JPH0223907B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は情報の送受信及びその内容の表示を行
なうことのできる通行券に関するものである。

従来の携帯用、情報媒体には銀行のキヤツシユ
カード、鉄道用の磁気定期券、身分証明書、有料
道路の通行券などがある。これらには印刷や或い
は磁気記録等により、情報が記憶されている。自
動処理の為にはもつぱら磁気記録が多用されてい
る。これら情報媒体の一つの欠点は自動処理に対
してまつたく受動的な事である。すなわち媒体の
情報を読み書きするには必ずカードを取り出しカ
ード処理装置にかけて行なう必要がある。すなわ
ち提示のみとか提示もなしに記憶情報の授受はで
きなかつた。

従つて、車種や利用区間により料金の異なる多
区間有料道路などにおいて通行券交換による不正
行為を取り締る最良の手段である途中区間でのチ
エツクポイントにおけるチエツク情報の記録など
も走行中の全車両或いは特定車種の車両をチエツ
クポイントで停止させて通行券に書き込みするな
どの方法をとらざるを得ないことから実施には
種々の問題も残り、非接触で情報の授受を行なえ
ることが望まれる。

本発明は上記事情に鑑みて成されたもので、要
所要所に設けるその地点固有の情報と時刻データ
とを非接触で送信するチエツクポイント用送信手
段からの情報を受信して記憶し、通行者の通行履
歴管理するための通行券として、情報を記憶する
情報記憶部と、外部から送信される指令及び情報
を非接触で受信する情報受信部と、上記情報記憶
部から読み出される情報を外部に非接触で送信す
る送信情報部と、上記情報記憶部の記憶情報を目
視可能に表示する表示部と、上記情報受信部の受
信情報を上記情報記憶部に入力して順に記憶させ
るとともに指令に応じて読み出して上記送信情報
部に送り、また、上記情報記憶部の記憶情報の上
記表示部への表示制御を行なう制御部とを設ける
ようにしてカード自体を電子部品で構成し、高度
な機能を付加し、カードへの情報の記憶やカード
からの情報の読み出しを自動かつ非接触で行なう
ことができるようにし、カードの利用形態、運用
形態を飛躍的に向上させることができるように
し、また、要所要所に設けるその地点固有の情報
と時刻データとを非接触で送信するチエツクポイ
ント用送信手段からの情報を受信して順に記憶
し、且つ表示できるようにして通行者の通行履歴
管理することが出来るようにし通行券を提供する
ことを目的とする。

以下、本発明の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。

本通行券即ち、情報媒体（以下これを単にカー
ドと称する）は第１図に示すような構成を有す
る。図において、１は太陽電池で太陽光等より本
カードに対して電力を補給するために用いる。２
は充電回路で、可逆型の電池３に対して、外部か
らの電力ここでは太陽電池１の誘起する電力を注
入する。電池３は充電可能なものとし、カード内
部のすべての電子部品に対して電力を供給するも
のである。４は受信部で、外部からの入力情報を
受け取る部分であり、例えばコイルによるアンテ
ナ又はフオトセンサ等の光センサで、構成され
る。ここで外部とは、カードに対して非接触でデ
ータのやりとりを行なうカード処理装置である。
５は受信情報を増幅するアンプである。このアン
プ５の出力は復調回路６により復調され搬送波を
取り除いてコード化された受信データが得られ
る。７は復調回路６の後段側に設けられた出力用
のインターフエース部で、８の制御部に対してデ
ータのやりとりを行なう為のバツフアやシリアル
データをパラレルデータに変換する為にある。

制御部８はマクロコンピユータのようなLSI
（Large Scale Integrated Circuit；大規模集積
回路）で構成される集積化回路で本カードの全体
の機能を制御する。すなわち受信データの解読、
メモリ操作、表示制御、送受信制御、送信データ
の生成などである。９は制御部８から外部のカー
ド処理装置へデータを送信する際にデータのバツ
フアやパラレルシリアル変換を行なう為の出力用
のインタフエイスである。１０はこのバツフア９
を介して送られて来た送信データを変調する変調
回路でFM変調などが行なわれる。１１は、ドラ
イバアンプで、変調回路１０により変調されたデ
ータを送信するためのアンプで１２の送信部を介
して外部へ送信する。送信部１２は、送信データ
を電波で送る場合ならコイルによるアンテナであ
り、光で送る場合なら、発光ダイオードなどの光
源である。１３はメモリであり、低消費電力の
CMOS（Complementary Metal Oxide
Semiconductor）メモリや電力がなくても、記憶
情報が消去しない不揮発性ICメモリなどである。
メモリ１３には受信部４にて受信されたデータに
基づき、制御部８にて判断や演算又は処理したり
した結果が格納されカードとして挟義の意味での
情報記憶部となる。１４は情報表示用の表示部で
あり、この表示部１４は例えば液晶の如きもので
構成され制御部８の制御のもとでメモリ１３の記
憶内容や受信部４からの受信データ内容を、カー
ド所持者に知らせる為に用いる。なお表示につい
ては消費電力の関係から常時行なつている訳では
なく、例えば太陽電池１からの充電が行なわれて
いる時のみとか受信部４からの受信データによる
表示指令があつた時のみというように限定する。
なお受信部４、送信部１２については光と電波の
組合せは、利用形態により選択すればよい。例え
ばポケツトの中にある本カードに対しデータの読
み書きをする場合には、送受とも電波とする。又
読み出し時には必ず提示するような場合は光でも
よい。

構造の一例を第２図に示す。１５ａは筐体の表
側部分、１５ｂは裏側部分で通常は両者が重ね合
わされて箱状となつており、外形は手帳のような
小形のものとする。１６は筐体の表側部分１５ａ
に設けられた表示部１４用の窓である。１７は送
信部を発光ダイオードとした時の受光用の窓であ
る。１８は電子部品を実装する為の回路基板又は
フイルムで前記５，〜１１，１３の部品がこの上
に実装される。

次に利用例を挙げて上記構成の本装置の作用を
のべる。

このカードを所持する人がこのカードをもらい
受けてから返却するまでにどのようなチエツクポ
イントを通過したかを返却時にその履歴を知りた
いような場合、例えば立入りが限定されている場
所がある建物や有料道路においてその通行履歴を
知りたいような時に適用できる。

第３図のような施設構内において通路LDの要
所要所にはチエツクポイントＣ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ
を設ける。そして、 (1) 入口Ａ，Ｂにて 入口においては、入口に設置されたカード記
録装置２０がカード内のメモリ内容の更新を行
なう為、カードに対して入場時刻、入場入口ナ
ンバー等を送信する。例えばカードに対して
「イニシヤルセツト指令」を送信しその次に
「更新データ」を送信する。カードは上記デー
タを受信部４により受信し、アンプ５にて増幅
し、復調回路６で復調後、制御部８に与える。
すると制御部８はこのデータを受けてまず内部
のメモリ１３をクリアして後更新データをメモ
リ１３に記憶させる。

(2) 途中の経路にて 通路の任意の場所Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇにはチ
エツクポイントが設けられている。チエツクポ
イントにはそれぞれチエツクデータの送信用の
送信装置２２がある。例えばカードの受信部４
がコイルによるアンテナの場合、所有者は、カ
ードをポケツトに入れたままであつても受信は
可能である。チエツクポイントでは、カードに
対して当該チエツクポイントの「番号」や「通
過時刻データ」などのチエツクデータを送信す
る。

カードはこのデータを受信すると制御部８の
機能により、メモリ１３に、前記チエツクポイ
ント番号や通過時刻等のデータを、追加記憶さ
せる。

このようにして所持者が各チエツクポイント
を通過する毎に、メモリには通過の履歴データ
が逐次記憶される。

(3) 出口にて 出口には、本カードに対して送受信が行なえ
る送受信装置２１を設置する。この送受信装置
２１は、カードに対してそのメモリ内容をすべ
て送信するよう指令データを送る。カードはこ
の送信指令データを受信すると制御部８により
メモリ１３内に格納されているデータを読み出
し、インタフエイス９を介して変調回路１０に
送つてここで変調した後、ドライバー１１より
送信部１２に送り出し、この送信部１２より送
受信装置２１に送信する。又必要に応じて表示
部１４にもメモリ内容を表示させる事もでき
る。出口の送受信装置２１はこのカードから送
られて来たデータよりそれを解読し、表示する
などにより出口の管理者にチエツクポイントの
通過履歴を知らせる。又カードの制御部８にあ
らかじめもしくは入口にて、通つてはならない
チエツクポイントをプログラム化してセツトす
る事により各チエツクポイント毎にそれを判定
する事もできる。

このような本装置は所持者が提示するのみ又は
提示することなしに、その中に記憶されている情
報の読み出しと更新ができるので行動の履歴がわ
かり、特に有料道路のように通行車を途中で停車
させることが難しい場合などでチエツクポイント
通過の情報を与えたりする場合に便利であり、ま
た付随して従来処理するのにいちいち媒体を取り
出して、搬送メカニズムを有する処理装置にかけ
なければならないというようなことがなくなるた
め、出入口での処理が楽になる。また、可動部の
ない処理装置ができる。また、メモリにICを用
いており、磁気ストライプに比べ記憶容量を大巾
に向上できるなどの利点が得られる。

尚、本発明は上記し、且つ図面に示す実施例に
限定することなく、その要旨を変更しない範囲内
で適宜変形して実施し得るものであり、有料道路
や構内用の通行券としての利用の他、定期券等と
しての応用も可能である。

以上詳述したように本発明は、要所要所に設け
るその地点固有の情報と時刻データとを非接触で
送信するチエツクポイント用送信手段からの情報
を受信して記憶し、通行者の通行履歴管理するた
めの通行券として、情報を記憶する情報記憶部
と、外部から送信される指令及び情報を非接触で
受信する情報受信部と、上記情報記憶部から読み
出される情報を外部に非接触で送信する送信情報
部と、上記情報記憶部の記憶情報を目視可能に表
示する表示部と、上記情報受信部の受信情報を上
記情報記憶部に入力して順に記憶させるとともに
指令に応じて読み出して上記送信情報部に送り、
また、上記情報記憶部の記憶情報の上記表示部へ
の表示制御を行なう制御部とを設けて構成し、内
部に制御部、ICメモリ、送信、受信部を設け外
部からの指令や情報入力を非接触で行ない、これ
ら情報に基づいて内部で演算や記憶等の高度な処
理を行なわせ、また、外部からの指令によりメモ
リの内容を外部に非接触で送信できるようにした
ので、例えば有料道路における上り／下りの利用
車が互いに通行券を交換して不正を行なうなどの
防止のため上り下り車線にそれぞれチエツクポイ
ントを設け通過データを遠隔で逐次記憶させれ
ば、出口で本装置の移動経路が明らかになるなど
本装置の所持者や施設管理者の手を全くわずらわ
せることなく所望のチエツクポイントで必要情報
の記録や読み出しなどを実施でき、また表示部に
内部データを表示できるもので有料道路、鉄道な
どの定期券、定期券として使える旧来の紙券のも
のと同じように、提示を行なうのみでチエツクポ
イントやデータの更新を行なうこともできるなど
優れた特徴を有する通行券を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の構成を示すブロツク図、第２
図は本装置の構造例を示す分解斜視図、第３図は
本装置の応用例を説明するための図である。 １……太陽電池、２……充電回路、３……電
池、４……受信部、５……アンプ、６……復調回
路、７，９……インターフエース、８……制御
部、１０……変調回路、１１……ドライバ、１２
……送信部、１３……メモリ、１４……表示部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 要所要所に設けるその地点固有の情報と時刻
   データとを非接触で送信するチエツクポイント用
   送信手段からの情報を受信して記憶し、通行者の
   通行履歴管理するための通行券として、情報を記
   憶する情報記憶部と、外部から送信される指令及
   び情報を非接触で受信する情報受信部と、上記情
   報記憶部から読み出される情報を外部に非接触で
   送信する送信情報部と、上記情報記憶部の記憶情
   報を目視可能に表示する表示部と、上記情報受信
   部の受信情報を上記情報記憶部に入力して順に記
   憶させるとともに指令に応じて読み出して上記送
   信情報部に送り、また、上記情報記憶部の記憶情
   報の上記表示部への表示制御を行なう制御部とを
   設けてなることを特徴とする通行券。