JPH0669002U - 車両用の小物収納装置 - Google Patents

車両用の小物収納装置

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JPH0669002U JP010825U JP1082593U JPH0669002U JP H0669002 U JPH0669002 U JP H0669002U JP 010825 U JP010825 U JP 010825U JP 1082593 U JP1082593 U JP 1082593U JP H0669002 U JPH0669002 U JP H0669002U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用の小物収納装置に関し、車両の振動等
にともなう、開状態の蓋体がガタ付きを防止する。 【構成】 ボックス３０と蓋体４０との間には、蓋体４
０をその前記最大開放位置に保持する保持手段（例えば
引張りばね１３０）が形成された。

Description

【考案の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】
この考案は、例えば缶類やパック類、カップ類或いは瓶類等に入れられた飲料 物を保持する車両用の小物収納装置に関し、特に開状態の蓋体が車両の振動等に より、ガタ付かないようにしたものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種の車両用小物収納装置としては、上面が開放された中空なボック スと、このボックスに回転可能に支持され、ボックスの開放上面を開閉する蓋体 と、この蓋体を閉位置にロックするとともに、蓋体が閉位置から押し込まれた際 に、前記ロック状態を解除可能なロック手段と、蓋体の最大開放位置を規制する 規制手段とを備えたものが知られていた（例えば実願平4-5826号公報等）。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の車両用小物収納装置では、蓋体の開状態で、車両の振 動等にともなって蓋体が振動し、ガタ付くという問題点があった。 そこで、請求項１記載の考案は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みて なされたものであり、その目的とするところは、蓋体のガタ付きを防止できる車 両用の小物収納装置を提供しようとするものである。
【０００４】 これに加えて、請求項２〜４記載の考案は、保持手段の具体的な各種構造を提 供しようとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記した目的を達成するためのものであり、以下にその内容を図面 に示した実施例を用いて説明する。 請求項１記載の小物収納装置は、例えば図１〜６に例示すように、ボックス(3 0)と蓋体(40)との間に、蓋体(40)をその前記最大開放位置に保持する保持手段（ 例えば引張りばね130）が形成されたことを特徴とする。
【０００６】 請求項２記載の小物収納装置は、、図１〜７に例示すように、蓋体(40)を閉位 置から最大開放位置に向かって付勢する引張りばね(130,140)から保持手段が構 成されたことを特徴とする。 請求項３記載の小物収納装置は、図８に例示するように、ボックス(30)と蓋体 (40)とのいずれか少なくとも一方（例えば蓋体40）に設けられた回転軸(40,41) と、この回転軸(40,41)が回転しながら上下動するとともに、ボックス(30)と蓋 体(40)とのいずれか少なくとも他方（例えばボックス30）に設けられたガイド溝 (71)とを備える。
【０００７】 また、規制手段が、前記ガイド溝(71)内に位置するとともに、蓋体（60）の最 大開放位置で、前記回転軸(41)に当接する当接部(74)から構成されている。 さらに、保持手段が、前記ガイド溝(71)の当接部(74)の直前に、ガイド溝(71) に向かって弾性的に突出するとともに、前記回転軸(41)に押されてガイド溝(71) から引っ込む弾性部材（例えば板ばね150）から構成されている。
【０００８】 請求項４記載の小物収納装置は、図９に例示するように、ボックス(30)と蓋体 (40)とのいずれか少なくとも一方（例えばボックス30）に設けられたマグネット (160)と、蓋体(40)が最大開放位置に開いた状態で、前記マグネット(160)に吸引 されるとともに、ボックス(30)と蓋体(40)とのいずれか少なくとも他方（例えば 蓋体40）に設けられた磁性体（例えば金属製の第２回転軸42）とから保持手段が 構成されたことを特徴とする。
【０００９】
【作用】
したがって、請求項１記載の考案によれば、蓋体(40)は、例えば図１〜６に例 示すように、保持手段（例えば引張りばね130）により、最大開放位置に保持さ れる。これにより、車両の振動等にともなう蓋体(40)のガタ付きが防止される。 請求項２記載の小物収納装置によれば、図１〜７に例示すように、蓋体(40)が 閉位置から押し込まれると、ロック手段（例えばラッチ装置80）のロック状態が 解除されると、蓋体(40)は、引張りばね(130,140)の引張力により、閉位置から 開放位置に向かって開く。そして、蓋体(40)が、引張りばね(130,140)の引張力 により、最大開放位置に向かって付勢されることで、蓋体(40)が最大開放位置に 保持される。
【００１０】 請求項３記載の小物収納装置によれば、図８に例示するように、蓋体(40)が開 く際に、回転軸(41)がガイド溝(71)に沿って下降し、当接部(74)の直前に、回転 軸(41)がガイド溝(71)中に突出した弾性部材（例えば板ばね150)に係合する。 ここで、蓋体(40)をさらに開くと、弾性部材(150)が回転軸（例えば第２回転 軸42）に押されて、ガイド溝(71)から引っ込むことで、回転軸(41)が弾性部材(1 50)を乗り越えて当接部(74)に向かって進行する。
【００１１】 その後、回転軸(41)は、ガイド溝(71)の当接部(74)に突き当たることで、蓋体 (40)が最大開放位置に停止する。 また、回転軸(41)が、ガイド溝(71)を逆進しようとすると、弾性部材(150)に 当接して、蓋体(40)が最大開放位置に保持される。 請求項４記載の小物収納装置によれば、図９に例示するように、蓋体(40)が最 大開放位置に開くと、磁性体（例えば金属製の第２回転軸42）がマグネット(160 )に吸引されることで、蓋体(40)が最大開放位置に保持される。
【００１２】
【実施例】
次に、本考案の実施例について添付の図面を参照して具体的に説明する。 図１〜５は、本考案の第１実施例を示すものであり、図１は小物収納装置の分 解斜視図、図２は小物収納装置の取付位置を示す車内の一部概略斜視図、図３は 小物収納装置の蓋体の一半を切り欠いた平面図、図４は小物収納装置の正面図、 図５は小物収納装置の側面図、図６は図３のVI−VIに沿う断面図をそれぞれ示す 。
【００１３】 図中、10は、小物収納装置を示すものであり、この小物収納装置10は、図２に 示すように、例えば車両の運転席と助手席との間に形成されたセンターコンソー ル20内に埋設状に固定される。 なお、図２中、21はコンソールボックス、22はサイドブレーキ、23はハンドル 、24はシートをそれぞれ示す。
【００１４】 上記小物収納装置10は、図１に示すように、大別すると、上面が開放された中 空なボックス30と、このボックス30に２つの回転軸41,42を中心に回転可能に支 持され、ボックス30の開放上面を開閉する蓋体40と、この蓋体40を閉位置にロッ クするとともに、蓋体40が閉位置から押し込まれた際に、前記ロック状態を解除 可能なロック手段、例えばラッチ装置50とを備えている。
【００１５】 上記ボックス30は、図１に示すように、上面が開放された中空な箱形を成し、 例えば剛性に富む熱可塑性樹脂で一体成形されている。 より具体的に説明すると、ボックス30は、図１に示すように、底壁60と、同図 において左右方向に位置する左右一対の側壁70,70と、手前側に位置する前壁80 と、奥側に位置する後壁90とから構成されている。
【００１６】 上記左右両側壁70には、図１に示すように、蓋体40の２つの回転軸41,42を回 転可能にガイドするガイド溝71がそれぞれに形成されている。 上記各ガイド溝71は、図１に示すように、略Ｙ字形を成し、左右両側壁70の各 内外面をそれぞれ貫通している。より具体的に説明すると、各ガイド溝71は、略 Ｃ字形に緩やかに湾曲しながら上下方向に延びるとともに、その高さの途中から 略Ｙ字形に分岐し、上方に向かって短く延びた分岐路72を備えている。
【００１７】 前記前壁80には、図１に示すように、ラッチ装置50を固定するためのラッチ固 定部81が形成されている。このラッチ固定部81は、前壁80の左右方向のほぼ中央 内面からボックス30内に向かって断面コ字形に突出している。 また、前壁80の外向きに張り出した上縁部には、図４に示すように、閉じた蓋 体40の内面が弾性的に当接する左右一対のクッション部材100,100が固定されて いる。このため、両クッション部材100により、蓋体40の内面が前壁80のボック ス30の開口縁に直接、当たることで発生するガタ付き音の発生を防止できる。
【００１８】 前記後壁90には、図３，５，６に示すように、開いた蓋体40の後端が当接し、 その最大開放位置を規制する規制手段としての規制部91が形成されている。 上記規制部91は、図３，５，６に示すように、片状で、後壁90の外面下部から 後ろ向きに断面Ｔ字形に突出している。また、規制部91の上面には、左右一対の 防振ゴム110,110が固定されている。両防振ゴム110は、開いた蓋体40の後端が弾 性的に当接する。このため、蓋体40の後端が規制部91に直接、当たることで発生 するガタ付き音の発生を防止できる。
【００１９】 また、前壁80と後壁90との両対向面には、図１，３に示すように、相対向させ て仕切溝82,92を形成し、両仕切溝82,92内に仕切板120を上方より差し込むこと で、ボックス30内を左右方向に二分割できるようしている。 前記蓋体40は、図１，２〜６に示すように、ボックス30の開口上面より一回り 大く、左右に長い長方形の板状を成し、例えばボックス30と同様に剛性に富む熱 可塑性樹脂で一体成形されている。
【００２０】 上記蓋体40の後端左右両側には、図１に示すように、その内面から舌片状に突 出した左右一対の軸受部43が形成されている。 上記左右の軸受部43には、図１に示すように、その手前側に短い第１回転軸41 と、各第１回転軸41の後ろ側に位置し、第１回転軸41より比較的に長い第２回転 軸42とが互いに左右外向きに突出するようにそれぞれ固定されている。両回転軸 41,42は、金属製で、図５，６に示すように、ボックス30の各ガイド溝71内にそ れぞれはまり込み、各ガイド溝71の長手方向に沿って移動可能に保持される。こ のとき、長い第２回転軸42が、各ガイド溝71から外側に少し突出するようにして いる。
【００２１】 すなわち、蓋体40の閉状態では、図５，６に示すように、第１回転軸41は、ガ イド溝71のほぼ上端部に、また、第２回転軸42は、第１回転軸41と分かれて、ガ イド溝71の分岐路72のほぼ上端部にそれぞれ位置する。 そして、蓋体40が初期に開く際には、図６に二点鎖線で示すように、蓋体40が 、ほぼ静止した状態の第１回転軸41を中心に回転する。その際に、第２回転軸42 は、下降しながら分岐路72からガイド溝71に進む。
【００２２】 蓋体40がさらに開くと、図６に二点鎖線で示すように、蓋体40が、第２回転軸 42を中心に回転する。このとき、第２回転軸42がガイド溝71に沿って下降するこ とで、蓋体40は開きながら、ほぼ垂直に下降する。 そして、蓋体40は、図６に二点鎖線で示すように、ボックス30の後壁90の外面 から突出する規制部91に固定された防振ゴム110に当たることで、その回転が停 止し、この状態が蓋体40の最大開放位置となる。
【００２３】 一方、蓋体40の自由端には、図１に示すように、その内面のほぼ中央から舌片 状に突出したストライク44が形成されている。 上記ストライク44は、図６に示すように、蓋体40の開閉時に、ボックス30のラ ッチ固定部81に固定されたラッチ装置50に係合する。 上記ラッチ装置50には、ハート形のカム溝（図示せず）が用いられたいわゆる 浮き出しラッチが使用されている。このラッチ装置50は、蓋体40を閉じる際に、 ストライク44により押し込まれ、このときストライク44をくわえ込み、その状態 で蓋体40を閉位置にロックする。そして、蓋体40が閉位置を越えて少し押し込ま れると、ラッチ装置50のロック状態が解除される。その後、ラッチ装置50内のコ イルばね（図示せず）等の復元力により、ストライク44を少し押し戻す。このた め、蓋体40が少し押し開かれて、その開放が可能となる。
【００２４】 一方、ボックス30と蓋体40との間には、蓋体40をその最大開放位置に保持する ための保持手段が形成されている。 上記保持手段は、本実施例では、図１，５に示すように、引張りばね130から 構成されている。すなわち、引張りばね130の引張力を利用して、蓋体40を常時 、開放方向に付勢している。そうすると、開放時に、蓋体40が、引張りばね130 の引張力により、ボックス30の後端の規制部91に固定された防振ゴム110に向か って常時、弾性的に押し付けられる。このため、車両の振動等により、開放状態 の蓋体40が不用意に閉じてしまったり、或いはボックス30に当たってガタ付くの を防止することができる。
【００２５】 上記引張りばね130は、図１に示すように、２本使用される。そして、各引張 りばね130の一端は、図５に示すように、ボックス30の各ガイド溝71から突出す る左右の第２回転軸42の先端部にぞれぞれ係止されている。また、各引張りばね 130の他端部は、ボックス30の左右の側壁70にそれぞれねじ込まれたねじ等のば ね係止部73にそれぞれ固定されている。なお、ばね係止部73は、ガイド溝71のほ ぼ真下に位置している。
【００２６】 また、引張りばね130の引張力は、開状態の蓋体40を、ボックス30の防振ゴム1 10に向かって付勢できれば十分であるが、本実施例では、閉状態の蓋体40が開放 時にラッチ装置50に少し押し開かれた際に、引張りばね130の引張力により蓋体4 0が最大開放位置まで開くように付勢している。 つぎに、上記した構成を有する組立状態の小物収納装置10の使用手順を説明す る。
【００２７】 まず、図３〜６に示すように、閉じている蓋体40を開くには、蓋体40の上面を 少し押し下げればよい。蓋体40が押し下げられると、そのストライク44に押され てラッチ装置50のロック状態が解除される。 このため、蓋体40は、図６に二点鎖線で示すように、引張りばね130の引張力 により、最大開放位置まで開く。
【００２８】 この開放状態では、蓋体40は、図６に二点鎖線で示すように、引張りばね130 の引張力により、ボックス30の防振ゴム110に向かって常時、弾性的に押し付け られる。このため、車両の振動等により、開放状態の蓋体40が不用意に閉じてし まったり、或いはボックス30に当たってガタ付くのを防止することができる。 一方、開放状態の蓋体40を閉じるには、蓋体40の外面をボックス30に向かって 押しながら閉じればよい。
【００２９】 蓋体40を閉じると、その内面から突出したストライク44が、図６に示すように 、ボックス30に固定されたラッチ装置50に係合する。そして、蓋体40をボックス 30に向かってさらに押すと、ラッチ装置50がストライク44により押し込まれ、こ のときストライク44をくわえ込んでロックする。このため、蓋体40は、引張りば ね130の引張力に抗して、閉位置にロックされる。
【００３０】 一方、図７は、本考案の第２実施例を示すものであり、同図は小物収納装置の 分解斜視図を示す。 本実施例は、保持手段として１本の引張りばね140を使用した点を特徴とする 。 すなわち、図７に示すように、１本の引張りばね140の一端部を、左右の一方 の第２回転軸42の先端部に係止するとともに、ボックス30の底壁60の下を通して 、引張りばね140の他端部を、左右の他方の第２回転軸42の先端部に係止してい る。このため、蓋体40は、引張りばね140の引張力により、常時、開放方向に付 勢される。
【００３１】 より具体的には、上記引張りばね140は、図７に示すように、ばね本体141と、 その両端にそれぞれ連結された左右一対の延長ワイヤ142,142とから構成されて いる。そして、ばね本体141の長さを、ボックス30の底壁60の左右の長さより短 くする。また、各延長ワイヤ142の長さは、蓋体40の閉状態で、ばね本体141の引 張力が蓋体40に作用する長さとする。なお、本実施例では、閉状態の蓋体40が開 放時にラッチ装置50に少し押し開かれた際に、ばね本体141の引張力により蓋体4 0が最大開放位置まで開くようにしている。
【００３２】 なお、本実施例の説明においては、先に説明した第１の実施例と同一の構成部 分については同一符号を付し、その具体的な説明は省略する。 本実施例によれば、引張りばね140が１本で済み、また、先に説明した実施例 のもののように、ボックス30にばね係止部73を形成する必要がないので、構造、 並びに組み立てを簡便にできる。
【００３３】 また、図８は、本考案の第３実施例を示すものであり、同図は小物収納装置の 要部拡大図を示す。 本実施例は、保持手段として板ばね150を使用した点を特徴とする。 すなわち、板ばね150は、ボックス30の左右両側に各１枚使用する。そして、 各板ばね150は、図８に示すように、くの字形に屈曲している。
【００３４】 各板ばね150は、図８に示すように、その一端、例えば上方の基端部151をボッ クス30の側壁70の外面に固定し、山形に屈曲した屈曲部152を、側壁70のガイド 溝71に向かって突出させる。そして、各板ばね150の屈曲部152を、蓋体40の第２ 固定軸42に係合させ、最大開放位置において、第２固定軸42をガイド溝71の下側 の行き止まったＵ字形の当接部74に向かって押圧するようにする。なお、各板ば ね150の他端は、自由端部153となっている。
【００３５】 また、本実施例の説明においては、先に説明した第１の実施例と同一の構成部 分については同一符号を付し、その具体的な説明は省略する。 本実施例によれば、蓋体40を手で閉じる直前に、その第２固定軸42が、ガイド 溝71に向かって突出した板ばね150の屈曲部152に当接する。ここで、蓋体40を手 で強く閉じると、その第２固定軸42により板ばね150の屈曲部152が押され、屈曲 部152がガイド溝71から引っ込む。
【００３６】 こうして、第２固定軸42が屈曲部152を通過して、ガイド溝71の当接部74に突 き当たると、図８に示すように、板ばね150がパチンと復元し、その屈曲部152が ガイド溝71に向かって再度、突出する。 このため、蓋体40の第２固定軸42が、ガイド溝71に向かって突出した板ばね15 0の屈曲部152にさえぎられて、最大開放位置から閉方向に移動できなくなり、蓋 体40が最大開放位置に保持される。
【００３７】 したがって、本実施例でも、先に説明した第１実施例のものと同様に、車両の 振動等により、開放状態の蓋体40が不用意に閉じてしまったり、或いはボックス 30に当たってガタ付くのを防止することができる。 なお、蓋体40を開く際には、手で強く開くと、板ばね150の屈曲部152が蓋体40 の第２固定軸42に押されて引っ込み、屈曲部152の箇所を通過することで、蓋体4 0を開くことができる。
【００３８】 また、本実施例においては、板ばね150を使用したが、これに限らず、コイル ばねやゴム等の弾性部材であればよく、要はガイド溝71に向かって弾性的に突出 するとともに、第２回転軸42に押されてガイド溝71から引っ込む構造であればよ い。 さらに、図９は、本考案の第４実施例を示すものであり、小物収納装置の要部 拡大図を示す。
【００３９】 本実施例は、保持手段としてマグネット160を使用した点を特徴とする。 すなわち、マグネット160は、ボックス30の左右両側に各１枚使用する。そし て、各マグネット160は、図９に示すように、ガイド溝71の下側の行き止まった Ｕ字形の当接部74に沿って同様にＵ字形に屈曲している。また、マグネット160 は、ガイド溝71の当接部74のＵ字形の縁に沿って固定される。
【００４０】 一方、各マグネット160に吸引される磁性体としては、図９に示すように、蓋 体40の金属製の第２回転軸42を利用している。 なお、本実施例の説明においては、先に説明した第１の実施例と同一の構成部 分については同一符号を付し、その具体的な説明は省略する。 本実施例によれば、蓋体40を最大開放位置まで開くと、その金属製の第２回転 軸42が、ガイド溝71の当接部74に固定されたマグネット160に吸着される。この ため、マグネット160の吸引力により、蓋体40が最大開放位置に保持される。
【００４１】 したがって、本実施例でも、先に説明した第１実施例のものと同様に、車両の 振動等により、開放状態の蓋体40が不用意に閉じてしまったり、或いはボックス 30に当たってガタ付くのを防止することができる。 なお、蓋体40を閉じる場合には、マグネット160の吸引力に抗して、蓋体40を 手で強く閉じればよい。
【００４２】 また、本実施例では、マグネット160をボックス30に固定し、磁性体として金 属製の第２回転軸42を利用したが、これに限らず、要は、ボックス30と蓋体40と のいずれか少なくとも一方にマグネットを固定するとともに、このマグネットの 吸引力が作用する範囲に、ボックス30と蓋体40とのいずれか少なくとも他方に、 例えば金属やマグネット等の磁性体を固定すればよい。
【００４３】 一方、図１０〜１３は、本考案の他の実施例を示すものであり、図１０は小物 収納装置の分解斜視図、図１１は小物収納装置の側面図、図１２は小物収納装置 の正面図、図１３は小物収納装置の蓋体の一部を切り欠いた平面図をそれぞれ示 す。 本実施例は、制動手段としてのダンパー装置170を使用した点を特徴とする。
【００４４】 すなわち、上記ダンパー装置170により、図１０，１１に示すように、蓋体40 が引張りばね130の引張力により勢い良く開くの防止しようとするものである。 まず、前記ダンパー装置170には、オイルを使用した回転ダンパーを使用して いる。具体的には、図示しないが、ダンパー装置170のハウジング内には、粘性 抵抗の高いシリコンオイル等が封入されている。また、該ハウジングには、内外 に突出したダンパー軸171が貫通している。そして、ダンパー軸171がハウジング 内のシリコンオイル中で回転する際のせん断力により、ダンパー効果を得ている 。
【００４５】 上記ダンパー装置170は、図１０，１１に示すように、ボックス30の左右の側 壁70にそれぞれ固定されるとともに、各ダンパー軸171は、連結部材180を介して 、蓋体40の第１固定軸41に連結されている。 まず、ボックス30の左右の各側壁70の外面には、図１０に示すように、ダンパ ー装置170のハウジングがはまり込む大きさのダンパー凹部75が形成されている 。ダンパー凹部75は、側壁70の円弧状に屈曲したガイド溝71の円弧の中心に、ダ ンパー装置170のダンパー軸171が位置するように配置されている。そして、ダン パー凹部75内に、ダンパー装置170のハウジングを合わせてはめ込み、溶着、接 着、あるいはねじ等を使用して、ダンパー凹部75内にダンパー装置170のハウジ ングを回転不能に固定する。
【００４６】 また、前記連結部材180は、図１０に示すように、ダンパー軸171から蓋体40の 第１固定軸41に向かってアーム状に延びている。そして、連結部材180の一端部 には、ダンパー軸171を回転不能に固定するとともに、他端部には、蓋体40の第 １固定軸41を回転可能に軸止する。 なお、本実施例のばね係止部73は、図１０〜１３に示すように、ボックス30の 左右の側壁70から互いに背向して舌片状に延び、ボックス30に一体的に形成され ている。
【００４７】 また、本実施例の説明においては、先に説明した第１の実施例と同一の構成部 分については同一符号を付し、その具体的な説明は省略する。 本実施例によれば、蓋体40が引張りばね130の引張力により開く際に、その第 １固定軸41がボックス30のガイド溝71に沿って下降する。このとき、第１固定軸 41に軸止された連結部材180が、ダンパー軸171を中心に、該ダンパー軸171と一 体的に旋回する。このため、ダンパー装置170の制動力が作用して、蓋体40はゆ っくりと且つ静粛に開く。
【００４８】 このように本実施例によれば、蓋体40がゆっくりと且つ静粛に開くようにでき るので、車内の静寂感や高級感を損なうことのない高級感に溢れた小物収納装置 10を提供することができる。 なお、本実施例では、ダンパー装置170としてオイルを使用した回転ダンパー を用いたが、これに限らず、気体や流体等を使用したシリンダ型のダンパー装置 を使用してもよい。
【００４９】
【考案の効果】
本考案は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を 奏する。 請求項１記載の小物収納装置によれば、蓋体を、保持手段により、最大開放位 置に保持されるようにしたことで、車両の振動等にともなう蓋体のガタ付きを防 止することができる。
【００５０】 請求項２記載の小物収納装置によれば、引張ばねを使用して、蓋体を最大開放 位置に保持することができる。 請求項３記載の小物収納装置によれば、弾性部材を使用して、蓋体を最大開放 位置に保持することができる。 請求項４記載の小物収納装置によれば、マグネットを使用して、蓋体を最大開 放位置に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本考案の第１実施例に係る小物収納装置の分解
斜視図である。
【図２】小物収納装置の取付位置を示す車内の一部概略
斜視図である。
【図３】本考案の第１実施例に係る小物収納装置の蓋体
の一半を切り欠いた平面図である。
【図４】本考案の第１実施例に係る小物収納装置の正面
図である。
【図５】本考案の第１実施例に係る小物収納装置の側面
図である。
【図６】図３のVI−VIに沿う断面図である。
【図７】本考案の第２実施例に係る小物収納装置の分解
斜視図である。
【図８】本考案の第３実施例に係る小物収納装置の要部
拡大図である。
【図９】本考案の第４実施例に係る小物収納装置の要部
拡大図である。
【図１０】本考案の他の実施例に係る小物収納装置の分
解斜視図である。
【図１１】本考案の他の実施例に係る小物収納装置の側
面図である。
【図１２】本考案の他の実施例に係る小物収納装置の正
面図である。
【図１３】本考案の他の実施例に係る小物収納装置の蓋
体の一部を切り欠いた平面図である。
【符号の説明】
10 小物収納装置 30 ボックス 40 蓋体 41,42 回転軸 50 ラッチ装置 71 ガイド溝 74 当接部 91 規制部 130,140 引張りばね 150 板ばね 160 マグネット

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項１】 上面が開放された中空なボックスと、こ
    のボックスに回転可能に支持され、ボックスの開放上面
    を開閉する蓋体と、この蓋体を閉位置にロックするとと
    もに、蓋体が閉位置から押し込まれた際に、前記ロック
    状態を解除可能なロック手段と、蓋体の最大開放位置を
    規制する規制手段とを備えた車両用の小物収納装置にお
    いて、 上記ボックスと蓋体との間には、蓋体をその前記最大開
    放位置に保持する保持手段が形成されたことを特徴とす
    る車両用の小物収納装置。
  2. 【請求項２】 保持手段が、蓋体を閉位置から最大開放
    位置に向かって付勢する引張ばねから構成されたことを
    特徴とする請求項１記載の車両用の小物収納装置。
  3. 【請求項３】 ボックスと蓋体とのいずれか少なくとも
    一方に設けられた回転軸と、この回転軸が回転しながら
    上下動するとともに、ボックスと蓋体とのいずれか少な
    くとも他方に設けられたガイド溝とを備え、 規制手段が、前記ガイド溝内に位置するとともに、蓋体
    の最大開放位置で、前記回転軸に当接する当接部から構
    成され、 保持手段が、前記ガイド溝の当接部の直前に、ガイド溝
    に向かって弾性的に突出するとともに、前記回転軸に押
    されてガイド溝から引っ込む弾性部材から構成されたこ
    とを特徴とする請求項１記載の車両用の小物収納装置。
  4. 【請求項４】 保持手段が、ボックスと蓋体とのいずれ
    か少なくとも一方に設けられたマグネットと、蓋体が最
    大開放位置に開いた状態で、前記マグネットに吸引され
    るとともに、ボックスと蓋体とのいずれか少なくとも他
    方に設けられた磁性体とから構成されたことを特徴とす
    る請求項１記載の車両用の小物収納装置。
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