JP2007182534A - 感圧転写粘着テープおよび塗膜転写具 - Google Patents

感圧転写粘着テープおよび塗膜転写具 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、常温において高い粘着性、保持力を有し、のり切れ性のよい感圧転写粘着テープ、およびそれを搭載した塗膜転写具を提供する。
【解決手段】剥離性基材(4)上に粘着剤層1(1)、ガラス転移点が10℃以上のポリマーから形成される樹脂層(2)、および前記粘着剤層1と同一もしくは異なる粘着剤層2(3)が順次積層されてなることを特徴とする感圧転写粘着テープ、および、それを搭載したことを特徴とする転写ヘッドを有する塗膜転写具。
【選択図】図1

Description

本発明は、感圧転写粘着テープに関し、特にのり切れ性のよい感圧転写粘着テープ、およびそれを搭載した塗膜転写具に関する。
両面粘着テープの一つに、支持体(芯材)を有さず粘着剤層のみを被着材に転写する無支持体両面粘着テープがあり、感圧転写粘着テープとして様々な分野・用途で使用されている。その構造としては、剥離ライナーあるいは剥離性基材の片面に粘着剤層を設けてロール状に巻いたものが多く、最近では主に事務用途向けとしてこれらを小巻にして転写装置に装着した転写具が「テープのり」などの名称で上市されている。
この転写具は感圧転写粘着テープを巻き付ける送出リールと、この送出リールより供給される感圧転写粘着テープの粘着剤層を基材から剥離しながら被転写体へ転写させる転着ヘッドと、転写使用後に残った基材を巻き取る巻回リールと、を片手で把持使用が可能な器体内に装備したことを特徴とする。これらは、紙の接着において一般に用いられている液体のりや固形のりとは異なり、手を汚すことなく簡単に粘着剤を被着材へと転写でき、接着するまでの乾燥時間が不要である、被着材である紙がしわにならないなどの利点がある。さらにこれらは、必要長さの粘着剤を被着材に転写した後に転写具を被着材から垂直に持ち上げたり横に払うなどすることによって粘着剤層を切断できるので、支持体を有する一般的な両面テープのようにあらかじめテープを必要な長さに切断しておく必要がなく、また、粘着剤層を転写し終えた剥離性基材は転写具内のリールに巻き取られるので使用時にごみが発生しないなど、非常に便利な接着用品である。
しかしながら、これらにおいては粘着剤層を切断する際、粘着剤層の粘着剤が連続状に塗布されているため、切断時に粘着剤が糸を引くように伸びてしまい円滑に切断できない、いわゆる「のり切れ」が悪いという問題があった。のり切れ性が悪い場合はテープが使い難くなるだけでなく、伸びて切れたのりが、端にまとまって貼り付け面が凹凸になってしまう、あるいは、転写具にからまり転写具の基材テープの巻き取り不良を生じる、といった問題も引き起こす。このような問題を回避するため、粘着剤層を細かいドット状にしたり、間隔を大きく開けてブロック状に配するといった方法が考案されているが、これらの方法では連続状に塗工した場合に比べ接着力が低下するという欠点がある。
上記の欠点を克服する手段として、例えば、特開2001−240812号公報(特許文献1)には、粘着剤層中にフィラーを混入させた感圧転写粘着テープが開示されている。
特開2001−240812号公報
しかしながら、上記の感圧転写粘着テープはフィラーが粘着剤層中に分散されているため、十分なのり切れ性を付与するためにフィラーの配合量を多くすると、粘着剤の接触面積が減少する分、常温における粘着力・保持力が低下してしまい、他方、配合量を少なくすると粘着力・保持力は高くなるが、十分なのり切れ性が得られないという欠点がある。一方、テープの粘着力が20.0N/8.4mm未満であると、厚手の封筒の封緘時や、気温が低温の時に十分な接着力が得られなくなるため、粘着力を20.0N/8.4mm以上にする必要があるが、粘着力を単純に高くするだけではのり切れ性が悪くなってしまう。また、塗膜状態での評価が良好でも、小巻にしてアプリケーターに搭載したときやアプリケーターによる転写時の圧力で塗膜にクラックが入るために、保持力の低下が見られることがある。
本発明は、常温において高い粘着力、保持力を有し、のり切れ性のよい感圧転写粘着テープ、およびそれを搭載した塗膜転写具を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題に関し、鋭意研究を重ねた結果、引っ張り切断可能な樹脂製の支持体層を設けた3層構造にすることにより、常温において高い粘着力、保持力を有し、良好なのり切れ性(即ち、良好な切断性)を実現できることに想到し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、基材上に粘着剤層1、樹脂層、および前記粘着剤層1と同一もしくは異なる粘着剤層2が、順次積層されてなることを特徴とする感圧転写粘着テープを提供する。また、本発明は、前記の感圧転写粘着テープを搭載したことを特徴とする転写ヘッドを有する塗膜転写具を提供する。
本発明の感圧転写粘着テープは、2層の粘着剤層の間に引っ張り切断可能な樹脂層を設けているため、十分な粘着力、保持力を維持しつつ、粘着剤層の糸引きによる切断不良を回避することができる。また、伸びて切れたのりが、端にまとまって貼り付け面が凹凸になってしまったり、転写具にからまり転写具の基材テープの巻き取り不良を生じる、といった問題も回避することができる。さらに、樹脂層に用いるポリマーを選択することにより、アプリケーターによる転写時の圧力で塗膜にクラックが発生しないテープを提供できる。
本発明の塗膜転写具は、片手で把持使用しても、手を汚すことなく簡単に粘着剤を被着材へと転写することができ、しかものり切れ性がよいので、便利で使いやすい転写具となる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を、必要に応じて図面を参照しつつ、詳細に説明する。図1は本発明の感圧転写粘着テープの積層構成の一例を示す概略断面図である。図1において、1は粘着剤層1、2は樹脂層、3は粘着剤層2、4は剥離性基材を示す。図1の例では、剥離性基材4の上に粘着剤層1、樹脂層および粘着剤層2が、順次積層されている。
本発明の感圧転写粘着テープにおいて用いる基材としては、従来の感圧転写粘着テープの支持体として使用されているものであって、粘着剤に対して剥離効果を有するものを使用できる。例えば、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)等のプラスチックフィルム、グラシン紙等の紙、金属箔等であり、剥離効果を付与するために必要に応じて片面もしくは両面にシリコーン樹脂やフッ素樹脂などからなる剥離層を設ける。基材の厚さとしては10〜60μmが適当である。
粘着剤層1および2を形成する粘着剤としては、従来この種の粘着テープに使用されている粘着剤、例えば、天然ゴムや合成ゴムをベースポリマーとしたゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の公知の粘着剤を用いることができるが、粘着性、設計自由度、耐候性、耐熱性等の点からアクリル系粘着剤が好ましい。アクリル系粘着剤は、架橋剤、粘着付与剤(例えば、ロジン誘導体樹脂、ポリテルペン樹脂、石油樹脂等)、可塑剤、充填剤、老化防止剤等の添加剤を含んでいてもよい。
粘着剤層1および粘着剤層2の組成は、感圧転写粘着テープの積層体の形成の容易性からは同一が好ましいが、異なるものであってもよい。粘着剤層1および2の厚さは5〜200μm、好ましくは10〜30μmである。粘着剤層の厚さが5μm未満であると接着力を十分発揮することができず、また、200μmを超えて厚くすることは経済的ではなく、のり切れ性が悪くなる。
樹脂層を形成するポリマーは、1種もしくは2種以上のポリマー、または、1種もしくは2種以上のポリマーと粘着剤との複合体が好ましい。複合体とは、例えば、ポリマーを含有する粘着剤組成物の塗工により形成されるものをいう。樹脂層を形成するポリマーは、そのガラス転移点(Tg)が10℃以上であることが好ましい。ガラス転移点が10℃未満であると、のり切れ性が悪くなる。ポリマーのガラス転移点の上限は、同一のポリマーを使用しても樹脂層の厚みによって、のり切れ性がよくなったり悪くなったりするため、限定されない。ここで、上記のガラス転移点(Tg)は、下記式(1)により求められる値である。
Figure 2007182534
本発明の感圧転写粘着テープは、片手で把持使用しても切断できる程度の強度でなければならないことを考慮すると、テープ幅8.4mmの感圧転写粘着テープで評価した際に、テープ流れ方向の引っ張り強度が3N以下であることが好ましく、より好ましくは1N以下であり、かつ、切断されるまでのテープの伸びが5mm以下であることが好ましい。また、粘着力としては、厚手の封筒の封緘時や、気温が低温の時でも十分な接着力を発揮できるようにするため、JIS Z 0237に準拠した試験方法における粘着力が、20.0N/8.4mm以上であることが好ましい。
樹脂層は、ポリマー溶液もしくはポリマーエマルジョン、またはポリマーを含有する粘着剤組成物等を塗工することにより容易に形成できるが、ポリマーフィルムを粘着剤層に積層する方法により形成してもよい。樹脂層の厚さは1〜25μmが好ましく、より好ましくは1〜20μmである。この範囲の厚さであると感圧転写粘着テープが厚くなり過ぎず、十分な粘着力、保持力を維持しながら、良好なのり切れ性を付与することができる。
上記の樹脂層を形成するポリマーの中でも、ポリビニルアルコール系樹脂が最も好ましい。粘着層と粘着層の間にポリビニルアルコール系樹脂層を設けることにより、十分な粘着力と保持力を維持しながら、アプリケーターによる転写時の圧力で塗膜にクラックが入ることが無くなり、アプリケーター転写時にも良好な性能を発揮することができる。ポリビニルアルコール系樹脂は、通常、酢酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニルをケン化して製造されるものであるが、これに限定されるものではなく、酢酸ビニルに少量の不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸、カチオン性モノマー等の共重合可能なモノマーを共重合したもの等であってもよい。これらは単独で、または2種以上を混合して使用できる。
ポリビニルアルコール系樹脂の重合度やケン化度は、樹脂層を形成可能なものであれば特に限定されないが、水溶性で、ケン化度70〜100%の範囲のものが好ましい。ケン化度の異なるポリビニルアルコール系樹脂を混合して使用することもでき、この場合、混合物のケン化度を前記範囲に調整すればよい。
本発明における樹脂層は、本発明の効果を阻害しない限度で、各種無機粉体、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤などの添加剤を含有していても良い。
図1においては、粘着剤層1、樹脂層、粘着剤層2を剥離性基材上に順次積層形成した例を示したが、これらの粘着剤やポリマー溶液等を塗布する方法としては、トップコーター、シルクスクリーン、グラビア、インクジェット等の公知の方法により形成させることができる。
本発明の感圧転写粘着テープは、自動巻取り機構を有する従来公知の転写具に装着すると、容易にしかも好適に塗膜転写具に使用できる。塗膜転写具は感圧転写粘着テープを巻回した送出リールと、これより供給される感圧転写粘着テープの粘着剤層を基材から剥離しながら被着材へ転写させる転着ヘッドと、転写後に残ったテープ基材を巻き取る巻回リールとを片手で把持使用が可能な器体内に装備したものが好ましく利用できる。このような転写具に装着すると、粘着剤層の転写が容易であるばかりでなく、粘着剤層を転写し終えた剥離性基材は転写具内のリールに巻き取られるので、使用時にごみが発生することがない利点もある。また、片手で把持使用しても、引っ張り強度1N/8.4mm以下の感圧転写粘着テープであれば、容易に切断することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、「部」は質量部、「%」は質量%である。
(実施例1)
アクリル系粘着剤(サイデン化学社製、AT−27、固形分54.5%)100部を、アプリケーターを用いて、剥離処理したPETフィルム(剥離性基材、厚さ25μm)上に塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層1を得た。さらに、エマルジョン型アクリル樹脂(ジョンソンポリマー社製、PDX−7324、固形分40%、ガラス転移点43℃)100部を粘着剤層1の上から塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、樹脂層を得た。さらに、前記アクリル系粘着剤100部を樹脂層上に塗工して、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層2を得、図1に示す層構成の感圧転写粘着テープを得た。乾燥後の粘着テープのそれぞれの層の厚みは、粘着剤層1:23.7μm、樹脂層:5.2μm、粘着剤層2:24.5μmであり、総厚みは53.4μmであった。
(実施例2)
アクリル系粘着剤(サイデン化学社製、AT−27、固形分54.5%)100部を、アプリケーターを用いて、剥離処理したPETフィルム(剥離性基材、厚さ25μm)上に塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層1を得た。さらに、エマルジョン型アクリル樹脂(ジョンソンポリマー社製、PDX−7324、固形分40%、ガラス転移点43℃)100部を粘着剤層1の上から塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、樹脂層を得た。さらに、前記アクリル系粘着剤100部を樹脂層上に塗工して、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層2を得、図1に示す層構成の感圧転写粘着テープを得た。乾燥後の粘着テープのそれぞれの層の厚さは、粘着剤層1:23.5μm、樹脂層:15.7μm、粘着剤層2:24.2μmであり、総厚みは63.4μmであった。
(実施例3)
アクリル系粘着剤(サイデン化学社製、AT−27、固形分54.5%)100部を、アプリケーターを用いて、剥離処理したPETフィルム(剥離性基材、厚さ25μm)上に塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層1を得た。さらに、エマルジョン型アクリル樹脂(ジョンソンポリマー社製、PDX−7324、固形分40%、ガラス転移点43℃)100部を粘着剤層1の上から塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、樹脂層を得た。さらに、前記アクリル系粘着剤100部を樹脂層上に塗工して、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層2を得、図1に示す層構成の感圧転写粘着テープを得た。乾燥後の粘着テープのそれぞれの層の厚さは、粘着剤層1:23.7μm、樹脂層:19.6μm、粘着剤層2:24.5μmであり、総厚みは67.8μmであった。
(実施例4)
アクリル系粘着剤(サイデン化学社製、AT−27、固形分54.5%)100部を、アプリケーターを用いて、剥離処理したPETフィルム(剥離性基材、厚さ25μm)上に塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層1を得た。さらに、エマルジョン型アクリル樹脂(ジョンソンポリマー社製、PDX−7324、固形分40%、ガラス転移点43℃)100部を粘着剤層1の上から塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、樹脂層を得た。さらに前記アクリル系粘着剤100部を樹脂層上に塗工して、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層2を得、図1に示す層構成の感圧転写粘着テープを得た。乾燥後の粘着テープのそれぞれの層の厚さは、粘着剤層1:15.4μm、樹脂層:14.8μm、粘着剤層2:16.0μmであり、総厚みは46.2μmであった。
(実施例5)
アクリル系粘着剤(サイデン化学社製、AT−27、固形分54.5%)100部を、アプリケーターを用いて、剥離処理したPETフィルム(剥離性基材、厚さ25μm)上に塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層1を得た。さらに、エマルジョン型アクリル樹脂(ジョンソンポリマー社製、PDX−7324、固形分40%、ガラス転移点43℃)100部を粘着剤層1の上から塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、樹脂層を得た。さらに、前記アクリル系粘着剤100部を樹脂層上に塗工して、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層2を得、図1に示す層構成の感圧転写粘着テープを得た。乾燥後の粘着テープのそれぞれの層の厚さは、粘着剤層1:10.8μm、樹脂層:11.2μm、粘着剤層2:10.4μmであり、総厚みは32.4μmであった。
(比較例1)
アクリル系粘着剤(サイデン化学社製、AT−27、固形分54.5%)100部にフィラーとして、粒径20μmのポリエチレン系フィラー(住友精化社製、フローセンUF−4)10部を分散させ、これをアプリケーターで剥離処理したPETフィルム(剥離性基材、厚さ25μm)上に塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、感圧転写粘着テープを得た。乾燥後の粘着層の厚みは、46.5μmであった。
(比較例2)
アクリル系粘着剤(サイデン化学社製、AT−27、固形分54.5%)100部にフィラーとして、粒径20μmのポリエチレン系フィラー(住友精化社製、フローセンUF−4)20部を分散させ、これをアプリケーターで剥離処理したPETフィルム(剥離性基材、厚さ25μm)上に塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、感圧転写粘着テープを得た。乾燥後の粘着層の厚みは、64.8μmであった。
(比較例3)
アクリル系粘着剤(サイデン化学社製、AT−27、固形分54.5%)をアプリケーターで剥離処理したPETフィルム(剥離性基材、厚さ25μm)上に塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、感圧転写粘着テープを得た。乾燥後の粘着層の厚みは、45.4μmであった。
(評 価)
1.粘着力
(1)180°引き剥がし
実施例および比較例で得られたテープの上に剥離処理をしたPETフィルム(テープ)を重ね合わせて、常温にて1週間、熟成処理を行い、熟成が終了した各テープを用いて、JIS Z 0237に準拠し、1kgローラーで一往復圧着した直後の粘着力を180°引き剥がし法により測定した。すなわち、各テープを8.4mm×50mmに裁断し、一方の剥離PETフィルムを剥がし、別の紙を貼り合わせて、1kgローラーで往復の加圧をし、その後直ちに180°引き剥がし法により粘着力を測定した。
○:粘着力が20.0N/8.4mm超
△:粘着力が20.0N/8.4mm以下10.0N/8.4mm以上
×:粘着力が10.0N/8.4mm未満
(2)対上質紙粘着性
熟成が終了した各テープを、8.4mm×50mmに裁断し、一方の剥離PETフィルムを剥がし、20mm×70mmに裁断した上質紙を貼り合わせた。もう一方の剥離PETフィルムを剥がし、前記上質紙を貼り合わせ、1kgローラーで1往復の加圧をした。圧着後直ちに上質紙を剥がし、剥離の状態を観察した。
○:上質紙の全面ムシリあり
△:上質紙の部分ムシリあり
×:上質紙のムシリなし
2.保持力
(1)フィルム
熟成が終了した各テープを、6mm×30mmに裁断し、一方の剥離PETフィルムを剥がし、これをL字型のアルミ板に貼り付け、さらにこれをステンレス板に貼り合わせ、2kgローラーで加圧した。さらにL字型のアルミ板に200gの重りを吊るし、常温にてL字型のアルミ板が落下するまでの時間を測定した。
○:24時間超
△:12〜24時間
×:12時間未満
3.のり切れ性
(1)引張強度
熟成が終了した各テープを、8.4mm×50mmに裁断し、一方の剥離PETフィルムを剥がし、テンシロン引張試験機を用いて、引張強度100mm/minの測定条件で、温度23℃、湿度60%下にて測定した。なお、引張強度は、テープの流れ方向で測定した。
○:引張強度1N/8.4mm未満
△:引張強度1N/8.4mm〜3N/8.4mm
×:引張強度3N/8.4mm超
(2)伸び長さ
熟成が終了した各テープを、8.4mm×50mmに裁断し、一方の剥離PETフィルムを剥がし、テンシロン引張試験機を用いて、引張強度100mm/minの測定条件で、温度23℃、湿度60%下にて測定した。伸び長さは、テープの流れ方向で測定した。
○:伸び5mm未満
△:伸び5〜10mm
×:伸び10mm超
以上の評価結果を表1に併せて示す。
Figure 2007182534
表1の結果から、本発明の感圧転写粘着テープは、粘着力、保持力、のり切れ性に優れていた。これに対し、粘着剤にフィラーを配合した場合は、のり切れ性は良好であるが粘着力、保持力が劣り、一方、フィラーを配合しない場合は、粘着力は十分であったが、保持力、のり切れ性が劣っていた。
(実施例6)
アクリル系粘着剤(一方社油脂工業社製、AS931、固形分42%)100部と架橋剤(一方社油脂工業社製、B45)1部を混合し、これをアプリケーターを用いて、剥離処理したPETフィルム(剥離性基材、厚さ25μm)上に塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層1を得た。次にPVA水溶液(クラレ社製、RS4104、ケン化度97.5〜99.0%、固形分10%)を調整し、100部を粘着剤層1の上から塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、樹脂層を得た。さらに、前記アクリル系粘着剤100部を樹脂層上に塗工して、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層2を得、図1に示す層構成の感圧転写粘着テープを得た。乾燥後の粘着テープの厚みは、粘着剤層1:22.5μm、樹脂層:3.3μm、粘着剤層2:23.2μmであり、総厚みは49μmであった。
(実施例7)
アクリル系粘着剤(一方社油脂工業社製、AS931、固形分40%)100部を、架橋剤なしで、アプリケーターを用いて、剥離処理したPETフィルム(剥離性基材、厚さ25μm)上に塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層1を得た。次に、PVA水溶液(日本合成化学社製、KM−11、ケン化度76.7〜79.3%、固形分10%)を調整し、100部を粘着剤層1の上から塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、樹脂層を得た。さらに、前記アクリル系粘着剤100部を樹脂層上に塗工して、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層2を得、図1に示す層構成の感圧転写粘着テープを得た。
(実施例8)
アクリル系粘着剤(一方社油脂工業社製、AS6060、固形分42%)100部と架橋剤(一方社油脂工業社製、B45)1部を混合し、これをアプリケーターを用いて、剥離処理したPETフィルム(剥離性基材、厚さ25μm)上に塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層1を得た。次にPVA水溶液(クラレ社製、RS3110、ケン化度97.5〜99.0%、固形分10%)を調整し、100部を粘着剤層1の上から塗工し、105℃にて2分間乾燥させて、樹脂層を得た。さらに、前記アクリル系粘着剤100部を樹脂層上に塗工して、105℃にて2分間乾燥させて、粘着剤層2を得、図1に示す層構成の感圧転写粘着テープを得た。
得られた感圧転写粘着テープの粘着力、のり切れ性を評価するとともに、保持力(フィルム、アプリケーター転写後)、アプリケーター転写後の塗膜の状態(クラックの有無)についても評価した。それらの結果を表2にまとめて示す。なお、アプリケーター転写後の保持力と塗膜の状態は、以下の方法で評価した。
(評価)
2.保持力
(2)アプリケーター転写後
熟成が終了した各テープを、8.4mm幅に裁断し、これを感圧転写具に搭載し、これを用いて30mmをL字型のアルミ板に塗膜を転写させ、さらにこれをステンレス板に貼り合わせ、2kgのローラーで加圧した。さらに200gの重りを吊るし、常温にてL字型のアルミ板が落下するまでの時間を測定した。
○:24時間超
△:12〜24時間未満
×:12時間未満
4.塗膜の状態(クラックの有無)
熟成が終了した各テープを、8.4mm幅に裁断し、これを感圧転写具に搭載して、一定速度(0.1m/s)、一定圧力(1kgf)で20cmの塗膜を5本転写させ、そのとき転写された塗膜の状態から次の基準に従い評価した。
○:クラックが全く見られない
△:1〜5個のクラックが発生
×:10個以上のクラックが発生
Figure 2007182534
表2の結果から明らかなように、エマルジョン型アクリル樹脂を塗工した場合は、粘着力、フィルムの保持力、のり切れ性は良好であったが、アプリケーター転写後の保持力に劣り、転写塗膜にクラックが発生した。一方、樹脂層にポリビニルアルコール樹脂を塗工した感圧転写粘着テープは、アプリケーター転写後の保持力にも優れており、転写塗膜にクラックが発生しなかった。
本発明の感圧転写粘着テープの積層構成の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 粘着剤層1
2 樹脂層
3 粘着剤層2
4 剥離性基材

Claims (6)

  1. 基材上に粘着剤層1、樹脂層および前記粘着剤層1と同一もしくは異なる粘着剤層2が、順次積層されてなることを特徴とする感圧転写粘着テープ。
  2. テープ流れ方向の引っ張り強度が1N/8.4mm以下であり、かつ、切断されるまでの伸びが5mm以下である請求項1に記載の感圧転写粘着テープ。
  3. 前記樹脂層が、1種もしくは2種以上のポリマー、または、1種もしくは2種以上のポリマーと粘着剤との複合体である請求項1または2に記載の感圧転写粘着テープ。
  4. 前記樹脂層を形成するポリマーのガラス転移点が、10℃以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の感圧転写粘着テープ。
  5. 前記樹脂層が、ポリビニルアルコール系樹脂からなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の感圧転写粘着テープ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の感圧転写粘着テープを搭載したことを特徴とする転写ヘッドを有する塗膜転写具。
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