JP6997706B2 - 洗濯ケアおよび織物ケアにおいて使用するためのグルカン繊維組成物 - Google Patents

洗濯ケアおよび織物ケアにおいて使用するためのグルカン繊維組成物 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本願は、それらの全開示がこれにより参照して本明細書に組み込まれる、2015年11月13日に出願された米国仮特許出願第62/255,155号明細書の優先権の利益を主張するものである。
配列表の参照による組込み
配列の正式な写しは、997,548バイトのサイズを有して本明細書と同時に提出される、2016年11月2日に作成された20161104_CL6276WOPCT_SequenceListing_ST25.txtのファイル名を備えるASCIIフォーマットの配列表としてEFS-Webを介して電子的に提出される。このASCIIフォーマット文献に含有された配列表は、本明細書の一部であり、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
本開示は、オリゴ糖類、多糖類およびそれらの誘導体に関する。詳細には、本開示は、所定のα-グルカンポリマー、例えばα-グルカンエーテルなどのこれらのα-グルカンの誘導体ならびに織物ケアおよび洗濯ケア用途におけるそれらの使用に関する。
微生物の酵素合成または遺伝子操作を使用して新規な構造の多糖類を見出したいという欲求から、研究者らは、生分解性であって、再生可能な起源の供給原料から経済的に製造できるオリゴ糖類および多糖類を発見するに至った。
当分野においては、様々な糖オリゴマー組成物が報告されている。例えば、特許文献1は、少なくとも20~約100,000のα-アンヒドログルコース単位を含むα-グルカンを開示しており、それらの38~48%は4-結合アンヒドログルコース単位であり、17~28%は6-結合アンヒドログルコース単位であり、および7~20%は4,6-結合アンヒドログルコース単位および/または少なくとも2つの4-結合アンヒドログルコース単位、少なくとも1つの6-結合アンヒドログルコース単位および少なくとも1つの4,6-結合アンヒドログルコース単位を含有するグルコ-オリゴ糖である。特許文献2は、被験者の健康状態を改良するためのα-(1,2)-分岐状α-(1,6)オリゴデキストランを含む組成物を開示している。特許文献3は、グルコースもしくはイソマルトオリゴ糖がα-(1,6)グリコシド結合を通してα-グルカンの非還元末端に結合しており、10~52のDEを有する構造を有する分岐状デキストリンを開示している。特許文献4は、22~35%の(1,6)グリコシド結合;20%未満の還元糖含量;5より大きい多分子性指数(Mp/Mn);および4,500g/モル以下の数平均分子量(Mn)を含む分枝状マルトデキストリン組成物について開示している。特許文献5は、1%未満の還元糖含量、13~17%のα-(1,6)グリコシド結合のレベル、および0.9×10~1.5×10ダルトンの間の数値を有する分子量を有する可溶性高分枝状グルコースポリマーであって、70~85%の15未満の重合度(DP)、10~14%の15~25のDPおよび8~13%の25超のDPの分岐鎖長分布プロファイルを有する可溶性高分枝状グルコースポリマーについて開示している。
ポリα-1,3-グルカンは、スクロースの水溶液とストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)から単離されたグルコシルトランスフェラーゼ(gtf)酵素とを接触させることによって単離されてきた(非特許文献1)。特許文献6は、S.サリバリウス(salivarius)gtfJ酵素を使用する多糖繊維の調製物を開示した。この繊維のポリマー内の少なくとも50%のヘキソース単位は、α-1,3-グリコシド結合を介して結合された。開示されたポリマーは、溶媒中または溶媒を含む混合液中に臨界濃度を超えて溶解されると、液晶溶液を形成した。この溶液から、布地に使用するために極めて好適な連続的で強く、綿のような繊維が紡糸され、使用された。
新規なグルカン多糖類およびそれらの誘導体の開発は、様々な用途におけるそれらの潜在的有用性を前提にすると望ましい。さらに、新規なグルカン多糖類、特に混合グリコシド結合を備える新規なグルカン多糖類およびそれらの誘導体を合成できるグルコシルトランスフェラーゼ酵素を同定することもまた望ましい。これらの物質は、レオロジーを変化させる、構造化剤として作用させる、処理された織物、布地および/または医療品に利点(好ましくは表面実質的作用)(例えば改良された織物風合、汚れ沈着への改良された抵抗性など)を提供する目的で織物ケアおよび洗濯ケア用途において使用するためには魅力的であろう。例えば洗濯ケアなどの多数の用途には、例えばセルラーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼなどの酵素が含まれることが多い。したがって、グルカン多糖類は、好ましくはセルラーゼ、アミラーゼおよび/またはプロテアーゼ活性に対して抵抗性である。
米国特許第6,486,314号明細書 米国特許出願公開第2010-0284972(A1)号明細書 米国特許出願公開第2011-0020496(A1)号明細書 米国特許第6,630,586号明細書 米国特許第7,612,198号明細書 米国特許第7,000,000号明細書
Simpson et al.,Microbiology 141:1451-1460,1995
1つの実施形態では、織物ケア組成物であって:
a.
i. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合;
ii. 25%未満のα-(1,6)グリコシド結合;
iii. 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
iv. 5,000ダルトン未満の重量平均分子量;
v. 20℃の水中において12重量%で0.25パスカル秒(Pa・s)未満の粘度;
vi. 25℃の水中において少なくとも20重量/重量%の溶解度;および
vii. 5未満の多分散性指数を含むα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物;および
b. 少なくとも1つの追加の織物ケア成分
を含む織物ケア組成物が提供される。
また別の実施形態では、洗濯ケア組成物であって:
a.
i. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合;
ii. 25%未満のα-(1,6)グリコシド結合;
iii. 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
iv. 5,000ダルトン未満の重量平均分子量;;
v. 20℃の水中において12重量%で0.25パスカル秒(Pa・s)未満の粘度;
vi. 25℃の水中において少なくとも20重量/重量%の溶解度;および
vii. 5未満の多分散性指数を含むα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物;および
b. 少なくとも1つの追加の洗濯ケア成分
を含む洗濯ケア組成物が提供される。
また別の実施形態では、上記の織物ケア組成物もしくは上記の洗濯ケア組成物中の追加の成分は、少なくとも1種のセルラーゼ、少なくとも1種のプロテアーゼもしくはそれらの組み合わせである。
また別の実施形態では、織物ケア組成物もしくは洗濯ケア組成物は、0.01~90%重量%の可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を含む。
また別の実施形態では、織物ケア組成物もしくは洗濯ケア組成物は、界面活性剤(アニオン性、非イオン性、カチオン性もしくは両性イオン性)、酵素(任意の組み合わせで、プロテアーゼ、セルラーゼ、ポリエステラーゼ、アミラーゼ、クチナーゼ、リパーゼ、ペクチン酸リアーゼ、ペルヒドロラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダーゼおよび/またはラッカーゼ)、洗剤ビルダー、錯化剤、ポリマー(本α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/またはα-グルカンエーテルに加えて)、防汚ポリマー、界面活性増強性ポリマー、漂白系、漂白活性剤、漂白触媒、織物コンディショナー、粘土、発泡増強剤、石鹸泡抑制剤(シリコーン系もしくは脂肪酸系)、防錆剤、汚れ懸濁剤、再汚染防止剤、染料、殺菌剤、変色防止剤、蛍光増白剤、香料、飽和もしくは不飽和脂肪酸、染料移動阻害剤、キレート剤、色相染料(hueing dye)、カルシウムおよびマグネシウムカチオン、視覚信号化成分(visual signaling ingredient)、消泡剤、構造剤、増粘剤、凝結防止剤、デンプン、砂、ゲル化剤およびそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む少なくとも1つの追加の成分を含む。
また別の実施形態では、織物ケア/洗濯ケア組成物であって、液体、ジェル、粉末、親水コロイド、水溶液、顆粒、タブレット、カプセル、単一区画小袋、多区画小袋またはそれらの任意の組み合わせである織物ケア/洗濯ケア組成物が提供される。
また別の実施形態では、織物ケア組成物もしくは洗濯ケア組成物は、単位用量方式で包装される。
様々なグルカンエーテルは、本α-グルカンオリゴマー/ポリマーから製造できる。また別の実施形態では、
i. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合;
ii. 25%未満のα-(1,6)グリコシド結合;
iii. 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
iv. 5,000ダルトン未満の重量平均分子量;;
v. 20℃の水中において12重量%で0.25パスカル秒(Pa・s)未満の粘度;
vi. 25℃の水中において少なくとも20重量/重量%の溶解度;および
i. 5未満の多分散性指数を含むα-グルカンエーテル組成物であって;少なくとも1つの有機基との約0.05~約3.0の置換度(DoS)を有するα-グルカンエーテル組成物が提供される。
α-グルカンエーテル組成物は、例えばセルラーゼおよびプロテアーゼなどの酵素を含む織物ケアおよび/または洗濯ケア調製物において使用できる。また別の実施形態では、グルカンエーテル組成物は、セルラーゼ耐性、プロテアーゼ耐性、アミラーゼ耐性もしくはそれらの任意の組み合わせである。
α-グルカンエーテル組成物は、織物ケアおよび/または洗濯ケアおよび/またはパーソナルケア組成物において使用できる。また別の実施形態では、上記のα-グルカンエーテル組成物を含むパーソナルケア組成物、織物ケア組成物もしくは洗濯ケア組成物が提供される。
また別の実施形態では、水性組成物を調製するための方法であって、水性組成物を上記のα-グルカンエーテル組成物と接触させる工程を含み、前記水性組成物が少なくとも1種のセルラーゼ、少なくとも1種のプロテアーゼ、少なくとも1種のアミラーゼもしくはそれらの組み合わせを含む方法が提供される。
また別の実施形態では、衣料品、布地もしくは織物を処理する方法であって:
a.
i. 上記の織物ケア組成物;
ii. 上記の洗濯ケア組成物;
iii. 上記のグルカンエーテル組成物;
iv.
a. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合;
b. 25%未満のα-(1,6)グリコシド結合;
c. 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
d. 5,000ダルトン未満の重量平均分子量;
e. 20℃の水中において12重量%で0.25パスカル秒(Pa・s)未満の粘度;
f. 25℃の水中において少なくとも20重量/重量%の溶解度;および
g. 5未満の多分散性指数を含むα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物;および
v. (i)~(iv)の任意の組み合わせから選択される組成物を提供する工程;
b. 好適な条件下で(a)の組成物を織物、布地もしくは衣料品と接触させる工程であって、これにより織物、布地もしくは衣料品が処理されて利益を得る工程;および
c. 任意選択的に、(b)の処理された織物、布地もしくは衣料品をすすぎ洗う工程を含む方法が提供される。
上記の方法のまた別の実施形態では、α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物もしくはα-グルカンエーテル組成物は、表面実質的である。
上記の方法のまた別の実施形態では、利益は、改良された織物の風合、汚れ沈着に対する改良された抵抗性、改良された色堅牢度、改良された耐摩耗性、改良された防しわ性、改良された真菌活性、改良された染み抵抗性、洗濯した場合の改良されたクリーニング性能、改良された乾燥速度、改良された染料、顔料もしくはレーキ更新およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
また別の実施形態では、グルカンエーテル組成物を生成するための方法であって:
a.
i. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合;
ii. 25%未満のα-(1,6)グリコシド結合;
iii. 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
iv. 5,000ダルトン未満の重量平均分子量;
v. 20℃の水中において12重量%で0.25パスカル秒(Pa・s)未満の粘度;
vi. 25℃の水中において少なくとも20重量/重量%の溶解度;および
vii. 5未満の多分散性指数を含むα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を提供する工程;
b. アルカリ性条件下の反応中で(a)のα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を含むα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を1つの有機基を含む少なくとも1種のエーテル化剤と接触させる工程であって;これにより少なくとも1つの有機基との約0.05~約3.0の置換度(DoS)を有するα-グルカンエーテルが生成される工程;および
c. 任意選択的に、工程(b)で生成されたα-グルカンエーテルを単離する工程を含む方法が提供される。
布地、糸、織物もしくは繊維は、上記のα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物もしくは対応するα-グルカンエーテル組成物を含むために修飾(例えば、混合する、またはコーティングする)されてよい。また別の実施形態では、
a.
i. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合;
ii. 25%未満のα-(1,6)グリコシド結合;
iii. 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
iv. 5,000ダルトン未満の重量平均分子量;
v. 20℃の水中において12重量%で0.25パスカル秒(Pa・s)未満の粘度;
vi. 25℃の水中において少なくとも20重量/重量%の溶解度;および
vii. 5未満の多分散性指数を含むα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物;
b.
i. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合;
ii. 25%未満のα-(1,6)グリコシド結合;
iii. 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
iv. 5,000ダルトン未満の重量平均分子量;
v. 20℃の水中において12重量%で0.25パスカル秒(Pa・s)未満の粘度;
vi. 25℃の水中において少なくとも20重量/重量%の溶解度;および
vii. 5未満の多分散性指数を含むグルカンエーテル組成物であって;ここで少なくとも1つの有機基との約0.05~約3.0の置換度(DoS)を有するα-グルカンエーテル組成物;または
c. それらの任意の組み合わせ
を含む布地、糸、織物もしくは繊維が提供される。
生物学的配列の簡単な説明
下記の文章は、米国連邦規則法典第37編規則1.821~1.825(ヌクレオチド配列および/またはアミノ酸配列の開示を含有する特許出願のための要件-配列規則)を順守しており、世界知的所有権機関(WIPO)標準ST.25(2009)、欧州特許条約(EPC)および特許協力条約(PCT)規則5.2および49.5(a-bis)ならびに実施細則の第208章および附属書Cの配列表要件と一致している。ヌクレオチドおよびアミノ酸配列データのために使用した記号およびフォーマットは、米国連邦規則法典第37巻§1.822に規定された規則を順守している。
配列番号1は、ターミネーター配列のポリヌクレオチド配列である。
配列番号2は、リンカー配列のポリヌクレオチド配列である。
配列番号3は、GENBANK(登録商標)gi:47527において見いだされるストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)Gtf-Jグルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号4は、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)成熟Gtf-Jグルコシルトランスフェラーゼをコードするポリヌクレオチド配列である。
配列番号5は、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)成熟Gtf-Jグルコシルトランスフェラーゼ(本明細書では「7527」グルコシルトランスフェラーゼ」もしくは「GTF7527」と呼ぶ)のアミノ酸配列である。
配列番号6は、GENBANK(登録商標)gi:662379において見いだされるストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)Gtf-Lグルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号7は、切断型ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)Gtf-L(GENBANK(登録商標)gi:662379)グルコシルトランスフェラーゼをコードする核酸配列である。
配列番号8は、切断型ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)Gtf-Lグルコシルトランスフェラーゼ(本明細書では「2379グルコシルトランスフェラーゼ」もしくは「GTF2379」とも呼ぶ)のアミノ酸配列である。
配列番号9は、GENBANK(登録商標)gi:290580544において見いだされるストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)NN2025 Gtf-Bグルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号10は、切断型ストレプトコッカス・ミュータンス(streptococcus mutans)NN2025 Gtf-B(GENBANK(登録商標)gi:290580544)グルコシルトランスフェラーゼをコードする核酸配列である。
配列番号11は、切断型ストレプトコッカス・ミュータンス(streptococcus mutans)NN2025 Gtf-Bグルコシルトランスフェラーゼ(「0544」グルコシルトランスフェラーゼ」もしくは「GTF0544」とも呼ぶ)のアミノ酸配列である。
配列番号12~13は、プライマーの核酸配列である。
配列番号14は、GENBANK(登録商標)gi:450874において見いだされるストレプトコッカス・ソブリヌス(Streptococcus sobrinus)Gtf-Iグルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号15は、切断型ストレプトコッカス・ソブリヌス(Streptococcus sobrinus)Gtf-I(GENBANK(登録商標)gi:450874)グルコシルトランスフェラーゼをコードする核酸配列である。
配列番号16は、切断型ストレプトコッカス・ソブリヌス(Streptococcus sobrinus)Gtf-Iグルコシルトランスフェラーゼ(本明細書では「0874グルコシルトランスフェラーゼ」もしくは「GTF0874」とも呼ぶ)のアミノ酸配列である。
配列番号17は、GENBANK(登録商標)gi:495810459(以前はGENBANK(登録商標)gi:322373279として公知であった)において見いだされるストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)C150 Gtf-Sグルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号18は、切断型ストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)C150 Gtf-S(GENBANK(登録商標)gi:495810459)グルコシルトランスフェラーゼをコードする核酸配列である。
配列番号19は、切断型ストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)C150 Gtf-Sグルコシルトランスフェラーゼ(本明細書では「0459グルコシルトランスフェラーゼ」、「GTF0459」、「3279グルコシルトランスフェラーゼ」もしくは「GTF3279」とも呼ぶ)のアミノ酸配列である。
配列番号20は、ペニバチルス・フミカス(Paenibacillus humicus)ムタナーゼ(GENBANK(登録商標)gi:257153265)をコードするアミノ酸配列であって、ここでGENBANK(登録商標)gi:257153264は、実施例12で大腸菌(E.coli)BL21(DE3)を発現させるために使用される対応するポリヌクレオチド配列である。
配列番号21は、実施例12で大腸菌(E.coli)BL21(DE3)を発現させるために使用される成熟ペニバチルス・フミカス(Paenibacillus humicus)ムタナーゼ(GENBANK(登録商標)gi:257153264;本明細書では「3264ムタナーゼ」もしくは「MUT3264」と呼ぶ)のアミノ酸配列である。
配列番号22は、GENBANK(登録商標)gi:257153264において見いだされるペニバチルス・フミカス(Paenibacillus humicus)ムタナーゼのアミノ酸配列である。
配列番号23は、枯草菌(subtilis)宿主BG6006中での発現のために実施例13において使用されたペニバチルス・フミカス(Paenibacillus humicus)ムタナーゼをコードする核酸配列である。
配列番号24は、枯草菌(subtilis)宿主BG6006中での発現のために実施例13において使用された成熟ペニバチルス・フミカス(Paenibacillus humicus)ムタナーゼのアミノ酸配列である。本明細書で使用するように、このムタナーゼは、本明細書ではさらに「MUT3264」とも呼ぶことができる。
配列番号25は、枯草菌(subtilis)中での発現のための様々な酵素に結合した発現ベクターにおいて使用された枯草菌(subtilis)AprEシグナルペプチドのアミノ酸配列である。
配列番号26は、ペニシリウム・マルネッフェイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224(商標)ムタナーゼをコードする核酸配列である。
配列番号27は、ペニシリウム・マルネッフェイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224(商標)ムタナーゼ(GENBANK(登録商標)gi:212533325;本明細書では「3325ムタナーゼ」もしくは「MUT3325」とも呼ぶ)のアミノ酸配列である。
配列番号28は、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)FGSC A4ムタナーゼをコードする核酸配列である。
配列番号29は、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)FGSC A4ムタナーゼ(GENBANK(登録商標)gi:259486505;本明細書では「6505ムタナーゼ」もしくは「MUT6505」とも呼ぶ)のアミノ酸配列である。
配列番号30~52は、実施例17において使用した様々なプライマーの核酸配列である。
配列番号53は、ヒポクレア・タワ(Hypocrea tawa)ムタナーゼをコードする核酸配列である。
配列番号54は、米国特許出願公開第2011-0223117(A1)号明細書に開示されたヒポクレア・タワ(Hypocrea tawa)(本明細書では「H.タワ(tawa)ムタナーゼ」とも呼ぶ)のアミノ酸配列である。
配列番号55は、トリコデルマ・コニラングブラ(Trichoderma konilangbra)ムタナーゼをコードする核酸配列である。
配列番号56は、米国特許出願公開第2011-0223117(A1)号明細書に開示されたトリコデルマ・コニラングブラ(Trichoderma konilangbra)ムタナーゼ(本明細書では「T.コニラングブラ(konilangbra)ムタナーゼ」とも呼ぶ)のアミノ酸配列である。
配列番号57は、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)RL-P37ムタナーゼをコードする核酸配列である。
配列番号58は、米国特許出願公開第2011-0223117(A1)号明細書に開示されたトリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)RL-P37ムタナーゼ(本明細書では「T.リーゼイ(reesei)592ムタナーゼ」とも呼ぶ)のアミノ酸配列である。
配列番号59は、プラスミドpTrex3のポリヌクレオチド配列である。
配列番号60は、切断型ストレプトコッカス・オラリス(Streptococcus oralis)グルコシルトランスフェラーゼ(GENBANK(登録商標)gi:7684297)をコードする核酸配列である。
配列番号61は、本明細書では「GTF4297」と呼ぶ、配列番号60によってコードされる切断型ストレプトコッカス・オラリス(Streptococcus oralis)グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号62は、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)グルコシルトランスフェラーゼ(GENBANK(登録商標)gi:3130088)の切断バージョンをコードする核酸配列である。
配列番号63は、配列番号62によってコードされる、本明細書では「GTF0088」と呼ぶ切断型ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号64は、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)グルコシルトランスフェラーゼ(GENBANK(登録商標)gi:24379358)の切断バージョンをコードする核酸配列である。
配列番号65は、配列番号64によってコードされる、本明細書では「GTF9358」と呼ぶ切断型ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号66は、ストレプトコッカス・ガロリティカス(Streptococcus gallolyticus)グルコシルトランスフェラーゼ(GENBANK(登録商標)gi:32597842)の切断バージョンをコードする核酸配列である。
配列番号67は、配列番号66によってコードされる、本明細書では「GTF7842」と呼ぶ切断型ストレプトコッカス・ガロリティカス(Streptococcus gallolyticus)グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号68は、GENBANK(登録商標)gi:51574154において見いだされるラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri)グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号69は、ラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri)グルコシルトランスフェラーゼ(GENBANK(登録商標)gi:51574154)の切断バージョンをコードする核酸配列である。
配列番号70は、配列番号69によってコードされる、本明細書では「GTF4154」と呼ぶ切断型ラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri)グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号71は、本明細書では「GTF1729」とも呼ぶGENBANK(登録商標)gi:121729(天然シグナル配列を備える前駆体)において見いだされるストレプトコッカス・ダウネイ(Streptococcus downei)GTF-Sグルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号72は、本明細書では「GTF5604」とも呼ぶ、GENBANK(登録商標)gi:357235604(天然シグナル配列を備える前駆体)において見いだされるストレプトコッカス・クリセティ(Streptococcus criceti)HS-6 GTF-Sグルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。同一アミノ酸配列は、ストレプトコッカス・クリセティ(Streptococcus criceti)由来のグルコシルトランスフェラーゼに対してGENBANK(登録商標)gi:4691428を付して報告されている。したがって、この特定アミノ酸配列は、本明細書では「GTF1428」とも呼ぶ。
配列番号73は、GENBANK(登録商標)gi:357236477(本明細書では「GTF6477」とも呼ぶ)に由来する、天然シグナル配列が枯草菌(Bacillus subtilis)中での発現のためにAprEシグナル配列と置換された、ストレプトコッカス・クリセティ(Streptococcus criceti)HS-6グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号74は、GENBANK(登録商標)gi:357236477(本明細書では「GTF6477-V1」もしくは「357236477-V1」とも呼ぶ)に由来する、天然シグナル配列が枯草菌(Bacillus subtilis)中での発現のためにAprEシグナル配列と置換されており、単一アミノ酸置換を有する、ストレプトコッカス・クリセティ(Streptococcus criceti)HS-6グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号75は、GENBANK(登録商標)gi:345526831(本明細書では「GTF6831」とも呼ぶ)に由来する、天然シグナル配列が枯草菌(Bacillus subtilis)中での発現のためにAprEシグナル配列と置換された、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)M18グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号76は、GENBANK(登録商標)gi:335358117(本明細書では「GTF8117」とも呼ぶ)に由来する、天然シグナル配列が枯草菌(Bacillus subtilis)中での発現のためにAprEシグナル配列と置換された、ラクトバチルス・アニマリス(Lactobacillus animalis)KCTC 3501グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号77は、GENBANK(登録商標)gi:1054877(本明細書では「GTF4877」とも呼ぶ)に由来する、天然シグナル配列が枯草菌(Bacillus subtilis)中での発現のためにAprEシグナル配列と置換された、ストレプトコッカス・ゴルドニイ(Streptococcus gordonii)グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号78は、GENBANK(登録商標)gi:22138845(本明細書では「GTF8845」とも呼ぶ)に由来する、天然シグナル配列が枯草菌(Bacillus subtilis)中での発現のためにAprEシグナル配列と置換された、ストレプトコッカス・ソブリヌス(Streptococcus sobrinus)グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号79は、GENBANK(登録商標)gi:121724において見いだされるストレプトコッカス・ダウネイ(Streptococcus downei)グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号80は、切断型ストレプトコッカス・ダウネイ(Streptococcus downei)グルコシルトランスフェラーゼ(GENBANK(登録商標)gi:121724)をコードする核酸配列である。
配列番号81は、配列番号80によってコードされる切断型ストレプトコッカス・ダウネイ(Streptococcus downei)グルコシルトランスフェラーゼ(本明細書では「1724グルコシルトランスフェラーゼ」もしくは「GTF1724」とも呼ぶ)のアミノ酸配列である。
配列番号82は、GENBANK(登録商標)gi:167735926において見いだされるストレプトコッカス・デンティロウセッティ(Streptococcus dentirousetti)グルコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列である。
配列番号83は、切断型ストレプトコッカス・デンティロウセッティ(Streptococcus dentirousetti)(GENBANK(登録商標)gi:167735926)グルコシルトランスフェラーゼをコードする核酸配列である。
配列番号84は、配列番号83によってコードされる切断型ストレプトコッカス・デンティロウセッティ(Streptococcus dentirousetti)グルコシルトランスフェラーゼ(本明細書では「5926グルコシルトランスフェラーゼ」もしくは「GTF5926」とも呼ぶ)のアミノ酸配列である。
配列番号85は、本明細書では「DDアーゼ」と呼ぶ菌株グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxydans)によって発現したデキストランデキストリナーゼ(EC2.4.1.2)のアミノ酸配列である(例えば、特開2007181452号公報を参照されたい)。
配列番号86は、配列番号19のGTF0459アミノ酸配列をコードする核酸配列である。
配列番号87は、GTF0459ホモログであるGTF0470の切断形をコードする核酸配列である。
配列番号88は、配列番号87によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号89は、GTF0459ホモログであるGTF07317の切断形をコードする核酸配列である。
配列番号90は、配列番号89によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号91は、GTF0459ホモログであるGTF1645の切断形をコードする核酸配列である。
配列番号92は、配列番号91によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号93は、GTF0459ホモログであるGTF6099の切断形をコードする核酸配列である。
配列番号94は、配列番号93によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号95は、GTF0459ホモログであるGTF8467の切断形をコードする核酸配列である。
配列番号96は、配列番号95によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号97は、GTF0459ホモログであるGTF8487の切断形をコードする核酸配列である。
配列番号98は、配列番号97によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号99は、GTF0459ホモログであるGTF06549の切断形をコードする核酸配列である。
配列番号100は、配列番号99によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号101は、GTF0459ホモログであるGTF3879の切断形をコードする核酸配列である。
配列番号102は、配列番号101によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号103は、GTF0459ホモログであるGTF4336の切断形をコードする核酸配列である。
配列番号104は、配列番号103によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号105は、GTF0459ホモログであるGTF4491の切断形をコードする核酸配列である。
配列番号106は、配列番号105によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号107は、GTF0459ホモログであるGTF3808の切断形をコードする核酸配列である。
配列番号108は、配列番号107によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号109は、GTF0459ホモログであるGTF0974の切断形をコードする核酸配列である。
配列番号110は、配列番号109によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号111は、GTF0459ホモログであるGTF0060の切断形をコードする核酸配列である。
配列番号112は、配列番号111によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号113は、GTF0459非ホモログであるGTF0487の切断形をコードする核酸配列である。
配列番号114は、配列番号113によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号115は、GTF0459非ホモログであるGTF5360の切断形をコードする核酸配列である。
配列番号116は、配列番号115によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号117、119、121および123は、GTF0974、GTF4336、GTF4491およびGTF3808それぞれのT5 C末端切断をコードするヌクレオチド配列である。
配列番号118、120、122および124は、GTF0974、GTF4336、GTF4491およびGTF3808それぞれのT5 C末端切断をコードするアミノ酸配列である。
配列番号125は、GTF0459のT5 C末端切断をコードするヌクレオチド配列である。
配列番号126は、配列番号125のヌクレオチド配列によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号127は、GTF0974のT4 C末端切断をコードするヌクレオチド配列である。
配列番号128は、配列番号127のヌクレオチド配列によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号129は、GTF4336のT4 C末端切断をコードするヌクレオチド配列である。
配列番号130は、配列番号129のヌクレオチド配列によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号131は、GTF4491のT4 C末端切断をコードするヌクレオチド配列である。
配列番号132は、配列番号131のヌクレオチド配列によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号133は、GTF0459のT6 C末端切断をコードするヌクレオチド配列である。
配列番号134は、配列番号133によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号135は、GTF0974のT1 C末端切断をコードするヌクレオチド配列である。
配列番号136は、配列番号135によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号137は、GTF0974のT2 C末端切断をコードするヌクレオチド配列である。
配列番号138は、配列番号137によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号139は、GTF0974のT6 C末端切断をコードするヌクレオチド配列である。
配列番号140は、配列番号139によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号141は、GTF4336のT1 C末端切断をコードするヌクレオチド配列である。
配列番号142は、配列番号141によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号143は、GTF4336のT2 C末端切断をコードするヌクレオチド配列である。
配列番号144は、配列番号143によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号145は、GTF4336のT6 C末端切断をコードするヌクレオチド配列である。
配列番号146は、配列番号145によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号147は、GTF4991のT1 C末端切断をコードするヌクレオチド配列である。
配列番号148は、配列番号147によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号149は、GTF4991のT2 C末端切断をコードするヌクレオチド配列である。
配列番号150は、配列番号149によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号151は、GTF4991のT6 C末端切断をコードするヌクレオチド配列である。
配列番号152は、配列番号151によってコードされたアミノ酸配列である。
配列番号153は、GTF0459およびその規定されたホモログのアラインメントに基づくアミノ酸コンセンサス配列である。
本開示では、多数の用語および略語を使用する。他に特に明記されない限り、下記の定義が当てはまる。
本明細書で使用するように、1つの要素もしくは成分に先行する不定冠詞「1つの」および「その」は、その要素もしくは成分の事例(すなわち、出現)の数に関して非制限的であることが意図されている。このため「1つの」および「その」は、1つもしくは少なくとも1つを含むと読むべきであり、要素もしくは成分の単数語形はまた、特にその数が明らかに単数であることを意味しない限り複数形も含む。
本明細書で使用する用語「~を含む」は、特許請求の範囲で言及された既定の特徴、整数、工程もしくは成分の存在を意味するが、1つ以上の他の特徴、整数、工程、成分もしくはそれらの群の存在もしくは添加を排除するものではない。用語「~を含む」は、用語「~から本質的になる」および「~からなる」によって包含される実施形態を含むことが意図されている。同様に、用語「~から本質的になる」は、用語「~からなる」によって包含される実施形態を含むことが意図されている。
使用される成分または反応物質の量を修飾する、本明細書で使用する用語「約」は、例えば、現実世界において濃縮物または使用溶液を作成するために使用される典型的な計量および液体取扱い手順を通して;これらの手順における偶発的誤差を通して;組成物を作成するため、または本方法を実施するために使用される成分の製造、入手源または純度における差などを通して発生する可能性がある数量における変動を意味している。用語「約」は、さらに特定の初期混合物から結果として生じる組成物についての異なる平衡条件に起因して異なる量もまた含んでいる。用語「約」によって修飾されていてもいなくても、本特許請求範囲は、量に関する同等物を含んでいる。
存在する場合、全ての範囲は、包括的および結合可能である。例えば、「1~5」の範囲が記載された場合、記載された範囲は、「1~4」、「1~3」、「1~2」、「1~2および4~5」、「1~3および5」などの範囲を含むと解釈すべきである。
本明細書で使用する用語「~から入手できる」は、原料(例えば、スクロース)が特定の起源から入手できるが、必ずしもその特定の起源に限定されないことを意味するものとする。
本明細書で使用する用語「有効量」は、所望の作用を達成するために好適である、使用もしくは投与される物質の量を意味するであろう。物質の有効量は、用途に依存して変動する可能性がある。当業者であれば、典型的には、過度の(undo)実験を行わずに特定の用途もしくは被験者にとっての有効量を決定できるであろう。
本明細書で使用する用語「単離(された)」は、物質が自然には発生しない形態もしくは環境にあることを意味する。単離物質の非限定的例には、(1)任意の非天然型物質、(2)それが自然に結び付いている天然型成分の1つ以上もしくは全部から少なくとも部分的に除去されている任意の宿主細胞、酵素、変異体、核酸、タンパク質、ペプチドもしくは補因子を含むがそれらに限定されない任意の物質;(3)自然に見いだされる物質と比較してヒトの手によって修飾された任意の物質;または(4)それが自然に結び付いている他の成分と比較して物質の量を増加させることによって修飾された任意の物質が含まれる。
用語「体積によるパーセント」、「体積パーセント」、「体積%(vol%)」、「体積/体積%(v/v%)」などは、本明細書では互換的に使用される。溶液中の溶質の体積によるパーセントは、次式:[(溶質の体積)/(溶液の体積)]×100%を用いて決定できる。
用語「重量によるパーセント」、「重量パーセンテージ(wt%)」、「重量/重量パーセンテージ(w/w%)」などは、本明細書では互換的に使用される。重量によるパーセントは、それが組成物中、混合物中もしくは溶液中に含まれるかのように質量ベースでの物質のパーセンテージを意味する。
用語「増加(した)」、「上昇(した)」および「改良(された)」は、本明細書では互換的に使用される。これらの用語は、最初の量もしくは活性よりわずかに大きい量もしくは活性または最初の量もしくは活性に比較して大きく過剰な量もしくは活性などの、それらの間の全ての量もしくは活性を含むより大きな量もしくは活性を意味する。または、これらの用語は、例えば、それに対して増加した量もしくは活性が比較される量もしくは活性より少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%もしくは20%以上多い量もしくは活性を意味することができる。
用語「単離(された)」は、物質が自然には発生しない形態もしくは環境にあることを意味する。単離物質の非限定的例には、(1)任意の非天然型物質、(2)それが自然に結び付いている天然型成分の1つ以上もしくは全部から少なくとも部分的に除去されている任意の宿主細胞、酵素、変異体、核酸、タンパク質、ペプチドもしくは補因子を含むがそれらに限定されない任意の物質;(3)自然に見いだされる物質と比較してヒトの手によって修飾された任意の物質;または(4)それが自然に結び付いている他の成分と比較して物質の量を増加させることによって修飾された任意の物質が含まれる。
本明細書で使用する用語「水溶性」は、25℃のpH7の水中において20重量%以上で可溶性である本グルカンオリゴマー/ポリマー組成物に関するであろう。
本明細書で使用する用語「可溶性グルカン繊維」、「α-グルカン繊維」、「α-グルカンポリマー」、「α-グルカンオリゴ糖」、「α-グルカン多糖」、「α-グルカンオリゴマー」、「α-グルカンオリゴマー/ポリマー」、「α-グルカンポリマー」および「可溶性グルカン繊維組成物」は、3以上のグルコース重合度を有する水溶性グルコースオリゴマーから構成される本α-グルカンポリマー組成物(非誘導体化;すなわち、α-グルカンエーテルではない)に関する。本可溶性グルカンポリマー組成物は、例えば、サトウキビおよび/またはサトウダイコンから入手できるスクロース(α-D-グルコピラノシルβ-D-フルクトフラノシド;CAS#57-50-1)から酵素的に合成される。1つの実施形態では、本可溶性α-グルカンポリマー組成物は、アルテルナンもしくはマルトアルテルナンオリゴ糖ではない。
本明細書で使用する「重量平均分子量」もしくは「M」は、
=ΣN /ΣN;(式中、Mは鎖の分子量であり、Nはその分子量の鎖の数である)として計算される。
重量平均分子量は、静的光散乱、小角中性子散乱、X線散乱および沈降速度などの専門技術によって決定できる。
本明細書で使用する「数平均分子量」もしくは「M」は、サンプル中の全ポリマー鎖の統計的平均分子量に関する。数平均分子量は、M=ΣN/ΣN(式中、Mは鎖の分子量であり、Nはその分子量の鎖の数である)として計算される。ポリマーの数平均分子量は、例えばゲル透過クロマトグラフィー、(マーク・フウィンク方程式)による粘度測定法および例えば蒸気圧オスモメトリー法、末端基定量法もしくはプロトンNMR法などの束一的方法などの技術によって決定できる。
本明細書で使用する「多分散性指数」、「PDI」、「不均一指数」および「分散度」は、所定のポリマー(例えば、グルコースオリゴマー)サンプル中の分子量分布の尺度に関しており、重量平均分子量を数平均分子量で割ることによって計算できる(PDI=M/M)。
本明細書で使用する用語「グルコース」および「グルコピラノース」は、同義語であると見なされ、互換的に使用される。同様に、本明細書で使用する用語「グルコシル」および「グルコピラノシル」単位は、同義語であると見なされ、互換的に使用される。
本明細書で使用する「グリコシド結合(linkage)」もしくは「グリコシド結合(bond)」は、糖オリゴマー(オリゴ糖類および/または多糖類)内の糖モノマーを結び付ける共有結合を意味するであろう。グリコシド結合の例としては、1,6-α-D-グリコシド結合(本明細書ではα-D-(1,6)結合もしくは単純にα-(1,6)結合とも呼ぶ);1,3-α-D-グリコシド結合(本明細書ではα-D-(1,3)結合もしくは単純に「α-(1,3)」とも呼ぶ);1,4-α-D-グリコシド結合(本明細書ではα-D-(1,4)結合もしくは単純に「α-(1,4)」結合;1,2-α-D-グリコシド結合(本明細書ではα-D-(1,2)結合もしくは「α-(1,2)」結合;および典型的には分岐状糖オリゴマーと関連しているそのような結合の組み合わせを備えるα-結合グルコースオリゴマーを挙げることができる。
本明細書で使用する用語「グルカンスクラーゼ」、「グルコシルトランスフェラーゼ」、「グルコシドヒドロラーゼ70型」、「GTF」および「GS」は、典型的には、例えばストレプトコッカス(Streptococcus)属、ロイコノストック(Leuconostoc)属、ワイステラ(Weisella)属もしくはラクトバチルス(Lactobacillus)属などの乳酸菌中で見いだされるグリコシド-ヒドロラーゼの第70ファミリーに分類されるトランスグルコシダーゼに関するであろう(Carbohydrate Active Enzymes database;“CAZy”;Cantarel et al.,(2009)Nucleic Acids Res 37:D233-238を参照されたい)。GTF酵素は、ホモオリゴ糖類もしくはホモ多糖類を形成するためにスクロースのD-グルコシル単位を重合できる。グルコシルトランスフェラーゼは、例えばLeemhuis et al.(J.Biotechnology(2013)162:250-272)およびMonchois et al.(FEMS Micro.Revs.(1999)23:131-151)に記載されたもののような特徴的な構造的特徴によって同定できる。GTF酵素の特異性に依存して、例えばα-(1,2)、α-(1,3)、α-(1,4)およびα-(1,6)などの様々なグリコシド結合を含む直鎖および/または分岐状グルカンを形成できる。グルコシルトランスフェラーゼは、さらにまたD-グルコシル単位をヒドロキシルアクセプター基に移動させることができる。アクセプターの非限定的リストには、炭水化物、アルコール、ポリオールまたはフラボノイドが含まれる。特定のアクセプターには、さらにマルトース、イソマルトース、イソマルトトリオースおよびメチル-α-D-グルカンが含まれる。結果として生じるグルコシル化生成物の構造は、酵素特異性に左右される。グルコシルトランスフェラーゼの非限定的リストは、アミノ酸配列3、5、6、8、9、11、14、16、17、19、61、63、65、67、68、70、72、73、74、75、76、77、78、79、81、82、84、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110および112として提供される。1つの態様では、グルコシルトランスフェラーゼは、切断形および/または成熟形で発現させられる。切断型グルコシルトランスフェラーゼアミノ酸配列の非限定的例としては、配列番号118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150および152が挙げられる。
本明細書で使用する用語「イソマルトオリゴ糖」もしくは「IMO」は、典型的にはDP2~20の平均サイズを有するα-D-(1,6)グリコシド結合から本質的に構成されるグルコースオリゴマーに関する。イソマルトオリゴ糖は、コーンスターチもしくはデンプン誘導体生成物上のα-アミラーゼ、プルラナーゼ、β-アミラーゼおよびα-グルコシダーゼの酵素反応から商業的に生成できる。商業的に入手できる生成物は、イソマルトオリゴ糖(3~8の範囲に及ぶDP、例えばイソマルトトリオース、イソマルトテトラオース、イソマルトペンタオース、イソマルトヘキサオース、イソマルトヘプタオース、イソマルトオクタオース)の混合物を含み、さらにパノースを含むことができる。
本明細書で使用する用語「デキストラン」は、少なくとも95%のα-D-(1,6)グリコシド結合(典型的には、分岐点で5%までのα-D-(1,3)グリコシド結合)を含む水溶性α-グルカンに関する。デキストランは、1,000kDaを超える平均分子量を有することが多い。本明細書で使用するスクロースからデキストランを合成できる酵素は、「デキストランスクラーゼ」(EC2.4.1.5)であると記載できる。
本明細書で使用する用語「ムタン」は、1,3-α-Dグリコシド結合の主として(存在する50%以上のグリコシド結合)から構成される水不溶性α-グルカンに関しており、典型的には9を超えることが多い重合度(DP)を有する。スクロース由来の50%を超える1,3-α-Dグリコシド結合を含むムタンもしくはα-グルカンオリゴマーを合成できる酵素は、酵素がアルテルナンを生成しないことを前提に、「ムタンスクラーゼ」(EC2.4.1.-)であると記載できる。
本明細書で使用する用語「アルテルナン」は、直鎖オリゴ糖主鎖の少なくとも50%を超える交互の1,3-α-Dグリコシド結合および1,6-α-Dグリコシド結合を有するα-グルカンに関する。スクロースからアルテルナンを合成できる酵素は、「アルテルナンスクラーゼ」(EC2.4.1.140)であると記載できる。
本明細書で使用する用語「ロイテラン」は、1,4-α-D-グリコシド結合(典型的には50%を超える);1,6-α-D-グリコシド結合;および分岐点での4,6-二置換α-グルコシル単位から構成される可溶性α-グルカンに関する。スクロースからロイテランを合成できる酵素は、「ロイテランスクラーゼ」(EC2.4.1.-)であると記載できる。
本明細書で使用する用語「α-グルカノヒドロラーゼ」および「グルカノヒドロラーゼ」は、α-グルカンオリゴマーを加水分解できる酵素を意味するであろう。本明細書で使用するように、グルカノヒドロラーゼは、所定のα-D-グリコシド結合に向けての内加水分解活性によって定義できる。例としては、デキストラナーゼ(EC3.2.1.11;α-(1,6)-結合グリコシド結合を内加水分解できる)、ムタナーゼ(EC3.2.1.59;α-(1,3)-結合グリコシド結合を内加水分解できる)およびアルテルナーゼ(EC3.2.1.-;アルテルナンを内加水分解的に切断できる)が挙げられるがそれらに限定されない。所定のα-グルカン内の分岐のレベル、分岐のタイプおよび相対分岐鎖長を含むがそれらに限定されない様々な要素は、α-グルカノヒドロラーゼが一部のグリコシド結合を内加水分解する能力に有害な影響を及ぼす可能性がある。
本明細書で使用する用語「デキストラナーゼ」(α-1,6-グルカン-6-グルカノヒドロラーゼ;EC3.2.1.11)は、1,6-α-D-グリコシド結合(デキストラン中で主として見いだされる結合)を内加水分解できる酵素を意味する。デキストラナーゼは、虫歯、プラークおよび/または歯石を予防するためおよび粗糖汁もしくはサトウキビおよびサトウダイコンのシロップを加水分解するための歯磨剤中の成分としての使用を含む多数の用途にとって有用であることが公知である。数種の微生物、特にペニシリウム(Penicillium)属、ペシロミセス(Paecilomyces)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、フザリウム(Fusarium)属、スピカリア(Spicaria)属、ベルチシリウム(Verticillium)属、ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)属およびケトミウム(Chaetomium)属の真菌;ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、セルビブリオ(Cellvibrio)属、サイトファガ(Cytophaga)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、アルトロバクター(Arthrobacter)属およびフラボバクテリウム(Flavobacterium)属の細菌ならびに例えばリポミセス・スタルケィ(Lipomyces starkeyi)などの酵母は、デキストラナーゼを生成できることが公知である。食品用デキストラナーゼは、市販で入手できる。食品用デキストリナーゼの例は、Novozymes A/S,Bagsvaerd,Denmarkによって販売されるケトミウム・エラチカム(Chaetomium erraticum)由来の酵素であるDEXTRANASE(登録商標)Plus Lである。
本明細書で使用する用語「ムタナーゼ」(グルカンエンド-1,3-α-グルコシダーゼ;EC3.2.1.59)は、1,3-α-D-グリコシド結合(ムタン中で主として見いだされる結合)を加水分解により切断する酵素を意味する。ムタナーゼは、様々な細菌および真菌起源から入手できる。ムタナーゼの非限定的リストは、アミノ酸配列21、22、24、27、29、54、56および58として提供されている。
本明細書で使用する用語「アルテルナーゼ」(EC3.2.1.-)は、アルテルナンを内加水分解的に切断する酵素を意味する(Cote et al.への米国特許第5,786,196号明細書)。
本明細書で使用する用語「野生型酵素」は、それから入手および/または注釈された生物中で見いだされるアミノ酸配列を含む酵素(全長およびそれらの活性切断形)を意味するであろう。酵素(全長もしくはその触媒活性切断形)は、微生物宿主細胞において組換え的に生成できる。酵素は、本可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物の生成における加工助剤として使用される前に、典型的には精製される。1つの態様では、本可溶性グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を入手するために、反応系中に同時に存在する少なくとも2種の野生型酵素の組み合わせが使用される。1つの実施形態では、付随して存在する少なくとも2種の酵素の組み合わせは、配列番号1もしくは3との少なくとも90%のアミノ酸同一性を有するグリコシルトランスフェラーゼ活性を有する少なくとも1つのポリペプチドおよび配列番号4、6、9もしくは11との少なくとも90%のアミノ酸同一性を有するムタナーゼ活性を有する少なくとも1つのポリペプチドを含む。1つの好ましい実施形態では、付随的に存在する少なくとも2種の酵素の組み合わせは、配列番号1もしくは3との少なくとも90%、好ましくは少なくとも91、92、93、94、95、96、97、98、99もしくは100%の同一性を有するグルコシルトランスフェラーゼ活性を有する少なくとも1つのポリペプチドおよび配列番号4もしくは6との少なくとも90%、好ましくは少なくとも91、92、93、94、95、96、97、98、99もしくは100%のアミノ酸同一性を有するムタナーゼ活性を有する少なくとも1つのポリペプチドを含む。また別の態様では、所定の反応条件(例えば、約47℃~50℃の反応温度)下では、本可溶性α-グルカンオリゴマー(実施例37および41を参照されたい)を生成するために単一野生型グルコシルトランスフェラーゼを使用することが可能な場合がある。また別の態様では、本方法は、50%以上のα-(1,3)グリコシド結合(例えば、ムタンスクラーゼ)と反応系中に存在するグルコシルトランスフェラーゼから合成されたα-グルカンに対する内加水分解活性を有する少なくとも1種のα-グルカノヒドロラーゼを含む可溶性α-グルカンポリマー組成物を形成できる少なくとも1種のグルコシルトランスフェラーゼとを含む単一反応チャンバーを含む。
本明細書で使用する用語「基質」および「好適な基質」は、スクロースを含む組成物を意味するであろう。1つの実施形態では、基質組成物は、さらに1つ以上の好適なアクセプター、例えば少数の名を挙げると、マルトース、イソマルトース、イソマルトトリオースおよびメチル-α-D-グルカンを含むことができる。1つの実施形態では、グルコースオリゴマーを形成できる少なくとも1種のグルコシルトランスフェラーゼの組み合わせは、同一反応混合物中の少なくとも1種のα-グルカノヒドロラーゼと組み合わせて使用される(すなわち、それらは反応混合物中で同時に存在して活性である)。したがって、α-グルカノヒドロラーゼのための「基質」は、スクロースからグルコシルトランスフェラーゼによって反応系中で同時に合成されるグルコースオリゴマーである。1つの態様では、酵素が反応混合物中で同時には使用されない2酵素法(すなわち、少なくとも1種のグルコシルトランスフェラーゼ(GTF)および少なくとも1種のα-グルカノヒドロラーゼ)は、条件によって、本方法からは除外される。
本明細書で使用する用語「好適な酵素反応混合物」、「好適な反応成分」、「好適な水性反応混合液」および「反応混合液」は、反応物質がその中で酵素と接触させられる物質(好適な基質)および水を意味する。好適な反応成分は、複数の酵素から構成されてよい。1つの態様では、好適な反応成分は、少なくとも1種のグルカンスクラーゼ酵素を含む。また別の態様では、好適な反応成分は、少なくとも1種のグルカンスクラーゼおよび少なくとも1種のα-グルカノヒドロラーゼを含む。
本明細書で使用する「1単位のグルカンスクラーゼ活性」もしくは「1単位のグルコシルトランスフェラーゼ活性」は、pH5.5および37℃で200g/Lのスクロースとともにインキュベートした場合に1分間当たり1μmolのスクロースを変換させるために必要とされる酵素の量であると定義されている。スクロース濃度は、HPLCを使用して決定した。
本明細書で使用する「1単位のデキストラナーゼ活性」は、pH5.5および37℃で0.5mg/mLのデキストラン基質とともにインキュベートした場合に1分間当たり1μmolの還元糖を形成する酵素の量であると定義されている。還元糖は、PAHBAHアッセイを使用して決定した(Lever M.,(1972),A New Reaction for Colorimetric Determination of Carbohydrates,Anal.Biochem.47,273-279)。
本明細書で使用する「1単位のムタナーゼ活性」は、pH5.5および37℃で0.5mg/mLのムタン基質とともにインキュベートした場合に1分間当たり1μmolの還元糖を形成する酵素の量であると定義されている。還元糖は、PAHBAHアッセイを使用して決定した(Lever M.、上記)。
本明細書で使用する用語「酵素触媒」は、所望の可溶性α-グルカンポリマー組成物を得るために必要な活性を有する酵素もしくは酵素の組み合わせを含む触媒を意味する。所定の実施形態では、酵素触媒の組み合わせは、所望の可溶性グルカンポリマー組成物を得るために必要とされる可能性がある。酵素触媒は、全微生物細胞、透過化微生物細胞、微生物細胞抽出物の1つ以上の細胞成分、部分精製酵素もしくは精製酵素の形態にあってよい。所定の実施形態では、酵素触媒は、さらに(例えばペグ化または架橋試薬との反応によって)化学修飾されていてもよい。酵素触媒は、さらに可溶性もしくは不溶性支持体上に当業者には周知の方法を使用して固定化することもできる;例えば、Immobilization of Enzymes and Cells;Gordon F.Bickerstaff,Editor;Humana Press,Totowa,NJ,USA;1997を参照されたい。
用語「酵素加水分解に対する耐性」は、酵素加水分解に対する本物質(α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンオリゴマー/ポリマーのエーテル化によって生成された対応するα-グルカンエーテル化合物)の相対安定性に関する。加水分解に対する耐性は、酵素が例えば織物ケアおよび洗濯ケア用途などにおいて存在することが多い用途における本物質の使用にとって特に重要であろう。1つの実施形態では、α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンオリゴマー/ポリマーのエーテル化によって生成された対応するα-グルカンエーテル化合物は、セルラーゼに対して耐性(すなわち、セルラーゼ耐性)である。また別の実施形態では、α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンオリゴマー/ポリマーのエーテル化によって生成された対応するα-グルカンエーテル化合物は、プロテアーゼに対して耐性(すなわち、プロテアーゼ耐性)である。また別の実施形態では、α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンオリゴマー/ポリマーのエーテル化によって生成された対応するα-グルカンエーテル化合物は、アミラーゼに対して耐性(すなわち、アミラーゼ耐性)である。1つの好ましい態様では、α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンオリゴマー/ポリマーのエーテル化によって生成された対応するα-グルカンエーテル化合物は、多数のクラスの酵素(セルラーゼ、プロテアーゼおよび/またはアミラーゼの組み合わせ)に対して耐性である。任意の特定酵素に対する耐性は、各酵素を用いた処理後に残留している物質の少なくとも50%、好ましくは少なくとも60、70、80、90、95もしくは100%を有すると定義されるであろう。残留%は、SEC-HPLCを使用して、酵素処理後の上清を測定することによって決定できる。酵素耐性を測定するためのアッセイは、下記を使用できる:可溶性物質のサンプル(例えば、100mg)を20mLのシンチレーションバイアル中の10.0mLの水に加え、PTFEマグネティックスターラーを使用して混合して1重量%溶液を作成する。この反応は、20℃でpH7.0でランした。繊維が完全に溶解した後、1.0mL(1重量%の酵素調製物)のセルラーゼ(PURADEX(登録商標)EGL)、アミラーゼ(PURASTAR(登録商標)ST L)もしくはプロテアーゼ(SAVINASE(登録商標)16.0L)を加え、この溶液を20℃で72時間にわたり混合する。反応混合物は、添加された酵素を不活性化するために10分間にわたり70℃へ加熱し、生じた混合物を室温に冷却し、沈降物を除去するために遠心する。上清は、回収されたオリゴマー/ポリマーについてSEC-HPLCによって分析し、反応混合液に酵素が全く添加されていないコントロールと比較する。各オリゴマー/ポリマーについての面積総数における変化率(%)を使用すると、各酵素処理に対する物質の相対耐性を試験するために使用できる。全≧3繊維についての面積総数における変化率は、特定酵素を用いた処理後に残留している物質の相対量を評価するために使用されるであろう。少なくとも50%、好ましくは少なくとも60、70、80、90、95もしくは100%の回収率を有する物質は、各酵素処理に対して「耐性」(例えば、「セルラーゼ耐性」、「プロテアーゼ耐性」および/または「アミラーゼ耐性」)であると見なされるであろう。
用語「α-グルカンエーテル化合物」、「α-グルカンエーテル組成物」、「α-グルカンエーテル」および「α-グルカンエーテル誘導体」は、本明細書では互換的に使用される。本明細書のα-グルカンエーテル化合物は、1つ以上の有機基との約0.05~約3.0の置換度(DoS)を有するように、1つ以上の有機基を用いてエーテル化されている本α-グルカンポリマーである。そのようなエーテル化は、α-グルカンポリマーのグルコースモノマー単位の少なくとも30%の1つ以上のヒドロキシル基で発生する。
α-グルカンエーテル化合物は、部分構造-C-O-C(式中、「-C-」は、α-グルカンエーテル化合物のグルコースモノマー単位の炭素原子を示し(ここで、そのような炭素原子はエーテルのα-グルカンポリマー前駆体中のヒドロキシル基[-OH]に結合している、「-C-」は、有機基の炭素原子である)を含むために、本明細書では「エーテル」と呼ぶ。したがって、例えば、本明細書のエーテル内の-1,3-G-1,3-に含まれているグルコースモノマー単位(G)に関して、グルコース(G)のC原子2、4および/または6は、独立してOH基に結合していてよい、または有機基とエーテル結合していてよい。同様に、例えば、本明細書のエーテル内の-1,3-G-1,6-に含まれているグルコースモノマー単位(G)に関して、グルコース(G)のC原子2、4および/または6は、独立してOH基に結合していてよい、または有機基とエーテル結合していてよい。さらに、例えば、本明細書のエーテル内の-1,6-G-1,6-に含まれているグルコースモノマー単位(G)に関して、グルコース(G)のC原子2、3および/または4は、独立してOH基に結合していてよい、または有機基とエーテル結合していてよい。同様に、例えば、本明細書のエーテル内の-1,6-G-1,3-に含まれているグルコースモノマー単位(G)に関して、グルコース(G)のC原子2、3および/または4は、独立してOH基に結合していてよい、または有機基とエーテル結合していてよい。
本明細書のα-グルカンエーテル化合物の「グルコース」モノマー単位が、典型的には、エーテル結合内に1つ以上の有機基を有することは理解されるであろう。したがって、そのようなグルコースモノマー単位はまた、エーテル化グルコースモノマー単位と呼ぶこともできる。
本明細書に開示したα-グルカンエーテル化合物は、合成の人工化合物である。同様に、本α-グルカンポリマーを含む組成物は、合成の人工化合物である。
本明細書で使用する「有機基」という基は、(i)式-C2n+1(すなわち、完全に飽和しているアルキル基)を有するか、または(ii)ほとんど飽和しているが、他の原子もしくは官能基(すなわち、「置換アルキル基」)で置換された1個以上の水素原子を有する、1個以上の炭素の鎖を意味する可能性がある。そのような置換は、1つ以上のヒドロキシル基、酸素原子(それによりアルデヒド基もしくはケトン基を形成する)、カルボキシル基または他のアルキル基とであってよい。したがって、例として、本明細書の有機基は、アルキル基、カルボキシアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基であってよい。本明細書の有機基は、したがって、非荷電性もしくはアニオン性であってよい(アニオン性有機基の例は、カルボキシアルキル基である)。
本明細書の「カルボキシアルキル」基は、アルキル基の1個以上の水素原子がカルボキシル基で置換されている置換アルキル基を意味する。本明細書の「ヒドロキシアルキル」基は、アルキル基の1個以上の水素原子がヒドロキシル基で置換されている置換アルキル基を意味する。
本明細書で使用する語句「正荷電有機基」は、他の原子もしくは官能基(すなわち、「置換アルキル基」)で置換された1個以上の水素を有する、1個以上の炭素の鎖(「炭素鎖」)を意味するが、ここで1つ以上の置換は、正荷電基とである。正荷電有機基が正荷電基との置換に加えてさらに1つの置換を有する場合、そのような追加の置換は1つ以上のヒドロキシル基、酸素原子(それによりアルデヒド基もしくはケトン基を形成する)、アルキル基および/または追加の正荷電基とであってよい。正荷電有機基は、1つ以上の正荷電基を含むために正味の正荷電を有する。
用語「正荷電基」、「正荷電イオン基」および「カチオン基」は、本明細書では互換的に使用される。正荷電基は、1つのカチオン(正荷電イオン)を含む。正荷電基の例としては、置換アンモニウム基、カルボカチオン基およびアシルカチオン基が挙げられる。
本明細書の「正荷電」である組成物は、他の正荷電物質から反発されるが、負荷電物質には引き付けられる。
用語「置換アンモニウム基」、「置換アンモニムイオン」および「置換アンモニムカチオン」という用語は、本明細書では互換的に使用される。本明細書の「置換アンモニウム基」は、構造I:
Figure 0006997706000001

(構造I中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アラルキル基もしくははアルカリル基を示す)を含む。
構造I中の炭素原子(C)は、正荷電有機基の1個以上の炭素の鎖(「炭素鎖」)の一部である。炭素原子は、α-グルカンポリマーのグルコースモノマーと直接的にエーテル結合している、またはα-グルカンポリマー/オリゴマーのグルコースモノマーにエーテル結合している2個以上の炭素原子の鎖の一部である。構造I中の炭素原子は、-CH-、-CH-(ここで、1つのHは、ヒドロキシ基などの別の基で置換されている)、または-C-(ここで、両方のH’が置換されている)であってよい。
置換アンモニウム基は、構造I中のR、RおよびRの組成に依存して、「第1級アンモニウム基」、「第2級アンモニウム基」、「第3級アンモニウム基」もしくは「第4級アンモニウム基」であってよい。本明細書の第1級アンモニウム基は、式中R、RおよびRのそれぞれが水素原子である構造I(すなわち、-C-NH )を意味する。本明細書の第2級アンモニウム基は、式中RおよびRのそれぞれが水素原子であり、Rがアルキル基、アリール基もしくはシクロアルキル基である構造Iを意味する。本明細書の第3級アンモニウム基は、式中Rが水素原子であり、RおよびRのそれぞれがアルキル基、アリール基もしくはシクロアルキル基である構造Iを意味する。本明細書中の第4級アンモニウム基は、式中R、RおよびRのそれぞれがアルキル基、アリール基もしくはシクロアルキル基である(すなわち、R、RおよびRはいずれも水素原子ではない)構造Iを意味する。
本明細書の第4級アンモニウムα-グルカンエーテルは、例えば、トリアルキルアンモニウム基(式中、R、RおよびRのそれぞれはアルキル基である)を含むことができる。トリメチルアンモニウム基は、R、RおよびRのそれぞれがメチル基であるトリアルキルアンモニウム基の1つの例である。この命名法で「第4級」が意味する第4のメンバー(すなわち、R)が、本α-グルカンポリマー/オリゴマーのグルコースモノマー単位にエーテル結合している正荷電有機基の1個以上の炭素の鎖であることは理解されよう。
第4級アンモニウムα-グルカンエーテル化合物の1つの例は、トリメチルアンモニウムヒドロキシプロピルα-グルカンである。このエーテル化合物の正荷電有機基は、構造II:
Figure 0006997706000002

(式中、R、RおよびRのそれぞれはメチル基である)として表すことができる。構造IIは、第4級アンモニウムヒドロキシプロピル基の1つの例である。
本明細書の「ハロゲン化物」は、1個以上のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を含む化合物を意味する。本明細書のハロゲン化物は、例えばフッ化物、塩化物、臭化物もしくはヨウ化物などの1つ以上のハロゲン化物基を含む化合物を意味することができる。ハロゲン化物基は、エーテル化剤の反応基として機能できる。
「非酵素的エーテル化反応」について言及する場合、用語「反応」、「反応組成物」および「エーテル化反応」は、本明細書では互換的に使用され、少なくともα-グルカンポリマーおよびエーテル化剤を含む反応を意味する。これらの成分は、典型的には、アルカリ性水酸化物を含む(有機および/または水性)溶媒中で混合(例えば、結果としてスラリーを生じる)および/または溶解される。反応は、それによりα-グルカンエーテル化合物を産生するために、1つの有機基を用いてα-グルカンポリマー/オリゴマーのグルコース単位の1つ以上のヒドロキシル基をエーテル化するためのエーテル化剤にとって好適な条件(例えば、時間、温度)下に置かれる。
本明細書の用語「アルカリ性条件」は、pHが少なくとも10、11もしくは12の溶液もしくは混合物を意味する。アルカリ性条件は、溶液もしくは混合物にアルカリ性水酸化物を溶解させる工程などの当分野において公知の任意の手段によって調製できる。
用語「エーテル化剤」および「アルキル化剤」は、本明細書では互換的に使用される。本明細書のエーテル化剤は、1つの有機基を用いて本α-グルカンポリマー/オリゴマーの1つ以上のグルコース単位の1つ以上のヒドロキシル基をエーテル化するために使用できる作用物質を意味する。したがって、エーテル化剤は、1つの有機基を含む。
本明細書で使用する用語「置換度」(DoS)は、本α-グルカンエーテル化合物の各モノマー単位(グルコース)中で置換されたヒドロキシル基の平均数を意味する。α-グルカンポリマー/オリゴマー中のグルコースモノマー単位中に存在するヒドロキシル基は多くとも3つであるので、本明細書のα-グルカンエーテル化合物中の置換度は3以下である可能性がある。
本明細書で使用する用語「モル置換」(M.S.)は、本α-グルカンエーテル化合物の1モノマー単位当たりの有機基のモル数を意味する。または、M.S.は、本α-グルカンオリゴマー/ポリマー中の各モノマー単位と反応させるために使用されるエーテル化剤の平均モル数を意味することもできる(したがって、M.S.はエーテル化剤を用いた誘導化度を説明できる)。本α-グルカンのためのM.S.値が上限を有していない可能性があることに留意されたい。例えば、ヒドロキシル基を含有する有機基(例えば、ヒドロキシエチル基もしくはヒドロキシプロピル基)がα-グルカンにエーテル化されている場合は、有機基のヒドロキシル基はさらに反応させられ、それによりα-グルカンオリゴマー/ポリマーにより多くの有機基を結合させる可能性がある。
本明細書の用語「架橋」は、1個以上のポリマー分子において2つの隣接原子を結び付ける化学結合、原子もしくは原子の群を意味する。架橋α-グルカンエーテルを含む組成物中では、架橋は少なくとも2つのα-グルカンエーテル化合物の間であってよい(すなわち、分子間架橋);さらに分子内架橋があってもよい。本明細書で使用する「架橋剤」は、架橋を作成できる原子もしくは化合物である。
本明細書の「水性組成物」は、例えば、溶媒が少なくとも約20重量%である、および本α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンオリゴマー/ポリマーのエーテル化に由来する本α-グルカンエーテル化合物を含む溶液もしくは混合液を意味する。本明細書の水性組成物の例は、水溶液および親水コロイドである。
用語「親水コロイド」および「ヒドロゲル」は、本明細書では互換的に使用される。親水コロイドは、水が分散媒であるコロイド系を意味する。本明細書の「コロイド」は、また別の物質全体に顕微的に分散している物質を意味する。このため、本明細書の親水コロイドは、水もしくは水溶液中のα-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または1種以上のα-グルカンエーテル化合物の分散液、エマルジョン、混合液もしくは溶液を意味することができる。
本明細書の用語「水溶液」は、溶媒が水である溶液を意味する。本α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンエーテル化合物は、水溶液中に分散、混合および/または溶解させることができる。水溶液は、本明細書の親水コロイドの分散媒として機能できる。
用語「溶剤」および「分散剤」は、1つの物質の別の物質中の分散液の形成および安定化を促進する物質を意味するために本明細書では互換的に使用される。本明細書の「分散液」は、水性組成物全体に散乱、または一様に散乱している1つ以上の粒子(例えば、本明細書に開示したパーソナルケア製品、医薬製品、食品、家庭用製品または工業製品のいずれかの成分)を含む水性組成物を意味する。本α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンエーテル化合物は、本明細書に開示した水性組成物中の分散剤として機能できると考えられる。
本明細書で使用する用語「粘度」は、それが流動するのを誘導する傾向を示す力に流体または例えば親水コロイドなどの水性組成物が抵抗する程度についての尺度を意味する。本明細書で使用できる粘度の様々な単位には、センチポイズ(cP)、およびパスカル秒(Pa・s)が含まれる。センチポイズは100分の1ポイズであり、1ポイズは0.100kg・m-1・s-1に相当する。したがって、本明細書において使用される用語「粘度調整剤」および「粘度修正剤」は、流体もしくは水性組成物の粘度を変化させる/修飾できるものを意味する。
本明細書で使用する用語「剪断減粘性挙動」は、剪断速度の上昇につれた親水コロイドもしくは水溶液の粘度の低下を意味する。本明細書で使用する用語「剪断増粘性挙動」は、剪断速度の上昇につれた親水コロイドもしくは水溶液の粘度の増加を意味する。本明細書の「剪断速度」は、進行性剪断変形が親水コロイドもしくは水溶液に適用される速度を意味する。剪断変形は、回転方向に適用できる。
本明細書で使用する水性組成物の粘度を変化させる方法に関する用語「接触させる工程」は、結果として水性組成物を本α-グルカンポリマー組成物および/またはα-グルカンエーテル化合物と一緒にさせる何らかの行動を意味する。「接触させる工程」は、さらに本明細書では表面実質的作用を提供するために織物、布地、糸もしくは繊維を本α-グルカンポリマーおよび/またはα-グルカンエーテル化合物により処理する工程に関して使用することもできる。接触させる工程は、例えば、溶解させる、混合する、振とうする、ホモジナイゼーション、スプレーする工程、処理する工程、浸漬する工程、フラッシュ洗浄する工程、上もしくは中に注入する工程、結合する工程、塗布する工程、コーティングする工程、適用する工程、貼付する工程およびさもなければ所望の作用を達成するために有効量のα-グルカンポリマー組成物および/またはα-グルカンエーテル化合物を水性組成物に、および/または織物、繊維、糸もしくは布地に直接的に伝える工程などの、当分野において公知の任意の手段によって実施できる。
用語「織物」、「布地」および「布」などは、本明細書では、天然および/または化学繊維の網状組織を有する織布もしくは不織布物質を意味するために互換的に使用される。そのような繊維は、例えば、撚り糸もしくは編み糸であってよい。
本明細書の「織物ケア組成物」は、何らかの方法で織物を処理するために好適な任意の組成物である。そのような組成物の例としては、非洗浄繊維処理(湯通し、精錬、シルケット加工、漂白、彩色、乾燥、印刷、バイオポリッシング、抗菌処理、防皺処理、耐汚染性処理など)、洗濯ケア組成物(例えば、洗濯ケア洗剤)および織物柔軟剤が挙げられる。
用語「ヘビーデューティ洗剤」および「万能洗剤」は、任意の温度で白色および着色布地の習慣的洗濯のために有用な洗剤を意味するために互換的に使用される。用語「ローデューティ洗剤」もしくは「微細織物洗剤」は、例えばビスコース、ウール、シルク、マイクロファイバーもしくは特別なケアを必要とする他の織物などの繊細な織物のケアのために有用な洗剤を意味するために本明細書では互換的に使用される。「特別なケア」は、例えば、過剰の水、低撹拌および/または漂白なしを使用する条件を含むことができる。
本明細書の用語「吸着」は、化合物(例えば、本α-グルカンポリマー/オリゴマーおよび/または本α-グルカンポリマー/オリゴマーに由来する本α-グルカンエーテル化合物)の物質の表面への接着を意味する。
用語「セルラーゼ」および「セルラーゼ酵素」は、セルロース中のβ-1,4-D-グルコシド結合を加水分解し、それによりセルロースを部分的もしくは完全に分解する酵素を意味するために互換的に使用される。セルラーゼは、または、例えば「β-1,4-グルカナーゼ」と呼ぶことができ、エンドセルラーゼ活性(EC3.2.1.4)、エキソセルラーゼ活性(EC3.2.1.91)またはセロビアーゼ活性(EC3.2.1.21)を有する可能性がある。本明細書の所定の実施形態におけるセルラーゼは、さらに例えばカルボキシメチルセルロースなどのセルロースエーテル誘導体中でβ-1,4-D-グルコシド結合を加水分解することもできる。「セルロース」は、β-1,4-結合D-グルコースモノマー単位の直鎖を有する不溶性多糖を意味する。
本明細書で使用する用語「織物の風合」もしくは「手触り」は、物理的、生理学的、心理学的、社会的またはそれらの任意の組み合わせであってよい織物に対する個人の触覚感覚応答を意味する。1つの実施形態では、織物風合は、相対風合値を測定するためのPhabrOmeter(登録商標)システム(Nu Cybertek,Inc.Davis,CAから入手できる)を使用して測定できる(米国繊維化学者・色彩技術者協会(AATCC test method,“202-2012,Relative Hand Value of Textiles:Instrumental Method”)。
本明細書で使用する「医薬上許容される」は、問題の化合物もしくは組成物が、合理的な損益比と釣り合って、無用な毒性、不適合性、不安定性、刺激、アレルギー反応などを伴わずに、ヒトおよび他の動物の組織と接触する際に使用するために好適であることを意味する。
本明細書で使用する用語「オリゴ糖」は、α-グリコシド結合によって結合された典型的には3~約30単糖単位を含有するポリマーを意味する。
本明細書で使用する用語「多糖」は、α-グリコシド結合によって結合された典型的には30を超える単糖単位を含有するポリマーを意味する。
本明細書で使用する「パーソナルケア製品」はシャンプー、ボディローション、シャワージェル、局所保湿剤、練り歯磨、歯磨ジェル、マウスウォッシュ、マウスリンス、抗プラークリンスおよび/または他の局所処理剤を含むがそれらに限定されない美容処理のヘア、スキン、スカルプおよび歯において使用される製品を意味する。一部の特に好ましい実施形態では、これらの製品はヒトにおいて利用されるが、他の実施形態では、これらの生成物は非ヒト動物とともに化粧使用(例えば、所定の獣医学用途において)に利用される。
本明細書で使用する「単離核酸分子」、「単離ポリヌクレオチド」および「単離核酸断片」は、互換的に使用され、一本鎖もしくは二本鎖の、任意選択的に合成、非天然もしくは改変ヌクレオチド塩基であるRNAもしくはDNAのポリマーを意味するであろう。DNAのポリマーの形態にある単離核酸分子は、cDNA、ゲノムDNAもしくは合成DNAの1つ以上のセグメントから構成されてよい。
用語「アミノ酸」は、タンパク質もしくはポリペプチドの基本的化学構造単位を意味する。下記の略語は、本明細書では特異アミノ酸を同定するために使用される。
Figure 0006997706000003
当業者であれば、本明細書に開示したアミノ酸配列は、開示したアミノ酸配列に関連する機能を保持しながら修飾できることを認識するであろう。例えば、所定の部位で化学的に等価のアミノ酸の生成を生じさせるが、コードされたタンパク質の機能的特性には影響を及ぼさない遺伝子の改変が一般的であることは、当分野においては周知である。本開示のためには、置換は、下記の5つの基の1つ内の交換であると定義されている。
1. 小さな脂肪族の非極性もしくは弱極性残基:Ala、Ser、Thr(Pro、Gly);
2. 極性負荷電残基およびそれらのアミド:Asp、Asn、Glu、Gln;
3. 極性正荷電残基:His、Arg、Lys;
4. 大きな脂肪族の非極性残基:Met、Leu、Ile、Val(Cys);および
5. 大きな芳香族残基:Phe、TyrおよびTrp。
したがって、疎水性アミノ酸であるアミノ酸のアラニンに対するコドンは、また別の低疎水性残基(例えばグリシン)もしくはより疎水性残基(例えばバリン、ロイシンもしくはイソロイシン)をコードするコドンによって置換されてよい。同様に、1つの負荷電残基の他の負荷電残基との(例えば、アスパラギン酸のグルタミン酸との)または1つの正荷電残基の他の正荷電残基との(例えばリシンのアルギニンとの)置換を生じさせる変化は、さらにまた機能的に同等の生成物を生成すると予測できる。多くの場合に、タンパク質分子のN末端およびC末端部分の変化を生じさせるヌクレオチド変化もまたそのタンパク質の活性を変化させるとは予測されないであろう。提案された修飾のそれぞれは、コードされた生成物の生物学的活性の保持の決定と同様に、当業者の技術の範囲内に明確に含まれている。
本明細書で使用する用語「コドン最適化」は、様々な宿主の形質転換のための核酸分子の遺伝子もしくはコーディング領域を意味するので、DNAがコードするポリペプチドを改変せずに宿主生物の典型的なコドン使用を反映するための核酸分子の遺伝子もしくはコーディング領域内のコドンの改変を意味する。
本明細書で使用する「合成遺伝子」は、当業者には公知の手法を使用して化学的に合成されるオリゴヌクレオチド構築ブロックから組み立てることができる。これらの構築ブロックは、その後に全遺伝子を構築するために酵素的に組み立てられる遺伝子断片を形成するためにライゲートおよびアニーリングされる。DNA配列に関連する「化学合成(された)」は、構成要素のヌクレオチドがin vitroで組み立てられたことを意味する。DNAの手動による化学合成は、明確に確立された手法を使用して実施できる、または多数の商業的に入手できる機械の1つを使用して自動化化学合成を実施できる。したがって、遺伝子は、宿主細胞のコドン偏りを反映するためのヌクレオチド配列の最適化に基づいて最適遺伝子発現のために特別仕立てできる。当業者であれば、コドン使用が宿主によって好まれるそれらのコドンに向かって偏っている場合は、成功の得られる遺伝子発現の可能性が高いことを理解する。好ましいコドンの決定は、配列情報を入手できる宿主細胞に由来する遺伝子の調査に基づくことができる。
本明細書で使用する「遺伝子」は、コーディング配列に先行する調節配列(5’非コーディング配列)および後続する配列(3’非コーディング配列)を含む、特異タンパク質を発現する核酸分子を意味する。「天然遺伝子」は、自己の調節配列を備えて自然で見出される遺伝子を意味する。「キメラ遺伝子」は、天然遺伝子ではない、自然では一緒に見いだされることのない調節配列およびコーディング配列を含む任意の遺伝子を意味する。したがって、キメラ遺伝子は、異なる起源に由来する調節配列およびコーディング配列、または同一起源に由来するが自然に見いだされる方法とは異なる方法で配列された調節配列およびコーディング配列を含む可能性がある。「内在性遺伝子」は、生物のゲノム内でその天然の場所にある天然遺伝子を意味する。「外来」遺伝子は、宿主生物内で通常は見いだされないが、遺伝子導入によって宿主生物中に導入されている遺伝子を意味する。外来遺伝子は、非天然生物内に挿入された天然遺伝子またはキメラ遺伝子を含むことができる。「トランス遺伝子」は、形質転換手技によってゲノム内に導入されている遺伝子である。
本明細書で使用する「コーディング配列」は、特異アミノ酸配列をコードするDNA配列を意味する。「好適な調節配列」は、コーディング配列の上流(5’非コーディング配列)、コーディング配列内またはコーディング配列の下流(3’非コーディング配列)に位置しており、関連するコーディング配列の転写、RNAのプロセシングもしくは安定性または翻訳に影響を及ぼすヌクレオチド配列を意味する。調節配列は、プロモーター、翻訳リーダー配列、RNAプロセシング部位、エフェクター結合部位およびステムループ構造を含む可能性がある。
本明細書で使用する用語「機能的に結合した」は、一方の機能が他方の機能によって影響されるような単一核酸配列上での核酸配列の会合を意味する。例えば、プロモーターは、それがそのコーディング配列の発現に影響を及ぼすことができる場合、すなわちコーディング配列がプロモーターの転写制御下にある場合に、コーディング配列と機能的に結合している。コーディング配列は、センスもしくはアンチセンス方向で調節配列に機能的に結合させることができる。
本明細書で使用する用語「発現」は、本開示の核酸分子に由来するセンス(mRNA)もしくはアンチセンスRNAの転写および安定性蓄積を意味する。発現は、さらにまたmRNAのポリペプチドへの翻訳もまた意味することができる。
本明細書で使用する「形質転換」は、結果として遺伝的に安定性の遺伝的形質を生じさせる、宿主生物のゲノム内への核酸分子の転移を意味する。本開示では、宿主細胞のゲノムには、染色体および染色体外(例えば、プラスミド)遺伝子が挙げられる。形質転換核酸分子を含有する宿主生物は、「トランスジェニック」、「組換え」もしくは「形質転換」生物と呼ばれる。
本明細書で使用する用語「配列解析ソフトウエア」は、ヌクレオチドもしくはアミノ酸配列を解析するために有用である任意のコンピューターアルゴリズムもしくはソフトウエアプログラムを意味する。「配列解析ソフトウエア」は、市販で入手できる、または別個に開発されてよい。典型的な配列解析ソフトウエアには、GCG suite of programs(Wisconsinパッケージバージョン9.0、Accelrys Software Corp.,San Diego,CA)、BLASTP、BLASTN、BLASTX(Altschul et al.,J.Mol.Biol.215:403-410(1990))およびDNASTAR(DNASTAR,Inc.1228 S.Park St.Madison,WI53715 USA)、CLUSTALW(例えば、バージョン1.83;Thompson et al.,Nucleic Acids Research,22(22):4673-4680(1994))およびSmith-Watermanアルゴリズムを組み込んでいるFASTAプログラム(W.R.Pearson,Comput.Methods Genome Res.,[Proc.Int.Symp.](1994),Meeting Date 1992,111-20.Editor(s):Suhai,Sandor.Publisher:Plenum,New York,NY)、Vector NTI(Informax,Bethesda,MD)およびSequencher v.4.05が挙げられるであろうが、それらに限定されない。本出願の状況内では、配列分析ソフトウエアが分析に使用される場合は、他に規定されない限り、分析結果は、言及したプログラムの「デフォルト値」をベースとすることは理解されるだろう。本明細書で使用する「デフォルト値」は、最初に初期化されるとソフトウエアで最初にロードされる、ソフトウエア製造業者によって設定された任意の一連の数値もしくはパラメーターセットを意味するであろう。
可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物の構造的および機能的特性
本可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、スクロース(例えば、サトウキビ)から、ヒトへの曝露の長い歴史を有する微生物(口腔内で自然に見いだされる、または例えばビール、発酵大豆などの食品中で見いだされる微生物)から自然において見出されるものと同一のアミノ酸配列(もしくはそれらの活性切断形)を本質的に有する1種以上の酵素加工助剤を使用して調製した。可溶性オリゴマー/ポリマーは、(広範囲の用途における使用を可能にする)低粘度を有する。
本可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、下記のパラメーターの組み合わせによって特徴付けられる:
a. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合;
b. 25%未満のα-(1,6)グリコシド結合;
c. 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
d. 5,000ダルトン未満の重量平均分子量(Mw);
e. 20℃の水中において12重量%で0.25パスカル秒(Pa・s)未満の粘度;
f. 25℃のpH7の水中において少なくとも20重量/重量%の溶解度;および
g. 5未満の多分散性指数(PDI)。
1つの実施形態では、本可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、いっそうより好ましくは少なくとも90%および最も好ましくは少なくとも95%のα-(1,3)グリコシド結合を含む。
また別の実施形態では、上述したα-(1,3)グリコシド結合実施形態に加えて、本可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、さらに25%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%以下およびいっそうより好ましくは1%未満のα-(1,6)グリコシド結合を含む。
また別の実施形態では、上述したα-(1,3)およびα-(1,6)グリコシド結合含有実施形態に加えて、本可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、さらに10%未満、好ましくは5%未満および最も好ましくは2.5%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合を含む。
1つの好ましい実施形態では、本可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、93~97%のα-(1,3)グリコシド結合および3%未満のα-(1,6)グリコシド結合を含み、DP3~7の混合物に対応する重量平均分子量を有する。別の好ましい実施形態では、本可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、約95%のα-(1,3)グリコシド結合および約1%のα-(1,6)グリコシド結合を含み、DP3~7の混合物に対応する重量平均分子量を有する。上記の実施形態のまた別の態様では、本可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、さらに1~3%のα-(1,3,6)結合;好ましくは約2%のα-(1,3,6)結合を含む。
また別の実施形態では、上記に記載したグリコシド結合含有実施形態に加えて、本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、さらに5%未満、好ましくは1%未満、および最も好ましくは0.5%未満のα-(1,4)グリコシド結合を含む。
また別の実施形態では、上述したグリコシド結合含有実施形態に加えて、本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、5,000ダルトン、好ましくは2,500ダルトン未満、より好ましくは500~2,500ダルトンおよび最も好ましくは約500~約2,000ダルトンの重量平均分子量を含む。
また別の実施形態では、上記の特徴のいずれかに加えて、本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、20℃の水中において12重量%で250センチポイズ(0.25パスカル秒(Pa・s))未満、好ましくは10センチポイズ(cP)(0.01パスカル秒(Pa・s))未満、好ましくは7センチポイズ(cP)(0.007パスカル秒(Pa・s))未満、より好ましくは5センチポイズ(cP)(0.005パスカル秒(Pa・s))未満、より好ましくは4センチポイズ(cP)(0.004パスカル秒(Pa・s))未満および最も好ましくは3センチポイズ(cP)(0.003パスカル秒(Pa・s))未満の粘度を含む。
上記の実施形態のいずれかに加えて、本可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、25℃のpH7の水中において少なくとも20%(重量/重量)、好ましくは少なくとも30%、40%、50%、60%もしくは70%の溶解度を有する。
α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/またはα-グルカンエーテルを含む組成物
所望の用途に依存して、本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物および/またはその誘導体(例えば本α-グルカンエーテル)は、洗濯ケア、布地/織物ケアおよび/またはパーソナルケア製品において使用するために好適な1つ以上の他の物質および/または有効成分を用いて調製(例えば、ブレンド、混合、組み込むなど)することができる。したがって、本開示は、本グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を含む組成物を含む。この状況における用語「本グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を含む組成物」は、例えば、本グルカンオリゴマー/ポリマー、レオロジー改質組成物、織物処理/ケア組成物、洗濯ケア調製物/組成物、織物柔軟剤、パーソナルケア組成物(ヘア、スキンおよびオーラルケア)などを含む水性調製物を含むことができる。
本グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、所望の生成物中の成分として指示できる、または1種以上の追加の好適な成分(織物ケア用途、洗濯ケア用途および/またはパーソナルケア用途のために好適な成分)とブレンドできる。したがって、本開示は、本可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物、本α-グルカンエーテルもしくはそれらの組み合わせを含む織物ケア、洗濯ケアもしくはパーソナルケア組成物を含む。1つの実施形態では、織物ケア、洗濯ケアもしくはパーソナルケア組成物は、0.01~99重量%(乾燥固体ベース)、好ましくは0.1~90重量%、より好ましくは1~90%および最も好ましくは5~80重量%のグルカンオリゴマー/ポリマー組成物および/または本α-グルカンエーテル化合物を含む。
1つの実施形態では、織物ケア組成物であって:
a.
i. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合;
ii. 25%未満のα-(1,6)グリコシド結合;
iii. 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
iv. 5,000ダルトン未満の重量平均分子量;
v. 20℃の水中において12重量%で0.25パスカル秒(Pa・s)未満の粘度;
vi. 25℃の水中において少なくとも20重量/重量%の溶解度;および
vii. 5未満の多分散性指数
を含むα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物;および
b. 少なくとも1つの追加の織物ケア成分
を含む織物ケア組成物が提供される。
また別の実施形態では、洗濯ケア組成物であって:
a)
i. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合;
ii. 25%未満のα-(1,6)グリコシド結合;
iii. 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
iv. 5,000ダルトン未満の重量平均分子量;
v. 20℃の水中において12重量%で0.25パスカル秒(Pa・s)未満の粘度;
vi. 25℃の水中において少なくとも20重量/重量%の溶解度;および
vii. 5未満の多分散性指数
を含むα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物;および
b) 少なくとも1つの追加の洗濯ケア成分
を含む洗濯ケア組成物が提供される。
また別の実施形態では、本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物に由来する:
1) 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合;
2) 25%未満のα-(1,6)グリコシド結合;
3) 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
4) 5,000ダルトン未満の重量平均分子量;
5) 20℃の水中において12重量%で0.25パスカル秒(Pa・s)未満の粘度;
6) 25℃の水中において少なくとも20重量/重量%の溶解度;および
7) 5未満の多分散性指数
を含むα-グルカンエーテルであって;組成物が少なくとも1つの有機基との約0.05~約3.0の置換度(DoS)を有するα-グルカンエーテルが提供される。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、本グルカンエーテル組成物は、少なくとも1つの有機基との約0.05~約3.0の置換度(DoS)を有する。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、本グルカンエーテル化合物は、カルボキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基もしくはアルキル基である少なくとも1つの有機基を含む。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、少なくとも1つの有機基は、カルボキシメチル基、ヒドロキシプロピル基、ジヒドロキシプロピル基、ヒドロキシエチル基、メチル基またはエチル基である。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、少なくとも1つの有機基は、正荷電有機基である。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、グルカンエーテルは、第4級アンモニウムグルカンエーテルである。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、グルカンエーテル組成物は、トリメチルアンモニウムヒドロキシプロピルグルカンである。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、有機基は、アルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基もしくはデシル基であってよい。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、有機基は、アルキル基の1個以上の炭素上に置換基が存在する置換アルキル基であってよい。置換基は、1つ以上のヒドロキシル基、アルデヒド基、ケトン基および/またはカルボキシル基であってよい。例えば、置換アルキル基は、ヒドロキシアルキル基、ジヒドロキシアルキル基もしくはカルボキシアルキル基であってよい。
好適なヒドロキシアルキル基の例は、ヒドロキシメチル(-CHOH)基、ヒドロキシエチル(例えば、-CHCHOH、-CH(OH)CH)基、ヒドロキシプロピル(例えば、-CHCHCHOH、-CHCH(OH)CH、-CH(OH)CHCH)基、ヒドロキシブチル基およびヒドロキシペンチル基である。他の例としては、例えばジヒドロキシメチル基、ジヒドロキシエチル(例えば、-CH(OH)CHOH)基、ジヒドロキシプロピル(例えば、-CHCH(OH)CHOH、-CH(OH)CH(OH)CH)基、ジヒドロキシブチル基およびジヒドロキシペンチル基などのジヒドロキシアルキル基(ジオール)が挙げられる。
好適なカルボキシアルキル基の例は、カルボキシメチル(-CHCOOH)基、カルボキシエチル(例えば、-CHCHCOOH、-CH(COOH)CH))基、カルボキシプロピル(例えば、-CHCHCHCOOH、-CHCH(COOH)CH、-CH(COOH)CHCH)基、カルボキシブチル基およびカルボキシペンチル基である。
さらにまたは、アルキル基の1個以上の炭素は、また別のアルキル基との置換基を有することができる。そのような置換アルキル基の例は、メチル基、エチル基およびプロピル基である。具体例を挙げると、有機基は、例えば、-CH(CH)CHCH基もしくは-CHCH(CH)CH基であってよいが、これらはどちらもメチル置換基を有するプロピル基である。
上記の様々な置換アルキル基の例から明らかなように、所定の実施形態では、アルキル基上の置換基(例えば、ヒドロキシ基もしくはカルボキシ基)は、アルキル基の末端炭素原子に結合できるが、ここで末端の炭素基は、α-グルカンエーテル化合物中のグルコースモノマー単位にエーテル結合している末端の反対側にある。この末端置換基の例は、ヒドロキシプロピル基-CHCHCHOHである。または、置換基は、アルキル基の内部炭素原子上にあってもよい。内部置換基の1つの例は、ヒドロキシプロピル基-CHCH(OH)CHである。アルキル基は1つ以上の置換基を有することができ、それらは同一(例えば、2つのヒドロキシル基[ジヒドロキシ])であっても、異なって(例えば、ヒドロキシル基およびカルボキシル基)いてもよい。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、本明細書に開示したα-グルカンエーテル化合物は、1つのタイプの有機基を含有できる。そのような化合物の例は、有機基としてカルボキシアルキル基を含有する(一般的に言えば、カルボキシアルキルα-グルカン)。そのような化合物の特異的な非限定的例は、カルボキシメチルα-グルカンである。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、本明細書に開示したα-グルカンエーテル化合物は、2つ以上の異なるタイプの有機基を含有できる。そのような化合物の例は、(i)有機基としての2つの異なるアルキル基、(ii)有機基としてのアルキル基とヒドロキシアルキル基(一般的に言えば、アルキルヒドロキシアルキルα-グルカン)、(iii)有機基としてのアルキル基およびカルボキシアルキル基(一般的に言えば、アルキルカルボキシα-グルカン)、(iv)有機基としてのヒドロキシアルキル基およびカルボキシアルキル基(一般的に言えば、ヒドロキシアルキルカルボキシアルキルα-グルカン)、(v)有機基としての2つの異なるヒドロキシアルキル基または(vi)有機基としての2つの異なるカルボキシアルキル基を含有する。そのような化合物の特定の非限定的例としては、エチルヒドロキシエチルα-グルカン、ヒドロキシアルキルメチルα-グルカン、カルボキシメチルヒドロキシエチルα-グルカンおよびカルボキシメチルヒドロキシプロピルα-グルカンが挙げられる。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、本明細書の有機基は、または正荷電有機基であってよい。上記で定義したように、正荷電有機基は、また別の原子もしくは官能基で置換された1個以上の水素を有する1個以上の炭素の鎖であって、1つ以上の置換が正荷電基とである炭素の鎖を含む。
正荷電基は、例えば、置換アンモニウム基であってよい。置換アンモニウム基の例は、第1級、第2級、第3級および第4級アンモニウム基である。構造Iは、構造IのR、RおよびRの組成に依存して、第1級、第2級、第3級および第4級アンモニウム基を表す。構造IのR2、およびRのそれぞれは、独立して、水素原子、またはアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アラルキル基もしくはアルカリル基を表す。または、R、RおよびRのそれぞれは、独立して水素原子もしくはアルキル基を表すことができる。アルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノ二ル基もしくはデシル基であってよい。R、RおよびRの2つもしくは3つがアルキル基の場合、それらは同一もしくは異なるアルキル基であってよい。
本明細書の「第1級アンモニウムα-グルカンエーテル化合物」は、アンモニウム基を有する正荷電有機基を含む可能性がある。この例では、正荷電有機基は、R、RおよびRのそれぞれが水素原子である構造Iを含む。そのような正荷電有機基の非限定的な例は、R、RおよびRのそれぞれが水素原子である構造IIによって示される。第1級アンモニウムα-グルカンエーテル化合物の1つの例は、要するに、アンモニウムα-グルカンエーテルと表すことができる。上記命名法で「第1級」が意味する第1のメンバー(すなわち、R)が、α-グルカンのグルコースモノマーにエーテル結合している正荷電有機基の1個以上の炭素の鎖であることは理解されよう。
本明細書の「第2級アンモニウムα-グルカンエーテル化合物」は、例えば、モノアルキルアンモニウム基を有する正荷電有機基を含む可能性がある。この例では、正荷電有機基は、RおよびRのそれぞれが水素原子であり、Rがアルキル基である構造Iを含む。そのような正荷電有機基の非限定的な例は、RおよびRのそれぞれが水素原子であり、Rがアルキル基である構造IIによって表される。第2級アンモニウムα-グルカンエーテル化合物の例は、本明細書では、要するに、モノアルキルアンモニウムα-グルカンエーテル(例えば、モノメチル-、モノエチル-、モノプロピル-、モノブチル-、モノペンチル-、モノヘキシル-、モノヘプチル-、モノオクチル-、モノノニル-またはモノデシル-アンモニウムα-グルカンエーテル)と表すことができる。上記命名法で「第2級」が意味する第2のメンバー(すなわち、R)が、α-グルカンのグルコースモノマーにエーテル結合している正荷電有機基の1個以上の炭素の鎖であることは理解されよう。
本明細書の「第3級アンモニウムα-グルカンエーテル化合物」は、例えば、ジアルキルアンモニウム基を有する正荷電有機基を含む可能性がある。この例では、正荷電有機基は、Rが水素原子であり、RおよびRのそれぞれがアルキル基である構造Iを含む。そのような正荷電有機基の非限定的な例は、Rが水素原子であり、RおよびRのそれぞれがアルキル基である構造IIによって表される。第3級アンモニウムα-グルカンエーテル化合物の例は、要するに、ジアルキルアンモニウムα-グルカンエーテル(例えば、ジメチル-、ジエチル-、ジプロピル-、ジブチル-、ジペンチル-、ジヘキシル-、ジヘプチル-、ジクチル-、ジノニル-もしくはジデシル-アンモニウムα-グルカンエーテル)と表すことができる。上記命名法で「第3級」が意味する第3のメンバー(すなわち、R)が、α-グルカンのグルコースモノマーにエーテル結合している正荷電有機基の1個以上の炭素の鎖であることは理解されよう。
本明細書の「第4級アンモニウムα-グルカンエーテル化合物」は、例えば、トリアルキルアンモニウム基を有する正荷電有機基を含む可能性がある。この例では、正荷電有機基は、R、RおよびRのそれぞれがアルキル基である構造Iを含む。そのような正荷電有機基の非限定的な例は、R、RおよびRのそれぞれがアルキル基である構造IIによって表される。第4級アンモニウムα-グルカンエーテル化合物の例は、要するに、トリアルキルアンモニウムα-グルカンエーテル(例えば、トリメチル-、トリエチル-、トリプロピル-、トリブチル-、トリペンチル-、トリヘキシル-、トリヘプチル-、トリオクチル-、トリノニル-もしくはトリデシル-アンモニウムα-グルカンエーテル)と表すことができる。上記命名法で「第4級」が意味する第4のメンバー(すなわち、R)が、α-グルカンのグルコースモノマーにエーテル結合している正荷電有機基の1個以上の炭素の鎖であることは理解されよう。
本明細書の正荷電基として機能できる置換アンモニウム基の追加の非限定的な例は、R、RおよびRのそれぞれが独立して、水素原子;例えばメチル基、エチル基もしくはプロピル基などのアルキル基;例えばフェニル基もしくはナフチル基などのアリール基;例えばベンジル基などのアラルキル基;アリカリル基;またはシクロアルキル基である構造Iで表される。R、RおよびRのそれぞれは、例えば、アミノ基もしくはヒドロキシル基をさらに含む可能性がある。
構造Iによって表される置換アンモニウム基中の窒素原子は、正荷電有機基に含まれる1個以上の炭素の鎖に結合させられる。この1個以上の炭素の鎖(「炭素鎖」)は、α-グルカンのグルコースモノマーにエーテル結合しており、置換アンモニウム基の窒素原子との置換に加えて1つ以上の置換基を有する可能性がある。炭素鎖内には、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10個の炭素が存在する可能性がある。具体例を挙げると、構造IIの炭素鎖は、長さが3個の炭素原子である。
正荷電有機基との置換に加えて置換を有していない正荷電有機基の炭素鎖の例としては、-CH-、-CHCH-、-CHCHCH-、-CHCHCHCH-および-CHCHCHCHCH-が挙げられる。これらの例のそれぞれにおいては、鎖の最初の炭素原子はα-グルカンのグルコースモノマーにエーテル結合しており、鎖の最後の炭素原子は正荷電基に結合している。正荷電基が置換アンモニウム基である場合、これらの例のそれぞれにおける鎖の最後の炭素原子は、構造I中のCによって表される。
正荷電有機基の炭素鎖が、正荷電基との置換に加えて1つの置換を有する場合、そのような追加の置換は、1つ以上のヒドロキシル基、酸素原子(これにより、アルデヒド基もしくはケトン基を形成する)、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)および/または追加の正荷電基との置換であってよい。正荷電基は、典型的には、炭素鎖の末端炭素原子に結合させられる。
ヒドロキシル基との1つ以上の置換を有する正荷電有機基の炭素鎖の例としては、ヒドロキシアルキル(例えば、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチル)基およびジヒドロキシアルキル(例えば、ジヒドロキシエチル、ジヒドロキシプロピル、ジヒドロキシブチル、ジヒドロキシペンチル)基が挙げられる。ヒドロキシアルキルおよびジヒドロキシアルキル(ジオール)炭素鎖の例としては、-CH(OH)-、-CH(OH)CH、-C(OH)CH-、-CHCH(OH)CH-、-CH(OH)CHCH-、-CH(OH)CH(OH)CH-、-CHCHCH(OH)CH-、-CHCH(OH)CHCH-、-CH(OH)CHCHCH-、-CHCH(OH)CH(OH)CH-、-CH(OH)CH(OH)CHCHおよび-CH(OH)CHCH(OH)CH-が挙げられる。これらの例のそれぞれにおいては、鎖の最初の炭素原子は本α-グルカンのグルコースモノマーにエーテル結合しており、鎖の最後の炭素原子が正荷電基に結合している。正荷電基が置換アンモニウム基である場合、これらの例のそれぞれにおける鎖の最後の炭素原子は、構造I中のCによって表される。
アルキル基との1つ以上の置換を有する正荷電有機基の炭素鎖の例としては、1つ以上の置換基であるメチル基、エチル基および/またはプロピル基を有する鎖が挙げられる。メチルアルキル基の例としては、-CH(CH)CHCH-および-CHCH(CH)CH-が挙げられ、これらはどちらもメチル置換を有するプロピル基である。これらの例のそれぞれにおいては、鎖の最初の炭素原子は本α-グルカンのグルコースモノマーにエーテル結合しており、鎖の最後の炭素原子は正荷電基に結合している。正荷電基が置換アンモニウム基である場合、これらの例のそれぞれにおける鎖の最後の炭素原子は、構造I中のCによって表される。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、本明細書のα-グルカンエーテル化合物は、1つのタイプの正荷電有機基を含有できる。例えば、α-グルカンのグルコースモノマーにエーテル結合している1つ以上の正荷電有機基は、トリメチルアンモニウムヒドロキシプロピル基(構造II)であってよい。または、本明細書に開示したα-グルカンエーテル化合物は、2つ以上の異なるタイプの正荷電有機基を含有できる。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、本明細書のα-グルカンエーテル化合物は、例えば、少なくとも1つの非イオン性有機基および少なくとも1つのアニオン性基を含むことができる。また別の例として、本明細書のα-グルカンエーテル化合物は、少なくとも1つの非イオン性有機基および少なくとも1つの正荷電有機基を含むことができる。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、α-グルカンエーテル化合物は、本明細書に開示した本α-グルカンオリゴマー/ポリマーのいずれかに由来してよい。例えば、α-グルカンエーテル化合物は、本明細書に開示したエーテル化反応を使用して本α-グルカンオリゴマー/ポリマーをエーテル誘導体化する工程によって生成できる。
開示された本開示の所定の実施形態では、α-グルカンエーテル化合物を含む組成物は、少なくとも約10cPの粘度を有する親水コロイドもしくは水溶液であってよい。または、そのような親水コロイドもしくは水溶液は、例えば、少なくとも約100、250、500、750、1,000、1,250、1,500、1,750、2,000、2,250、2,500、3,000、3,500もしくは4,000cP(または100~4,000cPの間の任意の数値)の粘度を有する。
粘度は、約3℃~約110℃(または3~110℃の間のいずれかの整数)の任意の温度で親水コロイドもしくは水溶液を用いて測定できる。または、粘度は4℃~30℃、または約20℃~25℃の温度で測定できる。粘度は、大気圧(約760トル)もしくは他の任意の相互より高いもしくは低い圧力で測定できる。
本明細書に開示した親水コロイドもしくは水溶液の粘度は、粘度計もしくは流動計を使用して、または当分野において公知の任意の他の手段を使用して測定できる。当業者であれば、粘度計もしくは流動計を使用すると剪断減粘性挙動もしくは剪断増粘性挙動を示す本開示の親水コロイドもしくは水溶液(すなわち、流動条件に伴って変動する粘度を備える流体)の粘度を測定できることを理解できるであろう。そのような実施形態の粘度は、例えば、約10~1,000rpm(毎分回転数)(もしくは10~1,000rpmの間の任意の整数)の回転剪断速度で測定できる。または、粘度は、約10、60、150、250もしくは600rpmの回転剪断速度で測定できる。
本明細書に開示した親水コロイドもしくは水溶液のpHは、約2.0~約12.0の間であってよい。または、pHは、約2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10.0、11.0、12.0;もしくは5.0~約12.0の間;または約4.0~8.0の間;または約5.0~8.0の間であってよい。
例えば親水コロイドもしくは水溶液などの本明細書の水性組成物は、少なくとも約20重量%の水を有する溶媒を含むことができる。他の実施形態では、溶媒は、例えば、少なくとも約30、40、50、60、70、80、90もしくは100重量%(または20~100重量%の間のいずれかの整数)の水である。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、本明細書に開示したα-グルカンエーテル化合物は、例えば、親水コロイドもしくは水溶液中で少なくとも約0.01%、0.05%、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、1.2%、1.4%、1.6%、1.8%、2.0%、2.5%、3.0%、3.5%、4.0%、4.5%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%もしくは30%の重量パーセンテージ(重量%)で存在することができる。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、本明細書の親水コロイドもしくは水溶液は、1種以上のα-グルカンエーテル化合物に加えて他の成分を含むことができる。例えば、親水コロイドもしくは水溶液は、1種以上の塩、例えば、ナトリウム塩(例えば、NaCl、NaSO)を含むことができる。塩の他の非限定的例には、(i)アルミニウム、アンモニウム、バリウム、カルシウム、クロム(IIもしくはIII)、銅(IもしくはII)、鉄(IIもしくはIII)、水素、鉛(II)、リチウム、マグネシウム、マンガン(IIもしくはIII)、水銀(IもしくはII)、カリウム、銀、ストロンチウムナトリウム、スズ(IIもしくはIV)または亜鉛カチオンおよび(ii)酢酸塩、ホウ酸塩、臭素酸塩、臭化物、炭酸塩、塩素酸塩、塩化物、亜塩素酸塩、クロム酸塩、シアナミド、シアン化物、重クロム酸、二水素リン酸塩、フェリシアン化物、フェロシアン化第二鉄、フッ化物、炭酸水素塩、リン酸水素塩、硫酸水素塩、硫化水素、亜硫酸水素、水素化物、水酸化物、次亜塩素酸塩、ヨウ素酸塩、ヨウ化物、硝酸塩、窒化物、亜硝酸塩、シュウ酸塩、酸化物、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、過酸化物、リン酸塩、リン化物、亜リン酸塩、ケイ酸塩、スズ酸塩、亜スズ酸塩、硫酸塩、硫化物、亜硫酸塩、酒石酸塩もしくはチオシアン酸塩アニオンが含まれる。したがって、例えば、上記の(i)からのカチオンおよび上記の(ii)からのアニオンを有する任意の塩は、親水コロイドもしくは水溶液中にあってよい。塩は、本明細書の親水コロイドもしくは水溶液中に、例えば、約0.01重量%~約10.00重量%(もしくは0.01重量%~10.00重量%の間の任意の100分の1増分)で存在してよい。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、当業者であれば、所定の実施形態では、α-グルカンエーテル化合物が親水コロイドもしくは水溶液中でアニオン性形態にあってよいことは理解されるであろう。例としては、カルボキシル基で置換されたアルキル基を含む有機基を有するそれらのα-グルカンエーテル化合物を挙げることができる。カルボキシアルキルα-グルカンエーテル化合物中のカルボキシル(COOH)基は、水性条件においてカルボキシレート(COO)基に変換させることができる。そのようなアニオン性基は、塩のカチオン、例えば、上記(i)で挙げたいずれか(例えば、カリウム、ナトリウムもしくはリチウムカチオン)と相互作用できる。したがって、α-グルカンエーテル化合物は、例えば、ナトリウムカルボキシアルキルα-グルカンエーテル(例えば、ナトリウムカルボキシアルキルα-グルカン)、カリウムカルボキシアルキルα-グルカンエーテル(例えば、カリウムカルボキシアルキルα-グルカン)もしくはリチウムカルボキシアルキルα-グルカンエーテル(例えば、リチウムカルボキシメチルα-グルカン)であってよい。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、本明細書のα-グルカンエーテル化合物を含む組成物は、非水性(例えば、乾燥組成物)であってよい。そのような実施形態の例には、粉末、顆粒、マイクロカプセル、フレークまたは粒状物質の任意の他の形態が含まれる。他の例としては、例えば、ペレット、バー、カーネル、ビーズ、タブレット、スティックもしくは他の凝集体などのより大きな組成物が挙げられる。本明細書の非水性もしくは無水組成物は、典型的にはその中に含まれた3、2、1、0.5もしくは0.1重量%未満の水を有する。
所定の実施形態では、α-グルカンエーテル化合物は、当分野において公知の任意の手段を使用して架橋されてよい。そのような架橋は、ホウ酸塩架橋であってよいが、ここでホウ酸塩はホウ素含有化合物(例えば、ホウ酸、ホウ砂、四ホウ酸塩、五ホウ酸塩、例えばPOLYBOR(登録商標)などのポリマー化合物、ホウ酸のポリマー化合物、アルカリホウ酸塩)由来である。または、架橋は、例えばチタンもしくはジルコニウムなどの多価金属を用いて提供できる。チタン架橋は、例えば、乳酸アンモニウムチタン、トリエタノールアミンチタン、アセチルアセトナトチタンおよびチタンのポリヒドロキシ錯体などのIVチタン含有化合物を使用して提供できる。ジルコニウム架橋は、例えば、乳酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、アセチルアセトナトジルコニウム、トリエタノールアミンジルコニウム、乳酸ジイソプロピルアミンジルコニウムおよびジルコニウムのポリヒドロキシ錯体などのジルコニウムIV含有化合物を使用して提供できる。さらにまたは、架橋は、全てが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4462917号明細書、同第4464270号明細書、同第4477360号明細書および同第4799550号明細書に記載された任意の架橋剤を用いて提供できる。架橋剤(例えば、ホウ酸塩)は、例えば、約0.2重量%~20重量%、または約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15もしくは20重量%の濃度で本明細書の水性組成物中に存在していてよい。
架橋している本明細書に開示したα-グルカンエーテル化合物は、典型的には、水溶液中でその非架橋結合対応物と比較してより高い粘度を有すると考えられる。さらに、架橋α-グルカンエーテル化合物は、その非架橋対応物と比較して増加した剪断増粘性挙動を有する可能性があると考えられる。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、本明細書の組成物(織物ケア、洗濯ケア、パーソナルケアなど)は、任意選択的に1種以上の活性酵素を含有していてよい。好適な酵素の非限定的例としては、プロテアーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、脂肪分解酵素(例えば、金属脂肪分解酵素)、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ(例えば、アリールエステラーゼ、ポリエステラーゼ)、ペルヒドロラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ペクチン酸リアーゼ、マンナナーゼ、ケラチナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ(例えば、コリンオキシダーゼ)、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、メラナーゼ、β-グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、メタロプロテイナーゼ、アマドリアーゼ、グルコアミラーゼ、アラビノフラノシダーゼ、フィターゼ、イソメラーゼ、トランスフェラーゼおよびアミラーゼが挙げられる。酵素が含まれる場合、酵素は、例えば、(例えば、純粋酵素タンパク質として計算して)約0.0001~0.1重量%(例えば、0.01~0.03重量%)の活性酵素で本明細書の組成物中に含まれてよい。
本明細書のセルラーゼは、エンドセルラーゼ活性(EC3.2.1.4)、エキソセルラーゼ活性(EC3.2.1.91)もしくはセロビアーゼ活性(EC3.2.1.21)を有する可能性がある。本明細書のセルラーゼは、セルラーゼ活性を維持するための好適な条件下で活性を有する「活性セルラーゼ」である;そのような好適な条件を決定することは、当分野の技術の範囲内に含まれる。セルロースを分解できることに加えて、所定の実施形態におけるセルラーゼは、さらにセルロースエーテル誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースを分解することもできる。セルラーゼに対して安定性ではないと予想されるセルロースエーテル誘導体の例は、米国特許第7012053号明細書、同第7056880号明細書、同第6579840号明細書、同第7534759号明細書および同第7576048号明細書に開示されている。
本明細書のセルラーゼは、例えば細菌もしくは真菌などの任意の微生物起源由来であってよい。化学修飾されたセルラーゼもしくはタンパク質工学により作成された突然変異体セルラーゼが含まれる。好適なセルラーゼには、バチルス(Bacillus)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、ストレプトミセス(Streptomyces)属、トリコデルマ(Trichoderma)属、フミコラ(Humicola)属、フザリウム(Fusarium)属、チエラビア(Thielavia)属およびアクレモニウム(Acremonium)属が含まれるが、それらに限定されない。他の例として、セルラーゼは、フミコラ・インソレンス(Humicola insolens)、ミセリオフソラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)もしくはフザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)に由来してよい;これらや他のセルラーゼは、参照により本明細書に全部が組み込まれる米国特許第4435307号明細書、同第5648263号明細書、同第5691178号明細書、同第5776757号明細書および同第7604974号明細書に開示されている。典型的なトリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)セルラーゼは、それらの全部が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4689297号明細書、同第5814501号明細書、同第5324649号明細書および国際公開第92/06221号パンフレットならびに同第92/06165号パンフレットに開示されている。典型的なバチルス(Bacillus)属セルラーゼは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6562612号明細書に開示されている。例えば上記のいずれかなどのセルラーゼは、好ましくはN末端シグナルペプチドが欠如する成熟形にある。本明細書において有用な市販で入手できるセルラーゼにはCELLUZYME(登録商標)およびCAREZYME(登録商標)(Novozymes A/S);CLAZINASE(登録商標)およびPURADAX(登録商標)HA(DuPont Industrial Biosciences)ならびにKAC-500(B)(登録商標)(花王株式会社)が含まれる。
または、本明細書のセルラーゼは、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4435307号明細書、同第5776757号明細書および同第7604974号明細書に記載された、当分野において公知の任意の手段によって生成できる。例えば、セルラーゼは、異種発現系内、例えば微生物もしくは心筋異種発現系内などで組換え的に生成できる。異種発現系の例としては、細菌(例えば、大腸菌(E.coli)、バチルス(Bacillus)種)系および真核細胞系が含まれる。真核細胞系は、酵母(例えば、ピチア(Pichia)種、サッカロミセス(Saccharomyces種)または真菌(例えば、トリコデルマ(Trichoderma)種、例えば、T.リーゼイ(reesei)、アスペルギルス(Aspergillus)種、例えばA.ニガー(niger))発現系を使用できる。
1つ以上のセルラーゼは、本明細書に開示した組成物を調製する場合に1つの成分として直接的に加えることができる。または、1つ以上のセルラーゼは、本明細書に開示した組成物中に間接的に(意図せずに)提供される可能性がある。例えば、セルラーゼは、組成物を調製するために使用される非セルラーゼ酵素調製物中に存在することによって本明細書の組成物中に提供する可能性がある。その中にセルラーゼが間接的に提供されている組成物中のセルラーゼは、例えば、約0.1~10ppb(例えば、1ppm未満)で存在する可能性がある。セルロースエーテル化合物の代わりにポリα-1,3-1,6-グルカンエーテル化合物を使用することによって、本明細書の組成物の企図された利点は、グルカンエーテルの所望の効果がその背景のセルラーゼ活性によって無効化されるという懸念を持たずに、背景のセルラーゼ活性を有する可能性がある非セルラーゼ酵素調製物を使用できることにある。
所定の実施形態におけるセルラーゼは、熱安定性であってよい。セルラーゼ熱安定性とは、ある時間(例えば、約30~60分間)にわたり、高温(例えば、約60~70℃)に曝露させた後も酵素がその活性を保持する能力を意味する。セルラーゼの熱安定性は、その時間中に規定条件下でセルラーゼ活性の半分が失われる分間、時間もしくは日数で与えられるその半減期(t1/2)によって測定できる。
所定の実施形態におけるセルラーゼは、広範囲のpH値(例えば、約7.0~約11.0などの中性もしくはアルカリ性pH)まで安定性である可能性がある。そのような酵素は、そのようなpH条件下で規定時間(例えば、少なくとも約15分間、30分間もしくは1時間)にわたり安定性を保持できる。
本組成物中には、少なくとも1つ、2つもしくはそれ以上のセルラーゼを含むことができる。本明細書の組成物中のセルラーゼの総量は、典型的には、組成物中のセルラーゼを使用するために好適な量(「有効量」)である。例えば、セルロース含有織物の感触および/または外観を改善するために意図された組成物中のセルラーゼの有効量は、織物の感触の測定可能な改善(例えば、織物の滑らかさおよび/または外観を改善する、織物の外観の鮮明度を低下させる傾向を示す毛玉やフィブリルを取り除く)を作り出す量である。また別の例として、本明細書の織物ストーンウォッシュ加工組成物中のセルラーゼの有効量は、所望の(例えば、縫目内および織物はぎ布上のすり切れて色褪せた外観を作り出すための)効果を提供するであろう量である。本明細書の組成物中のセルラーゼの量は、例えばさらにその中で組成物が使用される加工パラメーター(例えば、装置、温度、時間など)およびセルラーゼ活性に左右される可能性がある。その中で織物が処理される水性組成物中のセルラーゼの有効濃度は、当業者であれば容易に決定できる。織物ケア加工では、セルラーゼは、その中で織物が処理される水性組成物(例えば、洗浄液)中に、最少約0.01~0.1ppmの全セルラーゼタンパク質、または約0.1~10ppb(例えば、1ppm未満)の全セルラーゼタンパク質から最大約100、200、500、1,000、2,000、3,000、4,000もしくは5,000ppmの全セルラーゼタンパク質の濃度で存在してよい。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンエーテル(本α-グルカンオリゴマー/ポリマーに由来する)は、セルラーゼによって分解されることにほとんどもしくは完全に安定性(耐性)である。例えば、1つ以上のセルラーゼによる本α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/またはα-グルカンエーテル化合物の分解率(%)は、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%もしくは1%未満である、または0%である。そのような分解率(%)は、例えば、ある期間(例えば、約24時間)にわたるセルラーゼを用いた処理の前後のポリマーの分子量を比較することによって決定できる。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、本開示の所定の実施形態における親水コロイドおよび水溶液は、剪断減粘性挙動もしくは剪断増粘性挙動のいずれかを有すると考えられる。剪断減粘性挙動は、剪断速度の上昇につれた親水コロイドもしくは水溶液の粘度の低下として観察され、他方剪断増粘性挙動は、剪断速度の上昇につれた親水コロイドもしくは水溶液の粘度の増加として観察される。本明細書の水溶液の剪断減粘性挙動もしくは剪断増粘性挙動の修飾は、水性組成物へのα-グルカンエーテルの混合に起因する可能性がある。したがって、その流動学的プロファイルを修飾する(すなわち、水性液、水溶液または混合物の流動特性を修飾する)ためには、水性組成物に1種以上のα-グルカンエーテル化合物を加えることができる。さらに、その粘度を修飾するためには、水性組成物に1種以上のα-グルカンエーテル化合物を加えることができる。
親水コロイドおよび水溶液の流動学的特性は、回転剪断速度を(例えば、約10rpmから約250rpmへ)増加させながら粘度を測定することによって観察できる。例えば、親水コロイドもしくは水溶液の剪断減粘性挙動は、回転剪断速度が約10rpmから60rpmへ、10rpmから150rpmへ、10rpmから250rpmへ、60rpmから150rpmへ、60rpmから250rpmもしくは150rpmから250rpmへ増加するにつれて、粘度における少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%もしくは95%(または5%~95%の間の任意の整数)の粘度(cP)の低下として観察できる。また別の例として、本明細書に開示した親水コロイドもしくは水溶液の剪断増粘性挙動は、回転剪断速度が約10rpmから60rpmへ、10rpmから150rpmへ、10rpmから250rpmへ、60rpmから150rpmへ、60rpmから250rpmもしくは150rpmから250rpmへ増加するにつれて、粘度における少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、125%、150%、175%もしくは200%(または5%~200%の間の任意の整数)の粘度(cP)の増加として観察できる。
本明細書に開示した親水コロイドもしくは水溶液は、布地ケア製品、洗濯ケア製品、パーソナルケア製品、医薬製品もしくは工業用製品の形態にあってよい、および/またはそれらの中に含まれていてよい。本α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンエーテル化合物は、これらの製品のそれぞれにおける増粘剤および/または分散剤として使用できる。そのような増粘剤は、所望であれば、その開示が参照により本明細書に全体として組み込まれる米国特許第8541041号明細書に開示されている増粘剤などの1種以上の他のタイプの増粘剤と結び付けて使用されてよい。
本明細書の家庭用および/または工業製品は、例えば、ドライウォールテープ接合化合物;モルタル;グラウト;セメントプラスター;スプレープラスター;セメントスタッコ;接着剤;ペースト;壁/天井結着剤;テープキャスティング用、押出成形用、射出成形用および陶磁器用の結合剤および加工助剤;殺虫剤用、除草剤用および肥料用のスプレー接着剤および懸濁化/分散助剤;織物柔軟剤および洗濯用洗剤などの織物ケア剤;硬質表面洗浄剤;空気清浄剤;ポリマーエマルジョン;ゲル剤、例えば水性ゲル;界面活性剤溶液;塗料、例えば水性塗料;保護コーティング;接着剤;シーラントおよびコーキング剤;インク類、例えば水性インク;金属工作液;または電気めっき、リン酸塩処理、亜鉛めっきおよび/または一般金属洗浄作業において使用されるエマルジョンベースの金属洗浄液;油圧液(例えば、坑内作業におけるフラッキング(水圧破砕)のために使用される油圧液);および水性鉱石スラリーの形態にあってよい。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、本明細書に開示した組成物は、織物ケア組成物の形態にあってよい。本明細書の織物ケア組成物は、手洗い、洗濯機洗浄および/または他の目的、例えば織物の浸漬および/または前処理などの他の目的のために使用できる。織物ケア組成物は、例えば、洗濯用洗剤;織物コンディショナー、任意の洗濯用製品、リンス用製品もしくは乾燥機添加製品;単位用量もしくはスプレーの形態を取ることができる。液体形にある織物ケア組成物は、本明細書に開示した水性組成物の形態にあってよい。他の態様では、織物ケア組成物は、乾燥形、例えば顆粒状洗剤もしくは乾燥機添加用織物柔軟剤シートなどの乾燥形であってよい。本明細書の織物ケア組成物の他の非限定的例には;顆粒状もしくは粉末状の万能もしくは強力洗浄剤;液体形、ジェル形もしくはペースト形の万能もしくは強力洗浄剤;液体もしくはドライの細(例えば、繊細)繊維用洗剤;例えば漂白用添加物、「ステイン・スティック」もしくは前処理剤などのクリーニング補助剤;基質積載製品、例えばドライワイプもしくはウェットワイプ、パッドもしくはスポンジ;スプレー剤およびミスト剤が含まれる。
本明細書の洗剤組成物は、例えば、粉末、顆粒、ペースト、バー、単位用量もしくは液体などの任意の有用な形態にあってよい。液体洗剤は、典型的には、約70重量%までの水および0重量%~約30重量%の有機溶媒を含有する水性であってよい。液体洗剤は、さらにまた水を約30重量%しか含有していないコンパクトジェルの形態にあってよい。
本明細書の洗剤組成物は、1種以上の界面活性剤を含み、このとき界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、両性イオン性界面活性剤、半極性非イオン性界面活性剤およびそれらの混合物から選択される。一部の実施形態では、界面活性剤は、クリーニング組成物の約0.1重量%~約60重量%の濃度で存在するが、また別の実施形態では濃度は約1重量%~約50重量%であり、さらにまた別の実施形態では、濃度は約5重量%~約40重量%である。洗剤は、通常は0重量%~約50重量%のアニオン性界面活性剤、例えば直鎖状アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)、α-オレフィンスルホン酸塩(AOS)、アルキル硫酸塩(高級アルコール硫酸エステル塩)(AS)、アルコールエトキシサルフェート(AEOSもしくはAES)、第2級アルカンスルホネート(SAS)、α-スルホ脂肪酸メチルエステル、アルキル-もしくはアルケニルコハク酸または石鹸を含有するであろう。さらに、洗剤組成物は、任意選択的に、0重量%~約40重量%の非イオン性界面活性剤、例えば、(例えば、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第92/06154号パンフレットに記載されている)アルコールエトキシレート(AEOもしくはAE)、カルボキシル化アルコールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、アルキルポリグリコシド、アルキルジメチルアミンオキシド、エトキシル化脂肪酸モノエタノールアミン、脂肪酸モノエタノールアミドもしくはポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミドを含有することができる。
本明細書の洗剤組成物は、典型的には、1種以上の洗剤ビルダーもしくはビルダー系を含む。少なくとも1種のビルダーを組み込んでいる一部の実施形態では、クリーニング組成物は、本組成物の少なくとも約1重量%、約3重量%~約60重量%もしくはいっそう約5重量%~約40重量%のビルダーを含む。ビルダーには、アルカリ金属、ポリリン酸のアンモニウム塩およびアルカノールアンモニウム塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ土類およびアルカリ金属炭酸塩、アルミノケイ酸塩、ポリカルボキシレート化合物、エーテルヒドロキシポリカルボキシレート、マレイン酸無水物とエチレンもしくはビニルメチルエーテルとのコポリマー、1,3,5-トリヒドロキシベンゼン-2,4,6-トリスルホン酸およびカルボキシメチルオキシコハク酸、ポリ酢酸の様々なアルカリ金属、アンモニウムおよび置換アンモニウム塩、例えばエチレンジアミン四酢酸およびニトリロ三酢酸ならびにポリカルボキシレート、例えばメリット酸、コハク酸、クエン酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン1,3,5-トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸およびそれらの可溶塩が含まれるがそれらに限定されない。実際に、本開示の様々な実施形態では、任意の好適なビルダーを利用することが企図されている。洗剤ビルダーもしくは錯化剤の例としては、ゼオライト、二リン酸塩、三リン酸塩、ホスホン酸塩、クエン酸塩、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTMPA)、アルキルコハク酸およびアルケニルコハク酸、可溶性ケイ酸塩または層状ケイ酸塩(例えば、Hoechst製のSKS-6)が挙げられる。洗剤はまた、まだ構築されていない、すなわち、洗剤ビルダーを本質的に含んでいなくてもよい。
一部の実施形態では、ビルダーは、水溶性硬質イオン錯体(例えば、金属イオン封鎖ビルダー)、例えばクエン酸塩およびポリリン酸塩(例えば、トリポリリン酸ナトリウムおよびトリポリリン酸ナトリウム六水和物、トリポリリン酸カリウムならびに混合トリポリリン酸ナトリウムおよびカリウムなど)を形成する。任意の好適なビルダーは、当分野において公知のビルダーも含めて本開示において利用されることが企図されている(例えば、欧州特許第2100949号明細書を参照されたい)。
一部の実施形態では、本明細書で使用するためのビルダーには、リン酸塩ビルダーおよび非リン酸塩ビルダーが含まれる。一部の実施形態では、ビルダーはリン酸塩ビルダーである。一部の実施形態では、ビルダーは、非リン酸塩ビルダーである。存在する場合、ビルダーは、本組成物の0.1重量%~80重量%もしくは5重量%~60重量%または10重量%~50重量%の濃度で使用される。一部の実施形態では、本生成物は、リン酸塩ビルダーと非リン酸塩ビルダーとの混合物を含む。好適なリン酸塩ビルダーには、ナトリウム塩を含むこれらの化合物のアルカリ金属塩を含む、一リン酸塩、二リン酸塩、トリポリリン酸塩もしくオリゴマーポリリン酸塩が含まれる。一部の実施形態では、ビルダーは、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)であってよい。さらに、本組成物は、炭酸塩および/またはクエン酸塩、好ましくは本開示の中性pH組成物を達成するのに役立つクエン酸塩を含むことができる。他の好適な非リン酸塩ビルダーには、ポリカルボン酸ならびにそれらの部分もしくは完全中和塩のホモポリマーおよびコポリマー、モノマーポリカルボン酸およびヒドロキシカルボン酸およびそれらの塩が含まれる。一部の実施形態では、上記の化合物の塩には、アンモニウムおよび/またはアルカリ金属塩、すなわち、ナトリウム塩を含むリチウム、ナトリウムおよびカリウム塩が含まれる。好適なポリカルボン酸には、非環式、脂環式、複素環式および芳香族カルボン酸が含まれるが、このとき一部の実施形態では、それらはそれぞれの場合に相互から、一部の例では2個以下の炭素原子によって相互から分離できる少なくとも2つのカルボキシル基を含有することができる。
本明細書の洗剤組成物は、少なくとも1種のキレート剤を含むことができる。好適なキレート剤には、銅、鉄および/またはマンガンキレート剤およびそれらの混合物が含まれるがそれらに限定されない。少なくとも1種のキレート剤を使用する実施形態では、本開示のクリーニング組成物は、主題クリーニング組成物の約0.1重量%~約15重量%または約3.0重量%~約10重量%のキレート剤を含む。
本明細書の洗剤組成物は、少なくとも1種の沈着助剤を含むことができる。好適な沈着助剤には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリカルボキシレート、防汚ポリマー、例えばポリテレフタル酸、粘土、例えばカオリナイト、モンモリロナイト、アタパルジャイト、イライト、ベントナイト、ハロイサイトおよびそれらの混合物が含まれるがそれらに限定されない。
本明細書の洗剤組成物は、1種以上の染料移動阻害剤を含むことができる。好適なポリマー染料移動阻害剤には、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN-オキシドポリマー、N-ビニルピロリドンおよびN-ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドンおよびポリビニルイミダゾールのコポリマーまたはそれらの混合物が含まれるがそれらに限定されない。追加の染料移動阻害剤には、マンガンフタロシアニン、ペルオキシダーゼ、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN-オキシドポリマー、N-ビニルピロリドンおよびN-ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドンおよびポリビニルイミダゾールのコポリマーおよび/またはそれらの混合物が含まれる;そのキレート剤の例には、エチレンジアミン四酢酸(EDTA);ジエチレントリアミンペンタメチレンリン酸(DTPMP);ヒドロキシ-エタン二リン酸(HEDP);エチレンジアミンN,N’-ジコハク酸(EDDS);メチルグリシン二酢酸(MGDA);ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA);プロピレンジアミン四酢酸(PDTA);2-ヒドロキシピリジン-N-オキシド(HPNO);またはメチルグリシン二酢酸(MGDA);グルタミン酸N,N-二酢酸(N,N-ジカルボキシメチルグルタミン酸四ナトリウム塩)(GLDA);ニトリロ三酢酸(NTA);4,5-ジヒドロキシ-m-ベンゼンジスルホン酸;クエン酸およびそれらの任意の塩;N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、N-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸(EDTP)および単独または上記のいずれかと組み合わせて使用できるそれらの誘導体が含まれる。少なくとも1種の染料移動阻害剤が使用される実施形態では、本開示のクリーニング組成物は、本クリーニング組成物の約0.0001重量%~約10重量%、約0.01重量%~約5重量またはいっそう約0.1重量%~約3重量%を含んでいる。
本明細書の洗剤組成物は、ケイ酸塩を含むことができる。一部のそのような実施形態では、ケイ酸ナトリウム(例えば、二ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムおよび/または結晶性フィロケイ酸塩)が使用される。一部の実施形態では、ケイ酸塩は、約1%~約20%の濃度で存在する。一部の実施形態では、ケイ酸塩は、本組成物の約5重量%~約15重量%の濃度で存在する。
本明細書の洗剤組成物は、分散剤を含むことができる。好適な水溶性有機物質には、その中でポリカルボン酸が2個以下の炭素原子で相互から分離された少なくとも2つのカルボキシル基を含む、ホモポリマー酸もしくはコポリマー酸またはそれらの塩が含まれるがそれらに限定されない。
上記に開示した任意のセルラーゼは、本明細書に開示した洗剤組成物において使用するために企図されている。好適なセルラーゼには、フミコラ・インソレンス(Humicola insolens)セルラーゼ(例えば、米国特許第4435307号明細書を参照されたい)が含まれるがそれには限定されない。そのような使用のために企図された代表的なセルラーゼは、布地にとってカラーケア利点を有するセルラーゼである。カラーケア利点を提供するセルラーゼの例は、それらの全部が参照により本明細書に組み込まれる欧州特許第0495257号明細書、同第0531372号明細書、同第531315号明細書、国際公開第96/11262号パンフレット、同第96/29397号パンフレット、同第94/07998号パンフレット;同第98/12307号パンフレット;同第95/24471号パンフレット、同第98/08940号パンフレットおよび米国特許第5457046号明細書、同第5686593号明細書および同第5763254号明細書に開示されている。洗剤中で有用な市販で入手できるセルラーゼの例には、CELLUSOFT(登録商標)、CELLUCLEAN(登録商標)、CELLUZYME(登録商標)、およびCAREZYME(登録商標)(Novo Nordisk A/SおよびNovozymes A/S);CLAZINASE(登録商標)、PURADAX HA(登録商標)、およびREVITALENZ(商標)(DuPont Industrial Biosciences);BIOTOUCH(登録商標)(AB Enzymes);およびKAC-500(B)(商標)(花王株式会社)が含まれる。追加のセルラーゼは、例えば、米国特許第7595182号明細書、米国特許第8569033号明細書、米国特許第7138263号明細書、米国特許第3844890号明細書、米国特許第4435307号明細書、米国特許第4435307号明細書および英国特許第2095275号明細書の中で開示されている。
本明細書の洗剤組成物は、追加して、少なくとも1種のセルラーゼに加えて1種以上の他の酵素を含むことができる。酵素の例としては、任意の組み合わせでプロテアーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、脂肪分解酵素(例えば、金属脂肪分解酵素)、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ(例えば、アリールエステラーゼ、ポリエステラーゼ)、ペルヒドロラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ペクチン酸リアーゼ、マンナナーゼ、ケラチナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ(例えば、コリンオキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ)、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β-グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、メタロプロテイナーゼ、アマドリアーゼ、グルコアミラーゼ、α-アミラーゼ、β-アミラーゼ、ガラクトシダーゼ、ガラクタナーゼ、カタラーゼ、カラゲナーゼ、ヒアルロニダーゼ、ケラチナーゼ、ラクターゼ、リグニナーゼ、ペルオキシダーゼ、ホスファターゼ、ポリガラクツロナーゼ、プルラナーゼ、ラムノガラクトウロナーゼ、タンナーゼ、トランスグルタミナーゼ、キシログルカナーゼ、キシロシダーゼ、メタロプロテアーゼ、アラビノフラノシダーゼ、フィターゼ、イソメラーゼ、トランスフェラーゼおよび/またはアミラーゼが挙げられる。
一部の実施形態では、洗剤組成物は、それぞれが本組成物の約0.00001重量%~約10重量%の濃度にある1種以上の酵素および残余のクリーニング補助物質を含むことができる。一部の他の実施形態では、洗剤組成物は、さらに各酵素を本組成物の約0.0001重量%~約10重量%、約0.001重量%~約5重量%、約0.001重量%~約2重量%または約0.005重量%~約0.5重量%の酵素の濃度で含むことができる。
好適なプロテアーゼには、動物起源、植物起源または微生物起源のプロテアーゼが含まれる。一部の実施形態では、微生物プロテアーゼが使用される。一部の実施形態では、化学修飾もしくは遺伝子組換え突然変異体が含まれる。一部の実施形態では、プロテアーゼは、セリンプロテアーゼ、好ましくはアルカリ性微生物プロテアーゼもしくはトリプシン様プロテアーゼである。アルカリ性プロテアーゼの例としては、サブチリシン、特にバチルス属(Bacillus)由来のプロテアーゼ(例えば、サブチリシン、レンツス、アミロリケファシエンス、サブチリシンカールスバーグ、サブチリシン309、サブチリシン147およびサブチリシン168)が挙げられる。追加の例には、それらの全部が参照により本明細書に組み込まれる米国再発行特許第34606号明細書、米国特許第5,955,340号明細書、同第5,700,676号明細書、同第6,312,936号明細書および同第6,482,628号明細書に記載されたそれらの突然変異体プロテアーゼが含まれる。追加のプロテアーゼの例には、トリプシン(例えば、ブタもしくはウシ起源)および国際公開第89/06270号パンフレットに記載されたフザリウム(Fusarium)属プロテアーゼが含まれるがそれらに限定されない。一部の実施形態では、本開示にて使用される市販で入手可能な酵素には、MAXATASE(登録商標)、MAXACAL(商標)、MAXAPEM(商標)、OPTICLEAN(登録商標)、OPTIMASE(登録商標)、PROPERASE(登録商標)、PURAFECT(登録商標)、PURAFECT(登録商標)OXP、PURAMAX(商標)、EXCELLASE(商標)、PREFERENZ(商標)プロテアーゼ(例えば、P100、P110、P280)、EFFECTENZ(商標)プロテアーゼ(例えば、P1000、P1050、P2000)、EXCELLENZ(商標)プロテアーゼ(例えば、P1000)、ULTIMASE(登録商標)およびPURAFAST(商標)(Genencor);ALCALASE(登録商標)、SAVINASE(登録商標)、PRIMASE(登録商標)、DURAZYM(商標)、POLARZYME(登録商標)、OVOZYME(登録商標)、KANNASE(登録商標)、LIQUANASE(登録商標)、NEUTRASE(登録商標)、RELASE(登録商標)およびESPERASE(登録商標)(Novozymes);BLAP(商標)およびBLAP(商標)変異体(Henkel Kommanditgesellschaft auf Aktien,Duesseldorf,Germany)およびKAP(B.アルカロフィルス(alkalophilus)サブチリシン;花王株式会社、日本国東京)が含まれるがそれらに限定されない。様々なプロテアーゼは、国際公開第95/23221号パンフレット、同第92/21760号パンフレット、同第09/149200号パンフレット、同第09/149144号パンフレット、同第09/149145号パンフレット、同第11/072099号パンフレット、同第10/056640号パンフレット、同第10/056653号パンフレット、同第11/140364号パンフレット、同第12/151534号パンフレット、米国特許出願公開第2008/0090747号明細書および米国特許第5,801,039号明細書、同第5,340,735号明細書、同第5,500,364号明細書、同第5,855,625号明細書、米国特許第RE34,606号明細書、米国特許第5,955,340号明細書、同第5,700,676号明細書、同第6,312,936号明細書、同第6,482,628号明細書、同第8,530,219号明細書および様々な他の特許に記載されている。一部のまた別の実施形態では、国際公開第1999014341号パンフレット、同第1999033960号パンフレット、同第1999014342号パンフレット、同第1999034003号パンフレット、同第2007044993号パンフレット、同第2009058303号パンフレット、同第2009058661号パンフレットに記載された中性金属プロテアーゼを含むがそれらに限定されない中性金属プロテアーゼが本開示において使用される。典型的な金属プロテアーゼには、枯草菌(Bacillus subtilis)(例えば、国際公開第07/044993号パンフレットを参照されたい)中で発現する中性金属プロテアーゼの組換え形であるnprEおよびバチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)由来の精製中性金属プロテアーゼであるPMNが含まれる。
好適なマンナナーゼには、細菌もしくは真菌起源のマンナナーゼが含まれるがそれらには限定されない。一部の実施形態では、化学修飾もしくは遺伝子組換え突然変異体が含まれる。本開示において利用される様々なマンナナーゼは、公知である(例えば、それらの全部が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,566,114号明細書、同第602,842号明細書および同第6,440,991号明細書を参照されたい)。本開示において利用される市販で入手できるマンナーゼには、MANNASTAR(登録商標)、PURABRITE(商標)およびMANNAWAY(登録商標)が含まれるがそれらに限定されない。
好適なリパーゼには、細菌もしくは真菌起源のリパーゼが含まれる。化学修飾突然変異体、タンパク質分解修飾突然変異体もしくはタンパク質操作突然変異体が含まれる。有用なリパーゼの例には、フミコラ(Humicola)属(例えば、H.ラヌギノサ(lanuginosa)、欧州特許第258068号明細書および同第305216号明細書;H.インソレンス(insolens)、国際公開第96/13580パンフレット)、シュードモナス(Pseudomonas)属(例えば、P.アルカリゲネス(alcaligenes)もしくはP.シュードアルカリゲネス(pseudoalcaligenes)、欧州特許第218272号明細書;P.セパシア(cepacia)、欧州特許第331376号明細書;P.スツッツェリ(stutzeri)、英国特許第1372034号明細書;P.フルオレセンス(fluorescens)およびシュードモナス(Pseudomonas)種SD705菌株、国際公開第95/06720号パンフレットおよび同第96/27002号パンフレット;P.ウィスコンシネンシス(wisconsinensis)、国際公開第96/12012号パンフレット);ならびにバチルス(Bacillus)属(例えば、枯草菌(subtilis)、Dartois et al.、Biochemica et Biophysica Acta 1131:253-360;B.ステアロサーモフィリス(stearothermophilus)、特開昭64/744992号公報;B.パミルス(pumilus)、国際公開第91/16422号パンフレット)由来のリパーゼが含まれる。さらに、一部の実施形態では、ペニシリウム・カメンベルティイ(Penicillium camembertii)リパーゼ(Yamaguchi et al.,Gene 103:61-67[1991]を参照されたい)、ゲオトリクム・カンジドゥム(Geotricum candidum)リパーゼ(Schimada et al.,J.Biochem.,106:383-388[1989]を参照されたい)および例えばR.デレマール(delemar)リパーゼ(Hass et al.,Gene 109:117-113[1991]を参照されたい)、R.ニベウス(niveus)リパーゼ(Kugimiya et al.,Biosci.Biotech.Biochem.56:716-719[1992])およびR.オリゼ(oryzae)リパーゼなどの様々なリゾプス(Rhizopus)属リパーゼを含むがそれらに限定されない多数のクローン化リパーゼが利用される。本明細書で有用な追加のリパーゼとしては、例えば、国際公開第92/05249号パンフレット、同第94/01541号パンフレット、同第95/35381号パンフレット、同第96/00292号パンフレット、同第95/30744号パンフレット、同第94/25578号パンフレット、同第95/14783号パンフレット、同第95/22615号パンフレット、同第97/04079号パンフレット、同第97/07202号パンフレット、欧州特許第407225号明細書および同第260105号明細書に開示されたリパーゼが挙げられる。さらに、一部の実施形態では、例えばシュードモナス・メンドシナ(Pseudomonas mendocina)由来のクチナーゼ(例えば、国際公開第88/09367号パンフレットを参照されたい)およびフザリウム・ソラニ・ピシ(Fusarium solani pisi)由来のクチナーゼ(例えば、国際公開第90/09446号パンフレットを参照されたい)を含むがそれらに限定されないクチナーゼなどの他のタイプのリパーゼポリペプチド酵素が利用される。本明細書において有用な所定の市販で入手できるリパーゼ酵素の例には、M1 LIPASE(商標)、LUMA FAST(商標)およびLIPOMAX(商標)(Genencor);LIPEX(登録商標)、LIPOLASE(登録商標)およびLIPOLASE(登録商標)ULTRA(Novozymes);ならびにLIPASE P(商標)「Amano」(天野製薬株式会社、日本)が含まれる。
好適なポリエステラーゼには、例えば、国際公開第01/34899号パンフレット、同第01/14629号パンフレットおよび米国特許第6933140号明細書に開示されたポリエステラーゼが含まれる。
本明細書の洗剤組成物は、さらに家庭用および/または工業用布地/洗濯物上に存在する所定のバイオフィルムを除去/洗浄するために有効である2,6-β-D-フルクタンヒドロラーゼを含むことができる。
好適なアミラーゼには、細菌もしくは真菌起源のアミラーゼが含まれるがそれらには限定されない。一部の実施形態では、化学修飾もしくは遺伝子組換え突然変異体が含まれる。本開示において利用されるアミラーゼには、B.リケニホルミス(licheniformis)(例えば、英国特許第1296839号明細書を参照されたい)から得られるα-アミラーゼが含まれるがそれには限定されない。さらなる好適なアミラーゼとしては、国際公開第9510603号パンフレット、国際公開第9526397号パンフレット、同第9623874号パンフレット、同第9623873号パンフレット、同第9741213号パンフレット、同第9919467号パンフレット、同第0060060号パンフレット、同第0029560号パンフレット、同第9923211号パンフレット、同第9946399号パンフレット、同第0060058号パンフレット、同第0060059号パンフレット、同第9942567号パンフレット、同第0114532号パンフレット、同第02092797号パンフレット、同第0166712号パンフレット、同第0188107号パンフレット、同第0196537号パンフレット、同第0210355号パンフレット、同第9402597号パンフレット、同第0231124号パンフレット、同第9943793号パンフレット、同第9943794号パンフレット、同第2004113551号パンフレット、同第2005001064号パンフレット、同第2005003311号パンフレット、同第0164852号パンフレット、同第2006063594号パンフレット、同第2006066594号パンフレット、同第2006066596号パンフレット、同第2006012899号パンフレット、同第2008092919号パンフレット、同第2008000825号パンフレット、同第2005018336号パンフレット、同第2005066338号パンフレット、同第2009140504号パンフレット、同第2005019443号パンフレット、同第2010091221号パンフレット、同第2010088447号パンフレット、同第0134784号パンフレット、同第2006012902号パンフレット、同第2006031554号パンフレット、同第2006136161号パンフレット、同第2008101894号パンフレット、同第2010059413号パンフレット、同第2011098531号パンフレット、同第2011080352号パンフレット、同第2011080353号パンフレット、同第2011080354号パンフレット、同第2011082425号パンフレット、同第2011082429号パンフレット、同第2011076123号パンフレット、同第2011087836号パンフレット、同第2011076897号パンフレット、同第94183314号パンフレット、同第9535382号パンフレット、同第9909183号パンフレット、同第9826078号パンフレット、同第9902702号パンフレット、同第9743424号パンフレット、同第9929876号パンフレット、同第9100353号パンフレット、同第9605295号パンフレット、同第9630481号パンフレット、同第9710342号パンフレット、同第2008088493号パンフレット、同第2009149419号パンフレット、同第2009061381号パンフレット、同第2009100102号パンフレット、同第2010104675号パンフレット、同第2010117511号パンフレットおよび国際公開第2010115021号パンフレットに見いだされるアミラーゼが挙げられる。
好適なアミラーゼには、例えば、STAINZYME(登録商標)、STAINZYME PLUS(登録商標)、NATALASE(登録商標)、DURAMYL(登録商標)、TERMAMYL(登録商標)、TERMAMYL ULTRA(登録商標)、FUNGAMYL(登録商標)およびBAN(商標)(Novo Nordisk A/SおよびNovozymes A/S);RAPIDASE(登録商標)、POWERASE(登録商標)、PURASTAR(登録商標)およびPREFERENZ(商標)(DuPont Industrial Biosciences)などの市販で入手できるアミラーゼが含まれる。
本組成物中で使用するために企図される好適なペルオキシダーゼ/オキシダーゼには、植物起源、細菌起源もしくは真菌起源のものが含まれる。化学修飾突然変異体もしくはタンパク質操作突然変異体が含まれる。本明細書において有用なペルオキダーゼの例としては、コプリヌス(Coprinus)属(例えば、C.キネレウス(cinereus)、国際公開第93/24618号パンフレット、同第95/10602号パンフレットおよび同第98/15257号パンフレット)由来のペルオキシダーゼならびに国際公開第2005056782号パンフレット、同第2007106293号パンフレット、同第2008063400号パンフレット、同第2008106214号パンフレットおよび同第2008106215号パンフレットに記載されたものが挙げられる。本明細書で有用な市販で入手できるペルオキシダーゼには、例えば、GUARDZYME(商標)(Novo Nordisk A/SおよびNovozymes A/S)が含まれる。
一部の実施形態では、ペルオキシダーゼは、本開示の組成物中で過酸化水素もしくはその起源(例えば、過炭酸塩、過ホウ酸塩もしくは過硫酸塩)と組み合わせて使用される。一部の代替実施形態では、オキシダーゼは、酸素と組み合わせて使用される。どちらのタイプの酵素も「溶液漂白」(すなわち、織物が洗浄液中で一緒に洗浄された場合に染色織物から他の織物への布地染料の移動を防止すること)のために、好ましくは増強剤と一緒に使用される(例えば、国際公開第94/12621号パンフレットおよび同第95/01426号パンフレットを参照されたい)。好適なペルオキシダーゼ/オキシダーゼには、植物起源、細菌起源もしくは真菌起源のペルオキシダーゼ/オキシダーゼが含まれるがそれらに限定されない。一部の実施形態では、化学修飾もしくは遺伝子組換え突然変異体が含まれる。
本明細書の洗剤組成物中に含めることのできる酵素は、従来型の安定化剤、例えば、プロピレングリコールもしくはグリセロールなどのポリオール;糖もしくは糖アルコール;乳酸;ホウ酸もしくはホウ酸誘導体(例えば、芳香族ホウ酸エステル)を使用して安定化できる。
本明細書に記載の洗剤組成物は、約1重量%~約65重量%の、例えばゼオライト、二リン酸塩、三リン酸塩、ホスホン酸塩、クエン酸塩、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTMPA)、アルキルコハク酸およびアルケニルコハク酸、可溶性ケイ酸塩または層状ケイ酸塩(例えば、Hoechst製のSKS-6)などの洗剤ビルダーもしくは錯化剤を含有する可能性がある。洗剤はまた、まだ構築されていない、すなわち、洗剤ビルダーを本質的に含んでいない場合もある。
所定の実施形態における洗剤組成物は、本α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンエーテル化合物に加えて、1つ以上の他のタイプのポリマーを含んでいてよい。本明細書において有用なポリマーの他のタイプの例としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリカルボキシレート、例えば、ポリアクリレート、マレイン酸/アクリル酸コポリマーおよびラウリルメタクリレート/アクリル酸コポリマーが挙げられる。
本明細書の洗剤組成物は、漂白系を含有していてよい。例えば、漂白系は、H起源、例えば過酸形成漂白活性化剤、例えばテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)もしくはノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS)と結合することのできる、過ホウ酸塩もしくは過炭酸塩を含むことができる。または、漂白系は、ペルオキシ酸(例えば、アミド、イミドもしくはスルホンタイプのペルオキシ酸)を含んでいてよい。またはさらに、漂白系は、例えば国際公開第2005/056783号パンフレットに記載された系などのペルヒドロラーゼを含む酵素的漂白系であってよい。
本明細書の洗剤組成物は、さらに、従来型の洗剤成分、例えば、織物コンディショナー、粘土、発泡増強剤、石鹸泡抑制剤、防錆剤、汚れ懸濁化剤、汚れ再付着防止剤、染料、殺菌剤、曇り防止剤、蛍光増白剤もしくは香料も含んでいてよい。本明細書の洗剤組成物の(使用濃度にある水溶液中で測定した)pHは、通常は中性もしくはアルカリ性(例えば、約7.0~約11.0のpH)である。
本明細書に開示した目的に適合させることのできる洗剤組成物の特定の形態は、例えば、それらの全部が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第20090209445(A1)号明細書、同第20100081598(A1)号明細書、同第7001878(B2)号明細書、欧州特許第1504994(B1)号明細書、国際公開第2001085888(A2)号パンフレット、同第2003089562(A1)号パンフレット、同第2009098659(A1)号パンフレット、同第2009098660(A1)号パンフレット、同第2009112992(A1)号パンフレット、同第2009124160(A1)号パンフレット、同第2009152031(A1)号パンフレット、同第2010059483(A1)号パンフレット、同第2010088112(A1)号パンフレット、同第2010090915(A1)号パンフレット、同第2010135238(A1)号パンフレット、同第2011094687(A1)号パンフレット、同第2011094690(A1)号パンフレット、同第2011127102(A1)号パンフレット、同第2011163428(A1)号パンフレット、同第2008000567(A1)号パンフレット、同第2006045391(A1)号パンフレット、同第2006007911(A1)号パンフレット、同第2012027404(A1)号パンフレット、欧州特許第1740690(B1)号明細書、国際公開第2012059336(A1)号パンフレット、米国特許第6730646(B1)号明細書、国際公開第2008087426(A1)号パンフレット、同第2010116139(A1)号パンフレットおよび同第2012104613(A1)号パンフレットに開示されている。
本明細書の洗濯用洗剤組成物は、任意選択的に強力(万能)洗濯用洗剤組成物であってよい。典型的な強力洗濯用洗剤組成物は、アニオン性洗浄性界面活性剤(1群の直鎖もしくは分岐鎖もしくはランダム鎖の置換もしくは未置換アルキルスルフェート、アルキルスルホネート、アルキルアルコキシル化スルフェート、アルキルホスフェート、アルキルホスホネート、アルキルカルボキシレートおよび/またはそれらの混合物から選択される)および任意選択的に非イオン性界面活性剤(1群の直鎖もしくは分岐鎖もしくはランダム鎖の置換もしくは未置換アルキルアルコキシル化アルコール、例えば、C8~C18アルキルエトキシル化アルコールおよび/またはC6~C12アルキルフェノールアルコキシレートから選択される)を含む洗浄性界面活性剤(10重量/重量%~40重量/重量%)を含み、ここで、アニオン性洗浄性界面活性剤(6.0~9の親水性指数(HIc)を備える)対非イオン性洗浄性界面活性剤の重量比は1:1より大きい。好適な洗浄性界面活性剤にはさらに、カチオン性洗浄性界面活性剤(1群のアルキルピリジニウム化合物、アルキル第4級アンモニウム化合物、アルキル第4級ホスホニウム化合物、アルキル三元スルホニウム化合物および/またはそれらの混合物から選択される);両性イオン性および/または両性洗浄性界面活性剤(1群のアルカノールアミンスルホ-ベタインから選択される);両性界面活性剤;半極性非イオン性界面活性剤ならびにそれらの混合物が含まれる。
本明細書の洗剤、例えば強力洗濯用洗剤組成物は、任意選択的に、両親媒性アルコキシル化グリース洗浄ポリマー(1群の分岐鎖親水性および疎水性を有するアルコキシル化ポリマー、例えば0.05重量%~10重量%の範囲内にあるアルコキシル化ポリアルキレンイミンから選択される)および/またはランダムグラフトポリマー(典型的には不飽和C1~C6カルボン酸、エーテル、アルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、糖単位、アルコキシ単位、マレイン酸無水物、飽和ポリアルコール、例えばグリセロールならびにそれらの混合物からなる群から選択されるモノマーを含む親水性主鎖;ならびにC4~C25アルキル基、ポリプロピレン、ポリブチレン、飽和C1~C6モノ-カルボン酸のビニルエステル、アクリル酸もしくはメタクリル酸のC1~C6アルキルエステルおよびそれらの混合物からなる群から選択される疎水性側鎖を含む)からなる界面活性増強性ポリマーを含んでいてよい。
例えば強力洗濯用洗剤組成物などの本明細書の洗剤は、任意選択的に、追加のポリマー、例えば防汚ポリマー(非イオン性で末端キャップされたポリエステル、例えばSRP1などのランダムもしくはブロック構造にあるサッカライド、ジカルボン酸、ポリオールおよびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つのモノマー単位を含むポリマー、ランダムもしくはブロック構造にあるエチレンテレフタレートをベースとするポリマーおよびそれらのコポリマー、例えばREPEL-O-TEX SF、SF-2およびSRP6、TEXCARE SRA100、SRA300、SRN100、SRN170、SRN240、SRN300およびSRN325、MARLOQUEST SLが含まれる)を含むことができ、再付着防止剤(0.1重量%~10重量%)には、カルボキシレートポリマー、例えばアクリル酸、マレイン酸(もしくはマレイン酸無水物)、フマル酸、イタコン酸、アコニット酸、メサコン酸、シトラコン酸、メチレンマロン酸およびそれらの任意の混合物、ビニルピロリドン、ビニルピロリドンホモポリマーおよび/またはポリエチレングリコール(500~100,000Daの範囲内の分子量)から選択される少なくとも1つのモノマーを含むポリマー;ならびにポリマーカルボキシレート(例えば、マレエート/アクリレートランダムコポリマーもしくはポリアクリレートホモポリマー)が含まれる。
例えば強力洗濯用洗剤組成物などの本明細書の洗剤は、任意選択的に、さらに飽和もしくは非飽和脂肪酸、好ましくは飽和もしくは非飽和C12~C24脂肪酸(0重量%~10重量%);本明細書に開示したα-グルカンエーテル化合物に加えて沈着助剤(その例には、多糖類、セルロースポリマー、ポリジアリルジメチルアンモニウムハロゲン化物(DADMAC)ならびにランダムもしくはブロック構造にあるDAD MACとビニルピロリドン、アクリルアミド、イミダゾール、イミダゾリウムハロゲン化物およびそれらの混合物とのコポリマー、カチオン性グアールガム、カチオン性デンプン、カチオン性ポリアクリルアミドおよびそれらの混合物)を含むことができる。
例えば強力洗濯用洗剤組成物などの本明細書の洗剤はさらに、任意選択的に、その例には、マンガンフタロシアニン、ペルオキシダーゼ、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN-オキシドポリマー、N-ビニルピロリドンおよびN-ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドンおよびポリビニルイミダゾールおよび/またはそれらの混合物が含まれる染料移動阻害剤、その例にはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTPMP)、ヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)、エチレンジアミンN,N’-ジコハク酸(EDDS)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、プロピレンジアミン四酢酸(PDTA)、2-ヒドロキシピリジン-N-オキシド(HPNO)もしくはメチルグリシン二酢酸(MGDA)、グルタミン酸N,N-二酢酸(N,N-ジカルボキシメチルグルタミン酸四ナトリウム塩(GLDA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、4,5-ジヒドロキシ-m-ベンゼンジスルホン酸、クエン酸およびそれらの任意の塩、N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、N-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸(EDTP)およびそれらの誘導体が含まれるキレート剤を含んでいてよい。
例えば強力洗濯用洗剤組成物などの本明細書の洗剤は、任意選択的に、シリコンもしくは脂肪酸をベースとする石鹸泡抑制剤;ぼかし染料(hueing dyes)、カルシウムカチオンおよびマグネシウムカチオン、視覚的シグナル伝達成分、消泡剤(0.001重量%~約4.0重量%)および/またはジグリセリドおよびトリグリセリド、エチレングリコールジステアレート、微結晶セルロース、マイクロファイバーセルロース、バイオポリマー、キサンタンガム、ゲランガムおよびそれらの混合物からなる群から選択される構造物質/増粘剤(0.01重量%~約5重量%)を含むことができる。そのような構造剤/増粘剤は、洗剤に含まれる1種以上の本α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/またはα-グルカンエーテル化合物に追加されてよい。
本明細書の洗剤は、例えば、強力乾燥/固体洗濯用洗剤組成物の形態にあってよい。そのような洗剤は:(i)洗浄性界面活性剤、例えば本明細書に開示した任意のアニオン性洗浄性界面活性剤、本明細書に開示した任意の非イオン性洗浄性界面活性剤、本明細書に開示した任意のカチオン性洗浄性界面活性剤、本明細書に開示した任意の両性イオン性および/または両性洗浄性界面活性剤およびそれらの混合物;(ii)ビルダー、例えば任意の無リンビルダー(例えば、0重量%~10重量%未満の範囲内のゼオライトビルダー)、任意のリン酸塩ビルダー(例えば、0重量%~10重量%未満の範囲内のトリポリリン酸ナトリウム)、クエン酸、クエン酸塩およびニトリロ三酢酸、任意のケイ酸塩(例えば、0重量%~10重量%未満の範囲内のケイ酸ナトリウムもしくはカリウムまたはメタケイ酸ナトリウム);任意の炭酸塩(例えば、0重量%~80重量%未満の範囲内の炭酸ナトリウムおよび/または重炭酸ナトリウム)およびそれらの混合物;(iii)漂白剤、例えば光漂白剤(例えば、スルホン化亜鉛フタロシアニン、スルホン化アルミニウムフタロシアニン、キサンテン染料およびそれらの混合物)、任意の疎水性もしくは親水性漂白活性化剤(例えば、ドデカノイルオキシベンゼンスルホネート、デカノイルオキシベンゼンスルホネート、デカノイルオキシ安息香酸もしくはそれらの塩、3,5,5-トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホネート、テトラアセチルエチレンジアミン-TAED、ノナノイルオキシベンゼンスルホネート-NOBS、ニトリルクアットおよびそれらの混合物)、過酸化水素の任意の起源(例えば、その例には過ホウ酸塩、過炭酸塩、過硫酸塩、過リン酸塩もしくは過ケイ酸塩のモノもしくはテトラハイドレートナトリウム塩が含まれる無機ペルハイドレート塩)、任意の予備形成親水性および/または疎水性過酸(例えば、過カルボン酸および塩、過炭酸および塩、過イミド酸および塩、ペルオキソ一硫酸および塩ならびにそれらの混合物);および/または(iv)任意の他の成分、例えば漂白触媒(例えば、その例にはイミニウムカチオンおよびポリイオン、イミニウム両性イオン、改質アミン、改質アミンオキシド、N-スルホニルイミン、N-ホスホニルイミン、N-アシルイミン、チアジアゾールジオキシド、ペルフルオロイミン、環状糖ケトンおよびそれらの混合物が含まれるイミン系漂白増強剤)ならびに金属含有漂白触媒(例えば亜鉛もしくはアルミニウムなどの補助金属カチオンおよび例えばEDTA、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)などの金属イオン封鎖剤と一緒に、銅、鉄、チタン、ルテニウム、タングステン、モリブデンもしくはマンガンカチオン)を含んでいてよい。
本明細書に開示した組成物は、食器用洗剤組成物の形態にあってよい。食器用洗剤の例としては、自動食器洗い機用洗剤(典型的には、食器洗い機で使用される)および手洗い食器用洗剤が挙げられる。食器洗い機用洗剤組成物は、例えば、本明細書に開示した任意の乾燥もしくは液体/水性形にあってよい。食器用洗剤の所定の実施形態に含むことのできる成分には、例えば、リン酸塩;酸素系もしくは塩素系漂白剤;非イオン性界面活性剤;アルカリ塩(例えば、メタケイ酸塩;アルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム);本明細書に開示した任意の活性酵素;防錆剤(例えば、ケイ酸ナトリウム);消泡剤;陶磁器からの艶や文様の除去を緩徐化するための添加物;香料;凝固防止剤(顆粒状洗剤中);デンプン(錠剤ベースの洗剤中);ゲル化剤(液体/ジェルベースの洗剤中);および/または砂(粉末状洗剤)の内の1つ以上が含まれる。
例えば自動食器洗い機用洗剤もしくは液体食器洗い用洗剤などの食器洗い用洗剤は、(i)0~10重量%の量で存在する任意のエトキシル化非イオン性界面活性剤、アルコキシル化アルコール界面活性剤、エポキシキャップされたポリ(オキシアルキル化)アルコールもしくはアミンオキシド界面活性剤を含む非イオン性界面活性剤;(ii)約5~60重量%の範囲内の、任意のリン酸塩ビルダー(例えば、一リン酸塩、二リン酸塩、トリポリリン酸塩、他のオリゴマーポリリン酸塩、ナトリウムトリポリリン酸塩-STPP)、任意の無リンビルダー(例えば、メチル-グリシン二酢酸[MGDA]およびそれらの塩もしくは誘導体、グルタミン-N,N-二酢酸[GLDA]およびそれらの塩もしくは誘導体、イミノ二コハク酸(IDS)およびそれらの塩もしくは誘導体、カルボキシメチルイヌリンおよびそれらの塩もしくは誘導体、ニトリロ三酢酸[NTA]、ジエチレントリアミン五酢酸[DTPA]、B-アラニン二酢酸[B-ADA]およびそれらの塩を含むアミノ酸ベースの化合物)、ポリカルボン酸およびそれらの部分もしくは完全中和塩のホモポリマーおよびコポリマー、0.5重量%~50重量%の範囲内のモノマーポリカルボン酸およびヒドロキシカルボン酸およびそれらの塩または0.1重量%~約50重量%の範囲内のスルホン化/カルボキシル化ポリマーを含むビルダー;(iii)0.1重量%~約10重量%の範囲内の乾燥助剤(例えば、任意選択的にまた別の3~6つの官能基-典型的には重縮合を誘導する酸、アルコールもしくはエステル官能基を備えるモノマーと一緒にポリエステル、特にアニオン性ポリエステル、ポリカーボネート-、ポリウレタン-および/またはポリウレア-ポリオルガノシロキサン化合物もしくはそれらの、特に反応性環状炭酸塩およびウレアタイプの前駆体化合物);(iv)約1重量%~約20重量%の範囲内のケイ酸塩(例えば、ケイ酸ナトリウムもしくはカリウム、例えば二ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムおよび結晶性フィロケイ酸塩);(v)無機漂白剤(例えば、過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩、過硫酸塩および過ケイ酸塩などのペルハイドレート塩および/または有機漂白剤(例えば、ジアシル-およびテトラアシルペルオキシド、特にジペルオキシドデカン二酸およびジペルオキシヘキサデカン二酸などの有機ペルオキシ酸);(vi)漂白活性化剤(例えば、0.1重量%~約10重量%の範囲内の有機過酸前駆体)および/または漂白触媒(例えば、マンガントリアザシクロノナンおよび関連錯体;Co、Cu、MnおよびFeビスピリジルアミンおよび関連錯体;およびペンタミンコバルト(III)酢酸塩および関連錯体);(vii)0.1重量%~5重量%の範囲内の金属ケア剤(例えば、ベンザトリアゾール、金属塩および錯体および/またはケイ酸塩);および/または(viii)自動食器洗い機用洗剤組成物1グラム当たり約0.01~5.0mgの範囲内の活性酵素の本明細書に開示した任意の活性酵素ならびに酵素安定化剤(例えば、オリゴ糖、多糖および無機二価金属塩)を含むことができる。
少なくとも1種のα-グルカンエーテル化合物(例えば、カルボキシメチルα-グルカンなどのカルボキシアルキルα-グルカンエーテル)を含む洗剤調製物の様々な例(1~19)を下記に開示する:
1)少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物であって:(酸として計算して)約7~12重量%の直鎖アルキルベンゼンスルホネート;約1~4重量%のアルコールエトキシスルフェート(例えば、C12~18アルコール、1~2エチレンオキシド[EO])もしくはアルキルスルフェート(例えば、C16~18);約5~9重量%のアルコールエトキシレート(例えば、C14~15アルコール);約14~20重量%の炭酸ナトリウム;約2~6重量%の可溶性ケイ酸塩(例えば、NaO 2SiO);約15~22重量%のゼオライト(例えば、NaAlSiO);約0~6重量%の硫酸ナトリウム;約0~15重量%のクエン酸ナトリウム/クエン酸;約11~18重量%の過ホウ酸ナトリウム;約2~6重量%のTAED;約2重量%までのα-グルカンエーテル;約0~3重量%の他のポリマー(例えば、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、PVP、PEG);任意選択的に(純粋酵素タンパク質として計算して)約0.0001~0.1重量%の酵素;および約0~5重量%の微量の成分(例えば、石鹸泡抑制剤、香料、蛍光増白剤、光漂白剤)を含む洗剤組成物。
2)少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物であって、(酸として計算して)約6~11重量%の直鎖アルキルベンゼンスルホネート;約1~3重量%のアルコールエトキシスルフェート(例えば、C12~18アルコール、1~2エチレンオキシド[EO])もしくはアルキルスルフェート(例えば、C16~18);約5~9重量%のアルコールエトキシレート(例えば、C14~15アルコール);約15~21重量%の炭酸ナトリウム;約1~4重量%の可溶性ケイ酸塩(例えば、NaO 2SiO);約24~34重量%のゼオライト(例えば、NaAlSiO);約4~10重量%の硫酸ナトリウム;約0~15重量%のクエン酸ナトリウム/クエン酸;約11~18重量%の過ホウ酸ナトリウム;約2~6重量%のTAED;約2重量%までのα-グルカンエーテル;約1~6重量%の他のポリマー(例えば、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、PVP、PEG);任意選択的に(純粋酵素タンパク質として計算して)約0.0001~0.1重量%の酵素;および約0~5重量%の微量の成分(例えば、石鹸泡抑制剤、香料、蛍光増白剤、光漂白剤)を含む洗剤組成物。
3)少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物であって、(酸として計算して)約5~9重量%の直鎖アルキルベンゼンスルホネート;約7~14重量%のアルコールエトキシスルフェート(例えば、C12~18アルコール、7EO);約1~3重量%の脂肪酸(例えば、C16~22脂肪酸)としての石鹸;約10~17重量%の炭酸ナトリウム;約3~9重量%の可溶性ケイ酸塩(例えば、NaO 2SiO);約23~33重量%のゼオライト(例えば、NaAlSiO);約0~4重量%の硫酸ナトリウム;約8~16重量%の過ホウ酸ナトリウム;約2~8重量%のTAED;約0~1重量%のホスホン酸塩(例えば、EDTMPA);約2重量%までのα-グルカンエーテル;約0~3重量%の他のポリマー(例えば、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、PVP、PEG);任意選択的に(純粋酵素タンパク質として計算して)約0.0001~0.1重量%の酵素;および約0~5重量%の微量の成分(例えば、石鹸泡抑制剤、香料、蛍光増白剤)を含む洗剤組成物。
4)少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物であって、(酸として計算して)約8~12重量%の直鎖アルキルベンゼンスルホネート;約10~25重量%のアルコールエトキシレート(例えば、C12~18アルコール、7EO);約14~22重量%の炭酸ナトリウム;約1~5重量%の可溶性ケイ酸塩(例えば、NaO 2SiO);約25~35重量%のゼオライト(例えば、NaAlSiO);約0~10重量%の硫酸ナトリウム;約8~16重量%の過ホウ酸ナトリウム;約2~8重量%のTAED;約0~1重量%のホスホン酸塩(例えば、EDTMPA);約2重量%までのα-グルカンエーテル;約1~3重量%の他のポリマー(例えば、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、PVP、PEG);任意選択的に(純粋酵素タンパク質として計算して)約0.0001~0.1重量%の酵素;および約0~5重量%の微量の成分(例えば、石鹸泡抑制剤、香料)を含む洗剤組成物。
5)水性液体洗剤組成物であって、(酸として計算して)約15~21重量%の直鎖アルキルベンゼンスルホネート;約12~18重量%のアルコールエトキシレート(例えば、C12~18アルコール、7EO;もしくはC12~15アルコール、5EO);約3~13重量%の脂肪酸(例えば、オレイン酸)としての石鹸;約0~13重量%のアルケニルコハク酸(C12~14);約8~18重量%のアミノエタノール;約2~8重量%のクエン酸;約0~3重量%のホスホン酸塩;約2重量%までのα-グルカンエーテル;約0~3重量%の他のポリマー(例えば、PVP、PEG);約0~2重量%のホウ酸塩;約0~3重量%のエタノール;約8~14重量%のプロピレングリコール;任意選択的に(純粋酵素タンパク質として計算して)約0.0001~0.1重量%の酵素;および約0~5重量%の微量の成分(例えば、分散剤、石鹸泡抑制剤、香料、蛍光増白剤)を含む水性液体洗剤組成物。
6)水性構造化液体洗剤組成物であって、(酸として計算して)約15~21重量%の直鎖アルキルベンゼンスルホネート;約3~9重量%のアルコールエトキシレート(例えば、C12~18アルコール、7EO;もしくはC12~15アルコール、5EO);約3~10重量%の脂肪酸(例えば、オレイン酸)としての石鹸;約14~22重量%のゼオライト(例えば、NaAlSiO);約9~18重量%のクエン酸カリウム;約0~2重量%のホウ酸塩;約2重量%までのα-グルカンエーテル;約0~3重量%の他のポリマー(例えば、PVP、PEG);約0~3重量%のエタノール;約0~3重量%の固定化ポリマー(例えば、ラウリルメタクリレート/アクリル酸コポリマー、モル比25:1、MW3800);約0~5重量%のグリセロール;任意選択的に(純粋酵素タンパク質として計算して)約0.0001~0.1重量%の酵素;および約0~5重量%の微量の成分(例えば、分散剤、石鹸泡抑制剤、香料、蛍光増白剤)を含む水性構造化液体洗剤組成物。
7)少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物であって、約5~10重量%の高級アルコール硫酸エステル塩;約3~9重量%のエトキシル化脂肪酸モノエタノールアミド;約0~3重量%の脂肪酸としての石鹸;約5~10重量%の炭酸ナトリウム;約1~4重量%の可溶性ケイ酸塩(例えば、NaO 2SiO2);約20~40重量%のゼオライト(例えば、NaAlSiO);約2~8重量%の硫酸ナトリウム;約12~18重量%の過ホウ酸ナトリウム;約2~7重量%のTAED;約2重量%までのα-グルカンエーテル;約1~5重量%の他のポリマー(例えば、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、PEG);任意選択的に(純粋酵素タンパク質として計算して)約0.0001~0.1重量%の酵素;および約0~5重量%の微量の成分(例えば、蛍光増白剤、石鹸泡抑制剤、香料)を含む洗剤組成物。
8)顆粒として調製された洗剤組成物であって、(酸として計算して)約8~14重量%の直鎖アルキルベンゼンスルホネート;約5~11重量%のエトキシル化脂肪酸モノエタノールアミド;約0~3重量%の脂肪酸としての石鹸;約4~10重量%の炭酸ナトリウム;約1~4重量%の可溶性ケイ酸塩(例えば、NaO 2SiO);約30~50重量%のゼオライト(例えば、NaAlSiO);約3~11重量%の硫酸ナトリウム;約5~12重量%のクエン酸ナトリウム;約2重量%までのα-グルカンエーテル;約1~5重量%の他のポリマー(例えば、PVP、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、PEG);任意選択的に(純粋酵素タンパク質として計算して)約0.0001~0.1重量%の酵素;および約0~5重量%の微量の成分(例えば、石鹸泡抑制剤、香料)を含む洗剤組成物。
9)顆粒として調製された洗剤組成物であって、(酸として計算して)約6~12重量%の直鎖アルキルベンゼンスルホネート;約1~4重量%の非イオン性界面活性剤;約2~6重量%の脂肪酸としての石鹸;約14~22重量%の炭酸ナトリウム;約18~32重量%のゼオライト(例えば、NaAlSiO);約5~20重量%の硫酸ナトリウム;約3~8重量%のクエン酸ナトリウム;約4~9重量%の過ホウ酸ナトリウム;約1~5重量%の漂白活性化剤(例えば、NOBSもしくはTAED);約2重量%までのα-グルカンエーテル;約1~5重量%の他のポリマー(例えば、ポリカルボキシレートもしくはPEG);任意選択的に(純粋酵素タンパク質として計算して);約0.0001~0.1重量%の酵素および約0~5重量%の微量の成分(例えば、蛍光増白剤、香料)を含む洗剤組成物。
10)水性液体洗剤組成物であって、(酸として計算して)約15~23重量%の直鎖アルキルベンゼンスルホネート;約8~15重量%のアルコールエトキシスルフェート(例えば、C12~15アルコール、2~3EO);約3~9重量%のアルコールエトキシレート(例えば、C12~15アルコール、7EO;もしくはC12~15アルコール、5EO);約0~3重量%の脂肪酸(例えば、ラウリン酸)としての石鹸;約1~5重量%のアミノエタノール;約5~10重量%のクエン酸ナトリウム;約2~6重量%のヒドロトロープ(例えば、トルエンスルホン酸ナトリウム);約0~2重量%のホウ酸塩;約1重量%までのα-グルカンエーテル;約1~3重量%のエタノール;約2~5重量%のプロピレングリコール;任意選択的に(純粋酵素タンパク質として計算して)約0.0001~0.1重量%の酵素;および約0~5重量%の微量の成分(例えば、分散剤、香料、蛍光増白剤)を含む水性液体洗剤組成物。
11)水性液体洗剤組成物であって、(酸として計算して)約20~32重量%の直鎖アルキルベンゼンスルホネート;約6~12重量%のアルコールエトキシレート(例えば、C12~15アルコール、7EO;もしくはC12~15アルコール、5EO);約2~6重量%のアミノエタノール;約8~14重量%のクエン酸;約1~3重量%のホウ酸塩;約2重量%までのα-グルカンエーテル;約1~3重量%のエタノール;約2~5重量%のプロピレングリコール;約0~3重量%の他のポリマー(例えば、マレイン酸/アクリル酸コポリマー;固定化ポリマー、例えばラウリルメタクリレート/アクリル酸コポリマー);約3~8重量のグリセロール;任意選択的に(純粋酵素タンパク質として計算して)約0.0001~0.1重量%の酵素;および約0~5重量%の微量の成分(例えば、ヒドロトープ、分散剤、香料、蛍光増白剤)を含む水性液体洗剤組成物。
12)少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物であって、約25~40重量%のアニオン性界面活性剤(例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、アルキルスルフェート、α-オレフィンスルホン酸、α-スルホ脂肪酸メチルエステル、アルカンスルホン酸塩、石鹸);約1~10重量%の非イオン性界面活性剤(アルコールエトキシレート);約8~25重量%の炭酸ナトリウム;約5~15重量%の可溶性ケイ酸塩(例えば、NaO 2SiO);約15~28重量%のゼオライト(NaAlSiO);約0~20重量%の過ホウ酸ナトリウム;約0~5重量%の漂白活性化剤(例えば、TAEDもしくはNOBS);約2重量%までのα-グルカンエーテル;任意選択的に(純粋酵素タンパク質として計算して)約0.0001~0.1重量%の酵素;および約0~3重量%の微量の成分(例えば、香料、蛍光増白剤)を含む洗剤組成物。
13)上記の(1)~(12)に記載されているが、直鎖アルキルベンゼンスルホネートの全部もしくは一部がC12~C18アルキルスルフェートで置換されている洗剤組成物。
14)少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物であって、約9~15重量%のC12~C18アルキルスルフェート;約3~6重量%のアルコールエトキシレート;約1~5重量%のポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド;約10~20重量%のゼオライト(例えば、NaAlSiO);約10~20重量%の層状二ケイ酸塩(例えば、Hoechst社製のSK56);約3~12重量%の炭酸ナトリウム;約0~6重量%の可溶性ケイ酸塩(例えば、NaO 2SiO);約4~8重量%のクエン酸ナトリウム;約13~22重量%の過炭酸ナトリウム;約3~8重量%のTAED;約2重量%までのα-グルカンエーテル;約0~5重量%の他のポリマー(例えば、ポリカルボキシレートおよびPVP);任意選択的に(純粋酵素タンパク質として計算して)約0.0001~0.1重量%の酵素;および約0~5重量%の微量の成分(例えば、蛍光増白剤、光漂白剤、香料、石鹸泡抑制剤)を含む洗剤組成物。
15)少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物であって、約4~8重量%のC12~C18アルキルスルフェート;約11~15重量%のアルコールエトキシレート;約1~4重量%の石鹸;約35~45重量%のゼオライトMAPもしくはゼオライトA;約2~8重量%の炭酸ナトリウム;約0~4重量%の可溶性ケイ酸塩(例えば、NaO 2SiO);約13~22重量%の過炭酸ナトリウム;約1~8重量%のTAED;約3重量%までのα-グルカンエーテル;約0~3重量%の他のポリマー(例えば、ポリカルボキシレートおよびPVP);任意選択的に(純粋酵素タンパク質として計算して)約0.0001~0.1重量%の酵素;および約0~3重量%の微量の成分(例えば、蛍光増白剤、ホスホン酸塩、香料)を含む洗剤組成物。
16)上記の(1)~(15)に記載した洗剤調製物であって、追加の成分または既に特定した漂白系の代替物のいずれかとして安定化もしくはカプセル封入過酸を含有する洗剤調製物。
17)上記の(1)、(3)、(7)、(9)および(12)に記載した洗剤組成物であって、過ホウ酸塩が過炭酸塩と置換されている洗剤組成物。
18)上記の(1)、(3)、(7)、(9)、(12)、(14)および(15)に記載した洗剤組成物であって、追加してマンガン系触媒を含有する洗剤組成物。マンガン系触媒は、例えば、参照により本明細書に組み込まれるHage et al.(1994,Nature 369:637-639)によって記載された化合物の1つである。
19)非水性洗剤液体として調製された洗剤組成物であって、液体非イオン性界面活性剤(例えば、直鎖アルコキシル化第1級アルコール)、ビルダー系(例えば、ホスホン酸塩)、α-グルカンエーテル、任意選択的に酵素およびアルカリを含む洗剤組成物。洗剤は、さらにアニオン性界面活性剤および/または漂白剤系を含むことができる。
また別の実施形態では、本α-グルカンオリゴマー/ポリマー(非誘導体化)は、上記の典型的な調製物のいずれかにおいてα-グルカンエーテル化合物と部分的もしくは完全に置換されてよい。
極めて多数の市販で入手できる洗剤調製物は、ポリα-1,3-1,6-グルカンエーテル化合物を含むために適応させることができると考えられる。例としては、PUREX(登録商標)ULTRAPACKS(Henkel)、FINISH(登録商標)QUANTUM(Reckitt Benckiser)、CLOROX(商標)2 PACKS(Clorox)、OXICLEAN MAX FORCE POWER PAKS(Church & Dwight)、TIDE(登録商標)STAIN RELEASE、CASCADE(登録商標)ACTIONPACSおよびTIDE(登録商標)PODS(商標)(Procter & Gamble)が挙げられる。
上記の実施形態のいずれかとはまた別の実施形態では、先行実施形態のいずれかにおいて記載したグルカンエーテル組成物を含むパーソナルケア組成物、織物ケア組成物もしくは洗濯ケア組成物が提供される。
本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物および/または本α-グルカンエーテル組成物は、織物、糸もしくは繊維への表面実質的処理として適用されてよい。さらにまた別の実施形態では、本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物、本α-グルカンエーテル組成物またはそれらの組み合わせを含む織物、糸もしくは繊維が提供される。
本明細書に開示したα-グルカンエーテル化合物は、水性組成物の粘度を変化させるために使用できる。本明細書のα-グルカンエーテル化合物は、相当に低いDoSを有するが、それでもまだ効果的な粘度改質剤である可能性がある。本明細書に開示したα-グルカンエーテル化合物の粘度改質作用はレオロジー修飾作用と結び付けることができると考えられる。さらに、本明細書の親水コロイドもしくは水溶液を表面(例えば、織物表面)、1種以上のα-グルカンエーテル化合物および/または本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物と接触させることによって、化合物はその表面に吸着するであろうと考えられる。
また別の実施形態では、水性組成物を調製するための方法であって、水性組成物を本α-グルカンエーテル組成物と接触させる工程を含み、ここで水性組成物が1つのセルラーゼ、1つのプロテアーゼもしくはそれらの組み合わせを含む方法が提供される。
また別の実施形態では、グルカンエーテル組成物を生成するための方法であって:
a)
i. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合;
ii. 25%未満のα-(1,6)グリコシド結合;
iii. 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
iv.5,000ダルトン未満の重量平均分子量;
v. 20℃の水中において12重量%で0.25パスカル秒(Pa・s)未満の粘度;
vi. 25℃の水中において少なくとも20重量/重量%の溶解度;および
vii. 5未満の多分散性指数を含むα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を提供する工程;
b) アルカリ性条件下の反応中で(a)のα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を含むα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を1つの有機基を含む少なくとも1種のエーテル化剤と接触させる工程であって;これにより少なくとも1つの有機基との約0.05~約3.0の置換度(DoS)を有するα-グルカンエーテルが生成される工程;および
c) 任意選択的に、工程(b)で生成されたα-グルカンエーテルを単離する工程を含む方法が提供される。
また別の実施形態では、衣料品、布地もしくは織物を処理する方法であって:
a)
1) 上記の織物ケア組成物;
2) 上記の洗濯ケア組成物;
3) 上記のα-グルカンエーテル組成物;
4)
i. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合;
ii. 25%未満のα-(1,6)グリコシド結合;
iii. 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
iv. 5,000ダルトン未満の重量平均分子量;
v. 20℃の水中において12重量%で0.25パスカル秒(Pa・s)未満の粘度;
vi. 25℃の水中において少なくとも20重量/重量%の溶解度;および
vii. 5未満の多分散性指数
を含むα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を提供する工程;および
5) (i)~(iv)の任意の組み合わせから選択される組成物を提供する工程;
b) 好適な条件下で(a)の組成物を織物、布地もしくは衣料品と接触させる工程であって、これにより織物、布地もしくは衣料品が処理されて利益を得る工程;および
c) 任意選択的に、(b)の処理された織物、布地もしくは衣料品をすすぎ洗う工程を含む方法が提供される。
上記の方法の好ましい実施形態では、(a)の組成物は、セルラーセ耐性、プロテアーゼ耐性もしくはそれらの組み合わせである。
上記の方法へのまた別の実施形態では、α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物もしくはα-グルカンエーテル組成物は、表面実質的である。
上記の方法のいずれかのまた別の実施形態では、利益は、改良された織物の風合、汚れ沈着に対する改良された抵抗性、改良された色堅牢度、改良された耐摩耗性、改良された防しわ性、改良された抗真菌活性、改良された染み抵抗性、洗濯した場合の改良されたクリーニング性能、改良された乾燥速度、改良された染料、顔料もしくはレーキ更新およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
本明細書の織物は、天然繊維、合成繊維、半合成繊維またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。本明細書の半合成繊維は、化学的に誘導体化されている天然型物質を使用して生成されるが、その1つの例はレーヨンである。本明細書の織物タイプの非限定的例には、(i)セルロース繊維、例えば綿(例えば、ブロードクロス、キャンバス、シャンブレー、シェニール、チンツ、コーデュロイ、クレトン、ダマスク、デニム、フランネル、ギンガム、ジャガード、ニット、マテラーゼ、オックスフォード、パーケール、ポプリン、プリッス、サテン、シャーサッカー、シアー、テリークロス、ツイル、ベルベット)、レーヨン(例えば、ビスコース、モーダル、リオセル)、リネンおよびTENCEL(登録商標);(ii)タンパク質性繊維、例えばシルク、ウールおよび関連哺乳動物繊維;(iii)合成繊維、例えばポリエステル、アクリル、ナイロンなど;(iv)ジュート、亜麻、ラミー、コイア、カポック、サイザル、ヘネッケン、アバカ、ヘンプおよびサンヘンプ由来の植物性長繊維;ならびに(v)(i)~(iv)の織物の任意の組み合わせから製造された織物が含まれる。織物タイプ(例えば、天然および合成)の組み合わせを含む織物には、例えば、綿繊維およびポリエステルの両方を備える織物が含まれる。本明細書の1種以上の織物を含有する物質/製品には、例えば、衣類、カーテン、厚手のカーテン、掛け布、カーペット、ベッド用リネン、バス用リネン、テーブルクロス、スリーピングバッグ、テント、車の内装材などが含まれる。天然および/または合成繊維を含む他の物質には、例えば、不織布、詰め物、紙および発泡体が含まれる。
織物と接触させられる水性組成物は、例えば、織物ケア組成物(例えば、洗濯用洗剤、織物柔軟剤もしくは他の織物処理組成物)であってよい。したがって、所定の実施形態における処理方法は、その中で織物ケア組成物を使用する場合は織物ケア法もしくは洗濯法であると見なすことができる。本明細書の織物ケア組成物は、下記の織物ケア利点:改良された織物の風合、汚れ沈着に対する改良された抵抗性、改良された色堅牢度、改良された耐摩耗性、改良された防しわ性、改良されたしわ除去性、改良された保形性、織物収縮の減少、ピリング減少、改良された抗真菌活性、改良された染み抵抗性、洗濯した場合の改良されたクリーニング性能、改良された乾燥速度、改良された染料、顔料もしくはレーキ更新およびそれらの任意の組み合わせの1つ以上に作用できる。
本明細書の織物ケア法もしくは洗濯法を実施するための条件(例えば、時間、温度、洗浄/すすぎ量)の例は、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第1997/003161号パンフレットおよび米国特許第4794661号明細書、同第4580421号明細書および同第5945394号明細書に開示されている。他の例では、織物を含む物質は、本明細書の水性組成物と:(i)少なくとも約5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110もしくは120分間にわたり;(ii)少なくとも約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90もしくは95℃(例えば、洗濯洗浄もしくはすすぎのためには;約15~30℃の「低」温、約30~50℃の「中」温、約50~95℃の「高」温)で;(iii)約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11もしくは12のpH(例えば、約2~12もしくは約3~11のpH範囲)で;(iv)少なくとも約0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5もしくは4.0重量%の塩(例えば、NaCl)濃度で;または(i)~(iv)の任意の組み合わせで接触させることができる。織物ケア法もしくは洗濯法における接触させる工程は、例えば、洗浄工程、浸漬工程および/またはすすぎ洗い工程のいずれかを含むことができる。
織物を含む物質を処理する所定の実施形態では、水性組成物の本α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンエーテル化合物成分は、織物に吸着する。この特徴は、本明細書に開示した織物ケア組成物中の(それらの粘度修飾作用に加えて)再付着防止剤および/または黒ずみ防止剤として有用にさせると考えられる。本明細書の再付着防止剤または黒ずみ防止剤は、汚れが取り除かれた後の洗浄水中の衣類に汚れが再び付着することがないようにするのに役立つ。さらに、本明細書に記載の1種以上の本化合物の織物への吸着が織物の機械的特性を強化することも企図されている。
本明細書の織物への本α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンエーテルの吸着は、例えば、以下の実施例に開示した方法にしたがって測定できる。または、吸着は、比色定量技術(例えば、どちらも参照により本明細書に組み込まれるDubois et al.,1956,Anal.Chem.28:350-356;Zemljice et al.,2006,Lenzinger Berichte 85:68-76)または当分野において公知の任意の他の方法を使用して測定できる。
上記の処理方法において接触させることのできる他の物質には、食器用洗剤(例えば、自動食器洗い機用洗剤もしくは手洗い食器用洗剤)を用いて処理できる表面が含まれる。そのような物質の例には、陶磁器物質、陶器、金属、ガラス、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなど)および木材から製造された食器、グラス、ポット、鍋、グラタン皿、調理器具および皿類(本明細書では集合的に「食卓用食器」と呼ぶ)の表面が含まれる。したがって、所定の実施形態における処理方法は、例えば、食器洗浄法もしくは食卓用食器洗浄法であると見なすことができる。本明細書の食器洗浄法もしくは食卓用食器洗浄法を実施するための条件(例えば、時間、温度、洗浄量)の例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8575083号明細書に開示されている。他の例では、食卓用食器製品は、本明細書の水性組成物を例えば織物を含む物質と接触させることに関して上記に開示した条件のいずれかなどの好適な一連の条件下で接触させることができる。
本明細書の物質を処理する方法の所定の実施形態は、さらに、物質が水性組成物と接触させられた後に乾燥させられる乾燥させる工程を含んでいる。乾燥させる工程は、接触させる工程の直後に、または接触させる工程に続く可能性がある1つ以上の追加の工程(例えば、本明細書の水性組成物中での洗浄後に、例えば水中ですすぎ洗いした後に織物を乾燥させる工程)に続いて実施できる。乾燥させる工程は、例えば風乾させる工程(例えば、約20~25℃)または、例えば、少なくとも約30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、170、175、180もしくは200℃などの温度で、当分野において公知の数種の手段のいずれかによって実施できる。本明細書の乾燥させられている物質は、典型的にはその中に含まれた3、2、1、0.5もしくは0.1重量%未満の水を有する。織物は、任意選択的に乾燥させる工程を実施するために好ましい物質である。
本明細書の処理法において使用される水性組成物は、例えば上記の実施形態もしくは下記の実施例におけるように、本明細書に開示した任意の水性組成物であってよい。水性組成物の例には、洗剤(例えば、洗濯用洗剤もしくは食器用洗剤)および例えば練り歯磨きなどの歯磨き剤が含まれる。
また別の実施形態では、1種以上の本α-グルカンエーテル化合物を水性組成物と接触させる工程を含む水性組成物の粘度を変化させるための方法であって、1種以上のα-グルカンエーテル化合物の存在が水性組成物の粘度を変化させる(増加もしくは減少させる)方法が提供される。
1つの好ましい態様では、粘度における変化は、接触させる工程の前の水性組成物の粘度と比較して、例えば、少なくとも約1%、10%、100%、1,000%、100,000%もしくは1,000,000%(または1%~1,000,000%の間の任意の整数)の増加および/または減少であってよい。
本α-グルカンオリゴマー/ポリマーのエーテル化
上記エーテル化反応を調製するために、下記の工程を実施できる。
本α-グルカンオリゴマー/ポリマーは、アルカリ性条件下で1つの有機基を含む少なくとも1種のエーテル化剤と接触させられる。この工程は、例えば、混合物(例えば、スラリー)もしくは溶液を提供するために本α-グルカンオリゴマー/ポリマーを溶媒および1種以上のアルカリ性水酸化物と接触させることによって最初にアルカリ性条件を準備することによって実施できる。したがって、エーテル化反応のアルカリ性条件は、アルカリ性水酸化物溶液を含むことができる。アルカリ性条件のpHは、例えば、少なくとも約11.0、11.2、11.4、11.6、11.8、12.0、12.2、12.4、12.6、12.8もしくは13.0であってよい。
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウムおよび/または水酸化テトラエチルアンモニウムなどの様々なアルカリ性水酸化物を使用できる。本α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび溶媒を含む調製物中のアルカリ性水酸化物の濃度は、約1~70重量%、5~50重量%、5~10重量%、10~50重量%、10~40重量%または10~30重量%(あるいは1~70重量%の間の任意の整数)であってよい。または、水酸化ナトリウムなどのアルカリ性水酸化物の濃度は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29もしくは30重量%であってよい。または、アルカリ性条件を準備するために使用するアルカリ性水酸化物は、完全な水溶液であっても、エタノールもしくはイソプロパノールなどの1種以上の水溶性有機溶媒を含む水溶液であってもよい。または、アルカリ性水酸化物は、アルカリ性条件を用意するために固体で加えることができる。
エーテル化反応を調製する際に、主溶媒として任意選択的に含むか使用できる様々な有機溶媒には、例えば、アルコール、アセトン、ジオキサン、イソプロパノールおよびトルエンが含まれる。所定の実施形態では、トルエンもしくはイソプロパノールを使用できる。有機溶媒は、アルカリ性水酸化物を添加する前または後に加えることができる。本α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよびアルカリ性水酸化物を含む調製物中の有機溶媒(例えば、イソプロパノールもしくはトルエン)の濃度は、少なくとも約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85もしくは90重量%(または10~90重量%の間の任意の整数)であってよい。
または、エーテル化反応を調製する場合には、本α-グルカンオリゴマー/ポリマーを溶解できる溶媒を使用できる。これらの溶媒には、塩化リチウム(LiCl)/N,N-ジメチル-アセトアミド(DMAc)、SO/ジエチルアミン(DEA)/ジメチルスルホキシド(DMSO)、LiCl/1,3-ジメチ-2-イミダゾリジノン(DMI)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)/N、DMSO/フッ化テトラブチル-アンモニウム三水和物(TBAF)、N-メチルモルホリン-N-オキシド(NMMO)、Ni(tren)(OH) [tren1/4トリス(2-アミノエチル)アミン]水溶液およびLiClO・3HO、NaOH/尿素水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、ギ酸およびイオン性液体の溶解物が含まれるがそれらに限定されない。
本α-グルカンオリゴマー/ポリマーは、溶媒および1種以上のアルカリ性水酸化物と混合する工程によって接触させることができる。そのような混合する工程は、これらの成分を相互に添加中または添加後に実施できる。混合する工程は、手動混合、オーバーヘッド式ミキサーを使用して混合する工程、磁気攪拌棒を使用する工程、または振とうする工程によって実施できる。所定の実施形態では、本α-グルカンオリゴマー/ポリマーは、最初に水もしくは水溶液中で混合することができ、その後に溶媒および/またはアルカリ性水酸化物と混合される。
本α-グルカンオリゴマー/ポリマー、溶媒および1種以上のアルカリ性水酸化物を相互に接触させた後、生じた組成物は、任意選択的に、14日間まで周囲温度で維持できる。本明細書で使用する用語「周囲温度」は、約15~30℃もしくは20~25℃の間(または、15~30℃の間の任意の整数)の温度を意味する。または、組成物は還流しながら、または還流させずに、約30℃~約150℃(または、30~150℃の間の任意の整数)の温度で約48時間まで加熱できる。所定の実施形態における組成物は、約55℃で約30分間~60分間にわたり加熱できる。したがって、本α-グルカンオリゴマー/ポリマー、溶媒および1種以上のアルカリ性水酸化物を相互に混合することにより得られた組成物は、例えば、約50、51、52、53、54、55、56、57、58、59または60℃で約30~90分間加熱できる。
本α-グルカンオリゴマー/ポリマー、溶媒および1種以上のアルカリ性水酸化物を相互に接触させた後、生じた組成物は、任意選択的に(温度処理工程を適用して、または適用せずに)濾過できる。そのような濾過は、次に漏斗、遠心分離器、加圧濾過器または固体からの液体の除去を可能にする当分野において公知の任意の他の方法もしくは装置を使用して実施できる。濾過を通してアルカリ性水酸化物の多くが除去されるであろうが、濾過されたα-グルカンオリゴマー/ポリマーはアルカリ(すなわち、マーセル化α-グルカン)を保持するので、これによりアルカリ性条件を提供する。
有機基を含むエーテル化剤は、各α-グルカンエーテル化合物を生成する本明細書の方法においてアルカリ性条件下で反応中の本α-グルカンオリゴマー/ポリマーと接触させることができる。例えば、エーテル化剤は、上記に記載したように、本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物、溶媒および1種以上のアルカリ性水酸化物を相互に接触させる工程によって調製した組成物に添加できる。または、エーテル化剤は、アルカリ性条件を準備するときに含めることができる(例えば、エーテル化剤は、アルカリ性水酸化物と混合する前に、α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび溶媒と混合できる)。
本明細書のエーテル化剤は、本明細書に開示した1つの有機基を用いて本α-グルカンポリマー/オリゴマーのグルコースモノマー単位の1つ以上のヒドロキシル基をエーテル化するために使用できる作用物質を意味できる。有機基の例としては、アルキル基、ヒドロキシルアルキル基およびカルボキシアルキル基が挙げられる。本反応には、1種以上のエーテル化剤を使用できる。
アルキルα-グルカンエーテル化合物を調製するために好適なエーテル化剤としては、例えば、硫酸ジアルキル、炭酸ジアルキル、ハロゲン化アルキル(例えば、塩化アルキル)、ヨードアルカン、アルキルトリフレート(アルキルトリフルオロメタンスルホネート)およびアルキルフルオロスルホネートが挙げられる。したがって、メチルα-グルカンエーテルを生成するためのエーテル化剤の例としては、硫酸ジメチル、炭酸ジメチル、塩化メチル、ヨードメタン、メチルトリフレートおよびメチルフルオロスルホネートが挙げられる。エチルα-グルカンエーテルを生成するためのエーテル化剤の例としては、硫酸ジエチル、炭酸ジエチル、塩化エチル、ヨードエタン、エチルトリフレートおよびエチルフルオロスルホネートが挙げられる。プロピルα-グルカンエーテルを生成するためのエーテル化剤の例としては、硫酸ジプロピル、炭酸ジプロピル、塩化プロピル、ヨードプロパン、プロピルトリフレートおよびプロピルフルオロスルホネートが挙げられる。ブチルα-グルカンエーテルを生成するためのエーテル化剤の例としては、硫酸ジジブチル、炭酸ジブチル、塩化ブチル、ヨードブタンおよびブチルトリフレートが挙げられる。
ヒドロキシアルキルα-グルカンエーテル化合物を調製するために好適なエーテル化剤としては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド(例えば、1,2-プロピレンオキシド)、ブチレンオキシド(例えば、1,2-ブチレンオキシド;2,3-ブチレンオキシド;1,4-ブチレンオキシド)などのアルキレンオキシドまたはこれらの組み合わせが挙げられる。例としては、プロピレンオキシドはヒロドキシプロピルα-グルカンを調製するためのエーテル化剤として使用することができ、エチレンオキシドはヒドロキシエチルα-グルカンを調製するためのエーテル化剤として使用できる。または、ハロゲン化ヒドロキシアルキル(例えば、塩化ヒドロキシアルキル)は、ヒドロキシアルキルα-グルカンを調製するためのエーテル化剤として使用できる。ハロゲン化ヒドロキシアルキルの例としては、ハロゲン化ヒドロキシエチル、ハロゲン化ヒドロキシプロピル(例えば、2-ヒドロキシプロピルクロリド、3-ヒドロキシプロピルクロリド)およびハロゲン化ヒドロキシブチルが挙げられる。または、アルキレンクロロヒドリンは、ヒドロキシアルキルα-グルカンエーテルを調製するためのエーテル化剤として使用できる。使用できるアルキレンクロロヒドリンには、限定されないが、エチレンクロロヒドリン、プロピレンクロロヒドリン、ブチレンクロロヒドリンもしくはこれらの組み合わせが含まれる。
ジヒドロキシアルキルα-グルカンエーテル化合物の調製に好適なエーテル化剤としては、例えば、ハロゲン化ジヒドロキシエチル、ハロゲン化ジヒドロキシプロピル(例えば、2,3-ジヒドロキシプロピルクロリド[すなわち、3-クロロ-1,2-プロパンジオール])またはハロゲン化ジヒドロキシブチルなどのハロゲン化ジヒドロキシアルキル(例えば、ジヒドロキシアルキルクロリド)が挙げられる。2,3-ジヒドロキシプロピルクロリドは、例えば、ジヒドロキシプロピルα-グルカンエーテルを調製するために使用できる。
カルボキシアルキルα-グルカンエーテル化合物を調製するために好適なエーテル化剤は、ハロアルキレート(例えば、クロロアルキレート)を含むことができる。ハロアルキレートの例としては、ハロアセテート(例えば、クロロアセテート)、3-ハロプロピオネート(例えば、3-クロロプロピオネート)および4-ハロブチレート(例えば、4-クロロブチレート)が挙げられる。例えば、クロロアセテート(モノクロロアセテート)(例えば、クロロ酢酸ナトリウムまたはクロロ酢酸)は、カルボキシメチルα-グルカンを調製するためのエーテル化剤として使用できる。本明細書のエーテル化剤は、または、正荷電有機基を含むことができる。
所定の実施形態におけるエーテル化剤は、正荷電有機基とのα-グルカンオリゴマー/ポリマーをエーテル化できるが、ここで正荷電有機基の炭素鎖だけが正荷電基との置換を有する(例えば、トリメチルアンモニウムなどの置換アンモニウム基)。そのようなエーテル化剤の例としては、硫酸ジアルキル、炭酸ジアルキル、ハロゲン化アルキル(例えば、塩化アルキル)、ヨードアルカン、アルキルトリフレート(アルキルトリフルオロメタンスルホネート)およびアルキルフルオロスルホネートが挙げられるが、ここでこれらの作用物質のそれぞれのアルキル基は、正荷電基(例えば、トリメチルアンモニウムなどの置換アンモニウム基)による1つ以上の置換を有する。そのようなエーテル化剤の他の例としては、硫酸ジメチル、炭酸ジメチル、塩化メチル、ヨードメタン、メチルトリフレートおよびメチルフルオロスルホネートが挙げられるが、ここでこれらの作用物質のそれぞれのメチル基は、正荷電基(例えば、トリメチルアンモニウムなどの置換アンモニウム基)との置換を有する。そのようなエーテル化剤の他の例としては、硫酸ジエチル、炭酸ジエチル、塩化エチル、ヨードエタン、エチルトリフレートおよびエチルフルオロスルホネートが挙げられるが、ここでこれら作用物質のそれぞれのエチル基は、正荷電基(例えば、トリメチルアンモニウムなどの置換アンモニウム基)で置換されている。そのようなエーテル化剤の他の例としては、硫酸ジプロピル、炭酸ジプロピル、塩化プロピル、ヨードプロパン、プロピルトリフレートおよびプロピルフルオロスルホネートが挙げられるが、ここでこれらの作用物質のそれぞれのプロピル基は、正荷電基(例えば、トリメチルアンモニウムなどの置換アンモニウム基)との1つ以上の置換を有する。そのようなエーテル化剤の他の例としては、硫酸ジブチル、炭酸ジブチル、塩化ブチル、ヨードブタンおよびブチルトリフレートが挙げられるが、ここでこれら作用物質のそれぞれのブチル基は、正荷電基(例えば、トリメチルアンモニウムなどの置換アンモニウム基)との1つ以上の置換を有する。
エーテル化剤は、または、本α-グルカンオリゴマー/ポリマーを正荷電有機基でエーテル化できるエーテル化剤であってよいが、ここでその正荷電有機基の炭素鎖は、正荷電基(例えば、トリメチルアンモニウムなどの置換アンモニウム基)との置換に加えて、1つの置換(例えば、ヒドロキシル基)を有する。そのようなエーテル化剤の例としては、例えばハロゲン化ヒドロキシプロピルおよびハロゲン化ヒドロキシブチルなどのハロゲン化ヒドロキシアルキル(例えば、塩化ヒドロキシアルキル)が挙げられるが、ここでこれらの作用物質の末端炭素は、正荷電基(例えば、トリメチルアンモニウムなどの置換アンモニウム基)との置換を有する;1つの例は、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル-トリメチルアンモニウムである。そのようなエーテル化剤の他の例としては、例えば酸化プロピレン(例えば、1,2-プロピレンオキシド)および酸化ブチレン(例えば、1,2-ブチレンオキシド;2,3-ブチレンオキシド)が挙げられるが、ここでこれらの作用物質のそれぞれの末端炭素は、正荷電基(例えば、トリメチルアンモニウムなどの置換アンモニウム基)との1つの置換を有する。
上記のエーテル化剤の例のいずれかに含まれる置換アンモニウム基は、第1級、第2級、第3級もしくは第4級アンモニウム基であってよい。第2級、第3級および第4級アンモニウム基は、構造I(式中、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基、エチル基、プロピル基もしくはブチル基などのアルキル基を表す)で表される。本明細書のエーテル化剤は、典型的には、フッ化物、塩化物、臭化物もしくはヨウ化物の塩(上記のハロゲン化物のそれぞれがアニオンとして作用する)として提供できる。
2つ以上の異なる有機基を備える本α-グルカンエーテル化合物を生成する場合、それに応じて2種以上の異なるエーテル化剤が使用されるであろう。例えば、アルキルヒドロキシアルキルα-グルカンエーテルを生成するためには、酸化アルキレンおよび塩化アルキルの両方をエーテル化剤として使用することができよう。このため、2つ以上の異なる有機基を備えるα-グルカンエーテル化合物を生成するためには、本明細書で開示するエーテル化剤のいずれかを組み合わせることができる。そのような2種以上のエーテル化剤は、反応中同時に使用できる、または反応中に連続的に使用できる。連続的に使用した場合、各添加間には、以下に開示する任意の温度処理(例えば、加熱)工程を任意選択的に使用できる。各有機基の所望のDoSを制御するために、エーテル化剤の連続的な導入を選択できる。一般に、エーテル生成物中でそれが形成する有機基が添加すべき他の有機基のDoSと比較してより高いDoSであることが所望である場合は、最初に特定のエーテル化剤が使用されるであろう。
アルカリ性条件下で反応中の本α-グルカンオリゴマー/ポリマーと接触させられるエーテル化剤の量は、生成されるα-グルカンエーテル化合物において必要とされるDoSに基づいて決定できる。本明細書で生成されるα-グルカンエーテル化合物中の各グルコースモノマー単位上のエーテル置換基の量は、核磁気共鳴(NMR)分光法を使用して決定できる。α-グルカンに対するモル置換(MS)値には上限がない。一般に、エーテル化剤は、α-グルカン1モル当たり少なくとも約0.05モルの量で使用できる。使用できるエーテル化剤の量に上限はない。
本明細書のα-グルカンエーテル化合物を生成するための反応は、任意選択的に、例えばParr反応装置、オートクレーブ、振とう機チューブなどの圧力容器または当分野において周知の任意の他の圧力容器中で実施できる。本明細書の反応は、アルカリ性条件下で本α-グルカンオリゴマー/ポリマーをエーテル化剤と接触させる工程後に任意選択的に加熱できる。反応温度およびそのような温度を適用する時間は、広範囲の限度内で変化させることができる。例えば、反応は、任意選択的に、周囲温度で14日間まで維持できる。または、反応は、還流しながら、または還流せずに約25℃~約200℃で(または25~200℃の間の任意の整数)で加熱できる。反応時間は、対応して変動させることができる;低温ではより長時間および高温ではより短時間。
カルボキシメチルα-グルカンエーテルを生成する所定の実施形態では、反応は、約3時間にわたり約55℃へ加熱できる。したがって、本明細書のカルボキシメチルα-グルカンエーテルを調製する反応は、例えば、2時間~約5時間にわたり約50℃~60℃(もしくは50~60℃の間の任意の整数)へ加熱できる。例えば、これらの実施形態では、例えばハロ酢酸塩(例えば、モノクロロ酢酸塩)などのエーテル化剤を使用できる。
任意選択的に、本明細書のエーテル化反応は、加熱する工程を用いて、または用いずに、不活性ガス雰囲気下で維持できる。本明細書で使用する用語「不活性ガス」とは、例えば本明細書の反応を調製するために開示した条件などの一連の所定の条件下で化学反応に曝されることのないガスを意味する。
本明細書に開示した反応の全ての成分は、同時に混合して所望の反応温度に導くことができ、その時点から、温度は、撹拌しながら、または撹拌せずに、所望のα-グルカンエーテル化合物が生成するまで維持される。または、混合成分は、上記のように、周囲温度で放置できる。
エーテル化に続いて、反応のpHを中和できる。反応の中和は1種以上の酸を用いて実施できる。本明細書で使用する用語「中性のpH」は、実質的に酸性でも塩基性でもないpH(例えば、約6~8、または約6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4、7.6、7.8もしくは8.0のpH)を意味する。この目的で使用できる様々な酸には、それらに限定されないが、硫酸、酢酸(例えば氷酢酸)、塩酸、硝酸、任意の鉱(無機)酸、任意の有機酸またはこれらの酸の任意の組み合わせが含まれる。
本明細書の反応で生成される本α-グルカンエーテル化合物は、任意選択的に、この化合物を容易には溶解しない液体で1回以上洗浄できる。例えば、α-グルカンエーテルは、典型的には(洗浄のために溶解度の欠如が所望の場合は)その中の酸化化合物の溶解度に依存して、アルコール、アセトン、芳香族化合物またはこれらの任意の組み合わせを用いて洗浄できる。一般に、α-グルカンエーテルを洗浄するためには、例えばアルコールなどの有機溶媒を含む溶媒が好ましい。本α-グルカンエーテル生成物は、例えば、メタノールもしくはエタノールを含有する水溶液を用いて1回以上洗浄できる。生成物を洗浄するためには、例えば、70~95重量%のエタノールを使用できる。また別の実施形態では、本α-グルカンエーテル生成物は、メタノール:アセトン(例えば、60:40)溶液を用いて洗浄できる。
本明細書に開示した反応中で生成されたα-グルカンエーテルは、単離できる。この工程は、中和および/または洗浄工程の前または後に、漏斗、遠心分離器、加圧濾過器または当分野において公知の任意の他の方法もしくは装置を使用して実施できる。単離α-グルカンエーテル生成物は、例えば真空乾燥、風乾もしくは凍結乾燥などの当分野において公知の任意の方法を使用して乾燥させることができる。
上記のエーテル化反応はいずれも、α-グルカンエーテル生成物をさらなる修飾のための出発物質として使用して繰り返すことができる。このアプローチは、有機基のDoSを増大させるため、および/またはエーテル生成物へ1つ以上の異なる有機基を付加するために好適な可能性がある。
α-グルカンエーテル生成物の構造、分子量およびDoSは、例えばNMR分光法およびサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)などの当分野において公知の様々な物理化学的分析法を使用して確証できる。
本可溶性オリゴマー/ポリマーを含むパーソナルケアおよび/または医薬組成物
本グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンエーテルは、パーソナルケア製品において使用できる。例えば、そのような物質は、保湿剤、親水コロイドもしくは場合により増粘剤として使用することが可能な場合がある。本α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンエーテルは、所望であれば、その開示が参照により本明細書に全体として組み込まれる米国特許第8,541,041号明細書に開示されている増粘剤などの1種以上の他のタイプの増粘剤と結び付けて使用されてよい。
本明細書のパーソナルケア製品には、特別には限定はされないが、例えば、スキンケア組成物、化粧品組成物、抗真菌組成物および抗菌組成物が含まれる。本明細書のパーソナルケア製品は、例えば、ローション、クリーム、ペースト、鉱油、軟膏、ポマード、ジェル、リキッド、これらの組み合わせなどの形態にあってよい。本明細書に開示のパーソナルケア製品は、少なくとも1種の活性成分を含むことができる。有効成分は、一般に、意図された薬理学的作用を誘発する成分であると認識されている。
所定の実施形態では、スキンケア製品は、水分不足に関連する皮膚のダメージに対処するために皮膚に適用できる。スキンケア製品は、さらに皮膚の視覚的外観に対処するため(例えば、鱗状、ひび割れおよび/または赤みがかった皮膚の外観を減らすため)および/または皮膚の触感(例えば、皮膚の滑らかさおよび繊細さを改良しながら皮膚の粗さおよび/または乾燥度を減らすため)にも使用できる。スキンケア製品は、典型的には、化粧効果を提供しながら、皮膚の病気を治療もしくは予防するため、または皮膚に保湿効果を提供するための少なくとも1つの有効成分、例えば、酸化亜鉛、ワセリン、白色ワセリン、鉱油、タラ肝油、ラノリン、ジメチコン、硬質脂肪、ビタミンA、アラントイン、カラミン、カオリン、グリセリンもしくはコロイド状オートミールおよびこれらの組み合わせを含んでいてよい。スキンケア製品は、1種以上の天然保湿要素、例えば、セラミド、ヒアルロン酸、グリセリン、スクアラン、アミノ酸、コレステロール、脂肪酸、トリグリセリド、リン脂質、グリコスフィンゴ脂質、ウレア、リノール酸、グリコサミノグリカン、ムコ多糖、乳酸ナトリウムもしくはピロリドンカルボン酸ナトリウムを含むことができる。スキンケア製品に含むことのできる他の成分には、制限なく、グリセリド、杏仁油、キャノーラ油、スクアラン、スクアレン、ココナツ油、コーン油、ホホバ油、ホホバワックス、レシチン、オリーブ油、ベニバナ油、ゴマ油、シアバター、大豆油、甘扁桃油、ヒマワリ油、ティーツリー油、シアバター、パーム油、コレステロール、コレステロールエステル、ワックスエステル、脂肪酸およびオレンジ油が含まれる。
本明細書のパーソナルケア製品は、これらに限定されるものではないが、例えばリップクリーム、マスカラ、口紅、ファンデーション、頬紅、アイライナー、リップライナー、リップグロス、他の化粧品、サンスクリーン、サンブロック、マニュキュア、ムース、ヘアスプレー、スタイリングジェル、ネイルコンディショナー、バスジェル、シャワージェル、ボディーソープ、洗顔料、シャンプー、ヘアコンディショナー(リーブインもしくは洗い流し)、クリームリンス、ヘアダイ、ヘアカラー製品、ヘアシャイン製品、ヘアセラム、くせ毛防止製品、枝毛修復製品、リップバーム、スキンコンディショナー、コールドクリーム、保湿剤、ボディースプレー、石鹸、ボディースクラブ、スクラブ剤、収れん化粧水、スクラッフィングローション、脱毛剤、パーマ液、ふけ防止剤、制汗用組成物、消臭剤、シェービング製品、プレシェービング製品、アフターシェービング製品、洗浄剤、スキンジェル、リンス、歯磨き粉もしくは洗口液などの化粧品または他の製品の形態であってよい。
本明細書の医薬製品は、例えば、エマルション剤、リキッド剤、エリキシル剤、ジェル剤、懸濁剤、液剤、クリーム剤、カプセル剤、錠剤、小袋もしくは軟膏の形態にあってよい。さらに、本明細書の医薬製品は、本明細書に開示したパーソナルケア製品のいずれかの形態にあってよい。医薬製品は、医薬上許容される担体、希釈剤および/または医薬上許容される塩の内の1つ以上をさらに含むことができる。本α-グルカンオリゴマー/ポリマーおよび/または本α-グルカンオリゴマー/ポリマーを含む組成物は、さらにまたカプセル剤、カプセル封入剤、錠剤コーティングおよび医薬品および薬物のための賦形剤として使用することもできる。
可溶性α-グルカンポリマー/オリゴマー組成物の酵素的合成
可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を酵素的に生成するための方法が提供される。1つの実施形態では、方法は、基質としてスクロースを使用して消化耐性可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物の合成を触媒できるグルコシドヒドロラーゼ70型(E.C.2.4.1.-)に属する少なくとも1種の組換えにより生成されるグルコシルトランスフェラーゼの使用を含む。グリコシドヒドロラーゼファミリー70酵素は、例えばストレプトコッカス(Streptococcus)属、ロイコノストック(Leuconostoc)属、ワイセラ(Weisella)属もしくはラクトバチルス(Lactobacillus)属などの乳酸菌によって生成されるトランスグルコシダーゼである(炭水化物活性酵素データベース;“CAZy”;Cantarel et al.,(2009)Nucleic Acids Res 37:D233-238を参照されたい)。組換えにより発現したグルコシルトランスフェラーゼは、好ましくは、自然において見いだされるアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列を有する(すなわち、起源生物もしくはそれらの触媒活性切断において見いだされる全長配列と同一である)。
GTF酵素は、ホモオリゴ糖類もしくはホモ多糖類を形成するためにスクロースのD-グルコシル単位を重合することができる。GTF酵素の特異性に依存して、例えばα-(1,2)、α-(1,3)、α-(1,4)およびα-(1,6)などの様々なグリコシド結合を含む直鎖および/または分岐状グルカンを形成できる。グルコシルトランスフェラーゼは、さらにまたD-グルコシル単位をヒドロキシルアクセプター基上に移動させることができる。アクセプターの非限定的リストは、炭水化物、アルコール、ポリオールもしくはフラボノイドを含むことができる。結果として生じるグルコシル化生成物の構造は、酵素特異性に左右される。
本開示では、D-グルコピラノシルドナーは、スクロースである。したがって、反応は:
Figure 0006997706000004
グルコシルトランスフェラーゼ酵素は、主として形成されるグリコシド結合のタイプを使用して命名/分類される。例としては、デキストランスクラーゼ(α-(1,6)結合;EC2.4.1.5)、ムタンスクラーゼ(α-(1,3)結合;EC2.4.1.-)、アルテルナンスクラーゼ(交互α(1,3)-α(1,6)主鎖;EC2.4.1.140)およびロイテランスクラーゼ(α-(1,4)およびα-(1,6)結合の混合;EC2.4.1.-)が挙げられる。
1つの態様では、グルコシルトランスフェラーゼ(GTF)は、そのグルカン生成物がアルテルナンではない(すなわち、この酵素はアルテルナンスクラーゼではない)ことを前提に、50%以上のα-(1,3)グリコシド結合を有するグルカンを形成できる。1つの好ましい態様では、グルコシルトランスフェラーゼは、ムタンスクラーゼ(EC2.4.1.-)である。上述したように、ムタンスクラーゼ機能に影響を及ぼすアミノ酸残基は、以前に特徴付けられている。例えば、A.Shimamura et al.(J.Bacteriology,(1994)176:4845-4850)を参照されたい。
グルコシルトランスフェラーゼは、好ましくは少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合を備えるグルカンを生成できるグルコシルトランスフェラーゼである。所定の実施形態では、グルコシルトランスフェラーゼは、配列番号153との少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%を含む少なくとも90%の配列同一性を有する、または配列番号153と同一であるアミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、配列番号153との90%以上の配列同一性を備えるアミノ酸配列を含むグルコシルトランスフェラーゼは、GTF-S、そのホモログ、その切断形もしくはそのホモログの切断形である。所定の実施形態では、グルコシルトランスフェラーゼは、配列番号3、5、17、19、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。しかし、一部の野生型配列は切断形で自然において見いだされる可能性があることに留意すべきである。したがって、およびまた別の実施形態では、使用するために好適なグルコシルトランスフェラーゼは、野生型配列の切断形であってよい。また別の実施形態では、切断グルコシルトランスフェラーゼは、配列番号3および17からなる群から選択した全長野生型アミノ酸配列に由来する配列を含む。また別の実施形態では、グルコシルトランスフェラーゼは、切断されていてよく、および配列番号5および19からなる群から選択されたアミノ酸配列を有するであろう。また別の実施形態では、グルコシルトランスフェラーゼは、配列番号5を含む。さらに別の実施形態では、グルコシルトランスフェラーゼは、切断されており、配列番号19に由来する。所定の実施形態では、切断グルコシルトランスフェラーゼは、配列番号118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150および152からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。水性反応調製物中の触媒の濃度は、触媒の特異的触媒活性に左右され、所望の反応速度を得るために選択される。各触媒(単一グルコシルトランスフェラーゼもしくは個別にグルコシルトランスフェラーゼおよびα-グルカノヒドロラーゼのいずれか)反応の重量は、典型的には全反応容積1mL当たり0.0001mg~20mg、好ましくは1mL当たり0.001mg~10mgの範囲に及ぶ。触媒は、さらに可溶性もしくは不溶性支持体上に当業者には周知の方法を使用して固定化することもできる;例えば、Immobilization of Enzymes and Cells;Gordon F.Bickerstaff,Editor;Humana Press,Totowa,NJ,USA;1997を参照されたい。固定化触媒の使用は、その後の反応における触媒の回収および再使用を許容する。酵素触媒は、全微生物細胞、透過化微生物細胞、微生物細胞抽出物、部分精製もしくは精製酵素およびそれらの混合物の形態にあってよい。
最終反応調製物のpHは、約3~約8、好ましくは約4~約8、より好ましくは約5~約8、いっそうより好ましくは約5.5~約7.5およびいっそうより好ましくは約5.5~約6.5である。反応のpHは、任意選択的に、リン酸塩、ピロリン酸塩、重炭酸塩、酢酸塩もしくはクエン酸塩を含むがそれらに限定されない好適なバッファーの添加によって制御できる。使用された場合、バッファーの濃度は、典型的には0.1mM~1.0M、好ましくは1mM~300mM、最も好ましくは10mM~100mMである。
反応成分が組み合わされた場合に最初に存在したスクロース濃度は、少なくとも50g/L、好ましくは50g/L~600g/L、より好ましくは100g/L~500g/L、より好ましくは150g/L~450g/Lおよび最も好ましくは250g/L~450g/Lである。(存在する場合)α-グルカノヒドロラーゼのための基質は、グルコシルトランスフェラーゼによって形成されるグルコースオリゴマー集団のメンバーであろう。反応系中に存在するグルコースオリゴマーはアクセプターとして作用する可能性があるので、反応系中に存在する各種の正確な濃度は変動するであろう。さらに、最初の反応混合物には、少数例を挙げると、例えばマルトース、イソマルトース、イソマルトトリオースおよびメチル-α-D-グルカンなどの他のアクセプター(すなわち、外部アクセプター)を加えることができる。
反応の長さは変動する可能性があり、入手できるスクロース基質の全部を使用するために要する時間量によって決定される可能性が高い。1つの実施形態では、反応は、反応混合物中に最初に存在するスクロースの少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%および最も好ましくは少なくとも99%が消費されるまで実施される。また別の実施形態では、反応は1時間~168時間、好ましくは1時間~72時間および最も好ましくは1時間~24時間である。
高い反応温度を使用する単一酵素法(グルコシルトランスフェラーゼ)
多数のGH70ファミリーグルコシルトランスフェラーゼにとっての最適温度は、25℃~35℃であることが多く、55℃~60℃を超える温度では迅速な不活性化が頻回に観察される。しかし、所定のグルコシルトランスフェラーゼは、反応が高温(本明細書ではこれより低温がこの酵素の不活性化温度である少なくとも45℃の温度であると規定されている)で実施されると、スクロースから所望の可溶性グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を生成できる可能性があることが見いだされている。
1つの態様では、グルコシルトランスフェラーゼは、反応が少なくとも45℃で実施されるとスクロースから本グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を生成できるが、酵素が熱的に不活性化されるこの温度より低いと生成できない。また別の態様では、グルコシルトランスフェラーゼ反応を実施するための温度は、特定酵素の不活性化温度より低いが少なくとも47℃の温度で実施される。1つの態様では、反応温度の上限は、55℃以下である。また別の実施形態では、反応温度は、47℃~52℃である。また別の態様では、単一酵素法において使用されるグルコシルトランスフェラーゼは、配列番号3および5からなる群から選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチドに由来するアミノ酸配列を含む。好ましい態様では、グルコシルトランスフェラーゼは、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)GtfJグルコシルトランスフェラーゼ(GENBANK(登録商標)gi:47527;配列番号3)由来である。また別の好ましい実施形態では、グルコシルトランスフェラーゼは、配列番号3またはそのグルコシルトランスフェラーゼ活性を保持する触媒的に活性な切断形である。
可溶性グルカンオリゴマー/ポリマーの合成-グルコシルトランスフェラーゼ(Gtf)およびα-グルカノヒドロラーゼを含む反応系
少なくとも1種のα-グルカノヒドロラーゼを少なくとも1種の上記のグルコシルトランスフェラーゼと組み合わせて(すなわち、反応混合物中で同時に)使用して本可溶性グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を酵素的に生成するための方法が提供される。2種の酵素の同時使用は、同一酵素の連続投与(すなわち、最初にグルコシルトランスフェラーゼを使用してスクロースからグルカンポリマーを合成し、その後に引き続いてグルカンポリマーをα-グルカノヒドロラーゼにより処理する)に比較して異なる製品プロファイル(すなわち、可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物のプロファイル)を生成する。1つの実施形態では、α-グルカノヒドロラーゼとのグルコシルトランスフェラーゼの連続的投与に基づくグルカンオリゴマー/ポリマー合成法は特に除外される。
グルコシルトランスフェラーゼに類似して、α-グルカノヒドロラーゼは、所定のα-D-グリコシド結合に向かう内加水分解活性によって定義できる。例としては、デキストラナーゼ(α-(1,6)-結合グリコシド結合を加水分解できる;E.C.3.2.1.11)、ムタナーゼ(α-(1,3)-結合グリコシド結合を加水分解できる;E.C.3.2.1.59)、ミコデキストラナーゼ((1→3)-および(1→4)-結合の両方を含有するα-D-グルカン内の(1→4)-α-D-グルコシド結合を内加水分解できる;EC3.2.1.61)、グルカン1,6-α-グルコシダーゼ(EC3.2.1.70)およびアルテルナナーゼ(アルテルナンを内加水分解的に切断できる;E.C.3.2.1.-;米国特許第5,786,196号明細書を参照されたい)を挙げることができるが、それらに限定されない。所定のα-グルカン内の分岐のレベル、分岐のタイプおよび相対分岐鎖長を含むがそれらに限定されない様々な要素は、α-グルカノヒドロラーゼが一部のグリコシド結合を内加水分解する能力に有害な影響を及ぼす可能性がある。
1つの実施形態では、α-グルカノヒドロラーゼは、デキストラナーゼ(EC3.2.1.11)、ムタナーゼ(EC3.1.1.59)またはそれらの組み合わせである。1つの実施形態では、デキストラナーゼは、ケトミウム・エラチクム(Chaetomium erraticum)由来の食品用デキストラナーゼである。また別の実施形態では、Novozymes A/S,Denmarkから入手できるケトミウム・エラチクム(Chaetomium erraticum)由来のデキストラナーゼは、DEXTRANASE(登録商標)PLUS Lである。
別の実施形態では、α-グルカノヒドロラーゼは、少なくとも1種のムタナーゼ(EC3.1.1.59)である。本明細書に開示した方法において有用なムタナーゼは、それらの特徴的な構造によって同定できる。例えば、Y.Hakamada et al.(Biochimie,(2008)90:525-533)を参照されたい。一つの実施形態では、ムタナーゼは、ペニシリウム(Penicillium)属、パエニバチルス(Paenibacillus)属、ヒポクレア(Hypocrea)属、アスペルギルス(Aspergillus)属およびトリコデルマ(Trichoderma)属から入手できるムタナーゼである。また別の実施形態では、ムタナーゼは、ペニシリウム・マルネファイ(Penicillium marneffei)ATCC 18224もしくはパエニバチルス・フミクス(Paenibacillus Humicus)由来である。1つの実施形態では、ムタナーゼは、配列番号21、22、24、27、29、54、56、58およびそれらの任意の組み合わせから選択されるアミノ酸配列を含む。さらにまた別の実施形態では、ムタナーゼは、配列番号21、22、24、27およびそれらの任意の組み合わせから選択されるアミノ酸配列を含む。また別の実施形態では、上記のムタナーゼは、ムタナーゼ活性が維持される限り、触媒活性切断形であってよい。少なくとも1種のグルコシルトランスフェラーゼおよび少なくとも1種のα-グルカノヒドロラーゼの同時使用を含む酵素反応系の温度は、反応速度および酵素触媒活性の安定性の両方を制御するために選択できる。反応の温度は、反応調製物の凝固点(およそ0℃)のすぐ上から約60℃の範囲に及んでよく、好ましい範囲は5℃~約55℃および反応温度のより好ましい範囲は約20℃~約47℃であってよい。
グルコシルトランスフェラーゼ対α-グルカノヒドロラーゼの比(体積/体積)は、選択された酵素に依存して変動してよい。1つの実施形態では、グルコシルトランスフェラーゼ対α-グルカノヒドロラーゼの比(体積/体積)は、1:0.01~0.01:1.0の範囲に及ぶ。また別の実施形態では、グルコシルトランスフェラーゼ対α-グルカノヒドロラーゼの比(活性の単位/活性の単位)は、選択された酵素に依存して変動してよい。さらになお別の実施形態では、グルコシルトランスフェラーゼ対α-グルカノヒドロラーゼの比(活性の単位/活性の単位)は、1:0.01~0.01:1.0の範囲に及ぶ。1つの実施形態では:可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を生成するための方法であって:
1.
a. スクロース;
b. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合を有するグルカンポリマーの合成を触媒できる少なくとも1種のグルコシルトランスフェラーゼ;
c. 1つ以上のα-(1,3)グリコシド結合もしくは1つ以上のα-(1,6)グリコシド結合を有するグルカンポリマーを加水分解できる少なくとも1種のα-グルカノヒドロラーゼ;および
d. 任意選択的に1種以上のアクセプター、を含む一連の反応成分を提供する工程;および
2. 好適な水性反応条件下で一連の反応成分を結合し、それにより可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物が生成される工程、を含む方法が提供される。
1つの好ましい実施形態では、少なくとも1種のグルコシルトランスフェラーゼおよび少なくとも1種のα-グルカノヒドロラーゼは、可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を生成するために反応中に同時に存在する。
1つの実施形態では、1つ以上のα-(1,3)グリコシド結合を有するグルカンポリマーの合成を触媒できる少なくとも1種のグルコシルトランスフェラーゼは、ムタンスクラーゼである。
また別の実施形態では、1つ以上のα-(1,3)グリコシド結合もしくは1つ以上のα-(1,6)グリコシド結合を有するグルカンポリマーを加水分解できる少なくとも1種のα-グルカノヒドロラーゼは、エンドムタナーゼである。
1つの好ましい実施形態では、一連の反応成分は、ムタンスクラーゼおよびムタナーゼの同時使用を含む。
可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマーを生成する方法は、可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を得るための1つ以上の追加の工程をさらに含む可能性がある。したがって、また別の実施形態では、
1.
i) スクロース;
ii) 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合を有するグルカンポリマーの合成を触媒できる少なくとも1種のグルコシルトランスフェラーゼ;
iii) 1つ以上のα-(1,3)グリコシド結合もしくは1つ以上のα-(1,6)グリコシド結合を有するグルカンポリマーを加水分解できる少なくとも1種のα-グルカノヒドロラーゼ;および
iv) 任意選択的に1種以上のアクセプター、を含む一連の反応成分を提供する工程;
2. 好適な水性反応条件下で一連の反応成分を結合し、それにより可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を含む生成混合物が生成される工程;
3. 工程2の生成混合物から可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を単離する工程;および
4. 任意選択的に、可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を濃縮する工程、を含む方法が提供される。
所望の活性を有する実質的に類似の酵素を同定するための方法
当業者であれば、所望の活性(すなわち、所望のグリコシド結合を有するグルカンもしくは標的グリコシド結合に向かう内加水分解活性を有するα-グルカノヒドロラーゼを形成できるグルコシルトランスフェラーゼ活性)が維持される限り、さらに、本組成物および方法において実質的に類似の酵素配列を使用できることを認識している。例えば、所望の活性が保持される(または比活性に関して改善さえされている)限り、触媒活性切断形を調製して使用できることは証明されている。1つの実施形態では、実質的に類似の配列は、本明細書に例示した配列と関連する核酸分子と高ストリンジェンシー条件下でハイブリダイズするそれらの能力によって定義される。また別の実施形態では、配列アラインメントアルゴリズムを使用すると、本明細書に提供したDNAもしくはアミノ酸配列との同一性パーセントに基づいて実質的に類似の配列を定義することができる。
本明細書で使用する核酸分子は、第1分子の一本の鎖が温度および溶液イオン強度の適切な条件下で他の分子にアニーリングできる場合は、例えばcDNA、ゲノムDNAもしくはRNAなどのまた別の核酸分子に「ハイブリダイズ可能」である。ハイブリダイゼーション条件および洗浄条件は周知であり、Sambrook,J.and Russell,D.,T.Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Third Edition,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor(2001)に例示されている。温度およびイオン強度の条件がハイブリダイゼーションの「ストリンジェンシー」を決定する。ストリンジェンシー条件は、例えば遠縁の生物由来の相同配列などの中等度に類似の分子から、例えば近縁の生物由来の機能的酵素を複製する遺伝子などの高度に類似の分子までをスクリーニングするために調整できる。典型的には、ハイブリダイゼーション後の洗浄がストリンジェンシー条件を決定する。一連の好ましい条件は、室温で15分間にわたり6XのSSC、0.5%のSDSを用いて開始し、次に45℃で30分間にわたり2XのSSC、0.5%のSDSを用いて繰返し、さらに50℃で30分間にわたり0.2XのSSC、0.5%のSDSを用いて2回繰り返す一連の洗浄を使用する。より好ましい一連の条件は、0.2XのSSC、0.5%のSDS中での最終2回の30分間にわたる洗浄の温度を60℃へ上昇させた以外は洗浄が上記の洗浄と同一である、より高温を使用する。また別の好ましい一連の高ストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件は、65℃で0.1XのSSC、0.1%のSDSであり、2XのSSC、0.1%のSDSの洗浄が続き、その後に65℃での0.1XのSSC、0.1%のSDSの最終洗浄が続く。
ハイブリダイゼーションは2つの核酸が相補的配列を含有することを必要とするが、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーに依存して、塩基間のミスマッチが起こる可能性がある。核酸にハイブリダイズするための適切なストリンジェンシーは、当分野において周知の変量である核酸の長さおよび相補性度に左右される。2つのヌクレオチド配列間の類似性度もしくは相同性度が大きいほど、それらの配列を有する核酸のハイブリッドについてのTm値が大きくなる。核酸ハイブリダイゼーションの相対的安定性(より高いTmに対応する)は、下記の順番で減少する:RNA:RNA、DNA:RNA、DNA:DNA。長さが100ヌクレオチドより長いハイブリッドについては、Tmを計算するための方程式が導き出されている(Sambrook,J.and Russell,D.,T.、上記)。より短い核酸、すなわちオリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーションについては、ミスマッチの位置がより重要になり、オリゴヌクレオチドの長さがその特異性を決定する。1つの態様では、ハイブリダイズ可能な核酸についての長さは、少なくとも約10ヌクレオチドである。好ましくは、ハイブリダイズ可能な核酸についての最小長さは、長さが少なくとも約15ヌクレオチド、より好ましくは長さが少なくとも約20ヌクレオチド、いっそうより好ましくは長さが少なくとも30ヌクレオチド、いっそうより好ましくは長さが少なくとも300ヌクレオチドおよびより好ましくは長さが少なくとも800ヌクレオチドである。さらに、当業者であれば、温度および洗浄溶液塩濃度はプローブの長さなどの因子にしたがって必要に応じて調整できることを認識しているであろう。
本明細書で使用する用語「同一性パーセント」は、配列を比較することによって決定される2つ以上のポリペプチド配列間または2つ以上のポリヌクレオチド配列間の関係である。当分野では、「同一性」は、一連のそのような配列間のマッチによって決定されるように、場合によっては、ポリペプチド配列もしくはポリヌクレオチド配列間の配列関連性の程度をさらに意味する。「同一性」および「類似性」は:Computational Molecular Biology(Lesk,A.M.,ed.)Oxford University Press,NY(1988);Biocomputing:Informatics and Genome Projects(Smith,D.W.,ed.)Academic Press,NY(1993);Computer Analysis of Sequence Data,Part I(Griffin,A.M.,and Griffin,H.G.,eds.)Humana Press,NJ(1994);Sequence Analysis in Molecular Biology(von Heinje,G.,ed.)Academic Press(1987);およびSequence Analysis Primer(Gribskov,M.and Devereux,J.,eds.)Stockton Press,NY(1991)に記載されている方法を含むがそれらに限定されない公知の方法によって容易に計算できる。同一性および類似性を決定するための方法は、公的に入手できるコンピュータープログラムにおいて体系化されている。配列アラインメントおよび同一性パーセントの計算は、LASERGENE bioinformatics computing suite(DNASTAR Inc.,Madison,WI)のMegalignプログラム、Vector NTI v.7.0(Informax,Inc.,Bethesda,MD)のAlignXプログラムまたはEMBOSS Open Software Suiteを使用して実施できる(EMBL-EBI;Rice et al.,Trends in Genetics 16,(6):276-277(2000))。配列の複数のアラインメントは、デフォルトパラメーターを用いてClustal法(例えば、CLUSTALW;例えば、バージョン1.83)のアラインメント(欧州バイオインフォマティクス研究所(European Molecular Biology Laboratory)を介して欧州分子生物学研究所(European Bioinformatics Institute)から入手できるHiggins and Sharp,CABIOS,5:151-153(1989);Higgins et al.,Nucleic Acids Res.22:4673-4680(1994);およびChenna et al.,Nucleic Acids Res 31(13):3497-500(2003))を使用して実施することができる。CLUSTALWタンパク質アラインメントについての好適なパラメーターには、GAP Existence penalty=15、GAP extension=0.2、マトリックス=Gonnet(例えば、Gonnet250)、タンパク質ENDGAP=-1、タンパク質GAPDIST=4およびKTUPLE=1が含まれる。1つの実施形態では、迅速もしくは緩徐なアラインメントは、緩徐なアラインメントが好ましいデフォルト設定を用いて使用される。または、CLUSTALW法(例えば、バージョン1.83)を使用するパラメーターは、さらにKTUPLE=1、GAP PENALTY=10、GAP extension=1、マトリックス=BLOSUM(例えば、BLOSUM64)、ウィンドウ=5およびTOP DIAGONALS SAVED=5を使用するために修飾することもできる。
1つの態様では、好適な単離核酸分子は、本明細書に報告したアミノ酸配列と少なくとも約20%、好ましくは少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする。また別の態様では、好適な単離核酸分子は、そのポリペプチドが各活性(すなわち、グルコシルトランスフェラーゼもしくはα-グルカノヒドロラーゼ活性)を保持することを前提に、本明細書に報告したアミノ酸配列と少なくとも約20%、好ましくは少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする。所定の実施形態では、活性を保持するグルコシルトランスフェラーゼには、配列番号153と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むグルコシルトランスフェラーゼが含まれる。
酵素的に生成された可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を入手するための方法
反応系から本可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を入手するためには、遠心分離、濾過、分別、クロマトグラフィー分離、透析、蒸発、沈殿、希釈もしくはそれらの任意の組み合わせ、好ましくは透析もしくはクロマトグラフィー分離、最も好ましくは透析(限外濾過)を含むがそれらに限定されない任意の数の一般的精製技術を使用することができる。
組換え微生物発現
本配列の遺伝子および遺伝子産物は、異種宿主細胞内、特に微生物宿主の細胞内で生成できる。本遺伝子および核酸分子を発現させるために好ましい異種宿主細胞は、真菌科もしくは細菌科内で見いだすことができる、および広範囲の温度、pH値および溶媒耐性にわたって増殖する微生物宿主である。例えば、任意の細菌、酵母および糸状菌が本核酸分子の発現に宿主として好適に機能できることが企図されている。酵素は、細胞内、細胞外または細胞内および細胞外両方の組み合わせで発現させることができるが、ここで細胞外発現は、発酵生成物からの所望のタンパク質の回収を細胞内発現により生成されたタンパク質を収集するための方法よりも容易にさせる。転写、翻訳およびタンパク質生合成装置は、細胞バイオマスを生成するために使用される細胞供給原料に対して不変のままである;機能的遺伝子は無関係に発現させられるであろう。宿主菌株の例としては、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)属、トリコデルマ(Trichoderma)属、サッカロミセス(Saccharomyces)属、ピチア(Pichia)属、ファフィア(Phaffia)属、クルイベロミセス(Kluyveromyces)属、カンジダ(Candida)属、ハンセヌラ(Hansenula)属、ヤロウィア(Yarrowia)属、サルモネラ(Salmonella)属、バチルス(Bacillus)属、アシネトバクター(Acinetobacter)属、ジモモナス(Zymomonas)属、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属、エリスロバクター(Erythrobacter)属、クロロビウム(Chlorobium)属、クロマチウム(Chromatium)属、フラボバクテリウム(Flavobacterium)属、サイトファガ(Cytophaga)属、ロドバクター(Rhodobacter)属、ロドコッカス(Rhodococcus)属、ストレプトミセス(Streptomyces)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、コリネバクテリア(Corynebacteria)属、マイコバクテリウム(Mycobacterium)属、デイノコッカス(Deinococcus)属、エシェリキア(Escherichia)属、エルウィニア(Erwinia)属、パントエア(Pantoea)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、スフィンゴモナス(Sphingomonas)属、メチロモナス(Methylomonas)属、メチロバクター(Methylobacter)属、メチロコッカス(Methylococcus)属、メチロシヌス(Methylosinus)属、メチロミクロビウム(Methylomicrobium)属、メチロシスティス(Methylocystis)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、シネコシスティス(Synechocystis)属、シネココッカス(Synechococcus)属、アナバエナ(Anabaena)属、チオバチルス(Thiobacillus)属、メタノバクテリウム(Methanobacterium)属、クレブシエラ(Klebsiella)属およびミクソコッカス(Myxococcus)属などの細菌種、真菌種もしくは酵母種が挙げられるが、それらに限定されない。1つの実施形態では、真菌宿主細胞は、トリコデルマ(Trichoderma)属、好ましくはトリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)の菌株である。1つの実施形態では、細菌宿主菌株には、エシェリキア(Escherichia)属、バチルス(Bacillus)属、クルイベロミセス(Kluyveromyces)属およびシュードモナス(Pseudomonas)属が含まれる。1つの好ましい実施形態では、細菌宿主細胞は、枯草菌(Bacillus subtilis)もしくは大腸菌(Escherichia coli)である。
大規模の微生物増殖および機能的遺伝子発現は、広範囲の単純もしくは複合炭水化物、有機酸およびアルコールもしくは飽和炭化水素、例えば光合成もしくは化学的自己栄養宿主の場合におけるメタンもしくは二酸化炭素、窒素、リン、硫黄、酸素、炭素もしくは小無機イオンを含む任意の微量栄養素の形態および量を使用できる。増殖速度の調節は、培養への典型的には栄養源もしくはエネルギー源とは考えられない特定調節分子の添加もしくは非添加によって影響を受ける可能性がある。
好適な宿主細胞を形質転換させるために有用なベクターもしくはカセットは、当分野において周知である。典型的には、ベクターもしくはカセットは、関連遺伝子の転写および翻訳を指令する配列、選択可能なマーカーおよび自律複製もしくは染色体統合を可能にする配列を含有する。好適なベクターは、転写開始制御配列を有する遺伝子の5’領域および転写終結を制御するDNA断片の3’領域を含む。両方の制御領域が形質転換宿主細胞と相同である、および/または生成宿主にとって天然である遺伝子に由来する場合が最も好ましいが、そのような制御領域が必ずしもそのように由来する必要はない。
所望の宿主細胞内での本セファロスポリンCデアセチラーゼコーディング領域の発現を駆動するために有用である開始制御領域もしくはプロモーターは数多くあり、当業者であれば精通している。本開示のためには、CYC1、HIS3、GAL1、GAL10、ADH1、PGK、PHO5、GAPDH、ADC1、TRP1、URA3、LEU2、ENO、TPI(サッカロミセス(Saccharomyces)属において発現させるために有用);AOX1(ピチア(Pichia)属において発現させるために有用);ならびにlac、araB、tet、trp、lP、lP、T7、tacおよびtrc(大腸菌(Escherichia coli)において発現させるために有用)ならびにバチルス(Bacillus)属において発現させるために有用であるamy、apr、nprプロモーターおよび様々なファージプロモーターを含むがそれらに限定されないこれらの遺伝子を駆動できる実質的に任意のプロモーターが好適である。
終結制御領域はまた、好ましい宿主細胞にとって天然である様々な遺伝子に由来してよい。1つの実施形態では、終結制御領域の包含は、任意選択的である。また別の実施形態では、キメラ遺伝子には、好ましい宿主細胞に由来する終結制御領域が含まれる。
工業的生産
酵素を生成するためには、様々な培養方法を適用できる。例えば、組換え微生物宿主からの過剰発現した特定遺伝子産物の大規模生産は、バッチ式、フェドバッチ式および連続式培養方法によって生成できる。バッチ式およびフェドバッチ式培養方法は一般的であり、当分野では周知であり、例は:Biotechnology:A Textbook of Industrial Microbiology by Wulf Crueger and Anneliese Crueger(authors),Second Edition,(Sinauer Associates,Inc.,Sunderland,MA(1990) and Manual of Industrial Microbiology and Biotechnology,Third Edition,Richard H.Baltz,Arnold L.Demain,and Julian E.Davis(Editors),(ASM Press,Washington,DC(2010)の中に見いだすことができる。
所望の酵素の商業的生産は、さらに連続式培養を用いて遂行することもできる。連続式培養は、規定の培養培地がバイオリアクターに連続式に加えられ、加工処理のために等量の馴化培地が同時に除去される開放系である。連続式培養は、一般に、細胞が主として対数期増殖にある一定の高液相密度で細胞を維持する。または、連続式培養は、固定化細胞を用いて実施できるが、この場合は炭素および栄養素が連続的に加えられ、貴重な生成物、副生成物もしくは廃棄物が細胞集団から連続的に除去される。細胞固定化は、天然および/または合成物質から構成される広範囲の固体支持体を使用して実施することができる。
バッチ式発酵、フェドバッチ式発酵もしくは連続式培養からの所望の酵素の回収は、当業者であれば公知である方法のいずれかによって実施できる。例えば、酵素触媒が細胞内で生成される場合は、細胞ペーストは培養培地から遠心分離もしくは膜濾過によって分離され、任意選択的に水もしくは所望のpHにある水性バッファーを用いて洗浄され、その後に所望のpHにある水性バッファー中の細胞ペーストの懸濁液がホモジナイズされて所望の酵素触媒を含有する細胞抽出物が生成される。細胞抽出物は、酵素触媒溶液から望ましくないタンパク質を沈降させるための熱処理工程の前に細胞断片を除去するために、任意選択的に例えばセライトもしくはシリカなどの適切な濾過助剤に通して濾過されてよい。所望の酵素触媒を含有する溶液は、次に沈降した細胞断片およびタンパク質から膜濾過もしくは遠心分離によって分離することができ、生じた部分精製酵素触媒溶液は追加の膜濾過によって濃縮され、次に任意選択的に適切な担体(例えば、マルトデキストリン、リン酸バッファー、クエン酸バッファーもしくはそれらの混合物)と混合され、スプレー乾燥されて所望の酵素触媒を含む固体粉末が生成される。または、生じた部分精製酵素触媒溶液は、例えばそれにソルビン酸、ソルビン酸ナトリウムもしくは安息香酸ナトリウムなどの保存料が任意選択的に添加される例えばマルトデキストリン、ソルビトールもしくはプロピレングリコールなどのポリオールの添加によって液体調製物として安定化することができる。
量、濃度またはその他の値もしくはパラメーターが範囲、好ましい範囲または好ましい上限値および好ましい下限値のリストとして与えられる場合、これは、範囲が別個に開示されるかどうかにかかわらず、任意の上限範囲もしくは好ましい値および任意の下限範囲もしくは好ましい値の任意の対から形成された範囲のすべてを具体的に開示していると理解すべきである。数値の範囲が本明細書中に記載される場合、他に特に記載しない限り、範囲は、それらの端点ならびに範囲内のすべての整数および分数を含めるものとする。本発明の範囲が範囲を規定するときに列挙された特定の値に限定することは意図されない。
ある実施形態の説明
第1の実施形態(「第1実施形態」)では、可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物であって:
a. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、いっそうより好ましくは少なくとも90%および最も好ましくは少なくとも95%のα-(1,3)グリコシド結合;
b. 25%未満のα-(1,6)グリコシド結合;好ましくは10%未満、より好ましくは5%以下およびいっそうより好ましくは1%未満のα-(1,6)グリコシド結合;
c. 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;好ましくは5%未満および最も好ましくは2.5%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
d. 5,000ダルトン未満;好ましくは2,500ダルトン未満;より好ましくは500~2,500ダルトンおよび最も好ましくは約500~2,000ダルトンの重量平均分子量;
e. 20℃の水中において12重量%で、0.25パスカル秒(Pa・s)未満、好ましくは0.01パスカル秒(Pa・s)未満、好ましくは7cP(0.007Pa・s)未満、より好ましくは5cP(0.005Pa・s)未満、より好ましくは4cP(0.004Pa・s)未満および最も好ましくは3cP(0.003Pa・s)未満の粘度;
f. 25℃の水中において少なくとも20重量/重量%、好ましくは少なくとも30%、40%、50%、60%もしくは70%の溶解度;および
g. 5未満の多分散性指数、を含む可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物が提供される。
第2実施形態では、0.01~99重量%(乾燥固体ベース)、好ましくは10~90重量%の上述の可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を含む織物ケア、洗濯ケアもしくは水性組成物が提供される。
また別の実施形態では、可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を生成するための方法であって:
a.
i. スクロース;
ii. 少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、いっそうより好ましくは少なくとも90%および最も好ましくは少なくとも95%のα-(1,3)グリコシド結合を有するグルカンポリマーの合成を触媒できる少なくとも1種のグルコシルトランスフェラーゼ;
iii. 1つ以上のα-(1,3)グリコシド結合もしくは1つ以上のα-(1,6)グリコシド結合を有するグルカンポリマーを加水分解できる少なくとも1種のα-グルカノヒドロラーゼ;および
iv. 任意選択的に1種以上のアクセプター、を含む一連の反応成分を提供する工程;
b. 好適な水性反応条件下で結合する工程であって、それにより可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を含む生成物が生成される工程;および
c. 任意選択的に、工程(b)の生成物から可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を単離する工程;および
d. 任意選択的に、工程(c)の単離可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を濃縮する工程、を含む方法が提供される。
また別の実施形態では、第1実施形態のα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を生成するための方法であって:
1.
1. スクロース;
2. 少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、いっそうより好ましくは少なくとも90%および最も好ましくは少なくとも95%のα-(1,3)グリコシド結合を有するグルカンポリマーの合成を触媒できる少なくとも1種のグルコシルトランスフェラーゼ;
3. 1つ以上のα-(1,3)グリコシド結合もしくは1つ以上のα-(1,6)グリコシド結合を有するグルカンポリマーを加水分解できる少なくとも1種のα-グルカノヒドロラーゼ;および
4. 任意選択的に1種以上のアクセプター、を含む一連の反応成分を提供する工程;
2. 単一反応混合物を形成するために好適な水性条件下で(a)の一連の反応成分を結合する工程であって、これによりグルコースオリゴマーを含む生成混合物が形成される工程;
3. グルコースオリゴマーを含む生成混合物から可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を単離する工程;および
4. 任意選択的に、可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を濃縮する工程、を含む方法が提供される。
可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物が5%未満、好ましくは1%未満、最も好ましくは0.5%未満のα-(1,4)グリコシド結合を含む、上記の実施形態のいずれかによる組成物もしくは方法。
α-グルカノヒドロラーゼがエンドムタナーゼであり、グルコシルトランスフェラーゼがムタンスクラーゼである、上記の実施形態のいずれかによる組成物もしくは方法。
0.01~99重量%(乾燥固体ベース)の本可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物および下記の成分:少なくとも1種のセルラーゼ、少なくとも1種のプロテアーゼもしくはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む組成物。
単離する工程は、遠心分離、濾過、分別、クロマトグラフィー分離、透析、蒸発、希釈もしくはそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、上記の実施形態のいずれかによる方法。
単一反応混合物中のスクロース濃度は、一連の反応成分を結合して最初は少なくとも200g/Lである、上記の実施形態のいずれかによる方法。
グルコシルトランスフェラーゼ活性対α-グルカノヒドロラーゼ活性の比率は、0.01:1~1:0.01である、上記の実施形態のいずれかによる方法。
好適な(酵素的グルカン合成のための)反応条件は0℃~45℃の反応温度を含む、上記の実施形態のいずれかによる方法。
好適な反応条件は4~8のpH範囲を含む、上記の実施形態のいずれかによる方法。
バッファーが存在し、リン酸塩、ピロリン酸塩、重炭酸塩、酢酸塩もしくはクエン酸塩からなる群から選択される、上記の実施形態のいずれかによる方法。
さらに、前記少なくとも1種のグルコシルトランスフェラーゼが配列番号3、5、17、19、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112もしくはそれらの任意の組み合わせであるアミノ酸配列を含む、実施形態のいずれかによる方法もまた提供される。他の実施形態では、少なくとも1種のグルコシルトランスフェラーゼは、GTF-S、その切断形、そのホモログもしくはそのホモログの切断形である。また別の実施形態では、グルコシルトランスフェラーゼは、GTF-Sの切断形であり、配列番号126のアミノ酸配列を含む。他の実施形態では、グルコシルトランスフェラーゼは、GTF-Sのホモログの切断形であり、配列番号118、120、122、124、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、146、148、150、152もしくはそれらの組合せであるアミノ酸配列を含む。前記少なくとも1種のα-グルカノヒドロラーゼは配列番号21、22、24、27、54、56、58およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、上記の実施形態のいずれかによる方法。
前記少なくとも1種のグルコシルトランスフェラーゼおよび前記少なくとも1種のα-グルカノヒドロラーゼは:
1. グルコシルトランスフェラーゼGTF7527(配列番号3、5もしくはそれらの組み合わせ)およびムタナーゼMUT3325(配列番号27)
2. グルコシルトランスフェラーゼGTF7527(配列番号3、5もしくはそれらの組み合わせ)およびムタナーゼMUT3264(配列番号21、22、24もしくはそれらの組み合わせ)
3. グルコシルトランスフェラーゼGTF0459(配列番号17、19もしくはそれらの組み合わせ)およびムタナーゼMUT3325(配列番号27)および
4. グルコシルトランスフェラーゼGTF0459(配列番号17、19もしくはそれらの組み合わせ)およびムタナーゼMUT3264(配列番号21、22、24もしくはそれらの組み合わせ)の組み合わせから選択される、上記の実施形態のいずれかによる方法。
また別の実施形態では、第1実施形態の可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を生成するための方法であって:
a.
i. スクロース;
ii. 1つ以上のα-(1,3)グリコシド結合を有するグルカンポリマーの合成を触媒できる少なくとも1種のグルコシルトランスフェラーゼ;
iii. 任意選択的に1種以上のアクセプター、を含む一連の反応成分を提供する工程;
b. 好適な水性反応条件下で単一反応混合物を形成するために(a)の一連の反応成分を結合する工程であって、反応条件は45℃超および55℃未満、好ましくは47℃~53℃の反応温度を含み、これによりグルコースオリゴマーを含む生成混合物が形成される工程;
c. グルコースオリゴマーを含む生成混合物から請求項1の可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を単離する工程;および
d. 任意選択的に、可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を濃縮する工程、を含む方法が提供される。
グルコシルトランスフェラーゼは、好ましくは配列番号3、5およびそれらの組み合わせから選択されるアミノ酸配列を有するストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)から得られる、上記の実施形態のいずれかによる方法。
好ましくは、生成された生成物は、第1実施形態の可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物である、上記のプロセス実施形態のいずれかによって生成された生成物。
他に特に定義しない限り、本明細書において使用する全ての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者により一般に理解されるものと同一の意味を有する。Singleton,et al.,DICTIONARY OF MICROBIOLOGY AND MOLECULAR BIOLOGY,2D ED.,John Wiley and Sons,New York(1994)およびHale & Marham,THE HARPER COLLINS DICTIONARY OF BIOLOGY,Harper Perennial,N.Y.(1991)は、本開示で使用する用語の多数についての一般的辞書を当業者に提供する。
本開示を以下の実施例において詳細に規定する。これらの実施例は、本開示の好ましい実施形態を示しているが、例示するためにだけ提供されていることを理解すべきである。上記の考察およびこれらの実施例から、当業者であれば、本発明の本質的な特徴を確認することができ、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、様々な使用および条件に適応させるために本開示を様々に変化させて、修飾を加えることができる。
略語の意味は以下の通りである:「sec」もしくは「s」は、秒(間)を意味し、「ms」はミリ秒(間)を意味し、「min」は分(間)を意味し、「h」もしくは「hr」は時(間)を意味し、「μL」はマイクロリットルを意味し、「mL」はミリリットルを意味し、「L」はリットルを意味する;「mL/min」は1分間当たりのミリリットル数である;「μg/mL」は1ミリリットル当たりのマイクログラム数である;「LB」はルリアブロスである;「μm」はマイクロメートルであり、「nm」はナノメートルである;「OD」は光学密度である;「IPTG」はイソプロピル-β-D-チオ-ガラクトシドである;「g」は重力である;「mM」はミリモルである;「SDS-PAGE」はドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドである;「mg/mL」は1ミリリットル当たりのミリグラム数である;「N」は正規である;「w/v」は体積に対する重量である;「DTT」はジチオトレイトールである;「BCA」はビシンコニン酸である;「DMAc」はN,N’-ジメチルアセトアミドである;「LiCl」は塩化リチウムである;「NMR」は核磁気共鳴である;「DMSO」はジメチルスルホキシドである;「SEC」はサイズ排除クロマトグラフィーである;「GI」もしくは「gi」は、各データベース内のポリヌクレオチドおよび/またはポリペプチド配列を一意的に識別するためのGENBANK(登録商標)および他の配列データベースによって使用されるシステムであるGenInfo識別子を意味する;「DPx」は長さに「x」単位を有するグルカン重合度を意味する;「ATCC」はAmerican Type Culture Collection(Manassas,VA)を意味し、「DSMZ」および「DSM」はLeibniz Institute DSMZ-German Collection of Microorganisms and Cell Cultures(Braunschweig,Germany)を意味する;「EELA」はFinish Food Safety Authority(Helsinki,Finland)を意味する;「CCUG」は、Culture Collection,University of Goeteborg,Swedenを意味する;「Suc.」はスクロースを意味する;「Gluc.」はグルコースを意味する;「Fruc.」はフルクトースを意味する;「Leuc.」はロイクロースを意味する;および「Rxn」は反応を意味する。
一般的方法
本明細書で使用する標準組換えDNAおよび分子クローニング技術は、当分野において周知であり、Sambrook,J.and Russell,D.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Third Edition,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY(2001);Silhavy,T.J.,Bennan,M.L.and Enquist,L.W.,Experiments with Gene Fusions,Cold Spring Harbor Laboratory Cold Press Spring Harbor,NY(1984);およびMolecular Biology,5th Ed.Current Protocols and John Wiley and Sons,Inc.,N.Y.,2002の中でAusubel,F.M.et.al.,Short Protocolsによって記載されている。
微生物培養の維持および増殖に好適な物質および方法もまた、当分野において周知である。下記の実施例において使用するために好適な技術は、Manual of Methods for General Bacteriology,Phillipp Gerhardt,R.G.E.Murray,Ralph N.Costilow,Eugene W.Nester,Willis A.Wood,Noel R.Krieg and G.Briggs Phillips,eds.,(American Society for Microbiology Press,Washington,DC(1994)),Biotechnology:A Textbook of Industrial Microbiology by Wulf Crueger and Anneliese Crueger(authors),Second Edition,(Sinauer Associates,Inc.,Sunderland,MA(1990))およびManual of Industrial Microbiology and Biotechnology,Third Edition,Richard H.Baltz,Arnold L.Demain,and Julian E.Davis(Editors),(American Society of Microbiology Press,Washington,DC(2010)の中に見いだすことができる。
細菌細胞の増殖および維持のために使用される全ての試薬、制限酵素および物質は、他に特に規定されない限り、BD Diagnostic Systems(Sparks,MD)、Invitrogen/Life Technologies Corp.(Carlsbad,CA)、Life Technologies(Rockville,MD),QIAGEN(Valencia,CA)、Sigma-Aldrich Chemical Company(St.Louis,MO)もしくはPierce Chemical Co.(A division of Thermo Fisher Scientific Inc.,Rockford,IL)から入手した。IPTG(製品番号I6758)および塩化トリフェニルテトラゾリウムは、Sigma Co.,(St.Louis,MO)から入手した。Bellcoスピンフラスコは、Bellco Co.,(Vineland,NJ)から入手した。LB培地は、Becton,Dickinson and Company(Franklin Lakes,New Jersey)からであった。BCAタンパク質アッセイは、Sigma-Aldrich(St Louis,MO)からであった。
GTF酵素を生成するための組換え大腸菌(E.coli)菌株の増殖
機能的GTF酵素を発現する大腸菌(Escherichia coli)菌株は、振とうフラスコ内で、アンピシリン(100μg/mL)を含むLB培地を使用して37℃および220rpmでOD600nm=0.4~0.5へ増殖させ、その時点にイソプロピル-β-D-チオ-ガラクトシド(IPTG)を最終濃度が0.5mMとなるように加え、37℃で2~4時間にわたりインキュベーションを継続した。細胞は15分間にわたる5,000×gでの遠心分離によって採取し、50mMのリン酸バッファー(pH7.0)中に再懸濁させた(20~25重量/体積%の湿潤細胞)。95%を超える細胞溶解を保証するために、再懸濁細胞をFrenchプレッシャーセル(SLM Instruments,Rochester,NY)に2回通過させた。細胞溶解物を12,000×gおよび4℃で30分間遠心分離した。生じた上清(細胞抽出物)は、GTF酵素の発現を確証するためにBCAタンパク質アッセイおよびSDS-PAGEによって分析し、細胞抽出物を-80℃で保管した。
pHYTベクター
pHYTベクター主鎖は、枯草菌(Bacillus subtilis)aprEプロモーターを含有する複製枯草菌(Bacillus subtilis)発現プラスミドであった。pHYTベクター主鎖は、大腸菌(Escherichia coli)-枯草菌(Bacillus subtilis)シャトルベクターpHY320PLK(GENBANK(登録商標)アクセッション番号D00946、およびタカラバイオ株式会社(日本国大津市)から市販で入手できる)由来であった。大腸菌(Escherichia coli)の複製起源およびアンピシリン耐性遺伝子は、pACYC177(GENBANK(登録商標)X06402、およびNew England Biolabs Inc.,Ipswich,MAから市販で入手できる)由来であった。枯草菌(Bacillus subtilis)の複製起源およびテトラサイクリン耐性遺伝子は、pAMalpha-1(Francia et al.,J Bacteriol.2002 Sep;184(18):5187-93))由来であった。
pHYTを構築するために、ファージλ由来のターミネーター配列:5’-ATAAAAAACGCTCGGTTGCCGCCGGGCGTTTTTTAT-3’(配列番号1)をテトラサイクリン耐性遺伝子の後に挿入した。
aprEプロモーター-関心対象の酵素をコードするAprEシグナルペプチド配列コーディング配列(例えば、様々なGTFに対するコーティング配列)-BPN’ターミネーターを含有する全発現カセット(EcoRI-BamHI断片)は、HindIII部位を破壊したBamHI-HindIIIリンカーを使用してpHYTのEcoRI部位およびHindIII部位内にクローニングした。リンカー配列は、5’-GGATCCTGACTGCCTGAGCTT-3’(配列番号2)であった。aprEプロモーターおよびAprEシグナルペプチド配列(配列番号25)は、枯草菌(Bacillus subtilis)にとって天然であった。BPN’ターミネーターは、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)のサブチリシン由来であった。天然シグナルペプチドを使用した場合は、AprEシグナルペプチドを発現遺伝子の天然シグナルペプチドと置き換えた。
T.リーゼイ(reesei)のバイオリスティック形質転換
トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)胞子懸濁液を約6cm径のアセトアミダーゼ形質転換プレート(150μLの5×10~5×10個(胞子)/mL(懸濁液))の中心上に広げた。プレートを次に生物学的フード内で風乾させた。ストッピングスクリーン(BioRad 165-2336)およびマクロキャリアホルダー(BioRad 1652322)を70%のメタノール中に浸漬して風乾させた。DRIERITE(登録商標)乾燥剤(硫酸カルシウム乾燥剤;W.A.Hammond DRIERITE(登録商標)Company,Xenia,OH)を小さなペトリ皿(6cm、Pyrex)内に配置し、ワットマン濾紙(GE Healthcare Bio-Sciences,Pittsburgh,PA)を被せた。マクロキャリア(BioRad 165-2335;Bio-Rad Laboratories,Hercules,CA)を含有するマクロキャリアホルダーを濾紙の上に水平に配置し、ペトリ皿の蓋を取り換えた。タングステン粒子懸濁液は、60mgのタングステンM-10粒子(マイクロキャリア、0.7ミクロン、BioRad #1652266,Bio-Rad Laboratories)をエッペンドルフ型試験管に加えることによって調製した。エタノール(1mL)(100%)を加えた。タングステンはエタノール溶液中でボルテックスミキサーにかけ、15分間浸漬させた。タングステンをペレット化するために、エッペンドルフ型試験管を最高速度で短時間にわたり微量遠心した。エタノールをデカントし、無菌蒸留水を用いて3回洗浄した。水洗を3回デカントした後、タングステンを1mLの無菌50%グリセロール中に再懸濁させた。形質転換反応は、各形質転換のために25μLの懸濁化タングステンを1.5mLのエッペンドルフ型試験管に加えることによって調製した。その後の添加は、2μLのDNA pTrex3発現ベクター(配列番号3;米国特許第6,426,410号明細書を参照されたい)、25μLの2.5MのCaCl2、10μLの0.1Mのスペルミジンの順序で実施した。反応は、タングステンを懸濁させながら、5~10分間にわたり継続的にボルテックスミキサーにかけた。次にエッペンドルフ型試験管を短時間微量遠心し、デカントした。タングステンペレットを200μLの70%のエタノールを用いて洗浄し、短時間微量遠心し、ペレット化してデカントした。ペレットを200μLの100%のエタノールを用いて洗浄し、短時間微量遠心してペレット化してデカントした。タングステンペレットを24μLの100%のエタノール中に再懸濁させた。エッペンドルフ型試験管を15秒間にわたり超音波水浴中に入れ、8μLのアリコートを乾燥マクロキャリアの中心に移した。マクロキャリアを放置して乾燥ペトリ皿内で乾燥させた。
ヘリウムタンクのスイッチを1,500psi(約10.3MPa)へ入れた。PDS-1000/He(商標)型BIOLISTIC(登録商標)粒子送達システム(BioRad)において1,100psi(約7.58MPa)破裂ディスク(BioRad 165-2329)を使用した。タングステン溶液が乾いている場合は、ストッピングスクリーンおよびマクロキャリアホルダーをPDS-1000内に挿入した。標的T.リーゼイ(reesei)胞子を含有するアセトアミダーゼプレートは、ストッピングスクリーンの下方6cmに配置した。チャンバー内に29インチHg(約98.2kPa)の真空を引いて維持した。He BIOLISTIC(登録商標)粒子送達システムを始動させた。チャンバーを換気し、コロニーが出現するまで(5日間)28℃でインキュベーションするためにアセトアミダーゼプレートを取り出した。
変性amdSバイオリスティック寒天(MABA)(1L当たり)
第I部、500mLの蒸留水(dHO)中で作成する
1,000×の塩 1mL
ノーブル寒天 20g
pHを6.0へ、オートクレーブ滅菌する
第II部、500mLのdHO中で作成する
アセトアミド 0.6g
CsCl 1.68g
グルコース 20g
KHPO 15g
MgSO・7HO 0.6g
CaCl・2HO 0.6g
pHを4.5にし、0.2ミクロンのフィルターで滅菌する;50℃のオーブン内に入れて加温し、寒天に加え、混合し、プレートに注入する。室温(約21℃)で保管した。
1,000×の塩(1L当たり)
FeSO・7HO 5g
MnSO・HO 1.6g
ZnSO・7HO 1.4g
CoCl・6HO 1g
1LのdHOにする。
0.2ミクロンのフィルターで滅菌する
グルコシルトランスフェラーゼ活性の決定
グルコシルトランスフェラーゼ活性アッセイは、25g/Lのデキストラン(約1,500のMW、Sigma-Aldrich、製品番号31394)の存在下もしくは非存在下で、25mMもしくは50mMの酢酸ナトリウムバッファー(pH5.5)中で1~10体積/体積%のGTF酵素を含有する粗タンパク質抽出物を200g/Lのスクロースとともに37℃で125rpmの軌道振とうによってインキュベートすることにより実施した。1時間後、2時間後および3時間後に1アリコートの反応混合物を取り出し、90℃で5分間にわたり加熱してGTFを不活性化した。13,000×gで5分間にわたる遠心分離によって不溶性物質を除去し、その後に0.2μmのRC(再生セルロース)膜に通した濾過を実施した。生じた濾液は、2基のAminex HPX-87Cカラムシリーズ(Bio-Rad,Hercules,CA)を使用するHPLCによって85℃で分析し、スクロース濃度を定量した。各時点のスクロース濃度を反応時間に対してプロットし、線形プロットの勾配から初期反応速度を決定した。1単位のGTF活性は、アッセイ条件下で1分間中に1μM(マイクロモル)のスクロースを消費するために必要とされる酵素の量として定義された。
α-グルカノヒドロラーゼ活性の決定
ムタナーゼ活性を決定するために必要とされる不溶性ムタンポリマーは、ストレプトコッカス・ソブリヌス(Streptococcus sobrinus)ATCC(登録商標)33478(商標)により生成された分泌酵素を使用して調製した。詳細には、1ループのS.ソブリヌス(sobrinus)ATCC(登録商標)33478(商標)のグリセロールストックをBHI寒天プレート(Brain Heart Infusion agar,Teknova,Hollister,CA)上に画線し、プレートを37℃で2日間インキュベートした;ループを使用して小数のコロニーを取り上げ、Teknova製のオリジナル培地瓶中の2×の100mLのBHI液体培地を接種し、この培養を24時間にわたり静的に37℃でインキュベートした。生じた細胞を遠心分離によって除去し、生じた上清を0.2μmの滅菌フィルターに通して濾過した;2×の101mLの濾液を採取した。濾液に2×の11.2mLの200g/Lのスクロース(最終スクロース20g/L)を加えた。反応を撹拌せずに37℃で67時間にわたりインキュベートした。生じた多糖ポリマーは、10分間にわたる5,000×gでの遠心分離によって収集した。上清は注意深くデカントした。不溶性ポリマーは、40mLの無菌水を用いて4回洗浄した。生じたムタンポリマーを48時間にわたり凍結乾燥させた。ムタンポリマー(390mg)を39mLの無菌水中に懸濁させて10mg/mLの懸濁液を作成した。ムタン懸濁液は、超音波処理(大きな塊が消失するまで40%の振幅、計約10分間)によってホモジナイズした。均質化懸濁液をアリコートに分割し、4℃で保管した。
ムタナーゼアッセイは、適切な量の酵素をpH5.5および37℃で25mMのKOAcバッファー中で0.5mg/mLのムタンポリマーとともにインキュベートすることによって開始した。様々な時点に、1アリコートの反応混合物を引き出し、等量の100mMのグリシンバッファー(pH10)によりクエンチした。各クエンチサンプル中の不溶性物質は、5分間にわたる14,000×gでの遠心分離によって除去した。各時点に生成されたオリゴ糖および多糖ポリマーの還元末端は、p-ヒドロキシ安息香酸ヒドラジド溶液(PAHBAH)アッセイ(Lever M.,Anal.Biochem.,(1972)47:273-279)によって定量し、初期速度は時間経過の最初の3つもしくは4つの時点の線状プロットの勾配から決定した。PAHBAHアッセイは、10μLの反応サンプル上清を100μLのPAHBAH作業溶液に加え、5分間にわたり95℃で加熱した。作業溶液は、1部の試薬A(0.05g/mLのp-ヒドロキシ安息香酸ヒドラジドおよび5体積%の濃塩酸)および4部の試薬B(0.05g/mLのNaOH、0.2g/mLの酒石酸カリウムナトリウム)を混合することによって調製した。410nmでの吸収を記録し、還元末端の濃度は適切なバックグラウンド吸収を減じ、標準物質としての様々な濃度のグルコースを用いて生成した標準曲線を使用して計算した。1単位のムタナーゼ活性は、pH5.5および37℃での1μM/分のムタンポリマーの転換として定義されており、上述したように還元末端における増加を測定することによって決定した。
グリコシド結合の決定
一次元H NMRデータは、高感度凍結探針を使用して500MHzで作動するVarian Unity Inovaシステム(Agilent Technologies,Santa Clara,CA)上で獲得した。水抑制は、「前飽和」実験における残留水シグナルについての共鳴上の観察トランスミッター周波数を注意深く配置し、その後に全期サイクル(32回という多数)および10msの混合時間を用いた「tnnoesy」実験を使用して入手した。
典型的には、乾燥サンプルを1.0mLのDO中に取り上げ、30分間にわたり音波処理した。サンプルの可溶性部分から、100μLを350μLのDOおよび内標準物質としての15.3mMのDSS(4,4-ジメチル-4-シラペンタン-1-スルホン酸ナトリウム塩)および殺菌剤としての0.29%のNaNを含有する100μLのDOと一緒に5mmのNMRチューブに加えた。各タイプのアノマー結合の存在度は、対応する化学シフトでピーク面積を統合することによって測定した。各タイプのアノマー結合のパーセンテージは、特定結合の存在度およびオリゴ糖からのアノマー結合の全存在度から計算した。
メチル化分析
グルカン中のグルコシド結合の分布は、一般に「メチル化分析」もしくは「部分メチル化分析」と名付けられた周知の技術によって決定した(例えば:F.A.Pettolino,et al.,Nature Protocols,(2012)7(9):1590-1607を参照されたい)。この技術は、多数の小さな変化を有するが、必ず:1.グルコース単位の全遊離ヒドロキシル基のメチル化、2.メチル化グルカンの個別モノマー単位への加水分解、3.アノマーを排除してメチル化グルシトールを作成するための還元的開環;アノマー炭素は、典型的には特徴的質量スペクトルを作り出すための重水素原子を用いてタグ付けされる、4.部分メチル化生成物としても公知である、部分メチル化酢酸グルシトールを作成するための(加水分解および開環により作成された)遊離ヒドロキシル基のアセチル化、5.生じた部分メチル化生成物の質量分析法および/または水素炎イオン化検出法と結合されたガスクロマトグラフィーによる分析を含む。
部分メチル化生成物には、非還元型末端グルコース単位、結合単位および分岐点が含まれる。個々の生成物は、保持時間および質量分析法によって同定される。部分メチル化生成物の分布は、全部分メチル化生成物の全ピーク面積内の各生成物のパーセンテージ(面積%)である。ガスクロマトグラフィー条件は、下記の通りであった:RTx-225カラム(30m×250μmのID×0.1μmの膜厚、Restek Corporation,Bellefonte,PA,USA)、ヘリウムキャリアーガス(0.9mL/分の一定流速)、80℃(2分間保持する)で開始し、次に30℃/分で170℃(0分間保持する)、次に4℃/分で240℃(25分間保持する)へのオーブン温度プログラム、1μLの注入量(5:1で分割)、電子衝撃質量分析法(フルスキャンモード)を使用する検出であった。
粘度の測定
可溶性オリゴマー/ポリマーの12重量%の水溶液の粘度は、コーンおよびプレートの形状を備えたTA Instruments AR-G2制御ストレス回転式レオメーター(TA Instruments-Waters,LLC,New Castle,DE)を使用して測定した。形状は、どちらも平滑な表面を備える40mmの2°の上方コーンおよびペルチェ下方プレートからなる。試験中の溶媒(水)蒸発を最小限に抑えるために、水飽和スポンジを装備した環境チャンバーを使用した。粘度は、20℃で測定した。ペルチェは、所望の温度に設定し、0.65mLのサンプルは、エッペンドルフ型ピペット(Eppendorf North America,Hauppauge,NY)を使用してプレート上に装填した。コーンは、コーンの底部とプレートとの間のギャップを50μmに低下させた。サンプルは、3分間にわたり熱平衡させた。剪断速度掃引は、500~10s-1の剪断速度範囲にわたって実施した。サンプル安定性は、試験の終了時に反復剪断速度点をランすることによって確証した。
スクロース、グルコース、フルクトースおよびロイクロースの濃度の決定
スクロース、グルコース、フルクトースおよびロイクロースは、2基の直列Aminex HPX-87Cカラム(Bio-Rad,Hercules,CA)を用いるHPLCによって定量した。使用したクロマトグラフィー条件は、カラム区画および検出器区画で85℃、サンプルおよびインジェクター区画で40℃、流量0.6mL/分および注入量10μLであった。データ整理のために使用したソフトウエアパッケージは、Waters(Waters Corp.,Milford,MA)製のEMPOWER(商標)バージョン3であった。較正は、各個別糖に対する様々な濃度の標準物質を用いて実施した。
オリゴ糖の濃度の決定
可溶性オリゴ糖は、2基の直列Aminex HPX-42Aカラム(Bio-Rad)を用いるHPLCによって定量した。使用したクロマトグラフィー条件は、85℃のカラム温度および40℃の検出器区画温度、移動相としての水(流量0.6mL/分)および10μLの注入量であった。データ整理のために使用したソフトウエアパッケージは、Waters Corp.製のEMPOWER(商標)バージョン3であった。DP2~DP7由来のオリゴ糖サンプルは、Sigma-Aldrich:マルトヘプタオース(DP7、製品番号47872)、マルトヘキサノース(DP6、製品番号47873)、マルトペントース(DP5、製品番号47876)、マルトテトラオース(DP4、製品番号47877)、イソマルトトリオース(DP3、製品番号47884)およびマルトース(DP2、製品番号47288)から入手した。較正は、様々な濃度の標準物質を用いて各個別オリゴ糖に対して実施した。
可溶性オリゴ糖の精製
下記の実施例で記載するような添加ムタナーゼを含む、もしくは含まないグルコシルトランスフェラーゼ酵素を使用したスクロースの転換により精製される生成混合物中に存在する可溶性オリゴ糖を精製し、サイズ排除カラムクロマトグラフィー(SEC)によって単離した。典型的な手技では、生成混合物を15分間~30分間にわたり60℃~90℃で熱処理し、その後に10分間にわたり4,000rpmで遠心分離した。生じた上清は、溶離液としての水を0.7mL/分で使用して、1.1LのBio-Gel P2 Gel(Bio-Rad,Fine 45~90μm)が充填されたGE HK 50/60カラムと接続したAEKTAprime精製システム(SEC;GE Healthcare Life Sciences)(10mL~50mLの注入量)に注入した。SEC分画(チューブ1本当たり約5mL)をBio-Rad HPX-47Aカラムを使用してオリゴ糖について分析した。>DP2のオリゴ糖を含有する分画を結合し、3重量/重量%~6重量/重量%の固体を含有する溶液を生成するために結合分画の回転式蒸発によって可溶性オリゴマー/ポリマーを単離し、ここで生じた溶液は固体生成物としての可溶性オリゴマー/ポリマーを生成するために凍結乾燥させた。
実施例1
グルコシルトランスフェラーゼ(GTF-J)発現菌株である大腸菌(E.coli)MG1655/pMP52の構築
GENBANK(登録商標)(アクセッション番号M64111.1;gi:47527)に報告されたストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)(ATCC(登録商標)25975(商標))由来の成熟グルコシルトランスフェラーゼ酵素(gtf-J;EC2.4.1.5;配列番号3)をコードするポリヌクレオチド配列は、大腸菌(E.coli)(DNA2.0,Menlo Park,CA)中での発現のために最適化したコドンを使用して合成した。pMP52であると同定されたプラスミドを生成するために、成熟酵素(すなわち、シグナルペプチドが除去され、開始コドンが添加された;配列番号5)をコードする核酸生成物(配列番号4)をpJexpress404(登録商標)(DNA2.0,Menlo Park,CA))内にサブクローニングした。MG1655/pMP52であると同定された菌株を生成するために、プラスミドpMP52を使用して大腸菌(E.coli)MG1655(ATCC(登録商標)47076(商標))を形質転換させた。グルコシルトランスフェラーゼ酵素発現菌株を構築するために使用した全手技は、当分野において周知であり、当業者であれば過度の実験を行わずに実施することができる。
実施例2
発酵における組換えGTF-Jの生成
発酵槽内での組換え成熟グルコシルトランスフェラーゼGtf-Jの生成は、実施例1において記載したように構築した成熟Gtf-J酵素(GI:47527;「GTF7527」;配列番号5)を発現する大腸菌(E.coli)菌株MG1655/pMP52のプレシード培養を調製することによって開始した。種培地の10mLのアリコートを125mLのディスポーザブルのバッフル付きフラスコ内に添加し、20%のグリセロール中の大腸菌(E.coli)MG1655/pMP52の1.0mL培養を接種した。この培養を3時間にわたり300rpmで振とうしながら37℃で増殖するに任せた。
発酵槽を開始するための種培養は、2Lの振とうフラスコに0.5Lの種培地を装填することによって調製した。1.0mLのプレシード培養をフラスコ内の0.5Lの種培地中に無菌法により移し、5時間にわたり37℃および300rpmで培養した。種培養は2(OD550)を超える光学密度で、37℃で上述した8Lの発酵槽培地を含有する14Lの発酵槽(Braun,Perth Amboy,NJ)に移した。
大腸菌(E.coli)MG1655/pMP52の細胞を発酵槽内で増殖するに任せ、培地中のグルコース濃度が0.5g/Lに減少した時点にグルコースの供給(1重量/重量%のMgSO・7HOを含有する50重量/重量%のグルコース溶液)を開始した。供給は、0.36グラムフィード毎分(gフィード/分)で開始し、1時間毎に0.42、0.49、0.57、0.66、0.77、0.90、1.04、1.21、1.41、1.63、1.92、2.2gフィード/分へ漸進的に増加させた。それ以後は、速度は一定のままであった。培地中のグルコース濃度は、YSIグルコース分析装置(YSI,Yellow Springs,Ohio)を使用して監視した。グルコース濃度が0.1g/Lを超えると、供給速度は減少した、または一時的に停止した。グルコシルトランスフェラーゼ酵素活性の誘導を開始し、この時点に細胞は、9mLの0.5MのIPTG(イソプロピルβ-D-1-チオガラクト-ピラノシド)を添加すると、70のOD550に達した。溶存酸素(DO)濃度は、25%の空気飽和度で制御した。DOは、最初はインペラ撹拌速度(400~1,200rpm)によって、後に通気速度(2~10標準リットル毎分、slpm)によって制御した。pHは6.8で調節した。pH調節のためにはNHOH(14.5重量/体積%、w/v)およびHSO(20重量/体積%)を使用した。逆圧は、0.5バールで維持した。発泡形成を抑制するために、様々な間隔(20、25および30時間)で、5mLのSuppressor 7153消泡剤(Cognis Corporation,Cincinnati,OH)を発酵槽に添加した。細胞はIPTG添加の8時間後の遠心分離によって採取し、細胞ペーストとして-80℃で保管した。
実施例3
細胞ペーストからのGTF-J粗タンパク質抽出物の調製
実施例2において記載したように得られた細胞ペーストは、スラリーを調製するために50mMのリン酸カリウムバッファー(pH7.2)中に150g/Lで懸濁させた。このスラリーを12,000psi(約82.7MPa;Rannie型装置、APV-1000もしくはAPV16.56;SPX Corp.,Charlotte,North Carolina)でホモジナイズし、ホモジネートを4℃へ冷却した。中等度に強力に撹拌しながら、50gのフロック溶液(Aldrich社製品番号409138、細胞ホモジネート1L当たり50mMのリン酸ナトリウムバッファー(pH7.0)中で5%)を加えた。撹拌は、15分間かけて軽度の撹拌に低下させた。次に細胞ホモジネートを5~10℃で3時間にわたり4,500rpmでの遠心分離によって浄化した。粗タンパク質抽出物中にGtf-J酵素を含有する上清は、30kDa(キロダルトン)のカットオフ膜を用いて(およそ5×に)濃縮した。Gtf-J粗タンパク質抽出物中の全可溶性タンパク質の濃度は、ビシンコニン酸(BCA)タンパク質アッセイ(Sigma Aldrich)を使用して4~8g/Lであると決定された。
実施例4
大腸菌(E.coli)TOP10中でのGTF-J GI:47527の生成
TOP10/pMP52であると同定された菌株を生成するために、プラスミドpMP52(実施例1)を使用して大腸菌(E.coli)TOP10(Invitrogen,Carlsbad California)を形質転換させた。成熟Gtf-J酵素「GTF7527」(配列番号5として提供された)を発現する大腸菌(E.coli)菌株TOP10/pMP52の増殖およびGTF活性の決定は上述した方法にしたがった。
実施例5
大腸菌(E.coli)TOP10中でのGTF-L GI:662379の生成
GENBANK(登録商標)においてGI:662379(配列番号6;ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)由来のGtf-L)であると同定されたグルコシルトランスフェラーゼ(Gtf)酵素の切断バージョンをコードするポリヌクレオチドは、大腸菌(E.coli)(DNA2.0,Menlo Park,CA)中での発現のために最適化されたコドンを使用して合成した。pMP65であると同定されたプラスミドを生成するために、タンパク質「GTF2379」(配列番号8)をコードする核酸生成物(配列番号7)をpJexpress404(登録商標)(DNA2.0)内にサブクローニングした。TOP10/pMP65であると同定された菌株を生成するために、プラスミドpMP65を使用して大腸菌(E.coli)TOP10(Life Technologies Corp.)を形質転換させた。gtf酵素「2379」(使用した各GI番号の最後の4文字)を発現する大腸菌(E.coli)菌株TOP10/pMP65の増殖およびGtf活性の決定は上述した方法にしたがった。
実施例6
大腸菌(E.coli)TOP10中でのGTF-B GI:290580544の生成
GENBANK(登録商標)においてGI:290580544(配列番号9;ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)NN2025由来のGtf-B)であると同定されたグルコシルトランスフェラーゼ酵素の切断バージョンをコードするポリヌクレオチドは、大腸菌(E.coli)(DNA 2.0)中での発現のために最適化されたコドンを使用して合成した。pMP67であると同定されたプラスミドを生成するために、タンパク質「GTF0544」(配列番号11)をコードする核酸生成物(配列番号10)をPJEXPRESS404(登録商標)内にサブクローニングした。TOP10/pMP67であると同定された菌株を生成するために、プラスミドpMP67を使用して大腸菌(E.coli)TOP10を形質転換させた。Gtf-B酵素「GTF0544」(配列番号11)を発現する大腸菌(E.coli)菌株TOP10/pMP67の増殖およびGTF0544活性の決定は、上述した方法にしたがった。
実施例7
大腸菌(E.COLI)BL21 DE3中のGTF-I GI:450874の生成
ストレプトコッカス・ソブリヌス(Streptococcus sobrinus)由来のグルコシルトランスフェラーゼ(ATCC(登録商標)27351(商標))をコードするポリヌクレオチドは、当分野において周知のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法を使用して単離した。PCRプライマーは、GENBANK(登録商標)アクセッション番号BAA14241におよびAbo et al.,(J.Bacteriol.,(1991)173:998-996)によって記載された遺伝子配列に基づいて設計した。5’-末端プライマーである5’-GGGAATTCCCAGGTTGACGGTAAATATTATTACT-3’(配列番号12)は、gtf-I遺伝子の塩基466~491に対応する配列をコードするために設計した。さらに、このプライマーは、クローニング目的に使用されたEcoRI制限酵素部位のための配列を含有していた。
3’-末端プライマーであるAGATCTAGTCTTAGTTCCAGCCACGGTACATA-3’(配列番号13)は、S.ソブリヌス(sobrinus)遺伝子の塩基4749~4774の逆相補体に対応する配列をコードするために設計した。逆PCRプライマーは、さらにクローニング目的に使用されたXbaI部位のための配列を含んでいた。生じた4.31KbのDNA断片は、EcoRIおよびXbaI制限酵素を用いて消化し、Promega PCRクリーンアップキット(A9281,Promega Corp.,Madison,WI)を製造業者の推奨にしたがって使用して精製した。DNA断片は、大腸菌(E.coli)タンパク質発現ベクター(pET24a,Novagen、Merck KGaAの1事業部、Darmstadt,Germany)内にライゲートした。ライゲートした反応はBL21 DE3細胞系(New England Biolabs,Ipswich,MA)内に形質転換させ、単一コロニーを選択するために固体LB培地(10g/L、トリプトン;5g/Lの酵母抽出物;10g/LのNaCl;14%の寒天;100μg/mLのアンピシリン)上でプレーティングした。
形質転換大腸菌(E.coli)BL21 DE3細胞はLB培地中の0.025の初期光学密度(600nmでのOD)へ接種し、250rpmで振とうしながら37℃のインキュベーター内で増殖するに任せた。培養が0.8~1.0のODに達した時点に、切断型Gtf-I酵素(配列番号16)をコードする遺伝子(配列番号15)を1mMのIPTGのIPTGの添加によって誘導した。誘導した培養は振とう装置上に残留したので、誘導3時間後に採取した。細胞は、エッペンドルフ型遠心機を使用して遠心分離(25℃、16,000rpm)によって採取した。細胞ペレットは、5.0mMリン酸バッファー(pH7.0)中に0.01体積で懸濁させ、氷上で4℃に冷却した。細胞は、0.1ミリメートル(mm)のシリカビーズを含むビーズビーターを使用して破壊した。細胞断片は、遠心分離(4℃で10分間にわたり16,000rpm)によって除去した。粗タンパク質抽出物(可溶性Gtf-I(「GTF0874」酵素)を含有する)を等分し、-80℃で保管した。
実施例8
大腸菌(E.coli)TOP10中でのGTF-I酵素GI:450874の生成
GENBANK(登録商標)においてGI:450874(配列番号14;ストレプトコッカス・ソブリヌス(Streptococcus sobrinus)由来のGtf-I)であると同定されたグルコシルトランスフェラーゼ酵素の切断バージョンをコードする遺伝子は、大腸菌(E.coli)(DNA2.0)中での発現のために最適化されたコドンを使用して合成した。pMP53であると同定されたプラスミドを生成するために、切断グルコシルトランスフェラーゼ(「GTF0874」;(配列番号16)をコードする核酸生成物(配列番号15)をPJEXPRESS404(登録商標)内にサブクローニングした。TOP10/pMP53であると同定された菌株を生成するために、プラスミドpMP53を使用して大腸菌(E.coli)TOP10を形質転換させた。Gtf-I酵素「GTF0874」を発現する大腸菌(E.coli)菌株TOP10/pMP53の増殖およびGTF活性の決定は、上述した方法にしたがった。
実施例9
大腸菌(E.COLI)TOP10中でのGTF-S酵素GI:495810459の生成
GENBANK(登録商標)においてGI:495810459(配列番号17;ストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)C150由来のGtf-S)であると同定されたグルコシルトランスフェラーゼ酵素の切断バージョンをコードする遺伝子は、大腸菌(E.coli)(DNA2.0)中での発現のために最適化されたコドンを使用して合成した。pMP79であると同定されたプラスミドを生成するために、切断グルコシルトランスフェラーゼ(「GTF0459」(配列番号19)をコードする核酸生成物(配列番号18)をPJEXPRESS404(登録商標)内にサブクローニングした。TOP10/pMP79であると同定された菌株を生成するために、プラスミドpMP79を使用して大腸菌(E.coli)TOP10を形質転換させた。Gtf-S酵素を発現する大腸菌(E.coli)菌株TOP10/pMP79の増殖およびGtf活性の決定は、上述した方法にしたがった。
実施例10
枯草菌(SUBTILIS)BG6006中でのGTF-S酵素GI:495810459の生成
SG1067-2は、ストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)C150(GI:495810459)由来のグリコシルトランスフェラーゼGtf-S(「GTF0459」)の切断バージョンを発現する枯草菌(Bacillus subtilis)発現菌株である。枯草菌(subtilis)宿主BG6006菌株は、9つのプロテアーゼ欠失(amyE::xylRPxylAcomK-ermC、degUHy32、oppA、ΔspoIIE3501、ΔaprE、ΔnprE、Δepr、ΔispA、Δbpr、Δvpr、ΔwprA、Δmpr-ybfJ、ΔnprB)を含有する。全長Gtf-Aは、1,570個のアミノ酸を有する。1,393個のアミノ酸を備えるN末端切断バージョンは、最初に大腸菌(E.coli)発現に対してコドン最適化され、DNA2.0によって合成された。このN末端切断Grf-S(配列番号19)は、aprEプロモーター下で複製バチルス(Bacillus)属発現pHYTベクターのNheI部位およびHindIII部位内にクローニングし、ベクター上の枯草菌(subtilis)AprEシグナルペプチドと融合させた。この構築物を最初に大腸菌(E.coli)DH10B内に形質転換させ、アンピシリン(100μg/mL)を含むLBプレート上で選択した。このGtfを発現する確証した構築物pDCQ967を次に枯草菌(subtilis)BG6006内に形質転換させ、テトラサイクリン(12.5μg/mL)を含むLBプレート上で選択した。生じた枯草菌(subtilis)発現菌株SG1067を精製し、単離培養の1つであるSG1067-2をGtf-S酵素の起源として使用した。SG1067-2菌株は、最初に10μg/mLのテトラサイクリンを含有するLB内で増殖させ、次に12.5μg/mLのテトラサイクリンを含有するGrantsII培地中に継代培養し、2~3日間にわたり37℃で増殖させた。培養を4℃で30分間にわたり15,000gで回転させ、上清を0.22μmフィルターに通して濾過した。GTF0459を含有する濾過した上清をアリコートに分割し、-80℃で凍結した。
実施例11
GTF-S GI:495810459を生成するための枯草菌(SUBTILIS)SG1067-2の発酵
GTF0459(配列番号19)を発現する枯草菌(subtilis)SG1067-2菌株(実施例10)は、従来型のフェドバッチ式発酵によって好気性浸漬条件下で増殖させた。栄養培地は、0~15%のHY-SOY(商標)(大豆粕の高度に可溶性の多目的酵素的加水分解物;Kerry Inc.,Beloit,WI)、5~25g/Lのリン酸ナトリウムおよびリン酸カリウム、0.5~4g/Lの硫酸マグネシウムおよびクエン酸、硫酸第一鉄およびマンガンの溶液を含有した。発泡を制御するために、3~5mL/Lの消泡剤であるFOAM BLAST(登録商標)882(食品用ポリエーテルポリオール脱泡剤助剤;Emerald Performance Materials,LLC,Cuyahoga Falls,OH)を加えた。2Lの発酵に、バッチ中の初期グルコースが検出不能になった時点に50重量/重量%のグルコース供給材料を供給した。グルコース供給速度は、数時間にわたって上昇させた。発酵は20%のDOおよび37℃の温度で制御し、400rpmの初期撹拌速度で開始した。pHは、50体積/体積%の水酸化アンモニウムを使用して7.2で制御した。例えば、pH、温度、空気流量、DO%などの発酵パラメーターは、全2日間の発酵ランを通して監視した。ランの終了時に培養ブロスを採取し、上清を得るために5℃で遠心した。GTF0459を含有する上清を次に凍結し、-80℃で保管した。
実施例11A
GTF0459のホモログ遺伝子を発現する枯草菌(BACILLUS SUBTILIS)菌株の構築
GTF0459に相同である配列を同定するために検索を実施した。GTF0459配列から始めて、2014年9月8日現在の非冗長NCBIタンパク質データベースに対してBLAST検索を実施することによって相同配列が同定された。BLASTランは、1e-10のe値カットオフを使用して1,100個の推定ホモログを同定した。長さが少なくとも1,000アミノ酸のアラインメントについてフィルタリングして、アミノ酸配列同一性パーセンテージに基づいてソーティングした後に、密接に関連している、つまりGTF0459との90%を超えるアミノ酸配列同一性を有している13個のホモログが見いだされた。同定されたホモログを次に極めて高度に関連する配列をアラインメントするための標準配列アラインメントパッケージであるCLUSTALWを使用することによってGTF0459に対して整列させた。ホモログ配列は、1,570残基の整列領域内でGTF0459のアミノ酸配列とおよそ96~97%同一である。整列領域は、GTF0459ホモログ内ではアミノ酸1位~1,570位まで、およびGTF0459ホモログ内では1位~1,581位まで伸長する。13個の同定されたGTF0459ホモログを過ぎると、次に密接なタンパク質はGTF0459または13個の同定されたホモログのいずれかとの整列領域内で約55%のアミノ酸配列同一性しか共有していない。下記の表1に提供したGTF0459およびホモログ(配列番号86および87~111の間の奇数配列番号)および2個の非ホモログ(<54%のアミノ酸配列同一性)(配列番号113、115)のN末端可変領域切断タンパク質をコードするDNA配列は、Genscriptによって合成された。合成遺伝子は、aprEプロモーター下で枯草菌(Bacillus subtilis)統合的発現プラスミドp4JHのNheIおよびHindIII部位内にクローニングし、ベクター上の枯草菌(subtilis)AprEシグナルペプチドと融合させた。一部の場合には、それらはシグナルペプチドを含まないaprEプロモーター下で枯草菌(Bacillus subtilis)統合的発現プラスミドp4JHのSpeIおよびHindIII部位内にクローン化した。これらの構築物を最初に大腸菌(E.coli)DH10B内に形質転換させ、アンピシリン(100μg/mL)を含むLBプレート上で選択した。特定GTFを発現する確証した構築物を次に9つのプロテアーゼ欠失(amyE::xylRPxylAcomK-ermC、degUHy32、oppA、ΔspoIIE3501、ΔaprE、ΔnprE、Δepr、ΔispA、Δbpr、Δvpr、ΔwprA、Δmpr-ybfJ、ΔnprB)を含有する枯草菌(subtilis)宿主内に形質転換させ、クロラムフェニコール(5μg/mL)を含むLBプレート上で選択した。5μg/mLのクロラムフェニコールを含むLBプレート上で増殖させたコロニーは、25μg/mLのクロラムフェニコールを含むLBプレート上で数回画線した。生じた枯草菌(subtilis)発現菌株を最初に5μg/mLのクロラムフェニコールを含むLBプレート上で増殖させ、次に2~3日間にわたり30℃で増殖させたGrantsll培地内に継代培養した。培養を4℃で30分間にわたり15,000gで回転させ、上清を0.22μmフィルターに通して濾過した。濾過した上清をアリコートに分割し、-80℃で凍結した。
Figure 0006997706000005
実施例11B
GTF0459のホモログ遺伝子のC末端切断を発現する枯草菌(BACILLUS SUBTILIS)菌株の構築
グルコシルトランスフェラーゼは、通常はN末端可変ドメイン、中央触媒ドメインおよび複数のグルカン結合ドメインを含有するC末端ドメインを含有する。実施例11Aにおいて同定および発現させたGTF0459ホモログは、全部がN末端可変領域切断を含有していた。本実施例では、GTF0459およびGTF0459ホモログ(上記の表1に記載のGI番号における最後の4文字によって同定される)の個々のC末端切断を発現する枯草菌(Bacillus subtilis)菌株の構築について記載する。
T1(アミノ酸179位~1,086位に伸長する)、T2(アミノ酸179位~1,125位に伸長する)、T4(アミノ酸179位~1,182位に伸長する)、T5(179位~1,183位に伸長する)およびT6(アミノ酸179位~1,191位に伸長する)C末端切断は、実施例11Aの表1に列挙したN末端切断を含有するGTF0974、GTF4336およびGTF4491グルコシルトランスフェラーゼから作成した。GTF0459(GTF3279)のT5およびT6切断もまた生成した。T5切断はさらにGTF3808からも作成した。配列表に提供した切断の配列についてのDNAおよびタンパク質の配列番号は、下記の表2に列挙した。GTF0459をコードするDNA断片、N末端切断ホモログおよびC末端切断は、Genscriptによって合成遺伝子プラスミドからPCR増幅され、シグナルペプチドを含まないaprEプロモーター下で枯草菌(Bacillus subtilis)統合的発現プラスミドp4JHのSpeI部位およびHindIII部位内にクローニングした。これらの構築物を最初に大腸菌(E.coli)DH10B内に形質転換させ、アンピシリン(100μg/mL)を含むLBプレート上で選択した。特定GTFを発現する確証した構築物を次に9つのプロテアーゼ欠失(amyE::xylRPxylAcomK-ermC、degUHy32、oppA、ΔspoIIE3501、ΔaprE、ΔnprE、Δepr、ΔispA、Δbpr、Δvpr、ΔwprA、Δmpr-ybfJ、ΔnprB)を含有する枯草菌(subtilis)宿主内に形質転換させ、クロラムフェニコール(CM。5μg/mL)を含むLBプレート上で選択した。5μg/mLのクロラムフェニコールを含むLBプレート上で増殖させたコロニーは、25μg/mLのクロラムフェニコールを含むLBプレート上で数回画線した。生じた枯草菌(subtilis)発現菌株を最初に5μg/mLのクロラムフェニコールを含むLBプレート上で増殖させ、次に2~3日間にわたり30℃で増殖させたGrantsll培地内に継代培養した。培養を4℃で30分間にわたり15,000gで回転させ、上清を0.22μmフィルターに通して濾過した。濾過した上清をアリコートに分割し、-80℃で凍結した。
菌株のGTF活性は、3件の個別実験においてPAHBAHアッセイによって分析した。実験間には些細な偏差があるために、表2には活性が測定された実験に沿って枯草菌(subtilis)宿主内の切断酵素の活性を列挙している。T1、T2およびT6切断の大多数は酵素の活性を減少させたが、他方T4およびT5のC末端切断は各N末端だけの切断(NT)に比較して類似の活性を維持した。ホモログおよびホモログのC末端切断は活性を維持し、GTF0459に類似する可溶性α-グルカン繊維を生成したが(実施例39Aおよび39Bを参照されたい)、これは切断内に保持された触媒ドメイン内の残基が繊維を生成することができる酵素に特徴的である可能性がある。可溶性α-グルカン繊維を生成することに関係する可能性がある触媒ドメイン内の特定のアミノ酸残基を同定するために、本出願者らは、結合リガンドの8Å(オングストローム)内の残基を同定するために3種のグルコシルトランスフェラーゼの触媒ドメインの結晶構造(PDB識別子:3AIB、3AICおよび3HZ3)を分析した。57個の残基がその基準に合致した。GTF0459内の対応する57個のアミノ酸および同定されたホモログそれぞれに基づいて1つのモチーフが生成された。次にこのモチーフを使用して、GTF0459と同定されたホモログとの触媒ドメインにおける変動性を把握するためのコンセンサス配列を生成した。コンセンサス配列は、配列番号153として提供される。
Figure 0006997706000006
実施例11C
GTF0459のホモログもしくはGTF0459ホモログのC末端切断を発現する枯草菌(BACILLUS SUBTILIS)菌株の大豆加水分解物培地を使用した発酵
各GTFを発現する枯草菌(subtilis)は、好気性浸漬条件下で従来型のフェドバッチ式発酵によって増殖させた。栄養培地は、1.75~7%の大豆加水分解物(SensientもしくはBD)、5~25g/Lのリン酸ナトリウムおよびリン酸カリウム、0.5~4g/Lの硫酸マグネシウムおよび3~10g/Lのクエン酸、硫酸第一鉄およびマンガンの溶液を含有していた。発泡を制御するために、消泡剤であるFoamblast 882を2~4mL/Lで添加した。2Lもしくは10Lの発酵に、バッチ中の初期グルコースが検出不能になった時点に50重量/重量%のグルコース供給材料を供給した。グルコース供給速度は、数時間にわたって上昇させた。発酵は20%のDOおよび30℃の温度で制御し、400rpmの初期撹拌速度で開始した。pHは、50体積/体積%の水酸化アンモニウムを使用して7.2で制御した。例えば、pH、温度、空気流量、DO%などの発酵パラメーターは、全2~3日間の発酵ランを通して監視した。ランの終了時に培養ブロスを採取し、GTFを含有する上清を得るために遠心した。濾過した上清を等分し、-80℃で凍結して保管した。
実施例11D
GTF0459のホモログもしくはGTF0459ホモログのC末端切断を発現する枯草菌(BACILLUS SUBTILIS)菌株のコーンスティープ固体培地を使用した発酵
各GTFを発現する枯草菌(subtilis)は、好気性浸漬条件下で従来型のフェドバッチ式発酵によって増殖させた。栄養培地は、0.5~2.5%のコーンスティープ固体(Roquette)、5~25g/Lのリン酸ナトリウムおよびリン酸カリウム、0.3~0.6Mの硫酸第一鉄、塩化マンガンおよび塩化カルシウムの溶液、0.5~4g/Lの硫酸マグネシウムならびに0.01~3.7g/Lの硫酸亜鉛、硫酸銅、ホウ酸およびクエン酸の溶液を含有していた。発泡を制御するために、2~4mL/Lの消泡剤であるFoamblast 882を添加した。2Lの発酵に、バッチ中の初期グルコースが検出不能になった時点に50重量/重量%のグルコース供給材料を供給した。グルコース供給速度は、数時間にわたって上昇させた。発酵は20%のDOおよび30℃もしくは37℃いずれかの温度で制御し、400rpmの初期撹拌速度で開始した。pHは、50体積/体積%の水酸化アンモニウムを使用して7.2で制御した。例えば、pH、温度、空気流量、DO%などの発酵パラメーターは、全2~3日間の発酵ランを通して監視した。ランの終了時に培養ブロスを採取し、GTFを含有する上清を得るために遠心した。次に上清を-80℃で凍結して保管した。
実施例12
大腸菌(E.coli)BL21(DE3)中でのムタナーゼMUT3264 GI:257153264の生成
GENBANK(登録商標)においてGI:257153264(配列番号22)であると同定されたパエニバチルス・フミクス(Paenibacillus humicus)NA1123由来のムタナーゼをコードする遺伝子は、GenScript(GenScript USA Inc.,Piscataway,NJ)によって合成された。タンパク質配列(「MUT3264」;配列番号21)をコードするヌクレオチド配列(配列番号20)をpET24a(Novagen;Merck KGaA,Darmstadt,Germany)内にサブクローニングした。生じたプラスミドは、SGZY6と同定された菌株を生成するために大腸菌(E.coli)BL21(DE3)(Invitrogen)内に形質転換させた。この菌株を220rpmで振とうしながら37℃で約0.7のOD600へ増殖させ、次にこの温度を18℃へ低下させ、IPTGを0.4mMの最終濃度になるように添加した。培養を一晩増殖させ、その後に4,000gでの遠心分離によって採取した。600mLの培養由来の細胞ペレットを22mLの50mMのKPiバッファー(pH7.0)中に懸濁させた。細胞は、French Cell Press(15,000psi(103.4MPa)で2回の通過)によって破砕した;細胞残屑は40分間にわたる遠心分離(SORVALL(商標)SS34ローター、13,000rpmで;Thermo Fisher Scientific,Inc.,Waltham,MA)によって除去した。上清は、「mut3264」ムタナーゼの発現を確証するためにSDS-PAGEによって分析し、活性アッセイのためには粗抽出物を使用した。ムタナーゼ遺伝子を含まないコントロール菌株は、pET24aベクターを用いて大腸菌(E.coli)BL21(DE3)細胞を形質転換させることによって作成した。
実施例13
枯草菌(B.subtilis)菌株BG6006株SG1021-1中でのムタナーゼMUT3264 GI:257153264の生成
SG1021-1は、発酵大豆の納豆から単離されたパエニバチルス・フミクス(Paenibacillus humicus)NA1123由来のムタナーゼを発現する枯草菌(Bacillus subtilis)ムタナーゼ発現菌株である。枯草菌(subtilis)中での組換え発現のために、天然シグナルペプチドをバチルス(Bacillus)属AprEシグナルペプチド(GENBANK(登録商標)アクセッション番号AFG28208;配列番号25)と取り換えた。MUT3264(配列番号23)をコードするポリヌクレオチドは、配列番号24として提供されたバチルス(Bacillus)属発現MUT3264をコードするAprEシグナルペプチド(配列番号25)の下流で機能的に結合された。ポリヒスチジンタグをコードする配列の前に終止コドンを提供するために、C末端リシンを欠失させた。
枯草菌(subtilis)宿主BG6006菌株は、9つのプロテアーゼ欠失(amyE::xylRPxylAcomK-ermC、degUHy32、oppA、ΔspoIIE3501、ΔaprE、ΔnprE、Δepr、ΔispA、Δbpr、Δvpr、ΔwprA、Δmpr-ybfJ、ΔnprB)を含有した。野生型mut3264(GENBANK(登録商標)GI:257153264の下で見いだされる)は、SignalP 4.0プログラム(Nordahl et al.,(2011)Nature Methods,8:785-786)によって天然シグナルペプチドであると推測されたN末端33アミノ酸を備える1,146個のアミノ酸を有する。天然シグナルペプチドを含まない成熟mut3264は、GenScriptによって合成され、aprEプロモーター下で複製バチルス(Bacillus)属発現pHYTベクターのNheI部位およびHindIII部位内にクローニングし、ベクター上の枯草菌(subtilis)AprEシグナルペプチド(配列番号25)と融合させた。この構築物を最初に大腸菌(E.coli)DH10B内に形質転換させ、アンピシリン(100μg/mL)を含むLBプレートを上で選択した。この確証構築物pDCQ921を次に枯草菌(subtilis)BG6006内に形質転換させ、テトラサイクリン(12.5μg/mL)を含むLBプレート上で選択した。生じた枯草菌(subtilis)発現菌株SG1021を精製し、単一コロニー単離体SG1021-1をムタナーゼmut3264の起源として使用した。SG1021-1菌株は、最初に10μg/mLのテトラサイクリンを含有するLB内で増殖させ、次に12.5μg/mLのテトラサイクリンを含有するGrantsII培地中にサブクローニングし、2~3日間にわたり37℃で増殖させた。培養は4℃で30分間にわたり15,000gで回転させ、上清を0.22μmフィルターに通して濾過した。MUT3264を含有する濾過した上清をアリコートに分割し、-80℃で凍結した。
実施例14
ムタナーゼMUT3325 GI:212533325の生成
GENBANK(登録商標)においてGI:212533325であると同定されたペニシリウム・マルネフェイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224(商標)ムタナーゼをコードする遺伝子は、GenScript(Piscataway,NJ)によって合成された。タンパク質配列(MUT3325;配列番号27)をコードするヌクレオチド配列(配列番号26)は、選択のためにアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)アセトアミダーゼを用いて、CBHIプロモーターおよびターミネーターの制御下で、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)中で関心対象の遺伝子を発現させるために設計されたベクターであるプラスミドpTrex3(配列番号59)内にSacIIおよびAscI制限部位でサブクローニングした。生じたプラスミドは、上記の一般的方法の項に記載したようにバイオリスティック注入によってT.リーゼイ(reesei)内に形質転換させた。バイオリスティック形質転換の詳細な方法は、国際公開第2009/126773(A1)号パンフレットに記載されている。安定性クローンTRM05-3由来の胞子を含む1cmの寒天プラグを使用して生成培地(下記で記載する)に接種した。この培養を28℃および220rpmで4~5日間にわたり振とうフラスコ内で増殖させた。分泌タンパク質を採取するために、細胞塊を最初に10分間にわたる4,000gでの遠心分離によって除去し、上清を0.2μMの滅菌フィルターに通して濾過した。ムタナーゼMUT3325の発現は、SDS-PAGEによって確証した。
生成培地成分を下記に列挙する。
Figure 0006997706000007
Figure 0006997706000008
実施例15
発酵によるMUT3325の生成
発酵種培養は、MUT3325発現菌株TRM05-3の1.0mLの凍結胞子懸濁液を含む2Lのバッフル付きフラスコ内の0.5Lの最小培地を接種することによって調製した(実施例14)(最小培地は、5g/Lの硫酸アンモニウム、4.5g/Lの一塩基性リン酸カリウム、1.0g/Lの硫酸マグネシウム七水化物、14.4g/Lのクエン酸無水物、1g/Lの塩化カルシウム二水化物、25g/Lのグルコースならびに0.4375g/Lのクエン酸、0.5g/Lの硫酸鉄七水化物、0.04g/Lの硫酸亜鉛七水化物、0.008g/Lの硫酸銅五水化物、0.0035g/Lの硫酸マンガン一水和物および0.002g/Lのホウ酸を含む微量元素から構成された。pHは5.5であった)。この培養を32℃でおよび170rpmで48時間増殖させ、その後に14Lの発酵槽内の8Lの生成培地に移した。生成培地は、75g/Lのグルコース、4.5g/Lの一塩基性リン酸カリウム、0.6g/Lの塩化カルシウム脱水物、1.0g/Lの硫酸マグネシウム七水化物、7.0g/Lの硫酸アンモニウム、0.5g/Lのクエン酸無水物、0.5g/Lの硫酸鉄七水化物、0.04g/Lの硫酸亜鉛七水化物、0.00175g/Lの硫酸銅五水和物、0.0035g/Lの硫酸マンガン一水和物、0.002g/Lのホウ酸および0.3mL/Lのfoam blast 882から構成された。
発酵は、最初に24時間にわたり34℃、500rpmでグルコース上でのバッチ増殖によりランした。24時間の終了時、温度を28℃に低下させ、撹拌速度を1,000rpmへ増加させた。次に発酵槽にグルコースおよびソホロース(62重量/重量%)の混合物を0.030gのグルコース-ソホロース固体/g(バイオマス)/時の特定供給速度で供給した。ランの終了時に、バイオマスを遠心分離によって除去し、ムタナーゼを含有する上清は10kD分子量カットオフ限外濾過カートリッジ(UFP-10-E-35;GEHealthcare,Little Chalfont,Buckinghamshire,UK)を使用して限外濾過によって約10倍に濃縮した。濃縮タンパク質は-80℃で保管した。
実施例16
ムタナーゼMUT6505(GI:259486505)の生成
GENBANK(登録商標)においてGI:259486505であると同定されたアスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)FGSC A4ムタナーゼをコードするポリヌクレオチドは、GenScript(Piscataway,NJ)によって合成された。タンパク質配列(MUT6505;配列番号29)をコードするヌクレオチド配列(配列番号28)は、選択のためにA.ニガー(niger)アセトアミダーゼを用いて、CBHIプロモーターおよびターミネーターの制御下で、T.リーゼイ(reesei)中で関心対象の遺伝子を発現させるために設計されたベクターであるプラスミドpTrex3内にサブクローニングした。生じたプラスミドは、バイオリスティック注入によってT.リーゼイ(reesei)内に形質転換させた。安定性クローン由来の胞子を含む1cmの寒天プラグを使用して、生成培地(5g/Lの硫酸アンモニウム、33g/LのPIPPS;9g/LのBD Bactoカサミノ酸、4.5g/LのKHPO、1.32g/LのCaCl.2HO、1g/LのMgSO.7HO、4.25g/LのNaOHペレット、1.6g/Lのラクトース、0.01%の消泡剤204、0.48g/Lのクエン酸.HO、0.5g/LのFeSO.7HO、0.04g/LのZnSO.7HO、0.008g/LのCuSO.5HO、0.0036g/LのMnSO.HOおよび0.002g/Lのホウ酸(pH5.5))に接種した。この培養を28℃および220rpmで4~5日間にわたり振とうフラスコ内で増殖させた。分泌タンパク質を採取するために、細胞塊を最初に10分間にわたる4,000gでの遠心分離によって除去し、上清を0.2μMの滅菌フィルターに通して濾過した。MUT6505の発現は、SDS-PAGEによって確証した。MUT6505を含有する粗タンパク質抽出物は、-80℃で保管した。
実施例17
H.タワ(TAWA)、T.コニラングブラ(KONILANGBRA)およびT.リーゼイ(REESEI)ムタナーゼの生成
下記では、ヒポクレア・タワ(Hypocrea tawa)(配列番号53および54)、トリコデルマ・コニラングブラ(Trichoderma konilangbra)(配列番号55および56)ならびにトリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)(配列番号57および58)由来のムタナーゼについての各ポリヌクレオチドおよびアミノ酸配列を得るために使用した方法について記載する。
ゲノムDNAの単離
トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)592、トリコデルマ・コニラングブラ(Trichoderma konilangbra)およびヒポクレア・タワ(Hypocrea tawa)の真菌培養は、30mLの無菌YEGブロスを生物学的フード内の3個の250mLのバッフル付きエルレンマイヤー振とうフラスコに添加することによって調製した(Kim et al.への欧州特許第2644187(A1)号明細書および対応する米国特許出願公開第2011-0223117(A1)号明細書を参照されたい)。131インチ(約333cm)平方を切断し、無菌プラスチックループを使用して各真菌培養プレートから除去し、適切な培養フラスコ内に配置した。接種されたフラスコは、次に一晩増殖させるために28℃の振とう型インキュベーター内に配置した。
T.リーゼイ(reesei)、T.コニラングブラ(konilangbra)およびH.タワ(tawa)培養を振とう型インキュベーターから取り出し、各フラスコの内容物を別個の無菌50mLのザルスタットチューブ内に注入した。ザルスタットチューブを卓上型遠心分離機内に配置し、真菌菌糸体をペレット化するために4,500rpmで10分間回転させた。上清を廃棄し、大きなループの各菌糸体サンプルは、溶解マトリックス(FASTDNA(商標))を含有する別個のチューブに移した。ゲノムDNAは、FASTDNA(商標)キット(Qbiogene、現在はMP Biomedicals Inc.,Santa Ana,CA)を使用して製造業者の藻類、真菌および酵母についてのプロトコルにしたがって採取した菌糸体から抽出した。ホモジナイゼーション時間は25秒間であった。ゲノムDNA抽出物の量および品質は、ゲル電気泳動法によって決定した。
PCRによってα-グルカナーゼポリペプチドを入手する
A. T.リーゼイ(reesei)
推定α-1,3グルカナーゼ遺伝子は、相同性によってT.リーゼイ(reesei)ゲノム(JGI)内で同定された。T.リーゼイ(reesei)のためのPCRプライマーは、推定ホモログDNA配列に基づいて設計した。縮重PCRプライマーは、T.コニラングブラ(konilangbra)もしくはH.タワ(tawatawa)に対しては推定T.リーゼイ(reesei)タンパク質配列および他の公表されたα-1,3グルカナーゼタンパク質配列に基づいて設計した。
T.リーゼイ(reesei)特異的PCRプライマー:
SK592:5’- CACCATGTTTGGTCTTGTCCGC-3’(配列番号30)
SK593:5’-TCAGCAGTACTGGCATGCTG-3’(配列番号31)
T.リーゼイ(reesei)菌株RL-P37(米国特許第4,797,361(A)号明細書;NRRL-15709,Agricultural Research Services,USDA,Peoria,Illinois)から抽出したゲノムDNA由来の推定α-1,3グルカナーゼを増幅させるために使用したPCR条件は下記のとおりであった:
1. 2分間にわたり94℃、
2. 30秒間にわたり94℃、
3. 30秒間にわたり56℃、
4. 3分間にわたり72℃、
5. 24サイクルにわたり工程2まで戻る、
6. 4℃で保持する。
反応サンプルは、2mLのT.リーゼイ(reesei)RL-P37ゲノムDNA、10mLの10×バッファー、2mLの10mMのdN TP混合物、1mLのプライマーSK592およびSK593(20mM)、1mLのPfuUltra高忠実度DNAポリメラーゼ(Agilent Technologies,Santa Clara,CA)および83mLの蒸留水を含有していた。
B. T.コニラングブラ(konilangbra)およびH.タワ(tawa)
初期PCR反応は、数個の相同性配列のタンパク質アラインメントから設計した縮重プライマーを使用した。5’および3’末端の近くでアニーリングさせるために設計した縮重プライマーのプライマリーセットは、類似の配列をα-1,3グルカナーゼの配列に増幅させるための最初のPCR反応において使用した。最初のクローニングのための縮重プライマー:
H.タワ(tawa)およびT.コニラングブラ(konilangbra):
MA1F:5’-GTNTTYTGYCAYTTYATGAT-3’(配列番号32)
MA2F:5’-GTNTTYTGYACAYTTYATGATHGGNAT-3’(配列番号33)
MA4F:5’-GAYTAYGAYGAYGAYATGCARCG-3’(配列番号34)
MA5F:5’-GTRCAYTTRCAIGGICCIGGIGGRCARTANCC-3’(配列番号35)
MA6R:5’-YTCICCIGGNAGNGGRCANCCRTT-3’(配列番号36)
MA7R:5’-RCARTAYTGRCAIGCYGTYGGYGGRCARTA-3’(配列番号37)
これらのPCR反応の生成物を次に初期PCR断片の生成物内に付着するように設計されたプライマーを使用するネステッドPCRにおいて、同一増幅条件下で使用した。最初のクローニングのための特異的プライマー:
T.コニラングブラ(konilangbra):
TP1S:5’-CCCCCTGGCCAAGTATGTGT-3’(配列番号38)
TP2A:5’-GTACGCAAAGTTGAGCTGCT-3’(配列番号39)
TP3S:5’-AGCACATCGCTGATGGATAT-3’(配列番号40)
TP3A:5’-AAGTATACGTTGCTTCCGGC-3’(配列番号41)
TP4S:5’-CTGACGATCGGACTRCACGT-3’(配列番号42)
TP4A:5’-CGTTGTCGACGTAGAGCTGT-3’(配列番号43)

H.タワ(tawa):
HP2A:5’-ACGATCGGCAGAGTCATAGG-3’(配列番号44)
HP3S:5’-ATCGGATTGCATGTCACGAC-3’(配列番号45)
HP3A:5’-TACATCCAGACCGTCACCAG-3’(配列番号46)
HP4S:5’-ACGTTTGCTCTTGCGGTATC-3’(配列番号47)
HP4A:5’-TCATTATCCCAGGCCTAAAA-3’(配列番号48)
PCR産物のゲル電気泳動法を使用して、予想サイズの断片が増幅させられたかどうかを決定した。予想サイズの単一ネステッドPCR産物は、QIAquick PCR精製キット(QIAGEN)を使用して精製した。さらに、予想サイズ産物を切除し、複数の産物バンドを含有するアガロースゲルから抽出し、QlAquick Gel抽出キット(QIAGEN)を使用して精製した。
形質転換/単離体スクリーニング/プラスミド抽出
PCR産物は、製造業者(Life Technologies Corporation,Carlsbad,CA)の仕様書にしたがってInvitrogen ZERO BLUNT(登録商標)TOPO(登録商標)PCRクローニングキットを使用してクローニングベクター内に挿入した。ベクターは次に、製造業者の勧告にしたがってONE SHOT(登録商標)TOP10化学的コンピテント大腸菌(E.coli)細胞内に形質転換させ、50ppmのカナマイシンを含有するLBプレート上に塗り広げた。これらのプレートを37℃のインキュベーター内で一晩インキュベートした。
ベクターおよびDNAインサートを含有している形質転換体を選択するために、コロニーを粗プラスミド抽出のためのプレートから選択した。50mLのDNA抽出溶液(100mMのNaCl、10mMのEDTA、2mMのTris(pH7))を清潔な1.5mLのエッペンドルフチューブに添加した。生物学的フード内で、各TOPO(登録商標)形質転換クローンの7~10個の個別コロニーにナンバリングし、取り上げ、抽出溶液中に再懸濁させた。化学的フード内で、50mLのフェノール:クロロホルム:イソアミルアルコールを各サンプルに加え、十分にボルテックスミキサーにかけた。チューブは5分間にわたり最高速度で微量遠心し、その後に20mLの上方水層を除去し、清潔なPCRチューブ内に配置した。1mLのRNase(2mg/mL)を次に添加し、サンプルを混合し、37℃で30分間にわたりインキュベートした。次に全サンプル容積をゲル上でランし、空ベクターとのサイズの相違に基づいてTOPO(登録商標)ベクター内のインサートの存在を決定した。形質転換体コロニーが同定されると、それらのクローンをプレートから擦り取り、5mLのLB/カナマイシン培地(0.0001%)を含有する別個の15mLチューブを接種するために使用した。培養を37℃の振とう式インキュベーター内に一晩配置した。
サンプルをインキュベーターから取り出し、Sorval遠心分離機を使用して6分間にわたり6,000rpmで遠心した。QIAprep Spin Miniprepキット(QIAGEN)およびプロトコルを使用してプラスミドDNAを単離し、これを次にインサートの存在を確証するために消化した。使用した制限酵素は、インサート配列中および周囲に存在する部位に依存していた。ゲル電気泳動法を使用して、断片サイズを決定した。適切なDNAサンプルをシークエンシングのために提出した(Sequetech,Mountain View,CA)。
3’末端および5’末端のクローニング
全DNA断片をシークエンシングした。配列を整列および比較して、ALIGNX(登録商標)およびCONTIGEXPRESS(登録商標)(Vector NTI(登録商標)suite,Life Sciences Corp.,Carlsbad,CA)を使用してヌクレオチドおよびアミノ酸同一性を決定した。公知の配列から外方向に伸長させることによってH.タワ(tawa)およびT.コニラングブラ(konilangbra)由来の各不完全断片の3’末端および5’部分を増幅させるために、特異的プライマーを設計した。それぞれが以前のプライマーセットの増副産物内でそれぞれネスト化された少なくとも3個の特異的プライマーを各鋳型に対して設計した。5’配列および3’配列の増幅は、LA PCR In vitroクローニングキット(タカラバイオ株式会社、日本国大津市)を含むネステッドプライマーセットを使用して実施した。
この増幅のために新鮮ゲノムDNAを調製した。T.コニラングブラ(konilangbra)およびH.タワ(tawa)は、250mLのバッフル付きエルレンマイヤーフラスコ内に適切な胞子無形成真菌プレート培養の1平方インチ切片を含む30mLのYEGブロスを接種することによって調製した。フラスコを28℃の振とう式インキュベーター内で一晩インキュベートした。培養は、10分間にわたり4,500rpmで50mLのザルスタットチューブ内での遠心分離によって採取した。上清を廃棄し、菌糸体は、-80℃の冷凍室内で一晩保存した。凍結菌糸体を次に数片のドライアイスと一緒にコーヒーグラインダー内に配置した。グラインダーは、全混合物が粉末様稠度を有するまでランした。次に粉末を風乾させ、10mLのEASY-DNA(商標)キット溶液A(Life Sciences Corp.)を含有する無菌の50mLのザルスタットチューブに移し、製造業者のプロトコルにしたがった。抽出から収集したゲノムDNAの濃度は、NanoDrop分光光度計を使用して測定した。LA PCR In vitroクローニングキットカセットは、公知のDNA配列内の特定の制限部位の非存在に基づいて選択し、製造業者の取扱説明書にしたがった。最初のPCRランのためには、1mLのライゲーションDNAサンプルを33.5mLの無菌蒸留水中に希釈した。サンプルおよび所望の末端断片に依存して、異なるプライマーを使用した。5’末端に対しては、H.タワ(tawa)およびT.コニラングブラ(konilangbra)それぞれのためのプライマーHP4AおよびTP3Aを使用したが、3’末端に対してはH.タワ(tawa)およびT.コニラングブラ(konilangbra)のためのHP4SおよびTP3Sを使用した。PCR混合物は、34.5mLの希釈ライゲーションDNA溶液、5mLの10×のLAバッファーII(Mg2+)、8mLのdNTP混合物、1mLのカセットプライマー1、1mLの特異的プライマー1(サンプルおよび末端断片に依存して)および0.5mLのTakara LA Taqポリメラーゼを添加することによって調製した。PCRチューブを次にサーモサイクラー内に配置し、下記に列挙したプロトコル:
1. 10分間にわたり94℃、
2. 30秒間にわたり94℃、
3. 30秒間にわたり55℃、
4. 4分間にわたり72℃、工程2まで30回戻る、
5. 4℃で保持する、にしたがった
第2PCR反応は、1mLの第1PCR反応を取り上げ、サンプルを無菌蒸留水中に1:10,000の希釈係数まで希釈することによって調製した。最初に増幅した領域内でネスト化した第2セットのプライマーを使用して第1PCR反応内で単離した断片を増幅させた。プライマーHP3AおよびTP4Aを使用してH.タワ(tawa)およびT.コニラングブラ(konilangbra)それぞれの5’末端に向けて増幅させたが、他方プライマーHP3SおよびTP4Sを使用して3’末端に向けて増幅させた。希釈DNAは、33.5mLの蒸留無菌水、5mLの10×のLAバッファーII(Mg2+)、8mLのdNTP混合物、1mLのカセットプライマー2、1mLの特異的プライマー2(サンプルおよび断片、末端に依存して)、0.5mLのTakara LA Taqを含有するPCR反応に添加し、PCRランの前に十分に混合した。PCRプロトコルは、10分間にわたる初期の94℃以外は、第1反応と同一であった。反応が完了した後、サンプルは、単離した断片のサイズおよび数を決定するためにゲル電気泳動法によってランした。単一バンドが存在した場合は、サンプルを生成して、シークエンシングのために送付した。断片が全く単離されなかった場合、ネステッドPCR反応のための以前のプロトコルを使用して第3PCR反応を実施した。ゲル電気泳動法による増幅断片をランさせた後、最も明るいバンドを切除し、精製し、シークエンシングのために送付した。
配列アラインメントの分析
配列は、ALIGNX(登録商標)を含むVector NTI suiteおよびCONTIGEXPRESS(登録商標)を使用して入手および分析した。全遺伝子配列を入手するために、各末端断片配列を以前に入手したH.タワ(tawa)およびT.コニラングブラ(konilangbra)の断片とアラインメントした。T.ハルジアナム(harzianum)およびT.リーゼイ(reesei)配列とのヌクレオチドアラインメントは、H.タワ(tawa)およびT.コニラングブラ(konilangbra)両方における関心対象の遺伝子の翻訳開始点および翻訳停止点を解明した。全遺伝子配列が同定された後、ゲノムDNA由来の全遺伝子を増幅させるために特異的プライマーを設計した。プライマーは、翻訳開始点の前にCACCヌクレオチド配列を添加すること以外は、GATEWAY(登録商標)クローニング(Life Sciences Corp.)について以前に記載されたように設計した。
最終クローニングのためのプライマー:
T.コニラングブラ(konilangbra):
T1FS:caccatgctaggcattctccg(配列番号49)
T1FA:tcagcagtattggcatgccg(配列番号50)
H.タワ(tawa):
H1FS:CACCATGTTGGGCGTTTTTCG(配列番号51)
H1FA:CTAGCAGTATTGRCATGCCG(配列番号52)
アニーリング温度を55℃に変化させたこと以外は、以前に記載されたPCRプロトコルにしたがった。単一バンドを単離してゲル電気泳動法を通して観察した後に、増幅断片を以前に記載されたように生成し、製造業者の取扱説明書にしたがってpENTR/D TOPO(登録商標)(Life Sciences Corp.)形質転換において使用した。化学的コンピテント大腸菌(E.coli)細胞を次に以前に記載したように形質転換させ、50ppmのカナマイシンを含有するLBプレートに移した。37℃での一晩のインキュベーション後に、以前に記載されたように、プラスミドおよびインサートを含有する形質転換体を粗DNA抽出およびプラスミドサイズ分析後に選択した。選択した形質転換体をプレートから擦り取り、5mLのLB/カナマイシン培地(0.0001%)を含有する新鮮15mLチューブに接種するために使用した。培養を37℃の振とう式インキュベーター内に一晩配置した。細胞を遠心分離によって採取し、プラスミドDNAを以前に記載したように抽出した。プラスミドDNAは、インサート配列の存在を確証するために消化し、次にシークエンシングのために提出した。LR Clonase反応(Gateway Cloning,Invitrogen(Life Sciences Corp.))を製造業者の取扱説明書にしたがって使用し、pENTR(商標)/Dベクターからのインサートをデスティネーションベクター内に指向性で移した。デスティネーションベクターは、選択のためのA.ニガー(niger)アセトアミダーゼを使用して、CBH1プロモーターおよびターミネーターの制御下で、T.リーゼイ(reesei)中で関心対象の遺伝子を発現させるために設計した。
バイオリスティック形質転換(一般的方法を参照されたい)
T.リーゼイ(reesei)形質転換体によるα-1,3グルカナーゼの発現
1cmの寒天プラグを使用してProflo種培地に接種した。培養は、振とうしながら1L当たり200rpmの変性amdSバイオリスティック寒天(MABA)とともに28℃でインキュベートした。第2日に、精製培地中に10%の移動を無菌的に実施した。培養は、200rpmで振とうしながら28℃でインキュベートした。第3日に、遠心分離によって培養を採取した。上清を無菌濾過し(0.2mmのポリエーテルスルホンフィルター;PES)、4℃で保管した。SDS-PAGEによる分析は、各α-グルカナーゼ遺伝子を発現するクローンを同定した。T.リーゼイ(reesei)形質転換体についての増殖条件は、実施例14において使用した増殖条件にしたがった。
実施例18
ムタナーゼの同時添加もしくは連続的添加を用いたグルコシルトランスフェラーゼGTF-J(GI:47527)を使用した可溶性オリゴ糖の生成
反応(10mLの総量)は、マグネチック・スターバーによって供給された混合を実施しながら、35℃で50mMのリン酸バッファー(pH6.8)中の100g/Lのスクロースを用いてランした。各反応には、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)GTF-J(GI:47527、GTF7527;実施例3)を含有する0.3体積/体積%の濃縮大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物を加えた。T.コニラングブラ(konilangbra)ムタナーゼもしくはT.リーゼイ(reesei)592ムタナーゼのいずれかを含有するT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物(実施例17)は、GTF-Jを含有する粗タンパク質抽出物の添加と同時に、またはGTF-Jを含有する粗タンパク質抽出物の添加24時間後のいずれかに、10体積/体積%の最終反応体積で反応に添加した。コントロール反応は、ムタナーゼを全く添加せずにランした。アリコートを4時間後および22時間後もしくは24時間後のいずれかに引き出し、30分間にわたり60℃で加熱することによってクエンチした。不溶性物質は、遠心分離によって熱処理サンプルから除去した。生じた上清をHPLCによって分析し、スクロース、グルコース、フルクトース、ロイクロースおよびオリゴ糖の濃度を決定した(表3および4);DP3~DP7の収率は、スクロース転換に基づいて計算した。
Figure 0006997706000009
Figure 0006997706000010
実施例19
ムタナーゼの同時添加もしくは連続的添加を用いたグルコシルトランスフェラーゼGTF-J(GI:47527)を使用した可溶性オリゴ糖の生成
反応(10mLの総量)は、マグネチック・スターバーによって供給された混合を実施しながら、30℃で50mMのリン酸バッファー(pH6.8)中の100g/Lのスクロースを用いてランした。各反応には、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)GTF-J(GI:47527、GTF7527;実施例3)を含有する0.3体積/体積%の濃縮大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物を加えた。パエニバチルス・フミカス(Paenibacillus humicus)ムタナーゼ(GI:257153264、mut3264;実施例12)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物をGTF-Jを含有する粗タンパク質抽出物の添加と同時に、またはGTF-Jを含有する粗タンパク質抽出物の添加24時間後のいずれかに、10体積/体積%の最終反応体積で反応に添加した。コントロール反応は、ムタナーゼを全く添加せずにランした。アリコートを4時間後もしくは5時間後のいずれかおよび20時間後もしくは21時間後のいずれかに引き出し、30分間にわたり60℃で加熱することによってクエンチした。不溶性物質は、遠心分離によって熱処理サンプルから除去した。生じた上清をHPLCによって分析し、スクロース、グルコース、フルクトース、ロイクロースおよびオリゴ糖の濃度を決定した(表5および46);DP3~DP7の収率は、スクロース転換に基づいて計算した。
Figure 0006997706000011
Figure 0006997706000012
実施例20
グルコシルトランスフェラーゼGTF-J(GI:47527)酵素およびムタナーゼの組み合わせを使用した可溶性オリゴ糖の生成
反応1は、50mMのリン酸バッファー(pH6.0)中に、スクロース(100g/L)、S.サリバリウス(salivarius)由来のGTF-J(GI:47527、GTF7527;実施例3)を含有する大腸菌(E.coli)濃縮粗タンパク質抽出物(0.3体積/体積%)を含んでいた。反応2および4は、50mMのリン酸バッファー(pH6.0)中に、スクロース(100g/L)、S.サリバリウス(salivarius)由来のGTF-J(実施例3)を含有する大腸菌(E.coli)濃縮粗タンパク質抽出物(0.3体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(GI:212533325、mut3325;実施例14)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物(10体積/体積%)またはパエニバチルス・フミカス(Paenibacillus humicus)由来のムタナーゼ(GI:257153264、mut3264;実施例12)を含む大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物(10体積/体積%)を含んでいた。コントロール反応3および5は、それぞれムタナーゼを含有していないT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物(10体積/体積%)または大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物のいずれかを使用した。各反応についての総量は10mLであり、全反応は125rpmで振とうしながら40℃で実施した。アリコートは5時間後および24時間後に取り出し、5分間にわたり95℃で加熱することによってクエンチした。不溶性物質は、遠心分離および濾過によって除去した。可溶性生成物をHPLCによって分析して、スクロース、グルコース、フルクトース、ロイクロースおよびオリゴ糖の濃度を決定した(表7)。24時間後の各反応からの可溶性生成物をさらにH NMR分光法によって分析し、オリゴ糖のアノマー結合を決定した(表8)。
Figure 0006997706000013
Figure 0006997706000014
ムタナーゼが存在する場合は、反応の初期5時間中により多くのスクロースが消費された。ムタナーゼを発現しないT.リーゼイ(reesei)および大腸菌(E.coli)菌株由来の粗抽出物は、スクロース消費速度に相乗作用を有していなかった。ロイクロース対フルクトース比は、ムタナーゼの存在下では有意に低かった。可溶性オリゴ糖の収率は、ムタナーゼの存在下では有意に増加した。可溶性オリゴ糖中のα-(1,3)結合は、ムタナーゼの存在によって実質的に増加した。
実施例21
GTF-Lおよびムタナーゼによる可溶性オリゴ糖の生成
反応1は、50mMのリン酸バッファー(pH6.0)中に、スクロース(100g/L)およびストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)由来のGTF-L(GI:662379、GTF2379;実施例5)を含有する大腸菌(E.coli)濃縮粗タンパク質抽出物(10体積/体積%)を含んでいた。反応2および4は、50mMのリン酸バッファー(pH6.0)中に、スクロース(100g/L)、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)由来のGTF-L(実施例5)を含有する大腸菌(E.coli)タンパク質粗抽出物およびH.タワ(tawa)ムタナーゼ(実施例17)を含有するT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物(10体積/体積%)もしくはパエニバチルス・フミカス(Paenibacillus humicus)(GI:257153264、mut3264;実施例12)を含有する大腸菌(E.coli)タンパク質粗抽出物を含んでいた。コントロール反応3および5は、それぞれムタナーゼを含有していないT.リーゼイ(reesei)タンパク質粗抽出物(10体積/体積%)または大腸菌(E.coli)タンパク質粗抽出物のいずれかを使用した。各反応についての総量は10mLであり、全反応は125rpmで振とうしながら40℃で実施した。アリコートは5時間後および24時間後に取り出し、反応は5分間にわたり95℃で加熱することによってクエンチした。不溶性物質は、遠心分離および濾過によって除去した。可溶性生成混合物をHPLCによって分析して、スクロース、グルコース、フルクトース、ロイクロースおよびオリゴ糖の濃度を決定した(表9)。24時間後の各反応からの可溶性生成物をさらにH NMR分光法によって分析し、オリゴ糖内に存在する結合を決定した(表10)。
Figure 0006997706000015
Figure 0006997706000016
ムタナーゼが存在する場合は、反応の初期5時間中により多くのスクロースが消費された。ムタナーゼを発現しないT.リーゼイ(reesei)および大腸菌(E.coli)菌株由来の粗抽出物は、スクロース消費速度に相乗作用を有していなかった。スクロース消費がほぼ完了してから24時間後に、ムタナーゼの存在下ではロイクロースはほとんど生成されなかった。ロイクロース対フルクトース比は、ムタナーゼの存在下では有意に低かった。DP3~DP7の可溶性オリゴ糖の量は、mut3264の存在下では有意に増加した。H.タワ(tawa)ムタナーゼとの反応では他の反応におけるより多くのグルコースが生成された。可溶性オリゴ糖中のα-(1,3)結合のパーセンテージは、ムタナーゼの存在によって実質的に増加した。
実施例22
GTF-Bおよびムタナーゼによる可溶性オリゴ糖の生成
反応1は、50mMのリン酸バッファー(pH6.0)中に、スクロース(100g/L)およびストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)NN2025由来のGTF-B(GI:290580544、GTF0544;実施例6)を含有する大腸菌(E.coli)タンパク質粗抽出物(10体積/体積%)を含んでいた。下記の反応2および4は、50mMのリン酸バッファー(pH6.0)中に、スクロース(100g/L)、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)NN2025由来のGTF-B(GI:290580544、GTF0544;実施例6)を含有する大腸菌(E.coli)タンパク質粗抽出物およびH.タワ(tawa)ムタナーゼ(実施例17)を含有するT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物(10体積/体積%)もしくはパエニバチルス・フミカス(Paenibacillus humicus)(GI:257153264、mut3264;実施例12)を含有する大腸菌(E.coli)タンパク質粗抽出物のいずれかを含んでいた。コントロール反応3および5は、それぞれムタナーゼを含有していないT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物(10体積/体積%)または大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物のいずれかを使用した。各反応についての総量は10mLであり、全反応は125rpmで振とうしながら40℃で実施した。アリコートは5時間後および24時間後に取り出し、反応は5分間にわたりアリコートサンプルを95℃で加熱することによってクエンチした。不溶性物質は遠心分離および濾過によって除去し、生じた濾液をHPLCによって分析してスクロース、グルコース、フルクトース、ロイクロースおよびオリゴ糖の濃度を決定した(表11)。24時間後の各反応からの可溶性生成物をさらにH NMR分光法によって分析し、オリゴ糖の結合を決定した(表12)。
Figure 0006997706000017
Figure 0006997706000018
ムタナーゼが存在する場合は、反応の初期5時間中により多くのスクロースが消費された。ムタナーゼを発現しなかったT.リーゼイ(reesei)由来の粗タンパク質抽出物は、スクロース消費速度に相乗作用を及ぼさなかった。mut3264の存在下ではDP3~DP7のより多くのオリゴ糖が生成されたが、H.タワ(tawa)ムタナーゼもしくはムタナーゼを含まない2種のタンパク質粗抽出物の存在下では生成されなかった。スクロース消費がほぼ完了してから24時間後に、ムタナーゼの存在下ではロイクロースはほとんど生成されなかった。ロイクロース対フルクトース比は、ムタナーゼの存在下では有意に低かった。H.タワ(tawa)ムタナーゼの存在下では、高濃度のグルコースが生成された。可溶性オリゴ糖中のα-(1,3)結合のパーセンテージは、mut3264の存在によって実質的に増加した。
実施例23
GTF-IおよびMUT3264ムタナーゼによる可溶性オリゴ糖の生成
反応1は、50mMのリン酸バッファー(pH6.0)中に、スクロース(100g/L)およびストレプトコッカス・ソブリヌス(Streptococcus sobrinus)由来のGTF-I(GI:450874、GTF0874;実施例8)を含有する大腸菌(E.coli)タンパク質粗抽出物(3体積/体積%)を含んでいた。反応2は、50mMのリン酸バッファー(pH6.8)中に、スクロース(100g/L)、ストレプトコッカス・ソブリヌス(Streptococcus sobrinus)由来のGTF-I(実施例8)およびパエニバチルス・フミカス(Paenibacillus humicus)ムタナーゼ(mut3264、GI:257153264、実施例13)を含有する枯草菌(subtilis)タンパク質粗抽出物(10体積/体積%)を含んでいた。各反応についての総量は10mLであり、全反応はマグネチック・スターバーによって撹拌しながら30℃で実施した。アリコートは5時間後、24時間後および48時間後に取り出し、反応は30分間にわたりアリコートサンプルを60℃で加熱することによってクエンチした。不溶性物質は遠心分離によって除去し、生じた濾液をHPLCによって分析してスクロース、グルコース、フルクトース、ロイクロースおよびオリゴ糖の濃度を決定した(表13)。
Figure 0006997706000019
実施例24
GTF-Iグルコシルトランスフェラーゼ対MUT3325ムタナーゼ比がオリゴ糖生成に及ぼす作用
反応1~4は、50mMのリン酸カリウムバッファー(pH5.4)中に、スクロース(100g/L)、ペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224ムタナーゼ(mut3325);実施例14)を含有するT.リーゼイ(reesei)タンパク質粗抽出物(10体積/体積%)および0.5体積/体積%、2.5体積/体積%、5体積/体積%もしくは10体積/体積%の1つでストレプトコッカス・ソブリヌス(Streptococcus sobrinus)由来のGTF-I(GI:450874、GTF0874;実施例8)を含有する大腸菌(E.coli)タンパク質粗抽出物を含んでいた。反応6~9は、50mMのリン酸カリウムバッファー(pH5.4)中に、スクロース(100g/L)、MUT3325なし、および0.5体積/体積%、2.5体積/体積%、5体積/体積%もしくは10体積/体積%の1つでストレプトコッカス・ソブリヌス(Streptococcus sobrinus)由来のGTF-I(GI:450874;実施例4)を含有する大腸菌(E.coli)タンパク質粗抽出物を含んでいた。反応5は、同一バッファー中にスクロース(100g/L)だけを含有していた。全反応は、125rpmで振とうしながら37℃で実施した。1時間後、5時間後および25時間後にアリコート(500μL)を各反応から取り出し、90℃で5分間にわたり加熱して反応を停止させた。不溶性物質は、遠心分離および濾過によって除去した。生じた濾液をHPLCによって分析して、スクロース(Suc.)、グルコース(Gluc.)、フルクトース(Fruc.)、ロイクロース(Leuc.)およびオリゴ糖(DP3~7)の濃度を決定した(表14~16)。
Figure 0006997706000020
Figure 0006997706000021
Figure 0006997706000022
表14、15および16におけるデータの比較は、スクロースの変換が全濃度のGTF-Iでmut3325の存在下でより高速であったことを示している。DP3~DP7の総量および収率は、mut3325の存在下での反応において有意に増加した。より高いmut3325対GTF-I比は、DP3~DP7オリゴ糖のより高い収率を生じさせた。
実施例25
GTF-Jグルコシルトランスフェラーゼ対MUT3325ムタナーゼ比がオリゴ糖生成に及ぼす作用
下記の反応1~3は、表10に示したように、200g/Lのスクロース、様々な濃度のGTF-J(S.サリバリウス(salivarius)由来のGTF-J;GI:47527、実施例3)(0.6および1体積/体積%)および様々な濃度のmut3325(ペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224ムタナーゼ;実施例14)(10および20%)を含んでいた。全反応は、125rpmで傾斜振とうしながら37℃で実施した。16~19時間後に、反応を5分間にわたり90℃で加熱することによってクエンチした。不溶性物質は、遠心分離および濾過によって除去した。可溶性生成混合物をHPLCによって分析して、スクロース、グルコース、フルクトース、ロイクロースおよびオリゴ糖の濃度を決定した(表17)。表17のデータは、より高い比率のmut3325対GTF-J比が可溶性DP3~DP7オリゴ糖のより高い収率を生成したことを示している。
Figure 0006997706000023
実施例26
pHがオリゴ糖生成に及ぼす作用
下記の反応1~3は、pH5.0、6.0および6.8でスクロース(100g/L)、gtf-J(0.3体積%、実施例3)およびmut3264ムタナーゼ(10体積%、実施例12)を含有する大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物を含んでいた。様々なpHに対して使用したバッファーは:50mMのクエン酸バッファー(pH5.0);50mMのリン酸バッファー(pH6.0)および50mMのリン酸バッファー(pH6.8)であった。反応は、125rpmで振とうしながら30℃で実施した。各反応からのアリコートは5時間後、24時間後、48時間後および72時間後に取り出し、5分間にわたり90℃で加熱することによってクエンチした。不溶性物質は、遠心分離および濾過によって除去した。可溶性生成混合物をHPLCによって分析して、スクロース、グルコース、フルクトース、ロイクロースおよびオリゴ糖の濃度を決定した(表18)。表18に記載のデータは、pH5.0およびpH6.8で生成したDP4オリゴ糖が長時間のインキュベーションによりムタナーゼによってより低いDPに分解されたが、他方pH6.0ではそれ以上の分解が観察されなかったことを示している。
Figure 0006997706000024
実施例27
温度がオリゴ糖生成に及ぼす作用
下記の反応1~4は、スクロース(100g/L)、リン酸バッファー(50mM、pH6.0)、GTF-J(0.3体積%、実施例3)およびmut3264ムタナーゼ(10体積%、実施例12)の大腸菌(E.coli)粗抽出物を含んでいた。反応は、表19に表示したように、125rpmで振とうしながら30℃、40℃、50℃および60℃で実施した。反応は、24時間後に5分間にわたり90℃で加熱することによってクエンチした。不溶性物質は、遠心分離および濾過によって除去した。可溶性生成混合物をHPLCによって分析して、スクロース、グルコース、フルクトース、ロイクロースおよびオリゴ糖の濃度を決定した(表19)。オリゴ糖DP3~DP7の総量は、40℃で最高であった。
Figure 0006997706000025
実施例28
MUT6505ムタナーゼがGTF-Jによるスクロース消費に及ぼす作用
表20(下記)に示したmut6505(アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)FGSC A4ムタナーゼGI:259486505;実施例16)を含有する様々な濃度のT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物を1mLの最終体積中の100g/LのスクロースおよびGTF-J(実施例3)を含有する0.3体積/体積%の大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物とともにインキュベートした。反応は、3時間にわたり150rpmで振とうしながら37℃でインキュベートした。反応は、3分間にわたり90℃で加熱することによってクエンチした。不溶性物質は、遠心分離および0.2μmの無菌フィルターに通しての濾過によって除去した。濾液は、一般的方法において記載したようにHPLC上で分析した。データ(表20)は、より高速のスクロース消費が増加したムタナーゼ濃度と相関することを示している。
Figure 0006997706000026
実施例29
GTF-SおよびMUT3264によるオリゴ糖の生成
反応は、50mMのリン酸バッファー(pH6.0)中に、スクロース(100g/L)、GTF-S(ストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)C150 GI:495810459、GTF0459;実施例9)(10体積/体積%)を含有する大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物を含んでいた、または50mMのリン酸バッファー(pH6.0)中に、スクロース(100g/L)、GTF-S(ストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)C150 GI:495810459、GTF0459;実施例9)(10体積/体積%)を含有する大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物およびmut3264(10体積/体積%);実施例12)を含有する大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物を含んでいた。各反応についての総量は10mLであり、全反応は125rpmで振とうしながら37℃で実施した。アリコートは3、6、23および26時間後に取り出し、反応は5分間にわたり95℃で加熱することによってクエンチした。不溶性物質は、遠心分離および濾過によって除去した。濾液をHPLCによって分析して、スクロース、グルコース、フルクトース、ロイクロースおよびオリゴ糖の濃度を決定した(表21)。
Figure 0006997706000027
実施例30
GTF-JおよびMUT3264の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、200g/Lのスクロース、S.サリバリウス(salivarius)由来のGTF-J(GI:47527、GTF7527;実施例3)を含有する大腸菌(E.coli)濃縮粗タンパク質抽出物(1.0体積/体積%)およびパエニバチルス・フミカス(Paenibacillus humicus)ムタナーゼ(MUT3264、GI:257153264;実施例12)を含有する大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物(10体積/体積%)を含有する200mLの反応を30℃で20時間攪拌し、次に15分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し、次に88mLの上清はBioGel P2樹脂(BioRad)を用いるSECによって精製した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表22)。
Figure 0006997706000028
実施例31
GTF-LおよびMUT3264の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、210g/Lのスクロース、S.サリバリウス(salivarius)由来のGTF-L(GI:662379;実施例5)を含有する大腸菌(E.coli)濃縮粗タンパク質抽出物(10体積/体積%)およびパエニバチルス・フミカス(Paenibacillus humicus)ムタナーゼ(MUT3264、GI:257153264;実施例12)を含有する大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物(10体積/体積%)を含有する100mLの反応を37℃で24時間攪拌し、次に15分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し、次に88mLの上清はBioGel P2樹脂(BioRad)を用いるSECによって精製した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表23)。
Figure 0006997706000029
実施例32
GTF-JおよびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、210g/Lのスクロース、S.サリバリウス(salivarius)由来のGTF-J(GI:47527;実施例3)を含有する大腸菌(E.coli)濃縮粗タンパク質抽出物(0.6体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(mut3325、GI:212533325;実施例14)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物(20体積/体積%)を含有する100mLの反応を37℃で24時間攪拌し、次に15分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し、次に84mLの上清はBioGel P2樹脂(BioRad)を用いるSECによって精製した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表24)。
Figure 0006997706000030
実施例33
GTF-IおよびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、200g/Lのスクロース、ストレプトコッカス・ソブリヌス(Streptococcus sobrinus)由来のGTF-I(GI:450874;実施例8)を含有する大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物(5体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例14)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物(15体積/体積%)を含有する100mLの反応を37℃で24時間攪拌し、次に15分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し、次に87mLの上清はBioGel P2樹脂(BioRad)を用いるSECによって精製した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表25)。
Figure 0006997706000031
実施例34
GTF-SおよびMUT3264の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、210g/Lのスクロース、ストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)C150由来のGTF-S(GI:495810459;実施例9)を含有する大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物(10体積/体積%)およびパエニバチルス・フミカス(Paenibacillus humicus)由来のムタナーゼ(MUT3264、GI:257153264;実施例12)を含む大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物(10体積/体積%)を含有する200mの反応を37℃で40時間攪拌し、4℃で84時間保管し、次に15分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し、次に上清はBioGel P2樹脂(BioRad)を用いるSECによって精製した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表26)。
Figure 0006997706000032
実施例35
GTF-BおよびMUT3264の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、100g/Lのスクロース、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)NN2025由来のGTF-B(GI:290580544;実施例6)を含有する大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物(10体積/体積%)およびパエニバチルス・フミカス(Paenibacillus humicus)由来のムタナーゼ(MUT3264、GI:257153264;実施例12)を含む大腸菌(E.coli)粗タンパク質抽出物(10体積/体積%)を含有する200mLの反応を37℃で24時間攪拌し、次に15分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し、次に132mLの上清はBioGel P2樹脂(BioRad)を用いるSECによって精製した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表27)。
Figure 0006997706000033
実施例36
GTF-SおよびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、300g/Lのスクロース、ストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)C150由来のGTF-S(GI:495810459;実施例11)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(20体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例14)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物(2.5体積/体積%)を含有する600mLの反応を37℃で27.5時間攪拌し、次に電子レンジ(1,000ワット)内で4分間にわたり加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し、次に全上清はBioGel P2樹脂(BioRad)を用いるSECによって精製した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表28)。
Figure 0006997706000034
実施例37
GTF-Jによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に200g/LのスクロースおよびS.サリバリウス(salivarius)由来のGTF-J(GI:47527;実施例3)を含有する大腸菌(E.coli)濃縮粗タンパク質抽出物(1.0体積/体積%)を含有する3,000mLの反応を125rpmでpH5.5および47℃で21時間にわたり攪拌し、その後に30分間にわたり60℃へ加熱してこの酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し、次に上清を回転式蒸発によって900mLに濃縮し、BioGel P2樹脂(BioRad)を用いるSECによって精製した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表29)。
Figure 0006997706000035
実施例37A
GTF-SホモログGTF0974およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)57.I由来のGTF0974(GI:387760974;実施例11Aおよび11D)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(5体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で21時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表30)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表30)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000036
実施例37B
GTF-SホモログGTF4336およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)SK126由来のGTF4336(GI:488974336;実施例11Aおよび11D)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(5体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で21時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表31)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表31)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000037
実施例37C
GTF-SホモログGTF0470およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)K12由来のGTF0470(GI:488980470;実施例11Aおよび11D)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(5体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で44時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表32)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表32)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000038
実施例37D
GTF-SホモログGTF6549およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)M18由来のGTF6549(GI:490286549;実施例11Aおよび11D)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(7.5体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で53時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表33)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表33)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000039
実施例37E
GTF-SホモログGTF4491およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)JIM8777由来のGTF4491(GI:387784491;実施例11Aおよび11D)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(5体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で22時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表34)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表34)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000040
実施例37F
GTF-SホモログGTF1645およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)HSISS3由来のGTF1645(GI:544721645;実施例11A)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(5体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で46時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表35)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表35)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000041
実施例37G
GTF-SホモログGTF6099およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)HSISS2由来のGTF6099(GI:544716099;実施例11A)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(5体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で52時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表36)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表36)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000042
実施例37H
GTF-SホモログGTF7317およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)PS4由来のGTF7317(GI:488977317;実施例11A)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(5体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で46時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表37)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表37)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000043
実施例37I
GTF-SホモログGTF8487およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)CCHSS3由来のGTF8487(GI:340398487;実施例11A)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(5体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で40時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表38)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表38)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000044
実施例37J
GTF-SホモログGTF3879およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)HSISS4由来のGTF3879(GI:544713879;実施例11A)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(15体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で52時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表39)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表39)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000045
実施例37K
GTF-SホモログGTF3808およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)SR4由来のGTF3808(GI:573493808;実施例11A)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(5体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で22時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表40)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表40)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000046
実施例37L
GTF-SホモログGTF8467およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)NU10由来のGTF8467(GI:660358467;実施例11A)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(5体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で47時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表41)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表41)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000047
実施例37M
GTF-SホモログGTF0060およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)ACS2由来のGTF0060(GI:576980060;実施例11A)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(5体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で47時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表42)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表42)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000048
比較例37N
GTF-SおよびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)C150由来のGTF0459(GI:495810459;実施例11Aおよび11C)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(5体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で90時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表43)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表43)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000049
比較例37O
GTF-S非ホモログGTF0487およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)PS4由来のGTF0487(GI:495810487;実施例11Aおよび11C)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(20体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で214時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表44)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表44)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000050
比較例37P
GTF-S非ホモログGTF5360およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)JP9-4由来のGTF5360(GI:440355360;実施例11Aおよび11C)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(20体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.075体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で214時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表45)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表45)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000051
実施例37Q
C末端切断GTF-SホモログGTF0974-T4およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、グルカン結合ドメイン(GTF0974-T4、実施例B)の一部の追加のC末端切断を有するストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)57.I由来のGTF0974(GI:387760974;実施例11Aおよび11C)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(0.61体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.11体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で24時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表46)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表46)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000052
実施例37R
C末端切断GTF-SホモログGTF0974-T5およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、グルカン結合ドメイン(GTF0974-T5、実施例11B)の一部の追加のC末端切断を有するストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)57.I由来のGTF0974(GI:387760974;実施例11Aおよび11C)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(0.51体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.11体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で24時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表47)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表47)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000053
実施例37S
C末端切断GTF-SホモログGTF3808-T5およびMUT3325の組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の単離
蒸留脱イオンHO中に、450g/Lのスクロース、グルカン結合ドメイン(GTF3808-T5、実施例11B)の一部の追加のC末端切断を有するストレプトコッカス種(Streptococcus sp.)SR4由来のGTF3808(GI:573493808;実施例11Aおよび11C)を含有する枯草菌(subtilis)粗タンパク質抽出物(0.77体積/体積%)およびペニシリウム・マルネッファイ(Penicillium marneffei)ATCC(登録商標)18224由来のムタナーゼ(MUT3325、GI:212533325;実施例15)を含むT.リーゼイ(reesei)粗タンパク質抽出物UFC(0.11体積/体積%)を含有する250mLの反応をpH5.5および47℃で19時間攪拌し、次に30分間にわたり90℃へ加熱して酵素を不活性化した。生じた生成混合物を遠心分離し、生じた上清を可溶性単糖類、二糖類およびオリゴ糖類についてHPLCによって分析し(表48)、次にオリゴ糖はDiaion UBK530(Na+形)樹脂(Mitsubishi)を使用して40℃でSECによって単離した。DP3以上のオリゴ糖類を含有しているSEC分画を結合し、HPLCによる分析のために回転式蒸発によって濃縮した(表48)。結合SEC画分を5重量%の乾燥固体(DS)へ希釈し、乾燥固体としての繊維を生成するために凍結乾燥した。
Figure 0006997706000054
実施例38
GTF-JおよびGTF/ムタナーゼの組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維のアノマー結合分析
実施例30~実施例37において記載したように調製したクロマトグラフィー精製可溶性オリゴ糖オリゴマー/ポリマーの溶液を凍結乾燥によって一定重量まで乾燥させ、生じた固体は(上記の)一般的方法の項に記載したH NMR分光法およびGC/MSによって分析した。これらの可溶性オリゴ糖オリゴマー/ポリマーのそれぞれについてのアノマー結合は、表49および50に報告した。
Figure 0006997706000055
Figure 0006997706000056
実施例39
GTF-JおよびGTF/ムタナーゼの組み合わせによって生成された可溶性オリゴ糖繊維の粘度
様々な実施例において記載したように調製したクロマトグラフィー精製可溶性オリゴ糖オリゴマー/ポリマーの溶液を凍結乾燥によって一定重量まで乾燥させ、生じた固体を使用して蒸留脱イオン水中の可溶性オリゴマー/ポリマーの12重量%溶液を調製した。可溶性オリゴマー/ポリマー溶液の粘度(センチポイズ(cP)で報告したが、ここで1cP=1ミリパスカル秒(mPa/s))(表51)は、一般的方法の項で記載したように20℃で測定した。
Figure 0006997706000057
実施例40
様々な温度での繊維生成のためのグルコシルトランスフェラーゼ(GTF)酵素の抽出物の調製
実施例1および2において使用したストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)gtfJ酵素(配列番号5)は、大腸菌(E.coli)菌株DH10B中でイソプロピルβ-D-1-チオガラクトピラノシド(IPTG)誘導発現系を使用して発現させた。手短には、大腸菌(E.coli)DH10B細胞は、大腸菌(E.coli)中でgtfJ酵素を発現させるためにコドン最適化されたDNA配列(配列番号4)から配列番号5を発現するように形質転換させた。このDNA配列は、発現ベクターであるPJEXPRESS404(登録商標)(DNA2.0,Menlo Park,CA)中に含有された。形質転換細胞はLB培地(10g/Lのトリプトン;5g/Lの酵母抽出物、10g/LのNaCl)中で0.025の初期光学密度(600nmでのOD)へ接種し、250rpmで振とうしながら37℃のインキュベーター内で増殖するに任せた。培養はそれらが0.8~1.0のOD600に達した時点に1mMのIPTGの添加によって誘導した。誘導した培養は振とう装置上に残留したので、誘導3時間後に採取した。
gtfJ酵素(配列番号5)を採取するために、細胞をEPPENDORF(登録商標)遠心管中で遠心し(25℃、16,000rpm)、5.0mMのリン酸バッファー(pH7.0)中に再懸濁させ、氷上で4℃に冷却した。細胞は、0.1mmのシリカビーズを備えるビーズビーターを使用して破砕し、次に4℃、16,000rpmで遠心して、未破壊細胞および細胞断片をペレット化した。粗抽出物(可溶性gtfJ酵素、配列番号5)はペレットから分離し、ブラッドフォードタンパク質アッセイによって分析してタンパク質濃度(mg/mL)を決定した。
実施例41において使用した追加のgtf酵素は、下記のとおりに調製した。大腸菌(E.coli)TOP10(登録商標)細胞(Invitrogen,Carlsbad,CA)は、特定のGTFコーディングDNA配列を含有するPJEXPRESS404(登録商標)をベースとする構築物を用いて形質転換させた。各配列は、大腸菌(E.coli)中でgtf酵素を発現させるためにコドン最適化された。特定gtf酵素を発現する個々の大腸菌(E.coli)菌株は、アンピシリン(100mg/mL)を含むLB培地中で37℃で振とうしながらOD600nm=0.4~0.5へ増殖させ、その時点にIPTGを0.5mMの最終濃度まで加えた。この培養をIPTG誘導後に37℃で2~4時間にわたりインキュベートした。細胞は15分間にわたる5,000×gでの遠心分離によって採取し、DTT(1.0mM)が補給された50mMのリン酸バッファー(pH7.0)中に再懸濁させた(20重量/体積%)。95%を超える細胞溶解を保証するために、再懸濁細胞をFrenchプレッシャーセル(SLM Instruments,Rochester,NY)に2回通過させた。溶解細胞は、4℃、12,000×gで30分間遠心分離した。生じた上清は、gtf酵素の発現を確証するためにBCAタンパク質アッセイおよびSDS-PAGEによって分析し、上清を-20℃で保管した。
反応プロファイルの分析
反応混合物から周期的サンプルを取り出し、屈折指数検出器を装備したAgilent 1260C HPLCを使用して分析した。0.6mL/分の流量および85℃で脱イオン水を使用するAminex HP-87Cカラム(BioRad)を使用してスクロースおよびグルコースを監視した。0.6mL/分の流量および85℃で脱イオン水を使用するAminex HP-42Aカラム(BioRad)を使用して、以前にマルトオリゴ糖を使用して較正されたDP2~DP7由来のオリゴ糖を定量した。
実施例41
様々な温度でGTF-Jを使用したオリゴ糖の生成
所望の量のスクロース、一部の場合にはグルコースおよび20mMのリン酸二水素カリウムは、脱イオン水を用いて溶解させ、Lauda RK20再循環式冷却装置に接続された1Lのバッフルなし被覆フラスコ内で750mLに希釈した。次にFERMASURE(商標)(DuPont,Wilmington,DE)を加え(0.5mL/Lの反応)、pHは5重量%の水酸化ナトリウム水溶液もしくは5重量%の硫酸水溶液を使用して5.5へ調整した。この反応は、実施例40に記載したように、0.3体積%の粗酵素抽出物(配列番号5)の添加によって開始させた。反応混合物の撹拌は、100rpmで4枚羽根のPTFEオーバーヘッド式機械的ミキサーを使用して提供された。スクロースの完全消費もしくはその後の測定間のスクロース濃度の変化なしのいずれかによって反応が完了したと決定された後、反応スラリーを濾過して不溶性ポリマーを除去した。可溶性オリゴ糖の収率は、実施例40に記載の方法にしたがってHPLCによって決定し、表52に提示した。
Figure 0006997706000058
これらの結果は、反応が42℃超でランされると可溶性オリゴ糖の収率が増加すること、オリゴ糖の収率は、例えばグルコースなどのアクセプター分子を添加することによってさらに増加させることができること、および形成されるロイクロースの量はアクセプター分子が添加されると減少することを証明している。
実施例42
他のGTF酵素を使用したオリゴ糖の生成
所望の量のスクロースおよび20mMのリン酸二水素カリウムは脱イオン水を用いて溶解させ、ポリプロピレン製キャップを備えたガラス瓶に移した。次にFermasure(商標)(DuPont,Wilmington,DE)を加え(0.5mL/Lの反応)、pHは5重量%の水酸化ナトリウム水溶液もしくは5重量%の硫酸水溶液を使用して5.5へ調整した。この反応は、実施例41におけるように調製した、粗酵素抽出物の添加によって開始させた。下記の:ストレプトコッカス・ソブリヌス(Streptococcus sobrinus)(GTF0874;配列番号16)、ストレプトコッカス・ダウネイ(Streptococcus downei)(GTF1724;配列番号81)およびストレプトコッカス・デンティロウセッティ(Streptococcus dentirousetti)(GTF5926;配列番号84)由来の追加の切断GTFを試験した。反応混合物の撹拌は、PTFE製スターバーもしくはInova 42 インキュベーターシェーカーのいずれかを使用して提供され、反応は、蓄熱ヒーターもしくはインキュベーターシェーカーのいずれかを使用して加熱した。スクロースの完全消費もしくはその後の測定間のスクロース濃度の変化なしのいずれかによって反応が完了したと決定された後、反応スラリーを濾過して不溶性ポリマーを除去した。可溶性オリゴ糖の収率は、実施例41に記載の方法にしたがってHPLCによって決定し、表53に提示した。
Figure 0006997706000059
実施例43
ナトリウムカルボキシメチルα-グルカンの調製
本実施例では、本明細書に記載したα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を使用して、グルカンエーテル誘導体であるカルボキシメチルグルカンを生成する工程について記載する。
実施例30、32、33、34、36および37で記載したα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物のおよそ1gを、温度監視用熱電対、循環浴に接続した凝縮器およびマグネチック・スターバーを備えた、容積50mLの丸底フラスコ中の20mLのイソプロパノールに加えた。水酸化ナトリウム(4mLの15%溶液)を調製物に滴下し、これを次に加熱板上で25℃へ加熱した。調製物を1時間撹拌した後、温度を55℃に上昇させた。次に反応を提供するためにモノクロロ酢酸ナトリウム(0.3g)を加え、これを55℃で3時間保持した後、氷酢酸で中和した。この材料を次に収集し、固体の置換度(DoS)を決定するためにNMRによって分析した。
カルボキシメチルα-グルカンの様々なDosサンプルは上記のプロセスに類似するが、例えば異なる試薬(モノクロロ酢酸ナトリウム)):α-グルカンオリゴマー/ポリマーモル比、様々なNaOH:α-グルカンオリゴマー/ポリマーモル比、異なる温度および/または反応時間の使用などの所定の修正を加えたプロセスを使用して調製した。
実施例44
カルボキシメチルα-グルカンを使用した粘度修飾
本実施例では、カルボキシメチルα-グルカンが水性組成物の粘度に及ぼす作用について記載する。
実施例43において調製した様々なナトリウムカルボキシメチルグルカンサンプルについて試験した。これらのサンプルそれぞれの0.6重量%の溶液を調製するために、0.102gのナトリウムカルボキシメチルα-グルカンを脱イオン水(17g)に加えた。各調製物は、次に完全に溶液中に溶解するまで卓上型ボルテックスミキサーを使用して混合した。
カルボキシメチルα-グルカンの粘度を決定するために、温度(20℃)を制御するための再循環浴を装備したBrookfield III+粘度計を使用して溶解α-グルカンエーテルサンプルの各溶液に様々な剪断速度を受けさせた。剪断速度は、0.1~232.5rpmに増加する勾配プログラムを用いて増加させ、剪断速度は20秒間毎に4.55(1/秒)ずつ増加させた。
実施例45
固体デキストランからのカルボキシメチルデキストランの調製
本実施例では、実施例46において使用するためのカルボキシメチルデキストランを調製する工程について記載する。
およそ0.5gの固体デキストラン(M=750,000)は、温度監視用の熱電対、再循環浴に接続したコンデンサーおよびマグネチック・スターバーを装備した容量50mLの丸底フラスコ中の10mLのイソプロパノールに加えた。水酸化ナトリウム(0.9mLの15%溶液)を調製物に滴下し、これを次に加熱板上で25℃へ加熱した。調製物を1時間撹拌した後、温度を55℃に上昇させた。次に反応を提供するためにモノクロロ酢酸ナトリウム(0.15g)を加え、これを55℃で3時間保持した後、氷酢酸を用いて中和した。固体物質を真空濾過によって収集し、エタノール(70%)を用いて4回洗浄し、20~25℃の真空下で乾燥させ、固体の置換度(DoS)を決定するためにNMRによって分析した。この固体は、カルボキシメチルデキストランナトリウムであると同定された。
追加のカルボキシメチルデキストランナトリウムは、異なるMのデキストランを使用して調製した。本実施例において調製したカルボキシメチルデキストランサンプルのDoS値は、表54に提供した。
Figure 0006997706000060
これらのカルボキシメチルデキストランサンプルの粘度修飾作用について実施例46において試験した。
実施例46(比較例)
剪断速度がカルボキシメチルデキストランの粘度に及ぼす作用
本実施例では、実施例46において調製したカルボキシメチルデキストランサンプルを含有する溶液の粘度および溶液の粘度に剪断速度が及ぼす作用について記載する。
様々なカルボキシメチルデキストランナトリウムサンプル(2Aおよび2B)は、実施例45において記載したように調製した。これらのサンプルそれぞれの0.6重量%の溶液を調製するために、0.102gのカルボキシメチルデキストランナトリウムを脱イオン水(17g)に加えた。各調製物は次に、固体が完全に溶解するまで卓上型ボルテックスミキサーを1,000rpmで使用して混合した。
様々な剪断速度でカルボキシメチルデキストランの粘度を決定するために、温度(20℃)を制御するための再循環浴を装備したBrookfield III+粘度計を使用して溶解デキストランエーテルサンプルの各溶液に様々な剪断速度を受けさせた。剪断速度は、0.1~232.5rpmに増加させる勾配プログラムを用いて増加させ、剪断速度は20秒間毎に4.55(1/秒)ずつ増加させた。14.72(1/秒)でのこの実験の結果は、表55に列挙した。
Figure 0006997706000061
表55に要約した結果は、カルボキシメチルデキストランの0.6重量%の溶液が約2.5~7cPの粘度を有することを示している。
実施例47(比較例)
カルボキシメチルα-グルカンの調製
本実施例では、実施例48において使用するためのカルボキシメチルグルカンを調製する工程について記載する。
グルカンは、実施例30、32、33、34、36もしくは37に記載したように調製した。
およそ150gのα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、温度監視用の熱電対、再循環浴に接続したコンデンサーおよびマグネチック・スターバーを装備した容量500mLの丸底フラスコ中の3,000mLのイソプロパノールに加えた。水酸化ナトリウム(600mLの15%溶液)を調製物に滴下し、これを次に加熱板上で25℃へ加熱した。調製物を1時間撹拌した後、温度を55℃に上昇させた。反応を得るために、次にモノクロロ酢酸ナトリウムを加え、これを55℃で3時間保持し、その後に90%の酢酸を用いて中和した。この物質を次に収集し、置換度(DoS)を決定するためにNMRによって分析した。
カルボキシメチルα-グルカンの様々なDosサンプルは上記のプロセスに類似するが、例えば異なる試薬(モノクロロ酢酸ナトリウム)):α-グルカンオリゴマー/ポリマーモル比、様々なNaOH:α-グルカンオリゴマー/ポリマーモル比、異なる温度および/または反応時間の使用などの所定の修正を加えたプロセスを使用して調製した。
実施例48(比較例)
カルボキシメチルα-グルカンを使用した粘度修飾
本実施例では、カルボキシメチルα-グルカンが水性組成物の粘度に及ぼす作用について記載する。
様々なナトリウムカルボキシメチルグルカンサンプルは、実施例47において記載したように調製した。これらのサンプルそれぞれの0.6重量%の溶液を調製するために、0.102gのナトリウムカルボキシメチルα-グルカンを脱イオン水(17g)に加えた。各調製物は、次に完全に溶液中に溶解するまで卓上型ボルテックスミキサーを1,000rpmで使用して混合した。
様々な剪断速度でカルボキシメチルグルカンの粘度を決定するために、温度(20℃)を制御するための再循環浴を装備したBrookfield III+粘度計を使用してグルカンエーテルサンプルの各溶液に様々な剪断速度を受けさせた。剪断速度は、0.1~232.5rpmに増加する勾配プログラムを用いて増加させ、次に剪断速度を20秒間毎に4.55(1/秒)ずつ増加させた。
実施例49(比較例)
カルボキシメチルセルロースを使用した粘度修飾
本実施例では、カルボキシメチルセルロース(CMC)が水性組成物の粘度に及ぼす作用について記載する。
DuPont Nutrition & Health(Danisco)から入手したCMCサンプルは、各サンプルの0.6重量%の溶液を調製するために脱イオン水に溶解させた。
様々な剪断速度でCMCの粘度を決定するために、温度(20℃)を制御するための再循環浴を装備したBrookfield III+粘度計を使用して溶解CMCサンプルの各溶液に様々な剪断速度を受けさせた。剪断速度は、0.1~232.5rpmに増加させる勾配プログラムを用いて増加させ、剪断速度は20秒間毎に4.55(1/秒)ずつ増加させた。14.72(1/秒)でのこの実験の結果は、表56に列挙した。
Figure 0006997706000062
このためCMC(0.6重量%)は、水溶液の粘度を増加させることができる。
実施例50
ダイレクトレッド80およびトルイジンブルーO染料についてのUV吸収を使用した較正曲線の作成
本実施例では、織物表面上へのグルカンエーテル誘導体の吸着の相対レベルを決定するために有用であろう較正曲線の作成について記載する。
ダイレクトレッド80およびトルイジンブルーO染料を使用して、公知の濃度(ppm)の溶液を作成した。これらの溶液の吸光度を520nm(ダイレクトレッド80)もしくは620nm(トルイジンブルーO染料)のいずれかでLAMOTTE SMART2比色計を使用して測定した。吸光度情報は、織物サンプルに曝露させた溶液の染料濃度を決定するために使用できるようにプロットした。各較正曲線の濃度および吸光度は、表57および58に提供した。
Figure 0006997706000063
Figure 0006997706000064
したがって、織物表面へのポリα-1,3-グルカンエーテルの吸着の相対レベルを決定するために有用である較正曲線を調製した。
実施例51
第4級アンモニウムグルカンの調製
本実施例では、第4級アンモニウムグルカンエーテル誘導体を生成できるであろう方法について記載する。詳細には、トリメチルアンモニウムヒドロキシプロピルグルカンを生成することができる。
およそ10gのα-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物(実施例30、32、33、34、36もしくは37で記載した)は、温度監視用熱電対、循環浴に接続した凝縮器およびマグネチック・スターバーを備えた、容積500mLの丸底フラスコ中の100mLのイソプロパノールに加えた。30mLの水酸化ナトリウム(17.5%溶液)をこの調製物に滴下し、次にこれを加熱板で25℃に加熱した。調製物を1時間撹拌した後、温度を55℃に上昇させた。反応を得るために次に3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル-トリメチルアンモニウムクロリド(31.25g)を加え、これを55℃で1.5時間保持し、その後に90%の酢酸を用いて中和した。(トリメチルアンモニウムヒドロキシプロピルグルカン)を形成する生成物を真空濾過により回収し、エタノール(95%)で4回洗浄し、20~25℃で真空乾燥させ、NMRおよびSECで分析して分子量およびDoSを決定した。
したがって、第4級アンモニウムグルカンエーテル誘導体であるトリメチルアンモニウムヒドロキシプロピルグルカンを調製して単離できた。
実施例52
剪断速度が第4級アンモニウムグルカンの粘度に及ぼす作用
本実施例では、実施例51において調製したトリメチルアンモニウムヒドロキシプロピルグルカンの粘度に剪断速度が及ぼす作用について試験できる方法について記載する。このグルカンエーテル誘導体は、剪断減粘性もしくは剪断増粘性挙動を示すことが企図されている。
トリメチルアンモニウムヒドロキシプロピルグルカンのサンプルは、実施例51において記載したように調製した。各サンプルの2重量%を調製するために、1gのサンプルを49gの脱イオン水に加えた。各調製物は、次に水中にトリメチルアンモニウムヒドロキシプロピルグルカンのサンプルを溶解させるために20,000rpmで12~15秒間ホモジナイズした。
様々な剪断速度での各2重量%の第4級アンモニウムグルカン溶液の粘度を決定するために、各溶液には、温度(20℃)を制御するための再循環浴およびULA(超低アダプター)スピンドルおよびアダプターセットを装備したBrookfield III+粘度計を使用して様々な剪断速度を受けさせた。剪断速度は、10~250rpmに増加する勾配プログラムを用いて増加させ、剪断速度はULAスピンドルおよびアダプターに対して20秒間毎に4.9(1/秒)ずつ増加させた。
剪断速度が増加するにつれて第4級アンモニウムグルカン溶液のそれぞれの粘度が増加することは企図されており、それにより溶液が剪断減粘性もしくは剪断増粘性挙動が証明されることを示している。そのようなことは、その流動学的プロファイルを修飾するために第4級アンモニウムグルカンを水性液体に加えることができることを示すであろう。
実施例53
第4級アンモニウムグルカンの様々な織物への吸着
本実施例は、第4級アンモニウムグルカン(トリメチルアンモニウムヒドロキシプロピルグルカン)の様々なタイプの織物への吸着度を試験できる方法について開示する。
(実施例51で調製した)トリメチルアンモニウムヒドロキシプロピルグルカンの0.07重量%の溶液は、149.89gの脱イオン水中に0.105gのポリマーを溶解させることによって生成した。この溶液を異なる濃度のポリマーを備える数個のアリコートに分割した(表59)。pHを修飾するために、例えば酸(希塩酸)もしくは塩基(水酸化ナトリウム)またはNaCl塩などの他の成分を加えた。
Figure 0006997706000065
4つの異なる織物タイプ(クレトン、ポリエステル、65:35のポリエステル/クレトン、晒し木綿)を0.17gの細片に裁断した。各細片は、48ウエルの細胞培養プレート内の2mLウエル内に配置した。各織物サンプルは、1mLの上記の溶液それぞれに曝露させた(表59)(各織物試験に化合物を含まないコントロール溶液を含めた)。織物サンプルは、ポリマー溶液中に少なくとも30分間にわたり入れておいた。織物サンプルをポリマー溶液から取り出し、未結合ポリマーを除去するために少なくとも1分間にわたり脱イオン水中ですすぎ洗いした。織物サンプルは、次に60℃で一定の乾燥が達成されるまで少なくとも30分間乾燥させた。織物サンプルを乾燥させた後に計量し、清潔な48ウエルの細胞培養プレート内の2mLウエル内に個別に配置した。次に織物サンプルを1mLの250ppmのダイレクトレッド80染料溶液に曝露させた。サンプルは、少なくとも15分間にわたり染料溶液中に放置した。各織物サンプルを染料溶液から取り出し、その後に染料溶液を10倍に希釈した。
希釈溶液の吸光度をコントロールサンプルと比較して測定した。織物に吸着したグルカンポリマーの相対尺度は、ダイレクトレッド80染料についての実施例50において作成した較正曲線に基づいて計算した。詳細には、コントロール(化合物に曝露させていない織物)と比較したポリマーに曝露させた織物サンプルについてのUV吸光度の差は、織物に吸着したポリマーの相対尺度を表した。UV吸光度におけるこの差は、さらに、較正曲線(すなわち、UV吸光度は染料ppmに変換される)を使用して計算される、織物に結合した(コントロールに結合した染料の量に比した)染料の量として表示することもできよう。正の値はコントロール織物に結合した染料の量に対して過剰である染料量を表すが、他方、負の数はコントロール織物に結合した染料量より少ない染料量を表す。正の値は、グルカンエーテル化合物が織物表面に吸着したことを反映するであろう。
このアッセイは、第4級アンモニウムグルカンが様々な塩およびpH条件下で様々なタイプの織物に吸着できることを証明するであろうと考えられる。この吸着は、カチオン性グルカンエーテル誘導体が織物ケア洗剤において(例えば、再付着防止剤として)有用であることを示唆するであろう。
実施例54
本α-グルカン繊維組成物の様々な織物への吸着
本実施例は、本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物(未修飾)の様々なタイプの織物への吸着度を試験できる方法について開示する。
(実施例30、32、33、34、36もしくは37において調製した)本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物の0.07重量%の溶液は、149.89gの脱イオン水中に0.105gのポリマーを溶解させることによって生成した。この溶液を異なる濃度のポリマーを備える数個のアリコートに分割した(表60)。pHを修飾するために、例えば酸(希塩酸)もしくは塩基(水酸化ナトリウム)またはNaCl塩などの他の成分を加えた。
Figure 0006997706000066
4つの異なる織物タイプ(クレトン、ポリエステル、65:35のポリエステル/クレトン、晒し木綿)を0.17gの細片に裁断した。各細片は、48ウエルの細胞培養プレート内の2mLウエル内に配置した。各織物サンプルは、1mLの上記の溶液それぞれに曝露させた(表60)(各織物試験に化合物を含まないコントロール溶液を含めた)。織物サンプルは、ポリマー溶液中に少なくとも30分間にわたり入れておいた。織物サンプルをポリマー溶液から取り出し、未結合ポリマーを除去するために少なくとも1分間にわたり脱イオン水中ですすぎ洗いした。織物サンプルは、次に60℃で一定の乾燥が達成されるまで少なくとも30分間乾燥させた。織物サンプルを乾燥させた後に計量し、清潔な48ウエルの細胞培養プレート内の2mLウエル内に個別に配置した。次に織物サンプルを1mLの250ppmのダイレクトレッド80染料溶液に曝露させた。サンプルは、少なくとも15分間にわたり染料溶液中に放置した。各織物サンプルを染料溶液から取り出し、その後に染料溶液を10倍に希釈した。
希釈溶液の吸光度をコントロールサンプルと比較して測定した。織物に吸着したα-グルカンポリマーの相対尺度は、ダイレクトレッド80染料についての実施例50において作成した較正曲線に基づいて計算した。詳細には、コントロール(化合物に曝露させていない織物)と比較したポリマーに曝露させた織物サンプルについてのUV吸光度の差は、織物に吸着したポリマーの相対尺度を表した。UV吸光度におけるこの差は、さらに、較正曲線(すなわち、UV吸光度は染料ppmに変換される)を使用して計算される、織物に結合した(コントロールに結合した染料の量に比した)染料の量として表示することもできよう。正の値はコントロール織物に結合した染料の量に対して過剰である染料量を表すが、他方、負の数はコントロール織物に結合した染料量より少ない染料量を表す。正の値は、グルカンエーテル化合物が織物表面に吸着したことを反映するであろう。
このアッセイは、本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物が様々な塩およびpH条件下で様々なタイプの織物に吸着できることを証明するであろうと考えられる。この吸着は、本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物が織物ケア洗剤において(例えば、再付着防止剤として)有用であることを示唆するであろう。
実施例55
カルボキシメチルα-グルカン(CMG)の様々な織物への吸着
本実施例では、α-グルカンエーテル化合物(CMG)の様々なタイプの織物への吸着度を試験できる方法について開示する。
CMGの0.25重量%の溶液は、149.625gの脱イオン水中に0.375gのポリマーを溶解させることによって生成した。この溶液を異なる濃度のポリマーを備える数個のアリコートに分割した(表61)。pHを修飾するために、例えば酸(希塩酸)もしくは塩基(水酸化ナトリウム)またはNaCl塩などの他の成分を加えた。
Figure 0006997706000067
4つの異なる織物タイプ(クレトン、ポリエステル、65:35のポリエステル/クレトン、晒し木綿)を0.17gの細片に裁断した。各細片は、48ウエルの細胞培養プレート内の2mLウエル内に配置した。各織物サンプルは、1mLの上記の溶液それぞれに曝露させた(表61)(各織物試験に化合物を含まないコントロール溶液を含めた)。織物サンプルは、ポリマー溶液中に少なくとも30分間にわたり入れておいた。織物サンプルをポリマー溶液から取り出し、未結合ポリマーを除去するために少なくとも1分間にわたり脱イオン水中ですすぎ洗いした。織物サンプルは、次に60℃で一定の乾燥が達成されるまで少なくとも30分間乾燥させた。織物サンプルを乾燥させた後に計量し、清潔な48ウエルの細胞培養プレート内の2mLウエル内に個別に配置した。次に織物サンプルを1mLの250ppmのトルイジンブルー染料溶液に曝露させた。サンプルは、少なくとも15分間にわたり染料溶液中に放置した。各織物サンプルを染料溶液から取り出し、その後に染料溶液を10倍に希釈した。
希釈溶液の吸光度をコントロールサンプルと比較して測定した。織物に吸着したグルカンポリマーの相対尺度は、トルイジンブルー染料についての実施例50において作成した較正曲線に基づいて計算した。詳細には、コントロール(化合物に曝露させていない織物)と比較したポリマーに曝露させた織物サンプルについてのUV吸光度の差は、織物に吸着したポリマーの相対尺度を表した。UV吸光度におけるこの差は、さらに、較正曲線(すなわち、UV吸光度は染料ppmに変換される)を使用して計算される、織物に結合した(コントロールに結合した染料の量に比した)染料の量として表示することもできよう。正の値はコントロール織物に結合した染料の量に対して過剰である染料量を表すが、他方、負の数はコントロール織物に結合した染料量より少ない染料量を表す。正の値は、CMGポリマーが織物表面に吸着したことを反映するものであろう。
このアッセイは、CMGポリマーが様々な塩およびpH条件下で様々なタイプの織物に吸着できることを証明するであろうと考えられる。この吸着は、本グルカンエーテル誘導体が織物ケア洗剤において(例えば、再付着防止剤として)有用であることを示唆するものであろう。
実施例56
セルラーゼがカルボキシメチルグルカン(CMG)に及ぼす作用
本実施例では、カルボキシメチルセルロース(CMC)の安定性と比較して、セルラーゼの存在下で、α-グルカンエーテルであるCMGの安定性を試験する方法について開示する。セルラーゼに対する安定性は、例えば織物ケアにおけるようにセルラーゼ含有組成物/プロセスを使用するためのCMGの適用可能性を示すであろう。
CMC(M=90000、DoS=0.7)もしくはCMGの溶液(1重量%)を下記のようにセルラーゼもしくはアミラーゼを用いて処理した。CMGもしくはCMCポリマー(100mg)は、PTFEスターバーを装備した清潔な20mLのガラス製シンチレーションバイアルに加えた。事前に5体積%の水酸化ナトリウムもしくは5体積%の硫酸を使用してpH7.0へ事前に調整されている水(10.0mL)を次にシンチレーションバイアルに加え、混合物を溶液(1重量%)が形成されるまで撹拌した。セルラーゼもしくはアミラーゼ酵素を溶液に加え、これを次に室温(約25℃)で24時間撹拌した。各酵素処理サンプルは、処理ポリマーの分子量を決定するためにSEC(上記)によって分析した。陰性コントロールは、セルラーゼもしくはアミラーゼを添加しなかった以外は上述のように実施した。例えば、実施することができたCMGおよびCMCの様々な酵素処理は、表62に列挙した。
Figure 0006997706000068
表62に記載の酵素試験は、CMCがセルラーゼによる分解に高度に感受性であるが、他方CMGはこの分解により耐性であると考えられている。さらに、これらの試験は、CMCおよびCMGがアミラーゼに対して大きく安定性であることを示すであろうことも考えられている。
セルラーゼを含有する水性組成物(例えば、洗濯もしくは食器用洗剤)に粘度を提供するためのCMCの使用は容認できないであろう。CMGは、他方、セルラーゼに対する安定性を前提にすると、例えば洗剤などのセルラーゼ含有水性組成物にとって有用であろう。
実施例57
セルラーゼがカルボキシメチルグルカン(CMG)に及ぼす作用
本実施例では、カルボキシメチルセルロース(CMC)の安定性と比較して、セルラーゼの存在下で、本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物(未修飾)の安定性を試験できる方法について開示する。セルラーゼに対する安定性は、例えば織物ケアにおけるようにセルラーゼ含有組成物/プロセスを使用するための本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物の適用可能性を示すであろう。
CMC(M=90000、DoS=0.7)もしくは実施例30、32、33、34、36もしくは37に記載した本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物の溶液(1重量%)を下記のようにセルラーゼもしくはアミラーゼを用いて処理した。本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物もしくはCMCポリマー(100mg)は、PTFEスターバーを装備した清潔な20mLのガラス製シンチレーションバイアルに加えた。事前に5体積%の水酸化ナトリウムもしくは5体積%の硫酸を使用してpH7.0へ事前に調整されている水(10.0mL)を次にシンチレーションバイアルに加え、混合物を溶液(1重量%)が形成されるまで撹拌した。セルラーゼもしくはアミラーゼ酵素を溶液に加え、これを次に室温(約25℃)で24時間撹拌した。各酵素処理サンプルは、処理ポリマーの分子量を決定するためにSEC(上記)によって分析した。陰性コントロールは、セルラーゼもしくはアミラーゼを添加しなかった以外は上述のように実施した。例えば、実施することができた本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物およびCMCの様々な酵素処理は、表63に列挙した。
Figure 0006997706000069
表63に記載の酵素試験は、CMCがセルラーゼによる分解に高度に感受性であるが、他方本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物はこの分解により耐性であることを示すであろうと考えられる。さらに、これらの試験は、CMCおよび本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物がどちらもアミラーゼに対して大きく安定性であることを示すであろうことも考えられる。
セルラーゼを含有する水性組成物(例えば、洗濯用洗剤もしくは食器用洗剤)に粘度を提供するためのCMCの使用は容認できないであろう。本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物(未修飾)は、他方、セルラーゼに対する安定性を前提にすると、例えば洗剤などのセルラーゼ含有水性組成物にとって有用であろう。
実施例58
ヒドロキシプロピルα-グルカンの調製
本実施例では、グルカンエーテル誘導体であるヒドロキシプロピルα-グルカンを生成する工程について記載する。
実施例30、32、33、34、36もしくは37に記載したように調製したおよそ10gの本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を101gのトルエンおよび5mLの20%の水酸化ナトリウムと混合した。この調製物を30分間にわたり55℃でマグネチックスタープレート上の500mLのガラス製ビーカー内で撹拌した。この調製物を次に振とう管反応装置に移し、その後に34gの酸化プロピレンを加えた;次に反応を3時間にわたり75℃で攪拌した。この反応を次に20gの酢酸を用いて中和し、形成されたヒドロキシプロピルα-グルカンを収集し、70%の水性エタノールもしくは温水を用いて洗浄し、乾燥させた。生成物のモル置換度(MS)は、NMRによって決定した。
実施例59
ヒドロキシエチルα-グルカンの調製
本実施例では、グルカンエーテル誘導体であるヒドロキシエチルポリα-グルカンを生成する工程について記載する。
実施例30、32、33、34、36もしくは37に記載したように調製したおよそ10gの本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を150mLのイソプロパノールおよび40mLの30%の水酸化ナトリウムと混合した。この調製物は、1時間にわたり55℃でマグネチックスタープレート上の500mLのガラス製ビーカー内で撹拌し、次に周囲温度で一晩撹拌した。この調製物を次に振とう管反応装置に移し、その後に15gの酸化エチレンを加えた;次に反応を6時間にわたり60℃で攪拌した。この反応を次に密閉型振とう管内に一晩(およそ16時間)保持し、その後に20.2gの酢酸により中和すると、それによりヒドロキシエチルグルカンが形成された。ヒドロキシエチルグルカン固体を収集し、ビーカー内でメタノール:アセトン(60/40(体積/体積))混合物を加え、20分間にわたりスターバーを用いて撹拌することによって洗浄した。メタノール:アセトン混合物を次に固体から濾過により取り除いた。この洗浄工程は、生成物を乾燥する前に2回繰り返した。生成物のモル置換度(MS)は、NMRによって決定した。
実施例60
エチルα-グルカンの調製
本実施例では、グルカンエーテル誘導体であるエチルグルカンを生成する工程について記載する。
実施例30、32、33、34、36もしくは37に記載したように調製したおよそ10gの本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を振とう管に加え、その後に反応を提供するために水酸化ナトリウム(1~70%の溶液)および塩化エチルを加えた。反応を25~200℃に加熱し、その温度で1~48時間保持し、その後に反応を酢酸で中和した。生じた生成物を収集し、洗浄し、エチルグルカンの分子量および置換度(DoS)を決定するためにNMRおよびSECによって分析した。
実施例61
エチルヒドロキシエチルα-グルカンの調製
本実施例では、グルカンエーテル誘導体であるエチルヒドロキシエチルグルカンを生成する工程について記載する。
実施例30、32、33、34、36もしくは37に記載したように調製したおよそ10gの本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を振とう管に加え、その後に水酸化ナトリウム(1~70%の溶液)および塩化エチルを加えた。次に、塩化エチルを加え、その後に反応を提供するために酸化エチレン/塩化エチレンを加えた。この反応を25~200℃に緩徐に加熱し、その温度で1~48時間保持し、その後に酢酸で中和した。形成された生成物を収集し、洗浄し、20~70℃の真空下で乾燥させ、次にエチルヒドロキシエチルグルカンの分子量およびDoSを決定するためにNMRおよびSECによって分析した。
実施例62
メチルα-グルカンの調製
本実施例では、グルカンエーテル誘導体であるメチルグルカンを生成する工程について記載する。
実施例30、32、33、34、36もしくは37に記載したように調製したおよそ10gの本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を40mLの30%の水酸化ナトリウムおよび40mLの2-プロパノールと混合し、アルカリグルカンを提供するために1時間にわたり55℃で攪拌した。この調製物は、次に必要であれば、ブーフナー漏斗を使用して濾過した。このアルカリグルカンを次に150mLの2-プロパノールと混合した。振とう管反応装置にこの混合物を装填し、反応を提供するために15gの塩化メチルを加えた。この反応を70℃で17時間撹拌した。生じたメチルグルカン固体を濾過し、20mLの90%の酢酸を用いて中和し、その後に200mLのエタノールを用いて3回洗浄した。生じた生成物は、分子量および置換度(DoS)を決定するためにNMRおよびSECによって分析した。
実施例63
ヒドロキシアルキルメチルα-グルカンの調製
本実施例では、グルカンエーテル誘導体であるヒドロキシアルキルメチルα-グルカンを生成する工程について記載する。
実施例30、32、33、34、36もしくは37に記載したように調製したおよそ10gの本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を容器に加え、その後に水酸化ナトリウム(5~70%の溶液)および塩化エチルを加えた。この調製物を0.5~8時間撹拌した。次に、反応を提供するために容器に塩化メチルを加え、これを次に14日間まで30~100℃へ加熱した。次に酸化アルキレン(例えば、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレンなど)は、温度を制御しながら反応に加えた。この反応を14日間まで25~100℃へ加熱し、その後に酸を用いて中和した。このように形成された生成物を濾過し、洗浄し、乾燥させた。生じた生成物は、分子量および置換度(DoS)を決定するためにNMRおよびSECによって分析した。
実施例64
カルボキシメチルヒドロキシエチルα-グルカンの調製
本実施例では、グルカンエーテル誘導体であるカルボキシメチルヒドロキシエチルグルカンを生成する工程について記載する。
実施例30、32、33、34、36もしくは37に記載したように調製したおよそ10gの本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を容量400mLの振とう管中のイソプロパノールもしくはトルエンなどの物質のアリコートに加え、その後に水酸化ナトリウム(1~70%の溶液)を加えた。この調製物を48時間まで撹拌した。次に、反応を提供するためにモノクロロ酢酸を加え、これを次に14日間まで25~100℃へ加熱した。次にこの反応に酸化エチレンを加え、これを次に14日間まで25~100℃へ加熱し、その後に酸(例えば、酢酸、硫酸、硝酸、塩酸など)を用いて中和した。このように形成された生成物を収集し、洗浄し、乾燥させた。生じた生成物は、分子量および置換度(DoS)を決定するためにNMRおよびSECによって分析した。
実施例65
ナトリウムカルボキシメチルヒドロキシエチルα-グルカンの調製
本実施例では、グルカンエーテル誘導体であるナトリウムカルボキシメチルヒドロキシエチルグルカンを生成する工程について記載する。
実施例30、32、33、34、36もしくは37に記載したように調製したおよそ10gの本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を容量400mLの振とう管中のイソプロパノールなどのアルコールのアリコートに加え、その後に水酸化ナトリウム(1~70%の溶液)を加えた。この調製物を48時間まで撹拌した。次に、反応を提供するためにモノクロロ酢酸ナトリウムを加え、これを次に14日間まで25~100℃へ加熱した。次にこの反応に酸化エチレンを加え、これを次に14日間まで25~100℃へ加熱し、その後に酸(例えば、酢酸、硫酸、硝酸、塩酸など)を用いて中和した。このように形成された生成物を収集し、洗浄し、乾燥させた。生じた生成物は、分子量および置換度(DoS)を決定するためにNMRおよびSECによって分析した。
実施例66
カルボキシメチルヒドロキシメチルα-グルカンの調製
本実施例では、グルカンエーテル誘導体であるカルボキシメチルヒドロキシプロピルグルカンを生成する工程について記載する。
実施例30、32、33、34、36もしくは37に記載したように調製したおよそ10gの本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を容量400mLの振とう管中のイソプロパノールもしくはトルエンなどの物質のアリコートに加え、その後に水酸化ナトリウム(1~70%の溶液)を加えた。この調製物を48時間まで撹拌した。次に、反応を提供するためにモノクロロ酢酸を加え、これを次に14日間まで25~100℃へ加熱した。次にこの反応に酸化プロピレンを加え、これを次に14日間まで25~100℃へ加熱し、その後に酸(例えば、酢酸、硫酸、硝酸、塩酸など)を用いて中和した。このように形成された生成物を収集し、洗浄し、乾燥させた。生じた生成物は、分子量および置換度(DoS)を決定するためにNMRおよびSECによって分析した。
実施例67
ナトリウムカルボキシメチルヒドロキシプロピルα-グルカンの調製
本実施例では、グルカンエーテル誘導体であるナトリウムカルボキシメチルヒドロキシプロピルグルカンを生成する工程について記載する。
実施例30、32、33、34、36もしくは37に記載したように調製したおよそ10gの本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を容量400mLの振とう管中のイソプロパノールもしくはトルエンなどの物質のアリコートに加え、その後に水酸化ナトリウム(1~70%の溶液)を加えた。この調製物を48時間まで撹拌した。次に、反応を提供するためにモノクロロ酢酸ナトリウムを加え、これを次に14日間まで25~100℃へ加熱した。次にこの反応に酸化プロピレンを加え、これを次に14日間まで25~100℃へ加熱し、その後に酸(例えば、酢酸、硫酸、硝酸、塩酸など)を用いて中和した。このように形成された生成物を収集し、洗浄し、乾燥させた。生じた生成物は、分子量および置換度(DoS)を決定するためにNMRおよびSECによって分析した。
実施例68
カリウムカルボキシメチルα-グルカンの調製
本実施例では、グルカンエーテル誘導体であるカリウムカルボキシメチルグルカンを生成する工程について記載する。
実施例30、32、33、34、36もしくは37に記載したように調製したおよそ10gの本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を、温度監視用熱電対、循環浴に接続した凝縮器およびマグネチック・スターバーを備えた、容積500mLの丸底フラスコ中の200mLのイソプロパノールに加えた。40mLの水酸化カリウム(15%溶液)をこの調製物に滴下し、次にこれを加熱板で25℃に加熱した。調製物を1時間撹拌した後、温度を55℃に上昇させた。反応を提供するために、次にクロロ酢酸カリウムを加え、これを55℃で3時間保持し、その後に90%の酢酸を用いて中和した。形成された生成物を収集し、エタノール(70%)を用いて洗浄し、20~25℃の真空下で乾燥させた。生じた生成物は、分子量および置換度(DoS)を決定するためにNMRおよびSECによって分析した。
実施例69
リチウムカルボキシメチルα-グルカンの調製
本実施例では、グルカンエーテル誘導体であるリチウムカルボキシメチルグルカンを生成する工程について記載する。
実施例30、32、33、34、36もしくは37に記載したように調製したおよそ10gの本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を、温度監視用熱電対、循環浴に接続した凝縮器およびマグネチック・スターバーを備えた、容積500mLの丸底フラスコ中の200mLのイソプロパノールに加えた。50mLの水酸化カリウム(11.3%溶液)をこの調製物に滴下し、次にこれを加熱板上で25℃に加熱した。調製物を1時間撹拌した後、温度を55℃に上昇させた。反応を提供するために、次にクロロ酢酸リチウム(12g)を加え、これを55℃で3時間保持し、その後に90%の酢酸を用いて中和した。形成された生成物を収集し、エタノール(70%)を用いて洗浄し、20~25℃の真空下で乾燥させた。生じた生成物は、分子量および置換度(DoS)を決定するためにNMRおよびSECによって分析した。
実施例70
ジヒドロキシアルキルα-グルカンの調製
本実施例では、α-グルカンのジヒドロキシアルキルエーテル誘導体を生成する工程について記載する。詳細には、ジヒドロキシプロピルグルカンを生成する。
実施例30、32、33、34、36もしくは37に記載したように調製したおよそ10gの本α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を、温度監視用熱電対、循環浴に接続した凝縮器およびマグネチック・スターバーを備えた、容積500mLの丸底フラスコ中の100mLの20%の水酸化テトラエチルアンモニウムに加えた(約9.1重量%のポリα-1,3-グルカンを生じる)。この調製物を撹拌し、加熱板上で30℃に加熱した。あらゆる固体を溶解させるために調製物を1時間撹拌した後、温度を55℃に上昇させた。次に反応(約5.2重量%の3-クロロ-1,2-プロパンジオール)を生成するために3-クロロ-1,2-プロパンジオール(6.7g)および11gの脱イオン水を加え、これを55℃で1.5時間保持し、その後に5.6gの脱イオン水を反応に加えた。この反応をさらに3時間45分間にわたり55℃で保持し、その後に酢酸で中和した。中和後、過剰のイソプロパノールを加えた。形成された生成物を収集し、エタノール(95%)を用いて洗浄し、20~25℃の真空下で乾燥させた。生じた生成物は、分子量および置換度(DoS)を決定するためにNMRおよびSECによって分析した。

Claims (15)

  1. 織物ケアまたは洗濯ケア組成物であって:
    a.
    i. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合;
    ii. 25%未満のα-(1,6)グリコシド結合;
    iii. 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
    ここで、該%グルコシド結合は、本願明細書に開示されたメチル化分析法におけるGC/MS分析により決定される;
    iv. 5,000ダルトン未満の重量平均分子量;
    v. 20℃の水中において12重量%で0.25パスカル秒(Pa・s)未満の粘度;
    vi. 25℃の水中において少なくとも20重量/重量%の溶解度;および
    vii. 5未満の多分散性指数;
    を含む、α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物;ならびに
    b. 少なくとも1つの追加の織物ケアまたは洗濯ケア成分
    を含む、前記織物ケアまたは洗濯ケア組成物。
  2. 前記追加の成分は、少なくとも1つのセルラーゼである、請求項1に記載の織物ケアまたは洗濯ケア組成物。
  3. 前記追加の成分は、少なくとも1つのプロテアーゼである、請求項1に記載の織物ケアまたは洗濯ケア組成物。
  4. 前記可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、5%未満のα-(1,4)グリコシド結合を含む、請求項1に記載の織物ケアまたは洗濯ケア組成物。
  5. 前記織物ケアもしくは洗濯ケア組成物は、0.01~90%重量%の前記可溶性α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物を含む、請求項1に記載の織物ケアまたは洗濯ケア組成物。
  6. 前記少なくとも1つの追加の成分は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤もしくは両性イオン性界面活性剤から選択される界面活性剤、プロテアーゼ、セルラーゼ、ポリエステラーゼ、アミラーゼ、クチナーゼ、リパーゼ、ペクチン酸リアーゼ、ペルヒドロラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダーゼおよび/またはラッカーゼの任意の組み合わせから選択される酵素、洗剤ビルダー、錯化剤、ポリマー、防汚ポリマー、界面活性増強性ポリマー、漂白系、漂白活性剤、漂白触媒、織物コンディショナー、粘土、発泡増強剤、石鹸泡抑制剤、防錆剤、汚れ懸濁剤、再汚染防止剤、染料、殺菌剤、変色防止剤、蛍光増白剤、香料、飽和もしくは不飽和脂肪酸、染料移動阻害剤、キレート剤、色相染料(hueing dye)、カルシウムおよびマグネシウムカチオン、視覚信号化成分(visual signaling ingredient)、消泡剤、構造剤、増粘剤、凝結防止剤、デンプン、砂、ゲル化剤、ならびにそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の織物ケアまたは洗濯ケア組成物。
  7. 前記組成物は、液体、ジェル、粉末、親水コロイド、水溶液、顆粒、タブレット、カプセル、単一区画小袋、多区画小袋、またはそれらの任意の組み合わせの形態にある、請求項1に記載の織物ケアまたは洗濯ケア組成物。
  8. 前記α-グルカンオリゴマー/ポリマー組成物は、セルラーゼ耐性、プロテアーゼ耐性、アミラーゼ耐性、またはそれらの組合せである、請求項1に記載の織物ケアまたは洗濯ケア組成物。
  9. 織物ケアまたは洗濯ケア組成物であるグルカンエーテル組成物であって:
    a. 少なくとも75%のα-(1,3)グリコシド結合;
    b. 25未満%のα-(1,6)グリコシド結合;
    c. 10%未満のα-(1,3,6)グリコシド結合;
    ここで、該%グルコシド結合は、本願明細書に開示されたメチル化分析法におけるGC/MS分析により決定される;
    d. 5,000ダルトン未満の、グルカンエーテルのグルカン部分の重量平均分子量;
    e. 20℃の水中において12重量%で0.25パスカル秒(Pa・s)未満の粘度;
    f. 25℃の水中において少なくとも20重量/重量%の溶解度;および
    g. 5未満の多分散性指数;
    を含み、
    少なくとも1つの有機基との0.05~3.0の置換度(DoS)を有する前記グルカンエーテル組成物。
  10. 前記少なくとも1つの有機基は、カルボキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、およびアルキル基からなる群から選択される、請求項9に記載のグルカンエーテル組成物。
  11. 前記少なくとも1つの有機基は、カルボキシメチル基、ヒドロキシプロピル基、ジヒドロキシプロピル基、ヒドロキシエチル基、メチル基、およびエチル基からなる群から選択される、請求項9に記載のグルカンエーテル組成物。
  12. 前記グルカンエーテルは、第4級アンモニウムグルカンエーテルである、請求項9に記載のグルカンエーテル組成物。
  13. 前記第4級アンモニウムグルカンエーテルは、トリメチルアンモニウムヒドロキシプロ
    ピルグルカンである、請求項12に記載のグルカンエーテル組成物。
  14. 前記グルカンエーテル組成物は、セルラーゼ耐性、プロテアーゼ耐性、アミラーゼ耐性、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項9に記載のグルカンエーテル組成物。
  15. 請求項9に記載のグルカンエーテル組成物を含む、織物ケア組成物、または洗濯ケア組成物。
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