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JP8194448A
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English (en)
Inventor
Hiroko Kurosawa
宏子 黒沢
Satoru Matsubayashi
悟 松林
Satoru Hirota
覚 広田
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重ね貼り性、筆記性、ノンスリップの3機能
性に優れ、封緘性が広範囲の温度領域で良好で、かつ高
温環境下での重剥離化が改善され、巻き戻し時の剥離異
常及び基材の層間割れの無いクラフト粘着テープを提供
する。 【解決手段】 クラフト紙の片面にポリオレフィン系樹
脂層が設けられ、さらに前記ポリオレフィン系樹脂層上
に長鎖アルキル基含有ポリマーを主成分とする剥離剤層
が設けられ、前記クラフト紙の他の面に天然ゴム系粘着
剤を主成分とする溶剤塗布液を塗布し、乾燥して粘着剤
層が設けられており、かつ残留溶剤量が0〜120mg
/m2 であるクラフト粘着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクラフト紙を基材と
する粘着テープに関するものである。さらに詳しくは、
重ね貼り性、筆記性、ノンスリップ性に優れ、かつ高温
環境下での重剥離化による、巻き戻し時における剥離異
常及び層間割れの改善されたクラフト粘着テープに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般のクラフト粘着テープは、クラフト
クルパック紙を基材とし、その片面に粘着剤層を設け、
もう一方の面にポリエチレンラミネート層を設け、更に
ポリエチレンラミネート層の上に塗工したシリコーン系
剥離剤層から構成されている。シリコーン系剥離層を有
するクラフト粘着テープは、テープの展開力が軽く作業
性が良好であり、安価であることから、包装用テープの
中では最も生産量が多く、主としてダンボールの封緘に
使用されている。しかし、このような構成のクラフト粘
着テープは、シリコーン系剥離剤が用いられているため
に、重ね貼りができない、テープ背面が滑りやすいため
荷崩れを起こしやすい、テープ背面に字を書くことがで
きない等の欠点があった。
【0003】上記の欠点を解決するために、剥離剤とし
て長鎖アルキル基含有ポリマーを塗工したものがある。
この長鎖アルキル基含有ポリマーを剥離剤としたクラフ
ト粘着テープは、剥離面の摩擦係数が高いため滑りにく
く、剥離面に重ねて貼ることができ、油性マジック等で
字が書けるという特徴がある。
【0004】しかしながら、長鎖アルキル基含有ポリマ
ーは、シリコーン系の剥離剤と比較した場合に耐熱性が
悪く、高温で重剥離化し剥離異常を起こし、ひどい場合
には基材の層間割れを起こすという問題がある。特に天
然ゴムを主成分とする粘着剤層に対しては剥離が重く、
比較的低い温度環境においても重剥離化による層間割れ
現象が生じていた。また、スチレンーイソプレンースチ
レン共重合体等の合成ゴムを主成分とする粘着剤又はポ
リアクリル酸エステルを主成分とする粘着剤と組み合わ
せることにより耐熱性は向上するが、低温での段ボール
封緘性が悪いことや、粘着剤のコストが高いなどの欠点
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、クラフト紙
を基材とし、この基材の片面に長鎖アルキル基含有ポリ
マーからなる剥離剤層を有し、他の面に天然ゴムを主成
分とする粘着剤層を有する粘着テープにおいて、高温環
境下での重剥離化による、巻き戻し時における剥離異常
及び基材の層間割れが改善されたクラフト粘着テープを
提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のクラフト粘着テ
ープは、クラフト紙の片面にポリオレフィン系樹脂層が
設けられ、さらに前記ポリオレフィン系樹脂層上に長鎖
アルキル基含有ポリマーを主成分とする剥離剤層が設け
られ、前記クラフト紙の他の面に天然ゴム系粘着剤を主
成分とする溶剤塗布液を塗布し、乾燥して粘着剤層が設
けられており、かつ残留溶剤量が0〜120mg/m2
であることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の粘着テープは、第1図に
示すように基材(クラフト紙)3の一面にポリオレフィ
ン系樹脂層2、および剥離剤層1が順次設けられ、基材
の他面には、天然ゴム系粘着剤層4が設けられている。
本発明において用いられる基材は、クルパック処理した
クラフト紙である。その片面にラミネートするポリオレ
フィン系樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどの樹脂や、エチレン、プロピレンをなどを含
む共重合体などが挙げられ、高圧法低密度ポリエチレン
などが好ましく使用される。
【0008】本発明の剥離剤層には、剥離剤として長鎖
アルキル基含有ポリマーが用いられ、特に重ね貼り性、
筆記性、ノンスリップ性に優れた剥離剤層が得られる。
長鎖アルキル基含有ポリマーとしては、例えば、アクリ
ルエステル、ビニルエステル、ビニルエーテル、アクリ
ルアミド、マレイン酸誘導体、またはアリルエステル等
のようなモノマーに長鎖アルキル基を導入した長鎖アル
キル基含有モノマーの重合体(単独重合体、または2種
以上のモノマーの共重合体)、または前記長鎖アルキル
基含有モノマーと他の官能基含有モノマーとの共重合体
などがあり、長鎖アルキル基としては、炭素数12〜2
2の直鎖または分枝鎖のものが挙げられる。具体例とし
ては、長鎖アルキルアクリレート重合体、長鎖アルキル
ビニルエステル重合体、長鎖アルキルビニルエーテル重
合体、長鎖アルキルアクリルアミド重合体、マレイン酸
の長鎖アルキル誘導体の重合体、長鎖アルキルアリルエ
ステル重合体、またはこれらの共重合体などが挙げられ
る。さらに、PVA、セルロース等のポリマーに長鎖ア
ルキル基を反応させて導入したもの等を用いることもで
きる。上記の長鎖アルキル基含有ポリマーの中でも、ポ
リステアリルアクリレート、ポリビニルステアレート、
ポリビニルステアリルエーテル、ポリステアリルアクリ
ルアミド、ポリビニルステアリルカルバメート、ポリス
テアロイルエチレンイミン等が好ましく用いられる。
【0009】本発明においては、長鎖アルキル基含有ポ
リマーの融点が低過ぎると耐熱性が不十分となり、使用
温度によっては重剥離化が生じ易くなる場合があり、好
ましくは融点70℃以上の長鎖アルキル基含有ポリマー
が用いられ、より好ましくは融点80℃以上である。例
えば、一方社油脂工業(株)製のピーロイル120
0(:商標、融点84℃)、(株)日本触媒製のRP−
20(:商標、融点90℃)などが挙げられる。長鎖ア
ルキル基含有ポリマーは、例えば、トルエン、またはn
−ヘキサン、シクロヘキサンなどの有機溶剤に溶解さ
れ、あるいは、水分散(乳化)性樹脂として、クラフト
基材上に塗布、乾燥され、剥離剤層が形成される。剥離
剤層の塗布量は、0.1〜2.0g/m2 が好ましく、
0.2〜0.5g/m2 がより好ましい。塗布量が0.
1g/m2 未満の場合には高温での重剥離化が生じ易く
なり、また2.0g/m2 を越える場合には、剥離剤層
の塗膜割れが起こることがある。
【0010】粘着剤層には、エラストマー成分としては
天然ゴムが使用され、粘着付与剤樹脂、そして必要に応
じて適宜、軟化剤、老化防止剤、更に架橋剤、顔料等の
添加剤が配合される。本発明においては、上記粘着剤成
分をトルエン、またはn−ヘキサン、シクロヘキサンな
どの有機溶剤に溶解、もしくは分散して、クラフト基材
上に塗布し、乾燥して粘着剤層を形成する。クラフト粘
着テープ中の残留溶剤の大部分は粘着剤層形成時に使用
される溶剤と考えられ、テープ全体に含まれる残留溶剤
量が0〜120mg/m2 の範囲となるように乾燥工程
で調整される。好ましくは0〜30mg/m2 である。
残留溶剤量が120mg/m2 を越える場合には、高温
環境下で残留溶剤により剥離剤層が侵されて重剥離化が
生じ、粘着テープの巻き戻し時にポリオレフィン系樹脂
層の浮き(ポリ浮き)などの剥離異常、さらにはクラフ
ト基材の層間割れが発生する。粘着剤層の塗布量は、2
0〜60g/m2 が好ましく、30〜60g/m2 がよ
り好ましい。塗布量が20g/m2 未満の場合には、ダ
ンボールなどの封緘性が悪くなることがあり、また60
g/m2 を越える場合には、重剥離化が起こることがあ
る。
【0011】一定条件下で保存された後、巻き戻し時に
ポリオレフィン系樹脂層の浮き(ポリ浮き)などの剥離
異常を起こさないためには、粘着テープの巻き戻し力
は、JIS Z 0237に準じた高速巻き戻し力(解
きほぐし速度、30m/mim)で、30〜500gf
/25mm程度が好ましく、さらに作業性の点からは、
30〜250gf/25mmがより好ましい。一方、5
00gf/25mmを越える場合には、巻き戻し時にポ
リオレフィン系樹脂層の浮き(ポリ浮き)などの剥離異
常が起こることがある。
【0012】粘着付与剤樹脂としては、例えばロジン、
水添ロジングリセリンエステル、ポリテルペン樹脂、テ
ルペンフェノール樹脂、C5 系石油樹脂、C9 系石油樹
脂、脂環族系水添石油樹脂等が挙げられる。また、軟化
剤としては、例えば各種可塑剤、ポリブテン、液状粘着
付与樹脂、ポリイソブチレン低重合物、ラノリン、解重
合ゴム、プロセスオイル等が挙げられる。さらに老化防
止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−
メチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノ
ン、メルカプトベンゾイミダゾール、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、フェニル−β
−ナフチルアミンなどが挙げられる。
【0013】粘着剤層、剥離剤層、その他の塗工層等の
形成方法は特に限定されないが、例えばグラビアコート
法、リバースコート法、リバースグラビアコート法、キ
スコート法、コンマコート法、ダイコート法、バーコー
ト法、ナイフコート法等の適当な塗布方法を適用でき
る。尚、塗布速度、塗膜乾燥条件は特に限定されるもの
ではないが、塗布乾燥条件は粘着剤層、剥離剤層、基材
の諸物性に悪影響を及ぼさない範囲で行うことが望まし
い。
【0014】粘着テープ中の残留溶剤量の調整について
は、主に粘着剤層形成時に、風量、乾燥温度、あるいは
乾燥速度などの乾燥条件で調整することが可能であり、
乾燥温度をむやみに上げると爆発の危険性もあり、乾燥
速度でコントロールするのが安全で好ましい方法であ
る。本発明においては、特に限定するものではないが、
粘着剤層塗布後の乾燥条件は、例えば、オーブン長30
m程度の乾燥工程の場合には、オーブン温度80〜15
0℃、ライン速度30〜150m/分の範囲で調整され
る。
【0015】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明するが、もちろん本発明はこれによって制限されるも
のではない。 実施例1 基材としてポリエチレンラミネートクラフト紙(メラミ
ンクルパック73g/m2 にポリエチレンを20μmラ
ミネートしたもの)を用い、ポリエチレン面に剥離剤と
して、長鎖アルキルペンダント型ポリマー〔商標:ピー
ロイル1200、一方社油脂工業(株)製、融点84
℃〕1重量部をトルエン100重量部に溶解して溶剤塗
布液を調製し、これを乾燥後の塗布量が0.15g/m
2 となるように塗工・乾燥して剥離剤層を形成した。さ
らに、粘着剤層用として、天然ゴム100重量部、粘着
付与剤として石油系樹脂〔商標:クイントンー180、
日本ゼオン(株)製、軟化点80℃〕70重量部、軟化
剤としてテルペン系液状軟化樹脂〔商標:ダイマロン、
ヤスハラケミカル(株)製〕15重量部、架橋剤〔商
標:ミリオネートMR−100、日本ポリウレタン
(株)製〕0.8重量部、老化防止剤〔商標:ノクラッ
クNS−5、大内新興化学工業(株)製〕1重量部から
なる組成物をトルエン350重量部に溶解して溶剤塗布
液を調製し、これをクラフト紙の剥離剤塗工面と反対面
に、乾燥後の塗布量が40g/m2 となるように塗工
し、乾燥工程において残留溶剤量が100mg/m2
なるようにオーブン温度、ライン速度を調整し、乾燥し
て粘着剤層を形成したものを巻取り、クラフト粘着テー
プを作製した。
【0016】実施例2 剥離剤層の乾燥後の塗布量が0.2g/m2 となるよう
に塗工、乾燥し、さらに粘着剤層の乾燥後の塗布量が4
0g/m2 となるように塗工し、乾燥工程において残留
溶剤量が110mg/m2 となるようにオーブン温度、
ライン速度を調整して乾燥した以外は、実施例1と同様
にしてクラフト粘着テープを作製した。
【0017】実施例3 剥離剤層の乾燥後の塗布量が0.5g/m2 となるよう
に塗工、乾燥し、さらに粘着剤層の乾燥後の塗布量が4
0g/m2 となるように塗工し、乾燥工程において残留
溶剤量が60mg/m2 となるようにオーブン温度、ラ
イン速度を調整して乾燥した以外は、実施例1と同様に
してクラフト粘着テープを作製した。
【0018】実施例4 剥離剤層の乾燥後の塗布量が0.5g/m2 となるよう
に塗工、乾燥し、さらに粘着剤層の乾燥後の塗布量が4
0g/m2 となるように塗工し、乾燥工程において残留
溶剤量が25mg/m2 となるようにオーブン温度、ラ
イン速度を調整して乾燥した以外は、実施例1と同様に
してクラフト粘着テープを作製した。
【0019】実施例5 剥離剤層の乾燥後の塗布量が1.0g/m2 となるよう
に塗工、乾燥し、さらに粘着剤層の乾燥後の塗布量が4
0g/m2 となるように塗工し、乾燥工程において残留
溶剤量が25mg/m2 となるようにオーブン温度、ラ
イン速度を調整して乾燥した以外は、実施例1と同様に
してクラフト粘着テープを作製した。
【0020】実施例6 剥離剤層の乾燥後の塗布量が1.8g/m2 となるよう
に塗工、乾燥し、さらに粘着剤層の乾燥後の塗布量が4
0g/m2 となるように塗工し、乾燥工程において残留
溶剤量が20mg/m2 となるようにオーブン温度、ラ
イン速度を調整して乾燥した以外は、実施例1と同様に
してクラフト粘着テープを作製した。
【0021】実施例7 剥離剤として融点84℃の長鎖アルキルペンダント型ポ
リマー〔商標:ピーロイル1200、一方社油脂工業
(株)製〕1重量部の代わりに、融点76℃の長鎖アル
キルペンダント型ポリマー〔商標:ピーロイル101
0、一方社油脂工業(株)製〕1重量部を用いた以外
は、実施例4と同様にしてクラフト粘着テープを作製し
た。
【0022】比較例1 剥離剤層の乾燥後の塗布量が0.5g/m2 となるよう
に塗工、乾燥し、さらに粘着剤層の乾燥後の塗布量が4
0g/m2 となるように塗工し、乾燥工程において残留
溶剤量が130mg/m2 となるようにオーブン温度、
ライン速度を調整して乾燥した以外は、実施例1と同様
にしてクラフト粘着テープを作製した。
【0023】比較例2 剥離剤層の乾燥後の塗布量が0.15g/m2 となるよ
うに塗工、乾燥し、さらに粘着剤層の乾燥後の塗布量が
40g/m2 となるように塗工し、乾燥工程において残
留溶剤量が150mg/m2 となるようにオーブン温
度、ライン速度を調整して乾燥した以外は、実施例1と
同様にしてクラフト粘着テープを作製した。
【0024】比較例3 剥離剤層の乾燥後の塗布量が0.5g/m2 となるよう
に塗工、乾燥し、さらに粘着剤層の乾燥後の塗布量が4
0g/m2 となるように塗工し、乾燥工程において残留
溶剤量が240mg/m2 となるようにオーブン温度、
ライン速度を調整して乾燥した以外は、実施例1と同様
にしてクラフト粘着テープを作製した。
【0025】比較例4 粘着剤層の乾燥後の塗布量が40g/m2 となるように
塗工し、乾燥工程において残留溶剤量が130mg/m
2 となるようにオーブン温度、ライン速度を調整して乾
燥した以外は、実施例7と同様にしてクラフト粘着テー
プを作製した。
【0026】評価 上記各実施例、および比較例で得られたクラフト粘着テ
ープについて、それぞれ下記の方法により評価を行い、
それらの結果を表1に示した。 〔残留溶剤量の測定〕粘着テープ中の残留溶剤量は、容
量2.4l(リットル)のフラスコに100cm2 の大
きさに切断したクラフト粘着テープを入れ、100℃オ
ーブン中に30分間放置した後のフラスコ内のガス中の
溶剤量をガスクロマトグラフィーにより定量し、換算し
て求めた。 〔粘着テープの巻き戻し性の評価)粘着テープの巻き戻
し力については、得られたクラフト粘着テープを70℃
の環境下に2日間放置した後、JIS Z 0237に
準じて、常温で連続剥離試験機(テスター産業(株)
製)により高速巻き戻し力を測定した。巻き戻し速度は
30m/minで行った。同時にポリオレフィン系樹脂
ラミネート層の浮き、または基材の層間割れの有無を目
視により観察した。ここで、ポリオレフィン系樹脂層の
浮き(ポリ浮き)は、剥離力が重過ぎてラミネート部が
引っ張られて表面がボコボコしているような状態であ
り、また基材の層間割れは、剥剤層と粘着剤層間で正常
に剥離されず、基材の層間で割れが生じる現象である。 (1)ポリ浮きについては、ポリ浮きが無く実用に適し
ている場合を○、ポリ浮きが認められ実用に適さない場
合を×とした。 (2)基材の層間割れについては、層間割れがなく実用
に適している場合を○、、層間割れが認められ実用に適
さない場合を×とした。
【0027】
【表1】
【0028】表1から明らかなように、実施例1〜7の
様な本発明の構成では、加熱後の巻き戻し力が軽く、基
材(クラフト紙)の層間割れや、ポリ浮きがなく剥離面
の状態が良好であった。一方、比較例の場合には、いず
れも残留溶剤量が120mg/m2 を越えており、比較
例1および4では、高温での重剥離化によるポリ浮き現
象を起こした。また、比較例2では剥離剤塗工量が下限
に近いこともあり、比較例3では残留溶剤量がさらに多
量(240mg/m2 )のために高温での重剥離化によ
る層間割れ現象を起こした。
【0029】
【発明の効果】本発明は、クラフト紙を基材とし、この
基材の片面に長鎖アルキル基含有ポリマーを含有する剥
離剤層を有し、他の面に天然ゴムを主成分とする粘着剤
層を有し、重ね貼り性、筆記性、ノンスリップ性に優
れ、封緘性が広範囲の温度領域で良好であり、かつ高温
環境下での重剥離化が改善され、巻き戻し時におけるポ
リオレフィン系樹脂層の浮きや、基材の層間割れの無い
クラフト粘着テープを提供することが可能となり、産業
界に寄与するところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、本発明の粘着テープの一実施態様の
構成を示す断面説明図である。勿論本発明の粘着テープ
は、この構成例に限られるものではない。
【符号の説明】
1:剥離剤層 2:ポリオレフィン系樹脂層 3:基材(クラフト紙) 4:粘着剤層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JKR C09J 7/02 JKR

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラフト紙の片面にポリオレフィン系樹
    脂層が設けられ、さらに前記ポリオレフィン系樹脂層上
    に長鎖アルキル基含有ポリマーを主成分とする剥離剤層
    が設けられ、前記クラフト紙の他の面に天然ゴム系粘着
    剤を主成分とする溶剤塗布液を塗布し、乾燥して粘着剤
    層が設けられており、かつ残留溶剤量が0〜120mg
    /m2 であることを特徴とするクラフト粘着テープ。
JP8194448A 1996-07-24 1996-07-24 クラフト粘着テープ Pending JPH1036786A (ja)

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JP8194448A JPH1036786A (ja) 1996-07-24 1996-07-24 クラフト粘着テープ

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005029718A (ja) * 2003-07-08 2005-02-03 Nichiban Co Ltd 機能層を有する粘着テープまたはシート
JP2013177489A (ja) * 2012-02-28 2013-09-09 Denki Kagaku Kogyo Kk 粘着テープ及び粘着テープ巻取体
WO2021220363A1 (ja) * 2020-04-27 2021-11-04 株式会社寺岡製作所 粘着テープ
WO2022208605A1 (ja) * 2021-03-29 2022-10-06 株式会社寺岡製作所 粘着テープ

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