JPH0785274B2 - 自動改札機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の分野） 本発明は、例えば、自動改札機の定期券処理構成に関す
る。

（発明の概要） 本発明は、例えば、定期券において、ホルダ（いわゆる
定期入れ）に収納したままでも自動改札機を通過できる
ようにしたものである。

（従来技術とその問題点） 従来の定期券では、それぞれに固有のデータが磁気記録
されており、この定期券を自動改札機の投入口から差し
込み、記録された磁気データを自動改札機側で読み取ら
せるようになっている。

しかしながら、このような構成を有する従来例の場合で
は、使用者は、定期券を投入口に差し入れる必要があ
り、定期券をホルダに収納している場合は、自動改札機
を通過するたびに、定期券をホルダから取り出して投入
口に入れるとともに、通過後またはその直前に自動改札
機の取り出し口から取り出し、更に、その定期券をホル
ダに収納しなければならず、使用者にとっては、それら
の手間が極めて煩わしい欠点があり、また、自動改札機
の通過に手間がかかる結果、自動改札機の入口で停滞を
生じる欠点があった。殊に、荷物を持っている場合に
は、定期券の出し入れにより一層手間を要する欠点があ
った。

（発明の目的） 本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、定期券を自動改札機の投入口に差し入れなくても、
ホルダに入れたままで自動改札機を通過できるようにす
ることを目的とする。

（発明の構成と効果） 本発明は、このような目的を達成するために、電磁誘導
により誘導起電力を発生して交流出力を出す電源受給用
コイルと、前記電源受給用コイルからの交流出力を直流
に変換し、その直流出力を作動電源とする電源部と、前
記電源部より供給された電源を用いてデータ信号を送信
出力するデータ送信手段とを備えた第１の媒体を取扱う
自動改札機であって、第２の媒体が挿入される挿入口
と、前記電源受給用コイルに起電力を発生させるための
電源供給用コイルと、前記電源供給用コイルを駆動する
駆動手段と、前記第１の媒体から送信されるデータ信号
を受信するデータ受信手段と、そのデータ信号内容に基
づいて第１の媒体の適否を判断する判断手段とを備えた
構成とした。

この構成によれば、第１の媒体からデータ信号を送信出
力し、自動改札機の読み取り手段に第１の媒体を直接作
用させなくても、第１の媒体を自動改札機に付設された
受信部の近くを通過させさえすれば、ホルダに収納した
ままで自動改札機を通過できる。

したがって、第１の媒体のホルダからの出し入れや、自
動改札機の投入口への差し入れ、取り出し口からの取り
出しといった手間が一切不要になり、自動改札機の入口
での停滞を少なくできて、スムーズに自動改札機を通過
できるようになった。

また、第１の媒体からのデータ信号送信用の電源を、外
部から得るように構成するから、第１の媒体自体に電源
を内蔵しなくてもよく、第１の媒体としての軽薄化を損
なうこともなく、実用上極めて有用である。

さらに、この自動改札機は第２媒体の挿入口が備えられ
第２媒体は従来どおりの処理が可能な構成とされている
ので、実用性に優れるものである。

（実施例の説明） 以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明
する。第１図は、本発明の自動改札機において使用され
る第１の媒体としての定期券の概略構成図である。

定期券１には、電源受給用ループコイル２と、この電源
受給用ループコイル２からの交流出力を整流平滑する電
源部３と、固有のデータ信号を送信出力するデータ発生
部４と、このデータ信号を送信出力する送信部５と、こ
の送信部５からのデータ信号をコード伝送により送信出
力する送信用ループコイル６とが備えられている。

第２図は回路ブロック図であり、前記電源部３が、同調
用コンデンサ７と整流回路８と平滑用コンデンサ９とか
ら構成され、ここで得られた直流出力が、各部の作動電
源として供給されるようになっている。

データ発生部４は、クロックパルス発生回路（CLK）10
とシフトレジスタ11とタイミング回路12とから構成さ
れ、前記電源部３から電源が供給されると、クロックパ
ルス発生回路10からクロックパルス信号が出され、定期
券発行時に予め設定部13に入力設定された固有のデータ
信号が、タイミング回路12によるタイミング制御に基づ
いてシフトレジスタ11から送り出される。

前記送信部５は、前記データ発生部４からの信号を受け
る変調回路14と発信回路15と増幅回路16とから構成さ
れ、定期券１固有のデータ信号が高周波信号として前記
送信用ループコイル６から送信されるようになってい
る。

第３図は、本発明の自動改札機側に備えられる回路のブ
ロック図であり、この図において、17は電源供給用ルー
プコイルであって、発振回路18からの高周波信号を電源
増幅回路19で増幅し、共振用コンデンサ20を介して電源
供給用ループコイル17に励起電流を出力し、これにより
電源供給用ループコイル17を励振するようになってい
る。21は、定期券１からの信号を受信する受信用ループ
コイルであり、共振用コンデンサ22を介して入力された
信号は増幅回路23で増幅された後、復調回路24で復調さ
れ、更に、直並列変換回路25で並列信号に変換され、そ
の後に判別回路26に入力され、この判別回路26において
定期券１の期限適否を判別し、それが適正であるときに
ゲート制御回路に信号を出力してゲートを開いたり、逆
に、不適正であるときには、警報装置を起動したりする
ようになっている。

第４図は、自動改札機の斜視図であり、改札機本体27の
入口側上部に、前記電源供給用ループコイル17と受信用
ループコイル21とを立姿勢で収納した検札ユニット28が
設けられており、使用者は、第５図に示すように、定期
券１を検札ユニット28に対してほぼ平行な姿勢を近付け
て通過することにより、前述のように、電源供給用ルー
プコイル17から電源受給用ループコイル２への電磁誘導
により定期券１に電源が供給され、かつ、定期券１から
固有のデータ信号が自動改札機側に送信され、このデー
タ信号を自動改札機側で読み取り、その読み取り結果に
基づいてゲート29の開閉制御および小児用定期券利用の
表示制御等を行なうのである。30は、第２の媒体として
の切符の挿入口である。

前記検札ユニット28としては、第６図に示すように、そ
れを水平方向を向く姿勢で設置し、定期券１をほぼ水平
な姿勢で通すようにしてもよい。

また、定期券１からのデータ送信手段としては、例え
ば、前記電源部３からの電源供給によって作動される発
振回路を設け、その発振回路からの信号を所定のコード
のデータ信号に変換し、コード伝送によって送信するも
のでもよい。

【図面の簡単な説明】 第１図は、本発明において用いる定期券の内部構成を示
す概略図、第２図はその回路ブロック図、第３図は本発
明の自動改札機側の回路ブロック図、第４図は自動改札
機の斜視図、第５図はその要部の斜視図、第６図は別実
施例の要部を示す斜視図である。 ２……電源受給用ループコイル、 ３……電源部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電磁誘導により誘導起電力を発生して交流
   出力を出す電源受給用コイルと、前記電源受給用コイル
   からの交流出力を直流に変換し、その直流出力を作動電
   源とする電源部と、前記電源部より供給された電源を用
   いてデータ信号を送信出力するデータ送信手段とを備え
   た第１の媒体を取扱う自動改札機であって、 第２の媒体が挿入される挿入口と、前記電源受給用コイ
   ルに起電力を発生させるための電源供給用コイルと、前
   記電源供給用コイルを駆動する駆動手段と、前記第１の
   媒体から送信されるデータ信号を受信するデータ受信手
   段と、そのデータ信号内容に基づいて第１の媒体の適否
   を判断する判断手段とを備えた自動改札機。