JP6133355B2 - 可塑剤含有硬化促進剤組成物 - Google Patents
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Description
aCaO,SiO2,bAl2O3,cH2O,dX,eW
[式中、
Xはアルカリ金属であり、
Wはアルカリ土類金属であり、
0.1≦a≦2、好ましくは0.66≦a≦1.8であり、
0≦b≦1、好ましくは0≦b≦0.1であり、
1≦c≦6、好ましくは1≦c≦6.0であり、
0≦d≦1、好ましくは0≦d≦0.4であり、
0≦e≦2、好ましくは0≦e≦0.1である]
で表わすことができる。
i)0.01〜75質量%、好ましくは0.01〜51質量%、最も好ましくは0.01〜15質量%の水溶性カルシウム化合物、
ii)0.01〜75質量%、好ましくは0.01〜55質量%、最も好ましくは0.01〜10質量%の水溶性ケイ酸塩化合物、
iii)0.001〜60質量%、好ましくは0.1〜30質量%、最も好ましくは0.1〜10質量%の、水硬性結合剤のための可塑剤として好適な水溶性櫛形ポリマー、
iv)24〜99質量%、好ましくは50〜99質量%、最も好ましくは70〜99質量%の水、
で使用される。
R1は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Xは、同一であるか、異なっており、かつNH−(CnH2n)(式中、n=1、2、3または4である)、および/またはO−(CnH2n)(式中、n=1、2、3または4である)、および/または存在しない単位で表され;
R2は、同一であるか、異なっており、かつOH、SO3H、PO3H2、O−PO3H2、および/またはパラ置換C6H4−SO3Hで表されるが、ただしXが存在しない単位である場合、R2はOHで表される];
R3は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
n=0、1、2、3または4であり;
R4は、同一であるか、異なっており、かつSO3H、PO3H2、O−PO3H2、および/またはパラ置換C6H4−SO3Hで表される];
R5は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Zは、同一であるか、異なっており、かつOおよび/またはNHで表される];
R6は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Qは、同一であるか、異なっており、かつNHおよび/またはOで表され;
R7は、同一であるか、異なっており、かつH、(CnH2n)−SO3H(式中、n=0、1、2、3または4、好ましくは1、2、3または4である)、(CnH2n)−OH(式中、n=0、1、2、3または4、好ましくは1、2、3または4である)、(CnH2n)−PO3H2(式中、n=0、1、2、3または4、好ましくは1、2、3または4である)、(CnH2n)−OPO3H2(式中、n=0、1、2、3または4、好ましくは1、2、3または4である)、(C6H4)−SO3H、(C6H4)−PO3H2、(C6H4)−OPO3H2、および/または(CmH2m)e−O−(A’O)α−R9(式中、m=0、1、2、3または4、好ましくは1、2、3または4であり、e=0、1、2、3または4、好ましくは1、2、3または4であり、A’=Cx’H2x’(x’=2、3、4または5である)である)、および/またはCH2C(C6H5)H−であり、αは1〜350の整数であり、R9は、同一であるか、異なっており、かつ非分岐鎖または分岐C1〜C4アルキル基で表される]
によるものである。
R10、R11およびR12は、いずれの場合も同一であるか、異なっており、かつ互いに独立して、Hおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Eは、同一であるか、異なっており、かつ非分岐鎖もしくは分岐C1〜C6アルキレン基(好ましくはC2〜C6アルキレン基)、シクロヘキシレン基、CH2−C6H10、オルト置換、メタ置換もしくはパラ置換C6H4、および/または存在しない単位で表され;
Gは、同一であるか、異なっており、かつO、NH、および/またはCO−NHで表されるが、ただしEが存在しない単位である場合、Gも存在しない単位として存在し;
Aは、同一であるか、異なっており、かつCxH2x(式中、x=2、3、4および/または5、好ましくはx=2である)、および/またはCH2CH(C6H5)で表され;
nは、同一であるか、異なっており、かつ0、1、2、3、4および/または5で表され;
aは、同一であるか、異なっており、かつ2〜350の整数(好ましくは10〜200)で表され;
R13は、同一であるか、異なっており、かつH、非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基、CO−NH2、および/またはCOCH3で表される];
R14は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Eは、同一であるか、異なっており、かつ非分岐鎖もしくは分岐C1〜C6アルキレン基(好ましくはC2〜C6アルキレン基)、シクロヘキシレン基、CH2−C6H10、オルト置換、メタ置換もしくはパラ置換C6H4、および/または存在しない単位で表され;
Gは、同一であるか、異なっており、かつ存在しない単位、O、NH、および/またはCO−NHで表されるが、ただしEが存在しない単位である場合、Gも存在しない単位として存在し;
Aは、同一であるか、異なっており、かつCxH2x(式中、x=2、3、4および/または5である)、および/またはCH2CH(C6H5)で表され;
nは、同一であるか、異なっており、かつ0、1、2、3、4および/または5で表され;
aは、同一であるか、異なっており、かつ2〜350の整数で表され;
Dは、同一であるか、異なっており、かつ存在しない単位、NH、および/またはOで表されるが、ただしDが存在しない単位である場合、b=0、1、2、3または4であり、c=0、1、2、3または4であり、b+c=3または4であり、
また、ただしDがNHおよび/またはOである場合、b=0、1、2または3であり、c=0、1、2または3であり、b+c=2または3であり;
R15は、同一であるか、異なっており、かつH、非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基、CO−NH2、および/またはCOCH3で表される];
R16、R17およびR18は、いずれの場合も同一であるか、異なっており、かつ互いに独立して、Hおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Eは、同一であるか、異なっており、かつ非分岐鎖もしくは分岐C1〜C6アルキレン基(好ましくはC2〜C6アルキレン基)、シクロヘキシレン基、CH2−C6H10、オルト置換、メタ置換もしくはパラ置換C6H4、および/または存在しない単位で表され;好ましくは、Eは、存在しない単位ではなく;
Aは、同一であるか、異なっており、かつCxH2x(式中、x=2、3、4および/または5である)、および/またはCH2CH(C6H5)で表され;
nは、同一であるか、異なっており、かつ0、1、2、3、4および/または5で表され;
Lは、同一であるか、異なっており、かつCxH2x(式中、x=2、3、4および/または5である)、および/またはCH2−CH(C6H5)で表され;
aは、同一であるか、異なっており、かつ2〜350の整数で表され;
dは、同一であるか、異なっており、かつ1〜350整数で表され;
R19は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
R20は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖C1〜C4アルキル基で表される]
によるものである。
R21、R22およびR23は、いずれの場合も同一であるか、異なっており、かつ互いに独立して、Hおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Aは、同一であるか、異なっており、かつCxH2x(式中、x=2、3、4および/または5である)、および/またはCH2CH(C6H5)で表され;
aは、同一であるか、異なっており、かつ2〜350の整数で表され;
R24は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基、好ましくはC1〜C4アルキル基で表される]
によるものである。
(I)ポリエーテル側鎖、好ましくはポリアルキレングリコール側鎖、より好ましくはポリエチレングリコール側鎖を有する芳香族または複素環式芳香族部分からなる少なくとも1つの構造単位、ならびに
(II)少なくとも1つのリン酸エステル基および/またはその塩を有する芳香族または複素環式芳香族部分からなる少なくとも1つの構造単位
を含有する重縮合物が、水硬性結合剤のための可塑剤として好適な水溶性櫛形ポリマーを含有する水溶液中に存在することを特徴とする。
Aは、同一であるか、異なっており、かつ5〜10個のC原子を有する置換または非置換の芳香族または複素環式芳香族化合物で表され、
Bは、同一であるか、異なっており、かつN、NH、またはOで表され、
nは、BがNである場合には2であり、nは、BがNHまたはOである場合には1であり、
R1およびR2は、互いに独立して、同一であるか、異なっており、かつ分岐または直鎖C1〜C10アルキル基、C5〜C8シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはHで表され、
aは、同一であるか、異なっており、かつ1〜300の整数で表され、
Xは、同一であるか、異なっており、かつ分岐または直鎖C1〜C10アルキル基、C5〜C8シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはH、好ましくはHで表される]、
Dは、同一であるか、異なっており、かつ5〜10個のC原子を有する置換または非置換の複素環式芳香族化合物で表され、
Eは、同一であるか、異なっており、かつN、NH、またはOで表され、
mは、EがNである場合には2であり、mは、EがNHまたはOである場合には1であり、
R3およびR4は、互いに独立して、同一であるか、異なっており、かつ分岐または直鎖C1〜C10アルキル基、C5〜C8シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはHで表され、
bは、同一であるか、異なっており、かつ1〜300の整数で表され、
Mは、互いに独立して、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオン、および/またはHであり、
aは1、またはアルカリ土類金属イオンの場合には1/2である]
で表わされることを特徴とする。
Yは、互いに独立して、同一であるか、異なっており、かつ(I)、(II)、または重縮合物のさらなる要素で表され、
R5は、同一であるか、異なっており、かつH、CH3、COOH、または5〜10個のC原子を有する置換または非置換の芳香族または複素環式芳香族化合物、好ましくはHで表され、
R6は、同一であるか、異なっており、かつH、CH3、COOH、または5〜10個のC原子を有する置換または非置換の芳香族または複素環式芳香族化合物、好ましくはHで表される]
で表わされるさらなる構造単位(III)を含有する。
(I)ポリエーテル側鎖を有する芳香族または複素環式芳香族部分からなる少なくとも1つの構造単位(例えば、ポリ(エチレングリコール)モノフェニルエーテル)と、(II)少なくとも1つのリン酸エステル基および/またはリン酸エステル基の塩を有する芳香族または複素環式芳香族部分からなる少なくとも1つの構造単位(例えば、フェノキシエタノールリン酸エステル)とを(IIIa)ケト基を有するモノマーと反応させる方法によって製造される。好ましくは、ケト基を有するモノマーは、一般式(IIIa)
R7は、同一であるか、異なっており、かつH、CH3、COOH、および/または5〜10個のC原子を有する置換または非置換の芳香族または複素環式芳香族化合物、好ましくはHで表され、
R8は、同一であるか、異なっており、かつH、CH3、COOH、および/または5〜10個のC原子を有する置換または非置換の芳香族または複素環式芳香族化合物、好ましくはHで表される]
で表わされる。好ましくは、ケト基を有するモノマーは、ケトン類の群から選択され、好ましくはアルデヒド、最も好ましくはホルムアルデヒドである。一般構造式(IlIa)の化学物質の例としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、グリオキシル酸、および/またはベンズアルデヒドがあるが、ホルムアルデヒドが好ましい。
平均分子量Mwが500,000g/mol、より好ましくは1,000,000g/molを上回り、かつアクリルアミド、好ましくは、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、および/またはN−tert−ブチルアクリルアミドの群から選択される非イオン性(メタ)アクリルアミドモノマー誘導体から、および/または2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミドブタンスルホン酸、および/または2−アクリルアミド−2,4,4−トリメチルペンタンスルホン酸、または前記酸の塩の群から選択されるスルホン酸モノマー誘導体から、(好ましくは、フリーラジカル重合によって)誘導される構造単位を含有する(コ)ポリマーである。
好ましくは、粒径の測定は、分析用超遠心機であるBeckman Model Optima XLI(Beckman Coulter GmbH)により、25℃の温度で実施される。超遠心法の分析方法を選択したのは、光散乱法などの方法が本発明の特に小さな粒子に(とりわけ、約100nm未満の粒径に)好適でないためである。
測定条件は以下の通りであった:Acc.5の固形分30g/l(約10g/lの有効固形分に相当)、超遠心機の回転速度10,000r.p.m、測定温度25℃、ケイ酸カルシウム水和物の推定密度2.1g/cm3、媒体の推定密度1g/cm3(希釈水性系の場合)。希釈溶液の動的粘度は、25℃にて8.9・10-4Pa・sであり、希釈水性系に相当した。
i)0.1〜75質量%、好ましくは0.1〜50質量%、最も好ましくは0.1〜10質量%のケイ酸カルシウム水和物と、
ii)0.001〜60質量%、好ましくは0.1〜30質量%、最も好ましくは0.1〜10質量%の、水硬性結合剤のための可塑剤として好適な水溶性櫛形ポリマーと、
iii)24〜99質量%、より好ましくは50〜99質量%、最も好ましくは70〜99質量%の水と
を含有する。
(I)ポリエーテル側鎖、好ましくはポリアルキレングリコール側鎖、より好ましくはポリエチレングリコール側鎖を有する芳香族または複素環式芳香族部分からなる少なくとも1つの構造単位、ならびに
(II)少なくとも1つのリン酸エステル基および/またはその塩を有する芳香族または複素環式芳香族部分からなる少なくとも1つの構造単位
を含有する重縮合物を含有する。
Aは、同一であるか、異なっており、かつ5〜10個のC原子を有する置換または非置換の芳香族または複素環式芳香族化合物で表され、
Bは、同一であるか、異なっており、かつN、NH、またはOで表され、
nは、BがNである場合には2であり、nは、BがNHまたはOである場合には1であり、
R1およびR2は、互いに独立して、同一であるか、異なっており、かつ分岐または直鎖C1〜C10アルキル基、C5〜C8シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはHで表され、
aは、同一であるか、異なっており、かつ1〜300の整数で表され、
Xは、同一であるか、異なっており、かつ分岐または直鎖C1〜C10アルキル基、C5〜C8シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはH、好ましくはHで表される]、
Dは、同一であるか、異なっており、かつ5〜10個のC原子を有する置換または非置換の複素環式芳香族化合物で表され、
Eは、同一であるか、異なっており、かつN、NH、またはOで表され、
mは、EがNである場合には2であり、mは、EがNHまたはOである場合には1であり、
R3およびR4は、互いに独立して、同一であるか、異なっており、かつ分岐または直鎖C1〜C10アルキル基、C5〜C8シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはHで表され、
bは、同一であるか、異なっており、かつ1〜300の整数で表され、
Mは、互いに独立して、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオン、および/またはHであり、
aは1、またはアルカリ土類金属イオンの場合には1/2である]
で表わされる。
Yは、互いに独立して、同一であるか、異なっており、かつ(I)、(II)、または重縮合物のさらなる要素で表され、
R5は、同一であるか、異なっており、かつH、CH3、COOH、または5〜10個のC原子を有する置換または非置換の芳香族または複素環式芳香族化合物で表され、
R6は、同一であるか、異なっており、かつH、CH3、COOH、または5〜10個のC原子を有する置換または非置換の芳香族または複素環式芳香族化合物で表される]
で表わされるさらなる構造単位(III)を含有する。
加熱装置と攪拌機とを備えた反応器に、構造単位(I)の化合物(例えば、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテル(以下、PhPEGと呼ぶ)と、構造単位(II)の化合物(例えば、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテルホスフェートまたはフェノキシエタノールホスフェート(以下、「ホスフェート」と呼ぶ)と、ケトン化合物(IIIa)(例えば、ホルムアルデヒド(水性ホルムアルデヒドまたはトリオキサンと同様に、パラホルムアルデヒドを使用してもよい))とを充填する。反応混合物を典型的には90℃〜120℃の温度まで加熱し、酸触媒(典型的には、硫酸またはメタンスルホン酸)を添加することによって、重縮合を開始する。典型的には、所望の分子量範囲に達するまで、反応混合物を1〜6時間攪拌する。次にこの重縮合物を水で希釈し、中和して25〜80質量%の固形分を含む溶液を得る。この一般的手順による方法およびそれぞれのモノマーの詳細については、第1表にまとめる。第1表において、「ホスフェート」の種類Aは、フェノキシエタノールホスフェートを意味し、Bは、平均4〜5個のエチレングリコール単位を有するポリエチレングリコールモノフェニルエーテルホスフェートであり、Cは、平均3〜4個のエチレングリコール単位を有するポリエチレングリコールモノフェニルエーテルホスフェートを意味する。ホルムアルデヒド源Fは、ホルムアルデヒドの30.5%水溶液であり、Pはパラホルムアルデヒドであり、Tはトリオキサンである。酸の種類Sは硫酸であり、Mはメタンスルホン酸である。
第2表には、各促進剤組成物に使用される種々の配合および合成条件の詳細を示す。促進剤組成物を製造するには、2種類の溶液を使用して作業することができる。この場合は、それぞれの反応物(溶液1はケイ酸塩化合物を含有し、溶液2はカルシウム化合物を含有し、溶液1または2の少なくとも一方は(櫛形)ポリマーを含有する)を混合する。あるいは、第3の溶液(溶液3はポリマー(とりわけ、水硬性結合剤のための可塑剤として好適な水溶性櫛形ポリマー)を、場合によってはリン酸化重縮合物と共に含有する)を使用してもよい。また、第2表に示す質量百分率に従ってポリマーを溶液1、2および3に分配することも可能である。これらの溶液は、反応開始前に、水溶性塩を溶解させ、完全に溶解するまで室温で水にポリマーを混合することによって調製する。第2表の混合手順の指示に従い、機械的攪拌下、特定の添加速度でそれぞれの溶液を供給することにより、反応を開始する。攪拌速度および温度は、合成全体を通して調節する。反応物を添加したら、懸濁液をさらに30分間混合し、その後回収して保管する。合成の終了時に約1kgの懸濁液が得られるように、量を調整する。3g+/−0.1gの懸濁液を磁器製るつぼに入れ、60℃の炉で24時間乾燥させることにより、懸濁液の固形分を測定する。
ここでは比較例として促進剤組成物28、29、30を合成する。これらはいかなる櫛形ポリマーまたはその他の有機添加剤も含有しない。得られる沈殿物は、ポリマーを含まないケイ酸カルシウム水和物である。促進剤30については、水中合成後に8バールの窒素ガス圧力にて、孔径が0.1マイクロメートルのフィルタを使用して懸濁液を濾過する。その後、湿潤生成物を得て、これを常に濾過しながら1リットルの飽和水酸化カルシウム溶液で洗浄する。濾過後、生成物を回収し、さらに60℃の炉で24時間乾燥させる。乾燥後、乳鉢内で乳棒を使用して、粉末を最終的に手作業で破砕する。促進剤30は、ポリマーを含まないケイ酸カルシウム水和物の粉末である。
Ca(OH)2粉末とフュームドシリカ(Sigma Aldrich)とを合成の出発物質として使用した。使用する5.37gのポリマーが溶解された153gのCO2非含有水と14.83gのCa(OH)2を混合した。12.01gのヒュームドSiO2(Sigma Aldrich)をCa(OH)2スラリーと混合した。得られたスラリーを、容量250mlのZrO2製粉砕具を備えた遊星ボールミル(Fritsch Pulverisette 4)に投入した。直径10mmの粉砕体100個を使用した。粉砕時の回転の相対比は−2.18とした。合計粉砕時間は80分間とし、ペースト中の温度を70℃未満に維持するために20分間ごとに粉砕を停止した。粉砕後、ペーストを篩過し、CO2非含有水で濯ぐことにより、粉砕体を分離した。得られた懸濁液を45℃で14時間加熱し、恒量に達した後に測定した固形分は、13.5質量%である。
(i)櫛形ポリマーであるMelflux(登録商標) PCE 267L/40% N. D.(市販のポリカルボキシレートエーテル、Mw=70,000g/mol(G.P.Cにより測定))、
(ii)本発明の実施例1に記載の重縮合物(P1として示す)
を使用した。
製造およびコンクリートの配合
DIN−EN 12390によると、コンクリートミックスは、以下(1m3の場合):
(水セメント比(W/C)が0.47の場合)
320kgのセメント
123kgのケイ砂0/0.5
78kgのケイ砂0/1
715kgの砂0/4
424kgの砂利(4/8)
612kgの砂利(8/16)
150リットルの水;
あるいは、
(水セメント比(W/C)が0.37の場合)
400kgのセメント
78kgのケイ砂0/0.5
97kgのケイ砂0/1
732kgの砂0/4
301kgの砂利(4/8)
681kgの砂利(8/16)
148リットルの水;
ならびに添加剤(例えば、可塑剤および促進剤)
からなる。
本発明のミックス6〜9は、基準物質(ミックス1)および比較例2〜5と比べて、(比較例2〜5と比べて有効物質の含有量がはるかに少なくても)6、8および10時間時点における初期強度増進に著しい向上が認められる。このことは、従来技術の促進剤と比べても本発明の促進剤の有効性が驚くべきものであることを示している。
基準物質(No.10)および比較例11〜13と比べたミックス14および15の(10、16および24時間時点における)初期強度増進の向上は、低温(5℃)でより著しく、このことは、低温における本発明の生成物の有用性および有効性が驚くべきものであることを示している。低温でも極めて有効な硬化促進剤は、特に冬季におけるレディミックス工場またはレディミックス作業現場の生産性を促進する(生産サイクルを短縮する)目的からコンクリート業界で必要とされている。24時間後の値は、全ての促進剤でほぼ同程度である。
さらにまた、本発明の実施例は、基準物質(No.16)および比較例(17〜19)と比べて3、6および8時間後の圧縮強度値も高いことが示されている。特に極初期(3および6時間後)の圧縮強度を向上させることができる。24時間後の値は、全ての促進剤でほぼ同程度である。高温での有効性は、コンクリート型枠の生産プロセスを促進するために蒸気養生がすでに使用されているプレキャスト工場において特に求められることがある。
また、6、8および10時間後の初期強度値の向上は、基準物質および比較例(23〜25)との比較において本発明の実施例(26および27)で認められるように、より低い水セメント比で、別の種類のセメントを使用しても確認することができた。
これらの結果は、本章の冒頭で考察したコンクリートミックスNo.1〜9とも比較されたい。第4表の結果からは、初期(6、8および10時間後)圧縮強度の向上が種類の異なるセメント(C1、C3〜C6)でも達成できることが示されている。したがって、本発明の促進剤は、広範な種類のセメントに対して頑健である。これは、コンクリート業界で高く評価される特長である。
プレキャスト工場では、特定の圧縮強度(値は工場の要件により異なる)に到達するのに必要となる時間に応じて制御されるサイクルに従って、コンクリート型枠が成形される。このサイクルを促進するために、プレキャスト製造業者は、特に硬化プロセスがとりわけ遅い低い冬季の間、通常は、特定の温度サイクルに従って、高温でコンクリート型枠を養生する。硬化プロセスを促進することにより、1日当たりの回転数を増加させることができ、したがって工場の生産性を大幅に向上させることができる。一方で、促進剤を使用することにより、プレキャスト製造業者は、高い養生温度の使用を制限できるようになり、したがってエネルギーおよび費用を節減することができる。
プレキャスト産業に関連するコンクリートミックス設計としては、S5型と自己充填コンクリート型(SCC)の2種類が使用されている。
400kgのセメントMonselice CEM I 52.5
970kgの砂0/4
900kgの砂利(8/12)
2.8kgのGlenium(登録商標) ACE 30
190リットルの水総量
からなる。
400kgのセメントMonselice CEM I 52.5
910kgの砂0/4
800kgの砂利(8/12)
150kgの石灰石フィラー
3.4kgのGlenium(登録商標) ACE 30
190リットルの水総量
からなる。
モルタル試験はコンクリートの性能を質的に表すものであることが、従来技術で知られている。したがって、モルタル試験を使用して、種々の促進剤組成物と基準モルタルミックス(促進剤非含有)および当業者に既知の通常の促進剤の有効性を比較する。
モルタルは欧州規格EN 196−1に従って製造される。
225gの水総量
450gのセメント
1350gの標準砂
試験する促進剤組成物の添加量は、セメント質量に対する懸濁液の質量百分率として示し、対応する有効含有量の百分率を括弧内に示す(第3表を参照)。
BB42.5R(Schwenk社のBernburg CEM I 42,5R(17.10.2008))
AA(Aalborg社のAalborg Whiteセメント)
を使用する。
本発明のミックス13〜42は、基準物質(ミックス1)および比較例2〜6(従来技術の硬化促進剤)と比べて、6、10および24時間時点における初期強度増進(圧縮および曲げ強度)に著しい向上が認められる。また、本発明のミックス(13〜42)は、従来技術のケイ酸カルシウム水和物促進剤(ミックス7、8および9)よりも、有効性が著しく高い。他の比較例(ミックス10、11および12)によると、ミックス10のみが、本発明の促進剤に比較的近い強度を達成しているが、有効固形分は10倍となる。それ以外のミックス11および12は、本発明の促進剤組成物よりも有効性がはるかに低い。このことは、既に認められているコンクリートミックスに対する促進効果の裏付けとなる。
モルタルミックスb−4(促進剤組成物5と硫酸ナトリウムとのミックス)は、基準ミックスb−1と比べて最高の強度増進を示し、また比較例b−3(硫酸ナトリウムのみ)およびミックスb−2(促進剤組成物5のみ)と比べても高い相乗効果を示している。
エネルギー節減と費用の関係から、セメントおよびコンクリート製造業者は、セメントを何らかの補助的セメント質材料で代用することが増えてきている。この代用の欠点は、このようなコンクリートミックスの強度増進が、特にコンクリートまたはモルタルの極初期(1日未満)において極めて遅い点である。したがって、これらのミックスの硬化を促進することがとりわけ有利である。潜在的な反応性を有する(硬化に寄与し得る)主な補助的セメント質材料としては、フライアッシュおよび高炉スラグがある。
C7:Karlstadt CEM I 42,5R 03.12.08
C8:Mergelstetten CEM I 42,5R 03.07.08
HSM 1:Schwelgern HSM 4000スラグ
HSM 2:Huckingen HSM 3000スラグ
F1:STEAGフライアッシュ。
このようなミックスにおいて、モルタルは一定量の高アルミナセメント(CAC)を含有する。一般的に、アルミナセメントは水と混合するとすぐに極めて高い反応性を示すことから、作業者がこのようなモルタルミックスを容易に取り扱うことができない。この問題を解決するには、ミックスに少量の遅延剤を添加して、作業可能な時間を増加させる。遅延剤は、モルタルの低い機械的特性などの不利点も有するため、何らかの促進剤と混合される。典型的には、従来技術のこのようなミックスに混合される促進剤は、Li2CO3である。
原料は以下の通りである。
800gのセメント
1200gの標準砂
促進剤は、セメント質量に対する固体の百分率で調合する。
遅延剤は、セメント質量に対する百分率で調合する。
第9表にタイルモルタル試験の結果をまとめる。促進剤を含有しない基準モルタルミックス(第9表)は、ミックスNo.100、104および108である。従来技術の促進剤を含有するモルタルミックス(比較例)は、ミックスNo.101、105、109である。本発明の促進剤組成物を使用したモルタルミックスは、ミックスNo.102、103、106、107、110、111である。
本発明のミックス102および103は、基準ミックス(100)と、ならびに従来技術の硬化促進剤(Li2CO3)により促進されるモルタルミックス(モルタルミックス101)と比べて、凝結時間が短縮されている。ただし、本発明の促進剤組成物Acc.5を使用した方が、凝結開始の発生がはるかに早いことも、本発明者等は留意する。本発明の促進剤組成物は凝結促進剤としても作用する。このことは、迅速な凝結により垂直面用途(壁面用途)でも壁面にタイルを固着することが可能となることから、タイル接着モルタルの大きな利点である。
異なるセメントでも上記と同様の結論が導き出される。したがって、本発明の促進剤組成物はセメントの種類に対して頑健であると結論付けることができ、この点は高く評価される資質である。詳細には、本発明の促進剤組成物(ミックス109、107)は、基準物質(104)と、ならびに従来技術の硬化促進剤(105)を含む配合物と比べて、凝結時間および凝結開始を促進する。
ここでは、凝結時間の値が全てのミックスで極めて近似している。それでもはやり、Li2CO3の費用を考えると、従来技術の促進剤よりも本発明の硬化促進剤組成物を使用する方が依然として有利であると思われる。
これらのモルタルは、典型的には、要求される全ての特性が複雑なために配合も複雑化したモルタルミックス設計である。この配合物に必要な成分の中には、通常の場合これらのモルタルミックスの凝結および強度増進に対して不都合となるものもある。
以下からなるドライモルタルを製造する(粉末):
70質量%のCEM I 52,5R acc. EN 197
20質量%の発泡ガラスフィラー“Poraver”(Poraver社)
4質量%の石灰石粉末“Omyacarb 5 GU”(Omya社)
4質量%のスチレンアクリルコポリマー“Acronal(登録商標) 6029”(BASF社)
1質量%のメチル−ヒドロキシエチル−セルロース、10,000cps“Walocel(登録商標) MW 10,000 PF 40”(Wolff社)
0.5質量%のセルロースファイバー“Arbocel(登録商標) ZZC 500”(Rettenmaier社)
0.5質量%のベントナイト粘土“Optibent CP”(Suedchemie社)
粉末は、全てのミックスで粉末に対する水総量の比率が0.5となるように、適量の水と混合した後、最終的に促進剤と混合する。
促進剤を含まないこのような軽量タイル接着剤調合物(基準ミックス)では、水と混合してから23時間後に凝結が認められ、5時間継続する。セメント質量に対して2.85質量%のギ酸カルシウムである、従来技術の凝結促進剤を添加すると、凝結は混合から8時間後に開始し、4.5時間継続する。12.3質量%の促進剤5(有効固形分1%)と混合すると、凝結はわずか4時間後に開始し、4.5時間継続する。24.6質量%の促進剤5(有効含有量2%)と混合すると、凝結は3時間後にはすでに開始し、1.5時間継続する。軽量タイル接着型モルタルミックスと混合すると、本発明の硬化促進剤組成物は、基準物質と、ならびに(有効固形分に対して)より多量のギ酸カルシウムと比べて、凝結時間に改善が認められる。
以下からなるドライモルタルを製造し、粉末を構成する:
45質量%のCEM I 42,5R acc.、EN 197に準拠
35質量%のケイ砂0.5〜1mm(Euroquarz社)
8質量%の軽量フィラー“Fillite 500”(Trelleborg社)
5質量%の非晶質シリカ(Elkem社)
4質量%の石灰石粉末“Omyacarb 10 AL”(Omya社)
2質量%のスチレンアクリルコポリマー“Acronal 6095”(BASF社)
0.5質量%のメラミンスルホネート“Melment F 10”(BASF社)
0.5質量%のベントナイト粘土“Bentone LT”(Rockwood社)
粉末は、全てのミックスで粉末に対する水総量の比率が0.2となるように、適量の水と混合した後、最終的に促進剤と混合する。
促進剤を含まないこのような軽量補修モルタル調合物(基準ミックス)では、水と混合してから10時間後および24時間後の圧縮強度が、それぞれ3.4MPaおよび18.4MPaである。同じ時間後の曲げ強度は、それぞれ0.9MPaおよび3.9MPaである。凝結は245分後に開始し、70分間継続する。15.1質量%の促進剤組成物5(有効固形分1.22%)を添加すると、水と混合してから10時間後および24時間後の圧縮強度は、それぞれ5.7MPaおよび20.1MPaとなる。同じ時間後の曲げ強度は、それぞれ1.4MPaおよび3.8MPaとなる。凝結は220分後に開始し、70分間継続する。軽量補修型モルタルミックスに混合すると、本発明の促進剤組成物は凝結および強度増進をいずれも改善することが明確に示されている。
以下からなるドライモルタルを製造する:
35質量%のCEM I 42,5R acc.、EN 197に準拠
55質量%のケイ砂0.1〜1.4mm(Sibelco社)
4質量%の非晶質シリカ(Elkem社)
3質量%の石灰石粉末“Omyacarb 10 AL”(Omya社)
1質量%のスチレンアクリルコポリマー“Acronal 6031”(BASF社)
0.5質量%のポリカルボキシレート“Melflux”(BASF社)
0.5質量%の粘土“Pansil”(Omya社)
粉末は、全てのミックスで粉末に対する水総量の比率が0.15となるように、適量の水と混合した後、場合により促進剤と混合する。
促進剤を含まないこのような高強度コンクリート補修モルタル調合物(基準ミックス)では、水と混合してから12時間後および3日後の圧縮強度が、それぞれ6MPaおよび35.2MPaである。同じ時間後の曲げ強度は、それぞれ1.6MPaおよび4.4MPaである。凝結は200分後に開始し、80分間継続する。10.9質量%の促進剤組成物5(有効固形分0.88%)を添加すると、水と混合してから12時間後および3日後の圧縮強度は、それぞれ21.3MPaおよび45.5MPaとなる。同じ時間後の曲げ強度は、それぞれ4MPaおよび4.9MPaとなる。凝結は70分後に開始し、25分間継続する。高強度コンクリート補修型モルタルミックスに混合すると、本発明の促進剤組成物は凝結および強度増進をいずれも改善することが明確に示されている。
レディミックスコンクリートなどの用途では、主にフレッシュコンクリートを作業現場に輸送する時間との兼ね合いから、一定の作業可能時間が必要となる。促進剤組成物は、いくつかの遅延剤と組み合わせて使用することで、作業可能期間を延長し、それによってコンクリートの機械的特性の向上を所望の通りに遅らせることができる。通常の場合、作業性は、スランプフローを測定することによって推定される。許容される作業性においては、水とセメントを混合してから1.5〜2時間にわたってスランプフローが約22〜18センチメートルの範囲に維持されなければならない。
原料は以下の通りである:
211.5gの水総量
450gのセメント
1350gの標準砂
Bernburg CEM I 42,5R(17.10.2008)(Schwenk社)
Le Havre 52,5N(11.06.2007)(Lafarge社)
促進剤を含有しない基準モルタルミックス(基準ミックス)は、ミックス114、117である(第10表)。ここで比較例として使用する、従来技術の促進剤(硝酸カルシウム)を含有するコンクリートミックスは、ミックス116、119である。促進剤組成物を使用したモルタルミックスは、ミックス115、118である。
これら3種のミックスのスランプ値は、通常要求される通り、1.5時間〜2時間にわたり許容される平衡状態に維持されている。曲げおよび圧縮強度は、本発明の促進剤組成物5(ミックス115)を添加することにより、基準ミックス(114)および従来技術の促進型ミックス(116)と比べて、特に16時間後の強度が改善されている。この結果は、有利なことに、本発明の促進剤組成物を遅延剤と組み合わせることで、機械的特性の向上を遅らせることができることを意味する。また、本発明の促進剤組成物を使用しても、超初期(2時間未満)におけるフレッシュコンクリートの作業性の妨げにならないことも極めて有利に重要な点であり、このことは一部のレディミックス用途においては必要不可欠なことである。
ここでも結論は上記と同様であり、セメントを変更しても、本発明の硬化促進剤の挙動に重要な影響が及ぶことはなく、ミックス118が最良の機械的特性を示す。したがって、促進剤組成物の効果はセメントに対して頑健である。強度の向上はわずか8時間後に生じ、すでに従来技術の促進剤の性能(119)よりも極めて優れていることは明らかである。
(カルシウム化合物および二酸化ケイ素含有成分から得られる試料)
試料M1〜M3(M2およびM3は本発明の実施例であり、M1は櫛形ポリマーを含まない比較例である)の合成の詳細については、第3表にまとめる。
熱流曲線1はブランク(Karlstadtセメントのみ)を表わし、曲線2〜4は、それぞれの促進剤を0.6質量%添加したKarlstadtセメント(曲線2:Acc.M1(本発明のものではない)、曲線3:Acc.M2、曲線4:Acc.M3)の結果を示す。
EN 196−1に従って以下の原料から製造したモルタルの圧縮および引張強度を測定した:
225gの水総量
450gのセメント
1350gの標準砂
透水深度の測定は、環境(例えば、浸出、風化、または硫酸塩侵食)による損傷に対してセメント質材料が備える耐久性を示すのに好適な指標である。したがって、測定では、侵食性の水性物質の浸透に対して材料が備える不浸透性が示される。透水深度の低下は、ひいてはコンクリートの耐久性について示唆する情報となる。長期間の耐久性は、コンクリート製造業者および建設業者が求める極めて重要な特性である。
ミックス1は以下からなる:
5kgのBernburg CEM I 42,5R
12.21kgの砂0/4
3.55kgの水。
5kgのBernburg CEM I 42,5R
12.21kgの砂0/4
3.55kgの水、および
250gの促進剤組成物Acc.5。
Claims (35)
- アルカリ性条件下におけるカルシウム化合物と二酸化ケイ素含有成分との反応によって得られる、硬化促進剤組成物の製造方法であって、前記反応が、水硬性結合剤のための可塑剤として水溶性櫛形ポリマーの水溶液の存在下で実施され、その際、前記カルシウム化合物と前記二酸化ケイ素含有成分と前記水溶性櫛形ポリマーの水溶液とを混合し、その後、粉砕することを特徴とし、かつ、
前記硬化促進剤組成物が、
i)0.1〜10質量%のケイ酸カルシウム水和物と、
ii)0.1〜10質量%の、水硬性結合剤のための可塑剤としての水溶性櫛形ポリマーと、
iii)70〜99質量%の水とを含有する、前記硬化促進剤組成物の製造方法。 - 前記組成物がセメントを含まない、請求項1に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。
- 前記二酸化ケイ素含有成分に由来するケイ素に対する前記カルシウム化合物に由来するカルシウムのモル比が、1.1〜1.8であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。
- カルシウム化合物と二酸化ケイ素含有成分との総量に対する水の質量比が、2〜10であることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。
- 前記ケイ酸カルシウム水和物の超遠心分析法によって測定される粒径が500nm未満である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。
- 前記カルシウム化合物が水酸化カルシウムおよび/または酸化カルシウムであることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。
- 前記二酸化ケイ素含有成分が、マイクロシリカ、熱分解法シリカ、沈降シリカ、高炉スラグ、および/またはケイ砂の群から選択されることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。
- pH値が9を上回ることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。
- 水硬性結合剤のための可塑剤としての前記水溶性櫛形ポリマーが、エーテル官能基および酸官能基を有する側鎖を主鎖上に含有するコポリマーとして存在することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。
- 水硬性結合剤のための可塑剤としての前記水溶性櫛形ポリマーのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定される平均分子量Mwは、5,000〜200,000g/molである、請求項1から9までのいずれか1項に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。
- 前記水硬性結合剤のための可塑剤としての水溶性櫛形ポリマーが、酸モノマーおよびポリエーテルマクロモノマーの存在下におけるフリーラジカル重合によって生成されるコポリマーとして存在し、それによって全体で前記コポリマーの全構造単位の少なくとも45mol%が、酸モノマーおよびポリエーテルマクロモノマーを重合単位の形態で組み込むことによって生成されることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。
- 構造単位が、重合単位の形態で前記酸モノマーを組み込むことにより前記コポリマー中に生成され、前記構造単位が、一般式(Ia)、(Ib)、(Ic)および/または(Id)
R1は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Xは、同一であるか、異なっており、かつNH−(CnH2n)(式中、n=1、2、3または4である)、および/またはO−(CnH2n)(式中、n=1、2、3または4である)、および/または存在しない単位で表され;
R2は、同一であるか、異なっており、かつOH、SO3H、PO3H2、O−PO3H2、および/またはパラ置換C6H4−SO3Hで表されるが、ただしXが存在しない単位である場合、R2はOHで表される];
R3は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
n=0、1、2、3または4であり;
R4は、同一であるか、異なっており、かつSO3H、PO3H2、O−PO3H2、および/またはパラ置換C6H4−SO3Hで表される];
R5は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Zは、同一であるか、異なっており、かつOおよび/またはNHで表される];
R6は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Qは、同一であるか、異なっており、かつNHおよび/またはOで表され;
R7は、同一であるか、異なっており、かつH、(CnH2n)−SO3H(式中、n=0、1、2、3または4である)、(CnH2n)−OH(式中、n=0、1、2、3または4である)、(CnH2n)−PO3H2(式中、n=0、1、2、3または4である)、(CnH2n)−OPO3H2(式中、n=0、1、2、3または4である)、(C6H4)−SO3H、(C6H4)−PO3H2、(C6H4)−OPO3H2、および/または(CmH2m)e−O−(A’O)α−R9(式中、m=0、1、2、3または4であり、e=0、1、2、3または4であり、A’=Cx’H2x’(x’=2、3、4または5である)、および/またはCH2C(C6H5)H−であり、αは1〜350の整数であり、R9は、同一であるか、異なっており、かつ非分岐鎖または分岐C1〜C4アルキル基で表される)である]
のうちの1つによるものであることを特徴とする、請求項11に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。 - 構造単位が、重合単位の形態で前記ポリエーテルマクロモノマーを組み込むことにより前記コポリマー中に生成され、前記構造単位が、一般式(IIa)、(IIb)および/または(IIc)
R10、R11およびR12は、いずれの場合も同一であるか、異なっており、かつ互いに独立して、Hおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Eは、同一であるか、異なっており、かつ非分岐鎖もしくは分岐C1〜C6アルキレン基、シクロヘキシレン基、CH2−C6H10、オルト置換、メタ置換もしくはパラ置換C6H4、および/または存在しない単位で表され;
Gは、同一であるか、異なっており、かつO、NH、および/またはCO−NHで表されるが、ただしEが存在しない単位である場合、Gも存在しない単位として存在し;
Aは、同一であるか、異なっており、かつCxH2x(式中、x=2、3、4および/または5である)、および/またはCH2CH(C6H5)で表され;
nは、同一であるか、異なっており、かつ0、1、2、3、4および/または5で表され;
aは、同一であるか、異なっており、かつ2〜350の整数で表され;
R13は、同一であるか、異なっており、かつH、非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基、CO−NH2、および/またはCOCH3で表される];
R14は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Eは、同一であるか、異なっており、かつ非分岐鎖もしくは分岐C1〜C6アルキレン基、シクロヘキシレン基、CH2−C6H10、オルト置換、メタ置換もしくはパラ置換C6H4、および/または存在しない単位で表され;
Gは、同一であるか、異なっており、かつ存在しない単位、O、NH、および/またはCO−NHで表されるが、ただしEが存在しない単位である場合、Gも存在しない単位として存在し;
Aは、同一であるか、異なっており、かつCxH2x(式中、x=2、3、4および/または5である)、および/またはCH2CH(C6H5)で表され;
nは、同一であるか、異なっており、かつ0、1、2、3、4および/または5で表され;
aは、同一であるか、異なっており、かつ2〜350の整数で表され;
Dは、同一であるか、異なっており、かつ存在しない単位、NH、および/またはOで表されるが、ただしDが存在しない単位である場合、b=0、1、2、3または4であり、c=0、1、2、3または4であり、b+c=3または4であり、
また、ただしDがNHおよび/またはOである場合、b=0、1、2または3であり、c=0、1、2または3であり、b+c=2または3であり;
R15は、同一であるか、異なっており、かつH、非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基、CO−NH2、および/またはCOCH3で表される];
R16、R17およびR18は、いずれの場合も同一であるか、異なっており、かつ互いに独立して、Hおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Eは、同一であるか、異なっており、かつ非分岐鎖もしくは分岐C1〜C6アルキレン基、シクロヘキシレン基、CH2−C6H10、オルト置換、メタ置換もしくはパラ置換C6H4、および/または存在しない単位で表され;
Aは、同一であるか、異なっており、かつCxH2x(式中、x=2、3、4および/または5である)、および/またはCH2CH(C6H5)で表され;
nは、同一であるか、異なっており、かつ0、1、2、3、4および/または5で表され;
Lは、同一であるか、異なっており、かつCxH2x(式中、x=2、3、4および/または5である)、および/またはCH2−CH(C6H5)で表され;
aは、同一であるか、異なっており、かつ2〜350の整数で表され;
dは、同一であるか、異なっており、かつ1〜350の整数で表され;
R19は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
R20は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖C1〜C4アルキル基で表される]
のうちの1つによるものであることを特徴とする、請求項11または12に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。 - 構造単位が、重合単位の形態で前記ポリエーテルマクロモノマーを組み込むことにより前記コポリマー中に生成され、前記構造単位が、一般式(IId)
R21、R22およびR23は、いずれの場合も同一であるか、異なっており、かつ互いに独立して、Hおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Aは、同一であるか、異なっており、かつCxH2x(式中、x=2、3、4および/または5である)、および/またはCH2CH(C6H5)で表され;
aは、同一であるか、異なっており、かつ2〜350の整数で表され;
R24は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表される]
によるものであることを特徴とする、請求項11から13までのいずれか1項に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。 - (I)ポリエーテル側鎖を有する芳香族または複素環式芳香族部分からなる少なくとも1つの構造単位、ならびに
(II)少なくとも1つのリン酸エステル基および/またはその塩を有する芳香族または複素環式芳香族部分からなる少なくとも1つの構造単位
を含有する重縮合物が、水硬性結合剤のための可塑剤として水溶性櫛形ポリマーを含有する前記水溶液中に存在することを特徴とする、請求項11から14までのいずれか1項に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。 - 前記重縮合物中の前記構造単位(I)および(II)が、以下の一般式
Aは、同一であるか、異なっており、かつ5〜10個のC原子を有する置換または非置換の芳香族または複素環式芳香族化合物で表され、
Bは、同一であるか、異なっており、かつN、NH、またはOで表され、
nは、BがNである場合には2であり、nは、BがNHまたはOである場合には1であり、
R1およびR2は、互いに独立して、同一であるか、異なっており、かつ分岐または直鎖C1〜C10アルキル基、C5〜C8シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはHで表され、
aは、同一であるか、異なっており、かつ1〜300の整数で表され、
Xは、同一であるか、異なっており、かつ分岐または直鎖C1〜C10アルキル基、C5〜C8シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはHで表される]、
Dは、同一であるか、異なっており、かつ5〜10個のC原子を有する置換または非置換の複素環式芳香族化合物で表され、
Eは、同一であるか、異なっており、かつN、NH、またはOで表され、
mは、EがNである場合には2であり、mは、EがNHまたはOである場合には1であり、
R3およびR4は、互いに独立して、同一であるか、異なっており、かつ分岐または直鎖C1〜C10アルキル基、C5〜C8シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはHで表され、
bは、同一であるか、異なっており、かつ1〜300の整数で表され、
Mは、互いに独立して、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオン、および/またはHであり、
aは1、またはアルカリ土類金属イオンの場合には1/2である]
で表わされることを特徴とする、請求項15に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。 - 前記反応が、多糖誘導体、および/または平均分子量Mwが500,000g/molを上回り、かつ非イオン性(メタ)アクリルアミドモノマー誘導体および/またはスルホン酸モノマー誘導体から誘導される構造単位を含有する(コ)ポリマーの群から選択される、増粘ポリマーを含有する水溶液の存在下で、完全にまたは部分的に実施されることを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。
- 前記増粘ポリマーが、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)、メチルヒドロキシプロピルセルロース(MHPC)の群から選択される多糖誘導体、および/または
平均分子量Mwが500,000g/molを上回り、かつアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、および/またはN−tert−ブチルアクリルアミドの群から選択される非イオン性(メタ)アクリルアミドモノマー誘導体から、および/または2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミドブタンスルホン酸、および/または2−アクリルアミド−2,4,4−トリメチルペンタンスルホン酸、または前記酸の塩の群から選択されるスルホン酸モノマー誘導体から誘導される構造単位を含有する(コ)ポリマー、
であることを特徴とする、請求項17に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。 - 前記反応が、アルカノールアミンおよび/またはテトラヒドロキシエチルエチレンジアミンの群から選択される硬化促進剤を含有する水溶液の存在下で、完全にまたは部分的に実施されることを特徴とする、請求項1から18までのいずれか1項に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。
- 前記反応が、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、ホスホン酸、アミノ−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミノテトラ(メチレンホスホン)酸、ジエチレントリアミノペンタ(メチレンホスホン)酸(いずれの場合も、前記酸のそれぞれの塩を含む)、ピロリン酸塩、五ホウ酸塩、メタホウ酸塩、および/または糖類の群から選択される凝結遅延剤を含有する水溶液の存在下で、完全にまたは部分的に実施されることを特徴とする、請求項1から19までのいずれか1項に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。
- 前記硬化促進剤組成物を噴霧乾燥法によって乾燥させるステップが後に続く、請求項1から20までのいずれか1項に記載の硬化促進剤組成物の製造方法。
- 水硬性結合剤のための可塑剤として水溶性櫛形ポリマー、ならびに超遠心分析法によって測定される粒径が500nm未満であるケイ酸カルシウム水和物粒子を含有し、
i)0.1〜10質量%のケイ酸カルシウム水和物と、
ii)0.1〜10質量%の、水硬性結合剤のための可塑剤としての水溶性櫛形ポリマーと、
iii)70〜99質量%の水と
を含有する組成物。 - 前記ケイ酸カルシウム水和物が、フォシャジャイト、ヒレブランダイト、ゾノトライト、ネコアイト、単斜トベルモリ石、9Åトバモライト(リバーサイドライト)、11Åトバモライト、14Åトバモライト(プロンビエル石)、ジェンナイト、メタジェンナイト、カルシウムコンドロダイト、アフィライト、α−C2SH、デルライト、ジャフェイト、ローゼンハーン石、キララ石、および/またはスオルナイトである、請求項22に記載の組成物。
- 前記ケイ酸カルシウム水和物におけるケイ素に対するカルシウムのモル比が、0.6〜2である、請求項22または23に記載の組成物。
- 前記ケイ酸カルシウム水和物における水に対するカルシウムのモル比が、0.6〜6である、請求項22から24までのいずれか1項に記載の組成物。
- 水硬性結合剤のための可塑剤としての前記水溶性櫛形ポリマーが、エーテル官能基および酸官能基を有する側鎖を主鎖上に含有するコポリマーとして存在する、請求項22から25までのいずれか1項に記載の組成物。
- 水硬性結合剤のための可塑剤としての前記水溶性櫛形ポリマーのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定される平均分子量Mwは、5,000〜200,000g/molである、請求項22から26までのいずれか1項に記載の組成物。
- 水硬性結合剤のための可塑剤としての前記水溶性櫛形ポリマーが、酸モノマーおよびポリエーテルマクロモノマーの存在下におけるフリーラジカル重合によって生成されるコポリマーとして存在し、それによって全体で前記コポリマーの全構造単位の少なくとも45mol%が、酸モノマーおよびポリエーテルマクロモノマーを重合単位の形態で組み込むことによって生成される、請求項22から27までのいずれか1項に記載の組成物。
- 構造単位が、重合単位の形態で前記酸モノマーを組み込むことにより前記コポリマー中に生成され、前記構造単位が、一般式(Ia)、(Ib)、(Ic)および/または(Id)
R1は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Xは、同一であるか、異なっており、かつNH−(CnH2n)(式中、n=1、2、3または4である)、および/またはO−(CnH2n)(式中、n=1、2、3または4である)、および/または存在しない単位で表され;
R2は、同一であるか、異なっており、かつOH、SO3H、PO3H2、O−PO3H2、および/またはパラ置換C6H4−SO3Hで表されるが、ただしXが存在しない単位である場合、R2はOHで表される];
R3は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
n=0、1、2、3または4であり;
R4は、同一であるか、異なっており、かつSO3H、PO3H2、O−PO3H2、および/またはパラ置換C6H4−SO3Hで表される];
R5は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Zは、同一であるか、異なっており、かつOおよび/またはNHで表される];
R6は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Qは、同一であるか、異なっており、かつNHおよび/またはOで表され;
R7は、同一であるか、異なっており、かつH、(CnH2n)−SO3H(式中、n=0、1、2、3または4である)、(CnH2n)−OH(式中、n=0、1、2、3または4である)、(CnH2n)−PO3H2(式中、n=0、1、2、3または4である)、(CnH2n)−OPO3H2(式中、n=0、1、2、3または4である)、(C6H4)−SO3H、(C6H4)−PO3H2、(C6H4)−OPO3H2、および/または(CmH2m)e−O−(A’O)α−R9(式中、m=0、1、2、3または4であり、e=0、1、2、3または4であり、A’=Cx’H2x’(x’=2、3、4または5である)、および/またはCH2C(C6H5)H−であり、α=1〜350の整数であり、R9は、同一であるか、異なっており、かつ非分岐鎖または分岐C1〜C4アルキル基で表される)である]
のうちの1つによるものである、請求項28に記載の組成物。 - 構造単位が、重合単位の形態で前記ポリエーテルマクロモノマーを組み込むことにより前記コポリマー中に生成され、前記構造単位が、一般式(IIa)、(IIb)および/または(IIc)
R10、R11およびR12は、いずれの場合も同一であるか、異なっており、かつ互いに独立して、Hおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Eは、同一であるか、異なっており、かつ非分岐鎖もしくは分岐C1〜C6アルキレン基、シクロヘキシレン基、CH2−C6H10、オルト置換、メタ置換もしくはパラ置換C6H4、および/または存在しない単位で表され;
Gは、同一であるか、異なっており、かつO、NH、および/またはCO−NHで表されるが、ただしEが存在しない単位である場合、Gも存在しない単位として存在し;
Aは、同一であるか、異なっており、かつCxH2x(式中、x=2、3、4および/または5である)、および/またはCH2CH(C6H5)で表され;
nは、同一であるか、異なっており、かつ0、1、2、3、4および/または5で表され;
aは、同一であるか、異なっており、かつ2〜350の整数で表され;
R13は、同一であるか、異なっており、かつH、非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基、CO−NH2、および/またはCOCH3で表される];
R14は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Eは、同一であるか、異なっており、かつ非分岐鎖もしくは分岐C1〜C6アルキレン基、シクロヘキシレン基、CH2−C6H10、オルト置換、メタ置換もしくはパラ置換C6H4、および/または存在しない単位で表され;
Gは、同一であるか、異なっており、かつ存在しない単位、O、NH、および/またはCO−NHで表されるが、ただしEが存在しない単位である場合、Gも存在しない単位として存在し;
Aは、同一であるか、異なっており、かつCxH2x(式中、x=2、3、4および/または5である)、および/またはCH2CH(C6H5)で表され;
nは、同一であるか、異なっており、かつ0、1、2、3、4および/または5で表され;
aは、同一であるか、異なっており、かつ2〜350の整数で表され;
Dは、同一であるか、異なっており、かつ存在しない単位、NH、および/またはOで表されるが、ただしDが存在しない単位である場合、b=0、1、2、3または4であり、c=0、1、2、3または4であり、b+c=3または4であり、
また、ただしDがNHおよび/またはOである場合、b=0、1、2または3であり、c=0、1、2または3であり、b+c=2または3であり;
R15は、同一であるか、異なっており、かつH、非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基、CO−NH2、および/またはCOCH3で表される];
R16、R17およびR18は、いずれの場合も同一であるか、異なっており、かつ互いに独立して、Hおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Eは、同一であるか、異なっており、かつ非分岐鎖もしくは分岐C1〜C6アルキレン基、シクロヘキシレン基、CH2−C6H10、オルト置換、メタ置換もしくはパラ置換C6H4、および/または存在しない単位で表され;
Aは、同一であるか、異なっており、かつCxH2x(式中、x=2、3、4および/または5である)、および/またはCH2CH(C6H5)で表され;
nは、同一であるか、異なっており、かつ0、1、2、3、4および/または5で表され;
Lは、同一であるか、異なっており、かつCxH2x(式中、x=2、3、4および/または5である)、および/またはCH2−CH(C6H5)で表され;
aは、同一であるか、異なっており、かつ2〜350の整数で表され;
dは、同一であるか、異なっており、かつ1〜350の整数で表され;
R19は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
R20は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖C1〜C4アルキル基で表される]
のうちの1つによるものである、請求項28または29に記載の組成物。 - 構造単位が、重合単位の形態で前記ポリエーテルマクロモノマーを組み込むことにより前記コポリマー中に生成され、前記構造単位が、一般式(IId)
R21、R22およびR23は、いずれの場合も同一であるか、異なっており、かつ互いに独立して、Hおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表され;
Aは、同一であるか、異なっており、かつCxH2x(式中、x=2、3、4および/または5である)、および/またはCH2CH(C6H5)で表され;
aは、同一であるか、異なっており、かつ2〜350の整数で表され;
R24は、同一であるか、異なっており、かつHおよび/または非分岐鎖もしくは分岐C1〜C4アルキル基で表される]
によるものである、請求項22から30までのいずれか1項に記載の組成物。 - (I)ポリエーテル側鎖を有する芳香族または複素環式芳香族部分からなる少なくとも1つの構造単位、ならびに
(II)少なくとも1つのリン酸エステル基を有する芳香族または複素環式芳香族部分からなる少なくとも1つの構造単位
を含有する重縮合物を含有する、請求項22から31までのいずれか1項に記載の組成物。 - 多糖誘導体、および/または平均分子量Mwが500,000g/molを上回り、かつ非イオン性(メタ)アクリルアミドモノマー誘導体および/またはスルホン酸モノマー誘導体から誘導される構造単位を含有する(コ)ポリマーの群から選択される、増粘ポリマーを含有する、請求項22から32までのいずれか1項に記載の組成物。
- セメント、石膏、無水石膏、スラグ、フライアッシュ、シリカ粉、メタカオリン、天然ポゾラン、焼成油頁岩、スルホアルミン酸カルシウムセメント、および/またはアルミン酸カルシウムセメントを含有する建築材料混合物における、請求項22から33までのいずれか1項に記載の組成物の使用。
- 請求項22から33までのいずれか1項に記載の組成物、ならびにセメント、石膏、無水石膏、スラグ、フライアッシュ、シリカ粉、メタカオリン、天然ポゾラン、焼成油頁岩、スルホアルミン酸カルシウムセメント、および/またはアルミン酸カルシウムセメントを含有する、建築材料混合物。
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