JP2001134791A - 改札システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】長距離切符における自動改札機での処理、車内
精算の処理、及び再発行処理を容易にする。 【解決手段】改札システムは、乗車データが磁気データ
で記録されている磁気乗車券と、乗車データを無線送信
する無線乗車券とを発売可能な券売機１０２と、券売機
１０２で発売され、乗車券として投入される磁気乗車券
または無線乗車券の乗車データにより改札を行う自動改
札機１１と、列車内で係員に携帯され、無線乗車券と無
線通信することにより乗り越し精算を含む乗車券処理を
行う乗車券処理端末２０８と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、中央予約管理セ
ンタに接続されて鉄道などの交通機関の駅に設置された
乗車券の改札処理を行う自動改札機、乗車券の券売機、
係員乗車券発売端末、及び列車内で係員が携帯する車内
補充券発行端末等を有する改札システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、鉄道などの交通機関の駅には、乗
車券の自動改札処理をする自動改札機が設置されてい
る。このような自動改札機では、利用者によって投入さ
れた乗車券に記録されている磁気等の情報を読み取り、
利用者の通行の可否を判断するとともに、必要に応じて
乗車券に穿孔及び印刷等の処理を行う。

【０００３】さらに、磁気による情報記録に代わり、無
線通信を利用した非接触型のカード若しくは無線機器
（以下、無線カードと記述する）を利用して情報の読み
書きをさせる方式の改札機（以下、無線自動改札機と記
述する）も提案されている。このような無線自動改札機
では、通行の可否判断で可と判断されれば、そのまま通
過が可能であるが、不可と判断された場合は、無線自動
改札機の扉を閉めて通行を阻止するとともに、表示パネ
ルや音声案内等により、利用者に不可である旨を認識を
させている。

【０００４】しかしながら、新幹線等の長距離切符で
は、利用者が所持している乗車券、特急券、指定券など
の切符に更に追加して切符を購入する場合、必要な情報
が記録された切符を追加して発行するため、自動改札機
で複数枚の切符を処理する必要があった。また、乗り越
し等列車内で精算する場合、車内補充券を追加発行する
ため、降車時は有人改札で集札処理をする必要があっ
た。さらに、長距離切符等の高額の乗車券紛失時、拾得
者が利用可能なため、紛失者に対する再発行が困難であ
った。

【０００５】乗車券を全て無線化する方式では、無線カ
ード媒体は、磁気券に比べてコストが高くて実現が困難
であり、そのため、定期券、ＳＦ（Ｓｔｏｒｅｄ Ｆａ
ｉｒ）カードを無線カード化する提案はされている。し
かし、全ての乗車券を無線カード化する提案はされてい
ない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記したように、長距
離切符では、乗車券、特急券、指定券など、利用者が所
持している切符に更に追加して切符を購入する場合、必
要な情報が記録された媒体を追加して発行するため、自
動改札機で複数枚の切符を処理する必要がある。また、
乗り越し等を列車内で精算する場合、車内補充券を追加
発行するので、降車時は有人改札で集札処理をする必要
がある。さらに、長距離切符等の高額の乗車券紛失時、
拾得者が利用可能なため、紛失者に対する再発行が困難
であるという問題があった。

【０００７】そこで、この発明は、長距離切符における
自動改札機での処理、車内精算の処理、及び再発行処理
を容易にすることのできる改札システムを提供すること
を目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、請求項１に記載の改札システムは、乗
車データが磁気データで記録されている磁気乗車券と、
乗車データを無線送信する無線乗車券とを発売可能な券
売機と、前記券売機で発売され、乗車券として投入され
る磁気乗車券または無線乗車券の乗車データにより改札
を行う自動改札機と、列車内で係員に携帯され、前記無
線乗車券と無線通信することにより乗り越し精算を含む
乗車券処理を行う車内処理端末と、を備えたことを特徴
とする。

【０００９】請求項２に記載の券売機は、乗車データが
磁気データで記録されている磁気乗車券と、乗車データ
を無線送信する無線乗車券とを発行可能な発行手段と、
前記発行手段により、乗車区間が、短距離の場合は磁気
乗車券を発行させ、長距離の場合は無線乗車券を発行さ
せる発行制御手段と、を備えたことを特徴とする。

【００１０】請求項８に記載の改札システムは、乗車デ
ータが磁気データで記録されている磁気乗車券と、乗車
データを無線送信する無線乗車券とを発売可能な券売機
と、前記券売機で発売した乗車券の座席指定もしくは特
定列車を示す乗車データを記憶するセンタと、を備えた
改札システムにおいて、前記券売機は、前記乗車券とし
ての無線乗車券に記録された乗車データを読み取る読取
手段と、前記読取手段で読み取られた乗車データを表示
する表示手段と、前記表示手段に表示された乗車データ
に基づく乗車条件の変更を指示する指示手段と、前記指
示手段により指示された乗車条件の変更が前記センタか
ら許可された場合に、この乗車条件の変更情報に基づい
て前記無線乗車券に記録された乗車データを更新する更
新手段と、を備えたことを特徴とする。

【００１１】請求項１１に記載の乗車券処理端末は、乗
車データが記録されている無線乗車券から無線通信によ
り乗車データを受信する受信手段と、前記受信手段で受
信した乗車データを表示する表示手段と、前記表示手段
で表示されている乗車データの変更を指示する指示手段
と、無線通信により、無線乗車券の乗車データを前記指
示手段により変更指示された場合に乗車データを更新す
る更新手段と、を備えたことを特徴とする。

【００１２】請求項１３に記載の改札システムは、無線
通信可能な無線乗車券に対して乗車データを記録し、無
線通信する無線乗車券を発売する券売機と、列車内で操
作され、前記無線乗車券と無線通信することにより、前
記乗車データを変更する乗車券処理端末と、を備えたこ
とを特徴とする。

【００１３】請求項１５に記載の乗車データの変更方法
は、乗車券の乗車データを変更する変更方法において、
券売機にて乗車券が発売されたとき、その乗車データを
複数の乗車券分記憶し、券売機及び乗車券処理端末のい
ずれかより、券売機にて発売された乗車券の乗車データ
を変更する旨の指示入力を受け、指示入力を受け付けた
とき、記憶している乗車データに基づいて変更の可否を
判断し、この変更の可否の判断結果を前記乗車券処理端
末に送信し、前記乗車券処理端末で変更処理が行われた
とき、変更処理内容に基づいて当該乗車データを変更内
容に更新する、ことを特徴とする。

【００１４】請求項１６に記載の乗車データの変更方法
は、乗車券の乗車データを変更する変更方法において、
乗車データを記憶している無線乗車券から無線通信によ
り乗車データを受信し、受信した乗車データを表示し、
表示されている乗車データの変更を指示し、複数の乗車
データを記憶している記憶装置に対して、変更指示され
た乗車データを送信し、前記記憶装置より、変更指示さ
れた乗車データの変更が可能か否かを受信し、変更可能
である旨を受信したとき、無線通信により、無線乗車券
の乗車データを更新する、ことを特徴とする。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、この発明の改札システムに
係る一実施の形態について図面を参照して説明する。

【００１６】図１は、この発明の改札システムにおける
自動改札機の概略構成を示すものである。すなわち、自
動改札機１１は、改札機本体１上にトップカバー２が設
けられ、利用者の進入側に現行の磁気券（磁気記録媒
体）が複数枚投入可能な磁気券投入口３を備えるととも
に、利用者の退出側に磁気券取り出し口４を備えてい
る。また、トップカバー２上には、利用者により携帯さ
れる無線カード（無線機器）と無線通信を行うための無
線アンテナ５が設けられている。さらに、利用者に対し
て、通行案内、通行不可時の案内などを行う案内表示部
６とともに、通行不可時に利用者の通行を阻止するゲー
ト７が設けられている。さらに、本体１には、異常／小
児表示器８，人間検知器９及び１０が設けられている。

【００１７】図２は、自動改札機１１の制御系を示すも
のである。自動改札機１１は、監視盤インタフェース１
２を介して監視盤１３に接続されている。監視盤インタ
フェース１２には、自動改札機（検出手段）１１の全体
を制御するＣＰＵ２０が接続されている。ＣＰＵ２０に
は、ＲＯＭ２１、ＲＡＭ２２、運賃メモリ２３、磁気ヘ
ッド２４による磁気券の読み取り／書き込みを行う磁気
リーダライタ２５、搬送制御部２６、サーマルヘッド２
７による印刷を制御する印刷制御部２８、及び、ネット
ワークに接続される通信部２９が接続されている。さら
に、ＣＰＵ２０には、券検知センサ３０を制御する券検
知制御部３１、人間検知センサ９及び１０を制御する人
間検知制御部３２、ドア機構３３を制御するドア制御部
３４、案内表示部６の表示を制御する表示制御部３５、
分離機構３６を制御する分離制御部３７、パンチ機構３
８を制御するパンチ制御部３９、保留機構４０を制御す
る保留制御部４１、及び、無線カード１００と無線通信
が行われる無線アンテナ５に接続されて通信の制御を行
う無線通信制御部４２が接続されている。

【００１８】図３は、無線カードの概略構成を示すもの
である。無線カード１００は、ＣＰＵ１０２、ＲＯＭ１
０４、ＲＡＭ１０６、受信部１０８、送信部１１０、電
池部／受電部１１２、操作部１１４、及び表示手段とし
ての表示器１１６を備えている。

【００１９】ＣＰＵ（変更手段）１０２は、無線カード
１００の各機器の動作を制御するもので、その制御プロ
グラム、無線カードのＩＤコード等はＲＯＭ１０４に記
憶され、自動改札機１１との間で交信する通信データや
利用の履歴データ等はＲＡＭ１０６に記憶される。

【００２０】また、記憶手段としてのＲＯＭ１０４また
はＲＡＭ１０６の何れかに、定期券の利用情報（利用区
間、利用期間、購入日等の購入情報）、ＳＦカードの利
用情報（購入時の金額、利用した区間、期日の情報、残
額情報等の購入／利用情報）と長距離切符の利用情報
（区間、日付、特急等区分、指定情報、往復、企画券情
報等）が記憶されている。企画券とは、例えば所定料金
で乗車距離に関係なく一日中乗り放題として使える切符
などである。

【００２１】無線カード１００は、自動改札機１１から
無線データが送信されたとき、受信部１０８で受信し
て、この無線データをＣＰＵ１０２、ＲＡＭ１０６等に
送信する。また、ＣＰＵ１０２等で処理されたデータ
は、送信部１１０を介して自動改札機１１に送信され
る。

【００２２】本発明は、定期券・ＳＦカードのほかに、
長距離切符、企画券等の高額券において無線カード１０
０を利用するものである。ここで、例示として、長距離
とは、利用距離が約１００ｋｍ以上とする。なお、在来
線の短距離切符は、利用者の数が多く、利用金額も低額
のため、カード自体の単価が高額な無線カードを利用す
る利点が少なく現状と同じ磁気化券を利用する。

【００２３】上述したように、長距離切符を利用する場
合、無線カード１００として発行するので、図１に示す
無線カード処理可能な自動改札機で入出場処理をするこ
とができる。また、購入した乗車券等の内容を変更する
場合には、無線カード１００に書き込まれたデ一夕の書
き換えで対応することができる。

【００２４】また、回収した無線カード１００は、無線
情報の初期化、各表示の初期化処理をすることで、再利
用が可能となる。なお、表示部に印刷方式を用いた場合
は、感熱層の張替えを実施してもよい。

【００２５】このような構成において、長距離切符とし
て用いた無線カード１００における区間・日程等を変更
する場合、さらに車内での行先変更等の乗り越し対応に
ついて説明する。

【００２６】まず、追加購入の場合、駅の長距離切符販
売窓口で、係員による乗車券発売端末による情報の書き
換えを実施して料金を徴収する方法がある。または、追
加購入機能を持たせた券売機に、所有する乗車券の投入
と共に必要な追加内容を入力させて料金の入金を確認し
た後、情報の書き換え、利用者への返却をする方法とが
ある。

【００２７】図４は、無線カード１００及び磁気化券を
発行できるとともに、無線カード１００の追加購入機能
を持たせた券売機１２０の概略構成を示すものである。
券売機１２０は、全体の制御を司るＣＰＵ（更新手段）
１２１、ＲＯＭ１２２、ＲＡＭ１２３、表示手段として
各種情報を表示する表示部１２４、読取手段として無線
カード１００と交信する無線リーダ／ライタ１２５、指
示手段としての操作部１２６、及び発券機構１２７とか
ら構成されている。

【００２８】以下、券売機１２０は、駅構内に設置した
ケースに基づいて説明を行うが、券売機１２０は、駅構
内の他に、列車のプラットホーム上、列車の中（このと
き、センタとのデータの送受信は無線通信となる）に設
けることも可能である。

【００２９】図５は、この発明に係る改札システムの概
略構成を示すものである。中央予約管理センタ２００に
は、各駅に駅管理センタ２０１、２０１…が設けられて
いる。

【００３０】各駅の駅管理センタ２０１には、駅管理セ
ンタ２０１から列車への無線交信を制御するセンタ交信
制御部２０２、長距離切符として用いた無線カード１０
０における追加購入の場合に駅の長距離切符販売窓口で
係員が無線カード１００の情報を更新する係員乗車券発
売端末２０３、券売機１２０、自動改札機１１、及び後
述する各種情報の提供専用の専用端末２０４が接続され
ている。

【００３１】列車内にあっては、センタ交信制御部２０
２と無線によって交信する列車交信制御部２０６と、車
内データ管理センタ２０７とが設けられている。車内デ
ータ管理センタ２０７は、車内の係員が携帯している乗
車券処理端末２０８と無線で交信する。

【００３２】乗車券処理端末２０８は、表示器２０９、
ＣＰＵ２１０、ＲＯＭ２１１、ＲＡＭ２１２、無線カー
ド１００と無線で情報の読み出し及び書き込みを行う無
線リーダ／ライタ２１３、操作部２１４、電源部２１
５、及び車内データ管理センタ２０７と無線で交信の制
御を行う車内交信制御部２１６とから構成されている。

【００３３】指定情報は、乗車券処理端末２０８から列
車内の車内データ管理センタ２０７経由で、近隣の駅の
センタ交信制御部２０２とデータ交信をし、駅管理セン
タ２０１から中央予約管理センタ２００に照会される。

【００３４】利用客が、券売機１２０で、短距離切符或
いは長距離切符を購入する際の券売機１２０の動作を図
６のフローチャートを参照して説明する。

【００３５】利用客が券売機１２０の料金投入口へ列車
の料金を投入し（ＳＴ３１）、利用客が購入したい切符
の種類、例えば乗車券、特急券、指定券などの指定、列
車の料金或いは行き先などを表示部１２４の表示内容を
見ながら操作部１２６で指定する（ＳＴ３２）。

【００３６】券売機１２０のＣＰＵ１２１は、操作部１
２６で操作された内容のうち、利用客の乗る列車の走行
距離が１００ｋｍ以上の長距離か、或いは、１００ｋｍ
未満の短距離かどうかを判断する（ＳＴ３３）。

【００３７】ステップＳＴ３３で、１００ｋｍ未満であ
ると判断された場合には（ＳＴ３３、Ｎ）、次に、特定
条件の切符かどうかが判断される（ＳＴ３４）。特定条
件とは、特急券、座席指定券、定期券なのかどうかであ
る。

【００３８】ステップＳＴ３３で、１００ｋｍ以上であ
ると判断された場合、また、１００ｋｍ未満であっても
ステップＳＴ３４で特定条件の切符、例えば特急券、或
いは座席指定券である場合には、ステップＳＴ３５に進
む。

【００３９】ステップＳＴ３５では、発券機構１２７に
よって利用客によって指定された発行条件が無線ＩＣカ
ードに記録される。無線ＩＣカードが作成されると、券
売機１２０の排出口から図３に示される無線ＩＣカード
１００が利用客に対して発行される（ＳＴ３６）。

【００４０】ステップＳＴ３４で、特定条件の例えば特
急券或いは指定券でない場合には（ＳＴ３４、Ｎ）、ス
テップＳＴ３７に進む。

【００４１】ステップＳＴ３７では、発券機構１２７に
よって利用客によって指定された発行条件が磁気券に記
録される。磁気券が作成されると、券売機１２０の排出
口から磁気券が利用客に対して発行される（ＳＴ３
８）。

【００４２】ステップＳＴ３５で記録される発行条件と
は、利用区間、日付、発行会社名、券の種類例えば特急
券であればその利用区間、指定券であれば、座席番号な
どである。

【００４３】ステップＳＴ３７で記録される発行条件と
は、利用区間、日付、発行会社名などである。

【００４４】すなわち、高額或いは長距離、特急券や指
定券などの特殊券については、無線ＩＣカードで発行さ
れ、定額或いは短距離などの普通券は磁気券で発行され
る。

【００４５】次に、長距離切符としての無線カード１０
０を用いて券売機１２０で追加購入する場合の動作を図
７及び図８のフローチャートを参照して説明する。

【００４６】まず、券売機１２０のＣＰＵ１２１は、無
線リーダ／ライタ１２５で無線カード１００のＲＯＭ１
０４またはＲＡＭ１０６の情報を読み取った際（ＳＴ
１）、この無線カード１００が有効か否かを確認し（Ｓ
Ｔ２）、無効であれば（ＳＴ２、Ｎ）、この無線カード
１００はユーザへ返却される。

【００４７】ステップＳＴ２で有効であると確認されれ
ば（ＳＴ２、Ｙ）、ＣＰＵ１２１は、読み取った現在の
情報を表示部１２４に表示し（ＳＴ３）、さらに表示部
１２４に追加種類の選択表示を行う（ＳＴ４）。ここで
の追加の種類は、区間、指定席の変更、特急券区間の種
類等である。

【００４８】券売機１２０の操作部１２６から追加内容
が選択された際（ＳＴ５）、ＣＰＵ１２１は、指定券の
みの追加でないならば（ＳＴ６、Ｎ）、区間・特急等の
追加内容を表示部１２４に表示する（ＳＴ７）。そし
て、券売機１２０の操作部１２６から追加内容が入力さ
れた際（ＳＴ８）、ＣＰＵ１２１は、指定席の変更があ
ればステップＳＴ１４へ移行し、指定席の変更がなけれ
ば（ＳＴ９）、表示部１２４の料金を表示する（ＳＴ１
０）。

【００４９】料金がユーザから投入された際（ＳＴ１
１）、ＣＰＵ（書換手段、変更手段）１２１は、無線カ
ード１００の情報を更新し（ＳＴ１２）、無線カード１
００の表示器１１６の表示を書換え（ＳＴ１３）、無線
カード１００をユーザへ返却する。

【００５０】ステップＳＴ６において指定券のみの追加
であった場合、またはステップＳＴ９において指定席の
変更であった場合であって券売機１２０の操作部１２６
から日付が入力された際（ＳＴ１４）、ＣＰＵ１２１
は、列車情報を表示部１２４に表示する（ＳＴ１５）。

【００５１】表示部１２４に表示された列車情報から操
作部１２６で列車が選択された際（ＳＴ１６）、ＣＰＵ
１２１は、この指定状況を駅管理センタ２０１を介して
中央予約管理センタ２００に照会し（ＳＴ１７）、指定
購入可能情報を表示部１２４に表示する（ＳＴ１８）。

【００５２】操作部１２６から指定内容が選択入力され
た際（ＳＴ１９）、ＣＰＵ１２１は、料金を表示する
（ＳＴ２０）。そして、料金がユーザによって投入され
た際（ＳＴ２１）、ＣＰＵ１２１は、予約を中央予約管
理センタ２００に登録する（ＳＴ２２）。ＣＰＵ１２１
は、中央予約管理センタ２００からの登録ＯＫを受信し
て（ＳＴ２３）、無線カード１００の情報を更新し（Ｓ
Ｔ２４）、無線カード１００の表示器１１６の表示を書
換え（ＳＴ１３）、無線カードをユーザへ返却する。

【００５３】次に、車内での乗り越しの場合、従来は携
帯端末により車内補充券を発行していたが、本発明で
は、指定情報も含め無線の情報を書換えが可能な乗車券
処理端末を利用して対応する。

【００５４】次に、図５を参照して車内での乗り越し処
理を説明する。

【００５５】車内で長距離切符としての無線カード１０
０で乗り越しが発生した際、係員は、乗車券処理端末２
０８を用いて利用客が所持している当該無線カード１０
０の情報を読み取る。乗車券処理端末２０８の無線リー
ダ／ライタ２１３で当該無線カード１００の情報を読み
取った際、ＣＰＵ２１０は、読み取った情報を表示器２
０９に表示する。さらに、利用客が所望する乗り越し情
報が操作部２１４から入力された場合に車内交信制御部
２１６を介して当該列車内の車内データ管理センタ２０
７と交信する。

【００５６】列車交信制御部２０６は、車内データ管理
センタ２０７で受信した乗り越し情報を近隣の駅のセン
タ交信制御部２０２とデータ交信する。

【００５７】なお、以下で説明する乗車券処理端末の機
能は、券売機１２０にも設けられており、券売機１２０
を車内に接地した場合には、券売機１２０にても同様な
変更処理を行うことができる。

【００５８】当該列車の近隣の駅管理センタ２０１は、
センタ交信制御部２０２でデータ交信した情報を中央予
約管理センタ２００に照会する。中央予約管理センタ２
００は、照会された情報から利用客が所望する乗り越し
が可能ならば、当該駅管理センタ２０１に許可情報を送
る。

【００５９】それによって、当該駅管理センタ２０１、
センタ交信制御部２０２、当該列車の列車交信制御部２
０６、車内データ管理センタ２０７、乗車券処理端末２
０８を介して、当該無線カード１００の情報が更新さ
れ、無線カード１００の表示器１１６の表示が書換えら
れる。

【００６０】このように本実施の形態では、追加・変更
対応時、無線カード１００の表示器１１６の表示を書換
えることで、利用者に、情報が追加されたことを認識で
きるようにしている。

【００６１】なお、表示については、感熱印刷等で書き
換え可能にリライトして更新するか、情報毎に記入エリ
アを決めておいて追加購入毎に表示を追加するようにし
ても良い。さらに、利用状況にあわせて表示器１１６の
表示内容を変更するようにしても良い。たとえば、無線
カード１００を用いた長距離切符の往復券において、初
めは往路の情報を前面に表示し、往路下車時に復路の表
示に切り替える。または、列車遅れ対応の払い戻し情報
を、降車処理時に表示切り替えするなどである。表示内
容が多い場合は、無線カード１００上のスイッチ等で表
示部１１６の表示画面の切り替えを可能としても良い。

【００６２】また、高額の切符を無線カード化すること
で、発行券に、発行Ｎｏ．等、ＩＤを持たせることが可
能となる。それによって、紛失時の拾得者不正利用を自
動改札機１１で確認することが可能となり、切符の再発
行が可能となる。このような確認のためのＩＤとして、
発行番号等のほかに、利用日時・列車と指定番号等を用
いても良い。

【００６３】本実施の形態の無線カード１００を用いた
長距離切符回収方法として、無線書込みによる無線カー
ド１００の無効化処理のみ実施し、降車時に直接回収し
ない方法がある。または降車時に無線カード１００を回
収可能な自動改札機を利用して回収する方法がある。無
線カード１００の無効化処理だけをする場合は、無線カ
ード１００の回収のため、無線カード１００の返却時に
定額の金額をユーザへ返却するようにしてもよい。切符
をユーザへ返却しなくて済むことにより、企画券等で利
用の途中で改札窓口に返却してしまうことや、往復券で
往路・復路を逆に使用して復路の指定情報等がわからな
くなってしまう等の問題を解決することができる。

【００６４】また、無線カード１００の動作は、自動改
札機などから送信される電磁波を受信し、これを受電部
／電池部１１２で電力に変換して供給しても良く、ま
た、受電部／電池部１１２に電池自体を内蔵させても良
い。

【００６５】さらに、無線カード１００は、ＲＯＭ１０
４及びＲＡＭ１０６に記憶されている情報を表示させる
ための表示器１１６と、自動改札機との通信を制御する
ための操作を行う操作部１１４とを備えている。操作部
１１４は、電源のオン／オフ、通信の可否の設定、当該
無線カードが定期券の情報とＳＦカードの情報を有して
いるときにいずれか一方の機能を停止させる（一方のみ
のデータでの通信を可能にする）等の操作を行う。

【００６６】さらに、無線カード１００を利用した利用
客への情報提供例として、長距離旅行者が必要な情報を
専用端末２０４を利用して確認することができる。記憶
手段、表示手段及び交信手段を有する専用端末２０４
は、無線カード１００との無線交信に応じて、列車の番
線、時刻、指定席場所等、情報の他、行先の現地天気等
の情報を提供する。また、利用済みの無線カード１００
を専用端末２０４に提示した場合に、ＰＲ情報を提供す
るようにしても良い。

【００６７】以上説明したように、この発明の実施の形
態によれば、たとえば新幹線等で、乗車券、特急券、指
定券など所有している切符に追加して切符を購入する場
合、必要な情報が記録された媒体の追加発行が不要とな
り、自動改札機で複数枚の切符を処理する必要がなくな
る。

【００６８】また、乗り越し等列車内で精算する場合、
車内補充券の追加発行の必要がなくなり、降車時に無線
自動改札機で出場処理が可能となる。

【００６９】さらに、長距離切符等の高額の乗車券紛失
時、各種のＩＤを利用することで不正使用が摘発できる
ため再発行が可能となる。

【００７０】

【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、長距離切符における自動改札機での処理、車内精算
の処理、及び再発行処理を容易にすることのできる改札
システムを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、この発明の改札システムに係る自動改
札機の概略構成を示す斜視図である。

【図２】図２は、自動改札機の制御系の構成を示す図で
ある。

【図３】図３は、無線カードの概略構成を示す図であ
る。

【図４】図４は、無線カードの追加購入機能を持たせた
券売機の概略構成を示す図である。

【図５】図５は、この発明に係る改札システムの概略構
成を示すブロック図である。

【図６】図６は、券売機で短距離切符及び長距離切符を
購入する際の動作を説明するためのフローチャートであ
る。

【図７】図７は、無線カードを用いて券売機で追加購入
する場合の動作を説明するためのフローチャートであ
る。

【図８】図８は、無線カードを用いて券売機で追加購入
する場合の動作を説明するためのフローチャートであ
る。

【符号の説明】

５…無線アンテナ １１…自動改札機 ２０、１０２、１２１…ＣＰＵ １００…無線カード １１６…表示器 １２０…券売機 １２４…表示部 １２５…無線リーダライタ ２００…中央予約管理センタ ２０１…駅管理センタ ２０２…センタ交信制御部 ２０３…係員乗車券発売端末 ２０４…専用端末 ２０６…列車交信制御部 ２０７…車内データ管理センタ ２０８…乗車券処理端末

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０６Ｋ 17/00 Ｇ０６Ｋ 17/00 Ｌ Ｇ０７Ｂ 1/00 Ｇ０７Ｂ 1/00 Ａ 5/00 5/00 Ａ

Claims (17)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】乗車データが磁気データで記録されている
   磁気乗車券と、乗車データを無線送信する無線乗車券と
   を発売可能な券売機と、 前記券売機で発売され、乗車券として投入される磁気乗
   車券または無線乗車券の乗車データにより改札を行う自
   動改札機と、 列車内で係員に携帯され、前記無線乗車券と無線通信す
   ることにより乗り越し精算を含む乗車券処理を行う車内
   処理端末と、 を備えたことを特徴とする改札システム。
2. 【請求項２】乗車データが磁気データで記録されている
   磁気乗車券と、乗車データを無線送信する無線乗車券と
   を発行可能な発行手段と、 前記発行手段により、乗車区間が、短距離の場合は磁気
   乗車券を発行させ、長距離の場合は無線乗車券を発行さ
   せる発行制御手段と、 を備えたことを特徴とする券売機。
3. 【請求項３】前記無線乗車券は、 乗車券としての乗車データを記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された乗車データに基づく情報を表
   示する表示手段と、 を有することを特徴とする請求項１に記載の改札システ
   ム。
4. 【請求項４】前記券売機は、 前記無線乗車券の記憶手段に記憶された乗車データを変
   更する旨の変更入力を行う変更入力手段と、 前記変更入力手段で変更された乗車データを前記無線乗
   車券に書き込む書込手段と、 を有することを特徴とする請求項３に記載の改札システ
   ム。
5. 【請求項５】前記車内処理端末は、 前記無線乗車券の記憶手段に記憶された乗車データを変
   更する旨の変更入力を行う変更入力手段と、 前記変更入力手段で変更された乗車データを前記無線乗
   車券に書き込む書込手段と、 を有することを特徴とする請求項３に記載の改札システ
   ム。
6. 【請求項６】前記自動改札機は、 無線乗車券に記憶された識別情報を含む乗車データに基
   づいて、無線乗車券を処理する処理手段を有し、 前記車内処理端末は、 無線乗車券の紛失時に、前記処理手段により処理されて
   いない時に無線乗車券を再発行する再発行手段を有した
   ことを特徴とする請求項３に記載の改札システム。
7. 【請求項７】前記無線乗車券は、 乗車券としての乗車データを記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶されている乗車データ及び利用状況
   を表示する表示手段と、 前記表示手段の表示を乗車データの変更または利用状況
   に応じて変更する変更手段と、 を有することを特徴とする請求項１に記載の改札システ
   ム。
8. 【請求項８】乗車データが磁気データで記録されている
   磁気乗車券と、乗車データを無線送信する無線乗車券と
   を発売可能な券売機と、 前記券売機で発売した乗車券の座席指定もしくは特定列
   車を示す乗車データを記憶するセンタと、を備えた改札
   システムにおいて、 前記券売機は、 前記乗車券としての無線乗車券に記録された乗車データ
   を読み取る読取手段と、 前記読取手段で読み取られた乗車データを表示する表示
   手段と、 前記表示手段に表示された乗車データに基づく乗車条件
   の変更を指示する指示手段と、 前記指示手段により指示された乗車条件の変更が前記セ
   ンタから許可された場合に、この乗車条件の変更情報に
   基づいて前記無線乗車券に記録された乗車データを更新
   する更新手段と、 を備えたことを特徴とする改札システム。
9. 【請求項９】前記無線乗車券は、最終利用時に無効化処
   理のみが行われて回収されないことを特徴とする請求項
   １に記載の改札システム。
10. 【請求項１０】前記券売機は、発行される券が、特急券
    或いは指定券である場合には、無線乗車券からなる特殊
    券を発行することを特徴とする請求項１に記載の改札シ
    ステム。
11. 【請求項１１】乗車データが記録されている無線乗車券
    から無線通信により乗車データを受信する受信手段と、 前記受信手段で受信した乗車データを表示する表示手段
    と、 前記表示手段で表示されている乗車データの変更を指示
    する指示手段と、 無線通信により、無線乗車券の乗車データを前記指示手
    段により変更指示された場合に乗車データを更新する更
    新手段と、 を備えたことを特徴とする乗車券処理端末。
12. 【請求項１２】前記乗車券処理端末は、さらに、無線乗
    車券を発売したときの乗車データを複数の無線乗車券分
    記憶している記憶装置に対して、前記指示手段で変更指
    示された乗車データを送信するとともに、前記記憶装置
    から送信される乗車データの変更の可否を受信する無線
    通信制御手段を備え、 前記更新手段は、前記無線通信制御手段で変更可能であ
    る旨を受信したとき、無線通信により、無線乗車券の乗
    車データを更新することを特徴とする請求項１１に記載
    の乗車券処理端末。
13. 【請求項１３】無線通信可能な無線乗車券に対して乗車
    データを記録し、無線通信する無線乗車券を発売する券
    売機と、 列車内で操作され、前記無線乗車券と無線通信すること
    により、前記乗車データを変更する乗車券処理端末と、 を備えたことを特徴とする改札システム。
14. 【請求項１４】前記改札システムは、さらに、前記券売
    機で発売された乗車データを記憶する記憶装置を備え、 前記乗車券処理端末は、 前記無線乗車券から無線通信により乗車データを受信す
    る第１受信手段と、 前記第１受信手段で受信した乗車データを表示する表示
    手段と、 前記表示手段で表示されている乗車データの変更を指示
    する指示手段と、 前記指示手段により変更指示された乗車データを前記記
    憶装置に送信する送信手段と、を備え、 前記記憶装置は、 記憶している乗車データに基づいて、前記乗車券処理端
    末の前記送信手段から送信された乗車データが変更可能
    であるか否かを判断する判断手段と、 前記判断手段の判断結果を前記乗車券処理端末に送信す
    る送信手段と、を備え、 前記乗車券処理端末は、さらに、 前記記憶装置の前記送信手段から送信された判断結果を
    受信する第２受信手段と、 前記第２受信手段にて変更可能である旨の判断結果を受
    信したとき、無線通信により、無線乗車券の乗車データ
    を更新する更新手段と、 を備えたことを特徴とする請求項１３に記載の改札シス
    テム。
15. 【請求項１５】乗車券の乗車データを変更する変更方法
    において、 券売機にて乗車券が発売されたとき、その乗車データを
    複数の乗車券分記憶し、 券売機及び乗車券処理端末のいずれかより、券売機にて
    発売された乗車券の乗車データを変更する旨の指示入力
    を受け、 指示入力を受け付けたとき、記憶している乗車データに
    基づいて変更の可否を判断し、 この変更の可否の判断結果を前記乗車券処理端末に送信
    し、 前記乗車券処理端末で変更処理が行われたとき、変更処
    理内容に基づいて当該乗車データを変更内容に更新す
    る、 ことを特徴とする乗車データの変更方法。
16. 【請求項１６】乗車券の乗車データを変更する変更方法
    において、 乗車データを記憶している無線乗車券から無線通信によ
    り乗車データを受信し、 受信した乗車データを表示し、 表示されている乗車データの変更を指示し、 複数の乗車データを記憶している記憶装置に対して、変
    更指示された乗車データを送信し、 前記記憶装置より、変更指示された乗車データの変更が
    可能か否かを受信し、 変更可能である旨を受信したとき、無線通信により、無
    線乗車券の乗車データを更新する、 ことを特徴とする乗車データの変更方法。
17. 【請求項１７】無線乗車券の乗車データを更新したと
    き、前記記憶装置に対して更新した乗車データを送信す
    ることを特徴とする請求項１６に記載の乗車データの変
    更方法。