JP6824116B2 - 低ハロゲン含量のジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィド - Google Patents

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Description

[0001]本出願は、2011年9月20日の出願日を有する米国仮特許出願61/536,715(その全部を本明細書中に包含する)の出願日の利益を主張する。
[0002]ポリアリーレンスルフィドは、高い熱的、化学的、及び機械的応力に耐えることができ、広範囲の用途において有益に用いられている高性能ポリマーである。ポリアリーレンスルフィドは、一般に、アルカリ金属硫化物又はアルカリ金属水硫化物を用いてp−ジクロロベンゼンのようなジハロ芳香族化合物を重合して、終端末端基においてハロゲン、一般に塩素を含むポリマーを形成することによって形成される。環境的な懸念のために低ハロゲン含量のポリマーが益々望まれるようになるに伴って、低ハロゲン含量のポリアリーレンスルフィドを製造する試みが行われている。
[0003]水、塩溶液、及び/又は幾つかの有機溶媒などの通常の材料で重合後に洗浄することは、ポリアリーレンスルフィドからイオン性の塩素を除去するために有効であることが判明しているが、これはポリマー鎖上に共有結合している塩素を除去するためには十分ではない。塩素を除去するために考案されている他の方法としては、形成されたポリマーを高い温度及び圧力の条件において反応させることを含む。残念なことに、かかる方法は工業用途において実際的でないか又はコスト的に有効でないプロセス条件が必要である。更に、従来公知の方法はポリマー骨格を分解する可能性があり、これにより生成物特性が影響を受ける可能性がある。
[0004]当該技術において必要なものは、低いハロゲン含量、特に低い塩素含量を有するポリアリーレンスルフィドである。更に、必要なものは、複雑か又は大規模な加工工程を必要とせず、ポリマー骨格を分解しない、低ハロゲンのポリアリーレンスルフィドを形成するための手軽で簡単な方法である。
[0005]一態様によれば、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを形成する方法を開示する。この方法は、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドをジスルフィド溶液で洗浄して、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを形成することを含む。ジスルフィド溶液にはジスルフィド化合物を含ませることができる。ジスルフィド溶液による洗浄は約280℃未満の温度で行うことができる。
[0006]有益には、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドのハロゲン含量は、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドのハロゲン含量の約50%未満にすることができる。例えば、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドは約1000ppm未満のハロゲン含量を有することができる。
[0007]記載されている方法にしたがって形成されるジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを含む組成物、並びに、限定なしに電気コネクター及びオーバーモールドのような本組成物から形成される生成物も開示する。
[0008]本発明は以下の図面を参照してより良好に理解することができる。
[0009]図1は、本明細書に記載するジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを含ませることができる電気コネクターの拡大図を示す。 [00010]図2は、形成された状態の図1の電気コネクターである。 [00011]図3は、本発明の一態様によるジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを含むオーバーモールドを含む電子機器の斜視図である。 [0010]図4は、閉止した形態で示す図3の電子機器の斜視図である。
[0011]本発明は、概して、低いハロゲン含量を有するジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィド、及びジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを形成する方法に関する。本方法によれば、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドを、ジスルフィド化合物を含むジスルフィド溶液で洗浄することができる。有益には、洗浄工程は標準大気圧及び比較的低い温度条件下で行うことができ、既存の工業重合プロセス中に容易に含ませることができる。ジスルフィド溶液によるジスルフィド洗浄によって、ポリアリーレンスルフィドに共有結合しているハロゲン、例えば塩素の除去を引き起こすことができ、これはポリマー骨格の連鎖切断を少ししか起こさないか又は全く起こさないで行うことができる。このように、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドの分子量、及びしたがってジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドの溶融粘度は、洗浄プロセスによって、即ちハロゲン化アリール末端基を含む「洗浄前の」ポリアリーレンスルフィドと比べて、変化が少ししか示されないか又は有意な変化が示されないようにすることができる。
[0012]ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドの分子量に基づく特性は、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドのものと実質的に同等に保持されるので、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドの更なる処理は簡単に行うことができる。ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドは、低いハロゲン含量、並びに優れた加工性及び強度特性を示すことができる。有益には、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを含むポリアリーレンスルフィド組成物は、低い塩素含量などの望ましい物理特性を有する任意の広範囲の生成物の形成において用いることができる。
[0013]以下の議論の大部分は低い塩素含量のジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドに関するものであるが、全てのハロゲンが本発明に包含され、本発明の化合物及び方法はいかなるようにもハロゲン塩素に限定されない。
[0014]ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドは、式(I):
Figure 0006824116
(式中、Ar、Ar、Ar、及びArは、同一か又は異なり、6〜18個の炭素原子のアリーレン単位であり;W、X、Y、及びZは、同一か又は異なり、−SO−、−S−、−SO−、−CO−、−O−、−COO−、又は1〜6個の炭素原子のアルキレン若しくはアルキリデン基から選択される二価の連結基であり、連結基の少なくとも1つは−S−であり;n、m、i、j、k、l、o、及びpは、独立して、0、又は1、2、3、若しくは4であり、但しこれらの合計は2以上である)
の繰り返し単位を含むチオエーテルであってよい。アリーレン単位のAr、Ar、Ar、及びArは、選択的に置換又は非置換であってよい。有利なアリーレン系は、フェニレン、ビフェニレン、ナフチレン、アントラセン、及びフェナントレンである。ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドは、通常は約30モル%より多く
、約50モル%より多く、又は約70モル%より多いアリーレンスルフィド(−S−)単位を含む。一態様においては、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドは、約85モル%より多い、2つの芳香環に直接結合しているスルフィド連結基を含む。
[0015]一態様においては、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドは、本発明においてその成分としてフェニレンスルフィド構造:−(C−S)−(式中、nは1以上の整数である)を含むものとして定義されるポリフェニレンスルフィドである。
[0016]末端ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドを洗浄するために用いるジスルフィド溶液には、ジスルフィド化合物、触媒、及び有機溶媒を含ませることができる。
[0017]ジスルフィド化合物は、ジスルフィド形態でジスルフィド溶液に供給するか、或いはジスルフィド溶液に供給されるチオール化合物から生成させることができる。後者の場合においては、洗浄工程の前に、チオール化合物を例えば空気の存在下においてジスルフィド溶液中で酸化してジスルフィド化合物を形成することができる。ジスルフィド洗浄の間に求核置換反応を起こすことができ、これによってポリアリーレンスルフィドからハロゲン化アリール末端基を開裂させて、それによってポリアリーレンスルフィドのハロゲン含量を減少させることができる。
[0018]ジスルフィド化合物は、式(II):
−S−S−R (II)
(式中、R及びRは、同一か又は異なっていてよく、独立して1〜約20個の炭素を含む炭化水素基である)
の構造を有していてよい。例えば、R及びRは、独立して、アルキル、シクロアルキル、アリール、又は複素環式基であってよい。
[0019]R及びRは、ジスルフィド化合物の末端における反応性官能基を含んでいてよい。例えば、R及びRの少なくとも1つは、末端カルボキシル基、ヒドロキシル基、置換又は非置換アミノ基、ニトロ基などを含んでいてよい。ジスルフィド溶液中に含ませることができるような反応性末端基を含むジスルフィド化合物の例としては、2,2’−ジアミノジフェニルジスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルジスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルジスルフィド、ジベンジルジスルフィド、ジチオサリチル酸、ジチオグリコール酸、α,α’−ジチオジ乳酸、β,β’−ジチオジ乳酸、3,3’−ジチオジピリジン、4,4’−ジチオモルホリン、2,2’−ジチオビス(ベンゾチアゾール)、2,2’−ジチオビス(ベンズイミダゾール)、2,2’−ジチオビス(ベンゾオキサゾール)、及び2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールを挙げることができる。
[0020]一態様においては、ジスルフィド化合物は末端に非反応性官能基を含んでいてよい。例えば、R及びR基は、同一か又は異なっていてよく、1〜約20個の炭素原子のアルキル、シクロアルキル、アリール、及び複素環式基からなる群から独立して選択される非反応性基であってよい。ジスルフィド溶液中に含ませることができるような非反応性末端基を含むジスルフィド化合物の例としては、限定なしに、ジフェニルジスルフィド、ナフチルジスルフィド、ジメチルジスルフィド、ジエチルジスルフィド、ジプロピルジスルフィド、ジ(ベンゾチアゾル−2−イル)ジスルフィドなどが挙げられる。
[0021]ジスルフィド溶液中に含ませることができるチオール化合物としては、酸化して
上記に記載のようなジスルフィド化合物を形成することができるものを挙げることができる。チオール化合物としては、限定なしに、メタンチオール、エタンチオールなどのようなアルキルチオール;アミノチオフェノール、3−(ジメチルアミノ)チオフェノール、4−(ジメチルアミノ)チオフェノール、2−フェニルチオフェノール、4−フェニルチオフェノール、2,4−ジメトキシチオフェノール、4−メルカプトフェノールなどのようなチオフェノール及びその誘導体を挙げることができる。2種類以上の異なるチオール化合物の混合物をジスルフィド溶液中に含ませることもできる。
[0022]ジスルフィド溶液には、ジスルフィド溶液によって洗浄するハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィド100部あたり約1〜約10部、又はハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィド100部あたり約3〜約6部の量のジスルフィド化合物を含ませることができる。
[0023]ジスルフィド化合物に加えて、ジスルフィド溶液には、ジスルフィドとポリアリーレンスルフィドのハロゲン化アリール末端基との求核置換を促進する触媒を含ませることもできる。触媒は、一般に求核置換反応を促進することができる任意の化合物であってよい。例えば、触媒は、ヒドロキシドイオンを与えることができるアルカリ金属水酸化物であってよい。アルカリ金属水酸化物触媒としては、限定なしに、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、又はこれらの混合物を挙げることができる。
[0024]ジスルフィド溶液には、ジスルフィド溶液によって洗浄するハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィド100部あたり約1〜約10部、又はハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィド100部あたり約3〜約6部の量の触媒を含ませることができる。
[0025]ジスルフィド化合物(又はチオール化合物)及び触媒を有機溶媒と混合してジスルフィド溶液を形成することができる。有機溶媒は、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドを分解しない有機溶媒であってよい。有機溶媒としては、限定なしに、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホルアミド、及びピペラジノンのような窒素含有極性溶媒;ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、及びスルホランのようなスルホキシド及びスルホン溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、及びアセトフェノンのようなケトン溶媒;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジオキサン、及びテトラヒドロフランのようなエーテル溶媒;クロロホルム、塩化メチレン、二塩化エチレン、トリクロロエチレン、ペルクロロエチレン、モノクロロエタン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、ペルクロロエタン、及びクロロベンゼンのようなハロゲン含有炭化水素溶媒;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコールのようなアルコール及びフェノール溶媒;並びに、ベンゼン、トルエン、及びキシレンのような芳香族炭化水素溶媒;を挙げることができる。更に、有機溶媒は、単独か又は2以上の混合物として用いることができる。
[0026]ジスルフィド溶液には、ジスルフィド溶液によって洗浄するハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィド100部あたり約500〜約3000部、又はハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィド100部あたり約1000〜約2000部の量の有機溶媒を含ませることができる。
[0027]一態様によれば、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドは、ジスルフィド溶液1Lあたり約50gのハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレ
ンスルフィド乃至ジスルフィド溶液1Lあたり約200gのハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィド、例えばジスルフィド溶液1Lあたり約100gのハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドの比でジスルフィド溶液と混合することができる。
[0028]ジスルフィド溶液による洗浄は、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドをジスルフィド溶液中に浸漬し、必要に応じて加熱及び撹拌することによって行うことができる。洗浄温度(即ちジスルフィド洗浄中のジスルフィド溶液の温度)は、一般に約280℃未満、幾つかの態様においては約230℃未満、幾つかの態様においては約20℃未満乃至約230℃であってよい。ジスルフィド洗浄中のポリアリーレンスルフィド骨格の連鎖切断を抑止するために、より高い洗浄温度は回避しなければならない。しかしながら、洗浄効率は洗浄温度の上昇と共に増加する可能性がある。例えば、洗浄温度は約150℃〜約220℃であってよい。ジスルフィド洗浄は一般に大気圧において行うことができるが、これはジスルフィド洗浄の必須要件ではない。
[0029]ジスルフィド洗浄時間は、一般にジスルフィド洗浄の温度に伴って変化させることができ、より低い温度のジスルフィド洗浄はより長い時間行う。一般に、ジスルフィド洗浄は、通常は撹拌下において約5分間以上行うことができる。例えば、ジスルフィド洗浄は、約30分間〜約12時間の間、又は約1時間〜約5時間の間の時間行うことができる。バッチ式のジスルフィド洗浄は必須ではなく、ジスルフィド洗浄は連続式で行うことができる。
[0030]一態様においては、ジスルフィド洗浄に続いて1回以上の水洗浄を行うことができ、これには熱水洗浄及び/又は温水洗浄を含ませることができる。例えば、ジスルフィド溶液によるジスルフィド洗浄の後に水洗浄を行うことによって、残留するジスルフィド溶液を除去することができる。一般に、水洗浄のために蒸留水又は脱イオン水を用いることができる。
[0031]熱水洗浄の温度は、約100℃以上、例えば約120℃より高く、約150℃より高く、又は約170℃より高くてよい。一態様においては、熱水洗浄は、所定量のジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを所定量の水に加え、混合物を圧力容器内において撹拌下で加熱することによって行うことができる。一例として、熱水洗浄においては、水1Lあたり約200g以下のジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドの熱水洗浄比を用いることができる。熱水洗浄に続いて、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを、約10℃〜約100℃の温度に維持した温水を用いて数回水洗浄することができる。水洗浄は、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドの分解を回避するために不活性雰囲気中で行うことができる。
[0032]行うことができる更なる洗浄としては、当該技術において一般的に知られているような塩溶液による塩洗浄、及び/又は酢酸若しくは塩酸のような酸性溶液による酸性洗浄を挙げることができる。酸洗浄及び/又は酸性洗浄によって、ポリアリーレンスルフィドのナトリウム、リチウム、及び/又はカルシウム金属イオン末端基濃度を減少させることができる。
[0033]異なる可能な洗浄の具体的な順番は本方法にとって重要ではない。例えば、水洗浄、塩洗浄、及び/又は酸性洗浄は、ジスルフィド溶液によるジスルフィド洗浄の前又は後のいずれかにおいて行うことができる。
[0034]ジスルフィド溶液によるジスルフィド洗浄によって、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドの塩素含量を減少させることができる。例えば、ジスル
フィド洗浄ポリアリーレンスルフィドの塩素含量を、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドのハロゲン含量の約50%未満、約25%未満、約20%未満、又は約10%未満にすることができる。例えば、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドは、約1000ppm未満、約900ppm未満、約600ppm未満、又は約400ppm未満の塩素含量を有するようにすることができる。更に、低い塩素含量は、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドの分子量をほぼ実質的に損失することなく得ることができる。例えば、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドの分子量(数平均又は重量平均分子量のいずれか)は、ジスルフィド洗浄したハロゲン化アリール末端基を含む同じタイプのポリアリーレンスルフィドの分子量の約90%より大きく、約95%より大きく、又は約98%より大きくすることができる。例えば、ハロゲン化アリール末端基を含む高溶融粘度のポリアリーレンスルフィドをジスルフィド洗浄する態様においては、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドは、ジスルフィド洗浄の後に高い溶融粘度を維持する。
[0026]ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドは他の有益な特性を更に示すことができる。例えば、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドは良好な耐熱及び難燃特性を示すことができる。例えば、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドは0.8mmの厚さにおいてV−0燃焼性標準規格を満足することができる。難燃性は"Test for Flammability of Plastic Materials for Parts in Devices and Appliances", 5版, 1996年10月29日のUL94垂直燃焼試験手順にしたがって測定することができる。UL94試験
による等級を下表に示す。
Figure 0006824116
[0035]「残炎時間」は、総残炎時間(試験した全ての試料の総計値)を試料の数で割ることによって求められる平均値である。総残炎時間は、UL−94VTM試験において記載されているように炎の2回の別々の適用後に全ての試料が発火状態を維持する時間(秒)の合計である。より短い時間は、より良好な難燃性、即ち炎がより速く消失したことを示す。V−0の等級に関しては、5つの試料(それぞれに炎の2回の適用を与える)に関する総残炎時間は50秒間を超えてはならない。本発明の難燃剤を用いると、物品は0.8mmの厚さを有する試験片に関して少なくともV−1の等級、通常はV−0の等級を達成することができる。
[0036]ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドは購入することができ、或いは所望に応じてジスルフィド洗浄プロセスの前に合成することができる。例えば、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドは、Florence, KentuckyのTicona Engineering Polymersから入手することができる。
[0037]ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドの合成を包含する態様においては、用いることができる合成技術は当該技術において一般的に知られているものである。例えば、ポリアリーレンスルフィドは、当該技術において一般的に知られているように、不均一形成プロセス又は均一形成プロセスにしたがって合成することができる。一例として、合成技術には、ヒドロスルフィドイオンを与える材料、例えばアルカリ金属硫化物をジハロ芳香族化合物と反応させることを含ませることができる。反応は有機アミド溶媒中で行うことができる。ポリマーは、ヒドロスルフィドイオンとジハロ芳香族化合物のハロゲン化アリールとの一連の求核置換反応によって形成することができる。一般に、充填したアルカリ金属硫化物の有効量1モルあたりのジハロ芳香族化合物の量は、1.0〜2.0モル、1.05〜2.0モル、又は1.1〜1.7モルであってよい。ジハロ芳香族化合物は過剰に用いられるので、ポリアリーレンスルフィドにハロゲン化アリール末端基を含ませることができる。
[0038]アルカリ金属硫化物は、例えば、硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫化セシウム、又はこれらの混合物であってよい。アルカリ金属硫化物が水和物又は水性混合物である場合には、アルカリ金属硫化物を、重合反応の前に脱水操作によって処理することができる。アルカリ金属硫化物はまた、その場で生成させることもできる。更に、少量のアルカリ金属水酸化物を反応中に含ませて、アルカリ金属硫化物と共に非常に少量で存在する可能性があるアルカリ金属ポリスルフィド又はアルカリ金属チオスルフェートのような不純物を除去するか又は(例えばかかる不純物を無害の材料に変化させるために)反応させることができる。
[0039]ジハロ芳香族化合物は、限定なしに、o−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、p−ジハロベンゼン、ジハロトルエン、ジハロナフタレン、メトキシ−ジハロベンゼン、ジハロビフェニル、ジハロ安息香酸、ジハロジフェニルエーテル、ジハロジフェニルスルホン、ジハロジフェニルスルホキシド、又はジハロジフェニルケトンであってよい。ジハロ芳香族化合物は、単独か又はその任意の組合せのいずれかで用いることができる。具体的な代表的ジハロ芳香族化合物としては、限定なしに、p−ジクロロベンゼン;m−ジクロロベンゼン;o−ジクロロベンゼン;2,5−ジクロロトルエン;1,4−ジブロモベンゼン;1,4−ジクロロナフタレン;1−メトキシ−2,5−ジクロロベンゼン;4,4’−ジクロロビフェニル;3,5−ジクロロ安息香酸;4,4’−ジクロロジフェニルエーテル;4,4’−ジクロロジフェニルスルホン;4,4’−ジクロロジフェニルスルホキシド;及び4,4’−ジクロロジフェニルケトン;を挙げることができる。
[0040]ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素であってよく、同じジハロ芳香族化合物中の2つのハロゲン原子は、同一か又は互いと異なっていてよい。一態様においては、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン、又はこれらの2以上の化合物の混合物をジハロ芳香族化合物として用いる。
[0041]当該技術において公知なように、ポリマー(又はコポリマー)の末端基を形成するか、或いは重合反応及び/又はポリマーの分子量を調節するために、モノハロ化合物(必ずしも芳香族化合物ではない)をジハロ芳香族化合物と組み合わせて用いることもできる。
[0042]ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドはコポリマーであってよい。ジハロ芳香族化合物の好適な選択的組み合わせによって、2以上の異なる反応単位を含むコポリマーを形成することができる。例えば、p−ジクロロベンゼンをm−ジクロロベンゼン又は4,4’−ジクロロジフェニルスルホンと組み合わせて用いる場合には、式(III):
Figure 0006824116
の構造を有するセグメント、及び式(IV):
Figure 0006824116
の構造を有するセグメント、又は式(V):
Figure 0006824116
の構造を有するセグメントを含むコポリマーを形成することができる。
[0043]他の態様においては、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドコポリマーには、式(VI):
Figure 0006824116
(式中、基R及びRは、互いに独立して、水素、フッ素、塩素、又は臭素原子、或いは1〜6個の炭素原子を有する分岐若しくは非分岐のアルキル又はアルコキシ基である)の構造から誘導される第1の単位;及び/又は式(VII):
Figure 0006824116
の構造から誘導される第2の単位を含む、1000〜20,000g/モルの数平均モル質量Mnを有する第1のセグメントを含ませることができる。第1の単位はp−ヒドロキシ安息香酸又はその誘導体の1つであってよく、第2の単位は2−ヒドロキシナフタレン−6−カルボン酸から構成することができる。
[0044]コポリマーには、式(VIII):
Figure 0006824116
(式中、Arは芳香族基、或いは1つより多い縮合芳香族基であり、qは2〜100、特に5〜20の数である)
のポリアリーレンスルフィド構造から誘導される第2のセグメントを含ませることができる。式(VIII)における基Arはフェニレン又はナフチレン基であってよい。一態様においては、第2のセグメントは、ポリ(m−チオフェニレン)、ポリ(o−チオフェニレン)、又はポリ(p−チオフェニレン)から誘導することができる。
[0045]コポリマーの第1のセグメントには、第1及び第2の単位の両方を含ませることができる。第1及び第2の単位は、第1のセグメント内にランダムの分布か又は交互配列で配置することができる。第1のセグメントにおける第1の単位と第2の単位とのモル比は1:9〜9:1であってよい。
[0046]上述したように、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドを製造する方法には、有機アミド溶媒中で重合反応を行うことを含ませることができる。重合反応において用いる代表的な有機アミド溶媒としては、限定なしに、N−メチル−2−ピロリドン;N−エチル−2−ピロリドン;N,N−ジメチルホルムアミド;N,N−ジメチルアセトアミド;N−メチルカプロラクタム;テトラメチル尿素;ジメチルイミダゾリジノン;ヘキサメチルリン酸トリアミド、及びこれらの混合物を挙げることができる。反応において用いる有機アミド溶媒の量は、例えば充填したアルカリ金属硫化物の有効量1モルあたり0.2〜5kg(kg/モル)であってよい。
[0047]重合は段階的重合プロセスによって行うことができる。第1重合段階には、ジハロ芳香族化合物を反応器に導入し、そしてジハロ芳香族化合物を、水の存在下、約180℃〜約235℃、又は約200℃〜約230℃の温度において重合反応にかけ、ジハロ芳香族化合物の転化率が理論的に必要な量の50モル%以上に達するまで重合を継続することを含ませることができる。
[0048]第1重合段階を行う際には、通常は水を含むアルカリ金属硫化物を有機アミド溶媒中に充填することができ、混合物を加熱して過剰の水を反応系から留去することができる。この時点において、アルカリ金属硫化物の一部が分解してアルカリ及び硫化水素(HS)が形成される。HSの生成量から、充填したアルカリ金属硫化物の有効量を算出する。その後、充填したアルカリ金属硫化物の有効量から算出される量のジハロ芳香族化合物を反応系中に充填することができ、混合物を、不活性雰囲気中において約180℃〜約235℃の温度に加熱して重合反応を起こすことができる。
[0049]第1の重合の終了点は、反応系中のジハロ芳香族化合物の転化率が、理論転化率の約50モル%より高く、約70モル%より高く、又は約90モル%より高い値に達した時点である。ジハロ芳香族化合物の理論転化率は次の式の1つから算出することができる。
(a)アルカリ金属硫化物よりも(モル比で)多いジハロ芳香族化合物(以下、DHAと呼ぶ)を加えた場合:
Figure 0006824116
(b)(a)以外の場合:
Figure 0006824116
ここで、Xは充填したジハロ芳香族化合物の量であり;Yはジハロ芳香族化合物の残留量であり;Zはジハロ芳香族化合物の過剰量であり;これらはモル数である。
[0050]第2の重合段階においては、水を反応スラリーに加えて、重合系中の水の全量が充填したアルカリ金属硫化物の有効量1モルあたり約7モル、又は約5モルまで増加するようにする。次に、重合系の反応混合物を、約250℃〜約290℃、約255℃〜約280℃、又は約260℃〜約270℃の温度に加熱することができ、かくして形成されるポリマーの溶融粘度が所望の最終レベルに上昇するまで重合を継続することができる。第2の重合段階の継続時間は、例えば約0.5〜約20時間、又は約1〜約10時間であってよい。
[0051]ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドは、線状、半線状、分岐、又は架橋型であってよい。線状ポリアリーレンスルフィドは、−(Ar−S)−の繰り返し単位を主構成単位として含む。一般に、線状ポリアリーレンスルフィドは約80モル%以上のこの繰り返し単位を含んでいてよい。ハロゲン化アリール末端基を含む線状ポリアリーレンスルフィドは少量の分岐単位又は架橋単位を含んでいてよいが、分岐又は架橋単位の量はポリアリーレンスルフィドの全モノマー単位の約1モル%未満であってよい。ハロゲン化アリール末端基を含む線状ポリアリーレンスルフィドは、上記に記載の繰り返し単位を含むランダムコポリマー又はブロックコポリマーであってよい。
[0052]3つ以上の反応性官能基を有する少量の1種類以上のモノマーをポリマー中に導入することによって与えられる架橋構造又は分岐構造を有していてよいハロゲン化アリール末端基を含む半線状ポリアリーレンスルフィドを用いることができる。例えば、3つ以上の反応性官能基を有するモノマーから、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドの約1モル%〜約10モル%の間を形成することができる。ハロゲン化アリール末端基を含む半線状ポリアリーレンスルフィドの製造において用いることができる方法は、当該技術において一般的に知られている。一例として、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドを形成する際に用いるモノマー成分に、分岐ポリマーの製造において用いることができる分子あたり2以上のハロゲン置換基を有する一定量のポリハロ芳香族化合物を含ませることができる。かかるモノマーは、式:R’X(式中、それぞれのXは、塩素、臭素、及びヨウ素から選択され、nは3〜6の整数であり、R’は、約4個以下のメチル置換基を有していてよい価数nの多価芳香族基であり、R’中の炭素原子の総数は6〜約16の範囲内である)によって表すことができる。ハロゲン化アリール末端基を含む半線状ポリアリーレンスルフィドを形成する際に用いることができる分子あたり2個より多いハロゲンで置換されている幾つかのポリハロ芳香族化合物の例と
しては、1,2,3−トリクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、1,3−ジクロロ−5−ブロモベンゼン、1,2,4−トリヨードベンゼン、1,2,3,5−テトラブロモベンゼン、ヘキサクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロ−2,4,6−トリメチルベンゼン、2,2’,4,4’−テトラクロロビフェニル、2,2’,5,5’−テトラヨードビフェニル、2,2’,6,6’−テトラブロモ−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル、1,2,3,4−テトラクロロナフタレン、1,2,4−トリブロモ−6−メチルナフタレンなど、及びこれらの混合物が挙げられる。
[0053]重合反応装置は特に限定されないが、高粘度流体の形成において通常的に用いられている装置を用いることが通常は望ましい。かかる反応装置の例としては、アンカータイプ、多段式タイプ、螺旋リボンタイプ、スクリューシャフトタイプなど、或いはこれらの変形形状のような種々の形状の撹拌ブレードを有する撹拌装置を有する撹拌タンクタイプの重合反応装置を挙げることができる。かかる反応装置の更なる例としては、ニーダー、ロールミル、バンバリーミキサー等のような混練において通常的に用いられている混合装置が挙げられる。重合の後、ハロゲン化アリール末端基を含む溶融したポリアリーレンスルフィドを、通常は所望の構造のダイを取り付けた押出オリフィスを通して反応器から排出することができる。例えば、有孔ダイを通して溶融体を排出してストランドを形成し、これを水性浴中で巻き取り、ペレット化し、乾燥することができる。ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドはまた、ストランド、顆粒、又は粉末の形態であってもよい。
[0054]形成の後、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドを、上記に記載のようにジスルフィド洗浄液でジスルフィド洗浄することができる。
[0055]ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドは、当該技術において一般的に知られているような1種類以上の添加剤と混合して、標準的な慣行にしたがって処理してポリアリーレンスルフィド組成物を形成することができる。しかしながら、ジスルフィド洗浄はポリアリーレンスルフィド組成物の形成における任意の時点で行うことができることを理解すべきである。例えば一態様においては、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドを、1種類以上の添加剤と混合してポリアリーレンスルフィド組成物を形成することができ、次にジスルフィド洗浄を行って、ポリアリーレンスルフィド組成物がジスルフィド洗浄されるようにすることができる。
[0056]一般に、ポリアリーレンスルフィド組成物には、ポリアリーレンスルフィド組成物の重量基準で約40重量%〜約90重量%、例えばポリアリーレンスルフィド組成物の重量基準で約45重量%〜約80重量%の量のジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィド、又はハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドを含ませることができる。
[0057]添加剤としては、繊維充填剤、及び耐衝撃性改良剤、無機充填剤など、或いは複数の添加剤の組み合わせを挙げることができる。一例として、ポリアリーレンスルフィド組成物に、組成物の重量基準で約5重量%〜約70重量%、又は約20重量%〜約65重量%の量の繊維充填剤を含ませることができる。繊維は、通常は約0.5mm〜約5.0mmの長さのものである。
[0058]繊維充填剤としては、限定なしにポリマー繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維など、複数の繊維タイプの組み合わせなどの1以上の繊維タイプを挙げることができる。一態様においては、繊維はガラス短繊維又はガラス繊維粗紡糸(トウ)であってよい。繊維は任意の好適な寸法のものであってよく、一般的に知られているような短繊維又は連続繊維であってよい。例えば、繊維は約100μm未満の直径を有していてよく、約3m
m〜約5mmの初期長さを有していてよい。繊維は、ポリアリーレンスルフィド組成物の形成中においてジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィド又はハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドとの混合を促進させることができるサイジング剤で予め処理することができる。
[0059]一態様においては、繊維は高いイールド又は小さいK値を有していてよい。トウはイールド又はK値によって示される。例えば、ガラス繊維トウは、50イールド以上、例えば約115イールド〜約1200イールドを有することができる。
[0060]ポリアリーレンスルフィド組成物には有機シランカップリング剤を含ませることができる。有機シランカップリング剤は、当該技術において公知のアルコキシシランカップリング剤であってよい。アルコキシシラン化合物は、ビニルアルコキシシラン、エポキシアルコキシシラン、アミノアルコキシシラン、及びメルカプトアルコキシシランからなる群から選択される少なくとも1種類のシラン化合物であってよい。用いることができるビニルアルコキシシランの例としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、及びビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シランが挙げられる。用いることができるエポキシアルコキシシランの例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、及びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが挙げられる。用いることができるメルカプトアルコキシシランの例としては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、及びγ−メルカプトプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
[0061]ポリアリーレンスルフィド組成物中で用いることができるアミノシラン化合物は、通常は、式:R−Si−(R(式中、Rは、NHのようなアミノ基;約1〜約10個の炭素原子、又は約2〜約5個の炭素原子のアミノアルキル、例えばアミノメチル、アミノエチル、アミノプロピル、アミノブチルなど;約2〜約10個の炭素原子、又は約2〜約5個の炭素原子のアルケン、例えばエチレン、プロピレン、ブチレンなど;及び約2〜約10個の炭素原子、又は約2〜約5個の炭素原子のアルキン、例えばエチン、プロピン、ブチンなどからなる群から選択され;Rは、約1〜約10原子、又は約2〜約5個の炭素原子のアルコキシ基、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシなどである)
のものである。
[0062]一態様においては、Rは、アミノメチル、アミノエチル、アミノプロピル、エチレン、エチン、プロピレン、及びプロピンからなる群から選択され、Rは、メトキシ基、エトキシ基、及びプロポキシ基からなる群から選択される。他の態様においては、Rは、約2〜約10個の炭素原子のアルケン、例えばエチレン、プロピレン、ブチレンなど、並びに約2〜約10個の炭素原子のアルキン、例えばエチン、プロピン、ブチンなどからなる群から選択され、Rは、約1〜約10原子のアルコキシ基、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などである。また、種々のアミノシランの混合物を用いることもできる。
[0063]用いることができるアミノシランカップリング剤の幾つかの代表例としては、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノエチルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノエチルトリメトキシシラン、エチレントリメトキシシラン、エチレントリエトキシシラン、エチントリメトキシシラン、エチントリエトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン又は3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(3−アミノプロピル)テトラメトキシシラン、ビス(3−アミノプロピル)テトラエトキシジシロキサン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。アミノシランはまた、アミノアルコキシシラン、例えばγ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ジアリルアミノプロピルトリメトキシシラン、及びγ−ジアリルアミノプロピルトリメトキシシランであってもよい。1つの好適なアミノシランは、Degussa、Sigma Chemical Company、及びAldrich Chemical Companyから
入手できる3−アミノプロピルトリエトキシシランである。
[0064]存在させる場合には、ポリアリーレンスルフィド組成物に、ポリアリーレンスルフィド組成物の重量基準で約0.1重量%〜約5重量%、ポリアリーレンスルフィド組成物の重量基準で約0.3重量%〜約2重量%、又はポリアリーレンスルフィド組成物の重量基準で約0.2重量%〜約1重量%の量の有機シランカップリング剤を含ませることができる。
[0065]ポリアリーレンスルフィド組成物に耐衝撃性改良剤を含ませることができる。一態様においては、耐衝撃性改良剤にはポリエチレン及びグリシジルメタクリレートのランダムコポリマーを含ませることができる。ランダムコポリマー中に含ませるグリシジルメタクリレートの量は変化させることができる。1つの特定の態様においては、ランダムコポリマーは、コポリマーの重量基準で約6重量%〜約10重量%の量のグリシジルメタクリレートを含む。
[0066]用いることができる他の耐衝撃性改良剤としては、ポリウレタン、ポリブタジエンとスチレン−アクリロニトリルの2相混合物(ABS)、変性ポリシロキサン又はシリコーンラバー、或いはポリジエンベースのエラストマー性単一相コア及び硬質グラフトシェルのグラフトコポリマー(コア−シェル構造)が挙げられる。
[0067]グラフトコポリマー耐衝撃性改良剤を考えると、耐衝撃性改良剤は、その大部分、例えばその70%超がコア及び1以上のシェルから構成される構造を有する粒子から構成される。コアは、2以上の層から構成することができる硬質シェルをその上にグラフトしたエラストマー性ポリマー相から形成することができる。コアは、一般にエラストマー性軟質相の単一相であり、存在する場合であってもシェルの硬質ポリマー成分は少量しか含まない。グラフトコポリマーは、40〜95重量%、60〜90重量%、又は70〜80重量%のエラストマー性コアから構成することができる。シェルの割合は、5〜60重量%、10〜40重量%、又は20〜30重量%であってよい。
[0068]本発明に包含される他の耐衝撃性改良剤としては、ポリウレタン、例えば熱可塑性ポリウレタンが挙げられる。ポリウレタン耐衝撃性改良剤は、公知の方法で、ポリイソシアネート、特にジイソシアネート、ポリエステル、ポリエーテル、ポリエステルアミド、ポリアセタール、又は他の好適なヒドロキシ若しくはアミノ化合物、例えばヒドロキシル化ポリブタジエン、或いは上述の化合物の混合物の重付加によって製造される。適当な場合には、低分子量ポリオール、特にジオール、ポリアミン、特にジアミン、又は水のような連鎖延長剤も使用される。
[0069]耐衝撃性改良剤は、ポリアリーレンスルフィド組成物の物理特性を更に向上させることができる。例えば一態様においては、耐衝撃性改良剤は、ポリアリーレンスルフィド組成物のノッチ付きアイゾッド強さを上昇させるのに十分な量でポリアリーレンスルフィド組成物中に存在させることができる。
[0070]一態様においては、ポリアリーレンスルフィド組成物に、ポリアリーレンスルフィド組成物の約1重量%〜約50重量%の量の1種類以上の無機充填剤を含ませることができる。無機充填剤としては、限定なしに、シリカ、石英粉末、シリケート、例えばケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、カオリン、タルク、マイカ、クレイ、珪藻土、及び珪灰石などを挙げることができる。
[0071]ポリアリーレンスルフィド組成物中に含ませることができる更に他の添加剤としては、限定なしに、抗菌剤、顔料、潤滑剤、酸化防止剤、安定剤、界面活性剤、ワックス、流動促進剤、固体溶媒、並びに特性及び加工性を向上させるために加える他の材料を挙げることができる。かかる随意的な材料は通常の量で用いることができる。
[0072]ポリアリーレンスルフィド組成物は、当該技術において公知の技術にしたがって加工することができる。例えば、ポリアリーレンスルフィド組成物の種々の成分を、一軸又は多軸押出機内において、約250℃〜約320℃の温度で混合及び溶融混練することができる。一態様においては、組成物は、複数の温度区域を含む押出機内で溶融加工することができる。例えば、約250℃〜約320℃の間の温度に維持した温度区域を含む押出機内で成分を溶融加工することができる。
[0073]一例として、Leistritz18mm同時回転完全噛み合い二軸押出機のような二軸
押出機を用いて、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィド及び1種類以上の添加剤を含む混合物を溶融混合することができる。押出機は、複数の温度制御区域、例えば約6個の温度制御区域(押出ダイにおけるものを含む)、及び30の全L/Dを有していてよい。一般目的のスクリューデザインを用いて種々の成分を組成物に配合することができる。一態様においては、定量供給機を用いて全ての成分を第1のバレル内の供給口に供給することができる。他の態様においては、公知なように、異なる成分を押出機内の異なる添加位置において加えることができる。ポリアリーレンスルフィド組成物を溶融及び混合し、次にダイを通して押出すことができる。押出されたポリアリーレンスルフィド組成物は、次に水浴中で急冷して固化させ、ペレット化機内で粒状にし、次に乾燥、例えば約120℃において乾燥することができる。
[0074]ポリアリーレンスルフィド組成物から物品を形成するための通常の成形プロセスとしては、限定なしに、押出、射出成形、ブロー成形、熱成形、発泡、圧縮成形、熱間鍛造、繊維紡糸などが挙げられる。形成することができる成形物品としては、例えば電気器具、電気材料、電子製品、繊維ウエブ、及び自動車工学熱可塑性材料アセンブリのための構造及び非構造成形部品を挙げることができる。代表的な自動車成形プラスチック部品は、ボンネット内部用途、例えば幾つか例を挙げると、ファンカバー、支持部材、配線及びケーブル外被材、カバー、ハウジング、バッテリー皿、バッテリーケース、ダクト、電気ハウジング、ヒューズバスハウジング、ブロー成形容器、不織又は織成ジオテキスタイル、バグハウスフィルター、膜、ポンドライナーのために好適である。成形品、押出品、及び繊維に加えて、他の有用な物品としては、壁パネル、頭上収納ロッカー、配膳用トレイ、シートバック、客室パーティション、窓カバー、及び集積回路トレイのような電子実装ハンドリングシステムが挙げられる。
[0075]ポリアリーレンスルフィド組成物は、低い塩素含量が望ましい種々の電気及び電子用途において用いることができる。例えば、コネクター及びオーバーモールド(インサートモールド)部品の形成におけるポリアリーレンスルフィド組成物の使用が包含される。低塩素含量のポリアリーレンスルフィド組成物は種々のコネクター用途において有益である。
[0076]一態様によれば、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを含む組成物は、電気コネクターの形成において用いることができる。図1〜2を参照すると、例えば印刷回路基板(図示せず)に実装するために用いることができる電気コネクター200を形成することができる。電気コネクター200は、絶縁性のハウジング210、絶縁性のハウジング210中に挿入されている複数の接点モジュール230、及び絶縁性のハウジング210を被包するシールド220を含む。電気コネクター200は直列状で、印刷回路基板の頂面に平行な実装面201、及び実装面201の反対側の嵌合面202を画定する。
[0077]絶縁性のハウジング210及びシールド220は、それぞれジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィド、例えばジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを含む組成物で一体成形されている1ピース構造体であってよく、これは同一であっても互いと異なっていてもよい。シールド220は第1のシェル221及び第2のシェル222を含む2ピース構造体であってよく、それぞれのシェルは本明細書に記載するジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを含む同一か又は異なる組成物で形成することができる。絶縁性のハウジング210は、基部211、及び基部211から上向きに伸長しており、相補プラグ(図示せず)と上下方向に嵌合させるための長方形の嵌合ポート212を有する。基部211は、その中に複数の接点モジュール230を受容するための下向きの縦方向の空洞部を画定する。絶縁性のハウジング210の嵌合ポート212は、前壁321、前壁321に平行な後壁322、及び前壁321と後壁322を接続する一対の側壁323を有する。嵌合ポート212は、前壁321及び後壁322に平行でその間を伸長している舌状プレート224を含む。通路225によって、接点モジュール230と回路基板との間の接触が可能になる。
[0078]ポリアリーレンスルフィド組成物は、金属体の上にポリアリーレンスルフィド組成物の被覆を含むオーバーモールドを形成するために有用である。金属体は、種々の金属基部、或いは無機材料及び/又は有機材料を用いて前もって形成された下塗り層を有する金属基部のいずれかであってよい。
[0079]金属基部材料としては、限定なしに、アルミニウム、鉄、チタン、クロム、ニッケル、及びこれらの金属の少なくとも1つを含む合金、例えばジュラルミン、炭素鋼、及びステンレススチールを挙げることができ、これらは耐熱性、耐腐食性、接着特性、機械特性、経済性などを与えることができる。
[0080]オーバーモールドは、金属基部上にポリアリーレンスルフィド組成物の少なくとも1つの被覆層を与えることによって形成することができる。一例として、被覆プロセスには金属基部の予備処理を含ませることができ、これは被覆層を形成する前に行う。予備処理によって、金属基部と被覆層との間の接着を向上させることができる。予備処理としては、一般に、洗浄、表面粗化、又は表面変性、或いはこれらの組み合わせが挙げられる。
[0081]洗浄は、洗浄剤、溶媒、酸又はアルカリ、或いは脱錆剤を用いるか、物理的方法(サンドブラスト、ホーニングなど)によるか、又は高温加熱処理による錆又はバリの除去処理によって行うことができる。表面粗化は、例えば、酸化剤、電解酸化による化学的粗化処理、或いはサンドブラストのような物理的方法であってよい。表面変性によって、被覆層に対する金属基部の接着を向上させることができる。これとしては、(例えば酸化剤を用いるか、又は電解酸化若しくは高温酸化による)表面酸化処理、表面窒化処理、或いは(水蒸気処理による)表面ヒドロキシル化処理を挙げることができる。
[0082]場合によっては、例えば金属基部と被覆層との間の線膨張率の差を減少させ、金属基部と被覆層との間の接着を向上させ、及びその被覆処理による金属基部の腐食を抑止
するために、下塗りを施すことができる。含ませる場合には、下塗りとしては、セラミック層、ガラス層、及びサーメット層のような無機材料の層、並びに被覆層と同じ種類又は被覆層と異なる種類の樹脂層を挙げることができる。被覆方法としては、限定なしに、スラリー被覆、粉末被覆、流動床被覆、及び静電被覆を挙げることができる。
[0083]予備処理及び任意の1つ又は複数の下塗り層の形成の後、ポリアリーレンスルフィド組成物を金属基部の上に被覆して被覆層を形成することができる。被覆層は、限定なしにスラリー被覆、粉末被覆、流動床被覆、及び静電被覆などの当該技術において一般的に知られている任意の標準的な被覆方法にしたがって形成することができる。
[0084]オーバーモールドの適用目的に応じて、ポリアリーレンスルフィド組成物の層及び下塗りと異なる種類の被覆層を、中間被覆層又は上塗りとして更に施すことができる。例えば、フルオロプラスチック又はフッ素化樹脂組成物の上塗りをポリアリーレンスルフィド被覆層の上に形成することができる。
[0085]オーバーモールドは、自動車、トラック、民間航空機、航空宇宙、鉄道、家庭用電気機器、コンピューターハードウエア、携帯機器、娯楽及びスポーツ用の部品、機械用の構造部品、建築物用の構造部品等のような広範囲の用途において用いることができる。
[0086]無線電子機器が特に好適である。例えば、オーバーモールドは、無線電子機器用のハウジングとして機能させることができる。かかる態様においては、オーバーモールド成形の前にアンテナを金属部品の上及び/又はその中に配置することができる。金属部品それ自体をアンテナの一部として用いることもできる。例えば、金属部品の一部を一緒に短絡させて、その中にグランドプレーンを形成するか、或いは印刷回路基板構造(例えばアンテナ構造を形成するのに用いられる印刷回路基板構造)のような平面状の回路構造から形成されるグランドプレーン構造を拡大することができる。或いは、成形プロセス中にジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを含む組成物内にアンテナを埋封することもできる。金属スタンピング、ブッシング、電気機械パーツ、濾波材料、金属強化材、並びに注意深く配置されたパーツの周りに熱可塑性材料を射出することによって単一の一体部品に結合させた他の別個のパーツのような他の別個の部品を、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを含む組成物内に埋封することもできる。
[0087]好適な無線電子機器の例としては、デスクトップコンピューター又は他のコンピューター機器、ポータブル電子機器、例えばラップトップコンピューター、又は時には「超軽量型」と呼ばれるタイプの小型のポータブルコンピューターを挙げることができる。1つの好適な配置においては、ポータブル電子機器は携帯型の電子機器であってよい。ポータブル及び携帯型の電子機器の例としては、携帯電話、無線通信機能を有するメディアプレイヤー、ハンドヘルドコンピューター(時には携帯情報端末とも呼ばれる)、リモートコントロール、全地球測位システム(GPS)機器、及び携帯型ゲーム機器を挙げることができる。この機器はまた、複数の従来の機器の機能を合わせた複合型機器であってもよい。複合型機器の例としては、メディアプレイヤーの機能を含む携帯電話、無線通信機能を含むゲーム機器、ゲーム及びeメール機能を含む携帯電話、並びに、eメールを受信し、携帯電話の呼び出しをサポートし、音楽プレイヤーの機能を有し、ウエブ閲覧をサポートする携帯機器が挙げられる。
[0088]図3〜4を参照すると、無線電子機器100の1つの特定の態様をラップトップコンピューターとして示す。電子機器100は、基部部材106に回転可能に接続されているディスプレイ部材103を含む。ディスプレイ部材103は、液晶ダイオード(LCD)ディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、又は任意の他の好適なディスプレイであってよい。ディスプレイ部材103及び基部
部材106は、それぞれ電子機器100の1以上の部品を保護及び/又は支持するためのハウジング(それぞれ86及び88)を含む。ハウジング86は例えばディスプレイスクリーン120を支持することができ、基部部材106には、種々のユーザーインターフェース部品のための空洞部及びインターフェース(例えばキーボード、マウス、及び他の周辺機器への接続手段)を含ませることができる。
[0089]オーバーモールドは、一般に電子機器100の任意の部分を形成するために用いることができる。しかしながら殆どの態様においては、オーバーモールドはハウジング86及び/又は88の全部又は一部を形成するために用いる。例えば、図3に示すハウジング86はオーバーモールドから形成され、金属部品162の内表面(図示せず)に付着されているジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを含む組成物160を含む。この特定の態様においては、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを含む組成物160はストリップの形態であり、これは場合によってはハウジング86内に配されているアンテナ(図示せず)を覆うことができる。勿論、アンテナ及び/又はジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを含む組成物160は、角部に隣接するか、端部に沿うか、又は任意の他の好適な位置のようなハウジング86の他の位置に配することができる。しかしながら、ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを含む組成物160及び金属部品162によって形成される得られるオーバーモールドは、ハウジング86の外表面163を画定する。外表面163は一般に平滑であり、上記に示す通りであり、同様の色及び外観を有する。
[0090]明白に示してはいないが、機器100にはまた、記憶装置、処理回路、及び入力−出力コンポーネントのような当該技術において公知の回路を含ませることもできる。回路内の無線送受信機回路を用いて、高周波(RF)信号を送信及び受信することができる。同軸通信路及びマイクロストリップ通信路のような通信路を用いて、送受信機回路とアンテナ構造体との間で高周波信号を伝達することができる。通信路を用いて、アンテナ構造体と回路との間で信号を伝達することができる。通信路は、例えばRF送受信機(時にはラジオと呼ばれる)と多周波帯アンテナとの間を接続する同軸ケーブルであってよい。
試験方法:
[0091]溶融粘度:溶融粘度は走査剪断速度粘度として報告する。ここで報告する走査剪断速度粘度は、ISO試験No.11443(ASTM−D3835と技術的に同等である)にしたがって、1200秒−1の剪断速度及び310℃の温度において、Dynisco 7001毛細管流量計を用いて測定した。流量計オリフィス(ダイ)は、1mmの直径、20mmの長さ、20.1のL/D比、及び180°の入口角を有していた。バレルの直径は9.55mm±0.005mmであり、ロッドの長さは233.4mmであった。
[0092]塩素含量:塩素含量は、Parr Bomb燃焼を用いる元素分析、次にイオンクロマト
グラフィーにしたがって測定した。
[0093]溶融安定性:溶融安定性は、ISO試験No.11443(ASTM−D3835と技術的に同等である)にしたがって測定した。試験は、310℃において一定の剪断速度で行った。
[0094]分子量:重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲル透過クロマトグラフィーによって測定した(多分散指数(PDI)=Mw/Mn)。
[0095]本発明の幾つかの態様を以下の実施例によって示すが、これらは単に幾つかの態様の例示の目的のものであり、本発明の範囲又は本発明を実施することができる方法を限定するものとはみなされない。他に具体的に示さない限りにおいて、部及びパーセントは
重量基準で与える。
実施例1:
[0096]ポリフェニレンスルフィドフレーク(Ticona Engineering Polymersから入手で
きるFortron(登録商標)0203ポリフェニレンスルフィド)をジスルフィド溶液で洗浄し
た。2種類の異なるジスルフィド溶液を用いた。第1のジスルフィド溶液は、100mLのN−メチル−2−ピロリドン、0.5gの水酸化ナトリウム、及び0.4gのジ(ベンゾチアゾル−2−イル)ジスルフィド(Lanxessから入手できるVulkacit DM/c)を含んでいた。第2のジスルフィド溶液は、同じ溶媒及び触媒を同じ量で含んでいたが、異なるジスルフィド(0.4gのジフェニルジスルフィド)を用いた。
[0097]実験手順は、凝縮器及び磁気スターラーバーを装備した三ツ口丸底フラスコ内で、10gのポリフェニレンスルフィドフレークを2種類のジスルフィド溶液の1つと混合することを含んでいた。システムを窒素で1〜2分間パージした。200℃の油浴内において撹拌下で加熱を行った。2時間後、加熱を停止し、反応混合物を室温に冷却した。固体を取り出し、pHが約7になるまで大量の水で洗浄した。次に、固体をイソプロパノールで洗浄し、45℃において一晩真空乾燥した後に、下表1に示す物理特性を得た。試料No.1は未洗浄のPPSフレークであった。試料No.2は、ジ(ベンゾチアゾル−2−イル)ジスルフィドを含む第1のジスルフィド溶液で洗浄した後の試料No.1のフレークであった。試料No.3は、未洗浄のPPSフレークの他の試料であり、試料No.4は、ジフェニルスルフィドを含む第2のジスルフィド溶液で洗浄した後の試料No.3のフレークであった。
Figure 0006824116
[0098]理解できるように、ジスルフィド洗浄プロセスによって、ポリマーを分解することなくポリフェニレンスルフィドの塩素含量が減少した。
[0099]本発明を例示する目的のために幾つかの代表的な態様及び詳細を示したが、本発
明の範囲から逸脱することなく種々の変更及び修正を本発明において行うことができるこ
とは当業者に明らかであろう。
以下に、出願時の特許請求の範囲の記載を示す。
[請求項1]
ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドをジスルフィド溶液で洗浄
してジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを形成し、ジスルフィド溶液はジスルフ
ィド化合物を含み、洗浄は約280℃未満の温度で行う;
ことを含み;
ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドのハロゲン含量はハロゲン化アリール末端
基を含むポリアリーレンスルフィドのハロゲン含量の約50%未満であり、ジスルフィド
洗浄ポリアリーレンスルフィドは約1000ppm未満のハロゲン含量を有する、ポリア
リーレンスルフィドのハロゲン含量を減少させる方法。
[請求項2]
ジスルフィド溶液が有機溶媒を含む、請求項1に記載の方法。
[請求項3]
有機溶媒がN−メチル−2−ピロリドンである、請求項2に記載の方法。
[請求項4]
ジスルフィド溶液が触媒を含み、触媒が、ジスルフィド化合物とハロゲン化アリール末
端基を含むポリアリーレンスルフィドのハロゲン化アリール末端基との間の求核置換反応
を促進させる、請求項1に記載の方法。
[請求項5]
触媒がアルカリ金属水酸化物である、請求項4に記載の方法。
[請求項6]
ジハロ芳香族化合物を、ヒドロスルフィドイオンを与える材料と反応させて、ハロゲン
化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドを形成することを更に含む、請求項1
に記載の方法。
[請求項7]
ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドがポリフェニレンスルフィドである。請求
項1に記載の方法。
[請求項8]
ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドがコポリマーである、請求項1に記載の方
法。
[請求項9]
ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドが線状ポリアリーレンスルフィドである、
請求項1に記載の方法。
[請求項10]
ジスルフィド化合物が、次の構造:
−S−S−R
(式中、R及びRは、同一か又は異なり、独立して1〜約20個の炭素を含む炭化水
素基である)
を有する、請求項1に記載の方法。
[請求項11]
及びRが、独立して、アルキル、シクロアルキル、アリール、又は複素環式基か
ら選択される、請求項10に記載の方法。
[請求項12]
ジスルフィド溶液を形成することを更に含む、請求項1に記載の方法。
[請求項13]
ジスルフィド溶液の形成が、チオール化合物を有機溶媒と混合して、チオール化合物を
酸化してジスルフィド溶液中のジスルフィド化合物を形成することを含む、請求項8に記
載の方法。
[請求項14]
ジスルフィド溶液が、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィド10
0部あたり約1〜約10部のジスルフィド化合物を含む、請求項1に記載の方法。
[請求項15]
ジスルフィド溶液が、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィド10
0部あたり約1〜約10部の触媒を含む、請求項1に記載の方法。
[請求項16]
ジスルフィド溶液が、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィド10
0部あたり約500〜約3000部の溶媒を含む、請求項1に記載の方法。
[請求項17]
ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドを、洗浄のために、ジスル
フィド溶液1Lあたり約50g〜約200gのハロゲン化アリール末端基を含むポリアリ
ーレンスルフィドの比でジスルフィド溶液と混合する、請求項1に記載の方法。
[請求項18]
洗浄を大気圧において行う、請求項1に記載の方法。
[請求項19]
ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドのハロゲン含量が、ハロゲン化アリール末
端基を含むポリアリーレンスルフィドのハロゲン含量の約10%未満である、請求項1に
記載の方法。
[請求項20]
ジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフィドを1種類以上の添加剤と混合してポリアリ
ーレンスルフィド組成物を形成することを更に含む、請求項1に記載の方法。
[請求項21]
1種類以上の添加剤が、繊維充填剤、耐衝撃性改良剤、無機充填剤、有機シランカップ
リング剤、又はこれらの組み合わせを含む、請求項20に記載の方法。
[請求項22]
ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドを1種類以上の添加剤と混
合してポリアリーレンスルフィド組成物を形成することを更に含み、ハロゲン化アリール
末端基を含むポリアリーレンスルフィドを、1種類以上の添加剤と混合した後にジスルフ
ィド溶液で洗浄して、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドを含む
ポリアリーレンスルフィド組成物がジスルフィド溶液で洗浄されるようにすることを更に
含む、請求項1に記載の方法。
[請求項23]
1種類以上の添加剤が、繊維充填剤、耐衝撃性改良剤、無機充填剤、有機シランカップ
リング剤、又はこれらの組み合わせを含む、請求項22に記載の方法。
[請求項24]
請求項1に記載の方法にしたがって形成されるジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフ
ィドを含む溶融加工ポリアリーレンスルフィド組成物。
[請求項25]
請求項1に記載の方法にしたがって形成されるジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフ
ィドを含む電気コネクター。
[請求項26]
請求項1に記載の方法にしたがって形成されるジスルフィド洗浄ポリアリーレンスルフ
ィドを含むオーバーモールド。
[請求項27]
オーバーモールドが電気機器の部品である、請求項26に記載のオーバーモールド。

Claims (23)

  1. ポリアリーレンスルフィドのハロゲン含量を減少させる方法であって、
    ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドを1種類以上の添加剤と混
    合して混合物を生成し、当該混合物を、ポリアリーレンスルフィドを分解しない有機溶媒
    とジスルフィド化合物とを含む溶液と混合し、当該混合をすると、当該ジスルフィド化合
    物と、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドとが反応して、ジスル
    フィド反応ポリアリーレンスルフィドと1種類以上の添加剤とを含むジスルフィド反応ポ
    リアリーレンスルフィド組成物を形成し、当該反応は、大気圧において280℃未満の温
    度で行う;
    ことを含み;
    当該ジスルフィド反応ポリアリーレンスルフィド組成物を構成するジスルフィド反応ポリアリーレンスルフィドのハロゲン含量はハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドのハロゲン含量の50%未満であり、当該ジスルフィド反応ポリアリーレンスルフィドの重量平均分子量は、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドの重量平均分子量の90%より大きく、そして当該ジスルフィド反応ポリアリーレンスルフィド組成物を構成するジスルフィド反応ポリアリーレンスルフィドは1000ppm未満のハロゲン含量を有する、
    前記方法。
  2. 有機溶媒がN−メチル−2−ピロリドンである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記溶液がさらに触媒を含み、触媒が、ジスルフィド化合物とハロゲン化アリール末
    端基を含むポリアリーレンスルフィドのハロゲン化アリール末端基との間の求核置換反応
    を促進させる、請求項1に記載の方法。
  4. 触媒がアルカリ金属水酸化物である、請求項3に記載の方法。
  5. ジハロ芳香族化合物を、ヒドロスルフィドイオンを与える材料と反応させて、ハロゲン
    化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドを形成することを更に含む、請求項1
    に記載の方法。
  6. ジスルフィド反応ポリアリーレンスルフィドがポリフェニレンスルフィドである請求
    項1に記載の方法。
  7. ジスルフィド反応ポリアリーレンスルフィドがコポリマーである、請求項1に記載の方
    法。
  8. ジスルフィド反応ポリアリーレンスルフィドが線状ポリアリーレンスルフィドである、
    請求項1に記載の方法。
  9. ジスルフィド化合物が、次の構造:
    −S−S−R
    (式中、R及びRは、同一か又は異なり、独立して1〜20個の炭素を含む炭化水素
    基である)
    を有する、請求項1に記載の方法。
  10. ジスルフィド化合物が、次の構造:
    −S−S−R
    (式中、R及びRが、独立して、アルキル、シクロアルキル、アリール、又は複素環
    式基から選択される)
    を有する、請求項1に記載の方法。
  11. ポリアリーレンスルフィドを分解しない有機溶媒とジスルフィド化合物とを含む溶液を
    形成することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記溶液の形成が、チオール化合物を前記有機溶媒と混合して、チオール化合物を酸化
    して前記溶液中のジスルフィド化合物を形成することを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記混合物と前記溶液との混合の後に、得られた溶液が、ハロゲン化アリール末端基を
    含むポリアリーレンスルフィド100部あたり1〜10部のジスルフィド化合物を含む、
    請求項1に記載の方法。
  14. 前記溶液がさらに触媒を含み、前記混合物と前記溶液との混合の後に、得られた溶液が
    、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィド100部あたり1〜10部
    の触媒を含む、請求項1に記載の方法。
  15. 前記混合物と前記溶液との混合の後に、得られた溶液が、ハロゲン化アリール末端基を
    含むポリアリーレンスルフィド100部あたり500〜3000部の溶媒を含む、請求項
    1に記載の方法。
  16. 前記混合物を、前記溶液1Lあたり50g〜200gのハロゲン化アリール末端基を含
    むポリアリーレンスルフィドの比で前記溶液と混合する、請求項1に記載の方法。
  17. 前記ジスルフィド反応ポリアリーレンスルフィド組成物を構成するジスルフィド反応ポリアリーレンスルフィドのハロゲン含量が、ハロゲン化アリール末端基を含むポリアリーレンスルフィドのハロゲン含量の10%未満である、請求項1に記載の方法。
  18. 1種類以上の添加剤が、繊維充填剤、無機充填剤、耐衝撃性改良剤、抗菌剤、顔料、潤滑剤、酸化防止剤、安定剤、界面活性剤、ワックス、流動促進剤、及び固体溶媒の内の少なくとも一種を含む、請求項1に記載の方法。
  19. 1種類以上の添加剤が、繊維充填剤、耐衝撃性改良剤、有機シランカップリング剤、又
    はこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
  20. 溶融加工ポリアリーレンスルフィド組成物を製造する方法であって、請求項1に記載の
    方法にしたがってジスルフィド反応ポリアリーレンスルフィド組成物を形成し、そして当
    該ジスルフィド反応ポリアリーレンスルフィド組成物を溶融加工することを含む、前記方
    法。
  21. 電気コネクターを製造する方法であって、請求項1に記載の方法にしたがってジスルフ
    ィド反応ポリアリーレンスルフィド組成物を形成し、そして当該ジスルフィド反応ポリア
    リーレンスルフィド組成物を電気コネクターに成形することを含む、前記方法。
  22. オーバーモールドを製造する方法であって、請求項1に記載の方法にしたがってジスル
    フィド反応ポリアリーレンスルフィド組成物を形成し、そして当該ジスルフィド反応ポリ
    アリーレンスルフィド組成物をオーバーモールドに成形することを含む、前記方法。
  23. 請求項22に記載の方法であって、該オーバーモールドが電気機器の部品である方法。
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